8725

MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

保険業 金融(除く銀行)

事業の概要

MS&ADインシュアランスグループホールディングスは、主に損害保険と生命保険を提供する金融グループです。日本国内では、三井住友海上火災保険やあいおいニッセイ同和損害保険などが損害保険事業を、三井住友海上あいおい生命保険などが生命保険事業を展開しています。海外でも現地法人を通じて保険事業を行い、さらにアセットマネジメントやリスクマネジメントなどの金融サービス事業も手掛けています。多様な保険商品と金融サービスを通じて、国内外で収益を上げています。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

MS&ADインシュアランスグループの事業セグメントは、主に国内損害保険、国内生命保険、海外保険、および金融サービス・デジタルリスク関連サービスで構成されています。国内損害保険事業では、三井住友海上火災保険やあいおいニッセイ同和損害保険が主力で、自動車保険や火災保険などを提供し、グループの主要な収益源となっています。国内生命保険事業は、三井住友海上あいおい生命保険などが担い、生命保険商品を提供しています。海外保険事業は、海外現地法人を通じてグローバルに展開しており、グループ全体の収益に大きく貢献しています。金融サービス事業では、アセットマネジメントやリスクマネジメントなど多岐にわたるサービスを提供しています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MitsuiSumitomoInsuranceCoLtd 事業 16,256
AioiNissayDowaInsuranceCoLtd 事業 13,425
MitsuiDirectGeneralInsuranceCoLtd 事業 375
MitsuiSumitomoAioiLifeInsuranceCoLtd 事業 4,632
MitsuiSumitomoPrimaryLifeInsuranceCoLtd 事業 11,771
OverseasInsuranceSubsidiary 事業 16,812
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|808 文字
3【事業の内容】 当社及び当社の関係会社(子会社236社、関連会社36社(2026年3月31日現在))において営まれている主な事業の内容及び当該事業における主要な関係会社の位置付けは次のとおりであります。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 <事業の内容> (1) 国内損害保険事業日本国内において、以下の子会社3社などが損害保険事業を営んでおります。① 三井住友海上火災保険株式会社② あいおいニッセイ同和損害保険株式会社③ 三井ダイレクト損害保険株式会社 (2) 国内生命保険事業日本国内において、以下の子会社2社などが生命保険事業を営んでおります。① 三井住友海上あいおい生命保険株式会社② 三井住友海上プライマリー生命保険株式会社 (3) 海外事業日本国内においては国内損害保険子会社の海外部門が、諸外国においては海外現地法人及び国内損害保険子会社の海外支店が、海外事業を営んでおります。 (4) 金融サービス事業/デジタル・リスク関連サービス事業① 金融サービス事業 国内損害保険子会社、三井住友DSアセットマネジメント株式会社などが、アセットマネジメント事業、金融保証事業、確定拠出年金事業、ART(Alternative Risk Transfer)事業、個人融資関連事業及びベンチャー・キャピタル事業などを営んでおります。 ② デジタル・リスク関連サービス事業 MS&ADインターリスク総研株式会社などが、リスクマネジメント事業などを営んでおります。 <事業の概要図> (注) それぞれの事業における主要な連結子会社等を記載しております。各記号の意味は次のとおりであります。 ★:連結子会社 ●:持分法適用の関連会社

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
再保険市場の変動が収益に影響を与える可能性があり、価格決定に外部要因が関与。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
保険業は金融庁の監督下にあり、事業開始には許認可が必要であるため、新規参入が難しい。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:大規模自然災害の発生 / 金融マーケットの大幅な変動 / 信用リスクの大幅な増加
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 13 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

MS&ADは、損害保険分野における長年の実績と信頼に基づく強力なブランド力を持つ。特に「三井住友海上」「あいおいニッセイ同和損保」といった傘下ブランドは、顧客からの認知度と安心感が高い。また、保険業法に基づく免許や、長年培ってきた引受査定ノウハウ、保険金支払ノウハウは参入障壁となる無形資産である。

スイッチングコスト★★★★☆
根拠:強い乗り換えの手間・コスト

個人向け火災保険や自動車保険では、保険期間が1年と短いためスイッチング・コストは比較的低いが、法人向け保険や長期契約、あるいは複数の保険をまとめて契約している場合、契約内容の確認や手続きの手間、補償内容の重複リスクなどを考慮すると、顧客が安易に他社へ乗り換えることは難しい。特に、長年の取引で信頼関係が構築されている代理店チャネル経由の顧客はスイッチング・コストが高い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

保険業は、加入者数が増えても個々の契約の価値が直接的に増加するネットワーク効果は限定的である。一部、事故情報共有などで間接的なメリットは考えられるが、主要な競争優位とは言えない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

保険料率の決定には、過去のデータに基づいた統計的な分析が重要であり、大規模なデータ分析能力やリスク評価能力がコスト競争力に影響する可能性がある。しかし、保険料は規制や市場環境に大きく左右されるため、構造的なコスト優位を確立することは難しい。

規模の経済★★★★★
根拠:強い規模が参入障壁になる

MS&ADは、国内損害保険市場においてトップクラスのシェアを誇る。大規模な事業基盤と広範な代理店網、豊富な引受能力は、リスク分散効果を高め、個々のリスクに対する引受コストを低減させる。また、M&Aによる事業拡大も積極的に行っており、規模の経済を追求している。

MS&ADインシュアランスグループは、国内の主要な損害保険会社と生命保険会社を傘下に持つことで、広範な顧客基盤と多様な商品ラインナップを強みとしています。特に、三井住友海上火災保険やあいおいニッセイ同和損害保険といった大手ブランドは、高い認知度と信頼性を持ち、これが新規顧客獲得や既存顧客維持における優位性となっています。また、国内外に広がる事業ネットワークと、アセットマネジメントやリスクコンサルティングといった金融サービスとの連携により、顧客に対して統合的なソリューションを提供できる点も強みです。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、グループの目指す姿として「経営理念(ミッション)」、「経営ビジョン」、「行動指針(バリュー)」を以下のとおり定めております。<経営理念(ミッション)>グローバルな保険・金融サービス事業を通じて、安心と安全を提供し、活力ある社会の発展と地球の健やかな未来を支えます<経営ビジョン>持続的成長と企業価値向上を追い続ける世界トップ水準の保険・金融グループを創造します<行動指針(バリュー)>お客さま第一     :わたしたちは、常にお客さまの安心と満足のために、行動します誠実         :わたしたちは、あらゆる場面で、あらゆる人に、誠実、親切、公平・公正に接しますチームワーク     :わたしたちは、お互いの個性と意見を尊重し、知識とアイデアを共有して、ともに成長します革新         :わたしたちは、ステークホルダーの声に耳を傾け、絶えず自分の仕事を見直しますプロフェッショナリズム:わたしたちは、自らを磨き続け、常に高い品質のサービスを提供します (2) 目標とする経営指標当社グループは「グループの2030年度目指す姿」と、それに基づく2026年度グループ経営計画において、グループ全体の業績を示す経営指標として「修正利益」(注1)、「EPS成長率」(注2)、「修正ROE」(注3)、「ESR(Economic Solvency Ratio)」(注4)を掲げており、目標値は次のとおりであります。 2030年度目指す姿2026年度目標修正利益(除く政策株式売却損益)8,000億円5,300億円EPS成長率11%(年率)4%(年率)修正ROE(除く政策株式売却損益)11%以上10%ESR180%以上180%以上(注)1 修正利益  =当期利益+政策株式売却損益・純投資株式売却損益(FVOCI指定した売却損益)-市況変動影響・新契約費繰延影響-その他特殊要因2 EPS成長率=修正利益(除く政策株式売却損益)÷発行済株式総数(除く自己株式数)の成長率3 修正ROE =修正利益÷修正純資産(純資産-債券の含み損益-保険負債の含み損益-のれん・企業結合に係る無形資産)4 ESR   =時価純資産÷統合リスク量(信頼水準99.5%) (3) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題今後のわが国を含む世界経済は、引き続き緩やかに回復していくことが期待される一方で、中東情勢による不透明感が高まっており、加えて、金融資本市場の変動や米国の政策動向による影響が懸念されております。保険業界においては、保険料調整行為等の不適切事案の発生を受けて改正された保険業法が2026年6月より施行されております。あらためて「顧客本位の業務運営の徹底」「健全な競争環境の実現」を最優先とした取組みを進めるとともに、引き続き経済の成長を支える商品・サービスの提供等を通じて、安心で安全な社会の実現に欠くことのできない社会インフラとしての役割を発揮していくことが求められております。このような中、当社グループは、「グループの2030年度目指す姿」として、保険本来の価値提供を追求し、「お客さまから最も選ばれる保険・金融グループ」となることを目指してまいります。また、その取組みを礎として、お客さまの大切な未来を託していただくために「リスクに挑み、世界をリードする」存在となり、不確実性が増す時代において、変化を見通し社会のリスクを解決してまいります。世界に広がる事業基盤を通じ、最適な安心・最高の体験・最先端のソリューションを提供し、活力ある社会の発展と地球の健やかな未来に貢献してまいります。国内保険会社の取組姿勢お客さまから最も選ばれる保険・金融グループグループタグラインTaking on Risk, Leading the World ~リスクに挑み、世界をリードする~ [グループの2030年度目指す姿]当社グループは、持続的に利益を創出する収益構造の実現に向け、事業構造の最適化と事業基盤の強化に取り組み、当社グループの企業価値の向上を図ってまいります。 事業構造最適化提供価値の変革資本アロケーション最適化お客さまに最適な安心のお届け「お客さまを守る」最高のエフォートレス体験の提供「期待を超える」最先端のソリューションの開発「ミライを創る」更なる成長を目指す領域の拡大、収益力向上「グループの成長と規律を両立する」○お客さまへの適切な価値提供○リスクソリューション提案力、アンダーライティング力の強化○キャパシティ提供力の強化○お客さまへのエフォートレスな価値提供○お客さまに適したディストリビューション○ソリューションの開発・提供○社会課題・地域課題への対応○国内保険事業におけるオーガニック成長実現○海外を中心とした新たな成長領域への経営資源の投入○規律ある事業投資の実施○資産運用領域の収益力向上事業基盤強化戦略機能強化ガバナンス強化人的資本経営AI・DX○グループの舵取り機能の実効性向上○海外事業や生保事業等の戦略機能の強化○持株会社の第2線・第3線機能の強化○持株会社の事業管理機能の強化○グループ会社のモニタリング強化○「スキル発揮」「キャリア形成」による社員の成長○経営戦略と連動した「人財ポートフォリオの構築」○「Well-being」の向上○IT構造最適化のさらなる推進○AIによる価値創出と競争力強化○サイバーセキュリティ態勢強化サステナビリティ自然災害リスクを低減し、未来に続くレジリエントな社会の創造人口動態等の社会構造の変化を見据えた豊かで幸せな社会の創造人権を守り、責任ある事業活動による社会からの信頼の向上 [事業領域別の取組み]「グループの2030年度目指す姿」の実現に向けた、主な事業領域別の2026年度の取組方針は以下のとおりです。国内損害保険事業においては、三井住友海上火災保険株式会社とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社それぞれの強みを維持・結集し、さらなる拡大を図るため、計画どおり合併を実現させるとともに、業務改善計画の着実な実行により「ビジネスモデル変革」を進めてまいります。また、自然災害の甚大化・頻発化、インフレの継続等、保険引受環境の変化要因を踏まえつつ、自動車保険及び火災保険の収益力強化を図ってまいります。国内生命保険事業においては、長期的な少子高齢化の進展、金利のある世界等の環境変化に対応した保障性・資産形成型の商品・サービスの開発や、販売チャネルの強化を図ってまいります。また、AI・DXの活用により、お客さまへの提供価値の向上を推進いたします。海外事業においては、2030年度に海外事業全体で修正利益4,200億円の達成という目標の実現に向け、海外事業管理部門を当社に集約し、意思決定の迅速化とグループ内の人財を有効活用した事業管理力の向上を図るとともに、当社に設置したIEC(International Executive Committee)を軸としてガバナンス態勢の強化を図るなど、事業管理の高度化・効率化を実現してまいります。また、W.R.Berkley Corporationの成長による利益拡大と協業によるシナジーの追求、非日系市場への取組みや大手MGA(Managing General Agent)への深耕等による米国事業の拡大に加え、収益性の高い主要顧客との取引拡大を通じて再保険事業でのさらなる成長やリスクリターンの拡大に取り組んでまいります。資産運用においては、収益期待資産の積増し、提携先(Barings LLC、LGT(注5)等)を踏まえたグループ運用態勢の強化等により、グローバルトップティア水準の利益成長と持続的な時価純資産価値(注6)を拡大します。また、「リスクテイクの拡大」とリスクテイクを支える「基盤の強化」に取り組み、収益力の向上を図ってまいります。(注)5 LGT(Liechtenstein Global Trust):多様な投資商品を提供するスイスの運用会社。6 時価純資産価値:経済価値ベースで評価した時価資産から時価負債を控除した差額であり、実質的な自己資本のこと。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、グループの目指す姿として「経営理念(ミッション)」、「経営ビジョン」、「行動指針(バリュー)」を以下のとおり定めております。<経営理念(ミッション)>グローバルな保険・金融サービス事業を通じて、安心と安全を提供し、活力ある社会の発展と地球の健やかな未来を支えます<経営ビジョン>持続的成長と企業価値向上を追い続ける世界トップ水準の保険・金融グループを創造します<行動指針(バリュー)>お客さま第一     :わたしたちは、常にお客さまの安心と満足のために、行動します誠実         :わたしたちは、あらゆる場面で、あらゆる人に、誠実、親切、公平・公正に接しますチームワーク     :わたしたちは、お互いの個性と意見を尊重し、知識とアイデアを共有して、ともに成長します革新         :わたしたちは、ステークホルダーの声に耳を傾け、絶えず自分の仕事を見直しますプロフェッショナリズム:わたしたちは、自らを磨き続け、常に高い品質のサービスを提供します (2) 目標とする経営指標当社グループは「グループの2030年度目指す姿」と、それに基づく2026年度グループ経営計画において、グループ全体の業績を示す経営指標として「修正利益」(注1)、「EPS成長率」(注2)、「修正ROE」(注3)、「ESR(Economic Solvency Ratio)」(注4)を掲げており、目標値は次のとおりであります。 2030年度目指す姿2026年度目標修正利益(除く政策株式売却損益)8,000億円5,300億円EPS成長率11%(年率)4%(年率)修正ROE(除く政策株式売却損益)11%以上10%ESR180%以上180%以上(注)1 修正利益  =当期利益+政策株式売却損益・純投資株式売却損益(FVOCI指定した売却損益)-市況変動影響・新契約費繰延影響-その他特殊要因2 EPS成長率=修正利益(除く政策株式売却損益)÷発行済株式総数(除く自己株式数)の成長率3 修正ROE =修正利益÷修正純資産(純資産-債券の含み損益-保険負債の含み損益-のれん・企業結合に係る無形資産)4 ESR   =時価純資産÷統合リスク量(信頼水準99.5%) (3) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題今後のわが国を含む世界経済は、引き続き緩やかに回復していくことが期待される一方で、中東情勢による不透明感が高まっており、加えて、金融資本市場の変動や米国の政策動向による影響が懸念されております。保険業界においては、保険料調整行為等の不適切事案の発生を受けて改正された保険業法が2026年6月より施行されております。あらためて「顧客本位の業務運営の徹底」「健全な競争環境の実現」を最優先とした取組みを進めるとともに、引き続き経済の成長を支える商品・サービスの提供等を通じて、安心で安全な社会の実現に欠くことのできない社会インフラとしての役割を発揮していくことが求められております。このような中、当社グループは、「グループの2030年度目指す姿」として、保険本来の価値提供を追求し、「お客さまから最も選ばれる保険・金融グループ」となることを目指してまいります。また、その取組みを礎として、お客さまの大切な未来を託していただくために「リスクに挑み、世界をリードする」存在となり、不確実性が増す時代において、変化を見通し社会のリスクを解決してまいります。世界に広がる事業基盤を通じ、最適な安心・最高の体験・最先端のソリューションを提供し、活力ある社会の発展と地球の健やかな未来に貢献してまいります。国内保険会社の取組姿勢お客さまから最も選ばれる保険・金融グループグループタグラインTaking on Risk, Leading the World ~リスクに挑み、世界をリードする~ [グループの2030年度目指す姿]当社グループは、持続的に利益を創出する収益構造の実現に向け、事業構造の最適化と事業基盤の強化に取り組み、当社グループの企業価値の向上を図ってまいります。 事業構造最適化提供価値の変革資本アロケーション最適化お客さまに最適な安心のお届け「お客さまを守る」最高のエフォートレス体験の提供「期待を超える」最先端のソリューションの開発「ミライを創る」更なる成長を目指す領域の拡大、収益力向上「グループの成長と規律を両立する」○お客さまへの適切な価値提供○リスクソリューション提案力、アンダーライティング力の強化○キャパシティ提供力の強化○お客さまへのエフォートレスな価値提供○お客さまに適したディストリビューション○ソリューションの開発・提供○社会課題・地域課題への対応○国内保険事業におけるオーガニック成長実現○海外を中心とした新たな成長領域への経営資源の投入○規律ある事業投資の実施○資産運用領域の収益力向上事業基盤強化戦略機能強化ガバナンス強化人的資本経営AI・DX○グループの舵取り機能の実効性向上○海外事業や生保事業等の戦略機能の強化○持株会社の第2線・第3線機能の強化○持株会社の事業管理機能の強化○グループ会社のモニタリング強化○「スキル発揮」「キャリア形成」による社員の成長○経営戦略と連動した「人財ポートフォリオの構築」○「Well-being」の向上○IT構造最適化のさらなる推進○AIによる価値創出と競争力強化○サイバーセキュリティ態勢強化サステナビリティ自然災害リスクを低減し、未来に続くレジリエントな社会の創造人口動態等の社会構造の変化を見据えた豊かで幸せな社会の創造人権を守り、責任ある事業活動による社会からの信頼の向上 [事業領域別の取組み]「グループの2030年度目指す姿」の実現に向けた、主な事業領域別の2026年度の取組方針は以下のとおりです。国内損害保険事業においては、三井住友海上火災保険株式会社とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社それぞれの強みを維持・結集し、さらなる拡大を図るため、計画どおり合併を実現させるとともに、業務改善計画の着実な実行により「ビジネスモデル変革」を進めてまいります。また、自然災害の甚大化・頻発化、インフレの継続等、保険引受環境の変化要因を踏まえつつ、自動車保険及び火災保険の収益力強化を図ってまいります。国内生命保険事業においては、長期的な少子高齢化の進展、金利のある世界等の環境変化に対応した保障性・資産形成型の商品・サービスの開発や、販売チャネルの強化を図ってまいります。また、AI・DXの活用により、お客さまへの提供価値の向上を推進いたします。海外事業においては、2030年度に海外事業全体で修正利益4,200億円の達成という目標の実現に向け、海外事業管理部門を当社に集約し、意思決定の迅速化とグループ内の人財を有効活用した事業管理力の向上を図るとともに、当社に設置したIEC(International Executive Committee)を軸としてガバナンス態勢の強化を図るなど、事業管理の高度化・効率化を実現してまいります。また、W.R.Berkley Corporationの成長による利益拡大と協業によるシナジーの追求、非日系市場への取組みや大手MGA(Managing General Agent)への深耕等による米国事業の拡大に加え、収益性の高い主要顧客との取引拡大を通じて再保険事業でのさらなる成長やリスクリターンの拡大に取り組んでまいります。資産運用においては、収益期待資産の積増し、提携先(Barings LLC、LGT(注5)等)を踏まえたグループ運用態勢の強化等により、グローバルトップティア水準の利益成長と持続的な時価純資産価値(注6)を拡大します。また、「リスクテイクの拡大」とリスクテイクを支える「基盤の強化」に取り組み、収益力の向上を図ってまいります。(注)5 LGT(Liechtenstein Global Trust):多様な投資商品を提供するスイスの運用会社。6 時価純資産価値:経済価値ベースで評価した時価資産から時価負債を控除した差額であり、実質的な自己資本のこと。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当社グループは、当連結会計年度よりIFRS会計基準を適用しており、前連結会計年度の財務数値についてもIFRS会計基準に組替えて比較分析を行っております。財務数値に係るIFRS会計基準と日本基準との差異については、「第5 経理の状況 連結財務諸表等 連結財務諸表注記」の「45 IFRS会計基準への移行に関する開示」に記載しております。当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、経営成績等のうち、国内損害保険事業の保険収益、保険サービス費用、再保険損益及び保険サービス損益には地震保険(家計地震)及び自動車損害賠償責任保険は含んでおりません。 ① 財政状態及び経営成績の状況当期の世界経済は、物価動向の変化等を背景に米国や欧州を中心として個人消費が増加するなど、多くの地域において緩やかに持ち直す一方、中東情勢を始めとする地政学リスクの高まりや米国の政策動向の影響等により、先行きに不透明感が残る状況となりました。また、わが国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に、物価上昇を伴いながらも個人消費や設備投資に持ち直しの動きがみられる中、金利の上昇が段階的に進められ、一部に弱さが残るものの、引き続き緩やかな回復基調をたどりました。保険業界においては、少子高齢化に伴う国内市場の縮小が見込まれる一方、気候変動、AIの急速な普及、サイバーリスクの増大など新たなリスクの顕在化により、大きく変化する事業環境に対応するため、従来の保険ビジネスの枠組みに捉われない変革が求められております。 当期の主要施策とねらい<企業価値向上に向けた「お客さま本位の業務運営」「コンプライアンスの徹底」「ガバナンスの強化」>当社グループは、三井住友海上火災保険株式会社(以下、「三井住友海上」といいます。)とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下、「あいおいニッセイ同和損保」といいます。)における企業保険分野での保険料調整行為や保険会社間の情報漏えい行為等の反省を踏まえ、引き続き、再発防止に向けた取組みを進めるとともに、事業のあり方の見直しや保険業法等の改正による競争ルールの変化を踏まえたビジネスモデルの変革を進めました。また、当社は、2025年6月の定時株主総会での承認を経て、監査等委員会設置会社に移行することにより、取締役会の監督機能を強化するとともに、経営の意思決定及び業務執行の迅速化を図りました。加えて、取締役の過半数を社外取締役とし、取締役会における経営判断の客観性を高めております。引き続き、当社は持株会社として、グループ全体の取組みをけん引してまいります。 <新たな競争環境での優位性の構築に向けた「国内損害保険事業体制の再編」>三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保は、2027年4月1日を効力発生日として合併することにつき最終合意し、合併契約を締結しました。当社グループは、保険本来の提供価値とリスクソリューション力によって「お客さまから最も選ばれる保険・金融グループ」となることを目指すため、本合併により、新たな損害保険会社を創造し、グループ成長源泉の盤石化とガバナンス強化等による信頼性向上を図ってまいります。お客さまの大切な未来を託していただくために、不確実性が増す時代において、変化を見通し社会のリスクを解決する「リスクに挑み、世界をリードする」存在となり、持続的な成長と企業価値向上を実現してまいります。また、三井住友海上は、健全な競争環境の実現を通じて保険業界のさらなる発展を主導していくことを目的に、SMBCグループの保険代理店である銀泉株式会社及び株式会社三井住友フィナンシャルグループとの間で、2026年4月1日付で保険代理店事業会社を共同出資により設立することを合意しました。 <持続的な利益創出に向けた「海外事業管理態勢の高度化」>米国のスペシャルティ保険のリーディングカンパニーであるW.R.Berkley Corporationに対する出資により、収益の多角化やアンダーライティング(注1)技術を活かした協業取組みの実現を図りました。また、意思決定を迅速に行うべく海外事業管理部門を当社へ集約し、多国籍人財により海外事業の戦略や重要課題の解決に向けた議論を行うIEC(International Executive Committee)を設置することを決定しました。これらの取組みにより、さらなる成長に向けたグループの資源配分機能の高度化を図ってまいります。(注1)アンダーライティング保険契約の引受け可否を判断することや引受条件を決めること。 <さらなる成長に向けた「新たな事業ポートフォリオ」>一層の資本効率向上を図る観点等から、豪州金融グループ Challenger Limitedの株式を売却しました。また、アセットマネジメント会社であるBarings LLC(米国大手生命保険会社Massachusetts Mutual Life Insurance Companyの100%子会社)への出資により、事業ポートフォリオの分散、資本効率の向上、保険商品開発力の向上につながる取組みを推進し、当社グループの企業価値のさらなる向上を図りました。 このような中、当連結会計年度の経営成績は次のとおりとなりました。保険サービス損益は、保険収益が6兆4,360億円、保険サービス費用が5兆4,227億円、再保険損益が△4,878億円となった結果、5,254億円となりました。また金融損益は、投資損益が9,319億円、保険金融損益が△6,708億円となったことから、2,610億円となりました。これらの損益にその他の収益・費用や持分法による投資損益等を加減算した税引前利益は7,035億円となり、法人所得税費用1,873億円を加減算した親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ2,104億円増加し、5,106億円となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 イ 国内損害保険事業(三井住友海上)保険サービス損益は、保険収益が1兆9,347億円、保険サービス費用が1兆6,323億円、再保険損益が△1,774億円となった結果、1,249億円となりました。また金融損益は、投資損益が1,795億円、保険金融損益が△331億円となったことから、1,463億円となりました。これらの損益にその他の収益・費用等を加減算した税引前利益は2,339億円となり、法人所得税費用509億円を加減算した親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ743億円増加し、1,829億円となりました。 ロ 国内損害保険事業(あいおいニッセイ同和損保)保険サービス損益は、保険収益が1兆4,451億円、保険サービス費用が1兆2,642億円、再保険損益が△908億円となった結果、901億円となりました。また金融損益は、投資損益が1,189億円、保険金融損益が△290億円となったことから、898億円となりました。これらの損益にその他の収益・費用等を加減算した税引前利益は1,541億円となり、法人所得税費用351億円を加減算した親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ513億円増加し、1,189億円となりました。 ハ 国内損害保険事業(三井ダイレクト損保)保険サービス損益は、保険収益が402億円、保険サービス費用が432億円となった結果、△31億円となりました。また金融損益は3億円となりました。これらの損益にその他の収益・費用等を加減算した税引前利益は△29億円となり、法人所得税費用△7億円を加減算した親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ7億円減少し、△22億円となりました。 ニ 国内生命保険事業(三井住友海上あいおい生命)保険サービス損益は、保険収益が2,562億円、保険サービス費用が1,703億円、再保険損益が△3億円となった結果、855億円となりました。また金融損益は、投資損益が△881億円、保険金融損益が△787億円となったことから、△1,669億円となりました。これらの損益にその他の収益・費用等を加減算した税引前利益は△838億円となり、法人所得税費用△235億円を加減算した親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ825億円減少し、△602億円となりました。 ホ 国内生命保険事業(三井住友海上プライマリー生命)保険サービス損益は、保険収益が1,067億円、保険サービス費用が903億円、再保険損益が124億円となった結果、288億円となりました。また金融損益は、投資損益が6,536億円、保険金融損益が△5,014億円となったことから、1,521億円となりました。これらの損益にその他の収益・費用等を加減算した税引前利益は1,792億円となり、法人所得税費用519億円を加減算した親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ763億円増加し、1,273億円となりました。 ヘ 海外事業(海外子会社・関連会社)保険サービス損益は、保険収益が2兆5,076億円、保険サービス費用が2兆107億円、再保険損益が△2,992億円となった結果、1,976億円となりました。また金融損益は、投資損益が1,191億円、保険金融損益が△463億円となったことから、728億円となりました。これらの損益にその他の収益・費用や持分法による投資損益等を加減算した税引前利益は2,976億円となり、法人所得税費用577億円を加減算した親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ570億円増加し、2,344億円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ2,465億円増加し、9,540億円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1,635億円減少し、△7,195億円となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ5,416億円増加し、△1,387億円となりました。これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より1,723億円増加し、2兆5,137億円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績保険持株会社としての業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、本項に記載した予想、予測、見込み、見通し、方針、予定等の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には不確実性が内在しており、将来生じる実際の結果とは大きく異なる可能性があります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の経営成績は次のとおりであります。 [連結主要指標](単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)比較増減増減率保険収益5,949,5096,436,026486,5178.2%保険サービス損益328,415525,444197,02860.0%金融損益234,209261,09926,89011.5%その他の損益△104,124△83,02221,101-税引前利益458,500703,521245,02053.4%親会社の所有者に帰属する当期利益300,191510,612210,42070.1% 保険収益は、国内損害保険事業において自動車保険や火災保険で増収したことや、海外事業において米州、欧州で増収したことなどにより、前連結会計年度に比べ4,865億円増加し、6兆4,360億円となりました。保険サービス損益は、国内損害保険事業や海外事業において保険料が増収したことや自然災害ロスが減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ1,970億円増加し、5,254億円となりました。金融損益は、国内損害保険事業における金融市場の変動の影響などにより、前連結会計年度に比べ268億円増加し、2,610億円となりました。これらの結果、税引前利益に法人所得税費用を加減算した親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ2,104億円増加し、5,106億円となりました。 セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 イ 国内損害保険事業(三井住友海上)ロ 国内損害保険事業(あいおいニッセイ同和損保)ハ 国内損害保険事業(三井ダイレクト損保) 当社グループは、損害保険会社を取り巻く外部環境の変化に対応し、お客さま本位の業務運営を実践するため、社員・代理店ともに法令等遵守態勢、顧客保護等管理態勢、情報管理態勢等を強化するとともに、品質向上取組みを推進しました。さらに、三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保において、相互の効果的な取組みや施策を融合させた新たな業務改善計画を策定し、お客さま本位の業務運営の基盤となる健全な競争環境や企業文化、強固なガバナンスの構築等に向けた取組みの強化を図りました。また、当社グループは、保険本来の提供価値とリスクソリューション力の向上により気候変動などの社会課題の解決に貢献し、社会と共に成長すべく、三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保、ネット型自動車保険に特化した三井ダイレクト損害保険株式会社(以下「三井ダイレクト損保」といいます。)の3つの損害保険会社を通じて、引き続き、お客さまのニーズに沿った商品・サービスを開発・提供しました。加えて、インフレの影響等を踏まえた保険料率改定、アンダーライティングの高度化を含めたリスクコンサルティングとそれを実現する人財育成に取り組みました。 三井住友海上の経営成績は次のとおりとなりました。 [三井住友海上の主要指標](単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)比較増減増減率保険収益1,847,8861,934,74986,8634.7%保険サービス損益56,322124,98468,662121.9%金融損益87,772146,37158,59866.8%その他の損益△5,032△37,349△32,317-税引前利益137,510233,91596,40570.1%親会社の所有者に帰属する当期利益108,601182,98774,38568.5%(注)1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。2 一定の要件を満たすファンド(SE:Structured Entity)を連結しております。 保険収益は、自動車保険や火災保険で増収したことなどにより、前連結会計年度に比べ868億円増加し、1兆9,347億円となりました。保険サービス損益は、国内の自然災害による発生保険金が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ686億円増加し、1,249億円となりました。金融損益は、投資損益が増加したことにより、前連結会計年度に比べ585億円増加し、1,463億円となりました。これらの結果、税引前利益は前連結会計年度に比べ964億円増加し、2,339億円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ743億円増加し、1,829億円となりました。 あいおいニッセイ同和損保の経営成績は次のとおりとなりました。 [あいおいニッセイ同和損保の主要指標](単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)比較増減増減率保険収益1,388,6111,445,15456,5424.1%保険サービス損益56,21490,10633,89160.3%金融損益44,39589,86845,472102.4%その他の損益△8,674△25,708△17,033-税引前利益90,328154,18063,85270.7%親会社の所有者に帰属する当期利益67,632118,98351,35075.9%(注)1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。2 一定の要件を満たすファンド(SE:Structured Entity)を連結しております。 保険収益は、自動車保険や火災保険で増収したことなどにより、前連結会計年度に比べ565億円増加し、1兆4,451億円となりました。保険サービス損益は、国内外の自然災害による発生保険金が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ338億円増加し、901億円となりました。金融損益は、投資損益が増加したことにより、前連結会計年度に比べ454億円増加し、898億円となりました。これらの結果、税引前利益は前連結会計年度に比べ638億円増加し、1,541億円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ513億円増加し、1,189億円となりました。 三井ダイレクト損保の経営成績は次のとおりとなりました。 保険収益は、新規契約の増加などにより、前連結会計年度に比べ43億円増加し、402億円となりました。保険サービス損益は、損害率が上昇したことにより、前連結会計年度に比べ17億円減少し、△31億円となりました。金融損益は、前連結会計年度に比べ3億円増加し、3億円となりました。これらの結果、税引前利益は前連結会計年度に比べ10億円減少し、△29億円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ7億円減少し、△22億円となりました。 ニ 国内生命保険事業(三井住友海上あいおい生命)ホ 国内生命保険事業(三井住友海上プライマリー生命) 三井住友海上あいおい生命保険株式会社(以下「三井住友海上あいおい生命」といいます。)と三井住友海上プライマリー生命保険株式会社(以下「三井住友海上プライマリー生命」といいます。)において、人生100年時代の社会課題である「健康寿命の延伸」「資産寿命の延伸」を解決するための商品・サービスを提供しました。三井住友海上あいおい生命では、保障性商品を中心に提供するとともに、病気の早期発見等に資するヘルスケアサービス「MSAケア」のメニューを充実させるなど、多様化するお客さまニーズに応えました。また、三井住友海上プライマリー生命では、資産形成や資産寿命の延伸、相続や贈与といった円滑な資産承継に対する社会の関心が高まっていることから、これらを支える生命保険商品やサービスの提供を進めました。 三井住友海上あいおい生命の経営成績は次のとおりとなりました。 [三井住友海上あいおい生命の主要指標](単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)比較増減増減率保険収益252,543256,2783,7341.5%保険サービス損益73,54185,54612,00416.3%金融損益△30,852△166,901△136,049-その他の損益△1,042△2,492△1,450-税引前利益41,647△83,847△125,494△301.3%親会社の所有者に帰属する当期利益22,280△60,293△82,573△370.6%(注)1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。2 一定の要件を満たすファンド(SE:Structured Entity)を連結しております。 保険収益は、保障サービスの提供増加などにより、前連結会計年度に比べ37億円増加し、2,562億円となりました。保険サービス損益は、保険契約負債に係る見積りの変更などにより、前連結会計年度に比べ120億円増加し、855億円となりました。金融損益は、債券売却損の計上などにより、前連結会計年度に比べ1,360億円減少し、△1,669億円となりました。これらの結果、税引前利益は前連結会計年度に比べ1,254億円減少し、△838億円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ825億円減少し、△602億円となりました。 三井住友海上プライマリー生命の経営成績は次のとおりとなりました。 [三井住友海上プライマリー生命の主要指標](単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)比較増減増減率保険収益108,018106,741△1,276△1.2%保険サービス損益5,45428,81223,358428.3%金融損益69,297152,18582,887119.6%その他の損益△940△1,717△776-税引前利益73,811179,280105,469142.9%親会社の所有者に帰属する当期利益50,996127,35976,363149.7%(注)1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。2 一定の要件を満たすファンド(SE:Structured Entity)を連結しております。 保険収益は、前連結会計年度に比べ12億円減少し、1,067億円となりました。保険サービス損益は、保険契約負債に係る見積りの変更などにより、前連結会計年度に比べ233億円増加し、288億円となりました。金融損益は、金利収益の増加や金利・為替変動の影響などにより、前連結会計年度に比べ828億円増加し、1,521億円となりました。これらの結果、税引前利益は前連結会計年度に比べ1,054億円増加し、1,792億円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ763億円増加し、1,273億円となりました。 ヘ 海外事業(海外子会社・関連会社) 米国における事業拡大に加えて、自然災害の発生が少なかったことや豪州金融グループ Challenger Limitedの株式売却の影響もあり、前期を大きく上回る収益を挙げました。米国事業においては、子会社を通じたローカル契約の引受拡大、MS Transverseを通じた成長する米国MGA(注2)市場を捕捉する取組み、W.R.Berkley Corporationに対する出資等により収益が拡大しました。ロイズ再保険事業においては、自然災害リスクの引受けを抑制しつつ、それ以外のリスクの引受けを選別して拡大することで収益が拡大しました。アジア事業においても、プラットフォーマーと連携しデジタル技術を活用したリテール市場の開拓などに取り組んだことにより収益が拡大しました。 (注2)MGA保険会社から権限を付与され、保険募集に加えて引受けや損害額認定・査定の業務などの幅広い業務を担う代理店(Managing General Agent)。 海外子会社・関連会社の経営成績は次のとおりとなりました。 [海外子会社・関連会社の主要指標](単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)比較増減増減率保険収益2,134,4142,507,655373,24017.5%保険サービス損益145,444197,64252,19735.9%金融損益60,52572,82612,30120.3%その他の損益20,85327,2026,34830.4%税引前利益226,823297,67070,84631.2%親会社の所有者に帰属する当期利益177,397234,45657,05932.2%(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。 保険収益は、米州、欧州などで増収したことにより、前連結会計年度に比べ3,732億円増加し、2兆5,076億円となりました。保険サービス損益は、自然災害ロスが減少したことや保険料が増収したことなどにより、前連結会計年度に比べ521億円増加し、1,976億円となりました。金融損益は、金利上昇による保険負債の減少影響や金融市場の変動の影響などにより、前連結会計年度に比べ123億円増加し、728億円となりました。これらの結果、税引前利益は前連結会計年度に比べ708億円増加し、2,976億円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ570億円増加し、2,344億円となりました。 当社グループの当連結会計年度末の財政状態は次のとおりであります。(単位:百万円) 前連結会計年度(2025年3月31日)当連結会計年度(2026年3月31日)比較増減増減率総資産26,821,45229,592,1532,770,70010.3%主な資産の内訳 投資有価証券18,865,20820,132,8341,267,6256.7% 現金及び現金同等物2,341,3882,513,765172,3777.4% 再保険契約資産1,952,2462,435,453483,20724.8% 当社及び国内保険子会社のソルベンシー・マージン比率の状況は、以下のとおりであります。 保険会社及び保険会社グループ(以下、「保険会社等」という。)は、自然災害や市場の急変など、発生頻度は低いものの大きな損失が生じうるリスクに備え、十分な資本を保有しておく必要があります。そうした「通常の予測を超えるリスク」に対して、どれだけ支払余力(=ソルベンシー・マージン)を持っているか表したものがソルベンシー・マージン比率であります。ソルベンシー・マージン比率は、行政当局である金融庁が保険会社等を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつであります。この比率が100%以上あれば、その保険会社等は必要な備えができているため一定の健全性が確保されていると評価されますが、100%を下回った場合には、早期是正措置により、金融庁長官によって早期に経営の健全性の回復を図るための措置がとられます。2026年3月期決算から、この比率を資産・負債の経済価値に基づいて評価する制度が導入されました。これにより、帳簿上の数字ではなく、実際の市場価値、リスク及び将来に関する保険会社の見積りを反映した健全性の評価が可能になりました。 当社及び国内保険子会社のソルベンシー・マージン比率(2026年3月末基準)は、保険業法等に基づき2026年10月末までに開示します。なお、早期是正措置の発動基準(100%)を上回る見込みであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)比較増減営業活動によるキャッシュ・フロー707,427954,001246,573投資活動によるキャッシュ・フロー△555,927△719,514△163,587財務活動によるキャッシュ・フロー△680,424△138,762541,662現金及び現金同等物の期末残高2,341,3882,513,765172,377 当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、保険料の収入額が増加したことなどにより前連結会計年度に比べ2,465億円増加し、9,540億円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却・償還による収入が増加した一方で、投資有価証券の取得による支出も増加したことなどにより前連結会計年度に比べ1,635億円減少し、△7,195億円となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入が増加したことなどにより前連結会計年度に比べ5,416億円増加し、△1,387億円となりました。これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より1,723億円増加し、2兆5,137億円となりました。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性に係る情報は次のとおりであります。成長投資をはじめとする長期的な投資資金等に対しては、主に営業活動と投資活動から得た資金及び内部留保による自己資金を活用するほか、社債の発行や金融機関からの長期借入による外部からの資金調達を行っております。また、資金の流動性につきましては、大規模自然災害時に保険金の支払や市場の混乱等により資金繰りが悪化する場合に備え、当社グループは、流動性資産を十分に保有するとともに、資金の流出入の動向を踏まえて資産・負債両面から流動性についての評価を行い、適切な資金繰りを行っております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定に基づき、IFRS会計基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 2 作成の基礎 (4) 見積り及び判断の利用、3 重要性がある会計方針」に記載しております。 ④ 目標とする経営指標等の分析等 目標項目2025年度実績2026年度予想(目標) 修正利益(除く政策株式売却損益) (億円)5,2555,320 国内損害保険事業 (億円)1,7761,700 国内生命保険事業 (億円)501520 海外事業 (億円)2,9613,000 金融サービス/デジタル・リスク関連サービス事業 (億円)15100 修正ROE15.3%13.0% (注)1 修正利益=当期利益+政策株式売却損益・純投資株式売却損益(FVOCI指定した売却損益)-市況変動影響・新契約費繰延影響-その他特殊要因2 修正ROE=修正利益÷修正純資産(純資産-債券の含み損益-保険負債の含み損益-のれん・企業結合に係る無形資産) 2025年度は、国内損害保険事業における自然災害による発生保険金の減少や、海外事業における規律ある保険引受への継続的な取組みと引受規模拡大の両立などにより増益となりました。また、2026年度は自然災害による発生保険金を平年並みの水準で織り込んだ上で、除く政策株式売却損益での増益を予想しております。 ⑤ 問題認識と今後の方針について問題認識と今後の方針は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しているとおりであります。 (3) 並行開示情報連結財務諸表規則(第3編から第6編までを除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。 ① 要約連結貸借対照表(日本基準)(単位:百万円) 前連結会計年度(2025年3月31日)当連結会計年度(2026年3月31日)資産の部 現金及び預貯金2,139,7961,920,411コールローン60,00030,000買現先勘定86,904241,767買入金銭債権301,320345,541金銭の信託2,663,3332,983,287有価証券17,760,07319,769,551貸付金909,825795,544有形固定資産456,461447,859無形固定資産478,027453,736その他資産1,214,3621,434,247退職給付に係る資産98,934186,628繰延税金資産64,75938,598支払承諾見返18,1013,733貸倒引当金△10,602△ 10,091資産の部合計26,241,29828,640,815 負債の部 保険契約準備金19,553,34420,609,647社債590,565998,406その他負債1,554,3261,595,787退職給付に係る負債139,696118,780役員退職慰労引当金5534賞与引当金42,10454,995株式給付引当金8251,677特別法上の準備金251,732249,125繰延税金負債37,711183,486支払承諾18,1013,733負債の部合計22,188,46323,815,675 純資産の部 株主資本2,296,2712,639,123その他の包括利益累計額1,704,0792,129,900新株予約権266192非支配株主持分52,21755,925純資産の部合計4,052,8354,825,140負債及び純資産の部合計26,241,29828,640,815 ② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)要約連結損益計算書(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)経常収益6,660,8137,653,030保険引受収益5,400,5855,762,541資産運用収益1,199,3751,813,022その他経常収益60,85277,466経常費用5,731,8236,532,800保険引受費用4,579,4585,231,944資産運用費用257,138370,700営業費及び一般管理費846,012872,531その他経常費用49,21357,624経常利益928,9891,120,230特別利益13,80531,421特別損失35,41299,408税金等調整前当期純利益907,3821,052,242法人税等合計210,724260,377当期純利益696,658791,864非支配株主に帰属する当期純利益5,0014,525親会社株主に帰属する当期純利益691,657787,339 要約連結包括利益計算書(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)当期純利益696,658791,864その他の包括利益△ 713,943428,075包括利益△ 17,2841,219,940(内訳) 親会社株主に係る包括利益△ 27,5901,213,159非支配株主に係る包括利益10,3056,781 ③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)(単位:百万円) 株主資本その他の包括利益累計額新株予約権非支配株主持分純資産合計当期首残高2,043,4642,423,32739146,3784,513,562当期変動額252,806△ 719,247△ 1255,839△ 460,727当期末残高2,296,2711,704,07926652,2174,052,835 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)(単位:百万円) 株主資本その他の包括利益累計額新株予約権非支配株主持分純資産合計当期首残高2,296,2711,704,07926652,2174,052,835当期変動額342,852425,820△ 733,707772,305当期末残高2,639,1232,129,90019255,9254,825,140 ④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)営業活動によるキャッシュ・フロー660,188762,608投資活動によるキャッシュ・フロー△ 558,725△ 696,997財務活動によるキャッシュ・フロー△ 659,578△ 129,233現金及び現金同等物に係る換算差額63,42544,385現金及び現金同等物の増減額(△は減少)△ 494,690△ 19,236現金及び現金同等物の期首残高2,733,7602,239,475新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額405-非連結子会社との合併に伴う現金及び現金同等物の増加額-544吸収分割に伴う現金及び現金同等物の増加額-2,109現金及び現金同等物の期末残高2,239,4752,222,892 ⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下、「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。従来、所得等に対する法人税及び住民税等について、法令に従い算定した額を損益に計上することとしておりましたが、その発生源泉となる取引等に応じて、損益、株主資本及びその他の包括利益に区分して計上することとし、その他の包括利益累計額に計上された法人税等については、その発生源泉となる取引等が損益に計上された時点で、これに対応する税額を損益に計上することとしております。法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。この結果、当連結会計年度の法人税及び住民税等が5,469百万円減少し、法人税等調整額が同額増加しております。 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)該当事項はありません。 (4) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報IFRS会計基準により作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 45 IFRS会計基準への移行に関する開示」に記載のとおりであります。 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)(投資有価証券(資本性金融商品))日本基準において「その他有価証券」に分類された株式については、売却損益及び減損損失を純損益として認識しております。IFRS会計基準において「その他の包括利益を通じて公正価値で測定される資本性金融資産」の選択を行った株式については、公正価値の変動額をその他の包括利益を通じてその他の資本の構成要素として認識し、認識を中止した時点で利益剰余金に振り替えております。この影響により、IFRS会計基準の投資損益は、日本基準のこれに相当する項目に比べて545,921百万円減少しております。また、日本基準においては、非上場株式は原則として取得原価で測定しておりますが、IFRS会計基準においては公正価値により測定しております。この影響により、IFRS会計基準では日本基準に比べて、その他の包括利益(税効果調整後)が22,897百万円増加しております。 (保険契約及び再保険契約)日本基準及びIFRS会計基準における測定方法及び表示方法は、次のとおりであります。 分類及び測定日本基準においては保険業法における保険契約準備金を負債として計上しておりましたが、IFRS会計基準においては原則として保険契約及び再保険契約を履行キャッシュ・フロー(見積将来キャッシュ・フロー(貨幣の時間価値及び関連する金融リスクを反映するように調整)及び非金融リスクに係るリスク調整で構成される)ならびに契約上のサービス・マージン(Contractual Service Margin(CSM))の合計額で測定し、資産又は負債として計上しております。なお、一部の保険契約及び再保険契約については、保険料配分アプローチ(Premium Allocation Approach(以下、「PAA」という。))を適用して測定し、資産又は負債として計上しております。日本基準及びIFRS会計基準における測定方法は、PAAを適用して測定する契約に係る残存カバーに係る資産及び負債については概ね類似しておりますが、同契約に係る発生保険金に係る資産及び負債ならびにPAAを適用せずに測定する契約に係る資産及び負債については、主に次の差異があります。・日本基準においては、原則として割引計算を行っておりませんでしたが、IFRS会計基準においては、見積将来キャッシュ・フローに貨幣の時間価値を反映させて測定しております。・日本基準においては、明示的にはリスク調整を考慮しておりませんでしたが、IFRS会計基準においては、見積将来キャッシュ・フローに非金融リスクに係るリスク調整を反映させて測定しております。・日本基準においては、原則として契約締結時点における見積りの前提に基づいておりましたが、IFRS会計基準においては、見積将来キャッシュ・フローは期末日現在における見積りに基づいて測定しております。・日本基準においては、原則として保険契約に係る費用は発生時に認識しておりましたが、IFRS会計基準においては、保険獲得キャッシュ・フロー及び維持費については見積将来キャッシュ・フローの測定に含めております。 この影響により、IFRS会計基準の保険契約資産、保険契約負債、再保険契約資産及び再保険契約負債の純額(負債)は、日本基準のこれらに相当する項目の純額(負債)に比べて、4,453,973百万円減少しております。 保険収益の表示日本基準においては保険契約者から収受した時点で認識する収入保険料と保険契約準備金の一部である責任準備金等の増減(費用として表示される「責任準備金等繰入額」又は収益として表示される「責任準備金等戻入額」)とに区分して表示しておりましたが、IFRS会計基準においては「保険収益」として表示しております。 保険サービス費用の表示日本基準においては保険契約者に支払った時点で認識する支払保険金、保険契約準備金の一部である支払備金の増減(費用として表示される「支払備金繰入額」又は収益として表示される「支払備金戻入額」)などに区分して表示しておりましたが、IFRS会計基準においては「保険サービス費用」として表示しております。また、IFRS会計基準においては、不利な契約に係る損失についても「保険サービス費用」に含めております。 (のれん)日本基準においてはのれんについて一定期間で均等償却しておりましたが、IFRS会計基準においては移行日以降の償却を停止し、減損テストを実施しております。この影響により、IFRS会計基準のその他の費用は、日本基準のこれに相当する項目に比べて15,446百万円減少しております。

事業リスク

MS&ADインシュアランスグループは、事業運営において複数の重要なリスクに直面しています。まず、コンダクトリスクや地政学リスク(インフレ懸念を含む)は、経営に大きな影響を与える可能性があります。次に、気候変動やサイバーリスクの増大は、保険金の支払い増加やシステム障害を引き起こすリスクがあります。さらに、保険市場や人財市場の変化、人工知能(AI)の急速な進展も、ビジネスモデルや競争環境に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、グループ全体で管理体制を強化し、持続的な成長を目指しています。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|8,017 文字
3【事業等のリスク】(1) 当社グループのリスク管理① リスク管理基本方針当社グループは、持続的成長と企業価値向上を追い続ける世界トップ水準の保険・金融グループを創造することを経営ビジョンに掲げており、その実現を阻害するあらゆる不確実性を「リスク」と捉え、リスク管理態勢を整備し、経営の最重要課題としてリスク管理に取り組んでおります。当社グループでは、「MS&ADインシュアランス グループ リスク管理基本方針」を定め、グループ内で共有された基本的な考え方のもとでリスク管理を実行しております。「MS&ADインシュアランス グループ リスク管理基本方針」には、リスク管理の基本プロセスと体制、保険グループとして認識すべきリスクの定義や管理の考え方等が定められております。グループ国内保険会社では、この基本方針に沿って各社の実態に合わせた「リスク管理方針」を制定し、主体的にリスク管理を行っております。② リスク管理体制当社では、取締役会の課題別委員会の1つであるERM委員会にてリスク管理に係るモニタリング等を行い、重要事項についてはERM委員会の協議を踏まえて、グループ経営会議及び取締役会に報告を行う体制としております。また、グループリスク対策会議を2024年度に設置し、当社グループに内在するリスク及び外部環境の変化に伴うリスクに関する論議を通じ、当社グループ全体のリスクの検知力と管理体制の強化を図っております。グループ国内保険会社は、国内外の子会社も含め各社それぞれのリスク管理を実行します。リスク管理部は、グループ全体のリスク及び各社のリスク管理の状況をモニタリングし、グループ全体の統合リスク管理を行い、ERM委員会へその結果を報告しております。 ③ ERMをベースにしたグループ経営ERM(Enterprise Risk Management)は、保険会社の経営において重要なリスク・収益(リターン)・資本という3つの経営指標をバランスよく管理していく機能を担っております。当社グループでは、リスク・リターン・資本のバランスを取った経営資源配分により、企業価値向上に取り組んでおります。 a.ERMの機能と役割ERMでは、資本の健全性(ESR(※1))を維持しつつ、リスク対比の収益性(ROR(※2)やVA(※3))が高い事業領域におけるリスクテイクを高めることで、目標とする資本効率性(修正ROE(※4))の達成を図ります。これら3者の関係は下図のとおりであります。(※)1 ESR(Economic Solvency Ratio/経済価値ベースのソルベンシー・レシオ):後述b.(a)参照2 ROR(Return on Risk):後述b.(b)参照3 VA(Value Added):後述b.(c)参照4 修正ROE(Return on Equity):後述b.(d)参照 b.ERMで注視する指標(※)5 統合リスク量:200年に一度の確率で当社グループ全体が被る損失の予想額(時価)6 時価純資産 :経営のバッファとしての純資産管理を徹底するために使用している指標(修正純資産+保険負債の含み損益+その他負債性資本等) (a)ESR(Economic Solvency Ratio)とはリスク量に対する資本の充実度を示す指標(=「時価純資産」÷「統合リスク量」)であります。リスク量は、事業や資産に係る損失や価値変動のリスクを統計的に数値化したものであり、統合リスク量は当社グループ全体のリスクの総額となります。(b)ROR (Return on Risk)とはリスク量に対して利益(リターン)がどの程度確保されているか(リスク量対比の収益性)を示す指標であります。リスクを引き受けるためには、それに見合う資本の確保が必要になります。したがって、RORが高い(すなわち、引き受けたリスクに対して得られる利益が大きい)事業は、必要な資本に対して、得られる利益がより大きい事業と言えます。(c)VA(Value Added)とはリスクを引き受けることによって、どれだけの付加価値が得られるかを示す指標であります。資本コストは、資本資産価格モデル(CAPM)により推計しております。(d)修正ROE(Return on Equity)とは資本に対する利益の割合で、資本の効率性を示す指標であります。 ④ ERMとリスク管理当社グループでは、リスク選好方針に沿って経営計画を策定し、ERMサイクルをベースに、健全性の確保と、収益力と資本効率の向上を図っております。ERMサイクルに沿って、リスクに見合った資本の配賦を行い、引き受けたリスクに対するリターン(ROR)のモニタリングを通じて、リスクコントロールやアンダーライティングの強化等を行っております。 a.ERMサイクルERMは、企画・執行・モニタリングのサイクルを通じて実践しております。b.ROR向上に向けた取組み引き受けたリスクに対しどれだけの利益が得られるかを示すRORの推移は、当社グループのリスクポートフォリオの収益力の状況を表しております。当社グループでは、ERMサイクルをベースにRORの向上に取り組んでおります。c.ストレステストの実施当社グループは自然災害の発生、資産価値の下落など、様々な事象の発現による影響を分析して、資本の十分性、期間損益への影響、ポートフォリオの脆弱性の確認を行うためにストレステストを実施しております。また、事象発現時の状況を分析し、資本を毀損する因子の洗い出しを行い、リスク耐性の向上に有効な対策の検討にも活用しております。 (2) 当社グループの主要なリスク当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。なお、本項に記載した将来に関する事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。① グループ重要リスクグループ各社が洗い出した主要なリスク事象リストに基づき、下表のように発生可能性と影響度を目安として、総合的な判断により、経営が管理すべき重要なリスク事象を「グループ重要リスク」として選定し、グループ重要リスク管理取組計画を策定したうえで、リスク対策の実行や各リスクの状況を定期的にモニタリングしております。 (※)7 発生可能性:当面(5年以内)の発生可能性。統計的な発生頻度(確率)に加え、統計的手法で捉えきれない切迫度、予兆等を勘案し、総合的に判断。8 影響度  :「経済的損失」「ブランド力・信用力への影響」等を勘案し、総合的に判断。 2026年度も引き続き、コンダクトリスクや地政学リスク(インフレ懸念を含む。)、気候変動、サイバーリスク、保険市場・人財市場の変化、人工知能(以下、「AI」という。)の急速な進展に係るリスクを適切にコントロールし、当社グループの持続的な成長を図ることが必要であることから、グループ重要リスクは2025年度と同様のものとしております。一方で、各重要リスクの状況は変化しているため、各重要リスクの「主な想定シナリオ」に以下a~eの環境変化を明示・反映し、管理・取組みを強化しております。また、表現の統一や例示の記載を今日的に見直すとともに、IFRS会計基準・新資本規制の導入を踏まえた修正を行っております。a.AIの急速な進展AIの急速な進展による影響を規制・経済・社会・環境の観点から確認し、当社グループへの影響が大きいと考えられるシナリオを追加し、同リスクの管理・取組みの強化に繋げてまいります。b.再保険市場の変化再保険市場の急激な変動(ソフト化、ハード化)は、当社グループの収益に大きな影響を与える可能性があること、資産集約型再保険市場の拡大によってシステミックリスクの懸念が高まっていると考えられることから、想定シナリオを追加して管理を強化してまいります。c.業務改善計画に関わる取組みの推進によるビジネスモデルの変化、顧客企業等におけるリスクマネジメントの必要性の高まり及び姿勢の変化損害保険会社各社の政策株式売却方針も踏まえ、顧客企業等の当社グループに期待する提供価値が変化する可能性(保険商品の提案から保険を含む統合的なリスクソリューションの提案への変化等)があることから、この変化に対応できない場合のリスクや、ビジネスモデルの変化による戦略実行に求められる人財の質等の変化を想定したシナリオを明確化しております。d.三井住友海上火災保険株式会社とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社の合併三井住友海上火災保険株式会社とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社の合併において、ステークホルダーに示した目指す姿を実現できないことによる社会的信用の低下を、主な想定シナリオに明示しております。e.信用リスク発現構造の認識インフレーションの進行や為替変動によるコスト増が投融資先企業等の業績悪化要因となることや、肥大化したノンバンクセクター等の破綻が広範に金融市場に影響する可能性を、主な想定シナリオに明示して管理を強化してまいります。 2026年度グループ重要リスクは下表のとおりであります。これらのリスクが発現することにより、多額の保険金・給付金の支払い、保有資産の価値の低下、競争環境や評判の変化等が生じ、当社グループの業績や財務状況に影響が生じるリスクがあります。当社グループでは、これらのリスクに対して、グループ重要リスク管理取組計画を策定(取締役会で決議)したうえで、リスク対策の実行を通じて、リスクの軽減やコントロールを実施しております。 No.グループ重要リスク(点線枠内は「主な想定シナリオ」/「留意事項」は主な想定シナリオの策定において留意する事項)1 大規模自然災害の発生                          (留意事項:気候変動) ・気候変動の影響も受けた国内及び海外の大規模な風水災・森林火災・雪雹災・干ばつや地震・噴火等の発生による保険金支払の増加・大規模自然災害の発生等に伴う出再保険料の高騰や再保険会社の引受キャパシティの減少等により、方針どおりのリスクコントロールが困難になる事態の発生・大規模自然災害の発生により当社グループが適切にビジネス・サービスを実行できない状態の発生2金融マーケットの大幅な変動                   (留意事項:インフレーション) ・世界的な景気・経済活動の停滞懸念による株式等の保有資産価値の下落・物価動向等を踏まえた各国の金融政策の変更や財政規律の欠如等に伴う金利・為替の変動による資本余力の低下3信用リスクの大幅な増加                (留意事項:インフレーション、気候変動) ・実体経済の悪化、金融機関による与信の厳格化、金利や為替の変動に伴うコスト増、および脱炭素社会への移行に向けた規制の強化・対応の遅延等による投融資先企業等の業績悪化・デフォルトやシステミックリスクへの発展・世界経済の減速懸念等に伴う投資家のリスク回避姿勢の強まり等による保有債券等の価値の下落4グループの企業価値の著しい毀損や社会的信用の失墜につながる行為の発生(留意事項:コンダクト・リスク、デジタライゼーション、気候変動、人権)※企業価値の著しい毀損や社会的信用の失墜につながる行為とは、法令等に違反する行為、お客さま等のステークホルダーの視点が欠如した行為、社会規範等から逸脱した行為、当社グループの行動指針等に反する行為等(いずれも不作為によるものや業界等の慣行に基づくものを含む)をいう。 ・当社グループの経営理念等(ミッション・ビジョン・バリュー、お客さま本位の業務運営等)が当社グループの業務運営における役職員等の行動にまで浸透せず、お客さま本位や健全な競争環境等の実現ができないことによる当社グループの社会的信用の失墜・業界慣行や当社グループ内の行動目標(経営目標や営業・損害サービスに関する目標等)、社員等の評価制度(人事制度・代理店評価制度等)等に基づく行動がお客さま等の視点を欠くことによる当社グループの社会的信用の失墜・商品・サービス(事務・システムを含む)の設計がお客さま等の視点(ニーズ・適合性・利便性・わかりやすさ等)を欠くことによるお客さまの不利益の発生・グループ戦略遂行上の組織改編(事業会社の合併を含む)・業務変革・システム開発に伴う業務混乱や目標未達成による社会的信用の低下・国内関係法令等及び事業を営む海外現地の法令等への違反(不正競争や不当な取引制限、優越的地位の濫用を含む)、長時間労働・ハラスメント等の重大な労務問題等の発生・当社グループ(受入出向者を含む)又は外部委託先(代理店や社外出向者を含む)等における情報漏えい等の発生・AIの活用推進・規制変更・社会的受容性の変化等に伴う権利侵害・不適切な情報の開示・利用、関係当局および当社グループが策定するガイドライン等への抵触やAIを悪用した保険金不正請求・金融犯罪等に対する不十分な対応による社会的信用の低下等の発生・当社グループにおける気候変動対応等のサステナビリティに関わる開示や課題への対応不備、事業活動の過程(取引先等を含む)で生じる人権等の権利侵害、それらに関連する訴訟等による社会的信用の低下や財務的な負担・財務報告に係る内部統制の重大な不備や経済価値ベースの資本規制等への対応不備による開示情報の重大な誤りの発生5サイバー攻撃による大規模・重大な業務の停滞・情報漏えい   (留意事項:デジタライゼーション) ・デジタライゼーションの進展等に伴う世界的なサイバー攻撃被害の拡大、サイバー攻撃の巧妙化・多様化(技術進展が著しいAI等を利用したものを含む)、クラウドの活用やサプライチェーンの拡大に伴うサイバー攻撃による影響範囲の拡大等による当社グループ及び外部委託先等における業務の停滞・情報漏えいの発生 No.グループ重要リスク(点線枠内は「主な想定シナリオ」/「留意事項」は主な想定シナリオの策定において留意する事項)6システム障害の多発や重大なシステム障害の発生、大規模システム開発の進捗遅延・未達・予算超過・期待効果未実現                        (留意事項:デジタライゼーション) ・デジタライゼーションの進展に伴うお客さま・代理店向けシステムにおける障害の複数同時発生、大規模自然災害の発生等に伴うシステム関連施設の罹災、資金決済インフラの停止、宇宙天気現象の影響も懸念される通信衛星・通信回線の不具合・事故等に伴う通信障害によるビジネス・サービスの停滞・休日や営業時間外に稼働するお客さま・代理店向けシステムの大規模な障害発生によるお客さま等への対応の遅れ・大規模システム開発の進捗遅延・未達・予算超過・期待効果未実現による経営計画の未達成7感染症の大流行                             (留意事項:気候変動) ・地球温暖化の影響も受けた新種の感染症の大流行・影響長期化等に伴い当社グループが適切にビジネス・サービスを実行できない状態の発生・世界的な感染拡大による保険金・給付金支払の増加や感染症の影響長期化に伴う経済活動の長期停滞等による収益の低下8保険市場の変化   (留意事項:デジタライゼーション、気候変動、少子高齢化、インフレーション) ・業界慣行の見直しや環境変化(お客さまの意識や社会的要請の変化を含む)に応じたビジネスモデル(販売チャネル、保険事業以外のリスク関連事業を含む)・ビジネススタイルの変革が進まないことや、お客さまや社会から求められる提供価値の変化に対応できないことによる競争劣位・AI等のテクノロジーの活用の遅れによる競争劣位・運転支援・自動運転技術の進展による自動車事故の減少等による収益構造への影響・補償・保障前後のサービス拡大に伴うアプリ・システム・IoT機器等の不具合、業務委託先・事業提携先の不正・事務ミスによる風評被害、機器等の供給制約等による販売戦略への影響・低炭素・脱炭素技術等の気候変動への対応に係る新たな保険引受、循環型社会の進展や化学物質等の健康被害・環境被害等による保険金支払の増加・少子高齢化の進展・人口減少等に伴う市場規模・構造の変化による事業ポートフォリオへの影響・外部環境変化(社会的要請の変化、企業等の建物・設備や公共インフラの老朽化、気候変動リスクやサイバーリスクといった国・地域をまたがるリスクの出現を含む)に伴うリスクの高まり・集積やインフレ(ソーシャル・インフレーションを含む)等による保険金・事業費の増加・再保険市場の急激な変動による収益の不安定化、特定の再保険会社や管轄法域の集中によるシステミックリスクの増大9人財を取り巻く環境の変化            (留意事項:少子高齢化、デジタライゼーション) ・人財市場・労働需給等の外的な変化、ビジネスモデルの変革や海外事業等の戦略実行に必要なスキル・専門性の変化、経験豊富な人財の退職や計画的な育成の不足等による、経営戦略と人財ポートフォリオのギャップ拡大・自律的なキャリア形成機会・柔軟で多様な働き方・人権や多様性の尊重等に対する社員の意識の変化を的確に捉えた環境整備(労働条件を含む)やハラスメントに対する組織的対応の不足による社員のエンゲージメントの低下や人財の流出、採用力の低下10国内外での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化、および安全保障の危機 ・国家間・他国内等での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化等に伴う金融市場の変動による保有資産価値の下落・各国の経済安全保障関連規制の強化等によるサプライチェーンの分断等に伴う実体経済の悪化等による投融資先企業等の業績悪化・デフォルト・当社グループ又は外部委託先等における経済安全保障上の問題等による当社グループの社会的信用の低下・大国間の対立激化等に伴う世界的なサイバー攻撃被害の拡大等による当社グループ及び外部委託先等における業務の停滞・情報漏えいや、サイバーセキュリティ関連法規制の強化による財務的な負担等の発生・大国間の対立激化や保護主義の台頭等に伴う規制変更や軍事的行動等による特定の国や地域での事業の制限・中断・撤退(人的被害を含む)、戦争危険等を担保する特約等の保険金支払の発生、課税強化による財務的な負担 ② グループエマージングリスク中長期的な視点から当社グループ経営に影響を与える可能性のある事象や、現時点では当社グループ経営への影響の大きさ、発生時期の把握が難しいものの、経営が認識すべき事象を次のとおり「グループエマージングリスク」として特定し、定期的にモニタリングしております。No.グループエマージングリスク1経済・消費者行動・ビジネスモデルの大きな変化・変革を及ぼす新たな仕組みや革新的な技術の出現・台頭2自然資本の毀損(資源の枯渇、生態系の劣化・危機、環境に甚大な損害を与える人為的な汚染や事故)3当社グループに大きな影響を及ぼす可能性がある国内外の法令・制度・規制等の新設・改廃4社会資本(橋梁・トンネル・河川施設・港湾施設・上下水道等)の維持管理・更新の大幅な停滞・遅延、エネルギー等の大幅かつ恒常的な供給不足 ③ グループ重要リスクとグループエマージングリスクの管理グループ重要リスクとグループエマージングリスクの管理の概要は下図のとおりであります。

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