住友林業(1911)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
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株価推移
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10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2015 | 10,405 | 301 | 97 | 357 | 3.7 | 54.9 | — | 34.3 |
| FY2016 | 11,134 | 540 | 345 | -220 | 11.7 | 195.0 | — | 34.6 |
| FY2017 | 12,220 | 530 | 301 | -325 | 8.7 | 168.5 | 35.0 | 34.5 |
| FY2018 | 13,089 | 492 | 292 | -310 | 8.3 | 160.8 | 40.0 | 32.8 |
| FY2019 | 11,041 | 514 | 279 | 69 | 7.8 | 153.5 | 40.0 | 32.1 |
| FY2020 | 8,399 | 475 | 304 | 22 | 7.6 | 167.5 | 35.0 | 33.7 |
| FY2021 | 13,859 | 1,137 | 872 | 513 | 16.1 | 457.7 | 80.0 | 37.7 |
| FY2022 | 16,697 | 1,583 | 1,087 | 29 | 15.9 | 543.8 | 125.0 | 40.8 |
| FY2023 | 17,332 | 1,468 | 1,025 | 128 | 12.5 | 505.5 | 125.0 | 41.6 |
| FY2024 | 20,537 | 1,946 | 1,165 | -1,080 | 11.4 | 569.4 | 145.0 | 40.7 |
バフェット流モート診断
総合スコア:8/25 主要モート:効率規模 持続性:判定中
住友林業は、長年にわたるブランド力と、木材・建材の調達・加工・販売における長年の経験とノウハウを持つ。特に、木材のサプライチェーン全体を管理する能力は、他社が容易に模倣できない強みとなりうる。しかし、ブランド力が直接的な価格優位性や顧客の囲い込みにどれだけ寄与しているかは限定的。
住宅事業においては、一度契約した顧客が他社へ乗り換えることは稀であり、一定のスイッチングコストが存在する。しかし、住宅購入は一生に一度の大きな買い物であり、ブランドやデザイン、担当者との相性といった要素が重視されるため、単純な乗り換えコストだけでは測れない。また、建材事業においては、顧客の乗り換えコストは比較的低いと考えられる。
住友林業の事業モデルにおいて、ネットワーク効果が直接的に競争優位性を生み出している要素は見当たらない。顧客間のネットワークやプラットフォーム型のビジネスではないため、ネットワーク効果によるモートは期待できない。
木材の調達から加工、販売、住宅建築に至るまでのサプライチェーン全体を垂直統合していることで、コスト競争力を確保している可能性がある。特に、自社で森林を保有・管理している点は、原材料の安定確保とコスト管理に寄与する。しかし、建設業全体として人件費や資材価格の変動リスクは大きい。
国内外に広がる事業基盤と、住宅建築、木材加工・販売、緑化事業など多角的な事業展開により、規模の経済を享受している。特に、木材の大量調達・加工能力や、大規模な住宅販売実績は、スケールメリットを生み出している。グローバルな事業展開も強み。
競合との比較優位
積水ハウスは、プレハブ住宅に強みを持ち、高いブランド力と技術力で差別化を図っている。住友林業は、木造住宅に特化し、森林資源の活用とサプライチェーンの強みを活かしている点で異なる。両社とも高いブランド力を持つが、住友林業は木材の調達から一貫して手掛ける点が特徴。
大和ハウス工業は、住宅事業に加え、商業施設や物流施設など多角的な事業展開が特徴。住友林業は、木材・林業事業を基盤とした住宅事業が中心であり、事業ポートフォリオが異なる。大和ハウスはスケールメリットを活かした価格競争力も持つが、住友林業は木材の専門性を強みとする。
強気シナリオ
木材価格の安定と上昇、および円安による海外事業の収益性向上。
高付加価値住宅への需要拡大と、ブランド力向上によるシェア拡大。
再生可能エネルギー関連事業や、木材を活用した新素材開発など、新規事業の成長。
弱気シナリオ(モート侵食)
国内住宅市場の縮小と、低金利環境の終了による住宅需要の低迷。
建設資材価格の高騰と、人件費の上昇による採算悪化。
気候変動リスクや、森林管理における環境規制強化による事業への影響。
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
住宅需要の急激な落ち込み、主要資材価格の高騰、金利の急激な上昇、または大規模な自然災害による森林資源への壊滅的な被害が発生した場合、事業継続が困難になる可能性がある。また、環境規制の厳格化や、木材調達における倫理的な問題が顕在化した場合、ブランドイメージが大きく損なわれ、事業継続に影響を与えるリスクがある。
5年後のモート予測
堅調な住宅需要と、木材価格の上昇、海外事業の拡大により、売上・利益ともに年率5%以上の成長を続ける。高付加価値住宅へのシフトや、新規事業の貢献により、ROEも10%超を維持する。
国内住宅市場は緩やかな成長にとどまるが、海外事業の拡大と木材事業の安定的な収益により、売上は年率3-5%程度、営業利益は同程度で推移する。ROEは9-10%程度で安定する見込み。
国内住宅市場の低迷、資材価格の高騰、金利上昇の影響を受け、売上・利益ともに伸び悩む。特に、住宅事業の採算が悪化し、ROEは8%を下回る可能性もある。新規事業の立ち上げが遅れるリスクも考慮される。
グレアム防衛的投資家 7基準
| 1. 適切な企業規模 | 時価総額 7,936億 | |
| 2. 健全な財務 | 自己資本比率 39.0% | |
| 3. 利益の安定性 | 11年連続黒字 | |
| 4. 配当の継続性 | 10年連続配当 | |
| 5. 利益成長 | EPS 3年成長 -31.6% | |
| 6. 適度なPER | PER 7.4倍 | |
| 7. 適度なPBR | PBR 0.79倍 |
合格数:5/7 防衛的投資家候補水準