日本ゼオン(4205)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
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株価推移
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10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2017 | 2,876 | 308 | 232 | 199 | 9.5 | 104.3 | 16.0 | 58.4 |
| FY2018 | 3,327 | 389 | 131 | 395 | 5.0 | 58.8 | 17.0 | 57.9 |
| FY2019 | 3,375 | 331 | 185 | 190 | 7.1 | 84.1 | 19.0 | 60.3 |
| FY2020 | 3,220 | 261 | 202 | 39 | 7.8 | 92.4 | 21.0 | 63.5 |
| FY2021 | 3,020 | 334 | 277 | 258 | 9.3 | 126.7 | 22.0 | 65.8 |
| FY2022 | 3,617 | 444 | 334 | 67 | 10.4 | 153.2 | 28.0 | 65.7 |
| FY2023 | 3,886 | 272 | 106 | -145 | 3.1 | 49.9 | 36.0 | 64.3 |
| FY2024 | 3,823 | 205 | 311 | 420 | 8.6 | 147.2 | 45.0 | 68.1 |
| FY2025 | 4,206 | 293 | 262 | -12 | 7.3 | 127.4 | 70.0 | 66.9 |
| FY2026 | 4,120 | 364 | 362 | 340 | 9.6 | 186.7 | 76.0 | 68.9 |
バフェット流モート診断
総合スコア:10/25 主要モート:無形資産 持続性:判定中
日本ゼオンは、光学用ポリエステルフィルム「ゼオノア」や、特殊合成ゴム「ゼオポル」など、独自の高機能素材開発力に強みを持つ。特に光学フィルム分野では、スマートフォンやタブレット端末のディスプレイ用途で高いシェアを誇り、長年の研究開発で培われた技術的優位性がブランド力にも繋がっている。
同社の高機能素材は、顧客である電子部品メーカーや自動車部品メーカーの製品性能に直結するため、一度採用されると仕様変更に伴うリスクやコストから、他社製品への切り替えは容易ではない。しかし、素材自体の汎用性が限定的な場合もあり、スイッチングコストの強度は用途に依存する。
ネットワーク効果が期待できる事業モデルではない。
石油化学製品を原料とするため、原油価格の変動リスクは存在する。しかし、長年の生産ノウハウやスケールメリットによる一定のコスト競争力は有していると考えられる。ただし、競合他社も同様の原料を使用しており、圧倒的なコスト優位性は見出しにくい。
特殊合成ゴムや光学フィルムといったニッチながらも高付加価値な分野において、グローバルで一定の生産規模とシェアを有している。特に光学フィルム分野では、主要プレイヤーとして市場を牽引する存在であり、規模の経済が競争優位に寄与している。
競合との比較優位
強気シナリオ
EV化や5G普及に伴う高機能素材(光学フィルム、特殊ゴム)の需要拡大
新規高機能素材開発による新たな市場開拓
グローバルでの生産・販売体制強化によるシェア拡大
弱気シナリオ(モート侵食)
主要原料価格(原油等)の急激な高騰と製品価格への転嫁困難
競合他社による代替技術や低価格製品の登場
主要顧客であるエレクトロニクス産業の景気低迷
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
日本ゼオンの投資が失敗するには、同社が長年培ってきた高機能素材開発における技術的優位性が、競合他社のキャッチアップや、より安価で代替可能な素材の登場によって陳腐化することが必要だろう。特に、光学フィルム分野における技術的アドバンテージが失われ、価格競争に巻き込まれるシナリオが考えられる。また、主要顧客であるスマートフォンやタブレット市場の成長鈍化、あるいは代替技術(例:マイクロLEDなど)の急速な普及により、同社の主力製品の需要が想定以上に落ち込むことも、競争優位性を損なう要因となり得る。さらに、グローバルなサプライチェーンの混乱や、主要原料である石油化学製品の価格高騰が、同社のコスト競争力を著しく低下させ、収益性を圧迫することも、モートの侵食に繋がるだろう。
5年後のモート予測
高機能素材の需要拡大と新規開発成功により、売上・利益ともに堅調に成長。特に光学フィルム、特殊ゴム分野でシェアを拡大し、収益性を向上させる。
既存事業の安定成長に加え、一部新規事業が貢献。原料価格の変動や為替の影響を受けつつも、一定の収益性を維持する。
市場競争の激化や原料価格高騰により、価格転嫁が進まず収益性が悪化。新規開発も想定通りに進まず、成長が鈍化する。
直近の適時開示
- 2026-06-30 臨時報告書