事業等のリスク
レノバグループの事業は、国内外のエネルギー政策の変動に大きく影響されます。FIT制度やFIP制度、補助金制度の変更や縮小、終了は、収益や事業計画に悪影響を及ぼす可能性があります。また、電力の需給バランス調整のために行われる出力制御(発電量の制限)が想定以上に実施された場合、売電収入が減少し、業績に影響を与えるリスクがあります。さらに、再生可能エネルギー特措法などの法令改定への対応コスト増加や、法令違反があった場合には、事業運営に支障をきたす可能性があります。
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FY2025|25,105 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、本文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅したものではありません。 (1) 再生可能エネルギー事業及び蓄電事業のリスク① 法令規制及び政策動向a.エネルギー政策動向日本国内の発電電力量に占める再生可能エネルギー(太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等の総称)の比率は、2023年度においては22.9%(水力7.6%、太陽光9.8%、風力・バイオマス・地熱は合計5.5%)となりました(出典:経済産業省・資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」2025年4月25日公表)。このような状況の中、日本政府は、2025年2月に「第7次エネルギー基本計画」を閣議決定し、2040年度の総発電電力量に占める再生可能エネルギー比率を40~50%程度まで高める目標を設定しました。本目標は、同日に閣議決定された地球温暖化対策計画において定められた、2040年度において温室効果ガスを2013年度比で73%削減する目標と整合する形で設定されました。 出典:経済産業省・資源エネルギー庁「第7次エネルギー基本計画の概要」(2025年2月)より当社作成 また、世界各国においても、日本と同様に、脱炭素化及び再生可能エネルギーや蓄電池、アンモニア・水素等を含む新燃料等の導入拡大を企図した政策が掲げられています。このように、国内外において再生可能エネルギー発電市場及びGX市場の更なる拡大が期待されています。このような我が国のエネルギー政策や脱炭素化に向けた国際的潮流を背景に、当社グループは、今後も再生可能エネルギーの導入及びGX事業の拡大を後押しする経営環境が継続するものと見込んでいます。しかしながら、我が国及び世界各国のエネルギー政策は、気候変動の進行状況や再生可能エネルギーを含む資源の利用状況とこれを受けて形成される多国間合意や国際的な議論の状況、政権交代を含む国内の政治動向、資源価格等の経済環境、社会情勢、発電設備の安全性、脱炭素化に向けたエネルギー技術間競争、技術の変化が増幅する地政学リスク、国家間・企業間の競争の本格化等に関する世論、国際紛争、海外諸外国の金融政策等様々な事象による影響を受けます。かかる政策に変化が生じた場合、当社グループの事業、業績、財政状態及び将来的な成長性に影響を及ぼす可能性があります。 b.固定価格買取制度(FIT制度)、Feed in Premium制度(FIP制度)、長期脱炭素電源オークション及び補助金制度当社グループの日本国内における主要事業である再生可能エネルギー事業においては、FIT制度に基づいた一般送配電事業者等のオフテイカーとの契約により、長期間にわたる買取期間において固定価格で再生可能エネルギー電源からの電力供給を行っていますが、現在のFIT制度及び政府による再生可能エネルギー導入目標が今後も変更なく継続する保証はありません。また、日本政府は2022年4月からFIP制度を導入しました。価格や需給を意識した効率的な発電や売電を促し、再生可能エネルギー由来の電気が適切に市場で取引できる環境を整えることを目的とした制度です。更に、日本政府は2050年のカーボンニュートラルに向けて、系統用蓄電池を含む脱炭素電源による供給力を確保するため、2023年度より、長期脱炭素電源オークションを開始しました。長期にわたって脱炭素電源による供給力を確保することを目的として、落札電源には、固定費水準の容量収入を原則20年間得られる仕組みとすることで、巨額の初期投資の回収に対し、長期的な収入の予見可能性を付与する制度です。加えて、再生可能エネルギーの導入拡大を進めるため、経済産業省は2021年度より、系統用蓄電池やエネルギーマネジメントシステム等の導入促進に向けて「再生可能エネルギー導入拡大に資する分散型エネルギーリソース導入支援事業」の補助金制度を実施しています。将来において経済状況に著しい変動が生じること等を理由として、政府又は管轄省庁の決定により、現在のFIT制度、FIP制度、長期脱炭素電源オークションや補助金制度が縮小又は終了する、当初想定していなかった義務を事業者に課す等、既存の電力受給契約を含めて再生可能エネルギー事業者及び蓄電事業者に不利な制度変更がなされた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、また、当社グループの事業計画の見直しが必要となる可能性もあります。さらに、今後入札により決定される買取価格が著しく低下する場合には、当社の開発事業に影響を及ぼす可能性もあります。また、再エネ特措法又は再エネ特措法に関連する各種法令の改定が行われ、当社グループが、新制度に適時かつ適切に対応できない場合、又はこれに対応するためのコストや負担が増加した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。この他、当社ではコンプライアンスには十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、再エネ特措法において認定取消事由に該当する法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.出力制御当社グループが開発を進める電源のうち、国内における太陽光発電や風力発電といった発電出力が気候の影響を受ける自然変動電源においては、需給バランスの調整のため、年間のうち電力需要が小さい時期・時間帯において、火力発電の出力の制御、揚水発電のくみ上げ運転による需要創出、地域間連携線を活用した他エリアへの送電を行い、それでもなお発電量が需要量を上回る場合には、バイオマス発電の出力の制御の後に、太陽光発電、風力発電の制御が行われます。なお、需給バランスの調整のための太陽光発電や風力発電に関する出力制御は、指定電気事業者(*1)の廃止により、2021年4月1日以降に新規に接続を申し込む事業について、全国で無制限・無補償ルールが適用されます。バイオマス発電については「優先給電ルール」に基づき、火力発電の出力の制御、揚水発電のくみ上げ運転による需要創出、地域間連携線を活用した他エリアへの送電を行い、それでもなお発電量が需要量を上回る場合には、出力制御の対象となります。また、電力会社による系統工事等に伴い、上記出力制御とは別に計画停電がなされることがあります。世界各国においても同様に、電力の需給バランスの調整や電力系統の工事等を目的として、出力制御や計画停電が行われる場合があります。当社は、出力制御の実施予測についてシミュレーション分析を行った上で事業化の可否を判断していますが、かかる分析の結果、事業化を断念せざるをえなくなった場合又は事業化に成功した場合であっても想定を上回る出力制御が実施されることにより想定した売電収入を得られなかった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。尚、日本政府はFITからFIPへの移行を促す新たな施策として、「優先給電ルール」の見直しを公表しており、早ければ2026年度中から出力制御の順番について、FIT電源を先、FIP電源を後とする方向で議論されています。当社グループが保有するFIT制度に基づく太陽光発電所のほとんどは、1年の出力制御が30日又は360時間を上限とする30日ルール若しくは、360時間ルールが適用されており、それ以上の出力制御がかかることは見込まれないため、新制度が適用された場合にも影響は限定的ですが、無制限ルールが適用されている発電所については、新制度による影響を精査した上で、適切な対策を講じます。 (*1)指定電気事業者:接続申込量が接続可能量を超過した場合には、無制限・無補償の出力制御を前提として、再生可能エネルギー発電設備の系統への連系ができるよう経済産業大臣から指定された電気事業者を意味しています。 d.事業認定当社グループのFIT制度及びFIP制度に基づいた国内の再生可能エネルギー発電事業においては、経済産業省所管のもと、当社連結子会社及び関連会社が「事業認定」(再生可能エネルギー発電設備の認定)を取得しています。しかし、再エネ特措法の規定に違反するなど、認定された事業計画どおりに事業を実施していない場合、認定時の基準に適合しなくなったと経済産業大臣が認めるときは、当該認定は取り消されることがあります。当社グループとして、発電を既に開始した発電設備の「事業認定」を取り消される可能性は相当程度限定的と考えていますが、取り消された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 事業の開発プロセス一般a.土地の取得・事業用地の確保一般的に、土地には権利及び地盤地質等に関し欠陥や契約不適合が存在している可能性があります。当社グループが再生可能エネルギー発電所及び蓄電所に係る土地を購入又は賃借するに当たっては、原則として全所有者又は賃貸人から対象となる土地について欠陥や契約不適合が存在しないことにつき一定の表明及び保証を得ています。しかしながら、表明及び保証の対象となった事項が完全かつ正確でなかった、又は地権者等が知り得なかった事情により、後になって欠陥や契約不適合が判明する可能性があります。例として、土砂の流出、治水の変化又は土壌汚染等が発生し、近隣住民からの損害賠償、操業停止又はレピュテーションのリスクが発生する可能性があり、かかるリスクは所有者又は賃貸人による表明保証により補完できるとは限りません。さらに、土地をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、当社グループが取得した権利が第三者の権利や行政法規等との関係で制限を受け、開発期間や規模が変動する可能性があり、これにより当社グループの事業の採算性が悪化する等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これらのリスクが発電所の運転開始後に生じた場合には、行政当局又は地域住民等から事業停止の要請等を受け、稼働発電所の一部撤去や操業停止を受け入れざるを得なくなる可能性があり、当該事業の継続にも影響を及ぼす可能性があります。当社は海外における事業開発等のために海外子会社等により土地の取得・事業用地の確保を行う場合があります。当社が陸上風力発電事業を手掛けているベトナム社会主義共和国(以下、「ベトナム」という。)では、土地の使用権はあるものの、所有権はありません。また、フィリピン共和国(以下、「フィリピン」という。)では、原則として全ての土地を国家が所有する国有制度(Regalian Doctrine)が採用されているため、所有権はありませんが、外国企業が株主である現地法人も土地を賃借することが可能です。アメリカ合衆国(以下、「アメリカ」という。)では、土地の所有権に関する規制は州ごとに異なりますが、一般的には個人や企業が土地を完全に所有する事が可能です。ただし、アメリカでは、地下資源の採掘権(Mineral rights)が存在し、事業を行う際には、土地の所有者に加え、当該土地の地表から垂直に伸びる地下の採掘権の所有者との交渉も必要になります。土地の取得、利用に関して各国で法令が異なるため、当社ではコンプライアンスに十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、土地の取得、利用に関して法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 b.許認可の取得及び発電所及び蓄電所サイトにおける地域関係者等との合意国内外の再生可能エネルギー発電所及び蓄電所の開発に際しては、管轄省庁及び地方自治体が管轄する農地転用、林地開発、道路の占用等の複数の許認可取得が必要な場合があります。また、発電所や蓄電所の立地する地域の自然環境資源を活用して行うものであり、許認可取得には地権者のみならず周辺地域住民の合意が必要となります。当社グループにおいては、事前調査を通じて各種許認可取得に必要な措置を講じており、また、地域社会及び地域環境に対する最大限の配慮の上で、法令や条例で定められた許認可や環境アセスメントの実施のみならず、事業実施地域における住民向けの各種説明会等を通じて地域社会からの理解を得ながら事業化を進める方針としています。したがって、再生可能エネルギー発電所及び蓄電所の開発に係る許認可の取得が不可能又は時間を要する場合、埋蔵文化財の発見等により追加調査や移築に時間が必要な場合、並びに地方自治体、地元住民及び環境団体等の関係者との合意形成が遅延あるいは成されなかった場合等においては、当社グループが想定するスケジュールや規模にて事業化が行えない可能性があり、かかる場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.環境アセスメント1997年6月に制定された環境影響評価法(通称:環境アセスメント法)は、道路、ダム、鉄道、空港、発電所等13種類の事業において環境アセスメントの手続きを行うことを定めています。環境アセスメントにおいては、「環境の自然的構成要素の良好な状態の保持」(大気環境、水環境及び土壌環境・その他の環境)、「生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全」(植物、動物及び生態系)、「人と自然との豊かな触れ合い」(景観及び触れ合い活動の場)、「環境への負荷」(廃棄物等及び温室効果ガス等)の中から対象事業の性質に応じて適切な環境要素が選定され、事業者自らが調査・予測・評価を行っていきます。当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、一定規模以上の太陽光、風力、地熱及びバイオマス発電所の建設に当たって、環境アセスメントの実施が義務付けられています。また、都道府県又は自治体によっては、当該都道府県又は自治体の条例に基づき、再生可能エネルギー発電所の建設に際して、環境アセスメントの実施が要請されることがあります。当社は海外における事業開発においても、海外子会社等により環境アセスメントを実施しています。環境アセスメントの実施の際には、その国で定められた基準に沿った形で実施しています。また、国際的金融機関から資金を調達する場合、別途国際基準に則ったアセスメントが要求される場合があります。当社グループにおいては、各発電所の事業化に当たって、当該地域における過去の環境アセスメント実施履歴の調査や自主調査等により環境アセスメントにおける必要対処項目の事前確認を行っています。しかしながら、事前調査では想定されていない必要対処項目が発生した場合や、環境アセスメントにかかる法令又は条例の改定が行われた場合には、事業化時期、各発電所の開発規模又は開発可否等に影響を及ぼし、又は環境アセスメントに要する費用が増加する可能性があります。このような場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 d.電力系統への接続及び電力供給国内外の発電事業及び蓄電事業において発電所及び蓄電所から電力供給を行うに際しては、電力系統への接続が必要となります。電力系統へ接続するためには、接続に必要な工事費等の費用負担が求められる場合があります。また、通常、接続予定の電力系統に空容量がある場合は、接続地点までの送電設備を建設する費用が発生し、電力系統に空容量がない場合は、送電設備の建設費用のほかに、電力系統の増強費用が追加で発生する場合があります。この増強費用は、当社グループ単独での負担、もしくは周辺地域で同じく事業を計画し、電力系統への接続を希望する他事業者との分担となる場合があります。当社グループにおいては、事前に系統の空容量及び接続にかかる費用を確認し、計画的に電力系統への接続を確保する取り組みを行っていますが、他事業者が先行して接続契約を結んだ場合には、当社グループは電力系統の容量が確保できない可能性があります。また、他事業者が事業継続を断念した結果、当社グループが当初想定していた以上に接続費用が増加する可能性や、電力系統に接続をする上で入札が行われる場合(国内における募集プロセス等)においては、接続までに当社の想定以上に時間を要する可能性があります。なお、操業後に電力供給先の送電網が深刻なトラブルに見舞われる場合があり、かかる場合には当該送電網に接続して電力供給を行うことが不可能又は困難となる場合があります。また、送電線敷設用地を使用する際に、有効期間のある道路使用許可等の許認可が必要となる場合もあります。事業計画時に想定していなかった何らかの事情により、発電事業を継続している間に当該許認可が失効し、既存の送電線敷設用地が使用できなくなった場合には、電力供給が不可能又は困難となる可能性があります。このような状況により当社グループが発電した電力を完全に売電できない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 e.競合他社当社グループが特定の事業候補地で事業開発を進めるにあたり、競合他社が当該候補地を確保することや公募事業で競合他社が採択される等により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 f.設備調達・外注当社グループは、成長市場である再生可能エネルギー市場及び蓄電池市場において、大型・先進的な発電所及び蓄電所の開発に取り組んでいます。一般的に成長市場においては、先進的又は特殊な設備・業務等について、市場全体で一時的に需要が供給を上回る場合があります。業界全体での設備、資材又はサービスの供給能力が不足し、当社グループの発電所及び蓄電所の開発又は建設等が遅延する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、一部の設備調達先候補・外注先候補の事業者の与信評価が想定外に悪化し、かつ信用リスクの補完が短期的になされない場合、事業者選定プロセスの長期化により、当社グループの発電所及び蓄電所の開発又は建設等が遅延し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、完工期日指定・フルターンキー・ランプサム契約ではない建設請負契約での設備・工事の発注を行った場合には、設備・資材価格の高騰、工程遅延等により当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 g.その他上記a~fに記載しています、土地取得、事業用地の確保、許認可、環境アセスメント、系統連系、競合他社、設備調達・外注等に係るリスク、また、これらの複数のリスクが同時に顕在化する場合、また、その他計画外・想定外の事象の発生により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 各種電源のリスクa.太陽光発電1.運転開始済みの太陽光発電所(FIT制度)当社グループにおいては、2025年3月31日現在、連結子会社12社(FIT制度)による太陽光発電所の運転を行っています。太陽光発電における発電量は「日射量」に比例するところ、かかる日射量は当社グループによるコントロールが及ぶ事象ではありません。国内においては、日射量の多い春季から秋季にかけての全国的な長期間の悪天候、新しい建物の建築や樹木の成長等による周辺環境の変化、また、降灰・粉じん・黄砂・ガス等による直達光・散乱光の減少さらに冬季にかけての降雪等により、当社グループの大規模太陽光発電所が設置された地域における日射量が低下し、これにより当社グループの大規模太陽光発電における年間総発電量が想定より減少した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.運転開始済みの小規模分散型太陽光発電所(Non-FIT)当社グループにおいては、2025年3月31日現在、連結子会社1社による小規模分散型太陽光発電所の運転を開始しています。Non-FIT太陽光発電事業は、長期間にわたり、固定単価で電力及び非化石価値(又は非化石価値のみ)をオフテイカーに販売する契約を締結します。国が定めたFIT制度に基づいた契約ではなく、FIP制度も活用し、オフテイカーとの間で相対での契約を締結いたします。よって、オフテイカーの業績悪化、信用悪化事由の発生により販売した電力や非化石価値の資金回収が困難となる可能性があり、その場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。尚、小規模分散型太陽光発電事業においても、上記1.と同様に、天候による発電量の変動リスクやそれに付随する追加費用の負担リスクが、同様の影響を及ぼす可能性があります。 3.建設中の小規模分散型太陽光発電所(Non-FIT)当社グループにおいては、2025年3月31日現在、複数の小規模分散型太陽光発電所を建設工事中です。太陽光発電所の建設に関して、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定め、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額での工事請負契約(ランプサム契約)を締結していますが、小規模分散型太陽光発電所の場合は、工期が短く、規模も小さいため、ランプサムではない工事契約を締結しています。しかしながら同時に多数の建設中の発電所の納期が遅延した場合や工事契約金額が大きく変更した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 b.バイオマス発電1.運転開始済みのバイオマス発電所当社グループにおいては、2025年3月31日現在、連結子会社6社によるバイオマス発電所の運転を行っています。バイオマス発電における発電量は稼働時間に比例するところ、毎年行われるプラントの定期点検においては数週間の稼働停止期間が見込まれます。定期点検において、事前に想定されていなかった修繕項目が発見された場合は、稼働停止期間の長期化に伴い発電量が低下し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、バイオマス発電所の運転及びメンテナンスについては、一部外注しています。主設備であるボイラー等の運転に関し、故意又は過失等により運転停止が発生した場合、又は技術者の確保や技術の習得が適切に行えなかったこと等の不測の事態によりプラントの運転に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、バイオマス発電所では、燃料の性質上、粉塵の発生や自然発火のリスクを伴うため、貯蔵・搬送工程において、火災が発生する可能性があります。こうした事象が発生した場合、設備の損傷や発電の停止等を通じて、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。尚、当社グループのバイオマス発電所においては、巡視・点検・清掃の徹底や燃料の貯蔵タンクに窒素封入設備を設置する等して、火災予防対策を実施しています。加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中のバイオマス発電所当社グループにおいては、2025年3月31日現在、大型バイオマス発電所1ヶ所を建設工事中です。当社グループは、バイオマス発電所の建設に関して、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額の増加や売電期間が短縮化する可能性があります。なお、バイオマス発電事業のEPC契約においては完工遅延損害賠償金が規定されており、運転開始が遅延した場合は完工遅延損害金を請求できますが、一般的に上限が設定されております。上記の事象が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.燃料のリスクバイオマス発電事業の燃料は、主に、国内未利用木材、及び木質ペレットやパーム椰子殻を原料としたPKS等の海外からの輸入材に大別されます。ⅰ.国内未利用材の調達におけるリスクUREにおいては、重量ベースで約7割を国内未利用材にて調達しており、秋田県内における複数の主要な木材生産業者との間で、長期間にわたり安定的に調達できる単価・数量での長期供給契約を締結しています。また、苅田バイオマスエナジー株式会社は重量ベースで約1割を国内未利用材にて調達しており、住友林業グループとの間で長期間にわたり、数量固定、価格は上限価格を定めた契約を締結しています。しかしながら、木材生産業者もしくは燃料供給会社が国内未利用材の十分な供給を行えない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⅱ.輸入材(木質ペレット、PKS等)の調達におけるリスク(供給契約に付帯するリスク)URE以外の運転中及び建設中のバイオマス発電所においては、木質ペレット及びPKSを中心とした輸入材燃料を主体とするため、長期にわたる安定的な事業運営を目的として、複数の燃料供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の燃料購入契約(以下、「長期固定価格契約」という)と、市況や燃料の需要の変化に応じ柔軟な調達を行うスポット契約を締結しています。また、徳島津田バイオマス発電所合同会社、合同会社御前崎港バイオマスエナジー、合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジー、合同会社杜の都バイオマスエナジー、合同会社唐津バイオマスエナジーの一部の燃料については、長期の変動価格、固定数量の燃料購入契約(以下、「長期変動価格契約」という)を締結しています。なお、発電所毎に、契約の期間、重量を含む諸条件は異なっています。いずれの契約においても、供給会社の倒産等による不測の事態が発生した場合や、輸送運賃が変動した場合には、当社グループの事業、業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、長期変動価格契約やスポット契約においては、燃料価格が変動した場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。長期固定価格契約においては数量・価格いずれも固定されていますが、一部の契約においては、長期継続的な供給不調等によって燃料供給会社側に発生する損失累計額が一定金額に達するまでは燃料供給会社が燃料供給義務を負っています。しかしながら、長期継続的な供給不調等によって損失累計額が一定金額を超えることとなった場合は、スポット契約の場合と同様に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、長期固定価格契約及び長期変動価格契約で調達していた部分の契約期間が満了した後は、スポット契約の場合と同様に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は苅田バイオマスエナジー株式会社の主たる出資者として、一部の共同出資者と共に燃料供給会社に対して、苅田バイオマスエナジー株式会社への燃料供給に付随して将来的に燃料供給会社において追加的に発生し得る費用の一定部分に対する個別保証を差し入れています。運転開始後における発電所の長期停止等が発生し、燃料購入の量や時期が当初計画から大幅に乖離する場合には、燃料供給会社において付随費用が発生して、その結果当社において当該保証義務の履行が必要となる可能性があります。なお、当該保証義務に係る負担金額は金融市場環境等に応じて変動します。これらの結果として当該保証義務の履行が必要となった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (為替変動によるリスク)当社グループのバイオマス発電事業では、ほぼ全ての燃料調達を米国ドル建ての契約で行っております。具体的には、徳島津田バイオマス発電所合同会社、合同会社御前崎港バイオマスエナジー、合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジー、合同会社杜の都バイオマスエナジー及び合同会社唐津バイオマスエナジーの長期供給契約、並びに全発電所におけるスポット契約がこれに該当します。これらの契約に基づき燃料を調達している各発電所では、その運転開始後に為替相場が変動した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これらのSPCでは、この将来の為替変動リスクをヘッジするために、これら長期燃料購入契約等に対して2025年3月末時点において4,615百万米国ドルの為替予約を締結しています。当該為替予約にヘッジ会計を適用した結果、2025年3月末時点のその他の資本の構成要素における計上金額は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(2)財務上のリスク③市場リスク(ⅰ)為替変動リスク」に記載のとおりです。今後も、為替変動に伴うキャッシュ・フロー・ヘッジの増減により、連結財政状態計算書の親会社の所有者に帰属する持分が増減する可能性があります。なお、燃料購入金額やスケジュールの大幅な計画変更等、ヘッジ会計の有効性が認められないと判断されるような事象が将来的に発生した場合、ヘッジ会計が中止されることにより為替予約に係る損失が金融費用及び持分法投資損益を通じて当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (その他のリスク)木質ペレットの主要な調達地である北米及び東南アジア、PKS材の主要な調達地である東南アジアにおいて、政情不安等が生じた場合、将来当該地域、国における政府又は日本国政府が木質ペレット、PKS材の輸出入や使用に関する規制を強化した場合、また、不可抗力事由(新型コロナウイルス感染症、紛争・戦争を含む)の発生等により、FIT及びFIP売電が認められるバイオマス燃料の供給又は輸送が困難となる場合には、当社グループの輸入材調達計画に影響を及ぼし、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、上記リスクの顕在化により、発電事業の運営に影響が生じた場合、当社から子会社又は関連会社への追加の資金拠出を行う可能性があり、その場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.風力発電1.建設中の風力発電所当社グループにおいては、2025年3月31日現在、陸上風力発電所2ヶ所を建設工事中です(ただし、福島復興風力合同会社への出資は10%未満)。このうち、苓北風力合同会社における陸上風力発電所の建設に関しては、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、又は発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加、FIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.陸上風力発電事業の開発当社グループは、陸上風力発電の事業化に向けた検討を行っています。風力発電の事業化に際しては各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメント(事業の規模や地域条例による)が必要となるため、開発段階において建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生していきます。当社グループでは、当該開発投資に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資について、陸上風力発電事業については、事業用地の確保以降に発生した支出については資産計上を行っています。しかしながら、風況観測もしくは環境アセスメントの結果等を受けて事業化を断念した場合には、開発に関連し資産計上されていた支出が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.洋上風力発電事業の開発国内の一般海域における洋上風力事業の開発は、2018年11月に成立し、2019年4月に施行された、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(以下、「再エネ海域利用法」といいます。)に則って行われます。再エネ海域利用法の下、政府による促進区域の指定、公募による事業者の選定という2つの重要プロセスを経て対象事業の選定が行われます。海域毎の具体的な手続、スケジュールについては、経済産業省及び国土交通省の合同会議において検討が行われます。当社グループは、風況観測機器を設置し、洋上風力発電所の事業化に向けた検討を行っています。洋上風力発電事業の開発は数年にわたる開発期間を要するため、当該開発費用の回収は長期にわたります。当社は、開発を行う海域・エリアの有望性や事業リスクを十分に見極めながら、開発費用を抑制しつつ段階的に開発を行っていますが、当社が開発を行う海域・エリアが促進区域に指定されなかった場合や、促進区域指定のスケジュールが大幅に遅延した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。促進区域に指定された場合においても、公募占用指針において指定される設備容量が当社の想定以上に小さくなる場合、公募の過程において提示される供給価格(入札によって決定される電力供給価格=当該事業の売電単価)の上限価格が想定以上に下落した場合、また、当社が事業者に選定されない場合には、事業の収益性低下や事業開発の中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、公募を通じて当社が事業者に選定された場合においても、発電設備の資材・資源の高騰や為替相場の大幅な変動による収益性低下や、洋上風力発電に必要な電力系統や港湾設備等の社会インフラの整備が進まない場合、海底地盤の状況等を含む立地条件が不適当と判明した場合、事業周辺地域における関係者との関係が悪化した場合による当該事業のスケジュール遅延や開発中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態並びに当社グループの中長期な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。 d.地熱発電1.運転開始済みの地熱発電所当社グループにおいては、2025年3月31日現在、持分法適用会社1社による地熱発電所の運転を行っています。地熱発電は、地下で熱せられた地熱貯留層から蒸気・熱水を取り出し、蒸気によりタービン発電機を回します。そのため、発電量は、蒸気量に依存します。運転開始後において発電に使用する熱源からの蒸気量が経年等により減少する場合があるため、事業計画の策定においては、蒸気量の減少に備え、事業期間中に新たな生産井の掘削やスケールの除去等を行うことを一定織り込んでいます。当該対応にも関わらず、事業期間中に一定の蒸気量を確保できない場合においては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 e. 蓄電池1. 建設中の蓄電所当社グループにおいては、2025年3月31日現在、系統用蓄電所4ヵ所を建設工事中です。当社グループは、蓄電所の建設に関して、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額での工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、長期脱炭素電源オークションを含む容量市場で落札した案件が何等かの事由により制度上定められた運転開始期限を超過した場合、又は、開発中止となった場合には、制度上定められたペナルティが発生し、損失が計上される可能性があります。 2.開発中の蓄電所当社グループは蓄電所の事業化に向けた検討を行っています。事業化の蓋然性が確保された以降の支出を資産計上しているため、何らかの事由により開発が中止となった場合には、当社グループは損失を計上することになり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、長期脱炭素電源オークションを含む容量市場で落札した案件が何等かの事由により制度上定められた運転開始期限を超過した場合、又は、開発中止となった場合には、制度収入期間が短縮化する等制度上定められたペナルティが発生し、損失が計上される可能性があります。 ④ 開発プロセスの進捗に伴う事業開発報酬当社グループにおける再生可能エネルギー発電所及び蓄電所の事業開発においては、発電所及び蓄電所が運転を開始するまでに、地権者との協定書締結、各種許認可取得、エンジニアリング、ファイナンスの組成、建設管理といった各段階における取り組みがあります。当社は、社外の出資者と共同事業として再生可能エネルギー発電所又は系統用蓄電所を所有するSPCに対して、発電所又は蓄電所の設立に係る重要な許認可の取得、エンジニアリング、土地確保及びファイナンス関連契約の締結に係る開発支援等の業務を提供しており、開発支援に係る役務の提供完了をもってSPCまたは事業パートナーから事業開発報酬を受領する場合があります。事業開発報酬の計上金額は、各事業年度における新規発電所又は蓄電所に係る開発支援業務完了の有無又はその規模・件数により変動し、そのため「開発・運営事業」は開発報酬の計上の時期により売上収益及び利益は増減する傾向にあります。当社は開発段階におけるSPCに対する持分を持分法適用水準としているため、当該事業開発報酬は当社の未実現利益を控除した金額を、当社の連結売上収益に計上します。事業開発報酬を計上したものの、事業開発報酬を受領する前に何らかの事由により開発が中止された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが推進する再生可能エネルギー発電所及び蓄電所の開発スケジュールの遅延が生じた場合には、事業開発報酬の計上時期も遅延することとなり、当該連結会計年度における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ プロジェクトの開発進捗と業績の関連事業開発報酬の金額によって、当社グループの売上収益と利益は変動します。当社は2025年3月末現在において太陽光発電、陸上発電を含む再生可能エネルギー発電所及び蓄電所の開発を進めていますが、今後の調査検討等に伴いこれらの事業が遅延又は中止となる場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。今後の当社グループの利益水準は開発支援業務を提供するプロジェクトの規模やそれにかかる事業開発報酬の計上時期に大きく影響を受けることとなります。今後の当社グループの業績や成長性の判断においては過年度の業績及び短期的な業績見通しのみならず、開発中のプロジェクトの進捗状況、運転中のプロジェクトの発電状況や保有資産の償却にかかる見積り等の経営情報を総合的に検討する必要があります。 ⑥ 業績の季節変動一般的に太陽光や風力といった自然由来の再生可能エネルギーを活用する電源は、日々の天候変化に加えて、年変動や季節変化といった長期的なサイクルの変動による発電量の変動があります。日本国内においては、太陽光発電では日射量の多い春季から秋季、風力発電では季節風により風の強い冬季に発電量が多い傾向があります。2025年3月31日現在、当社グループ全体の発電量は増加しており、季節による偏りが当社グループの業績に与える影響は限定的です。 ⑦ 開発出資プロセス及び管理再生可能エネルギー事業及び蓄電事業の開発出資から発生する損失の予防・抑制を目的として、当社グループは開発出資事業の審議における厳格なスクリーニング、撤退判断及び事業投資後の管理について各々基準を設け、管理を行っています。新規事業投資のスクリーニングでは、事業期間におけるキャッシュ・フロー計画を含めた事業計画を精査し事業性を厳格に評価するとともに、内部収益率(IRR)のハードルを設定し、リスクに見合った収益が得られる事業を選別できる仕組みを整えています。既に実行済みの開発出資事業については、各事業における課題を早期に発見し、適切な措置を講じることで損失を極小化するために、予実管理の徹底及び定期的な事業性評価を行うモニタリング体制を構築しています。このように、新規事業投資実行時のスクリーニングの仕組み及び事業投資後の管理に係る手続きを整備していますが、期待どおりの収益を獲得できない場合や、プロジェクト関係者との調整が遅滞する場合、事業投資や事業提携が計画どおりに実現できない場合等は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) ファイナンスに関する事項① 有利子負債への依存当社グループは、運転資金や設備投資資金について金融機関から借入れを行っています。2025年3月期末時点の連結有利子負債残高及び純有利子負債は332,919百万円及び245,451百万円であり、純有利子負債及び純資産の合計額における純有利子負債依存度(純有利子負債/総資本比率)は約64.8%です。新規及び借り換え時の資金調達において金融機関との折衝が滞り資金の調達に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。連結有利子負債及び純有利子負債の定義は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(1)資本管理」を参照ください。また、当社グループにおける有利子負債の多くには財務制限条項が付されており、これら財務制限条項に抵触した場合には当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。市場金利が上昇した場合には、変動金利借入金に対する利払い費用の増加により当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおける変動金利借入金に対しては、一部を除き、金利スワップを締結することにより金利変動リスクの低減を図っています。2025年3月末において、当社グループの連結財政状態計算書に計上されている変動金利借入金残高、そのうち金利スワップの対象外となる残高及び金利の感応度に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(2)財務上のリスク③市場リスク(ⅱ)金利変動リスク 金利変動リスクの内容及び管理方針」を参照ください。また、市場金利が上昇した場合、今後建設及び開発を行う新規発電所における負債の調達コストが増大するため、将来における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 各発電所及び蓄電所SPCに対する出資持分当社は、資金的な制約の中で、今後開発が見込まれている再生可能エネルギー発電所及び蓄電所の事業に対して、機会を逃さず、また、早期に事業化するために、開発段階においては投資資金の配分を分散化させることを志向しています。そのため、基本方針として、当社が主導する事業として設立したSPCへの出資持分比率については、財務戦略上の観点から持分法適用水準としています。併せて、各発電所及び蓄電所を開発運営するSPCへの出資持分比率については、共同出資者との出資者間合意の定めにより、一定期間の経過後に一定の価格にて当社が他共同出資者の出資持分を買い取る権利(コール・オプション)を有し、また、他共同出資者がその出資持分を当社に売り渡す権利(プット・オプション)を有している場合があります。当社グループは、多数の開発事業に投資するために事業ごとの初期の出資時には投資額を抑制しつつ、当該コール・オプションの行使により将来的に各発電事業への出資持分比率を引き上げる方針です。しかしながら、当社グループにおける資金制約等により、共同出資者からの出資持分の買い増しが遅れる場合には、再生可能エネルギー及び蓄電事業における収益への貢献も限定的となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの事業計画上予定された時期以外の時期に、他の共同出資者がプット・オプションを行使し、当社グループが出資持分を買い取る義務が生じた場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、共同出資者とオプション契約を締結していない場合においても、共同出資者との合意が得られた場合には、当社は再生可能エネルギー発電所の持分を追加取得する可能性があり、かかる場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、出資持分を追加取得する等により、対象となるSPCを連結化した場合、追加取得価額の水準に応じて企業結合に伴う再測定による利益及び無形資産が計上される場合があります。また、その場合において、当社グループが推進する再生可能エネルギー発電所及び蓄電所の開発スケジュールの遅延が生じた場合には、企業結合に伴う再測定による利益の計上時期も遅延することとなり、当該連結会計年度における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 関係会社におけるスポンサーサポート当社グループにおいて発電等事業を運営するSPCである連結子会社及び関連会社各社は、発電所及び蓄電所建設に際して、融資団からの資金調達(借入金)を行います。SPCの業績悪化等、一定の条件が発生した場合には融資関連契約に従い、当社を含むSPCへの出資者はSPCに対するスポンサーサポート義務を負う場合があります。国内において太陽光発電所に関してはプロジェクトファイナンスの組成実績が豊富であるため、一般的に融資関連契約に規定されるスポンサーサポートは他の再生可能エネルギー電源に比べると限定的となる傾向にあります。一方で、継続的な燃料材の供給と運営が必要なバイオマス発電や風車のメンテナンスが必要となる風力発電、蓄電池、アジアにおける発電事業の場合には、融資団はSPCへの出資者からより多くのスポンサーサポートを求める傾向にあります。当社グループの太陽光発電所を運営するSPC各社において、不測の事態により発電を行うことができない場合や、想定以上の悪天候が複数年連続した場合等、これらの要因により財務制限条項の指標の悪化等融資関連契約に定められた事象に該当したときは、当社は当社の連結子会社又は関連会社である発電事業者の出資者として、一定の限度額内において劣後貸付又は株式での追加出資の義務を負う場合があります。また、当社が出資する太陽光発電以外のSPCにおいては、不測の事態により収益性が計画を大きく下回った場合等においては、当社による追加出資が必要となる場合があります。これらの場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 海外からの調達及び海外事業展開に関するリスク① カントリーリスク当社グループは、各国・地域の再生可能エネルギー及び蓄電池の導入政策、法規制又はマクロ経済環境の状況を見極めた上で海外地域からの資材調達や現地での事業化に取り組む方針を採用しています。しかし、これらの国・地域での事業展開においては、政治、経済、社会情勢、文化、宗教、慣習、戦争・紛争、テロ等の様々な要因に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規制の変更等による国家収用・送金停止・関税その他の課税のほか、カントリーリスクが存在します。このようなリスクが顕在化した場合には、事業遂行の遅延・不能等が生じる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 為替リスク及び兌換リスク「(1) 再生可能エネルギー事業及び蓄電事業のリスク ③ 各種電源のリスク b.バイオマス発電」に記載したバイオマス燃料の他、再生可能エネルギー発電所の発電設備や蓄電所の蓄電設備には海外から輸入する設備・資材も含まれています。そのため、為替相場の変動によりこれら設備・資材の購入費用等に変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、当社は海外における事業開発等のために海外子会社等を設立しており、海外事業の収益及び費用は外貨建てとなります。当社が出資・参画するベトナムにおける陸上風力発電事業においては、ベトナムにおけるFIT制度に基づき、売電収入はベトナム・ドン建てですが、FIT制度における売電単価は米国ドルとベトナム・ドンの為替相場に応じて改定されます。また、当社が出資・参画するフィリピンにおける水力発電事業においては、フィリピンにおけるFIT制度に基づき、売電収入はフィリピン・ペソ建てです。尚、当社が出資・参画するアメリカにおける蓄電事業においては、売電収入はドル建てで、為替相場の変動により、円換算後の収益に影響を及ぼす可能性があります。アメリカ事業に限らず、今後、為替相場の変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、海外事業において、売電収益等が国際通貨等以外によって支払われる可能性があります。そのため、外国為替市場における流動性の低下等が生じた場合には、売電収入を適時に円や米国ドル等の国際通貨に兌換を行うことが困難となる可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ③ 海外のFIT制度及び再生可能エネルギー・蓄電池導入促進制度当社は、日本国内の再生可能エネルギー発電事業及び蓄電事業の開発において培った強みを活かして、海外における再生可能エネルギー発電事業及び蓄電事業の開発を進めています。海外のFIT制度、再生可能エネルギー導入促進制度は各国毎に設計されており、日本国内のFIT制度と仕組みが異なります。また、海外の蓄電池導入促進制度も各国毎に設計されており、日本国内の制度と仕組みが異なります。当社はフィリピンにおける水力発電事業に出資・参画しています。フィリピンにおける水力発電事業のFIT制度においては、運転開始した事業に対してFIT価格が認定・適用され、当該FIT認定を受けることができる水力発電事業の合計容量には上限枠が定められています。当社が出資・参画する事業は現在建設工事中であり、運転開始時点において当該上限枠の範囲内に入ることを見込んでいます。しかし、運転開始の遅延や、運転開始時点における他事業者による想定を上回るFIT認定取得等により FIT認定枠が上限に達している場合には、当社が出資・参画する事業はFIT認定を受けることが出来ない可能性があります。なお、FIT認定を受けることが出来ない場合においても、オフテイカーへの相対での売電や市場での売電は可能ですが、FIT価格未満での売電を余儀なくされた場合においては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ④ 売電リスク一般的に、電力事業は公共性の高いインフラ事業であるため、電力供給設備の構築及び運営に関わる事業リスクは、その国の経済水準や信用力と関連があります。海外における発電事業においては、国内事業に比べて信用力の低い電気事業者へ売電を行う可能性があります。売電先である電力事業者が業績悪化等により信用不安に陥った場合には、売電に係る資金回収等が困難となる可能性があります。その場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ⑤ 物価上昇リスク多くのFIT制度又は再生可能エネルギー促進制度導入制度の下での売電単価は、長期にわたり固定されています。そのため、当社グループが事業を手掛ける諸外国において急激な物価上昇が生じ、当該物価上昇に応じて売電単価の改定がなされない場合には、当該国における発電事業の維持・運営管理費用等が増加し、利益を圧迫する可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4) その他のリスク① 自然災害・火災・事故・戦争当社グループの本社機能及び事業開発機能の多くは東京にあります。そのため、東京又は首都圏において、大規模な災害や感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、テロリズム、戦争・紛争等が発生し、社会機能に障害をきたした場合は、当社の業績、財務及び中長期的な成長に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは国内外の幅広い地域に複数の運転中又は建設中の発電所及び蓄電所を有しています。大規模な台風、地震、火山の噴火、津波、洪水、地滑り、豪雨、大雪等の自然災害又は異常気象のほか、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)による社会機能の障害、戦争、テロリズム、武装紛争等の人的災害、送電障害等の主要な社会的インフラ障害等が発生した場合には、長期間にわたる操業の停止や、発電所及び蓄電所等の設備の大規模な修繕が必要となる等、当社グループの事業運営が継続できない又は重大な支障を生じる可能性があります。また、資材や燃料のサプライチェーンにおける重大な事故や故障、発電設備及び送電インフラの重大な事故や故障、重大な労働災害等が発生した場合にも、発電所及び蓄電所の建設又は操業に支障が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② コンプライアンス及び各種法令の施行・改正等当社グループの事業領域は、各事業の法的規制において記載した法令以外にも、大気汚染、排水等に伴う水質汚染、騒音、廃棄物等をはじめとする環境関連法令の適用を受けています。さらに、開発プロセスやサプライチェーン上での法令違反も当社グループの事業におけるリスクとなります。当社グループはコンプライアンス憲章に基づき、コンプライアンス体制を構築し、法令遵守の徹底に取り組んでいます。しかしながら、法令違反等が発生した場合、また、新たな法規制が追加された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 個人情報や機密情報の管理当社グループの事業においては、個人情報や取引先の機密情報を取り扱っており、それらの情報の管理や、セキュリティ管理は重要な事項です。このため、当社グループでは、情報を保管している部屋への入退室管理、情報・ネットワーク機器のセキュリティ対策、従業員を対象とした教育等情報管理の強化・徹底を図っています。また、外部の委託先についても、守秘義務契約を締結し、機密情報の漏洩を防ぐべく、情報の管理を行っています。このような取り組みにもかかわらず、当社グループの取扱う個人情報や取引先の機密情報につき、情報漏洩、紛失、破壊等の事態が発生した場合には、顧客等からの損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのみならず、当社が開発中のプロジェクトに関連する関係者による重要な情報の漏洩等が発生した場合、当社の事業開発が遅延又は頓挫するリスクがあり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権当社グループにおいて他者の知的財産権その他の権利を侵害する結果となった場合には、損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 人材の採用・育成・維持当社グループは、新しい事業分野に進出し、事業規模を拡大していくために、高度な専門性、独自性、創造性を持つ多様な人材を採用・育成・維持することが極めて重要であると考えています。そのために、戦略的な人材採用活動の実施、人材開発プログラムの実施、育児支援制度をはじめとする福利厚生の充実等により、優秀な人材を発見して採用・育成し、従業員にとって働きやすい労働環境と就業環境を確保することに努めています。このような取り組みにも関わらず、労働市場における人材流動性の高まり又は当社グループの魅力度低下等の理由により、新卒及び中途での人材の採用が困難になった場合や多くの人材流出が生じた等の場合には、将来、当社グループが求める前述の人材を十分に確保できない可能性があります。このような場合には、当社グループの将来的な事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 保有資産及びSPC出資持分の減損当社グループは、再生可能エネルギー発電所等に係る有形固定資産等の資産を所有するとともに、リース契約に基づき使用権資産を計上しています。当社グループは、連結子会社又は関連会社の収益性の低下により各関係会社の簿価を回収できない場合、当該事業にかかる資産について減損処理を行うことがあります。また、当社は原則として再生可能エネルギー発電所及び蓄電所の開発に際してプロジェクト関連契約や融資関連契約の締結確度が高まった段階においてSPCに出資を行いますが、先行してSPCに出資を行い、その後に事業化を断念した場合等においては当該出資に係る減損処理を行うことがあり、このような場合には当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 訴訟当社は、コンプライアンスを重視し、取引先との紛争の未然防止に努めていますが、何らかの理由によりトラブルが生じた場合には、当社が訴訟等の対象となる可能性があります。訴訟等により、損害賠償責任等が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 潜在株式当社グループは、役員及び従業員へのインセンティブ付与を目的として、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しており、「取締役等向け株式交付信託」も導入しています。2025年3月31日現在において、自己株式控除後の発行済株式総数に対して0.1%(97,600株)の潜在株式が存在します。このストック・オプションが行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、ストック・オプションの行使により発行された当社普通株式が株式市場で売却された場合は、需給バランスに変動を生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 配当政策再生可能エネルギー事業においては大規模な事業投資が必要なことから、当社では財務体質の強化を重要課題の一つとして位置づけています。当社は、これまで配当は実施していません。また、当面の間は内部留保の充実を図り、剰余金を再生可能エネルギー事業の拡大のための投資に活用していくことが、株式価値の向上に資すると考えています。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針です。しかしながら、現時点において配当実施の可否及びその実施時期等については未定です。
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3 【事業等のリスク】当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、本文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅したものではありません。 (1) 再生可能エネルギー事業及び蓄電池事業のリスク① 法令規制及び政策動向a.エネルギー政策動向日本国内の発電電力量に占める再生可能エネルギー(太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等の総称)の比率は、2022年度においては21.7%(水力7.6%、太陽光・風力・バイオマス・地熱は合計14.1%)となりました(出典:経済産業省・資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」2024年4月12日公表)。このような状況の中、日本政府は2021年10月に「第6次エネルギー基本計画」を閣議決定し、第5次エネルギー基本計画では24~26%であった2030年度の再生可能エネルギーの電源構成比率について、野心的な目標として、36~38%程度に引き上げられました。なお、2024年度には、2035年以降を目標としたエネルギー基本計画の議論が開始されます。引き続き政府の支援姿勢は継続しており今後も国内再生可能エネルギー市場は一層拡大していく見通しです。 出典:経済産業省・資源エネルギー庁「今後のエネルギー政策について」(2022年4月)より当社作成 また、世界各国においても、日本と同様に、脱炭素化及び再生可能エネルギーの導入拡大を企図した政策が掲げられています。このように、国内外において再生可能エネルギー発電市場及び蓄電池やアンモニア・水素等を含む新燃料等のGX事業市場の更なる拡大が期待されています。このような我が国のエネルギー政策や脱炭素化に向けた国際的潮流を背景に、当社グループは、今後も再生可能エネルギーの導入及びGX事業の拡大を後押しする経営環境が継続するものと見込んでいます。しかしながら、我が国及び世界各国のエネルギー政策は、気候変動の進行状況や再生エネルギーを含む資源の利用状況とこれを受けて形成される多国間合意や国際的な議論の状況、政権交代を含む国内の政治動向、資源価格等の経済環境、社会情勢、発電設備の安全性、脱炭素化に向けたエネルギー技術間競争、技術の変化が増幅する地政学リスク、国家間・企業間の競争の本格化等に関する世論、国際紛争、海外諸外国の金融政策等様々な事象による影響を受けます。かかる政策に変化が生じた場合、当社グループの事業、業績、財政状態及び将来的な成長性に影響を及ぼす可能性があります。 b.固定価格買取制度(FIT制度)、Feed in Premium制度(FIP制度)、長期脱炭素電源オークション及び補助金制度当社グループの日本国内における主要事業である再生可能エネルギー事業においては、FIT制度に基づいた一般送配電事業者等のオフテイカーとの契約により、長期間にわたる買取期間において固定価格で再生可能エネルギー電源からの電力供給を行っていますが、現在のFIT制度及び政府による再生可能エネルギー導入目標が今後も変更なく継続する保証はありません。また、日本政府は2022年4月からFIP制度を導入しました。価格や需給を意識した効率的な発電や売電を促し、再生可能エネルギー由来の電気が適切に市場で取引できる環境を整えることを目的とした制度です。更に、日本政府は2050年のカーボンニュートラルに向けて、蓄電池を含む脱炭素電源による供給力を確保するため、2023年度より、長期脱炭素電源オークションを開始しました。長期にわたって脱炭素電源による供給力を確保することを目的として、落札電源には、固定費水準の容量収入を原則20年間得られる仕組みとすることで、巨額の初期投資の回収に対し、長期的な収入の予見可能性を付与する制度です。加えて、再生可能エネルギーの導入拡大を進めるため、経済産業省は2021年度より、蓄電池やエネルギーマネジメントシステム等の導入促進に向けて「再生可能エネルギー導入拡大に資する分散型エネルギーリソース導入支援事業」の補助金制度を実施しています。将来において経済状況に著しい変動が生じること等を理由として、政府又は管轄省庁の決定により、現在のFIT制度、FIP制度、長期脱炭素電源オークションや補助金制度が縮小又は終了する、当初想定していなかった義務を事業者に課す等、既存の電力受給契約を含めて再生可能エネルギー事業者及び蓄電池事業者に不利な制度変更がなされた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、また、当社グループの事業計画の見直しが必要となる可能性もあります。さらに、今後入札により決定される買取価格が著しく低下する場合には、当社の開発事業に影響を及ぼす可能性もあります。また、再エネ特措法又は再エネ特措法に関連する各種法令の改定が行われ、当社グループが、新制度に適時かつ適切に対応できない場合、又はこれに対応するためのコストや負担が増加した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。この他、当社ではコンプライアンスには十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、再エネ特措法において認定取消事由に該当する法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.出力制御当社グループが開発を進める電源のうち、国内における太陽光発電や風力発電といった発電出力が気候の影響を受ける自然変動電源においては、需給バランスの調整のため、年間のうち電力需要が小さい時期・時間帯において、火力発電の出力の抑制、揚水発電のくみ上げ運転による需要創出、地域間連携線を活用した他エリアへの送電を行い、それでもなお発電量が需要量を上回る場合には、バイオマス発電の出力の制御の後に、太陽光発電、風力発電の制御が行われます。なお、需給バランスの調整のための太陽光発電や風力発電に関する出力制御は、指定電気事業者(*1)の廃止により、2021年4月1日以降に新規に接続を申し込む事業について、全国で無制限・無補償ルールが適用されます。バイオマス発電については「優先給電ルール」に基づき、火力発電の出力の抑制、揚水発電のくみ上げ運転による需要創出、地域間連携線を活用した他エリアへの送電を行い、それでもなお発電量が需要量を上回る場合には、出力制御の対象となります。また、電力会社による系統工事等に伴い、上記出力制御とは別に計画停電がなされることがあります。世界各国においても同様に、電力の需給バランスの調整や電力系統の工事等を目的として、出力制御や計画停電が行われる場合があります。当社は、出力制御の実施予測についてシミュレーション分析を行った上で事業化の可否を判断していますが、かかる分析の結果、事業化を断念せざるをえなくなった場合又は事業化に成功した場合であっても想定を上回る出力制御が実施されることにより想定した売電収入を得られなかった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*1)指定電気事業者:接続申込量が接続可能量を超過した場合には、無制限・無補償の出力制御を前提として、再生可能エネルギー発電設備の系統への連系ができるよう経済産業大臣から指定された電気事業者を意味しています。 d.事業認定当社グループの国内の再生可能エネルギー発電事業においては、経済産業省所管のもと、当社連結子会社及び関連会社がFIT制度に基づいた「事業認定」(再生可能エネルギー発電設備の認定)を取得しています。しかし、再エネ特措法の規定に違反するなど、認定された事業計画どおりに事業を実施していない場合、認定時の基準に適合しなくなったと経済産業大臣が認めるときは、当該認定は取り消されることがあります。当社グループとして、発電を既に開始した発電設備の「事業認定」を取り消される可能性は相当程度限定的と考えていますが、取り消された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 事業の開発プロセス一般a.土地の取得・事業用地の確保一般的に、土地には権利及び地盤地質等に関し欠陥や契約不適合が存在している可能性があります。当社グループが再生可能エネルギー発電所及び蓄電所に係る土地を購入又は賃借するに当たっては、原則として全所有者又は賃貸人から対象となる土地について欠陥や契約不適合が存在しないことにつき一定の表明及び保証を得ています。しかしながら、表明及び保証の対象となった事項が完全かつ正確でなかった、又は地権者等が知り得なかった事情により、後になって欠陥や契約不適合が判明する可能性があります。例として、土砂の流出、治水の変化又は土壌汚染等が発生し、近隣住民からの損害賠償、操業停止又はレピュテーションのリスクが発生する可能性があり、かかるリスクは所有者又は賃貸人による表明保証により補完できるとは限りません。さらに、土地をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、当社グループが取得した権利が第三者の権利や行政法規等との関係で制限を受け、開発期間や規模が変動する可能性があり、これにより当社グループの事業の採算性が悪化する等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これらのリスクが発電所の運転開始後に生じた場合には、行政当局又は地域住民等から事業停止の要請等を受け、稼働発電所の一部撤去や操業停止を受け入れざるを得なくなる可能性があり、当該事業の継続にも影響を及ぼす可能性があります。当社は海外における事業開発等のために海外子会社等により土地の取得・事業用地の確保を行う場合があります。当社が陸上風力発電事業を手掛けているベトナム社会主義共和国(以下、「ベトナム」という。)では、土地の使用権はあるものの、所有権はありません。また、フィリピン共和国(以下、「フィリピン」という。)では、原則として全ての土地を国家が所有する国有制度(Regalian Doctrine)が採用されているため、所有権はありませんが、外国企業が株主である現地法人も土地を賃借することが可能です。土地の取得、利用に関して各国で法令が異なるため、当社ではコンプライアンスに十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、土地の取得、利用に関して法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 b.許認可の取得及び発電所及び蓄電所サイトにおける地域関係者等との合意国内外の再生可能エネルギー発電所及び蓄電所の開発に際しては、管轄省庁及び地方自治体が管轄する農地転用、林地開発、道路の占用等の複数の許認可取得が必要な場合があります。また、発電所や蓄電所の立地する地域の自然環境資源を活用して行うものであり、許認可取得には地権者のみならず周辺地域住民の合意が必要となります。当社グループにおいては、事前調査を通じて各種許認可取得に必要な措置を講じており、また、地域社会及び地域環境に対する最大限の配慮の上で、法令や条例で定められた許認可や環境アセスメントの実施のみならず、事業実施地域における住民向けの各種説明会等を通じて地域社会からの理解を得ながら事業化を進める方針としています。したがって、再生可能エネルギー発電所の開発に係る許認可の取得が不可能又は時間を要する場合、埋蔵文化財の発見等により追加調査や移築に時間が必要な場合、並びに地方自治体、地元住民及び環境団体等の関係者との合意形成が遅延あるいは成されなかった場合等においては、当社グループが想定するスケジュールや規模にて事業化が行えない可能性があり、かかる場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.環境アセスメント1997年6月に制定された環境影響評価法(通称:環境アセスメント法)は、道路、ダム、鉄道、空港、発電所等13種類の事業において環境アセスメントの手続きを行うことを定めています。環境アセスメントにおいては、「環境の自然的構成要素の良好な状態の保持」(大気環境、水環境及び土壌環境・その他の環境)、「生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全」(植物、動物及び生態系)、「人と自然との豊かな触れ合い」(景観及び触れ合い活動の場)、「環境への負荷」(廃棄物等及び温室効果ガス等)の中から対象事業の性質に応じて適切な環境要素が選定され、事業者自らが調査・予測・評価を行っていきます。当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、一定規模以上の太陽光、風力、地熱及びバイオマス発電所の建設に当たって、環境アセスメントの実施が義務付けられています。また、都道府県又は自治体によっては、当該都道府県又は自治体の条例に基づき、再生可能エネルギー発電所の建設に際して、環境アセスメントの実施が要請されることがあります。当社は海外における事業開発においても、海外子会社等により環境アセスメントを実施しています。環境アセスメントの実施の際には、その国で定められた基準に沿った形で実施しています。また、国際的金融機関から資金を調達する場合、別途国際基準に則ったアセスメントが要求される場合があります。当社グループにおいては、各発電所の事業化に当たって、当該地域における過去の環境アセスメント実施履歴の調査や自主調査等により環境アセスメントにおける必要対処項目の事前確認を行っています。しかしながら、事前調査では想定されていない必要対処項目が発生した場合や、環境アセスメントにかかる法令又は条例の改定が行われた場合には、事業化時期、各発電所の開発規模又は開発可否等に影響を及ぼし、又は環境アセスメントに要する費用が増加する可能性があります。このような場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 d.電力系統への接続及び電力供給国内外の発電事業及び蓄電池事業において発電所及び蓄電所から電力供給を行うに際しては、電力系統への接続が必要となります。電力系統へ接続するためには、接続に必要な工事費等の費用負担が求められる場合があります。また、通常、接続予定の電力系統に空容量がある場合は、接続地点までの送電設備を建設する費用が発生し、電力系統に空容量がない場合は、送電設備の建設費用のほかに、電力系統の増強費用が追加で発生する場合があります。この増強費用は、当社グループ単独での負担、もしくは周辺地域で同じく事業を計画し、電力系統への接続を希望する他事業者との分担となる場合があります。当社グループにおいては、事前に系統の空容量及び接続にかかる費用を確認し、計画的に電力系統への接続を確保する取り組みを行っていますが、他事業者が先行して接続契約を結んだ場合には、当社グループは電力系統の容量が確保できない可能性があります。また、他事業者が事業継続を断念した結果、当社グループが当初想定していた以上に接続費用が増加する可能性や、電力系統に接続をする上で入札が行われる場合(国内における募集プロセス等)においては、接続までに当社の想定以上に時間を要する可能性があります。なお、操業後に電力供給先の送電網が深刻なトラブルに見舞われる場合があり、かかる場合には当該送電網に接続して電力供給を行うことが不可能又は困難となる場合があります。また、送電線敷設用地を使用する際に、有効期間のある道路使用許可等の許認可が必要となる場合もあります。事業計画時に想定していなかった何らかの事情により、発電事業及び蓄電池事業を継続している間に当該許認可が失効し、既存の送電線敷設用地が使用できなくなった場合には、電力供給が不可能又は困難となる可能性があります。このような状況により当社グループが発電した電力を完全に売電できない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 e.競合他社当社グループが特定の事業候補地で事業開発を進めるにあたり、競合他社が当該候補地を確保することや公募事業で競合他社が採択される等により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 f.設備調達・外注当社グループは、成長市場である再生可能エネルギー市場及び蓄電池市場において、大型・先進的な発電所及び蓄電所の開発に取り組んでいます。一般的に成長市場においては、先進的又は特殊な設備・業務等について、業界全体で一時的に需要が供給を上回る場合があります。業界全体での設備、資材又はサービスの供給能力が不足し、当社グループの発電所及び蓄電所の開発又は建設等が遅延する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、一部の設備調達先候補・外注先候補の事業者の与信評価が想定外に悪化し、かつ信用リスクの補完が短期的になされない場合、事業者選定プロセスの長期化により、当社グループの発電所及び蓄電所の開発又は建設等が遅延し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、完工期日指定・フルターンキー・ランプサム契約ではない建設請負契約での設備・工事の発注を行った場合には、設備・資材価格の高騰、工程遅延等により当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 g.その他上記a~fに記載しています、土地取得、事業用地の確保、許認可、系統連系等に係るリスク、また、これらの複数のリスクが同時に顕在化する場合、また、その他計画外・想定外の事象の発生により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 各種電源のリスクa.太陽光発電1.運転開始済みの太陽光発電所(FIT制度)当社グループにおいては、2024年3月31日現在、連結子会社12社(FIT制度)による太陽光発電所の運転を開始しています。太陽光発電における発電量は「日射量」に比例するところ、かかる日射量は当社グループによるコントロールが及ぶ事象ではありません。国内においては、日射量の多い春季から秋季にかけての全国的な長期間の悪天候、新しい建物の建築や樹木の成長等による周辺環境の変化、また、降灰・粉じん・黄砂・ガス等による直達光・散乱光の減少さらに冬季にかけての降雪等により、当社グループの大規模太陽光発電所が設置された地域における日射量が低下し、これにより当社グループの大規模太陽光発電における年間総発電量が想定より減少した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.運転開始済みの小規模分散型太陽光発電所(Non-FIT)当社グループにおいては、2024年3月31日現在、連結子会社1社による小規模分散型太陽光発電所の運転を開始しています。Non-FIT太陽光発電事業は、長期間にわたり、固定単価で電力及び非化石価値(又は非化石価値のみ)をオフテイカーに販売する契約を締結します。国が定めたFIT制度に基づいた契約ではなく、オフテイカーとの間で相対での契約を締結いたします。よって、オフテイカーの業績悪化、信用悪化事由の発生により販売した電力や非化石価値の資金回収が困難となる可能性があり、その場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.建設中の小規模分散型太陽光発電所(Non-FIT)当社グループにおいては、2024年3月31日現在、複数の小規模分散型太陽光発電所を建設工事中です。太陽光発電所の建設に関して、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定め、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額での工事請負契約(ランプサム契約)を締結していますが、小規模分散型太陽光発電所の場合は、工期が短く、規模も小さいため、ランプサムではない工事契約を締結しています。しかしながら同時に多数の建設中の発電所の納期が遅延した場合や工事契約金額が大きく変更した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 4.認定取得済みの太陽光発電所発電所の着工に至るためには、地権者との交渉及び調整並びに関係省庁・自治体からの許認可の取得及び関係省庁・自治体への届出等が必要です。当社グループでは、当社グループが手掛ける太陽光発電所の発電規模は大きいため、開発には一定の期間が必要となります。当社グループにおいて一定期間を過ぎても合理的な理由なく開発を進捗できず、管轄省庁の聴取に対して合理的な説明を行うことができない場合には、管轄省庁の判断にて既取得の事業認定が取り消される可能性があります。 b.バイオマス発電1.運転開始済みのバイオマス発電所当社グループにおいては、2024年3月31日現在、連結子会社5社によるバイオマス発電所の運転を行っています。バイオマス発電における発電量は稼働時間に比例するところ、毎年行われるプラントの定期点検においては数週間の稼働停止期間が見込まれます。定期点検において、事前に想定されていなかった修繕項目が発見された場合は、稼働停止期間の長期化に伴い発電量が低下し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の参画するバイオマス発電所の一部では、運転及びメンテナンスについて一部外注しています。主設備であるボイラー等の運転に関し、故意又は過失等により運転停止が発生した場合、又は技術者の確保や技術の習得が適切に行えなかったこと等の不測の事態によりプラントの運転に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中のバイオマス発電所当社グループにおいては、2024年3月31日現在、大型バイオマス発電所2ヶ所を建設工事中です。当社グループは、バイオマス発電所の建設に関して、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額の増加やFIT売電期間が短縮化する可能性があります。なお、バイオマス発電事業のEPC契約においては完工遅延損害賠償金が規定されており、運転開始が遅延した場合は完工遅延損害金を請求できますが、一般的に上限が設定されております。上記の事象が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.燃料のリスクバイオマス発電事業の燃料は、主に、国内未利用木材(FIT適用単価32円)、及び木質ペレットやパーム椰子殻を原料としたPKS等の海外からの輸入材(いずれもFIT適用単価24円)に大別されます。ⅰ.国内未利用材の調達におけるリスクUREにおいては、重量ベースで約7割を国内未利用材にて調達しており、秋田県内における複数の主要な木材生産業者との間で、長期間にわたり安定的に調達できる単価・数量での長期供給契約を締結しています。また、苅田バイオマスエナジー株式会社は重量ベースで約1割を国内未利用材にて調達しており、住友林業グループとの間で長期間にわたり、数量固定、価格は上限価格を定めた契約を締結しています。しかしながら、木材生産業者もしくは燃料供給会社が国内未利用材の十分な供給を行えない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⅱ.輸入材(木質ペレット、PKS等)の調達におけるリスク(供給契約に付帯するリスク)URE以外の運転中及び建設中のバイオマス発電所においては、木質ペレットを中心とした輸入材燃料を主体とするため、長期にわたる安定的な事業運営を目的として、複数の燃料供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の燃料購入契約(以下、「長期固定価格契約」という)と、市況や燃料の需要の変化に応じ柔軟な調達を行うスポット契約を締結しています。また、徳島津田バイオマス発電所合同会社、合同会社御前崎港バイオマスエナジー、合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジー、合同会社杜の都バイオマスエナジー、合同会社唐津バイオマスエナジーの一部の燃料については、長期の変動価格、固定数量の燃料購入契約(以下、「長期変動価格契約」という)を締結しています。なお、各発電所毎に、契約の期間、重量を含む諸条件は異なっています。いずれの契約においても、供給会社の倒産等による不測の事態が発生した場合や、輸送運賃が変動した場合には、当社グループの事業、業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、長期変動価格契約やスポット契約においては、燃料価格が変動した場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。長期固定価格契約においては数量・価格いずれも固定されていますが、一部の契約においては、長期継続的な供給不調等によって燃料供給会社側に発生する損失累計額が一定金額に達するまでは燃料供給会社が燃料供給義務を負っています。しかしながら、長期継続的な供給不調等によって損失累計額が一定金額を超えることとなった場合は、スポット契約の場合と同様に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、長期固定価格契約及び長期変動価格契約で調達していた部分の契約期間が満了した後は、スポット契約の場合と同様に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は苅田バイオマスエナジー株式会社の主たる出資者として、一部の共同出資者と共に燃料供給会社に対して、苅田バイオマスエナジー株式会社への燃料供給に付随して将来的に燃料供給会社において追加的に発生し得る費用の一定部分に対する個別保証を差し入れています。運転開始後における発電所の長期停止等が発生し、燃料購入の量や時期が当初計画から大幅に乖離する場合には、燃料供給会社において付随費用が発生して、その結果当社において当該保証義務の履行が必要となる可能性があります。なお、当該保証義務に係る負担金額は金融市場環境等に応じて変動します。これらの結果として当該保証義務の履行が必要となった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (為替変動によるリスク)苅田バイオマスエナジー株式会社、徳島津田バイオマス発電所合同会社、合同会社御前崎港バイオマスエナジー、合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジー、合同会社杜の都バイオマスエナジー及び合同会社唐津バイオマスエナジーの長期供給契約は米国ドル建であり、各発電所の運転開始後に為替相場が変動した場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これらのSPCでは、この将来の為替変動リスクをヘッジするために、これら長期燃料購入契約等に対して2024年3月末時点において4,900百万米国ドルの為替予約を締結しています。当該為替予約にヘッジ会計を適用した結果、2024年3月末時点のその他の資本の構成要素における計上金額は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(2)財務上のリスク③市場リスク(ⅰ)為替変動リスク」に記載のとおりです。今後も、為替変動に伴うキャッシュ・フロー・ヘッジの増減により、連結財政状態計算書の親会社の所有者に帰属する持分が増減する可能性があります。なお、燃料購入金額やスケジュールの大幅な計画変更等、ヘッジ会計の有効性が認められないと判断されるような事象が将来的に発生した場合、ヘッジ会計が中止されることにより為替予約に係る損失が金融費用及び持分法投資損益を通じて当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (その他のリスク)木質ペレットの主要な調達地である北米及び東南アジア、PKS材の主要な調達地である東南アジアにおいて、政情不安等が生じた場合、将来当該地域、国における政府又は日本国政府が木質ペレット、PKS材の輸出入や使用に関する規制を強化した場合、また、不可抗力事由(新型コロナウイルス感染症、紛争・戦争を含む)の発生等により、FIT売電が認められるバイオマス燃料の供給又は輸送が困難となる場合には、当社グループの輸入材調達計画に影響を及ぼし、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、上記リスクの顕在化により、発電事業の運営に影響が生じた場合、当社から子会社又は関連会社への追加の資金拠出を行う可能性があり、その場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.風力発電1.建設中の風力発電所当社グループにおいては、2024年3月31日現在、陸上風力発電所2ヶ所を建設工事中です(ただし、福島復興風力合同会社への出資は10%未満)。このうち、苓北風力合同会社における陸上風力発電所の建設に関しては、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、又は発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加、FIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.陸上風力発電事業の開発当社グループは、陸上風力発電の事業化に向けた検討を行っています。風力発電の事業化に際しては各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメント(事業の規模や地域条例による)が必要となるため、開発段階において建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生していきます。当社グループでは、当該開発投資に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資について、陸上風力発電事業については、事業用地の確保以降に発生した支出については資産計上を行っています。しかしながら、風況観測もしくは環境アセスメントの結果等を受けて事業化を断念した場合には、開発に関連し資産計上されていた支出が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.洋上風力発電事業の開発国内の一般海域における洋上風力事業の開発は、2018年11月に成立し、2019年4月に施行された、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(以下、「再エネ海域利用法」といいます。)に則って行われます。再エネ海域利用法の下、政府による促進区域の指定、公募による事業者の選定という2つの重要プロセスを経て対象事業の選定が行われます。海域毎の具体的な手続、スケジュールについては、経済産業省及び国土交通省の合同会議において検討が行われます。当社グループは、風況観測機器を設置し、洋上風力発電所の事業化に向けた検討を行っています。洋上風力発電事業の開発は数年にわたる開発期間を要するため、当該開発費用の回収は長期にわたります。当社は、開発を行う海域・エリアの有望性や事業リスクを十分に見極めながら、開発費用を抑制しつつ段階的に開発を行っていますが、当社が開発を行う海域・エリアが促進区域に指定されなかった場合や、促進区域指定のスケジュールが大幅に遅延した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。促進区域に指定された場合においても、公募占用指針において指定される設備容量が当社の想定以上に小さくなる場合、公募の過程において提示される供給価格(入札によって決定される電力供給価格=当該事業の売電単価)の上限価格が想定以上に下落した場合、また、当社が事業者に選定されない場合には、事業の収益性低下や事業開発の中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、公募を通じて当社が事業者に選定された場合においても、発電設備の資材・資源の高騰や為替相場の大幅な変動による収益性低下や、洋上風力発電に必要な電力系統や港湾設備等の社会インフラの整備が進まない場合、海底地盤の状況等を含む立地条件が不適当と判明した場合、事業周辺地域における関係者との関係が悪化した場合による当該事業のスケジュール遅延や開発中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態並びに当社グループの中長期な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。 d.地熱発電1.運転開始済みの地熱発電所当社グループにおいては、2024年3月31日現在、持分法適用会社1社による地熱発電所の運転を行っています。地熱発電は、地下で熱せられた地熱貯留層から蒸気・熱水を取り出し、蒸気によりタービン発電機を回します。そのため、発電量は、蒸気量に依存します。運転開始後において発電に使用する熱源からの蒸気量が経年等により減少する場合があるため、事業計画の策定においては、蒸気量の減少に備え、事業期間中に新たな生産井の掘削やスケールの除去等を行うことを一定織り込んでいます。当該対応にも関わらず、事業期間中に一定の蒸気量を確保できない場合においては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2. 地熱発電所の開発当社グループにおいては、2024年3月31日現在、地熱発電所1ヵ所の開発を行っています。地熱発電所の事業化に際しては、各種許認可の取得に加え、地中の資源量を把握するために地表調査、掘削調査、噴気試験といった各種調査を行っています。調査結果を踏まえ、温泉資源を利用する利害関係者と共存できる持続可能な発電規模の見極めを図ることで、周辺地域関係者からの事業への同意取得を目指しています。一方、工事着工前の開発段階から一定程度の先行的な費用が発生します。また、地中における資源分布は、地表から完全に把握することが難しく、掘削によって熱源から得られる蒸気量が十分でない可能性又は熱源を掘り外す可能性もあります。尚、今後エネルギー政策や助成金制度等が変更になった場合には、当社グループの地熱発電の開発活動に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、綿密な調査結果分析及び当該開発費用に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資については、生産井の掘削完了・還元井の掘削完了・噴気確認が完了して以降に発生する支出については資産計上を行っています。しかし、当社グループが地熱発電所の事業化を断念した場合等には、開発に関連し資産計上されていた支出が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 e. 蓄電池1. 建設中の蓄電所当社グループにおいては、2024年3月31日現在、蓄電所1ヵ所を建設工事中です。当社グループは、蓄電所の建設に関して、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額での工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、容量市場で落札した案件が何等かの事由により制度上定められた運転開始期限を超過した場合、又は、開発中止となった場合には、制度上定められたペナルティが発生し、損失が計上される可能性があります。 2.蓄電所の開発当社グループは蓄電所の事業化に向けた検討を行っています。事業化の蓋然性が確保された以降の支出を資産計上しているため、何らかの事由により開発が中止となった場合には、当社グループは損失を計上することになり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、長期脱炭素電源オークションで落札した案件が何等かの事由により制度上定められた運転開始期限を超過した場合、又は、開発中止となった場合には、制度収入期間が短縮化する等制度上定められたペナルティが発生し、損失が計上される可能性があります。 ④ 開発プロセスの進捗に伴う事業開発報酬当社グループにおける再生可能エネルギー発電所及び蓄電所の事業開発においては、発電所及び蓄電所が運転を開始するまでに、地権者との協定書締結、各種許認可取得、エンジニアリング、ファイナンスの組成、建設管理といった各段階における取り組みがあります。当社は、社外の出資者と共同事業として再生可能エネルギー発電所を所有するSPCに対して、再生可能エネルギー発電所設立に係る重要な許認可の取得、エンジニアリング、土地確保及びファイナンス関連契約の締結に係る開発支援等の業務を提供しており、開発支援に係る役務の提供完了をもってSPCまたは事業パートナーから事業開発報酬を受領する場合があります。事業開発報酬の計上金額は、各事業年度における新規発電所に係る開発支援業務完了の有無又はその規模・件数により変動し、そのため「再生可能エネルギー開発・運営事業」は開発報酬の計上の時期により売上収益及び利益は増減する傾向にあります。当社は開発段階におけるSPCに対する持分を持分法適用水準としているため、当該事業開発報酬は当社の未実現利益を控除した金額を、当社の連結売上収益に計上します。事業開発報酬を計上したものの、事業開発報酬を受領する前に何らかの事由により開発が中止された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが推進する再生可能エネルギー発電所の開発スケジュールの遅延が生じた場合には、事業開発報酬の計上時期も遅延することとなり、当該連結会計年度における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ プロジェクトの開発進捗と業績の関連事業開発報酬の金額によって、当社グループの売上収益と利益は変動します。当社は本書提出日現在において太陽光発電、バイオマス発電、陸上・洋上風力発電、地熱発電及び水力発電を含む再生可能エネルギー発電所の開発を進めていますが、今後の調査検討等に伴いこれらの事業が遅延又は中止となる場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。今後の当社グループの利益水準は開発支援業務を提供するプロジェクトの規模やそれにかかる事業開発報酬の計上時期に大きく影響を受けることとなります。今後の当社グループの業績や成長性の判断においては過年度の業績及び短期的な業績見通しのみならず、開発中のプロジェクトの進捗状況、運転中のプロジェクトの発電状況や保有資産の償却にかかる見積り等の経営情報を総合的に検討する必要があります。 ⑥ 業績の季節変動一般的に太陽光や風力といった自然由来の再生可能エネルギーを活用する電源は、日々の天候変化に加えて、年変動や季節変化といった長期的なサイクルの変動による発電量の変動があります。日本国内においては、太陽光発電では日射量の多い春季から秋季、風力発電では季節風により風の強い冬季に発電量が多い傾向があります。当社グループは現在のところ他の電源に比較し大規模太陽光発電の事業化が先行しているため、当社グループの業績にも季節による偏りが生じる可能性があります。 ⑦ 開発出資プロセス及び管理再生可能エネルギー開発出資から発生する損失の予防・抑制を目的として、当社グループは開発出資事業の審議における厳格なスクリーニング、撤退判断及び事業投資後の管理について各々基準を設け、管理を行っています。新規事業投資のスクリーニングでは、事業期間におけるキャッシュ・フロー計画を含めた事業計画を精査し事業性を厳格に評価するとともに、内部収益率(IRR)のハードルを設定し、リスクに見合った収益が得られる事業を選別できる仕組みを整えています。既に実行済みの開発出資事業については、各事業における課題を早期に発見し、適切な措置を講じることで損失を極小化するために、予実管理の徹底及び定期的な事業性評価を行うモニタリング体制を構築しています。このように、新規事業投資実行時のスクリーニングの仕組み及び事業投資後の管理に係る手続きを整備していますが、期待どおりの収益を獲得できない場合や、プロジェクト関係者との調整が遅滞する場合、事業投資や事業提携が計画どおりに実現できない場合等は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) ファイナンスに関する事項① 有利子負債への依存当社グループは、運転資金や設備投資資金について金融機関から借入れを行っています。2024年3月期末時点の連結有利子負債残高及び純有利子負債は306,866百万円及び240,374百万円であり、純有利子負債及び純資産の合計額における純有利子負債依存度(純有利子負債/総資本比率)は約69.5%です。新規及び借り換え時の資金調達において金融機関との折衝が滞り資金の調達に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。連結有利子負債及び純有利子負債の定義は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(1)資本管理」を参照ください。また、当社グループにおける有利子負債の多くには財務制限条項が付されており、これら財務制限条項に抵触した場合には当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。市場金利が上昇した場合には、変動金利借入金に対する利払い費用の増加により当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおける変動金利借入金に対しては、一部を除き、金利スワップを締結することにより金利変動リスクの低減を図っています。2024年3月末において、当社グループの連結財政状態計算書に計上されている変動金利借入金残高、そのうち金利スワップの対象外となる残高及び金利の感応度に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(2)財務上のリスク③市場リスク(ⅱ)金利変動リスク(a)金利変動リスクの内容及び管理方針」を参照ください。また、市場金利が上昇した場合、今後建設及び開発を行う新規発電所における負債の調達コストが増大するため、将来における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 各発電所SPCに対する出資持分当社は、資金的な制約の中で、今後開発が見込まれている再生可能エネルギー発電所の事業に対して、機会を逃さず、また、早期に事業化するために、開発段階においては投資資金の配分を分散化させることを志向しています。そのため、現状、事業成立初期時点における当社の事業SPCへの出資持分比率については、財務戦略上の観点から持分法適用水準としています。併せて、各太陽光発電所及びバイオマス発電所を開発運営するSPCへの出資持分比率については、共同出資者との出資者間合意の定めにより、一定期間の経過後に一定の価格にて当社が他共同出資者の出資持分を買い取る権利(コール・オプション)を有し、また、他共同出資者がその出資持分を当社に売り渡す権利(プット・オプション)を有している場合があります。当社グループは、多数の開発事業に投資するために事業ごとの初期の出資時には投資額を抑制しつつ、当該コール・オプションの行使により将来的に各発電事業への出資持分比率を引き上げる方針です。しかしながら、当社グループにおける資金制約等により、共同出資者からの出資持分の買い増しが遅れる場合には、再生可能エネルギー事業における収益への貢献も限定的となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの事業計画上予定された時期以外の時期に、他の共同出資者がプット・オプションを行使し、当社グループが出資持分を買い取る義務が生じた場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、共同出資者とオプション契約を締結していない場合においても、共同出資者との合意が得られた場合には、当社は再生可能エネルギー発電所の持分を追加取得する可能性があり、かかる場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、出資持分を追加取得する等により、対象となるSPCを連結化した場合、追加取得価額の水準に応じて企業結合に伴う再測定による利益及び無形資産が計上される場合があります。 ③ 関係会社におけるスポンサーサポート当社グループにおいて発電事業を運営するSPCである連結子会社及び関連会社各社は、発電所建設に際して、融資団からの資金調達(借入金)を行います。SPCの業績悪化等、一定の条件が発生した場合には融資関連契約に従い、当社を含むSPCへの出資者はSPCに対するスポンサーサポート義務を負う場合があります。国内において太陽光発電所に関してはプロジェクトファイナンスの組成実績が豊富であるため、一般的に融資関連契約に規定されるスポンサーサポートは他の再生可能エネルギー電源に比べると限定的となる傾向にあります。一方で、継続的な燃料材の供給と運営が必要なバイオマス発電や風車のメンテナンスが必要となる風力発電、アジアにおける発電事業の場合には、融資団はSPCへの出資者からより多くのスポンサーサポートを求める傾向にあります。当社グループの太陽光発電所を運営するSPC各社において、不測の事態により発電を行うことができない場合や、想定以上の悪天候が複数年連続した場合等、これらの要因により工事費の計画超過又は財務制限条項の指標の悪化等融資関連契約に定められた事象に該当したときは、当社は当社の連結子会社又は関連会社である発電事業者の出資者として、一定の限度額内において劣後貸付又は株式での追加出資の義務を負う場合があります。また、当社が出資する太陽光発電以外のSPCにおいては、不測の事態により収益性が計画を大きく下回った場合等においては、当社による追加出資が必要となる場合があります。これらの場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 海外からの調達及び海外事業展開に関するリスク① カントリーリスク当社グループは、各国・地域の再生可能エネルギー導入政策、法規制又はマクロ経済環境の状況を見極めた上で海外地域からの資材調達や現地での事業化に取り組む方針を採用しています。しかし、これらの国・地域での事業展開においては、政治、経済、社会情勢、文化、宗教、慣習、戦争・紛争、テロ等の様々な要因に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規制の変更等による国家収用・送金停止・関税その他の課税のほか、カントリーリスクが存在します。このようなリスクが顕在化した場合には、事業遂行の遅延・不能等が生じる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 為替リスク及び兌換リスク「(1) 再生可能エネルギー事業のリスク ③ 各種電源のリスク b.バイオマス発電」に記載したバイオマス燃料の他、再生可能エネルギー発電所の発電設備には海外から輸入する設備・資材も含まれています。そのため、為替相場の変動によりこれら設備・資材の購入費用等に変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、当社は海外における事業開発等のために海外子会社等の設立を行う場合があり、海外事業の収益及び費用は外貨建てとなります。当社はベトナムにおける陸上風力発電事業に出資・参画しています。ベトナムにおけるFIT制度に基づく売電収入はベトナム・ドン建てですが、FIT制度における売電単価は米国ドルとベトナム・ドンの為替相場に応じて改定されます。また、当社はフィリピンにおける水力発電事業に出資・参画しています。フィリピンにおけるFIT制度に基づく売電収入はフィリピン・ペソ建てです。今後、為替相場の変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、海外事業においては、売電収益等が国際通貨等以外によって支払われる場合があります。そのため、外国為替市場における流動性の低下等が生じた場合には、売電収入を適時に円や米国ドル等の国際通貨に兌換を行うことが困難となる可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ③ 海外のFIT制度及び再生可能エネルギー・蓄電池導入促進制度当社は、日本国内の再生可能エネルギー発電事業及び蓄電池事業の開発において培った強みを活かして、海外における再生可能エネルギー発電事業及び蓄電池事業の開発を進めています。海外のFIT制度及び再生可能エネルギー導入促進制度は各国毎に設計されており、日本国内のFIT制度と仕組みが異なります。また、海外の蓄電池導入促進制度も各国毎にごとに設計されており、日本国内の制度と仕組みが異なります。当社はフィリピンにおける水力発電事業に出資・参画しています。フィリピンにおける水力発電事業のFIT制度においては、運転開始した事業に対してFIT価格が認定・適用され、当該FIT認定を受けることができる水力発電事業の合計容量には上限枠が定められています。当社が出資・参画する事業は現在建設工事中であり、運転開始時点において当該上限枠の範囲内に入ることを見込んでいます。しかし、運転開始の遅延や、運転開始時点における他事業者による想定を上回るFIT認定取得等により FIT認定枠が上限に達している場合には、当社が出資・参画する事業はFIT認定を受けることが出来ない可能性があります。なお、FIT認定を受けることが出来ない場合においても、オフテイカーへの相対での売電や市場での売電は可能ですが、FIT価格未満での売電を余儀なくされた場合においては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ④ 売電リスク一般的に、電力事業は公共性の高いインフラ事業であるため、電力供給設備の構築及び運営に関わる事業リスクは、その国の経済水準や信用力と関連があります。海外における発電事業においては、国内事業に比べて信用力の低い電気事業者へ売電を行う可能性があります。売電先である電力事業者が業績悪化等により信用不安に陥った場合には、売電に係る資金回収等が困難となる可能性があります。その場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ⑤ 物価上昇リスク多くのFIT制度又は再生可能エネルギー促進制度導入制度の下での売電単価は、長期にわたり固定されています。そのため、当社グループが事業を手掛ける諸外国において急激な物価上昇が生じ、当該物価上昇に応じて売電単価の改定がなされない場合には、当該国における発電事業の維持・運営管理費用等が増加し、利益を圧迫する可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4) その他のリスク① 自然災害・火災・事故・戦争当社グループの本社機能及び事業開発機能の多くは東京にあります。そのため、東京又は首都圏において、大規模な災害や感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、テロリズム、戦争・紛争等が発生し、社会機能に障害をきたした場合は、当社の業績、財務及び中長期的な成長に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは国内外の幅広い地域に複数の運転中又は建設中の発電所を有しています。大規模な台風、地震、火山の噴火、津波、洪水、地滑り、豪雨、大雪等の自然災害又は異常気象のほか、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)による社会機能の障害、戦争、テロリズム、武装紛争等の人的災害、送電障害等の主要な社会的インフラ障害等が発生した場合には、長期間にわたる操業の停止や、発電所等の設備の大規模な修繕が必要となる等、当社グループの事業運営が継続できない又は重大な支障を生じる可能性があります。また、資材や燃料のサプライチェーンにおける重大な事故や故障、発電設備及び送電インフラの重大な事故や故障、重大な労働災害等が発生した場合にも、発電所の建設又は操業に支障が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② コンプライアンス及び各種法令の施行・改正等当社グループの事業領域は、各事業の法的規制において記載した法令以外にも、大気汚染、排水等に伴う水質汚染、騒音、廃棄物等をはじめとする環境関連法令の適用を受けています。さらに、開発プロセスやサプライチェーン上での法令違反も当社グループの事業におけるリスクとなります。当社グループはコンプライアンス憲章に基づき、コンプライアンス体制を構築し、法令遵守の徹底に取り組んでいます。しかしながら、法令違反等が発生した場合、また、新たな法規制が追加された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 個人情報や機密情報の管理当社グループの事業においては、個人情報や取引先の機密情報を取り扱っており、それらの情報の管理や、セキュリティ管理は重要な事項です。このため、当社グループでは、情報を保管している部屋への入退室管理、情報・ネットワーク機器のセキュリティ対策、従業員を対象とした教育等情報管理の強化・徹底を図っています。また、外部の委託先についても、守秘義務契約を締結し、機密情報の漏洩を防ぐべく、情報の管理を行っています。このような取り組みにもかかわらず、当社グループの取扱う個人情報や取引先の機密情報につき、情報漏洩、紛失、破壊等の事態が発生した場合には、顧客等からの損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのみならず、当社が開発中のプロジェクトに関連する関係者による重要な情報の漏洩等が発生した場合、当社の事業開発が遅延又は頓挫するリスクがあり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権当社グループにおいて他者の知的財産権その他の権利を侵害する結果となった場合には、損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 人材の採用・育成・維持当社グループは、新しい事業分野に進出し、事業規模を拡大していくために、高度な専門性、独自性、創造性を持つ多様な人材を採用・育成・維持することが極めて重要であると考えています。そのために、戦略的な人材採用活動の実施、人材開発プログラムの実施、育児支援制度をはじめとする福利厚生の充実等により、優秀な人材を発見して採用・育成し、従業員にとって働きやすい労働環境と就業環境を確保することに努めています。このような取り組みにも関わらず、労働市場における人材流動性の高まり又は当社グループの魅力度低下等の理由により、新卒及び中途での人材の採用が困難になった場合や多くの人材流出が生じた等の場合には、将来、当社グループが求める前述の人材を十分に確保できない可能性があります。このような場合には、当社グループの将来的な事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 保有資産及びSPC出資持分の減損当社グループは、再生可能エネルギー発電所等に係る有形固定資産等の資産を所有するとともに、リース契約に基づき使用権資産を計上しています。当社グループは、連結子会社又は関連会社の収益性の低下により各関係会社の簿価を回収できない場合、当該事業にかかる資産について減損処理を行うことがあります。また、当社は原則として再生可能エネルギー発電所の開発に際してプロジェクト関連契約や融資関連契約の締結確度が高まった段階においてSPCに出資を行いますが、先行してSPCに出資を行い、その後に事業化を断念した場合等においては当該出資に係る減損処理を行うことがあり、このような場合には当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 訴訟当社は、コンプライアンスを重視し、取引先との紛争の未然防止に努めていますが、何らかの理由によりトラブルが生じた場合には、当社が訴訟等の対象となる可能性があります。訴訟等により、損害賠償責任等が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 潜在株式当社グループは、役員及び従業員へのインセンティブ付与を目的として、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しており、「取締役等向け株式交付信託」も導入しています。2024年3月31日現在において、自己株式控除後の発行済株式総数に対して0.2%(156,700株)の潜在株式が存在します。このストック・オプションが行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、ストック・オプションの行使により発行された当社普通株式が株式市場で売却された場合は、需給バランスに変動を生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 配当政策再生可能エネルギー事業においては大規模な事業投資が必要なことから、当社では財務体質の強化を重要課題の一つとして位置づけています。当社は、これまで配当は実施していません。また、当面の間は内部留保の充実を図り、剰余金を再生可能エネルギー事業の拡大のための投資に活用していくことが、株式価値の向上に資すると考えています。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針です。しかしながら、現時点において配当実施の可否及びその実施時期等については未定です。
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3 【事業等のリスク】当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、本文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅したものではありません。 (1) 再生可能エネルギー事業のリスク① 法令規制及び政策動向a.エネルギー政策動向日本国内の発電電力量に占める再生可能エネルギー(太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等の総称)の比率は、2021年度においては20.3%(水力7.5%、太陽光・風力・バイオマス・地熱は合計12.8%)となりました(出典:経済産業省・資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」2023年4月21日公表)。このような状況の中、日本政府は2021年10月に「第6次エネルギー基本計画」を閣議決定し、第5次エネルギー基本計画では24~26%であった2030年度の再生可能エネルギーの電源構成比率について、野心的な目標として、36~38%程度に引き上げられました。引き続き政府の支援姿勢は継続しており今後も国内再生可能エネルギー市場は一層拡大していく見通しです。 出典:経済産業省・資源エネルギー庁「今後のエネルギー政策について」(2022年4月)より当社作成 また、アジアを含む世界各国においても、日本と同様に、脱炭素化及び再生可能エネルギーの導入拡大を企図した政策が掲げられています。このように、国内外において再生可能エネルギー発電市場の更なる拡大が期待されています。このような我が国のエネルギー政策や脱炭素化に向けた国際的潮流を背景に、当社グループは、今後も再生可能エネルギーの導入を後押しする経営環境が継続するものと見込んでいます。しかしながら、我が国及び世界各国のエネルギー政策は、気候変動の進行状況や再生エネルギーを含む資源の利用状況とこれを受けて形成される多国間合意や国際的な議論の状況、政権交代を含む国内の政治動向、資源価格等の経済環境、社会情勢、発電設備の安全性、脱炭素化に向けたエネルギー技術間競争、技術の変化が増幅する地政学リスク、国家間・企業間の競争の本格化等に関する世論、国際紛争、海外諸外国の金融政策等様々な事象による影響を受けます。かかる政策に変化が生じた場合、当社グループの事業、業績、財政状態及び将来的な成長性に影響を及ぼす可能性があります。 b.固定価格買取制度(FIT制度)(*1)及びFeed in Premium制度(FIP制度)(*2)当社グループの日本国内における主要事業である再生可能エネルギー事業においては、FIT制度に基づいた一般送配電事業者等(*3)のオフテイカー(*4)との契約により、長期間にわたる買取期間において固定価格で再生可能エネルギー電源からの電力供給を行っていますが、現在のFIT制度及び政府による再生可能エネルギー導入目標が今後も変更なく継続する保証はありません。また、日本政府は2022年4月からFIP制度を導入しました。価格や需給を意識した効率的な発電や売電を促し、再生可能エネルギー由来の電気が適切に市場で取引できる環境を整えることを目的とした制度です。将来において経済状況に著しい変動が生じること等を理由として、政府又は管轄省庁の決定により、現在のFIT制度やFIP制度が縮小又は終了する、当初想定していなかった義務を発電事業者に課す等、既存の電力受給契約を含めて再生可能エネルギー事業者に不利な制度変更がなされた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、また、当社グループの事業計画の見直しが必要となる可能性もあります。さらに、今後入札により決定される買取価格が著しく低下する場合には、当社の開発事業に影響を及ぼす可能性もあります。また、再エネ特措法又は再エネ特措法に関連する各種法令の改定が行われ、当社グループが、新制度に適時かつ適切に対応できない場合、又はこれに対応するためのコストや負担が増加した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。この他、当社ではコンプライアンスには十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、再エネ特措法において認定取消事由に該当する法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*1)固定価格買取制度(FIT制度):2015年1月に、太陽光発電所や風力発電所等の自然変動電源による発電量が大幅に増加した場合でも電力需給バランスを保ち、電力供給の安定化を図ることを目的とし、出力抑制ルールを拡充する制度改定が行われています。出力抑制ルールに基づき、一般送配電事業者は、一定条件のもとで再生可能エネルギーを電源とする発電所による系統への送電電力の数量や質に制限を加えることができます。2015年1月に、太陽光発電所や風力発電所等の自然変動電源による発電量が大幅に増加した場合でも電力需給バランスを保ち、電力供給の安定化を図ることを目的とし、出力抑制ルールを拡充する制度改定が行われています。出力抑制ルールに基づき、一般送配電事業者は、一定条件のもとで再生可能エネルギーを電源とする発電所による系統への送電電力の数量や質に制限を加えることができます。 (*2)Feed in Premium制度(FIP制度):「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」に基づき、再生可能エネルギー発電事業者が卸電力取引市場や相対取引で自ら売電し、市場価格を踏まえて算定される一定のプレミアムを受け取る制度です。電力市場への統合を促しながら、投資インセンティブの確保と国民負担の抑制を両立していくことを狙いとしています。 (*3)一般送配電事業者等:電気事業法第2条第17項における一般送配電事業者又は小売電気事業者を指します。本書では主として電力需要家又は卸売事業者に対して電力販売を行う事業者全般を意味しています。 (*4)オフテイカー:プロジェクトファイナンスにおいて、事業会社が生み出すサービス(当社グループのSPCの場合は電力)を購入する者(引き取り手)のことを指します。 c.出力制御当社グループが開発を進める電源のうち、国内における太陽光発電や風力発電といった発電出力が気候の影響を受ける自然変動電源においては、需給バランスの調整のため、年間のうち電力需要が小さい時期・時間帯において、火力発電の出力の抑制、揚水発電のくみ上げ運転による需要創出、地域間連携線を活用した他エリアへの送電を行い、それでもなお発電量が需要量を上回る場合には、バイオマス発電の出力の制御の後に、太陽光発電、風力発電の制御が行われます。なお、需給バランスの調整のための太陽光発電や風力発電に関する出力制御は、指定電気事業者(*5)の廃止により、2021年4月1日以降に新規に接続を申し込む事業について、全国で無制限・無補償ルールが適用されます。バイオマス発電については「優先給電ルール」に基づき、火力発電の出力の抑制、揚水発電のくみ上げ運転による需要創出、地域間連携線を活用した他エリアへの送電を行い、それでもなお発電量が需要量を上回る場合には、出力制御の対象となります。また、電力会社による系統工事等に伴い、上記出力制御とは別に計画停電がなされることがあります。世界各国においても同様に、電力の需給バランスの調整や電力系統の工事等を目的として、出力制御や計画停電が行われる場合があります。当社は、出力制御の実施予測についてシミュレーション分析を行った上で事業化の可否を判断していますが、かかる分析の結果、事業化を断念せざるをえなくなった場合又は事業化に成功した場合であっても想定を上回る出力制御が実施されることにより想定した売電収入を得られなかった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*5)指定電気事業者:接続申込量が接続可能量を超過した場合には、無制限・無補償の出力制御を前提として、再生可能エネルギー発電設備の系統への連系ができるよう経済産業大臣から指定された電気事業者を意味しています。 d.事業認定当社グループの国内の再生可能エネルギー発電事業においては、経済産業省所管のもと、当社連結子会社及び関連会社がFIT制度に基づいた「事業認定」(再生可能エネルギー発電設備の認定)を取得しています。しかし、再エネ特措法の規定に違反するなど、認定された事業計画どおりに事業を実施していない場合、認定時の基準に適合しなくなったと経済産業大臣が認めるときは、当該認定は取り消されることがあります。当社グループとして、発電を既に開始した発電設備の「事業認定」を取り消される可能性は相当程度限定的と考えていますが、取り消された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 事業の開発プロセス一般a.土地の取得・事業用地の確保一般的に、土地には権利及び地盤地質等に関し欠陥や契約不適合が存在している可能性があります。当社グループが再生可能エネルギー発電所に係る土地を購入又は賃借するに当たっては、原則として全所有者又は賃貸人から対象となる土地について欠陥や契約不適合が存在しないことにつき一定の表明及び保証を得ています。しかしながら、表明及び保証の対象となった事項が完全かつ正確でなかった、又は地権者等が知り得なかった事情により、後になって欠陥や契約不適合が判明する可能性があります。例として、土砂の流出、治水の変化又は土壌汚染等が発生し、近隣住民からの損害賠償、操業停止又はレピュテーションのリスクが発生する可能性があり、かかるリスクは所有者又は賃貸人による表明保証により補完できるとは限りません。さらに、土地をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、当社グループが取得した権利が第三者の権利や行政法規等との関係で制限を受け、開発期間や規模が変動する可能性があり、これにより当社グループの事業の採算性が悪化する等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これらのリスクが発電所の運転開始後に生じた場合には、行政当局又は地域住民等から事業停止の要請等を受け、稼働発電所の一部撤去や操業停止を受け入れざるを得なくなる可能性があり、当該事業の継続にも影響を及ぼす可能性があります。当社は海外における事業開発等のために海外子会社等により土地の取得・事業用地の確保を行う場合があります。当社が陸上風力発電事業を手掛けているベトナム社会主義共和国(以下、「ベトナム」という。)では、土地の使用権はあるものの、所有権はありません。また、フィリピン共和国(以下、「フィリピン」という。)では、原則として全ての土地を国家が所有する国有制度(Regalian Doctrine)が採用されているため、所有権はありませんが、外国企業が株主である現地法人も土地を賃借することが可能です。土地の取得、利用に関して各国で法令が異なるため、当社ではコンプライアンスに十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、土地の取得、利用に関して法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 b.許認可の取得及び発電所サイトにおける地域関係者等との合意国内外の再生可能エネルギー発電所の開発に際しては、管轄省庁及び地方自治体が管轄する農地転用、林地開発、道路の占用等の複数の許認可取得が必要な場合があります。また、再生可能エネルギー事業は、発電所の立地する地域の自然環境資源を活用して行うものであり、許認可取得には地権者のみならず周辺地域住民の合意が必要となります。当社グループにおいては、事前調査を通じて各種許認可取得に必要な措置を講じており、また、地域社会及び地域環境に対する最大限の配慮の上で、法令や条例で定められた許認可や環境アセスメントの実施のみならず、事業実施地域における住民向けの各種説明会等を通じて地域社会からの理解を得ながら事業化を進める方針としています。したがって、再生可能エネルギー発電所の開発に係る許認可の取得が不可能又は時間を要する場合、埋蔵文化財の発見等により追加調査や移築に時間が必要な場合、並びに地方自治体、地元住民及び環境団体等の関係者との合意形成が遅延あるいは成されなかった場合等においては、当社グループが想定するスケジュールや規模にて事業化が行えない可能性があり、かかる場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.環境アセスメント1997年6月に制定された環境影響評価法(通称:環境アセスメント法)は、道路、ダム、鉄道、空港、発電所等13種類の事業において環境アセスメントの手続きを行うことを定めています。環境アセスメントにおいては、「環境の自然的構成要素の良好な状態の保持」(大気環境、水環境及び土壌環境・その他の環境)、「生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全」(植物、動物及び生態系)、「人と自然との豊かな触れ合い」(景観及び触れ合い活動の場)、「環境への負荷」(廃棄物等及び温室効果ガス等)の中から対象事業の性質に応じて適切な環境要素が選定され、事業者自らが調査・予測・評価を行っていきます。当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、一定規模以上の太陽光、風力、地熱及びバイオマス発電所の建設に当たって、環境アセスメントの実施が義務付けられています。また、都道府県又は自治体によっては、当該都道府県又は自治体の条例に基づき、再生可能エネルギー発電所の建設に際して、環境アセスメントの実施が要請されることがあります。当社は海外における事業開発においても、海外子会社等により環境アセスメントを実施しています。環境アセスメントの実施の際には、その国で定められた基準に沿った形で実施しています。また、国際的金融機関から資金を調達する場合、別途国際基準に則ったアセスメントが要求される場合があります。当社グループにおいては、各発電所の事業化に当たって、当該地域における過去の環境アセスメント実施履歴の調査や自主調査等により環境アセスメントにおける必要対処項目の事前確認を行っています。しかしながら、事前調査では想定されていない必要対処項目が発生した場合や、環境アセスメントにかかる法令又は条例の改定が行われた場合には、事業化時期、各発電所の開発規模又は開発可否等に影響を及ぼし、又は環境アセスメントに要する費用が増加する可能性があります。このような場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 d.電力系統への接続及び電力供給国内外の発電事業において発電所から電力供給を行うに際しては、電力系統への接続が必要となります。電力系統へ接続するためには、接続に必要な工事費等の費用負担が求められる場合があります。また、通常、接続予定の電力系統に空容量がある場合は、接続地点までの送電設備を建設する費用が発生し、電力系統に空容量がない場合は、送電設備の建設費用のほかに、電力系統の増強費用が追加で発生する場合があります。この増強費用は、当社グループ単独での負担、もしくは周辺地域で同じく事業を計画し、電力系統への接続を希望する他事業者との分担となる場合があります。当社グループにおいては、事前に系統の空容量及び接続にかかる費用を確認し、計画的に電力系統への接続を確保する取り組みを行っていますが、他事業者が先行して接続契約を結んだ場合には、当社グループは電力系統の容量が確保できない可能性があります。また、他事業者が事業継続を断念した結果、当社グループが当初想定していた以上に接続費用が増加する可能性や、電力系統に接続をする上で入札が行われる場合(国内における募集プロセス等)においては、接続までに当社の想定以上に時間を要する可能性があります。なお、操業後に電力供給先の送電網が深刻なトラブルに見舞われる場合があり、かかる場合には当該送電網に接続して電力供給を行うことが不可能又は困難となる場合があります。また、送電線敷設用地を使用する際に、有効期間のある道路使用許可等の許認可が必要となる場合もあります。事業計画時に想定していなかった何らかの事情により、発電事業を継続している間に当該許認可が失効し、既存の送電線敷設用地が使用できなくなった場合には、電力供給が不可能又は困難となる可能性があります。このような状況により当社グループが発電した電力を完全に売電できない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 e.競合他社当社グループが特定の事業候補地で事業開発を進めるにあたり、競合他社が当該候補地を確保することや公募事業で競合他社が採択される等により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 f.設備調達・外注当社グループは、成長市場である再生可能エネルギー市場において、大型・先進的な発電所の開発に取り組んでいます。一般的に成長市場においては、先進的又は特殊な設備・業務等について、業界全体で一時的に需要が供給を上回る場合があります。業界全体での設備、資材又はサービスの供給能力が不足し、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、一部の設備調達先候補・外注先候補の事業者の与信評価が想定外に悪化し、かつ信用リスクの補完が短期的になされない場合、事業者選定プロセスの長期化により、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、完工期日指定・フルターンキー・ランプサム契約ではない建設請負契約での設備・工事の発注を行った場合には、設備・資材価格の高騰、工程遅延等により当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 g.その他上記a~fに記載しています、土地取得、事業用地の確保、許認可、系統連系等に係るリスク、また、これらの複数のリスクが同時に顕在化する場合、また、その他計画外・想定外の事象の発生により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 各種電源のリスクa.太陽光発電1.運転開始済みの太陽光発電所(FIT制度)当社グループにおいては、2023年3月31日現在、連結子会社12社による太陽光発電所の運転を開始しています。太陽光発電における発電量は「日射量」に比例するところ、かかる日射量は当社グループによるコントロールが及ぶ事象ではありません。国内においては、日射量の多い春季から秋季にかけての全国的な長期間の悪天候、新しい建物の建築や樹木の成長等による周辺環境の変化、また、降灰・粉じん・黄砂・ガス等による直達光・散乱光の減少さらに冬季にかけての降雪等により、当社グループの大規模太陽光発電所が設置された地域における日射量が低下し、これにより当社グループの大規模太陽光発電における年間総発電量が想定より減少した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.運転開始済みの太陽光発電所(Non-FIT)Non-FIT太陽光発電事業は、長期間にわたり、固定単価で電力及び非化石価値(又は非化石価値のみ)をオフテイカーに販売する契約を締結します。国が定めたFIT制度に基づいた契約ではなく、オフテイカーとの間で相対での契約を締結いたします。よって、オフテイカーの業績悪化、信用悪化事由の発生により販売した電力や非化石価値の資金回収が困難となる可能性があり、その場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.建設中の太陽光発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2023年3月31日現在において、大規模太陽光発電所1ヶ所及び複数の小規模太陽光発電所を建設工事中です。当社グループは、太陽光発電所の建設に関して、EPC事業者(*6)との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、又は発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加したり、FIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*6)EPC事業者:発電所建設において、Engineering(設計)、Procurement(調達)及びConstruction(建設)を含む一連の工程を請け負う事業者を指しています。 4.認定取得済みの太陽光発電所発電所の着工に至るためには、地権者との交渉及び調整並びに関係省庁・自治体からの許認可の取得及び関係省庁・自治体への届出等が必要です。当社グループでは、当社グループが手掛ける太陽光発電所の発電規模は大きいため、開発には一定の期間が必要となります。当社グループにおいて一定期間を過ぎても合理的な理由なく開発を進捗できず、管轄省庁の聴取に対して合理的な説明を行うことができない場合には、管轄省庁の判断にて既取得の事業認定が取り消される可能性があります。 b.バイオマス発電1.運転開始済みのバイオマス発電所当社グループにおいては、2023年3月31日現在、連結子会社2社によるバイオマス発電所の運転を行っています(設備容量95.5MW、発電端出力ベース)。バイオマス発電における発電量は稼働時間に比例するところ、毎年行われるプラントの定期点検においては数週間の稼働停止期間が見込まれます。定期点検において、事前に想定されていなかった修繕項目が発見された場合は、稼働停止期間の長期化に伴い発電量が低下し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の参画するバイオマス発電所の一部では、運転及びメンテナンスについて一部外注しています。主設備であるボイラー等の運転に関し、故意又は過失等により運転停止が発生した場合、又は技術者の確保や技術の習得が適切に行えなかったこと等の不測の事態によりプラントの運転に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中のバイオマス発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2023年3月31日現在において大型バイオマス発電所5ヶ所を建設工事中です。当社グループは、バイオマス発電所の建設に関して、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額の増加やFIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.バイオマス発電事業の開発当社グループはバイオマス発電の事業化に向けた検討を行っています。事業化の各段階における開発にかかる支出を資産計上しているため、何らかの事由により開発が中止となった場合には、当社グループは損失を計上することになり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 4.燃料のリスクバイオマス発電事業の燃料は、主に、国内未利用木材(FIT適用単価32円)、及び木質ペレットやパーム椰子殻を原料としたPKS等の海外からの輸入材(いずれもFIT適用単価24円)に大別されます。当社グループのバイオマス発電事業は、現在運転中の発電所が2ヶ所、建設中の発電所が5ヶ所、合計7ヶ所となっていますが、この内、出力20.5MWの木質バイオマス発電所を運営するユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社(以下「URE」という)においては、重量ベースで燃料の約7割を国内未利用木材、約3割を輸入PKS材とした発電事業を行っています。また、出力75.0MWの木質バイオマス発電所を運営する苅田バイオマスエナジー株式会社(以下「苅田バイオマス」という)においては、重量ベースで燃料の約9割を輸入材(木質ペレットやPKS)、約1割を国内未利用木材とした発電事業を行っています。建設中の5ヶ所の発電所においては、輸入材を主たる燃料とした発電事業を行う計画です。ⅰ.国内未利用材の調達におけるリスクUREにおける国内未利用材の調達については、秋田県内における複数の主要な木材生産業者との間で、長期間にわたり安定的に調達できる単価・数量での長期供給契約を締結しています。また、苅田バイオマスにおける国内未利用材の調達については、住友林業グループとの間で長期間にわたり、数量固定、価格は上限価格を定めた契約を締結しています。しかしながら、木材生産業者もしくは燃料供給会社が国内未利用材の十分な供給を行えない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ⅱ.輸入材(木質ペレット、PKS等)の調達におけるリスク(供給契約に付帯するリスク)苅田バイオマス及び現在木質バイオマス発電所を建設中の徳島津田バイオマス発電所合同会社(以下、「徳島津田バイオマス」という。)、合同会社御前崎港バイオマスエナジー(以下、「御前崎港バイオマス」という。)、合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジー(以下、「石巻ひばり野バイオマス」という。)、合同会社杜の都バイオマスエナジー(以下、「仙台蒲生バイオマス」という。)、合同会社唐津バイオマスエナジー(以下、「唐津バイオマス」という。)においては、木質ペレットを中心とした輸入材燃料を主体とするため、長期にわたる安定的な事業運営を目的として、複数の燃料供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の燃料購入契約(以下、「長期固定価格契約」という)と、市況や燃料の需要の変化に応じ柔軟な調達を行うスポット契約を締結しています。また、徳島津田バイオマス、御前崎港バイオマス、石巻ひばり野バイオマス、仙台蒲生バイオマス、唐津バイオマスの一部の燃料については、長期の変動価格、固定数量の燃料購入契約(以下、「長期変動価格契約」という)を締結しています。なお、各発電所毎に、契約の期間、重量を含む諸条件は異なっています。いずれの契約においても、供給会社の倒産等による不測の事態が発生した場合や、輸送運賃が変動した場合には、当社グループの事業に、業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、長期変動価格契約やスポット契約においては、燃料価格が変動した場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。長期固定価格契約においては数量・価格いずれも固定されていますが、一部の契約においては、長期継続的な供給不調等によって燃料供給会社側に発生する損失累計額が一定金額に達するまでは燃料供給会社が燃料供給義務を負っています。しかしながら、長期継続的な供給不調等によって損失累計額が一定金額を超えることとなった場合は、スポット契約の場合と同様に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、長期固定価格契約及び長期変動価格契約で調達していた部分の契約期間が満了した後は、スポット契約の場合と同様に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は苅田バイオマスの主たる出資者として、一部の共同出資者と共に燃料供給会社に対して、苅田バイオマスへの燃料供給に付随して将来的に燃料供給会社において追加的に発生し得る費用の一定部分に対する個別保証を差し入れています。運転開始後における発電所の長期停止等が発生し、燃料購入の量や時期が当初計画から大幅に乖離する場合には、燃料供給会社において付随費用が発生して、その結果当社において当該保証義務の履行が必要となる可能性があります。なお、当該保証義務に係る負担金額は金融市場環境等に応じて変動します。これらの結果として当該保証義務の履行が必要となった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (為替変動によるリスク)苅田バイオマス、徳島津田バイオマス、御前崎港バイオマス、石巻ひばり野バイオマス、仙台蒲生バイオマス及び唐津バイオマスの長期供給契約は米国ドル建であり、各発電所の運転開始後に為替相場が変動した場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これらのSPCでは、この将来の為替変動リスクをヘッジするために、これら長期燃料購入契約等に対して2023年3月末時点において5,071百万米国ドルの為替予約を締結しています。当該為替予約にヘッジ会計を適用した結果、2023年3月末時点のその他の資本の構成要素における計上金額は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(2)財務上のリスク③市場リスク(ⅰ)為替変動リスク」に記載のとおりです。今後も、為替変動に伴うキャッシュ・フロー・ヘッジの増減により、連結財政状態計算書の親会社の所有者に帰属する持分が増減する可能性があります。なお、燃料購入金額やスケジュールの大幅な計画変更等、ヘッジ会計の有効性が認められないと判断されるような事象が将来的に発生した場合、ヘッジ会計が中止されることにより為替予約に係る損失が金融費用及び持分法投資損益を通じて当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (その他のリスク)木質ペレットの主要な調達地である北米及び東南アジア、PKS材の主要な調達地である東南アジアにおいて、政情不安等が生じた場合、将来当該地域、国における政府又は日本国政府が木質ペレット、PKS材の輸出入や使用に関する規制を強化した場合、また、不可抗力事由(新型コロナウイルス感染症、紛争・戦争を含む)の発生等により、FIT売電が認められるバイオマス燃料の供給又は輸送が困難となる場合には、当社グループの輸入材調達計画に影響を及ぼし、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、上記リスクの顕在化により、発電事業の運営に影響が生じた場合、当社から子会社又は関連会社への追加の資金拠出を行う可能性があり、その場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.風力発電1.陸上風力発電事業の開発当社グループは、陸上風力発電の事業化に向けた検討を行っています。風力発電の事業化に際しては各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメント(事業の規模や地域条例による)が必要となるため、開発段階において建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生していきます。当社グループでは、当該開発投資に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資について、陸上風力発電事業については、事業用地の確保以降に発生した支出については資産計上を行っています。しかしながら、風況観測もしくは環境アセスメントの結果等を受けて事業化を断念した場合には、開発に関連し資産計上されていた支出が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中の風力発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2023年3月31日現在において陸上風力発電所2ヶ所、を建設工事中です(ただし、福島復興風力合同会社への出資は10%未満)。このうち、苓北風力合同会社における陸上風力発電所の建設に関しては、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、又は発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加、FIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.洋上風力発電案件の開発国内の一般海域における洋上風力事業の開発は、2018年11月に成立し、2019年4月に施行された、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(以下、「再エネ海域利用法」といいます。)に則って行われます。再エネ海域利用法の下、政府による促進区域の指定、公募による事業者の選定という2つの重要プロセスを経て対象事業の選定が行われます。海域毎の具体的な手続、スケジュールについては、経済産業省及び国土交通省の合同会議において検討が行われます。当社グループは、風況観測機器を設置し、洋上風力発電所の事業化に向けた検討を行っています。洋上風力発電事業の開発は数年にわたる開発期間を要するため、当該開発費用の回収は長期にわたります。当社は、開発を行う海域・エリアの有望性や事業リスクを十分に見極めながら、開発費用を抑制しつつ段階的に開発を行っていますが、当社が開発を行う海域・エリアが促進区域に指定されなかった場合や、促進区域指定のスケジュールが大幅に遅延した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。促進区域に指定された場合においても、公募占用指針において指定される設備容量が当社の想定以上に小さくなる場合、公募の過程において提示される供給価格(入札によって決定される電力供給価格=当該事業の売電単価)の上限価格が想定以上に下落した場合、また、当社が事業者に選定されない場合には、事業の収益性低下や事業開発の中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、公募を通じて当社が事業者に選定された場合においても、発電設備の資材・資源の高騰や為替相場の大幅な変動による収益性低下や、洋上風力発電に必要な電力系統や港湾設備等の社会インフラの整備が進まない場合、海底地盤の状況等を含む立地条件が不適当と判明した場合、事業周辺地域における関係者との関係が悪化した場合による当該事業のスケジュール遅延や開発中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態並びに当社グループの中長期な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。 d.地熱発電地熱発電は、地下で熱せられた地熱貯留層から蒸気・熱水を取り出し、蒸気によりタービン発電機を回します。そのため、発電量は、蒸気量に依存します。地熱発電所の事業化に際しては、各種許認可の取得に加え、地中の資源量を把握するために地表調査、掘削調査、噴気試験といった各種調査を行っています。調査結果を踏まえ、温泉資源を利用する利害関係者と共存できる持続可能な発電規模の見極めを図ることで、周辺地域関係者からの事業への同意取得を目指しています。一方、工事着工前の開発段階から一定程度の先行的な費用が発生します。また、地中における資源分布は、地表から完全に把握することが難しく、掘削によって熱源から得られる蒸気量が十分でない可能性又は熱源を掘り外す可能性もあります。当社グループは、地熱発電所について、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (2) 再生可能エネルギー発電事業、(運転中の地熱発電所一覧)」に記載のとおり、株式会社南阿蘇湯の谷地熱はJOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)から補助金を取得の上、地表調査及び掘削調査を実施した後、2021年6月に建設工事を開始、2023年3月に運転を開始しました。また、北海道函館市における函館恵山地熱事業においても同様に、JOGMECの「令和4年度地熱発電の資源量調査事業費助成金交付事業」が採択されています。なお、今後エネルギー政策や助成金制度等が変更になった場合には、当社グループの地熱発電の開発活動に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、綿密な調査結果分析及び当該開発費用に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資については、生産井の掘削完了・還元井の掘削完了・噴気確認が完了して以降に発生する支出については資産計上を行っています。しかし、当社グループが地熱発電所の事業化を断念した場合等には、開発に関連し資産計上されていた支出が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、運転開始後において発電に使用する熱源からの蒸気量が経年で減少する場合があるため、事業計画の策定においては、蒸気量の減少に備え、事業期間中に新たな生産井の掘削を行うことを織り込んでいます。当該掘削にも関わらず、事業期間中に一定の蒸気量を確保できない場合においては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 開発プロセスの進捗に伴う事業開発報酬当社グループにおける再生可能エネルギー発電所の事業開発においては、発電所が運転を開始するまでに、地権者との協定書締結、各種許認可取得、エンジニアリング、ファイナンスの組成、建設管理といった各段階における取り組みがあります。当社は、社外の出資者と共同事業として再生可能エネルギー発電所を所有するSPCに対して、再生可能エネルギー発電所設立に係る重要な許認可の取得、エンジニアリング、土地確保及びファイナンス関連契約の締結に係る開発支援等の業務を提供しており、開発支援に係る役務の提供完了をもってSPC(*7)または事業パートナーから事業開発報酬を受領する場合があります。事業開発報酬の計上金額は、各事業年度における新規発電所に係る開発支援業務完了の有無又はその規模・件数により変動し、そのため「再生可能エネルギー開発・運営事業」は開発報酬の計上の時期により売上収益及び利益は増減する傾向にあります。当社は開発段階におけるSPCに対する持分を持分法適用水準としているため、当該事業開発報酬は当社の未実現利益を控除した金額を、当社の連結売上収益に計上します。事業開発報酬を計上したものの、事業開発報酬を受領する前に何らかの事由により開発が中止された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが推進する再生可能エネルギー発電所の開発スケジュールの遅延が生じた場合には、事業開発報酬の計上時期も遅延することとなり、当該連結会計年度における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*7)SPC:特別目的会社(Special Purpose Company)のことを指しています。当社グループでは基本的に発電所毎に共同事業者が異なること、また、プロジェクトファイナンスを行う上でリスク分散を図ることを理由として、発電所を立ち上げる毎にSPCを設立し、当該SPCに発電所を所有させています。なお、当社グループにおいてはSPCを株式会社として設立して株式による出資を行う場合、合同会社(GK)として設立して持分による出資を行う場合に加え、SPCを会社法上の合同会社(GK)として設立して商法上の匿名組合(TK)として営業者に出資を行う場合(TK-GKスキーム)があります。TK-GKスキームの主な特徴としては匿名組合員が有限責任であること及び営業者であるSPCの段階で法人税課税が発生せず、匿名組合員に直接課税されることが挙げられます。 ⑤ プロジェクトの開発進捗と業績の関連事業開発報酬の金額によって、当社グループの売上収益と利益は変動します。当社は本書提出日現在において太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電、地熱発電及び水力発電を含む再生可能エネルギー発電所の開発を進めていますが、今後の調査検討等に伴いこれらの事業が遅延又は中止となる場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。今後の当社グループの利益水準は開発支援業務を提供するプロジェクトの規模やそれに係る事業開発報酬の計上時期に大きく影響を受けることとなります。今後の当社グループの業績や成長性の判断においては過年度の業績及び短期的な業績見通しのみならず、開発中のプロジェクトの進捗状況、運転中のプロジェクトの発電状況や保有資産の償却にかかる見積り等の経営情報を総合的に検討する必要があります。 ⑥ 業績の季節変動一般的に太陽光や風力といった自然由来の再生可能エネルギーを活用する電源は、日々の天候変化に加えて、年変動や季節変化といった長期的なサイクルの変動による発電量の変動があります。日本国内においては、太陽光発電では日射量の多い春季から秋季、風力発電では季節風により風の強い冬季に発電量が多い傾向があります。当社グループは現在のところ他の電源に比較し大規模太陽光発電の事業化が先行しているため、当社グループの業績にも季節による偏りが生じる可能性があります。 ⑦ 開発出資プロセス及び管理再生可能エネルギー開発出資から発生する損失の予防・抑制を目的として、当社グループは開発出資事業の審議における厳格なスクリーニング、撤退判断及び事業投資後の管理について各々基準を設け、管理を行っています。新規事業投資のスクリーニングでは、事業期間におけるキャッシュ・フロー計画を含めた事業計画を精査し事業性を厳格に評価するとともに、内部収益率(IRR)のハードルを設定し、リスクに見合った収益が得られる事業を選別できる仕組みを整えています。既に実行済みの開発出資事業については、各事業における課題を早期に発見し、適切な措置を講じることで損失を極小化するために、予実管理の徹底及び定期的な事業性評価を行うモニタリング体制を構築しています。このように、新規事業投資実行時のスクリーニングの仕組み及び事業投資後の管理に係る手続きを整備していますが、期待どおりの収益を獲得できない場合や、プロジェクト関係者との調整が遅滞する場合、事業投資や事業提携が計画どおりに実現できない場合等は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) ファイナンスに関する事項① 有利子負債への依存当社グループは、運転資金や設備投資資金について金融機関から借入れを行っています。2023年3月期末時点の連結有利子負債残高及び純有利子負債は206,872百万円及び157,240百万円であり、純有利子負債及び純資産の合計額における純有利子負債依存度(純有利子負債/総資本比率)は約70.8%です。新規及び借り換え時の資金調達において金融機関との折衝が滞り資金の調達に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。連結有利子負債及び純有利子負債の定義は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(1)資本管理」を参照ください。また、当社グループにおける有利子負債の多くには財務制限条項が付されており、これら財務制限条項に抵触した場合には当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。市場金利が上昇した場合には、変動金利借入金に対する利払い費用の増加により当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおける変動金利借入金に対しては、一部を除き、金利スワップを締結することにより金利変動リスクの低減を図っています。2023年3月末において、当社グループの連結財政状態計算書に計上されている変動金利借入金残高、そのうち金利スワップの対象外となる残高及び金利の感応度に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(2)財務上のリスク③市場リスク(ⅱ)金利変動リスク(a)金利変動リスクの内容及び管理方針」を参照ください。また、市場金利が上昇した場合、今後建設及び開発を行う新規発電所における負債の調達コストが増大するため、将来における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 各発電所SPCに対する出資持分当社は、資金的な制約の中で、今後開発が見込まれている再生可能エネルギー発電所の事業に対して、機会を逃さず、また、早期に事業化するために、開発段階においては投資資金の配分を分散化させることを志向しています。そのため、現状、事業成立初期時点における当社の事業SPCへの出資持分比率については、財務戦略上の観点から持分法適用水準としています。併せて、各太陽光発電所及びバイオマス発電所を開発運営するSPCへの出資持分比率については、共同出資者との出資者間合意の定めにより、一定期間の経過後に一定の価格にて当社が他共同出資者の出資持分を買い取る権利(コール・オプション)を有し、また、他共同出資者がその出資持分を当社に売り渡す権利(プット・オプション)を有している場合があります。当社グループは、多数の開発事業に投資するために事業ごとの初期の出資時には投資額を抑制しつつ、当該コール・オプションの行使により将来的に各発電事業への出資持分比率を引き上げる方針です。しかしながら、当社グループにおける資金制約等により、共同出資者からの出資持分の買い増しが遅れる場合には、再生可能エネルギー事業における収益への貢献も限定的となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの事業計画上予定された時期以外の時期に、他の共同出資者がプット・オプションを行使し、当社グループが出資持分を買い取る義務が生じた場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、共同出資者とオプション契約を締結していない場合においても、共同出資者との合意が得られた場合には、当社は再生可能エネルギー発電所の持分を追加取得する可能性があり、かかる場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、出資持分を追加取得する等により、対象となるSPCを連結化した場合、追加取得価額の水準に応じて企業結合に伴う再測定による利益及び無形資産が計上される場合があります。 ③ 関係会社におけるスポンサーサポート当社グループにおいて発電事業を運営するSPCである連結子会社及び関連会社各社は、発電所建設に際して、融資団からの資金調達(借入金)を行います。SPCの業績悪化等、一定の条件が発生した場合には融資関連契約に従い、当社を含むSPCへの出資者はSPCに対するスポンサーサポート義務を負う場合があります。国内において太陽光発電所に関してはプロジェクトファイナンスの組成実績が豊富であるため、一般的に融資関連契約に規定されるスポンサーサポートは他の再生可能エネルギー電源に比べると限定的となる傾向にあります。一方で、継続的な燃料材の供給と運営が必要なバイオマス発電や風車のメンテナンスが必要となる風力発電、アジアにおける発電事業の場合には、融資団はSPCへの出資者からより多くのスポンサーサポートを求める傾向にあります。当社グループの太陽光発電所を運営するSPC各社において、不測の事態により発電を行うことができない場合や、想定以上の悪天候が複数年連続した場合等、これらの要因により工事費の計画超過又は財務制限条項の指標の悪化等融資関連契約に定められた事象に該当したときは、当社は当社の連結子会社又は関連会社である発電事業者の出資者として、一定の限度額内において劣後貸付又は株式での追加出資の義務を負う場合があります。また、当社が出資する太陽光発電以外のSPCにおいては、不測の事態により収益性が計画を大きく下回った場合等においては、当社による追加出資が必要となる場合があります。これらの場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 海外からの調達及び海外事業展開に関するリスク① カントリーリスク当社グループは、各国・地域の再生可能エネルギー導入政策、法規制又はマクロ経済環境の状況を見極めた上で海外地域からの資材調達や現地での事業化に取り組む方針を採用しています。しかし、これらの国・地域での事業展開においては、政治、経済、社会情勢、文化、宗教、慣習、戦争・紛争、テロ等の様々な要因に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規制の変更等による国家収用・送金停止・関税その他の課税のほか、カントリーリスクが存在します。このようなリスクが顕在化した場合には、事業遂行の遅延・不能等が生じる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 為替リスク及び兌換リスク「(1) 再生可能エネルギー事業のリスク ③ 各種電源のリスク b.バイオマス発電」に記載したバイオマス燃料の他、再生可能エネルギー発電所の発電設備には海外から輸入する設備・資材も含まれています。そのため、為替相場の変動によりこれら設備・資材の購入費用等に変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、当社は海外における事業開発等のために海外子会社等の設立を行う場合があり、海外事業の収益及び費用は外貨建てとなります。当社はベトナムにおける陸上風力発電事業に出資・参画しています。ベトナムにおけるFIT制度に基づく売電収入はベトナム・ドン建てですが、FIT制度における売電単価は米ドルとベトナム・ドンの為替相場に応じて改定されます。また、当社はフィリピンにおける水力発電事業に出資・参画しています。フィリピンにおけるFIT制度に基づく売電収入はフィリピン・ペソ建てです。今後、為替相場の変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、海外事業においては、売電収益等が国際通貨等以外によって支払われる場合があります。そのため、外国為替市場における流動性の低下等が生じた場合には、売電収入を適時に円やドル等の国際通貨に兌換を行うことが困難となる可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ③ 海外のFIT制度及び再生可能エネルギー導入促進制度当社は、日本国内の再生可能エネルギー発電事業の開発において培った強みを活かして、アジアにおける再生可能エネルギー発電事業の開発を進めています。海外のFIT制度及び再生可能エネルギー導入促進制度は各国毎に設計されており、日本国内のFIT制度と仕組みが異なります。当社はフィリピンにおける水力発電事業に出資・参画しています。フィリピンにおける水力発電事業のFIT制度においては、運転開始した事業に対してFIT価格が認定・適用され、当該FIT認定を受けることができる水力発電事業の合計容量には上限枠が定められています。当社が出資・参画する事業は現在建設工事中であり、運転開始時点において当該上限枠の範囲内に入ることを見込んでいます。しかし、運転開始の遅延や、運転開始時点における他事業者による想定を上回るFIT認定取得等により FIT認定枠が上限に達している場合には、当社が出資・参画する事業はFIT認定を受けることが出来ない可能性があります。なお、FIT認定を受けることが出来ない場合においても、オフテイカーへの相対での売電や市場での売電は可能ですが、FIT価格未満での売電を余儀なくされた場合においては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ④ 売電リスク一般的に、電力事業は公共性の高いインフラ事業であるため、電力供給設備の構築及び運営に関わる事業リスクは、その国の経済水準や信用力と関連があります。海外における発電事業においては、国内事業に比べて信用力の低い電気事業者へ売電を行う可能性があります。売電先である電力事業者が業績悪化等により信用不安に陥った場合には、売電に係る資金回収等が困難となる可能性があります。その場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ⑤ 物価上昇リスク多くのFIT制度又は再生可能エネルギー促進制度導入制度の下での売電単価は、長期にわたり固定されています。そのため、当社グループが事業を手掛ける諸外国において急激な物価上昇が生じ、当該物価上昇に応じて売電単価の改定がなされない場合には、当該国における発電事業の維持・運営管理費用等が増加し、利益を圧迫する可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4) その他のリスク① 自然災害・火災・事故・戦争当社グループの本社機能及び事業開発機能の多くは東京にあります。そのため、東京又は首都圏において、大規模な災害や感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、テロリズム、戦争・紛争等が発生し、社会機能に障害をきたした場合は、当社の業績、財務及び中長期的な成長に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは国内外の幅広い地域に複数の運転中又は建設中の発電所を有しています。大規模な台風、地震、火山の噴火、津波、洪水、地滑り、豪雨、大雪等の自然災害又は異常気象のほか、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)による社会機能の障害、戦争、テロリズム、武装紛争等の人的災害、送電障害等の主要な社会的インフラ障害等が発生した場合には、長期間にわたる操業の停止や、発電所等の設備の大規模な修繕が必要となる等、当社グループの事業運営が継続できない又は重大な支障を生じる可能性があります。また、資材や燃料のサプライチェーンにおける重大な事故や故障、発電設備及び送電インフラの重大な事故や故障、重大な労働災害等が発生した場合にも、発電所の建設又は操業に支障が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② コンプライアンス及び各種法令の施行・改正等当社グループの事業領域は、各事業の法的規制において記載した法令以外にも、大気汚染、排水等に伴う水質汚染、騒音、廃棄物等をはじめとする環境関連法令の適用を受けています。さらに、開発プロセスやサプライチェーン上での法令違反も当社グループの事業におけるリスクとなります。当社グループはコンプライアンス憲章に基づき、コンプライアンス体制を構築し、法令遵守の徹底に取り組んでいます。しかしながら、法令違反等が発生した場合、また、新たな法規制が追加された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 個人情報や機密情報の管理当社グループの事業においては、個人情報や取引先の機密情報を取り扱っており、それらの情報の管理や、セキュリティ管理は重要な事項です。このため、当社グループでは、情報を保管している部屋への入退室管理、情報・ネットワーク機器のセキュリティ対策、従業員を対象とした教育等情報管理の強化・徹底を図っています。また、外部の委託先についても、守秘義務契約を締結し、機密情報の漏洩を防ぐべく、情報の管理を行っています。このような取り組みにもかかわらず、当社グループの取扱う個人情報や取引先の機密情報につき、情報漏洩、紛失、破壊等の事態が発生した場合には、顧客等からの損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのみならず、当社が開発中のプロジェクトに関連する関係者による重要な情報の漏洩等が発生した場合、当社の事業開発が遅延又は頓挫するリスクがあり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権当社グループにおいて他者の知的財産権その他の権利を侵害する結果となった場合には、損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 人材の採用・育成・維持当社グループは、新しい事業分野に進出し、事業規模を拡大していくために、高度な専門性、独自性、創造性を持つ多様な人材を採用・育成・維持することが極めて重要であると考えています。そのために、戦略的な人材採用活動の実施、人材開発プログラムの実施、育児支援制度をはじめとする福利厚生の充実等により、優秀な人材を発見して採用・育成し、従業員にとって働きやすい労働環境と就業環境を確保することに努めています。このような取り組みにも関わらず、労働市場における人材流動性の高まり又は当社グループの魅力度低下等の理由により、新卒及び中途での人材の採用が困難になった場合や多くの人材流出が生じた等の場合には、将来、当社グループが求める前述の人材を十分に確保できない可能性があります。このような場合には、当社グループの将来的な事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 保有資産及びSPC出資持分の減損当社グループは、再生可能エネルギー発電所等に係る有形固定資産等の資産を所有するとともに、リース契約に基づき使用権資産を計上しています。当社グループは、連結子会社又は関連会社の収益性の低下により各関係会社の簿価を回収できない場合、当該事業にかかる資産について減損処理を行うことがあります。また、当社は原則として再生可能エネルギー発電所の開発に際してプロジェクト関連契約や融資関連契約の締結確度が高まった段階においてSPCに出資を行いますが、先行してSPCに出資を行い、その後に事業化を断念した場合等においては当該出資に係る減損処理を行うことがあり、このような場合には当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 訴訟当社は、コンプライアンスを重視し、取引先との紛争の未然防止に努めていますが、何らかの理由によりトラブルが生じた場合には、当社が訴訟等の対象となる可能性があります。訴訟等により、損害賠償責任等が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 潜在株式当社グループは、役員及び従業員へのインセンティブ付与を目的として、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しており、「取締役等向け株式交付信託」も導入しています。2023年3月31日現在において、自己株式控除後の発行済株式総数に対して0.5%(369,500株)の潜在株式が存在します。このストック・オプションが行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、ストック・オプションの行使により発行された当社普通株式が株式市場で売却された場合は、需給バランスに変動を生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 配当政策再生可能エネルギー事業においては大規模な事業投資が必要なことから、当社では財務体質の強化を重要課題の一つとして位置づけています。当社は、これまで配当は実施していません。また、当面の間は内部留保の充実を図り、剰余金を再生可能エネルギー事業の拡大のための投資に活用していくことが、株式価値の向上に資すると考えています。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針です。しかしながら、現時点において配当実施の可否及びその実施時期等については未定です。
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2 【事業等のリスク】当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、本文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。 (1) 再生可能エネルギー事業のリスク① 法令規制及び政策動向a.エネルギー政策動向日本国内の発電電力量に占める再生可能エネルギー(太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等の総称)の比率は、2020年度においては19.8%(水力7.8%、太陽光・風力・バイオマス・地熱は合計12.0%)となりました(出典:経済産業省・資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」2022年4月15日公表)。このような状況の中、日本政府は2021年10月に「第6次エネルギー基本計画」を閣議決定し、第5次エネルギー基本計画では24~26%であった2030年度の再生可能エネルギーの電源構成比率について、野心的な目標として、36~38%程度に引き上げられました。引き続き政府の支援姿勢は継続しており今後も国内再生可能エネルギー市場は一層拡大していく見通しです。 出典:経済産業省・資源エネルギー庁「今後のエネルギー政策について」(2022年4月)より当社作成 また、アジアを含む世界各国においても、日本と同様に、脱炭素化及び再生可能エネルギーの導入拡大を企図した政策が掲げられています。このように、国内外において再生可能エネルギー発電市場の更なる拡大が期待されています。このような我が国のエネルギー政策や脱炭素化に向けた国際的潮流を背景に、当社グループは、今後も再生可能エネルギーの導入を後押しする経営環境が継続するものと見込んでいます。しかしながら、我が国及び世界各国のエネルギー政策は、気候変動の進行状況や再生エネルギーを含む資源の利用状況とこれを受けて形成される多国間合意や国際的な議論の状況、政権交代を含む国内の政治動向、資源価格等の経済環境、社会情勢、発電設備の安全性、脱炭素化に向けたエネルギー技術間競争、技術の変化が増幅する地政学リスク、国家間・企業間の競争の本格化等に関する世論、国際紛争、海外諸外国の金融政策等様々な事象による影響を受けます。かかる政策に変化が生じた場合、当社グループの事業、業績、財政状態及び将来的な成長性に影響を及ぼす可能性があります。 b.固定価格買取制度(FIT制度)(*1)及びFeed in Premium制度(FIP制度)(*2)当社グループの日本国内における主要事業である再生可能エネルギー事業においては、FIT制度に基づいた一般送配電事業者等(*3)のオフテイカー(*4)との契約により、長期間にわたる買取期間において固定価格で再生可能エネルギー電源からの電力供給を行っていますが、現在のFIT制度及び政府による再生可能エネルギー導入目標が今後も変更なく継続する保証はありません。また、日本政府は2022年4月からFIP制度を導入しました。価格や需給を意識した効率的な発電や売電を促し、再生可能エネルギー由来の電気が適切に市場で取引できる環境を整えることを目的とした制度です。将来において経済状況に著しい変動が生じること等を理由として、政府又は管轄省庁の決定により、現在のFIT制度やFIP制度が縮小又は終了する、当初想定していなかった義務を発電事業者に課す等、既存の電力受給契約を含めて再生可能エネルギー事業者に不利な制度変更がなされた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、また、当社グループの事業計画の見直しが必要となる可能性もあります。更に、今後入札により決定される買取価格が著しく低下する場合には、当社の開発事業に影響を及ぼす可能性もあります。また、再エネ特措法又は再エネ特措法に関連する各種法令の改定が行われ、当社グループが、新制度に適時かつ適切に対応できない場合、又はこれに対応するためのコストや負担が増加した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。この他、当社ではコンプライアンスには十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、再エネ特措法において認定取消事由に該当する法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*1)固定価格買取制度(FIT制度):2015年1月に、太陽光発電所や風力発電所等の自然変動電源による発電量が大幅に増加した場合でも電力需給バランスを保ち、電力供給の安定化を図ることを目的とし、出力抑制ルールを拡充する制度改定が行われています。出力抑制ルールに基づき、一般送配電事業者は、一定条件のもとで再生可能エネルギーを電源とする発電所による系統への送電電力の数量や質に制限を加えることができます。2015年1月に、太陽光発電所や風力発電所等の自然変動電源による発電量が大幅に増加した場合でも電力需給バランスを保ち、電力供給の安定化を図ることを目的とし、出力抑制ルールを拡充する制度改定が行われています。出力抑制ルールに基づき、一般送配電事業者は、一定条件のもとで再生可能エネルギーを電源とする発電所による系統への送電電力の数量や質に制限を加えることができます。 (*2)Feed in Premium制度(FIP制度):「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」に基づき、再生可能エネルギー発電事業者が卸電力取引市場や相対取引で自ら売電し、市場価格を踏まえて算定される一定のプレミアムを受け取る制度です。電力市場への統合を促しながら、投資インセンティブの確保と国民負担の抑制を両立していくことを狙いとしています。 (*3)一般送配電事業者等:電気事業法第2条第17項における一般送配電事業者又は小売電気事業者を指します。本書では主として電力需要家又は卸売事業者に対して電力販売を行う事業者全般を意味しています。 (*4)オフテイカー:プロジェクトファイナンスにおいて、事業会社が生み出すサービス(当社グループのSPCの場合は電力)を購入する者(引き取り手)のことを指します。 c.出力制御当社グループが開発を進める電源のうち、国内における太陽光発電や風力発電といった発電出力が気候の影響を受ける自然変動電源においては、需給バランスの調整のため、年間のうち電力需要が小さい時期・時間帯において、火力発電の出力の抑制、揚水発電のくみ上げ運転による需要創出、地域間連携線を活用した他エリアへの送電を行い、それでもなお発電量が需要量を上回る場合には、バイオマス発電の出力の制御の後に、太陽光発電、風力発電の制御が行われます。なお、需給バランスの調整のための太陽光発電や風力発電に関する出力制御は、指定電気事業者(*5)の廃止により、2021年4月1日以降に新規に接続を申し込む事業について、全国で無制限・無補償ルールが適用されます。バイオマス発電については「優先給電ルール」に基づき、火力発電の出力の抑制、揚水発電のくみ上げ運転による需要創出、地域間連携線を活用した他エリアへの送電を行い、それでもなお発電量が需要量を上回る場合には、出力制御の対象となります。また、電力会社による系統工事等に伴い、上記出力制御とは別に計画停電がなされることがあります。世界各国においても同様に、電力の需給バランスの調整や電力系統の工事等を目的として、出力制御や計画停電が行われる場合があります。当社は、出力制御の実施予測についてシミュレーション分析を行った上で事業化の可否を判断していますが、かかる分析の結果、事業化を断念せざるをえなくなった場合又は事業化に成功した場合であっても想定を上回る出力制御が実施されることにより想定した売電収入を得られなかった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*5)指定電気事業者:接続申込量が接続可能量を超過した場合には、無制限・無補償の出力制御を前提として、再生可能エネルギー発電設備の系統への連系ができるよう経済産業大臣から指定された電気事業者を意味しています。 d.事業認定当社グループの国内の再生可能エネルギー発電事業においては次の表のとおり、経済産業省所管のもと、当社連結子会社及び関連会社がFIT制度に基づいた「事業認定」(再生可能エネルギー発電設備の認定)を取得しています。しかし、再エネ特措法の規定に違反するなど、認定された事業計画どおりに事業を実施していない場合、認定時の基準に適合しなくなったと経済産業大臣が認めるときは、当該認定は取り消されることがあります。当社グループとして、発電を既に開始した発電設備の「事業認定」を取り消される可能性は相当程度限定的と考えていますが、取り消された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 出資先名称発電種類発電開始時期株式会社水郷潮来ソーラー太陽光2014年2月株式会社富津ソーラー太陽光2014年7月株式会社菊川石山ソーラー太陽光2015年2月株式会社菊川堀之内谷ソーラー太陽光2015年2月九重ソーラー匿名組合事業太陽光2015年5月那須塩原ソーラー匿名組合事業太陽光2015年9月大津ソーラー匿名組合事業太陽光2016年4月四日市ソーラー匿名組合事業太陽光2019年3月那須烏山ソーラー匿名組合事業太陽光2019年5月軽米西ソーラー匿名組合事業太陽光2019年7月軽米東ソーラー匿名組合事業太陽光2019年12月軽米尊坊ソーラー匿名組合事業太陽光2021年10月ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社バイオマス2016年5月苅田バイオマスエナジー株式会社バイオマス2021年6月 (注) 1.日本国内において発電所が運転開始済みである出資先についてのみ記載をしています。2.太陽光発電及びバイオマス発電の買取価格の適用期間はいずれも20年間です。 ② 事業の開発プロセス一般a.土地の取得・事業用地の確保一般的に、土地には権利及び地盤地質等に関し欠陥や契約不適合が存在している可能性があります。当社グループが再生可能エネルギー発電所に係る土地を購入又は賃借するに当たっては、原則として全所有者又は賃貸人から対象となる土地について欠陥や契約不適合が存在しないことにつき一定の表明及び保証を得ています。しかしながら、表明及び保証の対象となった事項が完全かつ正確でなかった、又は地権者等が知り得なかった事情により、後になって欠陥や契約不適合が判明する可能性があります。例として、土砂の流出、治水の変化又は土壌汚染等が発生し、近隣住民からの損害賠償、操業停止又はレピュテーションのリスクが発生する可能性があり、かかるリスクは所有者又は賃貸人による表明保証により補完できるとは限りません。さらに、土地をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、当社グループが取得した権利が第三者の権利や行政法規等との関係で制限を受け、開発期間や規模が変動する可能性があり、これにより当社グループの事業の採算性が悪化する等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これらのリスクが発電所の運転開始後に生じた場合には、行政当局又は地域住民等から事業停止の要請等を受け、稼働発電所の一部撤去や操業停止を受け入れざるを得なくなる可能性があり、当該事業の継続にも影響を及ぼす可能性があります。当社は海外における事業開発等のために海外子会社等により土地の取得・事業用地の確保を行う場合があります。当社が陸上風力発電事業を手掛けているベトナム社会主義共和国(以下、「ベトナム」という。)では、土地の使用権はあるものの、所有権はありません。また、フィリピン共和国(以下、「フィリピン」という。)では、原則として全ての土地を国家が所有する国有制度(Regalian Doctrine)が採用されているため、所有権はありませんが、外国企業が株主である現地法人も土地を賃借することが可能です。土地の取得、利用に関して各国で法令が異なるため、当社ではコンプライアンスに十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、土地の取得、利用に関して法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 b.許認可の取得及び発電所サイトにおける地域関係者等との合意国内外の再生可能エネルギー発電所の開発に際しては、管轄省庁及び地方自治体が管轄する農地転用、林地開発、道路の占用等の複数の許認可取得が必要な場合があります。また、再生可能エネルギー事業は、発電所の立地する地域の自然環境資源を活用して行うものであり、許認可取得には地権者のみならず周辺地域住民の合意が必要となります。当社グループにおいては、事前調査を通じて各種許認可取得に必要な措置を講じており、また地域社会及び地域環境に対する最大限の配慮の上で、法令や条例で定められた許認可や環境アセスメントの実施のみならず、事業実施地域における住民向けの各種説明会等を通じて地域社会からの理解を得ながら事業化を進める方針としています。したがって、再生可能エネルギー発電所の開発に係る許認可の取得が不可能又は時間を要する場合、埋蔵文化財の発見等により追加調査や移築に時間が必要な場合、並びに地方自治体、地元住民及び環境団体等の関係者との合意形成が遅延或いは成されなかった場合等においては、当社グループが想定するスケジュールや規模にて事業化が行えない可能性があり、かかる場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.環境アセスメント1997年6月に制定された環境影響評価法(通称:環境アセスメント法)は、道路、ダム、鉄道、空港、発電所等13種類の事業において環境アセスメントの手続きを行うことを定めています。環境アセスメントにおいては、「環境の自然的構成要素の良好な状態の保持」(大気環境、水環境及び土壌環境・その他の環境)、「生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全」(植物、動物及び生態系)、「人と自然との豊かな触れ合い」(景観及び触れ合い活動の場)、「環境への負荷」(廃棄物等及び温室効果ガス等)の中から対象事業の性質に応じて適切な環境要素が選定され、事業者自らが調査・予測・評価を行っていきます。当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、一定規模以上の太陽光、風力、地熱及びバイオマス発電所の建設に当たって、環境アセスメントの実施が義務付けられています。また、都道府県又は自治体によっては、当該都道府県又は自治体の条例に基づき、再生可能エネルギー発電所の建設に際して、環境アセスメントの実施が要請されることがあります。当社は海外における事業開発においても、海外子会社等により環境アセスメントを実施しています。環境アセスメントの実施の際には、その国で定められた基準に沿った形で実施しています。また、国際的金融機関から資金を調達する場合、別途国際基準に則ったアセスメントが要求される場合があります。当社グループにおいては、各発電所の事業化に当たって、当該地域における過去の環境アセスメント実施履歴の調査や自主調査等により環境アセスメントにおける必要対処項目の事前確認を行っています。しかしながら、事前調査では想定されていない必要対処項目が発生した場合や、環境アセスメントにかかる法令又は条例の改定が行われた場合には、事業化時期、各発電所の開発規模又は開発可否等に影響を及ぼし、又は環境アセスメントに要する費用が増加する可能性があります。このような場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 d.電力系統への接続及び電力供給国内外の発電事業において発電所から電力供給を行うに際しては、電力系統への接続が必要となります。電力系統へ接続するためには、接続に必要な工事費等の費用負担が求められる場合があります。また通常、接続予定の電力系統に空容量がある場合は、接続地点までの送電設備を建設する費用が発生し、電力系統に空容量がない場合は、送電設備の建設費用のほかに、電力系統の増強費用が追加で発生する場合があります。この増強費用は、当社グループ単独での負担、もしくは周辺地域で同じく事業を計画し、電力系統への接続を希望する他事業者との分担となる場合があります。当社グループにおいては、事前に系統の空容量及び接続にかかる費用を確認し、計画的に電力系統への接続を確保する取り組みを行っていますが、他事業者が先行して接続契約を結んだ場合には、当社グループは電力系統の容量が確保できない可能性があります。また、他事業者が事業継続を断念した結果、当社グループが当初想定していた以上に接続費用が増加する可能性や、電力系統に接続をする上で入札が行われる場合(国内における募集プロセス等)においては、接続までに当社の想定以上に時間を要する可能性があります。なお、操業後に電力供給先の送電網が深刻なトラブルに見舞われる場合があり、かかる場合には当該送電網に接続して電力供給を行うことが不可能又は困難となる場合があります。また、送電線敷設用地を使用する際に、有効期間のある道路使用許可等の許認可が必要となる場合もあります。事業計画時に想定していなかった何らかの事情により、発電事業を継続している間に当該許認可が失効し、既存の送電線敷設用地が使用できなくなった場合には、電力供給が不可能又は困難となる可能性があります。このような状況により当社グループが発電した電力を完全に売電できない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 e.競合他社当社グループが特定の事業候補地で事業開発を進めるにあたり、競合他社が当該候補地を確保することや公募事業で競合他社が採択される等により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 f.設備調達・外注当社グループは、成長市場である再生可能エネルギー市場において、大型・先進的な発電所の開発に取り組んでいます。一般的に成長市場においては、先進的又は特殊な設備・業務等について、業界全体で一時的に需要が供給を上回る場合があります。業界全体での設備、資材又はサービスの供給能力が不足し、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、一部の設備調達先候補・外注先候補の事業者の与信評価が想定外に悪化し、かつ信用リスクの補完が短期的になされない場合、事業者選定プロセスの長期化により、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 g.その他上記a~fに記載しています、土地取得、事業用地の確保、許認可、系統連系等に係るリスク、またこれらの複数のリスクが同時に顕在化する場合、また、その他計画外・想定外の事象の発生により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 各種電源のリスクa.太陽光発電1.運転開始済みの太陽光発電所当社グループにおいては、2022年3月31日現在、連結子会社12社による大規模太陽光発電所の運転を開始しています(合計設備容量約353MW、モジュールベース)。太陽光発電における発電量は「日射量」に比例するところ、かかる日射量は当社グループによるコントロールが及ぶ事象ではありません。国内においては、日射量の多い春季から秋季にかけての全国的な長期間の悪天候、新しい建物の建築や樹木の成長等による周辺環境の変化、また、降灰・粉じん・黄砂・ガス等による直達光・散乱光の減少さらに冬季にかけての降雪等により、当社グループの大規模太陽光発電所が設置された地域における日射量が低下し、これにより当社グループの大規模太陽光発電における年間総発電量が想定より減少した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中の太陽光発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2022年3月31日現在において大規模太陽光発電所1ヶ所を建設工事中です。当社グループは、大規模太陽光発電所の建設に関して、EPC事業者(*6)との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、または発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加したり、FIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*6)EPC事業者:発電所建設において、Engineering(設計)、Procurement(調達)及びConstruction(建設)を含む一連の工程を請け負う事業者を指しています。 3.認定取得済みの太陽光発電所発電所の着工に至るためには、地権者との交渉及び調整並びに関係省庁・自治体からの許認可の取得及び関係省庁・自治体への届出等が必要です。当社グループでは、当社グループが手掛ける太陽光発電所の発電規模は大きいため、開発には一定の期間が必要となります。当社グループにおいて一定期間を過ぎても合理的な理由なく開発を進捗できず、管轄省庁の聴取に対して合理的な説明を行うことができない場合には、管轄省庁の判断にて既取得の事業認定が取り消される可能性があります。 b.バイオマス発電1.運転開始済みのバイオマス発電所当社グループにおいては、2022年3月31日現在、連結子会社2社によるバイオマス発電所の運転を行っています(設備容量95.5MW、発電端出力ベース)。バイオマス発電における発電量は稼働時間に比例するところ、毎年行われるプラントの定期点検においては数週間の稼働停止期間が見込まれます。定期点検において、事前に想定されていなかった修繕項目が発見された場合は、稼働停止期間の長期化に伴い発電量が低下し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の参画するバイオマス発電所の一部では、運転及びメンテナンスについて一部外注しています。主設備であるボイラー等の運転に関し、故意または過失等により運転停止が発生した場合、又は技術者の確保や技術の習得が適切に行えなかったこと等の不測の事態によりプラントの運転に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中のバイオマス発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2022年3月31日現在において大型バイオマス発電所5ヶ所を建設工事中です。当社グループは、バイオマス発電所の建設に関して、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加したり、FIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.バイオマス発電事業の開発当社グループはバイオマス発電の事業化に向けた検討を行っています。事業化の各段階における開発にかかる支出を資産計上しているため、何らかの事由により開発が中止となった場合には、当社グループは損失を計上することになり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 4.燃料のリスクバイオマス発電事業の燃料は、主に、国内未利用木材(FIT適用単価32円)、及び木質ペレットやパーム椰子殻を原料としたPKS等の海外からの輸入材(いずれもFIT適用単価24円)に大別されます。当社グループのバイオマス発電事業は、現在運転中の発電所が2ヶ所、建設中の発電所が5ヶ所、合計7ヶ所となっていますが、この内、出力20.5MWの木質バイオマス発電所を運営するユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社(以下「URE」という)においては、重量ベースで約7割を国内未利用木材、約3割を輸入PKS材を燃料とした発電事業を行っています。また、出力75.0MWの木質バイオマス発電所を運営する苅田バイオマスエナジー株式会社(以下「苅田バイオマス」という)においては、重量ベースで約9割を輸入材(木質ペレットやPKS)、約1割を国内未利用木材を燃料とした発電事業を行っています。建設中の5ヶ所の発電所においては、輸入材を主たる燃料とした発電事業を行う計画です。ⅰ.国内未利用材の調達におけるリスクUREにおける国内未利用材の調達については、秋田県内における複数の主要な木材生産業者との間で、長期間に亘り安定的に調達できる単価・数量での長期供給契約を締結しています。また、苅田バイオマスにおける国内未利用材の調達については、住友林業グループとの間で長期間に亘り、数量固定、価格は上限価格を定めた契約を締結しています。しかしながら、木材生産業者もしくは燃料供給会社が国内未利用材の十分な供給を行えない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ⅱ.輸入材(木質ペレット、PKS等)の調達におけるリスク(供給契約に付帯するリスク)苅田バイオマス及び現在木質バイオマス発電所を建設中の徳島津田バイオマス発電所合同会社(以下、「徳島津田バイオマス」という。)、合同会社御前崎港バイオマスエナジー(以下、「御前崎港バイオマス」という。)、合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジー(以下、「石巻ひばり野バイオマス」という。)、合同会社杜の都バイオマスエナジー(以下、「仙台蒲生バイオマス」という。)、合同会社唐津バイオマスエナジー(以下、「唐津バイオマス」という。)においては、木質ペレットを中心とした輸入材燃料を主体とするため、長期に亘る安定的な事業運営を目的として、複数の燃料供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の燃料購入契約(以下、「長期固定価格契約」という)と、市況や燃料の需要の変化に応じ柔軟な調達を行うスポット契約を締結しています。また、徳島津田バイオマス、御前崎港バイオマス、石巻ひばり野バイオマス、仙台蒲生バイオマス、唐津バイオマスの一部の燃料については、長期の変動価格、固定数量の燃料購入契約(以下、「長期変動価格契約」という)を締結しています。なお、各発電所毎に、契約の期間、重量を含む諸条件は異なっています。いずれの契約においても、供給会社の倒産等による不測の事態が発生した場合や、輸送運賃が変動した場合には、当社グループの事業に、業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、長期変動価格契約やスポット契約においては、燃料価格が変動した場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。長期固定価格契約においては数量・価格いずれも固定されていますが、一部の契約においては、長期継続的な供給不調等によって燃料供給会社側に発生する損失累計額が一定金額に達するまでは燃料供給会社が燃料供給義務を負っています。しかしながら、長期継続的な供給不調等によって損失累計額が一定金額を超えることとなった場合は、スポット契約の場合と同様に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、長期固定価格契約及び長期変動価格契約で調達していた部分の契約期間が満了した後は、スポット契約の場合と同様に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は苅田バイオマスの主たる出資者として、一部の共同出資者と共に燃料供給会社に対して、苅田バイオマスへの燃料供給に付随して将来的に燃料供給会社において追加的に発生し得る費用の一定部分に対する個別保証を差し入れています。運転開始後における発電所の長期停止等が発生し、燃料購入の量や時期が当初計画から大幅に乖離する場合には、燃料供給会社において付随費用が発生して、その結果当社において当該保証義務の履行が必要となる可能性があります。なお、当該保証義務に係る負担金額は金融市場環境等に応じて変動します。これらの結果として当該保証義務の履行が必要となった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (為替変動によるリスク)苅田バイオマス、徳島津田バイオマス、御前崎港バイオマス、石巻ひばり野バイオマス、仙台蒲生バイオマス及び唐津バイオマスの長期供給契約は米国ドル建であり、各発電所の運転開始後に為替相場が変動した場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これらのSPCでは、この将来の為替変動リスクをヘッジするために、これら長期燃料購入契約等に対して2022年3月末時点において5,136百万米国ドルの為替予約を締結しています。当該為替予約にヘッジ会計を適用した結果、2022年3月末時点のその他の資本の構成要素における計上金額は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(2)財務上のリスク③市場リスク(ⅰ)為替変動リスク」に記載のとおりです。今後も、為替変動に伴うキャッシュ・フロー・ヘッジの増減により、連結財政状態計算書の親会社の所有者に帰属する持分が増減する可能性があります。なお、燃料購入金額やスケジュールの大幅な計画変更等、ヘッジ会計の有効性が認められないと判断されるような事象が将来的に発生した場合、ヘッジ会計が中止されることにより為替予約に係る損失が金融費用及び持分法投資損益を通じて当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (その他のリスク)木質ペレットの主要な調達地である北米及び東南アジア、PKS材の主要な調達地である東南アジアにおいて、政情不安等が生じた場合、将来当該地域、国における政府または日本国政府が木質ペレット、PKS材の輸出入や使用に関する規制を強化した場合、また、不可抗力事由(新型コロナウイルス感染症、紛争・戦争を含む)の発生等により、FIT売電が認められるバイオマス燃料の供給または輸送が困難となる場合には、当社グループの輸入材調達計画に影響を及ぼし、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、上記リスクの顕在化により、発電事業の運営に影響が生じた場合、当社から子会社または関連会社への追加の資金拠出を行う可能性があり、その場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.風力発電1.陸上風力発電事業の開発当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧に記載のとおり、陸上風力発電の事業化に向けた検討を行っています。風力発電の事業化に際しては各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメント(事業の規模や地域条例による)が必要となるため、開発段階において建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生していきます。当社グループでは、当該開発投資に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資について、陸上風力発電事業については、事業用地の確保以降に発生した支出については資産計上を行っています。しかしながら、風況観測若しくは環境アセスメントの結果等を受けて事業化を断念した場合には、開発に関連し資産計上されていた支出が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.洋上風力発電案件の開発国内の一般海域における洋上風力事業の開発は、2018年11月に成立し、2019年4月に施行された、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(以下、「再エネ海域利用法」といいます。)に則って行われます。再エネ海域利用法の下、政府による促進区域の指定、公募による事業者の選定という2つの重要プロセスを経て対象事業の選定が行われます。海域毎の具体的な手続、スケジュールについては、経済産業省及び国土交通省の合同会議において検討が行われます。当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ④先行投資事業)」に記載のとおり、風況観測機器を設置し、洋上風力発電所の事業化に向けた検討を行っています。洋上風力発電事業の開発は数年にわたる開発期間を要するため、当該開発費用の回収は長期に亘ります。当社は、開発を行う海域・エリアの有望性や事業リスクを十分に見極めながら、開発費用を抑制しつつ段階的に開発を行っていますが、当社が開発を行う海域・エリアが促進区域に指定されなかった場合や、促進区域指定のスケジュールが大幅に遅延した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。促進区域に指定された場合においても、公募占用指針において指定される設備容量が当社の想定以上に小さくなる場合、公募の過程において提示される供給価格(入札によって決定される電力供給価格=当該事業の売電単価)の上限価格が想定以上に下落した場合、また、当社が事業者に選定されない場合には、事業の収益性低下や事業開発の中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、公募を通じて当社が事業者に選定された場合においても、発電設備の資材・資源の高騰や為替相場の大幅な変動による収益性低下や、洋上風力発電に必要な電力系統や港湾設備等の社会インフラの整備が進まない場合、海底地盤の状況等を含む立地条件が不適当と判明した場合、事業周辺地域における関係者との関係が悪化した場合による当該事業のスケジュール遅延や開発中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態並びに当社グループの中長期な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。 d.地熱発電地熱発電は、地下で熱せられた地熱貯留層から蒸気・熱水を取り出し、蒸気によりタービン発電機を回します。そのため、発電量は、蒸気量に依存します。地熱発電所の事業化に際しては、各種許認可の取得に加え、地中の資源量を把握するために地表調査、掘削調査、噴気試験といった各種調査を行っています。調査結果を踏まえ、温泉資源を利用する利害関係者と共存できる持続可能な発電規模の見極めを図ることで、周辺地域関係者からの事業への同意取得を目指しています。一方、工事着工前の開発段階から一定程度の先行的な費用が発生します。また、地中における資源分布は、地表から完全に把握することが難しく、掘削によって熱源から得られる蒸気量が十分でない可能性又は熱源を掘り外す可能性もあります。当社グループは、地熱発電所について、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ①建設中事業、④先行投資事業)」に記載のとおり、株式会社南阿蘇湯の谷地熱はJOGMEC(独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)から補助金を取得の上、地表調査及び掘削調査を実施した後、2021年6月に建設工事を開始しました。また、北海道函館市における函館恵山地熱事業においても同様に、JOGMECの「令和4年度地熱発電の資源量調査事業費助成金交付事業」が採択されています。なお、今後エネルギー政策や助成金制度等が変更になった場合には、当社グループの地熱発電の開発活動に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、綿密な調査結果分析及び当該開発費用に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資については、生産井の掘削完了・還元井の掘削完了・噴気確認が完了して以降に発生する支出については資産計上を行っています。しかし、当社グループが地熱発電所の事業化を断念した場合等には、開発に関連し資産計上されていた支出が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、運転開始後において発電に使用する熱源からの蒸気量が経年で減少する場合があるため、事業計画の策定においては、蒸気量の減少に備え、事業期間中に新たな生産井の掘削を行うことを織り込んでいます。当該掘削にも関わらず、事業期間中に一定の蒸気量を確保できない場合においては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 開発プロセスの進捗に伴う事業開発報酬当社グループにおける再生可能エネルギー発電所の事業開発においては、発電所が運転を開始するまでに、地権者との協定書締結、各種許認可取得、エンジニアリング、ファイナンスの組成、建設管理といった各段階における取り組みがあります。当社は、社外の出資者と共同事業として再生可能エネルギー発電所を所有するSPCに対して、再生可能エネルギー発電所設立に係る重要な許認可の取得、エンジニアリング、土地確保及びファイナンス関連契約の締結に係る開発支援等の業務を提供しており、開発支援に係る役務の提供完了をもって、SPC(*7)または事業パートナーから事業開発報酬を受領する場合があります。事業開発報酬の計上金額は、各事業年度における新規発電所に係る開発支援業務完了の有無又はその規模・件数により変動し、そのため「再生可能エネルギー開発・運営事業」は開発報酬の計上の時期により売上収益及び利益は増減する傾向にあります。当社は開発段階におけるSPCに対する持分を持分法適用水準としているため、当該事業開発報酬は当社の未実現利益を控除した金額を、当社の連結売上収益に計上します。事業開発報酬を計上したものの、事業開発報酬を受領する前に何らかの事由により開発が中止された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが推進する再生可能エネルギー発電所の開発スケジュールの遅延が生じた場合には、事業開発報酬の計上時期も遅延することとなり、当該連結会計年度における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*7)SPC:特別目的会社(Special Purpose Company)のことを指しています。当社グループでは基本的に発電所毎に共同事業者が異なること、またプロジェクトファイナンスを行う上でリスク分散を図ることを理由として、発電所を立ち上げる毎にSPCを設立し、当該SPCに発電所を所有させています。なお、当社グループにおいてはSPCを株式会社として設立して株式による出資を行う場合、合同会社(GK)として設立して持分による出資を行う場合に加え、SPCを会社法上の合同会社(GK)として設立して商法上の匿名組合(TK)として営業者に出資を行う場合(TK-GKスキーム)があります。TK-GKスキームの主な特徴としては匿名組合員が有限責任であること及び営業者であるSPCの段階で法人税課税が発生せず、匿名組合員に直接課税されることが挙げられます。 ⑤ プロジェクトの開発進捗と業績の関連事業開発報酬の金額によって、当社グループの売上収益と利益は変動します。当社は本書提出日現在において太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電、地熱発電及び水力発電を含む再生可能エネルギー発電所の開発を進めていますが、今後の調査検討等に伴いこれらの事業が遅延又は中止となる場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。今後の当社グループの利益水準は開発支援業務を提供するプロジェクトの規模やそれに係る事業開発報酬の計上時期に大きく影響を受けることとなります。今後の当社グループの業績や成長性の判断においては過年度の業績及び短期的な業績見通しのみならず、開発中のプロジェクトの進捗状況、運転中のプロジェクトの発電状況や保有資産の償却にかかる見積り等の経営情報を総合的に検討する必要があります。 ⑥ 業績の季節変動一般的に太陽光や風力といった自然由来の再生可能エネルギーを活用する電源は、日々の天候変化に加えて、年変動や季節変化といった長期的なサイクルの変動による発電量の変動があります。日本国内においては、太陽光発電では日射量の多い春季から秋季、風力発電では季節風により風の強い冬季に発電量が多い傾向があります。当社グループは現在のところ他の電源に比較し大規模太陽光発電の事業化が先行しているため、当社グループの業績にも季節による偏りが生じる可能性があります。 ⑦ 開発出資プロセス及び管理再生可能エネルギー開発出資から発生する損失の予防・抑制を目的として、当社グループは開発出資事業の審議における厳格なスクリーニング、撤退判断及び事業投資後の管理について各々基準を設け、管理を行っています。新規事業投資のスクリーニングでは、FIT期間におけるキャッシュ・フロー計画を含めた事業計画を精査し事業性を厳格に評価するとともに、内部収益率(IRR)のハードルを設定し、リスクに見合った収益が得られる事業を選別できる仕組みを整えています。既に実行済みの開発出資事業については、各事業における課題を早期に発見し、適切な措置を講じることで損失を極小化するために、予実管理の徹底及び定期的な事業性評価を行うモニタリング体制を構築しています。このように、新規事業投資実行時のスクリーニングの仕組み及び事業投資後の管理に係る手続きを整備していますが、期待どおりの収益を獲得できない場合や、プロジェクト関係者との調整が遅滞する場合、事業投資や事業提携が計画どおりに実現できない場合等は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) ファイナンスに関する事項① 有利子負債への依存当社グループは、運転資金や設備投資資金について金融機関から借入れを行っています。2022年3月期末時点の連結有利子負債残高及び純有利子負債は207,871百万円及び163,589百万円であり、純有利子負債及び純資産の合計額における純有利子負債依存度(純有利子負債/総資本比率)は約75.7%です。新規及び借り換え時の資金調達において金融機関との折衝が滞り資金の調達に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。連結有利子負債及び純有利子負債の定義は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(1)資本管理」を参照ください。また、当社グループにおける有利子負債の多くには財務制限条項が付されており、これら財務制限条項に抵触した場合には当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。市場金利が上昇した場合には、変動金利借入金に対する利払い費用の増加により当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおける変動金利借入金に対しては、一部を除き、金利スワップを締結することにより金利変動リスクの低減を図っています。2022年3月末において、当社グループの連結財政状態計算書に計上されている変動金利借入金残高、そのうち金利スワップの対象外となる残高及び金利の感応度に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(2)財務上のリスク③市場リスク(ⅱ)金利変動リスク(a)金利変動リスクの内容及び管理方針」を参照ください。また、市場金利が上昇した場合、今後建設及び開発を行う新規発電所における負債の調達コストが増大するため、将来における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 各発電所SPCに対する出資持分当社は、資金的な制約の中で、今後開発が見込まれている再生可能エネルギー発電所の事業に対して、機会を逃さず、また早期に事業化するために、開発段階においては投資資金の配分を分散化させることを志向しています。そのため、現状、事業成立初期時点における当社の事業SPCへの出資持分比率については、財務戦略上の観点から持分法適用水準としています。併せて、各太陽光発電所及びバイオマス発電所を開発運営するSPCへの出資持分比率については、共同出資者との出資者間合意の定めにより、一定期間の経過後に一定の価格にて当社が他共同出資者の出資持分を買い取る権利(コール・オプション)を有し、また、他共同出資者がその出資持分を当社に売り渡す権利(プット・オプション)を有している場合があります。当社グループは、多数の開発事業に投資するために事業ごとの初期の出資時には投資額を抑制しつつ、当該コール・オプションの行使により将来的に各発電事業への出資持分比率を引き上げる方針です。しかしながら、当社グループにおける資金制約等により、共同出資者からの出資持分の買い増しが遅れる場合には、再生可能エネルギー事業における収益への貢献も限定的となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの事業計画上予定された時期以外の時期に、他の共同出資者がプット・オプションを行使し、当社グループが出資持分を買い取る義務が生じた場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、共同出資者とオプション契約を締結していない場合においても、共同出資者との合意が得られた場合には、当社は再生可能エネルギー発電所の持分を追加取得する可能性があり、かかる場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、出資持分を追加取得する等により、対象となるSPCを連結化した場合、追加取得価額の水準に応じて企業結合に伴う再測定による利益及び無形資産が計上される場合があります。 ③ 関係会社におけるスポンサーサポート当社グループにおいて発電事業を運営するSPCである連結子会社及び関連会社各社は、発電所建設に際して、融資団からの資金調達(借入金)を行います。SPCの業績悪化等、一定の条件が発生した場合には融資関連契約に従い、当社を含むSPCへの出資者はSPCに対するスポンサーサポート義務を負う場合があります。国内において太陽光発電所に関してはプロジェクトファイナンスの組成実績が豊富であるため、一般的に融資関連契約に規定されるスポンサーサポートは他の再生可能エネルギー電源に比べると限定的となる傾向にあります。一方で、継続的な燃料材の供給と運営が必要なバイオマス発電や風車のメンテナンスが必要となる風力発電、アジアにおける発電事業の場合には、融資団はSPCへの出資者からより多くのスポンサーサポートを求める傾向にあります。当社グループの太陽光発電所を運営するSPC各社において、不測の事態により発電を行うことができない場合や、想定以上の悪天候が複数年連続した場合等、これらの要因により工事費の計画超過又は財務制限条項の指標の悪化等融資関連契約に定められた事象に該当したときは、当社は当社の連結子会社又は関連会社である発電事業者の出資者として、一定の限度額内において劣後貸付又は株式での追加出資の義務を負う場合があります。また、当社が出資する太陽光発電以外のSPCにおいては、不測の事態により収益性が計画を大きく下回った場合等においては、当社による追加出資が必要となる場合があります。これらの場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 海外からの調達及び海外事業展開に関するリスク① カントリーリスク当社グループは、各国・地域の再生可能エネルギー導入政策、法規制又はマクロ経済環境の状況を見極めた上で海外地域からの資材調達や現地での事業化に取り組む方針を採用しています。しかし、これらの国・地域での事業展開においては、政治、経済、社会情勢、文化、宗教、慣習、戦争・紛争、テロ等の様々な要因に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規制の変更等による国家収用・送金停止・関税その他の課税のほか、カントリーリスクが存在します。このようなリスクが顕在化した場合には、事業遂行の遅延・不能等が生じる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 為替リスク及び兌換リスク「(1) 再生可能エネルギー事業のリスク ③ 各種電源のリスク b.バイオマス発電」に記載したバイオマス燃料の他、再生可能エネルギー発電所の発電設備には海外から輸入する設備・資材も含まれています。そのため、為替相場の変動によりこれら設備・資材の購入費用等に変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、当社は海外における事業開発等のために海外子会社等の設立を行う場合があり、海外事業の収益及び費用は外貨建てとなります。当社はベトナムにおける陸上風力発電事業に出資・参画しています。ベトナムにおけるFIT制度に基づく売電収入はベトナム・ドン建てですが、FIT制度における売電単価は米ドルとベトナム・ドンの為替相場に応じて改定されます。また、当社はフィリピンにおける水力発電事業に出資・参画しています。フィリピンにおけるFIT制度に基づく売電収入はフィリピン・ペソ建てです。今後、為替相場の変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、海外事業においては、売電収益等が国際通貨等以外によって支払われる場合があります。そのため、外国為替市場における流動性の低下等が生じた場合には、売電収入を適時に円やドル等の国際通貨に兌換を行うことが困難となる可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ③ 海外のFIT制度及び再生可能エネルギー導入促進制度当社は、日本国内の再生可能エネルギー発電事業の開発において培った強みを活かして、アジアにおける再生可能エネルギー発電事業の開発を進めています。海外のFIT制度及び再生可能エネルギー導入促進制度は各国毎に設計されており、日本国内のFIT制度と仕組みが異なります。当社はフィリピンにおける水力発電事業に出資・参画しています。フィリピンにおける水力発電事業のFIT制度においては、運転開始した事業に対してFIT価格が認定・適用され、当該FIT認定を受けることができる水力発電事業の合計容量には上限枠が定められています。当社が出資・参画する事業は現在建設工事中であり、運転開始時点において当該上限枠の範囲内に入ることを見込んでいます。しかし、運転開始の遅延や、運転開始時点における他事業者による想定を上回るFIT認定取得等により FIT認定枠が上限に達している場合には、当社が出資・参画する事業はFIT認定を受けることが出来ない可能性があります。なお、FIT認定を受けることが出来ない場合においても、オフテイカーへの相対での売電や市場での売電は可能ですが、FIT価格未満での売電を余儀なくされた場合においては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ④ 売電リスク一般的に、電力事業は公共性の高いインフラ事業であるため、電力供給設備の構築及び運営に関わる事業リスクは、その国の経済水準や信用力と関連があります。海外における発電事業においては、国内事業に比べて信用力の低い電気事業者へ売電を行う可能性があります。売電先である電力事業者が業績悪化等により信用不安に陥った場合には、売電に係る資金回収等が困難となる可能性があります。その場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ⑤ 物価上昇リスク多くのFIT制度又は再生可能エネルギー促進制度導入制度の下での売電単価は、長期にわたり固定されています。そのため、当社グループが事業を手掛ける諸外国において急激な物価上昇が生じ、当該物価上昇に応じて売電単価の改定がなされない場合には、当該国における発電事業の維持・運営管理費用等が増加し、利益を圧迫する可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4) その他のリスク① 自然災害・火災・事故・戦争当社グループの本社機能及び事業開発機能の多くは東京にあります。そのため、東京又は首都圏において、大規模な災害や感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、テロリズム、戦争・紛争等が発生し、社会機能に障害をきたした場合は、当社の業績、財務及び中長期的な成長に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは国内外の幅広い地域に複数の運転中又は建設中の発電所を有しています。大規模な台風、地震、火山の噴火、津波、洪水、地滑り、豪雨、大雪等の自然災害又は異常気象のほか、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)による社会機能の障害、戦争、テロリズム、武装紛争等の人的災害、送電障害等の主要な社会的インフラ障害等が発生した場合には、長期間にわたる操業の停止や、発電所等の設備の大規模な修繕が必要となる等、当社グループの事業運営が継続できない又は重大な支障を生じる可能性があります。また、資材や燃料のサプライチェーンにおける重大な事故や故障、発電設備及び送電インフラの重大な事故や故障、重大な労働災害等が発生した場合にも、発電所の建設又は操業に支障が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② コンプライアンス及び各種法令の施行・改正等当社グループの事業領域は、各事業の法的規制において記載した法令以外にも、大気汚染、排水等に伴う水質汚染、騒音、廃棄物等をはじめとする環境関連法令の適用を受けています。さらに、開発プロセスやサプライチェーン上での法令違反も当社グループの事業におけるリスクとなります。当社グループはコンプライアンス憲章に基づき、コンプライアンス体制を構築し、法令遵守の徹底に取り組んでいます。しかしながら、法令違反等が発生した場合、また新たな法規制が追加された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 個人情報や機密情報の管理当社グループの事業においては、個人情報や取引先の機密情報を取り扱っており、それらの情報の管理や、セキュリティ管理は重要な事項です。このため、当社グループでは、情報を保管している部屋への入退室管理、情報・ネットワーク機器のセキュリティ対策、従業員を対象とした教育等情報管理の強化・徹底を図っています。また、外部の委託先についても、守秘義務契約を締結し、機密情報の漏洩を防ぐべく、情報の管理を行っています。このような取り組みにもかかわらず、当社グループの取扱う個人情報や取引先の機密情報につき、情報漏洩、紛失、破壊等の事態が発生した場合には、顧客等からの損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのみならず、当社が開発中のプロジェクトに関連する関係者による重要な情報の漏洩等が発生した場合、当社の事業開発が遅延又は頓挫するリスクがあり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権当社グループにおいて他者の知的財産権その他の権利を侵害する結果となった場合には、損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 人材の採用・育成・維持当社グループは、新しい事業分野に進出し、事業規模を拡大していくために、高度な専門性、独自性、創造性を持つ多様な人材を採用・育成・維持することが極めて重要であると考えています。そのために、戦略的な人材採用活動の実施、人材開発プログラムの実施、育児支援制度をはじめとする福利厚生の充実等により、優秀な人材を発見して採用・育成し、従業員にとって働きやすい労働環境と就業環境を確保することに努めています。このような取り組みにも関わらず、労働市場における人材流動性の高まり又は当社グループの魅力度低下等の理由により、新卒及び中途での人材の採用が困難になった場合や多くの人材流出が生じた等の場合には、将来、当社グループが求める前述の人材を十分に確保できない可能性があります。このような場合には、当社グループの将来的な事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 保有資産及びSPC出資持分の減損当社グループは、再生可能エネルギー発電所等に係る有形固定資産等の資産を所有するとともに、リース契約に基づき使用権資産を計上しています。当社グループは、連結子会社又は関連会社の収益性の低下により各関係会社の簿価を回収できない場合、当該事業にかかる資産について減損処理を行うことがあります。また、当社は原則として再生可能エネルギー発電所の開発に際してプロジェクト関連契約や融資関連契約の締結確度が高まった段階においてSPCに出資を行いますが、先行してSPCに出資を行い、その後に事業化を断念した場合等においては当該出資に係る減損処理を行うことがあり、このような場合には当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 訴訟当社は、コンプライアンスを重視し、取引先との紛争の未然防止に努めていますが、何らかの理由によりトラブルが生じた場合には、当社が訴訟等の対象となる可能性があります。運転開始済みの1事業に関連して、過去に当社へ事業候補予定地を紹介したと主張する企業より、同社への紹介料の支払を求める訴訟(請求金額435百万円)が提起され、裁判において支払請求の一部(160百万円)が認められたため、当連結会計年度において支払いを完了し当該金額を費用計上しています。その他訴訟等により、損害賠償責任等が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 潜在株式当社グループは、役員及び従業員へのインセンティブ付与を目的として、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しており、「取締役等向け株式交付信託」も導入しています。2022年3月31日現在において、自己株式控除後の発行済株式総数に対して0.9%(696,600株)の潜在株式が存在します。このストック・オプションが行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、ストック・オプションの行使により発行された当社普通株式が株式市場で売却された場合は、需給バランスに変動を生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 配当政策再生可能エネルギー事業においては大規模な事業投資が必要なことから、当社では財務体質の強化を重要課題の一つとして位置づけています。当社は、これまで配当は実施していません。また、当面の間は内部留保の充実を図り、剰余金を再生可能エネルギー事業の拡大のための投資に活用していくことが、株式価値の向上に資すると考えています。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針です。しかしながら、現時点において配当実施の可否及びその実施時期等については未定です。
FY2021|26,346 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、本文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。 (1) 再生可能エネルギー事業のリスク① 法令規制及び政策動向a.エネルギー政策動向日本政府は2018年7月に「第5次エネルギー基本計画」を閣議決定し、現在の再生可能エネルギー発電の比率を2030年度までに総需要の22~24%程度(水力8.8~9.2%、太陽光7.0%、風力1.7%、バイオマス3.7~4.6%、地熱1.0~1.1%)に引き上げるという目標が掲げました。「第5次エネルギー基本計画」においては、エネルギーの安全確保、エネルギー安全保障、脱炭素化、競争力強化のために、安定的で負担が少なく、環境に適合したエネルギー需給構造の実現が目標に掲げられています。 出典:経済産業省・資源エネルギー庁「長期エネルギー需給見通し」(2015年7月)より当社作成 このような状況のなか、日本国内の発電電力量に占める再生可能エネルギー(エネルギー源として永続的に利用可能な太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等の総称)の比率は、2019年度において18.1%(水力7.8%、太陽光・風力・バイオマス・地熱は合計10.3%。出典:経済産業省・資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」(2021年4月13日公表、4月15日修正より))でした。現在検討が進められている「第6次エネルギー基本計画」においては、再生可能エネルギーの比率を最大限引き上げることが重視されています。2020年12月の基本政策分科会において「2050年目標として50-60%を参考値」とする整理がなされ、2030年度における再生可能エネルギー比率の目標引き上げも視野に入れた、再生可能エネルギー主力電源化に向けた検討が進捗しています。また、アジアを含む世界各国においても、日本と同様に、脱炭素化及び再生可能エネルギーの導入拡大を企図した政策が掲げられています。このように、国内外において再生可能エネルギー発電市場の更なる拡大が期待されています。このような我が国のエネルギー政策や脱炭素化に向けた国際的潮流を背景に、当社グループは、今後も再生可能エネルギーの導入を後押しする経営環境が継続するものと見込んでいます。しかしながら、我が国及び世界各国のエネルギー政策は、気候変動の進行状況や再生エネルギーを含む資源の利用状況とこれを受けて形成される多国間合意や国際的な議論の状況、政権交代を含む国内の政治動向、資源価格等の経済環境、社会情勢、発電設備の安全性、脱炭素化に向けたエネルギー技術間競争、技術の変化が増幅する地政学リスク、国家間・企業間の競争の本格化等に関する世論等様々な事象による影響を受けます。かかる政策に変化が生じた場合、当社グループの事業、業績、財政状態及び将来的な成長性に影響を及ぼす可能性があります。 b.固定価格買取制度(FIT)(*1)当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、FITに基づいた一般送配電事業者等(*2)のオフテイカー(*3)との契約により、長期間にわたる買取期間において固定価格で再生可能エネルギー電源からの電力供給を行っていますが、現在のFIT及び政府による再生可能エネルギー導入目標が今後も変更なく継続する保証はありません。とりわけ、将来において経済状況に著しい変動が生じること等を理由として、政府又は管轄省庁の決定により、現在の固定価格買取制度が縮小又は終了する等、既存の電力受給契約を含めて再生エネルギー事業者に不利な制度変更がなされた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、また、当社グループの事業計画の見直しが必要となる可能性もあります。FIT法又はFIT法に関連する各種法令の改定が行われ、当社グループが、新制度に適時かつ適切に対応できない場合、又はこれに対応するためのコストや負担が増加した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。この他、当社ではコンプライアンスには十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、FIT法において認定取消事由に該当する法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*1)固定価格買取制度(FIT):「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」(FIT法)に基づき、電気事業者(電気事業法上に定義された、小売電気事業者、一般送配電事業者及び登録特定送配電事業者の総称)が再生可能エネルギーで発電された電力を固定価格で買い取る制度です。太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等により発電された電力が当該制度に基づいて電気事業者に販売され、その販売単価は年度毎に経済産業省・資源エネルギー庁の調達価格等算定委員会において定められます。電気事業者との受給契約(売電契約)・系統連系契約(電力系統への接続契約)が締結された場合、一定期間(10kW以上太陽光・バイオマス・風力・水力:20年間、地熱:15年間)に亘り設備認定(2017年4月以降は事業計画認定(事業認定))手続き等に基づき適用される固定価格での電力売買が行われます。また、2015年1月に、太陽光発電所や風力発電所等の自然変動電源による発電量が大幅に増加した場合でも電力需給バランスを保ち、電力供給の安定化を図ることを目的とし、設備容量抑制ルールを拡充する制度改定が行われています。設備容量抑制ルールに基づき、旧一般電気事業者(北海道電力・東北電力・北陸電力・東京電力・中部電力・関西電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力の総称)は、一定条件のもとで再生可能エネルギーを電源とする発電所による系統への送電電力の数量や質に制限を加えることができます。 (*2)一般送配電事業者等:電気事業法第2条17項における一般送配電事業者又は小売電気事業者を指します。本書では主として電力需要家又は卸売事業者に対して電力販売を行う事業者全般を意味しています。 (*3)オフテイカー:プロジェクトファイナンスにおいて、事業会社が生み出すサービス(当社グループのSPCの場合は電力)を購入する者(引き取り手)のことを指します。 c.出力制御当社グループが開発を進める電源のうち、国内における太陽光発電や風力発電といった発電出力が気候の影響を受ける自然変動電源においては、需給バランスの調整のため、年間のうち電力需要が小さい時期・時間帯において、火力発電の出力の抑制、揚水発電のくみ上げ運転による需要創出、地域間連携線を活用した他エリアへの送電を行い、それでもなお発電量が需要量を上回る場合には、バイオマス発電の出力の制御の後に、太陽光発電、風力発電の制御が行われます。なお、需給バランスの調整のための太陽光発電や風力発電に関する出力制御は、指定電気事業者(*4)の廃止により、2021年4月1日以降に新規に接続を申し込む事業について、全国で無制限・無補償ルールが適用されます。バイオマス発電については「優先給電ルール」に基づき、火力発電の出力の抑制、揚水発電のくみ上げ運転による需要創出、地域間連携線を活用した他エリアへの送電を行い、それでもなお発電量が需要量を上回る場合には、出力制御の対象となります。また、電力会社による系統工事等に伴い、上記出力制御とは別に計画停電がなされることがあります。世界各国においても同様に、電力の需給バランスの調整や電力系統の工事等を目的として、出力制御や計画停電が行われる場合があります。当社は、出力制御の実施予測についてシミュレーション分析を行った上で事業化の可否を判断していますが、かかる分析の結果、事業化を断念せざるをえなくなった場合又は事業化に成功した場合であっても想定を上回る出力制御が実施されることにより想定した売電収入を得られなかった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(*4)指定電気事業者:接続申込量が接続可能量を超過した場合には、無制限・無補償の出力制御を前提として、再生可能エネルギー発電設備の系統への連系ができるよう経済産業大臣から指定された電気事業者を意味しています。 d.事業認定当社グループの国内の再生可能エネルギー発電事業においては、次の表のとおり当社連結子会社及び関連会社がFITに基づいた「事業認定」を取得しています。しかし、FIT法の規定に違反するなど、認定された事業計画どおりに事業を実施していない場合、認定時の基準に適合しなくなったと経済産業大臣が認めるときは、当該認定は取り消されることがあります。当社グループとして、発電を既に開始した発電設備の「事業認定」を取り消される可能性は相当程度限定的と考えていますが、取り消された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 出資先名称発電種類許認可等の名称所轄官庁等設備ID発電開始時期株式会社水郷潮来ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA67034C082014年2月株式会社富津ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA67035C122014年7月株式会社菊川石山ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA82731C222015年2月株式会社菊川堀之内谷ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA82732C222015年2月九重ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A751905H442015年5月那須塩原ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AB02724C092015年9月大津ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A878005H432016年4月四日市ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A785730D242019年3月那須烏山ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AE00214C092019年5月軽米西ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A647893B032019年7月軽米東ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A647892B032019年12月ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社バイオマス再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省O649938B052016年5月 (注) 1 発電所が運転開始済みである出資先についてのみ記載をしています。(なお、苅田バイオマスエナジー株式会社は試運転期間中です。)2. 太陽光発電及びバイオマス発電の買取価格の適用期間はいずれも20年間です。 ② 事業の開発プロセス一般a.土地の取得・事業用地の確保一般的に、土地には権利及び地盤地質等に関し欠陥や瑕疵が存在している可能性があります。当社グループが再生可能エネルギー発電所に係る土地を購入又は賃借するに当たっては、原則として全所有者又は賃貸人から対象となる土地について欠陥や瑕疵が存在しないことにつき一定の表明及び保証を得ています。しかしながら、表明及び保証の対象となった事項が完全かつ正確でなかった、又は地権者等が知り得なかった事情により、後になって欠陥や瑕疵が判明する可能性があります。例として、土砂の流出、治水の変化又は土壌汚染等が発生し、近隣住民からの損害賠償、操業停止又はレピュテーションのリスクが発生する可能性があり、かかるリスクは所有者又は賃貸人による表明保証により補完できるとは限りません。さらに、土地をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、当社グループが取得した権利が第三者の権利や行政法規等との関係で制限を受け、開発期間や規模が変動する可能性があり、これにより当社グループの事業の採算性が悪化する等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これらのリスクが発電所の運転開始後に生じた場合には、行政当局又は地域住民等から事業停止の要請等を受け、稼働発電所の一部撤去や操業停止を受け入れざるを得なくなる可能性があり、当該事業の継続にも影響を及ぼす可能性があります。当社は海外における事業開発等のために海外子会社等により土地の取得・事業用地の確保を行う場合があります。当社が陸上風力発電事業を手掛けているベトナム社会主義共和国(以下、「ベトナム」という。)では、土地の使用権はあるものの、所有権はありません。土地の取得、利用に関して各国で法令が異なるため、当社ではコンプライアンスに十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、土地の取得、利用に関して法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 b.許認可の取得及び発電所サイトにおける地域関係者等との合意国内外の再生可能エネルギー発電所の開発に際しては、管轄省庁及び地方自治体が管轄する農地転用、林地開発、道路の占用等の複数の許認可取得が必要な場合があります。また、再生可能エネルギー事業は、発電所の立地する地域の自然環境資源を活用して行うものであり、許認可取得には地権者のみならず周辺地域住民の合意が必要となります。当社グループにおいては、事前調査を通じて各種許認可取得に必要な措置を講じており、また地域社会及び地域環境に対する最大限の配慮の上で、法令や条例で定められた許認可や環境アセスメントの実施のみならず、事業実施地域における住民向けの各種説明会等を通じて地域社会からの理解を得ながら事業化を進める方針としています。したがって、再生可能エネルギー発電所の開発に係る許認可の取得が不可能又は時間を要する場合、埋蔵文化財の発見等により追加調査や移築に時間が必要な場合、並びに地方自治体、地元住民及び環境団体等の関係者との合意形成が遅延或いは成されなかった場合等においては、当社グループが想定するスケジュールや規模にて事業化が行えない可能性があり、かかる場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.環境アセスメント1997年6月に制定された環境影響評価法(通称:環境アセスメント法)は、道路、ダム、鉄道、空港、発電所等13種類の事業において環境アセスメントの手続きを行うことを定めています。環境アセスメントにおいては、「環境の自然的構成要素の良好な状態の保持」(大気環境、水環境及び土壌環境・その他の環境)、「生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全」(植物、動物及び生態系)、「人と自然との豊かな触れ合い」(景観及び触れ合い活動の場)、「環境への負荷」(廃棄物等及び温室効果ガス等)の中から対象事業の性質に応じて適切な環境要素が選定され、事業者自らが調査・予測・評価を行っていきます。当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、一定規模以上の風力、地熱及びバイオマス発電所の建設に当たって、環境アセスメントの実施が義務付けられています。また、都道府県又は自治体によっては、当該都道府県又は自治体の条例に基づき、再生可能エネルギー発電所の建設に際して、環境アセスメントの実施が要請されることがあります。当社は海外における事業開発においても、海外子会社等により環境アセスメントを実施しています。環境アセスメントの実施の際には、その国で定められた基準に沿った形で実施しています。また、国際的金融機関から資金を調達する場合、別途国際基準に則ったアセスメントが要求される場合があります。当社グループにおいては、各発電所の事業化に当たって、当該地域における過去の環境アセスメント実施履歴の調査や自主調査等により環境アセスメントにおける必要対処項目の事前確認を行っています。しかしながら、事前調査では想定されていない必要対処項目が発生した場合や、環境アセスメントにかかる法令又は条例の改定が行われた場合には、事業化時期、各発電所の開発規模又は開発可否等に影響を及ぼし、又は環境アセスメントに要する費用が増加する可能性があります。このような場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 d.電力系統への接続及び電力供給国内外の発電事業において発電所から電力供給を行うに際しては、電力系統への接続が必要となります。電力系統へ接続するためには、接続に必要な工事費等の費用負担が求められる場合があります。また通常、接続予定の電力系統に空容量がある場合は、接続地点までの送電設備を建設する費用が発生し、電力系統に空容量がない場合は、送電設備の建設費用のほかに、電力系統の増強費用が追加で発生する場合があります。この増強費用は、当社グループ単独での負担、もしくは周辺地域で同じく事業を計画し、電力系統への接続を希望する他事業者との分担となる場合があります。当社グループにおいては、事前に系統の空容量及び接続にかかる費用を確認し、計画的に電力系統への接続を確保する取り組みを行っていますが、他事業者が先行して接続契約を結んだ場合には、当社グループは電力系統の容量が確保できない可能性があります。また、他事業者が事業継続を断念した結果、当社グループが当初想定していた以上に接続費用が増加する可能性や、電力系統に接続をする上で入札が行われる場合(国内における募集プロセス等)においては、接続までに当社の想定以上に時間を要する可能性があります。なお、操業後に電力供給先の送電網が深刻なトラブルに見舞われる場合があり、かかる場合には当該送電網に接続して電力供給を行うことが不可能又は困難となる場合があります。また、送電線敷設用地を使用する際に、有効期間のある道路使用許可等の許認可が必要となる場合もあります。事業計画時に想定していなかった何らかの事情により、発電事業を継続している間に当該許認可が失効し、既存の送電線敷設用地が使用できなくなった場合には、電力供給が不可能又は困難となる可能性があります。このような状況により当社グループが発電した電力を完全に売電できない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 e.競合他社当社グループが特定の事業候補地で事業開発を進めるにあたり、競合他社が当該候補地を確保することや公募事業で競合他社が採択される等により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 f.設備調達・外注当社グループは、成長市場である再生可能エネルギー市場において、大型・先進的な発電所の開発に取り組んでいます。一般的に成長市場においては、先進的又は特殊な設備・業務等について、業界全体で一時的に需要が供給を上回る場合があります。業界全体での設備、資材又はサービスの供給能力が不足し、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、一部の設備調達先候補・外注先候補の事業者の与信評価が想定外に悪化し、かつ信用リスクの補完が短期的になされない場合、事業者選定プロセスの長期化により、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 g.その他上記a~fに記載しています、土地取得、事業用地の確保、許認可、系統連系等に係るリスク、またこれらの複数のリスクが同時に顕在化する場合、また、その他計画外・想定外の事象の発生により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 各種電源のリスクa.太陽光発電1.運転開始済みの太陽光発電所当社グループにおいては、2021年3月31日現在、連結子会社11社による大規模太陽光発電所の運転を開始しています(合計設備容量約313MW、モジュールベース)。太陽光発電における発電量は「日射量」に比例するところ、かかる日射量は当社グループによるコントロールが及ぶ事象ではありません。国内においては、日射量の多い春季から秋季にかけての全国的な長期間の悪天候、新しい建物の建築や樹木の成長等による周辺環境の変化、また、降灰・粉じん・黄砂・ガス等による直達光・散乱光の減少さらに冬季にかけての降雪等により、当社グループの大規模太陽光発電所が設置された地域における日射量が低下し、これにより当社グループの大規模太陽光発電における年間総発電量が想定より減少した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中の太陽光発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2021年3月31日現在において大規模太陽光発電所2ヶ所を建設工事中です。当社グループは、大規模太陽光発電所の建設に関して、EPC事業者(*5)との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、または発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加したり、FIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*5)EPC事業者:発電所建設において、Engineering(設計)、Procurement(調達)及びConstruction(建設)を含む一連の工程を請け負う事業者を指しています。 3.認定取得済みの太陽光発電所発電所の着工に至るためには、地権者との交渉及び調整並びに関係省庁・自治体からの許認可の取得及び関係省庁・自治体への届出等が必要です。当社グループでは、当社グループが手掛ける太陽光発電所の発電規模は大きいため、開発には一定の期間が必要となります。当社グループにおいて一定期間を過ぎても合理的な理由なく開発を進捗できず、管轄省庁の聴取に対して合理的な説明を行うことができない場合には、管轄省庁の判断にて既取得の事業認定が取り消される可能性があります。 b.バイオマス発電1.運転開始済みのバイオマス発電所当社グループにおいては、2021年3月31日現在、連結子会社1社によるバイオマス発電所の運転を行っています(設備容量20.5MW、発電端出力ベース)。バイオマス発電における発電量は稼働時間に比例するところ、毎年行われるプラントの定期点検においては数週間の稼働停止期間が見込まれます。定期点検において、事前に想定されていなかった修繕項目が発見された場合は、稼働停止期間の長期化に伴い発電量が低下し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の参画するバイオマス発電所の一部では、運転及びメンテナンスについて一部外注しています。主設備であるボイラー等の運転に関し、故意または過失等により運転停止が発生した場合、又は技術者の確保や技術の習得が適切に行えなかったこと等の不測の事態によりプラントの運転に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中のバイオマス発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2021年3月31日現在において大型バイオマス発電所5ヶ所を建設工事中です。当社グループは、バイオマス発電所の建設に関して、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加したり、FIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.バイオマス発電事業の開発当社グループにおいては、「第1企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ②推進中事業)及び(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、バイオマス発電の事業化に向けた検討を行っています。事業化の各段階における開発にかかる支出を資産計上しているため、何らかの事由により開発が中止となった場合には、当社グループは損失を計上することになり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 4.燃料の調達と市況動向当社グループには、秋田県秋田市において、東北地域で最大級となる出力20.5MWの木質バイオマス発電所を運営する連結子会社、ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社(以下「URE」という)があります。当該バイオマス発電所では、事業計画上、燃料として国内未利用木材(FIT適用単価32円/kWh適用)を重量ベースで約7割、輸入PKS(パーム椰子殻)材(同24円/kWh適用)を同約3割使用しています。また、現在建設工事中の大型バイオマス発電所では、輸入材(木質ペレットやPKS)及び国内未利用材の使用を予定しています。国内未利用材の調達については、UREにおいては、秋田県内における複数の主要な木材生産業者との間で、長期間に亘り単価固定かつ安定的に調達できるものとする長期供給契約を締結しています。しかしながら、木材生産業者が国内未利用材の十分な生産及び供給を行えない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、2021年6月に運転開始する苅田バイオマスエナジー株式会社(以下「苅田バイオマス」という。)においては、住友林業グループとの間で長期間に亘り、数量固定、価格は上限価格を定めた契約を締結しています。輸入PKS材については、UREにおいては、補助燃料としてPKSを利用しておりスポットでの購入を行っています。また、2021年6月に運転開始する苅田バイオマスにおいても、補助燃料としてPKSを利用しており、供給会社との間で複数年に亘る数量保証及び固定価格による供給契約を締結しています。しかしながら、供給会社の倒産等の不測の事態により発電所の当初運営計画に比べて十分な燃料材の調達が行えない場合、PKS価格、輸送運賃又は為替相場が変動した場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、木質ペレットの調達地である北米及び東南アジア、PKS材の調達地である東南アジアにおいて、政情不安等が生じた場合や、将来当該地域、国における政府または日本国政府が木質ペレット、PKS材の輸出入や使用に関する規制を強化した場合や、不可抗力事由(新型コロナウイルス感染症を含む)の発生等により、FIT売電が認められるバイオマス燃料の供給または輸送が困難となる場合には、当社グループの輸入材調達計画に影響を及ぼし、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、燃料価格の増加等により、SPCの運営に影響が生じた場合、当社から子会社または関連会社への追加の資金拠出を行う可能性があり、その場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 5.燃料の長期契約に付帯するリスク2018年6月にプロジェクトファイナンスを組成した苅田バイオマス、2019年2月にプロジェクトファイナンスを組成した徳島津田バイオマス発電所合同会社(以下、「徳島津田バイオマス」という。)、2019年11月にプロジェクトファイナンスを組成した合同会社御前崎港バイオマスエナジー(以下、「御前崎港バイオマス」という。)、2020年3月にプロジェクトファイナンスを組成した合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジー(以下、「石巻ひばり野バイオマス」という。)、2020年10月にプロジェクトファイナンスを組成した合同会社杜の都バイオマスエナジー(以下、「仙台蒲生バイオマス」という。)においては、木質ペレットを中心とした輸入材燃料を主体とするため、長期に亘る安定的な事業運営を目的として、燃料供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の燃料購入契約を締結しています。なお、徳島津田バイオマス、御前崎港バイオマス、石巻ひばり野バイオマス、及び仙台蒲生バイオマスの一部の燃料については、長期の変動価格、固定数量の燃料購入契約を締結しています。苅田バイオマス、徳島津田バイオマス、御前崎港バイオマス、石巻ひばり野バイオマス、仙台蒲生バイオマスにおける輸入材(木質ペレットやPKS等)の調達については、供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の供給契約に基づき安定的な調達を行う部分と、市況や燃料需要の変化に応じ、スポット契約で柔軟な調達を行う部分があります。これらの契約について、2021年以降を予定している各発電所の運転開始後に、以下のリスクが顕在化する可能性があります。スポット契約においては、燃料価格、輸送運賃又は為替相場が変動した場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。いずれの契約においても、輸送運賃が変動した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、長期変動価格契約においては、燃料価格が変動した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。一部の長期固定価格契約においては、燃料調達に伴って燃料供給会社側に発生する損失累計額が一定金額に達するまでは燃料供給会社が燃料供給義務を負っています。しかしながら、長期継続的な供給不調等によって損失累計額が当該一定額を超えることとなった場合は、燃料スポット契約と同様の場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、長期契約で調達していた部分の契約期間が満了した後は、スポット契約と同様の場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、徳島津田バイオマス、御前崎港バイオマス、石巻ひばり野バイオマス、仙台蒲生バイオマスの長期燃料購入契約は米国ドル建であり、2023年を予定している発電所の運転開始後に為替相場が変動した場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これらのSPCでは、この将来の為替変動リスクをヘッジするために、これら長期燃料購入契約等に対して2021年3月末時点において4,515百万米国ドルの為替予約を締結しています。当該為替予約にヘッジ会計を適用した結果、2021年3月末時点のその他の資本の構成要素における計上金額は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(2)財務上のリスク③市場リスク(ⅰ)為替変動リスク」に記載のとおりです。今後も、為替変動に伴うキャッシュ・フロー・ヘッジの増減により、連結財政状態計算書の親会社の所有者に帰属する持分が増減する可能性があります。なお、発電所の運転開始前であっても、燃料購入金額やスケジュールの大幅な計画変更等、ヘッジ会計の有効性が認められないと判断されるような事象が将来的に発生した場合、為替予約による為替変動により金融費用及び持分法投資損益を通じて当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は苅田バイオマスの主たる出資者として、一部の共同出資者と共に燃料供給会社に対して、苅田バイオマスへの燃料供給に付随して将来的に燃料供給会社において追加的に発生し得る費用の一定部分に対する個別保証を差し入れています。発電所の建設中止、運転開始スケジュールの大幅な遅延又は運転開始後における発電所の長期停止等が発生し、燃料購入の量や時期が当初計画から大幅に乖離する場合には、燃料供給会社において付随費用が発生して、その結果当社において当該保証義務の履行が必要となる可能性があります。なお、当該保証義務に係る負担金額は金融市場環境等に応じて変動します。これらの結果として当該保証義務の履行が必要となった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.風力発電1.陸上風力発電事業の開発当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、陸上風力発電の事業化に向けた検討を行っています。風力発電の事業化に際しては各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメント(事業の規模や地域条例による)が必要となるため、開発段階において建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生していきます。当社グループでは、当該開発投資に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資について、陸上風力発電事業については、事業用地の確保以降に発生した支出については資産計上を行っています。しかしながら、風況観測若しくは環境アセスメントの結果等を受けて事業化を断念した場合には、開発に関連し資産計上されていた支出が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.洋上風力発電案件の開発日本を含むアジア地域において、洋上風力発電所の開発はまだ開始して間もなく、そのため発電設備等の組み立てや仮置きを行う港湾設備や、風車の敷設船舶等の設備開発・整備又はメンテナンス体制などのインフラ構築は発展途上にあります。また、事業周辺地域における関係者との合意形成についても前例が少なく、時間をかけた十分な説明により地域関係者に理解を頂く必要があります。国内の一般海域における洋上風力事業の開発は、2018年11月に成立し、2019年4月に施行された、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(以下、「再エネ海域利用法」といいます。)に則って行われます。再エネ海域利用法の下、政府による促進区域の指定、公募による事業者の選定という2つの重要プロセスを経て対象事業の選定が行われます。海域毎の具体的な手続、スケジュールについては、経済産業省及び国土交通省の合同会議において検討が行われています。当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、風況観測機器を設置し、洋上風力発電所の事業化に向けた検討を行っています。当社が開発を手掛けている由利本荘市沖洋上風力発電事業では、5年に亘り、「地域との共存共栄」を目指し、開発を行ってきました。設計・エンジニアリングが順調に進捗し、建設に向けた最終段階にあります。2020年7月に由利本荘市沖が、再エネ海域利用法に基づく促進区域に指定され、現在、公募による事業者の選定プロセスにあります。当社の洋上風力発電事業の開発が成功するためには、当社が開発を進める海域・エリアが促進区域に指定される必要があります。当社においては、当社が開発を行う海域・エリアが、再エネ海域利用法に従って、促進区域の候補地として「既に一定の準備段階に進んでいる区域」に指定された場合、以降に発生した支出については資産計上を行っています。洋上風力発電事業の開発は数年にわたる開発期間を要するため、当該開発費用の回収は長期に亘ります。当社は、開発を行う海域・エリアの有望性や事業リスクを十分に見極めながら段階的に開発投資を行っていますが、当社が開発を行う海域・エリアが促進区域に指定されなかった場合や、促進区域指定のスケジュールが大幅に遅延した場合は、開発に関連し資産計上されていた支出の一部が損失として計上され、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、促進区域に指定された場合においても、公募占用指針において指定される設備容量が当社の想定以上に小さくなる場合や、公募の過程において提示される供給価格(入札によって決定される電力供給価格=当該事業の売電単価)の上限価格が想定以上に下落したり、当社が事業者に選定されない場合には、事業の収益性低下や事業開発の中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、公募を通じて当社が事業者に選定された場合においても、洋上風力発電に必要な、電力系統や港湾設備等の社会インフラの整備が進まない場合や、海底地盤の状況等を含む立地条件が不適当と判明した場合、事業周辺地域における関係者との関係が悪化した場合等には、当該事業のスケジュール遅延や開発中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態並びに当社グループの中長期な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。 d.地熱発電地熱発電は、地下で熱せられた地熱貯留層から蒸気・熱水を取り出し、蒸気によりタービン発電機を回します。そのため、発電量は、蒸気量に依存します。地熱発電所の事業化に際しては、各種許認可の取得に加え、地中の資源量を把握するために地表調査、掘削調査、噴気試験といった各種調査を行っています。調査結果を踏まえ、温泉資源を利用する利害関係者と共存できる持続可能な発電規模の見極めを図ることで、周辺地域関係者からの事業への同意取得を目指しています。一方、工事着工前の開発段階から一定程度の先行的な費用が発生します。また、地中における資源分布は、地表から完全に把握することが難しく、掘削によって熱源から得られる蒸気量が十分でない可能性又は熱源を掘り外す可能性もあります。当社グループは、地熱発電所について、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、事業化に向けた検討を行っており、JOGMEC(独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)から助成金を取得の上、地表調査及び掘削調査を実施してきました。なお、今後エネルギー政策や助成金制度等が変更になった場合には、当社グループの地熱発電の開発活動に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、綿密な調査結果分析及び当該開発費用に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資については、生産井の掘削完了・還元井の掘削完了・噴気確認が完了して以降に発生する支出については資産計上を行っています。しかし、当社グループが地熱発電所の事業化を断念した場合等には、開発に関連し資産計上されていた支出が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、運転開始後において発電に使用する熱源からの蒸気量が経年で減少する場合があるため、事業計画の策定においては、蒸気量の減少に備え、事業期間中に新たな生産井の掘削を行うことを織り込んでいます。当該掘削にも関わらず、事業期間中に一定の蒸気量を確保できない場合においては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 開発プロセスの進捗に伴う事業開発報酬当社グループにおける再生可能エネルギー発電所の事業開発においては、発電所が運転を開始するまでに、地権者との協定書締結、各種許認可取得、エンジニアリング、ファイナンスの組成、建設管理といった各段階における取り組みがあります。当社は、社外の出資者と共同事業として再生可能エネルギー発電所を所有するSPCに対して、再生可能エネルギー発電所設立に係る重要な許認可の取得、エンジニアリング、土地確保及びファイナンス関連契約の締結に係る開発支援等の業務を提供しており、開発支援に係る役務の提供完了をもって、SPC(*6)または事業パートナーから事業開発報酬を受領する場合があります。事業開発報酬の水準はSPCの行う事業の規模に概ね比例しており、1件当たり数億円から数十億円規模となる場合があります。事業開発報酬の計上金額は、各事業年度における新規発電所に係る開発支援業務完了の有無又はその規模・件数により変動し、そのため「再生可能エネルギー開発・運営事業」は開発報酬の計上の時期により売上収益及び利益は増減する傾向にあります。当社は開発段階におけるSPCに対する持分を持分法適用水準としているため、当該事業開発報酬は当社の未実現利益を控除した金額を、当社の連結売上収益に計上します。事業開発報酬を計上したものの、事業開発報酬を受領する前に何らかの事由により開発が中止された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが推進する再生可能エネルギー発電所の開発スケジュールの遅延が生じた場合には、事業開発報酬の計上時期も遅延することとなり、当該連結会計年度における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*6)SPC:特別目的会社(Special Purpose Company)のことを指しています。当社グループでは基本的に発電所毎に共同事業者が異なること、またプロジェクトファイナンスを行う上でリスク分散を図ることを理由として、発電所を立ち上げる毎にSPCを設立し、当該SPCに発電所を所有させています。なお、当社グループにおいてはSPCを株式会社として設立して株式による出資を行う場合、合同会社(GK)として設立して持分による出資を行う場合に加え、SPCを会社法上の合同会社(GK)として設立して商法上の匿名組合(TK)として営業者に出資を行う場合(TK-GKスキーム)があります。TK-GKスキームの主な特徴としては匿名組合員が有限責任であること及び営業者であるSPCの段階で法人税課税が発生せず、匿名組合員に直接課税されることが挙げられます。 ⑤ プロジェクトの開発進捗と業績の関連事業開発報酬の金額によって、当社グループの売上収益と利益は変動します。当社は本書提出日現在において大規模太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電及び地熱発電を含む再生可能エネルギー発電所の開発を進めていますが、今後の調査検討等に伴いこれらの事業が遅延又は中止となる場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。今後の当社グループの利益水準は開発支援業務を提供するプロジェクトの規模やそれに係る事業開発報酬の計上時期に大きく影響を受けることとなります。今後の当社グループの業績や成長性の判断においては過年度の業績及び短期的な業績見通しのみならず、開発中のプロジェクトの進捗状況、運転中のプロジェクトの発電状況や保有資産の償却にかかる見積り等の経営情報を総合的に検討する必要があります。 ⑥ 業績の季節変動一般的に太陽光や風力といった自然由来の再生可能エネルギーを活用する電源は、日々の天候変化に加えて、年変動や季節変化といった長期的なサイクルの変動による発電量の変動があります。日本国内においては、太陽光発電では日射量の多い春季から秋季、風力発電では季節風により風の強い冬季に発電量が多い傾向があります。当社グループは現在のところ他の電源に比較し大規模太陽光発電の事業化が先行しているため、当社グループの業績にも季節による偏りが生じる可能性があります。 ⑦ 開発出資プロセス及び管理再生可能エネルギー開発出資から発生する損失の予防・抑制を目的として、当社グループは開発出資事業の審議における厳格なスクリーニング、撤退判断及び事業投資後の管理について各々基準を設け、管理を行っています。新規事業投資のスクリーニングでは、FIT期間におけるキャッシュ・フロー計画を含めた事業計画を精査し事業性を厳格に評価するとともに、内部収益率(IRR)のハードルを設定し、リスクに見合った収益が得られる事業を選別できる仕組みを整えています。既に実行済みの開発出資事業については、各事業における課題を早期に発見し、適切な措置を講じることで損失を極小化するために、予実管理の徹底及び定期的な事業性評価を行うモニタリング体制を構築しています。このように、新規事業投資実行時のスクリーニングの仕組み及び事業投資後の管理に係る手続きを整備していますが、期待どおりの収益を獲得できない場合や、プロジェクト関係者との調整が遅滞する場合、事業投資や事業提携が計画どおりに実現できない場合等は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) ファイナンスに関する事項① 有利子負債への依存当社グループは、運転資金や設備投資資金について金融機関から借入れを行っています。2021年3月期末時点の連結有利子負債残高及び純有利子負債は162,986百万円及び122,630百万円であり、純有利子負債及び純資産の合計額における純有利子負債依存度(純有利子負債/総資本比率)は約83.1%です。新規及び借り換え時の資金調達において金融機関との折衝が滞り資金の調達に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。連結有利子負債及び純有利子負債の定義は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(1)資本管理」を参照ください。また、当社グループにおける有利子負債の多くには財務制限条項が付されており、これら財務制限条項に抵触した場合には当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおける有利子負債の多くは固定金利にて調達されているため、借入期間中における市場金利の変動による金利負担の増加は限定的です。変動金利借入金の金利変動リスクに対しては、金利スワップを締結しています。2021年3月末において、当社グループの連結財政状態計算書に計上されている変動金利借入金残高、そのうち金利スワップの対象外となる残高及び金利の感応度に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(2)財務上のリスク③市場リスク(ⅱ)金利変動リスク(a)金利変動リスクの内容及び管理方針」を参照ください。また、市場金利が上昇した場合、今後建設及び開発を行う新規発電所における負債の調達コストが増大するため、将来における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 各発電所SPCに対する出資持分当社は、資金的な制約の中で、今後開発が見込まれている再生可能エネルギー発電所の事業に対して、機会を逃さず、また早期に事業化するために、開発段階においては投資資金の配分を分散化させることを志向しています。そのため、現状、事業成立初期時点における当社の事業SPCへの出資持分比率については、財務戦略上の観点から持分法適用水準としています。併せて、各太陽光発電所及びバイオマス発電所を開発運営するSPCへの出資持分比率については、共同出資者との出資者間合意の定めにより、一定期間の経過後に一定の価格にて当社が他共同出資者の出資持分を買い取る権利(コール・オプション)を有し、また、他共同出資者がその出資持分を当社に売り渡す権利(プット・オプション)を有している場合があります。当社グループは、多数の開発事業に投資するために事業ごとの初期の出資時には投資額を抑制しつつ、当該コール・オプションの行使により将来的に各発電事業への出資持分比率を引き上げる方針です。しかしながら、当社グループにおける資金制約等により、共同出資者からの出資持分の買い増しが遅れる場合には、再生可能エネルギー事業における収益への貢献も限定的となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの事業計画上予定された時期以外の時期に、他の共同出資者がプット・オプションを行使し、当社グループが出資持分を買い取る義務が生じた場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、共同出資者とオプション契約を締結していない場合においても、共同出資者との合意が得られた場合には、当社は再生可能エネルギー発電所の持分を追加取得する可能性があり、かかる場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、出資持分を追加取得する等により、対象となるSPCを連結化した場合、追加取得価額の水準に応じて企業結合に伴う再測定による利益及びのれんが計上される場合があります。 ③ 関係会社におけるスポンサーサポート当社グループにおいて発電事業を運営するSPCである連結子会社及び関連会社各社は、発電所建設に際して、融資団からの資金調達(借入金)を行います。SPCの業績悪化等、一定の条件が発生した場合には融資関連契約に従い、当社を含むSPCへの出資者はSPCに対するスポンサーサポート義務を負う場合があります。国内において太陽光発電所に関してはプロジェクトファイナンスの組成実績が豊富であるため、一般的に融資関連契約に規定されるスポンサーサポートは他の再生可能エネルギー電源に比べると限定的となる傾向にあります。一方で、継続的な燃料材の供給と運営が必要なバイオマス発電や風車のメンテナンスが必要となる風力発電の場合には、融資団はSPCへの出資者からより多くのスポンサーサポートを求める傾向にあります。当社グループの太陽光発電所を運営するSPC各社において、不測の事態により発電を行うことができない場合や、想定以上の悪天候が複数年連続した場合等、これらの要因により工事費の計画超過又は財務制限条項の指標の悪化等融資関連契約に定められた事象に該当したときは、当社は当社の連結子会社又は関連会社である発電事業者の出資者として、一定の限度額内において劣後貸付又は株式での追加出資の義務を負う場合があります。また、当社が出資する太陽光発電以外のSPCにおいては、不測の事態により収益性が計画を大きく下回った場合等においては、当社による追加出資が必要となる場合があります。これらの場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 海外からの調達及び海外事業展開に関するリスク① カントリーリスク当社グループは、各国・地域の再生可能エネルギー導入政策、法規制又はマクロ経済環境の状況を見極めた上で海外地域からの資材調達や現地での事業化に取り組む方針を採用しています。しかし、これらの国・地域での事業展開においては、政治、経済、社会情勢、文化、宗教、慣習、テロ等の様々な要因に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規制の変更等による国家収用・送金停止・関税その他の課税のほか、カントリーリスクが存在します。このようなリスクが顕在化した場合には、事業遂行の遅延・不能等が生じる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 為替リスク及び兌換リスク「(1) 再生可能エネルギー事業のリスク ③ 各種電源のリスク b.バイオマス発電」に記載したバイオマス燃料の他、再生可能エネルギー発電所の発電設備には海外から輸入する設備・資材も含まれています。そのため、為替相場の変動によりこれら設備・資材の購入費用等に変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、当社は海外における事業開発等のために海外子会社等の設立を行う場合があり、海外事業の収益及び費用は外貨建てとなります。当社はベトナムにおける陸上風力発電事業に出資・参画しています。ベトナムにおけるFIT制度に基づく売電収入はベトナム・ドン建てですが、FIT制度における売電単価は米ドルとベトナム・ドンの為替相場に応じて改定されます。今後、為替相場の変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、海外事業においては、売電収益等が国際通貨等以外によって支払われる場合があります。そのため、外国為替市場における流動性の低下等が生じた場合には、売電収入を適時に円やドル等の国際通貨に兌換を行うことが困難となる可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ③ 海外のFIT制度及び再生可能エネルギー導入促進制度当社は、日本国内の再生可能エネルギー発電事業の開発において培った強みを活かして、アジアにおける再生可能エネルギー発電事業の開発を進めています。海外のFIT制度及び再生可能エネルギー導入促進制度は各国毎に設計されており、日本国内のFIT制度と仕組みが異なります。当社はベトナムにおける陸上風力発電事業に出資・参画しています。ベトナムにおけるFIT制度においては運転開始期限を超過して稼働できていない設備については、現行のFIT適用の対象外となります。そのため、運転開始の遅延・不能が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ④ 売電リスク一般的に、電力事業は公共性の高いインフラ事業であるため、電力供給設備の構築及び運営に関わる事業リスクは、その国の経済水準や信用力と関連があります。海外における発電事業においては、国内事業に比べて信用力の低い電気事業者へ売電を行う可能性があります。売電先である電力事業者が業績悪化等により信用不安に陥った場合には、売電に係る資金回収等が困難となる可能性があります。その場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ⑤ 物価上昇リスク多くのFIT制度又は再生可能エネルギー促進制度導入制度の下での売電単価は、長期にわたり固定されています。そのため、当社グループが事業を手掛ける諸外国において急激な物価上昇が生じ、当該物価上昇に応じて売電単価の改定がなされない場合には、当該国における発電事業の維持・運営管理費用等が増加し、利益を圧迫する可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4) その他のリスク① 自然災害・火災・事故当社グループの本社機能及び事業開発機能の多くは東京にあります。そのため、東京又は首都圏において、大規模な災害や感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、テロリズム、戦争等が発生し、社会機能に障害をきたした場合は、当社の業績、財務及び中長期的な成長に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは国内外の幅広い地域に複数の運転中又は建設中の発電所を有しています。大規模な台風、地震、火山の噴火、津波、洪水、地滑り、豪雨、大雪等の自然災害又は異常気象のほか、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)による社会機能の障害、戦争、テロリズム、武装紛争等の人的災害、送電障害等の主要な社会的インフラ障害等が発生した場合には、長期間にわたる操業の停止や、発電所等の設備の大規模な修繕が必要となる等、当社グループの事業運営が継続できない又は重大な支障を生じる可能性があります。また、資材や燃料のサプライチェーンにおける重大な事故や故障、発電設備及び送電インフラの重大な事故や故障、重大な労働災害等が発生した場合にも、発電所の建設又は操業に支障が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② コンプライアンス及び各種法令の施行・改正等当社グループの事業領域は、各事業の法的規制において記載した法令以外にも、大気汚染、排水等に伴う水質汚染、騒音、廃棄物等をはじめとする環境関連法令の適用を受けています。さらに、開発プロセスやサプライチェーン上での法令違反も当社グループの事業におけるリスクとなります。当社グループはコンプライアンス憲章に基づき、コンプライアンス体制を構築し、法令遵守の徹底に取り組んでいます。しかしながら、法令違反等が発生した場合、また新たな法規制が追加された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 個人情報や機密情報の管理当社グループの事業においては、個人情報や取引先の機密情報を取り扱っており、それらの情報の管理や、セキュリティ管理は重要な事項です。このため、当社グループでは、情報を保管している部屋への入退室管理、情報・ネットワーク機器のセキュリティ対策、従業員を対象とした教育等情報管理の強化・徹底を図っています。また、外部の委託先についても、守秘義務契約を締結し、機密情報の漏洩を防ぐべく、情報の管理を行っています。このような取り組みにもかかわらず、当社グループの取扱う個人情報や取引先の機密情報につき、情報漏洩、紛失、破壊等の事態が発生した場合には、顧客等からの損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのみならず、当社が開発中のプロジェクトに関連する関係者による重要な情報の漏洩等が発生した場合、当社の事業開発が遅延又は頓挫するリスクがあり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権当社グループにおいて他者の知的財産権その他の権利を侵害する結果となった場合には、損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 人材の採用・育成・維持当社グループは、新しい事業分野に進出し、事業規模を拡大していくために、高度な専門性、独自性、創造性を持つ多様な人材を採用・育成・維持することが極めて重要であると考えています。そのために、戦略的な人材採用活動の実施、人材開発プログラムの実施、育児支援制度をはじめとする福利厚生の充実等により、優秀な人材を発見して採用・育成し、従業員にとって働きやすい労働環境と就業環境を確保することに努めています。このような取り組みにも関わらず、労働市場における人材流動性の高まり又は当社グループの魅力度低下等の理由により、新卒及び中途での人材の採用が困難になった場合や多くの人材流出が生じた等の場合には、将来、当社グループが求める前述の人材を十分に確保できない可能性があります。このような場合には、当社グループの将来的な事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 保有資産及びSPC出資持分の減損当社グループは、再生可能エネルギー発電所等に係る有形固定資産等の資産を所有するとともに、リース契約に基づき使用権資産を計上しています。当社グループは、連結子会社又は関連会社の収益性の低下により各関係会社の簿価を回収できない場合、当該事業にかかる資産について減損処理を行うことがあります。また、当社は原則として再生可能エネルギー発電所の開発に際してプロジェクト関連契約や融資関連契約の締結確度が高まった段階においてSPCに出資を行いますが、先行してSPCに出資を行い、その後に事業化を断念した場合等においては当該出資に係る減損処理を行うことがあり、このような場合には当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 訴訟当社は、コンプライアンスを重視し、取引先との紛争の未然防止に努めていますが、何らかの理由によりトラブルが生じた場合には、当社が訴訟等の対象となる可能性があります。運転開始済みの1事業に関連して、過去に当社へ事業候補用地を紹介したと主張する企業より、同社への紹介料の支払を求める訴訟(請求金額435百万円)が本書提出日現在で提起されています。当社は、事業化検討過程における原告企業との協議は、適法かつ常識的な商慣習に則り行われたもので、この請求には理由がないものと考えており、裁判上で争う方針ですが、当該訴訟及びその他訴訟等により、損害賠償責任等が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、当該訴訟に関する引当金を計上していません。 ⑧ 潜在株式当社グループは、役員及び従業員へのインセンティブ付与を目的として、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しており、「取締役等向け株式交付信託」も導入しています。2021年3月31日現在において、自己株式控除後の発行済株式総数に対して2.0%(1,548,700株)の潜在株式が存在します。このストック・オプションが行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、ストック・オプションの行使により発行された当社普通株式が株式市場で売却された場合は、需給バランスに変動を生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 配当政策再生可能エネルギー事業においては大規模な事業投資が必要なことから、当社では財務体質の強化を重要課題の一つとして位置づけています。当社は、これまで配当は実施していません。また、当面の間は内部留保の充実を図り、剰余金を再生可能エネルギー事業の拡大のための投資に活用していくことが、株式価値の向上に資すると考えています。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針です。しかしながら、現時点において配当実施の可否及びその実施時期等については未定です。
FY2020|26,277 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、本文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。 (1) 再生可能エネルギー事業のリスク① 法令規制及び政策動向a.エネルギー政策動向日本国内の発電電力量に占める再生可能エネルギー(エネルギー源として永続的に利用可能な太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等の総称)の比率は、2018年度において16.9%(水力7.7%、太陽光・風力・バイオマス・地熱は合計9.2%。出典:経済産業省・資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」(2020年4月14日公開)より)でした。このような状況の下、日本政府は2018年7月に「第5次エネルギー基本計画」を閣議決定し、現在の再生可能エネルギー発電の比率を2030年度までに総需要の22~24%程度(水力8.8~9.2%、太陽光7.0%、風力1.7%、バイオマス3.7~4.6%、地熱1.0~1.1%)に引き上げるという目標が掲げられています。 出典:経済産業省・資源エネルギー庁「長期エネルギー需給見通し」(2015年7月)より当社作成 また、2030年度の各種再生可能エネルギーの想定導入出力は、太陽光64.0GW、風力10.0GW、中小水力48.5~49.3GW、地熱1.4~1.6GW、バイオマス6.0~7.3GWの合計130~131GW程度と見込まれています(出典:経済産業省)。「第5次エネルギー基本計画」において、エネルギーの安全確保、エネルギー安全保障、脱炭素化、競争力強化のために、安定的で負担が少なく、環境に適合したエネルギー需給構造の実現が目標に掲げられています。このような我が国のエネルギー政策や脱炭素化に向けた国際的潮流を背景に、当社グループは、今後も再生可能エネルギーの導入を後押しする経営環境が継続するものと見込んでいます。しかしながら、我が国のエネルギー政策は、気候変動の進行状況や再生エネルギーを含む資源の利用状況とこれを受けて形成される多国間合意や国際的な議論の状況、政権交代を含む国内の政治動向、資源価格等の経済環境、社会情勢、発電設備の安全性、脱炭素化に向けたエネルギー技術間競争、技術の変化が増幅する地政学リスク、国家間・企業間の競争の本格化等に関する世論等様々な事象による影響を受けます。かかる政策に変化が生じた場合、当社グループの事業、業績、財政状態及び将来的な成長性に影響を及ぼす可能性があります。 b.固定価格買取制度(FIT)(*1)当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、FITに基づいた小売電気事業者又は一般送配電事業者(*2)との契約により、長期間にわたる買取期間において固定価格で再生可能エネルギー電源からの電力供給を行っていますが、現在のFIT及び政府による再生可能エネルギー導入目標が今後も変更なく継続する保証はありません。とりわけ、将来において経済状況に著しい変動が生じること等を理由として、政府又は管轄省庁の決定により、現在の固定価格買取制度が縮小又は終了する等、既存の電力受給契約を含めて再生エネルギー事業者に不利な制度変更がなされた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、また、当社グループの事業計画の見直しが必要となる可能性もあります。FIT法又はFIT法に関連する各種法令の改定が行われ、当社グループが、新制度に適時かつ適切に対応できない場合、又はこれに対応するためのコストや負担が増加した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。この他、当社ではコンプライアンスには十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、FIT法において認定取消事由に該当する法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*1)固定価格買取制度(FIT):「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」(FIT法)に基づき、電気事業者(電気事業法上に定義された、小売電気事業者、一般送配電事業者及び登録特定送配電事業者の総称)が再生可能エネルギーで発電された電力を固定価格で買い取る制度です。太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等により発電された電力が当該制度に基づいて電気事業者に販売され、その販売単価は年度毎に経済産業省・資源エネルギー庁の調達価格等算定委員会において定められます。電気事業者との受給契約(売電契約)・系統連系契約(電力系統への接続契約)が締結された場合、一定期間(10kW以上太陽光・バイオマス・風力・水力:20年間、地熱:15年間)に亘り設備認定(2017年4月以降は事業計画認定(事業認定))手続き等に基づき適用される固定価格での電力売買が行われます。また、2015年1月に、太陽光発電所や風力発電所等の自然変動電源による発電量が大幅に増加した場合でも電力需給バランスを保ち、電力供給の安定化を図ることを目的とし、出力制御ルールを拡充する制度改定が行われています。出力制御ルールに基づき、旧一般電気事業者(東京電力・北海道電力・東北電力・北陸電力・中部電力・関西電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力の総称)は、一定条件のもとで再生可能エネルギーを電源とする発電所による系統への送電電力の数量や質に制限を加えることができます。 (*2)小売電気事業者又は一般送配電事業者:電気事業法第2条17項における小売電気事業者又は一般送配電事業者を指します。本書では主として電力需要家又は卸売事業者に対して電力販売を行う事業者全般を意味しています。 c.出力制御当社グループが開発を進める電源のうち、太陽光発電や風力発電といった発電出力が気候の影響を受ける自然変動電源においては、電力需給バランスを保ち電力供給の安定化を図ることを目的とし、運転開始後における無制限・無補償の出力制御を受け入れることが系統への接続要件となる出力制御ルールを拡充する制度改定が2015年1月に行われました。これにより、指定電気事業者(*3)に指定された一般送配電事業者の電力系統に接続する場合、無制限・無補償の出力制御が課されることになりました。そのため、新ルール適用後に接続契約を申し込む発電設備については、無制限・無補償での出力制御を受けることにより売電収入が減少する可能性があります。なお、改定時点において接続申込済みの太陽光発電及び風力発電の発電設備は新たな出力制御ルールの適用対象外となりますが、今後更なる制度改正等による出力制御ルール適用の可能性を否定することはできません。一方、バイオマス発電については電力広域的運営推進機関の定める送配電等業務指針に基づき、原則として火力発電に準じた電源として基本的には無制限・無補償での出力制御を受けることになります。また、電力会社による系統工事等に伴い、上記出力制御とは別に計画停電がなされることがあります。当社は、出力制御の実施予測についてシミュレーション分析を行った上で事業化の可否を判断していますが、かかる分析の結果、事業化を断念せざるをえなくなった場合又は事業化に成功した場合であっても想定を上回る出力制御が実施されることにより想定した売電収入を得られなかった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(*3)指定電気事業者:接続申込量が接続可能量を超過した場合には、無制限・無補償の出力制御を前提として、再生可能エネルギー発電設備の系統への連系ができるよう経済産業大臣から指定された電気事業者を意味しています。 d.事業認定当社グループの再生可能エネルギー発電事業においては、次の表のとおり当社連結子会社及び関連会社がFITに基づいた「事業認定」を取得しています。しかし、FIT法の規定に違反するなど、認定された事業計画どおりに事業を実施していない場合、認定時の基準に適合しなくなったと経済産業大臣が認めるときは、当該認定は取り消されることがあります。当社グループとして、発電を既に開始した発電設備の「事業認定」を取り消される可能性は相当程度限定的と考えていますが、取り消された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 出資先名称発電種類許認可等の名称所轄官庁等設備ID発電開始時期株式会社水郷潮来ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA67034C082014年2月株式会社富津ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA67035C122014年7月株式会社菊川石山ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA82731C222015年2月株式会社菊川堀之内谷ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA82732C222015年2月九重ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A751905H442015年5月那須塩原ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AB02724C092015年9月大津ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A878005H432016年4月四日市ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A785730D242019年3月那須烏山ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AE00214C092019年5月軽米西ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A647893B032019年7月軽米東ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A647892B032019年12月ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社バイオマス再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省O649938B052016年5月 (注) 1 発電所が運転開始済みである出資先についてのみ記載をしています。2 太陽光発電及びバイオマス発電の買取価格の適用期間はいずれも20年間です。 ② 国内事業の開発プロセス一般a.土地の取得一般的に、土地には権利及び地盤地質等に関し欠陥や瑕疵が存在している可能性があります。当社グループが再生可能エネルギー発電所に係る土地を購入又は賃借するに当たっては、原則として全所有者又は賃貸人から対象となる土地について欠陥や瑕疵が存在しないことにつき一定の表明及び保証を得ています。しかしながら、表明及び保証の対象となった事項が完全かつ正確でなかった、又は地権者等が知り得なかった事情により、後になって欠陥や瑕疵が判明する可能性があります。例として、土砂の流出、治水の変化又は土壌汚染等が発生し、近隣住民からの損害賠償、操業停止又はレピュテーションのリスクが発生する可能性があり、かかるリスクは所有者又は賃貸人による表明保証により補完できるとは限りません。さらに、土地をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、当社グループが取得した権利が第三者の権利や行政法規等との関係で制限を受け、開発期間や規模が変動する可能性があり、これにより当社グループの事業の採算性が悪化する等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これらのリスクが発電所の運転開始後に生じた場合には、行政当局又は地域住民等から事業停止の要請等を受け、稼働発電所の一部撤去や操業停止を受け入れざるを得なくなる可能性があり、当該事業の継続にも影響を及ぼす可能性があります。 b.許認可の取得及び発電所サイトにおける地域関係者等との合意再生可能エネルギー発電所の開発に際しては、管轄省庁及び地方自治体が管轄する農地転用、林地開発、道路の占用等の複数の許認可取得が必要な場合があります。また、再生可能エネルギー事業は、発電所の立地する地域の自然環境資源を活用して行うものであり、許認可取得には地権者のみならず周辺地域住民の合意が必要となります。当社グループにおいては、事前調査を通じて各種許認可取得に必要な措置を講じており、また地域社会及び地域環境に対する最大限の配慮の上で、法令や条例で定められた許認可や環境アセスメントの実施のみならず、事業実施地域における住民向けの各種説明会を通じて地域社会からの理解を得ながら事業化を進める方針としています。したがって、再生可能エネルギー発電所の開発に係る許認可の取得が不可能又は時間を要する場合、埋蔵文化財の発見等により追加調査や移築に時間が必要な場合、並びに地方自治体、地元住民及び環境団体等の関係者との合意形成が遅延或いは成されなかった場合等においては、当社グループが想定するスケジュールや規模にて事業化が行えない可能性があり、かかる場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.環境アセスメント1997年6月に制定された環境影響評価法(通称:環境アセスメント法)は、道路、ダム、鉄道、空港、発電所等13種類の事業において環境アセスメントの手続きを行うことを定めています。環境アセスメントにおいては、「環境の自然的構成要素の良好な状態の保持」(大気環境、水環境及び土壌環境・その他の環境)、「生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全」(植物、動物及び生態系)、「人と自然との豊かな触れ合い」(景観及び触れ合い活動の場)、「環境への負荷」(廃棄物等及び温室効果ガス等)の中から対象事業の性質に応じて適切な環境要素が選定され、事業者自らが調査・予測・評価を行っていきます。当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、一定規模以上の風力、地熱及びバイオマス発電所の建設に当たって、環境アセスメントの実施が義務付けられています。また、都道府県又は自治体によっては、当該都道府県又は自治体の条例に基づき、再生可能エネルギー発電所の建設に際して、環境アセスメントの実施が要請されることがあります。 当社グループにおいては、各発電所の事業化に当たって、当該地域における過去の環境アセスメント実施履歴の調査や自主調査等により環境アセスメントにおける必要対処項目の事前確認を行っています。しかしながら、事前調査では想定されていない必要対処項目が発生した場合や、環境アセスメントにかかる法令又は条例の改定が行われた場合には、事業化時期、各発電所の開発規模又は開発可否等に影響を及ぼし、又は環境アセスメントに要する費用が増加する可能性があります。このような場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 d.電力系統への接続及び電力供給発電所から電力供給を行うに際しては、電力系統への接続が必要となります。電力系統へ接続するためには工事費負担金と呼ばれる費用負担が求められます。また通常、接続予定の電力系統に空容量がある場合は、接続地点までの送電設備を建設する費用が発生し、電力系統に空容量がない場合は、送電設備の建設費用のほかに、電力系統の増強費用が追加で発生します。この増強費用は、当社グループ単独での負担、もしくは周辺地域で同じく事業を計画し、電力系統への接続を希望する他事業者との分担となる場合があります。当社グループにおいては、事前に系統の空容量及び接続にかかる費用を確認し、計画的に電力系統への接続を確保する取り組みを行っていますが、他事業者が先行して接続契約を結んだ場合には、当社グループは電力系統の容量が確保できない可能性があります。また、他事業者が事業継続を断念した結果、当社グループが当初想定していた以上に接続費用が増加する可能性や、電力系統に接続をする上で入札が行われる場合(募集プロセス等)においては、接続までに当社の想定以上に時間を要する可能性があります。なお、操業後に電力供給先の送電網が深刻なトラブルに見舞われる場合があり、かかる場合には当該送電網に接続して電力供給を行うことが不可能又は困難となる場合があります。また、送電線敷設用地を使用する際に、有効期間のある道路使用許可等の許認可が必要となる場合もあります。事業計画時に想定していなかった何らかの事情により、発電事業を継続している間に当該許認可が失効し、既存の送電線敷設用地が使用できなくなった場合には、電力供給が不可能又は困難となる可能性があります。このような状況により当社グループが発電した電力を完全に売電できない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 e.競合他社当社グループが特定の事業候補地で事業開発を進めるにあたり、競合他社が当該候補地を確保することや公募事業で競合他社が採択される等により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 f.設備調達・外注当社グループは、成長市場である再生可能エネルギー市場において、大型・先進的な発電所の開発に取り組んでいます。一般的に成長市場においては、先進的又は特殊な設備・業務等について、業界全体で一時的に需要が供給を上回る場合があります。業界全体での設備、資材又はサービスの供給能力が不足し、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、一部の設備調達先候補・外注先候補の事業者の与信評価が想定外に悪化し、かつ信用リスクの補完が短期的になされない場合、事業者選定プロセスの長期化により、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 g.その他上記a~fに記載しています、土地取得や許認可、系統連系等に係るリスク、またこれらの複数のリスクが同時に顕在化する場合、また、その他計画外・想定外の事象の発生により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 各種電源のリスクa.太陽光発電1.運転開始済みの太陽光発電所当社グループにおいては、2020年3月31日現在、連結子会社11社による大規模太陽光発電所の運転を開始しています(合計発電容量約313MW、モジュールベース)。太陽光発電における発電量は「日射量」に比例するところ、かかる日射量は当社グループによるコントロールが及ぶ事象ではありません。日射量の多い春季から秋季にかけての全国的な長期間の悪天候、新しい建物の建築や樹木の成長等による周辺環境の変化、また、降灰・粉じん・黄砂・ガス等による直達光・散乱光の減少さらに冬季にかけての降雪等により、当社グループの大規模太陽光発電所が設置された地域における日射量が低下し、これにより当社グループの大規模太陽光発電における年間総発電量が想定より減少した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中の太陽光発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2020年3月31日現在において大規模太陽光発電所2ヶ所を建設工事中です。当社グループは、大規模太陽光発電所の建設に関して、EPC事業者(*4)との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、または発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加したり、FIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*4)EPC事業者:発電所建設において、Engineering(設計)、Procurement(調達)及びConstruction(建設)を含む一連の工程を請け負う事業者を指しています。 3.認定取得済みの太陽光発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、複数のプロジェクトについてFITに基づく事業認定を取得して、事業化に向けた取り組みを進めています。発電所の着工に至るためには、地権者との交渉及び調整並びに関係省庁・自治体からの許認可の取得及び関係省庁・自治体への届出等が必要です。当社グループでは、推進中の事業に関して許認可の取得手続きや工事着手のための準備を行っていますが、各事業の発電規模は大きいため、開発には一定の期間が必要となります。当社グループにおいて一定期間を過ぎても合理的な理由なく開発を進捗できず、管轄省庁の聴取に対して合理的な説明を行うことができない場合には、管轄省庁の判断にて既取得の事業認定が取り消される可能性があります。また、事業化の各段階における開発投資についてはSPC(*5)の設立以前から当社がSPCに対する立替金として資産計上しているため、何らかの事由により開発が中止となった場合には、当社グループは損失を計上することになり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*5)SPC:特別目的会社(Special Purpose Company)のことを指しています。当社グループでは基本的に発電所毎に共同事業者が異なること、またプロジェクトファイナンスを行う上でリスク分散を図ることを理由として、発電所毎にSPCを設立し、SPCは当該発電所を所有しています。なお、当社グループにおいてはSPCを株式会社として設立して株式による出資を行う場合、合同会社(GK)として設立して持分による出資を行う場合に加え、SPC(営業者)を会社法上の合同会社(GK)として設立して商法上の匿名組合(TK)として営業者に出資を行う場合(TK-GKスキーム)があります。TK-GKスキームの主な特徴としては匿名組合員が有限責任であること及び営業者であるSPCの段階で法人税課税が発生せず、匿名組合員に直接課税がされることが挙げられます。 b.バイオマス発電1.運転開始済みのバイオマス発電所当社グループにおいては、2020年3月31日現在、連結子会社1社によるバイオマス発電所の運転を行っています(発電容量20.5MW、発電端出力ベース)。バイオマス発電における発電量は稼働時間に比例するところ、毎年行われるプラントの定期点検においては数週間の稼働停止期間が見込まれます。定期点検において、事前に想定されていなかった修繕項目が発見された場合は、稼働停止期間の長期化に伴い発電量が低下し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の参画するバイオマス発電所の一部では、運転及びメンテナンスについて一部外注しています。主設備であるボイラー等の運転に関し、故意または過失等により運転停止が発生した場合、又は技術者の確保や技術の習得が適切に行えなかったこと等の不測の事態によりプラントの運転に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中のバイオマス発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2020年3月31日現在において大型バイオマス発電所4ヶ所を建設工事中です。当社グループは、バイオマス発電所の建設に関して、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加したり、FIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.バイオマス発電事業の開発当社グループにおいては、「第1企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ②推進中事業)及び(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、バイオマス発電の事業化に向けた検討を行っています。事業化の各段階における開発投資について、地方自治体との事業開発に係る協定書の締結や地権者との用地確保に係る協定書の締結等をもって、当社はSPCの設立以前から当社がSPCに対する立替金を資産計上しているため、何らかの事由により開発が中止となった場合には、当社グループは損失を計上することになり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 4.燃料の調達と市況動向当社グループには、秋田県秋田市において、東北地域で最大級となる出力20.5MWの木質バイオマス発電所を運営する連結子会社があります。当該バイオマス発電所では、事業計画上、燃料として国内未利用木材(FIT適用単価32円/kWh適用)を重量ベースで約7割、輸入PKS(パーム椰子殻)材(同24円/kWh適用)を同約3割使用しています。国内未利用材の調達については、秋田県内における複数の主要な木材生産業者との間で、長期間に亘り単価固定かつ安定的に調達できるものとする長期供給契約を締結しています。しかしながら、木材生産業者が国内未利用材の十分な生産及び供給を行えない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。輸入PKS材については、供給会社との間で複数年に亘る数量保証の供給契約を締結しています。しかしながら、供給会社の倒産等の不測の事態により発電所の当初運営計画に比べて十分な燃料材の調達が行えない場合、PKS価格、輸送運賃又は為替相場が変動した場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、木質ペレットの調達地である北米及び東南アジア、PKS材の調達地である東南アジアにおいて、政情不安等が生じた場合や、将来当該地域、国における政府または日本国政府が木質ペレット、PKS材の輸出入や使用に関する規制を強化した場合や、不可抗力事由(新型コロナウイルス感染症を含む)の発生等により、FIT売電が認められるバイオマス燃料の供給または輸送が困難となる場合には、当社グループの輸入材調達計画に影響を及ぼし、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、燃料価格の増加等により、SPCの運営に影響が生じた場合、当社から子会社または関連会社への追加の資金拠出を行う可能性があり、その場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 5.燃料の長期契約に付帯するリスク2018年6月にプロジェクトファイナンスを組成した苅田バイオマスエナジー株式会社(以下「苅田バイオマス」という。)、2019年2月にプロジェクトファイナンスを組成した徳島津田バイオマス発電所合同会社(以下、「徳島津田バイオマス」という。)、2019年11月にプロジェクトファイナンスを組成した合同会社御前崎港バイオマスエナジー(以下、「御前崎港バイオマス」という。)、2020年3月にプロジェクトファイナンスを組成した合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジー(以下、「石巻ひばり野バイオマス」という。)においては、輸入材燃料を主体とするため、長期に亘る安定的な事業運営を目的として、燃料供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の燃料購入契約を締結しています。なお、徳島津田バイオマス、御前崎港バイオマス及び石巻ひばり野バイオマスの一部の燃料については、長期の変動価格、固定数量の燃料購入契約を締結しています。苅田バイオマス、徳島津田バイオマス、御前崎港バイオマス及び石巻ひばり野バイオマスにおける輸入材(木質ペレットやPKS等)の調達については、供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の供給契約に基づき安定的な調達を行う部分と、市況や燃料需要の変化に応じ、スポット契約で柔軟な調達を行う部分があります。これらの契約について、2021年以降を予定している各発電所の運転開始後に、以下のリスクが顕在化する可能性があります。スポット契約においては、燃料価格、輸送運賃又は為替相場が変動した場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。いずれの契約においても、輸送運賃が変動した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、長期変動価格契約においては、燃料価格が変動した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。一部の長期固定価格契約においては、燃料調達に伴って燃料供給会社側に発生する損失累計額が一定金額に達するまでは燃料供給会社が燃料供給義務を負っています。しかしながら、長期継続的な供給不調等によって損失累計額が当該一定額を超えることとなった場合は、燃料スポット契約と同様の場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、長期契約で調達していた部分の契約期間が満了した後は、スポット契約と同様の場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、徳島津田バイオマス、御前崎港バイオマス及び石巻ひばり野バイオマスの長期燃料購入契約は米国ドル建であり、2023年を予定している発電所の運転開始後に為替相場が変動した場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、この将来の為替変動リスクをヘッジするために、これら長期燃料購入契約等に対して2020年3月末時点において3,366百万米国ドルの為替予約を締結しています。当該為替予約にヘッジ会計を適用した結果、2020年3月末時点において、連結貸借対照表に純資産として繰延ヘッジ利益が5,854百万円計上されています。今後も為替変動に伴う繰延ヘッジ利益の増減により、連結貸借対照表の株主資本が増減する可能性があります。なお、発電所の運転開始前であっても、燃料購入金額やスケジュールの大幅な計画変更等、ヘッジ会計の有効性が認められないと判断されるような事象が将来的に発生した場合、為替予約に係る為替変動は連結損益計算書の持分法投資損益を通じて当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は苅田バイオマスの主たる出資者として、一部の共同出資者と共に燃料供給会社に対して、苅田バイオマスへの燃料供給に付随して将来的に燃料供給会社において追加的に発生し得る費用の一定部分に対する個別保証を差し入れています。発電所の建設中止、運転開始スケジュールの大幅な遅延又は運転開始後における発電所の長期停止等が発生し、燃料購入の量や時期が当初計画から大幅に乖離する場合には、燃料供給会社において付随費用が発生しえ、その結果当社において当該保証義務の履行が必要となる可能性があります。なお、当該保証義務に係る負担金額は金融市場環境等に応じて変動します。これらの結果として当該保証義務の履行が必要となった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.風力発電1.風力発電事業の開発当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、洋上・陸上風力発電の事業化に向けた検討を行っています。風力発電の事業化に際しては各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメント(事業の規模や地域条例による)が必要となるため、開発段階において建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生していきます。当社グループでは、当該開発投資に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図るとともに、事業化の各段階における開発投資について、地方自治体との事業開発に係る協定書の締結や地権者との用地確保に係る協定書の締結等をもって、SPCの設立以前から当社がSPCに対する立替金として資産計上した上で、これに対し事業化の成功確度を考慮した上で一定の引当金を計上しています。しかしながら、風況観測若しくは環境アセスメントの結果等を受け事業化を断念した場合には、未引当の開発費用が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.洋上風力発電案件の開発日本を含むアジア地域において、洋上風力発電所の開発はまだ開始して間もなく、そのため発電設備等の組み立てや仮置きを行う港湾設備や、風車の敷設船舶等の設備開発・整備、又はメンテナンス体制の構築は発展途上にあります。また、事業周辺地域における関係者との合意形成についても、前例が少なく、時間をかけた十分な説明により理解を頂く必要があります。当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、風況観測機器を設置し、洋上風力発電所の事業化に向けた検討を行っています。洋上風力の開発は先行投資段階にあり、当該先行投資の回収は長期に亘るため、開発投資について、地方自治体や共同スポンサーとの事業開発に係る協定書の締結等をもって、SPCの設立以前から当社がSPCに対する立替金として資産計上した上で、これに対し事業化の成功確度を考慮した上で一定の引当金を計上しています。しかしながら、風況観測若しくは環境アセスメントの結果等を受け、事業化を断念した場合、未引当の開発費用が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。国内の一般海域における事業開発は、2018年11月に成立し、2019年4月に施行された、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(以下、「再エネ海域利用法」といいます。)に則って行われます。再エネ海域利用法の下、政府による促進区域の指定、公募による事業者の選定という2つの重要プロセスを経て対象事業の選定が行われます。具体的な手続、スケジュールについては、経済産業省及び国土交通省の合同会議において検討が行われています。当該検討結果が、現在政府が公表しているスケジュールの遅延に繋がった場合には、当社の開発スケジュールの遅延、又は追加的なコスト負担につながる可能性があります。なお、当社の事業開発が成功するためには、当社が開発を進める区域が促進区域に指定され、かつ、公募において当社事業が選定される必要があります。促進区域に指定されなかった場合、事業開発のスケジュールの大幅遅延又は中止により、未引当の開発費用が損失として計上され、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、促進区域に指定された場合においても、公募占用指針において指定される設備容量が当社の想定以上に小さくなる場合や、公募の過程において供給価格(入札によって決定される電力供給価格=当該事業の売電単価)の想定以上の下落が生じたり、当社が事業者に選定されなかった場合には、事業の収益性低下や事業開発の中止により、未引当の開発費用が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、公募を通じて当社が事業者に選定された場合においても、洋上風力発電に必要な、電力系統や港湾設備等の社会インフラの整備が進まない場合や、海底地盤の状況等を含む立地条件が不適当と判明した場合、事業周辺地域における関係者との関係が悪化した場合等には、当該事業のスケジュール遅延や開発中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態並びに当社グループの中長期な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。 d.地熱発電地熱発電所の事業化に際しては、各種許認可の取得に加え、地中の資源量を把握するために地表調査、掘削調査、噴気試験といった各種調査を行っていきます。調査結果を踏まえ、温泉資源を利用する利害関係者と共存できる持続可能な発電規模の見極めを図ることで、周辺地域関係者からの事業への同意取得を目指していきます。一方、工事着工前の開発段階から一定程度の先行的な費用が発生します。また、地中における資源分布は、地表から完全に把握することが難しく、掘削によって熱源から得られる蒸気量が十分でない可能性又は熱源を掘り外す可能性もあります。当社グループは、地熱発電所について、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、事業化に向けた検討を行っており、JOGMEC(独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)から助成金を取得の上、地表調査及び掘削調査を実施してきました。なお、今後エネルギー政策や助成金制度等が変更になった場合には、当社グループの地熱発電の開発活動に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、綿密な調査結果分析及び当該開発費用に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資については、地方自治体との事業開発に係る協定書や地権者との用地確保に係る協定書の締結等をもって、SPC設立以前から当社グループがSPCに対する立替金として資産計上した上で、これに対し事業化の成功確度を考慮して一定の引当金を計上しています。しかし、当社グループが地熱発電所の事業化を断念した場合等には、未引当の開発費用が損失計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 開発プロセスの進捗に伴う事業開発報酬当社グループにおける再生可能エネルギー発電所の事業開発においては、発電所が運転を開始するまでに、地権者との協定書締結、各種許認可取得、ファイナンスの組成、建設管理といった各段階における取り組みがあります。当社は、社外の出資者と共同事業として再生可能エネルギー発電所を所有するSPCに対して、再生可能エネルギー発電所設立に係る重要な許認可の取得、土地確保及びファイナンス関連契約の締結に係る開発支援業務を提供しており、開発支援に係る役務の提供完了をもって、SPCまたは事業パートナーから事業開発報酬を受領する場合があります。事業開発報酬の水準はSPCの行う事業の規模に概ね比例しており、1件当たり数億円から数十億円規模となる場合があります。事業開発報酬の計上金額は、各事業年度における新規発電所に係る開発支援業務完了の有無又はその規模・件数により変動し、そのため「再生可能エネルギー開発・運営事業」は開発報酬の計上の時期により売上高及び利益は増減する傾向にあります。当社は開発段階におけるSPCに対する持分を持分法適用水準としているため、当該事業開発報酬は当社の未実現利益を控除した金額を、当社の連結売上高に計上します。事業開発報酬を計上したものの、事業開発報酬を受領する前に何らかの事由により開発が中止された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが推進する再生可能エネルギー発電所の開発スケジュールの遅延が生じた場合には、事業開発報酬の計上時期も遅延することとなり、当該連結会計年度における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ プロジェクトの開発進捗と業績の関連当社グループの主要な連結経営指標等の推移は下記のとおりです。 回次第17期第18期第19期第20期第21期決算年月2016年5月期2017年5月期2018年5月期2019年3月期2020年3月期売上高(百万円)8,5568,26511,74014,09819,449EBITDA(百万円)4,0785,0726,3127,89311,225経常利益(百万円)1,3071,8452,0553,4604,650親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)3052,0238001,6593,674 事業開発報酬の金額によって、当社グループの売上高と利益は変動します。当社は本書提出日現在において大規模太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電及び地熱発電を含む再生可能エネルギー発電所の開発を進めていますが、今後の調査検討等に伴いこれらの事業が遅延又は中止となる場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、当該業務の提供を受けたSPCにおいては事業開発報酬と同額が開業費として計上され、運転開始後5年間で償却されます。当社グループが中長期的に利益成長するためには開業費償却が終了したプロジェクトの積み上がりが必要となるところ、稼働後5年が経過し開業費償却が終了したプロジェクトは当連結会計年度末時点では富津ソーラー、菊川石山ソーラー、菊川堀之内谷ソーラーであり、2021年3月期には九重ソーラー、那須塩原ソーラー、大津ソーラー、UREについて償却終了が予定されています。また、当社グループは新規のプロジェクトの開発にむけた先行的な支出を行うため、当面は先行的な支出や開業費償却が当社グループの利益水準を圧迫する傾向にあります。以上より、今後の当社グループの利益水準は開発支援業務を提供するプロジェクトの規模やそれに係る事業開発報酬の計上時期に大きく影響を受けることとなります。今後の当社グループの業績や成長性の判断においては過年度の業績及び短期的な業績見通しのみならず、開発中のプロジェクトの進捗状況、運転中のプロジェクトの発電状況や開業費償却時期等の経営情報を総合的に検討する必要があります。なお、当社は、財務情報の国際的な比較可能性を高めること等を目的として、2021年3月期末決算より、国際財務報告基準(IFRS)を任意適用します。連結財務諸表における発電所関連の償却期間は、原則としてFIT期間と同一となる見込みです。そのため、事業期間における償却費が平準化されることになる見込みです。 ⑥ 業績の季節変動一般的に太陽光や風力といった自然由来の再生可能エネルギーを活用する電源は、日々の天候変化に加えて、年変動や季節変化といった長期的なサイクルの変動による発電量の変動があります。日本国内においては、太陽光発電では日射量の多い春季から秋季、風力発電では季節風により風の強い冬季に発電量が多い傾向があります。当社グループは現在のところ他の電源に比較し大規模太陽光発電の事業化が先行しているため、当社グループの業績にも季節による偏りが生じる可能性があります。 ⑦ 開発出資プロセス及び管理再生可能エネルギー開発出資から発生する損失の予防・抑制を目的として、当社グループは開発出資事業の審議における厳格なスクリーニング、撤退判断及び事業投資後の管理について各々基準を設け、管理を行っています。新規事業投資のスクリーニングでは、FIT期間におけるキャッシュ・フロー計画を含めた事業計画を精査し事業性を厳格に評価するとともに、内部収益率(IRR)のハードルを設定し、リスクに見合った収益が得られる事業を選別できる仕組みを整えています。既に実行済みの開発出資事業については、各事業における課題を早期に発見し、適切な措置を講じることで損失を極小化するために、予実管理の徹底及び定期的な事業性評価を行うモニタリング体制を構築しています。このように、新規事業投資実行時のスクリーニングの仕組み及び事業投資後の管理に係る手続きを整備していますが、期待どおりの収益を獲得できない場合や、プロジェクト関係者との調整が遅滞する場合、事業投資や事業提携が計画どおりに実現できない場合等は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) ファイナンスに関する事項① 有利子負債への依存当社グループは、運転資金や設備投資資金について金融機関から借入れを行っています。2020年3月期末時点の連結有利子負債残高及び純有利子負債は110,090百万円及び85,145百万円であり、純有利子負債及び純資産の合計額における純有利子負債依存度(純有利子負債/総資本比率)は約77.8%です。新規及び借り換え時の資金調達において金融機関との折衝が滞り資金の調達に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループにおける有利子負債の多くには財務制限条項が付されており、これら財務制限条項に抵触した場合には当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおける有利子負債の多くは固定金利にて調達されているため、借入期間中における市場金利の変動による金利負担の増加は限定的です。変動金利借入金の金利変動リスクに対しては、金利スワップを締結しています。2020年3月末において、当社グループの連結貸借対照表に計上されている変動金利借入金残高103,786百万円の一部に対して、想定元本92,463百万円の金利スワップを締結しています。金利スワップの対象外となる変動金利借入金残高11,322百万円について、対象となる金利が0.1%上昇した場合は連結損益計算書の支払利息が11百万円増加することになります。また、市場金利が上昇した場合、今後建設及び開発を行う新規発電所における負債の調達コストが増大するため、将来における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 各発電所SPCに対する出資持分当社は、資金的な制約の中で、今後開発が見込まれている再生可能エネルギー発電所の事業に対して、機会を逃さず、また早期に事業化するために、開発段階においては投資資金の配分を分散化させることを志向しています。そのため、現状、事業成立初期時点における当社の事業SPCへの出資持分比率については、財務戦略上の観点から持分法適用水準としています。併せて、各太陽光発電所及びバイオマス発電所を開発運営するSPCへの出資持分比率については、共同出資者との出資者間合意の定めにより、一定期間の経過後に一定の価格にて当社が他共同出資者の出資持分を買い取る権利(コール・オプション)を有し、また、他共同出資者がその出資持分を当社に売り渡す権利(プット・オプション)を有している場合があります。当社グループは、多数の開発事業に投資するために事業ごとの初期の出資時には投資額を抑制しつつ、当該コール・オプションの行使により将来的に各発電事業への出資持分比率を引き上げる方針です。しかしながら、当社グループにおける資金制約等により、共同出資者からの出資持分の買い増しが遅れる場合には、再生可能エネルギー事業における収益への貢献も限定的となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの事業計画上予定された時期以外の時期に、他の共同出資者がプット・オプションを行使し、当社グループが出資持分を買い取る義務が生じた場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、共同出資者とオプション契約を締結していない場合においても、共同出資者との合意が得られた場合には、当社は再生可能エネルギー発電所の持分を追加取得する可能性があり、かかる場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、出資持分を追加取得する等により、対象となるSPCを連結化した場合、追加取得価額の水準に応じて段階取得に係る差損益及びのれんが計上されます。財務情報の国際的な比較可能性を高めること等を目的として、2021年3月期末決算より、国際財務報告基準(IFRS)を任意適用します。IFRSでは、当社グループが保有し管理するTK-GKスキームの太陽光SPCについてはTK組成時に遡り連結と判断される見込みのため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 関係会社におけるスポンサーサポート当社グループにおいて発電事業を運営するSPCである連結子会社及び関連会社各社は、発電所建設に際して、融資団からの資金調達(借入金)を行います。SPCの業績悪化等、一定の条件が発生した場合には融資関連契約に従い、当社を含むSPCへの出資者はSPCに対するスポンサーサポート義務を負う場合があります。国内において太陽光発電所に関してはプロジェクトファイナンスの組成実績が豊富であるため、一般的に融資関連契約に規定されるスポンサーサポートは他の再生可能エネルギー電源に比べると限定的となる傾向にあります。一方で、継続的な燃料材の供給と運営が必要なバイオマス発電や風車のメンテナンスが必要となる風力発電の場合には、融資団はSPCへの出資者からより多くのスポンサーサポートを求める傾向にあります。当社グループの太陽光発電所を運営するSPC各社において、不測の事態により発電を行うことができない場合や、想定以上の悪天候が複数年連続した場合等、これらの要因により工事費の計画超過又は財務制限条項の指標の悪化等融資関連契約に定められた事象に該当したときは、当社は当社の連結子会社又は関連会社である発電事業者の出資者として、一定の限度額内において劣後貸付又は株式での追加出資の義務を負う場合があります。また、当社が出資する太陽光発電以外のSPCにおいては、不測の事態により収益性が計画を大きく下回った場合等においては、当社による追加出資が必要となる場合があります。これらの場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 財務諸表項目の変動可能性財務情報の国際的な比較可能性を高めること等を目的として、2021年3月末期決算により、国際財務報告基準(IFRS)を任意適用します。IFRSでは、金利スワップの公正価値評価変動等を通じた資本にかかる金額増減等により、連結貸借対照表の親会社の所有者に帰属する持分(株主資本)が増減する可能性があります。 (3) 海外からの調達及び海外事業展開に関するリスク① カントリーリスク当社グループは、各国・地域の再生可能エネルギー導入政策、法規制又はマクロ経済環境の状況を見極めた上で海外地域からの資材調達や現地での事業化に取り組む方針を採用しています。しかし、これらの国・地域での事業展開においては、政治、経済、社会情勢、文化、宗教、慣習、テロ等の様々な要因に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規制の変更等による国家収用・送金停止・関税その他の課税のほか、カントリーリスクが存在します。このようなリスクが顕在化した場合には、事業遂行の遅延・不能等が生じる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 為替リスク及び兌換リスク「(1) 再生可能エネルギー事業のリスク ③ 各種電源のリスク b.バイオマス発電」に記載したバイオマス燃料の他、再生可能エネルギー発電所の発電設備には海外から輸入する設備・資材も含まれています。そのため、為替相場の変動によりこれら設備・資材の購入費用等に変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、当社は海外における事業開発等のために海外子会社等の設立を行う場合があり、海外事業の収益及び費用は外貨建てとなります。当社はベトナム共和国における陸上風力発電事業に出資・参画しています。ベトナム共和国におけるFIT制度に基づく、売電収入はベトナム・ドン建てですが、FIT制度における売電単価は米ドルとベトナム・ドンの為替相場に応じて改定されます。今後、為替相場の変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、海外事業においては、売電収益等が国際通貨等以外によって支払われる場合があります。そのため、外国為替市場における流動性の低下等が生じた場合には、売電収入を適時に円やドル等の国際通貨に兌換を行うことが困難となる可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ③ 海外のFIT制度日本国内の再生可能エネルギー発電事業の開発において培った強みを活かして、アジアにおける再生可能エネルギー発電事業の開発を進めています。海外のFIT制度は日本国内のFIT制度と仕組みが異なることに加えて、各国毎に設計されています。当社はベトナム共和国における陸上風力発電事業に出資・参画しています。ベトナム共和国におけるFIT制度においては運転開始期限を超過して稼働できていない設備については、現行のFIT適用の対象外となります。運転開始の遅延・不能が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ④ 売電リスク一般的に、電力事業は公共性の高いインフラ事業であるため、電力供給設備の構築及び運営に関わる事業リスクは、その国の経済水準や信用力と関連があります。海外における発電事業においては、国内事業に比べて信用力の低い電気事業者へ売電を行う可能性があります。売電先である電力事業者が業績悪化等により信用不安に陥った場合には、売電に係る資金回収等が困難となる可能性があります。その場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 ⑤ 物価上昇リスク多くのFIT制度の下での売電単価は、長期にわたり固定されています。そのため、当社グループが事業を手掛ける諸外国において急激な物価上昇が生じ、当該物価上昇に応じて売電単価の改定がなされない場合には、当該国における発電事業の維持・運営管理費用等が増加し、利益を圧迫する可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4) その他のリスク① 自然災害・火災・事故当社グループの本社機能及び事業開発機能の多くは東京にあります。そのため、東京又は首都圏において、大規模な災害や感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、テロリズム、戦争等が発生し、社会機能に障害をきたした場合は、当社の業績、財務及び中長期的な成長に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは全国に複数の運転中又は建設中の発電所を有しています。大規模な台風、地震、火山の噴火、津波、洪水、地滑り、豪雨、大雪等の自然災害又は異常気象のほか、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)による社会機能の障害、戦争、テロリズム、武装紛争等の人的災害、送電障害等の主要な社会的インフラ障害等が発生した場合には、長期間にわたる操業の停止や、発電所等の設備の大規模な修繕が必要となる等、当社グループの事業運営が継続できない又は重大な支障を生じる可能性があります。また、資材や燃料のサプライチェーンにおける重大な事故や故障、発電設備及び送電インフラの重大な事故や故障、重大な労働災害等が発生した場合にも、発電所の建設又は操業に支障が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② コンプライアンス及び各種法令の施行・改正等当社グループの事業領域は、各事業の法的規制において記載した法令以外にも、大気汚染、排水等に伴う水質汚染、騒音、廃棄物等をはじめとする環境関連法令の適用を受けています。さらに、開発プロセスやサプライチェーン上での法令違反も当社グループの事業におけるリスクとなります。当社グループはコンプライアンス憲章に基づき、コンプライアンス体制を構築し、法令遵守の徹底に取り組んでいます。しかしながら、法令違反等が発生した場合、また新たな法規制が追加された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 個人情報や機密情報の管理当社グループの事業においては、個人情報や取引先の機密情報を取り扱っており、それらの情報の管理や、セキュリティ管理は重要な事項です。このため、当社グループでは、情報を保管している部屋への入退室管理、情報・ネットワーク機器のセキュリティ対策、従業員を対象とした教育等情報管理の強化・徹底を図っています。また、外部の委託先についても、守秘義務契約を締結し、機密情報の漏洩を防ぐべく、情報の管理を行っています。このような取り組みにもかかわらず、当社グループの取扱う個人情報や取引先の機密情報につき、情報漏洩、紛失、破壊等の事態が発生した場合には、顧客等からの損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのみならず、当社が開発中のプロジェクトに関連する関係者による重要な情報の漏洩等が発生した場合、当社の事業開発が遅延又は頓挫するリスクがあり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権当社グループにおいて他者の知的財産権その他の権利を侵害する結果となった場合には、損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 人材の採用・育成・維持当社グループは、新しい事業分野に進出し、事業規模を拡大していくために、高度な専門性、独自性、創造性を持つ多様な人材を採用・育成・維持することが極めて重要であると考えています。そのために、戦略的な人材採用活動の実施、人材開発プログラムの実施、育児支援制度をはじめとする福利厚生の充実等により、優秀な人材を発見して採用・育成し、従業員にとって働きやすい労働環境と就業環境を確保することに努めています。このような取り組みにも関わらず、労働市場における人材流動性の高まり又は当社グループの魅力度低下等の理由により、新卒及び中途での人材の採用が困難になった場合や多くの人材流出が生じた等の場合には、将来、当社グループが求める前述の人材を十分に確保できない可能性があります。このような場合には、当社グループの将来的な事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 保有資産及びSPC出資持分の減損当社グループは、再生可能エネルギー発電所等に係る有形固定資産及びのれん等の無形固定資産を所有しています。当社グループは、連結子会社又は関連会社の収益性の低下により各関係会社の簿価を回収できない場合、当該事業にかかる資産について減損処理を行うことがあります。また、のれん等の経済価値及び株式の市場価値が下落した場合、当該のれん等について減損処理を行うことがあり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は原則として再生可能エネルギー発電所の開発に際してプロジェクト関連契約や融資関連契約の締結確度が高まった段階においてSPCに出資を行いますが、先行してSPCに出資を行い、その後に事業化を断念した場合等においては当該出資に係る減損処理を行うことがあり、このような場合には当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 訴訟当社は、コンプライアンスを重視し、取引先との紛争の未然防止に努めていますが、何らかの理由によりトラブルが生じた場合には、当社が訴訟等の対象となる可能性があります。運転開始済みの1事業に関連して、過去に当社へ事業候補用地を紹介したと主張する企業より、同社への紹介料の支払を求める訴訟(請求金額435百万円)が本書提出日現在で提起されています。当社は、事業化検討過程における原告企業との協議は、適法かつ常識的な商慣習に則り行われたもので、この請求には理由がないものと考えており、裁判上で争う方針ですが、当該訴訟及びその他訴訟等により、損害賠償責任等が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、当該訴訟に関する引当金を計上していません。 ⑧ 潜在株式当社グループは、役員及び従業員へのインセンティブ付与を目的として、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しており、「取締役等向け株式交付信託」も導入しています。2020年3月31日現在において、自己株式控除後の発行済株式総数に対して3.7%(2,831,500株)の潜在株式が存在します。このストック・オプションが行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、ストック・オプションの行使により発行された当社普通株式が株式市場で売却された場合は、需給バランスに変動を生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 配当政策再生可能エネルギー事業においては大規模な事業投資が必要なことから、当社では財務体質の強化を重要課題の一つとして位置づけています。当社は、これまで配当は実施していません。また、当面の間は内部留保の充実を図り、剰余金を再生可能エネルギー事業の拡大のための投資に活用していくことが、株式価値の向上に資すると考えています。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針です。しかしながら、現時点において配当実施の可否及びその実施時期等については未定です。
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2 【事業等のリスク】当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、本文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。 (1) 再生可能エネルギー事業のリスク① 法令規制及び政策動向a.エネルギー政策動向日本国内の発電電力量に占める再生可能エネルギー(エネルギー源として永続的に利用可能な太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等の総称)の比率は、2016年度において14.5%(水力7.6%、太陽光・風力・バイオマス・地熱は合計6.9%。出典:経済産業省・資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」(2018年4月24日公開)より)でした。このような状況の下、日本政府は2018年7月に「第5次エネルギー基本計画」を閣議決定し、現在の再生可能エネルギー発電の比率を2030年度までに総需要の22~24%程度(水力8.8~9.2%、太陽光7.0%、風力1.7%、バイオマス3.7~4.6%、地熱1.0~1.1%)に引き上げるという目標が掲げられています。 出典:経済産業省・資源エネルギー庁「長期エネルギー需給見通し」(2015年7月)より当社作成 また、2030年度の各種再生可能エネルギーの想定導入出力は、太陽光64.0GW、風力10.0GW、中小水力48.5~49.3GW、地熱1.4~1.6GW、バイオマス6.0~7.3GWの合計130~131GW程度と見込まれています(出典:経済産業省)。「第5次エネルギー基本計画」において、エネルギーの安全確保、エネルギー安全保障、脱炭素化、競争力強化のために、安定的で負担が少なく、環境に適合したエネルギー需給構造の実現が目標に掲げられています。このような我が国のエネルギー政策や脱炭素化に向けた国際的潮流を背景に、当社グループは、今後も再生可能エネルギーの導入を後押しする経営環境が継続するものと見込んでいます。しかしながら、我が国のエネルギー政策は、気候変動の進行状況や再生エネルギーを含む資源の利用状況とこれを受けて形成される多国間合意や国際的な議論の状況、政権交代を含む国内の政治動向、資源価格等の経済環境、社会情勢、発電設備の安全性、脱炭素化に向けたエネルギー技術間競争、技術の変化が増幅する地政学リスク、国家間・企業間の競争の本格化等に関する世論等様々な事象による影響を受けます。かかる政策に変化が生じた場合、当社グループの事業、業績、財政状態及び将来的な成長性に影響を及ぼす可能性があります。 b.固定価格買取制度(FIT)(*1)当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、FITに基づいた小売電気事業者又は一般送配電事業者(*2)との契約により、長期間にわたる買取期間において固定価格で再生可能エネルギー電源からの電力供給を行っていますが、現在のFIT及び政府による再生可能エネルギー導入目標が今後も変更なく継続する保証はありません。とりわけ、将来において経済状況に著しい変動が生じること等を理由として、政府又は管轄省庁の決定により、現在の固定価格買取制度が縮小又は終了する等、既存の電力受給契約を含めて再生エネルギー事業者に不利な制度変更がなされた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、また、当社グループの事業計画の見直しが必要となる可能性もあります。FIT法又はFIT法に関連する各種法令の改定が行われ、当社グループが、新制度に適時かつ適切に対応できない場合、又はこれに対応するためのコストや負担が増加した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。この他、当社ではコンプライアンスには十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、FIT法において認定取消事由に該当する法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*1)固定価格買取制度(FIT):「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」(FIT法)に基づき、電気事業者(電気事業法上に定義された、小売電気事業者、一般送配電事業者及び登録特定送配電事業者の総称)が再生可能エネルギーで発電された電力を固定価格で買い取る制度です。太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等により発電された電力が当該制度に基づいて電気事業者に販売され、その販売単価は年度毎に経済産業省・資源エネルギー庁の調達価格等算定委員会において定められます。電気事業者との受給契約(売電契約)・系統連系契約(電力系統への接続契約)が締結された場合、一定期間(10kW以上太陽光・バイオマス・風力・水力:20年間、地熱:15年間)に亘り設備認定(2017年4月以降は事業計画認定(事業認定))手続き等に基づき適用される固定価格での電力売買が行われます。また、2015年1月に、太陽光発電所や風力発電所等の自然変動電源による発電量が大幅に増加した場合でも電力需給バランスを保ち、電力供給の安定化を図ることを目的とし、出力抑制ルールを拡充する制度改定が行われています。出力抑制ルールに基づき、旧一般電気事業者(東京電力・北海道電力・東北電力・北陸電力・中部電力・関西電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力の総称)は、一定条件のもとで再生可能エネルギーを電源とする発電所による系統への送電電力の数量や質に制限を加えることができます。 (*2)小売電気事業者又は一般送配電事業者:電気事業法第2条17項における小売電気事業者又は一般送配電事業者を指します。本書では主として電力需要家又は卸売事業者に対して電力販売を行う事業者全般を意味しています。 c.出力抑制当社グループが開発を進める電源のうち、太陽光発電や風力発電といった発電出力が気候の影響を受ける自然変動電源においては、電力需給バランスを保ち電力供給の安定化を図ることを目的とし、運転開始後における無制限・無補償の出力制御を受け入れることが系統への接続要件となる出力抑制ルールを拡充する制度改定が2015年1月に行われました。これにより、指定電気事業者(*3)に指定された一般送配電事業者の電力系統に接続する場合、無制限・無補償の出力制御が課されることになりました。そのため、新ルール適用後に接続契約を申し込む発電設備については、無制限・無補償での出力制御を受けることにより売電収入が減少する可能性があります。なお、改定時点において接続申込済みの太陽光発電及び風力発電の発電設備は新たな出力抑制ルールの適用対象外となりますが、今後更なる制度改正等による出力抑制ルール適用の可能性を否定することはできません。一方、バイオマス発電については電力広域的運営推進機関の定める送配電等業務指針に基づき、原則として火力発電に準じた電源として基本的には無制限・無補償での出力制御を受けることになります。また、電力会社による系統工事等に伴い、上記出力制御とは別に計画停電がなされることがあります。当社は、出力抑制の実施予測についてシミュレーション分析を行った上で事業化の可否を判断していますが、かかる分析の結果、事業化を断念せざるをえなくなった場合又は事業化に成功した場合であっても想定を上回る出力制御が実施されることにより想定した売電収入を得られなかった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、2019年3月期は、九州電力管内において、再生可能エネルギー出力制御(出力抑制)が延べ26日間(九州本土合計)行われました。これにより、当社グループの九重ソーラー匿名組合事業が5日、大津ソーラー匿名組合事業が6日(いずれも午前9時から午後4時まで)稼働を停止しました。これに伴う当社グループの逸失発電量は、当社が運営する全ての太陽光発電所の年間計画売電量の0.45%であり、売上高換算で33百万円に相当します。当社グループでは、2020年3月期以降、日単位ではなく時間単位での出力制御が可能となる遠隔出力制御システムを、各発電所に順次導入していく予定です。 (*3)指定電気事業者:接続申込量が接続可能量を超過した場合には、無制限・無補償の出力制御を前提として、再生可能エネルギー発電設備の系統への連系ができるよう経済産業大臣から指定された電気事業者を意味しています。 d.事業認定当社グループの再生可能エネルギー発電事業においては、次の表のとおり当社連結子会社及び関連会社がFITに基づいた「事業認定」を取得しています。しかし、FIT法の規定に違反するなど、認定された事業計画どおりに事業を実施していない場合、認定時の基準に適合しなくなったと経済産業大臣が認めるときは、当該認定は取り消されることがあります。当社グループとして、発電を既に開始した発電設備の「事業認定」を取り消される可能性は相当程度限定的と考えていますが、取り消された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 出資先名称発電種類許認可等の名称所轄官庁等設備ID発電開始時期株式会社水郷潮来ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA67034C082014年2月株式会社富津ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA67035C122014年7月株式会社菊川石山ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA82731C222015年2月株式会社菊川堀之内谷ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA82732C222015年2月九重ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A751905H442015年5月那須塩原ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AB02724C092015年9月大津ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A878005H432016年4月四日市ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A785730D242019年3月ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社バイオマス再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省O649938B052016年5月 (注) 1 発電所が運転開始済みである出資先についてのみ記載をしています。2 太陽光発電及びバイオマス発電の買取価格の適用期間はいずれも20年間です。 ② 開発プロセス一般a.土地の取得一般的に、土地には権利及び地盤地質等に関し欠陥や瑕疵が存在している可能性があります。当社グループが再生可能エネルギー発電所に係る土地を購入又は賃借するに当たっては、原則として全所有者又は賃貸人から対象となる土地について欠陥や瑕疵が存在しないことにつき一定の表明及び保証を得ています。しかしながら、表明及び保証の対象となった事項が完全かつ正確でなかった、又は地権者等が知り得なかった事情により、後になって欠陥や瑕疵が判明する可能性があります。例として、土砂の流出、治水の変化又は土壌汚染等が発生し、近隣住民からの損害賠償、操業停止又はレピュテーションのリスクが発生する可能性があり、かかるリスクは所有者又は賃貸人による表明保証により補完できるとは限りません。さらに、土地をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、当社グループが取得した権利が第三者の権利や行政法規等との関係で制限を受け、開発期間や規模が変動する可能性があり、これにより当社グループの事業の採算性が悪化する等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これらのリスクが発電所の運転開始後に生じた場合には、行政当局又は地域住民等から事業停止の要請等を受け、稼働発電所の一部撤去や操業停止を受け入れざるを得なくなる可能性があり、当該事業の継続にも影響を及ぼす可能性があります。 b.許認可の取得及び発電所サイトにおける地域関係者等との合意再生可能エネルギー発電所の開発に際しては、管轄省庁及び地方自治体が管轄する農地転用、林地開発、道路の占用等の複数の許認可取得が必要な場合があります。また、再生可能エネルギー事業は、発電所の立地する地域の自然環境資源を活用して行うものであり、許認可取得には地権者のみならず周辺地域住民の合意が必要となります。当社グループにおいては、事前調査を通じて各種許認可取得に必要な措置を講じており、また地域社会及び地域環境に対する最大限の配慮の上で、法令や条例で定められた許認可や環境アセスメントの実施のみならず、事業実施地域における住民向けの各種説明会を通じて地域社会からの理解を得ながら事業化を進める方針としています。したがって、再生可能エネルギー発電所の開発に係る許認可の取得が不可能又は時間を要する場合、埋蔵文化財の発見等により追加調査や移築に時間が必要な場合、並びに地方自治体、地元住民及び環境団体等の関係者との合意形成が遅延或いは成されなかった場合等においては、当社グループが想定するスケジュールや規模にて事業化が行えない可能性があり、かかる場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.環境アセスメント1997年6月に制定された環境影響評価法(通称:環境アセスメント法)は、道路、ダム、鉄道、空港、発電所等13種類の事業において環境アセスメントの手続きを行うことを定めています。環境アセスメントにおいては、「環境の自然的構成要素の良好な状態の保持」(大気環境、水環境及び土壌環境・その他の環境)、「生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全」(植物、動物及び生態系)、「人と自然との豊かな触れ合い」(景観及び触れ合い活動の場)、「環境への負荷」(廃棄物等及び温室効果ガス等)の中から対象事業の性質に応じて適切な環境要素が選定され、事業者自らが調査・予測・評価を行っていきます。当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、一定規模以上の風力、地熱及びバイオマス発電所の建設に当たって、環境アセスメントの実施が義務付けられています。また、都道府県又は自治体によっては、当該都道府県又は自治体の条例に基づき、再生可能エネルギー発電所の建設に際して、環境アセスメントの実施が要請されることがあります。当社グループにおいては、各発電所の事業化に当たって、当該地域における過去の環境アセスメント実施履歴の調査や自主調査等により環境アセスメントにおける必要対処項目の事前確認を行っています。しかしながら、事前調査では想定されていない必要対処項目が発生した場合や、環境アセスメントにかかる法令又は条例の改定が行われた場合には、事業化時期、各発電所の開発規模又は開発可否等に影響を及ぼし、又は環境アセスメントに要する費用が増加する可能性があります。このような場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 d.電力系統への接続及び電力供給発電所から電力供給を行うに際しては、電力系統への接続が必要となります。電力系統へ接続するためには工事費負担金と呼ばれる費用負担が求められます。また通常、接続予定の電力系統に空容量がある場合は、接続地点までの送電設備を建設する費用が発生し、電力系統に空容量がない場合は、送電設備の建設費用のほかに、電力系統の増強費用が追加で発生します。この増強費用は、当社グループ単独での負担、もしくは周辺地域で同じく事業を計画し、電力系統への接続を希望する他事業者との分担となる場合があります。当社グループにおいては、事前に系統の空容量及び接続にかかる費用を確認し、計画的に電力系統への接続を確保する取り組みを行っていますが、他事業者が先行して接続契約を結んだ場合には、当社グループは電力系統の容量が確保できない可能性があります。また、他事業者が事業継続を断念した結果、当社グループが当初想定していた以上に接続費用が増加する可能性や、電力系統に接続をする上で入札が行われる場合(募集プロセス等)においては、接続までに当社の想定以上に時間を要する可能性があります。なお、操業後に電力供給先の送電網が深刻なトラブルに見舞われる場合があり、かかる場合には当該送電網に接続して電力供給を行うことが不可能又は困難となる場合があります。また、送電線敷設用地を使用する際に、有効期間のある道路使用許可等の許認可が必要となる場合もあります。事業計画時に想定していなかった何らかの事情により、発電事業を継続している間に当該許認可が失効し、既存の送電線敷設用地が使用できなくなった場合には、電力供給が不可能又は困難となる可能性があります。このような状況により当社グループが発電した電力を完全に売電できない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 e.競合他社当社グループが特定の事業候補地で事業開発を進めるにあたり、競合他社が当該候補地を確保することや公募事業で競合他社が採択される等により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 f.設備調達・外注当社グループは、成長市場である再生可能エネルギー市場において、大型・先進的な発電所の開発に取り組んでいます。一般的に成長市場においては、先進的又は特殊な設備・業務等について、業界全体で一時的に需要が供給を上回る場合があります。業界全体での設備、資材又はサービスの供給能力が不足し、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、一部の設備調達先候補・外注先候補の事業者の与信評価が想定外に悪化し、かつ信用リスクの補完が短期的になされない場合、事業者選定プロセスの長期化により、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 g.その他上記a~fに記載しています、土地取得や許認可、系統連系等に係るリスク、またこれらの複数のリスクが同時に顕在化する場合、また、その他計画外・想定外の事象の発生により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 各種電源のリスクa.太陽光発電1.運転開始済みの太陽光発電所当社グループにおいては、2019年3月31日現在、連結子会社8社による大規模太陽光発電所の運転を開始しています(合計発電容量約165MW、モジュールベース)。太陽光発電における発電量は「日射量」に比例するところ、かかる日射量は当社グループによるコントロールが及ぶ事象ではありません。日射量の多い春季から秋季にかけての全国的な長期間の悪天候、新しい建物の建築や樹木の成長等による周辺環境の変化、また、降灰・粉じん・黄砂・ガス等による直達光・散乱光の減少等により、当社グループの大規模太陽光発電所が設置された地域における日射量が低下し、これにより当社グループの大規模太陽光発電における年間総発電量が想定より減少した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中の太陽光発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2019年3月31日現在において大規模太陽光発電所4箇所を建設工事中です。当社グループは、大規模太陽光発電所の建設に関して、EPC事業者(*4)との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災等の事由により事業計画に遅延が生じた場合には、工事請負契約の金額が増加する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*4)EPC事業者:発電所建設において、Engineering(設計)、Procurement(調達)及びConstruction(建設)を含む一連の工程を請け負う事業者を指しています。 3.認定取得済みの太陽光発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、複数のプロジェクトについてFITに基づく事業認定を取得して、事業化に向けた取り組みを進めています。発電所の着工に至るためには、地権者との交渉及び調整並びに関係省庁・自治体からの許認可の取得及び関係省庁・自治体への届出等が必要です。当社グループでは、推進中の事業に関して許認可の取得手続きや工事着手のための準備を行っていますが、各事業の発電規模は大きいため、開発には一定の期間が必要となります。当社グループにおいて一定期間を過ぎても合理的な理由なく開発を進捗できず、管轄省庁の聴取に対して合理的な説明を行うことができない場合には、管轄省庁の判断にて既取得の事業認定が取り消される可能性があります。また、事業化の各段階における開発投資についてはSPC(*5)の設立以前から当社がSPCに対する立替金として資産計上しているため、何らかの事由により開発が中止となった場合には、当社グループは損失を計上することになり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*5)SPC:特別目的会社(Special Purpose Company)のことを指しています。当社グループでは基本的に発電所毎に共同事業者が異なること、またプロジェクトファイナンスを行う上でリスク分散を図ることを理由として、発電所毎にSPCを設立し、SPCは当該発電所を所有しています。なお、当社グループにおいてはSPCを株式会社として設立して株式による出資を行う場合に加え、SPC(営業者)を会社法上の合同会社(GK)として設立して商法上の匿名組合(TK)として営業者に出資を行う場合(TK-GKスキーム)があります。TK-GKスキームの主な特徴としては匿名組合員が有限責任であること及び営業者であるSPCの段階で法人税課税が発生せず、匿名組合員に直接課税がされることが挙げられます。 b.バイオマス発電1.運転開始済みのバイオマス発電所 当社グループにおいては、2019年3月31日現在、連結子会社1社によるバイオマス発電所の運転を行っています(発電容量20.5MW、発電端出力ベース)。 バイオマス発電における発電量は稼働時間に比例するところ、毎年5月頃に行われるプラントの定期点検においては数週間の稼働停止期間が見込まれます。定期点検において、事前に想定されていなかった修繕項目が発見された場合は、稼働停止期間の長期化に伴い発電量が低下し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社の参画するバイオマス発電所の一部では、運転及びメンテナンスについて一部外注しています。主設備であるボイラー等の運転に関し、事故や人的ミスが発生し、又は技術者の確保や技術の習得が適切に行えなかったこと等の不測の事態によりプラントの運転に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中のバイオマス発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2019年3月31日現在において大型バイオマス発電所2箇所を建設工事中です。当社グループは、バイオマス発電所の建設に関して、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災等の事由により事業計画に遅延が生じた場合には、工事請負契約の金額が増加する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.バイオマス発電事業の開発当社グループにおいては、「第1企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ②推進中事業)及び(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、バイオマス発電の事業化に向けた検討を行っています。事業化の各段階における開発投資について、地方自治体との事業開発に係る協定書の締結や地権者との用地確保に係る協定書の締結等をもって、当社はSPCの設立以前から当社がSPCに対する立替金を資産計上しているため、何らかの事由により開発が中止となった場合には、当社グループは損失を計上することになり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 4.燃料の調達と市況動向当社グループには、秋田県秋田市において、東北地域で最大級となる出力20.5MWの木質バイオマス発電所を運営する連結子会社があります。当該バイオマス発電所では、事業計画上、燃料として国内未利用木材(FIT適用単価32円/kWh適用)を重量ベースで約7割、輸入PKS(パーム椰子殻)材(同24円/kWh適用)を同約3割使用しています。国内未利用材の調達については、秋田県内における複数の主要な木材生産業者との間で、長期間に亘り単価固定かつ安定的に調達できるものとする長期供給契約を締結しています。しかしながら、木材生産業者が国内未利用材の十分な生産及び供給を行えない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。輸入PKS材については、供給会社との間で複数年に亘る数量保証の供給契約を締結しています。しかしながら、供給会社の倒産等の不測の事態により発電所の当初運営計画に比べて十分な燃料材の調達が行えない場合、PKS価格、輸送運賃又は為替相場が変動した場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、PKS材の調達地であるインドネシア及びマレーシアにおける政情不安等が生じた場合や、将来当該国における政府がPKS材の輸出に関する規制を強化した場合には、当社グループのPKS材調達計画に影響を及ぼす可能性があります。2018年6月にプロジェクトファイナンスを組成した苅田バイオマスエナジー株式会社(以下「苅田バイオマス」という。)及び2019年2月にプロジェクトファイナンスを組成した徳島津田バイオマス発電所合同会社(以下、「徳島津田バイオマス」という。)においては、輸入材燃料を主体とするため、長期に亘る安定的な事業運営を目的として、燃料供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の燃料購入契約を締結しています。なお、徳島津田バイオマスの一部の燃料については、長期の変動価格、固定数量の燃料購入契約を締結しています。苅田バイオマス及び徳島津田バイオマスにおける輸入材(木質ペレットやPKS等)の調達については、供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の供給契約に基づき安定的な調達を行う部分と、市況や燃料需要の変化に応じ、スポット契約で柔軟な調達を行う部分があります。これらの契約について、2021年以降を予定している各発電所の運転開始後に、以下のリスクが顕在化する可能性があります。スポット契約においては、燃料価格、輸送運賃又は為替相場が変動した場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。いずれの契約においても、輸送運賃が変動した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、長期変動価格契約においては、燃料価格が変動した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。一部の長期固定価格契約においては、燃料調達に伴って燃料供給会社側に発生する損失累計額が一定金額に達するまでは燃料供給会社が燃料供給義務を負っています。しかしながら、長期継続的な供給不調等によって損失累計額が当該一定額を超えることとなった場合は、燃料スポット契約と同様の場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、長期契約で調達していた部分の契約期間が満了した後は、スポット契約と同様の場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、徳島津田バイオマスの長期燃料購入契約は米国ドル建であり、2023年を予定している発電所の運転開始後に為替相場が変動した場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、この将来の為替変動リスクをヘッジするために、これら長期燃料購入契約に対して2019年3月末時点において1,041百万米国ドルの為替予約を締結しています。当該為替予約にヘッジ会計を適用した結果、2019年3月末時点において、連結貸借対照表に純資産として繰延ヘッジ利益が296百万円計上されています。今後も為替変動に伴う繰延ヘッジ利益の増減により、連結貸借対照表の株主資本が増減する可能性があります。なお、発電所の運転開始前であっても、燃料購入金額やスケジュールの大幅な計画変更等、ヘッジ会計の有効性が認められないと判断されるような事象が将来的に発生した場合、為替予約に係る為替変動は連結損益計算書の持分法投資損益を通じて当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、木質ペレットの調達地である北米、PKS材の調達地であるインドネシア及びマレーシアにおいて、政情不安等が生じた場合や、将来当該地域、国における政府が木質ペレット、PKS材の輸出に関する規制を強化した場合には、当社グループの輸入材調達計画に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は苅田バイオマスの主たる出資者として、一部の共同出資者と共に燃料供給会社に対して、苅田バイオマスへの燃料供給に付随して将来的に燃料供給会社において追加的に発生し得る費用の一定部分に対する個別保証を差し入れています。発電所の建設中止、運転開始スケジュールの大幅な遅延又は運転開始後における発電所の長期停止等が発生し、燃料購入の量や時期が当初計画から大幅に乖離する場合には、燃料供給会社において付随費用が発生しえ、その結果当社において当該保証義務の履行が必要となる可能性があります。なお、当該保証義務に係る負担金額は金融市場環境等に応じて変動します。これらの結果として当該保証義務の履行が必要となった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.風力発電1.風力発電事業の開発当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、洋上・陸上風力発電の事業化に向けた検討を行っています。風力発電の事業化に際しては各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメント(事業の規模や地域条例による)が必要となるため、開発段階において建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生していきます。当社グループでは、当該開発投資に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図るとともに、事業化の各段階における開発投資について、地方自治体との事業開発に係る協定書の締結や地権者との用地確保に係る協定書の締結等をもって、SPCの設立以前から当社がSPCに対する立替金として資産計上した上で、これに対し事業化の成功確度を考慮した上で一定の引当金を計上しています。しかしながら、風況観測若しくは環境アセスメントの結果等を受け事業化を断念した場合には、未引当の開発費用が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.洋上風力発電案件の開発日本を含むアジア地域において、洋上風力発電所の開発はまだ開始して間もなく、そのため発電設備等の組み立てや仮置きを行う港湾設備や、風車の敷設船舶等の設備開発・整備、又はメンテナンス体制の構築は発展途上にあります。また、事業周辺地域における関係者との合意形成についても、前例が少なく、時間をかけた十分な説明により理解を頂く必要があります。当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、風況ポールを設置し、洋上風力発電所の事業化に向けた検討を行っています。洋上風力の開発は先行投資段階にあり、当該先行投資の回収は長期に亘るため、開発投資について、地方自治体や共同スポンサーとの事業開発に係る協定書の締結等をもって、SPCの設立以前から当社がSPCに対する立替金として資産計上した上で、これに対し事業化の成功確度を考慮した上で一定の引当金を計上しています。しかしながら、風況観測若しくは環境アセスメントの結果等を受け、事業化を断念した場合、未引当の開発費用が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。一般海域における事業開発は、2018年11月に成立し、2019年4月に施行された、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(以下、「再エネ海域利用法」といいます。)に則って行われます。再エネ海域利用法の下、政府による促進区域の指定、公募による事業者の選定という2つの重要プロセスを経て対象事業の選定が行われます。具体的な手続、スケジュールについては、経済産業省及び国土交通省の合同会議において検討が行われています。当該検討結果が、現在政府が公表しているスケジュールの遅延に繋がった場合には、当社の開発スケジュールの遅延、又は追加的なコスト負担につながる可能性があります。なお、当社の事業開発が成功するためには、当社が開発を進める区域が促進区域に指定され、かつ、公募において当社事業が選定される必要があります。促進区域に指定されなかった場合、事業開発のスケジュールの大幅遅延又は中止により、未引当の開発費用が損失として計上され、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、促進区域に指定された場合においても、公募占用指針において指定される設備容量が当社の想定以上に小さくなる場合や、公募の過程において供給価格(入札によって決定される電力供給価格=当該事業の売電単価)の想定以上の下落が生じたり、当社が事業者に選定されなかった場合には、事業の収益性低下や事業開発の中止により、未引当の開発費用が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、公募を通じて当社が事業者に選定された場合においても、洋上風力発電に必要な、電力系統や港湾設備等の社会インフラの整備が進まない場合や、海底地盤の状況等を含む立地条件が不適当と判明した場合、事業周辺地域における関係者との関係が悪化した場合等には、当該事業のスケジュール遅延や開発中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態並びに当社グループの中長期な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。 d.地熱発電地熱発電所の事業化に際しては、各種許認可の取得に加え、地中の資源量を把握するために地表調査、掘削調査、噴気試験といった各種調査を行っていきます。調査結果を踏まえ、温泉資源を利用する利害関係者と共存できる持続可能な発電規模の見極めを図ることで、周辺地域関係者からの事業への同意取得を目指していきます。一方、工事着工前の開発段階から一定程度の先行的な費用が発生します。また、地中における資源分布は、地表から完全に把握することが難しく、掘削によって熱源から得られる蒸気量が十分でない可能性又は熱源を掘り外す可能性もあります。当社グループは、地熱発電所について、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、事業化に向けた検討を行っており、JOGMEC(独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)から助成金を取得の上、地表調査及び掘削調査を実施してきました。なお、今後エネルギー政策や助成金制度等が変更になった場合には、当社グループの地熱発電の開発活動に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、綿密な調査結果分析及び当該開発費用に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資については、地方自治体との事業開発に係る協定書や地権者との用地確保に係る協定書の締結等をもって、SPC設立以前から当社グループがSPCに対する立替金として資産計上した上で、これに対し事業化の成功確度を考慮して一定の引当金を計上しています。しかし、当社グループが地熱発電所の事業化を断念した場合等には、未引当の開発費用が損失計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 開発プロセスの進捗に伴う事業開発報酬当社グループにおける再生可能エネルギー発電所の事業開発においては、発電所が運転を開始するまでに、地権者との協定書締結、各種許認可取得、ファイナンスの組成、建設管理といった各段階における取り組みがあります。当社は、社外の出資者と共同事業として再生可能エネルギー発電所を所有するSPCに対して、再生可能エネルギー発電所設立に係る重要な許認可の取得、土地確保及びファイナンス関連契約の締結に係る開発支援業務を提供しており、開発支援に係る役務の提供完了をもって、SPCから事業開発報酬を受領しています。事業開発報酬の水準はSPCの行う事業の規模に概ね比例しており、1件当たり数億円から数十億円規模となる場合があります。事業開発報酬の計上金額は、各事業年度における新規発電所に係る開発支援業務完了の有無又はその規模・件数により変動し、そのため「再生可能エネルギー開発・運営事業」は開発報酬の計上の時期により売上高及び利益は増減する傾向にあります。当社は開発段階におけるSPCに対する持分を持分法適用水準としているため、当該事業開発報酬は当社の未実現利益を控除した金額を、当社の連結売上高に計上します。事業開発報酬を計上したものの、事業開発報酬を受領する前に何らかの事由により開発が中止された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが推進する再生可能エネルギー発電所の開発スケジュールの遅延が生じた場合には、事業開発報酬の計上時期も遅延することとなり、当該連結会計年度における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ プロジェクトの開発進捗と業績の関連当社グループの主要な連結経営指標等の推移は下記のとおりです。 回次第16期第17期第18期第19期第20期決算年月2015年5月期2016年5月期2017年5月期2018年5月期2019年3月期売上高(百万円)5,5398,5568,26511,74014,098EBITDA(百万円)1,7254,0785,0726,3127,893経常利益(百万円)7121,3071,8452,0553,460親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)4333052,0238001,659 事業開発報酬の金額によって、当社グループの売上高と利益は変動します。当社は本書提出日現在において大規模太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電及び地熱発電を含む再生可能エネルギー発電所の開発を進めていますが、今後の調査検討等に伴いこれらの事業が遅延又は中止となる場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、当該業務の提供を受けたSPCにおいては事業開発報酬と同額が開業費として計上され、運転開始後5年間で償却されます。当社グループが中長期的に利益成長するためには開業費償却が終了したプロジェクトの積み上がりが必要となるところ、稼働後5年が経過し開業費償却が終了したプロジェクトは当連結会計年度末時点では水郷潮来ソーラーであり、2020年3月期には富津ソーラー、菊川石山ソーラー、菊川堀之内谷ソーラーについて償却終了が予定されています。また、当社グループは新規のプロジェクトの開発にむけた先行的な支出を行うため、当面は先行的な支出や開業費償却が当社グループの利益水準を圧迫する傾向にあります。以上より、今後の当社グループの利益水準は開発支援業務を提供するプロジェクトの規模やそれに係る事業開発報酬の計上時期に大きく影響を受けることとなります。今後の当社グループの業績や成長性の判断においては過年度の業績及び短期的な業績見通しのみならず、開発中のプロジェクトの進捗状況、運転中のプロジェクトの発電状況や開業費償却時期等の経営情報を総合的に検討する必要があります。 ⑥ 業績の季節変動一般的に太陽光や風力といった自然由来の再生可能エネルギーを活用する電源は、日々の天候変化に加えて、季節に応じた発電量の変動があります。日本国内においては、太陽光発電では日射量の多い春季から秋季、風力発電では季節風により風の強い冬季に発電量が多い傾向があります。当社グループは現在のところ他の電源に比較し大規模太陽光発電の事業化が先行しているため、当社グループの業績にも季節による偏りが生じる可能性があります。 ⑦ 開発出資プロセス及び管理再生可能エネルギー開発出資から発生する損失の予防・抑制を目的として、当社グループは開発出資事業の審議における厳格なスクリーニング、撤退判断及び事業投資後の管理について各々基準を設け、管理を行っています。新規事業投資のスクリーニングでは、FIT期間におけるキャッシュ・フロー計画を含めた事業計画を精査し事業性を厳格に評価するとともに、内部収益率(IRR)のハードルを設定し、リスクに見合った収益が得られる事業を選別できる仕組みを整えています。既に実行済みの開発出資事業については、各事業における課題を早期に発見し、適切な措置を講じることで損失を極小化するために、予実管理の徹底及び定期的な事業性評価を行うモニタリング体制を構築しています。このように、新規事業投資実行時のスクリーニングの仕組み及び事業投資後の管理に係る手続きを整備していますが、期待どおりの収益を獲得できない場合や、プロジェクト関係者との調整が遅滞する場合、事業投資や事業提携が計画どおりに実現できない場合等は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) ファイナンスに関する事項① 有利子負債への依存当社グループは、運転資金や設備投資資金について金融機関から借入れを行っています。2019年3月期末時点の連結有利子負債残高及び純有利子負債は61,788百万円及び40,529百万円であり、純有利子負債及び純資産の合計額における純有利子負債依存度(純有利子負債/総資本比率)は約76%です。新規及び借り換え時の資金調達において金融機関との折衝が滞り資金の調達に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループにおける有利子負債の多くには財務制限条項が付されており、これら財務制限条項に抵触した場合には当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおける有利子負債の多くは固定金利にて調達されているため、借入期間中における市場金利の変動による金利負担の増加は限定的です。変動金利借入金の金利変動リスクに対しては、金利スワップを締結しています。2019年3月末において、当社グループの連結貸借対照表に計上されている変動金利借入金残高54,835百万円の一部に対して、想定元本46,745百万円の金利スワップを締結しています。金利スワップの対象外となる変動金利借入金残高8,089百万円について、対象となる金利が0.1%上昇した場合は連結損益計算書の支払利息が8百万円増加することになります。また、市場金利が上昇した場合、今後建設及び開発を行う新規発電所における負債の調達コストが増大するため、将来における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 各発電所SPCに対する出資持分当社は、資金的な制約の中で、今後開発が見込まれている再生可能エネルギー発電所の事業に対して、機会を逃さず、また早期に事業化するために、開発段階においては投資資金の配分を分散化させることを志向しています。そのため、現状、事業成立初期時点における当社の事業SPCへの出資持分比率については、財務戦略上の観点から持分法適用水準としています。併せて、各太陽光発電所を開発運営するSPCへの出資持分比率については、共同出資者との出資者間合意の定めにより、一定期間の経過後に一定の価格にて当社が他共同出資者の出資持分を買い取る権利(コール・オプション)を有し、また、他共同出資者がその出資持分を当社に売り渡す権利(プット・オプション)を有している場合があります。当社グループは、多数の開発事業に投資するために事業ごとの初期の出資時には投資額を抑制しつつ、当該コール・オプションの行使により将来的に各発電事業への出資持分比率を引き上げる方針です。しかしながら、当社グループにおける資金制約等により、共同出資者からの出資持分の買い増しが遅れる場合には、再生可能エネルギー事業における収益への貢献も限定的となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの事業計画上予定された時期以外の時期に、他の共同出資者がプット・オプションを行使し、当社グループが出資持分を買い取る義務が生じた場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、共同出資者とオプション契約を締結していない場合においても、共同出資者との合意が得られた場合には、当社は再生可能エネルギー発電所の持分を追加取得する可能性があり、かかる場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、オプションの行使等により出資持分を追加取得し、対象となるSPCを連結化した場合、追加取得価額の水準に応じて段階取得に係る差損益及びのれんが計上されます。 ③ 関係会社におけるスポンサーサポート当社グループにおいて発電事業を運営するSPCである連結子会社及び関連会社各社は、発電所建設に際して、融資団からの資金調達(借入金)を行います。SPCの業績悪化等、一定の条件が発生した場合には融資関連契約に従い、当社を含むSPCへの出資者はSPCに対するスポンサーサポート義務を負う場合があります。国内において太陽光発電所に関してはプロジェクトファイナンスの組成実績が豊富であるため、一般的に融資関連契約に規定されるスポンサーサポートは他の再生可能エネルギー電源に比べると限定的となる傾向にあります。一方で、継続的な燃料材の供給と運営が必要なバイオマス発電や風車のメンテナンスが必要となる風力発電の場合には、融資団はSPCへの出資者からより多くのスポンサーサポートを求める傾向にあります。当社グループの太陽光発電所を運営するSPC各社において、不測の事態により発電を行うことができない場合や、想定以上の悪天候が複数年連続した場合等、これらの要因により工事費の計画超過又は財務制限条項の指標の悪化等融資関連契約に定められた事象に該当したときは、当社は当社の連結子会社又は関連会社である発電事業者の出資者として、一定の限度額内において劣後貸付又は株式での追加出資の義務を負う場合があります。また、当社が出資する太陽光発電以外のSPCにおいては、不測の事態により収益性が計画を大きく下回った場合等においては、当社による追加出資が必要となる場合があります。これらの場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 海外からの調達及び海外事業展開に関するリスク① カントリーリスク当社グループは、各国・地域の再生可能エネルギー導入政策、法規制又はマクロ経済環境の状況を見極めた上で海外地域からの資材調達や現地での事業化に取り組む方針を採用しています。しかし、これらの国・地域での事業展開においては、政治、経済、社会情勢、文化、宗教、慣習、テロ等の様々な要因に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規制の変更等による国家収用・送金停止・関税その他の課税のほか、カントリーリスクが存在します。このようなリスクが顕在化した場合には、事業遂行の遅延・不能等が生じる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 為替リスク「(1) 再生可能エネルギー事業のリスク ③ 各種電源のリスク b.バイオマス発電」に記載したバイオマス燃料の他、再生可能エネルギー発電所の発電設備には海外から輸入する設備・資材も含まれています。また、海外における事業開発のために海外子会社の設立を行う場合があります。そのため、為替相場の変動により当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4) その他のリスク① 自然災害・火災・事故当社グループの本社機能及び事業開発機能の多くは東京にあります。そのため、東京又は首都圏において、大規模な災害やテロリズム、戦争等が発生し、社会機能に障害をきたした場合は、当社の業績、財務及び中長期的な成長に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは全国に複数の運転中又は建設中の発電所を有しています。大規模な台風、地震、火山の噴火、津波、洪水、地滑り、豪雨、大雪等の自然災害又は異常気象のほか、戦争、テロリズム、武装紛争等の人的災害、送電障害等の主要な社会的インフラ障害等が発生した場合には、発電所等の設備の大規模な修繕が必要となり、当社グループの事業運営が継続できない又は重大な支障を生じる可能性があります。また、資材や燃料のサプライチェーンにおける重大な事故や故障、発電設備及び送電インフラの重大な事故や故障、重大な労働災害等が発生した場合にも、発電所の建設又は操業に支障が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② コンプライアンス及び各種法令の施行・改正等当社グループの事業領域は、各事業の法的規制において記載した法令以外にも、大気汚染、排水等に伴う水質汚染、騒音、廃棄物等をはじめとする環境関連法令の適用を受けています。さらに、開発プロセスやサプライチェーン上での法令違反も当社グループの事業におけるリスクとなります。当社グループはコンプライアンス憲章に基づき、コンプライアンス体制を構築し、法令遵守の徹底に取り組んでいます。しかしながら、法令違反等が発生した場合、また新たな法規制が追加された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 個人情報や機密情報の管理当社グループの事業においては、個人情報や取引先の機密情報を取り扱っており、それらの情報の管理や、セキュリティ管理は重要な事項です。このため、当社グループでは、情報を保管している部屋への入退室管理、情報・ネットワーク機器のセキュリティ対策、従業員を対象とした教育等情報管理の強化・徹底を図っています。また、外部の委託先についても、守秘義務契約を締結し、機密情報の漏洩を防ぐべく、情報の管理を行っています。このような取り組みにもかかわらず、当社グループの取扱う個人情報や取引先の機密情報につき、情報漏洩、紛失、破壊等の事態が発生した場合には、顧客等からの損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのみならず、当社が開発中のプロジェクトに関連する関係者による重要な情報の漏洩等が発生した場合、当社の事業開発が遅延又は頓挫するリスクがあり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権当社グループにおいて他者の知的財産権その他の権利を侵害する結果となった場合には、損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 人材の採用・育成・維持当社グループは、新しい事業分野に進出し、事業規模を拡大していくために、高度な専門性、独自性、創造性を持つ多様な人材を採用・育成・維持することが極めて重要であると考えています。そのために、戦略的な人材採用活動の実施、人材開発プログラムの実施、育児支援制度をはじめとする福利厚生の充実等により、優秀な人材を発見して採用・育成し、従業員にとって働きやすい労働環境と就業環境を確保することに努めています。このような取り組みにも関わらず、労働市場における人材流動性の高まり又は当社グループの魅力度低下等の理由により、新卒及び中途での人材の採用が困難になった場合や多くの人材流出が生じた等の場合には、将来、当社グループが求める前述の人材を十分に確保できない可能性があります。このような場合には、当社グループの将来的な事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 保有資産及びSPC出資持分の減損当社グループは、再生可能エネルギー発電所等に係る有形固定資産及びのれん等の無形固定資産を所有しています。当社グループは、連結子会社又は関連会社の収益性の低下により各関係会社の簿価を回収できない場合、当該事業にかかる資産について減損処理を行うことがあります。また、のれん等の経済価値及び株式の市場価値が下落した場合、当該のれん等について減損処理を行うことがあり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は原則として再生可能エネルギー発電所の開発に際してプロジェクト関連契約や融資関連契約の締結確度が高まった段階においてSPCに出資を行いますが、先行してSPCに出資を行い、その後に事業化を断念した場合等においては当該出資に係る減損処理を行うことがあり、このような場合には当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 訴訟当社は、コンプライアンスを重視し、取引先との紛争の未然防止に努めていますが、何らかの理由によりトラブルが生じた場合には、当社が訴訟等の対象となる可能性があります。運転開始済みの1事業に関連して、過去に当社へ事業候補用地を紹介したと主張する企業より、同社への紹介料の支払を求める訴訟(請求金額435百万円)が本書提出日現在で提起されています。当社は、事業化検討過程における原告企業との協議は、適法かつ常識的な商慣習に則り行われたもので、この請求には理由がないものと考えており、裁判上で争う方針ですが、当該訴訟及びその他訴訟等により、損害賠償責任等が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、当該訴訟に関する引当金を計上していません。なお、上記と別の事業に関連して、過去に共同事業の検討を行っていた企業より、同社が共同事業への参画を行えなかったことに伴う収益機会を逸失したとして、損害賠償請求訴訟(請求金額250百万円)が提起されていましたが、本書提出日現在で全面勝訴が確定しています。 ⑧ 潜在株式当社グループは、役員及び従業員へのインセンティブ付与を目的として、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しており、「取締役等向け株式交付信託」も導入しています。2019年3月31日現在において、自己株式控除後の発行済株式総数に対して6.0%(4,534,100株)の潜在株式が存在します。このストック・オプションが行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、ストック・オプションの行使により発行された当社普通株式が株式市場で売却された場合は、需給バランスに変動を生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 配当政策再生可能エネルギー事業においては大規模な事業投資が必要なことから、当社では財務体質の強化を重要課題の一つとして位置づけています。当社は、これまで配当は実施していません。また、当面の間は内部留保の充実を図り、剰余金を再生可能エネルギー事業の拡大のための投資に活用していくことが、株式価値の向上に資すると考えています。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針です。しかしながら、現時点において配当実施の可否及びその実施時期等については未定です。
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2 【事業等のリスク】当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、本文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。 (1) 再生可能エネルギー事業のリスク① 法令規制及び政策動向a.エネルギー政策動向日本国内の発電電力量に占める再生可能エネルギー(エネルギー源として永続的に利用可能な太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等の総称)の比率は、2016年度において14.5%(水力7.6%、太陽光・風力・バイオマス・地熱は合計6.9%。出典:経済産業省・資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」(2018年4月24日公開)より)でした。このような状況の下、日本政府は2018年7月に「第5次エネルギー基本計画」を閣議決定し、現在の再生可能エネルギー発電の比率を2030年度までに総需要の22~24%程度(水力8.8~9.2%、太陽光7.0%、風力1.7%、バイオマス3.7~4.6%、地熱1.0~1.1%)に引き上げるという目標が掲げられています。 出典:経済産業省・資源エネルギー庁「長期エネルギー需給見通し」(2015年7月)より当社作成 また、2030年度の各種再生可能エネルギーの想定導入出力は、太陽光64.0GW、風力10.0GW、中小水力48.5~49.3GW、地熱1.4~1.6GW、バイオマス6.0~7.3GWの合計130~131GW程度と見込まれています(出典:経済産業省)。「第5次エネルギー基本計画」において、エネルギーの安全確保、エネルギー安全保障、脱炭素化、競争力強化のために、安定的で負担が少なく、環境に適合したエネルギー需給構造の実現が目標に掲げられています。このような我が国のエネルギー政策や脱炭素化に向けた国際的潮流を背景に、当社グループは、今後も再生可能エネルギーの導入を後押しする経営環境が継続するものと見込んでいます。しかしながら、我が国のエネルギー政策は、気候変動の進行状況や再生エネルギーを含む資源の利用状況とこれを受けて形成される多国間合意や国際的な議論の状況、政権交代を含む国内の政治動向、資源価格等の経済環境、社会情勢、発電設備の安全性、脱炭素化に向けたエネルギー技術間競争、技術の変化が増幅する地政学リスク、国家間・企業間の競争の本格化等に関する世論等様々な事象による影響を受けます。かかる政策に変化が生じた場合、当社グループの事業、業績、財政状態及び将来的な成長性に影響を及ぼす可能性があります。 b.固定価格買取制度(FIT)(*1)当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、FITに基づいた小売電気事業者又は一般送配電事業者(*2)との契約により、長期間にわたる買取期間において固定価格で再生可能エネルギー電源からの電力供給を行っていますが、現在のFIT及び政府による再生可能エネルギー導入目標が今後も変更なく継続する保証はありません。とりわけ、将来において経済状況に著しい変動が生じること等を理由として、政府又は管轄省庁の決定により、現在の固定価格買取制度が縮小又は終了する等、既存の電力受給契約を含めて再生エネルギー事業者に不利な制度変更がなされた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、また、当社グループの事業計画の見直しが必要となる可能性もあります。FIT法又はFIT法に関連する各種法令の改定が行われ、当社グループが、新制度に適時かつ適切に対応できない場合、又はこれに対応するためのコストや負担が増加した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*1)固定価格買取制度(FIT):「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」(FIT法)に基づき、電気事業者(電気事業法上に定義された、小売電気事業者、一般送配電事業者及び登録特定送配電事業者の総称)が再生可能エネルギーで発電された電力を固定価格で買い取る制度です。太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等により発電された電力が当該制度に基づいて電気事業者に販売され、その販売単価は年度毎に経済産業省・資源エネルギー庁の調達価格等算定委員会において定められます。電気事業者との受給契約(売電契約)・系統連系契約(電力系統への接続契約)が締結された場合、一定期間(10kW以上太陽光・バイオマス・風力・水力:20年間、地熱:15年間)に亘り設備認定(2017年4月以降は事業計画認定(事業認定))手続き等に基づき適用される固定価格での電力売買が行われます。また、2015年1月に、太陽光発電所や風力発電所等の自然変動電源による発電量が大幅に増加した場合でも電力需給バランスを保ち、電力供給の安定化を図ることを目的とし、出力抑制ルールを拡充する制度改定が行われています。出力抑制ルールに基づき、旧一般電気事業者(東京電力・北海道電力・東北電力・北陸電力・中部電力・関西電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力の総称)は、一定条件のもとで再生可能エネルギーを電源とする発電所による系統への送電電力の数量や質に制限を加えることができます。 (*2)小売電気事業者又は一般送配電事業者:電気事業法第2条17項における小売電気事業者又は一般送配電事業者を指します。本書では主として電力需要家又は卸売事業者に対して電力販売を行う事業者全般を意味しています。 c.出力抑制当社グループが開発を進める電源のうち、太陽光発電や風力発電といった発電出力が気候の影響を受ける自然変動電源においては、電力需給バランスを保ち電力供給の安定化を図ることを目的とし、運転開始後における無制限・無補償の出力制御を受け入れることが系統への接続要件となる出力抑制ルールを拡充する制度改定が2015年1月に行われました。これにより、指定電気事業者(*3)に指定された一般送配電事業者の電力系統に接続する場合、無制限・無補償の出力制御が課されることになりました。そのため、新ルール適用後に接続契約を申し込む発電設備については、無制限・無補償での出力制御を受けることにより売電収入が減少する可能性があります。なお、改定時点において接続申込済みの太陽光発電及び風力発電の発電設備は新たな出力抑制ルールの適用対象外となりますが、今後更なる制度改正等による出力抑制ルール適用の可能性を否定することはできません。一方、バイオマス発電については電力広域的運営推進機関の定める送配電等業務指針に基づき、原則として火力発電に準じた電源として基本的には無制限・無補償での出力制御を受けることになります。今後は、出力抑制の実施予測についてシミュレーション分析を行った上で事業化の可否を判断する方針であり、かかる分析の結果、事業化を断念せざるをえなくなった場合又は事業化に成功した場合であっても想定を上回る出力制御が実施されることにより想定した売電収入を得られなかった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*3)指定電気事業者:接続申込量が接続可能量を超過した場合には、無制限・無補償の出力制御を前提として、再生可能エネルギー発電設備の系統への連系ができるよう経済産業大臣から指定された電気事業者を意味しています。 d.事業認定当社グループの再生可能エネルギー発電事業においては、次の表のとおり当社連結子会社及び関連会社がFITに基づいた「事業認定」を取得しています。しかし、認定された事業計画どおりに事業を実施していない場合、認定時の基準に適合しなくなったと経済産業大臣が認めるときは、当該認定は取り消されることがあります。当社グループとして、発電を既に開始した発電設備の「事業認定」を取り消される可能性は相当程度限定的と考えていますが、取り消された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 出資先名称発電種類許認可等の名称所轄官庁等設備ID発電開始時期株式会社水郷潮来ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA67034C082014年2月株式会社富津ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA67035C122014年7月株式会社菊川石山ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA82731C222015年2月株式会社菊川堀之内谷ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA82732C222015年2月九重ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A751905H442015年5月那須塩原ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AB02724C092015年9月大津ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A878005H432016年4月ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社バイオマス再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省O649938B052016年5月 (注) 1 発電所が運転開始済みである出資先についてのみ記載をしています。2 太陽光発電及びバイオマス発電の買取価格の適用期間はいずれも20年間です。 ② 開発プロセス一般a.土地の取得一般的に、土地には権利及び地盤地質等に関し欠陥や瑕疵が存在している可能性があります。当社グループが再生可能エネルギー発電所に係る土地を購入又は賃借するに当たっては、原則として全所有者又は賃貸人から対象となる土地について欠陥や瑕疵が存在しないことにつき一定の表明及び保証を得ています。しかしながら、表明及び保証の対象となった事項が完全かつ正確でなかった、又は地権者等が知り得なかった事情により、後になって欠陥や瑕疵が判明する可能性があります。例として、土砂の流出、治水の変化又は土壌汚染等が発生し、近隣住民からの損害賠償、操業停止又はレピュテーションのリスクが発生する可能性があり、かかるリスクは所有者又は賃貸人による表明保証により補完できるとは限りません。さらに、土地をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、当社グループが取得した権利が第三者の権利や行政法規等との関係で制限を受け、開発期間や規模が変動する可能性があり、これにより当社グループの事業の採算性が悪化する等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これらのリスクが発電所の運転開始後に生じた場合には、行政当局又は地域住民等から事業停止の要請等を受け、稼働発電所の一部撤去や操業停止を受け入れざるを得なくなる可能性があり、当該事業の継続にも影響を及ぼす可能性があります。 b.許認可の取得及び発電所サイトにおける地域関係者等との合意再生可能エネルギー発電所の開発に際しては、管轄省庁及び地方自治体が管轄する農地転用、林地開発、道路の占用等の複数の許認可取得が必要な場合があります。また、再生可能エネルギー事業は、発電所の立地する地域の自然環境資源を活用して行うものであり、許認可取得には地権者のみならず周辺地域住民の合意が必要となります。当社グループにおいては、事前調査を通じて各種許認可取得に必要な措置を講じており、また地域社会及び地域環境に対する最大限の配慮の上で、法令や条例で定められた許認可や環境アセスメントの実施のみならず、事業実施地域における住民向けの各種説明会を通じて地域社会からの理解を得ながら事業化を進める方針としています。したがいまして、再生可能エネルギー発電所の開発に係る許認可の取得が不可能又は時間を要する場合、埋蔵文化財の発見等により追加調査や移築に時間が必要な場合、並びに地方自治体、地元住民及び環境団体等の関係者との合意形成が遅延或いは成されなかった場合等においては、当社グループが想定するスケジュールや規模にて事業化が行えない可能性があり、かかる場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.環境アセスメント1997年6月に制定された環境影響評価法(通称:環境アセスメント法)は、道路、ダム、鉄道、空港、発電所等13種類の事業において環境アセスメントの手続きを行うことを定めています。環境アセスメントにおいては、「環境の自然的構成要素の良好な状態の保持」(大気環境、水環境及び土壌環境・その他の環境)、「生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全」(植物、動物及び生態系)、「人と自然との豊かな触れ合い」(景観及び触れ合い活動の場)、「環境への負荷」(廃棄物等及び温室効果ガス等)の中から対象事業の性質に応じて適切な環境要素が選定され、事業者自らが調査・予測・評価を行っていきます。当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、一定規模以上の風力、地熱及びバイオマス発電所の建設に当たって、環境アセスメントの実施が義務付けられています。また、都道府県又は自治体によっては、当該都道府県又は自治体の条例に基づき、再生可能エネルギー発電所の建設に際して、環境アセスメントの実施が要請されることがあります。当社グループにおいては、各発電所の事業化に当たって、当該地域における過去の環境アセスメント実施履歴の調査や自主調査等により環境アセスメントにおける必要対処項目の事前確認を行っています。しかしながら、事前調査では想定されていない必要対処項目が発生した場合や、環境アセスメントにかかる法令又は条例の改定が行われた場合には、事業化時期、各発電所の開発規模又は開発可否等に影響を及ぼし、又は環境アセスメントに要する費用が増加する可能性があります。このような場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 d.電力系統への接続及び電力供給発電所から電力供給を行うに際しては、電力系統への接続が必要となります。電力系統へ接続するためには工事費負担金と呼ばれる費用負担が求められます。また通常、接続予定の電力系統に空容量がある場合は、接続地点までの送電設備を建設する費用が発生し、電力系統に空容量がない場合は、送電設備の建設費用のほかに、電力系統の増強費用が追加で発生します。この増強費用は、当社グループ単独での負担、もしくは周辺地域で同じく事業を計画し、電力系統への接続を希望する他事業者との分担となる場合があります。当社グループにおいては、事前に系統の空容量及び接続にかかる費用を確認し、計画的に電力系統への接続を確保する取り組みを行っていますが、他事業者が先行して接続契約を結んだ場合には、当社グループは電力系統の容量が確保できない可能性があります。また、他事業者が事業継続を断念した結果、当社グループが当初想定していた以上に接続費用が増加する可能性や、電力系統に接続をする上で入札が行われる場合(募集プロセス等)においては、接続までに当社の想定以上に時間を要する可能性があります。なお、操業後に電力供給先の送電網が深刻なトラブルに見舞われる場合があり、かかる場合には当該送電網に接続して電力供給を行うことが不可能又は困難となる場合があります。また、送電線敷設用地を使用する際に、有効期間のある道路使用許可等の許認可が必要となる場合もあります。事業計画時に想定していなかった何らかの事情により、発電事業を継続している間に当該許認可が失効し、既存の送電線敷設用地が使用できなくなった場合には、電力供給が不可能又は困難となる可能性があります。このような状況により当社グループが発電した電力を完全に売電できない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 e.競合他社当社グループが特定の事業候補地で事業開発を進めるにあたり、競合他社が当該候補地を確保することや公募事業で競合他社が採択される等により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 f.設備調達・外注当社グループは、成長市場である再生可能エネルギー市場において、大型・先進的な発電所の開発に取り組んでいます。一般的に成長市場においては、先進的又は特殊な設備・業務等について、業界全体で一時的に需要が供給を上回る場合があります。業界全体での設備、資材又はサービスの供給能力が不足し、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 g.その他上記a~fに記載しています、土地取得や許認可、系統連系等に係るリスク、またこれらの複数のリスクが同時に顕在化する場合、また、その他計画外・想定外の事象の発生により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 各種電源のリスクa.太陽光発電1.運転開始済みの太陽光発電所当社グループにおいては、2018年5月31日現在、連結子会社7社による大規模太陽光発電所の運転を開始しています(合計発電容量約143MW、モジュールベース)。太陽光発電における発電量は「日射量」に比例するところ、かかる日射量は当社グループによるコントロールが及ぶ事象ではありません。日射量の多い春季から秋季にかけての全国的な長期間の悪天候、新しい建物の建築や樹木の成長等による周辺環境の変化、また、降灰・粉じん・黄砂・ガス等による直達光・散乱光の減少等により、当社グループの大規模太陽光発電所が設置された地域における日射量が低下し、これにより当社グループの大規模太陽光発電における年間総発電量が想定より減少した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中の太陽光発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、本書提出日現在において大規模太陽光発電所5箇所を建設工事中です。当社グループは、大規模太陽光発電所の建設に関して、EPC事業者(*4)との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災等の事由により事業計画に遅延が生じた場合には、工事請負契約の金額が増加する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*4)EPC事業者:発電所建設において、Engineering(設計)、Procurement(調達)及びConstruction(建設)を含む一連の工程を請け負う事業者を指しています。 3.認定取得済みの太陽光発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、複数のプロジェクトについてFITに基づく事業認定を取得して、事業化に向けた取り組みを進めています。発電所の着工に至るためには、地権者との交渉及び調整並びに関係省庁・自治体からの許認可の取得及び関係省庁・自治体への届出等が必要です。当社グループでは、推進中の事業に関して許認可の取得手続きや工事着手のための準備を行っていますが、各事業の発電規模は大きいため、開発には一定の期間が必要となります。当社グループにおいて一定期間を過ぎても合理的な理由なく開発を進捗できず、管轄省庁の聴取に対して合理的な説明を行うことができない場合には、管轄省庁の判断にて既取得の事業認定が取り消される可能性があります。また、事業化の各段階における開発投資についてはSPC(*5)の設立以前から当社がSPCに対する立替金として資産計上しているため、何らかの事由により開発が中止となった場合には、当社グループは損失を計上することになり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*5)SPC:特別目的会社(Special Purpose Company)のことを指しています。当社グループでは基本的に発電所毎に共同事業者が異なること、またプロジェクトファイナンスを行う上でリスク分散を図ることを理由として、発電所毎にSPCを設立し、SPCは当該発電所を所有しています。なお、当社グループにおいてはSPCを株式会社として設立して株式による出資を行う場合に加え、SPC(営業者)を会社法上の合同会社(GK)として設立して商法上の匿名組合(TK)として営業者に出資を行う場合(TK-GKスキーム)があります。TK-GKスキームの主な特徴としては匿名組合員が有限責任であること及び営業者であるSPCの段階で法人税課税が発生せず、匿名組合員に直接課税がされることが挙げられます。 b.バイオマス発電1.運転開始済みのバイオマス発電所 当社グループにおいては、2018年5月31日現在、連結子会社1社によるバイオマス発電所の運転を開始しています(発電容量20.5MW、発電端出力ベース)。 バイオマス発電における発電量は稼働時間に比例するところ、毎年5月頃に行われるプラントの定期点検においては数週間の稼働停止期間が見込まれます。定期点検において、事前に想定されていなかった修繕項目が発見された場合は、稼働停止期間の長期化に伴い発電量が低下し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社の参画するバイオマス発電所の一部では、運転及びメンテナンスについて一部外注しています。主設備であるボイラー等の運転に関し、事故や人的ミスが発生し、又は技術者の確保や技術の習得が適切に行えなかったこと等の不測の事態によりプラントの運転に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.バイオマス発電事業の開発当社グループにおいては、「第1企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ②推進中事業)及び(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、バイオマス発電の事業化に向けた検討を行っています。事業化の各段階における開発投資について、地方自治体との事業開発に係る協定書の締結や地権者との用地確保に係る協定書の締結等をもって、当社はSPCの設立以前から当社がSPCに対する立替金を資産計上しているため、何らかの事由により開発が中止となった場合には、当社グループは損失を計上することになり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.燃料の調達と市況動向当社グループには、秋田県秋田市において、東北地域で最大級となる出力20.5MWの木質バイオマス発電所を運営する連結子会社があります。当該バイオマス発電所では、事業計画上、燃料として国内未利用木材(FIT適用単価32円/kWh適用)を重量ベースで約7割、輸入PKS(パーム椰子殻)材(同24円/kWh適用)を同約3割使用しています。国内未利用材の調達については、秋田県内における複数の主要な木材生産業者との間で、長期間に亘り単価固定かつ安定的に調達できるものとする長期供給契約を締結しています。しかしながら、木材生産業者が国内未利用材の十分な生産及び供給を行えない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。輸入PKS材については、供給会社との間で複数年に亘る数量保証の供給契約を締結しています。しかしながら、供給会社の倒産等の不測の事態により発電所の当初運営計画に比べて十分な燃料材の調達が行えない場合、PKS価格、輸送運賃又は為替相場が変動した場合、等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、PKS材の調達地であるインドネシア及びマレーシアにおける政情不安等が生じた場合や、将来当該国における政府がPKS材の輸出に関する規制を強化した場合には、当社グループのPKS材調達計画に影響を及ぼす可能性があります。なお、2018年6月には、当社は事業開発を主導してきた苅田バイオマスエナジー株式会社(以下「苅田バイオマス」という。)のプロジェクトファイナンス組成に伴い、同社に対して出資を行いました。苅田バイオマスは輸入材燃料を主体とするため、長期に亘る安定的な事業運営を目的として、燃料供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の燃料購入契約を締結しています。苅田バイオマスにおける輸入材(木質ペレットやPKS等)の調達については、供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の供給契約に基づき安定的な調達を行う部分と、市況や燃料需要の変化に応じ、スポット契約で柔軟な調達を行う部分があります。スポット契約においては、供給会社の倒産等の不測の事態により発電所の当初運営計画に比べて十分な燃料材の調達が行えない場合、燃料価格、輸送運賃又は為替相場が変動した場合、等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、長期固定契約においては、輸送運賃が変動した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、長期固定契約で調達していた部分の契約期間が満了した後は、スポット契約と同様の場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、木質ペレットの調達地である北米、PKS材の調達地であるインドネシア及びマレーシアにおいて、政情不安等が生じた場合や、将来当該地域、国における政府が木質ペレット、PKS材の輸出に関する規制を強化した場合には、当社グループの輸入材調達計画に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は苅田バイオマスの主たる出資者として、一部の共同出資者と共に燃料供給会社に対して、苅田バイオマスへの燃料供給に付随して将来的に燃料供給会社において追加的に発生し得る費用の一定部分に対する個別保証を差し入れています。発電所の建設中止、運転開始スケジュールの大幅な遅延又は運転開始後における発電所の長期停止等が発生し、燃料購入の量や時期が当初計画から大幅に乖離する場合には、燃料供給会社において付随費用が発生しえ、その結果当社において当該保証義務の履行が必要となる可能性があります。なお、当該保証義務に係る負担金額は金融市場環境等に応じて変動します。これらの結果として当該保証義務の履行が必要となった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.風力発電1.風力発電事業の開発当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、洋上・陸上風力発電の事業化に向けた検討を行っています。風力発電の事業化に際しては各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメント(事業の規模や地域条例による)が必要となるため、開発段階において建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生していきます。当社グループでは、当該開発投資に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図るとともに、事業化の各段階における開発投資について、地方自治体との事業開発に係る協定書の締結や地権者との用地確保に係る協定書の締結等をもって、SPCの設立以前から当社がSPCに対する立替金として資産計上した上で、これに対し事業化の成功確度を考慮した上で一定の引当金を計上しています。しかしながら、風況観測若しくは環境アセスメントの結果等を受け事業化を断念した場合には、未引当の開発費用が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.洋上風力発電案件の開発日本を含むアジア地域において、洋上風力発電所の開発はまだ開始して間もなく、そのため発電設備等の組み立てや仮置きを行う港湾設備や、風車の敷設船舶等の設備開発・整備、又はメンテナンス体制の構築は発展途上にあります。また、事業周辺地域における関係者との合意形成についても、前例が少なく、時間をかけた十分な説明により理解を頂く必要があります。当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、風況ポールを設置し、洋上風力発電所の事業化に向けた検討を行っています。洋上風力の開発は先行投資段階にあり、当該先行投資の回収は長期に亘るため、開発投資について、地方自治体や共同スポンサーとの事業開発に係る協定書の締結等をもって、SPCの設立以前から当社がSPCに対する立替金として資産計上した上で、これに対し事業化の成功確度を考慮した上で一定の引当金を計上しています。しかしながら、風況観測若しくは環境アセスメントの結果等を受け、事業化を断念した場合、未引当の開発費用が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、洋上風力発電に必要な社会インフラの整備が進まない場合や、海底地盤の状況等を含む立地条件が不適当な場合、事業周辺地域における関係者との合意形成が困難となり、又は時間を要する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態並びに当社グループの中長期な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。 d.地熱発電地熱発電所の事業化に際しては、各種許認可の取得に加え、地中の資源量を把握するために地表調査、掘削調査、噴気試験といった各種調査を行っていきます。調査結果を踏まえ、温泉資源を利用する利害関係者と共存できる持続可能な発電規模の見極めを図ることで、周辺地域関係者からの事業への同意取得を目指していきます。一方、工事着工前の開発段階から一定程度の先行的な費用が発生します。また、地中における資源分布は、地表から完全に把握することが難しく、掘削によって熱源から得られる蒸気量が十分でない可能性又は熱源を掘り外す可能性もあります。当社グループは、地熱発電所について、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ③アセス中事業及び④先行投資事業)」に記載のとおり、事業化に向けた検討を行っており、JOGMEC(独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)から助成金を取得の上、地表調査及び掘削調査を実施してきました。なお、今後エネルギー政策や助成金制度等が変更になった場合には、当社グループの地熱発電の開発活動に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、綿密な調査結果分析及び当該開発費用に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資については、地方自治体との事業開発に係る協定書や地権者との用地確保に係る協定書の締結等をもって、SPC設立以前から当社グループがSPCに対する立替金として資産計上した上で、これに対し事業化の成功確度を考慮して一定の引当金を計上しています。しかし、当社グループが地熱発電所の事業化を断念した場合等には、未引当の開発費用が損失計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 開発プロセスの進捗に伴う事業開発報酬当社グループにおける再生可能エネルギー発電所の事業開発においては、発電所が運転を開始するまでに、地権者との協定書締結、各種許認可取得、ファイナンスの組成、建設管理といった各段階における取り組みがあります。当社は、社外の出資者と共同事業として再生可能エネルギー発電所を所有するSPCに対して、再生可能エネルギー発電所設立に係る重要な許認可の取得、土地確保及びファイナンス関連契約の締結に係る開発支援業務を提供しており、開発支援に係る役務の提供完了をもって、SPCから事業開発報酬を受領しています。事業開発報酬の水準はSPCの行う事業の規模に概ね比例しており、1件当たり数億円から十数億円規模となる場合があります。事業開発報酬の計上金額は、各事業年度における新規発電所に係る開発支援業務完了の有無又はその規模・件数により変動し、そのため「再生可能エネルギー開発・運営事業」は開発報酬の計上の時期により売上高及び利益は増減する傾向にあります。当社は開発段階におけるSPCに対する持分を持分法適用水準としているため、当該事業開発報酬は当社の未実現利益を控除した金額を、当社の連結売上高に計上します。事業開発報酬を計上したものの、事業開発報酬を受領する前に何らかの事由により開発が中止された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが推進する再生可能エネルギー発電所の開発スケジュールの遅延が生じた場合には、事業開発報酬の計上時期も遅延することとなり、当該連結会計年度における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ プロジェクトの開発進捗と業績の関連当社グループの主要な連結経営指標等の推移は下記のとおりです。 回次第16期第17期第18期第19期決算年月2015年5月期2016年5月期2017年5月期2018年5月期売上高(百万円)5,5398,5568,26511,740EBITDA(百万円)1,7254,0785,0726,312経常利益(百万円)7121,3071,8452,055親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)4333052,023800 事業開発報酬の金額によって、当社グループの売上高と利益は変動します。当社は本書提出日現在において大規模太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電及び地熱発電を含む再生可能エネルギー発電所の開発を進めていますが、今後の調査検討等に伴いこれらの事業が遅延又は中止となる場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、当該業務の提供を受けたSPCにおいては事業開発報酬と同額が開業費として計上され、運転開始後5年間で償却されます。当社グループが中長期的に利益成長するためには開業費償却が終了したプロジェクトの積み上がりが必要となるところ、稼働後5年が経過し開業費償却が終了するプロジェクトは2019年3月期の水郷潮来ソーラーまで予定されていません。また、当社グループは新規のプロジェクトの開発にむけた先行的な支出を行うため、当面は先行的な支出や開業費償却が当社グループの利益水準を圧迫する傾向にあります。以上より、今後の当社グループの利益水準は開発支援業務を提供するプロジェクトの規模やそれに係る事業開発報酬の計上時期に大きく影響を受けることとなります。今後の当社グループの業績や成長性の判断においては過年度の業績及び短期的な業績見通しのみならず、開発中のプロジェクトの進捗状況、運転中のプロジェクトの発電状況や開業費償却時期等の経営情報を総合的に検討する必要があります。なお、当社は2016年8月末日までに当社グループの「プラスチックリサイクル事業」を担っていた当社連結子会社の全株式の譲渡を実施しました。当該株式譲渡の結果、2016年8月以降の期間においては、「プラスチックリサイクル事業」の業績は当社グループの業績に現れていません。また、当該株式譲渡に伴い、2017年5月期において関係会社株式売却益として2,350百万円の特別利益が計上されています。 ⑥ 業績の季節変動一般的に太陽光や風力といった自然由来の再生可能エネルギーを活用する電源は、日々の天候変化に加えて、季節に応じた発電量の変動があります。日本国内においては、太陽光発電では日射量の多い春季から秋季、風力発電では季節風により風の強い冬季に発電量が多い傾向があります。当社グループは現在のところ他の電源に比較し大規模太陽光発電の事業化が先行しているため、当社グループの業績にも季節による偏りが生じる可能性があります。 ⑦ 開発出資プロセス及び管理再生可能エネルギー開発出資から発生する損失の予防・抑制を目的として、当社グループは開発出資事業の審議における厳格なスクリーニング、撤退判断及び出資後の事後管理について各々基準を設け、管理を行っています。新規事業投資のスクリーニングでは、FIT期間におけるキャッシュ・フロー計画を含めた事業計画を精査し事業性を厳格に評価するとともに、内部収益率(IRR)のハードルを設定し、リスクに見合った収益が得られる事業を選別できる仕組みを整えています。既に実行済みの開発出資事業については、各事業における課題を早期に発見し、適切な措置を講じることで損失を極小化するために、予実管理の徹底及び定期的な事業性評価を行うモニタリング体制を構築しています。このように、新規事業投資実行時のスクリーニングの仕組み及び事業の事後管理に係る手続きを整備していますが、期待どおりの収益を獲得できない場合や、プロジェクト関係者との調整が遅滞する場合、事業投資や事業提携が計画どおりに実現できない場合等は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) ファイナンスに関する事項① 有利子負債への依存当社グループは、運転資金や設備投資資金について金融機関から借入れを行っています。2018年5月期末時点の連結有利子負債残高及び純有利子負債は49,189百万円及び35,070百万円であり、純有利子負債及び純資産の合計額における純有利子負債依存度(純有利子負債/総資本比率)は約76%です。新規及び借り換え時の資金調達において金融機関との折衝が滞り資金の調達に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループにおける有利子負債の多くには財務制限条項が付されており、これら財務制限条項に抵触した場合には当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおける有利子負債のほぼ全てが固定金利にて調達されているため、借入期間中における市場金利の変動による金利負担の増加は想定されないものの、市場金利が上昇した場合、今後建設及び開発を行う新規発電所における負債の調達コストが増大するため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 各発電所SPCに対する出資持分当社は、資金的な制約の中で、今後開発が見込まれている再生可能エネルギー発電所の事業に対して、機会を逃さず、また早期に事業化するために、開発段階においては投資資金の配分を分散化させることを志向しています。そのため、現状、事業成立初期時点における当社の事業SPCへの出資持分比率については、財務戦略上の観点から持分法適用水準としています。併せて、各太陽光発電所を開発運営するSPCへの出資持分比率については、共同出資者との出資者間合意の定めにより、一定期間の経過後に一定の価格にて当社が他共同出資者の出資持分を買い取る権利(コール・オプション)を有し、また、他共同出資者がその出資持分を当社に売り渡す権利(プット・オプション)を有している場合があります。当社グループは、多数の開発事業に投資するために事業ごとの初期の出資時には投資額を抑制しつつ、当該コール・オプションの行使により将来的に各発電事業への出資持分比率を引き上げる方針です。しかしながら、当社グループにおける資金制約等により、共同出資者からの出資持分の買い増しが遅れる場合には、再生可能エネルギー事業における収益への貢献も限定的となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの事業計画上予定された時期以外の時期に、他の共同出資者がプット・オプションを行使し、当社グループが出資持分を買い取る義務が生じた場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、共同出資者とオプション契約を締結していない場合においても、共同出資者との合意が得られた場合には、当社は再生可能エネルギー発電所の持分を追加取得する可能性があり、かかる場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、オプションの行使等により出資持分を追加取得し、対象となるSPCを連結化した場合、追加取得価額の水準に応じて段階取得に係る差損益及びのれんが計上されます。 ③ 関係会社におけるスポンサーサポート当社グループにおいて発電事業を運営するSPCである連結子会社及び関連会社各社は、発電所建設に際して、融資団からの資金調達(借入金)を行います。当該借入金のファイナンス関連契約は、リミテッドリコース又はノンリコースの仕組みに基づいており(第5 経理の状況における「ノンリコース長期借入金」)、SPCと当社の間において一定の倒産隔離スキームが構築されています。しかしながら、SPCの業績悪化等、一定の条件が発生した場合には融資関連契約に従い、当社を含むSPCへの出資者はSPCに対するスポンサーサポート義務を負う場合があります。国内において太陽光発電所に関してはプロジェクトファイナンスの組成実績が豊富であるため、一般的に融資関連契約に規定されるスポンサーサポートは他の再生可能エネルギー電源に比べると限定的となる傾向にあります。一方で、継続的な燃料材の供給と運営が必要なバイオマス発電や風車のメンテナンスが必要となる風力発電の場合には、融資団はSPCへの出資者からより多くのスポンサーサポートを求める傾向にあります。当社グループの太陽光発電所を運営するSPC各社において、不測の事態により発電を行うことができない場合や、想定以上の悪天候が複数年連続した場合等、これらの要因により工事費の計画超過又は財務制限条項の指標の悪化等融資関連契約に定められた事象に該当したときは、当社は当社の連結子会社又は関連会社である発電事業者の出資者として、一定の限度額内において劣後貸付又は株式での追加出資の義務を負う場合があります。また、当社が出資する太陽光発電以外のSPCにおいては、不測の事態により収益性が計画を大きく下回った場合等においては、当社による追加出資が必要となる場合があります。これらの場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 海外からの調達及び海外事業展開に関するリスク① カントリーリスク当社グループは、各国・地域の再生可能エネルギー導入政策、法規制又はマクロ経済環境の状況を見極めた上で海外地域からの資材調達や現地での事業化に取り組む方針を採用しています。しかし、これらの国・地域での事業展開においては、政治、経済、社会情勢、文化、宗教、慣習、テロ等の様々な要因に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規制の変更等による国家収用・送金停止・関税その他の課税のほか、カントリーリスクが存在します。このようなリスクが顕在化した場合には、事業遂行の遅延・不能等が生じる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 為替リスク再生可能エネルギー発電所の発電設備には海外から輸入する設備・資材も含まれており、さらに当社グループにおいてはバイオマス発電事業における輸入燃料の購入を行っています。また、海外における事業開発のために海外子会社の設立を行う場合があります。そのため、為替相場の変動により当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4) その他のリスク① 自然災害・火災・事故当社グループの本社機能及び事業開発機能の多くは東京にあります。そのため、東京又は首都圏において、大規模な災害やテロリズム、戦争等が発生し、社会機能に障害をきたした場合は、当社の業績、財務及び中長期的な成長に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは全国に複数の運転中又は建設中の発電所を有しています。大規模な台風、地震、火山の噴火、津波、洪水、地滑り、豪雨、大雪等の自然災害又は異常気象のほか、戦争、テロリズム、武装紛争等の人的災害、送電障害等の主要な社会的インフラ障害等が発生した場合には、発電所等の設備の大規模な修繕が必要となり、当社グループの事業運営が継続できない又は重大な支障を生じる可能性があります。また、資材や燃料のサプライチェーンにおける重大な事故や故障、発電設備及び送電インフラの重大な事故や故障、重大な労働災害等が発生した場合にも、発電所の操業に支障が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② コンプライアンス及び各種法令の施行・改正等当社グループの事業領域は、各事業の法的規制において記載した法令以外にも、大気汚染、排水等に伴う水質汚染、騒音、廃棄物等をはじめとする環境関連法令の適用を受けています。さらに、開発プロセスやサプライチェーン上での法令違反も当社グループの事業におけるリスクとなります。当社グループはコンプライアンス憲章に基づき、コンプライアンス体制を構築し、法令遵守の徹底に取り組んでいます。しかしながら、法令違反等が発生した場合、また新たな法規制が追加された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 個人情報や機密情報の管理当社グループの事業においては、個人情報や取引先の機密情報を取り扱っており、それらの情報の管理や、セキュリティ管理は重要な事項です。このため、当社グループでは、情報を保管している部屋への入退室管理、情報・ネットワーク機器のセキュリティ対策、従業員を対象とした教育等情報管理の強化・徹底を図っています。また、外部の委託先についても、守秘義務契約を締結し、機密情報の漏洩を防ぐべく、情報の管理を行っています。このような取り組みにもかかわらず、当社グループの取扱う個人情報や取引先の機密情報につき、情報漏洩、紛失、破壊等の事態が発生した場合には、顧客等からの損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのみならず、当社が開発中のプロジェクトに関連する関係者による重要な情報の漏洩等が発生した場合、当社の事業開発が遅延又は頓挫するリスクがあり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権当社グループにおいて他者の知的財産権その他の権利を侵害する結果となった場合には、損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 人材の採用・育成・維持当社グループは、新しい事業分野に進出し、事業規模を拡大していくために、高度な専門性、独自性、創造性を持つ多様な人材を採用・育成・維持することが極めて重要であると考えています。そのために、戦略的な人材採用活動の実施、人材開発プログラムの実施、育児支援制度をはじめとする福利厚生の充実等により、優秀な人材を発見して採用・育成し、従業員にとって働きやすい労働環境と就業環境を確保することに努めています。このような取り組みにも関わらず、労働市場における人材流動性の高まり又は当社グループの魅力度低下等の理由により、新卒及び中途での人材の採用が困難になった場合や多くの人材流出が生じた等の場合には、将来、当社グループが求める前述の人材を十分に確保できない可能性があります。このような場合には、当社グループの将来的な事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 保有資産及びSPC出資持分の減損当社グループは、再生可能エネルギー発電所等に係る有形固定資産及びのれん等の無形固定資産を所有しています。当社グループは、連結子会社又は関連会社の収益性の低下により各関係会社の簿価を回収できない場合、当該事業にかかる資産について減損処理を行うことがあります。また、のれん等の経済価値及び株式の市場価値が下落した場合、当該のれん等について減損処理を行うことがあり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は原則として再生可能エネルギー発電所の開発に際してプロジェクト関連契約や融資関連契約の締結確度が高まった段階においてSPCに出資を行いますが、先行してSPCに出資を行い、その後に事業化を断念した場合等においては当該出資に係る減損処理を行うことがあり、このような場合には当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 訴訟当社は、コンプライアンスを重視し、取引先との紛争の未然防止に努めていますが、何らかの理由によりトラブルが生じた場合には、当社が訴訟等の対象となる可能性があります。本書提出日現在、過去に共同事業の検討を行っていた企業より、同社が共同事業への参画を行えなかったことに伴う収益機会を逸失したとして、損害賠償請求訴訟(請求金額250百万円)が提起されています。また、上記事業とは別の事業に関連して、過去に当社へ事業候補用地を紹介したと主張する企業より、同社への紹介料の支払を求める訴訟(請求金額435百万円)が提起されています。当社は、事業化検討過程における原告企業との協議は、適法かつ常識的な商慣習に則り行われたもので、これらの請求には理由がないものと考えており、裁判上で争う方針ですが、当該訴訟及びその他訴訟等により、損害賠償責任等が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、当該訴訟に関する引当金を計上していません。 ⑧ 潜在株式当社グループは、役員及び従業員へのインセンティブ付与を目的として、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しており、2018年5月31日現在において発行済株式総数に対して7.31%(2,714,600株)の潜在株式が存在します。このストック・オプションが行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、ストック・オプションの行使により発行された当社普通株式が株式市場で売却された場合は、需給バランスに変動を生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 配当政策再生可能エネルギー事業においては大規模な事業投資が必要なことから、当社では財務体質の強化を重要課題の一つとして位置づけています。当社は、これまで配当は実施していません。また、当面の間は内部留保の充実を図り、剰余金を再生可能エネルギー事業の拡大のための投資に活用していくことが、株式価値の向上に資すると考えています。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針です。しかしながら、現時点において配当実施の可否及びその実施時期等については未定です。なお、株主の皆様のご支援に感謝するとともに、株式を中長期にご保有頂き、当社の再生可能エネルギー発電事業に対して、ご支援頂きたいという想いを込めて、毎年5月31日現在の株主名簿に記載又は記録された、100株以上を保有されている株主の皆様を対象とした、株主優待制度を当連結会計年度より導入しました。
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4 【事業等のリスク】当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、本文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。 (1) 再生可能エネルギー事業のリスク① 法令規制及び政策動向a.エネルギー政策動向2015年7月に、経済産業省・資源エネルギー庁はエネルギー基本計画に基づく長期エネルギー需給見通しを発表しました。日本国内の発電電力量に占める再生可能エネルギー(エネルギー源として永続的に利用可能な太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等の総称)の比率は、2015年度において14.3%(水力9.6%、太陽光・風力・バイオマス・地熱は合計4.7%。出典:電気事業連合会「電源別発電電力量構成比」より)でありましたが、2030年度までに総需要の22~24%程度(水力8.8~9.2%、太陽光7.0%、風力1.7%、バイオマス3.7~4.6%、地熱1.0~1.1%)に引き上げるという目標が掲げられています。 出典:経済産業省・資源エネルギー庁「長期エネルギー需給見通し」(2015年7月)より当社作成 また、2030年度の各種再生可能エネルギーの想定導入出力は、太陽光64.0GW、風力10.0GW、中小水力48.5~49.3GW、地熱1.4~1.6GW、バイオマス6.0~7.3GWの合計130~131GW程度と見込まれています(出典:経済産業省)。このような我が国のエネルギー政策や温室効果ガス排出削減を重視する国際的潮流を背景に、当社グループは、今後も再生可能エネルギーの導入を後押しする経営環境が継続するものと見込んでいます。しかしながら、我が国のエネルギー政策は、気候変動の進行状況や再生エネルギーを含む資源の利用状況とこれを受けて形成される多国間合意や国際的な議論の状況、政権交代を含む国内の政治動向、資源価格等の経済環境、社会情勢、発電設備の安全性等に関する世論等様々な事象による影響を受けます。かかる政策に変化が生じた場合等には、当社グループの事業、業績、財政状態及び将来的な成長性に影響を及ぼす可能性があります。 b.固定価格買取制度(FIT)(*1)当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、FITに基づいた小売電気事業者又は一般送配電事業者(*2)との契約により、長期間にわたる買取期間において固定価格で再生可能エネルギー電源からの電力供給を行っていますが、現在のFIT及び政府による再生可能エネルギー導入目標が今後も変更なく継続する保証はありません。とりわけ、将来において経済状況に著しい変動が生じること等を理由として、政府又は管轄省庁の決定により、現在の固定価格買取制度が縮小又は終了する等、既存の電力受給契約を含めて再生エネルギー事業者に不利な制度変更がなされた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、また、当社グループの事業計画の見直しが必要となる可能性もあります。また、2016年6月には「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(再エネ特措法)等の一部を改正する法律案」(改正FIT法)が公布され、同法は2017年4月より施行されました。改正FIT法により、新認定制度の創設(主な内容としては、「設備認定」から「事業計画認定(事業認定)」に変更され、事業実施中の点検・保守の遵守や事業終了後の設備の取扱いの明確化、事業用地の確保に関する基準の厳格化が規定されている。また、各基準等に違反した場合には、改善命令や認定取り消しが可能となる)、新たな未稼働案件の発生防止に向けた仕組みの導入(主な内容としては、2016年8月以降に接続契約を締結する10kW以上の太陽光発電設備については原則として認定から3年以内に運転を開始することが求められる)及びコスト効率的な価格決定方式の導入(主な内容としては、数年先の認定案件の買取価格の提示がされる)等が行われます。当社グループが、改正FIT法に基づく新制度に適時かつ適切に対応できない場合、又はこれに対応するためのコストや負担が増加した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*1)固定価格買取制度(FIT):「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」(FIT法)に基づき、電気事業者(電気事業法上に定義された、小売電気事業者、一般送配電事業者及び登録特定送配電事業者の総称)が再生可能エネルギーで発電された電力を固定価格で買い取る制度です。太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等により発電された電力が当該制度に基づいて電気事業者に販売され、その販売単価は年度毎に経済産業省・資源エネルギー庁の調達価格等算定委員会において定められます。電気事業者との受給契約(売電契約)・系統連系契約(電力系統への接続契約)が締結された場合、一定期間(10kW以上太陽光・バイオマス・風力・水力:20年間、地熱:15年間)に亘り設備認定(2017年4月以降は事業計画認定(事業認定))手続き等に基づき適用される固定価格での電力売買が行われます。 (*2)小売電気事業者又は一般送配電事業者:電気事業法第2条17項における小売電気事業者又は一般送配電事業者を指します。本書では主として電力需要家又は卸売事業者に対して電力販売を行う事業者全般を意味しています。 c.出力抑制当社グループが開発を進める電源のうち、太陽光発電や風力発電といった発電出力が気候の影響を受ける自然変動電源においては、電力需給バランスを保ち電力供給の安定化を図ることを目的とし、運転開始後における無制限・無補償の出力制御を受け入れることが系統への接続要件となる出力抑制ルールを拡充する制度改定が2015年1月に行われました。これにより、指定電気事業者(*3)に指定された一般送配電事業者の電力系統に接続する場合、無制限・無補償の出力制御が課されることになりました。そのため、新ルール適用後に接続契約を申し込む発電設備については、無制限・無補償での出力制御を受けることにより売電収入が減少する可能性があります。なお、改定時点において接続申込済みの太陽光発電及び風力発電の発電設備は新たな出力抑制ルールの適用対象外となりますが、今後更なる制度改正等による出力抑制ルール適用の可能性を否定することはできません。一方、バイオマス発電については電力広域的運営推進機関の定める送配電等業務指針に基づき、原則として火力発電に準じた電源として基本的には無制限・無補償での出力制御を受けることになります。今後は、出力抑制の実施予測についてシミュレーション分析を行った上で事業化の可否を判断する方針であり、かかる分析の結果、事業化を断念せざるをえなくなった場合又は事業化に成功した場合であっても想定を上回る出力制御が実施されることにより想定した売電収入を得られなかった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*3)指定電気事業者:接続申込量が接続可能量を超過した場合には、無制限・無補償の出力制御を前提として、再生可能エネルギー発電設備の系統への連系ができるよう経済産業大臣から指定された電気事業者を意味しています。 d.設備認定(事業認定)の取り消し当社グループの再生可能エネルギー発電事業においては、次の表のとおり当社連結子会社及び関連会社がFITに基づいた「設備認定」を取得しています。しかし、認定された事業計画どおりに事業を実施していない場合、認定時の基準に適合しなくなったと経済産業大臣が認めるときは、当該認定は取り消されることがあります。当社グループとして、発電を既に開始した発電設備の「設備認定」を取り消される可能性は相当程度限定的と考えていますが、取り消された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、前述のb.固定価格買取制度(FIT)において記載のとおり、「設備認定」は「事業認定」に移行中です。 出資先名称発電種類許認可等の名称所轄官庁等設備ID発電開始時期株式会社水郷潮来ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA67034C082014年2月株式会社富津ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA67035C122014年7月株式会社菊川石山ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA82731C222015年2月株式会社菊川堀之内谷ソーラー太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AA82732C222015年2月九重ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A751905H442015年5月那須塩原ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省AB02724C092015年9月大津ソーラー匿名組合事業太陽光再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省A878005H432016年4月ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社バイオマス再生可能エネルギー発電設備の認定経済産業省O649938B052016年5月 (注) 1 発電所が運転開始済みである出資先についてのみ記載をしています。2 太陽光発電及びバイオマス発電の買取価格の適用期間はいずれも20年間です。 ② 開発プロセス一般a.土地の取得一般的に、土地には権利及び地盤地質等に関し欠陥や瑕疵が存在している可能性があります。当社グループが再生可能エネルギー発電所に係る土地を購入又は賃借するに当たっては、原則として全所有者又は賃貸人から対象となる土地について欠陥や瑕疵が存在しないことにつき一定の表明及び保証を得ています。しかしながら、表明及び保証の対象となった事項が完全かつ正確でなかった、又は地権者等が知り得なかった事情により、後になって欠陥や瑕疵が判明する可能性があります。例として、土砂の流出、治水の変化又は土壌汚染等が発生し、近隣住民からの損害賠償、操業停止又はレピュテーションのリスクが発生する可能性があり、かかるリスクは所有者又は賃貸人による表明保証により補完できるとは限りません。さらに、土地をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、当社グループが取得した権利が第三者の権利や行政法規等との関係で制限を受け、開発期間や規模が変動する可能性があり、これにより当社グループの事業の採算性が悪化する等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これらのリスクが発電所の運転開始後に生じた場合には、行政当局又は地域住民等から事業停止の要請等を受け、稼働発電所の一部撤去や操業停止を受け入れざるを得なくなる可能性があり、当該事業の継続にも影響を及ぼす可能性があります。 b.許認可の取得及び発電所サイトにおける地域関係者等との合意再生可能エネルギー発電所の開発に際しては、管轄省庁及び地方自治体が管轄する農地転用、林地開発、道路の占用等の複数の許認可取得が必要な場合があります。また、再生可能エネルギー事業は、発電所の立地する地域の自然環境資源を活用して行うものであり、許認可取得には地権者のみならず周辺地域住民の合意が必要となります。当社グループにおいては、事前調査を通じて各種許認可取得に必要な措置を講じており、また地域社会及び地域環境に対する最大限の配慮の上で、法令や条例で定められた許認可や環境アセスメントの実施のみならず、事業実施地域における住民向けの各種説明会を通じて地域社会からの理解を得ながら事業化を進める方針としています。したがいまして、再生可能エネルギー発電所の開発に係る許認可の取得が不可能又は時間を要する場合、埋蔵文化財の発見等により追加調査や移築に時間が必要な場合、並びに地方自治体、地元住民及び環境団体等の関係者との合意形成が遅延或いは成されなかった場合等においては、当社グループが想定するスケジュールや規模にて事業化が行えない可能性があり、かかる場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.環境アセスメント1997年6月に制定された環境影響評価法(通称:環境アセスメント法)は、道路、ダム、鉄道、空港、発電所等13種類の事業において環境アセスメントの手続きを行うことを定めています。環境アセスメントにおいては、「環境の自然的構成要素の良好な状態の保持」(大気環境、水環境及び土壌環境・その他の環境)、「生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全」(植物、動物及び生態系)、「人と自然との豊かな触れ合い」(景観及び触れ合い活動の場)、「環境への負荷」(廃棄物等及び温室効果ガス等)の中から対象事業の性質に応じて適切な環境要素が選定され、事業者自らが調査・予測・評価を行っていきます。当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、一定規模以上の風力、地熱及びバイオマス発電所の建設に当たって、環境アセスメントの実施が義務付けられています。また、都道府県又は自治体によっては、当該都道府県又は自治体の条例に基づき、再生可能エネルギー発電所の建設に際して、環境アセスメントの実施が要請されることがあります。当社グループにおいては、各発電所の事業化に当たって、当該地域における過去の環境アセスメント実施履歴の調査や自主調査等により環境アセスメントにおける必要対処項目の事前確認を行っています。しかしながら、事前調査では想定されていない必要対処項目が発生した場合や、環境アセスメントにかかる法令又は条例の改定が行われた場合には、事業化時期、各発電所の開発規模又は開発可否等に影響を及ぼし、又は環境アセスメントに要する費用が増加する可能性があります。このような場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 d.電力系統への接続及び電力供給発電所から電力供給を行うに際しては、電力系統への接続が必要となります。電力系統へ接続するためには工事費負担金と呼ばれる費用負担が求められます。また通常、接続予定の電力系統に空容量がある場合は、接続地点までの送電設備を建設する費用が発生し、電力系統に空容量がない場合は、送電設備の建設費用のほかに、電力系統の増強費用が追加で発生します。この増強費用は、当社グループ単独での負担、もしくは周辺地域で同じく事業を計画し、電力系統への接続を希望する他事業者との分担となる場合があります。当社グループにおいては、事前に系統の空容量及び接続にかかる費用を確認し、計画的に電力系統への接続を確保する取り組みを行っていますが、他事業者が先行して接続契約を結んだ場合には、当社グループは電力系統の容量が確保できない可能性があります。また、他事業者が事業継続を断念した結果、当社グループが当初想定していた以上に接続費用が増加する可能性や、電力系統に接続をする上で入札が行われる場合(募集プロセス等)においては、接続までに当社の想定以上に時間を要する可能性があります。なお、操業後に電力供給先の送電網が深刻なトラブルに見舞われる場合があり、かかる場合には当該送電網に接続して電力供給を行うことが不可能又は困難となる場合があります。また、送電線敷設用地を使用する際に、有効期間のある道路使用許可等の許認可が必要となる場合もあります。事業計画時に想定していなかった何らかの事情により、発電事業を継続している間に当該許認可が失効し、既存の送電線敷設用地が使用できなくなった場合には、電力供給が不可能又は困難となる可能性があります。このような状況により当社グループが発電した電力を完全に売電できない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 e.競合他社当社グループが特定の事業候補地で事業開発を進めるにあたり、競合他社が当該候補地を確保することや公募案件で競合他社が採択される等により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 f.設備調達・外注当社グループは、成長市場である再生可能エネルギー市場において、大型・先進的な発電所の開発に取り組んでいます。一般的に成長市場においては、先進的又は特殊な設備・業務等について、業界全体で一時的に需要が供給を上回る場合があります。業界全体での設備、資材又はサービスの供給能力が不足し、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 g.その他上記a~fに記載しています、土地取得や許認可、系統連系等に係るリスク、またこれらの複数のリスクが同時に顕在化する場合、また、その他計画外・想定外の事象の発生により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 各種電源のリスクa.太陽光発電1.運転開始済みの太陽光発電所当社グループにおいては、2017年5月31日現在、連結子会社7社による大規模太陽光発電所の運転を開始しています(合計発電容量約141MW、モジュールベース)。太陽光発電における発電量は「日射量」に比例するところ、かかる日射量は当社グループによるコントロールが及ぶ事象ではありません。日射量の多い春季から秋季にかけての全国的な長期間の悪天候、新しい建物の建築や樹木の成長等による周辺環境の変化、また、降灰・粉じん・黄砂・ガス等による直達光・散乱光の減少等により、当社グループの大規模太陽光発電所が設置された地域における日射量が低下し、これにより当社グループの大規模太陽光発電における年間総発電量が想定より減少した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.建設中の太陽光発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の案件一覧 ① 建設中案件)」に記載のとおり、本書提出日現在において共同事業による大規模太陽光発電所2箇所を建設工事中です。当社グループは、大規模太陽光発電所の建設に関して、EPC事業者(*4)との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災等の事由により事業計画に遅延が生じた場合には、工事請負契約の金額が増加する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*4)EPC事業者:発電所建設において、Engineering(設計)、Procurement(調達)及びConstruction(建設)を含む一連の工程を請け負う事業者を指しています。 3.認定取得済みの太陽光発電所当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の案件一覧 ② 推進中案件)及び(開発中の案件一覧 ③初期検討案件)」に記載のとおり、複数のプロジェクトについてFITに基づく設備認定を取得して、事業化に向けた取り組みを進めています。発電所の着工に至るためには、地権者との交渉及び調整並びに関係省庁・自治体からの許認可の取得及び関係省庁・自治体への届出等が必要です。当社グループでは、推進中の案件に関して許認可の取得手続きや工事着手のための準備を行っていますが、各案件の発電規模は大きいため、開発には一定の期間が必要となります。当社グループにおいて一定期間を過ぎても合理的な理由なく開発を進捗できず、管轄省庁の聴取に対して合理的な説明を行うことができない場合には、管轄省庁の判断にて既取得の設備認定が取り消される可能性があります。また、事業化の各段階における開発投資についてはSPC(*5)の設立以前から当社がSPCに対する立替金として資産計上しているため、何らかの事由により開発が中止となった場合には、当社グループは損失を計上することになり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (*5)SPC:特別目的会社(Special Purpose Company)のことを指しています。当社グループでは基本的に発電所毎に共同事業者が異なること、またプロジェクトファイナンスを行う上でリスク分散を図ることを理由として、発電所毎にSPCを設立し、SPCは当該発電所を所有しています。なお、当社グループにおいてはSPCを株式会社として設立して株式による出資を行う場合に加え、SPC(営業者)を会社法上の合同会社(GK)として設立して商法上の匿名組合(TK)として営業者に出資を行う場合(TK-GKスキーム)があります。TK-GKスキームの主な特徴としては匿名組合員が有限責任であること及び営業者であるSPCの段階で法人税課税が発生せず、匿名組合員に直接課税がされることが挙げられます。 b.バイオマス発電1.バイオマス発電案件の開発当社グループは、「第1企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の案件一覧 ③初期検討案件)」に記載のとおり、バイオマス発電の事業化に向けた検討を行っています。事業化の各段階における開発投資について、地方自治体との事業開発に係る協定書の締結や地権者との用地確保に係る協定書の締結等をもって、当社はSPCの設立以前から当社がSPCに対する立替金を資産計上した上で、これに対し事業化の成功確度を考慮した上で一定の引当金を計上することとしています。しかしながら、事業化を断念した場合には、未引当の開発費用が損失として計上されるため、当社グループの事業計画及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 2.燃料の調達と市況動向当社グループには、秋田県秋田市において、東北地域で最大級となる出力20.5MWの木質バイオマス発電所を運営する連結子会社があります。当該バイオマス発電所では、事業計画上、燃料として国内未利用木材(FIT適用単価32円/kWh適用)を重量ベースで約7割、輸入PKS(パーム椰子殻)材(同24円/kWh適用)を同約3割使用しています。国内未利用材の調達については、秋田県内における複数の主要な木材生産業者との間で、長期間に亘り単価固定かつ安定的に調達できるものとする長期供給契約を締結しています。しかしながら、木材生産業者が国内未利用材の十分な生産及び供給を行えない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。輸入PKS材については、供給会社との間で複数年に亘る数量保証の供給契約を締結しています。しかしながら、供給会社の倒産等の不測の事態により発電所の当初運営計画に比べて十分な燃料材の調達が行えない場合、PKS価格、輸送運賃又は為替相場が変動した場合、等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、PKS材の調達地であるインドネシア及びマレーシアにおける政情不安等が生じた場合や、将来当該国における政府がPKS材の輸出に関する規制を強化した場合には、当社グループのPKS材調達計画に影響を及ぼす可能性があります。 3.プラントの運転及びメンテナンス当社の参画するバイオマス発電所では、運転について内製化していますが、メンテナンスについては一部外注しています。主設備であるボイラー等の運転に関し、事故や人的ミスが発生し、又は技術者の確保や技術の習得が適切に行えなかったこと等の不測の事態によりプラントの運転に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.風力発電1.風力発電案件の開発当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の案件一覧 ③初期検討案件)」に記載のとおり、洋上・陸上風力発電の事業化に向けた検討を行っています。風力発電の事業化に際しては各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメント(事業の規模や地域条例による)が必要となるため、開発段階において建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生していきます。当社グループでは、当該開発投資に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図るとともに、事業化の各段階における開発投資について、地方自治体との事業開発に係る協定書の締結や地権者との用地確保に係る協定書の締結等をもって、SPCの設立以前から当社がSPCに対する立替金として資産計上した上で、これに対し事業化の成功確度を考慮した上で一定の引当金を計上しています。しかしながら、風況観測若しくは環境アセスメントの結果等を受け事業化を断念した場合には、未引当の開発費用が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.洋上風力発電案件の開発日本を含むアジア地域において、洋上風力発電所の開発はまだ開始して間もなく、そのため発電設備等の組み立てや仮置きを行う港湾設備や、風車の敷設船舶等の設備開発・整備、又はメンテナンス体制の構築は発展途上にあります。また、事業周辺地域における関係者との合意形成についても、前例が少なく、時間をかけた十分な説明により理解を頂く必要があります。当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の案件一覧 ③初期検討案件)」に記載のとおり、風況ポールを設置し、洋上風力発電所の事業化に向けた検討を行っています。洋上風力の開発は先行投資段階にあり、当該先行投資の回収は長期に亘るため、開発費の拠出は損益計算書上で費用認識され、当社グループの足元の業績を圧迫することになります。また、洋上風力発電に必要な社会インフラの整備が進まない場合や、海底地盤の状況等を含む立地条件が不適当な場合、事業周辺地域における関係者との合意形成が困難となり、又は時間を要する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態並びに当社グループの中長期な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。 d.地熱発電地熱発電所の事業化に際しては、各種許認可の取得に加え、地中の資源量を把握するために地表調査、掘削調査、噴気試験といった各種調査を行っていきます。調査結果を踏まえ、温泉資源を利用する利害関係者と共存できる持続可能な発電規模の見極めを図ることで、周辺地域関係者からの事業への同意取得を目指していきます。一方、工事着工前の開発段階から一定程度の先行的な費用が発生します。また、地中における資源分布は、地表から完全に把握することが難しく、掘削において熱源を掘り外す可能性もあります。当社グループは、地熱発電所について、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の案件一覧 ③初期検討案件)」に記載のとおり、事業化に向けた検討を行っており、JOGMEC(独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)から助成金を取得の上、地表調査及び掘削調査を実施してきました。なお、今後エネルギー政策や助成金制度等が変更になった場合には、当社グループの地熱発電の開発活動に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、綿密な調査結果分析及び当該開発費用に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資については、地方自治体との事業開発に係る協定書や地権者との用地確保に係る協定書の締結等をもって、SPC設立以前から当社グループがSPCに対する立替金として資産計上した上で、これに対し事業化の成功確度を考慮して一定の引当金を計上しています。しかし、当社グループが地熱発電所の事業化を断念した場合等には、未引当の開発費用が損失計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 開発プロセスの進捗に伴う事業開発報酬当社グループにおける再生可能エネルギー発電所の事業開発においては、発電所が運転を開始するまでに、地権者との協定書締結、各種許認可取得、ファイナンスの組成、建設管理といった各段階における取り組みがあります。当社は、社外の出資者と共同事業として再生可能エネルギー発電所を所有するSPCに対して、再生可能エネルギー発電所設立に係る重要な許認可の取得、土地確保及びファイナンス関連契約の締結に係る開発支援業務を提供しており、開発支援に係る役務の提供完了をもって、SPCから事業開発報酬を受領しています。事業開発報酬の水準はSPCの行う事業の規模に概ね比例しており、1件当たり数億円から十数億円規模となる場合があります。事業開発報酬の計上金額は、各事業年度における新規発電所に係る開発支援業務完了の有無又はその規模・件数により変動し、そのため「再生可能エネルギー開発・運営事業」は開発報酬の計上の時期により売上高及び利益は増減する傾向にあります。当社は開発段階におけるSPCに対する持分を持分法適用水準としているため、当該事業開発報酬は当社の未実現利益を控除した金額を、当社の連結売上高に計上します。事業開発報酬を計上したものの、事業開発報酬を受領する前に何らかの事由により開発が中止された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが推進する再生可能エネルギー発電所の開発スケジュールの遅延が生じた場合には、事業開発報酬の計上時期も遅延することとなり、当該連結会計年度における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ プロジェクトの開発進捗と業績の関連当社グループの主要な連結経営指標等の推移は下記のとおりです。 回次第15期第16期第17期第18期決算年月2014年5月期2015年5月期2016年5月期2017年5月期売上高(千円)4,256,5775,539,9288,556,2548,265,097EBITDA(千円)1,072,5941,725,4494,078,2315,072,379経常利益(千円)610,092712,9331,307,9721,845,524親会社株主に帰属する当期純利益(千円)274,809433,568305,6782,023,688 (注) 第16期、第17期及び第18期の連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、PwCあらた有限責任監査法人の監査を受けています。第15期の連結計算書類については、「会社計算規則」(2006年法務省令第13号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく、PwCあらた有限責任監査法人の監査を受けていませんが、会社法第444条第4項の規定に基づき、PwCあらた有限責任監査法人の監査を受けています。 2017年5月期には総事業費として当社グループの過去最大案件である軽米東ソーラーに係る過去最大の事業開発報酬を計上しています。このため、2017年5月期における「再生可能エネルギー開発・運営事業」の売上高と利益は過年度と比較して増加しています。当社は本書提出日現在において大規模太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電及び地熱発電を含む再生可能エネルギー発電所の開発を進めていますが、今後の調査検討等に伴いこれらの案件が遅延又は中止となる場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、当該業務の提供を受けたSPCにおいては事業開発報酬と同額が開業費として計上され、運転開始後5年間で償却されます。当社グループが中長期的に利益成長するためには開業費償却が終了したプロジェクトの積み上がりが必要となるところ、稼働後5年が経過し開業費償却が終了するプロジェクトは2019年5月期の水郷潮来ソーラーまで予定されていません。また、当社グループは新規のプロジェクトの開発にむけた先行的な支出を行うため、当面は先行的な支出や開業費償却が当社グループの利益水準を圧迫する傾向にあります。以上より、今後の当社グループの利益水準は開発支援業務を提供するプロジェクトの規模やそれに係る事業開発報酬の計上時期に大きく影響を受けることとなります。今後の当社グループの業績や成長性の判断においては過年度の業績及び短期的な業績見通しのみならず、開発中のプロジェクトの進捗状況、運転中のプロジェクトの発電状況や開業費償却時期等の経営情報を総合的に検討する必要があります。なお、当社は2016年8月末日までに当社グループの「プラスチックリサイクル事業」を担っていた当社連結子会社の全株式の譲渡を実施しました。当該株式譲渡の結果、2016年8月以降の期間においては、「プラスチックリサイクル事業」の業績は当社グループの業績に現れません。また、当該株式譲渡に伴い、2017年5月期において関係会社株式売却益として2,350百万円の特別利益を計上しています。 ⑥ 業績の季節変動一般的に太陽光や風力といった自然由来の再生可能エネルギーを活用する電源は、日々の天候変化に加えて、季節に応じた発電量の変動があります。太陽光においては日射量の多い春季から秋季、風力においては低気圧が優位な冬季に発電量が多い傾向があります。当社グループは現在のところ他の電源に比較し大規模太陽光発電の事業化が先行しているため、当社グループの業績にも季節による偏りが生じる可能性があります。 ⑦ 開発出資プロセス及び管理再生可能エネルギー開発出資から発生する損失の予防・抑制を目的として、当社グループは開発出資案件の審議における厳格なスクリーニング、撤退判断及び出資後の事後管理について各々基準を設け、管理を行っています。新規事業投資案件のスクリーニングでは、FIT期間におけるキャッシュ・フロー計画を含めた事業計画を精査し事業性を厳格に評価するとともに、内部収益率(IRR)のハードルを設定し、リスクに見合った収益が得られる案件を選別できる仕組みを整えています。既に実行済みの開発出資案件については、各案件における課題を早期に発見し、適切な措置を講じることで損失を極小化するために、予実管理の徹底及び定期的な事業性評価を行うモニタリング体制を構築しています。このように、新規事業投資実行時のスクリーニングの仕組み及び案件の事後管理に係る手続きを整備していますが、期待どおりの収益を獲得できない場合や、プロジェクト関係者との調整が遅滞する場合、事業投資や事業提携が計画どおりに実現できない場合等は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) ファイナンスに関する事項① 有利子負債への依存当社グループは、運転資金や設備投資資金について金融機関から借入れを行っています。2017年5月期末時点の連結有利子負債残高及び純有利子負債は40,440百万円及び27,543百万円であり、純有利子負債及び純資産の合計額における純有利子負債依存度(純有利子負債/総資本比率)は約79%です。新規及び借り換え時の資金調達において金融機関との折衝が滞り資金の調達に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループにおける有利子負債の多くには財務制限条項が付されており、これら財務制限条項に抵触した場合には当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおける有利子負債のほぼ全てが固定金利にて調達されているため、借入期間中における市場金利の変動による金利負担の増加は想定されないものの、市場金利が上昇した場合、今後建設及び開発を行う新規発電所における負債の調達コストが増大するため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 各発電所SPCに対する出資持分当社は、資金的な制約の中で、今後開発が見込まれている再生可能エネルギー発電所の案件に対して、機会を逃さず、また早期に事業化するために、開発段階においては投資資金の配分を分散化させることを志向しています。そのため、現状、案件成立初期時点における当社の事業SPCへの出資持分比率については、財務戦略上の観点から持分法適用水準としています。併せて、各太陽光発電所を開発運営するSPCへの出資持分比率については、共同出資者との出資者間合意の定めにより、一定期間の経過後に一定の価格にて当社が他共同出資者の出資持分を買い取る権利(コール・オプション)を有し、また、他共同出資者がその出資持分を当社に売り渡す権利(プット・オプション)を有している場合があります。当社グループは、多数の開発案件に投資するために案件ごとの初期の出資時には投資額を抑制しつつ、当該コール・オプションの行使により将来的に各発電事業への出資持分比率を引き上げる方針です。しかしながら、当社グループにおける資金制約等により、共同出資者からの出資持分の買い増しが遅れる場合には、再生可能エネルギー事業における収益への貢献も限定的となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの事業計画上予定された時期以外の時期に、他の共同出資者がプット・オプションを行使し、当社グループが出資持分を買い取る義務が生じた場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、共同出資者とオプション契約を締結していない場合においても、共同出資者との合意が得られた場合には、当社は再生可能エネルギー発電所の持分を追加取得する可能性があり、かかる場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、オプションの行使等により出資持分を追加取得し、対象となるSPCを連結化した場合、追加取得価額の水準に応じて段階取得に係る差損益及びのれんが計上されます。 ③ 関係会社におけるスポンサーサポート当社グループにおいて発電事業を運営するSPCである連結子会社及び関連会社各社は、発電所建設に際して、融資団からの資金調達(借入金)を行います。当該借入金のファイナンス関連契約は、リミテッドリコース又はノンリコースの仕組みに基づいており(第5 経理の状況における「ノンリコース長期借入金」)、SPCと当社の間において一定の倒産隔離スキームが構築されています。しかしながら、SPCの業績悪化等、一定の条件が発生した場合には融資関連契約に従い、当社を含むSPCへの出資者はSPCに対するスポンサーサポート義務を負う場合があります。国内において太陽光発電所に関してはプロジェクトファイナンスの組成実績が豊富であるため、一般的に融資関連契約に規定されるスポンサーサポートは他の再生可能エネルギー電源に比べると限定的となる傾向にあります。一方で、継続的な燃料材の供給と運営が必要なバイオマス発電や風車のメンテナンスが必要となる風力発電の場合には、融資団はSPCへの出資者からより多くのスポンサーサポートを求める傾向にあります。当社グループの太陽光発電所を運営するSPC各社において、不測の事態により発電を行うことができない場合や、想定以上の悪天候が複数年連続した場合等、これらの要因により工事費の計画超過又は財務制限条項の指標の悪化等融資関連契約に定められた事象に該当したときは、当社は当社の連結子会社又は関連会社である発電事業者の出資者として、一定の限度額内において劣後貸付又は株式での追加出資の義務を負う場合があります。また、当社が出資する太陽光発電以外のSPCにおいては、不測の事態により収益性が計画を大きく下回った場合等においては、当社による追加出資が必要となる場合があります。これらの場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 海外からの調達及び海外事業展開に関するリスク① カントリーリスク当社グループは、各国・地域の再生可能エネルギー導入政策、法規制又はマクロ経済環境の状況を見極めた上で海外地域からの資材調達や現地での事業化に取り組む方針を採用しています。しかし、これらの国・地域での事業展開においては、政治、経済、社会情勢、文化、宗教、慣習、テロ等の様々な要因に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規制の変更等による国家収用・送金停止・関税その他の課税のほか、カントリーリスクが存在します。このようなリスクが顕在化した場合には、事業遂行の遅延・不能等が生じる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 為替リスク再生可能エネルギー発電所の発電設備には海外から輸入する設備・資材も含まれており、さらに当社グループにおいてはバイオマス発電事業における輸入燃料の購入を行っています。また、海外における事業開発のために海外子会社設立を行っているため、為替相場の変動により当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4) その他のリスク① 自然災害・火災・事故当社グループの本社機能は東京にあります。また、全国に複数の運転中又は建設中の発電所があります。大規模な台風、地震、火山の噴火、津波、洪水、地滑り、豪雨、大雪等の自然災害又は異常気象のほか、戦争、テロリズム、武装紛争等の人的災害、送電障害等の主要な社会的インフラ障害等が発生した場合には、発電所等の設備の大規模な修繕が必要となり、当社グループの事業運営が継続できない又は重大な支障を生じる可能性があります。また、資材や燃料のサプライチェーンにおける重大な事故や故障、発電設備及び送電インフラの重大な事故や故障、重大な労働災害等が発生した場合にも、発電所の操業に支障が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② コンプライアンス及び各種法令の施行・改正等当社グループの事業領域は、各事業の法的規制において記載した法令以外にも、大気汚染、排水等に伴う水質汚染、騒音、廃棄物等をはじめとする環境関連法令の適用を受けています。さらに、開発プロセスやサプライチェーン上での法令違反も当社グループの事業におけるリスクとなります。当社グループはコンプライアンス憲章に基づき、コンプライアンス体制を構築し、法令遵守の徹底に取り組んでいます。しかしながら、法令違反等が発生した場合、また新たな法規制が追加された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 個人情報や機密情報の管理当社グループの事業においては、個人情報や取引先の機密情報を取り扱っており、それらの情報の管理や、セキュリティ管理は重要な事項です。このため、当社グループでは、情報を保管している部屋への入退室管理、情報・ネットワーク機器のセキュリティ対策、従業員を対象とした教育等情報管理の強化・徹底を図っています。また、外部の委託先についても、守秘義務契約を締結し、機密情報の漏洩を防ぐべく、情報の管理を行っています。このような取り組みにもかかわらず、当社グループの取扱う個人情報や取引先の機密情報につき、情報漏洩、紛失、破壊等の事態が発生した場合には、顧客等からの損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのみならず、当社が開発中のプロジェクトに関連する関係者による重要な情報の漏洩等が発生した場合、当社の事業開発が遅延又は頓挫するリスクがあり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権当社グループにおいて他者の知的財産権その他の権利を侵害する結果となった場合には、損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 人材の採用・育成・維持当社グループは、新しい事業分野に進出し、事業規模を拡大していくために、高度な専門性、独自性、創造性を持つ多様な人材を採用・育成・維持することが極めて重要であると考えています。そのために、戦略的な人材採用活動の実施、人材開発プログラムの実施、育児支援制度をはじめとする福利厚生の充実等により、優秀な人材を発見して採用・育成し、従業員にとって働きやすい労働環境と就業環境を確保することに努めています。このような取り組みにも関わらず、労働市場における人材流動性の高まり又は当社グループの魅力度低下等の理由により、新卒及び中途での人材の採用が困難になった場合や多くの人材流出が生じた等の場合には、将来、当社グループが求める前述の人材を十分に確保できない可能性があります。このような場合には、当社グループの将来的な事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 保有資産及びSPC出資持分の減損当社グループは、再生可能エネルギー発電所等に係る有形固定資産及びのれん等の無形固定資産を所有しています。当社グループは、連結子会社又は関連会社の収益性の低下により各関係会社の簿価を回収できない場合、当該事業にかかる資産について減損処理を行うことがあります。また、のれん等の経済価値及び株式の市場価値が下落した場合、当該のれん等について減損処理を行うことがあり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は原則として再生可能エネルギー発電所の開発に際してプロジェクト関連契約や融資関連契約の締結確度が高まった段階においてSPCに出資を行いますが、先行してSPCに出資を行い、その後に事業化を断念した場合等においては当該出資に係る減損処理を行うことがあり、このような場合には当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 訴訟当社は、コンプライアンスを重視し、取引先との紛争の未然防止に努めていますが、何らかの理由によりトラブルが生じた場合には、当社が訴訟等の対象となる可能性があります。本書提出日現在、過去に共同事業の検討を行っていた企業より、同社が共同事業への参画を行えなかったことに伴う収益機会を逸失したとして、損害賠償請求訴訟(請求金額250百万円)が提起されています。当社は、事業化検討過程における同社との協議は、適法かつ常識的な商慣習に則り行われたもので、当該請求には理由がないものと考えており、裁判上で争う方針ですが、当該訴訟及びその他訴訟等により、損害賠償責任等が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、当該損害賠償請求訴訟に関する引当金を計上していません。 ⑧ プラスチックリサイクル事業子会社の株式譲渡契約に含まれる補償条項当社は、2016年7月末に、「プラスチックリサイクル事業」に含まれていた株式会社エコスファクトリー、株式会社グリーンループ及び株式会社日泉につき、当社が所有する全株式を譲渡することを約した株式譲渡契約を、ヴェオリア・ジャパン株式会社との間で締結し、2016年8月末日までに全株式の譲渡を実施しました。当該株式譲渡契約において、当社が株式譲渡契約に規定される重大な義務違反又は重大な表明保証違反を行った場合には、当社は、買い手のヴェオリア・ジャパン株式会社に対して、一定の期間、一定の金額を上限とした補償を行う旨規定されています。当該補償条項は、同種の株式譲渡取引において一般に規定される内容と概ね相違ありませんが、何らかの理由により当社による重要な義務違反又は重要な表明保証違反を認定された場合には、当社からヴェオリア・ジャパン株式会社への補償金の支払義務が生じ、その結果、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、当該補償条項の発動に備えた引当金を計上していません。 ⑨ 潜在株式当社グループは、役員及び従業員へのインセンティブ付与を目的として、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しており、2017年5月31日現在において発行済株式総数に対して8.72%の潜在株式が存在します。このストックオプションが行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、ストックオプションの行使により発行された当社普通株式が株式市場で売却された場合は、需給バランスに変動を生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。なお、2017年5月31日現在において権利行使可能な潜在株式はありません。 ⑩ 配当政策再生可能エネルギー事業においては大規模な事業投資が必要なことから、当社では財務体質の強化を重要課題の一つとして位置づけています。当社は、これまで配当は実施していません。また、当面の間は内部留保の充実を図り、剰余金を再生可能エネルギー事業の拡大のための投資に活用していくことが、株式価値の向上に資すると考えています。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針です。しかしながら、現時点において配当実施の可否及びその実施時期等については未定です。