経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、『公正、信用を重視し社会を利するという「住友の事業精神」に基づき、人と地球環境にやさしい「木」を活かし、人々の生活に関するあらゆるサービスを通じて、持続可能で豊かな社会の実現に貢献』することを経営理念に掲げ、この理念のもと、企業価値の最大化をめざすことを経営の基本方針としております。この実現のため、当社グループは、お客様の感動を生む高品質の商品・サービスを提供する、新たな視点で次代の幸福に繋がる仕事を創造する、多様性を尊重し自由闊達な企業風土をつくる、日々研鑽を積み自ら高い目標に挑戦する、正々堂々と行動し社会に信頼される仕事をする、の5つを行動指針として、経営の効率化及び収益性の向上を重視した事業展開を行っております。また、情報開示を積極化し経営の透明性を高めることで、経営品質の向上を図っております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、「売上高」及び「経常利益」をグループ全体の成長を示す経営指標と位置づけております。また、経営の効率性を測る指標として「自己資本利益率(ROE)」、財務の安定性を測る指標として「自己資本比率」、「ネットD/Eレシオ」を重視しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題世界経済は、緩やかな持ち直しの動きが続くことが期待されるものの、米国の外交・安全保障政策及び内政課題がもたらす景気への影響は不透明感が高まっており、引き続き留意する必要があります。わが国経済は、雇用・所得環境の改善や政府の経済・財政政策により緩やかな回復が続くと予想されるものの、米国の通商政策等の影響や、日中関係改善の遅れ等が景気の下振れリスクとなっております。 (長期ビジョン「Mission TREEING 2030」)当社グループは、2022年2月、2050年の脱炭素社会実現を見据え、当社グループが目指すべき姿を具体的な事業構想として落とし込んだ、長期ビジョン「Mission TREEING 2030~地球を、快適な住まいとして受け継いでいくために~」を策定しました。 当社グループは、長期ビジョンにおける目標を「地球環境への価値」「人と社会への価値」「市場経済への価値」という3つの価値の実現に定め、それぞれの価値を高めることにより、また、これらのいずれも損なうことなく3つの価値を同時に満たす事業活動を推進してまいります。また、事業方針として1.森と木の価値を最大限に活かした脱炭素化とサーキュラーバイオエコノミーの確立、2.グローバル展開の進化、3.変革と新たな価値創造への挑戦、4.成長に向けた事業基盤の改革を掲げ、これらの取組を通じ、社会の脱炭素化推進に貢献することで、2030年にはグループ全体で経常利益を3,500億円に伸長させることを目指しております。 当社グループの特長は、再生可能な自然資本である「木」を軸とした川上から川下までのバリューチェーンであるWOOD CYCLE(ウッドサイクル)を回す事業活動にあります。「森林」分野での「循環型森林ビジネスの加速」、「木材」分野における「ウッドチェンジの推進」、そして「建築」分野での「脱炭素設計のスタンダード化」の3つを柱として、森林経営から木材・建材の調達・製造、木造建築、木質バイオマス発電まで、脱炭素社会の実現につながるこれらの事業を展開していきます。3つの柱それぞれの定量目標は下表のとおりです。目標達成に向けた積極的な取組を進めることで、自らの事業成長とともに持続可能で豊かな社会の実現に貢献していきます。 なお、当社グループは、長期ビジョン「Mission TREEING 2030」達成への第1段階として、2022年2月に「将来の成長と脱炭素化への貢献に向けた基盤づくりの3年間」をテーマとする中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase1」(2022年~2024年)を策定し、また、2025年2月には「飛躍的成長に向けた改革と具現化の3年」をテーマとする中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase2」(2025年~2027年)を策定しております。 (事業部門別の今後の見通し)当社グループは、中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase2」の2年目となる第87期(2026年12月期)において、引き続き、目標達成に向けて以下のとおり各事業を推進してまいります。 木材建材事業におきましては、流通事業において、昨年8月に資本業務提携契約を締結したジオリーブグループ株式会社とのシナジー創出に向けた取組を加速させてまいります。製造事業においては、国内では、福島県いわき市で国産スギを中心とした製材工場が稼働することにより、国産材の利用促進に向けた循環型の資材供給システムである木材コンビナート事業を引き続き推進してまいります。また、海外では、昨年持分を取得した米国における製材工場の生産能力を強化し、木材の安定供給体制を構築するとともに、米国での戸建住宅事業やFITP事業等、当社グループ内の事業間シナジーを追求してまいります。 住宅事業におきましては、戸建注文住宅事業において、WEBやSNSを用いた受注活動を強化するとともに、当社オリジナル部材である「PRIME WOOD」等を採用した付加価値の高い住宅の販売促進に努めてまいります。また、当社の高い設計ノウハウを集約し、部材やデザインの標準化を推進する等、施工合理化と品質向上の両立を実現してまいります。賃貸住宅事業においては、賃貸用木造マンション「Forest Maison GRANDE(フォレストメゾン グランデ)」をはじめ、施工の効率化によるコストダウンや工期短縮を通じて、収益力向上に注力してまいります。分譲住宅事業においては、優良な事業用地の取得を強化してまいります。リフォーム事業においては、戸建リフォーム商品「Reforest」の提案により、独自の耐震・制振技術の価値をお客様に訴求するほか、受注拡大に対応した施工体制の整備に努めてまいります。 海外住宅事業*におきましては、米国の戸建住宅事業において、引き続き市場環境に対応した多様な商品戦略や効果的な販売施策を実行するほか、優良な土地の取得を進めてまいります。FITP事業においては、米国の戸建住宅事業及び集合住宅事業との連携強化により、施工の合理化や建築コスト削減等に取り組んでまいります。豪州での戸建住宅事業においては、現地子会社間におけるシナジーの創出や工期短縮等に向けた取組を推進してまいります。 不動産事業におきましては、2026年1月1日付で不動産事業本部を新設し、国内外の不動産開発事業と中大規模木造建築事業を一体的に推進する体制としました。米国における不動産開発事業においては、不確実な事業環境を踏まえ、物件売却のみならず安定収益源の拡充と資本効率の向上を推進してまいります。国内の中大規模木造建築事業においては、株式会社熊谷組や当社子会社であるコーナン建設株式会社との更なる協業強化を図る等、中大規模木造物件の受注拡大に努めてまいります。 なお、住宅・不動産投資リスクに関しては、販売用不動産の在庫状況の定期的な確認や保有不動産の市場価値の計測等、社内規程に基づくモニタリングを継続的に実施し、市況に応じた機動的な対応を可能とする体制整備に一層努めてまいります。 資源環境事業におきましては、再生可能エネルギー事業において、各発電所の安定稼働に引き続き取り組むとともに、木質燃料調達コストの低減に努めてまいります。また、森林資源事業においては、新たな販売先の開拓や木材の用途開発を進めることで、収益性の向上を目指してまいります。このほか、森林ファンド事業において、優良森林アセットの選別及び取得に取組み、安定した森林管理・運営に努めてまいります。 *2026年1月より、事業部門の名称を「建築・不動産事業」から「海外住宅事業」に変更しております。 (SDGs(持続可能な開発目標)達成及び持続可能な社会の実現への貢献)当社グループは、長期ビジョン「Mission TREEING 2030 ~地球を、快適な住まいとして受け継いでいくために〜」において、事業活動を通じて基盤となる「地球環境への価値」、そこから成り立つ「人と社会への価値」、「市場経済への価値」を社会に提供するため、9つの重要課題を特定しました。中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase2」では、引き続き基本方針の一つに「事業とESGの更なる一体化」を掲げ、重要課題それぞれにSDGsと紐づいた個別指標を設定しております。これらの達成を通じて、SDGsをはじめとする社会の期待に応え、企業価値の向上に努めてまいります。 ①環境・気候変動への対応気候変動問題に関しましては、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言等の国際的な枠組みに基づいた情報開示や、SBT及びRE100の達成等に向けた取組を着実に進めてまいります。また、自然関連課題への取組についても、2023年にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿った開示を行う意向を表明するとともに、2025年2月には「Mission TREEING 2030 Phase3」におけるネイチャーポジティブ実現に向けた具体的な目標設定に向け、「ネイチャーポジティブステートメント」を策定しました。脱炭素に次ぐテーマとして、生物多様性、自然保全・回復に向けた取組を推進してまいります。 ②人的資本及びDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)推進当社グループは、グローバル化の進展や事業の多様化に対応した人財の継続的確保・育成・エンゲージメントの向上を図るとともに、新規事業の創出や既存事業の変革を「形にするちから」を有する人財の確保・育成に取り組んでおります。人財戦略として、「事業の変革と創造を担う人財の確保・育成」、「社員のパフォーマンスを最大化する仕組みと自由闊達な企業風土」、「健康経営の推進」の3つの柱を定め、強固な事業基盤を構築し、長期ビジョンの実現をめざしております。DEI推進は、事業を発展させるための重要な要素の一つとして位置づけております。「住友林業グループDEI宣言」のもと、多様な能力や価値観を新たな挑戦や成長につなぐため、性別や国際、年齢等にこだわらず優秀な人財の雇用や管理職への登用を行うほか、誰もが力を存分に発揮できる公平な環境をつくることで、DEIを推進しております。 当社グループは、以上の取組とともに、社会の変化を見据え、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの声に耳を傾けながら、コーポレート・ガバナンスを充実させ、環境共生、お客様満足の向上、人権・多様性尊重、リスク管理・法令遵守に関する取組を引き続き強化し、企業価値の更なる向上に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、『公正、信用を重視し社会を利するという「住友の事業精神」に基づき、人と地球環境にやさしい「木」を活かし、人々の生活に関するあらゆるサービスを通じて、持続可能で豊かな社会の実現に貢献』することを経営理念に掲げ、この理念のもと、企業価値の最大化をめざすことを経営の基本方針としております。この実現のため、当社グループは、お客様の感動を生む高品質の商品・サービスを提供する、新たな視点で次代の幸福に繋がる仕事を創造する、多様性を尊重し自由闊達な企業風土をつくる、日々研鑽を積み自ら高い目標に挑戦する、正々堂々と行動し社会に信頼される仕事をする、の5つを行動指針として、経営の効率化及び収益性の向上を重視した事業展開を行っております。また、情報開示を積極化し経営の透明性を高めることで、経営品質の向上を図っております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、「売上高」及び「経常利益」をグループ全体の成長を示す経営指標と位置づけております。また、経営の効率性を測る指標として「自己資本利益率(ROE)」、財務の安定性を測る指標として「自己資本比率」、「ネットD/Eレシオ」を重視しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題世界経済は、緩やかな持ち直しの動きが続くことが期待されるものの、米国の外交・安全保障政策及び内政課題がもたらす景気への影響は不透明感が高まっており、引き続き留意する必要があります。わが国経済は、雇用・所得環境の改善や政府の経済・財政政策により緩やかな回復が続くと予想されるものの、米国の通商政策等の影響や、日中関係改善の遅れ等が景気の下振れリスクとなっております。 (長期ビジョン「Mission TREEING 2030」)当社グループは、2022年2月、2050年の脱炭素社会実現を見据え、当社グループが目指すべき姿を具体的な事業構想として落とし込んだ、長期ビジョン「Mission TREEING 2030~地球を、快適な住まいとして受け継いでいくために~」を策定しました。 当社グループは、長期ビジョンにおける目標を「地球環境への価値」「人と社会への価値」「市場経済への価値」という3つの価値の実現に定め、それぞれの価値を高めることにより、また、これらのいずれも損なうことなく3つの価値を同時に満たす事業活動を推進してまいります。また、事業方針として1.森と木の価値を最大限に活かした脱炭素化とサーキュラーバイオエコノミーの確立、2.グローバル展開の進化、3.変革と新たな価値創造への挑戦、4.成長に向けた事業基盤の改革を掲げ、これらの取組を通じ、社会の脱炭素化推進に貢献することで、2030年にはグループ全体で経常利益を3,500億円に伸長させることを目指しております。 当社グループの特長は、再生可能な自然資本である「木」を軸とした川上から川下までのバリューチェーンであるWOOD CYCLE(ウッドサイクル)を回す事業活動にあります。「森林」分野での「循環型森林ビジネスの加速」、「木材」分野における「ウッドチェンジの推進」、そして「建築」分野での「脱炭素設計のスタンダード化」の3つを柱として、森林経営から木材・建材の調達・製造、木造建築、木質バイオマス発電まで、脱炭素社会の実現につながるこれらの事業を展開していきます。3つの柱それぞれの定量目標は下表のとおりです。目標達成に向けた積極的な取組を進めることで、自らの事業成長とともに持続可能で豊かな社会の実現に貢献していきます。 なお、当社グループは、長期ビジョン「Mission TREEING 2030」達成への第1段階として、2022年2月に「将来の成長と脱炭素化への貢献に向けた基盤づくりの3年間」をテーマとする中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase1」(2022年~2024年)を策定し、また、2025年2月には「飛躍的成長に向けた改革と具現化の3年」をテーマとする中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase2」(2025年~2027年)を策定しております。 (事業部門別の今後の見通し)当社グループは、中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase2」の2年目となる第87期(2026年12月期)において、引き続き、目標達成に向けて以下のとおり各事業を推進してまいります。 木材建材事業におきましては、流通事業において、昨年8月に資本業務提携契約を締結したジオリーブグループ株式会社とのシナジー創出に向けた取組を加速させてまいります。製造事業においては、国内では、福島県いわき市で国産スギを中心とした製材工場が稼働することにより、国産材の利用促進に向けた循環型の資材供給システムである木材コンビナート事業を引き続き推進してまいります。また、海外では、昨年持分を取得した米国における製材工場の生産能力を強化し、木材の安定供給体制を構築するとともに、米国での戸建住宅事業やFITP事業等、当社グループ内の事業間シナジーを追求してまいります。 住宅事業におきましては、戸建注文住宅事業において、WEBやSNSを用いた受注活動を強化するとともに、当社オリジナル部材である「PRIME WOOD」等を採用した付加価値の高い住宅の販売促進に努めてまいります。また、当社の高い設計ノウハウを集約し、部材やデザインの標準化を推進する等、施工合理化と品質向上の両立を実現してまいります。賃貸住宅事業においては、賃貸用木造マンション「Forest Maison GRANDE(フォレストメゾン グランデ)」をはじめ、施工の効率化によるコストダウンや工期短縮を通じて、収益力向上に注力してまいります。分譲住宅事業においては、優良な事業用地の取得を強化してまいります。リフォーム事業においては、戸建リフォーム商品「Reforest」の提案により、独自の耐震・制振技術の価値をお客様に訴求するほか、受注拡大に対応した施工体制の整備に努めてまいります。 海外住宅事業*におきましては、米国の戸建住宅事業において、引き続き市場環境に対応した多様な商品戦略や効果的な販売施策を実行するほか、優良な土地の取得を進めてまいります。FITP事業においては、米国の戸建住宅事業及び集合住宅事業との連携強化により、施工の合理化や建築コスト削減等に取り組んでまいります。豪州での戸建住宅事業においては、現地子会社間におけるシナジーの創出や工期短縮等に向けた取組を推進してまいります。 不動産事業におきましては、2026年1月1日付で不動産事業本部を新設し、国内外の不動産開発事業と中大規模木造建築事業を一体的に推進する体制としました。米国における不動産開発事業においては、不確実な事業環境を踏まえ、物件売却のみならず安定収益源の拡充と資本効率の向上を推進してまいります。国内の中大規模木造建築事業においては、株式会社熊谷組や当社子会社であるコーナン建設株式会社との更なる協業強化を図る等、中大規模木造物件の受注拡大に努めてまいります。 なお、住宅・不動産投資リスクに関しては、販売用不動産の在庫状況の定期的な確認や保有不動産の市場価値の計測等、社内規程に基づくモニタリングを継続的に実施し、市況に応じた機動的な対応を可能とする体制整備に一層努めてまいります。 資源環境事業におきましては、再生可能エネルギー事業において、各発電所の安定稼働に引き続き取り組むとともに、木質燃料調達コストの低減に努めてまいります。また、森林資源事業においては、新たな販売先の開拓や木材の用途開発を進めることで、収益性の向上を目指してまいります。このほか、森林ファンド事業において、優良森林アセットの選別及び取得に取組み、安定した森林管理・運営に努めてまいります。 *2026年1月より、事業部門の名称を「建築・不動産事業」から「海外住宅事業」に変更しております。 (SDGs(持続可能な開発目標)達成及び持続可能な社会の実現への貢献)当社グループは、長期ビジョン「Mission TREEING 2030 ~地球を、快適な住まいとして受け継いでいくために〜」において、事業活動を通じて基盤となる「地球環境への価値」、そこから成り立つ「人と社会への価値」、「市場経済への価値」を社会に提供するため、9つの重要課題を特定しました。中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase2」では、引き続き基本方針の一つに「事業とESGの更なる一体化」を掲げ、重要課題それぞれにSDGsと紐づいた個別指標を設定しております。これらの達成を通じて、SDGsをはじめとする社会の期待に応え、企業価値の向上に努めてまいります。 ①環境・気候変動への対応気候変動問題に関しましては、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言等の国際的な枠組みに基づいた情報開示や、SBT及びRE100の達成等に向けた取組を着実に進めてまいります。また、自然関連課題への取組についても、2023年にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿った開示を行う意向を表明するとともに、2025年2月には「Mission TREEING 2030 Phase3」におけるネイチャーポジティブ実現に向けた具体的な目標設定に向け、「ネイチャーポジティブステートメント」を策定しました。脱炭素に次ぐテーマとして、生物多様性、自然保全・回復に向けた取組を推進してまいります。 ②人的資本及びDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)推進当社グループは、グローバル化の進展や事業の多様化に対応した人財の継続的確保・育成・エンゲージメントの向上を図るとともに、新規事業の創出や既存事業の変革を「形にするちから」を有する人財の確保・育成に取り組んでおります。人財戦略として、「事業の変革と創造を担う人財の確保・育成」、「社員のパフォーマンスを最大化する仕組みと自由闊達な企業風土」、「健康経営の推進」の3つの柱を定め、強固な事業基盤を構築し、長期ビジョンの実現をめざしております。DEI推進は、事業を発展させるための重要な要素の一つとして位置づけております。「住友林業グループDEI宣言」のもと、多様な能力や価値観を新たな挑戦や成長につなぐため、性別や国際、年齢等にこだわらず優秀な人財の雇用や管理職への登用を行うほか、誰もが力を存分に発揮できる公平な環境をつくることで、DEIを推進しております。 当社グループは、以上の取組とともに、社会の変化を見据え、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの声に耳を傾けながら、コーポレート・ガバナンスを充実させ、環境共生、お客様満足の向上、人権・多様性尊重、リスク管理・法令遵守に関する取組を引き続き強化し、企業価値の更なる向上に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績当期の世界経済は、米国では、AI関連需要を背景とした設備投資が堅調に推移したものの、トランプ政権による関税引き上げ政策がもたらしたインフレ圧力、政府機関の長期閉鎖、不法移民問題への強硬な対策等が消費者マインドを悪化させ、景気拡大ペースは減速しました。欧州経済は個人消費の底堅さに支えられ、景気の持ち直し傾向が続きました。わが国経済は、継続的な物価上昇や米国通商政策の影響を受けつつも、設備投資と個人消費の回復基調が見られ、全体として緩やかな景気回復が進みました。住宅市場に関しましては、国内では、建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律(建築物省エネ法)等の改正に伴う駆け込み需要の反動減や、資材価格高騰による住宅価格上昇や実質賃金のマイナス継続の影響もあり、新設住宅着工戸数は減少しました。米国では、住宅価格や住宅ローン金利の高止まりと消費者の住宅購買意欲の減退と買い控えにより、厳しい市場環境が続きました。豪州では、政策金利引き下げの影響により需要が拡大し、販売価格が上昇するなど、市場は回復の動きが見られました。このような事業環境のもと、当社グループは、当期を初年度とする3年間の中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase2」をスタートさせました。本中期経営計画の全体テーマを「飛躍的成長に向けた改革と具現化の3年」と位置付け、5つの基本方針として「脱炭素化への挑戦」、「稼ぐ力の向上」、「グローバル展開の深化」、「経営基盤の強化」、「事業とESGの更なる一体化」を掲げました。当期は、国内において、賃貸用マンションの開発を行う不動産事業会社を買収し、賃貸住宅事業の拡大に取組みました。米国においては、戸建住宅事業の安定成長に向け事業基盤を拡充するべく、現地子会社2社を統合し経営体制の効率化を進めるなど、当社グループのより一層の成長に向けた事業の推進に注力しました。 その結果、売上高は2兆2,675億77百万円(前期比10.4%増)、営業利益は1,687億24百万円(同13.3%減)、経常利益は1,749億円(同11.6%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,066億66百万円(同8.5%減)となりました。なお、退職給付会計に係る数理計算上の差異はプラス26億14百万円となり、数理計算上の差異を除いた経常利益は1,722億73百万円となりました。 (事業セグメント別の経営成績)事業セグメント別の業績は、次のとおりです。なお、各事業セグメントの売上高には、事業セグメント間の内部売上高を含めています。 <木材建材事業>流通事業におきましては、バイオマス発電向けの木質燃料の拡販に注力し、販売数量が増加したものの、国内における新設住宅着工戸数の減少を背景に、木材、建材等の販売においては厳しい状況が続いたことから、業績は伸び悩みました。また、当社は昨年8月に、木材建材流通業界の持続的成長に向けて、建材流通事業を展開するジオリーブグループ株式会社と資本業務提携契約を締結しました。本提携により、両社の保有する機能とノウハウを組み合わせた事業を推進し、独自のサプライチェーンと強固な収益基盤の構築を目指してまいります。製造事業におきましては、国内において、住宅事業の堅調な受注・販売状況を背景に、内装建材の売上高は増加したものの、原材料価格等の高騰により、業績は伸び悩みました。海外においては、インドネシアにおける合板事業の販売数量が減少したこと及びベトナムにおけるパーティクルボード事業の販売価格が下落したことから、業績は伸び悩みました。また、昨年7月に米国ルイジアナ州で製材事業会社を子会社化し、同国における当社グループ内の住宅事業会社へ木材製材品を供給すること等によりシナジーを創出し、更なる事業拡大を進めてまいります。なお、国内外のM&Aに伴う負ののれんの発生等により、経常利益は前期より増加しています。 以上の結果、木材建材事業の売上高は2,529億74百万円(前期比0.1%減)、経常利益は127億55百万円(同27.5%増)となりました。 <住宅事業>戸建注文住宅事業におきましては、1,500の間取りから選択するセミオーダー商品「Forest Selection BF」や、設計力・提案力を生かした「邸宅設計プロジェクト」等、顧客ニーズに合わせた価値の訴求に努めたこと等により、受注は堅調に推移しました。また、前期までの好調な受注状況を背景に、販売棟数及び販売単価も上昇したことから、業績は堅調に推移しました。賃貸住宅事業におきましては、事務所や医療施設等の木造化・木質化を推進する事業用建築ブランド「The Forest Barque(ザ・フォレスト バーク)」の受注が堅調に推移したほか、賃貸住宅商品における販売単価が上昇したことにより、業績は堅調に推移しました。また、当社は、昨年5月、東京・大阪を中心に「LEGALAND」ブランドで賃貸用マンションを開発し、土地仕入れから開発、賃貸、売却まで一貫体制で事業を展開する株式会社LeTechを子会社化し、賃貸住宅事業の拡大に取組みました。分譲住宅事業におきましては、都心部における高品質な戸建分譲住宅のニーズに応えるべく「邸宅分譲プロジェクト」を開始するなど、販売促進に注力したものの、販売棟数が減少したことから、業績は伸び悩みました。リフォーム事業におきましては、断熱性能の向上をはじめとする環境配慮型リフォームの受注を促進したことに加え、「住友林業の家」のオーナー様向けの需要の掘り起こしに注力したことから、業績は堅調に推移しました。 以上の結果、住宅事業の売上高は5,853億81百万円(前期比7.9%増)、経常利益は412億64百万円(同17.3%増)となりました。 <建築・不動産事業>米国での戸建住宅事業におきましては、当社グループが事業活動を展開しているテキサス州、メリーランド州、ユタ州及びワシントン州等の地域において、住宅ローン金利の高止まりや経済の先行き不透明感等により住宅購入層の様子見姿勢が続いたことから、販売戸数が減少し業績は伸び悩みました。トラス及びパネルの設計、製造、配送、施工までを一貫して提供し生産体制の合理化等を図るFully Integrated Turnkey Provider事業(FITP事業)においては、工場の新設等により売上高は増加したものの、戸建住宅と集合住宅市場の着工が低迷したこと等により、業績は伸び悩みました。不動産開発事業におきましては、米国において不動産市況の停滞を背景に、当期に予定していた集合住宅及び商業複合施設の売却を一部延期したことから、業績は伸び悩みました。なお、昨年9月には米国ワシントン州シアトル近郊において、株式会社熊谷組、芙蓉総合リース株式会社及び現地大手デベロッパーとの協業により木造、一部鉄筋コンクリート造の混構造の賃貸用集合住宅物件を着工し、建築時のCO2排出量の削減や炭素固定による脱炭素化に寄与する取組を推進しました。 豪州での戸建住宅事業におきましては、政策金利の引き下げ等により事業環境が改善し、西オーストラリア州の住宅市況が好調に推移したことに加え、2024年11月に持分を取得した同国最大手の住宅会社であるMetriconグループの連結効果により、業績は堅調に推移しました。国内の中大規模木造建築事業では、当期は東京都世田谷区の大学学生寮が竣工したほか、東京都千代田区で昨年3月に株式会社熊谷組との共同企業体により木造オフィスビルを着工する等、中大規模建築分野の木造化・木質化を推進しました。 以上の結果、建築・不動産事業の売上高は1兆4,111億36百万円(前期比13.8%増)、経常利益は1,197億3百万円(同18.8%減)となりました。 <資源環境事業>再生可能エネルギー事業におきましては、木質バイオマス発電所が安定的に稼働しましたが、木質燃料価格の高止まりにより、業績は伸び悩みました。森林資源事業におきましては、ニュージーランドにおいて発生した豪雨・暴風による風倒木被害の影響や、パプアニューギニアの植林事業の販売数量及び販売単価が下落したことにより、業績は低迷しました。なお、当社は国内林業の活性化を進めるべく、三井住友信託銀行株式会社との合弁会社を通じて、森林伐採跡地を取得し再造林を進める取組を開始しました。本取組を通じて、再造林による森林再生とともに、公益的価値の高い炭素クレジットの創出及び木材生産により収益を見込み、両社の強みを掛け合わせた事業モデルの確立を目指してまいります。 以上の結果、資源環境事業の売上高は267億63百万円(前期比0.7%減)、経常損失は12億81百万円(前期 経常利益2億36百万円)となりました。 <その他事業>当社グループは、上記事業のほか、有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅の運営事業、住宅顧客等を対象とする保険代理店業等の各種サービス事業等を行っています。また、株式会社熊谷組に係る持分法による投資利益も含まれます。 その他事業の売上高は281億14百万円(前期比2.9%増)、経常利益は48億89百万円(同593.1%増)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ①生産実績当社グループの展開する事業は多様であり、生産実績を定義することが困難であるため記載しておりません。 ②受注実績 当連結会計年度における住宅事業の受注実績を示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高 (百万円)2024年12月期比 (%)受注残高 (百万円)2024年12月期比 (%)住宅事業(提出会社)446,507+7.0402,595+13.2 (注) 1 住宅事業のうち、提出会社における注文住宅及び賃貸住宅の該当金額を記載しております。2 受注高には、当連結会計年度の新規受注に加えて、期中の追加工事によるものが含まれております。 ③販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)2024年12月期比(%)木材建材事業252,974△0.1住宅事業585,381+7.9建築・不動産事業1,411,136+13.8資源環境事業26,763△0.7報告セグメント計2,276,254+10.4その他事業28,114+2.9調整額△36,792-合計2,267,577+10.4 (注) 1 各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。2 調整額には、特定のセグメントに区分できない管理部門等における売上高を含み、セグメント間の内部売上高を消去しております。 (2)財政状態当連結会計年度末における総資産は、主に米国における分譲住宅事業の拡大に伴う販売用不動産の増加や、米国における不動産開発事業への投資拡大や新規連結の影響等により、前連結会計年度末より3,045億44百万円増加し、2兆5,720億32百万円となりました。負債は、借入金の増加等により、前連結会計年度末より1,917億21百万円増加し、1兆4,352億46百万円となりました。なお、純資産は1兆1,367億86百万円、自己資本比率は39.0%となりました。 セグメントごとの資産は、次のとおりであります。 <木材建材事業>当連結会計年度末における木材建材事業の資産は、主に米国における製材事業会社の子会社化による有形固定資産の増加やジオリーブグループ株式会社との資本業務提携契約に伴う投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末より542億23百万円増加し、2,979億62百万円となりました。 <住宅事業>当連結会計年度末における住宅事業の資産は、主に株式会社LeTechの子会社化による販売用不動産や仕掛販売用不動産の増加等により、前連結会計年度末より547億32百万円増加し、2,910億91百万円となりました。 <建築・不動産事業>当連結会計年度末における建築・不動産事業の資産は、主に米国の分譲住宅事業の拡大に伴う棚卸資産の増加、米国の不動産開発事業におけるプロジェクト組成に伴う投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末より1,776億52百万円増加し、1兆5,777億64百万円となりました。 <資源環境事業>当連結会計年度末における資源環境事業の資産は、発電所設備の減価償却費による有形固定資産の減少や木質チップ製造会社における原材料の減少等により、前連結会計年度末より27億91百万円減少し、881億16百万円となりました。 <その他事業>当連結会計年度末におけるその他事業の資産は、持分法適用会社の投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末より41億32百万円増加し、778億58百万円となりました。 (3)キャッシュ・フロー当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末より22億80百万円増加して2,085億77百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により資金は946億75百万円増加しました(前連結会計年度は270億78百万円の増加)。これは、主に米国における分譲住宅事業の拡大に伴う販売用不動産の増加等により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益1,802億28百万円の計上等により資金が増加したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により資金は1,447億43百万円減少しました(前連結会計年度は1,351億3百万円の減少)。これは、主に米国における集合住宅の開発等に資金を使用したこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により資金は507億28百万円増加しました(前連結会計年度は1,332億25百万円の増加)。これは、配当金の支払により資金が減少した一方で、長期借入金の増加等により資金が増加したことによるものであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、長短の資金使途に応じて最適な資金調達手法を機動的に利用し、資金返済時期の分散や調達コストの低減を実現することを基本方針としております。また、金融機関との取引関係の維持、調達先の分散、複数の金融機関とのコミットメントライン(特定融資枠)の設定など、資金調達リスクを軽減するため様々な対応策をとっております。当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は7,694億64百万円となっております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。当社は特に以下の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定が重要であると考えております。なお、⑤企業結合及び⑥繰延税金資産に関する事項については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」にも記載しております。 ①販売用不動産及び仕掛販売用不動産の評価販売用不動産及び仕掛販売用不動産について、正味売却価額が帳簿価額を下回る場合、棚卸資産の簿価切下げに伴う評価損を計上しております。正味売却価額の見積りにあたっては、近隣地域における市場価格や直近の販売状況等を踏まえた販売計画に基づいて、当連結会計年度末現在における販売見込額を算定しております。経済情勢や不動産市況の悪化等により、正味売却価額が見込以上に下落した場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において評価損の追加計上が必要となる可能性があります。 ②投資有価証券の評価その他有価証券のうち、市場価格のない株式等以外のものについては時価法を、市場価格のない株式等については移動平均法による原価法を採用しております。市場価格のない株式等について、その実質価額が取得原価に比べ著しく下落した場合、回復の見込が確実と認められなければ、減損処理しております。市場価格のない株式等の実質価額の見積りにあたっては、投資先の直近の業績や事業計画等を総合的に勘案し、当連結会計年度末現在における回収可能見込額を算定しております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能が発生した場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において評価損の追加計上が必要となる可能性があります。 ③貸倒引当金売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。貸倒懸念債権等特定の債権の回収可能性の見積りにあたっては、直近の回収状況や取引先の経営状況等を総合的に勘案し、当連結会計年度末現在における回収可能見込額を算定しております。取引先の財政状態及び業況が見込以上に悪化した場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において引当金の追加計上が必要となる可能性があります。 ④固定資産の減損減損の兆候がある資産又は資産グループについて、そこから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が減損損失判定時点の帳簿価額の合計を下回る場合、減損損失判定時点の帳簿価額の合計と回収可能価額との差額を減損損失として計上しております。回収可能価額は、正味売却価額又は使用価値のいずれか高い方の金額としており、正味売却価額については、売却予定価額又は鑑定評価額を基に算定し、また、使用価値については、取締役会等で承認された予算及び中長期の事業計画を基礎として、資産グループから生じる将来キャッシュ・フローを見積り、これを現在価値に割り引いております。これらの見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において減損損失の追加計上が必要となる可能性があります。 ⑤企業結合企業結合により取得した企業又は事業の取得原価は、時価で算定しております。取得原価は、受け入れた資産及び引き受けた負債のうち企業結合日時点において識別可能なもの(識別可能資産及び負債)の企業結合日時点の時価を基礎として、当該資産及び負債に対して配分しております。また、取得原価が企業結合日における識別可能資産及び負債の正味価額を上回る場合にその超過額をのれんとして会計処理しております。取得原価の配分にあたっては、外部専門家の評価結果も利用した上で、入手可能な過去の情報と将来の見通し及びその仮定に基づいて時価を算定しておりますが、市場環境等の変化により、これらの見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において、のれん及び無形固定資産を含む識別可能資産の減損損失の計上が必要となる可能性があります。 ⑥繰延税金資産繰延税金資産は、将来の課税所得の見積り、将来減算一時差異の将来解消見込年度のスケジューリング等に基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。加えて、当社及び国内の連結子会社については、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準委員会 企業会計基準適用指針第26号)に示される企業の分類を考慮して回収可能性を判断しております。将来の課税所得の見積りは、取締役会等で承認された予算及び中長期の事業計画を基礎としております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りや将来減算一時差異のスケジューリングに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において繰延税金資産の調整額を収益又は費用として計上する可能性があります。