事業の概要
- 油圧技術を核とした多角化事業:カヤバグループは、油圧緩衝器や油圧機器の製造・販売を主軸に、自動車、建設機械、航空機など幅広い産業分野に製品を提供しています。特に、自動車のショックアブソーバーや建設機械の油圧ポンプなど、油圧技術を応用した製品が収益の柱となっています。グローバルな生産・販売ネットワークを通じて、世界中の顧客に製品を供給し、安定的な収益基盤を構築しています。
- グローバルなサプライチェーンと販売網:国内だけでなく、北米、欧州、中国、東南アジアなど世界各地に製造・販売拠点を展開し、地域ごとのニーズに対応した製品供給体制を確立しています。これにより、特定の地域経済の変動リスクを分散し、グローバル市場での競争力を維持しています。製品・部品の相互供給も行い、効率的なサプライチェーンを構築しています。
- サービス業務と関連事業:製品の製造・販売だけでなく、物流やアフターサービスといった関連サービス業務も手掛けています。これにより、製品ライフサイクル全体にわたる顧客サポートを提供し、顧客満足度の向上と継続的な収益確保を目指しています。特に市販・サービス市場への販売も行っており、安定した収益源となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 自動車部品事業(AC事業):この事業では、四輪車用および二輪車用の油圧緩衝器(ショックアブソーバー)や油圧機器を製造・販売しています。国内では自動車メーカーや市販・サービス市場へ、海外では各国の自動車メーカーや市販市場へ製品を供給しており、カヤバグループの主要な収益源の一つです。金山カヤバやカヤバモーターサイクルサスペンションなどが製品供給を担っています。
- 油圧機器事業(HC事業):この事業では、建設機械などに使われる産業用油圧機器を製造・販売しています。国内では当社やタカコ、カヤバCSなどが、海外では凱迩必機械工業(鎮江)有限公司などが製造を担い、各国の建設機械メーカーへ製品を供給しています。建設機械市場の動向に左右される側面もありますが、安定した需要が見込まれる基盤事業です。
- 航空機器事業:この事業では、航空機用の離着陸装置、操舵装置、制御装置、緊急装置といった特殊な機器を製造・販売しています。高度な技術と信頼性が求められる分野であり、参入障壁が高いため、安定した収益が期待できます。当社が直接製造・販売を手掛けており、グループ全体の技術力の象徴ともいえる事業です。
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3 【事業の内容】当社グループは、当社及び子会社32社、関連会社7社で構成され、油圧緩衝器・油圧機器等の製造・販売並びに各事業に関連するサービス業務等を行っております。当社グループの事業に係る位置づけ及び報告セグメントとの関連は次のとおりであります。なお、当社は「AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業」、「HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業」、及び「航空機器事業」の3つを報告セグメントとしております。 ◆AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業AC事業では、国内においては、金山カヤバ㈱他から製品・部品等の供給を受け、当社が四輪車用油圧緩衝器、油圧機器等を製造のうえ、自動車メーカー及び市販・サービス市場等へ販売しております。また、カヤバモーターサイクルサスペンション㈱から製品・部品等の供給を受け、二輪車用油圧緩衝器等を二輪車メーカー等へ販売しております。カヤバロジスティクス㈱は、物流・サービス提供等に係わる事業を行っております。海外においては、KYB Americas Corporation他は、四輪車用及び二輪車用油圧緩衝器、油圧機器等を製造し、各国の自動車メーカー等へ販売しております。また、関係会社間において、製品・部品等の供給も行っております。KYB Europe GmbH他は、欧州・米国・中国・東南アジア及びその他地域の市販市場等へ販売しております。凱迩必(中国)投資有限公司は、関係会社の統轄等に係わる事業を行っております。 ◆HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業HC事業では、国内においては、当社、㈱タカコ及びカヤバCS㈱他が産業用油圧機器等を製造のうえ、建設機械メーカー等へ販売しております。また、海外においては、凱迩必機械工業(鎮江)有限公司他が産業用油圧機器を製造し、各国の建設機械メーカー等へ販売しております。凱迩必(中国)投資有限公司は、関係会社の統轄等に係わる事業を行っております。 ◆航空機器事業航空機器事業では、当社が航空機用離着陸装置、操舵装置、制御装置及び緊急装置等を製造し、販売しております。 ◆特装車両事業及びその他特装車両事業及びその他の製品では、当社が製造した特装車両等を特約販売会社等へ販売しております。 なお、2025年1月6日にKYB-Conmat Pvt. Ltd.(以下、KCPL)の全ての株式を譲渡し、KCPLは当社の連結範囲から除外されました。 [事業系統図]以上に述べた事項を図で表すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 国内・海外市場共に熾烈な価格競争にさらされており、お客様からのコスト低減、価格引下げ要請が常に存在する。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 油圧緩衝器、油圧機器、航空機用離着陸装置などの製造には高度な技術とノウハウが必要。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:品質不正 / 大規模災害 / サイバー攻撃
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
KYBブランドは自動車部品業界で一定の認知度があるが、特許や独自技術による明確な優位性は限定的。純正部品としての採用実績は信頼に繋がるものの、他社も同様のポジションを築いている。
スイッチングコスト★★★☆☆
自動車メーカーとの長年の取引関係と、サプライヤーとしての高い信頼性がスイッチング・コストを生む。KYBのショックアブソーバーや油圧機器は、車両の性能や安全性を左右するため、OEMメーカーは安易な切り替えを避け、開発・評価コストを考慮する必要がある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果は期待できない事業構造である。
コスト優位★★☆☆☆
長年の生産ノウハウによる効率化や、グローバルな生産体制によるスケールメリットはある程度存在するが、競合他社も同様の取り組みを行っており、圧倒的なコスト優位性は見出しにくい。為替変動の影響も受ける。
規模の経済★★★★☆
ショックアブソーバーや油圧システムといった特定分野において、グローバルで高いシェアを誇る。自動車メーカーのグローバル展開に対応できる生産・供給能力は、業界内での寡占的な地位を支えている。特にアフターマーケットでのブランド力も貢献。
- 油圧技術における長年の実績と信頼:カヤバグループは、油圧緩衝器や油圧機器において長年の歴史と豊富な実績を持ち、その技術力は国内外の自動車メーカーや建設機械メーカーから高く評価されています。特に四輪車用油圧緩衝器や二輪車用油圧緩衝器、産業用油圧機器などは、その品質と性能において業界内で確固たる地位を築いています。
- グローバルな生産・販売ネットワーク:世界各地に32の子会社と7の関連会社を持つ広範なグローバルネットワークは、カヤバグループの大きな強みです。これにより、各地域の市場ニーズに迅速に対応し、効率的な生産・供給体制を構築しています。特に、欧州、米国、中国、東南アジアの市販市場への販売網は、安定した収益源となっています。
- 多岐にわたる事業セグメント:自動車部品、建設機械部品、航空機部品といった複数の事業セグメントを持つことで、特定の市場変動リスクを分散し、経営の安定性を高めています。特に航空機用離着陸装置や操舵装置といった高度な技術を要する製品は、高い参入障壁と安定した需要が見込まれ、グループ全体の競争力向上に寄与しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。 (1) 経営方針当社グループは、持続的な成長と企業価値向上の実現を通してステークホルダーの期待に応えるとともに、社会に貢献するという企業の社会的責任を果たすため、経営理念および以下の基本方針に基づき、取締役会を中心に迅速かつ効率的な経営体制の構築並びに公正性かつ透明性の高い経営監督機能の確立を追求し、コーポレート・ガバナンスの強化及び充実に取り組んでまいります。 <経営理念>「人々の暮らしを安全・快適にする技術や製品を提供し、社会に貢献するカヤバグループ」1.規範を遵守するとともに、何事にも真摯に向き合います。2.高い目標に挑戦し、より活気あふれる企業風土を築きます。3.優しさと誠実さを保ち、自然を愛し環境を大切にします。4.常に独創性を追い求め、お客様・株主様・お取引先様・社会の発展に貢献します。 <コーポレートガバナンス基本方針>1.当社は、株主の権利を尊重し、平等性を確保する。2.当社は、株主を含むステークホルダーの利益を考慮し、それらステークホルダーとの適切な協働に努める。3.当社は、法令に基づく開示はもとより、ステークホルダーにとって重要または有用な情報についても主体的に開示する。4.当社の取締役会は、株主受託者責任および説明責任を認識し、持続的かつ安定的な成長および企業価値の向上ならびに収益力および資本効率の改善のために、その役割および責務を適切に果たす。5.当社は、株主との建設的な対話を促進し、当社の経営方針などに対する理解を得るとともに、当社への意見を経営の改善に繋げるなど適切な対応に努める。 (2) 経営環境不安定な国際情勢、原材料・エネルギー価格高騰、世界各地で発生する自然災害、加えて米国の関税措置等、当社を取り巻く経営環境は不確実性が高まっております。自動車市場においては、足元のEV需要鈍化が見られるものの、電動化や自動運転化に向けた取り組みは依然として加速し、建設機械市場においても無人化や省エネ化のトレンドが広がりつつあります。また、自動車・建設機械産業ともにインド市場での重要性が急速に高まりつつあります。そのほか、脱炭素化への取り組みといった、地球環境保護に対する社会的要請も高まりを見せるなど、企業が対応すべき課題も多様化しております。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2023中期経営計画では、「品質経営を極める」をスローガンにTQM(※1)を最大限に活用し、経営基盤の強化を図ってまいりました。しかしながら、依然として続くエネルギーや原材料価格の高騰、急激な為替変動、地政学リスクの高まりなどの不安定な状況が続く中、収益性の維持向上、電動化関連の新製品投入、成長領域への投資、ガバナンス強化等の取り組みを行ってまいりましたが、収益性の改善においてはまだ課題があると認識しております。2023中期経営計画最終年度の2025年度は、これらの課題に対してスピードを上げて取り組み、経営基盤の強化を図るとともに中長期経営戦略に繋げてまいります。 1.収益性の改善建設機械は最大市場である中国での大幅な需要減少が継続し、世界全体でも需要の回復が遅れています。この世界的な需要変動への対応力を強化するため、HC事業におけるグローバルでの生産体制の最適化を進めます。コスト競争力のある拠点に生産を移管し、日本・中国における生産・供給体制の再構築を図ります。あわせて事業環境に即した規模へ生産能力を見直し、固定費の縮減により収益性を改善してまいります。当社は、重要な取引先であった知多鋼業株式会社を、公開買付けを通じて2025年4月に子会社化しました。さらに、株式売渡請求によるスクイーズアウト手続きを実施し、2025年5月に知多鋼業株式会社を当社の完全子会社としております。完全子会社化は、AC事業における①アフターマーケット領域(市販市場)の強化、②環境変化に対応したグローバルな最適地生産を軸とした原価低減の推進、③製品の安定的な生産・供給に向けたサプライチェーンの強靭化を主な目的としています。両社のノウハウの共有や相互連携などのシナジーにより、これらの目的を実現してまいります。 2.成長戦略当社は、今後長期的な高い経済成長と自動車産業の大きな発展が見込まれるインドにショックアブソーバの生産拠点を設立することを決定いたしました。インド市場では大きなシェアを持つ日系メーカーだけでなく、外資系・地場系メーカー向けOEMビジネスの獲得を目指してまいります。あわせて、グローバルでコスト競争力のある製品づくり(グローバル最安コスト)に挑戦し、市販ビジネスの維持および拡大を図ってまいります。主な事業の取組みは以下のとおりです。 3.オートモーティブコンポーネンツ事業(AC事業)AC事業につきましては、自動車の電動化・自動化のトレンドに対し、新商品・改良商品の開発を促進するとともに、新領域への進出を図り、収益力向上だけでなく全てのステークホルダーのニーズを満たすべく挑戦をしてまいります。具体的には、高機能・高付加価値商品である電子制御製品のラインナップ拡充による販売拡大、自動運転と親和性のあるステアバイワイヤシステムの技術の深耕、冷却潤滑用途の電動ポンプや二輪車用車高調整システムの開発、さらに将来への種まきとして電動油圧フルアクティブサスペンションやステアリングとサスペンションの協調制御といった、全ての移動を快適にする技術に挑戦してまいります。 4.ハイドロリックコンポーネンツ事業(HC事業)HC事業につきましては、事業環境の大きな変化に対応し、既存製品であるシリンダ・モータは生産体制整備を実施し、競争力強化を図っていきます。ポンプ・バルブは製品ラインナップを拡充し事業の成長へ貢献できる方策を遂行してまいります。一方、新技術・新製品においては早期市場投入を図り、将来の事業の柱となる商品を創出することを目指します。社会課題である人材不足を背景としたニーズへタイムリーに応えるため、電動化・自動化製品の投入に向け、開発体制の整備を進めてまいります。 5.特装車両事業特装車両事業につきましては、ドラム軽量化により積載量を増加し運搬効率の向上、作業時の安全対策や使い勝手の向上など、継続してお客様のニーズを反映させた製品を提供していきます。社会課題に対して、CO2排出ゼロ・低騒音化を実現した地球にやさしい国内初EV対応ミキサ車の市場投入に向け開発を進めてまいります。 6.100周年に向けて当社は、2025年3月10日に創立90周年を迎え「ゆめある あしたを、つくろう。」をスローガンに、10年後の100周年、そしてその先の未来まで、持続可能な企業として社会に貢献し続けるために、事業ポートフォリオの変革を通じて成長戦略を描いていきます。自動車や建設機械の電動化・自動化に対応し、新商品開発と新市場参入に挑戦し続けます。また積極的にサステナビリティへの取り組みを行い、全てのステークホルダーの期待に応え、企業価値向上を図ってまいります。 (※1)TQM:Total Quality Management(総合的品質管理)の略で、製造部門のみならず全社的な業務改善へも発展させた管理手法。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループでは、3年間(2024年3月期~2026年3月期)の2023中期経営計画を策定しており、当連結会計年度における実績、2026年3月期における見通し及び最終年度における目標数値は以下のとおりです。 2024年3月期実績2025年3月期実績2026年3月期見通し2026年3月期目標売上高4,428億円4,383億円4,400億円4,700億円セグメント利益 (注)210億円198億円150億円380億円セグメント利益率4.7%4.5%3.4%8.0%以上自己資本比率45.6%48.7%-45.0%以上ROE7.9%6.7%-12.0%以上 (注) セグメント利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出したもので、日本基準の営業利益に相当いたします。資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応として重要な指標と位置付けておりますROEの向上に向け、収益力向上については、不採算事業の撤退による事業ポートフォリオの見直しとしてKYB-Conmat Pvt. Ltd.との合弁事業解消、電動パワーステアリングの中国販売伸張に加えグローバル市場拡販本格化等の諸施策を着実に推進し、改善を進めてまいりました。資本効率向上・財務体質強化については、政策保有株式の縮減、全社棚卸資産の圧縮推進や、自己株式取得による株主還元強化を実行し企業価値向上への取り組みを進めてまいりました。中期経営計画の目標達成と企業価値向上に向け、資本効率向上・収益力改善に向けた活動を加速させてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。 (1) 経営方針当社グループは、持続的な成長と企業価値向上の実現を通してステークホルダーの期待に応えるとともに、社会に貢献するという企業の社会的責任を果たすため、経営理念および以下の基本方針に基づき、取締役会を中心に迅速かつ効率的な経営体制の構築並びに公正性かつ透明性の高い経営監督機能の確立を追求し、コーポレート・ガバナンスの強化及び充実に取り組んでまいります。 <経営理念>「人々の暮らしを安全・快適にする技術や製品を提供し、社会に貢献するカヤバグループ」1.規範を遵守するとともに、何事にも真摯に向き合います。2.高い目標に挑戦し、より活気あふれる企業風土を築きます。3.優しさと誠実さを保ち、自然を愛し環境を大切にします。4.常に独創性を追い求め、お客様・株主様・お取引先様・社会の発展に貢献します。 <コーポレートガバナンス基本方針>1.当社は、株主の権利を尊重し、平等性を確保する。2.当社は、株主を含むステークホルダーの利益を考慮し、それらステークホルダーとの適切な協働に努める。3.当社は、法令に基づく開示はもとより、ステークホルダーにとって重要または有用な情報についても主体的に開示する。4.当社の取締役会は、株主受託者責任および説明責任を認識し、持続的かつ安定的な成長および企業価値の向上ならびに収益力および資本効率の改善のために、その役割および責務を適切に果たす。5.当社は、株主との建設的な対話を促進し、当社の経営方針などに対する理解を得るとともに、当社への意見を経営の改善に繋げるなど適切な対応に努める。 (2) 経営環境不安定な国際情勢、原材料・エネルギー価格高騰、世界各地で発生する自然災害、加えて米国の関税措置等、当社を取り巻く経営環境は不確実性が高まっております。自動車市場においては、足元のEV需要鈍化が見られるものの、電動化や自動運転化に向けた取り組みは依然として加速し、建設機械市場においても無人化や省エネ化のトレンドが広がりつつあります。また、自動車・建設機械産業ともにインド市場での重要性が急速に高まりつつあります。そのほか、脱炭素化への取り組みといった、地球環境保護に対する社会的要請も高まりを見せるなど、企業が対応すべき課題も多様化しております。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2023中期経営計画では、「品質経営を極める」をスローガンにTQM(※1)を最大限に活用し、経営基盤の強化を図ってまいりました。しかしながら、依然として続くエネルギーや原材料価格の高騰、急激な為替変動、地政学リスクの高まりなどの不安定な状況が続く中、収益性の維持向上、電動化関連の新製品投入、成長領域への投資、ガバナンス強化等の取り組みを行ってまいりましたが、収益性の改善においてはまだ課題があると認識しております。2023中期経営計画最終年度の2025年度は、これらの課題に対してスピードを上げて取り組み、経営基盤の強化を図るとともに中長期経営戦略に繋げてまいります。 1.収益性の改善建設機械は最大市場である中国での大幅な需要減少が継続し、世界全体でも需要の回復が遅れています。この世界的な需要変動への対応力を強化するため、HC事業におけるグローバルでの生産体制の最適化を進めます。コスト競争力のある拠点に生産を移管し、日本・中国における生産・供給体制の再構築を図ります。あわせて事業環境に即した規模へ生産能力を見直し、固定費の縮減により収益性を改善してまいります。当社は、重要な取引先であった知多鋼業株式会社を、公開買付けを通じて2025年4月に子会社化しました。さらに、株式売渡請求によるスクイーズアウト手続きを実施し、2025年5月に知多鋼業株式会社を当社の完全子会社としております。完全子会社化は、AC事業における①アフターマーケット領域(市販市場)の強化、②環境変化に対応したグローバルな最適地生産を軸とした原価低減の推進、③製品の安定的な生産・供給に向けたサプライチェーンの強靭化を主な目的としています。両社のノウハウの共有や相互連携などのシナジーにより、これらの目的を実現してまいります。 2.成長戦略当社は、今後長期的な高い経済成長と自動車産業の大きな発展が見込まれるインドにショックアブソーバの生産拠点を設立することを決定いたしました。インド市場では大きなシェアを持つ日系メーカーだけでなく、外資系・地場系メーカー向けOEMビジネスの獲得を目指してまいります。あわせて、グローバルでコスト競争力のある製品づくり(グローバル最安コスト)に挑戦し、市販ビジネスの維持および拡大を図ってまいります。主な事業の取組みは以下のとおりです。 3.オートモーティブコンポーネンツ事業(AC事業)AC事業につきましては、自動車の電動化・自動化のトレンドに対し、新商品・改良商品の開発を促進するとともに、新領域への進出を図り、収益力向上だけでなく全てのステークホルダーのニーズを満たすべく挑戦をしてまいります。具体的には、高機能・高付加価値商品である電子制御製品のラインナップ拡充による販売拡大、自動運転と親和性のあるステアバイワイヤシステムの技術の深耕、冷却潤滑用途の電動ポンプや二輪車用車高調整システムの開発、さらに将来への種まきとして電動油圧フルアクティブサスペンションやステアリングとサスペンションの協調制御といった、全ての移動を快適にする技術に挑戦してまいります。 4.ハイドロリックコンポーネンツ事業(HC事業)HC事業につきましては、事業環境の大きな変化に対応し、既存製品であるシリンダ・モータは生産体制整備を実施し、競争力強化を図っていきます。ポンプ・バルブは製品ラインナップを拡充し事業の成長へ貢献できる方策を遂行してまいります。一方、新技術・新製品においては早期市場投入を図り、将来の事業の柱となる商品を創出することを目指します。社会課題である人材不足を背景としたニーズへタイムリーに応えるため、電動化・自動化製品の投入に向け、開発体制の整備を進めてまいります。 5.特装車両事業特装車両事業につきましては、ドラム軽量化により積載量を増加し運搬効率の向上、作業時の安全対策や使い勝手の向上など、継続してお客様のニーズを反映させた製品を提供していきます。社会課題に対して、CO2排出ゼロ・低騒音化を実現した地球にやさしい国内初EV対応ミキサ車の市場投入に向け開発を進めてまいります。 6.100周年に向けて当社は、2025年3月10日に創立90周年を迎え「ゆめある あしたを、つくろう。」をスローガンに、10年後の100周年、そしてその先の未来まで、持続可能な企業として社会に貢献し続けるために、事業ポートフォリオの変革を通じて成長戦略を描いていきます。自動車や建設機械の電動化・自動化に対応し、新商品開発と新市場参入に挑戦し続けます。また積極的にサステナビリティへの取り組みを行い、全てのステークホルダーの期待に応え、企業価値向上を図ってまいります。 (※1)TQM:Total Quality Management(総合的品質管理)の略で、製造部門のみならず全社的な業務改善へも発展させた管理手法。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループでは、3年間(2024年3月期~2026年3月期)の2023中期経営計画を策定しており、当連結会計年度における実績、2026年3月期における見通し及び最終年度における目標数値は以下のとおりです。 2024年3月期実績2025年3月期実績2026年3月期見通し2026年3月期目標売上高4,428億円4,383億円4,400億円4,700億円セグメント利益 (注)210億円198億円150億円380億円セグメント利益率4.7%4.5%3.4%8.0%以上自己資本比率45.6%48.7%-45.0%以上ROE7.9%6.7%-12.0%以上 (注) セグメント利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出したもので、日本基準の営業利益に相当いたします。資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応として重要な指標と位置付けておりますROEの向上に向け、収益力向上については、不採算事業の撤退による事業ポートフォリオの見直しとしてKYB-Conmat Pvt. Ltd.との合弁事業解消、電動パワーステアリングの中国販売伸張に加えグローバル市場拡販本格化等の諸施策を着実に推進し、改善を進めてまいりました。資本効率向上・財務体質強化については、政策保有株式の縮減、全社棚卸資産の圧縮推進や、自己株式取得による株主還元強化を実行し企業価値向上への取り組みを進めてまいりました。中期経営計画の目標達成と企業価値向上に向け、資本効率向上・収益力改善に向けた活動を加速させてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況(百万円未満四捨五入) 売上高(百万円)セグメント利益(百万円)営業利益(百万円)税引前利益(百万円)親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円)2025年3月期438,31619,82522,67121,98914,8992024年3月期442,78120,95922,41721,36115,818増減△4,465△1,133254628△919増減率(%)△1.0△5.41.12.9△5.8 当連結会計年度における世界経済は、インフレ圧力の緩和により各国の個人消費が持ち直し、小売などの景況感が改善している一方、米国政府によるすべての国・地域を対象とする追加関税、相互関税の上乗せなどによる、先行きの不透明感から、消費の手控えや設備投資の減少を招き、景気減速のリスクが高まっております。こうした中、わが国経済は、堅調なインバウンド需要や、個人需要の持ち直しによる消費下支えがあるものの、構造的な人手不足問題や、米関税の引き上げによる輸出の減少も予想され、先行きの見通しづらい経営環境が続いています。当社グループの事業に関しましては、自動車関連では需要に底堅さが見られたものの、中米・欧州製造拠点での生産性の悪化等もあり、また建設機械関連では、中国市場を中心に北米、アジアでの需要も減少したことにより、当連結会計年度は厳しい経営環境となりました。このような環境のもと、当社グループの売上高は4,383億円と、前連結会計年度に比べ45億円の減収となりましたが、営業利益につきましては227億円(前連結会計年度営業利益224億円)、税引前利益は220億円(前連結会計年度税引前利益214億円)となりました。また、親会社の所有者に帰属する当期利益は149億円(前連結会計年度親会社の所有者に帰属する当期利益158億円)となりました。 (建築物用免震・制振用オイルダンパーの検査工程等における不適切行為の影響について)2019年3月期において、当社及び当社の子会社であったカヤバシステムマシナリー株式会社(当該子会社は2021年7月1日をもって当社を存続会社とした吸収合併により解散しております)にて、製造・販売してきた免震・制振用オイルダンパーの一部について、性能検査記録データの書き換え行為により、大臣認定の性能評価基準(※)に適合していない、または、お客様の基準値を外れた製品(以下、「不適合品」といいます。)を建築物に取り付けていた事実が判明いたしました。(※)制振用オイルダンパーについては、大臣認定制度はありません。当連結会計年度においては、2025年3月31日時点で交換が未完了の不適合品及び性能不明品(性能検査記録のデータ書き換え有無が確認できないもの)の全数(免震用オイルダンパー52本、制振用オイルダンパー17本の合計69本)を対象として、交換用免震・制振用オイルダンパーの交換工事に要する費用及び営業補償等を製品保証引当金に計上しており、当該製品保証引当金の当連結会計年度末の残高は20億円であります。 セグメント別の業績は次のとおりです。また、各セグメントにおける製品別売上高については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 22.売上高」をご参照ください。 (a) AC事業当セグメントは、四輪車用油圧緩衝器、二輪車用油圧緩衝器、四輪車用油圧機器とその他製品から構成されております。四輪車用油圧緩衝器は、国内自動車生産台数が減少したものの、欧州でのOEM製品の販売や東欧・中東市販市場での需要増加、円安による為替影響等により、売上高は2,279億円と前連結会計年度に比べ6.0%の増収となりました。二輪車用油圧緩衝器は、国内や欧州での販売減少があったものの、中国での販売やインド市場での需要の増加により、売上高は438億円と前連結会計年度に比べ5.9%の増収となりました。以上の結果、当セグメントの売上高は3,076億円と前連結会計年度に比べ5.0%の増収となり、セグメント利益は172億円と前連結会計年度に比べ7億円の増益となりました。 (b) HC事業当セグメントは、産業用油圧機器、システム製品、その他製品から構成されております。建設機械向けを主とする産業用油圧機器は、建設機械の中国市場での需要減少の継続に加え、北米やアジアでの需要低迷により、売上高は1,064億円と前連結会計年度に比べ14.6%の減収となりました。以上の結果、当セグメントの売上高は1,162億円と前連結会計年度に比べ13.6%の減収となり、セグメント利益は17億円と前連結会計年度に比べ37億円の減益となりました。 (c) 航空機器事業当セグメントは、航空機器用油圧機器から構成されております。生産調整による出荷減少等により、売上高は37億円と前連結会計年度に比べ5.9%の減収となり、セグメント損失は4億円(前連結会計年度セグメント損失20億円)となりました。 (d) 特装車両事業及びその他当セグメントは、特装車両等から構成されております。コンクリートミキサ車を主とする特装車両において、2025年1月にKYB-Conmat Pvt. Ltd.を連結範囲から除外した影響により、当セグメントの売上高は108億円と前連結会計年度に比べ5.0%の減収となったものの、セグメント利益は13億円と前連結会計年度に比べ2億円の増益となりました。(百万円未満四捨五入) 資産合計(百万円)負債合計(百万円)資本合計(百万円)親会社の所有者に帰属する持分(百万円)親会社所有者帰属持分比率(%)2025年3月期463,112228,089235,023225,53748.72024年3月期476,530250,122226,408217,19145.6増減△13,418△22,0338,6158,3463.1増減率(%)△2.8△8.83.83.8― 流動資産は、営業債権及びその他の債権が減少したものの、子会社株式取得のための預託金等のその他の流動資産の増加等により24億円増加しました。また、非流動資産につきましては、退職給付信託の一部返還によるその他の非流動資産の減少等により158億円減少しました。この結果、総資産は134億円減少し、4,631億円となりました。負債につきましては、社債及び借入金が増加したものの、営業債務及びその他の債務の減少等により、負債総額は220億円減少し、2,281億円となりました。資本は、自己株式の取得があった一方、当期利益に伴う利益剰余金の増加等により、86億円増加し、2,350億円となりました。親会社所有者帰属持分比率は、資本が増加したことから48.7%と前連結会計年度末に比べ3.1ポイント好転しました。 ② キャッシュ・フローの状況(百万円未満四捨五入) 営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)現金及び現金同等物期末残高(百万円)2025年3月期43,847△34,133△9,09947,4282024年3月期39,861△23,503△15,03346,637増減3,986△10,6305,934791増減率(%)10.045.2△39.51.7 当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合わせて97億円の資金流入、また財務活動によるキャッシュ・フローは91億円の資金流出となり、為替換算により2億円増加した結果、現金及び現金同等物は前連結会計年度末比8億円増加し、474億円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により当連結会計年度は438億円の資金流入(前連結会計年度比40億円の増加)となりました。これは主に税引前利益220億円、減価償却費及び償却費187億円によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は341億円(前連結会計年度比106億円の支出増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出170億円、子会社株式取得のための預託金の差入による支出162億円によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により流出した資金は91億円(前連結会計年度は150億円の支出)となりました。主な流出は、自己株式の取得による支出63億円や配当金の支払額59億円です。 ③ 生産、受注及び販売の実績(a) 生産実績当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業305,4283.4HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業115,138△13.1航空機器事業5,34047.6報告セグメント計425,906△1.3特装車両事業及びその他9,624△14.8合計435,530△1.7 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.金額は、販売価格によっております。 (b) 受注実績四輪車用・二輪車用油圧緩衝器およびパワーステアリング製品を主とするAC(オートモーティブコンポーネンツ)事業、建設機械向け産業用油圧機器およびシステム製品を主とするHC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業は、見込み生産を行っております。航空機器用離着陸装置、同操舵装置等を主とする航空機器事業についても、一部製品においても正式受注が納期間際であることから、その殆どが内示に基づく見込み生産となっております。特装車両事業及びその他についても、同様にその殆どが内示に基づく見込み生産となっております。従って、受注高および受注残高を算出することは困難であることから、記載を省略しております。 (c) 販売実績当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業307,6325.0HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業116,173△13.6航空機器事業3,678△5.9報告セグメント計427,484△0.9特装車両事業及びその他10,832△5.0合計438,316△1.0 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)トヨタ自動車株式会社50,00011.348,58911.1 (注)上記金額には、当該顧客と同一の企業集団に属する顧客に対する販売実績を含めております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要性がある会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高は前連結会計年度比1.0%減少の4,383億円、セグメント利益は前連結会計年度比5.4%減少の198億円、営業利益は前連結会計年度比1.1%増加の227億円となりました。建設機械関連需要の落ち込み等による減収影響はあるも、米国の生産性改善によるコスト低減や自動車向け市販製品販売増、持分法投資利益の増加等により営業利益は前連結会計年度比でほぼ横ばいとなりました。セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。また、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。当社グループは幅広い製品群の事業を展開しており、各事業及びその製品群のポートフォリオ評価や計画に対する進捗や見通しを把握するため、売上高、セグメント利益及びセグメント利益率、また後述の通りROEの分析を重視しております。2023中期経営計画では、「品質経営を極める」をスローガンに掲げ、顧客価値創造を目指した人財・情報・仕事の質を高めることで製品・サービスの質の向上を図りながら品質経営を極め、企業価値向上を図ります。最終年度となる2025年度目標として、売上高4,700億円、セグメント利益率8.1%とあわせ、品質経営を進める中で資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を進めるべく、ROE12.0%、配当性向30%以上を定めています。東証からの要請である「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」も踏まえて、収益力向上については、不採算事業の撤退による事業ポートフォリオの見直しとしてKYB-Conmat Pvt. Ltd.との合弁事業解消、電動パワーステアリングの中国販売伸張に加えグローバル市場拡販本格化、高価格帯ショックアブソーバであるプレミアム市販製品の市場投入、自動車向け電動ポンプの受注、重要な取引先であった知多鋼業株式会社の公開買付けを通じた完全子会社化等の諸施策を着実に推進し、改善を進めてまいりました。資本効率向上・財務体質強化については、政策保有株式の縮減、全社棚卸資産の圧縮推進や、自己株式取得による株主還元強化を実行し企業価値向上への取り組みを進めてまいりました。また、PER向上に関し、ブランド価値向上として「OFF WE GO!」をコンセプトに”OFFROADのカヤバ”の新しいイメージ構築に加え、2018年度比CO2排出量の30%削減を達成するなど、サステナビリティへの取り組みも進めてまいりました。10年後の2035年に迎える創立100周年、そしてその先の未来まで、持続可能な企業として社会に貢献し続けるために、持続的な成長と企業価値向上を目指していきます。 また、当社グループの資金需要、資本の財源及び資金の流動性については以下のとおりです。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、鋼材等の原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、社債の発行および金融機関からの長期借入を基本としております。本連結会計年度におきましては、設備投資等のため総額約80億円の借入を実行いたしました。当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は1,082億円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は474億円となっております。
事業リスク
- 品質不正による信頼失墜と財務影響:品質記録の改ざんなどの品質不正が発生した場合、法令違反や顧客との契約違反により、損害賠償請求や是正対応費用が発生し、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。カヤバグループでは、全拠点での品質監査や再発防止活動を通じて、このリスクの低減に努めています。
- 大規模災害・サイバー攻撃による操業停止リスク:地震、火災、風水害といった自然災害や、サイバー攻撃によるシステム障害が発生した場合、生産設備の損傷やサプライチェーンの寸断により、操業が停止する可能性があります。これにより、生産能力の低下や売上機会の損失が生じ、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。BCP訓練やセキュリティ対策の強化で対応しています。
- サプライチェーン寸断と人財不足:仕入先の廃業や事業撤退などにより部品供給が停止した場合、生産活動が滞り、事業継続に影響を及ぼす可能性があります。また、人財の流出や獲得困難な状況が続くと、事業活動が鈍化し、経営成績および財務状況に悪影響を与える可能性があります。サプライヤー調査や採用戦略の推進により、これらのリスク低減を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績および財政状態のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主なリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) リスク管理の仕組み① 「リスク管理委員会」について当社グループでは、経営目的の達成および事業の運営を阻害する可能性のある事象をリスクと定義し、リスク管理に取り組んでおります。また、全社的リスク低減のため、「リスク管理委員会」を取締役会の下部組織として設置しております。リスク管理委員会において、全社的に対策を講じる必要のある重点リスクと責任部署を決定し、各責任部署がリスク管理活動を行っており、大規模災害等のBCPについても同様に活動しています。また、事業リスクに関しては当該リスクを抱える事業部が責任をもって取り扱う一方、リスク管理委員会はモニタリングを行います。体制については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載しておりますコーポレート・ガバナンス体制図をご参照ください。また、リスク管理委員会の構成は、以下のとおりです。委員長CSR担当役員委員本社機能部署、事業(本)部の責任者事務局CSR・安全本部 内部統制部 ② リスク管理の流れ1年単位でリスク低減活動を行なっております。11月:リスク抽出12月~2月:重点リスク選定、委員会審議、取締役会決議3月:計画策定4月~:活動活動状況は、四半期毎に委員会報告および定期的に取締役会、執行役員会へ報告を実施しております。 ③ リスク評価方法リスクを、財務、人的被害、操業停止、法令違反、評判などの視点から事業の運営に及ぼす影響度と、発生する可能性から、リスクの大きさを評価しております。 (2) リスク管理の現状① 全社リスクの内容と対応状況2025年度のリスク管理活動では、子会社を含む全拠点から抽出したリスクから、リスクが大きいと評価した以下9件を重点リスクとして選定しております。これらについては、それぞれの責任部署が、年度活動計画を策定し、それに基づいてリスク低減活動を行なっており、活動の進捗や、リスクの状況については、定期的に取締役会、執行役員会へ報告しております。No.リスク・概要方策1.品質不正品質記録の改ざんによる法令および客先合意違反リスク全拠点に対する品質管理部による品質体制と、品質不正再発防止活動の監査の実施2.大規模災害BCP活動管理不備による操業停止リスク地震BCP訓練、サイバーBCPインシデント対応訓練3.人権問題ハラスメント管理不備による事業活動鈍化リスクハラスメント防止教育、海外拠点ハラスメント相談状況の把握4.サイバー攻撃サイバーセキュリティ管理不備による操業停止リスク教育訓練、サプライチェーンセキュリティ対策強化、インシデント対応マニュアルの整備、セキュリティレベル共通ガイドライン設定5.労働災害労働災害予防管理不備による人的被害リスク重点災害発生拠点に対する特別管理および再発防止策の水平展開6.火災火災予防措置管理の不備による操業停止リスク防火体制の点検、設備・購入品の火災リスク確認7.人財不足人財流出/獲得困難の状況下で必要人財を確保できないリスク採用戦略の推進、流出防止策の実施8.サプライチェーン寸断大規模災害以外での仕入先理由による供給停止リスク供給停止が懸念される仕入先を調査し、協議や代替等の対応9.サプライヤーとの適正取引不適切な条件により仕入先へ不利益を与えるリスク下請法遵守点検の実施 なお、2025年度に下請代金支払遅延等防止法に基づく公正取引委員会から勧告を受け、手続きを進めておりますが、再発防止に向けた具体的な全社的取組みを強化するため「サプライヤーとの適正取引」を新たに追加しております。また、2024年度の重点リスクであった「紛争等有事の安全措置」は、目標としていたマニュアル整備の確認を完了したため全社的な活動から各事業や拠点の日常管理活動へ移行しております。 各全社リスクの詳細は以下のとおりです。1.品質不正品質不正による法令違反やお客様との契約違反は、お客様からの損害賠償請求や是正対応費用などにより、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、品質不正に直結する品質記録の改ざんなどを防止する活動を行っております。具体的には、拠点が自主監査で使用するマニュアルの見直し/改定を行い、拠点自身での発見力強化を行います。また拠点自主監査後の品質管理部による現地又はWeb監査により、品質不正の懸念事項の発見漏れを防ぎ、是正を行うことで品質不正リスクを低減してまいります。 2.大規模災害当社グループでは、地震、火災、風水害での自社生産設備の損傷やサプライヤーチェーンの寸断、サイバーインシデントなどによる操業停止の可能性があるため、災害発生時の被害を最小化する活動や災害発生時の復旧訓練の実施など、生産能力早期復旧のための対策をとっております。特に発生の可能性が高いと推測される国内地震とサイバーインシデントを中心に、BCP訓練の実施に取り組み、大規模災害時の操業停止リスクを低減してまいります。なお、2024年度まで実施してきた海外拠点での火災訓練などは各拠点の日常管理活動へ移行しております。 3.人権問題職場でハラスメントが発生した場合、職場環境悪化による生産性低下や人財流出によって事業活動が鈍化し、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、労務訴訟などで賠償請求を受けるリスクもあります。当社グループでは、いきいきと働くことのできる職場環境の土台づくりの一環として、従業員へのハラスメント防止教育の実施、ハラスメント防止への仕組み・体制を整備し、多様な価値観を尊重する職場づくりをすすめ、ハラスメントによる事業活動の鈍化や労務訴訟リスクを低減してまいります。 4.サイバー攻撃近年の情報システム環境の進化・複雑化に加え、テレワークの普及による従業員の外部からのアクセス機会が増える一方、サイバー攻撃は急増し、複雑・高度化しており、情報セキュリティに係るリスクが高まっています。これらにより、情報漏えいやシステム障害等が発生した場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、グループ共通のサイバーセキュリティ教育・訓練、サプライチェーンセキュリティ強化、サイバーインシデント対応マニュアルの整備、セキュリティレベル共通ガイドライン設定等を実施することで、グループ全体の防衛力を強化し、サイバー攻撃による操業停止リスクを低減してまいります。 5.労働災害労働災害の発生は、従業員の生命を脅かすだけでなく、是正対応などのために操業停止又は、生産能力が著しく低下する可能性があります。過去に発生した重点災害の再発防止策をグループ内へ水平展開し点検、対策を実施することで、労働災害の人的被害リスクを低減してまいります。なお、重点災害発生拠点に対する特別管理は責任部署の日常管理活動として継続してまいります。 6.火災当社グループの多くの工場では、油の特性を利用した油圧製品の生産を行っており、有機溶剤を使用する塗装設備、作動油・化学薬品等を貯蔵するタンク等が設置されていることから、火災の発生や有害物質が流出する可能性があり、万が一、事故が発生した場合には生産活動が一時的に停止する可能性があります。過去事例を反映した防火体制チェックリストによる点検の実施、防火フォローパトロール、設備仕様・購入品の火災リスク確認にて、火災による操業停止リスクを低減してまいります。 7.人財不足転職が一般化してきている現状から、当社グループでも人財流出により、事業活動が鈍化し、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。定期採用戦略、中途採用戦略を推進するとともに、退職理由の分析から職場環境の改善を実施し、人財不足リスクを低減してまいります。 8.サプライチェーン寸断当社グループのサプライチェーンには、後継者不足、設備老朽化などによる廃業、事業撤退が懸念される仕入先があります。予期せず仕入先からの部品供給が停止した場合、一時的に生産活動が停滞し、事業継続に影響する可能性があります。仕入先の状況を注視し、コミュニケーションを深めるとともに、懸念仕入先とは丁寧な協議を行うも、供給継続が困難な際は仕入先変更等の代替手段により供給停止リスクを低減してまいります。 9.サプライヤーとの適正取引当社グループは、調達部門に限らず、下請代金支払遅延等防止法で定義される下請事業者との取引があります。適正な取引が行われない場合は法令違反企業として社会的信用が大きく損なわれる可能性があります。下請法全般に対する総点検に基づく再発防止策を実施することで、サプライヤーとの適正取引を維持してまいります。 ② 各事業の個別リスクの内容と対応状況全拠点から抽出したリスクのうち、各事業や各拠点で個別に対応するリスクについてはリスク管理委員会の活動に依らず、各事業等で対応しており、以下のものがあります。これらは、2023中期および2025年度方針に掲げ、各事業等の日常の管理活動の中でリスク低減活動を実施しております。その進捗については経営報告会等の会議体を通じて定期的に報告されております。リスク分類リスク項目方策生産・販売数量減少需要動向グローバルでの情報収集・分析生産活動の停止品質リスク品質不良の発生品質経営を基盤とした品質管理体制強化価格リスク製品販売価格の価格競争等高品質・高付加価値製品の提供等原材料・部品等の調達価格上昇複数購買の実施・購買機能の集約等財務リスク資金調達金融市場の動向を注視為替相場の変動グローバルでの生産拠点の配置等金利上昇リスク固定金利での調達その他得意先の信用リスク与信管理や取引先との関係強化等重要な訴訟等の発生国内外の弁護士と連携 上記のリスクに関する詳細は以下のとおりです。1.需要動向・生産活動停止当社グループのAC(オートモーティブコンポーネンツ)事業・HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業の主要製品は自動車、建設機械および産業車両メーカー等(以下、お客様といいます)へ供給する組付用部品であり、世界的な自動車生産台数や建設機械生産台数に大きく左右されます。当社は海外売上高比率が60%を超え、世界的な供給体制を構築しておりますが、各市場における景気悪化による自動車ならびに建設機械需要の減退等により、この部門の収益性に大きな影響を与えます。また、米国の関税措置に起因する自動車を中心とした生産体制の見直しや世界経済の停滞、更には他国の報復措置などに起因する通商リスクに伴い、収益性や生産活動へ影響を与える可能性があります。また、ロシアのウクライナ侵攻や緊迫する中東情勢など、国際情勢の変化が増しており、世界各地で地政学リスクが増大し、そこから派生し経済安全保障政策による規制が拡大しております。戦争・紛争が発生した地域での生産・販売活動停止や事業撤退により当社の事業継続が困難となることだけでなく、輸出管理規制や経済制裁に伴う製品や主要部材の供給遅延や制限により、お客様の生産調整や生産稼働停止が発生し、収益性や生産活動に大きな影響を与える可能性があります。2022年に撤退を表明した航空機器事業については、お客様等との調整を進め、ご迷惑をおかけすることの無いよう管理に努めておりますが、その中でも予見しきれない費用や損失が発生した場合、経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。特装車両事業の製品については、特にコンクリートミキサ車を主力とする特装車両は、景気の先行きと相関の深い建設工事の増減により需要が変動する可能性があります。当社グループでは、グローバルで情報収集・分析を行い、状況に応じた対応をしております。 2.品質不良の発生品質に関しては、自動車では操縦安定性を支えるショックアブソーバや操舵力を補助するパワーステアリング等の重要な部品を供給しており、建設機械・産業車両等では母機を駆動させるコントロールバルブ、ポンプ、シリンダ、モータ等の主要な機能部品を供給しております。また、特装車両事業部ではコンクリートミキサ車などの特装車両をお客様へ納入しております。仮に当社グループが供給した製品に品質不良が発生した場合、その損害賠償をお客様から求められる等で多額の費用が発生する可能性があります。当社グループでは、品質経営を基盤に品質管理体制強化など品質向上を継続して追求し、品質不良発生の未然防止に努めております。また、グループ全体での不正防止活動への取組やコンプライアンス教育を通じ、問題が発生した際には対応が迅速且つ確実に行われるよう体制を整備しています。 3.製品販売価格価格に関しては、国内・海外市場共に熾烈な価格競争にさらされており、お客様からのコスト低減、価格引下げ要請が常に存在します。当社グループでは、高品質・高付加価値製品を提供することによる競合優位を目指すと共に、生産性向上などを通じた継続的な原価低減によるコスト競争力向上に努めております。 4.原材料・部品等の調達価格当社グループは、原材料、構成部品等を多数の仕入先から購入しておりますが、調達する原材料等は国際商品市況や為替等の影響を大きく受けます。複数購買の実施や購買機能の集約等による原価低減を図っておりますが、原材料等の価格上昇を当社の販売価格に十分に反映出来ない場合、あるいは、販売価格引下げを原材料および構成部品価格に十分に反映出来ない場合、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 5.資金調達当社グループは、主に国内外の金融機関等より設備資金ならびに運転資金の調達を実施しております。金融市場の動向には十分留意しておりますが、全般的な市況および景気の後退、金融収縮、当社グループの信用力の低下等の要因により、当社グループが望む条件で適時に資金調達できない可能性もあります。その結果、当社グループの財政状況や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 6.為替相場変動・金利上昇当社グループは、海外売上高が62.6%と海外市場に大きく依存しているため日本からの輸出はもとより在外関係会社の経営成績等も為替の影響を大きく受けます。このような為替変動リスクに対してはグローバルな生産拠点の配置や為替予約等によりリスクの軽減を図っておりますが、想定を超えた為替相場の変動は、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは有利子負債を有しており、固定金利での調達により金利変動リスクの軽減に努めておりますが、日本および海外における将来の金利上昇は、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 7.得意先の信用リスク当社グループは、自動車、トラック並びに建設機械メーカー各社様や系列販売会社様をはじめ多くのお客様と取引を行っております。取引先の予期せぬ信用リスクにより、経営成績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、取引先の信用リスクについては細心の注意を払い、与信管理や取引先との関係強化等を通じてリスク管理を行っています。 8.重要な訴訟等の発生当社グループを相手とした訴訟が起こされ、当社の主張と相違する結果となった場合には、その請求内容等によっては、当社グループの経営成績に多大な影響を及ぼす可能性があります。国内外の弁護士と連携し、事案の内容に応じて適切に対応しております。 ③ 建築物用免振・制振用オイルダンパーの検査工程等における不適切行為の影響について当社及び当社の子会社であったカヤバシステムマシナリー株式会社(当該子会社は2021年7月1日をもって当社を存続会社とした吸収合併により解散しております)は、建築物用の免震・制振部材としてオイルダンパーを製造・販売してまいりましたが、その一部について、性能検査記録データの書き換え行為により、大臣認定の性能評価基準(※)に適合していない、または、お客様の基準値を外れた製品を建築物に取り付けていた事実(以下、「本件」といいます。)が判明し、国土交通省に報告を行うとともに、対応状況について、2018年10月16日に公表いたしました。(※)制振用オイルダンパーについては、大臣認定制度はありません。本問題に関する再発防止策および対応については、以下の当社ホームページ上で公表しておりますのでご参照ください。なお、2022年3月末時点で、再発防止策の具体策全67項目の内、全項目を「完了」しており、引き続きその維持・定着の取り組みを継続しております。再発防止策の進捗状況:https://www.kyb.co.jp/company/progress/prevent.html対応の進捗状況:https://www.kyb.co.jp/company/progress/exchange_progress.html本件に関し、現時点において収集可能な情報、及びその情報が合理的な事実に基づくものであると判断された免震・制振用オイルダンパーの交換工事に要する費用及び営業補償等について、製品保証引当金を計上しております。なお、本件に関連して訴訟を提起されている案件もありますが、一部案件においては追加費用の発生なく終了し、またその他案件の訴訟手続きも進んでおり、現時点においては経済的便益の流出の可能性は低下していると判断しております。