9740

セントラル警備保障(9740)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

セントラル警備保障グループは、警備請負サービスを中心としたセキュリティ事業と、建物総合管理や不動産賃貸を行うビル管理・不動産事業を展開しています。主力はセキュリティ事業で、常駐警備、機械警備、現金輸送などの運輸警備、防犯機器の設置・販売を手掛けています。特に東日本旅客鉄道株式会社は主要な契約先であり、安定した収益基盤となっています。グループ全体で多岐にわたる警備サービスを提供し、顧客の安全と安心を支えることで収益を上げています。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

事業セグメントは「セキュリティ事業」と「ビル管理・不動産事業」の二つです。セキュリティ事業は、常駐警備、機械警備、現金輸送などの運輸警備、防犯機器の設置工事や販売など、警備請負サービス全般を指します。ビル管理・不動産事業は、清掃や電気設備保安などの建物総合管理サービスと不動産賃貸業です。最新年度の売上高を見ると、セキュリティ事業が約695.7億円、営業利益が約39.5億円と、圧倒的にセキュリティ事業が稼ぎ頭となっています。ビル管理・不動産事業は売上約18.4億円、営業利益約3.7億円と、規模は小さいですが安定した収益を上げています。

2025-02 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Security 事業 696 40 5.7%
BuildingManagementAndRealEstate 事業 18 4 20.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,050 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社13社、非連結子会社1社、持分法適用関連会社1社、関連会社1社(持分法非適用関連会社)で構成され、警備請負サービスを中心としたセキュリティ事業、並びに建物総合管理業務及び不動産賃貸業等を中心としたビル管理・不動産事業に取り組んでおります。当社グループの事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。 (1)セキュリティ事業……主な業務は常駐警備、機械警備、運輸警備等の警備請負サービス及び防犯機器の設置工事並びに販売等であります。 常 駐 警 備……当社のほか、子会社の関西シーエスピー㈱、新安全警備保障㈱、エスシーエスピー㈱、長野県パトロール㈱、長野県交通警備㈱、㈱特別警備保障、CSP東北㈱、東亜警備保障㈱、日本連合警備㈱、関連会社の㈱トーノーセキュリティで事業を行っております。 機 械 警 備……当社のほか、子会社の新安全警備保障㈱、長野県パトロール㈱、㈱特別警備保障、東亜警備保障㈱、日本連合警備㈱、持分法適用関連会社のセーフィーセキュリティ㈱、関連会社の㈱トーノーセキュリティで事業を行っております。また、コインパーキングのトラブル対応・サポート業務を子会社の㈱CSPクリエイティブサービスで行っております。 運 輸 警 備……当社のほか、子会社の新安全警備保障㈱、長野県パトロール㈱、㈱特別警備保障、CSP東北㈱、東亜警備保障㈱、日本連合警備㈱、関連会社の㈱トーノーセキュリティで事業を行っております。 工 事・機 器 販 売……当社のほか、子会社の新安全警備保障㈱、長野県パトロール㈱、㈱特別警備保障、シーティディーネットワークス㈱、㈱グラスフィアジャパン、日本連合警備㈱、非連結子会社の総和防災㈱、関連会社の㈱トーノーセキュリティで事業を行っております。 (2)ビル管理・不動産事業……主な業務は清掃業務や電気設備の保安業務等を中心とする建物総合管理サービス及び不動産賃貸であります。建物総合管理には、子会社のCSPビルアンドサービス㈱、関西シーエスピー㈱、長野県パトロール㈱、非連結子会社の総和防災㈱、関連会社の㈱トーノーセキュリティが、不動産賃貸業には、子会社のCSPビルアンドサービス㈱、長野県パトロール㈱が従事しております。 なお、その他の関係会社である東日本旅客鉄道㈱は、当社のセキュリティ事業の主要な契約(販売)先であります。 事業の系統図は、次のとおりであります。 (2026年2月28日現在)

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
市場規模に比べて警備業者が多数にのぼり、同業者間の価格競争が年々激しくなっているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
警備業法及び関係法令の規制を受けており、建設業法、貨物自動車運送事業法等の規制も受ける。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:法規制に関するリスク / 情報管理及びプライバシー保護に関するリスク / 価格競争に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

セントラル警備保障は、長年の実績と信頼により、警備サービス業界において一定のブランド認知度を確立している。しかし、特許や独自のIPによる明確な優位性は限定的であり、競合他社も同様のサービスを提供可能であるため、無形資産による競争優位性は弱い。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

警備サービスは、導入済みのシステムや運用体制、従業員の習熟度などから、顧客が他の警備会社へ乗り換える際には、初期コストや運用変更の手間が発生する。特に大規模施設や金融機関などでは、セキュリティレベルの維持・向上を考慮すると、乗り換えのハードルは一定程度存在する。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

警備サービスは、顧客が増加しても、個々の顧客へのサービス提供価値が直接的に向上するネットワーク効果は発生しない。サービスは基本的に個別契約に基づいて提供されるため、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

警備員の人件費がコストの大半を占める。セントラル警備保障は、長年の経験と効率的な人員配置により、一定のコスト管理能力を有していると考えられる。しかし、人件費の高騰や新規参入企業による低価格攻勢のリスクも存在し、構造的なコスト優位性は限定的である。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

警備業界は、全国的なネットワークと多様な顧客基盤を持つ企業が有利となる傾向がある。セントラル警備保障は、全国に拠点を持ち、多様な顧客(オフィスビル、商業施設、個人宅など)に対応しているため、一定の規模の経済性を享受している。しかし、業界全体としては多数の競合が存在する。

同社の優位性は、広範な警備サービスと、東日本旅客鉄道株式会社との強固な関係にあります。長年にわたる業務提携により、JRの駅やビルなどの常駐・機械警備、集配金業務を担い、安定した大口顧客基盤を確立しています。また、全国ネットワークを持つ機械警備統合システム「S21」や、情報セキュリティマネジメントシステム(ISO/IEC27001)認証取得による情報管理体制の強化も強みです。これにより、高い信頼性と品質を維持し、競合他社との差別化を図っています。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

事業リスク

主要なリスクとしては、警備業法などの法規制違反による行政処分や営業停止の可能性、顧客の機密情報や個人情報の漏洩による信用失墜が挙げられます。また、警備業界における価格競争の激化や、少子化による優秀な人材の確保難も業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、IT技術の進展への対応遅れによる技術の陳腐化、大規模災害やパンデミックによるサービス提供への支障、システム障害、従業員による不適切事案の発生もリスクとして認識されています。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,659 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの事業等に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を以下に掲載しています。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の早期対応に努めてまいります。 (1) 法規制に関するリスク 当社グループでは、業務管理及び社員教育を徹底し、コンプライアンス意識の維持、向上に努めておりますが、以下の関係法令に違反して罰則の適用を受け、営業停止等の行政処分を受けた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。① 警備業法等 セキュリティ事業の実施にあたっては、警備業法及び関係法令の規制を受けております。また、同法へ適確に対応すべく引き続き社員の資格取得を推進しております。 なお、当社の他、子会社である関西シーエスピー㈱、新安全警備保障㈱、エスシーエスピー㈱、長野県パトロール㈱、長野県交通警備㈱、㈱特別警備保障、CSP東北㈱、㈱CSPクリエイティブサービス、東亜警備保障㈱、日本連合警備㈱、持分法適用関連会社であるセーフィーセキュリティ㈱、関連会社である㈱トーノーセキュリティが同様に警備業法及び関係法令の規制を受けております。② その他の法律等 機械警備業務及び工事・機器販売の業務においては、契約先の施設に警報機器を設置しており、この設置工事に関して建設業法等の規制を受けております。 また運輸警備業務においては、契約先の要請に応じ、現金輸送車を利用して現金等を輸送しているため、貨物自動車運送事業法等の規制を受けております。(2) 情報管理及びプライバシー保護に関するリスク 当社グループは、セキュリティ事業の各サービスの実施にあたって、業務運営上の必要から契約先の機密情報その他の情報を知り得る立場にあります。 当社グループは、従来から徹底した管理体制と社員教育により、契約先の情報が外部に漏洩しないよう情報の管理及びプライバシー保護に努めております。当社はさらに、これらの情報管理体制をより強化して契約先との信頼関係を一層強固なものとするため、2003年5月に全社を挙げてISMS(情報セキュリティ・マネジメントシステム、2007年1月よりISO/IEC27001に移行)認証を取得いたしました。 また、2005年4月から施行された個人情報保護法への対応については、当社内で「個人情報保護規則」(2022年4月1日改定)を定め、一連の個人情報保護に関する社内ルールを整備して、ISMSをベースにした情報管理を徹底させております。 それらに加え、2020年1月には「CSPグループ情報セキュリティ基本方針」を制定し、情報セキュリティ事故の未然防止に努め、情報管理体制をより強化して契約先との信頼関係を一層強固なものとするため、グループを挙げて取り組んでおります。 しかしながら、契約先の情報が外部に漏洩した場合には当社グループの信用が損なわれることとなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(3) 価格競争に関するリスク 市場規模に比べて警備業者は大小とりまぜて10,811社(警察庁公表「令和6年における警備業の概況」より)と多数にのぼっており、同業者間の価格競争が年々激しくなっております。当社グループは、これらの同業他社と競合状態にあり、今後の価格競争の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(4) 人材確保に関するリスク 良質な警備サービスを継続して提供するためには、常に優秀な人材を確保し、不断の教育、研修を通じてその知識、技能の維持、向上を図ることが欠かせません。当社グループでは年間を通じて採用業務を展開するとともに、専用の施設と専属のスタッフを配置して社員教育に取り組んでおりますが、少子化の時代を迎え、質・量の両面で必要な人員を確保できなくなった場合、事業の継続に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、引き続き人材の確保に注力するとともに、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンを推進することで、女性の活躍の場を拡大し、すべての社員が働きやすい職場環境の構築を目指してまいります。(5) 技術の陳腐化に関するリスク 機械警備業務における最近の傾向として、IT技術の進展により、画像解析等を利用した機械警備など、新たなサービスが登場しています。 また、情報ネットワークの拡大に伴い、各種情報の漏洩、コンピュータ・ウィルスによるデータの破壊などの脅威から重要な情報資産を守るため、サイバーセキュリティの分野での需要も増大しております。 当社グループでは、当該技術分野の研究・開発により、既存の機器・装置の陳腐化や犯罪の高度化・凶悪化に対応しておりますが、急速な環境変化への対応が遅れた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(6) 大規模災害等に関するリスク 当社グループでは災害発生時の対応について、普段より対応マニュアルの整備及び定期的な教育・訓練の実施等により、対策を講じております。また機械警備部門では、万一に備えて東京と長野に相互にバックアップ機能を持たせた全国ネットワーク(機械警備統合システムS21)を構築しております。 しかしながら、広範囲に亘って大規模な地震や火災などが発生した場合には、公共の通信インフラの機能停止、道路、鉄道などの交通インフラの遮断などにより、当社グループが提供する各種のセキュリティサービスの実行に支障をきたすおそれがあります。また、当社が契約先に設置している警報機器等(当社資産)が損傷した場合には、修理・交換等の対応を余儀なくされる可能性があります。 したがいまして、大規模な災害等が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼすおそれがあります。(7) パンデミックによる感染拡大に関するリスク 当社はウイルスや伝染病等による集団感染(パンデミック)などが発生した場合、迅速にその対応要領を定め、予防に関する備品の整備、社員教育、各関係機関からの情報収集等の体制を整えるなど、感染予防及び危機管理体制の確立に努めております。 しかしながら、新型コロナウイルス感染症などの感染が広範囲に拡大し、警備を担当する社員の感染者が多数に至った場合には、お客さまへの感染を最大限防止するためにも、セキュリティサービスの実行を縮小及び停止せざるを得ない事態が発生する可能性があります。 したがって、危険度の高い感染症が大流行した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼすおそれがあります。(8) 警備及び基幹システムに関するリスク 当社グループでは、機械警備サービスの信号処理、警備サービスに係る契約の管理、代金の請求及び債権の回収・管理等の業務処理について、警備及び基幹システムを使用して統合的に管理しております。また、業務効率化、取引形態の多様化や制度改正に対応するため、随時、システムの改修を実施しております。 システムの運用・改修については、システムの開発段階から納品までの品質管理の徹底を図っておりますが、災害の発生等によるシステム障害やシステムの改修に伴いプログラムの不具合が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(9) 従業員による不適切事案に関するリスク 当社グループの従業員による不適切な事案が発生した場合には、各サービスの解約、縮小等につながるとともに多額の損害賠償請求を受けるなど、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼすおそれがあります。 当社では、コンプライアンスに関する教育を定期的に実施することで、各従業員の意識の向上を図るとともに、グループ子会社においては、当社から取締役または監査役を派遣するなどして、厳正な指導、監督を行っております。(10)関連当事者との取引等に関するリスク 当社グループと大株主(議決権所有比率26.4%)である東日本旅客鉄道㈱及びそのグループ会社との間の当連結会計年度における売上実績は、21,722百万円となり、全売上高の27.6%を占めております。 当社は、1997年12月に東日本旅客鉄道㈱と「業務提携基本契約」を締結して以来、同社が管轄する各駅及び同社の本社ビル等の常駐・機械警備、同社及び同社グループの集配金業務(現金輸送等)などのセキュリティサービスの提供、並びに、新セキュリティシステムの共同開発等を行って、その提携関係を強化して参りました。また、今後もその提携関係は強化していく方針ですので、同社及び同社グループに対する売上比率は徐々に高まっていくものと思われます。 したがいまして、同社の業績が著しく悪化した場合、あるいは当社との提携関係に変化が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼすおそれがあります。

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