5110

住友ゴム工業

ゴム製品 自動車・輸送機

研究開発費(時系列)

年度R&D費用(億円)設備投資(億円)
2025-12 - 628
2024-12 - 622
2023-12 - 629
2022-12 - 680
2021-12 - 495

研究開発活動(本文)

FY2025|4,184 文字
6【研究開発活動】当社グループにおいては、当社の研究開発組織・施設を核として世界各地に所在する子会社・関連会社群との密接な連携のもと、タイヤ・スポーツ・産業品他事業、幅広い領域・分野で研究開発を推進しております。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、32,001百万円であります。セグメント別の主要な研究開発活動は、次のとおりであります。 (1)タイヤ事業当社グループのタイヤ技術研究開発は、神戸本社に隣接したタイヤテクニカルセンターを中心に、欧州・米国・中国のテクニカルセンターと連携して「地球環境と安全を守るために」をテーマに、「製品イノベーション」「カーボンニュートラル」「資源循環/持続可能な原材料」をチャレンジ目標に掲げ商品の開発に取り組んでおります。また、当社はCASE/MaaSなどの自動車業界の変革に対応するためのタイヤ開発及び周辺サービス展開において「スマートタイヤコンセプト」を掲げております。例えば、タイヤの摩耗や経年による性能低下を抑制し、新品時の性能を長く持続させる「性能持続技術」、水や温度などの外部環境にシンクロしてゴムの性質がスイッチする独自の技術である「アクティブトレッド」、そしてタイヤや車両、路面状態のデータを検知する独自のセンサーレスのセンシング技術「センシングコア」が挙げられます。さらにサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現に向けて、当社独自の循環型経済構想「TOWANOWA」の中で、使用済みタイヤをリサイクル原材料として活用することに取り組んでおり、2025年11月からは当社宮崎工場で初めて資源循環型カーボンブラックを一部乗用車向け量産タイヤに採用しております。 ①ゴム起点のイノベーション創出当社は2035年に向けた長期経営戦略「R.I.S.E.2035」において「ゴムから生み出す“新たな体験価値”をすべての人に提供し続ける」を目指す姿として掲げ、その実現に向けて「ゴム起点のイノベーション創出」を推進しております。当社の強みであり研究開発の根幹となるゴムの可視化技術力を強化し、ゴム素材の可能性を徹底追求するため、研究プロセスの高度化、研究施設の強化、研究人材育成、外部連携強化を図り、新たな価値を生み出す高機能ゴムの開発に取り組んでおります。研究主導によるイノベーション創出力の強化のため、国内に新たなイノベーションセンターを2028年までに設立予定です。外部連携強化においては日本電気株式会社と戦略的パートナーシップを締結し、世界で競争力のある研究開発基盤の構築およびビジネスの早期実現に向けて活動しています。先行的な取り組みとして、タイヤ材料分野に関する実証を実施し、タイヤ材料分野へのAI活用が開発プロセスの高度化・効率化を加速する可能性を確認しました。2030年までにAIで高度化された研究開発スタイルを構築するとともに、社会課題の解決につながる新たな事業やイノベーション創出を目指します。また、京都大学化学研究所との協働プロジェクトにより、破壊に繋がるゴム内部構造の分布の違いを三次元的に可視化することに成功しました。この研究成果を活かし、耐摩耗性能を高めたタイヤの開発を進めていきます。2025年4月には国立大学法人東北大学に「次世代シンクロサイエンス共創研究所」を設置、また2025年8月には国立大学法人北海道大学内に新たな共創型研究拠点として「住友ゴム イノベーションベース・札幌」を開設しました。当社の研究者と大学の研究者・学生が協働して最先端技術の研究と実用化に取り組み、ものづくりの未来を切り拓く技術革新を推進していきます。今後はさらに、企業・自治体・研究機関など多様なパートナーとのオープンイノベーションを推進し、新規事業の開拓や持続的な競争力強化・価値創出に努めてまいります。 ②アクティブトレッド技術2024年10月に発売の「SYNCHRO WEATHER」に搭載された「アクティブトレッド」は、ゴムの中に路面状態の変化に反応する「水スイッチ」及び「温度スイッチ」を組み込むことでポリマーの動きをコントロールし、ドライ、ウエット、雪上、氷上といったあらゆる路面で高い性能を発揮する、当社独自の技術です。このアクティブトレッド技術は2025年3月にドイツで開催された「Tire Technology Expo 2025」内で開かれた「Tire Technology International Awards for Innovation and Excellence」において「R&D Breakthrough of the Year」を受賞しました。また、2025年5月には第37回日本ゴム協会賞を受賞しております。2027年には、進化したアクティブトレッド技術を搭載したオールシーズン・オールウェザータイヤを欧米へ展開予定であり、「水」や「温度」に続く第3のスイッチは超高性能スポーツおよびピックアップトラック、SUVカテゴリーへの投入に向けて着実に開発を進めております。今後は環境に応じた性能に変化する次世代スイッチの開発などアクティブトレッド技術の進化に加え、摩耗抑制技術や経年劣化抑制技術と融合させることにより、高性能で環境負荷の少ないタイヤの開発に取り組んでいきます。 ③センシングコアセンシングコアは、タイヤの回転により発生する車輪速データと車輪に流れるCANデータ(車輪制御情報)を解析することで、タイヤの空気圧、摩擦状態、荷重や路面状態、車輪脱落予兆などを検知する当社独自のソフトウェア技術です。今後、新車に装着するスタンドアローン型と、クラウド上で他の情報と合わせて活用するクラウドインストール型の2つのビジネスモデルを展開していきます。国内では2025年10月に国内自動車メーカーより発売する大型トラックに車輪脱落予兆検知機能が標準装備として初めて採用されております。また、AIを活用した車両故障予知ソリューションサービスを提供する米国のベンチャー企業であるViaduct社(2024年1月に出資)を2025年10月に買収し、Viaduct社が保有する高いAI技術と当社のタイヤの知見およびセンシングコアとの融合によりさらなる事業の拡大およびグローバル展開の加速に取り組んでおります。海外では2025年10月から北米でフリート車両向け故障予知サービスを展開しており、フリート事業者が抱えるダウンタイムの削減やメンテナンスコスト削減といった課題の解決に加えて、走行時の安全性向上や車両の稼働率向上に貢献しております。今後は自動運転や法人・団体が所有する車両を効率よく管理するフリートマネジメント向けのソリューションビジネスを拡大し、センシングコアを当社の主要事業の1つとして成長させていきます。当事業に係る研究開発費は26,853百万円であります。 (2)スポーツ事業当社スポーツ事業では、「お客様のスポーツライフをもっと豊かに。」を掲げ、高い技術力による高機能な製品の提供を通じて、お客様の心身の健康と豊かな暮らしに貢献すべく、ゴルフ・ラケットスポーツ用品を中心に開発を行っています。日本および米国に研究開発部門を設置し、科学的根拠に基づく開発体制を構築しているほか、兵庫県丹波市の「ゴルフ科学センター」「テニス科学センター」において、プレーヤーの身体動作やフィーリングの領域まで踏み込んだ解析を行い、実打データと組み合わせることで、性能だけでなく打ちやすさや爽快な打球音といった感性価値にもこだわった製品開発を推進しています。研究開発活動の成果として、ゴルフクラブでは素材・構造・空力設計の適正化により反発性能とヘッド挙動の安定性を高め、爽快な打球音と従来以上の大きな飛びを実現したゼクシオシリーズの最新モデル「XXIO14」、ゴルフボールでは新開発のソフトアイオノマーカバーと新開発ディンプルにより飛びとスピンのトータルパフォーマンスを進化させた最新モデル「XXIO HYPER RD」、テニスラケットでは新たなフレーム形状と波型形状のグロメット搭載により飛びとスピードを追求したパワー系ラケットダンロップ「FX」シリーズなどの新モデルをそれぞれ発売しました。いずれも当社の開発力を反映した主力製品で、幅広いプレーヤーのニーズに応える商品であり、事業収益に貢献しています。また、環境配慮型製品の開発にも注力しており、サステナブル原材料を82%使用したサステナブルゴルフボール「スリクソン Z-STAR+e80」(非売品)の開発や、テニス用品ではストリングの紙パッケージ化など、環境負荷低減に向けた取り組みを進めています。これらの活動を通じ、中長期的なブランド価値の向上と、市場における競争優位性の一層の強化を図ってまいります。当事業に係る研究開発費は3,349百万円であります。 (3)産業品他事業当社の産業品事業では、高減衰ゴムを用いた制振部材、医療用ゴム製品、防舷材をはじめとする産業用資材など、安心・安全・快適をテーマとする事業活動に積極的に取り組んでおります。2025年11月には、スポーツ施設用床材において、選手のニーズに応えるスポーツ用人工芝『ハイブリッドターフREX(レックス)』を発売いたしました。本製品は筑波大学との共同研究に基づき開発したもので、サッカー選手が評価するプレー性能への影響が大きい『ショートパスのしやすさ』に着目しており、今後もプレーヤーズファーストの視点での製品開発を進めてまいります。医療用ゴム製品を取り扱うメディカルラバー事業では、バイオ医薬品向け製品の拡充に向けた開発を進めております。また、高減衰ゴムを用いる制振ダンパー事業では、寺社仏閣やリフォーム向けの制振ダンパーの開発を行うなど、製品ラインアップの強化と新たな市場ニーズへの対応を図っていきます。今後も、より多くのお客様に共感いただける製品づくりを軸に、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現など社会課題の解決を目指し、安心・安全・快適な暮らしに貢献する商品の研究開発を進めていきます。当事業に係る研究開発費は1,799百万円であります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 住友ゴム工業 の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →