有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|7,749 文字
3 【事業等のリスク】 (1) リスクマネジメントの体制当社グループでは、下図のとおりスリーラインモデルによるリスクマネジメント体制を構築しております。 【用語の説明】第1ライン工場や国内外関係会社を含む事業部門(=第1ライン)では、統制自己評価(Control Self-Assessment = CSA)を導入し、各部門が自らのリスクの抽出、評価、コントロールを実施しております。リスクの抽出にあたっては、網羅性を確保する観点から120項目にわたるリスク事例表を参考にしており、各部門が自ら抽出した重要リスクについて「影響度」と「発生可能性」を主眼に評価しております。第2ライン第2ラインは総務、法務、人事、経理・財務等の専門知識を持ったスタッフ部門で構成され、第1ラインが行っているCSAのモニタリングと支援を行っております。第3ライン内部監査部門(=第3ライン)は定期的な監査の実施により、第1ラインのCSAのサイクルや第2ラインのサポートが有効に機能しているかを検証しております。この内部監査の状況は随時、常務会・取締役会・監査等委員会及び主要な当社経営層に報告されております。リスクマネジメント委員会スタッフ部門長を委員とし、内部統制推進部が集約した全社重要リスクを審議する目的で年2回開催しております。委員会では全社重要リスクを選定するとともに、リスクを管轄する部門を決定して所掌を明確化しております。また、新たな重要リスクを中心にディスカッションを行い、リスクコントロールの強化を図っております。グループ会社内部統制委員会関係会社の取締役を委員とし、各社のCSAの状況報告を受けるとともに、当社グループ全体の重要リスク情報を共有する目的で年2回開催しております。委員会では関係会社間のリスクディスカッションも実施して議論を深めております。BCM委員会常務会メンバー等を委員とし、当社グループの事業継続における基本的な方針や事業継続目標、災害時の対応についての「BCP基本方針書」を策定し、経営レベルでBCP方針や施策を審議・決定しております。内部統制推進部を事務局として年2回開催しております。 (2) 全社重要リスク決定までのプロセス第1ラインのCSAはすべての部門において年度ごとにリスクやそのコントロールの見直しが行われ、その結果を踏まえた翌年度のCSA進捗確認表を作成しております。各部門で抽出された重要なリスクは「影響度」と「発生可能性」の二軸での評価に加えて、「リスクが顕在化する速度」や「リスク発生による影響期間」、「対策レベル」を加味して総合的に評価しております。第1ラインのCSAによる各部門の重要リスク情報は、事業グループ単位のリスクディスカッションを経て内部統制推進部に集約されます。更に、スタッフ部門のリスクヒアリングから抽出した第2ラインのリスク情報も加えて総合的な評価を行い、全社的に認識すべき重要リスクの一覧表を作成しております。この重要リスク一覧表はリスクマネジメント委員会で共有され、重要リスク一覧表をベースに事業リスクの評価とコントロール方法を審議しております。その結果は常務会・取締役会に報告され、経営層はそれらのリスクマネジメントについて議論する仕組みとなっております。 (3) 重要な事業リスク上記の経営層による議論の結果、当社グループは本有価証券報告書に記載している事業に関し、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のあるリスク事象をリスクカテゴリー別に分類し、以下のリスク事象一覧表に記載しております。また、これらのリスクの内容とシナリオ及び対応策については、適宜取りまとめて以下(4)「重要な事業リスクの内容と対応策」に記述しております。 リスク事象一覧表(注)リスク評価は当社グループにおける多種のリスク事象を独自に評価したものであります。 (4) 重要な事業リスクの内容と対応策上記(3)のリスク事象に関するリスクシナリオと対応策は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における当社グループの状況に基づく判断であります。 ① 市場環境変化への認識・対応不足(リスク事象一覧表 1-1)リスクの内容とシナリオ当社グループの製品・サービスに対する需要は、受注活動を行っている国又は地域の社会情勢や経済動向の不確実性、法律・規制等の様々な政治的・経済的な影響を受けます。そのため、政情不安や景気後退による需要の減少や受注した案件の進捗遅延が、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、外部専門機関などを活用し、国又は地域の社会情勢や景気動向を注視しつつ案件の実現性や受注確度を見極めながら受注活動を行うとともに、規模の大きい案件については、法務・財務などのスタッフ部門で構成される事前審査会議を実施し、情報整理やリスク評価を行ない、その情報をもとに経営の意思決定を行っております。また、プロジェクト管理を通じて、案件の進捗や採算状況をモニタリングする等、リスクの低減に努めております。 ② 自然災害の発生(同 1-2)リスクの内容とシナリオ自然災害の激甚化により、各種事業活動に支障をきたすリスクがあります。特に当社グループの主要な生産拠点は、関東から東海地方の南海トラフ地震の想定被災地域又は沿岸地域等に立地しているため、大規模な地震が発生し津波、液状化等により生産拠点等が重大な損害を受け、生産設備の稼働が困難になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、災害に対する事業継続についての方針・施策を審議・決定する機関として、BCM委員会を設置しており、経営レベルでBCPの策定や維持・更新、対策の実施や、点検・改善、取組みを浸透させるための教育・訓練を推進しております。また、当社グループの国内外各拠点で防災対策・防災訓練を実施するとともに、生産拠点での災害発生も想定したBCPの構築を推進しており、今後もサプライチェーンも含めたBCP構築を目指してまいります。 ③ 気候変動、環境規制に関するリスク(同 1-3、4-4)リスクの内容とシナリオ気候変動問題に対応した製品の開発や、環境負荷低減に向けた当社グループの各種の取組みが遅れた場合、受注機会の喪失や企業価値の低下により、長期にわたり当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、環境法規制への不適合は地球環境や従業員並びに近隣住民の健康に影響を及ぼしうるため、行政処分や事業機会の喪失、企業評価の低下により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、長年、気候変動問題を重要課題として認識し、脱炭素化を目指した事業の拡大が必要不可欠と考え、SF6ガス不使用の製品や環境配慮型製品、車の電動化に対応した製品等の開発を推進しております。また、生産拠点のものづくりでのエネルギー削減、再生可能エネルギー調達、生産性向上などによりGHG排出量の削減に取り組んでおります。更に、環境ISO14001の継続認証により各種法令遵守に取り組んでおります。これらの取組みについては、「第一部 第2 事業の状況 2サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)戦略 ①カーボンニュートラル社会の実現(気候変動に対する取組み)」においてその概略を記載しております。 ④ 地政学リスク (同 1-4)リスクの内容とシナリオ近年、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢、米中の対立等、国際情勢が大きく変化しております。当社グループは主にASEAN、中国、インド、欧米等に生産拠点や営業拠点を有しておりますが、該当地域に影響が及ぶことで事業活動、生産活動に支障をきたすこと、国内からの輸出や技術者の派遣に支障をきたすことで当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、外部専門機関等からの情報及びサポートを含め、海外各拠点における政治経済の状況、国際情勢や戦争等のリスク情報、法規制の変更等を収集しており、各拠点の事業継続計画(BCP)構築に取り組んでおります。また、事業継続に関わる危機や海外駐在員、現地従業員に関わる危機が想定される場合は、委員会にて対策と、それに応じた体制を迅速に決定・構築することとしております。 ⑤ 為替、金利等の変動による損失(同 1-5)リスクの内容とシナリオ当社グループは、ASEAN、中国、インド、欧米等、世界各地域で事業を展開しており、複数の通貨を使用しているため為替相場の大幅な変動により製品の価格、コストに影響を受ける場合があります。また、市場金利が大幅に上昇した場合は支払利息等が増加するため、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、為替ポジション管理の強化を継続実施しており、機動的に為替予約、為替マリーを実行しております。また、将来見通しを含めた金利動向を定常的に予測し、適時に資金調達を確保できるよう財務体質の強化に努めております。 ⑥ 人財の不足(同 2-1)リスクの内容とシナリオ当社グループにて展開している事業の優位性を確保し継続的に成長していくためには、多種多様な人財の獲得や育成が必要不可欠であります。人財の獲得や育成の停滞、人財の流出等により必要な人財の不足が発生した場合には、技術・技能の伝承が滞り優位性が低下することにより、営業機会の喪失を招き、当社グループの成長や業績に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、人的資本は価値創造の源泉であり事業に必要なスキルや経験を持つ人財を獲得し育成すること、またやりがいを持ち継続して働くことができる環境を整備することは経営の重要課題であると考えております。これらの取組みについては、「第一部第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)戦略 ②未来へ挑む人財・企業文化づくり(人的資本)」においてその概略を記載しております。 ⑦ 研究開発戦略リスク(同 2-2)リスクの内容とシナリオ研究や製品開発の停滞、遅延は事業の機会損失を招き、当社グループの業績及び将来性に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、研究開発費を十分に確保するとともに、製品・技術審議委員会において重要な研究開発テーマを決め、そのテーマにリソース配分をすることでリスク対応を進めております。また、開発回収率を指標として設定することで、各開発テーマが適切に進捗しているか、達成できたかを測り開発状況を管理しております。 ⑧ 品質の低下(同 3-1)リスクの内容とシナリオ当社グループは、お客様が求める品質を維持しつつ、製品を安定的に供給することが責務と考えておりますが、調達品や生産設備といった有形要因、技術力低下や技術継承不足といった無形要因によって品質が低下した場合、製品の優位性を失い、競争力を喪失するリスクがあります。また、個別受注製品における設計・製造不良、工事案件における施工不良、EV用モーター等の量産製品においてはリコールや製造物責任に繋がる品質問題が発生した場合、製造原価の悪化や保険等ではカバーできない損害賠償の発生により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、「社長品質方針」に基づき各種品質維持活動を展開しており、不良を「入れない」「作らない」「出さない」の視点で品質管理を徹底しております。主に生産部門で活用されているQRマップ(品質管理工程図)を技術部門にも適用し、品質の確保を図っております。リスク対応は「受入(外注・購入品)」と「社内工程」を重点テーマとして取り組んでおります。外注・購入品については、受入検査の強化や品質監査・指導を定期的に実施することで、サプライヤ管理の強化を図っております。社内工程については、人的要因の不良を防止する視聴覚教育や再発防止策の妥当性評価をすることで、不良発生の抑制を図っております。また、全社QA推進会議を継続的に開催し、不具合情報、品質活動の共有・水平展開等により品質向上活動を推進しております。 ⑨ コンプライアンスに関するリスク(同 3-2 、4-1、4-2、4-3、4-4、4-5)リスクの内容とシナリオ当社グループは、国内外の法令、慣習その他全ての適用されうる社会規範を遵守して事業活動を行っておりますが、それらに反する事象が発生した場合、法的制裁や社会的信用の失墜を伴う受注機会の減少により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、過去に発生させた独占禁止法違反の再発防止をはじめ、遵法意識の向上を図っており、法務部を事務局とするコンプライアンス委員会のもと、グループ全ての従業員に対して「企業行動規準」の周知徹底を図っております。また、各職場へのコンプライアンスマネージャーの配置、通報制度の設置など、違法行為や不適切行為の防止、早期発見及び解決を図る枠組みを整備しており、更に2024年9月に品質不正相談窓口を設置し、不正の未然防止に努めております。加えて、全グループ会社を対象としたコンプライアンス研修を継続的に実施し、独占禁止法、下請法、建設業法、個人情報保護法などの法令や贈収賄、品質不正防止など、幅広くコンプライアンス・倫理に関する意識向上を図っております。労務管理については当連結会計年度から管理ルールを変更して労働時間管理を強化しております。 ⑩ 労働災害の発生(同 3-3)リスクの内容とシナリオ 当社グループの生産現場において重大な事故・災害により労働災害が発生した場合、当人及び職場への影響はもとより、行政処分を受け、当社グループの生産活動等に支障をきたす可能性があります。 また、お客様施設において重大な事故を発生させた場合、お客様の事業活動にも影響を及ぼし、信用の失墜や施工遅延、指名停止や損害賠償の発生により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策 当社グループでは、主要拠点に労働安全衛生マネジメントシステム(ISO45001)を導入し、安全衛生活動のPDCAサイクルにより継続的な改善を行っております。 また、安全の施策として個人の危険感受性向上のため、安全体感教育を始めとする各種教育の実施、リスクの早期摘み取りとしてリスクアセスメント実施による環境の改善、ヒヤリハット活動による不安全箇所の改善及び過去の労働災害の風化防止として安全伝承館を用いた労働災害の再発防止教育等を行い、労働災害の未然防止に努めております。 ⑪ 情報セキュリティに関するリスク(同 3-4、3-5)リスクの内容とシナリオ 近年、サイバー攻撃のリスクが高まっており、その手口も巧妙化しております。 また、働き方の変化により、情報機器を社外に持ち出す機会が増え、紛失や盗難等のリスクも増加しております。当社のセキュリティ対策や従業員の危機意識が不十分な場合、マルウェア感染等を起因とする基幹システム停止による企業活動の中断、機密情報・個人情報漏洩による多額の損害賠償責任の発生、社会的信用の失墜により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策 当社グループでは、取り扱う情報に関するセキュリティの確保を重要な経営課題と認識し、情報セキュリティ委員会を設置し、全社横断的なセキュリティ体制を構築しております。サイバー攻撃に対しては監視、検知における境界対策、ウイルス対策、教育などの人的対策といった従来からの「多層防御」に加え、「ゼロトラスト」を念頭に置いた諸施策を実施しております。 お客様へ提供する製品・サービスの情報セキュリティ対策を強化するためにPSIRT*1、社内の情報セキュリティを強化するためにCSIRT*2を設置し、通常時の対策とインシデント発生時の対応のための専門チームを組織しております。 保有する個人情報や当社グループの技術・営業等の事業に関する機密情報等については、各種セキュリティ管理システムを導入し、不審メール訓練やe-learningなど、社内教育を通じて管理の徹底を図っております。 また、情報機器端末の暗号化や資産管理の徹底等により、リモートワークに対応したリスク対策を強化しております。*1 PSIRT : Product Security Incident Response Team*2 CSIRT : Computer Security Incident Response Team ⑫ 調達管理の不備(同 3-6)リスクの内容とシナリオ 当社グループの製品・システムは多種多様な部品・部材等を使用しており、代替が困難なものもあります。社会情勢や予期せぬ事情により部品不足や調達コストの増大等が発生し、安定的な供給が停滞した場合、生産、出荷の遅れや製品コストの増大により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策 当社グループでは、調達管理の徹底を推進し、適正在庫の確保によってこれらのリスクへの対応を行っております。 また、部品の仕様標準化を推進し、複数の調達先を確保するなど安定的な調達活動の確保に努めております。更に、取引先との持続的なパートナーシップ強化のため、2022年度から「明電グループサステナブル調達ガイドライン」を発行し、各種の支援活動等を通じて取引先との一層の協力強化を図っております。 ⑬ 人権の侵害(同 4-2)リスクの内容とシナリオ 企業活動において、当社グループ人員はじめステークホルダー全体の人権尊重が社会的要請となっており、欧米等では人権に関する法規制も強化されてきております。サプライチェーンを含んだ事業活動の中で人権侵害が発生した場合、レピュテーションの悪化による社会的信用の低下や人財の流出により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策 当社グループでは、全てのステークホルダーを対象として、事業活動における人権リスクの特定、管理、予防、軽減を目的に人権デュー・ディリジェンスに取り組んでおります。 中でも、ステークホルダーの一つである取引先に対しては、人権要素を含む「明電グループサステナブル調達ガイドライン」及び「明電グループ人権方針」に基づき、サプライチェーン全体の人権リスクの軽減に取り組んでおります。具体的には、取引先に対して人権と安全衛生に関するアセスメントを実施し、人権と労働に関する取組み状況の把握と課題の改善支援を行っております。
FY2024|7,127 文字
3 【事業等のリスク】 (1) リスクマネジメントの体制当社グループでは、下図のとおりスリーラインモデルによるリスクマネジメント体制を構築しております。 【用語の説明】第1ライン工場や国内外関係会社を含む事業部門(=第1ライン)では、統制自己評価(Control Self-Assessment = CSA)を導入し、各部門が自らのリスクの抽出、評価、コントロールを実施しております。リスクの抽出にあたっては、網羅性を確保する観点から120項目にわたるリスク事例表を参考にしており、各部門が自ら抽出した重要リスクについて「影響度」と「発生可能性」を主眼に評価しております。第2ライン第2ラインは総務、法務、人事、経理・財務等の専門知識を持ったスタッフ部門で構成され、第1ラインが行っているCSAのモニタリングと支援を行っております。第3ライン内部監査部門(第3ライン)は定期的な監査の実施により、第1ラインのCSAのサイクルや第2ラインのサポートが有効に機能しているかを検証しております。この内部監査の状況は随時、常務会・取締役会・監査等委員会及び主要な当社経営層に報告されております。リスクマネジメント委員会スタッフ部門長を委員とし、内部統制推進部が集約した全社重要リスクを審議する目的で年2回開催しております。委員会では全社重要リスクを選定するとともに、リスクを管轄する部門を決定して所掌を明確化しております。また、新たな重要リスクを中心にディスカッションを行い、リスクコントロールの強化を図っております。グループ会社内部統制委員会関係会社の取締役を委員とし、各社のCSAの状況報告を受けるとともに、当社グループ全体の重要リスク情報を共有する目的で年2回開催しております。委員会では関係会社間のリスクディスカッションも実施して議論を深めております。BCM委員会常務会メンバー等を委員とし、当社グループの事業継続における基本的な方針や事業継続目標、災害時の対応についての「BCP基本方針書」を策定し、経営レベルでBCP方針や施策を審議・決定しております。内部統制推進部を事務局として年2回開催しております。 (2) 全社重要リスク決定までのプロセス第1ラインのCSAはすべての部門において年度ごとにリスクやそのコントロールの見直しが行われ、その結果を踏まえた翌年度のリスクマネジメント確認表を作成しております。各部門で抽出された重要なリスクは「影響度」と「発生可能性」の二軸で評価されております。第1ラインのCSAによる各部門の重要リスク情報は、事業グループ単位のリスクディスカッションを経て内部統制推進部に集約され、内部統制推進部は第1ラインのリスク情報に対して「顕在化に至る速度」や「ブランド毀損」、「対応策の有効性」等を加味して評価を行っております。さらに、スタッフ部門のリスクヒアリングから抽出した第2ラインのリスク情報も加えて総合的な評価を行い、全社的に認識すべき重要リスクの一覧表を作成しております。この重要リスク一覧表はリスクマネジメント委員会で共有され、重要リスク一覧表をベースに事業リスクの評価とコントロール方法を審議しております。その結果は常務会、取締役会に報告され、経営層はそれらのリスクマネジメントについて議論する仕組みとなっております。 (3) 重要な事業リスク上記の経営層による議論の結果、当社グループは本有価証券報告書に記載している事業に関し、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のあるリスク事象を以下のリスク事象一覧表に記載しております。また、これらのリスクの内容とシナリオ及び対応策については、適宜取りまとめて以下(4)「重要な事業リスクの内容と対応策」に記述しております。 (注)リスク評価は一般的評価ではなく、当社グループにおける多種のリスク事象を独自に評価したものであります。 (4) 重要な事業リスクの内容と対応策上記(3)のリスク事象に関するリスクシナリオと対応策は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、2023年度(当連結会計年度)末現在における当社グループの状況に基づく判断であります。 ① 気候変動、環境規制に関するリスク(リスク事象一覧表 項番1、20)リスクの内容とシナリオ気候変動問題に対応した製品の開発や、環境負荷低減に向けた当社グループの各種取組みが遅れた場合、受注機会の喪失や企業価値の低下により、長期にわたり当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、環境法規制への不適合は地球環境や近隣の健康に影響を及ぼし得るため、行政処分や事業機会の喪失、企業評価の低下により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、長年、気候変動問題を重要課題として認識し、脱炭素化を目指した事業の拡大が必要不可欠と考え、SF6ガス不使用の製品や環境配慮型製品、車の電動化に対応した製品等の開発を推進しております。また、生産拠点のものづくりでのエネルギー削減、再生可能エネルギー調達、生産性向上などによりGHG排出量の削減に取り組んでおります。さらに、環境ISO14001の継続認証により各種法令遵守に取り組んでおります。これらの取組みについては、「第一部 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)戦略 ①気候変動への対応」においてその概略を記載しております。 ②品質の低下(製品・サービスの品質に関するリスク 同 項番2)リスクの内容とシナリオ当社グループは、お客様が求める品質を維持しつつ、製品を安定的に供給することが責務と考えておりますが、調達品や生産設備といった有形要因、技術力低下や技術継承不足といった無形要因によって品質が低下した場合、製品の優位性を失い、競争力を喪失するリスクがあります。また、個別受注製品における設計・製造不良、工事案件における施工不良、EV用モータ等の量産製品においてはリコールや製造物責任につながる品質問題が発生した場合、製造原価の悪化や保険等ではカバーできない損害賠償の発生により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、「社長品質方針」に基づき各種品質維持活動を展開しており、不良を「入れない」「作らない」「出さない」の視点で品質管理を徹底しております。主に生産部門で活用されているQRマップ(品質管理工程図)を技術部門にも拡大適用し、品質の確保を図っております。また、全社QA推進会議を継続的に開催し、不具合情報、品質活動の共有・水平展開等により品質向上活動を推進しております。外注・購入品については、受入検査の強化や品質監査・指導を定期的に実施することで、サプライヤ管理の強化を図っております。 ③ 地政学リスク(同 項番3)リスクの内容とシナリオ近年、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢、米中の対立等、国際情勢が大きく変化しております。当社グループは主にASEAN、中国、インド、欧米等に生産拠点や営業拠点を有しておりますが、該当地域に影響が及ぶことで事業活動、生産活動に支障をきたすこと、国内からの輸出や技術者の派遣に支障をきたすことで当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、外部専門機関等からの情報及びサポートを含め、海外各拠点における政治経済の状況、国際情勢や戦争等のリスク情報、法規制の変更等を収集しており、各拠点の事業継続計画(BCP)構築に取り組んでおります。また、事業継続に関わる危機や海外駐在員、現地従業員に関わる危機が想定される場合は、委員会にて対策と、それに応じた体制を迅速に決定・構築することとしております。 ④ 労働災害の発生(業務上の災害・事故に関するリスク 同 項番4)リスクの内容とシナリオ当社グループの生産現場において重大な労働災害や火災、設備事故等が発生した場合、当社グループの生産活動等に支障をきたす可能性があります。また、お客様施設において重大な事故を発生させた場合、その事業活動にも影響を及ぼし、信用の失墜や施工遅延、指名停止や損害賠償の発生により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、主要拠点に労働安全衛生マネジメントシステム(ISO45001)を導入し、安全衛生活動のPDCAサイクルにより継続的な改善を行っております。また、安全の施策として個人の危険感受性向上のため、VRによる安全体感教育を始めとする各種安全教育の実施、リスクの早期摘み取りとしてリスクアセスメント実施による働く環境の改善、過去の労働災害の風化防止として安全伝承館を用いた労働災害の再発防止教育等を行い、労働災害の未然防止に努めております。 ⑤人権の侵害(同 項番5)リスクの内容とシナリオ企業活動において、当社グループ人員をはじめステークホルダー全体の人権尊重が社会的要請となっており、欧米等では人権に関する法規制も強化されつつあります。サプライチェーンを含んだ事業活動の中で人権侵害が発生した場合、レピュテーションの悪化による社会的信用の低下や人財の流出により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、全てのステークホルダーを対象として、事業活動における人権リスクの特定、管理、予防、軽減を目的に人権デュー・ディリジェンスに取り組んでおります。また、ステークホルダーの一つである取引先に対しては、人権要素を含む「明電グループサステナブル調達ガイドライン」に基づき、サプライチェーン全体の人権リスクの軽減に取り組んでおります。あわせて、サステナビリティ活動及び環境保全活動への取組みに関する調査票を活用し、人権に関する実態調査を行っております。 ⑥コンプライアンスに関するリスク(同 項番6、13、14、16、18)リスクの内容とシナリオ当社グループは、国内外の法令、慣習その他全ての適用されうる社会規範を遵守して事業活動を行っておりますが、それらに反する事象が発生した場合、法的制裁や社会的信用の失墜を伴う受注機会の減少により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、過去に発生させた独占禁止法違反の再発防止をはじめ、遵法意識の向上を図っており、法務部を事務局とするコンプライアンス委員会のもと、グループ全ての従業員に対して「企業行動規準」の周知徹底を図っております。また、各職場へのコンプライアンスマネージャの配置、通報制度の設置など、違法行為や不適切行為の防止、早期発見及び解決を図る枠組みを整備しております。さらに、全グループを対象としたコンプライアンス研修を継続的に実施し、独占禁止法、下請法、建設業法、個人情報保護法などの法令や贈収賄、品質不正防止など、幅広くコンプライアンス・倫理に関する意識向上を図っております。なお、品質不正防止については、2023年4月に生産統括本部内に品質保証監理課を新設し、不正の未然防止活動を推進しております。 ⑦市場環境変化への認識・対応不足(市場環境に関するリスク 同 項番7)リスクの内容とシナリオ当社グループの製品・サービスに対する需要は、受注活動を行っている国または地域の社会情勢や経済動向の不確実性、法律・規制等の様々な政治的・経済的な影響を受けます。そのため、政情不安・景気後退による需要の減少や受注した案件の進捗遅延が、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、外部専門機関などを活用し、国または地域の社会情勢や景気動向を注視しつつ案件の実現性や受注確度を見極めながら受注活動を行うとともに、規模の大きい案件については、法務・財務などのスタッフ部門で構成される事前審査会議にて情報整理やリスク評価を行い、その情報をもとに経営の意思決定を行っております。また、プロジェクト管理を通じて、案件の進捗や採算状況をモニタリングする等、リスクの低減に努めております。 ⑧自然災害の発生(同 項番8)リスクの内容とシナリオ自然災害の激甚化により、各種事業活動に支障をきたすリスクがあります。特に当社グループの主要な生産拠点は、関東から東海地方の南海トラフ地震の想定被災地域、または沿岸地域等に立地しているため、大規模な地震が発生し、津波・液状化等により生産拠点等が重大な損害を受け、生産設備の稼働が困難になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、災害に対する事業継続についての方針・施策を審議・決定する機関として、BCM委員会を設置しており、経営レベルでBCPの策定や維持・更新、対策の実施や、点検・改善、取組みを浸透させるための教育・訓練を推進しております。また、当社グループの国内外各拠点で防災対策・防災訓練を実施するとともに、生産拠点での災害発生も想定したBCPの構築を推進しており、今後もサプライチェーンを含めたBCP構築を目指してまいります。 ⑨人財の不足(人財に関するリスク 同 項番9)リスクの内容とシナリオ当社グループにて展開している事業の優位性を確保し継続的に成長していくためには、多種多様な人財の獲得や育成が必要不可欠です。人財の獲得や育成の停滞、人財の流出等により必要な人財の不足が発生した場合には、技術・技能の伝承が滞り優位性が低下することにより、営業機会の喪失を招き、当社グループの成長や業績に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、人的資本は価値創造の源泉であり事業に必要なスキルや経験を持つ人財を獲得し育成すること、またやりがいを持ち継続して働くことができる環境を整備することは経営の重要課題であると考えております。これらの取組みについては、「第一部 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)戦略 ②人的資本」においてその概略を記載しております。 ⑩情報セキュリティに関するリスク(同 項番10、11)リスクの内容とシナリオ近年、サイバー攻撃のリスクが高まっており、その手口も巧妙化しております。また、働き方の変化により、情報機器を社外に持ち出す機会が増え、紛失や盗難等のリスクも増加しております。当社のセキュリティ対策や従業員の危機意識が不十分な場合、基幹システムの停止による企業活動の中断、機密情報・個人情報漏洩による多額の損害賠償責任の発生、社会的信用の失墜により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、取り扱う情報に関するセキュリティの確保を重要な経営課題と認識し、情報セキュリティ委員会を設置し、全社横断的なセキュリティ体制を構築しております。サイバー攻撃に対しては監視、検知における境界対策、ウイルス対策、教育などの人的対策といった従来からの「多層防御」に加え、「ゼロトラスト」を念頭に置いた諸施策を実施しております。保有する個人情報や当社グループの技術・営業等の事業に関する機密情報等については、各種セキュリティ管理システムを導入し、不審メール訓練やe-learningなど、社内教育を通じて管理の徹底を図っております。また、社外持出しパソコンの暗号化、持出し台帳管理の徹底等により、リモートワークに対応したリスク対策を強化しております。 ⑪ 調達管理の不備(資材調達に関するリスク 同 項番12)リスクの内容とシナリオ当社グループの製品・システムは多種多様な部品・部材等を使用しており、代替が困難なものもあり、社会情勢や予期せぬ事情により部品不足や調達コストの増大等が発生し、安定的な供給が停滞した場合、生産、出荷の遅れや製品コストの増大により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、調達管理の徹底を推進し、適正在庫の確保によってこれらのリスクへの対応を行っております。また、部品の仕様標準化を推進し、複数の調達先を確保するなど安定的な調達活動の確保に努めております。さらに、取引先との持続的なパートナーシップ強化のため、2022年度には「明電グループサステナブル調達ガイドライン」を発行し、各種の支援活動等を通じて取引先との一層の協力強化を図っております。 ⑫ 為替、金利、株価、地価の変動による損失(為替、金利に関するリスク 同 項番15)リスクの内容とシナリオ当社グループは、ASEAN、中国、インド、欧米等、世界各地域で事業を展開しており、複数の通貨を使用しているため為替相場の大幅な変動により製品の価格、コストに影響を受ける場合があります。また、市場金利が大幅に上昇した場合は支払利息等が増加するため、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、為替ポジション管理の強化を継続的に実施しており、機動的に為替予約、為替マリーを実行しております。また、将来見通しを含めた金利動向を定常的に予測し、適時に資金調達を確保できるよう財務体質の強化に努めております。
FY2023|8,783 文字
3 【事業等のリスク】(1) リスクマネジメントの体制当社グループでは、下図のとおりスリーラインモデルによるリスクマネジメント体制を構築しております。 【用語の説明】第1ライン工場や国内外関係会社を含む事業部門(第1ライン)では、統制自己評価制度(Control Self-Assessment = CSA)を導入し、各部門が自らのリスクの抽出、評価、コントロールを実施しております。リスクの抽出にあたっては、網羅性を確保する観点から120項目にわたるリスク事例表を参考にしており、各部門が自ら抽出した重要リスクについて「影響度」と「発生可能性」を主眼に評価しております。第2ライン第2ラインは総務、法務、人事、経理・財務等の専門知識を持ったスタッフ部門で構成され、第1ラインが行っているCSAのモニタリングと支援を行っております。第3ライン内部監査部門(第3ライン)は定期的な監査の実施により、第1ラインのCSAのサイクルや第2ラインのサポートが有効に機能しているかを検証しております。この内部監査の状況は随時、常務会・取締役会及び主要な当社経営層に報告されております。内部統制推進部第1ラインのCSAによるリスク情報と、第2の管轄するリスク情報を集約して、リスクマネジメント委員会の審議を経て経営層に上程することにより、経営層が全社重要リスクに関与する仕組みを管轄する部門です。リスクマネジメント委員会スタッフ部門長を委員とし、内部統制推進部が集約した全社重要リスクを審議する目的で年2回開催しております。委員会では全社重要リスクを選定するとともに、リスクを管轄する部門を決定して所掌を明確化しております。また、新たな重要リスクを中心にディスカッションを行い、リスクコントロールの強化を図っております。グループ会社内部統制委員会関係会社の取締役を委員とし、各社のCSAの状況報告を受けるとともに、当社グループ全体の重要リスク情報を共有する目的で年2回開催しています。委員会では関係会社間のリスクディスカッションも実施して議論を深めております。 なお、「リスクマネジメント委員会」と「グループ会社内部統制委員会」は、管理部門全般を管掌する当社取締役兼専務執行役員が委員長として統括しております。 (2) 全社重要リスク決定までのプロセス第1ラインのCSAによる各部門の重要リスク情報は、事業グループ単位のリスクディスカッションを経て内部統制推進部に集約され、内部統制推進部は第2ラインのリスク情報と第2ラインのリスクコントロール状況を加味し、全社的に認識すべき重要リスクの一覧表を作成しております。 (3) 重要な事業リスク上記の経営層による議論の結果、当社グループは、本有価証券報告書に記載している事業のうち、投資者の判断に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスク事象は下記のとおりと考えており、発生可能性よりも影響度の大きさを優先して重要なリスク事象を抽出しておりますが、必ずしも重大な影響を及ぼすと判断できないものにつきましても積極的な情報開示の観点から記載しております。これらのリスクの内容とシナリオ及び対応策につきましては、適宜取りまとめて下記(4)「重要な事業リスクの内容と対応策」に記述しております。 (4) 重要な事業リスクの内容と対応策上記(3)のリスク事象に関するリスクシナリオと対応策は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ①環境規制・気候変動に関するリスク(リスク事象一覧表 項番1関連) 統括部門 サステナビリティ推進部リスクの内容とシナリオ各種環境法令違反、環境規制への不適合が生じた場合、行政処分によって企業活動に影響が生じるほか、企業イメージの低下で受注機会を逸失する可能性があります。また気候変動に対応した製品開発の対応が遅れた場合、適合製品の不足による受注機会の損失、企業評価の下落による資本調達の制限、株価低迷等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、カーボンニュートラル社会の実現に向け、社内の脱炭素化及び、脱炭素事業の拡大が必要不可欠と考えております。社内では安全環境管理部が中心となり、生産拠点での再エネ調達、GHG削減等、環境規制への対応に取り組んでおります。また「中期経営計画2024」では「サステナビリティ経営を支える研究開発」を基本方針として定め、SF6ガスの不使用を目指した製品や、車の電動化に対応した製品の開発を推進しております。2022年度(当連結会計年度)にはインターナルカーボンプライシングの基準を引き上げて環境に資する投資を促進しております。また、調達活動においても、環境ISOやエコアクション21取得指導によるサプライヤーの環境知識及び意識の向上指導、化学物質含有に対する調査などを実施して、環境に配慮した活動を推進しております。これらの取り組みはTCFD提言に基づいた情報開示を推進しており、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)「中期経営計画2024」 ②基本方針2.サステナビリティ経営の推進」においてその概略を記載しております。 ②資材調達に関するリスク(同 項番2関連) 統括部門 調達本部リスクの内容とシナリオ当社グループの製品・システムは多種多様な部品・部材で構成されておりますが、その調達を取り巻く環境はここ数年で大きく変化しており、深刻な価格高騰や長納期化が続いております。更に当社製品は特殊部品を使うケースが多く、それらの供給が停滞し、含有化学物質削減の対応や代替品も使えない場合、生産や出荷の遅れが発生し、収益に影響を与える可能性があります。また当社グループの取引先(サプライヤー)に不適切な労働慣行等があった場合や、当社がそれらの企業との取引において下請法に抵触した場合には、当社グループの社会的信用が低下し業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、調達部門において、部材の先行手配、サプライヤーとの定例会議による納期調整、市場流通品の調査による代替品の検討、調達先の多元化等、お客様の要求納期に応えるべく、各種対策を行っております。またサプライチェーン全体のサステナビリティが重要と考えており、2022年7月に「明電グループサステナブル調達ガイドライン」を発行し、サプライヤーに対して人権、環境、法令遵守、労働安全等の浸透を図っております。労働安全面では、サプライヤーの職場に安全衛生の専門家を派遣し、職場環境の改善活動を行うことで、事故による部品供給停止のリスク低減に取り組んでおります。 ③情報セキュリティに関するリスク(同 項番3、8関連) 統括部門 DX推進本部リスクの内容とシナリオ近年、サイバー攻撃のリスクが高まっており、その手口も巧妙化しております。また働き方の変化により、情報機器を社外に持ち出す機会が増え、紛失や盗難等のリスクも増加しております。当社のセキュリティ対策や従業員の危機意識が不十分な場合、基幹システムの停止による企業活動の中断、機密情報・個人情報漏洩による多額の損害賠償責任の発生、社会的信用の失墜により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、取り扱う情報に関するセキュリティの確保を重要な経営課題と捉え、DX推進本部を中心とした情報セキュリティ委員会を設置し、製品/工場/情報の全社横断的なセキュリティ体制を構築しております。サイバー攻撃に対しては監視、検知における境界対策、ウイルス対策、教育などの人的対策といった「多層防御」を念頭に置いた諸施策を実施しております。保有する個人情報や当社グループの技術・営業等の事業に関する機密情報等については各種セキュリティ管理システムを導入し、不審メール訓練やeラーニングなど、社内教育を通じて防御意識の向上を図っております。また社外持出しパソコンの暗号化、情報機器持ち出し台帳管理の徹底、インターネット接続のセキュリティ強化等により、リモートワークに対応したリスク対策を強化しております。なお、生成AIについては、情報漏洩や著作権侵害等につながるリスクがあると判断し、現時点では社内の利用を制限しております。今後はリスクとメリットのバランスを考えながら活用を検討してまいります。 ④地政学リスク(同 項番4関連) 統括部門 内部統制推進部リスクの内容とシナリオ近年、米中の対立激化、ロシアのウクライナ侵攻など、国際情勢が大きく変動しております。当社グループはASEAN、中国、欧米を始め、世界各国に事業を展開しておりますが、新たな戦争・紛争が発生した場合、該当地域の事業活動、生産活動が不可能になるリスクがあります。また国内外の生産拠点においても、サプライチェーンの分断によって生産活動に影響が生じる可能性があります。また経済安全保障の枠組みの中で、商取引や研究開発に従来とは異なる規制が求められるようになる可能性があり、当社グループの対応が不適切な場合、行政制裁や罰則が科され、社会的信用の失墜により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、外部コンサルと連携しながら、海外関係会社の各拠点における政治経済の状況、戦争等のリスク情報を収集・分析しており、そのリスクレベルに応じた海外の事業継続計画(BCP)構築に取り組んでおります。また人命や事業継続に関わる危機が想定される場合、ガイドラインの一定のレベルに達した時点で、執行役員社長(以下「社長」という。)を委員長とする危機管理委員会を立ち上げ、迅速に指示できる体制を構築しております。懸念されるサプライチェーン分断につきましては、調達先の多元化、部品の内製化、必要部品の在庫確保等でリスク低減を図っております。近年、国際情勢の変化により高度化・複雑化している各種規制に関しては、代表取締役を委員長とする安全保障貿易管理委員会にて適切に対応しております。また、リスクマネジメント委員会でも地政学をテーマとしたディスカッションを実施し、多様な視点でのリスク抽出とコントロール強化に努めております。なお、現時点ではロシアのウクライナ侵攻に関する直接的な業績への影響はほぼありません。 ⑤コンプライアンスに関するリスク(同 項番5、12、13、14、15関連) 統括部門 総務・法務部リスクの内容とシナリオ当社グループでは、国内外の法令、慣習その他すべての適用されうる社会規範を遵守して事業活動を行っておりますが、当社は2012年以前、入札に関連した談合事件により、行政罰、刑事罰を科されてきた経緯があります。万が一、同様の事象が発生した場合、厳しい法的制裁や指名停止措置の処分が科され、社会的信用の失墜や受注機会の逸失により、当社グループの業績及び財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。また当社グループはBtoBの受注生産が中心となっており、生産部門の繁閑の差が大きい傾向にあります。特に繁忙期には長時間労働や、納期遵守の圧力による検査不正等のリスクが高まる可能性があります。リスク対応策当社グループでは、過去に発生させた独占禁止法違反の再発防止を企業存続に関わる経営課題と位置付け、遵法の意識・行動の徹底を図っております。施策として、総務・法務部を事務局とするコンプライアンス委員会の下、グループすべての従業員に対して「企業行動規準」及び法令遵守意識を周知徹底させております。更に各職場へのコンプライアンスマネージャの配置、通報制度の設置など、違法行為や不適切行為の防止及び早期解決を図る枠組を整備しており、階層別・職種別などの各種コンプライアンス研修においては、独占禁止法、下請法、建設業法、個人情報保護法などの法令や、贈収賄の防止など、幅広くコンプライアンス・倫理に対する意識・知識の向上を図っております。 生産部門においては品質検査データの不正を防止するため品質不正防止ワーキンググループを設け、各部門の自主点検と品質管理部による監査と啓発活動、eラーニングの実施により、不正発生の芽を摘み取る活動を実施しております。また長時間労働対策として、業務応援、異動、採用等で人財リソースの適正配置を図るほか、RPA活用による業務効率化、勤怠システムによるアラーム発信等の対策により、36協定遵守に取り組んでおります。 ⑥業務上の災害・事故に関するリスク(同 項番6関連) 統括部門 安全環境管理部リスクの内容とシナリオ当社グループの生産現場で労働災害が発生した場合、災害原因の分析と再発防止対応、従業員の離職や士気低下で生産活動が停滞し、納期・品質にも影響を及ぼす可能性があります。また工事現場で事故が発生した場合、指名停止の措置が取られ、受注機会を逸失し、社会的信用が低下する可能性があります。更に事故の影響で周辺企業や住民に停電等の被害を与えた場合、賠償責任や社会的信用の低下により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、生産拠点において労働安全衛生マネジメントシステム(ISO45001)の要求事項に沿ったリスクアセスメントの実施、安全管理情報管理システムによるヒヤリハット等の情報蓄積と水平展開、安全衛生活動報告会における職場の取組み紹介と情報共有、職場パトロールの定期化などにより労働災害の発生防止に努めるほか、生産設備の計画的なメンテナンスと更新を実施することにより火災、爆発等の未然防止に努めております。またVR安全教育、安全リモートパトロールといった、デジタルを活用した安全対策にも取り組んでおります。 ⑦製品・サービスの品質に関するリスク(同 項番7関連) 統括部門 品質管理部リスクの内容とシナリオ当社グループではお客様が求める品質を維持し、安定的に供給することが責務と考えておりますが、調達品や生産設備といった有形要因、技術力低下や技術継承不足といった無形要因によって品質が低下した場合、製品の優位性を失い、競争力を喪失するリスクがあります。またEV用モータを始めとする量産品にリコールや製造物責任につながる品質問題が発生した場合、製造原価の悪化や損害賠償の発生により、グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、不良を「入れさせない」「作らない」「出さない」ことを念頭に品質管理を徹底しております。過去不良の振り返りによる再発防止、QRマップ及びそれに紐づいた基準・手順の見直しによって不良は減少しており、引き続き活動を継続してまいります。また人的な面では、熟練した技術者の目の動きを分析し、口頭では伝えにくい技術伝承を可能にするアイ・トラッキングなど、ICT・IoTによる人作業支援ツールの開発に取り組んでおります。量産品についてはサプライヤーが供給責任を果たせなかった場合や、品質問題を発生させた場合の保証条件を設定するとともに、サプライヤーの監査指導を強化することで品質低下を防止しております。また製造物責任や製品リコールについては必要な保険に加入し、品質問題が発生した場合の業績及び財政状態への影響を極力減らす対応をしております。 ⑧人権侵害のリスク(同 項番9関連) 統括部門 人事統括本部リスクの内容とシナリオ企業活動において、自社だけではなくサプライチェーン全体の人権尊重を重視すべきという国際論調が年々高まっております。2020年には外務省より「ビジネスと人権に関する行動計画」が公表され、企業活動における人権への影響の特定、予防・軽減、対処、情報共有を行うこと、人権デュー・ディリジェンスの導入促進への期待が表明されております。このような状況下、当社グループ又はサプライヤーの人権の対応が不適切な場合、レビュテーションの悪化による社会的信用の低下、人財の流出により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、「より豊かな未来をひらく」「お客様の安心と喜びのために」という企業理念の実現に向けた企業活動の根底にあるものは、人権の尊重であると考えております。企業理念の実現に向け、2022年度に「明電グループ人権方針」を策定し、7月にはパワーハラスメント防止強化月間としてeラーニングや職場ディスカッションを実施するとともに、アンガーマネジメント研修等を通じて他者の人格・考えを尊重する意識付けを行っております。また、人権デュー・ディリジェンスの継続的な実施により、顕著な人権課題を特定し、それらを予防・軽減する取組みを進めております。調達活動においては、2022年7月に「明電グループサステナブル調達ガイドライン」を発行しており、サプライヤーに対する説明会を実施し、サプライチェーン全体の人権意識向上に取り組んでおります。 ⑨人財に関するリスク(同 項番10関連) 統括部門 人事統括本部リスクの内容とシナリオ当社グループは、国内外で製品販売、プラント建設工事や保守サービスなど様々な事業を展開しており、それらの事業の優位性を確保・継続するためには、技術者を始めとした多様な人財の確保・育成が不可欠です。このような状況下で、退職者の増加、技術継承の失敗、採用活動の停滞等により必要な人財が不足した場合、研究開発の停滞、技術力の低下、マンパワー不足による納期遅延、品質の低下等、様々なシナリオが想定されます。人財の不足は企業の活力低下を招き、業績が悪化する可能性があります。リスク対応策当社グループでは、価値創造の原点は人財であり、事業に必要なスキル・経験を持つ人財を獲得・育成するとともに、その多様な人財がオープンで創造的な風土のもと、達成感・成長の実感を持つことが重要と考えております。 2022年度には「人財タスクフォース」を立ち上げ、人財育成における課題やニーズ、及び中長期的視点で必要となる人財像を再整理し、事業戦略を実現するための人財育成・獲得計画の見直しを行っております。また、キャリアカウンセリング・コンサルティング専門のスキルを持つ相談員によるキャリア相談やアドバイスの体制を構築し、グループ従業員のキャリア意識向上・キャリア形成を支援することで、一人ひとりが自分の力を最大限に発揮し活躍できるようサポートしております。 ⑩自然災害発生のリスク(同 項番11関連) 統括部門 内部統制推進部リスクの内容とシナリオ近年、自然災害の激甚化により、各種事業活動に支障をきたすリスクが高まっております。特に当社グループの主要な生産拠点は関東から東海地方の南海トラフ地震の想定被災地域、あるいは沿岸地域等に立地しているため、大規模な地震が発生し津波・液状化等による重大な損害を受け、生産設備の稼働が困難になる可能性があります。また、2021年に改訂された富士山ハザードマップにおいて、当社沼津事業所は溶岩到達予想地域に含まれておりませんが、サプライヤーの被災や交通の遮断による生産活動の停滞により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、自然災害対応を経営レベルの戦略的な活動と位置づけ、社長を委員長とするBCM委員会において、BCPの方針や施策を審議・決定しております。その方針や施策は、全社BCP推進会議、事業BCP推進会議、国内関係会社BCP連絡会においてグループ横断的に展開し、BCPの取組みを浸透させるための教育・訓練を推進しております。また、当社グループの国内外各拠点で防災対策・防災訓練を実施しており、2023年3月には沼津事業所が停電した前提で、移動電源車を使用した訓練を実施しております。システム面では災害情報を共有するポータルサイトを立ち上げ、災害時に従業員が会社からの情報を得ることができるようになっております。大規模自然災害発生時に設置する全社災害対策本部ではこのポータルサイトを使い、情報整理や従業員の安否確認において、迅速で確実な対応ができるようになっております。 (5) 危機管理(クライシスマネジメント)の体制当社グループでは災害が現実に発生した場合に備えるため、BCP基本方針書を制定しており、その基本的な方針を次のとおりとしております。 ①災害時においては、全従業員・家族・お客様の安全確保を最優先して対応する。 ②社会インフラを支える企業としての社会的責任に鑑み、災害からの早期復旧・復興に貢献する。 ③お客様及び当社事業への影響を最小限に留める。 また、災害に対する事業継続についての方針・施策を審議・決定する機関として、常務会メンバーで構成され、社長を委員長とするBCM委員会を設置しております。BCM委員会は内部統制推進部を事務局として年2回開催されており、委員会に属する推進会議や連絡会の場を通じてBCPの策定や維持・更新、対策の実施や点検・改善、取組みを浸透させるための教育・訓練を実施しております。 災害が現実に発生した場合には、社長を本部長とする全社災害対策本部が設置され、災害発生時の初動フェーズから復旧フェーズに至るまでチームごとに分担を決めて対応する仕組みになっております。
FY2022|7,326 文字
2 【事業等のリスク】(1) リスクマネジメントの体制当社グループでは、下図のとおりスリーラインモデルによるリスクマネジメント体制を構築しております。工場や関係会社を含む事業部門(第1ライン)では、リスク統制自己評価制度(Control Self-Assessment = CSA)を導入し、各部門が自らのリスクの抽出、評価、コントロールを実施しており、スタッフ部門(第2ライン)は第1ラインのリスクコントロールをサポートしております。更に内部監査部門(第3ライン)は定期的な監査の実施により、第1ラインのCSAのサイクルや第2ラインのサポートが有効に機能しているかを検証します。この内部監査によるCSAの状況が随時、常務会・取締役会及び主要な当社経営層に報告されております。また、リスクマネジメントを統括する内部統制推進部がCSAによるリスク情報と第2ラインの管轄するリスク情報を集約して、経営層が審議すべき全社重要リスクを取りまとめ、リスクマネジメント委員会の審議を経て経営層に上程することにより、経営層が全社重要リスクの審議と決定に関与する仕組みになっております。更にグループガバナンスを向上させるため、グループ会社内部統制委員会を年2回開催し、各社のCSAの状況報告を受けるとともに当社グループ全体の重要リスク情報を共有しております。 リスクマネジメントに関連する部署として、内部統制推進部は平時のリスクマネジメントに加えて有事の発生に対応するためのBCM委員会を管掌しており、リスクが発現した場合に備えるBCP(事業継続計画)を策定し、グループ全体への浸透を推進しております。またリスクマネジメントの重要な位置づけとしてコンプライアンスを司る総務・法務部をガバナンス本部内に集約しております。 なお、上記体制図及び組織図に示す「リスクマネジメント委員会」と「グループ会社内部統制委員会」は、管理部門全般を管掌する取締役兼専務執行役員がそれぞれの委員長として統括しております。(注)BCM = Business Continuity Management(事業継続マネジメント)BCP = Business Continuity Plan(事業継続計画) (2) リスクマネジメント体制の運用第1ラインのCSAはすべての部門において各年度末にリスクやそのコントロールの見直しが行われ、その結果を踏まえた翌年度のリスクマネジメント確認表が作成されます。なお、リスクの抽出にあたっては、網羅性を確保する観点から120項目にわたるリスク事例表を参考にしており、各部門で抽出された重要なリスクは「影響度」と「発生可能性」の二軸で評価されております。 第1ラインのCSAによる各部門の重要リスク情報は、事業グループ単位のリスクディスカッションを経て内部統制推進部に集約され、内部統制推進部は第1ラインのリスク情報と第2ラインのリスクコントロール状況を加味し、全社的に認識すべき重要リスクの一覧表を作成します。この重要リスク一覧表は、常務会構成員によるグループディスカッション及び会長、社長の指示を経てリスクマネジメント委員会の議題として提出されます。スタッフ部門長によって構成されるリスクマネジメント委員会は年2回開催されており、重要リスク一覧表をベースに事業リスクの評価とコントロール方法が審議されます。その結果は常務会、取締役会に報告され、経営層はそれらのリスクマネジメントについて議論する仕組みとなっております。 (3) 重要な事業リスク上記の経営層による議論の結果、当社グループは、本有価証券報告書に記載している事業のうち、投資者の判断に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスク事象は下記のとおりと考えております。重要なリスク事象を抽出にあたっては、発生可能性よりも影響度の大きさを優先しておりますが、必ずしも重大な影響を及ぼすと判断できないものにつきましても積極的な情報開示の観点から記載しております。これらのリスクの内容とシナリオ及び対応策については、適宜取りまとめて下記(4)「重要な事業リスクの内容と対応策」に記述しております。 (4) 重要な事業リスクの内容と対応策上記のリスク事象に関するリスクシナリオと対応策は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ①環境規制・気候変動に関するリスク(リスク事象一覧表 項番1関連) 影響度:大 発生可能性:高リスクの内容とシナリオ各種環境法令違反、環境規制への不適合が生じた場合や、気候変動に対応するための製品開発や取組みについて企業としての明確な方向性を示せない場合には、地域社会や製品市場のみならず資本市場の大きな信用失墜を招き、受注機会の喪失、資本調達の制限、株価の低迷等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループではサステナビリティ経営会議で経営層が方向性を議論し、サステナビリティ推進部が主導して環境ドメイン製品への注力、環境負荷低減に向けたインターナルカーボンプライシングの運用、生産拠点での再エネ調達等を推進し、これらのリスクに対応しております。またこれらの取り組みはTCFD提言に基づいた情報開示を推進しており、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題(2)会社の対処すべき課題 ②中期経営計画2024 ⅱ基本方針2.サステナビリティ経営(ESG経営)の推進」においてその概略を記載しております。 ②資材調達に関するリスク(同 項番2関連) 影響度:大 発生可能性:高リスクの内容とシナリオ当社グループの製品・システムは多種多様な部品・製品等を使用しており、それらは適切なタイミングで納品される必要がありますが、代替が困難なものもあり、部品不足や取引先の倒産等によりそれらの供給が停滞した場合、出荷や竣工の遅れ等が発生する可能性があります。また当社グループと各種契約を締結している下請企業(サプライヤー)が倒産した場合や不適切な労働慣行等があった場合、当社がそれらの企業との取引において下請法に抵触した場合には、当社グループの社会的信用力が低下し業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループではサプライチェーンの強化を図るため、調達部門において事業部横断的に取引先との更なるパートナーシップ強化を図るなど調達管理の徹底を推進するとともに、電子機器等供給サイクルの短い部品に関しては、将来の供給終了を想定した適正在庫の確保によって、これらのリスクへの対応を行っております。また、部品の仕様標準化を推進することにより可能な限り特定のサプライヤーに依存しない仕組みを整える一方、サプライヤーに対する当社による作業指導の推進によって複数の調達先を確保するなど、安定的な調達活動による部品の確保にも努めるのみならず、サステナブル調達ガイドブックを発行し、人権、環境、法令遵守、労働安全等の取組みを浸透させてまいります。 ③人財に関するリスク(同 項番3、10関連) 影響度:大 発生可能性:高リスクの内容とシナリオ当社グループは、国内外で製品販売、プラント建設工事や保守サービスなど様々な事業を展開しており、それら事業での優位性を確保するためには、多種多様な人財の確保・育成が不可欠です。このような状況下で、定年退職の増加や採用活動の停滞等により必要人財の不足が発生した場合には、負荷の集中により長時間残業が発生し、心身の不調による労働効率の低下が発生するほか、技術・技能の伝承が滞り業界での優位性が低下することにより営業機会の喪失を招き、業績が悪化する可能性があります。リスク対応策当社グループでは65歳定年制へ移行しその処遇制度を改定することによってモチベーションアップを図り、シニア層向け子会社設立によりライフスタイルに合わせた柔軟な勤務形態の選択を可能としております。中間層に対しては年代毎のキャリア採用強化による労務構成の適正化を図り、若手層に対しては将来を見据えた安定的な新卒採用を継続し人財育成を強化するなど、各年代の現状を分析したうえで将来を見据えた人材の確保に努めております。また、健康経営や働き方改革の施策の展開により、従業員の健康維持・増進を図り、RPA等を活用した業務改革による労働時間削減やテレワークの促進をはじめ、有給休暇取得推進や育児・介護支援等の各種制度化など、柔軟な働き方を推進しダイバーシティの実現を図り、更には職場における差別やハラスメントの防止など、人権にも十分に配慮した働きがいのある職場づくりを行うことで、健全な労働環境の確保に努めております。 ④業務上の災害・事故に関するリスク(同 項番4関連) 影響度:大 発生可能性:中リスクの内容とシナリオ当社グループにおいて重篤な労働災害、火災事故や設備トラブルなどの不測の事態が発生し、従業員が被災した場合や生産活動が停止してお客様への納期が遅延した場合、若しくは地域住民の方々に被害を発生させた場合には、当社グループの社会的信用が低下し、生産性の低下に伴い業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは生産拠点における労働安全衛生マネジメントシステム(ISO45001)におけるリスクアセスメントの実施、労働災害の原因分析と再発防止の水平展開、バーチャルコンテンツの活用による安全教育の実施、職場パトロールの定期化などにより労働災害の発生防止に努めるほか、生産設備の計画的なメンテナンスと更新を実施することにより火災、爆発等の未然防止に努めております。 ⑤製品・サービスの品質に関するリスク(同 項番5関連) 影響度:大 発生可能性:高リスクの内容とシナリオ当社グループの電力インフラグループ・社会システムグループにおける製品・サービスの仕様の未達や、産業電子モビリティグループにおけるモータ、電子部品等の汎用製品のリコールや製造物責任につながる品質問題が発生した場合には、製造原価の悪化や損害賠償の発生等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループではこのようなリスクに対応するため、契約前の段階で内在するリスクが特に高いと想定される事案に関して、関係部門の水平連携による事前のリスク抽出と対策検討を実施し、経営層がそれらを把握する制度を構築しており、契約後の製造・施工及びサービスの提供段階では、より一層の品質管理体制を整備し、高い品質水準の確保に努めております。また、製造物責任や製品リコールにつきましては必要な保険に加入し、品質問題が発生した場合の業績及び財政状態への影響を極力減らす対応をしております。 ⑥情報セキュリティに関するリスク(同 項番6、12関連) 影響度:大 発生可能性:中リスクの内容とシナリオ外部からの不正アクセス、コンピューターウイルスの感染に加え、従業員の情報漏洩への危機意識不足、情報システムの不備及びその他不測の事態により社外に機密情報や個人情報が漏洩した場合、及び業務の停止が発生した場合は、営業機会の喪失、損害賠償の発生や社会的信用の失墜等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループではこれらのリスクに対応するため、監視、検知における境界対策、ウイルス対策、教育などの人的対策といった「多層防御」を念頭に置いて諸施策を実施しております。保有する個人情報や当社グループの技術・営業等の事業に関する機密情報等につきましては社内規程の整備と実施の徹底、各種セキュリティ管理システムを導入し、不審メール訓練やe-learningの実施など社内教育等を通じて防御意識の向上を図るとともに、新型コロナウイルスの影響により増加した社外へ持ち出すパソコンの暗号化の徹底、管理基準に基づく情報機器持ち出し台帳管理の徹底等の対策も実施しております。 ⑦パンデミック発生のリスク(同 項番7関連) 影響度:大 発生可能性:高リスクの内容とシナリオ新型コロナウイルス等によるパンデミックの発生は、従業員の健康被害、通勤の制限、生産の遅延や停止、調達品の供給不足の要因となり、生産性の低下、受注機会の喪失等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、新型コロナウイルス対策行動指針を策定し、従業員の安全衛生を第一とした感染防止を意識した行動を継続するとともに同指針に従い操業を継続する等により、事業活動への影響の低減を図っております。また、海外拠点においても各国の政府方針に従った感染防止行動基準を策定し、在宅勤務や輪番出勤の導入、Webコミュニケーションツールの導入加速により、従業員の安全衛生と事業継続の両立を図っております。 ⑧自然災害発生のリスク(同 項番9関連) 影響度:大 発生可能性:中リスクの内容とシナリオ自然災害の激甚化により各種事業活動に支障をきたすリスクは一般に広く認識されているところであり、特に当社グループの主要な製造拠点は関東から東海地方の南海トラフ地震の想定被災地域あるいは沿岸地域等に存在しているため、大規模な地震が発生し津波・液状化等による重大な損害を受け、生産設備の稼働が困難になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは災害に対する事業継続についての方針・施策を審議・決定する機関として、BCM委員会を設置しており、経営レベルの戦略的な活動と位置づけ、BCPの策定や維持・更新、対策の実施や点検・改善、取組みを浸透させるための教育・訓練を推進しております。また、当社グループの国内外各拠点で防災対策・防災訓練を実施するとともに、製造拠点での災害発生も想定したBCPの構築を推進しており、今後サプライチェーンも含めたBCP構築を目指してまいります。 ⑨コンプライアンスに関するリスク(同 項番11、13、15関連) 影響度:大 発生可能性:低リスクの内容とシナリオ当社グループでは、国内外の法令、慣習その他すべての社会規範を遵守して事業活動を行っておりますが、それらに反する事象が発生した場合、法的制裁や社会的信用の失墜に伴う受注機会の減少により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 リスク対応策当社グループでは、過去に発生させた独禁法違反等の再発防止をはじめ、今後決して法令違反を起こさないことを最重要の経営課題としており、総務・法務部を事務局とするコンプライアンス委員会の下、グループすべての従業員に対して「企業行動規準」の周知徹底を図っております。更に各職場へのコンプライアンスマネージャの配置、通報制度の設置など、違法行為や不適切行為の防止及び早期解決を図る枠組を整備しており、階層別・職種別などの各種コンプライアンス研修においては、独禁法、下請法、建設業法、個人情報保護法などの法令や、贈収賄の防止など、幅広くコンプライアンス・倫理に対する意識・知識の向上を図っております。更に生産部門においては品質検査データの不正を防止するため品質不正防止ワーキンググループを設け、各部門の自主点検と品質管理部による監査の実施と啓発活動により、不正発生の芽を摘み取る活動を実施しております。 ⑩海外事業運営に関するリスク(同 項番16、17関連) 影響度:大 発生可能性:低リスクの内容とシナリオ当社グループでは、中国、東南アジア、インド、米国、欧州等に生産拠点や営業拠点を有しておりますが、各国若しくは地域の金融不安、政情不安、大規模災害の発生といったいわゆるカントリーリスクによって、当社の事業活動や従業員の安全に影響が及ぶ可能性があります。また当社グループによる人種、民族、国籍などに基づく差別的な行為や、生産拠点における児童労働、強制労働などの人権に反する行為があった場合には、社会的な信用の失墜による受注機会の喪失によって当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策当社グループでは、海外地域別の統括会社と各事業グループが協調して構築している社内外のネットワークを通じて情報を管理し、カントリーリスクの発生に対しては人命最優先で対応することとしております。また本社コンプライアンス通報窓口に海外拠点からの通報を可能にしていることに加え、中国及び東南アジアの一部の現地法人では独自の通報窓口を設置することにより、不適切な行為の早期発見、早期是正に取り組んでおります。 (5) 危機管理(クライシスマネジメント)の体制当社グループでは災害が現実に発生した場合に備えるため、事業継続計画(BCP)基本方針書を制定しており、その基本的な方針を次のとおりとしております。 ①災害時においては、全従業員・家族・お客様の安全確保を最優先して対応する。 ②社会インフラを支える企業としての社会的責任に鑑み、災害からの早期復旧・復興に貢献する。 ③お客様及び当社事業への影響を最小限に留める。 また、災害に対する事業継続についての方針・施策を審議・決定する機関として、常務会構成員による、社長を委員長とするBCM委員会を設置しております。BCM委員会は年2回開催されており、委員会に属する推進会議や連絡会の場を通じてBCPの策定や維持・更新、対策の実施や点検・改善、取組みを浸透させるための教育・訓練を推進しております。 災害が現実に発生した場合には、社長を本部長とする全社災害対策本部が設置され、災害発生時の初動フェーズから復旧フェーズに至るまでチームごとに分担を決めて対応する仕組みになっております。
FY2021|9,271 文字
2 【事業等のリスク】当社グループでは、2018年度より工場や関係会社を含む事業部門ごとにリスク統制自己評価制度(Control Self-Assessment = CSA)を導入しており、内部監査部門は各事業部門のCSAを検証することに加え、独自のリスク監査を実施しております。この内部監査による各事業部門のリスクマネジメントの状況は随時、常務会・取締役会及び主要な当社経営層に報告されております。更に当社では各事業部門のCSAに加えて、グループ全体で考えるべき重要な事業リスクを抽出・評価し、適切にコントロールする全社統合リスクマネジメント体制(Enterprise RiskManagement = ERM)を構築することが重要であると考え、2020年4月に内部統制推進本部リスクマネジメント部を設立するとともに、内部統制推進本部長を委員長とするリスクマネジメント委員会を設置しました。リスクマネジメント委員会では、リスクマネジメント部によって抽出された重要な事業リスクの評価とコントロール方法を、委員を構成する全社スタッフ部門長が審議のうえ経営層に報告し、経営層は常務会、取締役会等の場でそれらのリスクについて議論する仕組みとなっております。またグループガバナンスを向上させるため、リスク統制自己評価を実施する関係会社の範囲を拡大するとともに、新たに内部統制推進本部長を委員長とするグループ会社内部統制委員会を設置して当社グループ重要リスク情報の伝達と共有を行うなど、内部統制の強化を図りました。(下図参照) このような体制の下で当社経営層による重要な事業リスクに関する議論を実施した結果、本有価証券報告書に記載している当社グループ事業のうち、投資者の判断に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクは、以下のようなものであると考えております。なお、発生可能性よりも影響度の大きさを優先して重要なリスクを抽出しておりますが、必ずしも重大な影響を及ぼすと判断できないものにつきましても積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業グループにおけるリスク1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)会社の対処すべき課題②重点施策及び対処すべき課題 においてご説明している4つの事業グループにおける主要なリスクは以下のとおりであります。①電力インフラグループにおけるリスク国内外の電力事業者等に各種発電・変電・送配電システムを提供する当事業グループは、経済市況や電力事業者等の投資動向により受注機会が減少した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、水力発電などの大型案件につきましては契約期間が長期に及ぶため、仕様の変更による建設コストの増加、資材価格・人件費の高騰、工程遅延・中断等が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当事業の市場動向や顧客の投資計画を入念に見定めるほか、大型案件につきましては事前審査を徹底したうえで、法務部門、財務部門及び事業部門をはじめとした全社的なモニタリングを行い、プロジェクト管理を強化することによりこれらのリスクに対応しております。②社会システムグループにおけるリスク国内外の電力事業者から送られてくる電力を使って社会インフラを国民に提供する官公庁や企業に発変電システム、監視制御システム、無停電電源装置などを提供する当事業グループは、経済市況や公共投資、民間設備投資の動向等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、特に海外の電鉄事業においては、資材価格・人件費等の高騰、人財の流出、工程遅延・中断等が発生し、当初想定できなかった建設コストが大幅に増加する可能性があります。当社グループでは、海外大型案件の受注に際しては事前審査を徹底し、契約条件、物価変動リスク、為替リスク等を考慮した見積原価の精査を実施するとともに、経験豊富なプロジェクトマネージャの配置や人財のモチベーション向上を図るなど、人財リソースの拡充によってこれらのリスクに対応しております。③産業電子モビリティグループにおけるリスク産業用モータ・インバータ等の電気自動車(EV)・電動力応用事業につきましては、世界経済市況や民間設備投資の動向等により製品需要が左右され価格が変動します。また、主に半導体製造装置メーカに提供している真空コンデンサ等の電子機器事業、自動車メーカに提供している自動車試験装置等の動力計測システム事業につきましても、それぞれ半導体製造装置メーカ、自動車メーカの設備投資動向によって製品需要と価格が影響を受けますので、これらの要因により事業環境が悪化すると、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に当社グループが成長事業と位置づけ事業展開しているPHEV・EV用のモータ・インバータ事業につきましては、2020年度に甲府、名古屋に新工場を稼働させ、2021年9月には中国・杭州の工場を稼働予定とするなど、積極的な量産・出荷体制を整えつつありますが、世界経済市況の急激な悪化や自動車メーカの搭載車種の需要動向により投資に対して期待した回収が見込めない場合、収益に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、定期的に世界経済市況を評価しつつお客様の設備投資動向をいち早く見極め、製品需要状況に合わせた設備投資計画や生産計画を柔軟に修正する等の対策を実施することで、これらのリスクに対応しております。④フィールドエンジニアリンググループにおけるリスク当事業は国内外のお客様の電気設備等の保守、点検サービス、修繕等のメンテナンス業務及び運転維持管理業務が中心であり、これらの作業は安全品質確保に努め万全を期して実施しておりますが、万が一、作業員の人為的ミス等により重大な人身事故や停電事故等が発生し、社会インフラの停止による住民へのご迷惑やお客様等に経済的な損失を発生させた場合には、社会的信用の失墜による取引停止や損害の補償が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、「社長品質方針」「社長安全衛生管理方針」のもと、従業員等への各種法令、品質マネジメントシステム、社内基準の遵守を徹底し、安全・品質教育を定期的に実施することでこれらのリスクに対応しております。 (2) 事業運営におけるリスク①コンプライアンスに関するリスク当社グループでは、国内外の法令、慣習その他全ての社会規範を遵守して事業活動を行っておりますが、それらに反する事象が発生した場合、法的制裁や社会的信用の失墜に伴う受注機会の減少により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、過去に発生させた独禁法違反等の再発防止をはじめ、今後決して法令違反を起こさないことを最重要の経営課題としており、法務部を事務局とするコンプライアンス委員会の下、スタッフ部門が協調して各職場へのコンプライアンスマネージャの配置やコンプライアンスに関する通報制度の設置など、違法行為や不適切行為の防止及び早期解決を図る体制を整備しております。また、毎年グループ会社を含めて実施している階層別・職種別などの各種コンプライアンス研修や、営業部門をはじめとした各職場でのコンプライアンスに関するディスカッションを通じて、独禁法、下請法、建設業法などの法令や、贈収賄の防止など、幅広くコンプライアンス・倫理に対する意識・知識の向上を図るなど、コンプライアンスリスクに対応しております。②人財に関するリスク当社グループは、国内外で製品販売、プラント建設工事や保守サービスなど様々な事業を展開しており、それら事業での優位性を確保するためには、さまざまな差別化された製品・サービスと、それらを生み出す人財の確保・育成は不可欠です。このような状況下で、定年退職の増加や採用活動の停滞等により人財の減少が発生した場合には、技術・技能の伝承が滞り業界での優位性が低下することにより、業績が悪化する可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対応するため、シニア層に対しては65歳定年制へ移行しその処遇制度を改定することによってモチベーションアップを図り、シニア層向け子会社設立によりライフスタイルに合わせた柔軟な勤務形態の選択を可能とし、中間層に対しては年代毎のキャリア採用強化による労務構成の適正化を図り、若手層に対しては将来を見据えた安定的な新卒採用を継続し人財育成を強化するなど、各年代の現状を分析したうえで将来を見据えた適切な対策を実施しております。また、健康経営や働き方改革の施策の展開により、従業員の健康維持・増進を図り、RPA等を活用した業務改革による労働時間削減やテレワークの促進をはじめ、有給休暇取得推進や育児・介護支援等の各種制度化など、柔軟な働き方を推進しダイバーシティの実現を図り、更には職場における差別やハラスメントの防止など、人権にも十分に配慮した働きがいのある職場づくりを行うことで、人財の確保に努めております。③製品・サービスの品質に関するリスク当社グループの電力インフラグループ・社会システムグループにおける製品・サービスの仕様の未達や、産業電子モビリティグループにおけるモータ、電子部品等の汎用製品のリコールや製造物責任につながる品質問題が発生した場合には、製造原価の悪化や損害賠償の発生等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこのようなリスクに対応するため、契約前の段階で内在するリスクが特に高いと想定される事案に関して、関係部門の水平連携による事前のリスク抽出と対策検討を実施し、経営層がそれらを把握する制度を構築しており、契約後の製造・施工及びサービスの提供段階では、より一層の品質管理体制を整備し、高い品質水準の確保に努めております。また、製造物責任や製品リコールにつきましては必要な保険に加入し、品質問題が発生した場合の業績及び財政状態への影響を極力減らす対応をしております。④情報セキュリティに関するリスク不正アクセス、コンピューターウイルスの感染、情報漏洩への危機意識不足、情報システムの不備及びその他不測の事態により社外に機密情報が漏洩した場合は、業務活動の停止、損害賠償や社会的信用の失墜等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対応するため、監視、検知における境界対策、ウイルス対策、教育などの人的対策といった「多層防御」を念頭に置いて諸施策を実施しております。保有する個人情報や当社グループの技術・営業等の事業に関する機密情報等につきましては社内規程の整備と実施の徹底、各種セキュリティ管理システムを導入し、不審メール訓練やe-learningの実施など社内教育等を通じて防御意識の向上を図るとともに、新型コロナの影響により増加した社外へ持ち出すパソコンの暗号化の徹底、管理基準に基づく情報機器持ち出し台帳管理の徹底等の対策も実施しております。⑤業務上の災害・事故に関するリスク当社グループにおいて重篤な労働災害、火災事故や設備トラブルなどの不測の事態が発生し、従業員が被災した場合、生産活動が停止してお客様への納期が遅延した場合、若しくは地域住民の方々に被害を発生させた場合には、当社グループの生産性、業績及び財政状態並びに社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対応するため、生産拠点における労働安全衛生マネジメントシステム(ISO45001)におけるリスクアセスメントの実施、過去に発生させた事故の教訓を活かした安全教育や職場パトロールの定期化などにより労働災害・事故の発生防止に努めるほか、損害保険の付保により万一の災害発生に備えております。⑥海外事業運営に関するリスク当社グループでは、中国、東南アジア、インド、米国、欧州等に生産拠点や営業拠点を有しておりますが、各国若しくは地域の金融不安、政情不安、大規模災害の発生といったいわゆるカントリーリスクによって、当社の事業活動や従業員の安全に影響が及ぶ可能性があります。また当社グループによる人種、民族、国籍などに基づく差別的な行為や、生産拠点における児童労働、強制労働などの人権に反する行為があった場合には、社会的な信用の失墜による受注機会の喪失によって当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対応するため、海外戦略部門がグローバルに社内外のネットワークを構築して統括して情報を管理し、カントリーリスクの発生に対しては人命最優先で対応することとしております。また本社コンプライアンス通報窓口に海外拠点からの通報を可能にしていることに加え、中国及び東南アジアの一部の現地法人では独自の通報窓口を設置することにより、不適切な行為の早期発見、早期是正に取り組んでおります。⑦資材調達に関するリスク当社グループの製品・システムは多種多様な部品・製品等を使用しており、それらは適切なタイミングで納品される必要がありますが、代替が困難なものもあり、部品不足や取引先の倒産等によりそれらの供給が停滞した場合、出荷や竣工の遅れ等が発生する可能性があります。また当社グループと各種契約を締結している下請企業が倒産した場合や、当社がそれらの企業との取引において下請法に抵触した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではサプライチェーンの強化を図るため、資材部門において事業部横断的に取引先との更なるパートナーシップ強化を図るなど調達管理の徹底を推進するとともに、電子機器等供給サイクルの短い部品に関しては、将来の供給終了を想定した適正在庫の確保によって、これらのリスクへの対応を行っております。また、部品の仕様標準化を推進することにより可能な限り特定のサプライヤーに依存しない仕組みを整える一方、サプライヤーに対する当社による作業指導の推進によって複数の調達先を確保するなど、安定的な調達活動による部品の確保にも努めております。⑧環境管理に関するリスク当社グループでは新たな「中期経営計画2024」に示すとおりESG経営を標榜しており、環境管理に関しては数値目標及びその前提となる企業としての明確な方向性を示せない場合には、製品市場のみならず資本市場の大きな信用失墜を招き、受注機会の喪失、資本調達の制限、株価の低迷等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは2018年度に第一次明電環境ビジョンを策定しているほか、2021年度の組織編成においてESG推進室を設置し、ESG方針としての環境ドメイン製品への注力、環境負荷が低い事業体制の構築へ向けて努力することでこれらのリスクに対応しております。⑨保有資産の価値変動に関するリスク当社グループでは、有価証券等の金融資産を保有しているため、時価の変動によって評価損が発生する可能性があり、事業用の資産や企業買収の際に生じるのれんなど様々な有形・無形資産の保有につきましても、今後の経営環境の変化に伴ってこれらの資産の収益性が低下し投資額の回収が見込めなくなった場合には、その回収可能性を踏まえて減損損失を計上するため、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対応するため、政策保有株式を含む金融資産のポートフォリオを適宜精査するほか、海外の事業投資につきましてはスタッフ部門を含めた事前審査において市場成長率、現地雇用情勢、許認可法令の調査など多方面からの確認を行い、将来の事業計画の変動を最小限に抑えることによって、将来の大幅な損失の回避を図っております。 (3) 外部環境変化のリスク①自然災害の発生自然災害の激甚化により各種事業活動に支障をきたすリスクは一般に広く認識されているところであり、特に当社グループの主要な製造拠点は関東から東海地方の南海トラフ地震の想定被災地域あるいは沿岸地域等に存在しているため、大規模な地震が発生し津波・液状化等による重大な損害を受け、生産設備の稼働が困難になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこのようなリスクに対応するため、災害に対する事業継続についての方針・施策を審議・決定する機関として、BCM委員会を設置しており(BCM:Business Continuity Management)、経営レベルの戦略的な活動と位置づけ、BCPの策定や維持・更新、対策の実施や点検・改善、取組みを浸透させるための教育・訓練などに取り組んでおります。また、当社グループの国内外各拠点で防災対策・防災訓練を実施するとともに、製造拠点での災害発生も想定したBCPの構築を推進しており、今後サプライチェーンも含めたBCP構築を目指してまいります。②世界経済の動向当社グループが事業活動を行っている日本、アジア、アメリカ、その他の市場において、景気後退により民間設備投資が減少した場合や公共事業の削減が行われた場合には、受注機会の減少により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、販売各国の経済・社会情勢の動向を注視しつつ受注活動や投資活動を機動的に行っていくことでこのようなリスクに対応しております。③法令、規制動向の変化当社グループでは、日本国内のほか諸外国に製造・販売拠点等を有しております。各市場においては、各国の法律・規制等の変更により、適時に対応することが困難な場合には受注あるいは生産活動等に支障が生じる場合があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは国内のみならず一部海外にも法務要員を配置して法務部門の人員強化を図っており、各国の法令改正等に適時に対応することにより、これらのリスクに対処することとしております。④急速な技術革新当社グループは新製品、新技術の研究開発に積極的に投資をしておりますが、特に車の電動化・デジタル化、IoT、AI技術に対応した研究開発につきましては競合他社との競争も非常に激しい状況となっております。これらの開発が計画どおり進まず市場への投入が遅れた場合や競合他社が優れた技術を市場に投入した場合には、市場競争力を失い、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは市場の動向を常に注視し、マーケティングを強化して研究開発の質や開発スピードを強化して取り組んでおり、各開発案件の進捗についてレビューできる体制をとり、市場との整合性を適宜モニタリングしております。また、外部とのパートナーシップを強化し、相互の技術の強みを活かした新技術や新たな価値を創造することでこれらのリスクに対応しております。⑤金利の変動当社グループの借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債は、2021年3月末時点で47,598百万円(総資産の17.1%)であり、今後の市場金利の動向によっては利息支払額の増減によって当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、将来見通しを含めた金利動向を定常的に予測し、適時に資金調達を行うことでこれらのリスクに対応しております。 (4) その他のリスク(提出日現在情報を記載しております)①新型コロナウイルス新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、当社グループにおいても中国、ASEAN及びインドをはじめとする海外拠点にも生産停止、部品調達の遅延、売上延期等の影響を及ぼしました。当社グループは、新型コロナウイルス感染予防のための出勤率抑制など働き方の見直しをはじめとした各種施策、及び業績への影響を極力抑えるための費用抑制策などを展開してまいりましたが、当連結会計年度連結業績への新型コロナウイルスの影響は極めて大きく、前連結会計年度比で減収減益となりました。新型コロナウイルスへの具体的な対策としましては、「新型コロナウイルス対策行動指針」を策定し、従業員の安全衛生を第一とした感染防止を意識した行動(3密の回避、工場地区以外の出社者7割削減)を継続するとともに、国内の全工場は同指針に従い操業を継続する等により、事業活動への影響の低減を図っております。また、海外拠点においても各国の政府方針に従い、それぞれ「感染防止行動基準」を策定し、在宅勤務や輪番出勤の導入、Webコミュニケーションツールの導入加速により、従業員の安全衛生と事業継続の両立を図っております。世界的な人の移動につきましては制限が長期化すると見込んでおりますが、更なるWebコミュニケーションツールの活用により、「新しい日常」に向けた契機と捉え、新たな働き方を推進してまいります。なお、2021年5月13日発行の当社決算短信において開示した2022年3月期の業績見通しは、新型コロナウイルスの影響が依然として一定程度は残るという想定で算定したものとなっております。②重要な訴訟等当社グループの事業活動に関連して、様々な事由により訴訟その他の請求が提起される可能性があり、その内容によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社は、2018年1月31日に、連結子会社であるPRIME MEIDEN LIMITED(以下「PML社」)に関し、PCI Limitedほか6名のPML社少数株主から、会社価値を棄損し株主に損害を与えた等として、12,597百万インドルピー(約217億円(2018年2月1日適時開示時点))の賠償を求める仲裁申立てを受けておりましたが、2020年10月24日にPML社少数株主からの請求を全て棄却する仲裁判断を受領しました。なお、2021年1月29日に、シンガポール高等裁判所より、PML社少数株主からの同仲裁判断の一部取消を求める以下の申立を受理した旨の連絡を受領しましたが、2021年6月15日に、シンガポール国際商事裁判所より、当該申立てを棄却する判決を受領しました。現時点において、本判決が当社の業績に与える影響は軽微であると考えております。
FY2019|2,385 文字
2 【事業等のリスク】「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(平成31年1月31日内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(31)の規定を当事業年度に係る有価証券報告書から適用しております。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 受注競争の激化当社グループでは、国内外で製品販売、EPC(Engineering, Procurement and Construction)や保守サービスなど様々な事業を展開しており、全ての事業において競合先との競争があります。特に海外競合先の安価な製品の市場参入などにより、売上高をはじめとした業績に影響を及ぼす可能性があります。(2) 海外プラント案件の想定外の採算悪化当社グループは、アジアとアメリカを中心とする海外市場における事業の拡大を図っております。それぞれの国や地域において、テロや政情悪化、商習慣の相違等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、東南アジアで多くのプラント案件を手掛けております。仕様変更や追加工事、下請業者やサプライヤーの経営悪化、納期遅延のリスクについて事前の対策は検討しておりますが、これらの要因により原価悪化や工期遅延によるペナルティが発生する可能性があります。(3) 保有資産価値の変動当社グループは有価証券等の金融資産を保有しており、時価の変動によって評価損が発生する可能性があります。また、事業用の資産や企業買収の際に生じるのれんなど様々な有形・無形資産を保有しており、今後の経営環境の変化に伴ってこれらの資産の収益性が低下し投資額の回収が見込めなくなった場合には、その回収可能性を踏まえて減損損失を計上するため、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 品質問題当社グループでは、製造・販売する製品について品質管理体制を整備し、高い品質水準の確保に努めております。また、製造物賠償責任やリコールについては必要な保険に加入しております。しかしながら、予期せぬ事情により大規模なリコールや製造物賠償責任につながるような大きな品質問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(5) 重要な訴訟等当社グループの事業活動に関連して、様々な事由により、当社グループに対して訴訟その他の請求が提起される可能性があり、その内容によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社は、当社インド子会社のPrime Meiden Limitedに関し、PCI Limitedほか6名のインド少数株主から、2016年6月1日に締結した株式買取及び株主間契約(以下契約書)に関し、当社に契約違反等があり会社価値を毀損し株主に損害を与えた等として、13,083百万インドルピー(約209億円(2019年3月末為替レートで換算))の金銭を要求する仲裁の申立を受けております(2018年1月31日付、シンガポール国際仲裁センターの仲裁廷にて受理)。本申立の内容は契約書に則っておらず根拠のない不適切なものであり、早期の仲裁申立棄却に向け真摯に対応しております。現時点において、本仲裁が当社の連結業績に与える影響等はないものと考えております。(6) 災害当社グループでは、各拠点で防災対策を実施しておりますが、当社の主要な製造拠点は関東から東海地方の南海トラフ地震の想定被災地域あるいは沿岸地域等に存在しているため、大規模な地震が発生し津波・液状化等による重大な損害を受け、稼働が困難になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) その他①経済の動向当社グループが事業活動を行っている日本、アジア、アメリカ、その他の市場において、景気後退により民間設備投資が減少した場合、また、公共事業の削減が行われた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。②法律・規制の変更当社グループでは、日本国内のほか諸外国に製造・販売拠点等を有しております。各市場においては、下記のような各国の法律・規制等の変更により、完全には回避することが困難なリスクが存在しており、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。③為替相場の変動当社グループは、海外事業の拡大をはかっており、為替相場の変動リスクを軽減させるための施策を実行しておりますが、急激な為替相場の変動が生じた場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。④資材価格の変動原材料の価格が高騰した際に、製品価格に反映することが困難な場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑤金利の変動当社グループの借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債は、2019年3月末時点で39,522百万円(総資産の14.9%)であり、今後の市場金利の動向によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑥情報漏洩当社グループの保有する個人情報や当社グループの技術・営業等の事業に関する機密情報等については社内規程の整備やその徹底を通じて万全を期しておりますが、コンピューターウイルスの感染や不正アクセスその他不測の事態により、社外に漏洩した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
FY2018|1,765 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経済の動向当社グループが事業活動を行っている日本、アジア、アメリカ、その他の市場において、景気後退により民間設備投資が減少した場合、また、公共事業の削減が行われた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(2) 法律・規制の変更当社グループでは、日本国内のほか諸外国に製造・販売拠点等を有しております。各市場においては、下記のような各国の法律・規制等の変更により、完全には回避することが困難なリスクが存在しており、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。・輸入規制や関税率の引き上げ等・各国の国内及び国際間取引に係る租税制度の変更等・地域的な雇用環境の変化、労働関連法令の改正等(3) 海外事業当社グループは、アジアとアメリカを中心とする海外市場における事業の拡大を図っております。海外事業においては、それぞれの国や地域において、テロの発生及び政情悪化、商習慣の相違等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(4) 為替相場の変動当社グループは、海外事業の拡大をはかっており、為替相場の変動リスクを軽減させるための施策を実行しておりますが、急激な為替相場の変動が生じた場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(5) 資材価格の変動原材料の価格が高騰した際に、製品価格に反映することが困難な場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(6) 金利の変動当社グループの借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債は、平成30年3月末時点で40,104百万円(総資産の15.2%)であり、今後の市場金利の動向によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(7) 保有資産価格の変動有価証券等の金融資産を保有しているため、時価の変動により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 品質問題当社グループでは、製造・販売する製品について品質管理体制を整備し、高い品質水準の確保に努めております。また、製造物賠償責任については必要な保険に加入しております。しかしながら、予期せぬ事情により大きな品質問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 情報漏洩当社グループの保有する個人情報や当社グループの技術・営業等の事業に関する機密情報等については社内規程の整備やその徹底を通じて万全を期しておりますが、コンピューターウイルスの感染や不正アクセスその他不測の事態により、社外に漏洩した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(10) 重要な訴訟等当社グループの事業活動に関連して、様々な事由により、当社グループに対して訴訟その他の請求が提起される可能性があり、その内容によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(11) 災害当社グループでは、各拠点で防災対策を実施しておりますが、拠点のいずれかが大規模災害により被災し、稼働が困難になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 減損処理の影響当社グループは、事業用の資産や企業買収の際に生じるのれんなど様々な有形・無形固定資産や繰延税金資産等を計上しております。これらの資産については、今後の業績計画との乖離や時価の下落等によって期待されるキャッシュ・フローが生み出せない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(13) 退職給付債務当社グループの年金資産の運用利回りが低下した場合、退職給付債務を計算する前提となる基礎率に変更がある場合、及び退職給付制度の変更がある場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
FY2017|1,749 文字
4 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経済の動向当社グループが事業活動を行っている日本、アジア、アメリカ、その他の市場において、景気後退により民間設備投資が減少した場合、また、公共事業の削減が行われた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(2) 法律・規制の変更当社グループでは、日本国内のほか諸外国に製造・販売拠点等を有しております。各市場においては、下記のような各国の法律・規制等の変更により、完全には回避することが困難なリスクが存在しており、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。・輸入規制や関税率の引き上げ等・各国の国内及び国際間取引に係る租税制度の変更等・地域的な雇用環境の変化、労働関連法令の改正等(3) 海外事業当社グループは、アジアとアメリカを中心とする海外市場における事業の拡大を図っております。海外事業においては、それぞれの国や地域において、テロの発生及び政情悪化、商習慣の相違等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(4) 為替相場の変動当社グループは、海外事業の拡大をはかっており、為替相場の変動リスクを軽減させるための施策を実行しておりますが、急激な為替相場の変動が生じた場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(5) 資材価格の変動原材料の価格が高騰した際に、製品価格に反映することが困難な場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(6) 金利の変動当社グループの借入金は、平成29年3月末時点で45,366百万円(総資産の18.3%)であり、今後の市場金利の動向によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(7) 保有資産価格の変動有価証券等の金融資産を保有しているため、時価の変動により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 品質問題当社グループでは、製造・販売する製品について品質管理体制を整備し、高い品質水準の確保に努めております。また、製造物賠償責任については必要な保険に加入しております。しかしながら、予期せぬ事情により大きな品質問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 情報漏洩当社グループの保有する個人情報や当社グループの技術・営業等の事業に関する機密情報等については社内規程の整備やその徹底を通じて万全を期しておりますが、コンピューターウイルスの感染や不正アクセスその他不測の事態により、社外に漏洩した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(10) 重要な訴訟等当社グループの事業活動に関連して、様々な事由により、当社グループに対して訴訟その他の請求が提起される可能性があり、その内容によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(11) 災害当社グループでは、各拠点で防災対策を実施しておりますが、拠点のいずれかが大規模災害により被災し、稼働が困難になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(12) 減損処理の影響当社グループは、事業用の資産や企業買収の際に生じるのれんなど様々な有形・無形固定資産や繰延税金資産等を計上しております。これらの資産については、今後の業績計画との乖離や時価の下落等によって期待されるキャッシュ・フローが生み出せない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(13) 退職給付債務当社グループの年金資産の運用利回りが低下した場合、退職給付債務を計算する前提となる基礎率に変更がある場合、及び退職給付制度の変更がある場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。