ソフトバンク(9434)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
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株価推移
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10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2018 | 37,463 | 7,195 | 4,308 | 2,118 | 34.1 | 90.0 | — | 21.6 |
| FY2019 | 48,612 | 9,117 | 4,731 | 3,494 | 27.7 | 99.3 | 37.5 | 10.2 |
| FY2020 | 52,055 | 9,708 | 4,913 | 8,277 | 17.9 | 103.9 | 85.0 | 12.4 |
| FY2021 | 56,906 | 9,857 | 5,175 | 2,582 | 17.9 | 110.1 | 86.0 | 13.2 |
| FY2022 | 59,120 | 10,602 | 5,314 | 10,010 | 14.4 | 112.5 | 86.0 | 15.2 |
| FY2023 | 60,840 | 8,761 | 4,891 | 3,121 | 12.4 | 103.2 | 86.0 | 15.3 |
| FY2024 | 65,443 | 9,890 | 5,261 | 3,727 | 12.3 | 11.0 | 86.0 | 17.0 |
| FY2025 | 70,387 | 10,426 | 5,508 | 1,230 | 11.8 | 11.4 | — | 16.0 |
| FY2026 | — | — | — | — | — | — | 8.6 | — |
| FY2027 | — | — | — | — | — | — | 8.8 | — |
バフェット流モート診断
総合スコア:13/25 主要モート:効率規模 持続性:判定中
ソフトバンクグループは、通信事業だけでなく、ビジョン・ファンドを通じたテクノロジー企業への多額の投資で知られる。特に、AI、IoT、5Gといった先端技術分野における投資ポートフォリオは、将来的な技術革新や市場支配力に繋がる可能性を秘めている。しかし、その価値は将来の成功に依存する部分が大きく、現時点でのブランド力や特許による直接的な競争優位性は限定的。
ソフトバンクの通信事業(Y!mobile、ソフトバンクブランド)は、MNOとしてのインフラを持つが、顧客の乗り換えコストは相対的に低い。料金プランやサービス内容の競争が激しく、顧客は比較的容易に他社へ乗り換え可能。ただし、特定のキャンペーンやセット割引などが一定の囲い込み効果を生んでいる可能性はある。
通信事業においては、基地局網の広がりや利用者数が増えることで通信品質が向上するという側面もあるが、これはNTTドコモやKDDIといった競合も同様に享受しており、ソフトバンク独自の強力なネットワーク効果とは言えない。むしろ、投資事業における情報網や提携関係が間接的なネットワーク効果を生む可能性はある。
通信インフラの構築・維持には莫大なコストがかかる。ソフトバンクは、過去の設備投資や技術開発により一定の効率化を図っていると考えられるが、NTTのようなレガシーインフラを持つ企業や、KDDIのような規模を持つ競合と比較して、構造的なコスト優位性を確立しているとは断言しにくい。特に、5G投資の負担は大きい。
ソフトバンクグループは、通信事業だけでなく、世界中のテクノロジー企業への投資を通じて巨大なエコシステムを構築している。ビジョン・ファンドの規模は圧倒的であり、これにより先端技術へのアクセスや影響力を確保している。この規模と投資力は、他の追随を許さないレベルであり、業界内での少数寡占的な地位を確立していると言える。
競合との比較優位
NTTは、国内通信インフラにおける圧倒的なシェアと、研究開発力を持つ。ソフトバンクが投資による成長を目指すのに対し、NTTはインフラ基盤の強化と新規事業展開で競争する。ソフトバンクの投資リスクに対し、NTTは安定したインフラ収益が強み。
KDDIは、通信事業に加え、金融やライフスタイル分野への多角化を進めている。ソフトバンクがグローバルなテクノロジー投資に注力するのに対し、KDDIは国内市場での顧客基盤強化とサービス連携を重視。ソフトバンクのスケールメリットに対し、KDDIは国内での顧客密着度が強み。
強気シナリオ
ビジョン・ファンドを通じた新規テクノロジー企業への投資が成功し、将来の巨大企業を生み出す。
通信事業における5GやIoTの普及により、新たな収益源が拡大する。
ARM買収(その後断念)のような大型案件を通じて、テクノロジー分野での影響力をさらに強化する。
弱気シナリオ(モート侵食)
ビジョン・ファンドへの投資が期待通りに回収できず、巨額の損失が発生する。
通信事業における競争激化や規制強化により、収益性が悪化する。
テクノロジー業界の急速な変化に対応できず、投資ポートフォリオの価値が低下する。
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
ソフトバンクグループの投資が失敗するには、まずビジョン・ファンドが投資先の成長を見誤り、期待されたリターンを全く得られない、あるいは巨額の損失を計上し続ける状況が継続しなければならない。具体的には、AIや自動運転、フィンテックといった主要投資分野で、競合他社に技術的優位性を奪われ、投資先企業の成長が鈍化、あるいは破綻するケースが考えられる。また、通信事業においても、激しい価格競争や技術革新への対応遅れにより、既存事業の収益基盤が揺らぎ、投資余力が失われることも必要条件となる。さらに、グローバルな地政学リスクや金利上昇が、同社の負債構造と投資戦略の両方に悪影響を及ぼし、財務の持続可能性そのものが問われる状況になれば、投資の失敗は避けられないだろう。つまり、投資の目利き、事業運営能力、そして財務管理能力の全てにおいて、致命的な綻びが生じることが、この投資の失敗を意味する。
5年後のモート予測
ビジョン・ファンドの継続的な成功と通信事業の安定成長により、グループ全体の収益が大幅に拡大。新たなテクノロジーの担い手として、時価総額が大きく増加する。
通信事業は堅調に推移するものの、ビジョン・ファンドの投資回収にはばらつきが見られる。全体として安定した成長を維持するが、大きな飛躍は見られない。
ビジョン・ファンドの投資が期待外れに終わり、損失が拡大。通信事業も競争激化で収益が悪化し、財務状況が悪化する。
グレアム防衛的投資家 7基準
| 1. 適切な企業規模 | 時価総額 109,181億 | |
| 2. 健全な財務 | 自己資本比率 16.0% | |
| 3. 利益の安定性 | 8年連続黒字 | |
| 4. 配当の継続性 | ?年連続配当 | |
| 5. 利益成長 | EPS 3年成長 -53.5% | |
| 6. 適度なPER | PER 19.8倍 | |
| 7. 適度なPBR | PBR 4.08倍 |
合格数:1/7 部分的合格
直近の適時開示
- 2026-06-19 訂正報告書(大量保有報告書・変更報告書)
- 2026-06-12 変更報告書
- 2026-06-25 臨時報告書
- 2026-06-23 臨時報告書
- 2026-06-04 臨時報告書