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WOWOW(4839)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 有料放送サービス
    WOWOWは、放送衛星(BS)を利用した有料テレビ放送を主たる業務としています。加入者からの視聴料が主な収益源であり、デジタルフルハイビジョンの2K 3チャンネルと4K 1チャンネル(2025年2月末で終了)を提供しています。一部時間帯では無料の広告放送も行い、ケーブルテレビやIPTVなどBS以外のプラットフォームでも番組を放送しています。
  • 動画配信サービス
    自社で「WOWOWオンデマンド」を提供し、放送同時配信、ライブ配信、アーカイブ配信を行っています。さらに、スポーツコンテンツをセレクトした「WOWSPO」をABEMAやPrime Videoといった他社プラットフォームのサブスクリプションサービスを通じて提供することで、多様な視聴ニーズに対応し、収益機会を拡大しています。
  • 多角的なメディア事業
    子会社を通じて、BS・CS・ケーブルテレビでの「WOWOWプラス」や「歌謡ポップスチャンネル」の放送、番組中継収録、海外作品の制作プロダクション業務なども展開しています。また、関連会社が放送衛星の運用やデジタル放送の限定受信システム(CAS)の管理、配信技術支援を担い、グループ全体でメディア・コンテンツ事業を支えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • メディア・コンテンツ事業
    このセグメントは、WOWOWグループの主軸であり、放送番組の制作・調達、BSデジタル有料放送サービスの提供、および「WOWOWオンデマンド」などの動画配信サービスを運営しています。売上高は704.65億円、営業利益は22.65億円と、グループ全体の収益を牽引する主要な稼ぎ頭です。子会社を通じて他チャンネルの放送や番組制作も行っています。
  • テレマーケティング事業
    このセグメントは、主に顧客管理とテレマーケティング業務を担っています。WOWOW本体からの委託に加え、外部企業からの受託業務も行っています。売上高は62.91億円ですが、営業利益は-2.29億円と赤字であり、グループ全体の収益に貢献するまでには至っていない状況です。子会社が自社メディア運営やWeb広告制作も手掛けています。
  • 事業構成の概要
    WOWOWグループは、メディア・コンテンツ事業を核とし、その周辺事業としてテレマーケティング事業を展開しています。メディア・コンテンツ事業が圧倒的な売上と利益を上げており、グループの成長を支える中核事業であることが明確です。テレマーケティング事業は、グループ内の顧客基盤を支えつつ、外部からの受託で事業規模を拡大しようとしていますが、現状は利益面で課題を抱えています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MediaAndContentReportableSegment 事業 705 23 3.2%
TelemarketingReportableSegment 事業 63 -2 -3.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,317 文字
3【事業の内容】当社グループは、㈱WOWOW(当社)及び子会社6社、関連会社3社で構成され、放送番組を制作・調達し、これを放送衛星により有料でテレビ放送することを主たる業務とし、主に加入者の方々からの視聴料により、事業を運営しております。当社グループの当該事業における位置付けは下記のとおりであり、以下の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一です。 (1) メディア・コンテンツ当社が番組の制作・調達を行い、放送衛星(BS=Broadcasting Satellite)を使ったBSデジタル有料放送サービス(デジタルフルハイビジョンの2K 3チャンネル 4K 1チャンネル)を行っております(注)。また、有料放送だけでなく、一部の放送時間帯においては無料の広告放送も行っております。ケーブルテレビ、通信衛星(CS=Communication Satellite)並びにIPTVといったBS以外の伝送路上の他社が運営するプラットフォーム等を通じても当社の番組を放送しております。さらに、WOWOWの配信サービスとして、放送同時配信、ライブ配信、アーカイブ配信を行っている「WOWOWオンデマンド」を提供するほか、当社が配信しているスポーツコンテンツをセレクトしたパッケー ジ「WOWSPO」を、ABEMA・Prime Videoのサブスクリプションにて提供しております。連結子会社の㈱WOWOWプラスは、BS、CS及びケーブルテレビ等を通じて、「WOWOWプラス」、「歌謡ポップスチャンネル」の放送等をしております。連結子会社のWOWOWエンタテインメント㈱は、当社及び外部から委託を受け、番組中継収録等を行っております。連結子会社のWOWOW BRIDGE(同)は、海外作品の日本での映画、ドラマ等の制作プロダクション業務等を行っております。関連会社の㈱放送衛星システムは、当社が利用する放送衛星の調達とその運用を行っております。関連会社の㈱ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズは、デジタル放送の限定受信システム(CAS)のICカードの発行・管理を行っております。関連会社の㈱WOWOWクロスプレイは、当社から委託を受け、配信における技術支援を行っております。  (注)4K 1チャンネルは2025年2月末をもちましてサービス終了しております。 (2) テレマーケティング連結子会社の㈱WOWOWコミュニケーションズは、当社及び外部から委託を受け、顧客管理及びテレマーケティングを行っております。連結子会社のフロストインターナショナルコーポレーション㈱は、外部から委託を受け、テレマーケティングを行っております。連結子会社の㈱cinraは、自社メディアの企画運営、Webサイトの広告の企画・制作等を行っております。 以上のほか、その他の関係会社として㈱フジ・メディア・ホールディングス及び㈱TBSホールディングスがあり、当社グループと当該2社の子会社との間に映像・放送関連の取引があります。 上記の企業集団の状況について事業系統図を示すと以下のとおりです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
低価格で利便性の高い新たなサービスの出現により、顧客離れが発生する可能性。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
放送関連法制度により総務大臣からの認定又は免許等が必要であり、5年毎の更新が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:加入者獲得・維持に関わるリスク / コンテンツに関わるリスク / BS(放送衛星)利用に関わるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

WOWOWは、日本における有料多チャンネル放送のパイオニアであり、長年にわたり築き上げたブランド力と、スポーツ(特にサッカー、テニス、ボクシング)や映画、オリジナルドラマなどの質の高いコンテンツラインナップが強み。これらのコンテンツは、他社が容易に模倣できない独自の価値を提供している。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

加入者はWOWOWの提供する特定のコンテンツ(例:欧州サッカーリーグ、グランドスラムテニス)を楽しみに契約している場合が多く、これらのコンテンツが他社に移管されない限り、スイッチングコストは比較的低い。しかし、解約手続きの煩雑さや、過去の契約履歴などが多少の心理的障壁となる可能性はある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

WOWOWのビジネスモデルは、加入者数が増加しても、個々の加入者にとってのサービスの価値が直接的に向上するネットワーク効果は限定的である。プラットフォームとしての利用者が増えることでコンテンツ調達力が向上する可能性はあるが、直接的なネットワーク効果とは言えない。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

有料放送サービスであり、コンテンツ調達や放送インフラ維持に多額のコストがかかる。他社と比較して構造的に低コストでサービスを提供できる優位性は見られない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

有料放送市場において一定のシェアを占めているが、スカパーJSATなどの競合も存在し、寡占度はそれほど高くない。規模の経済によるコスト優位性は限定的であり、市場全体が成熟しているため、さらなる規模拡大による優位性構築は難しい。

  • 独占的・希少性の高いコンテンツ
    WOWOWは「WOWOWにしかできない」「WOWOWでしか見られない」エンターテインメントを提供するため、オリジナルコンテンツを中心に差別化された希少性・独占性の高いコンテンツ開発に注力しています。これにより、他社との競争が激化するコンテンツ市場において、独自の魅力を確立し、加入者を引きつける強みを持っています。
  • 多角的な配信チャネル
    BSデジタル放送を基盤としつつ、ケーブルテレビ、IPTV、そして自社配信サービス「WOWOWオンデマンド」や他社プラットフォームでの「WOWSPO」提供など、多様な伝送路と配信チャネルを活用しています。これにより、視聴者のコンテンツ接触スタイルの多様化に対応し、幅広い層へのリーチと利便性の向上を図っています。
  • 強固なグループ連携
    WOWOWグループは、番組制作・調達から放送、配信、顧客管理、テレマーケティング、さらには放送衛星の運用や限定受信システムの管理まで、メディア・コンテンツ事業に関わる多岐にわたる機能をグループ会社や関連会社が担っています。これにより、事業運営の効率化と安定化を図り、一貫したサービス提供体制を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「エンターテインメントを通じ人々の幸福と豊かな文化の創造に貢献する」を企業理念に掲げ、放送・配信サービスを軸に、多様なジャンルのトップエンターテインメントをお客さまに提供しています。また、デジタルマーケティングやコンタクトセンター運営業務を展開する㈱WOWOWコミュニケーションズ、番組中継・映像制作業務を中心に事業展開しているWOWOWエンタテインメント㈱、放送及びホテル・法人向け映像配信事業を展開している㈱WOWOWプラス、海外プロダクション受注業務を展開しているWOWOW BRIDGE(同)とともに、グループ全体で事業を展開することにより、放送・配信にとどまらないエンターテインメントを提供することを経営の基本方針としております。 (2) 経営環境当社グループを取り巻く事業環境は、デジタルテクノロジーの進化や生活者のライフスタイル及びコンテンツ接触スタイルの多様化によって急激に変化し、年々厳しさを増しております。主な事業環境変化は以下のとおりです。・放送業界全体の縮小傾向・動画配信サービスの台頭によるコンテンツ及び会員獲得競争激化・業界内の合従連衡の活発化・デジタルテクノロジーの進化によるサービスの多様化とデータ利活用の加速・物価高騰に伴う消費者の買い控えや消費意欲の減退この様な環境のもと、当社グループは中長期的な成長に向けた収益構造の転換を早期に実現するため、10年戦略と中期経営計画(2021-2025年度)をより進化させた、新しい中期経営計画(2025-2029年度)を策定し、「会員の日常に“夢中”を提供する企業」への進化を目指した新たなビジネスモデルの構築に取り組むべく変革を推進してまいります。 (3) 経営戦略等■中期経営計画(2025-2029)の策定にあたって現在、社会構造は加速度的に変化しており、日本の人口も50歳以上が半数を超えるという、これまで経験したことのない時代を迎えるなかで、エンターテインメントの世界も大きく変わってきています。そのような中、当社の果たす社会的な存在価値として2024年5月に「人生をWOWで満たし、夢中で生きる大人を増やす」というパーパスを策定いたしました。今回、中期経営計画を立案するにあたり、パーパスの実現に向け、新たなビジョン「独自のエンターテインメント発想で、あなたの日常に心動く瞬間を」を策定し、目指すビジネスモデルを定義いたしました。このビジョンには、当社が30年以上にわたり培ったエンターテインメントの領域を拡げ、新たな発想で、人々のライフスタイルを彩るサービスを提供し、感動や驚きなど「心動く瞬間」を日常のあらゆる場面を通じ提供したいとの想いが込められています。本中期経営計画では、パーパス、ビジョンに基づき「会員の日常に“夢中”を提供する企業」への進化を目指します。 ■目指す世界観会員の日常に“夢中”を提供する企業へのビジネスモデルの進化を目指すべく、本中期経営計画では、WOWOWオンデマンドに続く、新たな配信サービスの提供や、ECサービスの強化など、多層的なデジタルサービス接点の拡大と、それらと会員をつなぐ、新たなデジタルプラットフォームの構築に中長期的に取り組んでいきます。デジタル基盤を中心に、WOWOWサービス全体の質の向上を図り、既存の顧客の満足度向上および、新たな会員の獲得による事業成長を目指します。 ■中期経営計画における重点戦略本中期経営計画では、BtoCを中心とした会員領域および、BtoBを中心とした会員外領域を軸に成長を目指します。・会員領域メディア・サービス領域においては、放送領域の効率化推進に取組み、その原資をコンテンツの強化、および、他の重点戦略に投資いたします。配信領域では、新サービスとして、WOWOWオンデマンドに続く、自社プラットフォームでの新たな配信サービスの提供を開始し、収益力の強化を図ります。コマースおよびイベント領域においては、総合ECショップのグランドオープンにあわせ商品を拡充すると共に、コンテンツを軸とした多層化サービスを推進してまいります。併せて、会員のライフスタイルに即したサービスなどの新規事業の開発にも取組みます。 ・会員領域以外BtoB向けにグループ全体のシナジーを強化し、外部営業を促進。マーケティング支援、コンテンツ制作、プロダクション業務などの事業拡大を目指します。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2025年度は、新中期経営計画(2025-2029年度)の初年度として、新たなビジネスモデルの構築に挑戦する重要な1年となります。中期経営計画の重点戦略に沿って、顧客基盤の配信へのシフト、会員ビジネスの大幅な強化、グループ連携の強化に向けた投資・取組みを加速させると共に、既存事業の構造改革、コスト削減に取組み事業計画の達成を目指します。 <新中期経営計画(2025-2029年度)の重点戦略>1.会員領域・メディア・サービス領域:放送領域での効率化推進、配信サービスの拡大・コマースおよびイベント領域:コマース事業および多層化サービス推進による収益拡大 2.会員領域以外・グループシナジー強化による外部売上拡大 <2025年度重点取組み>■会員領域メディア・サービス領域・自社プラットフォームでの新たな配信サービスの開始・放送領域のコスト削減、効率化の推進 コマースおよびイベント領域・総合ECショップのグランドオープンおよびコマース事業規模拡大・エンターテインメント領域での会員向け多層サービス推進・ライフスタイルに即した新規事業開発 ■会員領域以外・グループ機能の整備・集約の検討と実行・グループの営業シナジーの推進による外部売上拡大 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等事業における収益の源泉は、会員からの視聴料であることから、累計正味加入件数が重要な経営指標となります。利益面では、収益の安定性を確保するため、グループ全体での売上高経常利益率を重要な経営指標としております。中長期的には、累計正味加入件数の増加による収益増と安定的な利益率上昇トレンドの維持及び「メディア・サービス」以外の収入の拡大による新たな収益の柱の創出を最大目標としております。さらに、企業価値向上のために、中長期視点からキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フロー)の創出を重要な経営指標としております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「エンターテインメントを通じ人々の幸福と豊かな文化の創造に貢献する」を企業理念に掲げ、放送・配信サービスを軸に、多様なジャンルのトップエンターテインメントをお客さまに提供しています。また、デジタルマーケティングやコンタクトセンター運営業務を展開する㈱WOWOWコミュニケーションズ、番組中継・映像制作業務を中心に事業展開しているWOWOWエンタテインメント㈱、放送及びホテル・法人向け映像配信事業を展開している㈱WOWOWプラス、海外プロダクション受注業務を展開しているWOWOW BRIDGE(同)とともに、グループ全体で事業を展開することにより、放送・配信にとどまらないエンターテインメントを提供することを経営の基本方針としております。 (2) 経営環境当社グループを取り巻く事業環境は、デジタルテクノロジーの進化や生活者のライフスタイル及びコンテンツ接触スタイルの多様化によって急激に変化し、年々厳しさを増しております。主な事業環境変化は以下のとおりです。・放送業界全体の縮小傾向・動画配信サービスの台頭によるコンテンツ及び会員獲得競争激化・業界内の合従連衡の活発化・デジタルテクノロジーの進化によるサービスの多様化とデータ利活用の加速・物価高騰に伴う消費者の買い控えや消費意欲の減退この様な環境のもと、当社グループは中長期的な成長に向けた収益構造の転換を早期に実現するため、10年戦略と中期経営計画(2021-2025年度)をより進化させた、新しい中期経営計画(2025-2029年度)を策定し、「会員の日常に“夢中”を提供する企業」への進化を目指した新たなビジネスモデルの構築に取り組むべく変革を推進してまいります。 (3) 経営戦略等■中期経営計画(2025-2029)の策定にあたって現在、社会構造は加速度的に変化しており、日本の人口も50歳以上が半数を超えるという、これまで経験したことのない時代を迎えるなかで、エンターテインメントの世界も大きく変わってきています。そのような中、当社の果たす社会的な存在価値として2024年5月に「人生をWOWで満たし、夢中で生きる大人を増やす」というパーパスを策定いたしました。今回、中期経営計画を立案するにあたり、パーパスの実現に向け、新たなビジョン「独自のエンターテインメント発想で、あなたの日常に心動く瞬間を」を策定し、目指すビジネスモデルを定義いたしました。このビジョンには、当社が30年以上にわたり培ったエンターテインメントの領域を拡げ、新たな発想で、人々のライフスタイルを彩るサービスを提供し、感動や驚きなど「心動く瞬間」を日常のあらゆる場面を通じ提供したいとの想いが込められています。本中期経営計画では、パーパス、ビジョンに基づき「会員の日常に“夢中”を提供する企業」への進化を目指します。 ■目指す世界観会員の日常に“夢中”を提供する企業へのビジネスモデルの進化を目指すべく、本中期経営計画では、WOWOWオンデマンドに続く、新たな配信サービスの提供や、ECサービスの強化など、多層的なデジタルサービス接点の拡大と、それらと会員をつなぐ、新たなデジタルプラットフォームの構築に中長期的に取り組んでいきます。デジタル基盤を中心に、WOWOWサービス全体の質の向上を図り、既存の顧客の満足度向上および、新たな会員の獲得による事業成長を目指します。 ■中期経営計画における重点戦略本中期経営計画では、BtoCを中心とした会員領域および、BtoBを中心とした会員外領域を軸に成長を目指します。・会員領域メディア・サービス領域においては、放送領域の効率化推進に取組み、その原資をコンテンツの強化、および、他の重点戦略に投資いたします。配信領域では、新サービスとして、WOWOWオンデマンドに続く、自社プラットフォームでの新たな配信サービスの提供を開始し、収益力の強化を図ります。コマースおよびイベント領域においては、総合ECショップのグランドオープンにあわせ商品を拡充すると共に、コンテンツを軸とした多層化サービスを推進してまいります。併せて、会員のライフスタイルに即したサービスなどの新規事業の開発にも取組みます。 ・会員領域以外BtoB向けにグループ全体のシナジーを強化し、外部営業を促進。マーケティング支援、コンテンツ制作、プロダクション業務などの事業拡大を目指します。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2025年度は、新中期経営計画(2025-2029年度)の初年度として、新たなビジネスモデルの構築に挑戦する重要な1年となります。中期経営計画の重点戦略に沿って、顧客基盤の配信へのシフト、会員ビジネスの大幅な強化、グループ連携の強化に向けた投資・取組みを加速させると共に、既存事業の構造改革、コスト削減に取組み事業計画の達成を目指します。 <新中期経営計画(2025-2029年度)の重点戦略>1.会員領域・メディア・サービス領域:放送領域での効率化推進、配信サービスの拡大・コマースおよびイベント領域:コマース事業および多層化サービス推進による収益拡大 2.会員領域以外・グループシナジー強化による外部売上拡大 <2025年度重点取組み>■会員領域メディア・サービス領域・自社プラットフォームでの新たな配信サービスの開始・放送領域のコスト削減、効率化の推進 コマースおよびイベント領域・総合ECショップのグランドオープンおよびコマース事業規模拡大・エンターテインメント領域での会員向け多層サービス推進・ライフスタイルに即した新規事業開発 ■会員領域以外・グループ機能の整備・集約の検討と実行・グループの営業シナジーの推進による外部売上拡大 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等事業における収益の源泉は、会員からの視聴料であることから、累計正味加入件数が重要な経営指標となります。利益面では、収益の安定性を確保するため、グループ全体での売上高経常利益率を重要な経営指標としております。中長期的には、累計正味加入件数の増加による収益増と安定的な利益率上昇トレンドの維持及び「メディア・サービス」以外の収入の拡大による新たな収益の柱の創出を最大目標としております。さらに、企業価値向上のために、中長期視点からキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フロー)の創出を重要な経営指標としております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や引き続き好調なインバウンド需要を背景に、緩やかな回復基調が見られました。しかしながら、物価上昇による家計の負担増や世界経済の動向に対する不確実性の高まりなど、依然として先行きは不透明な状況にあります。このような経済環境の下、当連結会計年度における当社グループの業績は、会員収入が減少したものの、映画事業や番組販売等その他収入の増加や、グループ会社の売上が増加したこと等により、売上高は767億57百万円と前期に比べ18億87百万円(2.5%)の増収となりました。営業利益は売上高の増加に加え、効率的な費用投下を行ったこと等により、20億36百万円と前期に比べ5億85百万円(40.4%)の増益、経常利益は29億97百万円と前期に比べ9億39百万円(45.7%)の増益となりました。しかしながら、4Kチャンネル「WOWOW 4K」の放送サービス終了及びコンテンツ情報統合管理システムの開発中止決定による減損損失に加え、当社の連結子会社であるフロストインターナショナルコーポレーション㈱におけるのれんおよび無形固定資産について、直近の業績動向等を踏まえ将来の回収可能性を検討の結果、減損損失を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は6億37百万円と前期に比べ4億54百万円(△41.6%)の減益となりました。 各セグメントの経営成績は次のとおりです。<メディア・コンテンツ>当連結会計年度は、興行収入約30億円を記録したWOWOW FILMS『ゴールデンカムイ』の続編である「連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」を放送・配信したほか、「UEFA EURО 2024TM サッカー欧州選手権」、「欧州サッカー UEFAチャンピオンズリーグ」、「LPGA女子ゴルフツアー」、テニスのグランドスラム4大会等のスポーツコンテンツ、SUMMER SОNIC 2024やWEST.、CОMPLEX等の人気アーティストの音楽ライブ等が新規加入を牽引しました。また、当社が配信しているスポーツコンテンツを、外部プラットフォームで視聴できる新サービス「WOWSPO」を、2024年4月よりABEMA、同年12月よりPrime Videoのサブスクリプションにて開始したことで、若年層の会員獲得に繋がりました。しかしながら、他社の動画配信サービスとの競争激化、目的番組の終了による解約件数増加の影響等により、正味加入件数は純減と厳しい結果となりました。一方で、メディア・サービス(放送・配信サービス)の構造改革や、新サービスの開発による、新たな収益の創出等の取り組みで、収益の向上を図りました。メディア・サービス(放送・配信サービス)の構造改革においては、4Kチャンネル「WOWOW 4K」の放送サービス終了により不採算事業の撤退を行なったほか、「ユーロ2024+CL・EL 2024-25 シーズンパス」などを、TVOD(都度課金制)サービス「WOWOWオンデマンドPPV」にて販売しました。新サービスの開発による、新たな収益の創出においては、コンテンツを軸とした多層サービスの開発・提供を行ないました。2024年11月に劇場版公開した『WEST. 10th Anniversary Live “W” ―Film edition―』は、興行収入5億円を超えるヒットとなりました。そのほか全国のイオンシネマで「UEFAチャンピオンズリーグ」のライブビューイングや、スピッツ初の大規模展覧会「SPITZ,NОW! ~ロック大陸の物語展~ Special Supporter マイナビ」の開催、ECサイト「wowshop」にてオリジナルコンテンツやスポーツコンテンツ等のグッズ、料理道具やおせち等のライフスタイルを提案する商品等の販売を行ないました。また新規事業として、海外作品の日本国内での撮影を請け負うプロダクションサービス事業に参入するためWOWOW BRIDGE(同)を設立し、米国の大手スタジオ・スカイダンスが手がけ、Apple TV+で配信予定のドラマ「Neuromancer」や、当社では2025年夏放送予定、米国ではCBSで放送されるユニバーサル・テレビジョン制作の「FBI:インターナショナル」のプロダクションサービス業務を受注しました。以上の結果、当連結会計年度におけるメディア・コンテンツセグメントの売上高は、704億72百万円と前期に比べ7億99百万円(1.1%)の増収、セグメント利益は22億65百万円と前期に比べ6億51百万円(40.4%)の増益となりました。 当連結会計年度の加入件数の状況は次表のとおりとなりました。(単位:件) 第40期2024年3月期第41期2025年3月期対前年差対前年増減率新規加入件数625,993704,67478,68112.6%解約件数718,433812,07493,64113.0%正味加入件数△92,440△107,400△14,960-累計正味加入件数2,467,1122,359,712△107,400△4.4%内)複数契約(注)1337,228315,599△21,629△6.4%内)宿泊施設契約(注)284,50188,9814,4805.3% (注)1. 同一契約者による2契約目と3契約目については、月額2,530円(税込)の視聴料金を990円(税込)に割引しており、当該割引の対象となる契約を「複数契約」と呼称しております。2. 宿泊設の客室で視聴するための宿泊施設事業者との契約については、視聴料金を個別に定めており、当該契約を「宿泊施設契約」と呼称しております。 <テレマーケティング>当連結会計年度は、前連結会計年度に当社グループに加わりましたフロストインターナショナルコーポレーション㈱の売上が通期で寄与いたしましたこと等により、売上高は99億25百万円と前期に比べ5億21百万円(5.6%)の増収となりました。しかしながら、費用面で、当連結会計年度に実施した㈱cinraの買収による取得費用の発生等により、セグメント損失は2億29百万円(前期はセグメント損失1億62百万円)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ1億99百万円減少し、257億23百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は43億44百万円(前期同期は42億93百万円の収入)となりました。主な増加要因は、減価償却費34億39百万円、減損損失23億55百万円及び仕入債務の増加額111億43百万円であり、主な減少要因は、棚卸資産の増加額131億96百万円です。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は36億26百万円(前年同期は27億55百万円の使用)となりました。主な要因は、定期預金の預入による支出60億43百万円及び有形固定資産の取得による支出20億32百万円です。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は9億27百万円(前年同期は14億33百万円の使用)となりました。主な要因は、配当金の支払額8億45百万円です。 ③ 生産、受注及び販売の実績当連結会計年度における売上高実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称売上高(百万円)対前年増減率(%)メディア・コンテンツ70,4651.1テレマーケティング6,29121.0合計76,7572.5 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.主要な販売の相手先は一般視聴者であり、主な相手先別に記載するべきものはありません。3.「メディア・コンテンツ」セグメントには会員収入58,541百万円(対前年増減率△3.2%)を含んでおります。 加入件数の状況、加入方法及び有料放送の料金体系を示すと、以下のとおりです。A 加入件数の状況「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」における加入件数の状況をご参照ください。 B 加入方法(A) デジタル機器(直接受信または同時配信)による視聴の場合加入申込は、カスタマーセンターでの電話による受付及びインターネット、Amazonアプリストア、Apple App Store等を通じて顧客と当社が直接契約する形態と特約店業務委託契約をしている電器店等を通じて行う形態があります。(B) ケーブルテレビ局経由による視聴の場合加入申込は、当社が契約しているケーブルテレビ局を通じて行っております。(C) スカパー!経由による視聴の場合加入申込は、スカパーJSAT㈱を通じて行っております。(D) ひかりTV経由による視聴の場合加入申込は、㈱アイキャストを通じて行っております。 (注)いずれの視聴方法につきましても、番組配信サービス「WOWOWオンデマンド」の配信番組と、テレビのBS放送(BS-9ch)の放送番組をどちらもご覧いただけます。 C 有料放送の料金体系区分視聴料備考衛星デジタル有料放送サービス月額視聴料 2,530円(税込)(プログラムガイド込み)ただし、Apple App内課金が提供する決済方法を用いて料金を支払う場合 2,790円(税込)(プログラムガイド込み/希望者のみ)衛星デジタル有料放送サービスに更に衛星デジタル有料放送サービスを追加して有料放送契約を締結する場合の衛星デジタル有料放送サービス(複数契約)月額視聴料  990円(税込)(プログラムガイドなし)ただし、同一世帯による同一口座から視聴料の引落しを受ける衛星デジタル有料放送サービス契約1契約につき新たな衛星デジタル有料放送サービス2契約までとする。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたって、決算日における資産・負債の数値並びに当該連結会計年度における収益・費用の数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行います。見積り及び判断の基礎としては、過去の実績や合理的と考えられる査定方式を採っております。実際の結果は、見積り特有の不確実性により、見積りと異なる場合があります。見積りに大きな影響を及ぼす重要な会計方針の主要なものは以下のとおりです。 A 固定資産の減損処理当社グループは、のれん及び顧客関連資産を含む有形・無形固定資産の価値が毀損していないかどうかを確認するために、資産グループの減損兆候の有無を調査した上で、割引前将来キャッシュ・フローに基づき減損損失の認識の判定を行っております。その結果、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損して、当該差額を減損損失として計上しております。固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等を合理的に見積った上で計算するため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の見積りに変更があった場合、当社グループで減損損失が計上される可能性があります。 B 繰延税金資産の回収可能性当社グループは、回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、当該見積額が減少した場合には繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。 C 投資有価証券の減損処理当社グループは、長期的な取引関係維持または将来における事業の多角化を見据え、特定の有価証券を保有しております。これらの株式のうち、市場価格のない株式等以外のものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込みがあると認められる場合を除き、減損処理をしております。市場価格のない株式等について実質価額が著しく低下したときは、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられない限り、減損処理をしております。将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現在簿価に反映されていない追加的な評価損の計上が必要となる可能性があります。 当連結会計年度において、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容A 連結経営成績の推移最近5期間における経営成績(重要な経営指標)は、以下のように推移しております。回次第37期第38期第39期第40期第41期決算年月2021年3月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月新規加入件数(件)542,246611,860551,401625,993704,674解約件数(件)605,541722,920672,260718,433812,074正味加入件数(件)△63,295△111,060△120,859△92,440△107,400累計正味加入件数(件)2,791,4712,680,4112,559,5522,467,1122,359,712売上高(百万円)79,16579,65777,10174,86976,757経常利益(百万円)6,9345,3493,5472,0572,997売上高経常利益率(%)8.86.74.62.73.9営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)5,9616,4223,2194,2934,344 2021年3月期累計正味加入件数の減少に伴う会員収入の減少等により、売上高は前期に比べ4.0%の減収となりました。新型コロナウイルス感染症の影響によるスポーツや音楽ライブ等の延期・中止に伴い番組費が減少しましたが、4Kや配信関連費用等が増加したことや、貸倒引当金繰入額を計上したこと等により、経常利益は前期に比べ24.8%の減益、経常利益率は2.4ポイントの減少となりました。営業活動の結果得られた資金は前期に比べ40.3%の減少となりました。 2022年3月期累計正味加入件数の減少に伴い会員収入は減少しましたが、テレマーケティング業務等その他収入の増加により、売上高は前期に比べ0.6%の増収となりました。一方、大型スポーツコンテンツへの戦略的な投下により番組費が増加したため、経常利益は前期に比べ22.9%の減益、経常利益率は2.1ポイントの減少となりました。営業活動の結果得られた資金は前期に比べ7.7%の増加となりました。 2023年3月期累計正味加入件数の減少に伴う会員収入の減少等により、売上高は前期に比べ3.2%の減収となりました。番組費が大幅に減少したものの、売上高減に伴う利益減の影響等により、経常利益は前期に比べ33.7%の減益、経常利益率は2.1ポイントの減少となりました。営業活動の結果得られた資金は前期に比べ49.9%の減少となりました。 2024年3月期累計正味加入件数の減少に伴う会員収入の減少等により、売上高は前期に比べ2.9%の減収となりました。広告宣伝費や番組費が減少したものの、テレマーケティングセグメントにおけるフロストインターナショナルコーポレーション㈱の買収による取得費用の発生等により、経常利益は前期に比べ42.0%の減益、経常利益率は1.9ポイントの減少となりました。営業活動の結果得られた資金は前期に比べ33.4%の増加となりました。 B 当連結会計年度(2025年3月期)の経営成績の分析(A) 加入件数当連結会計年度における加入件数の状況は、他社の動画配信サービスとの競争激化、目的番組の終了による解約件数増加の影響等により新規加入件数は704,674件(対前年増減率12.6%)、解約件数は812,074件(同13.0%)、新規加入件数から解約件数を差し引きました正味加入件数は△107,400件となり、当連結会計年度末の累計正味加入件数は2,359,712件(同△4.4%)と6期連続純減と厳しい結果になりました。また、当連結会計年度末時点において、複数契約は315,599件(同△6.4%)、宿泊施設契約は88,981件(同5.3%)となりました。 (B) 売上高会員収入が減少したものの、映画事業等その他収入の増加やグループ会社の売上増加等により、売上高は767億57百万円と前期に比べ18億87百万円(2.5%)の増収となりました。 (C) 経常利益売上高の増加に加え、効果的な費用投下を行った結果29億97百万円となり、前期に比べ9億39百万円(45.7%)の増益となりました。 (D) 営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動の結果得られた資金は43億44百万円(前期同期は42億93百万円の収入)となりました。主な増加要因は、減価償却費34億39百万円、減損損失23億55百万円及び仕入債務の増加額111億43百万円であり、主な減少要因は、棚卸資産の増加額131億96百万円です。 C 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループを取り巻く事業環境は、年々競争激化の様相を強めております。それに伴い事業運営のリスク要因等も多種・多様化しております。詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」並びに「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。当社グループの売上高の源泉は加入者からの視聴料です。したがって、加入者を如何にして増やし続けるか、その為に何をするかが重要な課題であり、経営成績に重要な影響を与える要因です。さらに、当社グループの基幹事業はメディア・サービス(放送・配信サービス)です。加入への誘引、加入していただいたお客さまの視聴の継続に大きく影響を及ぼすのは、メディア・サービスの内容、番組、コンテンツです。質の高いコンテンツを獲得することは、必要不可欠であり、経営成績に重要な影響を与える要因です。 D 資本の財源及び資金の流動性について(A) 当社グループの資金状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度に比べ1億99百万円減少し、257億23百万円となりました。詳細につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 (B) 財政政策当社グループは、運転資金及び設備投資等の資金につきましては、自己資金により充当しております。次期の運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金、取引銀行4行と個別契約しております総額32億70百万円の当座貸越契約及び取引銀行4行と2024年5月31日に締結いたしました総額100億円のコミットメントライン契約により確保しております。

事業リスク

  • 加入者獲得・維持の競争激化
    WOWOWの主要な収入源は加入者からの視聴料であり、新規加入者の獲得と既存加入者の維持が業績に大きく影響します。スマートフォン普及や動画配信サービスなど低価格で利便性の高い競合サービスの出現により、顧客離れや正味加入者数の減少が発生し、収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、加入者獲得のための広告宣伝費増加もリスクです。
  • コンテンツ調達・制作コストの増加
    視聴者の要望に応えるコンテンツの調達と制作は不可欠ですが、コンテンツ獲得競争の激化やグローバル化の進展により、調達コストが増加するリスクがあります。また、オリジナルコンテンツ制作においても、優秀なクリエイター確保の困難化や制作費の高騰により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特定のコンテンツが継続できなくなった場合、加入者離れも懸念されます。
  • 放送衛星利用の不確実性
    BS放送サービスは、軌道上の放送衛星自体の不具合や故障、地球局の事故などにより停止する可能性があります。予備衛星によるバックアップ体制はありますが、サービス停止期間が長期化した場合、有料放送料金を請求できなくなるなど、収入に直接的な影響を及ぼす可能性があります。これにより、加入者からのクレーム発生や信頼性の低下も懸念されます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|8,549 文字
3【事業等のリスク】(1) 方針「エンターテインメントを通じて、人々の幸福と豊かな文化の創造に貢献します」という企業理念を実現するため、当社は、社会的責任を自覚し、公正かつ適切な経営の遂行に際して直面し得る重大なリスクの管理体制を整備・運用することが、極めて重要であると認識し、リスク管理を経営の重要な戦略の一つと位置付けています。当社は、当社グループの事業活動を取り巻く、さまざまな不確実性に対する的確な管理と、危機発生時における迅速かつ適切な対応によって、問題の回避や損失の極小化及び事業継続の確保に努め、企業価値の向上に取組みます。 (2) 体制について当社は、当社グループの事業継続マネジメントを含むリスク管理を推進する体制として、当社の社長執行役員を委員長、リスク管理担当執行役員を副委員長、執行役員及び子会社社長を委員として構成するリスク管理委員会を設置しております。リスク管理委員会は、原則として事業年度で1回及び必要に応じて会議を開催し、当社グループのリスク管理に関わる活動の計画及び進捗状況を把握し、その対策について継続的な改善を検討します。委員会会議には当社の常勤監査等委員が出席し、報告を受けるとともに意見を述べ、監査のために必要な情報を取得します。また、リスク管理委員会事務局は、コンプライアンス相談窓口を運営し、違反行為の発生・拡大を防ぎ、違反行為の早期発見と是正による自浄作用を機能させ再発防止を行うことで、コンプライアンスの徹底とコンプライアンス経営の強化を図ります。リスクが顕在化し、事業継続を脅かす危機に至った場合は、リスク管理委員会の指示により、委員長、副委員長、当該事態に関係する委員により構成される危機対策本部を設置し、対策の実施及び事態の復旧にあたります。リスク管理に関する活動状況は、定期的及び重大な事態の発生時に取締役会に報告します。 <当社グループのリスク管理推進体制> (3) 運用状況について「リスク管理方針」及び「リスク管理規程」を定め、運用を行っております。リスク管理委員会事務局は、原則として事業年度で1回及び必要に応じて、ワーキンググループを招集し、事業継続を脅かす事態に繋がる重要なリスク及びBCP策定が必要な事業領域の特定、見直しと、それぞれの主管部門の特定、見直しを行っております。重要リスク主管部門は、担当する重要リスクの対応について活動計画を策定し、その内容に沿って教育、訓練等を含む活動を実施、推進しております。また、リスク対策マニュアルを整備、改善し、必要な準備や周知を行っております。BCP主管部門は、特定された事業領域についてのBCPを策定、改善し、必要な準備や教育、訓練、周知を行っております。各部門は、重要リスク主管部門が定めた活動計画に沿って、自部門での活動の実施、推進を行うとともに、重要リスクに繋がる自部門のリスクの特定、対策の検討及び対応に関する活動計画の策定を行い、活動を実施、推進しております。子会社は、その事業に合わせて、各社の重要リスクの特定、対策の検討、対応に関する活動計画の策定及びBCPの策定を行い、その内容に沿った活動を行っております。リスク管理委員会事務局は、これらの活動状況を把握し、リスク管理委員会に報告しております。 (4) 重要な影響を及ぼすリスクについて有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 <重要なリスク> ① 加入者獲得・維持に関わるリスク当社グループの主要な収入は、加入者からの視聴料収入であることから、新規加入者の獲得及び解約による正味加入者数の増減が、当社グループの収入と利益を大きく左右いたします。家計における可処分所得や情報サービス関連支出には一定の限界があると考えられるため、景気動向または災害の影響等外部環境の変化によって、エンターテインメント・コンテンツに振り向けられる支出割合や優先度が変化し、当社グループの加入件数に係る計画に影響が生じる可能性があります。さらに、デジタルテクノロジーの進化によって、コンテンツ産業は急激に変化しており、競争激化の様相を強めております。スマートフォンの普及や動画配信を中心とした低価格で利便性の高い新たなサービスの出現に伴い、生活者のコンテンツ接触スタイルが多様化することで、顧客離れが発生し、正味加入者数が減少することで、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは引き続き、加入者の多様化したニーズに対応した、コンテンツの開発やビジネスの構築に取り組んでまいりますが、事業が想定通りに伸長しない場合や、当社グループの計画以上にコンテンツの調達や開発だけでなく、広告宣伝及び販売促進等の加入推進活動の強化が必要になった場合は、このコストが当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② コンテンツに関わるリスク当社グループは営業放送開始以来、総合エンターテインメントを主軸に放送その他のサービスを提供しており、時代の流れに沿って、視聴者の要望に応え、かつ満足を得られるような各種コンテンツの調達と制作に努めております。コンテンツの調達面では、安定して視聴者に供給することを第一義と考え、契約先との関係強化等の対策に注力してまいりますが、現在放送、配信しているコンテンツのすべてが、将来にわたっても継続的に確保できるという保証はなく、あるコンテンツの放送・配信を継続できなくなった場合、それに不満な加入者が加入契約を解約することにより、正味加入者の減少に伴い、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、国内の有料、無料を問わず、放送、配信サービスの競合増加、コンテンツ流通のグローバル化の進展により、コンテンツ獲得競争が激化しております。それにより、コンテンツ調達コストが増加し、当社グループが取得を希望するコンテンツが調達できない、または、割高なコンテンツを調達した結果、正味加入者数の減少、または番組調達コストの増加により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、コンテンツの制作面では、「WOWOWにしかできない」「WOWOWでしか見られない」といった、WOWOWならではのエンターテインメントをお客さまへ提供すべく、クリエイターとの関係を強固にし、オリジナルコンテンツを中心とする差別化された希少性、独占性の高いコンテンツの開発に取り組んでおります。しかしながら、コンテンツの制作面においても、競合の増加により、優秀なクリエイターの確保が困難になることで上質なコンテンツが制作できない、または制作費が高騰する等により、正味加入者数の減少、または番組制作コストの増加により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、年間を通じて、コンテンツの投下時期の集中等により、コストバランスが変動するため、四半期単位で業績が変動することがあります。特に第4四半期においては、スポーツコンテンツが期中を通じて開催されること、大型のアワードや音楽ライブ等が集中し、番組費が増加する傾向にあります。そのため、他の四半期と比較して利益水準を低下させる傾向があります。 ③ BS(放送衛星)利用に関わるリスクBS自体に発生するリスクには、軌道上のBSが正常に作動するかどうか、隕石や宇宙の塵等との衝突、その他軌道上における事故によって故障しないかどうか、BSの設計寿命に相当する期間その機能を維持、継続することができるかどうか等があります。BS放送サービスは、BS自体の不具合、または地球局の天災、あるいは人為的な原因の事故により停止することがあります。こうしたリスクを低減するため、予備衛星を打ち上げることによりバックアップ体制をとっておりますが、これら不具合または事故により放送サービスが停止した場合、当社グループは加入者からクレームを受ける可能性があります。なお、当社の有料放送約款では、衛星デジタル有料放送サービスを月のうち半分以上提供しなかった場合においては、衛星デジタル有料放送サービスに係る当該月分の有料放送料金を請求しないことを記載しております。サービス停止の期間が上記約款に規定の期間を超えると収入が見込めなくなる場合もあり、その場合は当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 当社グループの地上設備に関するリスク当社グループが所有する設備、あるいはリースした設備に不具合が生じるケースや、地震等の不可抗力により当該設備に損害が発生する可能性があります。これらの設備のうち、特に番組編成・放送運行システム、配信運行システム、顧客管理システム等の設備について、重大な不具合やサイバー攻撃が生じた場合には、それぞれ現用系統のほか、予備系統や予備データを有し、二重化あるいは三重化された設備になっています。現用系統に不具合が生じても、即時に予備系統に切り替えることで、障害を最小限に止める対策を講じておりますが、発生したリスクの規模によっては、放送、配信サービスの停止、料金徴収等の顧客管理業務の停止等の事態が発生し、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、自社開発した顧客管理システムにおいてアクセス権やプログラム変更に係る内部統制の整備及び運用が適切に行われていない場合には、会員収入計上の根拠となるデータの信頼性が損なわれ、会員収入の計上額を誤る可能性があります。さらに配信サービスにおいては、サイバー攻撃やアクセス等の一時的な過負荷等により、システムダウン、サービス提供の停止等が発生し、加入獲得の機会損失や加入契約の解約により、正味加入者が減少し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループの設備は、東京都江東区辰巳に一極集中しており、当該地区が自然災害や、テロ・紛争に巻き込まれた場合、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当社の有料放送約款では、衛星デジタル有料放送サービスを月のうち半分以上提供しなかった場合においては、衛星デジタル有料放送サービスに係る当該月分の有料放送料金を請求しないことを記載しております。サービス停止の期間が上記期間を超えると収入が見込めなくなる場合もあり、その場合は当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ B-CASカードのセキュリティに関わるリスク当社グループは、BSデジタル放送で使用するB-CASカードに関しては、持分法非適用関連会社の㈱ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ(以下、B-CAS社という)と、カード使用契約並びに暗号化業務の委託契約を締結しております。B-CAS社では、B-CASカードのセキュリティ向上策の実施、そしてさらなるセキュリティ対策の検討をしております。また、当社グループでは、4K8K放送用受信機に搭載されている新CASの開発管理団体である一般社団法人新CAS協議会に出資参画し、CASのICチップ化というさらなるセキュリティ向上がなされた技術的措置を講じております。今後B-CASカードがICチップに置き換わっていくことで、一定のリスク低減が見込まれます。さらに、当社グループはB-CASカードによる不正視聴が発覚した場合、有料放送事業者各社及びB-CASカードの所有者であるB-CAS社等との連携や、不正視聴機器の利用による不正視聴の法的対処が実現できるよう関係省庁との連携を強化してまいります。しかしながら、ICカードであるB-CASカードのセキュリティが破られ、当社グループの有料サービスの課金を免れる可能性があります。違法なB-CASカードを無効にできない事態が生じた場合、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 著作権等の知的財産権に関わるリスクメディアのデジタル化に伴ってコンテンツの複製が容易になったため、私的録画以外の予想し得ない権利侵害行為(例えば違法コピーの販売)から映画やテレビ番組等の著作権を保護する目的で、違法に複製ができないような技術的保護手段が講じられております(コピーガード又はコピー・プロテクション)。そこで、当社グループは、放送権の権利元の要請に応じてコピーガードの信号を放送電波に付加して放送しております。現時点ですべての権利元から前述のコピーガードのすべての方式について同意を得ておりますが、今後、技術の進歩により、放送権の権利元から新しいコピーガードの方法の採用を要求される、あるいは放送権許諾の条件とされる場合が考えられます。また、著作権等の知的財産権には、当社グループのみならずコンテンツ制作者、コンテンツ供給者、コンテンツ販売代理店、受託放送事業者、受信機メーカー等が関係しており、それぞれが自らの責任において権利侵害等を犯さぬよう努力しております。しかしながら、これらのリスクが顕在化する可能性を根絶することは事実上困難であり、著作権等の知的財産権をめぐり、関係者間で問題が発生して当社グループに波及した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 放送関連法制度に関わるリスク当社グループの事業は、我が国において多くの法的規制を受けており、総務大臣からの認定又は免許等の対象となっております。今後、放送関連法制度や総務省の判断が何らかの事情により当社に不利な方向に変更された場合、当社グループの経営に悪影響を与える可能性があります。また、当社グループが適用法令や許可条件に従わなかった場合、認定や免許が取り消され、事業を停止又は終了しなければならない可能性があり、当社グループは放送事業に関するサービスの提供または将来の新たな認定や免許取得が困難となる可能性が生じます。当社グループの主要な業務に係る許認可等の取得状況は以下のとおりです。下記許認可は何れも5年毎の更新が必要であり、取消事由に該当する事象は発生していないものと認識しておりますが、当該許認可等が取り消された場合には、当社グループの事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。よって、認定又は免許等の内容の順守を徹底し、日々の放送を行っております。 許認可等の名称更新期限内容A 衛星基幹放送の業務認定BS第7号 2028年10月26日BS第77号、第78号 2029年6月16日BS第84号 2025年10月18日基幹放送局提供事業者の保有する基幹放送局(人工衛星)を用いて放送を行うために総務大臣から受けた認定B BSデジタル地球局免許2028年10月31日地球局(渋谷・菖蒲)から、BSデジタル放送信号をBSデジタル放送衛星に向けて送信する無線局開設のために、総務大臣から受けた免許 ⑧ お客さまの個人情報に関わるリスク当社グループは、すべての事業で取り扱う個人情報及び従業員等の個人情報の取り扱いに関し、個人情報保護法及び番号法をはじめとした個人情報の取り扱いに関する法令、国が定める指針その他の規範を遵守いたします。さらに、個人情報の適正な管理の一環として、個人情報保護マネジメントシステムの構築・運用を行うことで、個人情報保護に関する取組みを推進しております。また、㈱WOWOWコミュニケーションズは「一般財団法人日本情報経済社会推進協会」より、個人情報の適切な取り扱いを行う事業者に付与されるプライバシーマークの付与認定を受けております。当社グループは、加入者と締結した加入契約により取得した加入者情報・契約情報等の個人情報を管理しており、個人情報をマーケティング等適切な目的に使用する場合には、個人情報の管理に細心の注意を払い、関係企業に守秘義務を負わせる等の対策を徹底しております。それにもかかわらず、結果的に個人情報が当社グループ等から漏洩した場合は、当社グループは加入契約に基づいて法的責任を負う可能性があり、個人情報保護が不十分であるとの社会的批判を受けること等によって、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 為替レートの変動に関するリスク当社グループが調達するコンテンツには海外から現地通貨建てで購入するコンテンツが含まれております。当社グループは主要通貨間の為替レートの短絡的な変動による悪影響を最小限にするため通貨ヘッジ取引を行っておりますが、急激なレートの変動により当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります(一般的に他の通貨に対する円安は当社グループの業績に悪影響を及ぼし、円高は好影響をもたらします)。 ⑩ コンプライアンスに関するリスクコンプライアンスの観点から当社グループが対処すべき分野は、当社グループの役職員および派遣社員・スタッフによる不祥事、個人情報に関する事故や下請代金支払遅延等防止法への抵触、さらにインサイダー取引の禁止など、多岐に及んでいます。当社グループでは、「WOWOW企業行動規範」をはじめとし「個人情報保護方針及び取扱規程」「下請法遵守に関するガイドライン」「内部者取引管理規程」等のルールを定め、定期的な社内告知・研修等でその周知・徹底を行っています。また、当社の「リスク管理・コンプライアンス委員会」において当社グループ内のさまざまなコンプライアンスリスク削減のための検討をしています。当社グループは、このように不祥事やトラブル、法令違反等への対策を講じていますが、万がー、コンプライアンスに抵触する事態が生じた場合には、当社グループの社会的信用が低下し、経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑪ 人権に関するリスク当社グループが事業活動において自ら引き起こす、あるいは助長・関係する人権侵害は、当社グループの社会的信用の低下、経営成績および財政状態に影響を与える恐れがあり、事業活動のリスクであると捉えております。2024年6月には「人権および DEI に関する方針」を定め、人権に対するグループとしての考え方をより明確にしました。また本方針に基づき、当社グループの事業活動における人権リスクを整理し、リスクの発生可能性と深刻度の両軸で重要なリスクを特定いたしました。 <その他の主要なリスク> ① 映画製作・配給投資に関わるリスク当社グループは、当社グループで放送する映画の内容を充実させること及び当該映画の公開による各種収益を得ることを目的として、特定の映画作品に製作・配給投資を行っております。この映画製作・配給投資には、当社企画で他社からも製作出資を募るもの、他社企画の映画に出資者として参加するもの、さらに、日本国内又は特定地域における映画配給権のみに出資するもの等があります。投資した映画は、製作が終了するまでの間に、経済環境や映画の内容変更等様々な理由により製作費等が不足し、追加の投資が必要になるリスクがあります。また、映画作品は、完成後の劇場公開、DVDその他のビデオグラムの販売、ペイ・パー・ビュー、ペイテレビ等の有料放送、動画配信会社、地上波放送等の無料放送へコンテンツのマルチユースによって収益を得ますが、映画製作・配給投資の事業特性として不確実性を常に含んでいるものであり、これらの公開及び販売状況により、映画作品への投下資金を回収できない可能性があり、さらには利益を得られない可能性もあります。 ② 投資有価証券に関するリスク当社グループは、事業上必要と判断した会社の株式の保有や出資等を行っております。上場株式については株式市場における時価下落、非上場株式等については対象会社の財政状態の悪化等により、保有有価証券の評価損の計上が必要となる可能性があります。また今後の新規サービス展開の実現にむけたM&Aによる「財務リスク」「法務リスク」「経営リスク」「人材リスク」など譲受時の様々なリスクは、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 <今後発生するリスク> ① コマース事業に関するリスク当社グループは、今後コマース事業に積極的に取り組んでいきます。商品選定および品質管理については細心の注意を払い、商品表示についても適正な形にすべく努めておりますが、当社グループが販売した商品に何らかの不具合や欠陥があった場合、返品や商品の交換、損害賠償等の責任を負う可能性があります。また、販売において不適切な表示があった場合には法令上の処分を受ける可能性があります。このような場合には、当社グループの社会的信用が低下するとともに、事業および業績に影響を与える可能性があります。

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