6544

ジャパンエレベーターサービスホールディングス(6544)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

ジャパンエレベーターサービスホールディングスは、エレベーターやエスカレーターの保守・保全、およびリニューアルを行うメンテナンス事業を主力としています。持株会社としてグループ全体の戦略立案や経営指導を行うほか、一部メンテナンス業務も手掛けています。収益は主に、定期的な点検や修理を行う「フルメンテナンス契約」と、点検のみを行う「点検契約」の2種類の契約から得ています。利用者の安全を最優先に、高品質なサービス提供を通じて安定的な収益を確保するビジネスモデルです。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

同社グループは、エレベーター等の保守・保全業務とリニューアル業務を行う「メンテナンス事業」の単一セグメントで構成されています。このセグメントは、エレベーターやエスカレーターの定期的な点検、清掃、部品交換、修理などを行う保守・保全業務と、老朽化した主要装置を交換して性能を向上させるリニューアル業務を含みます。国内だけでなく、インド、インドネシア、タイ、マレーシアなど海外にも子会社を展開しており、グローバルに事業を展開しています。特に保守・保全業務が収益の柱となっています。

有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,214 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)は、持株会社である当社、連結子会社30社及び持分法適用関連会社5社により構成されており、エレベーター等の保守・保全業務及びエレベーターのリニューアル業務を行うメンテナンス事業の単一セグメントであります。 当社は、持株会社としてグループ各社の戦略の立案をはじめ、グループ各社に対して、経営全般にわたる管理指導等を行うほか、一部エレベーター等のメンテナンスを行っております。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等であります。これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 当社グループ各社の主な事業内容は次のとおりであります。主な事業内容主な会社保守・保全業務当社(連結子会社)ジャパンエレベーターサービス北海道株式会社ジャパンエレベーターサービス城南株式会社ジャパンエレベーターサービス城西株式会社ジャパンエレベーターサービス神奈川株式会社ジャパンエレベーターサービス東海株式会社ジャパンエレベーターサービス関西株式会社ジャパンエレベーターサービス中四国株式会社ジャパンエレベーターサービス九州株式会社JAPAN JINDAL ELEVATOR SERVICE PRIVATE LIMITEDPT.Japan Elevator Service IndonesiaJAPAN UNIECO ELEVATOR SERVICE COMPANY LIMITEDリニューアル業務(連結子会社)ジャパンエレベーターパーツ株式会社JAPAN JINDAL ELEVATOR SERVICE PRIVATE LIMITEDPT.Japan Elevator Service Indonesiaその他(連結子会社)ジャパンエレベーターパーツ株式会社エレベーターメディア株式会社Japan Elevator Service India Private LimitedCOFRETH(M)SDN.BHD.持株会社当社(連結子会社)JAPAN ELEVATOR SERVICE HONG KONG COMPANY LIMITED (1)事業の特徴a.価格設定 当社グループは、1994年10月の設立以来、エレベーター等のメンテナンス専門会社として、「何よりも安全のために。」「見えないからこそ手を抜かない。」「信頼を礎に。」を経営理念として、誰もが安心してエレベーターを利用できる高品質なメンテナンスをお届けしてまいりました。 当社設立当時のエレベーター等のメンテナンス業界は、エレベーター等のメーカーが、それぞれ自社や系列のメンテナンス会社を通じて、自社の製品のみのメンテナンスを行うことが一般的であり、価格やサービス内容に競争原理が働きにくい状況でした。 独立系メンテナンス企業である当社グループは、メーカー主導の価格設定にとらわれず、市場競争力のある価格にて顧客にサービスを提供しております。 b.国内主要メーカー製機種に対応 当社グループは、主に三菱電機ビルソリューションズ株式会社、株式会社日立ビルシステム、東芝エレベータ株式会社、日本オーチス・エレベータ株式会社、フジテック株式会社の国内主要メーカー製機種に対応した保守・保全業務を行っております。 独立系メンテナンス会社として各社製の機種に対応可能な技術力とエンジニアを有していることが、当社グループの強みと考えております。 c.迅速な対応を可能とする営業所網 当社グループは首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)を中心に全国で事業を展開しておりますが、人命に関わる緊急時には、連絡を受けてから30分以内の現場到達を目標として営業所網を構築しております。 d.保守・保全業務とリニューアル業務のトータルサービスの提供 エレベーター設置後の経年変化による劣化が生じた場合や、装置の旧式化により時代のニーズに合わなくなった場合に、制御盤、巻上機、モーター等の主要な装置をリニューアルすることで、エレベーターをより長く効率的に利用していただくことが可能となります。当社グループでは、リニューアル後の保守体制も含め、トータルな視点からご提案することで、サービス品質の向上に努めております。 エスカレーターについては、国内主要メーカー製のエスカレーターを対象に、原則1ヶ月に1回の保守・点検及び建築基準法で定められた年1回の定期検査を行っており、保守・保全業務に注力しております。 (2)具体的な製品・商品又はサービスの特徴 当社グループは、メンテナンス事業の単一セグメントであり、事業セグメントを開示しておりません。当社グループの事業内容は以下のとおりです。 (保守・保全業務) 社会における縦の移動手段としては、階段、エスカレーター、エレベーターがありますが、建物の高層化が進む現代社会においては、エレベーター及びエスカレーターは非常に有用な縦の移動手段と位置付けられています。 一方、エレベーターは、飛行機や自動車と同様に、適切な保守・操作が行われない場合は、「戸開走行(扉が開いたままエレベーターが走行してしまう事象)」「閉じ込め故障」「ブレーキ故障」その他の理由により、利用者の安全が損なわれる危険性のある乗り物と考えられます。 当社グループは利用者の安全を最優先にエレベーター等の保守・保全業務を行っております。 a.保守・保全業務の内容 エレベーター及びエスカレーターは、原則として1ヶ月に1回の保守・点検と、建築基準法で定められた年1回の定期検査が必要です。 当社グループでは、保守・保全業務を以下のとおり定義しております。保守業務・建築基準法に定められた法定検査(保守・点検)・エレベーター等の清掃、注油、調整、消耗品(注)1の補充・交換等・エレベーター等の損傷、変形、摩耗、腐食、発生音等に関する異常・不具合の有無を調査し、保守及びその他の措置が必要かどうかの判断を行うこと(遠隔監視、遠隔点検(注)2を含む)保全業務点検結果に基づく合理的な判断のもと行う、劣化した部品の取り替えや修理等。契約の内容により、有償で行う場合(保全売上)及び無償で行う場合があります。 (注)1.消耗品 :エレベーター内電球、各種ヒューズ、ビス・ナット、各種リレーリード線等をいう。2.遠隔監視:当社グループのコントロールセンターにおいて、通信回線を利用して常時エレベーターの異常・不具合の有無を監視すること及び、エレベーター内に人が閉じ込められた場合に、エレベーター内のインターホンでコントロールセンターとの直接通話を行い、また「閉じ込め故障」「動力電源停電」等の状況を監視すること。遠隔点検:『遠隔監視』に加え、エレベーター運転のために必要とされる箇所を対象に、通信回線等を利用してエレベーターの運転状態や各機種の動作状況の正常・異常を点検すること。 b.契約の種類 当社グループでは「フルメンテナンス契約(FM契約)」と「点検契約(POG契約)」の2種類の契約を用意しております。 契約期間は1年間を原則とし、顧客のニーズに合ったサービスと価格を継続的に提供しております。契約種類契約内容の概要FM契約定期的な機器・装置の保守・点検を行うことに加え、点検結果に基づく合理的な判断のもと、劣化した部品の取り替えや修理等まで行う契約方式POG契約「Parts・Oil・Grease」の略で、定期的な機器・装置の保守点検のみを行い、劣化した部品の取り替えや修理等を含まない契約方式 c.保守・保全業務のサービスの方針① 当社グループでは、日常の保守・点検を行うエンジニアから独立した検査課において、建築基準法に定められた項目の検査(法定検査)を行っておりますが、同時に検査業務を保守・点検に対する品質監査と位置付け、サービス品質の維持・向上に努めております。② 建築保全業務共通仕様書(注)1やメーカーの取扱説明書を踏まえた保守点検マニュアル 建築保全業務共通仕様書をもとに、エレベーター(機械室レス(注)2、ロープ式、油圧式)、エスカレーターの保守作業の当社グループ独自のマニュアルを整備しております。③ 点検チェックシート 保守業務を行うに当たり、マニュアルと連動したチェックシートを活用することで、点検漏れを未然に防止しています。④ 経験事例の共有・活用 現場で経験した部品交換要領や過去の故障事例を「調整指針」「故障事例報告書」等の形で共有し、点検や部品交換作業の精度向上を図っております。⑤ 検査結果・点検の報告 年に1回の定期検査、通常の有人点検、遠隔点検のそれぞれについて「定期検査報告書」「保守・工事作業報告書」「遠隔点検報告書」を作成、発行しております。⑥ 点検の結果、劣化した部品の取り替えや修理等が必要な場合には、メーカーの純正部品を中心に安全性を重視したパーツによる対応を原則としております。(注)1.国土交通省が定める建築物の定期点検、日常点検、保守、運転・監視に関する業務基準仕様書2.機械室レスはロープ式に分類され、機械室がなく昇降機全ての機器が昇降路内に収納されているエレベーターとなります。 d.コントロールセンターについて 当社グループのコントロールセンターでは、万一のトラブルに迅速に対応できるよう、24時間365日体制でエレベーターの状態を監視しております。○コントロールセンターの機能「PRIME」による管理当社グループのリモート遠隔点検サービス「PRIME」の遠隔診断操作や遠隔監視状況の管理により、エレベーターのコンディションを常に把握し、万一の異常発生時への早急な対応を行います。位置情報による管理エンジニアの所在や状況を常に管理することにより、緊急時のエンジニア出動命令(同時にエレベーターの異常内容を送信)や、エンジニアからの報告を一括管理することが可能です。電話回線による対応エレベーター内のご利用者様との直接通話を行います。専門スタッフが常に待機し、エレベーター内のご利用者様から直接電話で状況を確認し、対応することができます。 e.リモート遠隔点検サービス「PRIME」について 当社グループが独自に開発したリモート遠隔点検サービスであります。「PRIME」によって、自動診断運転による異常予知、インターネット回線を使用した遠隔監視、障害内容の事前把握、遠隔操作によるメンテナンスが可能となります。「PRIME」に採用した各種技術は、当社グループが特許を取得しており、エレベーターのメンテナンスには不可欠である「詳細な状況の把握」と「迅速な対応」に大きく寄与しています。 また、国内主要メーカーの機種ごとに「PRIME」を対応させる技術力は、当社グループの強みと考えております。(注)基板を使用していない旧式や、導入後間もない最新のエレベーターなど、一部「PRIME」を設置できない機種もあります。「PRIME」の代わりに、リモート診断機能を除いた「PRIME Lite」の設置を行っております。 (リニューアル業務) 保守・保全業務では、性能の維持、安全運行を目的として、保守、点検、部品の交換や修理を行いますが、適切な管理を行っていたとしても、エレベーターは時間の経過と共に劣化していきます。エレベーターの法定償却耐用年数は17年、公益社団法人ロングライフビル推進協会(BELCA)のライフサイクルコスト評価指数では、規格型エレベーターの期待耐用年数は25年とされております。また、製造開始から長期間が経過すると、保守部品を構成する素子・素材の入手が困難となり、メーカーが保守部品の供給を停止するため、現在稼働している機種の部品交換・修理が困難となる場合があります。当社グループでは、こうした状況を踏まえ、設置後20年程度経過したエレベーターを主な対象として、信頼性・安全性・運転効率などの向上を目的に、制御盤・巻上機等の主要部品の一式取り替え工事(リニューアル)、既設品の撤去・新設工事を実施しております。なお、当社グループでは、リニューアル業務のうち、受注、工事内容の決定、行政との対応等を行っており、工事については主に外注を利用しております。 a.エレベーターのリニューアルの種類制御リニューアル制御系を中心に更新を行います。準撤去新設リニューアル既設品の一部(建物に固定されている部分(出入口枠や敷居、ガイドレール等))を活用し、撤去新設します。全撤去新設リニューアル既設品全ての機器を撤去して最新のエレベーターを据付けます。 b.当社グループの実施する主なリニューアル業務の内容 特長内容・効果安心・安全段差解消エレベーター乗降時のつまずき防止車いす利用者対応車いす専用操作盤・背面鏡・手摺・光電式多光軸センサ戸解放時間の延長・戸閉速度の低減地震対策機能強化P波センサ付地震時管制運転・地震時リスタート機能耐震強化改修工事昇降機耐震設計・施工指針2009年版(2009年改訂)、昇降機耐震設計・施工指針2014年版(2014年改訂)への対応(注)快適・エコロジーインバータ制御の導入振動や騒音の少ないスムーズな乗り心地消費電力の削減・二酸化炭素排出量の抑制操作盤インジケータ・デジタル表示採用・液晶ディスプレイ採用視認性の向上意匠性向上エレベーター内天井照明LED化・側板・床面・ドアホール周りの最新意匠素材やカラーの採用環境対策、洗練された空間の実現(注) 2009年版:地震時のカゴ(人が乗るための箱状の構造物)、釣合いおもりのレール強度補強、運行上安全を確保するための保護対策の実施。2014年版:マシンベット、釣合いおもりの構造上の強度補強の実施。 (その他) ジャパンエレベーターパーツ株式会社にて、エレベーター等のメンテナンス用のパーツの販売を行っております。 エレベーターメディア株式会社にて、エレベーター等のメディア業務を行っております。同業務は、エレベーター内に防犯カメラを備えた広告配信機器を設置し、広告配信サービスに加えて防犯サービスを提供することで、エレベーター空間の利便性及び安全性の向上を図ることを目的としており、当社の保守業務に新たな付加価値を提供するものと考えております。  当社及び当社グループの主要な事業の関わりを事業系統図によって示すと次のとおりであります。 [事業系統図] ※1 JAPAN ELEVATOR SERVICE HONG KONG COMPANY LIMITEDは、アジア地域(日本を除く)の市場調査と現地のエレベーター等関連企業への投資を主たる事業としており、Joint Venture Ltd.及びJapan Elevator Service India Private Limitedの株主であります。※2 Japan Elevator Service India Private Limitedは、インドのエレベーターメンテナンス企業への投資を主たる事業としております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
独立系メンテナンス企業としてメーカー主導の価格設定にとらわれず、市場競争力のある価格でサービスを提供。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
国内主要メーカー製機種に対応可能な技術力とエンジニアを有していること。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:特定の仕入先への依存リスク / 競合に関するリスク / 技術革新について
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

特定のブランド力や特許による独占的な優位性は限定的。一部、地域での知名度や長年の実績による信頼は存在する可能性があるが、数値化できるほどの無形資産は確認しにくい。

スイッチングコスト★★★★☆
根拠:強い乗り換えの手間・コスト

エレベーターの保守・メンテナンスは、安全に関わるため、一度契約すると他社への乗り換えには手間とコスト(安全性の確認、契約解除料など)が発生する。特に、メーカー系保守会社からの乗り換えはハードルが高い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

エレベーター保守サービスは、ユーザーが増えることでサービス価値が向上するようなネットワーク効果は基本的に発生しない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

規模の経済によるコスト優位性は限定的。地域密着型のサービスであり、効率化の余地はあるものの、構造的な低コスト競争力は低いと考えられる。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

独立系保守会社としては一定の規模を持つが、大手メーカー系保守会社と比較すると、業界全体におけるシェアや影響力はまだ限定的。効率規模の優位性は発展途上。

同社グループは、メーカー主導の価格設定にとらわれず、市場競争力のある価格でサービスを提供できる点が強みです。また、三菱電機、日立、東芝、日本オーチス、フジテックといった国内主要メーカー製のエレベーター機種全てに対応できる高い技術力と専門エンジニアを有しています。さらに、緊急時には30分以内の現場到達を目標とした全国の営業所網を構築しており、迅速な対応が可能です。保守・保全からリニューアルまで一貫したトータルサービスを提供することで、顧客の信頼を得ています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 独立系メンテナンス企業である当社グループは、「何よりも安全のために。」「見えないからこそ手を抜かない。」「信頼を礎に。」の企業理念のもと、メンテナンス品質の向上を図るとともに、メーカー主導の価格体系の見直しによる「適正価格の実現」を図ってまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、成長性と収益性を高め、安定的な事業成長によって企業価値を継続的に向上させることが株主重視の経営であると認識しております。成長性においては売上高成長率を、収益性においては売上高営業利益率を重要な指標と位置付けております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 継続的な成長を実現するために、当社グループは中長期的に以下の戦略を策定し、実行しております。① 保守・保全事業の推進・地域ごとの事業子会社制の採用により各地域の営業力を強化するとともに、M&Aを活用した事業エリアの拡大等により、基幹事業である保守・保全事業の更なる成長を図る。② リニューアル事業の強化・営業体制の拡充、自社製品の開発等によりリニューアル事業を更に強化する。③ 人材の確保・育成・採用力の強化により、安定成長を支える人材を確保する。・人材育成により、技術水準及びメンテナンス品質の向上を図る。④ 財務基盤の安定化・上記の戦略を可能とするために財務体質の改善を図る。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 エレベーター等のメンテナンス業界におきましては、不動産の供給増加によるエレベーター等の増加、物件所有者及びビル管理会社のコスト削減要求等により、事業機会が増加する一方、エレベーター等の安全稼動への社会的要請の高まりから、高品質なサービスの提供が求められております。 一方でわが国経済は、雇用·所得環境の改善に伴い、景気動向は緩やかに回復しているものの、物価上昇等の影響により依然として先行き不透明な状況にあることから、企業の経費削減ニーズは今まで以上に高まると予想されております。当社グループが属するエレベーター等のメンテナンス市場におきましては、顧客におけるコスト意識の高まりに加え、エレベーター等の運行の安全への要求が強まっていくものと想定しております。このような事業環境の下、当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであると認識しております。① 国内事業基盤の構築・拡大 当社グループが安定的成長を図るうえで、事業基盤の構築・拡大が課題であると認識しております。具体的には、継続的収益及び保全・リニューアル業務への展開に繋がる、保守契約台数を増大させることが最も重要であると考えております。② 人材確保及び育成 当社グループの事業競争力の根幹は、エレベーター等の安全運行に必要な高品質なメンテナンスサービスを提供できる人材であり、そのような人材の確保と育成は今後の当社グループの成長にとって不可欠であると考えております。 当社グループでは、これまで行ってきた従業員への研修を継続・強化するとともに、社内技術、品質認定制度を確立することで、技能水準の高い人材の育成を図ります。 また、人材の確保につきましては、企業認知度と労働条件の向上を目指すとともに、新卒・中途採用の積極的な増加を図り、当社グループの要求する品質を担保できる外注業者の利用により、適宜、人員補充を行ってまいります。 ③ 海外事業展開の推進 高品質なメンテナンスサービスに対する需要は、日本市場のみならず海外市場においても広く存在するものと考えております。当社グループが日本市場で培ってきた複数メーカーのエレベーター等に対応できる技術力や教育研修のノウハウ等を活用することで、海外市場への展開、成長を図ります。④ 事業拡大のための資本・業務提携の検討 当社グループの企業価値向上に資するような他社の買収、他社とのジョイントベンチャーや業務提携を検討してまいります。⑤ 研究開発の推進 約50mのエレベーターのテストタワーを備えた研究開発施設JES Innovation Center(通称JIC)及びJICに隣接するJES Innovation Center Lab(通称JIL)にてエレベーターリニューアル等の研究開発活動等を推進しております。⑥ 財務基盤の安定化 当社グループの今後の事業拡大のためには拠点拡充、進化するエレベーター等に対応するための研究開発、人材への投資や研修施設の拡充等、先行投資及び継続投資が必要となります。将来の資金需要に備え、内部留保の確保を図るとともに、借入等による資金調達にて財務基盤の安定化を行ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 独立系メンテナンス企業である当社グループは、「何よりも安全のために。」「見えないからこそ手を抜かない。」「信頼を礎に。」の企業理念のもと、メンテナンス品質の向上を図るとともに、メーカー主導の価格体系の見直しによる「適正価格の実現」を図ってまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、成長性と収益性を高め、安定的な事業成長によって企業価値を継続的に向上させることが株主重視の経営であると認識しております。成長性においては売上高成長率を、収益性においては売上高営業利益率を重要な指標と位置付けております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 継続的な成長を実現するために、当社グループは中長期的に以下の戦略を策定し、実行しております。① 保守・保全事業の推進・地域ごとの事業子会社制の採用により各地域の営業力を強化するとともに、M&Aを活用した事業エリアの拡大等により、基幹事業である保守・保全事業の更なる成長を図る。② リニューアル事業の強化・営業体制の拡充、自社製品の開発等によりリニューアル事業を更に強化する。③ 人材の確保・育成・採用力の強化により、安定成長を支える人材を確保する。・人材育成により、技術水準及びメンテナンス品質の向上を図る。④ 財務基盤の安定化・上記の戦略を可能とするために財務体質の改善を図る。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 エレベーター等のメンテナンス業界におきましては、不動産の供給増加によるエレベーター等の増加、物件所有者及びビル管理会社のコスト削減要求等により、事業機会が増加する一方、エレベーター等の安全稼動への社会的要請の高まりから、高品質なサービスの提供が求められております。 一方でわが国経済は、雇用·所得環境の改善に伴い、景気動向は緩やかに回復しているものの、物価上昇等の影響により依然として先行き不透明な状況にあることから、企業の経費削減ニーズは今まで以上に高まると予想されております。当社グループが属するエレベーター等のメンテナンス市場におきましては、顧客におけるコスト意識の高まりに加え、エレベーター等の運行の安全への要求が強まっていくものと想定しております。このような事業環境の下、当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであると認識しております。① 国内事業基盤の構築・拡大 当社グループが安定的成長を図るうえで、事業基盤の構築・拡大が課題であると認識しております。具体的には、継続的収益及び保全・リニューアル業務への展開に繋がる、保守契約台数を増大させることが最も重要であると考えております。② 人材確保及び育成 当社グループの事業競争力の根幹は、エレベーター等の安全運行に必要な高品質なメンテナンスサービスを提供できる人材であり、そのような人材の確保と育成は今後の当社グループの成長にとって不可欠であると考えております。 当社グループでは、これまで行ってきた従業員への研修を継続・強化するとともに、社内技術、品質認定制度を確立することで、技能水準の高い人材の育成を図ります。 また、人材の確保につきましては、企業認知度と労働条件の向上を目指すとともに、新卒・中途採用の積極的な増加を図り、当社グループの要求する品質を担保できる外注業者の利用により、適宜、人員補充を行ってまいります。 ③ 海外事業展開の推進 高品質なメンテナンスサービスに対する需要は、日本市場のみならず海外市場においても広く存在するものと考えております。当社グループが日本市場で培ってきた複数メーカーのエレベーター等に対応できる技術力や教育研修のノウハウ等を活用することで、海外市場への展開、成長を図ります。④ 事業拡大のための資本・業務提携の検討 当社グループの企業価値向上に資するような他社の買収、他社とのジョイントベンチャーや業務提携を検討してまいります。⑤ 研究開発の推進 約50mのエレベーターのテストタワーを備えた研究開発施設JES Innovation Center(通称JIC)及びJICに隣接するJES Innovation Center Lab(通称JIL)にてエレベーターリニューアル等の研究開発活動等を推進しております。⑥ 財務基盤の安定化 当社グループの今後の事業拡大のためには拠点拡充、進化するエレベーター等に対応するための研究開発、人材への投資や研修施設の拡充等、先行投資及び継続投資が必要となります。将来の資金需要に備え、内部留保の確保を図るとともに、借入等による資金調達にて財務基盤の安定化を行ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。(1)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善に伴い、景気動向は緩やかに回復しているものの、物価上昇等の影響により依然として先行き不透明な状況にあることから、企業の経費削減ニーズは今まで以上に高まると予想されております。 エレベーター等のメンテナンス業界においては、マンションストック戸数は順調に増加を続けていること及びオフィスビルの供給量の増加等に伴い、市場は緩やかな拡大傾向にあります。 このような市場環境の下、当社グループは、独立系メンテナンス会社への契約切り替えによる企業のコスト削減ニーズに応えるため、全国展開体制の更なる整備、人材獲得・育成による品質安全強化、営業体制の強化を行ってまいりました。また、前連結会計年度に兵庫県宝塚市にJES Innovation Center Kansai(通称 JIK)を竣工いたしました。JIKの竣工により、部品を迅速かつ安定的に供給できる体制の構築、リニューアル供給能力の強化等西日本エリアにおけるサービス品質の更なる向上を目指してまいります。 保守・保全業務については、保守契約台数が堅調に推移し、当連結会計年度の保守・保全業務の売上高は30,538百万円(前年同期比15.1%増)となりました。リニューアル業務については、事業拡大に備えた営業体制の強化や部品供給停止物件の提案強化等により、当連結会計年度のリニューアル業務の売上高は17,325百万円(前年同期比21.5%増)となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は49,375百万円(前年同期比17.0%増)、営業利益は8,624百万円(前年同期比26.4%増)、経常利益は8,621百万円(前年同期比25.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,530百万円(前年同期比22.5%増)となりました。  当社グループは、「メンテナンス事業」の単一セグメントでありますが、売上高を売上種類別(保守・保全業務、リニューアル業務及びその他)に示すと、以下のとおりです。(単位:百万円)売上種類2025年3月期2024年3月期金額構成比率対前期増減率金額構成比率保守・保全業務30,53861.8%15.1%26,53162.8%リニューアル業務17,32535.1%21.5%14,25533.8%その他1,5113.1%5.7%1,4293.4%合計49,375100.0%17.0%42,216100.0% ① 経営成績の分析(売上高) 保守・保全業務の営業強化及び営業エリアの拡大により、保守契約台数は約113,520台と堅調に推移し、保守・保全業務の売上高は30,538百万円(前連結会計年度比15.1%増)となりました。また、リニューアル業務については、事業拡大に備えた営業体制の強化や部品供給停止物件の提案強化等により、リニューアル業務の売上高は17,325百万円(前連結会計年度比21.5%増)となりました。 この結果、当連結会計年度の売上高は49,375百万円(前連結会計年度比17.0%増)となりました。(売上総利益) 保守契約台数増加に伴い、材料仕入、外注費等が、また、技術系(保守、工事)の人員の増加により人件費が増加したことにより、当連結会計年度の売上原価は30,613百万円(前連結会計年度比16.6%増)となりました。 この結果、当連結会計年度の売上総利益は18,762百万円(前連結会計年度比17.6%増)となりました。(営業利益) 業容の拡大に伴う人員増加等により人件費等が増加した結果、販売費及び一般管理費は10,137百万円(前連結会計年度比11.0%増)となりました。 この結果、当連結会計年度の営業利益は8,624百万円(前連結会計年度比26.4%増)となりました。(経常利益) 営業外収益は115百万円(前連結会計年度比18.4%増)、営業外費用は118百万円(前連結会計年度比76.7%増)となりました。 営業外収益の主な内容は保険解約返戻金26百万円及び受取賃貸料33百万円で、営業外費用の主な内容は支払利息39百万円であります。 この結果、経常利益は8,621百万円(前連結会計年度比25.8%増)となりました。(税金等調整前当期純利益) 特別利益は5百万円(前連結会計年度比20.9%減)、特別損失は358百万円(前連結会計年度比2,371.1%増)となりました。 この結果、税金等調整前当期純利益は8,267百万円(前連結会計年度比20.8%増)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益) 法人税、住民税及び事業税に法人税等調整額を合わせた税金費用は2,653百万円(前連結会計年度比15.6%増)となりました。 この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は5,530百万円(前連結会計年度比22.5%増)となりました。 ② 財政状態の分析(資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ2,868百万円増加し、35,407百万円となりました。これは主に、原材料及び貯蔵品が2,016百万円、売掛金が838百万円増加したこと等によるものであります。(負債) 負債については、前連結会計年度末と比べて657百万円減少し、15,091百万円となりました。これは主に、買掛金が401百万円、未払法人税等が241百万円増加した一方で、短期借入金が1,315百万円減少したこと等によるものであります。(純資産) 純資産については、前連結会計年度末と比べて3,526百万円増加し、20,315百万円となりました。これは主に、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益を5,530百万円計上したことにより増加した一方で、配当金の支払により2,226百万円減少したこと等によるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べて187百万円増加し、2,063百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は5,643百万円(前年同期は5,280百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益8,267百万円、減価償却費1,562百万円等の増加要因に対し、棚卸資産の増加額2,097百万円、法人税等の支払額2,643百万円等の減少要因によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は1,521百万円(前年同期は2,841百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,015百万円、無形固定資産の取得による支出571百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は3,962百万円(前年同期は2,529百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入2,600百万円等の増加要因に対し、長期借入金の返済による支出2,995百万円、配当金の支払額2,226百万円、短期借入金の純減額1,315百万円等の減少要因によるものであります。 ④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持、並びに健全な財政状況を目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出、幅広い資金調達手段の確保に努めております。運転資金需要のうち主なものは、当社グループのサービス提供のため、エレベーター等のパーツ調達、人件費等の営業費用によるものの他、納税資金等であります。運転資金及び経常的な設備投資については、手持資金、間接金融及びリース取引等により資金調達を行っております。今後も事業活動を支える資金調達については、低コストかつ安定的・機動的な資金の確保を主眼にして多様な資金調達方法に取り組んでまいります。 ⑤ 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積り・仮定設定を必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。 ⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について 当社グループが属するエレベーター等のメンテナンス市場におきましては、顧客におけるコスト意識の高まりに加え、エレベーター等の運行の安全への要求が強まっていくものと想定しております。 当社グループは設立以来、「何よりも安全のために。」「見えないからこそ手を抜かない。」「信頼を礎に。」の企業理念のもと、メンテナンス品質の向上を図るとともに、メーカー主導の価格体系の見直しによる「適正価格の実現」を目標としてまいりましたが、今後も持続的な成長を実現していくためには、「エリアごとの事業会社による迅速なサービスの提供による顧客満足度の向上」、「M&Aを含めた国内外の事業展開エリアの拡大」「高品質のメンテナンス提供を可能とする人材の確保・育成」を特に重要と認識しております。 当社経営陣は、これらの課題に適切に対応するため、最善の経営方針を立案・実行するよう努めてまいります。 なお、上記以外の経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。 (2)生産、受注及び販売の実績 当社グループは、メンテナンス事業の単一セグメントであるため、「生産、受注及び販売の実績」につきましては、セグメント別の記載を省略しております。 ① 生産実績 当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。 ② 受注実績 当連結会計年度の受注実績を、売上種類別に示すと、次のとおりであります。売上種類の名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)リニューアル業務19,250117.99,810124.9合計19,250117.99,810124.9 (注)当社グループは受注によるサービス提供を行っておりますが、保守・保全業務及びその他については、受注から売上までの期間が短いため、記載を省略しております。 ③ 販売実績 当連結会計年度の販売実績を売上種類別に示すと次のとおりであります。売上種類の名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)販売高(百万円)前年同期比(%)保守・保全業務30,538115.1リニューアル業務17,325121.5その他1,511105.7合計49,375117.0 (注)主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先が無いため記載を省略しております。

事業リスク

主要なリスクとして、特定の仕入先への依存が挙げられます。品質維持のため、一部のパーツをメーカーからのみ購入しており、供給不足や価格高騰が業績に影響を与える可能性があります。また、エレベーターメーカーや系列会社、独立系企業との競合が激化し、シェア低下やサービス価格の下落につながるリスクがあります。技術革新への対応遅れや、建築基準法などの法的規制の変更、昇降機等検査員の確保不足も事業に影響を及ぼす可能性があります。さらに、メンテナンス作業に伴う事故や労働災害の発生も、補償負担や社会的信用の失墜につながるリスクがあります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,881 文字
3【事業等のリスク】 以下において、当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業展開上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。 なお、当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありません。 なお、以下の記載事項は、特に断りがない限り、当連結会計年度末現在の事項であり、将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。将来に関する事項につきましては、不確実性を有しており、将来生じる結果と異なる可能性がありますので、記載しております事項に対する判断は、以下記載事項及び本項目以外の記載内容も合わせて慎重に行われる必要があります。(1)特定の仕入先への依存リスク 当社グループはエレベーター等のメンテナンスを主たる事業としております。 当社グループは、エレベーター等のメンテナンスのために必要となるパーツの購入先を複数にするなどパーツが確保できなくなるリスクを低減するよう努めておりますが、パーツによっては品質維持の目的によりメンテナンス対象となるエレベーター等のメーカー(系列会社を含む)のみからの購買としております。 当社グループは、これらのパーツについて一定量の在庫の保有、パーツのリサイクル、海外市場等からの調達の検討によりパーツの供給不足や調達時期の遅れに備えておりますが、なんらかの理由により、これらのパーツを適時・適量に確保できない場合には、当社グループのメンテナンス業務を適時に実施できない可能性があります。 また、これらのパーツを構成する素材の価格上昇等の理由により、これらのパーツの価格が上昇し、そのコストをサービス価格に転嫁できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)競合に関するリスク メンテナンス市場には、エレベーター等メーカー、メーカー系列のメンテナンス専業会社及び独立系メンテナンス会社等、大小様々な競合会社等が多数存在しており、競合の激化により新規獲得数の減少や契約切り替え等が発生し、当社グループのシェアが低下する可能性があります。また、サービス価格が下落した場合、メンテナンスの単一事業を行っている当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)技術革新について エレベーター及びエスカレーターは随時新機種が発売・設置されており、当社グループでは国内主要メーカーのどの機種でも保守できるよう技術水準の向上に努めておりますが、今後、メーカーによる急激な技術革新が進み、当社グループが適時に対応できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 (4)法的規制について① 当社グループが行う保守・保全業務のうち法定検査については、建築基準法において昇降機等検査員等の資格を有する者が行う旨定められております。当社グループでは事業規模に応じて昇降機等検査員の確保に努めておりますが、何らかの理由で昇降機等検査員を十分に確保できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。② 当社グループが行う保全及びリニューアル業務では、建設業法に基づく機械器具設置工事業の許可を得て事業を展開しておりますが、建設業法・建築基準法その他関係法令の改廃等が行われた場合に、製品の仕様変更が必要となる等の理由により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)知的財産権について 当社グループは多くの知的財産権を保有し、維持・管理しており、必要に応じて技術調査等を行うことで知的財産権侵害問題の発生を回避するよう努めております。 しかし、当社グループの知的財産権が無効とされる可能性や模倣される可能性等があり、当社グループの保有する知的財産権の保護が損なわれた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、第三者の知的財産権を侵害したことにより、当社グループが当該第三者に対して損害賠償責任を負う可能性があります。 (6)メンテナンス用パーツの在庫及び評価リスクについて 当社グループでは、エレベーター等の保守・保全、リニューアル業務のためのパーツ棚卸資産として保有しておりますが、メンテナンス対象となるエレベーター等が多機種であることに加え、メンテナンス期間が長期間となることが想定されるため、棚卸資産が増加する可能性があります。 当社グループでは、基準在庫数による管理を行うなど、パーツの重要性に応じた在庫管理を実施しておりますが、収益性の低下等に伴い、棚卸資産の資産価値が低下した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)事故・災害等に伴うリスク 当社グループは、エレベーター等の保守・保全業務及びリニューアル業務を行っております。 これらの業務を行うに当たって、当社グループは、国土交通省の「建築保全業務共通仕様書」に準拠し、また、社内で設定した独自の安全基準を遵守することにより、顧客及び利用者の安全を確保するよう十分配慮しております。 しかし、地震等の災害・利用者の使用方法・エレベーター等の欠陥に起因する事故の他、メンテナンス作業における当社グループ社員又は業務委託先の人的なミス等により機器の損傷事故や場合によっては人身事故に至る可能性があります。 当社は、グループ社員及び業務委託先への安全指導の徹底や損害賠償責任保険の加入によりリスク回避に努めておりますが、保険でまかないきれない損失の発生や信頼失墜により、当社グループの経営成績に影響が生じる可能性があります。 (8)労働災害に係るリスク エレベーター等のメンテナンス作業は、危険を伴う作業であるため、当社グループでは「何よりも安全のために。」を経営理念のひとつに掲げ、作業員の安全教育を徹底することにより事故防止に努めております。 しかしながら、万が一、重大な事故・労働災害等が発生した場合、一時的に補償金等の負担が生じ、また、当社グループの社会的信用に重大な影響を与え、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)買収又は業務提携に関するリスク 当社グループは、他社の買収、他社とのジョイントベンチャーや業務提携を行っております。しかしながら、買収又は提携等が円滑に行われない場合や、買収した会社の事業、ジョイントベンチャー、業務提携が当初見込みどおりの期間で予想どおりの効果を得られない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)海外事業の展開に伴うリスク 当社グループは、海外への事業展開を行っておりますが、海外市場での事業活動には、次のようないくつかのリスクがあります。① 予期しない法律や規制の変更② 社会・政治及び経済状況の変化又は治安の悪化③ 各種税制の不利な変更又は課税④ 異なる商習慣による取引先の信用リスク等⑤ 労働環境の変化や人材確保・教育の難しさ⑥ 為替リスク これらのリスクを最小限に抑えるため、現地顧問弁護士や会計事務所等からも迅速に情報を入手し、いち早く対策が打てる体制を構築する方針でありますが、リスクの顕在化により、サービスの提供が困難になり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)契約不適合責任等について 当社グループで保全及びリニューアル工事を実施したエレベーターの工事実施部分(当社製品)が、取扱説明書等に準拠した適切な据付、連結及び保守・点検管理が行われている等の所定の条件のもとで保証期間中(引渡から12ヶ月間)に故障した場合には、当社指定の方法により、無償で故障部品を修理又は交換することとしております。 また、当社グループは、当社製品の重大な欠陥、又は当社の製作及び施工の重大な過失によって直接生じた顧客の損害については、賠償の責任を負っております。 当社グループが何らかの理由により、契約不適合責任あるいは損害賠償責任の追及を受け、賠償責任を負うこととなった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)人材確保と育成について 当社グループは、高い専門性を有する技術者の確保及び、今後の事業拡大を見据えた営業部門人員、管理部門人員の増強を図っております。また、人材育成にも注力し、技術力の向上及び内部管理体制の一層の強化、充実に努めております。事業拡大に先行して人員を増強し費用負担が先行した場合、もしくは事業に必要な人員を確保できなかった場合、人材育成が想定どおりに進捗しなかった場合等、これらの施策が適時適切に行えなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)顧客情報の管理 当社グループは、保守・保全及びリニューアル契約に関するものをはじめとし、多くの顧客情報を取り扱っているため、外部からのネットワーク不正侵入への対策はもとより、内部からの情報漏洩防止のため、情報漏洩を防止するシステムを導入するとともに、「情報セキュリティポリシー」「個人情報・特定個人情報保護規程」等を整備し、情報流出の防止に努めております。 しかし、万一、不測の事態により顧客情報が外部に漏洩した場合には、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)システム障害 当社コントロールセンターでは、万一のトラブルに遅滞なく対応できるよう、24時間365日体制でエレベーター等の状態を監視しております。 コントロールセンターのサービスは、コンピュータシステムと通信ネットワークにより提供されているため、当社は定期的にバックアップを取ることにより、システムトラブル発生の未然防止又は回避に努めておりますが、自然災害や不慮の事故、想定を上回る急激なアクセス増等の一時的な過負荷その他の要因によりコンピュータシステムにトラブルが生じ業務に支障が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)有利子負債について 当社グループの有利子負債残高(リース債務を含む)は、2025年3月期連結会計年度末現在で5,038百万円であり、有利子負債依存度は14.2%となっております。そのため金融市場の混乱や景気低迷、金融機関の融資姿勢の変化により借換えが困難になった場合や、市場金利の急速な上昇等により支払利息が急激に増加した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、借入金の一部には財務制限条項が付されております。財務制限条項に抵触した場合、貸付人の請求があれば期限の利益を失うため、直ちに債務の弁済をするための資金が必要になり、当社グループの財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。 財務制限条項の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係) ※2 財務制限条項」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(貸借対照表関係) ※2 財務制限条項」に記載のとおりであります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が ジャパンエレベーターサービスホールディングス の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →