テルモ(4543)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
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株価推移
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10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2017 | 5,142 | 766 | 542 | -1,006 | 11.1 | 150.2 | 42.0 | 47.9 |
| FY2018 | 5,878 | 1,086 | 913 | 705 | 16.6 | 259.1 | 50.0 | 51.0 |
| FY2019 | 5,995 | 1,066 | 795 | 188 | 11.4 | 108.7 | 54.0 | 62.3 |
| FY2020 | 6,289 | 1,106 | 852 | 328 | 11.3 | 114.0 | 28.0 | 60.8 |
| FY2021 | 6,138 | 984 | 773 | 362 | 9.0 | 102.3 | 29.0 | 63.4 |
| FY2022 | 7,033 | 1,160 | 888 | 630 | 8.8 | 117.5 | 34.0 | 68.7 |
| FY2023 | 8,202 | 1,173 | 893 | 584 | 8.0 | 119.0 | 40.0 | 69.3 |
| FY2024 | 9,219 | 1,401 | 1,064 | 649 | 8.0 | 71.5 | 44.0 | 72.5 |
| FY2025 | 10,362 | 1,577 | 1,170 | 1,283 | 8.5 | 79.0 | 26.0 | 74.8 |
| FY2026 | 11,319 | 1,763 | 1,359 | -1,133 | 8.6 | 92.1 | 30.0 | 68.5 |
バフェット流モート診断
総合スコア:11/25 主要モート:スイッチング・コスト 持続性:判定中
テルモはカテーテル、人工心肺、血糖測定システムなど、高度な医療機器分野で長年の実績と高いブランド認知度を確立。特に心臓血管領域や糖尿病ケア分野における技術力と品質への信頼は、新規参入障壁となっている。研究開発への継続的な投資も強み。
医療機器は、一度導入されると、医師や看護師のトレーニング、既存システムとの互換性、安全性・有効性に関する長年の使用実績などから、他社製品への切り替えには高いコストとリスクが伴う。特に高度な手術で使用されるカテーテルなどは、その傾向が強い。
医療機器の性質上、ユーザー(医師、患者)が増えることで直接的な製品価値が向上するネットワーク効果は限定的である。
高度な医療機器の製造には、厳格な品質管理と高度な技術が必要であり、構造的なコスト優位性を築くことは難しい。一部の消耗品などでは規模の経済が働く可能性はあるが、全体としては限定的。
グローバルに事業を展開し、主要な医療機器市場で一定のシェアを確保している。特に心臓血管、糖尿病ケア、一般外科などの分野では、一定の規模の経済が働き、効率的な生産・供給体制を構築していると考えられる。
競合との比較優位
強気シナリオ
新興国市場における医療インフラ整備と高齢化の進展による需要拡大
低侵襲治療や個別化医療に対応する革新的な製品開発の成功
M&Aによる事業領域の拡大とシナジー効果の発現
弱気シナリオ(モート侵食)
主要市場における医療費抑制政策の強化や薬価・医療機器価格の引き下げ圧力
競合他社による革新的な技術や低価格製品の登場によるシェア低下
為替変動や地政学リスクによるサプライチェーンの混乱や収益性の悪化
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
テルモの投資が失敗するには、医療機器業界全体が、技術革新よりも価格競争に陥り、スイッチングコストを無視してでも低価格製品に乗り換えるような市場環境が到来する必要がある。また、医療機関が安全性や有効性よりも、短期的なコスト削減を最優先するようになり、長年培ってきた信頼関係や製品の有効性が無価値になる事態も考えられる。さらに、テルモが持つ技術的優位性が陳腐化し、競合が容易に模倣できるような状況が生まれ、ブランド力や特許による保護が失われることも、モートの崩壊につながるだろう。新興国市場での成長が期待通りに進まず、既存市場での競争激化が収益を圧迫することも、この投資の失敗要因となりうる。
5年後のモート予測
新興国での需要拡大と高付加価値製品の投入により、売上・利益ともに年率10%以上の成長を達成。グローバルでのプレゼンスをさらに強化する。
既存市場での安定成長と新興国市場での緩やかな拡大により、売上・利益ともに年率5-7%程度の成長を維持する。
価格競争の激化や新興国での販売不振により、売上・利益ともに年率0-3%程度の低成長に留まる、あるいは微減する。