事業等のリスク
フォスター電機が特に重要と認識しているリスクには、グローバルな経済環境や関連市場の景況感の悪化、特に自動車関連市場での需要低下があります。また、特定のODM・OEM得意先企業への依存度が高く、それらの企業の業績不振や取引条件の変更が経営に影響を与える可能性があります。新商品の開発においては、市場ニーズの予測が外れたり、技術変化に乗り遅れたりするリスクも存在します。さらに、鉄やレアアースなどの資材価格の急激な高騰や、海外展開における予期せぬ法令・規制変更、政治経済変動、品質問題、競合激化なども重要なリスクとして挙げられます。
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FY2025|4,425 文字
3【事業等のリスク】 当社グループ(以下、当社という。)では、リスク・危機管理委員会が当社のリスクマネジメント活動を推進する役割を担っており、定期的に当社におけるリスクの識別、当該リスクが顕在化する可能性や影響度を検討し、当該リスクへの対応策の立案及び対応状況の進捗確認を行っています。リスク・危機管理委員会は、当該委員会の運営状況、直面するリスク及び対応状況を取締役会に適宜報告し、取締役会は社外取締役の専門的見地からの助言を含め監督機能を発揮しています。 経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクのうち、リスク・危機管理委員会が、特に重要と分類しているリスクは、以下のとおりです。 なお、文中における今後又は将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2025年6月25日)現在において当社が判断したものです。 特に重要と分類しているリスク 項目リスク内容対策1経済環境及び関連市場の景況グローバルで事業を展開する当社において、世界経済や関連市場の景況感は、経営戦略の遂行に大きな影響があります。特に当社グループが注力する自動車関連市場では、米国政権の政策変更、中東やロシアウクライナ紛争等の地政学リスクをはじめ、関税政策・インフレ・為替変動、物価上昇による景気減速等により、急激な需要低下が発生した場合は、受注減に加え過剰在庫をもたらす等、当社の業績及び財務状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。・当社製品の最終消費地域(主に、欧米、日本を含むアジア)における景況感の悪化とそれに伴う需要減。・当社が生産を行う地域(中国、ベトナム、ミャンマー等)の経済発展に伴う人件費上昇。・顧客との連携をより密接にし、需要動向を的確に把握。・世界情勢を十分に勘案し、BCPの観点も含め適時・適切な生産管理・在庫管理の実施。・販売地域や生産地域における情報収集と分析。・各種リスクを低減させるグローバル・サプライチェーンの構築と高付加価値製品の提案。・自動化・機械化の推進と、人と機械を調和させた効率的な生産体制の構築による人員の最適化。2ODM・OEM得意先企業の景況への依存・取引依存度の高い企業の販売・業績不振、経営合理化・リストラ、予期しない契約の変更・解除、調達方針の変更等による取引減少。・取引依存度の高い企業からの値下げ要求。・取引依存度の高い企業の財務モニタリングや信用調査による与信管理。・高付加価値製品のマーケティング。・ビジネス・ポートフォリオの見直しによる上位取引企業への依存度引下げ。3新商品の開発当社は、継続して価値ある新製品を開発し、より付加価値のある製品をタイムリーに市場に提供することを重要な経営戦略として位置付けています。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・マーケット・ニーズの予測が外れるリスク。・急速な技術変化により、当社製品が市場ニーズの流れに乗り遅れるリスク。・新技術の製品化遅延により、市場ニーズにマッチしなくなるリスク。・顧客や消費者からの情報収集と分析。・提案型マーケティングと開発へのフィードバック。・振動アクチュエータをはじめ新技術・新製品の開発体制の構築。・社会的ニーズの把握と環境配慮型製品の開発。・M&A候補の継続的調査と産学連携など他社との協業。 4資材費・部材費の高騰・当社は、鉄、レアアース(ネオジム、ディスプロシウム)、原油、銅等の市況の影響を受けますが、資材・部材の調達価格が急激に上昇した場合、当社の業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。・市場相場連動制の導入を含めた価格転嫁・コスト低減に向けたサプライヤーへの提案。・振動系部品を中心とした主要部品の内製化の推進。5海外展開・進出の潜在リスク・予期しない法令や規制の変更。・予期しない政治的経済的変動。・人財の採用・確保・育成難。・社会的共通資本(インフラ)の整備遅れ。・テロ・争乱・その他の社会的混乱。・専門的な能力を備えた現地スタッフの採用。・現地弁護士等、外部専門家からのアドバイス。・現地ソサエティ等を活用した情報収集と分析。・事業活動を通じた地域貢献と納税。・拠点間の連携によるバックアップ体制の整備。6製品の品質車載関連ビジネスを中心におく事業変革・意識変革を推進している当社において、車載向け製品の品質を高めることは経営戦略の根幹です。当該経営戦略に伴って、以下のリスクがあります。・顧客品質要求を充足できないリスク。・大規模な製品クレームやリコール、製造物責任に繋がるような重大な欠陥リスク。・原材料の品質不良を原因とする完成品の欠陥。・品質人財育成と品質を重視した組織風土の醸成。・一般車載品質管理から「より高度な品質管理」へ転換するための体制・仕組みの構築。・各拠点を含むクロスファンクショナルチームによるグローバル品質改善活動。・仕入れ先の品質管理モニタリング。・戦略的パートナー(仕入れ先)との関係強化。・新規の仕入れ先や業務委託先の調査。7国内外の競合状況と価格競争の動向製品価格は、当社製品の需要を決定する重要な要素であり、経営戦略において重要な要素です。当該経営戦略に伴い、主に以下のリスクがあります。・競合会社による競争力ある製品の発売。・競合会社との価格競争激化。・低価格品への需要シフト。・商品のコモディティ化による価格の低下。・VE/VAによる継続的なコスト削減。・高付加価値製品の開発とマーケティング(「音と振動によるソリューション」の提供)。・価格・品質・納期・技術・サービスでの差別化。・知財活動による企業価値の維持と向上。・基幹部品の内製化によるコストダウン。8公的な規制への対応法的規制・制限・事業・投資に関する各国の法改正、安全保障貿易その他の輸出規制、関税その他の輸出入制限(米国関税政策による直接的な関税負担の発生、間接的な需要動向への影響、貿易摩擦に起因した部材仕入れへの制約)等。・通商、独占禁止、特許等知的財産権、消費者、租税、為替管理、情報セキュリティ、環境・リサイクル関連の法規制の適用。・コンプライアンス委員会、安全衛生委員会等による教育研修。・内部通報制度の整備と運営。・グローバルな販売構成、「価格連動制」に準じた丁寧な顧客交渉、製造拠点のスピーディーな移管やロジスティクスの機動的な見直し等によるリスクの低減。・先願調査、侵害調査の周知徹底による知的財産権侵害リスクの低減。・環境マネジメントシステムに基づき、定期的なアセスメントによる環境関連法の順守徹底と規制変化への対応。・サイバーセキュリティリスクを想定した情報セキュリティの構築。9金利上昇リスク・金利上昇に伴う支払利息の増加リスク。・取引先の与信リスク。・資本コスト上昇リスク。 ・長期短期資金調達の最適化。・売上債権、棚卸資産及び仕入債務の回転期間の最適化。・与信管理の強化。・最適資本負債構成の検証と対応。10情報セキュリティに関するリスク事業の円滑・効率的な運用等を目的として、ITシステムの利活用及びDXの推進は重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・サイバー攻撃等によるシステム障害、業務停滞リスク。・個人情報・機密情報等の情報漏洩等のリスク。・サプライチェーン情報セキュリティ脆弱リスク。・情報セキュリティ規程の整備・適宜更新。・外部機関によるネットワークの脆弱性検査と対策。・セキュリティシステムの強化。・従業員に対しての標的型攻撃メール訓練。・従業員への研修やモラル教育等による情報管理の重要性の周知徹底。・サプライチェーン全体の情報セキュリティ体制のモニタリング強化。11気候変動に関するリスク気候変動への取組みは地球規模での課題であると同時に企業の使命です。持続的な成長に向け環境に配慮したモノづくりは当社の重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・脱炭素社会に向けたコストの増加及び企業ブランドの毀損による販売機会の逸失。・異常気象による原材料の高騰。・異常気象による罹災への対処が遅れ工場操業停止やサプライチェーンの寸断による製品サービス供給停止。・サステナビリティ委員会、環境委員会を中心とする対策強化。・国際要請の確認及び環境目標の適宜見直し及び推進。・「資材費・部材費の高騰リスク」参照。12為替の変動・海外拠点における現地通貨の下落により、子会社の業績や企業価値が下がるリスク。・海外拠点における現地通貨の上昇により、現地人件費など製造コストが上昇するリスク。・外貨建債権・債務のアンバランスにより、換算差損が生じるリスク。・円安進行により輸入用在庫の粗利益が減少するリスク。・各国為替相場のモニタリングと為替予約やデリバティブの活用。 13人財確保・育成企業価値を高め持続的な成長を実現するためには、多様な価値観や専門性を持った人財が必要不可欠であり、人財戦略は重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・少子高齢化や雇用環境の変化等により、当社の求める人財の確保やその定着・育成が計画通りに進まない。・労働市場の状況により、必要なタイミングに必要な能力を有する人財を確保できない。・優秀な人財の社外流出。・人財育成がうまくいかず、技術の承継ができなくなる。・個々人の価値観を尊重し、多様性を受け入れる文化を醸成するため、Foster Rhythm(行動基準及び大切にする価値観)を整備し、普及させる活動を継続。・「働き方改革」の推進により、ワークライフバランスを実現できるさまざまな勤務形態や休暇制度の選択肢を提供。・モチベーション向上につながる人事処遇制度の確立。・専門性を重視した中途採用。・幹部人財の育成と後継者計画プログラムの強化。・ダイバーシティの推進。・国籍を問わないグローバル人財の登用。・健康経営の推進。・ハラスメント教育や内部通報制度の整備。14災害等による影響・地震、洪水、停電等の災害の発生。・重大事故の発生。・感染症の拡大。・地域や事業に応じたBCP(事業継続計画)を策定。・早期復旧体制の整備(被災時の初期対応、報告、方法、各種対策本部の設置、役割の明確化等)。・ウイルス感染を防止する職場環境の整備と新しい勤務体系の提供。15減損会計の適用による影響・減損損失の計上。・設備投資委員会の運営(投資回収性等の審査や経過管理)。・各子会社の業績モニタリングと兆候の有無の確認。16税務に係るリスク・追徴課税・税務アドバイザー等、外部専門家からの助言。・BEPS文書の整備と更新。・移転価格ポリシーの整備や移転価格契約の締結・更新。・バイラテラルAPAの締結。
FY2024|4,297 文字
3【事業等のリスク】 当社グループ(以下、当社という。)では、リスク・危機管理委員会が当社のリスクマネジメント活動を推進する役割を担っており、定期的に当社におけるリスクの識別、当該リスクが顕在化する可能性や影響度を検討し、当該リスクへの対応策の立案及び対応状況の進捗確認を行っています。リスク・危機管理委員会は、当該委員会の運営状況、直面するリスク及び対応状況を取締役会に適宜報告し、取締役会は社外取締役の専門的見地からの助言を含め監督機能を発揮しています。 経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクのうち、リスク・危機管理委員会が、特に重要と分類しているリスクは、以下のとおりです。 なお、文中における今後又は将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2024年6月26日)現在において当社が判断したものです。 特に重要と分類しているリスク 項目リスク内容対策1経済環境及び関連市場の景況グローバルで事業を展開する当社において、世界経済や関連市場の景況感は、経営戦略の遂行に大きな影響があります。特に当社グループが注力する自動車関連市場では、物価上昇による景気減速等により、急激な需要低下が発生した場合は、受注減に加え過剰在庫をもたらす等、当社の業績及び財務状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。・当社製品の最終消費地域(主に、欧米、日本を含むアジア)における景況感の悪化とそれに伴う需要減。・当社が生産を行う地域(中国、ベトナム、ミャンマー等)の経済発展に伴う人件費上昇。・顧客との連携をより密接にし、需要動向を的確に把握。・世界情勢を十分に勘案し、BCPの観点も含め適時・適切な生産管理・在庫管理の実施。・販売地域や生産地域における情報収集と分析。・各種リスクを低減させるグローバル・サプライチェーンの構築と高付加価値製品の提案。・自動化・機械化の推進と、人と機械を調和させた効率的な生産体制の構築による人員の最適化。2ODM・OEM得意先企業の景況への依存・取引依存度の高い企業の販売・業績不振、経営合理化・リストラ、予期しない契約の変更・解除、調達方針の変更等による取引減少。・取引依存度の高い企業からの値下げ要求。・取引依存度の高い企業の財務モニタリングや信用調査による与信管理。・高付加価値製品のマーケティング。・ビジネス・ポートフォリオの見直しによる上位取引企業への依存度引下げ。3新商品の開発当社は、継続して価値ある新製品を開発し、より付加価値のある製品をタイムリーに市場に提供することを重要な経営戦略として位置付けています。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・マーケット・ニーズの予測が外れるリスク。・急速な技術変化により、当社製品が市場ニーズの流れに乗り遅れるリスク。・新技術の製品化遅延により、市場ニーズにマッチしなくなるリスク。・顧客や消費者からの情報収集と分析。・提案型マーケティングと開発へのフィードバック。・振動アクチュエータをはじめ新技術・新製品の開発体制の構築。・社会的ニーズの把握と環境配慮型製品の開発。・M&A候補の継続的調査と産学連携など他社との協業。 4資材費・部材費の高騰・当社は、鉄、レアアース(ネオジム、ディスプロシウム)、原油、銅等の市況の影響を受けますが、資材・部材の調達価格が急激に上昇した場合、当社の業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。・市場相場連動制の導入を含めた価格転嫁・コスト低減に向けたサプライヤーへの提案。・振動系部品を中心とした主要部品の内製化の推進。5海外展開・進出の潜在リスク・予期しない法令や規制の変更。・予期しない政治的経済的変動。・人財の採用・確保・育成難。・社会的共通資本(インフラ)の整備遅れ。・テロ・争乱・その他の社会的混乱。・専門的な能力を備えた現地スタッフの採用。・現地弁護士等、外部専門家からのアドバイス。・現地ソサエティ等を活用した情報収集と分析。・事業活動を通じた地域貢献と納税。・拠点間の連携によるバックアップ体制の整備。6製品の品質車載関連ビジネスを中心におく事業変革・意識変革を推進している当社において、車載向け製品の品質を高めることは経営戦略の根幹です。当該経営戦略に伴って、以下のリスクがあります。・顧客品質要求を充足できないリスク。・大規模な製品クレームやリコール、製造物責任に繋がるような重大な欠陥リスク。・原材料の品質不良を原因とする完成品の欠陥。・品質人財育成と品質を重視した組織風土の醸成。・一般車載品質管理から「より高度な品質管理」へ転換するための体制・仕組みの構築。・各拠点を含むクロスファンクショナルチームによるグローバル品質改善活動。・仕入れ先の品質管理モニタリング。・戦略的パートナー(仕入れ先)との関係強化。・新規の仕入れ先や業務委託先の調査。7国内外の競合状況と価格競争の動向製品価格は、当社製品の需要を決定する重要な要素であり、経営戦略において重要な要素です。当該経営戦略に伴い、主に以下のリスクがあります。・競合会社による競争力ある製品の発売。・競合会社との価格競争激化。・低価格品への需要シフト。・商品のコモディティ化による価格の低下。・VE/VAによる継続的なコスト削減。・高付加価値製品の開発とマーケティング(「音と振動によるソリューション」の提供)。・価格・品質・納期・技術・サービスでの差別化。・知財活動による企業価値の維持と向上。・基幹部品の内製化によるコストダウン。8公的な規制への対応法的規制・制限・事業・投資に関する各国の法改正、安全保障貿易その他の輸出規制、関税その他の輸出入制限(保護主義政策に伴う関税の引上げ)等。・通商、独占禁止、特許等知的財産権、消費者、租税、為替管理、情報セキュリティ、環境・リサイクル関連の法規制の適用。・コンプライアンス委員会、安全衛生委員会等による教育研修。・内部通報制度の整備と運営。・先願調査、侵害調査の周知徹底による知的財産権侵害リスクの低減。・環境マネジメントシステムに基づき、定期的なアセスメントによる環境関連法の順守徹底と規制変化への対応。・サイバーセキュリティリスクを想定した情報セキュリティの構築。・生産拠点の変更及び価格転嫁交渉による関税引き上げリスクの低減。9金利上昇リスク・金利上昇に伴う支払利息の増加リスク。・取引先の与信リスク。・資本コスト上昇リスク。 ・長期短期資金調達の最適化。・売上債権、棚卸資産及び仕入債務の回転期間の最適化。・与信管理の強化。・最適資本負債構成の検証と対応。10情報セキュリティに関するリスク事業の円滑・効率的な運用等を目的として、ITシステムの利活用及びDXの推進は重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・サイバー攻撃等によるシステム障害、業務停滞リスク。・個人情報・機密情報等の情報漏洩等のリスク。・サプライチェーン情報セキュリティ脆弱リスク。・情報セキュリティ規程の整備・適宜更新。・外部機関によるネットワークの脆弱性検査と対策。・セキュリティシステムの強化。・従業員に対しての標的型攻撃メール訓練。・従業員への研修やモラル教育等による情報管理の重要性の周知徹底。・サプライチェーン全体の情報セキュリティ体制のモニタリング強化。11気候変動に関するリスク気候変動への取組みは地球規模での課題であると同時に企業の使命です。持続的な成長に向け環境に配慮したモノづくりは当社の重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・脱炭素社会に向けたコストの増加及び企業ブランドの毀損による販売機会の逸失。・異常気象による原材料の高騰。・異常気象による罹災への対処が遅れ工場操業停止やサプライチェーンの寸断による製品サービス供給停止。・サステナビリティ委員会、環境委員会を中心とする対策強化。・国際要請の確認及び環境目標の適宜見直し及び推進。・「資材費・部材費の高騰リスク」参照。12為替の変動・海外拠点における現地通貨の下落により、子会社の業績や企業価値が下がるリスク。・海外拠点における現地通貨の上昇により、現地人件費など製造コストが上昇するリスク。・外貨建債権・債務のアンバランスにより、換算差損が生じるリスク。・円安進行により輸入用在庫の粗利益が減少するリスク。・各国為替相場のモニタリングと為替予約やデリバティブの活用。 13人財確保・育成企業価値を高め持続的な成長を実現するためには、多様な価値観や専門性を持った人財が必要不可欠であり、人財戦略は重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・少子高齢化や雇用環境の変化等により、当社の求める人財の確保やその定着・育成が計画通りに進まない。・労働市場の状況により、必要なタイミングに必要な能力を有する人財を確保できない。・優秀な人財の社外流出。・人財育成がうまくいかず、技術の承継ができなくなる。・個々人の価値観を尊重し、多様性を受け入れる文化を醸成するため、Foster Rhythm(行動基準及び大切にする価値観)を整備し、普及させる活動を継続。・「働き方改革」の推進により、ワークライフバランスを実現できるさまざまな勤務形態や休暇制度の選択肢を提供。・モチベーション向上につながる人事処遇制度の確立。・専門性を重視した中途採用。・幹部人財の育成と後継者計画プログラムの強化。・ダイバーシティの推進。・国籍を問わないグローバル人財の登用。・健康経営の推進。・ハラスメント教育や内部通報制度の整備。14災害等による影響・地震、洪水、停電等の災害の発生。・重大事故の発生。・感染症の拡大。・地域や事業に応じたBCP(事業継続計画)を策定。・早期復旧体制の整備(被災時の初期対応、報告、方法、各種対策本部の設置、役割の明確化等)。・ウイルス感染を防止する職場環境の整備と新しい勤務体系の提供。15減損会計の適用による影響・減損損失の計上。・設備投資委員会の運営(投資回収性等の審査や経過管理)。・各子会社の業績モニタリングと兆候の有無の確認。16税務に係るリスク・追徴課税・税務アドバイザー等、外部専門家からの助言。・BEPS文書の整備と更新。・移転価格ポリシーの整備や移転価格契約の締結・更新。・バイラテラルAPAの締結。
FY2023|5,011 文字
3【事業等のリスク】 当社グループ(以下、当社という。)では、リスク・危機管理委員会が当社のリスクマネジメント活動を推進する役割を担っており、定期的に当社におけるリスクの識別、当該リスクが顕在化する可能性や影響度を検討し、当該リスクへの対応策の立案及び対応状況の進捗確認を行っています。リスク・危機管理委員会は、当該委員会の運営状況、直面するリスク及び対応状況を取締役会に適宜報告し、取締役会は社外取締役の専門的見地からの助言を含め監督機能を発揮しています。 経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクのうち、リスク・危機管理委員会が、特に重要と分類しているリスクは、以下のとおりです。 なお、文中における今後又は将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2023年6月27日)現在において当社が判断したものです。 (1)直面しているリスク車載関連事業の需要予測リスク(受注予測精度の低下リスク) 当社グループが注力する自動車関連市場では、半導体不足の継続に加えて物価上昇による景気減速や自動車ローンの金利上昇による消費者の購買意欲の減退も懸念されています。これに伴い車載関連製品の需要予測は不確実性を増しており、特に急激な需要低下が発生した場合は、受注減に加え過剰在庫をもたらす等、当社の業績及び財務状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 これらに対して当社は、顧客との連携をより密接にし、需要動向を的確に把握すると同時に、世界情勢を十分に勘案し、BCPの観点も含め適時・適切な生産管理・在庫管理を行っていきます。 資材費・部材費の高騰リスク 新型コロナウイルス禍の供給制約や脱炭素に伴うグリーンフレーション等による物価上昇に加えて、ウクライナ危機が資源・商品価格の急騰に拍車をかけています。当社は、鉄、レアアース(ネオジム、ディスプロシウム)、原油、銅等の市況の影響を受けますが、当該商品価格も軒並み高位で推移しており、引き続き資材・部材の調達価格が上昇した場合、当社の業績及び財務状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 これらに対して当社は、市場相場連動制の導入を含めた価格転嫁やコスト低減に向けてのサプライヤー提案に従前以上に協働して取り組みます。また、引き続き振動系部品を中心とした主要部品の内製化を推進します。 ミャンマー拠点での事業継続リスク 当社は、ミャンマーにある連結子会社(孫会社:フォスターティラワ※)にてスピーカ生産を行っております。同国では、2021年2月以降の国軍支配の下、引き続き不安定・不透明な状況下にあり、事業活動も電力問題や為替取引等、一部制約されています。今後事態がさらに悪化又は長期化しミャンマーでの活動が大幅に制限されれば、当社の業績及び財政状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 これらに対しては、引き続き従業員の安心・安全を最優先に考え、他の拠点でのバックアップ体制を確保しつつ、ミャンマーにてミニマムの生産を続けていきますが、ミャンマーの位置づけを中長期的観点から再検討していきます。 ※正式名称:フォスター エレクトリック (ティラワ) Co.,Ltd. (2)注視するリスク ①経営戦略立案・遂行において特に注視するリスク 項目リスク内容対策1経済環境及び関連市場の景況グローバルで事業を展開する当社において、世界経済や関連市場の景況感は、経営戦略の遂行に大きな影響があります。・当社製品の最終消費地域(主に、欧米、日本を含むアジア)における景況感の悪化とそれに伴う需要減。・当社が生産を行う地域(中国、ベトナム、ミャンマー等)の経済発展に伴う人件費上昇。・販売地域や生産地域における情報収集と分析。・各種リスクを低減させるグローバル・サプライチェーンの構築と高付加価値製品の提案。・自動化・機械化の推進と、人と機械を調和させた効率的な生産体制の構築による人員の最適化。2ODM・OEM得意先企業の景況への依存・取引依存度の高い企業の販売・業績不振、経営合理化・リストラ、予期しない契約の変更・解除、調達方針の変更等による取引減少。・取引依存度の高い企業からの値下げ要求。・取引依存度の高い企業の財務モニタリングや信用調査による与信管理。・高付加価値製品のマーケティング。・ビジネス・ポートフォリオの見直しによる上位取引企業への依存度引下げ。3人財確保・育成企業価値を高め持続的な成長を実現するためには、多様な価値観や専門性を持った人財が必要不可欠であり、人財戦略は重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・少子高齢化や雇用環境の変化等により、当社の求める人財の確保やその定着・育成が計画通りに進まない。・労働市場の状況により、必要なタイミングに必要な能力を有する人財を確保できない。・優秀な人財の社外流出。・人財育成がうまくいかず、技術の承継ができなくなる。・個々人の価値観を尊重し、多様性を受け入れる文化を醸成するため、Foster Rhythm(行動基準及び大切にする価値観)を整備し、普及させる活動を継続。・「働き方改革」の推進により、ワークライフバランスを実現できるさまざまな勤務形態や休暇制度の選択肢を提供。・モチベーション向上につながる人事処遇制度の確立。・専門性を重視した中途採用。・幹部人財の育成と後継者計画プログラムの強化。・ダイバーシティの推進。・国籍を問わないグローバル人財の登用。・健康経営の推進。・ハラスメント教育や内部通報制度の整備。・技術マイスター制度の運営。4製品の品質車載関連ビジネスを中心におく事業変革・意識変革を推進している当社において、車載向け製品の品質を高めることは経営戦略の根幹です。当該経営戦略に伴って、以下のリスクがあります。・顧客品質要求を充足できないリスク。・大規模な製品クレームやリコール、製造物責任に繋がるような重大な欠陥リスク。・原材料の品質不良を原因とする完成品の欠陥。・品質人財育成と品質を重視した組織風土の醸成。・一般車載品質管理から「より高度な品質管理」へ転換するための体制・仕組みの構築。・各拠点を含むクロスファンクショナルチームによるグローバル品質改善活動。・仕入れ先の品質管理モニタリング。・戦略的パートナー(仕入れ先)との関係強化。・新規の仕入れ先や業務委託先の調査。 項目リスク内容対策5新商品の開発当社は、継続して価値ある新製品を開発し、より付加価値のある製品をタイムリーに市場に提供することを重要な経営戦略として位置付けています。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・マーケット・ニーズの予測が外れるリスク。・急速な技術変化により、当社製品が市場ニーズの流れに乗り遅れるリスク。・新技術の製品化遅延により、市場ニーズにマッチしなくなるリスク。・顧客や消費者からの情報収集と分析。・提案型マーケティングと開発へのフィードバック。・振動アクチュエータをはじめ新技術・新製品の開発体制の構築。・社会的ニーズの把握と環境配慮型製品の開発。・M&A候補の継続的調査と産学連携など他社との協業。 6気候変動に関するリスク気候変動への取組みは地球規模での課題であると同時に企業の使命です。持続的な成長に向け環境に配慮したモノづくりは当社の重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・脱炭素社会に向けたコストの増加及び企業ブランドの毀損による販売機会の逸失。・異常気象による原材料の高騰。・異常気象による罹災への対処が遅れ工場操業停止やサプライチェーンの寸断による製品サービス供給停止。・サステナビリティ委員会、環境委員会を中心とする対策強化。・国際要請の確認及び環境目標の適宜見直し及び推進。・「(1)直面しているリスク 資材費・部材費の高騰リスク」及び「災害等による影響」参照。7 情報セキュリティに関するリスク事業の円滑・効率的な運用等を目的として、ITシステムの利活用及びDXの推進は重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・サイバー攻撃等によるシステム障害、業務停滞リスク。・個人情報・機密情報等の情報漏洩等のリスク。・サプライチェーン情報セキュリティ脆弱リスク。・情報セキュリティ規程の整備・適宜更新。・外部機関によるネットワークの脆弱性検査と対策。・セキュリティシステムの強化。・従業員に対しての標的型攻撃メール訓練。・従業員への研修やモラル教育等による情報管理の重要性の周知徹底。・サプライチェーン全体の情報セキュリティ体制のモニタリング強化。8国内外の競合状況と価格競争の動向製品価格は、当社製品の需要を決定する重要な要素であり、経営戦略において重要な要素です。当該経営戦略に伴い、主に以下のリスクがあります。・競合会社による競争力ある製品の発売。・競合会社との価格競争激化。・低価格品への需要シフト。・商品のコモディティ化による価格の低下。・VE/VAによる継続的なコスト削減。・高付加価値製品の開発とマーケティング(「音と振動によるソリューション」の提供)。・価格・品質・納期・技術・サービスでの差別化。・知財活動による企業価値の維持と向上。・基幹部品の内製化によるコストダウン。 ②注視する重要なリスク 項目リスク内容対策9為替の変動・海外拠点における現地通貨の下落により、子会社の業績や企業価値が下がるリスク。・海外拠点における現地通貨の上昇により、現地人件費など製造コストが上昇するリスク。・外貨建債権・債務のアンバランスにより、換算差損が生じるリスク。・円安進行により輸入用在庫の粗利益が減少するリスク。・各国為替相場のモニタリングと為替予約やデリバティブの活用。 10海外展開・進出の潜在リスク・予期しない法令や規制の変更。・予期しない政治的経済的変動。・人財の採用・確保・育成難。・社会的共通資本(インフラ)の整備遅れ。・テロ・争乱・その他の社会的混乱。・専門的な能力を備えた現地スタッフの採用。・現地弁護士等、外部専門家からのアドバイス。・現地ソサエティ等を活用した情報収集と分析。・事業活動を通じた地域貢献と納税。・拠点間の連携によるバックアップ体制の整備。 項目リスク内容対策11公的な規制への対応法的規制・制限・事業・投資に関する各国の法改正、安全保障貿易その他の輸出規制、関税その他の輸出入制限(保護主義政策に伴う関税の引上げ)等。・通商、独占禁止、特許等知的財産権、消費者、租税、為替管理、情報セキュリティ、環境・リサイクル関連の法規制の適用。・コンプライアンス委員会、安全衛生委員会等による教育研修。・内部通報制度の整備と運営。・先願調査、侵害調査の周知徹底による知的財産権侵害リスクの低減。・環境マネジメントシステムに基づき、定期的なアセスメントによる環境関連法の順守徹底と規制変化への対応。・サイバーセキュリティリスクを想定した情報セキュリティの構築。・生産拠点の変更及び価格転嫁交渉による関税引き上げリスクの低減。12金利上昇リスク・金利上昇に伴う支払利息の増加リスク。・取引先の与信リスク。・資本コスト上昇リスク。 ・長期短期資金調達の最適化。・売上債権、棚卸資産及び仕入債務の回転期間の最適化。・与信管理の強化。・最適資本負債構成の検証と対応。13災害等による影響・地震、洪水、停電等の災害の発生。・重大事故の発生。・感染症の拡大。・地域や事業に応じたBCP(事業継続計画)を策定。・早期復旧体制の整備(被災時の初期対応、報告、方法、各種対策本部の設置、役割の明確化等)。・ウイルス感染を防止する職場環境の整備と新しい勤務体系の提供。14減損会計の適用による影響・減損損失の計上。・設備投資委員会の運営(投資回収性等の審査や経過管理)。・各子会社の業績モニタリングと兆候の有無の確認。15税務に係るリスク・追徴課税・税務アドバイザー等、外部専門家からの助言。・BEPS文書の整備と更新。・移転価格ポリシーの整備や移転価格契約の締結・更新。・バイラテラルAPAの締結。
FY2022|6,607 文字
2【事業等のリスク】 当社グループ(以下、当社という。)では、リスク・危機管理委員会が当社のリスクマネジメント活動を推進する役割を担っており、定期的に当社におけるリスクの識別、当該リスクが顕在化する可能性や影響度を検討し、当該リスクへの対応策の立案及び対応状況の進捗確認を行っています。リスク・危機管理委員会は、当該委員会の運営状況、直面するリスク及び対応状況を取締役会に適宜報告し、取締役会は社外取締役の専門的見地からの助言を含め監督機能を発揮しています。 経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクのうち、リスク・危機管理委員会が、特に重要と分類しているリスクは、以下のとおりです。 なお、文中における今後又は将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2022年6月24日)現在において当社が判断したものです。 (1)直面しているリスク工場稼働停止リスク 現時点においては、各工場の生産は安定していますが、変異を続ける新型コロナウイルス感染拡大やサイバー攻撃等により各工場は稼働停止を余儀なくされるリスクがあります。特に中国のゼロコロナ政策に伴う行動制限が当社の属する地域で発生した場合、当該工場の稼働停止が長期間に及ぶ等のリスクがあり、当社の業績及び財務状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 これらに対し、従業員の安全衛生の徹底、BCP在庫や情報セキュリティの強化をさらに推進します。また、一方で工場の稼働を停止せざるを得ない場合に備え、他拠点のバックアップ生産体制及び本社によるリスクコントロール即応体制を強化します。 車載関連事業の需要予測リスク(受注予測精度の低下リスク) 新型コロナウイルス感染拡大、半導体不足の長期化及びウクライナ危機等により各自動車メーカは断続的に生産調整を強いられています。加えて物価上昇による消費者の購買意欲の減退も懸念されています。これに伴い車載関連製品の需要予測は不確実性を増しており、特に急激な需要低下が発生した場合は、受注減に加え過剰在庫をもたらす等、当社の業績及び財務状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 これらに対して当社は、顧客との連携をより密接にし、需要動向を的確に把握すると同時に、世界情勢を十分に勘案し、BCPの観点も含め適時・適切な生産管理・在庫管理を行っていきます。 資材費・部材費の高騰リスク 新型コロナウイルス禍の供給制約や脱炭素に伴うグリーンフレーション等による物価上昇に加えて、ウクライナ危機が資源・商品価格の急騰に拍車をかけています。当社は、鉄、レアアース(ネオジム、ディスプロシウム)、原油、銅等の市況の影響を受けますが、当該商品価格も軒並み高騰しており、引き続き資材・部材の調達価格が上昇した場合、当社の業績及び財務状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 これらに対して当社は、市場相場連動制の導入による価格転嫁やコスト低減に向けてのサプライヤー提案に従前以上に協働して取り組みます。また、引き続き振動系部品を中心とした主要部品の内製化を推進します。 国際物流の混乱 新型コロナウイルス禍からの経済回復を背景とする輸送コンテナの世界的な不足や人員不足により海上運賃が高騰し、これに伴い空輸運賃も高騰が続いています。さらにウクライナ危機や中国のゼロコロナ政策により国際物流混乱の深刻さが増しています。当該運賃のさらなる上昇や事態の長期化は、当社の業績及び財政状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 これらに対して当社は、輸送手段の最適化や物流モニタリングのシステムの構築等、グローバルロジスティクス体制を強化し影響の軽減を図っていきます。同時に、地産地消への取り組みを強化します。なお、地産地消は輸送に係るCO2削減にもつながり、環境対策面においても重要な戦略と考えています。 サプライチェーン寸断リスク 変異を続ける新型コロナウイルスの感染拡大、中国のゼロコロナ政策、ウクライナ危機、国際物流の混乱等を背景に、サプライヤー工場の稼働に大きく影響する事態が続いています。現時点において、当社の稼働に大きな影響はありませんが、今後事態がさらに悪化又は長期化すれば当社の業績及び財政状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 これらに対して当社は、迅速に代替サプライヤーを確保できる体制を整備・強化し、また中長期的観点からはサプライヤーを育成し、基幹部品について内製化していきます。 資材調達に関するリスクは、新型コロナウイルスのみならず、他の自然災害からももたらされるリスクです。これらに対しては、調達先の地域の見直しや基幹部品のさらなる内製化等、サプライチェーンの抜本的な見直しに着手しています。 ミャンマー拠点での事業継続リスク 当社は、ミャンマーにある連結子会社(孫会社:フォスターティラワ※)にてスピーカ生産を行っております。同国では、2021年2月以降の国軍支配の下、引き続き不安定・不透明な状況下にあり、事業活動も電力問題や為替取引等、一部制約されています。今後事態がさらに悪化又は長期化しミャンマーでの活動が大幅に制限されれば、当社の業績及び財政状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 これらに対しては、引き続き従業員の安心・安全を最優先に考え、他の拠点でのバックアップ体制を確保しつつ、ミャンマーにてミニマムの生産を続けていきますが、ミャンマーの位置づけを中長期的観点から再検討していきます。 ※正式名称:フォスター エレクトリック (ティラワ) Co.,Ltd. 継続企業の前提に関する重要事象等 当社は、後記「経営成績等の状況の概要」に記載のとおり、親会社株主に帰属する当期純損失が7,017百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失3,363百万円)、純資産の部が51,632百万円(前期末比7.8%減)、連結貸借対照表に記載される為替換算調整勘定による調整前の純資産が48,014百万円(前期末比14.4%減)となりました。この結果、金融機関との間で契約しているコミットメントライン契約に定められている財務制限条項に抵触する状況が発生したことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在しております。 しかしながら、金融機関に対し期限の利益喪失に関わる条項を適用することなく契約を継続するよう要請した結果、すべての金融機関からは、期限の利益喪失事由の発生により貸付人が取得した契約上の借入人としての当社に対する権利を放棄することについて了承を得ております。また、収益面においては、昨年7月から9月のベトナムでのロックダウンに伴う空輸費用は一時的な異常費用であり、原材料費・部材費の高騰や物流コストの上昇に対しては、市況に応じた「市場連動制」の導入等による対応策が着実に進展しており、今後は収益改善が見込まれます。また当期末の自己資本比率は54.7%と一般的に安全性に問題がない水準にあります。 したがって、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。 (2)注視するリスク ①経営戦略立案・遂行において特に注視するリスク 項目リスク内容対策1経済環境及び関連市場の景況グローバルで事業を展開する当社において、世界経済や関連市場の景況感は、経営戦略の遂行に大きな影響があります。・当社製品の最終消費地域(主に、欧米、日本を含むアジア)における景況感の悪化とそれに伴う需要減。・当社が生産を行う地域(中国、ベトナム、ミャンマー等)の経済発展に伴う人件費上昇。・販売地域や生産地域における情報収集と分析。・各種リスクを低減させるグローバル・サプライチェーンの構築と高付加価値製品の提案。・自動化・機械化の推進と、人と機械を調和させた効率的な生産体制の構築による人員の最適化。2ODM・OEM得意先企業の景況への依存・取引依存度の高い企業の販売・業績不振、経営合理化・リストラ、予期しない契約の変更・解除、調達方針の変更等による取引減少。・取引依存度の高い企業からの値下げ要求。・取引依存度の高い企業の財務モニタリングや信用調査による与信管理。・高付加価値製品のマーケティング。・ビジネス・ポートフォリオの見直しによる上位取引企業への依存度引下げ。3人財確保・育成企業価値を高め持続的な成長を実現するためには、多様な価値観や専門性を持った人財が必要不可欠であり、人財戦略は重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・少子高齢化や雇用環境の変化等により、当社の求める人財の確保やその定着・育成が計画通りに進まない。・労働市場の状況により、必要なタイミングに必要な能力を有する人財を確保できない。・優秀な人財の社外流出。・人財育成がうまくいかず、技術の承継ができなくなる。・個々人の価値観を尊重し、多様性を受け入れる文化を醸成するため、Foster Rhythm(行動基準及び大切にする価値観)を整備し、普及させる活動を継続。・「働き方改革」の推進により、ワークライフバランスを実現できるさまざまな勤務形態や休暇制度の選択肢を提供。・モチベーション向上につながる人事処遇制度の確立。・専門性を重視した中途採用。・幹部人財の育成と後継者計画プログラムの強化。・ダイバーシティの推進。・国籍を問わないグローバル人財の登用。・健康経営の推進。・ハラスメント教育や内部通報制度の整備。・技術マイスター制度の運営。4製品の品質車載関連ビジネスを中心におく事業変革・意識変革を推進している当社において、車載向け製品の品質を高めることは経営戦略の根幹です。当該経営戦略に伴って、以下のリスクがあります。・顧客品質要求を充足できないリスク。・大規模な製品クレームやリコール、製造物責任に繋がるような重大な欠陥リスク。・原材料の品質不良を原因とする完成品の欠陥。・品質人財育成と品質を重視した組織風土の醸成。・一般車載品質管理から「より高度な品質管理」へ転換するための体制・仕組みの構築。・各拠点を含むクロスファンクショナルチームによるグローバル品質改善活動。・仕入れ先の品質管理モニタリング。・戦略的パートナー(仕入れ先)との関係強化。・新規の仕入れ先や業務委託先の調査。 項目リスク内容対策5新商品の開発当社は、継続して価値ある新製品を開発し、より付加価値のある製品をタイムリーに市場に提供することを重要な経営戦略として位置付けています。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・マーケット・ニーズの予測が外れるリスク。・急速な技術変化により、当社製品が市場ニーズの流れに乗り遅れるリスク。・新技術の製品化遅延により、市場ニーズにマッチしなくなるリスク。・顧客や消費者からの情報収集と分析。・提案型マーケティングと開発へのフィードバック。・振動アクチュエータをはじめ新技術・新製品の開発体制の構築。・社会的ニーズの把握と環境配慮型製品の開発。・M&A候補の継続的調査と産学連携など他社との協業。 6気候変動に関するリスク気候変動への取組みは地球規模での課題であると同時に企業の使命です。持続的な成長に向け環境に配慮したモノづくりは当社の重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・脱炭素社会に向けたコストの増加及び企業ブランドの毀損による販売機会の逸失。・異常気象による原材料の高騰。・異常気象による罹災への対処が遅れ工場操業停止やサプライチェーンの寸断による製品サービス供給停止。・サステナビリティ委員会、環境委員会を中心とする対策強化。・国際要請の確認及び環境目標の適宜見直し及び推進。・「(1)直面しているリスク 資材費・部材費の高騰リスク」及び「災害等による影響」参照。7 情報セキュリティに関するリスク事業の円滑・効率的な運用等を目的として、ITシステムの利活用及びDXの推進は重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・サイバー攻撃等によるシステム障害、業務停滞リスク。・個人情報・機密情報等の情報漏洩等のリスク。・サプライチェーン情報セキュリティ脆弱リスク。・情報セキュリティ規程の整備・適宜更新。・外部機関によるネットワークの脆弱性検査と対策。・セキュリティシステムの強化。・従業員に対しての標的型攻撃メール訓練。・従業員への研修やモラル教育等による情報管理の重要性の周知徹底。・サプライチェーン全体の情報セキュリティ体制のモニタリング強化。8国内外の競合状況と価格競争の動向製品価格は、当社製品の需要を決定する重要な要素であり、経営戦略において重要な要素です。当該経営戦略に伴い、主に以下のリスクがあります。・競合会社による競争力ある製品の発売。・競合会社との価格競争激化。・低価格品への需要シフト。・商品のコモディティ化による価格の低下。・VE/VAによる継続的なコスト削減。・高付加価値製品の開発とマーケティング(「音と振動によるソリューション」の提供)。・価格・品質・納期・技術・サービスでの差別化。・知財活動による企業価値の維持と向上。・基幹部品の内製化によるコストダウン。 ②注視する重要なリスク 項目リスク内容対策9為替の変動・海外拠点における現地通貨の下落により、子会社の業績や企業価値が下がるリスク。・海外拠点における現地通貨の上昇により、現地人件費など製造コストが上昇するリスク。・外貨建債権・債務のアンバランスにより、換算差損が生じるリスク。・円高進行により輸出用在庫の粗利益が減少するリスク。・各国為替相場のモニタリングと為替予約やデリバティブの活用。 10海外展開・進出の潜在リスク・予期しない法令や規制の変更。・予期しない政治的経済的変動。・人財の採用・確保・育成難。・社会的共通資本(インフラ)の整備遅れ。・テロ・争乱・その他の社会的混乱。・専門的な能力を備えた現地スタッフの採用。・現地弁護士等、外部専門家からのアドバイス。・現地ソサエティ等を活用した情報収集と分析。・事業活動を通じた地域貢献と納税。・拠点間の連携によるバックアップ体制の整備。 項目リスク内容対策11公的な規制への対応法的規制・制限・事業・投資に関する各国の法改正、安全保障貿易その他の輸出規制、関税その他の輸出入制限(保護主義政策に伴う関税の引上げ)等。・通商、独占禁止、特許等知的財産権、消費者、租税、為替管理、情報セキュリティ、環境・リサイクル関連の法規制の適用。・コンプライアンス委員会、安全衛生委員会等による教育研修。・内部通報制度の整備と運営。・先願調査、侵害調査の周知徹底による知的財産権侵害リスクの低減。・環境マネジメントシステムに基づき、定期的なアセスメントによる環境関連法の順守徹底と規制変化への対応。・サイバーセキュリティリスクを想定した情報セキュリティの構築。・生産拠点の変更及び価格転嫁交渉による関税引き上げリスクの低減。12金利上昇リスク・金利上昇に伴う支払利息の増加リスク。・取引先の与信リスク。・資本コスト上昇リスク。 ・長期短期資金調達の最適化。・売上債権、棚卸資産及び仕入債務の回転期間の最適化。・与信管理の強化。・最適資本負債構成の検証と対応。13災害等による影響・地震、洪水、停電等の災害の発生。・重大事故の発生。・感染症の拡大。・地域や事業に応じたBCP(事業継続計画)を策定。・早期復旧体制の整備(被災時の初期対応、報告、方法、各種対策本部の設置、役割の明確化等)。・ウイルス感染を防止する職場環境の整備と新しい勤務体系の提供。14減損会計の適用による影響・減損損失の計上。・設備投資委員会の運営(投資回収性等の審査や経過管理)。・各子会社の業績モニタリングと兆候の有無の確認。15税務に係るリスク・追徴課税・税務アドバイザー等、外部専門家からの助言。・BEPS文書の整備と更新。・移転価格ポリシーの整備や移転価格契約の締結・更新。・バイラテラルAPAの締結。
FY2021|5,140 文字
2【事業等のリスク】 当社グループ(以下、当社という。)では、リスク・危機管理委員会が当社のリスクマネジメント活動を推進する役割を担っており、定期的に当社におけるリスクの識別、当該リスクが顕在化する可能性や影響度を検討し、当該リスクへの対応策の立案及び対応状況の進捗確認を行っています。リスク・危機管理委員会は、当該委員会の運営状況、直面するリスク及び対応状況を取締役会に適宜報告し、取締役会は社外取締役の専門的見地からの助言を含め監督機能を発揮しています。 経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクのうち、リスク・危機管理委員会が、特に重要と分類しているリスクは、以下のとおりです。 なお、文中における今後または将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2021年6月23日)現在において当社が判断したものです。 (1)直面しているリスク新型コロナウイルス感染拡大に伴うリスク 新型コロナウイルス感染拡大は、ワクチンの普及による収束が期待される一方で、変異種の感染拡大により事態が長期化すれば、従業員等への感染リスク、世界的な景気の悪化及び消費行動の減退に伴う需要減、顧客工場の休止又は低稼働による需要減、原材料確保の困難など、当社の業績及び財政状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 輸送コスト上昇に伴うリスク 新型コロナウイルス感染拡大に端を発した、輸送コンテナの世界的な不足に伴う海上運賃の高騰、さらに納期を遵守するための空輸費用など輸送コストが大幅に上昇しています。 当該運賃のさらなる上昇や事態の長期化等により、当社の業績及び財政状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 これに対して、当面は、輸送代替ルートの開拓、ロジスティクスの管理体制を強化することにより、影響の軽減を図っていきます。同時に中期的には、地産地消の生産体制構築に取り組み、輸送コスト高騰リスクを低減していきます。 なお、地産地消は輸送に係るCO2削減にもつながり、環境対策面においても重要な戦略と考えています。 ミャンマーの政変によるリスク 当社は、ミャンマーにある連結子会社(孫会社:フォスターティラワ※)にてスピーカ生産を行っておりますが、2021年2月に発生した同国の政変により生産活動が制限されています。 政変の長期化、各国のミャンマーに対する制裁等により、当社のミャンマーでの活動が大幅に制限され、当社の業績及び財政状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、中国やベトナムでの代替生産を早期に開始したことにより、顧客影響は最小化できています。引き続き従業員の安心・安全を最優先に考え、他の拠点でのバックアップ体制を確保しつつ、ミャンマーにてミニマムの生産を続けていきますが、ミャンマーの位置づけを中長期的観点から再検討していきます。なお、本記載は2021年6月23日現在の情報に基づきますが、不確実性が高い状況にあります。引き続き当社ウェブサイト等で情報を適宜開示します。※正式名称:フォスター エレクトリック (ティラワ) Co.,Ltd. 資材調達に係るリスク 新型コロナウイルスの感染再拡大が局所的に発生しており、一部のサプライヤー工場では感染者発生による稼働休止が発生しています。これにより、当該サプライヤーからの部品供給が一時的に途絶し、当社スピーカ工場の稼働率に影響を及ぼしています。今後事態が拡大又は長期化すれば当社の業績及び財政状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、当該サプライヤーの復旧に協力すると共に、代替サプライヤーを確保し早期に正常化できるよう取り組んでいます。現時点においては、顧客等への影響は最小限に抑えられています。 中長期的観点からはサプライヤーを育成し、基幹部品について内製化していきます。 資材調達に関するリスクは、新型コロナウイルスのみならず、他の自然災害からも、もたらされるリスクです。これに対しては、調達先の地域の見直しや基幹部品のさらなる内製化等、サプライチェーンの抜本的な見直しに着手しています。 (2)注視するリスク ①経営戦略立案・遂行において特に注視するリスク 項目リスク内容対策1経済環境及び関連市場の景況グローバルで事業を展開する当社において、世界経済や関連市場の景況感は、経営戦略の遂行に大きな影響があります。・当社製品の最終消費地域(主に、欧米、日本を含むアジア)における景況感の悪化とそれに伴う需要減。・当社が生産を行う地域(中国、ベトナム、ミャンマー等)の経済発展に伴う人件費上昇。・販売地域や生産地域における情報収集と分析。・各種リスクを低減させるグローバル・サプライチェーンの構築と高付加価値製品の提案。・自動化・機械化の推進と、人と機械を調和させた効率的な生産体制の構築による人員の最適化。2ODM・OEM得意先企業の景況への依存・取引依存度の高い企業の販売・業績不振、経営合理化・リストラ、予期しない契約の変更・解除、調達方針の変更等による取引減少。・取引依存度の高い企業からの値下げ要求。・取引依存度の高い企業の財務モニタリングや信用調査による与信管理。・高付加価値製品のマーケティング。・ビジネス・ポートフォリオの見直しによる上位取引企業への依存度引下げ。3人財確保・育成企業価値を高め持続的な成長を実現するためには、多様な価値観や専門性を持った人財が必要不可欠であり、人財戦略は重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・少子高齢化や雇用環境の変化等により、当社の求める人財の確保やその定着・育成が計画通りに進まない。・労働市場の状況により、必要なタイミングに必要な能力を有する人財を確保できない。・優秀な人財の社外流出。・人財育成がうまくいかず、技術の承継ができなくなる。・個々人の価値観を尊重し、多様性を受け入れる文化を醸成するため、Foster Rhythm(行動基準及び大切にする価値観)を整備し、普及させる活動を継続。・「働き方改革」の推進により、ワークライフバランスを実現できるさまざまな勤務形態や休暇制度の選択肢を提供。・モチベーション向上につながる人事処遇制度の確立。・専門性を重視した中途採用。・幹部人財の育成と後継者計画プログラムの強化。・ダイバーシティの推進。・国籍を問わないグローバル人財の登用。・健康経営の推進。・ハラスメント教育や内部通報制度の整備。・技術マイスター制度の運営。4製品の品質車載関連ビジネスを中心におく事業変革・意識変革を推進している当社において、車載向け製品の品質を高めることは経営戦略の根幹です。当該経営戦略に伴って、以下のリスクがあります。・顧客品質要求を充足できないリスク。・大規模な製品クレームやリコール、製造物責任に繋がるような重大な欠陥リスク。・原材料の品質不良を原因とする完成品の欠陥。・品質人財育成と品質を重視した組織風土の醸成。・一般車載品質管理から「より高度な品質管理」へ転換するための体制・仕組みの構築。・各拠点を含むクロスファンクショナルチームによるグローバル品質改善活動。・仕入れ先の品質管理モニタリング。・戦略的パートナー(仕入れ先)との関係強化。・新規の仕入れ先や業務委託先の調査。 項目リスク内容対策5新商品の開発当社は、継続して価値ある新製品を開発し、より付加価値のある製品をタイムリーに市場に提供することを重要な経営戦略として位置付けています。当該経営戦略に伴い、主に以下のリスクがあります。・マーケット・ニーズの予測が外れるリスク・急速な技術変化により、当社製品が市場ニーズの流れに乗り遅れるリスク。・新技術の製品化遅延により、市場ニーズにマッチしなくなるリスク。・顧客や消費者からの情報収集と分析。・提案型マーケティングと開発へのフィードバック。・振動アクチュエータをはじめ新技術・新製品の開発体制の構築。・社会的ニーズの把握と環境配慮型製品の開発。・M&A候補の継続的調査と産学連携など他社との協業。 6原材料市況の影響・原材料の調達コストダウンと調達の安定性のバランスに基づく製品供給は重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・原油やレアアース等の価格の高騰による原材料・部材の価格上昇リスク。・価格の高騰等による品不足、さらには供給元の倒産や不慮の事故等による原材料や部品の調達不足リスク。・仕入先の一国集中リスク。・VE/VAによる継続的なコスト削減。・部品の標準化等によるボリュームディスカウント。・重要部品の複数社購買。・仕入れ先情報把握。・信用調査の実施。・BCP在庫の確保。・新規仕入先候補の調査と調達地域の見直し。・基幹部品の内製化。7国内外の競合状況と価格競争の動向製品価格は、当社製品の需要を決定する重要な要素であり、経営戦略において重要な要素です。当該経営戦略に伴い、主に以下のリスクがあります。・競合会社による競争力ある製品の発売。・競合会社との価格競争激化。・低価格品への需要シフト。・商品のコモディティ化による価格の低下。・VE/VAによる継続的なコスト削減。・高付加価値製品の開発とマーケティング(「音と振動によるソリューション」の提供)。・価格・品質・納期・技術・サービスでの差別化。・知財活動による企業価値の維持と向上。・基幹部品の内製化によるコストダウン。 ②注視する重要なリスク 項目リスク内容対策8為替の変動・海外拠点における現地通貨の下落により、子会社の業績や企業価値が下がるリスク。・海外拠点における現地通貨の上昇により、現地人件費など製造コストが上昇するリスク。・外貨建債権・債務のアンバランスにより、換算差損が生じるリスク。・円高進行により輸出用在庫の粗利益が減少するリスク。・各国為替相場のモニタリングと為替予約やデリバティブの活用。 9海外展開・進出の潜在リスク・予期しない法令や規制の変更。・予期しない政治的経済的変動。・人財の採用・確保・育成難。・社会的共通資本(インフラ)の整備遅れ。・テロ・争乱・その他の社会的混乱。・専門的な能力を備えた現地スタッフの採用。・現地弁護士等、外部専門家からのアドバイス。・現地ソサエティ等を活用した情報収集と分析。・事業活動を通じた地域貢献と納税。・拠点間の連携によるバックアップ体制の整備。 項目リスク内容対策10公的な規制への対応法的規制・制限・事業・投資に関する各国の法改正、安全保障貿易その他の輸出規制、関税その他の輸出入制限(保護主義政策にともなう関税の引上げ)等。・通商、独占禁止、特許等知的財産権、消費者、租税、為替管理、情報セキュリティー、環境・リサイクル関連の法規制の適用。・コンプライアンス委員会、安全衛生委員会等による教育研修。・内部通報制度の整備と運営。・先願調査、侵害調査の周知徹底による知的財産権侵害リスクの低減。・環境マネジメントシステムに基づき、定期的なアセスメントによる環境関連法の順守徹底と規制変化への対応。・サイバーセキュリティーリスクを想定した情報セキュリティーの構築。・生産拠点の変更及び価格転嫁交渉による関税引き上げリスクの低減。11気候変動に関するリスク・脱炭素社会に向けたコストの増加及び企業ブランドの毀損による販売機会の逸失。・異常気象による原材料の高騰。・異常気象による罹災への対処が遅れ工場操業停止やサプライチェーンの寸断による製品サービス供給停止。・環境委員会の運営。・国際要請の確認及び環境目標の見直し。・「災害等による影響」及び「原材料市況の影響・原材料の調達」参照。12災害等による影響・地震、洪水、停電等の災害の発生。・重大事故の発生。・感染症の拡大。・地域や事業に応じたBCP(事業継続計画)を策定。・早期復旧体制の整備(被災時の初期対応、報告、方法、各種対策本部の設置、役割の明確化等)。・ウイルス感染を防止する職場環境の整備と新しい勤務体系の提供。13減損会計の適用による影響・減損損失の計上。・設備投資委員会の運営(投資回収性等の審査や経過管理)。・各子会社の業績モニタリングと兆候の有無の確認。14税務に係るリスク・追徴課税・税務アドバイザー等、外部専門家からの助言。・BEPS文書の整備と更新。・移転価格ポリシーの整備や移転価格契約の締結・更新。・バイラテラルAPAの締結。
FY2020|5,956 文字
2【事業等のリスク】 当社グループ(以下、当社という)は、リスク・危機管理委員会が当社のリスクマネジメント活動を推進する役割を担っており、定期的に当社におけるリスクの抽出、当該リスクの顕在化する可能性及び経営成績等の状況に与える影響の内容を検討、当該リスクへの対応策の立案及び対応状況の進捗確認を行っています。 経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクのうち、リスク・危機管理委員会において、特に重要なリスク及びその他リスクに分類しているリスクは、以下のとおりです。 なお、文中における今後または将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2020年6月24日)現在において当社が判断したものです。 (1)直面するリスク①新型コロナウイルス感染拡大に伴うリスク 新型コロナウイルス感染拡大は、各事業の売上の減少や各工場の稼働率低下等により当社の経営成績、財政状態等に多大な影響をもたらしています。 第86期(2019年4月1日~2020年3月31日)における新型コロナウイルス感染拡大は、売上高で約30億円の減収要因、営業利益で約6億円の減益要因となりました。 今後、事態が長期化又は更なる感染拡大やパンデミックにあたる状況が起きれば、従業員等への感染による人財リスク、世界的な景気の悪化及び消費行動の減退に伴う需要減、顧客工場休止の継続又は低稼働による需要減、原材料確保の困難等のサプライチェーンの寸断等、当社の業績及び財政状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 〈現在の当社の状況と今後の対応〉提出日時点での受注状況セグメント受注状況スピーカ事業自動車会社やTier1メーカの操業が開始されたが低稼働の状況にあり、現時点で受注回復時期を正確に予測することは困難。モバイルオーディオ事業主要顧客向けヘッドセットの受注減が予想される中、コロナ禍での景気後退及び半導体をめぐる米中貿易摩擦が最終製品の需要に影響を及ぼしてくるリスクがある。新製品(振動アクチュエータ)の受注に影響は出ていない。その他事業自動車会社やTier1メーカからの在庫積み増し要求から、小型音響事業(警報音用のブザー等)の受注は徐々に回復しつつある。フォステクス等の当社ブランド品販売はECサイトのみ活発。 2020年6月15日現在における各工場の稼働状況国セグメント状況中国スピーカ事業ほぼ通常通り稼働モバイルオーディオ事業ほぼ通常通り稼働ベトナムスピーカ事業稼働率60%程度モバイルオーディオ事業ほぼ通常通り稼働ミャンマースピーカ事業稼働率60%程度 資材調達の状況 中国の資材調達先において、2月の規制解除以降、操業再開時期に差異が見られたものの、現時点では概ね問題はありません。しかしながら、中国からの資材調達比率が高いという問題が浮き彫りになりました。行動規制は物流面にも大きな影響を与え、中国からベトナムへの物資の移動が制限されベトナム工場の操業に影響が及びました。 資材調達に関するリスクは新型コロナウイルスのみならず、他の感染症を含む自然災害によるリスク全般に係るリスクです。これらに対して、調達先の地域の見直しや基幹部品のさらなる内製化等、サプライチェーンの抜本的な見直しに着手しています。 資金の状況 当社は、当期末現在、約240億円の現金及び現金同等物を有しています。また、優先度の高い設備投資以外を凍結し、資本的支出を抑制しているため、所要資金の不安はありません。但し、不確実性リスクに備え、当社のコミットメントライン(借入限度額)を2020年4月に30億円から140億円に増枠し、不測の事態への対応力を強化しています。 当社の対応 従業員、お取引先様及び地域の安心・安全を第一に取り組むと同時に、これを機にさらなる働き方改革を推進しています。〈当社の対応策〉・生産調整による在庫水準の適正化指示・各工場における残業規制、休業又は一時帰休の実施への対応・調達先の地域の見直しやさらなる内製化等、サプライチェーンの抜本的な見直し・コミットメントライン(借入限度額140億円)の増枠・在宅勤務、Web会議等の活用(出社する従業員の数は最低限にとどめる)・保護者休暇、介護休暇の活用拡大・出社が不可避な場合の時差出勤やフレックスタイムの活用、通勤時の車利用枠拡充等・出張の禁止・お取引先様等のご来社も、極力自粛頂くよう要請・安全衛生面の徹底(マスク着用、検温、外部との接触の自粛等)・中国工場で従業員向けマスク生産 ②主要顧客向けヘッドセット・ビジネスの減少によるリスク 当社の主な業務はスピーカ、ヘッドホン・ヘッドセット等のODM・OEM事業であり、全世界の音響機器、自動車及びスマートフォン等の大手メーカやエレクトロニクスメーカを販売先としており、販売先上位10社が売上高に占める割合は約70%です。 当社は、これまで事業の中核をなしてきたスマートフォン向けヘッドセット・ビジネスを縮小し、車載関連ビジネスを中心におく事業変革・意識変革を進めています。この間、売上高の上位を占めていました主要顧客向けヘッドセット・ビジネスの売上高は大きく減少しています(ヘッドセット・ビジネスの属するモバイルオーディオ事業の86期連結売上高は、前期比 267億円減少)。 スマートフォン向けヘッドセット・ビジネスに関しては、今後スマートフォンにヘッドセットが同梱されなくなるリスクがさらに高まると見込まれることから、引き続き当該ビジネスを縮小する方針であり、当社の業績及び財政状態にさらに影響を及ぼすリスクがあります。 これに対して、当社は、100年に一度の大転換期にある自動車市場の変化をビジネス拡大の好機ととらえ、車載関連ビジネスを中心におく事業変革を進めると同時に、新市場・新製品の開拓・開発に挑戦しています。従来の「音」に加え、音響技術のひとつである「振動」を用いた製品を通じた「音と振動によるソリューション」を活用して、より多くの販売先を拡充していきます。 (2)注視するリスク ①経営戦略立案・遂行において特に注視するリスク 項目リスク内容対策1経済環境及び関連市場の景況グローバルで事業を展開する当社において、世界経済や関連市場の景況感は、経営戦略の遂行に大きな影響があります。・当社製品の最終消費地域(主に、欧米、日本を含むアジア)における景況感の悪化とそれに伴う需要減。・当社が生産を行う地域(中国、ベトナム、ミャンマー等)の経済発展に伴う人件費上昇。・販売地域や生産地域における情報収集と分析。・各種リスクを低減させるグローバル・サプライチェーンの構築と高付加価値製品の提案。・自動化・機械化の推進と、人と機械を調和させた効率的な生産体制の構築による人員の最適化。2ODM・OEM得意先企業の景況への依存・取引依存度の高い企業の販売・業績不振、経営合理化・リストラ、予期しない契約の変更・解除、調達方針の変更等による取引減少。・取引依存度の高い企業からの値下げ要求。・取引依存度の高い企業の財務モニタリングや信用調査による与信管理。・高付加価値製品のマーケティング。・ビジネス・ポートフォリオの見直しによる上位取引企業への依存度引下げ。3人財確保・育成企業価値を高め持続的な成長を実現するためには、多様な価値観や専門性を持った人財が必要不可欠であり、人財戦略は重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・少子高齢化や雇用環境の変化等により、当社の求める人財の確保やその定着・育成が計画通りに進まない。・労働市場の状況により、必要なタイミングに必要な能力を有する人財を確保できない。・優秀な人財の社外流出。・人財育成がうまくいかず、技術の承継ができなくなる。・個々人の価値観を尊重し、多様性を受け入れる文化を醸成するため、Foster Rhythm(行動基準及び大切にする価値観)を整備し、普及させる活動を継続。・「働き方改革」の推進により、ワークライフバランスを実現できるさまざまな勤務形態や休暇制度の選択肢を提供。・モチベーション向上につながる人事処遇制度の確立。・専門性を重視した中途採用。・幹部人財の育成と後継者計画プログラムの強化。・ダイバーシティの推進。・国籍を問わないグローバル人財の登用。・健康経営の推進。・ハラスメント教育や内部通報制度の整備。・技術マイスター制度の運営。4製品の品質車載関連ビジネスを中心におく事業変革・意識変革を推進している当社において、車載向け製品の品質を高めることは経営戦略の根幹です。当該経営戦略に伴って、以下のリスクがあります。・顧客品質要求を充足できないリスク。・大規模な製品クレームやリコール、製造物責任に繋がるような重大な欠陥リスク。・原材料の品質不良を原因とする完成品の欠陥。・品質人財育成と品質を重視した組織風土の醸成。・一般車載品質管理から「より高度な品質管理」へ転換するための体制・仕組みの構築。・各拠点を含むクロスファンクショナルチームによるグローバル品質改善活動。・仕入れ先の品質管理モニタリング。・戦略的パートナー(仕入れ先)との関係強化。・新規の仕入れ先や業務委託先の調査。 項目リスク内容対策5新商品の開発当社は、継続して価値ある新製品を開発し、より付加価値のある製品をタイムリーに市場に提供することを重要な経営戦略として位置付けています。当該経営戦略に伴い、主に以下のリスクがあります。・マーケット・ニーズの予測が外れるリスク・急速な技術変化により、当社製品が市場ニーズの流れに乗り遅れるリスク。・新技術の製品化遅延により、市場ニーズにマッチしなくなるリスク。・顧客や消費者からの情報収集と分析。・提案型マーケティングと開発へのフィードバック。・振動アクチュエータをはじめ新技術・新製品の開発体制の構築。・社会的ニーズの把握と環境配慮型製品の開発。・M&A候補の継続的調査と産学連携など他社との協業。 6原材料市況の影響・原材料の調達コストダウンと調達の安定性のバランスに基づく製品供給は重要な経営戦略です。当該経営戦略に伴い主に以下のリスクがあります。・原油やレアアース等の価格の高騰による原材料・部材の価格上昇リスク。・価格の高騰等による品不足、さらには供給元の倒産や不慮の事故等による原材料や部品の調達不足リスク。・仕入先の一国集中リスク。・VE/VAによる継続的なコスト削減。・部品の標準化等によるボリュームディスカウント。・重要部品の複数社購買。・仕入れ先情報把握。・信用調査の実施。・BCP在庫の確保。・新規仕入先候補の調査と調達地域の見直し。・基幹部品の内製化。7国内外の競合状況と価格競争の動向製品価格は、当社製品の需要を決定する重要な要素であり、経営戦略において重要な要素です。当該経営戦略に伴い、主に以下のリスクがあります。・競合会社による競争力ある製品の発売。・競合会社との価格競争激化。・低価格品への需要シフト。・商品のコモディティ化による価格の低下。・VE/VAによる継続的なコスト削減。・高付加価値製品の開発とマーケティング(「音と振動によるソリューション」の提供)。・価格・品質・納期・技術・サービスでの差別化。・知財活動による企業価値の維持と向上。・基幹部品の内製化によるコストダウン。 ②注視する重要なリスク 項目リスク内容対策8為替の変動・海外拠点における現地通貨の下落により、子会社の業績や企業価値が下がるリスク。・海外拠点における現地通貨の上昇により、現地人件費など製造コストが上昇するリスク。・外貨建債権・債務のアンバランスにより、換算差損が生じるリスク。・円高進行により輸出用在庫の粗利益が減少するリスク。・各国為替相場のモニタリングと為替予約やデリバティブの活用。・海外トレーディング子会社の設立および活用による商流および契約の変更。9海外展開・進出の潜在リスク・予期しない法令や規制の変更。・予期しない政治的経済的変動。・人財の採用・確保・育成難。・社会的共通資本(インフラ)の整備遅れ。・テロ・争乱・その他の社会的混乱。・専門的な能力を備えた現地スタッフの採用。・現地弁護士等、外部専門家からのアドバイス。・現地ソサエティ等を活用した情報収集と分析。・事業活動を通じた地域貢献と納税。・拠点間の連携によるバックアップ体制の整備。 項目リスク内容対策10公的な規制への対応法的規制・制限・事業・投資に関する各国の法改正、安全保障貿易その他の輸出規制、関税その他の輸出入制限(保護主義政策にともなう関税の引上げ)等。・通商、独占禁止、特許等知的財産権、消費者、租税、為替管理、情報セキュリティー、環境・リサイクル関連の法規制の適用。・コンプライアンス委員会、安全衛生委員会等による教育研修。・内部通報制度の整備と運営。・先願調査、侵害調査の周知徹底による知的財産権侵害リスクの低減。・環境マネジメントシステムに基づき、定期的なアセスメントによる環境関連法の順守徹底と規制変化への対応。・サイバーセキュリティリスクを想定した情報セキュリティーの構築。・生産拠点の変更および価格転嫁交渉による関税引き上げリスクの低減。11気候変動に関するリスク・脱炭素社会に向けたコストの増加及び企業ブランドの毀損による販売機会の逸失。・異常気象による原材料の高騰。・異常気象による罹災への対処が遅れ工場操業停止やサプライチェーンの寸断による製品サービス供給停止。・環境委員会の運営。・国際要請の確認及び環境目標の見直し。・「災害等による影響」及び「原材料市況の影響・原材料の調達」参照。12災害等による影響・地震、洪水、停電等の災害の発生。・重大事故の発生。・感染症の拡大。・地域や事業に応じたBCP(事業継続計画)を策定。・早期復旧体制の整備(被災時の初期対応、報告、方法、各種対策本部の設置、役割の明確化等)。・ウイルス感染を防止する職場環境の整備と新しい勤務体系の提供。13減損会計の適用による影響・減損損失の計上。・設備投資委員会の運営(投資回収性等の審査や経過管理)。・各子会社の業績モニタリングと兆候の有無の確認。14税務に係るリスク・追徴課税・税務アドバイザー等、外部専門家からの助言。・BEPS文書の整備と更新。・移転価格ポリシーの整備や移転価格契約の締結・更新。・バイラテラルAPAの締結。
FY2019|4,101 文字
2【事業等のリスク】 当社グループ(以下 当社という)の経営成績、財政状態、キャッシュ・フロー及び株価等に影響を及ぼす可能性のある事業等のリスクには次のようなことが想定されます。 なお、下記における今後または将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2019年6月20日)現在当社が判断したものです。 (1)当社の事業領域を取り巻く経済状況及び関連市場の景況 当社の売上高は、当社が製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。また、当社の製品及び他社製品に搭載される当社製品の需要は、当社が製品を販売している様々な関連市場における景況の影響を受けます。従って、北米、日本を含むアジア、欧州等の当社の主要市場における景気後退及びそれに伴う需要の縮小は、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 更に当社の事業は、当社が製造を行う国または地域(中国、インドネシア、ベトナム等)の経済状況から直接的間接的に影響を受けることがあります。例えば、当該国または地域の人件費、原材料・部品費や運送費等及び現地通貨レートの変動は、当社の製品製造コストに影響を及ぼします。製造コストが下落した場合でも、当社だけでなく他の競合メーカーの製品製造コストが下がる場合、却って輸出競争や価格競争が激化し、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性が生じることもあります。 (2)為替の変動 当社は、世界各地において製品の生産及び販売等の事業活動を行っています。各国または各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての科目や項目は、連結財務諸表の作成のために最終的に円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は元の現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。概して、他の通貨に対する円高(特に当社売上の重要部分を占める米ドルに対する円高)は当社の事業や経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼします。更に為替変動は、当社が外貨建てで販売する製品の価格設定及び購入する原材料の価格にも影響します。 当社が生産を行う国または地域の通貨の上昇は、それらの国・地域における製造・調達コストのアップをもたらす可能性があります。コストの増加は、当社の収益性及び価格競争力を低下させ、中長期的にも経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3)新商品の開発力 当社が属するエレクトロニクス業界は急速な技術的進歩を背景に急激な変化をしており、当社においても、内外の既存市場の深耕に加え、進化する情報通信市場・デジタルネットワーク市場、急進するデジタルAV・家電等の先進製品マーケット及びカーエレクトロニクス市場等に対しても、特徴ある音響専業メーカーとして新市場開拓と新商品開発を進め、「軽薄短小」化や高音質化等のマーケットニーズの変化に素早く即応できる対応力・競争力の強化を図る必要があります。しかしながら、新商品の企画・開発と販売促進の諸過程は、微妙かつ不確実な要素があり、次のような様々なリスク要因が含まれています。 ① 当社が既存または新興市場のマーケットニーズに見合った新商品・新製品または新技術を的確に予想して企画・開発できるとは限らず、またこれらの新商品・製品の販売が成功する保証はありません。② 技術の急速な進歩・変化及び消費者ニーズの変遷等により、当社製品が市場ニーズの動向に遅れてしまう可能性もあります。③ 現在企画・開発中の新技術の商品化の遅れにより、市場の需要への対応に遅延が生じ、市場の動向にマッチしなくなる可能性があります。 上記リスクだけでなく、当社が本業界と市場の変化を充分にまたは的確に予測できず、マーケットニーズに即した新製品・新技術を企画・開発できない場合は、今後の当社の成長性と収益性を低下させ、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4)国内外の競合状況と価格競争の動向 当社が取扱う主力製品であるスピーカ、ヘッドホン、マイクロホン等のエレクトロニクス業界における競争はたいへん厳しいものがあります。当社は、当社が属している各製品市場と地域市場において、今後も企業競争や価格競争の激化に引続き直面するものと予想されます。競合先にはメーカーと販売業者があり、その一部は当社よりも多くの研究開発や製造、販売等における諸資源を保有しています。また、技術が変化・進歩し、新しい関連エレクトロニクス製品が関連市場に創出されていくと、既存競合先の巻き返しや新しい競合先が台頭して、競争が激化する可能性があります。 当社は、コスト、品質、納期等において当該製品市場の世界的なリーディングメーカーの一社であると自認していますが、今後においても必ず競争に勝ち抜いていけるという保証はありません。価格競争面における後退または競争場裡で優勢を保持できないことによる得意先のシェア喪失等は、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、新興メーカーとの競争が、引き続き激化する可能性があり、ますます熾烈化する価格低減競争の環境下で、当社は低コスト体質の競合先に対して市場シェアを維持もしくは拡大し、収益性を維持することができなくなる可能性があります。 (5)海外展開・進出の潜在リスク 当社の生産及び販売活動の主な拠点は、発展途上市場や新興市場等を含む東南アジアや米国、欧州等の海外にあります。これらの海外市場への事業進出には,以下に掲げるようないくつかのリスク要因が内在しており、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。①予期しない法令や規制の変更 ②予期しない政治的経済的変動 ③人材の採用・確保・育成難 ④未整備の経済・技術インフラ ⑤テロ・争乱・その他の社会的混乱 (6)ODM・OEM得意先企業の景況への依存 当社の主な業務はスピーカ・ヘッドホン等のODM・OEM事業であり、全世界のAV(音響・映像)・自動車・情報通信(パソコン・携帯電話機等)等の大手メーカーやエレクトロニクスメーカーを販売得意先としており、上位販売先による当社売上高に占める割合は相当高いものがあります。これらの得意先企業への売上は、その得意先企業の景況・業績や得意先の販売・業績不振、経営合理化・リストラ、予期しない契約の変更・解除、調達方針の変化、値下げ要求等の当社が予測・管理しにくい要因等により大きな影響を受けます。また、特に得意先の要求に応じるための値下げ等は、当社の収益性・利益率を低下させ、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7)国内外の法的規制・制限 当社は、事業展開する各国・地域において、事業・投資及びその変更の許可、安全保障貿易その他の輸出規制、関税その他の輸出入制限など、様々な法的公的規制の適用を受けています。また、通商、独占禁止、特許等知的財産権、消費者、租税、為替管理、情報セキュリティー、環境・リサイクル関連の法規制の適用も受けています。様々の要因により、これらの規制に対応できなかった場合、当社の事業活動が制約を受ける可能性があります。更に規制を順守できなかった場合は、コスト増加につながる可能性があります。従って、これらの諸規制への対応如何により当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8)災害や停電等による影響 当社は各生産拠点(中国、インドネシア、ベトナム等)における製造ラインの中断による潜在的なマイナス影響を最小化するために、全ての諸設備の定期的な災害防止検査と設備メンテナンスを行っています。しかし、生産施設で発生する災害、事故、停電またはその他の中断事象による影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。また、上記生産拠点の周辺で、大規模な地震・火災・風水害やその他災害により工場の操業を中断あるいは操業度を低落する事態が生じた場合は、スピーカ・ヘッドホン等の当社取扱い製品の生産能力が著しく低下する可能性があります。 (9)保有株式の株価 当社は、長期的な取引関係の維持のために取引先等の株式を保有しています。今後、株価の下落あるいは低迷が生じないという保証はなく、保有株式の時価評価において、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があるという財務的なリスク要因は存在し続けると考えられます。また、商取引上の関係から、保有する株式の株価が低迷した状況にあっても、保有株式を容易には売却できない恐れもあります。 (10)原材料市況の高騰 厳しい価格競争が続くエレクトロニクス業界の中で、更なる原材料市況の高騰に伴うリスク要因が発生する可能性が想定されます。加えて、原油価格やレアアース価格の動向も懸念されます。特に民生用エレクトロニクス業界にあっては、原材料価格の高騰が予想を上回る形で業績悪化の要因になる可能性があり、最終商品における価格転嫁が容易でない場合、原材料価格の高騰が長期化すれば、最終商品・セットメーカーの営業収益力は鈍化または悪化し、ひいては我々電子部品メーカーへの値下げ要求圧力が増す事態が生じます。 また、当社においても、原材料市況の高騰により原材料・部材の調達コストの下落程度が鈍れば、材料価格の上昇部分を吸収するのが精一杯で、業績面における改善要因が消失する恐れがあります。更に関係メーカー間で価格転嫁できる力関係の格差が生まれ、厳しい価格交渉や激しい価格競争が生じる可能性が予想されます。 (11)減損会計の適用による影響 固定資産の減損会計の適用に伴い、今後、当社グループの経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (12)税務に係るリスク 近年、各国はそれぞれの立場から移転価格等で適正税額を主張するようになってきています。 各国での制度運用・解釈の結果、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2018|4,101 文字
2【事業等のリスク】 当社グループ(以下 当社という)の経営成績、財政状態、キャッシュ・フロー及び株価等に影響を及ぼす可能性のある事業等のリスクには次のようなことが想定されます。 なお、下記における今後または将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(平成30年6月21日)現在当社が判断したものです。 (1)当社の事業領域を取り巻く経済状況及び関連市場の景況 当社の売上高は、当社が製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。また、当社の製品及び他社製品に搭載される当社製品の需要は、当社が製品を販売している様々な関連市場における景況の影響を受けます。従って、北米、日本を含むアジア、欧州等の当社の主要市場における景気後退及びそれに伴う需要の縮小は、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 更に当社の事業は、当社が製造を行う国または地域(中国、インドネシア、ベトナム等)の経済状況から直接的間接的に影響を受けることがあります。例えば、当該国または地域の人件費、原材料・部品費や運送費等及び現地通貨レートの変動は、当社の製品製造コストに影響を及ぼします。製造コストが下落した場合でも、当社だけでなく他の競合メーカーの製品製造コストが下がる場合、却って輸出競争や価格競争が激化し、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性が生じることもあります。 (2)為替の変動 当社は、世界各地において製品の生産及び販売等の事業活動を行っています。各国または各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての科目や項目は、連結財務諸表の作成のために最終的に円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は元の現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。概して、他の通貨に対する円高(特に当社売上の重要部分を占める米ドルに対する円高)は当社の事業や経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼします。更に為替変動は、当社が外貨建てで販売する製品の価格設定及び購入する原材料の価格にも影響します。 当社が生産を行う国または地域の通貨の上昇は、それらの国・地域における製造・調達コストのアップをもたらす可能性があります。コストの増加は、当社の収益性及び価格競争力を低下させ、中長期的にも経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3)新商品の開発力 当社が属するエレクトロニクス業界は急速な技術的進歩を背景に急激な変化をしており、当社においても、内外の既存市場の深耕に加え、進化する情報通信市場・デジタルネットワーク市場、急進するデジタルAV・家電等の先進製品マーケット及びカーエレクトロニクス市場等に対しても、特徴ある音響専業メーカーとして新市場開拓と新商品開発を進め、「軽薄短小」化や高音質化等のマーケットニーズの変化に素早く即応できる対応力・競争力の強化を図る必要があります。しかしながら、新商品の企画・開発と販売促進の諸過程は、微妙かつ不確実な要素があり、次のような様々なリスク要因が含まれています。 ① 当社が既存または新興市場のマーケットニーズに見合った新商品・新製品または新技術を的確に予想して企画・開発できるとは限らず、またこれらの新商品・製品の販売が成功する保証はありません。② 技術の急速な進歩・変化及び消費者ニーズの変遷等により、当社製品が市場ニーズの動向に遅れてしまう可能性もあります。③ 現在企画・開発中の新技術の商品化の遅れにより、市場の需要への対応に遅延が生じ、市場の動向にマッチしなくなる可能性があります。 上記リスクだけでなく、当社が本業界と市場の変化を充分にまたは的確に予測できず、マーケットニーズに即した新製品・新技術を企画・開発できない場合は、今後の当社の成長性と収益性を低下させ、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4)国内外の競合状況と価格競争の動向 当社が取扱う主力製品であるスピーカ、ヘッドホン、マイクロホン等のエレクトロニクス業界における競争はたいへん厳しいものがあります。当社は、当社が属している各製品市場と地域市場において、今後も企業競争や価格競争の激化に引続き直面するものと予想されます。競合先にはメーカーと販売業者があり、その一部は当社よりも多くの研究開発や製造、販売等における諸資源を保有しています。また、技術が変化・進歩し、新しい関連エレクトロニクス製品が関連市場に創出されていくと、既存競合先の巻き返しや新しい競合先が台頭して、競争が激化する可能性があります。 当社は、コスト、品質、納期等において当該製品市場の世界的なリーディングメーカーの一社であると自認していますが、今後においても必ず競争に勝ち抜いていけるという保証はありません。価格競争面における後退または競争場裡で優勢を保持できないことによる得意先のシェア喪失等は、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、新興メーカーとの競争が、引き続き激化する可能性があり、ますます熾烈化する価格低減競争の環境下で、当社は低コスト体質の競合先に対して市場シェアを維持もしくは拡大し、収益性を維持することができなくなる可能性があります。 (5)海外展開・進出の潜在リスク 当社の生産及び販売活動の主な拠点は、発展途上市場や新興市場等を含む東南アジアや米国、欧州等の海外にあります。これらの海外市場への事業進出には,以下に掲げるようないくつかのリスク要因が内在しており、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。①予期しない法令や規制の変更 ②予期しない政治的経済的変動 ③人材の採用・確保・育成難 ④未整備の経済・技術インフラ ⑤テロ・争乱・その他の社会的混乱 (6)ODM・OEM得意先企業の景況への依存 当社の主な業務はスピーカ・ヘッドホン等のODM・OEM事業であり、全世界のAV(音響・映像)・自動車・情報通信(パソコン・携帯電話機等)等の大手メーカーやエレクトロニクスメーカーを販売得意先としており、上位販売先による当社売上高に占める割合は相当高いものがあります。これらの得意先企業への売上は、その得意先企業の景況・業績や得意先の販売・業績不振、経営合理化・リストラ、予期しない契約の変更・解除、調達方針の変化、値下げ要求等の当社が予測・管理しにくい要因等により大きな影響を受けます。また、特に得意先の要求に応じるための値下げ等は、当社の収益性・利益率を低下させ、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7)国内外の法的規制・制限 当社は、事業展開する各国・地域において、事業・投資及びその変更の許可、安全保障貿易その他の輸出規制、関税その他の輸出入制限など、様々な法的公的規制の適用を受けています。また、通商、独占禁止、特許等知的財産権、消費者、租税、為替管理、情報セキュリティー、環境・リサイクル関連の法規制の適用も受けています。様々の要因により、これらの規制に対応できなかった場合、当社の事業活動が制約を受ける可能性があります。更に規制を順守できなかった場合は、コスト増加につながる可能性があります。従って、これらの諸規制への対応如何により当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8)災害や停電等による影響 当社は各生産拠点(中国、インドネシア、ベトナム等)における製造ラインの中断による潜在的なマイナス影響を最小化するために、全ての諸設備の定期的な災害防止検査と設備メンテナンスを行っています。しかし、生産施設で発生する災害、事故、停電またはその他の中断事象による影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。また、上記生産拠点の周辺で、大規模な地震・火災・風水害やその他災害により工場の操業を中断あるいは操業度を低落する事態が生じた場合は、スピーカ・ヘッドホン等の当社取扱い製品の生産能力が著しく低下する可能性があります。 (9)保有株式の株価 当社は、長期的な取引関係の維持のために取引先等の株式を保有しています。今後、株価の下落あるいは低迷が生じないという保証はなく、保有株式の時価評価において、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があるという財務的なリスク要因は存在し続けると考えられます。また、商取引上の関係から、保有する株式の株価が低迷した状況にあっても、保有株式を容易には売却できない恐れもあります。 (10)原材料市況の高騰 厳しい価格競争が続くエレクトロニクス業界の中で、更なる原材料市況の高騰に伴うリスク要因が発生する可能性が想定されます。加えて、原油価格やレアアース価格の動向も懸念されます。特に民生用エレクトロニクス業界にあっては、原材料価格の高騰が予想を上回る形で業績悪化の要因になる可能性があり、最終商品における価格転嫁が容易でない場合、原材料価格の高騰が長期化すれば、最終商品・セットメーカーの営業収益力は鈍化または悪化し、ひいては我々電子部品メーカーへの値下げ要求圧力が増す事態が生じます。 また、当社においても、原材料市況の高騰により原材料・部材の調達コストの下落程度が鈍れば、材料価格の上昇部分を吸収するのが精一杯で、業績面における改善要因が消失する恐れがあります。更に関係メーカー間で価格転嫁できる力関係の格差が生まれ、厳しい価格交渉や激しい価格競争が生じる可能性が予想されます。 (11)減損会計の適用による影響 固定資産の減損会計の適用に伴い、今後、当社グループの経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (12)税務に係るリスク 近年、各国はそれぞれの立場から移転価格等で適正税額を主張するようになってきています。 各国での制度運用・解釈の結果、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2017|4,101 文字
4【事業等のリスク】 当社グループ(以下 当社という)の経営成績、財政状態、キャッシュ・フロー及び株価等に影響を及ぼす可能性のある事業等のリスクには次のようなことが想定されます。 なお、下記における今後または将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(平成29年6月22日)現在当社が判断したものです。 (1)当社の事業領域を取り巻く経済状況及び関連市場の景況 当社の売上高は、当社が製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。また、当社の製品及び他社製品に搭載される当社製品の需要は、当社が製品を販売している様々な関連市場における景況の影響を受けます。従って、北米、日本を含むアジア、欧州等の当社の主要市場における景気後退及びそれに伴う需要の縮小は、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 更に当社の事業は、当社が製造を行う国または地域(中国、インドネシア、ベトナム等)の経済状況から直接的間接的に影響を受けることがあります。例えば、当該国または地域の人件費、原材料・部品費や運送費等及び現地通貨レートの変動は、当社の製品製造コストに影響を及ぼします。製造コストが下落した場合でも、当社だけでなく他の競合メーカーの製品製造コストが下がる場合、却って輸出競争や価格競争が激化し、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性が生じることもあります。 (2)為替の変動 当社は、世界各地において製品の生産及び販売等の事業活動を行っています。各国または各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての科目や項目は、連結財務諸表の作成のために最終的に円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は元の現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。概して、他の通貨に対する円高(特に当社売上の重要部分を占める米ドルに対する円高)は当社の事業や経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼします。更に為替変動は、当社が外貨建てで販売する製品の価格設定及び購入する原材料の価格にも影響します。 当社が生産を行う国または地域の通貨の上昇は、それらの国・地域における製造・調達コストのアップをもたらす可能性があります。コストの増加は、当社の収益性及び価格競争力を低下させ、中長期的にも経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3)新商品の開発力 当社が属するエレクトロニクス業界は急速な技術的進歩を背景に急激な変化をしており、当社においても、内外の既存市場の深耕に加え、進化する情報通信市場・デジタルネットワーク市場、急進するデジタルAV・家電等の先進製品マーケット及びカーエレクトロニクス市場等に対しても、特徴ある音響専業メーカーとして新市場開拓と新商品開発を進め、「軽薄短小」化や高音質化等のマーケットニーズの変化に素早く即応できる対応力・競争力の強化を図る必要があります。しかしながら、新商品の企画・開発と販売促進の諸過程は、微妙かつ不確実な要素があり、次のような様々なリスク要因が含まれています。 ① 当社が既存または新興市場のマーケットニーズに見合った新商品・新製品または新技術を的確に予想して企画・開発できるとは限らず、またこれらの新商品・製品の販売が成功する保証はありません。② 技術の急速な進歩・変化及び消費者ニーズの変遷等により、当社製品が市場ニーズの動向に遅れてしまう可能性もあります。③ 現在企画・開発中の新技術の商品化の遅れにより、市場の需要への対応に遅延が生じ、市場の動向にマッチしなくなる可能性があります。 上記リスクだけでなく、当社が本業界と市場の変化を充分にまたは的確に予測できず、マーケットニーズに即した新製品・新技術を企画・開発できない場合は、今後の当社の成長性と収益性を低下させ、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4)国内外の競合状況と価格競争の動向 当社が取扱う主力製品であるスピーカ、ヘッドホン、マイクロホン等のエレクトロニクス業界における競争はたいへん厳しいものがあります。当社は、当社が属している各製品市場と地域市場において、今後も企業競争や価格競争の激化に引続き直面するものと予想されます。競合先にはメーカーと販売業者があり、その一部は当社よりも多くの研究開発や製造、販売等における諸資源を保有しています。また、技術が変化・進歩し、新しい関連エレクトロニクス製品が関連市場に創出されていくと、既存競合先の巻き返しや新しい競合先が台頭して、競争が激化する可能性があります。 当社は、コスト、品質、納期等において当該製品市場の世界的なリーディングメーカーの一社であると自認していますが、今後においても必ず競争に勝ち抜いていけるという保証はありません。価格競争面における後退または競争場裡で優勢を保持できないことによる得意先のシェア喪失等は、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、新興メーカーとの競争が、引き続き激化する可能性があり、ますます熾烈化する価格低減競争の環境下で、当社は低コスト体質の競合先に対して市場シェアを維持もしくは拡大し、収益性を維持することができなくなる可能性があります。 (5)海外展開・進出の潜在リスク 当社の生産及び販売活動の主な拠点は、発展途上市場や新興市場等を含む東南アジアや米国、欧州等の海外にあります。これらの海外市場への事業進出には,以下に掲げるようないくつかのリスク要因が内在しており、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。①予期しない法令や規制の変更 ②予期しない政治的経済的変動 ③人材の採用・確保・育成難 ④未整備の経済・技術インフラ ⑤テロ・争乱・その他の社会的混乱 (6)ODM・OEM得意先企業の景況への依存 当社の主な業務はスピーカ・ヘッドホン等のODM・OEM事業であり、全世界のAV(音響・映像)・自動車・情報通信(パソコン・携帯電話機等)等の大手メーカーやエレクトロニクスメーカーを販売得意先としており、上位販売先による当社売上高に占める割合は相当高いものがあります。これらの得意先企業への売上は、その得意先企業の景況・業績や得意先の販売・業績不振、経営合理化・リストラ、予期しない契約の変更・解除、調達方針の変化、値下げ要求等の当社が予測・管理しにくい要因等により大きな影響を受けます。また、特に得意先の要求に応じるための値下げ等は、当社の収益性・利益率を低下させ、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7)国内外の法的規制・制限 当社は、事業展開する各国・地域において、事業・投資及びその変更の許可、安全保障貿易その他の輸出規制、関税その他の輸出入制限など、様々な法的公的規制の適用を受けています。また、通商、独占禁止、特許等知的財産権、消費者、租税、為替管理、情報セキュリティー、環境・リサイクル関連の法規制の適用も受けています。様々の要因により、これらの規制に対応できなかった場合、当社の事業活動が制約を受ける可能性があります。更に規制を順守できなかった場合は、コスト増加につながる可能性があります。従って、これらの諸規制への対応如何により当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8)災害や停電等による影響 当社は各生産拠点(中国、インドネシア、ベトナム等)における製造ラインの中断による潜在的なマイナス影響を最小化するために、全ての諸設備の定期的な災害防止検査と設備メンテナンスを行っています。しかし、生産施設で発生する災害、事故、停電またはその他の中断事象による影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。また、上記生産拠点の周辺で、大規模な地震・火災・風水害やその他災害により工場の操業を中断あるいは操業度を低落する事態が生じた場合は、スピーカ・ヘッドホン等の当社取扱い製品の生産能力が著しく低下する可能性があります。 (9)保有株式の株価 当社は、長期的な取引関係の維持のために取引先等の株式を保有しています。今後、株価の下落あるいは低迷が生じないという保証はなく、保有株式の時価評価において、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があるという財務的なリスク要因は存在し続けると考えられます。また、商取引上の関係から、保有する株式の株価が低迷した状況にあっても、保有株式を容易には売却できない恐れもあります。 (10)原材料市況の高騰 厳しい価格競争が続くエレクトロニクス業界の中で、更なる原材料市況の高騰に伴うリスク要因が発生する可能性が想定されます。加えて、原油価格やレアアース価格の動向も懸念されます。特に民生用エレクトロニクス業界にあっては、原材料価格の高騰が予想を上回る形で業績悪化の要因になる可能性があり、最終商品における価格転嫁が容易でない場合、原材料価格の高騰が長期化すれば、最終商品・セットメーカーの営業収益力は鈍化または悪化し、ひいては我々電子部品メーカーへの値下げ要求圧力が増す事態が生じます。 また、当社においても、原材料市況の高騰により原材料・部材の調達コストの下落程度が鈍れば、材料価格の上昇部分を吸収するのが精一杯で、業績面における改善要因が消失する恐れがあります。更に関係メーカー間で価格転嫁できる力関係の格差が生まれ、厳しい価格交渉や激しい価格競争が生じる可能性が予想されます。 (11)減損会計の適用による影響 固定資産の減損会計の適用に伴い、今後、当社グループの経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (12)税務に係るリスク 近年、各国はそれぞれの立場から移転価格等で適正税額を主張するようになってきています。 各国での制度運用・解釈の結果、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2016|4,101 文字
4【事業等のリスク】 当社グループ(以下 当社という)の経営成績、財政状態、キャッシュ・フロー及び株価等に影響を及ぼす可能性のある事業等のリスクには次のようなことが想定されます。 なお、下記における今後または将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(平成28年6月23日)現在当社が判断したものです。 (1)当社の事業領域を取り巻く経済状況及び関連市場の景況 当社の売上高は、当社が製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。また、当社の製品及び他社製品に搭載される当社製品の需要は、当社が製品を販売している様々な関連市場における景況の影響を受けます。従って、北米、日本を含むアジア、欧州等の当社の主要市場における景気後退及びそれに伴う需要の縮小は、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 更に当社の事業は、当社が製造を行う国または地域(中国、インドネシア、ベトナム等)の経済状況から直接的間接的に影響を受けることがあります。例えば、当該国または地域の人件費、原材料・部品費や運送費等及び現地通貨レートの変動は、当社の製品製造コストに影響を及ぼします。製造コストが下落した場合でも、当社だけでなく他の競合メーカーの製品製造コストが下がる場合、却って輸出競争や価格競争が激化し、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性が生じることもあります。 (2)為替の変動 当社は、世界各地において製品の生産及び販売等の事業活動を行っています。各国または各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての科目や項目は、連結財務諸表の作成のために最終的に円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は元の現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。概して、他の通貨に対する円高(特に当社売上の重要部分を占める米ドルに対する円高)は当社の事業や経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼします。更に為替変動は、当社が外貨建てで販売する製品の価格設定及び購入する原材料の価格にも影響します。 当社が生産を行う国または地域の通貨の上昇は、それらの国・地域における製造・調達コストのアップをもたらす可能性があります。コストの増加は、当社の収益性及び価格競争力を低下させ、中長期的にも経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3)新商品の開発力 当社が属するエレクトロニクス業界は急速な技術的進歩を背景に急激な変化をしており、当社においても、内外の既存市場の深耕に加え、進化する情報通信市場・デジタルネットワーク市場、急進するデジタルAV・家電等の先進製品マーケット及びカーエレクトロニクス市場等に対しても、特徴ある音響専業メーカーとして新市場開拓と新商品開発を進め、「軽薄短小」化や高音質化等のマーケットニーズの変化に素早く即応できる対応力・競争力の強化を図る必要があります。しかしながら、新商品の企画・開発と販売促進の諸過程は、微妙かつ不確実な要素があり、次のような様々なリスク要因が含まれています。 ① 当社が既存または新興市場のマーケットニーズに見合った新商品・新製品または新技術を的確に予想して企画・開発できるとは限らず、またこれらの新商品・製品の販売が成功する保証はありません。② 技術の急速な進歩・変化及び消費者ニーズの変遷等により、当社製品が市場ニーズの動向に遅れてしまう可能性もあります。③ 現在企画・開発中の新技術の商品化の遅れにより、市場の需要への対応に遅延が生じ、市場の動向にマッチしなくなる可能性があります。 上記リスクだけでなく、当社が本業界と市場の変化を充分にまたは的確に予測できず、マーケットニーズに即した新製品・新技術を企画・開発できない場合は、今後の当社の成長性と収益性を低下させ、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4)国内外の競合状況と価格競争の動向 当社が取扱う主力製品であるスピーカ、ヘッドホン、マイクロホン等のエレクトロニクス業界における競争はたいへん厳しいものがあります。当社は、当社が属している各製品市場と地域市場において、今後も企業競争や価格競争の激化に引続き直面するものと予想されます。競合先にはメーカーと販売業者があり、その一部は当社よりも多くの研究開発や製造、販売等における諸資源を保有しています。また、技術が変化・進歩し、新しい関連エレクトロニクス製品が関連市場に創出されていくと、既存競合先の巻き返しや新しい競合先が台頭して、競争が激化する可能性があります。 当社は、コスト、品質、納期等において当該製品市場の世界的なリーディングメーカーの一社であると自認していますが、今後においても必ず競争に勝ち抜いていけるという保証はありません。価格競争面における後退または競争場裡で優勢を保持できないことによる得意先のシェア喪失等は、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、新興メーカーとの競争が、引き続き激化する可能性があり、ますます熾烈化する価格低減競争の環境下で、当社は低コスト体質の競合先に対して市場シェアを維持もしくは拡大し、収益性を維持することができなくなる可能性があります。 (5)海外展開・進出の潜在リスク 当社の生産及び販売活動の主な拠点は、発展途上市場や新興市場等を含む東南アジアや米国、欧州等の海外にあります。これらの海外市場への事業進出には,以下に掲げるようないくつかのリスク要因が内在しており、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。①予期しない法令や規制の変更 ②予期しない政治的経済的変動 ③人材の採用・確保・育成難 ④未整備の経済・技術インフラ ⑤テロ・争乱・その他の社会的混乱 (6)ODM・OEM得意先企業の景況への依存 当社の主な業務はスピーカ・ヘッドホン等のODM・OEM事業であり、全世界のAV(音響・映像)・自動車・情報通信(パソコン・携帯電話機等)等の大手メーカーやエレクトロニクスメーカーを販売得意先としており、上位販売先による当社売上高に占める割合は相当高いものがあります。これらの得意先企業への売上は、その得意先企業の景況・業績や得意先の販売・業績不振、経営合理化・リストラ、予期しない契約の変更・解除、調達方針の変化、値下げ要求等の当社が予測・管理しにくい要因等により大きな影響を受けます。また、特に得意先の要求に応じるための値下げ等は、当社の収益性・利益率を低下させ、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7)国内外の法的規制・制限 当社は、事業展開する各国・地域において、事業・投資及びその変更の許可、安全保障貿易その他の輸出規制、関税その他の輸出入制限など、様々な法的公的規制の適用を受けています。また、通商、独占禁止、特許等知的財産権、消費者、租税、為替管理、情報セキュリティー、環境・リサイクル関連の法規制の適用も受けています。様々の要因により、これらの規制に対応できなかった場合、当社の事業活動が制約を受ける可能性があります。更に規制を順守できなかった場合は、コスト増加につながる可能性があります。従って、これらの諸規制への対応如何により当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8)災害や停電等による影響 当社は各生産拠点(中国、インドネシア、ベトナム等)における製造ラインの中断による潜在的なマイナス影響を最小化するために、全ての諸設備の定期的な災害防止検査と設備メンテナンスを行っています。しかし、生産施設で発生する災害、事故、停電またはその他の中断事象による影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。また、上記生産拠点の周辺で、大規模な地震・火災・風水害やその他災害により工場の操業を中断あるいは操業度を低落する事態が生じた場合は、スピーカ・ヘッドホン等の当社取扱い製品の生産能力が著しく低下する可能性があります。 (9)保有株式の株価 当社は、長期的な取引関係の維持のために取引先等の株式を保有しています。今後、株価の下落あるいは低迷が生じないという保証はなく、保有株式の時価評価において、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があるという財務的なリスク要因は存在し続けると考えられます。また、商取引上の関係から、保有する株式の株価が低迷した状況にあっても、保有株式を容易には売却できない恐れもあります。 (10)原材料市況の高騰 厳しい価格競争が続くエレクトロニクス業界の中で、更なる原材料市況の高騰に伴うリスク要因が発生する可能性が想定されます。加えて、原油価格やレアアース価格の動向も懸念されます。特に民生用エレクトロニクス業界にあっては、原材料価格の高騰が予想を上回る形で業績悪化の要因になる可能性があり、最終商品における価格転嫁が容易でない場合、原材料価格の高騰が長期化すれば、最終商品・セットメーカーの営業収益力は鈍化または悪化し、ひいては我々電子部品メーカーへの値下げ要求圧力が増す事態が生じます。 また、当社においても、原材料市況の高騰により原材料・部材の調達コストの下落程度が鈍れば、材料価格の上昇部分を吸収するのが精一杯で、業績面における改善要因が消失する恐れがあります。更に関係メーカー間で価格転嫁できる力関係の格差が生まれ、厳しい価格交渉や激しい価格競争が生じる可能性が予想されます。 (11)減損会計の適用による影響 固定資産の減損会計の適用に伴い、今後、当社グループの経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (12)税務に係るリスク 近年、各国はそれぞれの立場から移転価格等で適正税額を主張するようになってきています。 各国での制度運用・解釈の結果、当社の経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。