6835

アライドテレシスホールディングス(6835)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

アライドテレシスホールディングスは、日本、米州、EMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ)、APAC(アジア太平洋)の各地域で、情報通信およびネットワーク関連製品の研究開発、製造、販売を行っています。主に、インターネット接続やデータ通信に必要な機器やシステムを提供しており、世界中の企業や組織の情報インフラを支えることで収益を上げています。グループ全体で27社の子会社を擁し、グローバルに事業を展開しているのが特徴です。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

同社の事業セグメントは、地域別に構成されています。日本セグメントが売上332.23億円、営業利益23.21億円と最も大きく、全体の収益を牽引する主要な稼ぎ頭です。次いで、アメリカ地域が売上77.75億円、営業利益10.19億円、EMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ)地域が売上60.39億円、営業利益2.72億円、アジア・オセアニア地域が売上29.13億円、営業利益4.78億円となっています。日本が最大の市場でありつつも、海外比率も一定程度を占め、グローバルな事業展開を行っていることがわかります。

2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 332 23 7.0%
America 地域 78 10 13.1%
EMEA 事業 60 3 4.5%
AsiaOceania 地域 29 5 16.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|231 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び子会社の計27社で構成されており、日本、米州、EMEA及びAPACにて情報通信及びネットワーク関連製品の研究開発、製造及び販売を主な事業としております。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。  〔事業の系統図〕(2025年12月31日現在)

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
精密電子部品の需給バランスの影響を強く受け、部品価格上昇の可能性。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
ITインフラおよびサイバーセキュリティ分野における高い安全性、信頼性、効率性、柔軟性を備えた製品・サービスの研究開発。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:政治・経済情勢に関するリスク / 調達に関するリスク / 法規制に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド力や特許、規制ライセンスに関する具体的な情報が得られないため、無形資産による競争優位性は現時点では評価できない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社はネットワーク機器やソリューションを提供しており、導入済みのインフラからの乗り換えには一定のコストや手間が発生する可能性がある。しかし、競合製品との互換性や価格競争力によっては、スイッチング・コストは限定的となりうる。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の製品・サービスは、特定のプラットフォームやエコシステムに依存する度合いが低く、明確なネットワーク効果を生み出す構造は見られない。限定的な顧客間での連携は考えられるが、指数関数的な価値向上には至らない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

同社はグローバルに事業を展開しているが、競合他社と比較して圧倒的なコスト優位性を示す具体的な情報はない。量産効果やサプライチェーンの効率化は進んでいる可能性があるが、それが持続的な競争優位に繋がるかは不明。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

同社はネットワークインフラ分野で長年の実績を持ち、一定の市場シェアを確保している。特に日本国内においては、官公庁や大企業向けの納入実績があり、規模の経済による効率的な事業運営が可能であると考えられる。

同社は、世界19か国に連結子会社を持ち、生産拠点や販売拠点を分散させることで、特定の国・地域への依存を避け、政治・経済情勢の変化によるリスクを低減しています。また、多数の精密電子部品を複数のサプライヤーから調達し、代替品の検討も進めることで、調達リスクの安定化を図っています。さらに、製品の企画・開発から製造、販売、サポートまで一貫した品質マネジメントシステムを構築し、お客様満足度向上と品質確保に努めている点が強みと言えます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】本項に記載する経営方針及び中長期的な経営戦略は、2028年を最終年度とする中期経営計画に基づき策定されたものであり、同計画において掲げた基本方針及び重点施策の方向性を反映しています。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、先端技術とインテグリティを軸とした企業活動を通じて持続的な価値創出を目指すことを基本方針とし、ネットワーク関連事業を展開しております。ネットワーク機器の専業メーカーとして培ってきた技術力・ブランド力を基盤に、製品及び運用・サービスの高度化を通じて、セキュリティを含むITインフラ全体の価値向上を支援するソリューション型ビジネスへの進化を進めております。(2) 目標とする経営指標当社グループは、財務の健全性を維持しつつ持続的な成長を実現するため、売上高成長率及び営業利益率を重要な経営指標として位置付けております。2028年を最終年度とする中期経営計画においては、利益を伴う売上成長と規律ある研究開発投資を両立させ、企業価値の継続的な向上を目指しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2028年を見据えた中期経営計画において、「持続的成長」「人的資本投資」「株主還元」の三本の柱を中核とした経営戦略を推進しております。① 持続的成長:利益を伴う売上成長を達成するため、市場ニーズを的確に反映した研究開発を継続し、付加価値の高い製品・サービスを提供します。また、AIを本格導入することにより、社員一人ひとりが付加価値の高い業務に注力出来る環境を構築し、コスト構造を改善してまいります。② 人的資本投資:人材を最も重要な経営資源の一つと位置付け、長期的な企業価値向上を支える基盤として、人的資本への投資を継続的に強化してまいります。具体的には、社員一人ひとりの専門性及び能力の向上を図るための施策を充実させ、多様な人材がそれぞれの強みを発揮できる環境整備を進めてまいります。また、グローバルに事業を展開する企業として、国や地域の枠を超えた人材の活躍を促進するとともに、ダイバーシティの推進や柔軟な働き方への対応を通じて、持続的な成長を支える組織の構築を目指します。あわせて、企業価値向上への貢献が適切に評価される報酬制度を整備します。③ 株主還元:持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するためには、株主の皆様との信頼関係をベースとした適切な株主還元が重要であり、財務の健全性及び将来の事業投資とのバランスを踏まえながら、安定的かつ継続的な株主還元の実施に努めてまいります。具体的には、配当を中心とした株主還元を基本としつつ、経営環境や資本効率等を総合的に勘案しながら、機動的な施策の検討を行ってまいります。あわせて、IR活動を充実させ、経営方針や成長戦略に関する情報発信を強化し、株主及び投資家との建設的な対話を重ねることで、長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが属する情報通信機器業界では、デジタル化の進展やAI技術の進化を背景に、ネットワークの高度化、セキュリティ強化、運用の効率化が強く求められております。これらの市場ニーズを的確に捉えるとともに、原材料調達やサプライチェーンの安定化、人材確保及びガバナンス強化が重要な経営課題と認識しております。当社グループは、組織改革、在庫集約、非コア事業の見直し等を通じて経営基盤の強化を進め、変化の大きい事業環境においても持続的な成長を実現してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】本項に記載する経営方針及び中長期的な経営戦略は、2028年を最終年度とする中期経営計画に基づき策定されたものであり、同計画において掲げた基本方針及び重点施策の方向性を反映しています。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、先端技術とインテグリティを軸とした企業活動を通じて持続的な価値創出を目指すことを基本方針とし、ネットワーク関連事業を展開しております。ネットワーク機器の専業メーカーとして培ってきた技術力・ブランド力を基盤に、製品及び運用・サービスの高度化を通じて、セキュリティを含むITインフラ全体の価値向上を支援するソリューション型ビジネスへの進化を進めております。(2) 目標とする経営指標当社グループは、財務の健全性を維持しつつ持続的な成長を実現するため、売上高成長率及び営業利益率を重要な経営指標として位置付けております。2028年を最終年度とする中期経営計画においては、利益を伴う売上成長と規律ある研究開発投資を両立させ、企業価値の継続的な向上を目指しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2028年を見据えた中期経営計画において、「持続的成長」「人的資本投資」「株主還元」の三本の柱を中核とした経営戦略を推進しております。① 持続的成長:利益を伴う売上成長を達成するため、市場ニーズを的確に反映した研究開発を継続し、付加価値の高い製品・サービスを提供します。また、AIを本格導入することにより、社員一人ひとりが付加価値の高い業務に注力出来る環境を構築し、コスト構造を改善してまいります。② 人的資本投資:人材を最も重要な経営資源の一つと位置付け、長期的な企業価値向上を支える基盤として、人的資本への投資を継続的に強化してまいります。具体的には、社員一人ひとりの専門性及び能力の向上を図るための施策を充実させ、多様な人材がそれぞれの強みを発揮できる環境整備を進めてまいります。また、グローバルに事業を展開する企業として、国や地域の枠を超えた人材の活躍を促進するとともに、ダイバーシティの推進や柔軟な働き方への対応を通じて、持続的な成長を支える組織の構築を目指します。あわせて、企業価値向上への貢献が適切に評価される報酬制度を整備します。③ 株主還元:持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するためには、株主の皆様との信頼関係をベースとした適切な株主還元が重要であり、財務の健全性及び将来の事業投資とのバランスを踏まえながら、安定的かつ継続的な株主還元の実施に努めてまいります。具体的には、配当を中心とした株主還元を基本としつつ、経営環境や資本効率等を総合的に勘案しながら、機動的な施策の検討を行ってまいります。あわせて、IR活動を充実させ、経営方針や成長戦略に関する情報発信を強化し、株主及び投資家との建設的な対話を重ねることで、長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが属する情報通信機器業界では、デジタル化の進展やAI技術の進化を背景に、ネットワークの高度化、セキュリティ強化、運用の効率化が強く求められております。これらの市場ニーズを的確に捉えるとともに、原材料調達やサプライチェーンの安定化、人材確保及びガバナンス強化が重要な経営課題と認識しております。当社グループは、組織改革、在庫集約、非コア事業の見直し等を通じて経営基盤の強化を進め、変化の大きい事業環境においても持続的な成長を実現してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復を背景に、通年を通して緩やかな回復基調で推移しました。一方、物価上昇やエネルギー価格の高止まり、円安の継続などが個人消費の重荷となり、景気の持続性には懸念が残りました。世界経済は、緩やかな回復基調で推移した一方、主要国の金融政策を巡る不透明感を背景に、市場の不安定な動きが続きました。さらに、ウクライナ情勢の長期化や中東地域の緊張などの地政学的リスク、米国の通商政策動向による国際貿易の先行き不透明感も相まって、世界経済を取り巻く環境は総じて不確実性の高い状況が続きました。当社グループが属する情報通信機器業界は、生成AIの普及拡大に伴うデータトラフィック増加を背景に、国内外でデータセンター向けネットワーク機器の需要が引き続き堅調に推移しています。国内では、自治体・教育分野におけるICT環境の更新需要が高まり、GIGAスクール構想の第2期となる「NEXT GIGA」に向けた設備の更改が進展しつつあります。海外市場においても、生成AIやクラウドサービスの拡大を背景に、データセンターの増設及び高速・大容量通信インフラへの投資が継続しており、スイッチやルーターなど企業向けネットワーク機器の需要は堅調に推移しています。さらに、サイバー攻撃の高度化を受け、国内外の企業・自治体において不正アクセス防御の強化が進んでおり、ネットワークとセキュリティを一体で捉えた統合的な製品・サービス需要が高まっています。このように、AI活用の高度化、教育ICTの更新需要に加え、サイバーセキュリティ対策の強化が進む中で、情報通信機器市場は総じて堅調な推移を続けております。当連結会計年度の業績は、日本での売上が好調となったことから、売上高は499億50百万円(前連結会計年度比3.1%増)となりました。利益面では、開発費の減少や組織再編による効率化により一部費用は抑制されましたが、米州及びEMEA地域における営業体制強化に伴い人件費が増加した結果、販売費及び一般管理費は増加しました。一方で、売上拡大により売上総利益が着実に伸長し、営業利益は42億28百万円(前連結会計年度比23.5%増)となりました。また、前期は外貨建て資産・負債の評価による為替差益4億97百万円を計上しましたが、今期は同要因による為替差損3億10百万円を計上しました。しかし、営業利益の増加がその影響を吸収し、経常利益は37億99百万円(前連結会計年度比1.9%増)となりました。一方、今期は前期に計上した固定資産売却益16億61百万円の寄与がなく、APAC地域で事業再編損73百万円を計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は29億19百万円(前連結会計年度比18.9%減)となりました。 当連結会計年度における当社グループの所在地別セグメント売上高の概要は以下のとおりです。■日本日本では、顧客ニーズに対応した高付加価値の提案や大型案件の獲得が進み、売上は総じて堅調に推移しました。市場別では、自治体および教育分野での需要が特に拡大し、成長を牽引しました。製品別では、スイッチ製品群および無線LAN製品の販売が引き続き伸長し、売上増加に寄与しました。この結果、日本での売上高は332億22百万円(前連結会計年度比10.1%増)となりました。■米州米州では、米連邦政府向け売上が新政策を巡る不確実性や歳出制約、さらに年後半の政府機関閉鎖の影響を受け、減収となりました。一方、米軍基地における居住者向けインターネットサービスの売上は堅調に推移しました。製品別では、連邦政府への売上の減少に伴い、ネットワークインターフェースカードの売上が減少しました。この結果、米州全体での売上高は77億75百万円(前連結会計年度比11.0%減)となりました。■EMEA(ヨーロッパ、中東及びアフリカ)EMEAでは、防衛関連需要の増加を背景に欧州主要国で売上が伸長しました。一方、スペインおよびイタリアでは政府予算の遅れや前期大型案件の反動で減収となったものの、両国以外の販売拠点の増収が全体を下支えしました。製品別では、スイッチ製品群の売上が増加しました。この結果、EMEA全体での売上高は60億38百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりました。■APAC(アジア・オセアニア)APACでは、インドを除く各国で進めた事業再編の影響も重なり、地域全体として減収傾向となりました。一方、ベトナム、シンガポール、オーストラリアでは営業活動の効率化や大型案件の獲得が寄与し、堅調に推移しました。製品別では、スイッチ製品群、無線LAN製品の売上が減少しました。この結果、アジア・オセアニア全体での売上高は29億12百万円(前連結会計年度比18.8%減)となりました。 当連結会計年度末の資産合計は487億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ22億42百万円の増加となりました。流動資産は371億78百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億58百万円の増加となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が15億10百万円減少した一方で、現金及び預金が27億69百万円増加したことによるものです。また、固定資産は115億50百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億84百万円の増加となりました。これは主に、使用権資産が4億34百万円増加したことによるものです。当連結会計年度末の負債合計は273億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億60百万円の増加となりました。流動負債は225億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億97百万円の増加となりました。これは主に、契約負債が10億43百万円、支払手形及び買掛金が7億53百万円増加したことによるものです。また、固定負債は48億73百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億37百万円の減少となりました。これは主に、長期借入金が11億83百万円減少したことによるものです。当連結会計年度末の純資産合計は213億33百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億82百万円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を29億19百万円を計上したこと、剰余金の配当6億46百万円、自己株式の消却6億89百万円により利益剰余金が15億83百万円増加したことによるものです。 以上の結果、自己資本比率は43.8%となり、前連結会計年度末より2.0ポイントの上昇となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ27億69百万円増加となる170億29百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。<営業活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度の営業活動による収入は67億47百万円となり、前連結会計年度に比べ10億4百万円の収入増加となりました。これは主に、棚卸資産の増減額の増加が24億39百万円増加した一方で、売上債権及び契約資産の増減額の減少が26億75百万円増加し、仕入債務の増減額の増加が13億60百万円増加したことによるものです。<投資活動によるキャッシュ・フロー> 当連結会計年度の投資活動による支出は5億37百万円となり、前連結会計年度に比べ34億12百万円の支出増加となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入が33億69百万円減少したことによるものです。<財務活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度の財務活動による支出は33億39百万円となり、前連結会計年度に比べ20億99百万円の支出減少となりました。これは主に、前連結会計年度において、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出を20億93百万円計上していたことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績  a. 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)日本(千円)--米州(千円)--EMEA(注)1(千円)--APAC(注)2(千円)10,579,822105.0合計(千円)10,579,822105.0 (注) 1 ヨーロッパ、中東及びアフリカ。   2 アジア・オセアニア 3 金額は、製造原価によっております。 当連結会計年度における商品仕入高、委託生産に伴う仕入高及び生産に伴う原材料・部品の仕入高の実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)日本(千円)7,379,231133.8米州(千円)1,035,69699.8EMEA(注)1(千円)219,35351.6APAC(注)2(千円)8,825,273110.4合計(千円)17,459,555116.6 (注) 1 ヨーロッパ、中東及びアフリカ。 2 アジア・オセアニア。 3 金額は、仕入価額によっております。 b. 受注実績 当社グループの取扱品目は原則として全てが標準製品でありますので、個別受注生産は行わず、見込み生産を行っております。   c. 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)日本(千円)33,222,855110.1米州(千円)7,775,41689.0EMEA(注)1(千円)6,038,866101.1APAC(注)2(千円)2,912,92681.2合計(千円)49,950,064103.1 (注) 1 ヨーロッパ、中東及びアフリカ。 2 アジア・オセアニア。 3 セグメント間の取引については相殺消去しております。 4 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)ダイワボウ情報システム株式会社8,196,11716.98,142,54716.3 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度の業績は、売上高は499億50百万円(前連結会計年度比3.1%増)、営業利益は42億28百万円(前連結会計年度比23.5%増)、経常利益は37億99百万円(前連結会計年度比1.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、29億19百万円(前連結会計年度比18.9%減)となりました。<売上高> 売上高は、年間を通して日本で売上が好調となったことから、前連結会計年度(484億58百万円)から14億91百万円増加し、499億50百万円と、増収となりました。 地域別では、日本では、顧客ニーズに対応した高付加価値の提案や大型案件の獲得が進み、自治体及び教育分野での受注が増加しました。製品別では、スイッチ製品群及び無線LAN製品の販売が伸長しました。この結果、日本での売上高は332億22百万円(前連結会計年度比10.1%増)となりました。米州では、米連邦政府向け売上が新政策を巡る不確実性や歳出制約、さらに年後半の政府機関閉鎖の影響を受け、減収となりました。一方、米軍基地における居住者向けインターネットサービスの売上は堅調に推移しました。製品別では、ネットワークインターフェースカードの売上がが減少しました。この結果、米州全体での売上高は77億75百万円(前連結会計年度比11.0%減)となりました。EMEAでは、防衛関連需要の増加を背景に欧州主要国で売上が伸長しました。一方、スペインおよびイタリアでは政府予算の遅れや前期大型案件の反動で減収となったものの、両国以外の販売拠点の増収が全体を下支えしました。製品別では、スイッチ製品群の売上が増加しました。この結果、EMEA全体での売上高は60億38百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりました。APACでは、インドを除く各国で進めた事業再編の影響も重なり、地域全体として減収傾向となりました。一方、ベトナム、シンガポール、オーストラリアでは営業活動の効率化や大型案件の獲得が寄与し、堅調に推移しました。製品別では、スイッチ製品群、無線LAN製品の売上が減少しました。この結果、アジア・オセアニア全体での売上高は29億12百万円(前連結会計年度比18.8%減)となりました。 <売上総利益> 当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度(278億99百万円)から13億75百万円増加し、292億75百万円となりました。これは、売上高総利益率の改善に加え、増収に伴って増加したことによるものです。<営業利益> 当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度(34億24百万円)から8億3百万円増加し、42億28百万円となりました。これは、開発費の減少や組織再編による効率化により一部費用は抑制されましたが、米州およびEMEA地域における営業体制強化に伴い人件費が増加した結果、販売費及び一般管理費は増加した一方、売上拡大により売上総利益が着実に伸長したことによるものです。 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載のとおりであります。 ② 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品の原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの借入を基本としており、設備投資資金の調達につきましては自己資金及び一部は金融機関からの長期借入を行う等、資金調達の多様性を図っております。 なお、当連結会計年度末現在における重要な資本的支出の予定はありません。 当連結会計年度末における有利子負債の残高は63億43百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は170億29百万円となっております。 ③ 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。海外の連結子会社は、各国の会計処理基準に準拠しております。連結財務諸表の作成にあたっては、連結会計年度末における資産、負債及び偶発債務並びに連結会計年度における収益、費用に影響を与える見積りを行っておりますが、実際の結果と異なる場合があります。有形固定資産は取得原価により計上し、見積り耐用年数に基づき減価償却を行っております。自社利用ソフトウェアについては見込利用期間に基づき償却を行っております。投資有価証券については時価又は実質価額が著しく下落した場合には、回復する見込があると認められる場合を除き減損処理をしております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

同社は、グローバルに事業を展開しているため、各国の政治・経済情勢の変化や法規制の改正が、生産や販売に影響を及ぼす可能性があります。また、製品に使用する精密電子部品の需給バランスの変動や価格高騰、サプライヤーからの安定調達が困難になるリスクも抱えています。さらに、為替変動による収益への影響や、サイバー攻撃などによる情報セキュリティリスク、知的財産権の侵害リスクも重要な経営課題として認識しており、これらのリスクに対しては、情報収集、拠点分散、ヘッジ取引、セキュリティ対策などの体制を構築し対応しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,294 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、これらのリスクは必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、記載された以外にも重要性が低いと考えられるリスクや想定していないリスクも存在します。 なお、記載事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づいて、当社グループが判断したものであります。 ① 政治・経済情勢に関するリスク当社グループは19か国に連結子会社を有し事業を展開しております。各国・地域の政治・経済情勢の変化により、特定の国・地域での生産及び販売に支障が出た場合又は需要の急減等の事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、グループ内での情報収集や第三者機関を通じた政治・経済情勢の変化及び政策変更等をモニターすることにより、これらリスクの兆候を早期に把握し対応する体制を取っております。また、生産拠点や販売拠点を分散することにより、特定の国・地域への依存を回避し、リスクの低減に努めております。 ② 調達に関するリスク当社グループの製品には多数の精密電子部品(IC、メモリー、光デバイス等)を使用しており、複数のサプライヤーから調達しております。これらの部品は世界的な需給バランスの影響を強く受ける傾向があり、当社グループが属する業界以外や特定の地域からの需要の増加、災害等による供給の減少、また、特定の国・地域での人件費の高騰等により部品価格が上昇する可能性があります。当社グループは、これらの部品の安定的な調達のため、調達先の分散並びに関係強化に取り組み、同時に代替品の検討等も進めております。しかしながら、需給バランスの変化等により当社グループの調達に想定を超える支障が出た場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 法規制に関するリスク各国・地域の安全基準、環境基準及び輸出関連規制等は様々であり、当社グループは、部品サプライヤーに対する安全基準、環境基準の確認、外部機関による監査等を通じ、これらの基準や規制等に適合する製品を提供しております。また、グループ内での情報収集・共有化を図り輸出関連規制の改正による影響を把握し、違法性のモニタリングを通じて必要に応じ取引体制を整備しております。さらに、専門機関の協力を得て、基準や規制の改正情報を早期に把握するように努めております。しかしながら、予期しない基準や規制等の改正により、製品の製造及び販売に支障が出た場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 品質に関するリスク当社グループは、製品の企画・開発から、調達、製造、販売、ならびにサポート・サービスに至るまでの一連のバリューチェーン全体を通じて、品質確保及びお客様満足度の向上に取り組んでおります。具体的には、調達段階においては、調達先に対する認証取得状況や規格適合性、過去の実績及びサポート体制等の事前調査を行い、品質マネジメントシステムに基づく評価により、事前のリスク評価と対策を実施しております。開発及び設計段階では、製品仕様や用途に応じた品質基準を設定し、設計レビューや工程管理を通じて、品質リスクの低減に努めております。製造段階では、工場における工程内検査や出荷前検査等を実施することで、不具合の未然防止及び不良品の流出防止に取り組んでおります。さらに、販売及びサポート・サービス段階においては、お客様との継続的な対話を通じて製品・サービスの使用状況や課題を把握し、不具合の早期発見及び対応に努めるとともに、品質改善へのフィードバックを行っております。加えて、万一の事態に備え、適切な賠償保険への加入を行っております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、想定を超える問題が生じ、顧客システムの停止等による損害や生命・身体に危険を及ぼすことによる多額の損害賠償責任や事実関係の当否にかかわらず当社グループの社会的信頼の損失などを負った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 為替に関するリスク当社グループの連結売上高に占める海外の比率はおおよそ30%~50%で推移しております。また、日本における当社グループの製品等の仕入れは主に米ドル建で決済しており、為替変動の影響を受け易くなっております。さらに、当社グループは国外18か国で事業を行っているため、研究開発費等の海外の費用についても、為替変動の影響を受け易くなっております。これらの影響を軽減するため、市場リスク管理要領を定め、為替変動による損益インパクトの感応度分析を行うとともに、必要に応じて為替予約取引等のヘッジを行っております。しかしながら、すべてのリスクを排除することは困難であり、急激な為替相場の変動が起きた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法令遵守に関するリスク当社グループは、企業倫理規程等のコンプライアンス体制に係る規程を制定し、全役職員が法令、定款及び社会規範を遵守した行動を取るための行動規範として教育等を実施するとともに、各国・地域の特性に応じ、拠点ごとの社内研修等を実施しております。また、コンプライアンス体制の運用評価及び整備・強化・有効性の維持・向上のために必要な諸施策の提言など、組織横断的なリスク状況の監視及び全社的対応を行う統合コンプライアンス委員会を設置するほか、法令上疑義ある行為等について使用人が直接に情報提供を行う手段としてコンプライアンス・ホットラインを設置し、法令遵守の徹底を図っております。しかしながら、これらの対策を講じても、役職員の故意又は過失により重大な法令違反等が発生し、社会的信用の失墜や損害賠償責任などを負った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 情報セキュリティに関するリスク当社グループは、システム構築やサポート・サービスにおいて、お客様や取引先の個人情報あるいは機密情報を入手することがありますが、これらの情報管理において、サイバー攻撃等による不正アクセスや改ざん、データの破壊・紛失・漏洩等が発生する可能性があります。これらのリスクを回避するため、情報セキュリティ基本方針や個人情報保護方針等の社内ルールの制定、プライバシーマークや情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格であるISO/IEC 27001の認証取得により、役職員の情報セキュリティに関する意識向上を図る教育・啓発活動を実施しております。また、業務データの暗号化やPCのシンクライアント化、外部からの不正アクセスに対する情報システムの構築等の対策を講じております。さらに、適切な損害賠償保険に加入し、万一の事態に備えております。しかしながら、予測できないサイバー攻撃やコンピュータウイルスの侵入等により、個人情報あるいは機密情報等が漏洩したことにより、多額の損害賠償責任や事実関係の当否にかかわらず当社グループの社会的信頼の損失などを負った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 知的財産権に関するリスク製品開発において、当社グループが第三者の知的財産権を侵害するリスク及び当社グループの知的財産権が第三者に侵害されるリスクが存在します。これらのリスクを回避するため、知的財産権の取得方針と責任者を定め、組織的に管理運用する体制を整備しております。製品の開発段階、出荷前、サービス提供等の各フェーズにおいて入念な調査・確認を実施し、第三者の知的財産権の侵害を回避しております。なお、万一見解の相違等により第三者から知的財産権の侵害を指摘された場合やライセンス条件の変更等に備え、知的財産の専門人材を配置するとともに、弁護士・弁理士等と連携し適切に対応する体制を整えております。また、当社グループは、製品開発の中で多くの技術やノウハウを蓄積し、それらの保護を目的に知的財産権の取得に努めております。しかしながら、一部の国・地域においては、知的財産権の保護制度が不十分な場合があり、第三者が当社グループの知的財産権を使用して類似製品を製造・販売する可能性があります。これらに対応するため、グループ各社で常に情報収集を行い、必要に応じて弁護士・弁理士等と連携し適切に対応する体制を整えております。しかしながら、リスクに十分に対応できなかった場合や当社グループが認識していない知的財産権が存在し、製品の製造・販売に支障が出た場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 災害等に関するリスク当社グループが事業展開する国・地域等において地震等の自然災害やテロ等が発生した場合には、各拠点の設備等が壊滅的な被害による操業が中断するだけでなく、修復や代替設備等に関する巨額の費用が発生する可能性があります。これらの影響を最小限に抑えるため、販売・生産拠点の分散、耐震工事の実施、適正在庫の保持並びに損害保険加入等の施策を講じておりますが、想定を超える災害等が突発的に発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩人的資本に係るリスク当社グループが持続的な成長を遂げるためには、高度な技術を有するエンジニア人材を安定的に採用・確保し続けることが不可欠です。一方で、IT・デジタル分野を中心にエンジニア人材の需給は逼迫しており、優秀なエンジニア人材の採用をめぐる競争は年々激化しています。当社グループは、このようなリスクへの対応として、国内外においてエンジニア人材の確保に取り組んでいます。具体的には、市場競争力を踏まえた報酬体系の整備、技術系人材のキャリアパスの明確化、リモートワーク等を含む柔軟な働き方の推進、エンジニアが能力を最大限発揮できる開発環境の整備を進めています。しかしながら、当社グループが求める水準のエンジニア人材を計画どおりに採用・確保し、継続的に雇用できる保証はなく、これらが十分に確保できない場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

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