トラスコ中山(9830)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
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株価推移
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10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2016 | 1,771 | 142 | 100 | -13 | 9.4 | 151.1 | 76.0 | 82.7 |
| FY2017 | 1,951 | 143 | 102 | -77 | 9.0 | 154.3 | 39.0 | 77.1 |
| FY2018 | 2,143 | 144 | 97 | -112 | 8.1 | 147.4 | 37.0 | 70.9 |
| FY2019 | 2,207 | 138 | 96 | -87 | 7.5 | 145.8 | 36.5 | 65.0 |
| FY2020 | 2,134 | 110 | 80 | 63 | 6.0 | 121.4 | 30.5 | 63.7 |
| FY2021 | 2,293 | 129 | 116 | 113 | 8.1 | 176.0 | 35.5 | 64.0 |
| FY2022 | 2,465 | 147 | 106 | 70 | 7.0 | 161.2 | 40.0 | 67.1 |
| FY2023 | 2,682 | 185 | 123 | 17 | 7.6 | 186.1 | 46.5 | 65.6 |
| FY2024 | 2,950 | 200 | 161 | -52 | 9.3 | 244.1 | 54.0 | 64.4 |
| FY2025 | 3,200 | 228 | 159 | -134 | 8.5 | 240.8 | 60.0 | 60.4 |
バフェット流モート診断
総合スコア:10/25 主要モート:効率規模 持続性:判定中
トラスコ中山は「モノづくりを支える」という理念を掲げ、長年にわたり培ってきた専門知識と信頼性がある。しかし、特定の強力なブランドや特許、規制ライセンスに依存しているわけではない。一部のプライベートブランド(PB)商品も展開しているが、そのブランド力は限定的。
同社は、多品種少量生産に対応する豊富な品揃えと、迅速な納期、きめ細やかな顧客サポートを提供している。これにより、顧客は必要な部品や工具を一度に見つけられ、調達プロセスを効率化できる。この利便性から、他の卸売業者への乗り換えは、時間と手間がかかるため、一定のスイッチングコストが発生する。
同社のビジネスモデルは、顧客とサプライヤー間の直接的な関係性に依存しており、ユーザー数の増加がサービスの価値を向上させるようなネットワーク効果は基本的に存在しない。
同社は、効率的な物流システムと在庫管理により、一定のコスト競争力を有している。特に、自社開発の在庫管理システム「LANS」や、物流センターの最適化などが寄与している。しかし、競合他社も同様の効率化を進めており、構造的な圧倒的コスト優位とまでは言えない。
トラスコ中山は、産業・設備関連の専門商社として、国内最大級の品揃え(約400万点)と広範な顧客基盤を持つ。この規模により、多くのサプライヤーから商品を仕入れ、多様な顧客ニーズに応えることができる。業界内での存在感は大きく、規模の経済による効率的な運営が可能となっている。
競合との比較優位
強気シナリオ
M&Aによる事業規模の拡大と品揃えの拡充
DX推進による物流・販売効率の更なる向上
高付加価値PB商品の開発・拡販による収益性向上
弱気シナリオ(モート侵食)
主要顧客である製造業の景気低迷
ECサイトの台頭による中間流通マージンの圧縮
競合他社による価格競争の激化
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
トラスコ中山の投資が失敗するシナリオは、同社が長年培ってきた「多品種少量」「迅速納期」「きめ細やかなサポート」という顧客価値の源泉が、デジタル化の波によって陳腐化することである。例えば、顧客が直接メーカーから部品を調達するプラットフォームが普及し、トラスコ中山のような中間流通業者の必要性が低下するケース。また、競合他社がより先進的なITシステムを導入し、物流コストや顧客対応コストで圧倒的な差をつけ、価格競争力やサービスレベルで凌駕される場合。さらに、同社が注力するPB商品が、大手メーカーの汎用品に品質や価格で劣り、顧客の支持を得られずに終わるシナリオも考えられる。これらの状況が複合的に発生すれば、同社の競争優位性は急速に失われるだろう。
5年後のモート予測
DXによる効率化とPB商品強化で、売上・利益ともに堅調な成長を続ける。M&Aも成功し、国内トップシェアを維持・拡大する。
既存事業の安定性を維持しつつ、緩やかな成長を見込む。DXによる効率化は進むが、競争環境の厳しさから大幅な利益成長は限定的となる。
製造業の不振やECの台頭により、売上・利益ともに減少。価格競争に巻き込まれ、収益性が悪化するリスクがある。
グレアム防衛的投資家 7基準
| 1. 適切な企業規模 | 時価総額 1,483億 | |
| 2. 健全な財務 | 自己資本比率 60.4% | |
| 3. 利益の安定性 | 10年連続黒字 | |
| 4. 配当の継続性 | ?年連続配当 | |
| 5. 利益成長 | EPS 3年成長 14.3% | |
| 6. 適度なPER | PER 9.3倍 | |
| 7. 適度なPBR | PBR 0.80倍 |
合格数:6/7 防衛的投資家候補水準