6954

ファナック(6954)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • FA総合サプライヤ
    ファナックは、工場自動化(FA)の総合的なサプライヤとして、主にCNCシステム、レーザ、ロボット、そしてロボドリルなどのロボマシンを開発、製造、販売、保守サービスまで一貫して行っています。これらの製品は、工場の生産ラインの自動化に使われ、顧客の生産効率向上に貢献することで収益を得ています。
  • CNC技術が基盤
    同社の事業は、CNC(コンピュータ数値制御)システムの技術を基盤としています。この技術は、機械の動きを精密に制御するために不可欠であり、ロボットやロボマシンといった幅広い製品に応用されています。この基盤技術を核に、多様な自動化ソリューションを提供しています。
  • 単一業種での事業
    ファナックグループは、ファクトリーオートメーションという単一の業種で事業活動を行っています。これは、特定の分野に特化し、その分野での専門性と技術力を深く追求することで、市場での競争優位性を確立しているビジネスモデルと言えます。多様な製品群もこのFA分野に集約されています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

ファナックグループは単一セグメントで事業を行っていますが、商品部門としては主に3つの区分があります。FA部門では、CNCシステム(機械の制御装置やモーター)やレーザーを扱い、主に日本、アメリカ、ヨーロッパ、アジアの関係会社が担当しています。ロボット部門では、ロボット本体やロボットシステムを提供し、こちらも日本、アメリカ、ヨーロッパ、アジアの関係会社が中心です。ロボマシン部門では、ロボドリル(小型切削加工機)、ロボショット(電動射出成形機)、ロボカット(ワイヤ放電加工機)といった工作機械を手がけており、同様に日本、アメリカ、ヨーロッパ、アジアの関係会社が事業を展開しています。これらの部門を通じて、世界中の工場自動化を支えています。

有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|939 文字
3 【事業の内容】当社グループは、ファクトリー オートメーション(FA)の総合的なサプライヤとして、CNCシステム(CNCおよびサーボモータ)、レーザ、ロボット(ロボットシステムを含む)およびロボマシン(ロボドリル(小型切削加工機)、ロボショット(電動射出成形機)、ロボカット(ワイヤ放電加工機))など、CNCシステムの技術をベースとし、その用途も自動化による生産システムに使用されるものの開発、製造、販売ならびに保守サービスを主な事業とする単一業種の事業活動を営んでおります。単一セグメントではありますが、商品部門と当社および関係会社の当該部門にかかる位置付けは、次のとおりであります。 区分主要商品主要な会社FA部門CNCシステム(CNCおよびサーボモータ)、レーザ当社、FANUC America Corporation、FANUC Europe Corporation、KOREA FANUC CORPORATION、TAIWAN FANUC CORPORATION、FANUC INDIA PRIVATE LIMITED、BEIJING-FANUC Mechatronics CO., LTD.、ファナックパートロニクス㈱、ファナックサーボ㈱ロボット部門ロボット(ロボットシステムを含む)当社、FANUC America Corporation、FANUC Europe Corporation、KOREA FANUC CORPORATION、TAIWAN FANUC CORPORATION、FANUC INDIA PRIVATE LIMITED、SHANGHAI-FANUC Robotics CO., LTD.ロボマシン部門ロボドリル(小型切削加工機)、ロボショット(電動射出成形機)、ロボカット(ワイヤ放電加工機)当社、FANUC America Corporation、FANUC Europe Corporation、 KOREA FANUC CORPORATION、FANUC INDIA PRIVATE LIMITED、SHANGHAI-FANUC ROBOMACHINE CO., LTD. 以上の当社グループについて図示すると次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 強い
高信頼性、性能向上、使いやすさを追求した競争力の高い新商品・新機能を開発。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
CNCシステム技術をベースとしたFA、ロボット、ロボマシンの開発・製造ノウハウ。
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:戦争に関するリスク / 自然災害に関するリスク / サイバーセキュリティに関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 11 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ファナックは産業用ロボット分野で高い技術力を持つが、特許やブランドによる明確な独占的優位性は限定的。競合他社も技術開発を進めており、無形資産によるモートは現時点では弱い。

スイッチングコスト★★★★☆
根拠:強い乗り換えの手間・コスト

ファナックのロボットシステムは、高度な自動化ラインに組み込まれており、顧客は導入・保守に多大な投資をしている。システム変更には生産ラインの再構築が必要となり、スイッチング・コストは非常に高い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ファナックの製品は個別の機械装置であり、ユーザーが増えることで製品自体の価値が向上するネットワーク効果は基本的に働かない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の生産ノウハウや規模の経済により一定のコスト競争力はあるが、競合他社も同様の効率化を進めており、圧倒的なコスト優位性とは言えない。特に中国メーカーの台頭はコスト圧力を高める可能性がある。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

産業用ロボット市場において、ファナックは世界トップクラスのシェアと生産能力を持つ。この規模は、研究開発投資やサプライチェーン管理において有利に働き、効率的な事業運営を可能にしている。

  • CNC技術の優位性
    ファナックは、CNCシステム(CNCおよびサーボモータ)の技術を基盤としており、この分野での長年の経験と研究開発により高い技術力を有しています。この精密制御技術は、ロボットやロボマシンといった幅広い製品に応用され、他社に対する技術的な優位性を確立していると考えられます。
  • 研究開発と生産の連携
    同社は、研究開発部門と工場を本社地区に集中させることで、密接な連携による相乗効果を生み出しています。これにより、研究開発と生産技術の双方を強化・効率化できるという大きな利点があり、高品質な製品を効率的に市場に投入できる競争力につながっています。
  • グローバルな販売・サービス網
    ファナックは、FANUC America Corporation、FANUC Europe Corporationなど、世界各地にグループ会社を展開し、グローバルな販売および保守サービス体制を構築しています。これにより、世界中の顧客に対して迅速なサポートを提供し、顧客満足度を高めることで、市場でのシェア維持・拡大に貢献していると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在の状況に対する判断に基づくものです。 (1)経営方針1955年にコントロールのプロジェクトチームが発足し、1956年に日本で民間初のNCとサーボ機構の開発に成功して以来、ファナックは一貫して工場の自動化を追求しています。創業期に目指した、小柄でもしっかり根を張った巨人のごとき逞しさがある企業、技術で勝負する企業を希求し続け、「狭い路」を真っ直ぐに歩むことに努めています。その企業像を実現するために、当社グループは基本理念として「厳密と透明」を掲げています。そこには、企業の永続性、健全性は厳密から生まれ、組織の腐敗、企業の衰退は不透明から始まる、という考えがあります。ファナックは、基本技術であるNCとサーボ、レーザからなるFA事業と、その基本技術を応用したロボット事業およびロボマシン事業を展開しています。そして、IoT・AI技術をFA・ロボット・ロボマシンの全ての分野に積極的に適用していくことで、お客様がファナック商品をより効率的にご利用いただけるよう取り組みます。また、生産財のサプライヤであるとの原点に立ち、お客様がファナックの商品をお使いになる限り、保守サービスを提供し続けます。当社グループはこれらの事業活動を通じて、お客様の工場の自動化と効率化を推進することで国内外の製造業の発展に貢献し、今後も中長期的に拡大が見込まれる工場の自動化分野において、着実な成長を実現していきます。 (2)経営環境及び対処すべき課題①再発防止策の実行に向けた取組当社が製造・販売するロボカット(ワイヤ放電加工機)において、欧州のEMC指令に基づく整合規格に適合しない態様で試験が行われていたこと(以下「本不適切行為」といいます。)につきましては、2024年11月に社外の有識者から成る特別調査委員会より調査結果報告書を受領いたしました。当社は基本理念である「厳密と透明」をもって法令等の遵守を実践してまいりましたが、本不適切行為により、お客様や関係者の皆様の信頼を損なう事態を招きましたことを、深くお詫び申しあげます。当社は、特別調査委員会が認定した事実、原因分析および再発防止策の提言を真摯に受け止め、全社一丸となって再発防止策の実行に向けて取り組んでおり、本年3月に、特別調査委員会の調査報告書を踏まえた当社の取組について当社ホームページに掲載しております。(https://www.fanuc.co.jp/ja/ir/announce_other/pdf/2025/notice20250325.pdf)当社は引き続き各取組を着実に実行し、再発防止、信頼の回復に全力で取り組んでまいります。 ② 経営環境およびその他の対処すべき課題ファナックの商品は景気変動の影響を大きく受けやすい生産財であることから、短期的な事象に左右されない、長期的な視点に立った経営を続けています。当社グループを取り巻く経営環境につきましては、地政学的リスクの高まりや、景気減速の懸念等もあり、予断を許さない状況が続くものと思われます。その一方で、工場の自動化への要求は中長期的に拡大することが見込まれます。当社グループは、「one FANUC」を合言葉に、FA・ロボット・ロボマシンの3事業とサービスが一体となったトータルソリューションの提供、およびグループ一体となった世界のお客様への対応、という当社グループならではの強みを最大限活かしてまいります。特に、CNC工作機械とロボットとの連携、ロボマシンとロボットとの連携を重要テーマの一つと捉え、商品を開発してまいります。また、ファナックの商品は製造現場でご使用いただく生産財であるとの原点に立ち、お客様の工場におけるダウンタイムを最小にして稼働率向上を図るため、「壊れない」「壊れる前に知らせる」「壊れてもすぐ直せる」ことを商品開発において徹底いたします。また、工場の自動化への要求が拡大する一方、熟練労働者の確保が難しくなる状況に対応するため、使いやすさを一層重視した商品開発にも取り組んでまいります。そして世界中のどこでもファナックのグローバルスタンダードに沿った高度な保守サービスを提供すること、お客様が使用し続ける限り保守を続ける「生涯保守」を行うこと、を基本理念とした「サービスファースト」を実践してまいります。特に、競合会社が追随することが難しい「生涯保守」については、当社グループの大きな特長として、引き続き注力してまいります。また、工場の自動化分野という当社の強みを発揮できる分野に絞り込んで研究開発投資を積極的に行い、競争力の高い商品を開発し市場に投入します。あわせて、知的財産の充実を図ります。さらに、当社グループは、今後も競争力の高い商品を開発し市場投入していくうえで、IoT・AI技術を必要不可欠なものと考えております。これらの技術をFA・ロボット・ロボマシンの全ての分野に積極的に適用していくことで、お客様における生産の効率化を一層推進します。加えて、ファナックの商品がSDGsの達成に大きく貢献することを目指してまいります。当社グループは、長期的視点に立ち、商品競争力の強化、セールス・サービス活動の強化、工場の自動化・ロボット化の推進、経費と時間の削減および業務の合理化など、より強い企業にするための基本施策を推し進めます。また、生産財のサプライヤとして、いかなる場合にもお客様への供給責任を果たし、サービス活動を維持することができるよう、生産拠点やサービス拠点の複数化に取り組んでいます。さらに、部品調達先の複数化、適切な部品在庫の保有など、サプライチェーンの強化にも取り組んでいます。中長期的な成長のためには、人材が最重要であるとの観点に立ち、社員がより働きやすい職場の実現、社員のモチベーションの一層の向上も重要課題として取り組んでまいります。また、将来を見据え、必要な人材の採用や社員の育成の強化のための人的資本への投資を積極的に行います。これらを通じて継続的に人的資本の充実を図ります。経営に当たっては、営業利益率、経常利益率、ROEなどに加えて、市場シェアも重要な経営指標と捉え、総合的に判断してまいります。また、当社は資本コストを的確に把握し、5年平均でのエクイティ・スプレッド(ROEと資本コストの差)をプラスとすることを目指します。今後もあらゆる面で当社グループは、基本理念である「厳密と透明」を徹底し、こうした諸施策をグループ一丸となって推し進めることにより、お客様の当社グループへの安心と信頼を高めるとともに、激しい環境変化に適応することで、永続的な企業となるべく努力してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在の状況に対する判断に基づくものです。 (1)経営方針1955年にコントロールのプロジェクトチームが発足し、1956年に日本で民間初のNCとサーボ機構の開発に成功して以来、ファナックは一貫して工場の自動化を追求しています。創業期に目指した、小柄でもしっかり根を張った巨人のごとき逞しさがある企業、技術で勝負する企業を希求し続け、「狭い路」を真っ直ぐに歩むことに努めています。その企業像を実現するために、当社グループは基本理念として「厳密と透明」を掲げています。そこには、企業の永続性、健全性は厳密から生まれ、組織の腐敗、企業の衰退は不透明から始まる、という考えがあります。ファナックは、基本技術であるNCとサーボ、レーザからなるFA事業と、その基本技術を応用したロボット事業およびロボマシン事業を展開しています。そして、IoT・AI技術をFA・ロボット・ロボマシンの全ての分野に積極的に適用していくことで、お客様がファナック商品をより効率的にご利用いただけるよう取り組みます。また、生産財のサプライヤであるとの原点に立ち、お客様がファナックの商品をお使いになる限り、保守サービスを提供し続けます。当社グループはこれらの事業活動を通じて、お客様の工場の自動化と効率化を推進することで国内外の製造業の発展に貢献し、今後も中長期的に拡大が見込まれる工場の自動化分野において、着実な成長を実現していきます。 (2)経営環境及び対処すべき課題①再発防止策の実行に向けた取組当社が製造・販売するロボカット(ワイヤ放電加工機)において、欧州のEMC指令に基づく整合規格に適合しない態様で試験が行われていたこと(以下「本不適切行為」といいます。)につきましては、2024年11月に社外の有識者から成る特別調査委員会より調査結果報告書を受領いたしました。当社は基本理念である「厳密と透明」をもって法令等の遵守を実践してまいりましたが、本不適切行為により、お客様や関係者の皆様の信頼を損なう事態を招きましたことを、深くお詫び申しあげます。当社は、特別調査委員会が認定した事実、原因分析および再発防止策の提言を真摯に受け止め、全社一丸となって再発防止策の実行に向けて取り組んでおり、本年3月に、特別調査委員会の調査報告書を踏まえた当社の取組について当社ホームページに掲載しております。(https://www.fanuc.co.jp/ja/ir/announce_other/pdf/2025/notice20250325.pdf)当社は引き続き各取組を着実に実行し、再発防止、信頼の回復に全力で取り組んでまいります。 ② 経営環境およびその他の対処すべき課題ファナックの商品は景気変動の影響を大きく受けやすい生産財であることから、短期的な事象に左右されない、長期的な視点に立った経営を続けています。当社グループを取り巻く経営環境につきましては、地政学的リスクの高まりや、景気減速の懸念等もあり、予断を許さない状況が続くものと思われます。その一方で、工場の自動化への要求は中長期的に拡大することが見込まれます。当社グループは、「one FANUC」を合言葉に、FA・ロボット・ロボマシンの3事業とサービスが一体となったトータルソリューションの提供、およびグループ一体となった世界のお客様への対応、という当社グループならではの強みを最大限活かしてまいります。特に、CNC工作機械とロボットとの連携、ロボマシンとロボットとの連携を重要テーマの一つと捉え、商品を開発してまいります。また、ファナックの商品は製造現場でご使用いただく生産財であるとの原点に立ち、お客様の工場におけるダウンタイムを最小にして稼働率向上を図るため、「壊れない」「壊れる前に知らせる」「壊れてもすぐ直せる」ことを商品開発において徹底いたします。また、工場の自動化への要求が拡大する一方、熟練労働者の確保が難しくなる状況に対応するため、使いやすさを一層重視した商品開発にも取り組んでまいります。そして世界中のどこでもファナックのグローバルスタンダードに沿った高度な保守サービスを提供すること、お客様が使用し続ける限り保守を続ける「生涯保守」を行うこと、を基本理念とした「サービスファースト」を実践してまいります。特に、競合会社が追随することが難しい「生涯保守」については、当社グループの大きな特長として、引き続き注力してまいります。また、工場の自動化分野という当社の強みを発揮できる分野に絞り込んで研究開発投資を積極的に行い、競争力の高い商品を開発し市場に投入します。あわせて、知的財産の充実を図ります。さらに、当社グループは、今後も競争力の高い商品を開発し市場投入していくうえで、IoT・AI技術を必要不可欠なものと考えております。これらの技術をFA・ロボット・ロボマシンの全ての分野に積極的に適用していくことで、お客様における生産の効率化を一層推進します。加えて、ファナックの商品がSDGsの達成に大きく貢献することを目指してまいります。当社グループは、長期的視点に立ち、商品競争力の強化、セールス・サービス活動の強化、工場の自動化・ロボット化の推進、経費と時間の削減および業務の合理化など、より強い企業にするための基本施策を推し進めます。また、生産財のサプライヤとして、いかなる場合にもお客様への供給責任を果たし、サービス活動を維持することができるよう、生産拠点やサービス拠点の複数化に取り組んでいます。さらに、部品調達先の複数化、適切な部品在庫の保有など、サプライチェーンの強化にも取り組んでいます。中長期的な成長のためには、人材が最重要であるとの観点に立ち、社員がより働きやすい職場の実現、社員のモチベーションの一層の向上も重要課題として取り組んでまいります。また、将来を見据え、必要な人材の採用や社員の育成の強化のための人的資本への投資を積極的に行います。これらを通じて継続的に人的資本の充実を図ります。経営に当たっては、営業利益率、経常利益率、ROEなどに加えて、市場シェアも重要な経営指標と捉え、総合的に判断してまいります。また、当社は資本コストを的確に把握し、5年平均でのエクイティ・スプレッド(ROEと資本コストの差)をプラスとすることを目指します。今後もあらゆる面で当社グループは、基本理念である「厳密と透明」を徹底し、こうした諸施策をグループ一丸となって推し進めることにより、お客様の当社グループへの安心と信頼を高めるとともに、激しい環境変化に適応することで、永続的な企業となるべく努力してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の業績の概要① 財政状態及び経営成績の状況a. 財政状態(資産)資産合計は、前連結会計年度末比109億94百万円増の1兆9,370億31百万円となりました。これは、現金及び預金が675億25百万円増加、棚卸資産が561億7百万円減少したことが主な要因です。(負債)負債合計は、前連結会計年度末比96億96百万円減の1,971億41百万円となりました。これは、退職給付に係る負債が112億29百万円減少したことが主な要因です。(純資産)純資産合計は、前連結会計年度末比206億90百万円増の1兆7,398億90百万円となりました。これは、利益剰余金が453億81百万円増加、自己株式が302億86百万円増加したことが主な要因です。 b. 経営成績当期(2024年4月1日から2025年3月31日まで)における当社グループを取り巻く状況につきましては、景気が緩やかに回復して設備投資にも持ち直しの動きがみられる一方、欧米におけるインフレや高金利等の影響、中国経済の先行き懸念など、不透明な状況が続きました。このような厳しい状況が続く中、セールス、研究開発、工場、サービス、事務、全ての部門の総力を挙げて拡販や経費削減等に取り組みました。また、競争力を高めるための新商品・新機能の開発、生産性向上のための生産効率化、新商品向けの新規設備の導入など、将来の発展に向けた施策は引き続き積極的に進めました。加えて、世界的に脱炭素社会へ向けた動きが広がる中、グローバルに事業を展開している当社グループにとっても気候変動は重要な経営課題であると認識しており、商品の省エネルギー性能向上に向けた開発を推進しました。また、国際的な非営利団体であるCDPにより、気候変動分野の透明性とパフォーマンスにおけるリーダーシップが認められ、最高評価の「Aリスト企業」に2年連続で選定されました。2024年度における連結業績は、売上高が7,971億29百万円(前期比0.2%増)、経常利益が1,967億38百万円(前期比8.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が1,475億57百万円(前期比10.8%増)となりました。なお、当期におきましては、従来よりも剛性・絶対精度を大幅に向上させ、高い軌跡精度を実現した産業用ロボットである「ファナック ロボット M-800」が「第11回ロボット大賞 経済産業大臣賞」を受賞しました。また、様々な環境変化に適応した工作機械の開発を推進し、製造現場での自動化・生産性向上を実現する新たなプラットフォームとなるCNCである「ファナック シリーズ 500i-A」が第67回日刊工業新聞社「十大新製品賞」本賞を受賞しました。なお、当社グループは、CNCシステムとその応用商品を提供する企業グループとして、単一セグメントの事業を営んでおりますが、商品部門別の状況は以下のとおりです。 〔FA部門〕FA部門について、CNCシステムの主要顧客である工作機械業界の需要は、国内や欧州で低調に推移したものの、インドや設備投資に積極的な産業からの需要が旺盛だった中国で堅調に推移し、当社のCNCシステムの売上は増加しました。FA部門の連結売上高は、1,948億24百万円(前期比8.0%増)、全連結売上高に対する構成比は24.4%となりました。 〔ロボット部門〕ロボット部門については、国内では自動車関連向け、一般産業向け共に堅調に推移し、売上が増加しました。一方、中国では好調だったEV関連向けが下降気味であり、一般産業向けと電子産業向けも低調で売上が減少しました。欧米でも主に自動車関連向けが低調で売上が減少しました。ロボット部門の連結売上高は、3,295億66百万円(前期比13.5%減)、全連結売上高に対する構成比は41.3%となりました。 〔ロボマシン部門〕ロボマシン部門については、ロボドリル(小型切削加工機)では、主に中国市場が堅調に推移し、売上は増加しました。ロボショット(電動射出成形機)では、中国、中国以外のアジアでの需要増があり、売上が増加しました。ロボカット(ワイヤ放電加工機)では、米州、中国、中国以外のアジアで売上が増加したものの、欧州で売上が減少したため、売上は微増にとどまりました。ロボマシン部門の連結売上高は、1,375億88百万円(前期比33.1%増)、全連結売上高に対する構成比は17.3%となりました。 〔サービス部門〕サービス部門については、「サービスファースト」の精神のもと、ITを活用したCX(顧客体験)を重視し、顧客満足度の向上をグローバルに推進するサービス体制の強化を図りました。サービス部門の連結売上高は、1,351億51百万円(前期比3.5%増)、全連結売上高に対する構成比は17.0%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年度末比247億90百万円減の5,020億91百万円となりました。 (各キャッシュ・フローの状況)営業活動の結果得られた資金は、前年同期比835億9百万円増の2,552億73百万円であり、これは主に棚卸資産の減少によるものです。投資活動の結果使用した資金は、前年同期比1,205億21百万円増の1,340億84百万円であり、これは主に定期預金の預入によるものです。財務活動の結果使用した資金は、前年同期比141億4百万円増の1,366億18百万円であり、これは主に自己株式の取得によるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績(当連結会計年度)生産高(百万円)前期比(%)676,696+0.7 (注) 生産高は、販売価格によっております。 b. 受注実績(当連結会計年度)受注高(百万円)前期比(%)796,182+16.4 c. 販売実績(当連結会計年度)販売高(百万円)前期比(%)797,129+0.2 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 当連結会計年度は当該割合が10%未満のため記載を省略しております。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)SHANGHAI-FANUC Robotics Co., LTD.87,45411.0-- (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、期末日における資産、負債および偶発債務ならびに会計期間における収益、費用に影響を与える見積りを必要としておりますが、実際の結果と異なる場合があります。中でも連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられるものは、以下のとおりであります。(退職給付債務)当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用および計上される債務に影響を及ぼします。長期金利の低下や運用利回りの悪化は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (固定資産の減損)当社グループは、減損の兆候が見られる固定資産については将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて、遊休資産については個別に比較可能な市場価額等に基づいて減損損失の認識の判定を行い、必要に応じて減損処理を実施しております。将来キャッシュ・フローや回収可能価額の見積りの前提となる将来の収益性の低下や時価の下落等により、減損損失が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (経営成績)2024年度における連結業績は、売上高が7,971億29百万円(前期比0.2%増)、経常利益が1,967億38百万円(前期比8.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が1,475億57百万円(前期比10.8%増)となりました。当期(2024年4月1日から2025年3月31日まで)における当社グループを取り巻く状況につきましては、景気が緩やかに回復して設備投資にも持ち直しの動きがみられる一方、欧米におけるインフレや高金利等の影響、中国経済の先行き懸念など、不透明な状況が続きました。このような厳しい状況が続く中、セールス、研究開発、工場、サービス、事務、全ての部門の総力を挙げて拡販や経費削減等に取り組みました。 (財政状態)(資産)資産合計は、前連結会計年度末比109億94百万円増の1兆9,370億31百万円となりました。これは、現金及び預金が675億25百万円増加、棚卸資産が561億7百万円減少したことが主な要因です。(負債)負債合計は、前連結会計年度末比96億96百万円減の1,971億41百万円となりました。これは、退職給付に係る負債が112億29百万円減少したことが主な要因です。(純資産)純資産合計は、前連結会計年度末比206億90百万円増の1兆7,398億90百万円となりました。これは、利益剰余金が453億81百万円増加、自己株式が302億86百万円増加したことが主な要因です。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、前年同期比835億9百万円増の2,552億73百万円であり、これは主に棚卸資産の減少によるものです。投資活動の結果使用した資金は、前年同期比1,205億21百万円増の1,340億84百万円であり、これは主に定期預金の預入によるものです。財務活動の結果使用した資金は、前年同期比141億4百万円増の1,366億18百万円であり、これは主に自己株式の取得によるものです。以上のキャッシュ・フローの増減に現金及び現金同等物に係る換算差額93億61百万円を減算し、連結キャッシュ・フローは、247億90百万円の減少となりました。 (資本の財源)当期の所要資金は全て自己資金により充当し、外部からの調達は行っておりません。

事業リスク

ファナックグループは、海外売上高の割合が大きく、戦争や各国の政策・法規制の変更が販売市場やサプライチェーンに甚大な影響を与える可能性があります。また、本社機能の集中により、大地震や富士山噴火などの自然災害が発生した場合、被害が甚大になるリスクがあります。さらに、サイバー攻撃による生産への影響や技術情報の流出、新興企業の技術力向上や市場ニーズの変化に対応できないことによる競争力低下のリスクも抱えています。部品調達の遅延や過剰在庫、優秀な人材の確保・育成の遅れ、コンプライアンス違反も事業に大きな影響を与える可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,168 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在の状況に対する判断に基づくものです。 <1.特に重要なリスク> ① 戦争に関するリスク戦争が発生した場合、当社グループの社員の生命、安全が重大な危険にさらされる可能性があります。また、当社グループでは、海外市場における売上高が連結売上高のうち大きな割合を占めています。アジア、欧州、米州など当社商品の市場規模が大きな地域で戦争が発生した場合、地域によっては商品の販売市場、サプライチェーン、物流等に甚大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクが顕在化した場合の影響を少しでも抑えるため、「one FANUC」として当社グループ会社間における連携をより緊密にしていきます。 ② 自然災害に関するリスク当社商品はいずれも生産設備として生産現場で使われるものであり、当社商品の大口ユーザでもある自社工場と研究開発との密接な連携による相乗効果によって研究開発と生産技術双方を強化・効率化できる大きな利点があること等から、当社では研究開発部門、工場等を本社地区に集中させてきました。一方で、こうした拠点の集中により、仮に大地震が発生した場合は、被害が甚大になる可能性があります。また、本社地区の近隣に位置する富士山が噴火することは非常に稀と考えられますが、万一噴火した場合の影響は甚大です。これらの他、台風や大雪などの自然災害で大きな影響を受ける可能性があります。こうした自然災害に関するリスクの顕在化に対応するため、本社工場(山梨県南都留郡忍野村・山中湖村)以外に、壬生工場(栃木県下都賀郡壬生町)、筑波工場(茨城県筑西市)等の新設、拡充による生産拠点の複数化を推進してきました。また、サービス拠点についても、日野支社(東京都日野市)の再構築と名古屋サービスセンタ(愛知県小牧市)の開設により、保守部品の保管倉庫、サービス情報システムのサーバの設置拠点の複数化を行ってきました。また、データセンタの二重化を行ったほか、本社地区、壬生工場、筑波工場において非常用電源としても使用できるコージェネレーションシステムの導入などを行いました。当社グループは、今後も、自然災害に関するリスクへの積極的な取り組みを継続的に推進、強化していきます。 ③ サイバーセキュリティに関するリスク近年、サイバー攻撃は、手口の高度化、巧妙化等により、その脅威がますます高まっています。サイバー攻撃により、当社グループの生産設備等が被害を受け生産に影響が生じる可能性や、当社の技術上、営業上等の秘密情報が流出する可能性があります。また、IoT関連の商品、サービス、ネットワーク(当社が利用する他社クラウド基盤を含む)を通じて顧客等の製造設備等に被害が生じ、顧客等からの信用を失う可能性があります。これらのサイバーセキュリティに関するリスクは、様々な要因により顕在化し、当社グループの事業戦略や経営成績等に甚大な影響が生じる可能性があります。このため当社グループは、CISO(チーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサー)を任命するとともに、情報セキュリティ委員会等を通じて、当社ITシステムに関するセキュリティ対応の枠組み(コンピュータ・セキュリティ・インシデント・レスポンス・チーム(CSIRT))とそれに基づく監視チーム(セキュリティ・オペレーション・センター(SOC))の活動を徹底しています。また、商品の事故対応体制(プロダクト・セキュリティ・インシデント・レスポンス・チーム(PSIRT))の運用と関連認証の取得を順次進めています。これらによりサイバーセキュリティに関するリスクへの対応体制の強化を進めています。 ④ 競争力低下に関するリスク当社グループを取り巻く事業環境において、今後以下に挙げるような変化が予想されます。・ 新興国企業等の技術力、競争力の急速な向上 ・ 商品単体の信頼性や機能等の競争だけでなく、様々なIoTシステムとの連携を含めた総合的な使い易さ、信頼性等の競争への変化、およびこれらに伴う市場や顧客ニーズの多様化や変化・ 様々な新技術の台頭による当社グループの競争力の低下これらの外部環境の変化に柔軟、迅速に対応できない場合、商品の競争力等における当社グループの優位性が失われる結果、競争力低下に関するリスクが顕在化し、当社グループの事業戦略や経営成績等に甚大な影響が生じる可能性があります。このため当社グループは、これまで培ってきた優位性を活かしつつ事業環境変化に柔軟、迅速に適応できるよう将来を見据えた研究開発をさらに強化するとともに、生産における自動化、ロボット化等を一層推進することにより、競争力の強化に努めていきます。 <2.重要なリスク> ① 各国の政策、法規制に関するリスク当社グループでは、海外市場における売上高が連結売上高のうち大きな部分を占めています。日本を含む各国政府による安全保障貿易管理等の様々な政策、規制等の変更および域外適用の拡大は、内容によっては当社グループの事業活動に大きな影響を及ぼします。これら各国政府による法規制等に違反した場合、処罰を受ける可能性があります。また、各国政府が保護主義等により輸入関税率の引き上げを行った場合、あるいはアンチダンピング課税の賦課決定を行った等の場合には、当社グループの商品の販売が大きな影響を受ける可能性があります。このように、各国の政策、法規制に関するリスクが顕在化する可能性があるため当社グループは、各国政府の法規制の遵守のための役員・社員への教育や適切なチェック体制・仕組みの整備等に努めていきます。 ② 部品等の調達に関するリスク当社グループにおいて、何らかの理由で部品等の調達に不足や遅れが生じた場合、生産に遅延が発生する可能性があります。その結果、顧客等の生産活動にも影響が生じ、信用を失う可能性があります。一方で、不正確な需要予測や不十分な在庫管理により過剰な調達を行った場合、過剰な在庫を抱えたことによる棚卸資産の評価損が発生する可能性があります。このように、部品等の調達に関するリスクが顕在化した場合、当社グループの事業戦略や経営成績等に大きな影響が生じる可能性があります。このため当社グループは、部品の複数調達先の確保や調達先との関係強化等、サプライチェーンリスクマネジメントの強化などの対策に引き続き努めていきます。 ③ 人材確保・育成に関するリスク外部環境の急激な変化によりますます競争が激しくなる中、当社グループが持続可能な発展を続けていくためには、優れた人材を確保・育成することが重要となります。こうした人材の確保・育成が遅れたり、優秀な人材が流出したりする場合、当社グループの競争力が低下する等人材確保・育成に関するリスクが顕在化し、当社グループの発展等に大きな影響が生じる可能性があります。こうした課題に対処するため、当社グループは、社員の教育の充実、仕事を通じた成長の支援、エンゲージメントの向上、ワークライフバランスの充実など、優れた人材が集まる一層魅力的な企業として、企業文化の継承力を持った人材を育成して適所に配置することに努めていきます。 ④ コンプライアンスに関するリスク当社グループにおいて法令違反、社会規範・倫理上の問題や品質不正、企業秘密漏洩等のコンプライアンス問題が生じた場合、当社グループに対する罰則等による直接的影響はもとより、社会的信用・企業イメージの低下等により、事業戦略や経営成績等に大きな影響が生じる可能性があります。このため当社は、当社および当社グループ会社のコンプライアンス向上に資する活動の企画立案、実行等を行う委員会としてコンプライアンス委員会を設置し、社員教育の実施や内部統制強化に関する対応を実施しています。また、法令遵守を含む、当社商品の品質を全社的に管理する組織として下記の通り品質管理本部を設置し品質管理を強化しています。 (再発防止策の実行に向けた取組について)当社が製造・販売するロボカット(ワイヤ放電加工機)において、欧州のEMC指令に基づく整合規格に適合しない態様で試験が行われていたこと(以下「本不適切行為」といいます。)につきましては、2024年11月に社外の有識者から成る特別調査委員会より調査結果報告書を受領いたしました。当社は基本理念である「厳密と透明」をもって法令等の遵守を実践してまいりましたが、本不適切行為により、お客様や関係者の皆様の信頼を損なう事態を招きました。当社は、特別調査委員会が認定した事実、原因分析および再発防止策の提言を真摯に受け止め、全社一丸となって再発防止策の実行に向けて取り組んでおり、詳細は2025年3月に当社ホームページに掲載しております。再発防止策の柱の一つとして、2025年4月1日付で研究開発本部及び製造統括本部から独立した品質管理本部を新設し商品の法令や規格への適合を含む品質管理について全社的に取組を推進しています。(https://www.fanuc.co.jp/ja/ir/announce_other/pdf/2025/notice20250325.pdf)当社は引き続き各取組を着実に実行し、再発防止、信頼の回復に全力で取り組んでまいります。 ⑤ 新型ウイルス等の感染症に関するリスク新型ウイルス等の感染症が発生した場合、当社グループの社員等の健康、安全が脅かされる可能性があります。また、当社グループの社員や家族に感染者が発生した場合、周辺の地域住民への感染拡大やそれによる地域医療への負担の増加など、地域社会に大きな影響を与える可能性があります。当社グループの部品調達先や加工・組立業務委託先に感染者が発生した場合、当社グループの生産に影響が生じる可能性があります。また、部品調達先の所在する国や地域でロックダウン(都市封鎖)が行われた場合、部品の生産や物流に制限を受け、当社グループの部品調達に大きな支障が生じる可能性があります。新型ウイルス等の感染症に関するリスクが顕在化した場合、これらの影響を通じて、当社グループの事業戦略や経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このため当社グループは、新型ウイルス等の感染症に対しては、感染拡大防止、部品の複数調達先の確保等サプライチェーンリスクマネジメントの強化などの対策に引き続き努めていきます。 ⑥ ハラスメントに関するリスク当社グループの職場におけるハラスメントや労働衛生環境を含む人権問題等が生じた場合、社員の健康やメンタルヘルスの悪化等により人材確保・育成に関するリスクが顕在化し、当社グループの発展等に大きな影響が生じる可能性があります。また、社会的信用・企業イメージの低下等により、事業戦略や経営成績等に影響が生じる可能性があります。このため当社グループは、ハラスメントに関する啓発活動やハラスメント防止の研修の実施、相談窓口の周知・強化等に一層努めていきます。 ⑦ ESGに関するリスク当社グループは、持続可能な成長のための経営上の課題としてESGを重視しております。また、当社グループのESGへの取り組み状況が顧客等において商品購入時の検討要素とされるなど、ESGは様々なステークホルダーとの関係においても重要な課題となっています。当社グループによるESGへの対応が不十分な場合、社会的評価が低下する等、ESGに関するリスクが顕在化し、当社グループの事業戦略や経営成績等に影響が生じる可能性があります。こうした課題に対処するため、当社グループは、ESGへの取り組みを経営上の重要課題と認識し、積極的に強化していきます。 <3.その他のリスク> 以上の他、例えば以下のようなリスクにより、当社グループの事業戦略や経営成績等に影響が生じる可能性があります。これらのリスクについても、顕在化の可能性と顕在化した場合の影響や積極的な事業戦略とのバランス等を考慮のうえ、予防、低減、回避等の然るべき対応に努めていきます。(例) ・労働災害に関するリスク ・知的財産権の侵害リスク(当社グループの知的財産権が他社に侵害される場合、および当社グループが他社から知的財産権侵害の訴えを起こされる場合) ・製造物責任に関するリスク ・為替レートの変動リスク

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