高圧ガス工業(4097)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
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株価推移
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10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2017 | 760 | 45 | 33 | 25 | 6.5 | 60.2 | 14.0 | 63.3 |
| FY2018 | 800 | 48 | 32 | 39 | 5.9 | 58.7 | 16.0 | 63.7 |
| FY2019 | 850 | 51 | 35 | 27 | 6.1 | 63.2 | 16.0 | 63.6 |
| FY2020 | 839 | 51 | 38 | 8 | 6.5 | 68.9 | 16.0 | 66.2 |
| FY2021 | 769 | 42 | 35 | 14 | 5.5 | 63.7 | 16.0 | 67.9 |
| FY2022 | 825 | 47 | 41 | 20 | 6.3 | 75.2 | 16.0 | 66.3 |
| FY2023 | 915 | 51 | 39 | -10 | 5.7 | 71.4 | 18.0 | 63.6 |
| FY2024 | 933 | 57 | 45 | 23 | 5.9 | 81.6 | 20.0 | 63.0 |
| FY2025 | 990 | 60 | 48 | 13 | 6.0 | 86.7 | 20.0 | 64.1 |
| FY2026 | 987 | 59 | 47 | 36 | 5.5 | 84.4 | 40.0 | 68.2 |
バフェット流モート診断
総合スコア:8/25 主要モート:効率規模 持続性:判定中
高圧ガス工業は、長年の事業継続で培われた業界内での信頼と、特定の産業ガス分野におけるノウハウは無形資産となりうる。しかし、特許やブランド力が突出しているという情報は限定的であり、明確な競争優位性としての強さは現時点では弱い。
産業ガスは、製造プロセスに組み込まれている場合が多く、供給元の変更には設備投資やプロセス調整が必要となるため、一定のスイッチングコストが発生する。特に、特殊ガスや高純度ガスにおいては、顧客の要求仕様が厳格なため、乗り換えは容易ではない。
産業ガス供給事業は、基本的に供給者と需要者の間の直接的な取引であり、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果は発生しない。
生産効率の改善や、地域的な供給網の最適化により、コスト競争力を維持している可能性はある。しかし、原料価格の変動や、競合他社との大規模な規模の経済によるコスト差は明確ではなく、現時点では限定的な優位性にとどまる。
高圧ガス工業は、日本国内において一定の生産能力と供給網を有しており、特に地域によっては寡占的な地位を築いている可能性がある。これにより、効率的な供給体制を構築し、一定の規模の経済を享受していると考えられる。しかし、グローバルな大手と比較すると規模は限定的。
競合との比較優位
強気シナリオ
半導体製造や医療分野など、高付加価値分野向けの特殊ガス需要の拡大。
M&Aや提携による事業領域の拡大と、それに伴う供給網の強化。
環境規制強化に伴う、CO2回収・貯留(CCS)関連技術や水素関連事業の成長。
弱気シナリオ(モート侵食)
主要顧客産業(例:自動車、電機)の景気低迷による需要の減少。
海外大手化学メーカーによる日本市場への参入や、国内競合との価格競争の激化。
代替技術や代替素材の登場による、既存ガス製品の需要減少。
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
この投資が失敗するには、高圧ガス工業が持つ既存の供給網や顧客基盤が、急速に陳腐化するか、あるいは競合他社がより低コストで、あるいはより革新的な技術を用いて市場シェアを奪う状況が真実でなければならない。例えば、再生可能エネルギー由来のグリーン水素の普及が予想以上に早く進み、既存のグレー水素製造・供給インフラが不要になる、あるいは、顧客企業がガス使用量を大幅に削減する技術を開発・導入する、といったシナリオが考えられる。また、グローバルな大手化学メーカーが、圧倒的な規模の経済と技術力をもって日本市場に本格参入し、価格破壊を引き起こす可能性も否定できない。これらの要因が複合的に作用することで、同社の持続的な競争優位性は失われ、収益性が悪化するリスクがある。
5年後のモート予測
高付加価値分野での需要拡大と新規事業(水素、CCS等)の成長により、売上・利益ともに堅調に伸長する。
既存事業は安定的に推移するが、新規分野の成長は緩やかで、全体として緩やかな成長にとどまる。
景気低迷や競争激化により、既存事業の収益性が悪化し、売上・利益ともに減少傾向となる。