事業等のリスク
ユニ・チャームグループは、消費者の価値観や購買行動の急速な変化に対応できない場合、市場での競争優位性を失い、売上やシェアが低下するリスクがあります。また、オンライン販売チャネルの拡大による流通構造の変化への対応が遅れると、成長機会を逃し、既存チャネルでの存在感が低下する可能性があります。さらに、グローバルな競争激化や新規参入者により、価格競争や収益性低下のリスクも抱えています。サイバー攻撃による情報漏洩やシステム停止も、事業運営に大きな影響を与える重要なリスクとして認識されています。
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FY2025|6,911 文字
3【事業等のリスク】当社グループは、経営の基本方針(1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(1)会社の経営の基本方針をご参照下さい)としております企業活動の遂行・達成に影響を及ぼす様々なリスクを適切に把握し、その未然防止及び発生時の影響最小化と再発防止を、経営における重要な課題と位置付けております。その上で、当社全体のリスクマネジメント体制を構築し、「企業価値に影響を与えうる不確実性(事象)」をリスクと定義し、戦略リスク、重要なオペレーショナルリスク、オペレーショナルリスクの3つに区分し、管理しています。区分定義管理方法戦略リスク経営戦略、事業計画その他のユニ・チャーム株式会社の取締役会が決定する事項又はその実行に影響を与えるリスク取締役会における決議の際に、リスク委員会の審議結果を踏まえ、リスクを考慮したうえで意思決定を行います。また、決定後の状況については、定期的に取締役会への報告又は全取締役による討議を実施し、取締役会がモニタリングします。重要なオペレーショナルリスク顕在化した場合に当社グループの事業遂行やレピュテーションを著しく阻害するおそれがあるリスクリスク委員会が深刻度(影響度×発生可能性)及び対応準備度を取りまとめます。経営監査部のCSA(Control Self-Assessment)、業務監査結果を対応準備度として考慮します。深刻度の変化、対応準備の方針に問題はないか等の観点で定期的に検証の上、1年に1回以上取締役会へ報告を行い、取締役会がモニタリングします。オペレーショナルリスク日常の事業活動において定められた方針、規程、ガイドライン、業務プロセスを遵守すること等により、許容できる範囲内に防止・軽減できるリスク担当執行役員が責任をもってリスク管理を行い、リスクを踏まえた経営資源の配分や経営判断を実行します。 (1)リスクマネジメント体制当社グループでは、下記図の通りリスクマネジメント体制を構築しています。ユニ・チャーム株式会社の取締役会の監督の下、代表取締役社長執行役員は、ユニ・チャームグループのリスク管理に関する基本的な方針を決定します。また、効果的かつ効率的なリスク管理が行われるようにするため、ユニ・チャーム株式会社の執行役員に必要な権限、責任ならびに経営資源を割り当てるとともに、リスク委員会は当社グループ全体のリスク情報を取りまとめ、取締役会へ定期的な報告を行います。また、独立した内部監査部門を設置し、これらを監督する体制としています。(2)戦略リスク及び重要なオペレーショナルリスクの状況戦略リスク及び重要なオペレーショナルリスクは、1年に1回以上見直し、取締役会へ報告を行います。当連結会計年度において特定した戦略リスク、重要なオペレーショナルリスク、並びにこれらの対応策は以下のとおりです。 <リスクの評価方法>・影響度:人的リソース、有形・無形資産、レピュテーション、および財務状況への波及を総合的に勘案し、3段階で評価しています。 財務的影響については、税引前利益に対する比率を定量的な判定基準としており、同利益の「5.0%以上」を「3:深刻な影響」、「0.1%以上5.0%未満」を「2:一定程度の影響」、「0.1%未満」を「1:軽微な影響」と定義しています。・発生可能性:発生頻度を3段階(3:顕在化している、2:3年以内に顕在化する可能性がある、1:顕在化可能性が低い)で評価しています。 ①戦略リスク項目消費者の変化リスク事象・影響消費者の価値観や購買行動の急速な変化、およびマクロ経済環境の変動に対し、当社グループの製品・サービスが適時適切に対応できない場合、市場における競争優位性の喪失、ブランド価値の毀損を招き、売上収益および市場シェアが低下する恐れがあります。要因・デジタル技術の進化やSNSの普及に伴う情報収集・購買プロセスの多様化および消費トレンドの短サイクル化。・世界的な景気後退やインフレ圧力による、生活必需品への支出抑制および低価格品への需要シフト。評価影響度3発生可能性3対応策・生成AI等のデジタル技術を積極的に活用し、膨大な消費者データからインサイトをリアルタイムに抽出・分析する体制を構築しています。・変化の激しいトレンドを即座に製品化するための開発・生産リードタイムの短縮を推進しています。また、地域ごとの市場環境の変化に応じた柔軟なブランド・価格ポートフォリオの見直しを実行しています。 項目流通チャネルの変化リスク事象・影響オンライン販売チャネルの急拡大に伴う流通構造の激変に対し、販売戦略やサプライチェーンの再構築が遅れた場合、新たな成長機会を逸失するとともに、既存チャネルにおけるプレゼンス低下を招き、売上収益および市場シェアが低下する恐れがあります。要因eコマース(以後EC)市場の拡大、およびSNSやライブコマース等、デジタルチャネルを通じた販売手法の多様化に伴う消費者の購買行動の変化。評価影響度3発生可能性3対応策・主要なECプラットフォーマーとの戦略的パートナーシップを強化するとともに、既存の小売店とも連携し、リアルとデジタルを融合させた施策を推進することで、顧客接点を最大化しています。・自社ECやSNSを通じた直接販売チャネル(D2C)を強化し、顧客との直接的な対話を通じて独自データを蓄積しています。得られた知見はマーケティング施策の最適化だけでなく、既存流通向けの営業提案にも還元しています。・国・地域ごとに異なるECの浸透度や主要プレイヤーの動向を踏まえ、専任部門および現地法人が最適なチャネルミックスを策定しています。 項目競争環境の変化リスク事象・影響市場における競争環境の激化(既存の枠組みを超えた新規参入や、サプライチェーンにおける役割の変化に伴う競争環境の変化を含む)への対応遅れにより、価格競争による収益性の低下や市場シェアの縮小を招く恐れがあります。要因・グローバル大手メーカーによるM&Aを通じた巨大化や、新興国メーカーの台頭による価格競争の激化。・既存カテゴリーにおける競合他社の革新的な新製品投入。・デジタルプラットフォーマーやプライベートブランドなど、従来の業界の枠組みを超えたプレイヤーの参入による競争ルールの変化。・技術革新による既存製品カテゴリーのコモディティ化。評価影響度3発生可能性3対応策・価格競争に陥らないよう、独自の特許技術やサステナビリティ対応など絶対的な品質優位性を確保することでシェア維持・拡大を図っています。・事業ポートフォリオの定期的かつ厳格な見直しを行っています。成長性と資本効率の観点から、経営資源を「高付加価値分野」および「高成長エリア」へ重点配分し、競争優位性が維持できない事業については撤退や縮小も含めた構造改革を断行します。 項目投資判断リスク事象・影響事業変革や非連続な成長を実現するための投資判断において、環境変化の予測を見誤った場合、あるいは投資後の統合プロセスや事業立ち上げが計画通りに進捗しなかった場合、投資回収期間の長期化や減損損失の計上により、財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす恐れがあります。要因地政学リスクの顕在化やマクロ経済環境(金利・為替・資材価格等)・法規制の急激な変更などによる投資回収プランの乖離。評価影響度2発生可能性1対応策・特定の国・地域への過度な依存を避けるため、地政学リスクや法規制の動向を常時監視し、サプライチェーンや投資配分の分散を図っています。・投資案件の実行可否判断においては、資本コストを上回るリターンが見込めるかを審査しています。また、リスクアペタイトに基づき、取締役会・リスク委員会においてリスク・リターンのバランスを評価しています。 ②重要なオペレーショナルリスク重要なオペレーショナルリスクは、影響度、発生可能性、対応準備度の観点で評価を行い、評価結果に応じて優先順位付けをして対応しています。項目サイバーセキュリティリスク事象・影響サイバー攻撃によるデータの漏えいやシステムの停止・誤作動が、損害賠償責任の負担、復旧・対応費用の発生、オペレーションの混乱・停止に伴う逸失利益、中長期的な信用失墜をもたらす恐れがあります。評価影響度3発生可能性2対応策国内外のグループ各社において、EDR(Endpoint Detection and Response)およびSOC(Security Operation Center)を組み合わせたセキュリティ体制を統一展開し、サイバー攻撃の早期検知と能動的な対応力の強化を図っています。また、IT資産管理やインシデント対応体制の継続的な整備・拡充に努めています。 項目自然災害・大規模な事故リスク事象・影響地震、台風、洪水等の自然災害や、大規模な事故の発生により、当社グループの生産拠点やサプライチェーンが被災した場合、長期間の操業停止や供給網の寸断が発生し、復旧費用の発生やオペレーションの混乱・停止に伴う逸失利益等、経営に大きな影響を及ぼす恐れがあります。評価影響度3発生可能性1対応策国内外のグループ各社においてBCP(事業継続計画)を策定し、定期的な訓練や教育啓蒙活動を通じて、有事の際の対応実効性の向上を図っています。グローバルでの防火基準を設定し、グローバルの各拠点において基準適合状況のチェックと継続的な改善を行っています。サプライチェーンのレジリエンス(強靭性)強化を重要課題と捉え、主要サプライヤーとの連携訓練や安否確認システムの整備等、迅速な情報共有と供給継続に向けた協力体制の構築に努めています。 項目重大な品質不良リスク事象・影響製品不良・設計不備により、死亡事故や重大な健康被害が発生し、損害賠償、刑事罰、ブランド毀損、売上低下をもたらす恐れがあります。評価影響度3発生可能性1対応策当社グループ全体での品質水準を一定に保つための仕組みを構築しています。さらに不適合や苦情の発生状況を定期的に分析し、重大な品質事故が発生した場合、迅速な是正措置の実施と再発防止策の策定が行えるように、マネジメントシステム自体の更新を継続的に実施します。万一の事態に備え、迅速な情報開示と誠実な対応を行うための緊急時レスポンス体制を整備し、透明性の高い社内の情報連携の仕組みを構築しています。 項目気候変動リスク事象・影響炭素税の導入、ならびに税率の引き上げ、エネルギー価格の大幅な変動による操業コストの上昇と、原材料価格の高騰による調達コスト上昇を招く恐れがあります。また、温室効果ガス排出量削減を考慮しない商品開発は、中長期的な信用失墜を招く恐れがあります。評価影響度3発生可能性1対応策「資材別のGHG(温室効果ガス)排出量の一次データを活用し、効率的な資材活用とGHG排出量削減を両立する商品開発を進めます。また、持続可能性に貢献する社内基準「SDGs Theme Guideline」に適合した商品の開発と販売の継続、2030年の再生可能電力比率100%達成に向けたロードマップを推進します。 項目個人情報保護リスク事象・影響サイバー攻撃や人的過誤、管理体制の不備による個人情報の漏洩は、損害賠償責任の発生や社会的な信用失墜をもたらします。とりわけグローバル展開においては、各国・地域の法規制への準拠が不可欠であり、万一、対応に不備が生じた場合、多額の制裁金を科され、ブランド毀損を招く恐れがあります。評価影響度2発生可能性2対応策人為的なミスを防止するため、社員を対象とした個人情報保護に関する継続的な教育を実施します。また、流出事案が発生した際に迅速な公表と被害拡大防止を図るための緊急対応マニュアルを整備します。また、各国・地域の個人情報保護法やデータ越境規制に適切に対応するため、グループ内データ移転契約を締結し、法的に適正なデータ管理体制を徹底します。 項目AIリスク事象・影響導入した生成AI等のアルゴリズムにおける偏向や技術的不備によって、誤った意思決定や不適切な情報発信が生じ、社会的な信用失墜や法的責任の追及を受ける恐れがあります。評価影響度2発生可能性2対応策安全なAI利用環境を整備するため、当社グループ社員が遵守すべき行動規範を制定します。また、生成AIの社外利用における可否判断チェックリストを運用し、著作権侵害や不適切内容の出力リスクを制御します。 項目製品の信頼性リスク事象・影響製品不良・設計不備により、リコール、軽微な健康被害、ブランド毀損が発生する恐れがあります。また、不実表示、虚偽広告、違法又は非倫理的なマーケティングにより、損害賠償責任、SNSでの炎上、ブランド毀損が発生する恐れがあります。評価影響度2発生可能性2対応策各国・地域における法規制に準拠した製品をお客様に提供するため、各国・地域の法規制を網羅しかつ、品質や製品安全性の観点も加えた厳しい自社基準を設定し、国内外のグループ会社全体でその基準を遵守する運用としています。正しい情報伝達のために、関連法規制遵守およびエビデンスに基づく適正な広告・表記となるよう、ゲート会議、表示審査の仕組みを設けて厳しいチェックを行っています。製品に関するクレームがあった場合は、発生件数の多寡にかかわらず、迅速な原因究明や改善対処をし、製品の信頼性が低下しないよう体制を整えています。 項目為替変動リスク事象・影響当該国・地域の規制、経済環境及び社会的・政治的情勢の変化に伴う為替相場の変動は、外国通貨建ての売上や原材料の調達コストによっては、市場が大きく変化し当社の事業活動や保有資産の価値に影響を与える恐れがあります。また、当社グループ会社の当該国・地域通貨建の財務諸表は、連結財務諸表作成に際し円に換算されるため、為替相場の変動が円高時には当社の財政状態及び経営成績にマイナスの影響を与える恐れがあります。評価影響度2発生可能性3対応策原材料仕入を含めた外貨建取引や保有債権・債務を総合的に勘案した為替ヘッジにより、リスクの最小化に努めます。また、安定的な株主還元や当社内資金循環にも寄与するよう、投資予定を上回る資金を保有する当社グループ会社からの配当を積極的に実行し、在外資産の円高によるマイナス影響を抑制します。 項目取引先の与信リスク事象・影響国内外の主要な取引先において、景気後退、消費構造の変化、または、予期せぬ経営環境の悪化により、経営破綻や支払遅延が発生し、売掛金等の債権が回収不能となる恐れがあります。その結果として、売上高の減少や、引当金の計上による業績悪化の恐れがあります。評価影響度2発生可能性3対応策独自の与信管理規程に基づき、新規取引時の厳格な審査および取引先ごとの与信限度額の設定や定期的な見直しを徹底しています。外部機関の活用等により取引先の財務状況を継続的にモニタリングし、支払懸念等の予兆把握に努めています。リスク顕在化時には債権保全策を講じ、取引条件の変更等により損失の最小化を図っています。これら与信状況は定期的に経営層へ報告され、組織的なリスク管理体制を構築しています。 項目人材(採用・育成・離職)リスク事象・影響高度専門人材やリーダー人材の採用の遅延・未達、キー人材の離職により、経営計画・戦略の実行が遅延する恐れがあります。評価影響度2発生可能性2対応策データおよび生成AIを活用したタレントマネジメントにより、適材適所の実現と、最適な後継者の計画的な選抜・育成を遂行します。必要に応じて外部人材の獲得も柔軟に組み合わせつつ、OODAループと生成AIを高度に活用し、自律的に価値創造を牽引する「共振人材」の育成に注力します。併せて、キャリアビジョン・キャリアプランに基づいた自律的なキャリア形成支援を行うことで働きがいの向上やエンゲージメント強化を通じて、少数精鋭の組織体制による持続的な競争力の維持・強化を図ります。 項目労働災害リスク事象・影響労働災害による死亡や重大な後遺障害、および過重労働等に起因するメンタルヘルス不調の発生は、尊い生命と健康を損なうだけでなく、社員の活力低下や長期離職、エンゲージメントの減退を招き、中長期的な経営計画の実行を阻害する恐れがあります。評価影響度2発生可能性2対応策「安全衛生管理規程」に基づき、社員の安全確保と健康の維持・増進を最優先する職場環境を整備しています。管理者が部下の心身の健康状態を常に確認し、早期発見・早期対応する体制を徹底するほか、産業医・保健師を含めた安全衛生委員会において社員の健康増進策を毎月協議しています。また、生産拠点でのOSHMS運用やISO45001の取得、リスクアセスメントによる予防措置、さらには「労働安全の日」を通じた意識啓発により、心身ともに安全で快適な職場づくりを推進しています。
FY2024|7,143 文字
3【事業等のリスク】当社グループは、経営の基本方針(1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)会社の経営の基本方針をご参照下さい)としております企業活動の遂行・達成に影響を及ぼす様々なリスクを適切に把握し、その未然防止及び発生時の影響最小化と再発防止を、経営における重要な課題と位置付けております。その上で、当社全体のリスクマネジメント体制を構築し、「企業価値に影響を与えうる不確実性(事象)」をリスクと定義し、戦略リスク、重要なオペレーショナルリスク、オペレーショナルリスクの3つに区分し、管理しています。区分定義管理方法戦略リスク経営戦略、事業計画その他のユニ・チャーム株式会社の取締役会が決定する重要戦略・事項の決定又は実行に影響を与えるリスク取締役会における決議の際に、リスクを考慮したうえで重要戦略・事項の決定を行います。また、決定後の状況については、定期的に取締役会への報告又は全取締役による討議を実施し、取締役会がモニタリングします。重要なオペレーショナルリスク顕在化した場合に当社グループの事業遂行やレピュテーションを著しく阻害するおそれがあるリスクESG本部が深刻度(影響度×発生可能性)及び対応準備度を取りまとめます。経営監査部のCSA(Control Self-Assessment)、業務監査結果を対応準備度として考慮します。深刻度の変化、対応準備の方針に問題はないか等の観点で定期的に検証の上、1年に1回以上取締役会へ報告を行い、取締役会がモニタリングします。オペレーショナルリスク日常の事業活動において定められた方針、規程、ガイドライン、業務プロセスを遵守すること等により、許容できる範囲内に防止・軽減できるリスク担当執行役員が責任をもってリスク管理を行い、リスクを踏まえた経営資源の配分や経営判断を実行します。 (1)リスクマネジメント体制当社グループでは、下記図の通りリスクマネジメント体制を構築しています。ユニ・チャーム株式会社の取締役会の監督の下、代表取締役社長執行役員は、ユニ・チャームグループのリスク管理に関する基本的な方針を決定します。また、効果的かつ効率的なリスク管理が行われるようにするため、ユニ・チャーム株式会社の執行役員に必要な権限、責任ならびに経営資源を割り当てるとともに、ESG本部は当社グループ全体のリスク情報を取りまとめ、取締役会へ定期的な報告を行います。また、独立した内部監査部門を設置し、これらを監督する体制としています。 (2)戦略リスク及び重要なオペレーショナルリスクの状況戦略リスク及び重要なオペレーショナルリスクは、1年に1回以上見直し、取締役会へ報告が行われます。当連結会計年度において特定した戦略リスク、重要なオペレーショナルリスク、並びにこれらの対応策は以下のとおりです。 ①戦略リスク戦略目的既存市場の成長牽引、市場シェアの拡大、既存市場での収益確保リスク事象・影響市場の縮小や市場シェアの喪失が売上・利益に影響を及ぼすおそれがあります。要因・競争的な市場環境(例:競合企業の低価格攻勢)リスクアペタイト市場の縮小を招きかねない価格競争は回避します。ブランド価値毀損のおそれがある場合を除き、成功・不成功が不確実な場合であっても、商品やブランドの差別化戦略を推進します。対応策・商品・サービスの差別化・コスト効率性の向上 戦略目的新市場(新規国・地域、新規事業分野)への参入及び売上拡大リスク事象・影響特定の国・地域に適した製品を提供できず、販売機会の損失に影響するおそれがあります。要因・新市場における既存の競合企業の優位性・新市場に関する専門性や必要な経営資源(有形・無形)の不足・既存のR&Dおよび製造基準の遵守リスクアペタイトブランド価値を毀損するおそれがある事項については、目的の重要性やブランド価値への影響を考慮して慎重に判断します。新市場への参入時の財務的な成功に関するリスクアペタイトは中程度です。対応策・対象地域や参入カテゴリーの精査・独自性のある商品開発、開発スピードの向上・新市場の顧客のための設計・品質基準の確立 戦略目的コーポレートブランドの強化リスク事象・影響ステークホルダーの共感を得られない商品、サービス、オペレーション(例:低品質、高環境負荷)がブランド価値に影響するおそれがあります。要因・ステークホルダーに対する配慮不足・不適切なマーケティングコミュニケーション(例:グリーンウォッシュ等)リスクアペタイトブランド価値を毀損するおそれがある事項については、目的の重要性やブランド価値への影響を考慮して慎重に判断します。ブランド価値を向上させる商品、サービス、オペレーションに対しては、財務的な成果が不確実であっても、積極的に経営資源の配分を行います。対応策・女性を起点とした商品の提供・リサイクルモデルの拡大・効果的なマーケティングコミュニケーション 戦略目的ライフタイムバリュー(顧客生涯価値)の最大化リスク事象・影響不十分なカテゴリー・ブランド横断マーケティングが、顧客のリテンション、ロイヤリティ、及びライフタイムバリューに影響するおそれがあります。要因・商品ラインアップの空白・長期的な顧客との関係構築を可能とするビジネスモデルの欠如リスクアペタイトブランド価値を毀損するおそれがある事項については、目的の重要性やブランド価値への影響を考慮して慎重に判断します。顧客のリテンション、ロイヤリティ及びライフタイムバリューを高めるため、単独で見ると財務的な成果が不確実な場合であっても、積極的に経営資源の配分を行います。対応策・生理管理アプリ『ソフィBe』を通じた新たな顧客体験価値の提供・新領域の研究開発、新セグメント創造・カテゴリー・ブランド横断のマーケティングプラン開発 戦略目的デジタル技術及びデータの活用リスク事象・影響デジタル技術及びデータ活用の劣位が競争劣位につながるおそれがあります。要因・データ収集を可能とするビジネスモデルの欠如・保有しているデータを分析し意思決定に活かすためのデータ基盤整備の遅れリスクアペタイト情報セキュリティリスク・個人情報漏洩リスク等の最小化を図ります。財務的な成果が不確実であっても、データ基盤整備のために積極的に経営資源の配分を行います。対応策・データ基盤の構築・改良 戦略目的スピード優位性の確保リスク事象・影響意思決定や実行スピードの遅れが競争劣位につながるおそれがあります。要因・個人のインサイト発見能力の欠如・迅速に実行する組織能力の欠如リスクアペタイト競合企業に対してスピード優位に立つための手段を積極的に講じます。対応策・多様な経験を促進する人事制度・OODAループメソッド・リスク管理態勢の高度化 ②重要なオペレーショナルリスク重要なオペレーショナルリスクは、影響度、発生可能性、対応準備度の観点で評価を行い、残余リスク状況に応じて優先順位付けをして対応しています。項目サイバーセキュリティ説明サイバー攻撃によるデータの漏えいやシステムの停止・誤作動が、損害賠償責任の負担、復旧・対応費用の発生、オペレーションの混乱・停止に伴う逸失利益、中長期的な信用失墜をもたらすリスクがあります。評価影響度3発生可能性3残余リスク3 サイバー攻撃が世界的に活発化していること、当社がデータを積極的に活用する戦略を推進していることから、サイバーセキュリティ・リスク管理の重要性が高まっています。リスクアペタイト「サイバー空間における先進的なセキュリティ管理の体制構築に積極的に取り組みます。」と定めるユニ・チャームグループ行動憲章に従って、リスクの最小化を目指します。対応策2024年1月に情報セキュリティ規程を改正し、国内外全てのグループ会社が満たすべき基準を明文化しました。また、2024年7月には情報セキュリティ部を新設しました。2024年を通じて、グループ全体のリスク評価をアップデートし、ウェブサーバのセキュリティ対策、インシデント対応マニュアルの整備など最優先で取り組むべき対策を進めました。2025年は、引き続き、IT資産・構成管理の強化、早期検知の強化、グループ会社のリスク管理体制・インシデント対応体制強化などを推進します。これらの取組みのマネジメントについては、四半期ごとに開催される情報セキュリティ委員会で、セキュリティ・インシデントの共有、対策の優先度や対応方針の審議などを行うとともに、1年に1回以上、課題や取組み状況を取締役会に報告します。 項目個人情報保護説明個人情報の外部流出のリスクは、損害賠償の負担、中長期的な信用失墜をもたらすリスクがあります。評価影響度3発生可能性3残余リスク3 サイバー攻撃が世界的に活発化していること、当社がデータを積極的に活用する戦略を推進していることから、個人情報外部流出リスクが高まっています。リスクアペタイト「当社は、お客様の個人情報を扱う際には、プライバシーの侵害が生じないよう、適切に取得、利用、管理、廃棄します。」と定めるユニ・チャームグループ行動憲章に従って、リスクの最小化を目指します。対応策個人情報外部流出には、不注意によるもの、不正持ち出しによるもの、委託先の要因によるもの等、発生要素が様々です。これらを踏まえ、当社グループ内における個人情報取扱規程の改定やグループ各社の個人情報の取扱状況の調査・必要な是正を行った上で、発生要素に見合った個々に対応策の強化をグループ各社で進めています。 項目気候変動説明炭素税の導入、ならびに税率の引き上げ、エネルギー価格の大幅な変動による操業コストの上昇と、原材料価格の高騰による調達コスト上昇をもたらすリスクがあります。また、温室効果ガス排出量削減を考慮しない商品開発は、中長期的な信用失墜をもたらすリスクがあります。評価影響度2発生可能性2残余リスク2 地球温暖化により異常気象の発生頻度が世界的に増加していること、企業の持続的成長の観点から気候変動に関するリスク管理の重要性が高まっています。リスクアペタイト「地球温暖化を抑制するために、バリューチェーン上の温室効果ガスを可視化し、正しく把握し、削減に取り組み、排出量ネットゼロの実現を目指します。」と定めるユニ・チャームグループ行動憲章に従って、リスクの最小化を目指します。対応策資材別のGHG排出量の一次データを活用し、効率的な資材活用とGHG排出量削減を両立する商品開発を進めます。また、持続可能性に貢献する社内基準「SDGs Theme Guideline」に適合した商品の開発と販売を継続します。省エネ機器の導入、機器の効率的運用によるエネルギー使用量削減を推進するとともに、事業展開に用いる全ての電力に占める再生可能電力比率100%達成を目指して、グループ会社内各拠点と切り替え計画に対するマネジメントを継続します。 項目為替変動説明当該国・地域の規制、経済環境及び社会的・政治的情勢によっては、市場が大きく変化し当社の事業活動や保有資産の価値に影響を与える恐れがあります。在外連結子会社の当該国・地域通貨建での財務諸表は、連結財務諸表作成に際し円に換算されるため、円高時には当社の財政状態及び経営成績にマイナスの影響を与えるおそれがあります。評価影響度2発生可能性2残余リスク2 海外売上比率が6割を超える当社においては、為替変動に伴う影響がグループ全体の業績に及びます。リスクアペタイト「収益性の向上のため、知恵を出し合い行動し、株主の期待に応えます。」と定めるユニ・チャームグループ行動憲章に従って、リスクの最小化を目指します。対応策原材料仕入を含めた外貨建取引や保有債権・債務を総合的に勘案した為替ヘッジにより、リスクの最小化に努めます。また、安定的な株主還元や当社内資金循環にも寄与するよう、投資予定を上回る資金を保有する在外連結子会社からは配当を積極的に実行し、在外資産の円高でのマイナス影響を抑制します。 項目不正・腐敗防止説明横領、贈収賄、購買不正等のリスクは社内風土の悪化、企業価値の低下、中長期的な信用失墜をもたらします。評価影響度2発生可能性2残余リスク2 海外売上比率が6割を超える当社においては、海外子会社における不正での人的・財務的損失がグループ全体に及ぶことが想定されます。リスクアペタイト「当社は、人間尊重の精神と、高い倫理観を合わせ持ち、公正な企業活動を行います。」と定めるユニ・チャームグループ行動憲章に従って、リスクの最小化を目指します。対応策子会社各社内で不正を防止するための制度、仕組みの見直しを通じた牽制機能強化ならびに、本社によるモニタリング体制を強化し、不正が発生する機会を低減できるように努めます。内部通報制度が有効に機能するように継続的に運用を改善し、また、グループ内でコンプライアンスに関する定期的なアンケート調査を行うことで、コンプライアンス遵守状況の掌握に努めます。 項目商品の信頼性説明製品不良・設計不備のリスクはブランド毀損・売上低下をもたらす恐れがあります。また、不実表示、虚偽広告のリスクは損害賠償、刑事罰、ブランド毀損売上低下をもたらす恐れがあります。評価影響度2発生可能性2残余リスク1 近年、SNS の普及やデジタル化加速に伴う情報伝達のスピードが加速しかつ、誰もがどこでも情報を入手できる中で、企業にとって商品の信頼性維持はこれまで以上に重要となっています。リスクアペタイト「常に高度な安全性を追求し、お客様に安心して使っていただける商品・サービスを提供します。法令、業界自主基準、社内自主基準を遵守し、事実と異なる情報や、誤解を招く情報は提供しません。」と定めるユニ・チャームグループ行動憲章に従って、リスクの最小化を目指します。対応策各国・地域における法規制に準拠した製品をお客様に提供するため、現地法人と密に連携をとり、各国・地域の法規制を網羅しかつ、品質や製品安全性の観点も加えた厳しい自社基準を設定し、グループ会社全体でその基準を遵守する運用としています。正しい情報伝達のために、関連法規制遵守並びに、エビデンスに基づく適正な広告・表記となるよう、ゲート会議、表示審査の仕組みを設けて厳しいチェックを行っています。当社商品に関するクレームがあった場合は、その多少にかかわらず、迅速な原因究明や改善対処をし、商品の信頼性が低下しないよう体制を整えております。 項目災害・事故等インフラ説明大規模な自然災害・事故の発生時に、人的ならびに物的被害が生じ、経営に大きな影響を及ぼすリスクがあります。評価影響度2発生可能性2残余リスク1 気候変動に伴い異常気象現象が世界的に増加しており、予測を上回る災害や事故等の発生時における製造の継続、原材料の確保、商品の安定供給に向けた備えの重要性が高まっています。リスクアペタイト「災害、感染症、テロ等のリスクの発生時には、定められた危機管理マニュアルに従って、適切な行動をとります。」と定めるユニ・チャームグループ行動憲章に従って、リスクの最小化を目指します。対応策自然災害・事故の発生を想定した対応体制の整備と社員の教育・啓発、定期訓練を行います。国内拠点のみならず、海外拠点におけるBCP強化を推進します。設備については、グローバルでの防火基準を設定し、グローバルの各拠点において基準適合状況のチェックと継続的な改善を行っています。 項目特許、商標等知的財産権説明当社の保有する知的財産権に関して、第三者等が何らかの侵害を行った場合、期待される収益が失われる恐れがあります。また、当社が認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害した場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や当社の事業活動が制限される可能性があります。評価影響度2発生可能性1残余リスク1 グローバル化やデジタル化の進展に伴い、企業間の競争が激化し、技術革新が加速しています。このような環境下、特許・商標等の知的財産権の重要性はますます高まっています。リスクアペタイト「他者の知的財産権(特許権・意匠権・商標権・著作権等)を尊重します。」と定めるユニ・チャームグループ行動憲章に従って、リスクの最小化を目指します。対応策第三者等の特許権、意匠権、商標権等の知的財産権を侵害しないよう、及び、表示法に違反する広告物等が発生しないよう、商品開発、コミュニケーション開発の段階で侵害予防調査を実施しています。また、 開発部門、マーケティング部門に対して、特許、意匠、商標、表示法等に関するOJT、勉強会など社内コンプライアンス教育を実施しています。第三者による当社の知的財産件権の侵害、当社への不当な権利行使に対しては訴訟など断固とした姿勢で臨みます。 ・影響度:人的リソースへの影響、有形/無形資産への影響、金額的な影響、レピュテーションへの影響などを考慮し、3段階(3:深刻な影響、2:一定程度の影響、1.軽微な影響)で評価しています。・発生可能性:発生頻度を3段階(3:顕在化している、2:3年以内に顕在化する可能性がある、1:顕在化可能性が低い)で評価しています。・残余リスク:影響度及び発生可能性並びに対応準備度(対応策の整備が不十分である、対応策は部分的に整備されている、対応策は概ね整備されている)を考慮し、3段階で評価しています。
FY2023|6,917 文字
3【事業等のリスク】当社グループ(以下、本項目においては当社と総称)は、経営の基本方針(1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)会社の経営の基本方針をご参照下さい)としております企業活動の遂行・達成に影響を及ぼす様々なリスクを適切に把握し、その未然防止及び発生時の影響最小化と再発防止を、経営における重要な課題と位置付けております。その上で、当社全体のリスクマネジメント体制を構築し、その実践を推進するとともに継続的に事業等のリスク管理の見直し、改善を実施しております。取締役会では、行動規範、倫理規程を監督すると同時に各部門長より報告されるリスクを分析・評価することによって改善策を審議し決定しております。監査等委員は、法令で定められた任期中、各種の監査等を実施することで責務を果たしております。また、ESG委員会で当連結会計年度末現在においては事業上リスクとなる可能性があると考えられる主な12の事項を定め、同委員会で討議し必要に応じて適切な対応を行っております。この事項に該当しない喫緊のリスクを認識した場合は、ESG委員会で速やかに討議し対応することになっております。さらに、重大な事業等の危機が発生した場合には、危機管理に係る規程として制定した「クライシスコミュニケーションマニュアル」に基づき、「危機管理対応委員会」を設置し、迅速かつ適切な対応と早期復旧に努めることとしております。以下の12の主要なリスクは、当有価証券報告書提出日(2024年3月28日)時点において当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があると認識している重要な事業上のリスク事項ですが、様々な対応策等の効果もあって現在のところいずれも経営に重大な影響を与えるまでのリスクの顕在化には至っておりません。また、今後顕在化する可能性の程度や時期は未確定です。なお、記載している主要なリスク以外にもリスクは存在し、将来当社が影響を受ける可能性があるリスクはここに掲げた事項に限定されるものではありません。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等競争下の販売環境に関するリスク当社の主要商品の国内及び海外市場での競争は、景気や市場環境によっては、価格及び商品ラインの両面において、さらに厳しいものになる可能性があります。消費者向けの商品という性格上、当社の主要商品は常に厳しい競争にさらされており、競合他社からも新商品が次々と発売されております。販売環境は、当社の製造コスト及び経費節減やマーケティング等の努力の如何にかかわらず、顧客の消費行動の変化や競合会社の対応によっても左右されます。こうした販売環境に対し当社が適切に対応できない場合、売上や損益等に悪影響を与える可能性があります。個々の国・地域の生活実態や消費実態を徹底的にリサーチし、文化や生活環境に合わせた商品開発を行い、景気の影響を受けにくい商品提供に努めております。こうしたリサーチや市場分析手法を展開エリアや国・地域の拡大にも活用し、安定した業績拡大を図っております。また、生産面では調達コスト低減や生産効率の改善でコストを抑制し、営業面ではオンラインチャネルも含めた販売先の拡充に努めるとともに、デジタル技術を活用した顧客視点に立った売り方や買い方を小売店に提案することによって営業力を強化し、競争力の維持向上に努めております。さらに、海外の現地子会社に権限委譲を進め、顧客の消費行動の変化に迅速に対応できる態勢作りを行っております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等人口動態の変化に関するリスク日本では、出生数の減少が長期間継続しており、乳幼児と月経期間のある女性の人口は減少傾向にあります。また、当社が事業展開している海外の一部の国・地域においても同様の傾向が見られます。こうした人口構成の変化により、当社の中核事業であるベビーケア関連商品並びにフェミニンケア関連商品の当該国・地域における需要は減少する可能性があります。また、当社では事業遂行に必要な優秀な人材確保・育成に継続して努める必要があると考えております。一方で少子高齢化社会の進行に伴い、人材の確保は激しさを増しております。人材確保や育成が計画通り進まない場合、事業活動に影響を与える可能性があります。世界中の人々が平等で不自由なく、その人らしさを尊重し、やさしさで包み支え合う、心つながる豊かな社会である「共生社会」の実現に寄与することをミッションとし、赤ちゃんからお年寄りまで全ての生活者と、ペットが抱える様々な負担からの解放を促し、生きる楽しさを満足することに貢献する商品とサービスを世界のあらゆる国・地域の中でバランスよく展開することで人口動態の影響を受けにくい企業活動を目指しております。また、市場の成長ステージに応じた商品戦略により、対象人口が減少してもラインアップ多様化や商品価値訴求で需要の維持拡大に努めております。労働力人口減少の対策として、国籍・性別・年齢・障がいの有無に関わらず多様な人材が、強みを活かしていきいきと活躍でき働きがいを実感する職場環境づくりを推進しております。具体的には、個々のキャリアビジョン・キャリアプランに基づいた育成計画や適材適所の人員配置、四半期評価・階層別研修を実施することで成長機会を提供し、自ら課題設定し解決できる人材の輩出を目指しております。また、働き方や働きがいは自分で決めることを促すために、リモートワークの導入やコアタイムを撤廃、働く場所や時間の選択肢を増やし、創造性・生産性を高める柔軟な働き方を進めております。さらにシニア人材の活性化、女性活躍推進等にも積極的に取り組んでおります。海外事業リスク当社は、中国、インドネシア、タイ、インド、中東地域、ブラジル等で商品の製造を行っております。海外における事業展開では、為替相場の変動により原材料価格や設備費用へ相当の影響を受ける可能性があります。当該国・地域の規制、経済環境及び社会的・政治的情勢によっては、市場が大きく変化し当社の事業活動や保有資産の価値に影響を与える可能性もあります。また、在外連結子会社の当該国・地域通貨建での財務諸表は、連結財務諸表作成に際し円に換算されるため、円高時には当社の財政状態及び経営成績にマイナスの影響を与えます。貿易取引では、製造拠点の稼働状況や為替等による収益性の観点から、場合によって出荷拠点を変更することで安定的な輸出入や収益の確保を図っております。為替変動に対しては、原材料仕入を含めた外貨建取引や保有債権・債務を総合的に勘案した為替ヘッジにより、リスクの最小化に努めております。また、安定的な株主還元や当社内資金循環にも寄与するよう、投資予定を上回る資金を保有する在外連結子会社からは配当を積極的に実行し、在外資産の円高でのマイナス影響を抑制する仕組みを構築しております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等原材料価格変動リスク当社は製造業者として、原材料価格の変動リスクに直面しております。現在、多くの仕入先からクロスボーダーで原材料を購入しており、特にパルプなどの原材料は、海外の仕入先から調達し、その取引は通常米ドル建てになっております。為替の変動幅次第では、原材料費用が増大する可能性があります。また、石油・ナフサ・パルプなどの粗原料市況価格の変動も材料価格へ影響を与えます。主要な原材料価格の動向分析や将来価格の予測を行い、仕入の調整や原価見通しを定期的に改定して収益管理に反映しております。輸入が中断する不測の事態に備え、為替の輸入価格への変動リスクを抑制するためにも、現地・特恵関税国での調達先を絶えず開拓し、総合的な視点で安定的な原材料の仕入に努めております。また、海外事業リスクの事項で記載した為替ヘッジにより、為替による原材料費用の増大にも備えております。また、原材料の使用量を減少させ素材の機能性を高めるような研究も進めております。環境問題に関するリスク資源の枯渇の懸念や海洋プラスチックなどによる海洋汚染、生態系の破壊など地球的な規模で環境課題が増大し、環境保全や環境負荷低減などの取り組みが世界的に推進されております。また、紙おむつや生理用品などの使い捨て商品を製造する当社にとって、環境法規制の遵守はさることながら、地球環境に配慮したモノづくりは、重要な課題です。ステークホルダーから取り組みが不十分であると見なされた場合、当社の社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。2015年より、使用済み紙おむつの再資源化プロジェクトに取り組み、リサイクルパルプを使用した介護用紙おむつの販売を開始しました。また、中長期ESG目標「Kyo-sei Life Vision 2030」、「環境目標2030」において環境問題に対する数値目標を設定し、これを達成するために具体的な取り組みを策定、実行しています。また、当社行動憲章において、環境基本方針及びガイドラインを制定し、全社員で読み合わせを行い社員の意識向上を図りつつ、商品・サービス提供の各段階で環境負荷をできる限り低減するような商品設計・サービス設計に努めています。気候変動に関するリスクカーボンプライシング導入・引き上げやエネルギー価格の大幅な変動による操業コスト上昇、当社商品の主要原材料である森林由来の原料価格の高騰による調達コスト上昇が予測され、当社が注力しているアジアも大きな影響を受ける可能性があります。また、気温上昇抑制につながるGHG排出量の削減等の取り組みやその情報開示が不十分な場合、当社の社会的信用の低下に至る可能性があります。中長期ESG目標「Kyo-sei Life Vision 2030」で打ち出した、事業展開に用いる全ての電力に占める再生可能電力比率100%達成を目指します。また、Scope 3を含む包括的なGHG排出量可視化プロジェクトを開始し、再エネ・省エネ率の改善に向けた基準となる資材別のGHG排出量の一次データ収集、具体的な算定運用を開始するとともに、商品別GHG排出量の開示に向けた取り組みを進めています。商品の信頼性に関するリスク当社は消費者向け商品の製造・販売業者として、創業以来、商品の品質や安全性に関連して経営に大きな影響がある多額の補償金問題などは経験したことはありません。しかしながら、商品の製造・販売時に予期しなかった重大な品質や安全性等に関する問題が発生した場合には、当社商品の信頼性が大きく低下する可能性があります。原材料の調達から開発、製造、物流、販売、使用後の商品の廃棄にいたるまで全ての工程において、関連法規制を遵守するだけでなく、各国の業界団体が定める業界自主基準の遵守並びに、自社で厳しい基準を設定しそれを遵守することで、商品の品質や安全性の向上を図っています。また、正しい情報伝達のために、関連法規制遵守並びに、エビデンスに基づく適正な広告・表記に努めています。当社商品に関するクレームがあった場合は、その多少にかかわらず、迅速な原因究明や改善対処をし、商品の信頼性が低下しないよう体制を整えております。法令の遵守違反に関するリスク当社や当社社員が、国内及び海外の独占禁止法や不正競争防止法、税法などの法令に違反して、例えば、取引に際して不当な要求をしたり、公的手続のため贈賄を行なったりして、公的な罰則等を受けた場合、当社の企業業績や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。当社行動憲章に、各ステークホルダーへの誓いを実現するために心掛ける行動に対する法令遵守を記載して、不正な行為の防止等のコンプライアンス意識を向上させるとともに、毎年の社員意識調査でもモニタリングを実施しております。また、法令遵守に関する意識向上と問題の発生を未然に防止することを目的に、コンプライアンスに関するテーマをカリキュラムに含む新入社員研修や海外赴任者向け研修、取締役と執行役員を対象としたコンプライアンス勉強会、コンプライアンスに関する講座を設けた全社員対象のeラーニングを実施して、法令遵守を徹底しております。特許、商標など知的財産権に関するリスク当社の保有する知的財産権に関して、第三者等が何らかの侵害を行った場合、期待される収益が失われるなど多大な損害を被る恐れがあります。一方で、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や当社の事業活動が制限される可能性があります。第三者等の侵害に対しては訴訟など断固とした姿勢で臨み、当社内で密接に協働するとともに、各国・地域の行政機関等とも連携しながら権利侵害品、模倣品の排除に努めています。また、商品開発段階での侵害予防調査の実施、社内コンプライアンス教育の一環としての特許や商標、景品表示法などに関するOJT、eラーニングを行うことで、当社及び他社の知的財産の保護・尊重を浸透させております。災害や事故に関するリスク当社は、大地震や大規模自然災害、火災、事故等によって生じる製造や販売の中断による損失を最小限に抑えるため、事業継続計画(BCP)に基づき、製造や物流拠点間での連携や迅速な情報システム、管理機能回復が可能な体制を整えております。2020年6月の当社インド子会社の工場火災ではBCPが機能して、インドの国内工場だけでなく、他国の工場からの供給体制を迅速に整え、火災による販売の落ち込みを最小限にとどめることができました。しかしながら、予測を上回る災害や事故等の発生により、製造の継続、原材料の確保、商品の安定供給などに支障が生じる可能性があります。事業継続計画(BCP)は、(1)基本要件、(2)社員及びその家族の安全確保と安否確認、(3)事業を継続させるための具体的な対策、(4)事業継続とともに対応すべき重要事項、(5)運用していくために必要な対策、から構成されております。このうち(5)に定めている訓練として、シナリオに基づく緊急事態を想定した避難訓練を継続的に実施しております。また、国内では、リスク分散や代替拠点として九州工場を新たに建設し、2019年度から稼働しております。買収、提携、事業統廃合等に関するリスク当社は、常に保有する経営資源の効率的運用を考え、企業価値の最大化を追求するように努めております。将来もこの過程において、他社事業の買収や他社への出資、他社との提携、事業の統廃合や合理化・独立化等の施策を実行することが考えられます。しかしながら実行後、市場の変化や施策の成果が予想を下回ることなどで、のれんなどの保有リスク資産の価値下落による損失等が発生する可能性があります。買収、提携、事業統合の検討を行う際には、十分な情報を収集し、将来の回収計画を綿密に立てて、計上する資産であるのれんや他の固定資産が将来減損される可能性が小さいことを関係部門で十分に確認した後に取締役会で決定しております。実行後は、適時に減損兆候の判定を行って減損等のリスクを把握、計画を下回っている対象事業会社はその原因を分析し必要に応じて事業計画の見直し等で計画収益が回収できるように努めております。そのうえで、計画収益の回収が出来ないと見込まれる場合には、会計基準に沿って資産の減損処理を行っております。情報漏洩リスク当社は社内で発生するものだけではなく、お客様など取引先の同意や機密保持契約に基づいて取得した個人情報を含む多くの情報を保有しております。万が一、何らかの情報漏洩が発生した場合には、情報管理に関する法的責任を問われる可能性や当社への信頼性が低下する可能性があります。情報セキュリティポリシー、情報セキュリティ規程を制定し、取得した個人情報については、個人情報保護規程や特定個人情報取扱規程を定め、厳重な管理と漏洩防止に努めております。規程の厳格な運用のために、情報セキュリティ委員会を設置し、グローバル横断の情報セキュリティ対策の企画と社員教育、モニタリングを継続実施しております。また、情報漏洩やサイバー攻撃などのインシデントが発生した際に、迅速に実態把握と影響を最小限とする対応ができるよう、情報セキュリティ規程に基づき、グローバルで対応方針を周知し、インシデントや災害に備えたIT事業継続計画の整備に着手しています。一方、端末の紛失・盗難に伴う情報漏洩を防止する物理的な対策として、データを保管できないパソコンを採用し、データやシステムはサーバ上でしか利用できないクラウド環境を完備しております。公開Webサイトなどへの外部からのサイバー攻撃対策については、外部の専門家と連携して、適切なサーバ構築を始め、フィッシング対策、ウィルス対策、パスワード・ID管理、セキュリティ対策機器導入・監視等の各種セキュリティ対策を講じております。
FY2022|7,465 文字
2【事業等のリスク】当社グループ(以下、本項目においては当社と総称)は、経営の基本方針(1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)会社の経営の基本方針をご参照下さい)としております企業活動の遂行・達成に影響を及ぼす様々なリスクを適切に把握し、その未然防止及び発生時の影響最小化と再発防止を、経営における重要な課題と位置付けております。その上で、当社全体のリスクマネジメント体制を構築し、その実践を推進するとともに継続的に事業等のリスク管理の見直し、改善を実施しております。取締役会では、行動規範、倫理規程を監督すると同時に各部門長より報告されるリスクを分析・評価することによって改善策を審議し決定しております。監査等委員は、法令で定められた任期中、各種の監査等を実施することで責務を果たしております。また、ESG委員会で当連結会計年度末現在においては事業上リスクとなる可能性があると考えられる主な12の事項を定め、同委員会で討議し必要に応じて適切な対応を行っております。この事項に該当しない喫緊のリスクを認識した場合は、ESG委員会で速やかに討議し対応することになっております。さらに、重大な事業等の危機が発生した場合には、危機管理に係る規程として制定した「クライシスコミュニケーションマニュアル」に基づき、「危機管理対応委員会」を設置し、迅速かつ適切な対応と早期復旧に努めることとしております。以下の12の主要なリスクは、当有価証券報告書提出日(2023年3月27日)時点において当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があると認識している重要な事業上のリスク事項ですが、様々な対応策等の効果もあって現在のところいずれも経営に重大な影響を与えるまでのリスクの顕在化には至っておりません。また、今後顕在化する可能性の程度や時期は未確定です。なお、記載している主要なリスク以外にもリスクは存在し、将来当社が影響を受ける可能性があるリスクはここに掲げた事項に限定されるものではありません。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等競争下の販売環境に関するリスク当社の主要商品の国内及び海外市場での競争は、景気や市場環境によっては、価格及び商品ラインの両面において、さらに厳しいものになる可能性があります。消費者向けの商品という性格上、当社の主要商品は常に厳しい競争にさらされており、競合他社からも新商品が次々と発売されております。販売環境は、当社の製造コスト及び経費節減やマーケティング等の努力の如何にかかわらず、顧客の消費行動の変化や競合会社の対応によっても左右されます。こうした販売環境に対し当社が適切に対応できない場合、売上や損益等に悪影響を与える可能性があります。個々の国・地域の生活実態や消費実態を徹底的にリサーチし、文化や生活環境に合わせた商品開発を行い、景気の影響を受けにくい商品提供に努めております。こうしたリサーチや市場分析手法を展開エリアや国・地域の拡大にも活用し、安定した業績拡大を図っております。また、生産面では調達コスト低減や生産効率の改善でコストを抑制し、営業面ではオンラインチャネルも含めた販売先の拡充に努めるとともに、デジタル技術を活用した顧客視点に立った売り方や買い方を小売店に提案することによって営業力を強化し、競争力の維持向上に努めております。さらに、海外の現地子会社に権限委譲を進め、顧客の消費行動の変化に迅速に対応できる態勢作りを行っております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等人口動態の変化に関するリスク日本では、出生数の減少が長期間継続しており、乳幼児と月経期間のある女性の人口は減少傾向にあります。また、当社が事業展開している海外の一部の国・地域においても同様の傾向が見られます。こうした人口構成の変化により、当社の中核事業であるベビーケア関連商品並びにフェミニンケア関連商品の当該国・地域における需要は減少する可能性があります。また、当社では事業遂行に必要な優秀な人材確保・育成に継続して努める必要があると考えております。一方で少子高齢化社会の進行に伴い、人材の確保は激しさを増しております。人材確保や育成が計画通り進まない場合、事業活動に影響を与える可能性があります。世界中の人々が平等で不自由なく、その人らしさを尊重し、やさしさで包み支え合う、心つながる豊かな社会である「共生社会」の実現に寄与することをミッションとし、赤ちゃんからお年寄りまで全ての生活者と、パートナーアニマル(ペット)が抱える様々な負担からの解放を促し、生きる楽しさを満足することに貢献する商品とサービスを世界のあらゆる国・地域の中でバランスよく展開することで人口動態の影響を受けにくい企業活動を目指しております。また、市場の成長ステージに応じた商品戦略により、対象人口が減少してもラインアップ多様化や商品価値訴求で需要の維持拡大に努めております。労働力人口減少の対策として、国籍・性別・年齢・障がいの有無に関わらず多様な人材が、強みを活かしていきいきと活躍でき働きがいを実感する職場環境づくりを推進しております。具体的には、個々のキャリアビジョン・キャリアプランに基づいた育成計画や適材適所の人員配置、四半期評価・階層別研修を実施することで成長機会を提供し、自ら課題設定し解決できる人材の輩出を目指しております。また、働き方や働きがいは自分で決めることを促すために、リモートワークの導入やコアタイムを撤廃、働く場所や時間の選択肢を増やし、創造性・生産性を高める柔軟な働き方を進めております。さらにシニア人材の活性化、女性活躍推進等にも積極的に取り組んでおります。海外事業リスク当社は、中国、インドネシア、タイ、インド、中東地域、ブラジル等で商品の製造を行っております。海外における事業展開では、為替相場の変動により原材料価格や設備費用へ相当の影響を受ける可能性があります。当該国・地域の規制、経済環境及び社会的・政治的情勢によっては、市場が大きく変化し当社の事業活動や保有資産の価値に影響を与える可能性もあります。また、在外連結子会社の当該国・地域通貨建での財務諸表は、連結財務諸表作成に際し円に換算されるため、円高時には当社の財政状態及び経営成績にマイナスの影響を与えます。貿易取引では、製造拠点の稼働状況や為替等による収益性の観点から、場合によって出荷拠点を変更することで安定的な輸出入や収益の確保を図っております。為替変動に対しては、原材料仕入を含めた外貨建取引や保有債権・債務を総合的に勘案した為替ヘッジにより、リスクの最小化に努めております。また、安定的な株主還元や当社内資金循環にも寄与するよう、投資予定を上回る資金を保有する在外連結子会社からは配当を積極的に実行し、在外資産の円高でのマイナス影響を抑制する仕組みを構築しております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等原材料価格変動リスク当社は製造業者として、原材料価格の変動リスクに直面しております。現在、多くの仕入先からクロスボーダーで原材料を購入しており、特にパルプなどの原材料は、海外の仕入先から調達し、その取引は通常ドル建てになっております。為替の変動幅次第では、原材料費用が増大する可能性があります。また、石油・ナフサ・パルプなどの粗原料市況価格の変動も材料価格へ影響を与えます。主要な原材料価格の動向分析や将来価格の予測を行い、仕入の調整や原価見通しを定期的に改定して収益管理に反映しております。輸入が中断する不測の事態に備え、為替の輸入価格への変動リスクを抑制するためにも、現地・特恵関税国での調達先を絶えず開拓し、総合的な視点で安定的な原材料の仕入に努めております。また、海外事業リスクの事項で記載した為替ヘッジにより、為替による原材料費用の増大にも備えております。また、原材料の使用量を減少させ素材の機能性を高めるような研究も進めております。環境問題に関するリスク資源の枯渇の懸念や海洋プラスチックなどによる海洋汚染、生態系の破壊など地球的な規模で環境課題が増大し、環境保全や環境負荷低減などの取り組みが世界的に推進されております。紙おむつや生理用品などの使い捨て商品を製造する当社にとって、地球環境に配慮したモノづくりは、おろそかにできない重要な課題であります。また、当社は国内及び海外の環境法規制の遵守に努めておりますが、廃棄物等の管理が不適切で法令や規程に反することがあれば、生産制限等の法的な措置を受けたり、当社の社会的信用に影響を及ぼしたりする可能性があります。循環型モデルとして、2015年から使用済み紙おむつの再資源化プロジェクトに取り組み、パルプとSAP(高分子吸収材)の再資源化とリサイクルパルプを使用した紙おむつ等の実証実験に成功しました。また、2020年10月に公表した中長期ESG目標「Kyo-sei Life Vision 2030」の重要取り組みテーマ「地球の健康を守る・支える」と、「環境目標2030」において環境問題に対する数値目標を設定し、これを達成するために具体的な取り組みを策定し、実行しております。このほか、当社行動憲章において、環境基本方針、環境行動指針を制定し全社員で読み合わせなどを実施することで、環境活動への取り組みを強化するとともに、全社員の環境意識を高めることで環境法規則の遵守につなげております。気候変動に関するリスク年々高まる気候変動の影響が深刻度を増し、パリ協定では世界の平均気温の上昇を抑制することが合意事項になり、2021年11月に開催された「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議」(COP26)では、1.5℃目標が設定されました。また、金融安定理事会(FSB)が設置した「気候関連財務情報開示タスクフォース」(TCFD)は企業の気候関連財務情報の開示を促す提言を行っております。国内においてもプライム市場移行の際には、TCFD提言に沿った開示が必須になるなど情報開示の必要性が増しております。世界的に平均気温上昇抑制等の気候変動に対する緩和策と適応策が取られなかった場合、当社商品の主要原材料である森林由来の原料価格の高騰やエネルギー価格の大幅な変動等が予測され、当社が注力しているアジアも大きな影響を受ける可能性があります。また、当社が気温上昇抑制につながるCO₂の削減等の取り組みやその開示が不十分な場合、当社の社会的信用の低下に至る可能性があります。当社は、パリ協定の2℃シナリオに貢献するべく、2018年6月にSBT(Science-Based Targets/科学的根拠に基づく目標)イニシアチブより2050年までの削減計画に対する認定を受けております。また、TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures/気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同表明を行い、枠組みに則った報告を実施しております。一方、「2050年CO₂排出ゼロ社会」の実現に向け、代表取締役社長執行役員が主体的に目標設定と進捗管理の指揮をとり、中長期ESG目標「Kyo-sei Life Vision 2030」で打ち出した、事業展開に用いる全ての電力に占める再生可能電力比率100%達成を目指します。その他、プロダクトライフサイクル全体を通じた排出量の抑制につながるよう、サプライチェーンに携わる全ての関係者への積極的な働きかけを行っております。商品の信頼性に関するリスク当社は消費者向け商品の製造・販売業者として、創業以来、商品の品質や安全性に関連して経営に大きな影響がある多額の補償金問題などは経験したことはございません。しかしながら、商品の製造・販売時に予期しなかった重大な品質や安全性等に関する問題が発生した場合には、当社商品の信頼性が大きく低下する可能性があります。当社の商品は直接肌に触れるものが多く、安心してご使用いただけるよう、商品の品質と安全性の向上を図るとともに、正しい情報の伝達のための適正な表記に努めております。また、原材料の調達から開発、製造、物流、販売、使用後の商品の廃棄にいたるまで全ての工程において、関連法規を遵守するだけでなく自社で厳しい基準を設定して商品の品質や安全性のチェックを行っております。当社商品に関するクレームがあった場合は、その多少にかかわらず、迅速な原因究明や改善対処をし、商品の信頼性が低下しないよう体制を整えております。法令の遵守違反に関するリスク当社や当社社員が、国内及び海外の独占禁止法や不正競争防止法、税法などの法令に違反して、例えば、取引に際して不当な要求をしたり、公的手続のため贈賄を行なったりして、公的な罰則等を受けた場合、当社の企業業績や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。当社行動憲章に、各ステークホルダーへの誓いを実現するために心掛ける行動に対する法令遵守を記載して、不正な行為の防止等のコンプライアンス意識を向上させるとともに、毎年の社員意識調査でもモニタリングを実施しております。また、法令遵守に関する意識向上と問題の発生を未然に防止することを目的に、コンプライアンスに関するテーマをカリキュラムに含む新入社員研修や海外赴任者向け研修、取締役と執行役員を対象としたコンプライアンス勉強会、コンプライアンスに関する講座を設けた全社員対象のeラーニングを実施して、法令遵守を徹底しております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等特許、商標など知的財産権に関するリスク当社の保有する知的財産権に関して、第三者等が何らかの侵害を行った場合、期待される収益が失われるなど多大な損害を被る恐れがあります。一方で、当社が認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害した場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や当社の事業活動が制限される可能性があります。第三者等の侵害、不当な権利行使に対しては訴訟など断固とした姿勢で臨み、当社内で密接に協働するとともに、各国政府とも連携を図り、権利侵害品や模倣品を排除しております。一方、特許や商標、景品表示法などに関する社内コンプライアンス教育ではOFF-JTやOJT、eラーニングを組み合わせることで、当社及び他社の知的財産の保護・尊重を浸透させております。災害や事故に関するリスク当社は、大地震や大規模自然災害、火災、事故等によって生じる製造や販売の中断による損失を最小限に抑えるため、事業継続計画(BCP)に基づき、製造や物流拠点間での連携や迅速な情報システム、管理機能回復が可能な体制を整えております。2020年6月の当社インドの工場火災ではBCPが機能して、インドの国内工場だけでなく、他国の工場からの供給体制を迅速に整え、火災による販売の落ち込みを最小限にとどめることができました。しかしながら、予測を上回る災害や事故等の発生により、製造の継続、原材料の確保、商品の安定供給などに支障が生じる可能性があります。事業継続計画(BCP)は、(1)基本要件、(2)社員及びその家族の安全確保と安否確認、(3)事業を継続させるための具体的な対策、(4)事業継続とともに対応すべき重要事項、(5)運用していくために必要な対策、から構成されております。このうち(5)に定めている訓練として、シナリオに基づく緊急事態を想定した避難訓練を継続的に実施しております。また、国内では、リスク分散や代替拠点として九州工場を新たに建設し、2019年度から稼働しております。買収、提携、事業統廃合等に関するリスク当社は、常に保有する経営資源の効率的運用を考え、企業価値の最大化を追求するように努めております。将来もこの過程において、他社事業の買収や他社への出資、他社との提携、事業の統廃合や合理化・独立化等の施策を実行することが考えられます。しかしながら実行後、市場の変化や施策の成果が予想を下回ることなどで、のれんなどの保有リスク資産の価値下落による損失等が発生する可能性があります。買収、提携、事業統合の検討を行う際には、十分な情報を収集し、将来の回収計画を綿密に立てて、計上する資産であるのれんや他の固定資産が将来減損される可能性が小さいことを関係部門で十分に確認した後に取締役会で決定しております。実行後は、適時に減損兆候の判定を行って減損等のリスクを把握、計画を下回っている対象事業会社はその原因を分析し必要に応じて事業計画の見直し等で計画収益が回収できるように努めております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等情報漏洩リスク当社は社内で発生するものだけではなく、お客様など取引先の同意や機密保持契約に基づいて取得した個人情報を含む多くの情報を保有しております。万が一、何らかの情報漏洩が発生した場合には、情報管理に関する法的責任を問われる可能性や当社への信頼性が低下する可能性があります。情報セキュリティポリシー、情報管理セキュリティ規程を制定し、取得した個人情報については、個人情報保護規程や特定個人情報取扱規程を定め、厳重な管理と漏洩防止に努めております。規程の厳格な運用のために、情報管理セキュリティ委員会を設置し、社内横断の情報管理セキュリティ対策企画と社員教育、モニタリングを継続実施しております。一方、端末の紛失・盗難に伴う情報漏洩を防止する物理的な対策として、データを保管できないパソコンを採用し、データやシステムはサーバ上でしか利用できないクラウド環境を完備しております。公開Webサイトなどへの外部からのサイバー攻撃対策については、外部の専門家と連携して、適切なサーバ構築を始め、フィッシング対策、ウィルス対策、パスワード・ID管理、セキュリティ対策機器導入・監視等の各種セキュリティ対策を講じております。また、情報漏洩などのインシデントが発生した際に、迅速に実態把握と影響を最小限にする対応ができるよう、全社クライシスコミュニケーションマニュアルに組み込み、備えをしております。
FY2021|7,466 文字
2【事業等のリスク】当社グループ(以下、本項目においては当社と総称)は、経営の基本方針(1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)会社の経営の基本方針をご参照下さい)としております企業活動の遂行・達成に影響を及ぼす様々なリスクを適切に把握し、その未然防止及び発生時の影響最小化と再発防止を、経営における重要な課題と位置付けております。その上で、当社全体のリスクマネジメント体制を構築し、その実践を推進するとともに継続的に事業等のリスク管理の見直し、改善を実施しております。取締役会では、行動規範、倫理規程を監督すると同時に各部門長より報告されるリスクを分析・評価することによって改善策を審議し決定しております。監査等委員は、法令で定められた任期中、各種の監査等を実施することで責務を果たしております。また、ESG委員会で当連結会計年度末現在においては事業上リスクとなる可能性があると考えられる主な12の事項を定め、同委員会で討議し必要に応じて適切な対応を行っております。この事項に該当しない喫緊のリスクを認識した場合は、ESG委員会で速やかに討議し対応することになっております。さらに、重大な事業等の危機が発生した場合には、危機管理に係る規程として制定した「クライシスコミュニケーションマニュアル」に基づき、「危機管理対応委員会」を設置し、迅速かつ適切な対応と早期復旧に努めることとしております。以下の12の主要なリスクは、当有価証券報告書提出日(2022年3月28日)時点において当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があると認識している重要な事業上のリスク事項ですが、様々な対応策等の効果もあって現在のところいずれも経営に重大な影響を与えるまでにはリスクの顕在化には至っておりません。また、今後顕在化する可能性の程度や時期は未確定です。なお、記載している主要なリスク以外にもリスクは存在し、将来当社が影響を受ける可能性があるリスクはここに掲げた事項に限定されるものではありません。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等競争下の販売環境に関するリスク当社の主要商品の国内及び海外市場での競争は、景気や市場環境によっては、価格及び商品ラインの両面において、さらに厳しいものになる可能性があります。消費者向けの商品という性格上、当社の主要商品は常に厳しい競争にさらされており、競合他社からも新商品が次々と発売されております。販売環境は、当社の製造コスト及び経費節減やマーケティング等の努力の如何にかかわらず、顧客の消費行動の変化や競合会社の対応によっても左右されます。こうした販売環境に対し当社が適切に対応できない場合、売上や損益等に悪影響を与える可能性があります。個々の国・地域の生活実態や消費実態を徹底的にリサーチし、文化や生活環境に合わせた商品開発を行い、景気の影響を受けにくい商品提供に努めております。こうしたリサーチや市場分析手法を展開エリアや国・地域の拡大にも活用し、安定した業績拡大を図っております。また、生産面では調達コスト低減や生産効率の改善でコストを抑制し、営業面ではオンラインチャネルも含めた販売先の拡充に努めるとともに、デジタル技術を活用した顧客視点に立った売り方や買い方を小売店に提案することによって営業力を強化し、競争力の維持向上に努めております。さらに、海外の現地子会社に権限委譲を進め、顧客の消費行動の変化に迅速に対応できる態勢作りを行っております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等人口動態の変化に関するリスク日本では、出生数の減少が長期間継続しており、乳幼児と月経期間のある女性の人口は減少傾向にあります。また、当社が事業展開している海外の一部の国・地域においても同様の傾向が見られます。こうした人口構成の変化により、当社の中核事業であるベビーケア関連商品並びにフェミニンケア関連商品の当該国・地域における需要は減少する可能性があります。また、当社では事業遂行に必要な優秀な人材確保・育成に継続して努める必要があると考えております。一方で少子高齢化社会の進行に伴い、人材の確保は激しさを増しております。人材確保や育成が計画通り進まない場合、事業活動に影響を与える可能性があります。世界中の人々が平等で不自由なく、その人らしさを尊重し、やさしさで包み支え合う、心つながる豊かな社会である「共生社会」の実現に寄与することをミッションとし、赤ちゃんからお年寄りまで全ての生活者と、パートナーアニマル(ペット)が抱える様々な負担からの解放を促し、生きる楽しさを満足することに貢献する商品とサービスを世界のあらゆる国・地域の中でバランスよく展開することで人口動態の影響を受けにくい企業活動を目指しております。また、市場の成長ステージに応じた商品戦略により、対象人口が減少してもラインアップ多様化や商品価値訴求で需要の維持拡大に努めております。労働力人口減少の対策として、国籍・性別・年齢・障がいの有無に関わらず多様な人材が、強みを活かしていきいきと活躍でき働きがいを実感する職場環境づくりを推進しております。具体的には、個々のキャリアビジョン・キャリアプランに基づいた育成計画や適材適所の人員配置、四半期評価・階層別研修を実施することで成長機会を提供し、自ら課題設定し解決できる人材の輩出を目指しております。また、働き方や働きがいは自分で決めることを促すために、リモートワークの導入やコアタイムを撤廃、働く場所や時間の選択肢を増やし、創造性・生産性を高める柔軟な働き方を進めております。さらにシニア人材の活性化、女性活躍推進等にも積極的に取り組んでおります。海外事業リスク当社は、中国、インドネシア、タイ、インド、中東地域、ブラジル等で商品の製造を行っております。海外における事業展開では、為替相場の変動により原材料価格や設備費用へ相当の影響を受ける可能性があります。当該国・地域の規制、経済環境及び社会的・政治的情勢によっては、市場が大きく変化し当社の事業活動や保有資産の価値に影響を与える可能性もあります。また、在外連結子会社の当該国・地域通貨建での財務諸表は、連結財務諸表作成に際し円に換算されるため、円高時には当社の財政状態及び経営成績にマイナスの影響を与えます。貿易取引では、製造拠点の稼働状況や為替等による収益性の観点から、場合によって出荷拠点を変更することで安定的な輸出入や収益の確保を図っております。為替変動に対しては、原材料仕入を含めた外貨建取引や保有債権・債務を総合的に勘案した為替ヘッジにより、リスクの最小化に努めております。また、安定的な株主還元や当社内資金循環にも寄与するよう、投資予定を上回る資金を保有する在外連結子会社からは配当を積極的に実行し、在外資産の円高でのマイナス影響を抑制する仕組みを構築しております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等原材料価格変動リスク当社は製造業者として、原材料価格の変動リスクに直面しております。現在、多くの仕入先からクロスボーダーで原材料を購入しており、特にパルプなどの原材料は、海外の仕入先から調達し、その取引は通常ドル建てになっております。為替の変動幅次第では、原材料費用が増大する可能性があります。また、石油・ナフサ・パルプなどの粗原料市況価格の変動も材料価格へ影響を与えます。主要な原材料価格の動向分析や将来価格の予測を行い、仕入の調整や原価見通しを定期的に改定して収益管理に反映しております。輸入が中断する不測の事態に備え、為替の輸入価格への変動リスクを抑制するためにも、現地・特恵関税国での調達先を絶えず開拓し、総合的な視点で安定的な原材料の仕入に努めております。また、海外事業リスクの事項で記載した為替ヘッジにより、為替による原材料費用の増大にも備えております。また、原材料の使用量を減少させ素材の機能性を高めるような研究も進めております。環境問題に関するリスク資源の枯渇の懸念や海洋プラスチックなどによる海洋汚染、生態系の破壊など地球的な規模で環境課題が増大し、環境保全や環境負荷低減などの取り組みが世界的に推進されております。紙おむつや生理用品などの使い捨て商品を製造する当社にとって、地球環境に配慮したモノづくりは、おろそかにできない重要な課題であります。また、当社は国内及び海外の環境法規制の遵守に努めておりますが、廃棄物等の管理が不適切で法令や規程に反することがあれば、生産制限等の法的な措置を受けたり、当社の社会的信用に影響を及ぼしたりする可能性があります。循環型モデルとして、2015年から使用済み紙おむつの再資源化プロジェクトに取り組み、パルプとSAP(高分子吸収材)の再資源化とリサイクルパルプを使用した紙おむつ等の実証実験に成功しました。また、2020年10月に公表した中長期ESG目標「Kyo-sei Life Vision 2030」の重要取り組みテーマ「地球の健康を守る・支える」と、「環境目標2030」において環境問題に対する数値目標を設定し、これを達成するために具体的な取り組みを策定し、実行しております。このほか、当社行動憲章において、環境基本方針、環境行動指針を制定し全社員で読み合わせなどを実施することで、環境活動への取り組みを強化するとともに、全社員の環境意識を高めることで環境法規則の遵守につなげております。気候変動に関するリスク年々高まる気候変動の影響が深刻度を増し、パリ協定では世界の平均気温の上昇を抑制することが合意事項になり、2021年11月に開催された「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議」(COP26)では、1.5℃目標が設定されました。また、金融安定理事会(FSB)が設置した「気候関連財務情報開示タスクフォース」(TCFD)は企業の気候関連財務情報の開示を促す提言を行っております。国内においてもプライム市場移行の際には、TCFD提言に沿った開示が必須になるなど情報開示の必要性が増しております。世界的に平均気温上昇抑制等の気候変動に対する緩和策と適応策が取られなかった場合、当社商品の主要原材料である森林由来の原料価格の高騰やエネルギー価格の大幅な変動等が予測され、当社が注力しているアジアも大きな影響を受ける可能性があります。また、当社が気温上昇抑制につながるCO₂の削減等の取り組みやその開示が不十分な場合、当社の社会的信用の低下に至る可能性があります。当社は、パリ協定の2℃シナリオに貢献するべく、2018年6月にSBT(Science-Based Targets/科学的根拠に基づく目標)イニシアチブより2050年までの削減計画に対する認定を受けております。また、TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures/気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同表明を行い、枠組みに則った報告を実施しております。一方、「2050年CO₂排出ゼロ社会」の実現に向け、代表取締役社長執行役員が主体的に目標設定と進捗管理の指揮をとり、中長期ESG目標「Kyo-sei Life Vision 2030」で打ち出した、事業展開に用いる全ての電力に占める再生可能電力比率100%達成を目指します。その他、プロダクトライフサイクル全体を通じた排出量の抑制につながるよう、サプライチェーンに携わる全ての関係者への積極的な働きかけを行っております。商品の信頼性に関するリスク当社は消費者向け商品の製造・販売業者として、創業以来、商品の品質や安全性に関連して経営に大きな影響がある多額の補償金問題などは経験したことはございません。しかしながら、商品の製造・販売時に予期しなかった重大な品質や安全性等に関する問題が発生した場合には、当社商品の信頼性が大きく低下する可能性があります。当社の商品は直接肌に触れるものが多く、安心してご使用いただけるよう、商品の品質と安全性の向上を図るとともに、正しい情報の伝達のための適正な表記に努めております。また、原材料の調達から開発、製造、物流、販売、使用後の商品の廃棄にいたるまで全ての工程において、関連法規を遵守するだけでなく自社で厳しい基準を設定して商品の品質や安全性のチェックを行っております。当社商品に関するクレームがあった場合は、その多少にかかわらず、迅速な原因究明や改善対処をし、商品の信頼性が低下しないよう体制を整えております。法令の遵守違反に関するリスク当社や当社社員が、国内及び海外の独占禁止法や不正競争防止法、税法などの法令に違反して、例えば、取引に際して不当な要求をしたり、公的手続のため贈賄を行なったりして、公的な罰則等を受けた場合、当社の企業業績や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。当社行動憲章に、各ステークホルダーへの誓いを実現するために心掛ける行動に対する法令遵守を記載して、不正な行為の防止等のコンプライアンス意識を向上させるとともに、毎年の社員意識調査でもモニタリングを実施しております。また、法令遵守に関する意識向上と問題の発生を未然に防止することを目的に、コンプライアンスに関するテーマをカリキュラムに含む新入社員研修や海外赴任者向け研修、取締役と執行役員を対象としたコンプライアンス勉強会、コンプライアンスに関する講座を設けた全社員対象のeラーニングを実施して、法令遵守を徹底しております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等特許、商標など知的財産権に関するリスク当社の保有する知的財産権に関して、第三者等が何らかの侵害を行った場合、期待される収益が失われるなど多大な損害を被る恐れがあります。一方で、当社が認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害した場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や当社の事業活動が制限される可能性があります。第三者等の侵害、不当な権利行使に対しては訴訟など断固とした姿勢で臨み、当社内で密接に協働するとともに、各国政府とも連携を図り、権利侵害品や模倣品を排除しております。一方、特許や商標、景品表示法などに関する社内コンプライアンス教育ではOFF-JTやOJT、eラーニングを組み合わせることで、当社及び他社の知的財産の保護・尊重を浸透させております。災害や事故に関するリスク当社は、大地震や大規模自然災害、火災、事故等によって生じる製造や販売の中断による損失を最小限に抑えるため、事業継続計画(BCP)に基づき、製造や物流拠点間での連携や迅速な情報システム、管理機能回復が可能な体制を整えております。2020年6月の当社インドの工場火災ではBCPが機能して、インドの国内工場だけでなく、他国の工場からの供給体制を迅速に整え、火災による販売の落ち込みを最小限にとどめることができました。しかしながら、予測を上回る災害や事故等の発生により、製造の継続、原材料の確保、商品の安定供給などに支障が生じる可能性があります。事業継続計画(BCP)は、(1)基本要件、(2)社員及びその家族の安全確保と安否確認、(3)事業を継続させるための具体的な対策、(4)事業継続とともに対応すべき重要事項、(5)運用していくために必要な対策、から構成されております。このうち(5)に定めている訓練として、シナリオに基づく緊急事態を想定した避難訓練を継続的に実施しております。また、国内では、リスク分散や代替拠点として九州工場を新たに建設し、2019年度から稼働しております。買収、提携、事業統廃合等に関するリスク当社は、常に保有する経営資源の効率的運用を考え、企業価値の最大化を追求するように努めております。将来もこの過程において、他社事業の買収や他社への出資、他社との提携、事業の統廃合や合理化・独立化等の施策を実行することが考えられます。しかしながら実行後、市場の変化や施策の成果が予想を下回ることなどで、のれんなどの保有リスク資産の価値下落による損失等が発生する可能性があります。買収、提携、事業統合の検討を行う際には、十分な情報を収集し、将来の回収計画を綿密に立てて、計上する資産であるのれんや他の固定資産が将来減損される可能性が小さいことを関係部門で十分に確認した後に取締役会で決定しております。実行後は、適時に減損兆候の判定を行って減損等のリスクを把握、計画を下回っている対象事業会社はその原因を分析し必要に応じて事業計画の見直し等で計画収益が回収できるように努めております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等情報漏洩リスク当社は社内で発生するものだけではなく、お客様など取引先の同意や機密保持契約に基づいて取得した個人情報を含む多くの情報を保有しております。万が一、何らかの情報漏洩が発生した場合には、情報管理に関する法的責任を問われる可能性や当社への信頼性が低下する可能性があります。情報セキュリティポリシー、情報管理セキュリティ規程を制定し、取得した個人情報については、個人情報保護規程や特定個人情報取扱規程を定め、厳重な管理と漏洩防止に努めております。規程の厳格な運用のために、情報管理セキュリティ委員会を設置し、社内横断の情報管理セキュリティ対策企画と社員教育、モニタリングを継続実施しております。一方、端末の紛失・盗難に伴う情報漏洩を防止する物理的な対策として、データを保管できないパソコンを採用し、データやシステムはサーバ上でしか利用できないクラウド環境を完備しております。公開Webサイトなどへの外部からのサイバー攻撃対策については、外部の専門家と連携して、適切なサーバ構築を始め、フィッシング対策、ウィルス対策、パスワード・ID管理、セキュリティ対策機器導入・監視等の各種セキュリティ対策を講じております。また、情報漏洩などのインシデントが発生した際に、迅速に実態把握と影響を最小限にする対応ができるよう、全社クライシスコミュニケーションマニュアルに組み込み、備えをしております。
FY2020|7,161 文字
2【事業等のリスク】当社グループ(以下、本項目においては当社と総称)は、経営の基本方針(1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)会社の経営の基本方針をご参照下さい)としております企業活動の遂行・達成に影響を及ぼすさまざまなリスクを適切に把握し、その未然防止及び発生時の影響最小化と再発防止を、経営における重要な課題と位置付けております。その上で、当社全体のリスクマネジメント体制を構築し、その実践を推進するとともに継続的に事業等のリスク管理の見直し、改善を実施しております。取締役会では、行動規範、倫理規程を監督すると同時に各部門長より報告されるリスクを分析・評価することによって改善策を審議し決定しております。監査等委員は、法令で定められた任期中、各種の監査等を実施することで責務を果たしております。また、ESG委員会で当連結会計年度末現在においては事業上リスクとなる可能性があると考えられる主な12の事項を定め、同委員会で討議し必要に応じて適切な対応を行っております。この事項に該当しない喫緊のリスクを認識した場合は、ESG委員会で速やかに討議し対応することになっております。以下の12の主要なリスクは、当有価証券報告書提出日(2021年3月29日)時点において当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があると認識している重要な事業上のリスク事項ですが、さまざまな対応策等の効果もあって現在のところいずれも経営に重大な影響を与えるまでにはリスクの顕在化には至っておりません。また、今後顕在化する可能性の程度や時期は未確定です。なお、記載している主要なリスク以外にもリスクは存在し、将来当社が影響を受ける可能性があるリスクはここに掲げた事項に限定されるものではありません。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等競争下の販売環境に関するリスク当社の主要商品の国内及び海外市場での競争は、景気や市場環境によっては、価格及び商品ラインの両面におきまして、さらに厳しいものになる可能性があります。消費者向けの商品という性格上、当社の主要商品は常に厳しい競争にさらされており、競合他社からも新商品が次々と発売されております。販売環境は、当社の製造コスト及び経費節減やマーケティング等の努力の如何にかかわらず、顧客の消費行動の変化や競合会社の対応によっても左右されます。こうした販売環境に対し当社が適切に対応出来ない場合、売上や損益等に悪影響を与える可能性があります。個々の国・地域の生活実態や消費実態を徹底的にリサーチし、文化や生活環境に合わせた商品開発を行い、景気の影響を受けにくい商品提供に努めております。こうしたリサーチや市場分析手法を展開エリアや国の拡大にも活用し、安定した業績拡大を図っております。また、生産面では調達コスト低減や生産効率の改善でコストを抑制し、営業面ではオンラインチャネルも含めた販売先の拡充に努めるとともに、デジタル技術を活用した顧客視点に立った売り方や買い方を小売店に提案することによって営業力を強化し、競争力の維持向上に努めております。さらに、海外の現地子会社に権限委譲を進め、顧客の消費行動の変化に迅速に対応出来る態勢作りを行っております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等人口動態の変化に関するリスク日本では、出生数の減少が長期間継続しており、乳幼児と月経期間のある女性の人口は減少傾向にあります。また、当社が事業展開している海外の一部の国においても同様の傾向が見られます。こうした人口構成の変化により、当社の中核事業であるベビーケア関連商品並びにフェミニンケア関連商品の当該国における需要は減少する可能性があります。また、当社では事業遂行に必要な優秀な人材確保・育成に努める必要があると考えております。一方で少子高齢化社会の進行に伴い、人材の確保は激しさを増しております。人材確保や育成が計画通り進まない場合、事業活動に影響を与える可能性があります。世界中の人々が平等で不自由なく、その人らしさを尊重し、やさしさで包み支え合う、心つながる豊かな社会である「共生社会」の実現に寄与することをミッションとし、赤ちゃんからお年寄りまで全ての生活者と、パートナーアニマル(ペット)が抱えるさまざまな負担からの解放を促し、生きる楽しさを満足することに貢献する商品とサービスを世界のあらゆる地域・国の中でバランスよく展開することで人口動態の影響を受けにくい企業活動を目指しております。また、市場の成長ステージに応じた商品戦略により、対象人口が減少してもラインアップ多様化や商品価値訴求で需要の維持拡大に努めております。労働力人口減少の対策として、国籍・性別・年齢・障がいの有無に関わらず多様な人材が、強みを活かしていきいきと活躍でき働きがいを実感する職場環境づくりを推進しております。具体的には、個々のキャリアビジョン・キャリアプランに基づいた育成計画や適材適所の人員配置、四半期評価・階層別研修を実施することで成長機会を提供し、自ら課題設定し解決できる人材の輩出を目指しております。また、働き方や働きがいは自分で決めることを促すために、リモートワークの導入やコアタイムを撤廃、働く場所や時間の選択肢を増やし、創造性・生産性を高める柔軟な働き方を進めております。さらにシニア人材の活性化、女性活躍推進等にも積極的に取組んでおります。海外事業リスク当社は、中国、インドネシア、タイ、インド、中東地域、ブラジル等で商品の製造を行っております。海外における事業展開では、為替相場の変動により原材料価格や設備費用へ相当の影響を受ける可能性があります。当該国の規制、経済環境及び社会的・政治的情勢によっては、市場が大きく変化し当社の事業活動や保有資産の価値に影響を与える可能性もあります。また、在外連結子会社の当該国通貨建での財務諸表は、連結財務諸表作成に際し円に換算されるため、円高時には当社の財政状態及び経営成績にマイナスの影響を与えます。貿易取引では、製造拠点の稼働状況や為替等による収益性の観点から、場合によって出荷拠点を変更することで安定的な輸出入や収益の確保を図っております。為替変動に対しては、原材料仕入を含めた外貨建取引や保有債権・債務を総合的に勘案した為替ヘッジにより、リスクの最小化に努めております。また、安定的な株主還元や当社内資金循環にも寄与するよう、投資予定を上回る資金を保有する在外連結子会社からは配当を積極的に実行し、在外資産の円高でのマイナス影響を抑制する仕組みを構築しております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等原材料価格変動リスク当社はメーカーとして、原材料価格の変動リスクに直面しております。現在、多くの仕入先からクロスボーダーで原材料を購入しており、特にパルプなどの原材料は、海外の仕入先から調達し、その取引は通常ドル建てになっております。為替の変動幅次第では、原材料費用が増大する可能性があります。また、石油・ナフサ・パルプなどの粗原料市況価格の変動も材料価格へ影響を与えます。主要な原材料価格の動向分析や将来価格の予測を行い、仕入の調整や原価見通しを定期的に改定して収益管理に反映しております。輸入が中断する不測の事態に備え、為替の輸入価格への変動リスクを抑制するためにも、現地・特恵関税国での調達先を絶えず開拓し、総合的な視点で安定的な原材料の仕入に努めております。また、海外事業リスクの事項で記載した為替ヘッジにより、為替による原材料費用の増大にも備えております。また、原材料の使用量を減少させ素材の機能性を高めるような研究も進めております。環境問題に関するリスク資源の枯渇の懸念や海洋プラスチックなどによる海洋汚染、生態系の破壊など地球的な規模で環境課題が増大し、環境保全や環境負荷低減などの取り組みが世界的に推進されております。紙おむつや生理用品などの使い捨て商品を製造する当社にとって、地球環境に配慮したモノづくりは、おろそかにできない重要な課題であります。また、当社は国内及び海外の環境法規制の遵守に努めておりますが、廃棄物等の管理が不適切で法令や規程に反することがあれば、生産制限等の法的な措置を受けたり、当社の社会的信用に影響を及ぼしたりする可能性があります。循環型モデルとして、2015年から使用済み紙おむつの再資源化プロジェクトに取り組み、パルプとSAP(高分子吸収材)の再資源化とリサイクルパルプを使用した紙おむつ等の試作品製作に成功しました。また、当連結会計年度で終了する「Eco Plan 2020」に替わる「環境目標2030」の設定や、2020年10月に公表した「Kyo-sei Life Vision 2030」において環境問題に対する数値目標を設定し、これを達成するための具体的な取り組みを策定し、実行しております。このほか、環境基本方針、環境行動指針を制定し、環境活動への取り組みを強化するとともに、全社員の環境意識を高めることで環境法規則の遵守にもつなげております。気候変動に関するリスク年々高まる気候変動の影響が深刻度を増し、パリ協定では世界の平均気温の上昇を抑制することが合意事項になり、また、金融安定理事会(FSB)が設置した気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)は企業の気候関連財務情報の開示を促していく提言を行っております。世界的に平均気温上昇抑制等の気候変動に対する緩和策と適応策が取られなかった場合、当社商品の主要原材料である森林由来の原料価格の高騰やエネルギー価格の大幅な変動、研究者の指摘にある当社が注力しているアジアが最も影響を受けるなどの可能性があります。また、当社が気温上昇抑制につながるCO₂の削減等の取り組みやその開示が不十分な場合、当社の社会的信用の低下に至る可能性があります。当社は、パリ協定の2℃シナリオに貢献するべく、2018年6月にSBT(Science-Based Targets/科学的根拠に基づく目標)イニシアチブより2050年までの削減計画に対する認定を受けております。またTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures/気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同表明を行い、枠組みに則った報告を実施しております。一方、「2050年CO₂排出ゼロ社会」の実現に向け、代表取締役社長執行役員が主体的に目標設定と進捗管理の指揮をとり、全社員で「Kyo-sei Life Vision 2030」で打ち出した、事業展開に用いる全ての電力に占める再生可能電力比率100%達成を目指します。その他、プロダクトライフサイクル全体を通じた排出量の抑制につながるよう、サプライチェーンに携わる全ての関係者への積極的な働きかけを行っております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等商品の信頼性に関するリスク当社は消費者向け商品のメーカー・販売業者として、創業以来、商品の品質や安全性に関連して経営に大きな影響がある多額の補償金問題などは経験したことはございません。しかしながら、商品の製造・販売時に予期しなかった重大な品質や安全性等に関する問題が発生した場合には、当社商品の信頼性が大きく低下する可能性があります。当社の商品は直接肌に触れる商品が多く、安心してご使用頂けるよう、品質と安全性の向上、正しい情報の伝達のための適正な表記に努めており、また原材料の調達から開発、製造、販売、廃棄にいたるまで全ての工程におきまして、関連法規を遵守するだけでなく自社で厳しい基準を設定して安全性のチェックを行っております。当社商品に関するクレームがあった場合は、その多少にかかわらず、迅速な究明や対処をし、商品の信頼性が低下しないよう体制を整えております。法令の遵守違反に関するリスク当社や当社社員が、国内及び海外の独占禁止法や不正競争防止法、税法などの法令に違反して、例えば、取引に際して不当な要求をしたり、公的手続のため贈賄を行なったりして、公的な罰則等を受けた場合、当社の企業業績や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。「ユニ・チャームグループ行動憲章」に各ステークホルダーに向けた誓いを実現するために心掛ける行動に該当する法令を記載して、腐敗防止等のコンプライアンス意識を向上させるとともに、毎年社員意識調査でもモニタリングを実施しております。また、法令等の遵守に関する意識向上と問題の発生を未然に防止することを目的に、新入社員や海外赴任者向け研修においてコンプライアンスに関するテーマを取り上げ、さらに全社員を対象にしたeラーニングにおいてもコンプライアンスに関する講座を設け、法令遵守を徹底しております。特許、商標など知的財産権に関するリスク当社の保有する知的財産権に関して、第三者等が何らかの侵害を行った場合、期待される収益が失われるなど多大な損害を被る恐れがあります。一方で、当社が認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害した場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や当社の事業活動が制限される可能性があります。第三者等の侵害、不当な権利行使に対しては訴訟など断固とした姿勢で臨み、当社内で密接に協働するとともに、各国政府とも連携を図り、権利侵害品や模倣品を排除しております。一方、特許や商標、景品表示法などに関する社内コンプライアンス教育ではOFF-JTやOJT、eラーニングを組み合わせることで、当社及び他社の知的財産の保護・尊重を浸透させております。災害や事故に関するリスク当社は、大地震や大規模自然災害、火災、事故等によって生じる製造や販売の中断による損失を最小限に抑えるため、事業継続計画(BCP)に基づき、製造や物流拠点間での連携や迅速な情報システム、管理機能回復が可能な体制を整えております。2020年6月の当社インドの工場火災ではBCPが機能して、インドの国内工場だけでなく、他国の工場からの供給体制を迅速に整え、火災による販売の落ち込みを最小限にとどめることが出来ました。しかしながら、予測を上回る災害や事故等の発生により、製造の継続、原材料の確保、商品の安定供給などに支障が生じる可能性があります。事業継続計画(BCP)は、(1)基本要件、(2)社員及びその家族の安全確保と安否確認、(3)事業を継続させるための具体的な対策、(4)事業継続とともに対応すべき重要事項、(5)運用していくために必要な対策、から構成されております。このうち(5)に定めている訓練として、シナリオに基づく緊急事態を想定した避難訓練を継続的に実施しております。また、国内では、リスク分散や代替拠点として九州工場を新たに建設し、2019年度から稼働しております。 リスク事項リスクの内容・当社への影響当社の主な対応策等買収、提携、事業統廃合等に関するリスク当社は、常に保有する経営資源の効率的運用を考え、企業価値の最大化を追求するように努めております。将来もこの過程におきまして、他社事業の買収や他社への出資、他社との提携、事業の統廃合や合理化・独立化等の施策を実行することが考えられます。しかしながら実行後、市場の変化や施策の成果が予想を下回ることなどで、のれんなどの保有リスク資産の価値下落による損失等が発生する可能性があります。買収、提携、事業統合の検討を行う際には、十分な情報を収集し、将来の回収計画を綿密に立てて、計上する資産であるのれんや他の固定資産が将来減損される可能性が小さいことを関係部門で十分に確認した後に取締役会で決定しております。実行後は、適時に減損兆候の判定を行って減損等のリスクを把握、計画を下回っている対象事業会社はその原因を分析し必要に応じて事業計画の見直し等で計画収益が回収出来るように努めております。情報漏洩リスク当社は社内で発生するものだけではなく、お客様など取引先の同意や機密保持契約に基づいて取得した個人情報を含む多くの情報を保有しております。万が一、何らかの情報漏洩が発生した場合には、情報管理に関する法的責任を問われる可能性や当社への信頼性が低下する可能性があります。情報セキュリティポリシー、情報管理セキュリティ規程を制定し、取得した個人情報につきましては、個人情報保護規程や特定個人情報取扱規程を定め、厳重な管理と漏洩防止に努めております。規程の厳格な運用のために、情報管理セキュリティ委員会を設置し、社内横断の情報管理セキュリティ対策企画と社員教育、モニタリングを継続実施しております。一方、端末の紛失・盗難に伴う情報漏洩を防止する物理的な対策として、データを保管できないパソコンを採用し、データやシステムはサーバ上でしか利用できないクラウド環境を完備しております。公開Webサイトなどへの外部からのサイバー攻撃対策につきましては、外部の専門家と連携して、適切なサーバ構築を始め、フィッシング対策、ウィルス対策、パスワード・ID管理、セキュリティ対策機器導入・監視等の各種セキュリティ対策を講じております。また、情報漏洩などのインシデントが発生した際に、迅速に実態把握と影響を最小限にする対応ができるよう、全社クライシスコミュニケーションマニュアルに組込み、備えをしております。
FY2019|2,810 文字
2【事業等のリスク】当社グループ(以下、本項目においては当社と総称)の財政状態及び経営成績は、今後起こり得る様々な要因から大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社の事業上リスクとなる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、文中における将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(2020年3月26日)現在において当社が判断したものでありますが、ここに掲げた事項にリスクが限定されるものではございません。 (1)競争下の販売環境に関するリスク当社の主要商品の国内及び海外市場での競争は、景気や市場環境によっては、価格及び商品ラインの両面において、さらに厳しいものになる可能性があります。消費者向けの商品という性格上、当社の主要商品は常に厳しい価格競争にさらされており、競合他社からも新商品が次々と発売されております。販売環境は、当社の製造コスト及び経費節減やマーケティング等の努力の如何にかかわらず、顧客の消費行動の変化や競合会社の対応によっても左右されます。こうした販売環境に対し当社が適切に対応出来ない場合、売上や損益等に悪影響を与える可能性があります。 (2)人口構成に関するリスク日本では、出生数の減少が長期間継続しており、乳幼児と月経期間のある女性の人口は減少傾向にあります。また、当社が事業展開している海外の一部の国においても同様の傾向が見られます。こうした人口構成の変化により、当社の中核事業であるベビーケア関連商品並びにフェミニンケア関連商品の当該国における需要は減少する可能性があります。また、当社では事業遂行に必要な優秀な人材確保・育成に努める必要があると考えております。一方で少子高齢化社会の進行に伴い、人材の確保は激しさを増しております。人材確保や育成が計画通り進まない場合、事業活動に影響を与える可能性があります。 (3)海外事業リスク当社は、中国、インドネシア、タイ、中東地域、ブラジル等で商品の製造を行っております。海外における事業展開では、為替相場の変動により原材料価格や設備費用が相当の影響を受ける可能性があります。当該国の規制、税制、経済環境及び社会的・政治的情勢によっては、市場が大きく変化し当社の事業活動や保有資産の価値に影響を与える可能性もあります。また、在外連結子会社の当該国通貨建での財務諸表は、連結財務諸表作成に際し円に換算されるため、円高時には当社の財政状態及び経営成績にマイナスの影響を与えます。 (4)原材料価格変動リスク当社はメーカーとして、原材料価格の変動リスクに直面しております。現在、多くの仕入先から原材料を購入しており、特にパルプなどの原材料は、海外の仕入先から調達し、その取引は通常ドル建てになっております。その他ドル建取引や保有債権・債務を総合的に勘案した為替ヘッジにより、為替変動によるリスクを最小限にするよう努力しておりますが、為替の変動幅次第では、原材料費用が増大する可能性があります。 (5)商品の信頼性に関するリスク当社は消費者向け商品のメーカー・販売業者として、原材料及び商品の品質や安全性につきましては、関連法規を遵守するだけでなく、自社で厳しい基準を設定しております。また、顧客から当社商品に関するクレームがあった場合は、その多少にかかわらず、迅速な究明や対処をし、商品の信頼性が低下しないよう体制を整えております。こうしたことで、当社は創業以来、商品の品質や安全性に関連して経営に大きな影響がある多額の補償金問題などは経験したことはございません。しかしながら、商品の製造・販売時に予期しなかった重大な品質や安全性等に関する問題が発生した場合には、当社商品の信頼性が大きく低下する可能性があります。 (6)法令の遵守違反に関するリスク当社は高い倫理観を持ちあわせた公正な取引を行うため、国内及び海外の独占禁止法や不正競争防止法、税法などの法令を遵守する対策や仕組みを設定して取締役及び社員に徹底しております。しかしながらこうした措置にもかかわらず法令に違反して、例えば、取引に際して不当な要求をしたり、公的手続のため贈賄を行なったりして、公的な罰則等を受けた場合、当社の企業業績や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 (7)特許、商標など知的財産権に関するリスク当社の保有する知的財産権に関して、第三者等が何らかの侵害を行った場合、期待される収益が失われるなど多大な損害を被る恐れがあります。一方で、当社が認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害した場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や当社の事業活動が制限される可能性があります。 (8)環境問題に関するリスク当社はメーカーとして、国内及び海外の環境法規制を遵守しており、汚染の予防と資源の有効活用に取り組んでおります。重点テーマとして廃棄物の削減、持続可能な原料調達、気候変動への対策として中長期的な改善を推進しております。当社としては、現行の法律や規制が当社の財政状態及び経営成績に悪影響を与えることはないと考えておりますが、将来の新たな法的規制や変更により影響を受ける可能性があります。 (9)災害や事故に関するリスク当社は、大地震や大規模自然災害、火災、事故等によって生じる製造や販売の中断による損失を最小限に抑えるため、事業継続計画(BCP)に基づき、製造や物流拠点間での連携や迅速な情報システム、管理機能回復が可能な体制を整えており、リスク分散や代替拠点として九州工場を新たに建設し、当期より稼働しております。しかしながら、予測を上回る災害や事故等の発生により、製造の継続、原材料の確保、商品の安定供給などに支障が生じる可能性があります。 (10)買収、提携、事業統廃合等に関するリスク当社は、常に保有する経営資源の効率的運用を考え、企業価値の最大化を追求するように努めてまいりました。将来もこの過程において、十分な情報を収集した上で、他社事業の買収や他社への出資、他社との提携、事業の統廃合や合理化・独立化等の施策を実行することが考えられます。しかしながら事後、市場の変化や施策の成果が予想を下回ることなどで、のれんなどの保有資産の価値下落による減損損失等が発生する可能性があります。 (11)情報漏洩リスク当社は社内で発生するものだけではなく、お客様など取引先の同意や機密保持契約に基づいて入手した個人情報を含む多くの情報を保有しております。情報セキュリティポリシーを制定し、情報セキュリティ環境を実現する上で必要な行動指針、ルール、環境に関する要件を規定し、役員及び社員への教育と徹底に努めておりますが、万が一、何らかの情報漏洩が発生した場合には、情報管理に関する法的責任を問われる可能性や当社への信頼性が低下する可能性があります。
FY2018|2,677 文字
2【事業等のリスク】当社グループ(以下、本項目においては当社と総称)の財政状態及び経営成績は、今後起こり得る様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社の事業上リスクとなる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、文中における将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(2019年3月28日)現在において当社が判断したものでありますが、ここに掲げた事項にリスクが限定されるものではございません。 (1)競争下の販売環境に関するリスク当社の主要商品の国内及び海外市場での競争は、景気や市場環境によっては、価格及び商品ラインの両面において、さらに厳しいものになる可能性があります。消費者向けの商品という性格上、当社の主要商品は常に厳しい価格競争にさらされており、競合他社からも新商品が次々と発売されております。販売環境は、当社の製造コスト及び経費節減やマーケティング等の努力の如何にかかわらず、顧客の消費行動の変化や競合会社の対応によっても左右されます。こうした販売環境に対し当社が適切に対応出来ない場合、売上や損益等に悪影響を与える可能性があります。 (2)人口構成に関するリスク日本では、出生数の減少が長期間継続しており、乳幼児と月経期間のある女性の人口は減少傾向にあります。また、当社が事業展開している海外の一部の国においても同様の傾向が見られます。こうした人口構成の変化により、当社の中核事業であるベビーケア関連商品並びにフェミニンケア関連商品の当該国における需要は減少する可能性があります。 (3)海外事業リスク当社は、中国、インドネシア、タイ、中東地域、ブラジル等で商品の製造を行っております。海外における事業展開では、為替相場の変動により原材料価格や設備費用へ相当の影響を受ける可能性があります。当該国の規制、経済環境及び社会的・政治的情勢によっては、市場が大きく変化し当社の事業活動や保有資産の価値に影響を与える可能性もあります。また、在外連結子会社の当該国通貨建での財務諸表は、連結財務諸表作成に際し円に換算されるため、円高時には当社の財政状態及び経営成績にマイナスの影響を与えます。 (4)原材料価格変動リスク当社はメーカーとして、原材料価格の変動リスクに直面しております。現在、多くの仕入先から原材料を購入しており、特にパルプなどの原材料は、海外の仕入先から調達し、その取引は通常ドル建てになっております。その他ドル建取引や保有債権・債務を総合的に勘案した為替ヘッジにより、為替変動によるリスクを最小限にするよう努力しておりますが、為替の変動幅次第では、原材料費用が増大する可能性があります。 (5)商品の信頼性に関するリスク当社は消費者向け商品のメーカー・販売業者として、原材料及び商品の品質や安全性につきましては、関連法規を遵守するだけでなく、自社で厳しい基準を設定しております。また、顧客から当社商品に関するクレームがあった場合は、その多少にかかわらず、迅速な究明や対処をし、商品の信頼性が低下しないよう体制を整えております。こうしたことで、当社は創業以来、商品の品質や安全性に関連して経営に大きな影響がある多額の補償金問題などは経験したことはございません。しかしながら、商品の製造・販売時に予期しなかった重大な品質や安全性等に関する問題が発生した場合には、当社商品の信頼性が大きく低下する可能性があります。 (6)法令の遵守違反に関するリスク当社は高い倫理観を持ちあわせた公正な取引を行うため、国内及び海外の独占禁止法や不正競争防止法、税法などの法令を遵守する対策や仕組みを設定して取締役及び社員に徹底しております。しかしながらこうした措置にもかかわらず法令に違反して、例えば、取引に際して不当な要求をしたり、公的手続のため贈賄を行なったりして、公的な罰則等を受けた場合、当社の企業業績や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 (7)特許、商標など知的財産権に関するリスク当社の保有する知的財産権に関して、第三者等が何らかの侵害を行った場合、期待される収益が失われるなど多大な損害を被る恐れがあります。一方で、当社が認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害した場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や当社の事業活動が制限される可能性があります。 (8)環境問題に関するリスク当社はメーカーとして、国内及び海外の環境法規制を遵守しており、汚染の予防と資源の有効活用に取り組んでおります。重点テーマとして資源循環、持続可能な原料調達、気候変動適応として中長期的な改善を推進しております。当社としては、現行の法律や規制が当社の財政状態及び経営成績に悪影響を与えることはないと考えておりますが、将来の新たな法的規制や変更により影響を受ける可能性があります。 (9)災害や事故に関するリスク当社は、大地震や大規模自然災害、火災、事故等によって生じる製造や販売の中断による損失を最小限に抑えるため、事業継続計画(BCP)に基づき、製造や物流拠点間での連携や迅速な情報システム、管理機能回復が可能な体制を整えており、リスク分散や代替拠点として九州工場を新たに建設いたしました。しかしながら、予測を上回る災害や事故等の発生により、製造の継続、原材料の確保、商品の安定供給などに支障が生じる可能性があります。 (10)買収、提携、事業統廃合等に関するリスク当社は、常に保有する経営資源の効率的運用を考え、企業価値の最大化を追求するように努めてまいりました。将来もこの過程において、十分な情報を収集した上で、他社事業の買収や他社への出資、他社との提携、事業の統廃合や合理化・独立化等の施策を実行することが考えられます。しかしながら事後、市場の変化や施策の成果が予想を下回ることなどで、のれんなどの保有資産の価値下落による損失等が発生する可能性があります。 (11)情報漏洩リスク当社は社内で発生するものだけではなく、お客様など取引先の同意や機密保持契約に基づいて入手した個人情報を含む多くの情報を保有しております。情報セキュリティポリシーを制定し、情報セキュリティ環境を実現する上で必要な行動指針、ルール、環境に関する要件を規定し、役員及び社員への教育と徹底に努めておりますが、万が一、何らかの情報漏洩が発生した場合には、情報管理に関する法的責任を問われる可能性や当社への信頼性が低下する可能性があります。
FY2017|2,379 文字
4【事業等のリスク】当社グループ(以下、本項目においては当社と総称)の財政状態及び経営成績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社の事業上リスクとなる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、文中における将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(2018年3月29日)現在において当社が判断したものでありますが、ここに掲げた事項にリスクが限定されるものではございません。 (1)競争下の販売環境に関するリスク当社の主要商品の国内及び海外市場での競争は、景気や市場環境によっては、価格及び商品ラインの両面において、さらに厳しいものになる可能性があります。消費者向けの商品という性格上、当社の主要商品は常に厳しい価格競争にさらされており、競合他社からも新商品が次々と発売されております。販売環境は、当社の製造コスト及び経費節減やマーケティング等の努力の如何にかかわらず、顧客の消費行動の変化や競合会社の対応によっても左右されます。こうした販売環境に対し当社が適切に対応出来ない場合、売上や損益等に悪影響を与える可能性があります。 (2)人口構成に関するリスク日本では、出生数の減少が長期間継続しており、乳幼児と月経期間のある女性の人口は減少傾向にあります。また、当社が事業展開している海外の一部の国においても同様の傾向が見られます。こうした人口構成の変化により、当社の中核事業であるベビーケア関連商品並びにフェミニンケア関連商品の当該国における需要は減少する可能性があります。 (3)海外事業リスク当社は、中国、インドネシア、タイ、中東地域、ブラジル等で商品の製造を行っております。海外における事業展開では、為替相場の変動により原材料価格や設備費用へ相当の影響を受ける可能性があります。また、当該国の規制、経済環境及び社会的・政治的情勢によっては、市場が大きく変化し当社の事業活動に影響を与える可能性があります。 (4)原材料価格変動リスク当社はメーカーとして、原材料価格の変動リスクに直面しております。現在、多くの仕入先から原材料を購入しており、特にパルプなどの原材料は、海外の仕入先から調達し、その取引は通常ドル建てになっております。その他ドル建取引や保有債権・債務を総合的に勘案した為替ヘッジにより、為替変動によるリスクを最小限にするよう努力しておりますが、為替の変動幅次第では、原材料費用が増大する可能性があります。 (5)商品の信頼性に関するリスク当社は消費者向け商品のメーカー・販売業者として、原材料及び商品の品質や安全性につきましては、関連法規を遵守するだけでなく、自社で厳しい基準を設定しております。また、顧客から当社商品に関するクレームがあった場合は、その多少にかかわらず、迅速な究明や対処をし、商品の信頼性が大きく低下しないような体制を整えております。こうしたことで、当社は創業以来、商品の品質や安全性に関連して経営に大きな影響がある多額の補償金問題などは経験したことはございません。しかしながら、商品の製造・販売時に予期しなかった重大な品質や安全性等に関する問題が発生した場合には、当社商品の信頼性が大きく低下する可能性があります。 (6)特許、商標など知的財産権に関するリスク当社の保有する知的財産権に関して、第三者等が何らかの侵害を行った場合、期待される収益が失われるなど多大な損害を被る恐れがあります。一方で、当社が認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害した場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や当社の事業活動が制限される可能性があります。 (7)環境問題に関するリスク当社はメーカーとして、国内及び海外の環境法規制を遵守しており、汚染の予防と資源の有効活用に取り組んでおります。重点テーマとして資源循環、持続可能な原料調達、気候変動適応として中長期的な改善を推進しております。当社としては、現行の法律や規制が当社の財政状態及び経営成績に悪影響を与えることはないと考えておりますが、将来の新たな法的規制や変更により影響を受ける可能性があります。 (8)災害や事故に関するリスク当社は、大地震や大規模自然災害、火災、事故等によって生じる製造や販売の中断による損失を最小限に抑えるため、事業継続計画(BCP)に基づき、製造や物流拠点間での連携や迅速な情報システム、管理機能回復が可能な体制を整えており、リスク分散や代替拠点として九州工場の建設に着手しております。しかしながら、予測を上回る災害や事故等の発生により、製造の継続、原材料の確保、商品の安定供給などに支障が生じる可能性があります。 (9)買収、提携、事業統廃合等に関するリスク当社は、常に保有する経営資源の効率的運用を考え、企業価値の最大化を追求するように努めてまいりました。将来もこの過程において、十分な情報を収集した上で、他社事業の買収や他社への出資、他社との提携、事業の統廃合や合理化・独立化等の施策を実行することが考えられます。しかしながら事後、市場の変化や施策の成果が予想を下回ることなどで、保有資産の価値下落による損失等が発生する可能性があります。 (10)情報漏洩リスク当社は社内で発生するものだけではなく、お客様など取引先の同意や機密保持契約に基づいて入手した個人情報を含む多くの情報を保有しております。情報セキュリティポリシーを制定し、情報セキュリティ環境を実現する上で必要な行動指針、ルール、環境に関する要件を規定し、役員及び社員への教育と徹底に努めておりますが、万が一、何らかの情報漏洩が発生した場合には、情報管理に関する法的責任を問われる可能性や当社への信頼性が低下する可能性があります。
FY2016|2,330 文字
4【事業等のリスク】当社グループ(以下、本項目においては当社と総称)の財政状態及び経営成績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社の事業上リスクとなる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、文中における将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(平成29年3月31日)現在において当社が判断したものでありますが、ここに掲げた事項にリスクが限定されるものではございません。 (1)競争下の販売環境に関するリスク当社の主要商品の国内及び海外市場での競争は、景気や市場環境によっては、価格及び商品ラインの両面において、さらに厳しいものになる可能性があります。消費者向けの商品という性格上、当社の主要商品は常に厳しい価格競争にさらされており、競合他社からも新商品が次々と発売されております。販売環境は、当社の製造コスト及び経費節減やマーケティング等の努力の如何にかかわらず、顧客の消費行動の変化や競合会社の対応によっても左右されます。こうした販売環境に対し当社が適切に対応出来ない場合、売上や損益等に悪影響を与える可能性があります。 (2)人口構成に関するリスク日本では、出生数の減少が長期間継続しており、乳幼児と月経期間のある女性の人口は減少傾向にあります。また、当社が事業展開している海外の一部の国においても同様の傾向が見られます。こうした人口構成の変化により、当社の中核事業であるベビーケア関連商品ならびにフェミニンケア関連商品の当該国における需要は減少する可能性があります。 (3)海外事業リスク当社は、中国、インドネシア、タイ、中東地域、ブラジル等で商品の製造を行っております。海外における事業展開では、為替相場の変動により原材料価格や設備費用へ相当の影響を受ける可能性があります。また、当該国の規制、経済環境及び社会的・政治的情勢によっては、市場が大きく変化し当社の事業活動に影響を受ける可能性があります。 (4)原材料価格変動リスク当社はメーカーとして、原材料価格の変動リスクに直面しております。現在、多くの仕入先から原材料を購入しており、特にパルプなどの原材料は、海外の仕入先から調達し、その取引は通常ドル建てになっております。その他ドル建取引や保有債権・債務を総合的に勘案した為替ヘッジにより、為替変動によるリスクを最小限にするよう努力しておりますが、為替の変動幅次第では、原材料費用が増大する可能性があります。 (5)商品の信頼性に関するリスク消費者向け商品のメーカー・販売業者として、原材料及び商品の品質や安全性につきましては、関連法規を遵守するだけでなく、自社で厳しい基準を設定しております。また、顧客から当社商品に関するクレームがあった場合は、その多少にかかわらず、迅速な究明や対処をし、商品の信頼性が大きく低下しないような体制を整えております。こうしたことで、当社は創業以来、商品の品質や安全性に関連して経営に大きな影響がある多額の補償金問題などは経験したことはございません。しかしながら、商品の製造・販売時に予期しなかった重大な品質や安全性等に関する問題が発生した場合には、当社商品の信頼性が大きく低下する可能性があります。 (6)特許、商標など知的財産権に関するリスク当社の保有する知的財産権に関して、第三者等から何らかの侵害を受けた場合、期待される収益が失われるなど多大な損害を被る恐れがあります。一方で、当社が認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害した場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や当社の事業活動が制限される可能性があります。 (7)環境問題に関するリスク当社はメーカーとして、国内及び海外の環境基準を遵守しており、それらには大気汚染、二酸化炭素の排出、廃液の排出、産業廃棄物の取り扱いや処理に関するものが含まれております。当社としては、現行の法律や規制が当社の財政状態及び経営成績に悪影響を与えることはないと考えておりますが、将来の新たな法的規制や変更により影響を受ける可能性があります。 (8)災害や事故に関するリスク当社は、大地震や大規模自然災害、火災、事故等によって生じる製造や販売の中断による損失を最小限に抑えるため、事業継続計画(BCP)に基づき、製造や物流拠点間での連携や迅速な情報システム、管理機能回復が可能な体制を整えております。しかしながら、予測を上回る災害や事故等の発生により、製造の継続、原材料の確保、商品の安定供給などに支障が生じる可能性があります。 (9)買収、提携、事業統廃合等に関するリスク当社は、常に保有する経営資源の効率的運用を考え、企業価値の最大化を追求するように努めてまいりました。将来もこの過程において、十分な情報を収集した上で、他社事業の買収や他社への出資、他社との提携、事業の統廃合や合理化・独立化等の施策を実行することが考えられます。しかしながら事後、市場の変化や施策の成果が予想を下回ることなどで、保有資産の価値下落による損失等が発生する可能性があります。 (10)情報漏洩リスク当社は社内で発生するものだけではなく、お客様など取引先の同意や機密保持契約に基づいて入手した個人情報を含む多くの情報を保有しております。情報セキュリティポリシーを制定し、情報セキュリティ環境を実現する上で必要な行動指針、ルール、環境に関する要件を規定し、役員及び社員への教育と徹底に努めておりますが、万が一、何らかの情報漏洩が発生した場合には、情報管理に関する法的責任を問われる可能性や当社への信頼性が低下する可能性があります。