キヤノン(7751)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
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株価推移
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10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2016 | 34,015 | 2,289 | 1,507 | -3,368 | 5.0 | 138.0 | 150.0 | 54.2 |
| FY2017 | 40,800 | 3,315 | 2,419 | 4,255 | 7.8 | 222.9 | 160.0 | 55.2 |
| FY2018 | 39,519 | 3,430 | 2,528 | 1,697 | 8.4 | 234.1 | 160.0 | 57.7 |
| FY2019 | 35,933 | 1,747 | 1,251 | 1,299 | 4.3 | 116.9 | 160.0 | 56.5 |
| FY2020 | 31,602 | 1,105 | 833 | 1,784 | 3.0 | 79.4 | 80.0 | 55.7 |
| FY2021 | 35,134 | 2,819 | 2,147 | 2,438 | 6.9 | 205.4 | 100.0 | 60.5 |
| FY2022 | 40,314 | 3,534 | 2,440 | 818 | 7.3 | 236.7 | 120.0 | 61.1 |
| FY2023 | 41,810 | 3,754 | 2,645 | 1,758 | 7.3 | 264.2 | 140.0 | 61.9 |
| FY2024 | 45,098 | 2,798 | 1,600 | 3,095 | 4.4 | 165.5 | 155.0 | 58.6 |
| FY2025 | 46,247 | 4,554 | 3,321 | 2,385 | 8.8 | 367.5 | 160.0 | 56.9 |
バフェット流モート診断
総合スコア:13/25 主要モート:無形資産 持続性:判定中
キヤノンは「Canon」ブランドの強力な認知度と、カメラ、プリンター、医療機器分野における長年の技術開発で培われた特許ポートフォリオを持つ。特に、一眼レフ・ミラーレスカメラ市場でのブランド力は世界トップクラスであり、長年にわたり高い市場シェアを維持している。また、医療機器分野では、CT、MRI、X線診断装置などで高い技術力を誇る。
法人向け複合機やプリンターでは、消耗品(インク・トナー)の継続的な購入や、特定のソフトウェア・サービスとの連携により、顧客の乗り換えには一定のコストや手間が発生する。特に、大規模なオフィス環境では、導入済みのシステムとの互換性や保守体制の引き継ぎが障壁となり得る。
キヤノンの主要事業であるカメラ、プリンター、医療機器には、直接的なネットワーク効果は限定的である。ユーザーが増えることで製品の価値が向上するような、プラットフォーム型のビジネスモデルではない。
長年の生産ノウハウやサプライチェーンの最適化により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。しかし、グローバルな価格競争が激しい市場であり、他社との圧倒的なコスト優位性を確立しているとは言い難い。特に、低価格帯のコンシューマー向け製品では価格競争が顕著である。
カメラ、プリンター、半導体露光装置、医療機器といった複数の事業領域で、グローバル市場において高いシェアを持つ。特に、半導体露光装置市場では、ASMLに次ぐ規模であり、寡占的な市場構造の中で一定の地位を確立している。これにより、研究開発投資や生産規模の面で優位性を発揮している。
競合との比較優位
カメラ事業では長年のライバルであり、ブランド力や技術力で競合する。しかし、キヤノンはプリンターや医療機器など事業ポートフォリオの多様化で優位性を持つ。
カメラ事業において、特にミラーレスカメラ市場でキヤノンと激しく競合。キヤノンはブランド力と安定した製品ラインナップで対抗する。
プリンター事業における主要な競合。キヤノンは消耗品ビジネスとブランド力で差別化を図るが、価格競争は激しい。
半導体露光装置市場における圧倒的なリーダー。キヤノンは特定分野で競争するものの、市場全体での支配力はASMLに劣る。
強気シナリオ
デジタルカメラ市場におけるブランド力と技術的優位性の維持・強化
インクジェットプリンター事業における消耗品ビジネスの安定的な収益貢献
医療機器事業の成長と、半導体露光装置事業における技術的地位の維持
弱気シナリオ(モート侵食)
デジタルカメラ市場の縮小と、スマートフォンカメラの高性能化による代替
プリンター市場におけるペーパーレス化の進展と、競合他社による価格攻勢
半導体露光装置市場におけるASMLとの技術的・供給能力の差の拡大
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
キヤノンの持続的競争優位が失われるシナリオを考える。まず、ブランド力が急速に陳腐化し、新興メーカーや異業種からの参入者に対して魅力が低下する状況。次に、中核事業であるカメラやプリンターにおいて、技術革新の波に乗り遅れ、競合他社に決定的な差をつけられること。特に、デジタルカメラ市場が予想以上に早く縮小し、代替技術(例:スマートフォン)がキヤノンの技術的優位性を凌駕する事態。また、医療機器や半導体露光装置といった高付加価値分野でも、技術開発競争に敗北し、市場シェアを大きく落とす可能性。さらに、グローバルサプライチェーンの混乱や地政学的リスクにより、生産・供給体制が著しく悪化し、コスト競争力や納期対応能力が失われることも考えられる。これらの要因が複合的に作用することで、現在の「wide moat」が急速に侵食される可能性がある。
5年後のモート予測
デジタルカメラ市場でのブランド力維持と、ミラーレスへのシフト成功。プリンター事業は安定し、医療・半導体露光装置事業が成長を牽引し、全体として緩やかな増収増益。
カメラ市場は横ばい傾向、プリンター事業は消耗品で安定。医療・半導体露光装置事業は堅調だが、競争激化により成長は限定的。全体として微増収、利益は横ばい。
カメラ市場の急縮小とスマートフォンへの代替が進む。プリンター事業はペーパーレス化で苦戦。医療・半導体露光装置事業も競争激化でシェア低下。全体として減収減益となる。
グレアム防衛的投資家 7基準
| 1. 適切な企業規模 | 時価総額 38,231億 | |
| 2. 健全な財務 | 自己資本比率 56.9% | |
| 3. 利益の安定性 | 10年連続黒字 | |
| 4. 配当の継続性 | ?年連続配当 | |
| 5. 利益成長 | EPS 3年成長 15.8% | |
| 6. 適度なPER | PER 11.5倍 | |
| 7. 適度なPBR | PBR 1.06倍 |
合格数:5/7 防衛的投資家候補水準
直近の適時開示
- 2026-07-27 臨時報告書
- 2026-07-14 自己株券買付状況報告書(法24条の6第1項に基づくもの)
- 2026-06-12 自己株券買付状況報告書(法24条の6第1項に基づくもの)
- 2026-05-14 自己株券買付状況報告書(法24条の6第1項に基づくもの)