事業の概要
- ホビー関連品の企画・製造・販売壽屋は、フィギュア、プラモデル、雑貨といったホビー関連品の企画から製造、販売までを一貫して行っています。人気アニメ、ゲーム、映画キャラクターだけでなく、自社オリジナルキャラクターの商品も手掛け、顧客の要望に柔軟に対応できる製販一体型のビジネスモデルを基本としています。これにより、市場のトレンドを素早く捉え、魅力的な商品をタイムリーに提供することで収益を上げています。
- ファブレス生産体制製造は主に中国の製造会社へ委託するファブレス生産形態をとっています。これにより、自社で大規模な製造設備を持つ必要がなく、設備投資や固定費を抑えながら、企画開発や販売活動に経営資源を集中できるメリットがあります。外部の専門工場を活用することで、効率的な生産と品質維持を図り、収益性を高めています。
- 多様な販売チャネル販売は、卸売業者を通じた他社への販売が中心ですが、自社で運営する小売店舗(コトブキヤ立川本店、秋葉原館など)や、自社通信販売サイト「コトブキヤオンラインショップ」、他社ECサイトなど、複数のチャネルを展開しています。直営店舗やECサイトでは、限定品やオリジナル特典を提供することで顧客の囲い込みを図り、多様な顧客層にアプローチして売上を最大化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- ホビー関連品製造販売事業壽屋は、フィギュア、プラモデル、雑貨といったホビー関連品の企画、製造、販売、サービス活動を主軸としています。人気アニメ、ゲーム、映画キャラクターの版権使用許諾を得て商品を展開するほか、自社オリジナルキャラクターの創出にも注力しています。この事業が同社の主要な収益源であり、事業の根幹をなしています。
- 製販一体型事業展開顧客の要望に柔軟に対応するため、企画から製造、販売までを一貫して行う製販一体型の事業展開を基本としています。これにより、市場のトレンドや顧客のニーズを迅速に製品開発に反映させ、魅力的な商品を効率的に市場に投入できる体制を構築しています。製品形態はフィギュア、プラモデル、雑貨の3つに大別されます。
- 多様な販売チャネルと海外展開国内では卸売業者への販売に加え、自社運営の小売店舗(コトブキヤ立川本店、秋葉原館など)や自社ECサイト、他社ECサイトを通じて直接顧客に販売しています。海外では北米、欧州、アジアを中心にディストリビューター(販売代理店、卸売業者)を通じて自社製品を販売しており、クールジャパン需要の高まりを背景に海外売上も安定的に成長しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】 当社は、フィギュア、プラモデル、雑貨等を中心としたホビーに関わるグッズ(以下、「ホビー関連品」)の企画・製造・販売・サービス活動を主として展開しており、顧客の要望に柔軟に対応できる製販一体型の事業展開を基本としています。なお、当社は、ホビー関連品製造販売事業の単一セグメントであり、セグメントごとの記載をしておりませんので、製品形態別に記載しております。 (1) ホビー関連品の企画・製造・販売について当社では、人気アニメ/ゲーム/映画キャラクター/自社オリジナルキャラクター等のホビー関連品について、企画立案、製品開発、デザイン業務、製造管理、販売までを一貫して行っております。自社製品の生産にあたっては、自社IP(Intellectual Property:キャラクターなどの知的財産)については、当該コンテンツに関するキャラクター、ストーリー、世界観の創造と構築を実施、他社IPについては、関連する製品に係る版権の使用許諾の取得をそれぞれ行い、製品の企画立案、製品開発、自社内の造形技術者による原型製作及び製品形態のデザイン業務を本社で実施いたします。その後、国内外の卸売業者から事前に購入意向を確認し、採算性の判断を行った上で生産に移行しております。製造については主に中国の製造会社へ委託する、ファブレスの生産形態をとっております。 製品形態としましては、フィギュア、プラモデル、雑貨があります。(フィギュア)映画やアニメ、コミック、ゲーム等のキャラクター等をフィギュア化し、細部まで造り込まれたディテールや、塗装による色彩表現および質感表現等のクオリティを量産品においても維持しております。(プラモデル)映画やアニメ、コミック、ゲーム等からのメカニカルキャラクター等を組立式のキットとして立体で再現し、細部のディテールや質感表現はもとより、従来は塗装の必要があったプラモデルを未塗装でもキャラクターの配色を再現できる精密な設計を施しております。また、メカニカルな可動部分の再現やギミック(仕掛け・からくり)の再現にも重点を置き、製品化しております。(雑貨) コミックやゲーム、映画、歴史・史実等からのキャラクターやアイテムをデザイン化して、生活雑貨等にアレンジしたものとなります。単なるキャラクター雑貨では無く、当社の強みである立体表現を生かし、デザイン性にこだわった雑貨製品を展開しております。 販売形態としましては、卸売業者を中心とした他社への販売の他、当社が運営する小売店舗、当社通信販売サイト、他社媒体の各種ECサイトでの販売があります。小売店舗では、自社にて企画・製品開発を行う自社製品だけではなく、他社商品として、玩具(フィギュア)・模型(プラモデル)・キャラクターグッズ・書籍・雑貨・カードゲーム等を含むホビー関連商品を幅広く取り扱っています。顧客ニーズを敏感に読み取り、国内品のみならず海外品を含め、幅広くホビー関連品を取り扱っております。現在はコトブキヤ立川本店・コトブキヤ秋葉原館・コトブキヤ日本橋及びコトブキヤなんばを店舗運営しております。 また、店舗限定の自社製品も企画・開発・販売し、独自性のある店舗づくりを行っており、インターネットを利用したECサイトであるコトブキヤオンラインショップ(自社運営のECサイト)にて全国販売をしております。小売店舗及びECサイトにおいては、他社との差別化としてオリジナル特典や直営店舗イベント限定品の開発に注力しており、他社では購入できない商品を付加価値として提供しております。 (2) 他社版権の使用許諾を受けた製品化について 当社が企画・製造する自社製品は、主に他社が保有するキャラクター等のコンテンツの版権の使用許諾を受け、企画・製造する製品となります。版権使用の許諾を受けるには、版権元へ製品企画を申請し、製品仕様の詳細設計について承認を受け、利用の対価として使用料の支払いを行っております。他社が保有する版権は無条件で与えられるものではなく、キャラクター等をフィギュアやプラモデルへと立体化した際における再現力、表現力が認められてはじめて版権を獲得することができます。当社では従来、再現力、表現力といったクオリティ重視の製品を企画・製造してきたため、多くの版権元より評価を得て安定的な版権確保を実現しております。 なお、版権使用の許諾は当社に独占的に与えられるものではなく、同じコンテンツについて競合他社にも許諾される可能性があります。 (3) 海外展開について 自社製品は、国内をはじめ北米、欧州、アジアのディストリビューター(販売代理店、卸売業者)へ販売をしております。 アニメ・コミック・ゲームに由来する当社製品は、海外で高まるクールジャパン需要に伴い、海外向けの出荷量・売上金額ともに年々安定した成長を続けております。 ここ数年は従来の北米、欧州における販売に加え、かつては新興国と言われた東南アジアを中心とするアジア諸国の経済発展による当該地域での取引先及び取引量の増加、製造拠点からマーケットへと変貌する中国の巨大市場への進出、新規マーケットとして期待の大きい中東・南米地域での取引開始も海外販売拡大の一因となっております。当社は古くから海外キャラクター(ハリウッド映画、アメリカンコミック等)の製品化、日本のキャラクターに由来した高品質製品化に取り組んでおります。これらの商品ラインナップの幅広さも、北米・欧州地域における現地競合他社と比較した提案力の差別化、アジア諸国を中心とする新規マーケットにおける購入層への訴求力に貢献し、更なる流通の拡大を図ります。 (4) 自社開発コンテンツのライセンスについて当社は、従来より自社IP製品の開発・製造について継続的に注力しており、美少女プラモデルカテゴリーにおいて、『フレームアームズ・ガール』、『メガミデバイス』、『創彩少女庭園』、『アルカナディア』等、ロボットカテゴリーにおいては『フレームアームズ』、『ヘキサギア』等のオリジナルコンテンツを創出してまいりました。今後も当該コンテンツの魅力を強化するとともに、顧客のニーズに応える新たなコンテンツの開発・創出に引き続き取り組んでまいります。また、当該作品の海外利用権や商品化権等の二次利用権により、玩具・雑貨・ゲーム・コミック・食品・衣料メーカー等の国内外パートナー企業へ商品化許諾を行い、メディアミックス展開とプロパティ管理を行っています。 <事業系統図>
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 自社IPの創造と構築、他社IPの版権使用許諾取得、直営店限定品の提供 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 自社IPの創造と構築、他社IPの版権使用許諾、自社内の造形技術者による原型製作 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:版権使用許諾に係るロイヤリティー値上げ・契約解約 / 自然災害、感染症、事故等による操業障害 / 海外事業展開における為替・政情・法制度リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
「ハイボール」「角」「山崎」「白州」といった強力なブランド力を持つ。特に「角」は日本のウイスキー市場で圧倒的なシェアを誇り、長年培われたブランドイメージと品質への信頼が強固な無形資産となっている。近年は海外市場への展開も進めている。
スイッチングコスト★★☆☆☆
ウイスキーや焼酎といった酒類は、一度気に入った銘柄があれば、他の銘柄への乗り換えに対する抵抗感が比較的大きい。特に「サントリー」ブランドへのロイヤリティは一定程度存在するが、価格やプロモーションによっては乗り換えも起こりうる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
酒類メーカーとしての事業には、直接的なネットワーク効果はほとんど見られない。製品の普及やブランド認知は広告宣伝や流通網に依存する。
コスト優位★☆☆☆☆
酒類製造には一定の規模の設備投資や原料調達、熟成期間が必要であり、新規参入障壁は存在する。しかし、大手メーカー間でのコスト競争力に大きな差があるとは言えず、構造的なコスト優位性は限定的。
規模の経済★★★☆☆
日本の酒類市場において、同社は大手の一角を占めており、一定の生産・販売規模を持つ。特にウイスキーやRTD(Ready to Drink)分野では、効率的な生産・流通網を構築していると考えられる。しかし、アサヒビールやキリンホールディングスといった飲料・酒類総合メーカーと比較すると、規模の面で劣る部分もある。
- 高品質な造形技術と版権獲得力壽屋は、映画やアニメ、ゲームのキャラクターをフィギュアやプラモデルとして立体化する際、細部までこだわり抜いたディテールや塗装、質感表現といった高い造形技術を持っています。この再現力と表現力が版権元から高く評価されており、多くの人気コンテンツの版権を安定的に獲得できることが強みです。競合他社との差別化要因となり、魅力的な製品ラインナップを維持できています。
- 自社オリジナルIPの創出同社は、『フレームアームズ・ガール』、『メガミデバイス』、『創彩少女庭園』といった美少女プラモデルや、『フレームアームズ』、『ヘキサギア』などのロボットコンテンツといった自社オリジナルIP(知的財産)を開発・創出しています。これにより、他社版権に依存しない独自の製品展開が可能となり、ライセンス供与による二次利用権収入も得られるため、収益源の多様化とブランド価値向上に貢献しています。
- 海外市場での高い評価と展開力日本の「クールジャパン」コンテンツの人気を背景に、北米、欧州、アジアを中心に海外展開を強化しています。ハリウッド映画やアメリカンコミックのキャラクター製品化に加え、日本の高品質なキャラクター製品も提供することで、幅広い商品ラインナップを実現。現地競合他社との差別化を図り、新興市場を含む多様な地域での販売網を拡大している点が強みです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社は、「社会に貢献し、感謝される分野において常に感動と驚きを提供する健全なる№1企業であり続ける」という企業理念のもと、既存のマーケットにとらわれることなく、柔軟な事業展開を推進していく方針であります。 (2)目標とする経営指標 当社は、営業活動から生じた営業利益に、金融収支を加味した経常利益の売上高に対する比率である売上高経常利益率を主要な経営指標とし、安定的に10.0%以上とすることを目標としております。 (3)会社の経営戦略 当社が主に取り扱っている製品は、プラモデル、フィギュア、雑貨であります。今後は、これらの製品を大切にしながらも、より大きなフィールドとして、エンターテインメント分野全般を扱う会社へのシフトを目指してまいります。また、自社IP(自社で創造したキャラクターなどの知的財産)は版権使用料が発生しないため利益率が高く、キャラクター使用の範囲を縛られることもないので、複合的な製品展開ができます。 国内では自社IPの積極展開とともにエンターテインメント分野への進出、海外では流通・販売力の強化、それらに社内体制強化に伴うスピード感が一体となったときに、当社は新たな飛躍の時を迎えることができると考えています。また、新領域の拡大に向けた新たな取り組みの一環として、デジタルコンテンツを含めた当社の持続的成長のエンジンとなるようなプロジェクトも複数進行しております。 (4)経営環境及び対処すべき課題 当社を取り巻く経営環境につきましては、景気は緩やかに持ち直しの動きがみられたものの、国際的な政情不安等に起因する国内外への経済活動への影響、不安定な為替相場及びエネルギー・原材料価格の上昇などにより、依然、先行き不透明な状況が続くものと想定されます。 当社は、このような状況において、企業理念のもと、“私たちが作り出すホビーを通じて世界の人々と幸せを共有する”及び、“世界の人々に感謝される「感動と驚きのサービス」を提供し続ける”をミッションとして、企業価値の向上に取り組んでおります。 その中でも、下記の5項目を当社にとっての重点的な課題としてとらえ、その対応に取り組んでまいります。 ①自社IP拡充に向けた投資・育成当社は、従来、自社IP製品の開発・製造について継続的に注力しております。今後もオリジナルIP創出、拡充にも積極的に取り組み、収益力の強化に取り組んでまいります。また、当社の得意としている美少女及びロボットカテゴリーにおいても長期的にキャラクターを投下できるシリーズを創出するとともに、他メディアを活用したビジネスモデルを確立する必要があるものと考えております。そのために、これらを可能にする社内外のリソースを確保・育成し、ケイパビリティの底上げを図るとともに、顧客の心をつかむキャラクター、ストーリー、世界観をゼロから作り出すことができる当社の強みを活かすよう積極的に取り組んでまいります。 ②海外展開・EC機能の強化当社は、従来、国内市場と同様、海外市場での事業展開の強化が重要事項と考えており、継続的な事業拡大を図ってまいります。アジア地域においては、韓国、台湾、香港にてオープンした「プレミアムパートナーショップ」をはじめ、引き続き当社の強みである製販一体のサービスを主とした戦略的パートナーシップの拡大・拡充を図ってまいります。中国においては、上海にオープンした「プレミアムパートナーショップ」をはじめ、現地営業を担う上海現地法人、そして深圳地区で企画・製造・販売を手がける合弁会社「寿屋風正」を中心に、さらなる事業展開を推進してまいります。また、北米地域においても、イベント出展や自社運営ECサイトを設立し、マーケティング戦略のもと、市場へのアプローチを推し進めてまいります。 引き続き、海外において新たな顧客を獲得するとともに、世界各国に当社の製品・サービスをさらに浸透させるため、海外ディストリビューターとの関係強化、マーケティング活動強化、ショールーム出店及びECサイト等のネットワーク構築を図ってまいります。そして、海外展開を見据えた採用を実施するとともに、定着に向けての各種諸制度の整備に取り組んでまいります。 ③サプライチェーンの拡充自社製品を海外で製造する当社のビジネスモデル上、サプライチェーンの拡充は重要事項と捉え、継続して開拓、調査及び連携などの対応を図っております。 販売数量及び商品種類数増加に向けて、既存の製造工場、原型師などの協力会社とさらなる関係強化を図るとともに、日本の高い製造技術を背景とした「TOKYO Mark」製品の開発も順調に進行しており、「TOKYO Mark」製品をベンチマークとして現在の製品クオリティを維持向上させながら、高品質な商品を安定的に供給できる体制の整備に取り組んでまいります。引き続き、日本国内を含めた有力な新規取引先の開拓を推進してまいります。 ④プラモデル・フィギュアに続く新領域の確立当社のビジネス拡大のためには、現在対象としている顧客層のニーズに応えることのできる商品開発を推進するとともに、新規の顧客層を開拓するために新領域の事業分野での製品開発を行う必要があるものと考えております。『ARTIST SUPPORT ITEM』「ハンドモデル」は国内外のお客様に高い評価をいただきました。今後も同シリーズの拡充を図ってまいります。 当社の持つ「高品質な商品をゼロから作り出す」という強みを活かし、現状の主力分野であるプラモデル・フィギュア・グッズに留まらず、新領域の事業分野への参入とその分野から主力であるプラモデル・フィギュア・グッズに誘引するビジネスモデルの確立に取り組みます。 ⑤経営基盤の強化と人的資本投資の拡充 より正確で精度の高い情報をより速く社内に展開し意思決定の質を高めるために、BCP対策も含めたセキュリティレベルの向上を主軸に基幹システムのリプレイスを実施中であるとともに、階層別・職階別・テーマ別人材育成プログラムと連動した人事制度を拡充することにより、従業員のエンゲージメントを高め、人的資本のさらなる拡充に取り組んでまいります。 特に将来を担う人材の確保及び育成は最も重要なテーマであり、全力で取り組む課題であります。そのため、採用体制の強化を図ると共に、人事制度により柔軟な変化対応能力を持つ人材を育成してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社は、「社会に貢献し、感謝される分野において常に感動と驚きを提供する健全なる№1企業であり続ける」という企業理念のもと、既存のマーケットにとらわれることなく、柔軟な事業展開を推進していく方針であります。 (2)目標とする経営指標 当社は、営業活動から生じた営業利益に、金融収支を加味した経常利益の売上高に対する比率である売上高経常利益率を主要な経営指標とし、安定的に10.0%以上とすることを目標としております。 (3)会社の経営戦略 当社が主に取り扱っている製品は、プラモデル、フィギュア、雑貨であります。今後は、これらの製品を大切にしながらも、より大きなフィールドとして、エンターテインメント分野全般を扱う会社へのシフトを目指してまいります。また、自社IP(自社で創造したキャラクターなどの知的財産)は版権使用料が発生しないため利益率が高く、キャラクター使用の範囲を縛られることもないので、複合的な製品展開ができます。 国内では自社IPの積極展開とともにエンターテインメント分野への進出、海外では流通・販売力の強化、それらに社内体制強化に伴うスピード感が一体となったときに、当社は新たな飛躍の時を迎えることができると考えています。また、新領域の拡大に向けた新たな取り組みの一環として、デジタルコンテンツを含めた当社の持続的成長のエンジンとなるようなプロジェクトも複数進行しております。 (4)経営環境及び対処すべき課題 当社を取り巻く経営環境につきましては、景気は緩やかに持ち直しの動きがみられたものの、国際的な政情不安等に起因する国内外への経済活動への影響、不安定な為替相場及びエネルギー・原材料価格の上昇などにより、依然、先行き不透明な状況が続くものと想定されます。 当社は、このような状況において、企業理念のもと、“私たちが作り出すホビーを通じて世界の人々と幸せを共有する”及び、“世界の人々に感謝される「感動と驚きのサービス」を提供し続ける”をミッションとして、企業価値の向上に取り組んでおります。 その中でも、下記の5項目を当社にとっての重点的な課題としてとらえ、その対応に取り組んでまいります。 ①自社IP拡充に向けた投資・育成当社は、従来、自社IP製品の開発・製造について継続的に注力しております。今後もオリジナルIP創出、拡充にも積極的に取り組み、収益力の強化に取り組んでまいります。また、当社の得意としている美少女及びロボットカテゴリーにおいても長期的にキャラクターを投下できるシリーズを創出するとともに、他メディアを活用したビジネスモデルを確立する必要があるものと考えております。そのために、これらを可能にする社内外のリソースを確保・育成し、ケイパビリティの底上げを図るとともに、顧客の心をつかむキャラクター、ストーリー、世界観をゼロから作り出すことができる当社の強みを活かすよう積極的に取り組んでまいります。 ②海外展開・EC機能の強化当社は、従来、国内市場と同様、海外市場での事業展開の強化が重要事項と考えており、継続的な事業拡大を図ってまいります。アジア地域においては、韓国、台湾、香港にてオープンした「プレミアムパートナーショップ」をはじめ、引き続き当社の強みである製販一体のサービスを主とした戦略的パートナーシップの拡大・拡充を図ってまいります。中国においては、上海にオープンした「プレミアムパートナーショップ」をはじめ、現地営業を担う上海現地法人、そして深圳地区で企画・製造・販売を手がける合弁会社「寿屋風正」を中心に、さらなる事業展開を推進してまいります。また、北米地域においても、イベント出展や自社運営ECサイトを設立し、マーケティング戦略のもと、市場へのアプローチを推し進めてまいります。 引き続き、海外において新たな顧客を獲得するとともに、世界各国に当社の製品・サービスをさらに浸透させるため、海外ディストリビューターとの関係強化、マーケティング活動強化、ショールーム出店及びECサイト等のネットワーク構築を図ってまいります。そして、海外展開を見据えた採用を実施するとともに、定着に向けての各種諸制度の整備に取り組んでまいります。 ③サプライチェーンの拡充自社製品を海外で製造する当社のビジネスモデル上、サプライチェーンの拡充は重要事項と捉え、継続して開拓、調査及び連携などの対応を図っております。 販売数量及び商品種類数増加に向けて、既存の製造工場、原型師などの協力会社とさらなる関係強化を図るとともに、日本の高い製造技術を背景とした「TOKYO Mark」製品の開発も順調に進行しており、「TOKYO Mark」製品をベンチマークとして現在の製品クオリティを維持向上させながら、高品質な商品を安定的に供給できる体制の整備に取り組んでまいります。引き続き、日本国内を含めた有力な新規取引先の開拓を推進してまいります。 ④プラモデル・フィギュアに続く新領域の確立当社のビジネス拡大のためには、現在対象としている顧客層のニーズに応えることのできる商品開発を推進するとともに、新規の顧客層を開拓するために新領域の事業分野での製品開発を行う必要があるものと考えております。『ARTIST SUPPORT ITEM』「ハンドモデル」は国内外のお客様に高い評価をいただきました。今後も同シリーズの拡充を図ってまいります。 当社の持つ「高品質な商品をゼロから作り出す」という強みを活かし、現状の主力分野であるプラモデル・フィギュア・グッズに留まらず、新領域の事業分野への参入とその分野から主力であるプラモデル・フィギュア・グッズに誘引するビジネスモデルの確立に取り組みます。 ⑤経営基盤の強化と人的資本投資の拡充 より正確で精度の高い情報をより速く社内に展開し意思決定の質を高めるために、BCP対策も含めたセキュリティレベルの向上を主軸に基幹システムのリプレイスを実施中であるとともに、階層別・職階別・テーマ別人材育成プログラムと連動した人事制度を拡充することにより、従業員のエンゲージメントを高め、人的資本のさらなる拡充に取り組んでまいります。 特に将来を担う人材の確保及び育成は最も重要なテーマであり、全力で取り組む課題であります。そのため、採用体制の強化を図ると共に、人事制度により柔軟な変化対応能力を持つ人材を育成してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善やインバウンド需要の回復等により、景気は緩やかに持ち直しの動きがみられたものの、国際的な政情不安や米国の関税政策等に起因した国内外の経済活動への影響、不安定な為替相場の動向及びエネルギー・原材料価格の上昇などにより、先行きが非常に不透明な状況となっております。このような環境の中、当社は、世界各国の顧客ニーズに合わせた魅力ある新製品開発を行うとともに、自社IP(Intellectual Property:キャラクターなどの知的財産)の拡充へ向けた活動に注力してまいりました。 国内市場におきまして、プラモデル製品の展開については、自社IP製品『メガミデバイス』より「皇巫(オウブ)ツクヨミレガリア」「皇巫(オウブ)アメノウズメ 陽光(サンシャイン)」や「PUNI☆MOFU マオ」「PUNI☆MOFUトゥ」及び自社IP製品『アルカナディア』より「エルメダ」「ソフィエラ」「シャルメド」をはじめとする複数の人気アイテムを発売し、これらの製品が当該期間の売上に貢献したことにより、美少女プラモデル市場における激しい企業間競争のなか、前事業年度と比較して当該カテゴリー全体としての売上が増加しました。他方、フィギュア製品の展開では、他社IP製品においては、「HORROR美少女貞子」、『ウマ娘プリティーダービー』より「マンハッタンカフェ」及び『葬送のフリーレン』より「フリーレン」等、自社IP製品では『ARTIST SUPPORT ITEM』より「ハンドモデル/L-GRAY-」を発売し、これらの製品が当該カテゴリーの売上に貢献したものの、前事業年度と比較して売上を牽引するようなヒット製品の点数が減少した結果、当該カテゴリー全体としての売上は伸び悩みました。また、直営店舗における小売販売につきましては、「コトブキヤなんば」の開店、引き続き『VTuber』関連商品が堅調に推移したこと及び訪日外国人客の来店者数が好調であることを主要因として各店舗の売上は増加しました。北米地域におきましては、新製品や2025年3月にローンチした米国におけるECサイトのプロモーション活動と新規取引先の開拓を積極的に行ったものの、米国の関税政策の影響で下半期においては想定していた出荷ができなかったことを主たる要因として、当該地域の売上は前事業年度と比較して減少しております。アジア地域におきましては、中国を中心に、自社IP製品『メガミデバイス』より「PUNI☆MOFU マオ」や「PUNI☆MOFU トゥ」をはじめとする複数の人気アイテムが業績に貢献し、当該地域の売上が前事業年度と比較して増加しました。また、現地代理店とのプレミアムパートナー契約による当社ブランドの認知度向上の取り組みを推進いたしました。上記の結果、前事業年度と比較して、当事業年度の売上高は16,502,743千円(前年同期比0.8%増)、営業利益は1,610,468千円(前年同期比2.8%減)、経常利益は1,585,846千円(前年同期比0.9%減)、当期純利益は1,091,923千円(前年同期比1.1%減)となりました。 また、当事業年度の財政状態の概況は次のとおりであります。(流動資産) 当事業年度末における流動資産の残高は9,093,700千円で、前事業年度末に比べ964,467千円(11.9%)増加しております。これは現金及び預金の増加351,291千円、売掛金の増加100,671千円、商品及び製品の増加145,770千円及び前渡金の増加347,373千円が発生したことが主な要因であります。 (固定資産) 当事業年度末における固定資産の残高は4,355,569千円で、前事業年度末に比べ449,859千円(11.5%)増加しております。これは金型の増加32,279千円、建設仮勘定の増加59,032千円、関係会社株式の増加148,870千円、関係会社出資金の増加86,820千円及び関係会社長期貸付金の増加88,821千円が発生したことが主な要因であります。 (流動負債) 当事業年度末における流動負債の残高は3,153,684千円で、前事業年度末に比べ837,834千円(36.2%)増加しております。これは1年内償還予定の社債の減少100,000千円及び1年内返済予定の長期借入金の減少251,537千円が発生した一方で、短期借入金の増加800,000千円、未払法人税等の増加139,184千円、契約負債の増加35,473千円が発生したことが主な要因であります。 (固定負債) 当事業年度末における固定負債の残高は2,255,916千円で、前事業年度末に比べ247,232千円(9.9%)減少しております。これは退職給付引当金の増加20,942千円が発生した一方で、長期借入金の減少285,822千円が発生したことが主な要因であります。 (純資産) 当事業年度末における純資産の残高は8,039,669千円で、前事業年度末に比べ823,725千円(11.4%)増加しております。これは剰余金の配当288,269千円が発生した一方で、当期純利益1,091,923千円を計上したことにより利益剰余金が増加したことが主な要因であります。 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比べ222,103千円増加し、1,368,860千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加100,671千円、棚卸資産の増加246,934千円、前渡金の増加347,373千円及び法人税等の支払378,329千円等による資金の減少があった一方で、税引前当期純利益1,585,846千円及び減価償却費1,172,879千円及び前払費用の減少132,072千円等による資金の増加を主な要因として、1,984,443千円の収入となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入2,363,449千円による資金の増加があった一方で、定期預金の預入による支出2,492,638千円及び有形固定資産の取得による支出1,141,501千円を主な要因として、1,666,804千円の支出となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入れによる収入1,000,000千円及び長期借入れによる収入180,000千円等による資金の増加があった一方で、短期借入金の返済による支出200,000千円、長期借入金の返済による支出717,359千円及び配当金の支払額288,483千円による資金の減少を要因として、105,770千円の支出となりました。 ③生産、受注及び販売の状況当社はホビー関連品製造販売事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。a 生産実績当事業年度の生産実績は、次のとおりであります。 (単位:千円)セグメントの名称当事業年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)前年同期比(%)ホビー関連品製造販売事業9,519,13095.2合計9,519,13095.2 (注) 金額は、製造原価によっております。 b 仕入実績当事業年度の仕入実績は、次のとおりであります。 (単位:千円)セグメントの名称当事業年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)前年同期比(%)ホビー関連品製造販売事業1,763,492140.1合計1,763,492140.1 (注)金額は、仕入価格によっております。 c 販売実績当事業年度における販売実績を販路別、製品形態別に示すと、次のとおりであります。 (単位:千円)販路・製品形態当事業年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)前年同期比(%) フィギュア1,615,45073.4 プラモデル3,599,980109.0 雑貨27,96049.1国内卸売販売計5,243,39194.3 フィギュア1,708,81988.0 プラモデル2,542,002109.1 雑貨101,017477.4海外卸売販売計4,351,839101.4小売販売6,736,892105.6その他170,619117.6合計16,502,743100.8 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先前事業年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)当事業年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)GMOペイメントゲートウェイ㈱ (注)3,370,73920.63,658,18322.2宮沢模型㈱2,350,80814.42,599,22515.8 (注)当該相手先の金額は、一般顧客に対する回収代行委託金額であります。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討の内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債及び事業年度における収益・費用の数値に影響を与える確かな見込みに基づく見積りにより行われておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの結果と異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しておりますが、財務諸表の作成にあたって用いた特に重要な会計上の見積り及び仮定については下記のとおりであります。 (棚卸資産の評価) 当社は、棚卸資産について、正味売却価額が簿価を下回った場合、正味売却価額まで簿価の切下げを行っております。また、一定期間以上の滞留が認められる棚卸資産については、販売の実現可能性が相当程度低下していると仮定し、期間の経過に応じ、規則的に簿価を切下げる方法を採用しております。さらに処分見込の棚卸資産については、処分見込価額まで簿価の切下げを行っております。 なお、規則的な簿価の切下げについては、販売実績や処分実績に基づき実施しておりますが、市場環境の著しい変化により、棚卸資産の保有状況と過去の実績に乖離が生じた場合には、翌事業年度の財務諸表において、棚卸資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。 (繰延税金資産の回収可能性) 当社は、繰延税金資産の認識について、将来の事業計画に基づく課税所得の発生時期及び金額を基礎として見積りを実施しております。 将来の不確実な経済状況や市場環境の著しい変化等により、実際に発生した課税所得の金額や時期が見積りと乖離が生じた場合には、翌事業年度の財務諸表において、繰延税金資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。 ② 財政状態の分析 財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。 ③ 経営成績の分析(売上高) 概要及び売上高の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。 (売上原価、販売費及び一般管理費) 売上原価は前事業年度に比べ51,281千円(0.5%)減少し、11,136,852千円となりました。これは主に、当期製品製造原価の減少によるものであります。また、販売費及び一般管理費は前事業年度に比べ220,751千円(6.2%)増加し、3,755,421千円となりました。これは給与手当等の人件費の増加を主な要因としております。 (営業利益) 以上の結果、営業利益は前事業年度に比べ45,960千円(2.8%)減少し、1,610,468千円となりました。 (経常利益) 当事業年度において、支払利息26,713千円、為替差損3,084千円計上等により営業外費用を30,614千円計上いたしました。以上の結果、当事業年度における経常利益は、前事業年度に比べ14,298千円(0.9%)減少し、1,585,846千円となりました。 (当期純利益) 当事業年度において、法人税等を493,922千円計上しました。以上の結果、当事業年度における当期純利益は前事業年度に比べ11,851千円(1.1%)減少し、1,091,923千円となりました。 ④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては次のとおりであります。 当社の資金需要のうち主なものは金型及び仕入代金の支払い、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。 当社は事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保し、効率的に活用することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金を中心に賄い、金融機関からの短期借入金として資金調達をおこなうことを基本としております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入金を基本としております。 なお、当事業年度末における有利子負債の残高は3,228,916千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,368,860千円となっております。 ⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、営業活動から生じた営業利益に、金融収支を加味した経常利益の売上高に対する比率である売上高経常利益率を主要な経営指標としております。 当事業年度における売上高経常利益率は9.6%となりました。当該指標について、改善されるよう取り組んでまいります。 ⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、事業運営体制、法的規制等様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。 そのため、当社はつねに市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、市場のニーズにあったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。 ⑦ 経営者の問題意識と今後の方針について 当社が今後の業容を拡大し、より良いサービスを継続的に展開していくためには、経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。それらの課題に対応するために、経営者はつねに外部環境の構造やその変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を確認し、その間の課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。
事業リスク
- 版権契約の変動リスク壽屋の事業は、アニメやゲームなどの人気コンテンツの版権使用許諾に大きく依存しています。版権元との契約において、ロイヤリティーの値上げや予期せぬ契約解除が発生した場合、製品の製造・販売に支障が生じ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特に海外版権元との契約では、商慣習の違いから解釈の相違が生じ、追加的なロイヤリティーの支払いや違約金が発生するリスクも考えられます。
- ファブレス生産体制への依存自社工場を持たないファブレス生産形態を採用しており、製造の大部分を中国の外部委託先に依存しています。特定の委託先に問題が発生した場合(取引方針の変更、収益悪化、供給能力低下、品質問題など)、製品の供給が滞り、業績に大きな影響を与える可能性があります。また、中国の経済情勢や地政学的リスク、原材料費・人件費の高騰も仕入れ原価を押し上げ、業績に影響を及ぼす可能性があります。
- 市場トレンドと在庫変動リスクホビー関連品は流行の変化が速く、製品のライフサイクルが短い傾向があります。企画から販売まで1~2年かかるため、顧客の嗜好変化に対応が遅れたり、景気悪化による消費者の購買意欲低下があった場合、販売不振に陥る可能性があります。また、販売数量の予測を誤り多量の在庫を抱えた場合、評価損や廃棄損が発生し、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 当社では、事業等のリスクを、将来の経営成績に与える影響の程度や発生の蓋然性等に応じて、「特に重要なリスク」「重要なリスク」に分類しております。 なお、文中の将来に関する事項につきましては、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (特に重要なリスク)(1) 版権管理について 当社では、第三者が権利を保有する版権の使用許諾に係るロイヤリティーを支払い、ホビー関連品の製造・販売を行っております。当社の事業運営上、アニメ、コミック及びゲームなどのコンテンツの利用は重要であり、今後も継続して版権の使用許諾を維持できるよう常に品質向上に努め、版権元に認められるメーカーであり続けるべく事業を展開しております。 今後、当社の事業運営上重要と位置付けられる版権の使用許諾に係るロイヤリティーの値上げ、版権元との予期せぬ契約の解約等が発生した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。 加えて、特に海外版権元との契約においては、商慣習等の違いにより版権に係る契約条文の解釈の相違等が発生しやすく、追加的なロイヤリティーの支払などの事後的な対応を求められる場合があります。当社としては事後的なトラブルの発生を回避すべく海外・国内問わず版権元との全契約において法務チェックの徹底を図っておりますが、版権元との契約において当社の予期せぬトラブルが発生した場合には、違約金の遡及支払等が発生する可能性があり、同時に当社の業績にも影響を及ぼす可能性があります。 (2) 自然災害、感染症、事故等のリスクについて 当社が業務委託している外部の製造工場、倉庫、及び当社が運営している店舗施設の周辺地域において、大地震・津波・台風・洪水等の自然災害、新型コロナウイルス等の感染症拡大、あるいは予期せぬ事故等が発生し、製造工場、倉庫、店舗施設の操業に障害が生じる可能性があります。また、これら自然災害・感染症拡大・事故等により当社の販売活動や物流、仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合は、通常の事業活動ができなくなり、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。 (重要なリスク)(1) 海外事業展開について 当社では、中長期的な視野から海外市場での事業展開の強化が重要であると考えており、現在、北米、アジアの2大市場を主なターゲットとし、事業展開を進めております。 今後におきましても、販売体制の整備、海外向け自社製品の開発を推進する等、より一層の海外展開を推進していく方針であります。ただし、海外においては、為替リスクに加えて、不安定な政情、文化や慣習の違い、特有の法制度や税制度及び模倣品等の知的財産に関するリスク等が存在するものと考えております。そのため、各国の政治、経済、法制度等に急激に変更が生じた場合は、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。 (2) 製造形態について(ファブレス型の企業であることについて) 当社は、自社に製造施設を持たないファブレス企業であり、自社製品の製造については主に中国広東省に所在する製造拠点に委託しております。このようなファブレス型のビジネスモデルを採用することにより、自社製品の製造に係る設備や人員等の固定費の負担が少なく、ラインの管理・立ち上げ等の費用を負担することも不要であり、営業活動と企画開発に経営資源を集中し、外部環境の変化、技術革新等への機敏な対応が可能であるといったメリットがあります。 しかし、当社が採用するファブレス型の製造形態に関連し、以下のリスクが考えられます。①特定の外部委託先への依存について 当社製品であるフィギュア等の製造は、上記のとおり主に中国にある外部委託先に依存しております。当社としては、中国以外のアジア地域に製造委託先を開拓し製造拠点の拡充を図っていく方針であり、日本国内において、製造委託先を増やしておりますが、現時点において主要な製造拠点は依然として中国であります。そのため何らかの理由により、外部委託先における取引方針の変更、収益構造の悪化、供給能力ダウン、品質問題の発生、事業活動の停止等が発生した場合、当社の業績に大きな影響を与える可能性があります。②中国に関するリスク 当社製品の製造は、上記のとおり主に中国にある外部委託先にて製造されています。そのため当該地域に関係する市場リスク、信用リスク、地政学的リスクは当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。また、中国の経済情勢等の変化により現地で調達される原材料費や人件費が当社の想定を超えて上昇した場合には、当社の仕入原価を押し上げ、当社業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。 (3) 為替相場の変動について 「重要なリスク (2) 製造形態について」にて記載のとおり、当社製品の製造は、主として中国にある外部委託先にて製造されドル建てで当社に輸入されているため、為替相場の影響を受けております。一方、当社は海外へドル建てで輸出しておりますが、現状では輸入の方が輸出よりも多くなっております。為替の状況によっては、仕入価格・販売価格に影響が及び、また、これらの価格変動に起因して販売数量等が変動する事により、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。 (4) 季節要因、流行の変化・景気の変動等が経営成績に与える影響について 当社の取り扱う製商品の性質上、個人消費の季節性に影響を受ける傾向にあり、具体的には長期休暇時やクリスマスを含む年末・年始には業績が伸長する傾向にあります。 また、流行の変化や景気の変動の観点では、当社が扱うキャラクター等のホビー関連品は流行の変化が速く、製商品のライフサイクルが短い傾向があります。当社はこれらに対応するため新規の自社製品を常に企画、製造、販売しておりますが、企画から販売に至るまで1年から2年程度要することから顧客嗜好の変化に対応した製品を提供できない場合や提供が遅れた場合、景気の急激な悪化により消費者の購買活動が大きく停滞した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社売上の6割程度を占める卸売事業が基本的に受注モデルとなっていることもあり、販売数量(市場需要数)と製造数量を大きく見誤り多量の在庫を抱えるといった事態を回避すべく取り組んでおりますが、製造した製品の評価減や廃棄損等を計上する必要が生じた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 知的財産権等に関するリスク 当社では、「KOTOBUKIYA」に関連する商標権を所有しており、第三者からの知的財産権の侵害が行われないよう取り組んでおりますが、第三者による当社の知的財産権の侵害があった場合には当社のブランドイメージの低下、また、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合における第三者への賠償義務の発生により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 個人情報保護等について 当社は個人情報を含む多数の顧客情報及び機密情報を取得し管理しております。 当社は、個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、保護管理体制の確立に努めており、個人情報保護規程等を制定し、全従業員を対象として社内教育を徹底する等、同法及び関連法令並びに当社に適用される関連ガイドラインの遵守に努め、個人情報の保護に積極的に取り組んでいます。 当社が保有する個人情報等につき漏洩、改ざん、不正使用等が生じる可能性を限りなく低下させるべく情報管理体制の構築に努めておりますが、万が一これらの事態が起こった場合、適切な対応を行うための相当なコストの負担、当社への損害賠償請求、当社の信用の低下等によって、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (7) 特定人物への依存について 当社の代表取締役社長である清水一行、取締役副社長である清水浩代は、当社事業戦略を推進する上で重要な役割を果たしております。当社といたしましては、上記2名に過度に依存しない事業体制を構築すべく、人材の育成及び強化に注力しておりますが、今後不慮の事故等何らかの理由により2名が当社の業務を執行することが困難になった場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。