研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
| 2025-03 |
- |
345 |
| 2024-03 |
- |
261 |
| 2023-03 |
- |
265 |
| 2022-03 |
- |
264 |
| 2021-03 |
- |
300 |
研究開発活動(本文)
FY2025|9,156 文字
6 【研究開発活動】当社は、強みであるコンポーネント技術とデジタル技術の開発を通じ、基盤技術を深化させ、持続的な事業成長を牽引しています。デジタル基盤「Serendie」を活用し、得られるデータを基に新たな価値を創出するソリューションの提供を目指した研究開発を推進しています。また、社会や事業に大きなインパクトを与えることを目指し、先見の明をもって開発するフォアサイトテクノロジーの開発に注力し、社会課題の根本的な解決を目指した新たな価値創出に挑戦します。さらに、パートナーとの共創により早期の社会実装を目指し、社会・環境を豊かにしながら事業を発展させる研究開発を推進し、サステナビリティの実現に貢献します。当連結会計年度における三菱電機グループ全体の研究開発費の総額は2,288億円(前連結会計年度比103%)であり、事業セグメントごとの主な研究開発成果は以下のとおりです。 (1) インフラ交通システム、ネットワークソリューション機器、発電機・電動機などの回転機、脱炭素に貢献する高効率な送変電機器や受配電機器、監視制御システム、電力情報システム、防衛関連システム、宇宙関連システム、及びこれらを組み合わせたソリューション(E&Fソリューション、モビリティソリューションなど)の開発を行っています。当該分野における研究開発費は362億円であり、主な成果は以下のとおりです。① スリットフレームホームドア従来型のホームドアに代わる新型「スリットフレームホームドア」を開発し、出荷を開始しました。この新型ホームドアは、安全性を維持しつつ設置コストの削減やメンテナンスの効率化が期待でき、風圧影響を従来型から約40%軽減する構造です。また、従来型と互換性があり、設置工事の簡素化が可能です。今後も安全な駅ホームの実現を目指します。② デジタル基盤「Serendie」を活用した鉄道向けデータ分析サービス当社独自のデジタル基盤「Serendie」を活用し、鉄道事業におけるエネルギーの最適利用と鉄道アセットの最適配置・運用を支援する高度なデータ分析サービスを開始しました。これにより、鉄道車両のブレーキ時に発生する回生エネルギーの余剰電力を可視化し、地図上にマッピングして駅舎補助電源装置の最適配置場所を特定します。また、駅の混雑度、運行ダイヤ、運行状況に応じた鉄道アセット運用方法を提案します。この提案に基づき、鉄道事業者の設備導入や列車の省エネ運用を継続的に支援し、エネルギー運用の最適化に貢献します。③ 受配電設備向けスマート保安サービス受配電設備を遠隔監視し、取得したデータを活用することで保安業務を効率化する受配電設備向けスマート保安システムを開発し、高圧配電盤を対象にサービスを開始しました。受配電設備内に設置したカメラ及び各種センサーからデータを取得・解析することで、遠隔からの常時監視や異常兆候の抽出、劣化診断が可能となります。これにより保安業務の効率化が図られ、点検頻度の削減や事故の未然防止、さらには計画的かつ適切な頻度でのメンテナンス・更新が可能となり、将来的な電気保安人材不足の問題解決にも貢献します。④ 72/84kV環境対応開閉装置電力インフラ向け72/84kV環境対応開閉装置を開発しました。SF6ガスの代替として、真空バルブによる電流遮断及び高圧ドライエア絶縁方式を採用しました。1965年から製品化し遮断性能に優れた当社製の真空バルブと、地球温暖化係数がゼロである自然由来のドライエアを絶縁媒体として採用したことで、環境負荷の低減と保守作業の効率化に貢献します。⑤ 先進レーダ衛星「だいち4号」による初観測画像を取得当社が宇宙航空研究開発機構(JAXA)から受注し、2024年7月1日に打ち上げられた先進レーダ衛星「だいち4号」に搭載されているフェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ*1の電波発射試験において初観測画像を取得したことを確認しました。だいち4号はレーダで地球を観測する衛星で、高精度かつ広範囲の地表観測画像の直接伝送*2により短時間で地上局へ伝送が可能です。これらの情報は、地殻・地盤変動の監視、火山活動や地盤沈下、地滑り等の異変の早期発見、森林資源の管理等に活用されます。今後も衛星の開発・製造に携わるとともに、衛星データ利用を通じて社会課題の解決や豊かな社会の構築に貢献します。 (2) インダストリー・モビリティFAシステム、サーボモーターなどの駆動機器、配電制御機器、メカトロ機器、産業用ロボット、電動パワーステアリングなどの自動車用電装品、予防安全(自動運転)システム、ADAS*3などの競争力強化に向けた開発を行っています。当該分野における研究開発費は631億円であり、主な成果は以下のとおりです。① 三菱電機リニアトラックシステム「MTR-Sシリーズ」搬送システムで国内初*4となる曲線型のリニアトラックシステム「MTR-Sシリーズ」を開発しました。食品包装装置、電子部品組立・製造装置、電池製造装置等、幅広い業界をターゲットとし、当社がこれまで培ってきたFA駆動機器製品の多軸制御技術や設計資産をリニアトラックシステムに応用しています。自由なラインレイアウト、高速高精度な位置決め、長寿命化、簡単プログラミングを実現し、従来のベルト/チェーン駆動のコンベヤーと比べて、生産効率の改善に貢献します。② カメラを用いた非接触生体センシングによる体調異常検知技術ドライバーの体調異常を検知するため、カメラ映像から生体情報を推定する技術を開発しました。従来の姿勢崩れ検知に加え、リアルタイムでのデータ解析により、脈拍数や血圧の変化を非接触で検知することで、ドライバーの体調に基づいて適切な運転支援が可能になります。この技術により、交通事故の予防と安全な社会の実現に貢献します。 (3) ライフ昇降機、ビル管理システム、空調機器、調理家電、家事家電、照明機器、電材住設機器などの開発を行っています。当該分野における研究開発費は649億円であり、主な成果は以下のとおりです。① 複数種類・複数台のサービスロボットを統合管理スマートシティ・ビルIoTプラットフォーム「Ville-feuille(ヴィルフィーユ)」を活用した「ロボット移動支援サービス」の新機能として、「ロボット管制」と「ロボット統合監視」を開発しました。「ロボット管制」によって、ビル内におけるロボット同士の衝突や膠着を回避しロボットの稼働効率を向上させ、「ロボット統合監視」により、ビル管理者が複数のロボットを一元的に監視可能とすることで、ビル内におけるロボットの安全・安心かつ効率的な運用による省人化に貢献します。② マルチエリア空調「Good Share!」ルームエアコン霧ヶ峰と送風ファン、スマートスイッチ、環境センサーをクラウド*5で連携させ、室内の温度や湿度、運転状況、気象情報*6を活用してリビングの快適な空気を非居室に送風するシステムを開発しました。これにより、電気ヒーター使用時と比較して消費電力量を約33%削減*7し、高気密・高断熱住宅の特性を活かして日射熱などの自然エネルギーを活用することで消費電力量を約84%削減*7しました。これらの高い省エネ性が評価され、2024年度省エネ大賞を受賞しました。「Good Share!」は省エネ性と快適性を両立し、生活の質向上とカーボンニュートラルの実現に貢献します。③ ルームエアコン「霧ヶ峰 Z シリーズ」(2025 年度モデル)人の気持ちを測って空気を整える世界初*8の空調「emoco-tech(エモコテック)*9」をさらに進化させ、快適な体感温度を維持しつつ無駄な空調を抑制することで消費電力を抑える*10運転制御技術を開発しました。また、安定運転時に湿度がこもりやすい高気密・高断熱住宅においても、室内機ファン制御の最適化により湿度を効果的に除去することで、快適性を向上するとともに消費電力を抑制*11します。2027年度の省エネ基準を目標年度に先んじて全容量帯で達成し高い省エネ性を実現しました。これらの高い省エネ性や快適性の改善が評価され、2023年度に続き2024年度省エネ大賞を受賞しました。これからも快適性と省エネ性を両立する高度な技術開発によりカーボンニュートラルの実現に貢献します。 (4) ビジネス・プラットフォームデジタル変革を牽引する情報技術などの開発を行っています。当該分野における研究開発費は13億円であり、主な成果は以下のとおりです。① 生成AIを活用した薬剤師向け新アシスタントサービス薬学データベース、患者の属性情報、処方実績、指導履歴などをもとに、生成AIが患者ごとに最適な服薬指導のポイントを提案するアシスタントサービスを開発しました。薬剤師は提案されたポイントを参考に患者と対話することで、的確な服薬指導が可能になります。本サービスにより、服薬指導のさらなる信頼性の向上に貢献します。 (5) セミコンダクター・デバイス様々な事業分野を支える半導体デバイスなどの開発を行っています。当該分野における研究開発費は152億円であり、主な成果は以下のとおりです。① xEV*12用SiC*13-MOSFET*14チップ電動車(xEV)のインバーターに適したキーデバイスとして、「xEV用SiC-MOSFETチップ」を開発しました。当社独自構造を採用したトレンチ型*15SiC-MOSFETにより、従来製品*16と比較して電力損失を約50%低減することで、航続距離の延伸と電費改善に寄与し、さらに、当社独自のゲート酸化膜製法などの製造プロセス技術によって、長期使用時の品質の安定性も実現しました。これにより、高性能なxEVの普及を促し、脱炭素社会の実現に貢献します。② 800Gbps*17/1.6Tbps*18光ファイバー通信用200Gbps pin-PD*19チップデータセンター向け光トランシーバーに高速・大容量通信が求められている中、送信用光デバイスでは次世代の通信速度に対応する製品が市場投入されているのに対し、受信用光デバイスにおいては性能を満たす製品が少ないことから、「800Gbps/1.6Tbps光ファイバー通信用200Gbps pin-PDチップ」を新たに開発しました。送信用光デバイスと合わせ、飛躍的に増加しているデータセンター内通信の高速・大容量化に貢献します。③ 産業用LV100タイプ1.2kV IGBT*20モジュール再生可能エネルギー用電源システムに適したキーデバイスとして、「産業用LV100タイプ1.2kV IGBTモジュール」を開発しました。第8世代IGBTを搭載し、従来製品と比較して、電力損失を約15%低減*21することで、省エネに貢献し、さらに、従来製品と同一パッケージでのチップ配置最適化によって従来製品比1.5倍*22の定格電流1,800Aを実現しました。これにより、再生可能エネルギー用電源システムの大出力化と省エネ化を加速させ、脱炭素社会の実現に貢献します。 (6) その他・共通(新技術・基盤技術)社会課題解決、新たな価値の創出・提供に向け、新技術・基盤技術の研究開発を推進しています。当該分野における研究開発費は478億円であり、主な成果は以下のとおりです。① UI開発の効率化と品質向上を実現する「Serendie Design System」当社独自のデジタル基盤「Serendie」を活用し、UI開発の効率化と品質向上を実現するデザインシステム「Serendie Design System」を開発しました。多様な事業領域の知見を集約した豊富なデザインパーツと、デザインツール「FigmaⓇ*23」及び「ReactⓇ*24」の連携によって、UI開発におけるデザインから実装へのスムーズな移行の実現及び、高品質で統一感のあるUIの簡単な構築を実現しました。今後、社内外での利用を促進し、共創によるデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速に貢献します。② プラスチック高度選別実証機の運用開始ダイサン・株式会社と共同でプラスチック高度選別実証機を開発し、運用を開始しました。三菱電機グループが保有する高度選別技術の一つである「静電選別技術」を活用し、実環境に近い条件下で廃プラスチック選別の実証を行っています。今後は本実証機を活用し、多様な業界・分野における廃プラスチック選別の実証、課題解決に取り組み、循環型社会の実現に貢献します。③ スマート静電選別技術の開発、検証実験を開始プラスチックリサイクル技術のさらなる発展のために、混合プラスチック片の構成比変化に応じて種類ごとに自動選別できるスマート静電選別技術を世界で初めて*25開発し、検証機を製作しました。本検証機を用いて、専門知識やオペレーションノウハウがなくても自動で高純度に選別できる技術の検証を進め、高度選別技術の導入拡大を通じ、プラスチックリサイクル率の向上に貢献します。④ 多言語での円滑なコミュニケーションを実現する「翻訳サイネージ」外国籍従業員が増加する生産現場のコミュニケーション課題を解決し、作業の安全性や品質改善、働きやすい職場環境を実現するアプリケーション「翻訳サイネージ」を開発しました。日本語で作成した原稿を多言語に翻訳し、工場の朝礼などで説明者の話すスピードに合わせて同時表示します。これにより外国籍従業員はその日の作業内容や注意事項を母国語で理解でき、作業品質や安全性の確保、モチベーションの向上に寄与します。⑤ 小型サブナノ秒パルス深紫外レーザー装置国立研究開発法人理化学研究所、自然科学研究機構分子科学研究所と共同で、世界最高クラス*26の出力を持つ小型サブナノ秒パルス深紫外レーザー装置を開発しました。短パルスのマイクロチップレーザーと分布面冷却技術を採用することで、世界最高クラスの235ミリジュールの深紫外出力を常温で実現し、装置の小型化を達成しました。新材料や新薬の開発、粒子線がん治療などの先進技術開発をより身近なものにし、ウェルビーイングやカーボンニュートラル、安心・安全、サーキュラーエコノミーなどの社会課題の解決に貢献します。⑥ 世界初*27、水を主成分とする世界最高の蓄熱密度をもつ蓄熱材国立大学法人東京科学大学と共同で、世界で初めて水を主成分とする世界最高の蓄熱密度を持つ蓄熱材を開発しました。水を主成分とした新しい感温性*28の高分子ゲル*29を利用することで、60℃以下の低い蓄熱温度において世界最高の蓄熱密度*30(562kJ/L)を実現しました。今後、蓄熱温度範囲の拡大に取り組み、未利用熱の有効利用を推進することで、カーボンニュートラル社会の実現に貢献します。⑦ AIの動作を短時間で漏れなく検証する技術決定木アンサンブルモデル*31を対象とした「AIの動作を短時間で漏れなく検証する技術」を開発しました。AIに入力するデータの範囲を再帰的に分割して検証することで、網羅検証における従来の手法と比べて数十~数百倍高速*32に検証できることを確認しました。AIの誤動作リスクを低減し、安心してAIを利用できる社会の実現に貢献します。⑧ モデルベース開発を活用した工作機械の機構-制御設計プロセス革新レーザー加工機などの工作機械の設計リードタイムを短縮する設計プロセス技術を開発しました。三次元構造モデルと数値制御モデルを連成するモデルベース開発により、設計上流段階での高精度な性能予測が可能となり開発期間の短縮に効果があります。これにより、生産性向上と最新工作機械の迅速な市場投入に貢献します。⑨ 三菱電機グループの持続的なものづくりを支えるAIソリューション群ものづくり業務へのAI活用を推進するため、現場での実用化を目指したコア技術の性能向上、前後処理や学習データのクレンジングによる精度向上などの技術開発を行いました。これによりマシンラーニング、ディープラーニングなどの「データ駆動型AI」、数理最適化や統計モデルベース最適化などの「数理探索型AI」、生成AIを始めとする自然言語処理やデータ関連付けを行うオントロジーなどの「論理知識型AI」等のAIソリューション群を、製造現場やDCM*33/ECM*34/SCM*35領域の業務へ活用する事が可能です。今後も最新技術の活用と持続的な改善を進め、生産性や業務品質の向上に貢献します。⑩ 電気自動車用インバーターの熱解析手法三次元モデルを用いたインバーターの熱解析アルゴリズムを開発しました。計算に手間を要する電流と損失密度分布を解析で求め、さらに熱解析と同時に連成解析することで、解析確度を維持しながら解析計算時間を10時間から5分に短縮しました。これにより生産性向上と開発期間短縮に貢献します。 *1 電波を地球の表面に照射し、反射波の受信により地表面を観測するレーダ*2 だいち4号が衛星から地上局への直接伝送速度3.6Gbpsを記録したことにより「最速の地球観測衛星から地上局への直接伝送」として「ギネス世界記録™」に認定。「ギネス世界記録」はGuinness World Records Limitedの登録商標です*3 Advanced Driver Assistance Systemの略:先進運転支援システム*4 2024年11月1日現在(当社調べ)*5 当社独自のIoTライフソリューションプラットフォーム「Linova(リノバ)」を使用*6 気象情報は、株式会社ウェザーニューズの気象データ提供・分析サービス「WxTechⓇ(ウェザーテック)」より取得。「WxTech」は株式会社ウェザーニューズの登録商標です*7 株式会社建築環境ソリューションズのシミュレーションソフト AE-Sim/Heat の計算において、自立循環型住宅モデル一般型に準拠した間取りでのリビングにルームエアコン「霧ヶ峰 Z シリーズ」冷房能力 5.6kW クラス(MSZ ZW5622S、消費電力は住宅に関する省エネルギー基準に準拠したプログラムにおけるエネルギー消費効率の区分「い」として計算)を配置し、送風ファン(V-20ZMVR3、消費電力 46W)を使ってリビングより玄関、廊下、脱衣所に送風するシステム(Good Share!)と、脱衣室に電気ヒーター(WD-240DK2、ヒーター定格出力2.2kW)を配置、Good Share!がリビングから非居室に送風する熱量と同一熱量を、電気ヒーターによって玄関、廊下、脱衣所に投入したと仮定した場合の暖房期間の消費電力量比較。外気は2023年度の東京、ルームエアコンは設定温度 20℃で IBECs(一般財団法人住宅・建築 SDGs 推進センター)の設定する生活スケジュール(平日)に準拠して運転し、送風ファンはルームエアコン運転開始から15分後に送風開始した。ルームエアコン運転中の暖房消費電力量を比較した場合、ルームエアコン+送風ファン(Good Share!):698kWh、ルームエアコン+電気ヒーター:1037kWh。ルームエアコン停止時に日射熱を利用した時の暖房消費電力量を比較した場合、Good Share!:15.9kWh、電気ヒーター:96.2kWh*8 2023年2月17日現在(当社調べ)*9 Emotion Conditioning Technologyを略した当社造語*10 冷房安定運転時には7.0%、暖房安定運転時には3.1%の消費電力を削減(「A.I.自動」設定時。Zシリーズ4.0kWクラスにおいて当社独自の表現にて評価)*11 冷房安定運転時において11.4%の消費電力を削減(「冷房」・風速「自動」設定時。Zシリーズ4.0kWクラスにおいて当社独自の表現にて評価)*12 電動自動車の総称。バッテリー電気自動車(BEV)、ハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCEV)などが該当*13 Silicon Carbideの略:炭化ケイ素*14 Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistorの略:金属酸化膜半導体製の電界効果トランジスタ*15 ウエハの表面から溝(トレンチ)を掘り、ゲート電極を埋め込んだ構造*16 ウエハの表面(プレーナー)にゲート電極を設けた構造*17 Giga-bits per secondの略:1秒間に10億個のデジタル符号を伝送する通信速度*18 Tera-bits per secondの略:1秒間に1兆個のデジタル符号を伝送する通信速度*19 pin接合を有するフォトダイオード*20 Insulated Gate Bipolar Transistorの略:高耐圧絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ*21 従来製品CM1200DW-24T(第7世代IGBT搭載)との比較。3 level A-NPC、Vcc=750V、Io=920Arms、M=0.65、PF=1、Fc=2.5kHz、fo=50Hz 条件での当社シミュレーション結果を基に算出*22 従来製品CM1200DW-24Tとの比較*23 「Figma」はFIGMA, INC.の登録商標です*24 「React」はMeta Platforms, Inc.の登録商標です*25 2025年2月19日現在(当社調べ)*26 2024年11月26日現在、サブナノ秒パルス深紫外波長レーザーにおいて(当社調べ)*27 2024年11月14日現在(当社調べ)*28 物質や生物が温度の変化に反応する性質*29 高分子同士を鎖(架橋)で繋いだ高分子の網目構造体に水などの溶媒を閉じ込めたゼリー状の材料で、固体と液体の中間物質*30 同じ体積中に蓄熱できる熱量*31 データを条件に基づいて分割して予測を行うモデルである決定木を複数組み合わせて予測精度を向上させるAIの手法*32 2025年2月26日現在(当社調べ)*33 Demand Chain Managementの略*34 Engineering Chain Managementの略*35 Supply Chain Managementの略
FY2024|7,153 文字
6 【研究開発活動】当社は、サステナビリティの実現を経営の根幹に据え、「循環型 デジタル・エンジニアリング企業」としてグループ内外の知見を融合したソリューションの提供を目指し、研究開発を推進します。事業競争力を生み出すコア技術を強化するとともに、機器・システム・サービスの機能・性能・品質・信頼性を支える基盤技術の深化を図り、ゲームチェンジなど将来に備えた新技術の探索・創出をバランス良く推進します。また、複雑で多様化する社会課題の解決に向け、産学官連携によるオープンイノベーションをグローバルに推進し、新しい価値創出を目指します。当連結会計年度における三菱電機グループ全体の研究開発費の総額は2,218億円(前連結会計年度比104%)であり、事業セグメントごとの主な研究開発成果は以下のとおりです。 (1) インフラ交通システム、ネットワークソリューション機器、発電機・電動機などの回転機、脱炭素に貢献する高効率な送変電機器や受配電機器、監視制御システム、電力情報システム、宇宙関連システム、及びこれらを組み合わせたソリューション(E&Fソリューション)の開発を行っています。当該分野における研究開発費は332億円であり、主な成果は以下のとおりです。① IoTプラットフォーム「INFOPRISM」を適用した水防災情報システム水位・雨量や水門・排水機場など流域施設の情報を提供する機能、水防担当職員の業務を支援する機能を持つ水防災情報システムを開発しました。データ収集・蓄積、高度なセキュリティー、AIデータ解析等、IoTソリューション機能をまとめた当社IoTプラットフォーム「INFOPRISM」を適用して実現しました。「INFOPRISM」を利用した流域データのセンシング等によって、流域施設の最適運転や業務の省力化に資するサービスにより、安心・安全な社会の実現に貢献します。② 家電リサイクルで回収した再生プラスチックをセンサー用無線通信端末に初採用家電リサイクルで回収したポリカーボネート系プラスチック(PC/ABS)を耐久性と難燃性を確保したプラスチックとして再生化する技術を開発し、ガス検針システム等に活用が進んでいるセンサー用無線通信端末への採用を開始しました。当該部材の新規使用プラスチック量を約70%削減可能です。今後、再生PC/ABSを適用する製品及び部材を増やすことで、持続可能な生産消費形態の確保に貢献します。③ 統合型系統安定化システム電力系統事故時の周波数低下対策機能を備えた統合系統安定化システムを開発しました。事故検出後、事故前に受信した最新の系統状態を基に目標制御量を算出し、即座に必要最低限の負荷遮断を実施します(主制御)。また、直接的な検出ができない再生可能エネルギー電源等の脱落については、計測可能な電気量を基に需給アンバランス量を推定し補正制御で対処します。これにより再生可能エネルギーが主力化した系統での事故発生時にも、周波数低下による系統停電を抑止し電力の安定供給を図ることが可能となり、カーボンニュートラルの実現に貢献します。④ 小型月着陸実証機「SLIM*1」が世界初*2となる月面への高精度着陸を達成当社が宇宙航空研究開発機構(JAXA)から受注し全体のシステム開発を担当したSLIMが、世界初となる高精度月着陸を2024年1月20日午前0時20分(日本時間)に達成しました。着陸後のデータを分析した結果、SLIMプロジェクトの目的として設定されていた誤差100メートル以内の精度での月面着陸を達成したことが確認されました。JAXAによると、SLIMの着陸地点は、当初の目標地点から東側に55メートル程度の位置と推定されています。この結果は、数キロメートル~十数キロメートルの誤差が生じていた従来の着陸精度を大きく上回るもので、当社の航法誘導制御技術、高周波デバイスなどの集大成で生み出された世界初の成果です。今後も先端技術の更なる強化を図り、持続的な宇宙探査活動の確立や人類の活動領域の拡大等に貢献します。 (2) インダストリー・モビリティFAシステム、サーボモーターなどの駆動機器、配電制御機器、メカトロ機器、産業用ロボット、電動パワーステアリングなどの自動車用電装品、予防安全(自動運転)システム、ADAS*3などの競争力強化に向けた開発を行っています。当該分野における研究開発費は683億円であり、主な成果は以下のとおりです。① AI 外観検査ソフトウエア「MELSOFT VIXIO」外観検査工程における自動化を促進するため、AI技術「Maisart*4」を搭載した「AI外観検査ソフトウエア MELSOFT VIXIO(メルソフト ヴィクシオ)」を開発しました。生産ライン上での外観検査システムをプログラミングレスで簡単に構築することができ、システムの構築にかかる工数の削減と生産品の品質確保に貢献します。② 国内初*5レベル4*6認可の無人自動運転移動サービス車両の運行開始自動運転移動サービスの実現に向けた実証実験(RoAD to the L4 テーマ1*7)に参画し、研究開発と福井県吉田郡永平寺町における実証を進め、2023年5月21日よりレベル4自動運転サービスの運行を開始しています。当社は前方カメラ・ミリ波レーダー・超音波ソナーを活用し、歩行者・自転車だけでなく、動物や倒木、落石も検知して停車可能な自動運行装置を開発しました。引き続き自動運転移動サービスの実現に向けた技術の向上に取り組み、交通事故の撲滅や快適な移動機会提供を通じた安心・安全な社会の実現をはじめ、労働者不足などの社会課題解決に貢献します。 (3) ライフ昇降機、ビル管理システム、空調機器、調理家電、家事家電、照明機器、電材住設機器などの開発を行っています。当該分野における研究開発費は633億円であり、主な成果は以下のとおりです。① ビルセキュリティーシステム「MELSAFETY-G」クラウドタイプビル管理業務の管理・運用負荷軽減を実現する三菱統合ビルセキュリティーシステム「MELSAFETY-G」クラウドタイプを開発しました。入退室管理を中心に、エレベーター・空調・照明などのビル設備との連携をクラウド上のサーバーで行うことで、管理者は専用パソコンの所有やシステムの各種更新などが不要になります。これにより管理者の利便性向上と管理・運用負荷軽減に貢献します。② 2024年度 ルームエアコン「霧ヶ峰 Z シリーズ」運転開始時の電力消費を削減*8する起動制御技術と、連続暖房時間を従来の約6.5倍*9にする霜取り技術を開発しました。さらに、2022年6月施行の省エネ法に基づく2027年度省エネ基準を全容量帯(冷房能力2.2kW~9.0kW)で先行達成しました。これらの高い省エネ性や快適性の改善が評価され、2023年度省エネ大賞を受賞しました。これからも快適性と省エネ性を両立する高度な技術開発によりカーボンニュートラルの実現に貢献します。③ IoT対応 三菱IHクッキングヒーター「レンジグリルIH」「スマートスピーカー*10」連携により複雑な調理設定の手間を従来比約3分の1に軽減*11する音声操作やスマートフォンのアプリと連携した操作を実現するIoT機能を搭載した「レンジグリルIH」を開発しました。使用頻度が高い「電子レンジ」機能と「レンジグリル加熱」機能などをより簡単に操作できるようになり、家庭での調理の負荷軽減と食生活を楽しく豊かにすることに貢献します。 (4) ビジネス・プラットフォームデジタル変革を牽引する情報技術などの開発を行っています。当該分野における研究開発費は13億円であり、主な成果は以下のとおりです。① スマート工場ソリューション「kizkia-Meter」カメラ映像から複数のアナログメーター(複数針、不等間隔メモリ計器等)の読み取りを行う「kizkia-Meter(きづきあ-メーター)」を開発しました。読み取りミス削減による作業品質均一化や、異常時の自動通知により早期異常検出を実現し、工場における設備監視業務の省力化・効率化に貢献します。 (5) セミコンダクター・デバイス様々な事業分野を支える半導体デバイスなどの開発を行っています。当該分野における研究開発費は125億円であり、主な成果は以下のとおりです。① xEV*12用SiC*13/Siパワー半導体モジュール「J3シリーズ」脱炭素社会の実現に貢献する自動車向け半導体のキーデバイスとして、xEV用SiC/Siパワー半導体モジュール「J3シリーズ」を開発しました。当社製T-PM*14の最新世代として、従来品比約70%の熱抵抗と40%のモジュールサイズを実現*15しました。今後xEV用インバーターへ同モジュールの採用が進むことで、小型化、電費改善を実現し、自動車の電動化の普及に貢献します。② SBD*16内蔵SiC-MOSFET*17モジュール大型産業機器向け「耐電圧3.3kV SBD内蔵SiC-MOSFETモジュール」を開発しました。SBD内蔵SiC-MOSFETのサージ電流*18集中のメカニズムを世界で初めて*19解明し、新構造のSBD内蔵SiC-MOSFETとモジュール構造の最適化により、当社従来技術と比べて5倍以上のサージ電流耐量*20と66%のスイッチング損失低減*21を実現しました。同モジュールを搭載したインバーターの高信頼化、小型化、高効率化を通じてカーボンニュートラルの実現に貢献します。③ 5G Massive MIMO*22基地局用GaN*23電力増幅器モジュール第5世代移動通信システムの通信網拡大に寄与するデバイスとして、「5G Massive MIMO基地局用GaN電力増幅器モジュール」を開発しました。高効率に有利なGaN-HEMT*24を搭載し、当社独自の回路技術を適用することで、400MHzの広い周波数帯域で43%以上の電力付加効率と低歪特性を実現しました。今後5G Massive MIMO基地局への採用により、低消費電力化、回路設計負荷軽減、製造コスト削減に貢献します。 (6) その他・共通(新技術・基盤技術)社会課題解決、新たな価値の創出・提供に向け、新技術・基盤技術の研究開発を推進しています。当該分野における研究開発費は429億円であり、主な成果は以下のとおりです。① 業界最高クラス*25の伝熱性能を実現した鉛直アルミ扁平管熱交換器業界最高クラスの伝熱性能を持つ鉛直アルミ扁平管熱交換器を開発しました。この熱交換器は、鉛直上向きに延びるアルミ扁平管と、二重管構造の高性能冷媒分配器を採用することで、より多数の細径アルミ扁平管に冷媒を均等に行き渡らせることが可能となりました。これにより、伝熱性能が最大で約40%向上*26し、熱交換器内部の冷媒量の削減も実現しました。空調機の省エネと冷媒量の削減により、カーボンニュートラルの実現に貢献します。② 教師データ不要で短時間で分析ができる「行動分析AI」当社AI技術「Maisart」のひとつとして、製造現場の人の作業分析を教師データ*27不要で実現する「行動分析AI」を開発しました。作業中には同じ身体動作が繰り返し行われることに着目し、循環する身体動作の確率的生成モデルを世界で初めて*28作業分析に適用することで、作業分析にかかる時間を最大99%削減*29できることを実証しました。一人ひとりの作業を撮影した動画から、改善すべきポイントを短時間で見える化でき、製造現場の生産性向上に貢献します。③ 欧州「REACT」プロジェクトでヒートポンプのデマンドレスポンス実証実験を実施欧州の実証プロジェクト「REACT」において、ヒートポンプ*30をデマンドレスポンス*31で制御するシステムを開発し、アイルランドのアラン諸島でエネルギー自立化への効果を検証する実証実験を実施しました。本プロジェクトは、再生可能エネルギーの最大限の活用と電力需給のバランスの実現により、省エネ10%向上、温室効果ガス60%削減、再生可能エネルギー利用率50%向上を目指したものです。このプロジェクトで得られた成果を活用していくことで、カーボンニュートラルの実現に貢献します。④ 3Dモデルを活用した加工プログラムの自動作成技術製品の3Dモデルの形状・穴径などの情報を基に、工具交換まで自動で行う加工プログラムの自動作成技術を開発しました。この技術を人工衛星の構体パネル製造に適用することで、機械加工の準備時間を40%削減しました。今後更なる製品適用を推進し、生産性向上に貢献します。⑤ 大型製品向け3Dスマート計測技術の確立人工衛星・昇降機など大型製品の寸法・位置計測を自動化する技術を開発しました。レーザー測定器の位置・方向と、製品を搭載した回転台の角度を制御しながら、製品に取り付けた計測用ターゲットの位置を自動で計測することで、熟練者に依存していた高難度作業を自動化し、省力化と生産性向上に貢献します。⑥ 圧縮機用外殻容器向け突き合わせ溶接の高速化業務用空調機向け圧縮機に対し、溶接品質と溶接速度の向上を両立するプラズマ溶接方式を開発しました。溶接トーチ*32の本数を先行トーチと追従トーチの2本に増やすことで強度低下の原因になるアンダーカット*33を抑制しつつ溶接速度の倍速化に成功しました。今後更なる製品適用を推進し、生産性向上に貢献します。 *1 Smart Lander for Investigating Moonの略:小型月着陸実証機*2 2024年1月20日現在(当社調べ)*3 Advanced Driver Assistance Systemの略:先進運転支援システム*4 Mitsubishi Electric's AI creates the State-of-the-ART in technologyの略:全ての機器をより賢くすることを目指した当社のAI技術ブランド*5 2023年3月30日現在(当社調べ)*6 安全を確保しつつ自動走行し、自動運行が困難な状況(故障、天候の急変など)が生じた場合には、安全に停止すること*7 経済産業省と国土交通省が共同で進めてきた「自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト」、2022年度に限定エリア・車両での遠隔監視のみ(レベル4)で自動運転サービスの実現に向けた取組みで、国立研究開発法人産業技術総合研究所、ヤマハ発動機株式会社、株式会社ソリトンシステムズ、当社が参加*8 消費電力量削減:暖房時約 7.6%、冷房時約 8.1%。Zシリーズ冷房能力 4.0kW クラス*9 最大連続暖房運転時間。MSZ-ZW4023S:90 分、MSZ-ZW4024S:600 分の比較。Zシリーズ冷房能力4.0kW クラス*10 Amazon Alexa 対応端末を使用。Amazon、Alexa及び関連するすべてのロゴは Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標*11 右 IH 火力 6、切タイマー15 分を設定する場合*12 電気自動車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車や燃料電池車などの電動車全般*13 炭化ケイ素*14 Transfer molded Power Moduleの略:トランスファーモールド型パワー半導体モジュール*15 トランスファーモールド型パワー半導体モジュールの2in1タイプである「CT300DJH120」との比較*16 Schottky Barrier Diodeの略:半導体と金属の接合部に生じるショットキー障壁を利用したダイオード*17 Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistorの略:金属酸化膜半導体製の電界効果トランジスタ*18 回路からパワーモジュールに対し、定格電流を超える電流が瞬間的に流れる突発的な動作*19 2023年6月1日現在(当社調べ)*20 サージ電流が発生した場合にパワーモジュールが耐えられる限界電流*21 FMF750DC-66A(3.3kV/750A)比*22 Multiple Input Multiple Outputの略:複数のアンテナを用いて通信を行う技術*23 窒化ガリウム*24 High Electron Mobility Transistorの略:高電子移動度トランジスタ*25 2023年11月1日現在、冷房と暖房を行う定置の空調機において(当社調べ)。*26 従来の水平アルミ扁平管熱交換器との比較*27 AIの機械学習に用いる、例題と正解がセットになったデータ*28 2024年1月25日現在(当社調べ)*29 お客様との実証実験における結果。人手による作業分析、また一般的な作業分析AIにおける教師データ作成にかかる時間との比較*30 外気と屋内の間で熱を移動させることで、高いエネルギー効率で暖房や冷房をしたり、水を温めたりする機器*31 電力供給量の変動に応じて、節電や需要機器側の電力消費の調整により電力需要をコントロールし、電力の需給バランスを調整する仕組み*32 金属材料などの加熱、溶接及び切断を行うときに用いる先端器具*33 溶接中に溶融凝固した金属の側面が母材表面に対して凹む現象
FY2023|6,361 文字
6 【研究開発活動】当社は、サステナビリティの実現に向け、「循環型 デジタル・エンジニアリング企業」としてグループ内外の知見を融合したソリューションの提供を目指し、研究開発を推進します。事業競争力を生み出すコア技術を強化するとともに、機器・システム・サービスの機能・性能・品質・信頼性を支える基盤技術の深化を図り、ゲームチェンジなど将来に備えた新技術の探索・創出をバランス良く推進します。また、大学など社外研究機関と積極的に連携し、開発加速と価値創出に取り組み、多様化する社会課題の解決に貢献します。当連結会計年度における三菱電機グループ全体の研究開発費の総額は2,123億円(前連結会計年度比109%)であり、事業セグメントごとの主な研究開発成果は以下のとおりです。 (1) インフラ交通システム、ネットワークソリューション機器、発電機・電動機などの回転機、脱炭素に貢献する高効率な送変電機器や受配電機器、監視制御システム、電力情報システム、宇宙関連システム、及びこれらを組み合わせたソリューション(E&Fソリューション)の開発を行っています。当該分野における研究開発費は329億円であり、主な成果は以下のとおりです。① 被災状況把握システム「ヘリサット浸水域把握機能」河川氾濫等の現場に派遣されたヘリコプターから衛星を中継して送った被災地の映像情報で、浸水域の面積・深さ・水量の計測や段彩図の作成が可能なヘリサット浸水域把握機能を開発しました。大規模な浸水が発生した際に、浸水被害を安全かつ定量的に把握することで、排水ポンプ車の配置計画や派遣など、迅速な救難・復旧活動を支援します。② 三菱ネットワークカメラ「MELOOK AI」シリーズネットワークカメラ・システムの新製品として、カメラ内部にAIプロセッサーを搭載することでAIによる映像解析をカメラ本体のみで実現した「MELOOK AI (メルック エーアイ)」シリーズを開発しました。映像解析サーバーを使用せずに人物・車両の動きや数、混雑状況等の検知を実現し、監視業務の省力化、システム全体の低コスト化に貢献します。③ HVDC*1システム自社製の高性能パワー半導体を用いた小型で低損失な自励式HVDCシステムについて、基本性能検証を完了しました。また、開発力のさらなる強化を図るため、直流遮断器において世界最高レベルの技術を有するスウェーデンScibreak社を買収しました。HVDCシステムにより、太陽光・風力発電等の直流電力を低損失で送電し、再生可能エネルギーのさらなる普及を通じたカーボンニュートラルの実現に貢献します。④ 宇宙空間において3Dプリンターで人工衛星アンテナを製造する技術太陽光と紫外線硬化樹脂を利用して宇宙空間でアンテナを製造する技術を開発しました。打上げ時に折りたたんでいたアンテナを宇宙空間で広げる際に必要となっていた構造体が不要となります。小さなロケットで開口の大きなアンテナを実現できるため、人工衛星の軽量化や打ち上げコストの低減に貢献します。 (2) インダストリー・モビリティFAシステム、サーボモーターなどの駆動機器、配電制御機器、メカトロ機器、産業用ロボット、電動パワーステアリングなどの自動車用電装品、予防安全(自動運転)システム、ADAS*2などの競争力強化に向けた開発を行っています。当該分野における研究開発費は705億円であり、主な成果は以下のとおりです。① データサイエンスツール「MELSOFT MaiLab」専門知識が無くても生産現場のデータを自動で分析・診断できるデータサイエンスツールを開発しました。簡単な操作で、深層学習などのAI技術や統計的手法を取り入れて、熟練者の判断を自動学習することができます。自動学習後の分析・診断の結果を生産現場に適用することで、これまで熟練者の経験に頼ってきた生産現場の改善への取組みを自動化し、さらなる生産性の向上に貢献します。② ワイヤ・レーザ金属3Dプリンタ「AZ600」溶接用ワイヤをレーザで溶融し、三次元構造を高品質に造形するワイヤ・レーザ金属3Dプリンタ「AZ600」を開発しました。世界初*3の空間同時5軸制御と加工条件を協調制御するデジタル造形技術により、高品質・高精度な三次元造形を実現しました。また、ニアネットシェイプ*4加工を部品加工に適用し、加工時間短縮による省エネルギー化と廃棄材料の削減の両立を実現し、環境負荷に配慮した、脱炭素時代のモノづくりに貢献します。なお、本件は2022年2月24日付で公表いたしましたが、主な業績への貢献は当連結会計年度であるため、本欄に記載しています。③ ADAS制御機能とボディ制御機能を統合したECU*5ADAS制御機能とボディ制御機能を1つのECUに統合した際の課題である筐体サイズの維持と放熱対策を両立させたADAS-ECUを開発・量産化しました。今後も路車間・車車間通信との連携や車室内センサーの活用等、より高度な自動運転レベルに対応した製品開発を進めることで安全で快適な交通社会の実現に貢献します。 (3) ライフ昇降機、ビル管理システム、空調機器、調理家電、家事家電、照明機器、電材住設機器などの開発を行っています。当該分野における研究開発費は591億円であり、主な成果は以下のとおりです。① 三菱エレベーターのリニューアル工事メニュー「Elemotion+[STEP]」一定期間に連続して行う従来のリニューアル工事とは異なり、段階的な工事を可能にするために、新旧電気系統機器の制御を同時に行うハイブリッド制御盤を開発しました。ビル・マンションのオーナーの個別の事情やニーズ等に合わせて工事契約を複数回に分割することを実現しました。これにより、利用者の建物内の移動の利便性を保ちながら、お客様のさまざまなニーズに応えるリニューアル商品のラインアップを拡充し、より多くのビルの安心・安全・快適な環境の維持・向上に貢献します。② 「エモコテック*6」を搭載した三菱ルームエアコン霧ヶ峰「Zシリーズ」の開発バイタルセンサー「エモコアイ*7」を富士通コンポーネント株式会社、株式会社カレアコーポレーションと共同で開発しました。このセンサーは、世界で初めて*8非接触で人の脈波から感情を推定するもので、従来の赤外線センサー「ムーブアイmirA.I.+(ミライプラス)」と組み合わせることにより、ルームエアコン「霧ヶ峰」の新製品では世界で初めて*9気持ちに合わせて空気を整える「エモコテック」を実現しました。これにより、生活者のウェルビーイング実現に貢献します。③ ボーイング787向け複合材主翼の工程廃材の当社家電部品へのリサイクル利用三菱重工業株式会社と共同で、ボーイング社の中型ジェット旅客機「787」向け複合材主翼の工程廃材である炭素繊維複合材料を家電部品へ適用するリサイクル技術を開発し、コードレス掃除機「iNSTICK ZUBAQ」シリーズのパイプ部分とハンドル部分へ再利用しました。今後、リサイクル材の有効活用に向けた協業により、家電製品だけでなく、さまざまな用途で再利用を進め、温室効果ガス排出削減とカーボンニュートラル社会の実現に貢献します。 (4) ビジネスプラットフォームデジタル変革を牽引する情報技術、様々な事業分野を支える半導体デバイスなどの開発を行っています。当該分野における研究開発費は123億円であり、主な成果は以下のとおりです。① GHG排出量データ一元管理ソリューション「cocono*10(ココノ)」企業が各拠点や各製品のGHG排出量を効率的に収集・管理するための基盤として、GHG排出量データ一元管理ソリューション「cocono」を開発しました。GHGプロトコル対応データを収集して専用ダッシュボードで可視化することで、GHG削減に向けた多角的な分析を可能とし、GHG 排出量削減に貢献します。② 高性能パワー半導体モジュール脱炭素社会に向けたキーデバイスとして、「高耐電圧4.5kV・定格電流450A HVIGBT*11モジュール Xシリーズ dualタイプ HV100」と「SLIMDIP-Z」シリーズを開発しました。「高耐電圧4.5kV・定格電流450A HVIGBTモジュール Xシリーズ dualタイプ HV100」は、耐電圧4.5kVにおいて業界最大*12の定格電流450Aを実現し、高耐電圧を必要とする大型産業機器向けの多様なインバーターにおいて、さらなる高出力・高効率化、システムの信頼性向上に貢献します。また「SLIMDIP-Z」シリーズは、独自の最適化を施したSi半導体チップと放熱性の改善により、従来製品*13比で同パッケージサイズを維持しながら、最大定格電流を30Aに拡大しました。今後、家電製品や産業用モーターのインバーターへの採用により、設計簡素化、小型化、低コスト化に貢献します。③ 次世代高速光ファイバー通信用デバイス光トランシーバー*14用の半導体レーザーダイオードチップとして、「200Gbps(112Gbaud*15 PAM4*16)EML*17チップ」を開発しました。EMLチップの高性能化と当社独自の構造により、200Gbpsの高速動作を実現。CWDM*18に対応した4チップを搭載することで800Gbps、波長拡大により8チップ搭載することで1.6Tbpsの通信が可能となり、動画配信サービスの普及などで通信量が爆発的に増加しているデータセンターの高速大容量化に貢献します。 (5) その他・共通(新技術・基盤技術)社会課題解決、新たな価値の創出・提供に向け、新技術・基盤技術の研究開発を推進しています。当該分野における研究開発費は374億円であり、主な成果は以下のとおりです。① 学習モデルを自動設計しコンパクト化する「量子機械学習*19技術」学習モデルを自動設計して最適化することで計算規模をコンパクト化する量子機械学習技術を開発しました。今回開発した量子機械学習技術では、古典機械学習*20と組み合わせて協調的に学習することで、限られた学習データでも計算時間の大幅な短縮が可能となります。また世界で初めて*21、非破壊テラヘルツ*22検査、無線室内モニタリング、圧縮センシング、生体信号処理などの複数の分野で高性能化に寄与することを確認しました。今後、量子機械学習技術の開発を進め、FA、空調、ビルシステム、モビリティなどの幅広い産業分野への活用を目指します。② 隠れたものをミリメートル精度で可視化する断層イメージング技術300GHz帯のテラヘルツ波を用いて、一方向から一回の照射により任意の深さで対象物の断層イメージングを行う業界初*23の技術を開発しました。移動する物体の撮像が可能となり、また、スキャン装置の小型化も実現できることから、ウォークスルー型のセキュリティーゲートや、ベルトコンベアなどで流れてくる生産ライン上での非破壊検査など、さまざまな場所への導入が可能となります。今後実用化に向けた研究開発を進め、安心で安全な社会の実現に貢献します。③ 業界最高クラス*24の高効率電力変換を実現する「DC*25マルチ電圧システム」DC 750V以下の中低圧直流配電システム向け電力変換器として「DCマルチ電圧システム」を開発しました。パワー半導体素子にSiC*26を適用することで業界最高クラスの電力変換効率を実現しました。従来比*27で電力変換器の電力損失を45%低減するとともに、変換器盤の体積を20%、質量を36%低減できます。また新しい回路方式である「マルチ電圧給電回路」により、設備機器への供給電圧を最適化し、既存の交流配電システムと比較して受配電損失を20%低減できます。設置場所の省スペース化とともに温室効果ガス排出量の削減に貢献します。④ 「SOPIPM*28」の鉛フリー化技術モーター駆動に用いられるIPMにおいて、基板実装が容易な表面実装パッケージと焼結銀含有接合材を採用したSOPIPMを開発しました。材料供給・チップ搭載、焼結・硬化の各プロセス条件を適正化し、ダイボンド*29材を鉛フリー化することで信頼性とより高い放熱性を実現し、省エネ社会に貢献します。 *1 High Voltage Direct Currentの略:高電圧直流送電*2 Advanced Driver Assistance Systemの略:先進運転支援システム*3 2022年2月24日現在(当社調べ)*4 最終形状に近い状態に仕上げること*5 Electronic Control Unitの略:システムを電子回路を用いて制御する装置*6 Emotion Conditioning Technologyを略した当社造語*7 Emotion Conditioning Eyeを略した当社造語*8 2022年9月6日現在、電子機器センサーの分野において(当社調べ)。*9 2022年11月1日現在、家庭用エアコンにおいて(当社調べ)。*10 「cocono」は、三菱電機インフォメーションシステムズ㈱の登録商標です*11 High Voltage Insulated Gate Bipolar Transistor:高耐圧絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ*12 2023年4月25日現在、耐電圧4.5kVのSi IGBTモジュールにおいて(当社調べ)。*13 最大定格電流20Aの「SLIMDIP-X」と比較して*14 電気信号と光信号を相互に変換する電子部品*15 baud:1秒間の変調回数を表す単位。112Gbaudの場合1秒間に1120億回変調する*16 4-level pulse-amplitude modulationの略:4値パルス振幅変調。従来の「0」と「1」から成る2値のビット列でなく、4値のパルス信号として伝送する方式*17 Electro-absorption Modulator integrated Laser diodeの略:電界吸収型光変調器を集積した半導体レーザーダイオード*18 Coarse Wavelength Division Multiplexingの略:光通信における波長多重化通信技術の一つで、20nm間隔の複数波長の信号を1本の光ファイバーで伝送する方式。今回は1271、1291、1311、1331nmの4波長を採用*19 量子力学的な現象である「重ね合わせ」の状態を利用することで高度な処理能力を発揮する量子コンピューターを用いて行う機械学習*20 現在普及しているコンピューター上で動作するように設計された機械学習*21 2022年12月2日現在(当社調べ)*22 光と電波の中間の周波数領域にある、0.1~10テラヘルツ近傍の電磁波*23 2023年3月29日現在(当社調べ)*24 2022年11月17日現在(当社調べ)*25 Direct Currentの略:直流*26 Silicon Carbideの略:炭化ケイ素*27 当社製の中低圧直流配電システム向け電力変換器と比較した場合*28 Surface-mount Package Intelligent Power Moduleの略:表面実装パッケージ型インテリジェントパワーモジュール*29 ダイボンド:分割された素子をリードフレームや多層基板のチップ搭載部分に接着剤を用いて固定するプロセス
FY2022|6,079 文字
5 【研究開発活動】当社は、高度な技術で様々な社会課題を解決し、持続可能な社会の実現に貢献するべく、既存事業の強化と変革、新たな価値創出に向けた研究開発をバランスよく推進してまいります。収益向上の原動力となるコア技術を強化するとともにAI等の基盤技術の継続的深化を図り、脱炭素社会等の実現に向けた新技術の探索・創出を推進してまいります。また、大学など社外研究機関とのオープンイノベーションを積極的に活用し、開発加速と価値創出に取り組んでまいります。当連結会計年度における三菱電機グループ全体の研究開発費の総額は1,951億円(前連結会計年度比102%)であり、事業セグメントごとの主な研究開発成果は以下のとおりです。 (1) 重電システム発電機・電動機などの回転機、開閉機器・変圧器などの送変電機器や受配電機器、交通システム、ネットワークソリューション機器、昇降機などの基幹製品の競争力強化に向けた開発を行うとともに、監視制御システム、電力情報システム、ビル管理システム、映像情報システムなどIT応用システムの開発を行っています。当該分野における研究開発費は361億円であり、主な成果は以下のとおりです。① マルチリージョン型デジタル電力最適化技術カーボンニュートラルを目指す企業向けに、自己託送制度*1を活用した複数拠点間での再生可能エネルギー由来の電力の融通と、各拠点の分散型電源・蓄電池の運用及び環境価値証書*2の購入に関する計画を自動で最適化する「マルチリージョン型デジタル電力最適化技術」を開発しました。これにより、電力及び環境価値の調達コストを最小化するとともに、拠点ごとの脱炭素化目標の達成に貢献します。② 三菱ネットワークカメラ・システム「MELOOK 4」ネットワークカメラ・システムの新製品として「MELOOK 4(メルックフォー)」を開発し、動画圧縮規格H.265の採用による映像記録の長時間化、ONVIF®*3対応カメラ収容による接続可能なカメラ種別の拡大などを実現しました。安心・安全に対する社会的関心の高まりとともに多様化するネットワークカメラ・システムへのニーズに対応し、セキュリティーの強化や作業性の向上などに貢献します。③ 水面状況監視サービス「みなモニター」準天頂衛星システム「みちびき」の補正信号を活用して3cm(RMS*4)以内の精度で水位(水面の標高)を計測するブイ型水面センサーをため池に浮かべて、スマートフォンやタブレットでため池の水位や水温、雨量などの各種情報を確認できる水面状況監視サービス「みなモニター」を開発しました。農業水利施設の維持管理業務を効率化し、防災・減災に貢献します。④ 海外向け機械室レス・エレベーター「NEXIEZ-MRL Version2」スムーズな戸開閉を実現するドアシステム、かご内のウイルス等を抑制する「ヘルスエアー」機能搭載の循環ファン、サービスロボットや多様なメーカーのビルマネジメントシステムとの連携機能を開発しました。運行効率向上やウイルス対策ソリューションを提供し、建物の価値向上及び利用者の安心・安全、快適性、利便性向上に貢献します。 (2) 産業メカトロニクスFA制御システム機器、サーボモーターなどの駆動機器、配電制御機器、メカトロ機器、産業用ロボット、電動パワーステアリングなどの自動車用電装品、カーマルチメディア機器、予防安全(自動運転)システム、ADAS*5などの競争力強化に向けた開発を行っています。当該分野における研究開発費は639億円であり、主な成果は以下のとおりです。① CFRP*6 用炭酸ガス三次元レーザー加工機自動車などに使用される軽量・高強度の CFRP 用レーザー加工機として、CFRP 用炭酸ガス三次元レーザー加工機を開発しました。世界で初めて*7発振器と増幅器を同一筐体に統合した炭酸ガスレーザー発振器と独自の加工ヘッドを搭載し、CFRP 製品の高速かつ高品位の加工を実現することで、これまでの工法では困難だった CFRP 製品の量産化に貢献します。② CLAS*8対応車載向け高精度ロケータ事故を起こさないADASと自動運転の実現に向けて、高精度地図データと準天頂衛星によるCLASを用いて、自車位置を50cm精度(95%値)で測位可能なCLAS対応車載向け高精度ロケータを開発しました。高精度・高信頼性・リアルタイム性を廉価な車載用CPUで実現し、安心・安全な車社会に貢献します。 (3) 情報通信システム情報通信インフラや宇宙関連システムなどの開発を行っています。当該分野における研究開発費は80億円であり、主な成果は以下のとおりです。① 準天頂衛星「みちびき」初号機後継機準天頂衛星「みちびき」初号機後継機を開発し、軌道上での初期機能確認を完了しました。その後、準天頂衛星システムサービス株式会社による試験・検証等を経て、内閣府によるサービスを開始しました。後継機は初号機に比べ耐久性が向上したことで、より安定した測位サービスを実現し、打ち上げ済の2号機、3号機、4号機とともに、衛星測位サービスや高精度測位補強サービス等の提供に貢献します。② 骨格情報から人の行動を検知するルールベース行動解析技術映像から抽出可能な人の骨格情報の位置・角度・速度などを組み合わせて定義した検知ルールを基に、行動を解析する技術を開発しました。学習データの準備が困難な複雑動作や複数人行動を検知する際の学習量を削減し、行動検知システムの導入コスト削減及び短期導入に貢献します。 (4) 電子デバイス様々な事業分野を支える半導体デバイスなどの開発を行っています。当該分野における研究開発費は95億円であり、主な成果は以下のとおりです。① 高性能パワー半導体モジュール再生可能エネルギー電源用DC1500V電力変換機器に適応した、「産業用2.0kV IGBT*9モジュールTシリーズ」を開発しました。独自の最適化を施したSi半導体チップにより高電圧動作対応と低電力損失を両立し、業界初*10の耐電圧2.0kVを実現しました。複雑で部品点数が多い回路構成を不要とした機器設計が可能となり、太陽光発電や風力発電などの電力変換機器の小型化・低消費電力化に貢献します。② 次世代高速光ファイバー通信用デバイス光トランシーバー*11用の半導体レーザーダイオードチップとして、「広動作温度範囲CWDM*12 100Gbps(53Gbaud*13 PAM4*14) EML*15 チップ」を開発しました。EMLチップの高性能化と独自の構造により、4チップでデータセンターの400Gbpsの通信速度を実現しながら、5℃から85℃の広い温度帯対応によりチップ冷却機構が不要となり、光トランシーバーの低消費電力化と低コスト化に貢献します。 (5) 家庭電器空調機器、調理家電、家事家電、照明機器、電材住設機器などの開発を行っています。当該分野における研究開発費は434億円であり、主な成果は以下のとおりです。① ルームエアコン「霧ヶ峰FZ・Zシリーズ」と連携する「ロスナイセントラル換気システム<スマートe-FloTMシステム対応>」当社のIoTライフソリューションプラットフォーム「Linova(リノバ)」を用いることで、業界で初めて*16ルームエアコンと連携*17する住宅用全熱交換型換気機器「ロスナイセントラル換気システム<スマートe-FloTMシステム対応>」を開発しました。室内の快適性をさらに向上(CO2濃度を最大約23%低減*18、霜取り運転*19時の室温低下抑制)させて効率的な省エネ換気(消費電力量を最大約24%削減*18)を実現し、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献します。② 「ヘルスエアー」技術で浮遊する新型コロナウイルスの低減効果を確認当社独自*20の「ヘルスエアー」技術を開発し、実空間を模擬した1立方メートルの空間に浮遊する新型コロナウイルスの残存率を5分間で99%以上低減しました。ウイルス・菌抑制などの空気清浄技術を向上し、「ヘルスエアー」技術を搭載した製品群により室内空気質の改善に貢献します。 (6) その他・共通(新技術・基盤技術)社会課題解決による顧客価値の創出を目的として、新技術・基盤技術の研究開発を推進しています。当該分野における研究開発費は340億円であり、主な成果は以下のとおりです。① ZEB*21 関連技術実証棟「SUSTIE」が運用段階において『ZEB』*22を達成ビル設備とオフィスの状態をシミュレーションする技術とAI技術「Maisart*23」を組み合わせて事前計画型のZEB運用技術を開発し、「SUSTIE」を1年間運用した結果、創エネルギー量が消費エネルギー量を上回る『ZEB』を達成しました。今後の『ZEB』 普及を促進し、カーボンニュートラルに貢献します。② 「MelCare(メルケア)見まもりサービス」高齢者施設を対象に、入居者の転倒検知から普段の睡眠状況まで複数の見守り項目をまとめて把握できる「MelCare見まもりサービス」を開発しました。居室内の状況をAI技術「Maisart」を組み込んだ AI スマートセンサーで把握し、クラウドとの連携で異常があった場合には素早く介護従事者に通知することで、業務負担を軽減させ、高齢者に寄り添った質の高い介護サービスの提供を実現します。③ ロボット導入を容易にする「ティーチングレスロボットシステム技術」業界初*24となる音声による作業指示や簡単な項目選択により専門知識がなくても容易にロボット動作プログラムを自動生成でき、人と同等の作業速度を実現する「ティーチングレスロボットシステム技術」を開発しました。メニューが頻繁に切り替わる食品工場での盛り付けや物流センターでの仕分けなど、これまでロボット導入が難しかった作業工程の自動化促進に貢献します。④ 「制御の根拠を明示できるAI技術」AIが制御を行った際に、その制御の根拠や将来の状態を明示し、ブラックボックスを解消するAI技術を国立研究開発法人理化学研究所と共同で開発しました。AIによる制御の根拠を人が理解できるほか、早い段階でのメンテナンスや素早い復旧を可能とし、より安心してAIを利用できる社会の実現に貢献します。⑤ ASIC*25のコンパレータ低消費電力設計技術ワンショット型コンパレータを内蔵した業界トップ*26の低消費電力化ASICを開発しました。瞬間的に大電流を流す電流制御回路と待機電力なしで結果を保持するラッチ回路を持ち、IoT機器の低消費電力化に貢献します。⑥ 電動パワーステアリング用モーターの構造共通化標準機種とともに回路を二重化した機種をラインアップに加え、ADASの機能安全規格に対応した中大型車のパワーステアリング向けインバーター一体型モーターを開発しました。インバーターの基本構造を共通化し実装する部品の組合せで機能を切り替えることで設備の共用化と開発期間の短縮を実現し、安心・安全な車社会に貢献します。 *1 電力会社が保有する送配電ネットワークを利用して、自社発電所で発電した電力を自社内の別の需要地点に送電する仕組み*2 再エネの発電によって発生する「環境価値」や温室効果ガスの排出削減効果を、承認機関の認証を通じて「証書」の形にしたもの。現在国内では、非化石証書、Jクレジット、グリーン電力証書などがある*3 Open Network Video Interface Forumの略:ネットワークカメラ製品のインターフェース規格標準化フォーラム。なお「ONVIF」はONVIF,Inc.の登録商標です*4 Root Mean Squareの略:二乗平均平方根。地点の測定値の精度を表現するために使われる*5 Advanced Driver Assistance Systemの略:先進運転支援システム*6 Carbon Fiber Reinforced Plasticsの略:炭素繊維強化プラスチック*7 2021年10月14日現在(当社調べ)*8 Centimeter Level Augmentation Serviceの略:センチメータ級測位補強サービス*9 Insulated Gate Bipolar Transistorの略:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ*10 2021年6月9日現在、DC1500V電力変換機器用IGBT モジュールにおいて(当社調べ)。*11 電気信号と光信号を相互に変換する電子部品*12 Coarse Wavelength Division Multiplexingの略:光通信における波長多重化通信技術の一つで、20nm 間隔の複数波長の信号を1本の光ファイバーで伝送する方式。今回は1271,1291,1311,1331nm の4 波長を採用*13 baud:1 秒間の変調回数を表す単位。53Gbaud の場合1 秒間に530 億回変調する*14 4-level pulse-amplitude modulationの略:4値パルス振幅変調。従来の「0」と「1」から成る2値のビット列でなく、4値のパルス信号として伝送する方式*15 Electro-absorption Modulator integrated Laser diodeの略:電界吸収型光変調器を集積した半導体レーザーダイオード*16 2021年10月13日現在、家庭用ルームエアコンと住宅用全熱交換型換気機器において(当社調べ)。*17 ルームエアコン「霧ヶ峰」(2022年度モデルの一部機種)に対応*18 ルームエアコンとロスナイセントラル換気システム<スマートe-FloTMシステム対応>の連携制御有りの場合と無しの場合の比較*19 ルームエアコン暖房時に室外機に霜が付くと暖房運転を停止して霜を溶かす運転機能*20 2021年8月5日現在、放電電極をリボン形状にした空気清浄デバイスにおいて(当社調べ)。*21 net Zero Energy Buildingの略*22 年間の一次エネルギー収支がゼロまたはマイナスの建築物。ZEBの定義における最高ランクの評価*23 Mitsubishi Electric's AI creates the State-of-the-ART in technologyの略:全ての機器をより賢くすることを目指した当社のAI技術ブランド*24 2022年2月28日現在、産業用ロボットメーカーの提供する作業指示手法において(当社調べ)。*25 Application Specific Integrated Circuitの略:特定用途向け集積回路*26 2021年1月21日現在(当社調べ)
FY2021|5,641 文字
5 【研究開発活動】当社は、高度な技術でさまざまな社会課題を解決し、持続可能な社会の実現に貢献するべく、現有事業の強化と変革、新たな価値創出に資する以下の研究開発をバランスよく推進してまいります。・収益向上の原動力となるコア技術の徹底強化・事業を支える土台となる基盤技術の継続的深化・次なる成長の源泉となる新技術の探索・創出今後は特に、AI技術の事業適用加速、IoT技術基盤の整備・拡充、DXによる開発手法の変革に取り組んでまいります。また、大学など社外研究機関とのオープンイノベーションを積極的に活用し、開発加速と価値創出に取り組んでまいります。当連結会計年度における三菱電機グループ全体の研究開発費の総額は1,905億円(前連結会計年度比92%)であり、事業セグメントごとの主な研究開発成果は以下のとおりです。 (1) 重電システム発電機・電動機などの回転機、開閉機器・変圧器などの送変電機器や受配電機器、交通システム、ネットワークソリューション機器、昇降機などの基幹製品の競争力強化に向けた開発を行うとともに、監視制御システム、電力情報システム、ビル管理システム、映像情報システムなどIT応用システムの開発を行っています。当該分野における研究開発費は347億円であり、主な成果は以下のとおりです。① 長期計画策定支援システム配電設備の状態から分析したリスクに応じ、設備投資計画の最適化を支援する「長期計画策定支援システム」を開発しました。配電設備の経年劣化による電力供給への支障や、電柱の倒壊などの公衆災害を未然に防止するとともに、透明性の高い最適な設備投資計画の立案・実行に貢献します。② 鉄道車両向け同期リラクタンスモーターとインバーター制御技術鉄道車両向けに世界最大級の出力を実現した高効率同期リラクタンスモーターと、それを可変速制御するインバーター制御技術を、世界で初めて*1開発しました。独自の電磁界解析技術を活用した回転子構造の最適化などによって世界最大級の最大出力(450kW級)を実現し、既存の高効率誘導モーター*2比50%の損失削減(当社従来製品比)に成功しました。今後製品適用することで、鉄道車両の更なる省エネ化に貢献します。③ スマートシティ・ビルIoTプラットフォーム「Ville-feuille」クラウド上に蓄積したビル設備データの利活用を可能にする独自のスマートシティ・ビルIoTプラットフォーム「Ville-feuille(ヴィルフィーユ)」を開発し、これを活用した新たなビル運用支援サービスを開始しました。ビル内のロボット移動支援やエネルギーマネジメントなどのサービスを提供し、スマートシティ及びスマートビルの実現に貢献します。 (2) 産業メカトロニクスFA制御システム機器、サーボモーターなどの駆動機器、配電制御機器、メカトロ機器、産業用ロボット、電動パワーステアリングなどの自動車用電装品、カーマルチメディア機器、予防安全(自動運転)・運転支援系システムなどの競争力強化に向けた開発を行っています。当該分野における研究開発費は604億円であり、主な成果は以下のとおりです。① 協働ロボット「MELFA ASSISTA」衝突検知などの安全機能を備えた人と共に作業ができる協働ロボット「MELFA ASSISTA」と、本ロボットの導入・立ち上げを容易にするプログラム作成ツール「RT VisualBox」を開発しました。直感的な操作が可能な本製品により、製造現場への導入が容易となり、事業環境変化への柔軟な対応と生産性向上、TCO*3削減と共に、製造現場における作業者間の距離確保という新たな課題の解決にも貢献します。② 多用途搬送サービスロボットシステム自律走行ロボットとしてさまざまな用途に対応可能な、脱着型カート方式による「多用途搬送サービスロボットシステム」を開発しました。本ロボットはセンシングや管制システムによる安全な自律走行に加え、エレベーター・入退室管理システムなどの施設内設備と連携することで、施設内の自律的な縦横移動を実現します。今後は病院や商業施設などにおける実証と実運用に向けた開発を進め、多様化する搬送需要への対応と事業者の省力化に貢献します。 (3) 情報通信システム情報通信インフラや宇宙関連システムなどの開発を行っています。当該分野における研究開発費は88億円であり、主な成果は以下のとおりです。① 宇宙機・衛星開発へのMBSE*4適用デジタル技術と複数のモデルを利用し、大規模化・複雑化するシステムを円滑に開発する手法であるMBSEを宇宙機・衛星開発へ適用するため、MBSE開発プロセスのガイドライン化を実施しました。今後もMBSEを宇宙機・衛星開発のデジタル化の柱と位置付けて継続的に適用し、設計・製造の柔軟性の向上や更なる信頼性向上、開発期間の短縮及び低コスト化につなげていきます。② 映像解析ソリューション「kizkia-Knight*5」サーマルダイオード赤外線センサーで取得した人やモノなどの表面温度データを活用し、暗い場所や夜間での転倒やうずくまりなどをAI技術で自動検知する映像解析ソリューション「kizkia-Knight(きづきあ-ないと)」を開発しました。プライバシーに配慮した見守りや夜間の見守りが可能となり、トイレや居室などにおける24時間365日の見守りサービスを実現します。 (4) 電子デバイス様々な事業分野を支える半導体デバイスなどの開発を行っています。当該分野における研究開発費は104億円であり、主な成果は以下のとおりです。① 高性能パワー半導体モジュール新開発のSiC*6パワー半導体チップを搭載した「産業用第2世代フルSiCパワーモジュール」、「SiC-MOSFET*7 1200V-Nシリーズ TO-247-4パッケージ」を開発しました。電力損失を低減し、パワーエレクトロニクス機器の高効率化、小型・軽量化に貢献します。また最新のSiパワー半導体チップを搭載した「HVIGBT*8モジュール XシリーズdualタイプHV100」を開発しました。耐電圧3.3kV、業界最大*9の定格電流600Aを実現し、電鉄・電力向けインバーターの高出力・高効率化に貢献します。② 次世代高速光ファイバー通信用デバイス第5世代移動通信システム(5G)基地局からのデータを束ね、光ファイバー通信網に接続する次世代光デバイスとして「100Gbps EML*10 CAN*11」を開発しました。高速での光変調が可能なEML素子の高性能化とPAM4*12方式の採用により従来(25Gbps)比4倍の伝送速度を実現し、5Gの高速大容量化に貢献します。 (5) 家庭電器空調機器、調理家電、家事家電、照明機器、デジタル映像機器、電材住設機器などの開発を行っています。当該分野における研究開発費は423億円であり、主な成果は以下のとおりです。① IoT基盤技術Linovaの新機能と家電統合アプリMyMU*13IoT基盤技術Linovaの新機能として、製品稼働データの取得・蓄積・提供、製品の運用・使用方法支援、他社製品・サービスとの連携を実現する機能を開発しました。また、その機能を操作する家電統合アプリMyMUを開発し、ルームエアコン、エコキュート、バス乾燥・暖房・換気システムなど様々な家電の操作及び家電間の動作連携を1つのスマートフォン用アプリで実現しました。LinovaとMyMUの活用により、ユーザーの暮らしのクオリティ向上に貢献します。② 三菱ルームエアコン「霧ヶ峰 FZ・Zシリーズ」帯電させた水の微粒子「ピュアミスト」による空気中の菌、ウイルス、カビ菌、花粉の活動抑制機能*14、AI技術と高性能赤外線センサーを搭載した「ムーブアイmirA.I.+(ミライプラス)」で室内の温湿度変化を先読みすることによる運転自動オン・オフ機能(業界初*15)、スマートフォンの画面上の熱画像を確認しながら気流の方向を調整できる「タッチ気流」機能(業界初*16)を開発しました。「新しい生活様式」の実践により室内で過ごす時間が増える中、ユーザーが求める空気の清潔性と快適性、省エネ性を実現します。 (6) その他・共通(先端技術・共通基盤技術)社会課題解決による顧客価値の創出を目的として、先端技術の研究開発を推進しています。当該分野における研究開発費は337億円であり、主な成果は以下のとおりです。① レーダーによる津波の浸水深*17予測AIAI技術「Maisart*18」を活用し、レーダーで検出した海表面の流速値から、陸地での津波浸水深を予測する「レーダーによる津波の浸水深予測AI」を開発しました。津波検出後数秒程度の短時間で陸地での津波浸水深の高精度予測が可能となり、迅速な避難計画の策定支援と沿岸地域の防災・減災に貢献します。② AIで話し言葉から要約文を自動生成する「知識処理に基づく対話要約技術」AI技術「Maisart」を用いて、話し言葉から書き言葉の要約文を高精度に自動生成する「知識処理に基づく対話要約技術」を開発しました。コールセンターにおける報告書作成時間の半減*19を実現し、オペレーター業務の効率化に貢献します。③ 5G基地局用GaN*20増幅器モジュールの小型・高効率化技術GaN増幅器モジュールの小型・高効率化技術を開発しました。6mm×10mmと小型ながら世界最高*21の電力効率43%以上*22を実現し、5G基地局の小型化と設置性向上、低消費電力化に貢献します。④ AI配筋検査システムAI技術「Maisart」を活用し、コンクリート構造物の建設時に鉄筋が正しく配置されていることの検査(以下、配筋検査)を支援する「AI配筋検査システム」を開発しました。ステレオカメラを搭載した端末で撮影した画像から、鉄筋の本数、径(太さ)、間隔の自動計測を瞬時に行い、検査にかかる時間や手間を軽減できます。配筋検査の省力化を通じて、建設現場の生産性向上に貢献します。⑤ ゲル封止型パワーモジュールの信頼性向上技術車載用パワーユニット向けゲル封止型パワーモジュールの信頼性向上技術を開発しました。通電時に半導体と配線の接合部にかかる熱応力を当社従来比3分の1に低減することにより、当社従来比5倍の接合部寿命を実現し、パワーユニットの信頼性向上に貢献します。⑥ 広域遠隔ネットワークを活用した海外新工場での改善サイクルの高速化海外新工場と国内工場間で稼働情報や品質情報を共有する広域遠隔ネットワークを構築しました。国内工場から海外新工場の生産・品質状況をリアルタイムで確認できるようになり、リモート管理ニーズにも対応した改善サイクルの高速化を実現します。 *1 2020年11月26日現在(当社調べ)*2 固定子の回転磁界と、その回転磁界によって回転子導体に誘導電流が流れることで発生する磁束との相互作用によりトルクを発生させるモーター*3 Total Cost of Ownershipの略:総保有コスト*4 Model-Based Systems Engineeringの略:デジタルの力と複数のモデルを利用することで複雑化するシステム開発を円滑に進めるための手法*5 「kizkia-Knight」は三菱電機インフォメーションシステムズ㈱が商標出願中です*6 Silicon Carbideの略:炭化ケイ素*7 Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistorの略:金属酸化膜半導体製の電界効果トランジスタ*8 High Voltage Insulated Gate Bipolar Transistorの略:高耐圧絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ*9 2020年12月17日現在、耐電圧3.3kVのSi IGBTモジュールにおいて(当社調べ)。*10 Electro-absorption Modulator Laserの略:電界吸収型光変調器を集積した半導体レーザー*11 光通信用デバイスで広く用いられている生産性(量産性)に優れた標準パッケージ*12 4-level pulse-amplitude modulationの略:4値パルス振幅変調。従来の「0」と「1」から成る2値のビット列でなく、4値のパルス信号として伝送する方式*13 My Mitsubishi Unified applicationsの略*14 25m3密閉空間での試験結果。実使用空間での実証結果ではありません*15 2020年9月1日現在、家庭用エアコンにおいて(当社調べ)。部屋の中を360°センシングして、少し先の温度と湿度の変化を予測し、運転モード、気流に加え、オフ(スタンバイ)にする技術*16 2020年9月1日現在、家庭用エアコンにおいて(当社調べ)。部屋の中を200°センシングして、室内の熱画像をスマートフォン画面に表示し、熱画像上で気流の送り先を調整する機能*17 地盤の高さから津波が到達したときに浸水する深さ*18 Mitsubishi Electric's AI creates the State-of-the-ART in technologyの略:全ての機器をより賢くすることを目指した当社のAI技術ブランド*19 コールセンターで録音されたデータおよび報告書による評価*20 Gallium Nitrideの略:窒化ガリウム*21 2020年7月14日現在(当社調べ)*22 5Gで使用される周波数範囲3.4~3.8GHzにおいて (注) 「第2 事業の状況」の各記載金額には消費税等を含んでいません。