日本製鋼所(5631)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
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株価推移
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10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2017 | 2,125 | 123 | -50 | -16 | -4.6 | -67.6 | 5.0 | 38.6 |
| FY2018 | 2,130 | 213 | 107 | 216 | 9.0 | 145.8 | 37.5 | 39.3 |
| FY2019 | 2,202 | 243 | 200 | -2 | 15.4 | 271.7 | 55.0 | 42.0 |
| FY2020 | 2,175 | 187 | 93 | 58 | 7.0 | 126.7 | 45.0 | 44.0 |
| FY2021 | 1,980 | 102 | 69 | 115 | 4.9 | 93.8 | 35.0 | 44.4 |
| FY2022 | 2,138 | 155 | 139 | 193 | 9.2 | 189.6 | 57.0 | 44.0 |
| FY2023 | 2,387 | 138 | 120 | -0 | 7.5 | 162.8 | 58.0 | 45.7 |
| FY2024 | 2,525 | 180 | 143 | 149 | 8.0 | 194.0 | 59.0 | 48.3 |
| FY2025 | 2,486 | 228 | 180 | -168 | 9.2 | 244.0 | 86.0 | 48.5 |
| FY2026 | 2,749 | 253 | 192 | -340 | 9.0 | 261.4 | 92.0 | 49.4 |
バフェット流モート診断
総合スコア:12/25 主要モート:効率規模 持続性:判定中
日本製鋼所は、大型鋳鍛鋼品、特に原子力発電所向け機器や半導体製造装置向け部品など、高度な技術力と長年の実績に裏打ちされた無形資産を持つ。特に、特殊鋼の溶解・鋳造・鍛造・加工・熱処理まで一貫して行う技術力は、参入障壁が高い。
原子力発電所向け機器や、大型プレス機などの特殊な産業機械においては、一度採用されたサプライヤーからの切り替えは、設計変更、認証取得、設備投資など多大なコストと時間を要するため、顧客にとってスイッチング・コストは高い。
同社の事業モデルは、特定のプラットフォームやコミュニティを形成するネットワーク効果とは直接関連しない。
大型設備投資や熟練工の確保が必要なため、構造的なコスト優位性は限定的。ただし、長年の経験による生産効率の向上や、特定の材料調達における交渉力は一定の優位性をもたらす可能性がある。
大型鋳鍛鋼品や特殊鋼の分野では、世界的に見ても寡占的な市場であり、同社はその中で主要プレイヤーの一つである。大規模な生産設備と技術力を持つ企業は限られており、規模の経済が競争優位に寄与している。
競合との比較優位
強気シナリオ
再生可能エネルギー(洋上風力発電など)や次世代半導体製造装置向け需要の拡大。
防衛産業向け需要の増加と、それに伴う高付加価値製品の受注拡大。
長年の技術蓄積による、新規大型プロジェクトへの参画機会増加。
弱気シナリオ(モート侵食)
原子力発電所の建設・更新需要の低迷や、安全規制の強化。
主要顧客である半導体業界の景気変動リスク。
新興国メーカーの技術力向上による価格競争の激化。
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
日本製鋼所の競争優位性が失われるシナリオは、まず、同社が長年培ってきた大型鋳鍛鋼品や特殊鋼の製造における技術的優位性が、競合他社によって覆されることである。特に、中国などの新興国メーカーが、品質・技術レベルを急速に向上させ、同社と同等以上の製品をより低コストで提供できるようになる場合、価格競争に巻き込まれるリスクがある。また、同社の主要顧客である原子力産業や半導体産業が、構造的な需要減退に直面し、代替技術が急速に普及することで、同社の製品・サービスへの需要が根本的に失われることも考えられる。さらに、グローバルなサプライチェーンの再編や地政学リスクの高まりにより、重要な原材料の調達が困難になったり、主要市場へのアクセスが制限されたりすることも、同社の事業基盤を揺るがす要因となり得る。
5年後のモート予測
再生可能エネルギーや防衛産業向け需要が牽引し、高付加価値製品の受注が増加。技術的優位性を活かし、売上・利益ともに堅調な成長を遂げる。
既存事業の安定的な受注を維持しつつ、新規分野への展開も緩やかに進展。緩やかな成長軌道を維持し、収益性は安定する。
主要産業の需要低迷や、新興国メーカーとの競争激化により、受注が減少し、価格競争に陥る。収益性が悪化し、成長が停滞する。