有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|7,450 文字
3 【事業等のリスク】(1) 当社のリスクマネジメントの体制荏原グループのリスク管理活動を統括し、審議、改善指導・支援を行う機関として、リスクマネジメントパネル(RMP)を設置しています。RMPを中心としたリスクマネジメントの体制は下掲の図のとおりです。RMPは代表執行役社長を議長とし、全執行役により構成しています。また、リスク管理における監督機能を発揮するために非業務執行の取締役が陪席し、必要に応じて助言等を行っています。RMPの審議状況は取締役会に報告され、取締役会が情報を的確に捉えて、監督機能を発揮できる体制を整備しています。あわせて、リスク対応の重要度に応じ全社的に対応が必要な場合には代表執行役社長を本部長とする対策本部を立ち上げ、全社で迅速に報告・連絡・判断をとるようにしています。当社グループの事業活動に関するリスクについては、執行役の職務分掌に基づき各執行役がそれぞれに管理し、重要事項については経営会議で審議します。事業活動を通じたサステナブルな社会・環境の構築にかかるリスクについてはサステナビリティ委員会で審議します。RMPはリスク管理活動を統括し、当社グループ全体のリスク対応体制を整備し、リスク対応活動を支援します。 これらの執行会議体とガバナンス体制の全体像は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」及びウェブサイトを参照ください。https://www.ebara.com/jp-ja/ir/governance/Basic-Policy-and-Framework/ (2)事業継続マネジメント大地震や大規模な感染症などの発生時において、国民の生命・財産にかかわる重要な施設の機能継続や早期復旧を支援するために製品・サービスを提供することは、当社グループの重要な責務であると認識しています。この認識のもと、事業継続マネジメントシステムを構築し、組織体制や計画をまとめています。当該体制においては、代表執行役社長を本部長とした統括本部を設置し、初動活動から事業継続及び事業復旧まで一貫して全社の活動情況を把握し、全社的な指示や情報発信を行っています。「初動活動」においては、地域毎に設置した現地本部が避難、救助、消火等を含む社員等の安全確保や資産の保全に関する活動を指揮します。「事業継続及び事業復旧活動」においては、重要業務の継続及び速やかな復旧を各カンパニーが指揮する体制としています。2024年8月に南海トラフ地震臨時情報が発表されたことを受け、改めて災害対応の重要性を認識するために、国内主要拠点長を対象にシナリオ非提示型の大規模地震対応訓練を実施しました。また、執行役と各カンパニーのRO(Risk Officer)を対象に有事対応能力の強化を目的としたBCP訓練を実施しました。災害対応における優先順位づけの重要性等の気づきを得る一方、本社が被災した際の代替本部への権限移譲が不明確であるなどの課題が明らかとなったことから、当該課題への対応を進めています。 (3)リスク分析と当社グループの重要リスク当社グループの事業等に関するリスクについて、中長期的な社会情勢や市場環境の変動をシナリオプランニングによって分析しています。また、足下の当社グループを取り巻くリスクについては、事業特性に照らし想定し得るリスクの中から当社グループにとっての発生可能性、影響度及び対策後の残存リスクを分析する「全社リスクアセスメント」を3年ごとに実施しており、2025年はその実施年でした。また、近年は社会情勢の変化が著しいため、中間年でもグループ重要リスクを見直すために簡易的なリスクアセスメントの実施方法を検討し、2026年以降に実施することとしました。2025年に実施したリスクアセスメントでは、前回用いたリスク目録に加えて、第三者的視点としてISO 26000(社会的責任)やGRI(Global Reporting Initiative)スタンダード等を参照し、リスクの網羅性を高めた上で、当社グループの事業運営において想定される約110のリスク項目を作成しました。当社グループにとっての影響度と発生可能性がともに大きいもの、さらに対策の十分性を評価した上で、全執行役及びカンパニー企画部門責任者等へのアンケートとヒアリングを行い、グループ重要リスク10項目を特定しました。あわせて、主管部門や報告先執行会議体などのリスク対応体制を再整備し、RMPに報告しました。なお、2025年2月20日に公正取引委員会から下請代金支払遅延等防止法に基づく勧告を受けたことにより、改めて法令遵守の重要性を認識し、コンプライアンスリスクを選定しています。全社共通のグループ重要リスクと、当社が対面している市場別のリスクは、以下の表の通りです。 ① 全社共通のリスク№項目影響度×起こりうる可能性リスク内容当社の対策1人材リスク中×大・事業ごとに求める人材像の多様化・専門化による採用戦略立案及びキャリア展望構築の困難化による、要員計画の未達。・働き方の多様化や部下の成長支援など管理職の負担の急増とマネジメントスキル高度化によるチーム運営の質の低下や離職の増加。・事業別の採用環境に即した統合的採用戦略の再構築と、社内公募制度等の活用によるグループ内人材の最適配置。また、人材の定着・成長を促す処遇制度や教育体系の継続的な強化・見直し。・管理職の負担軽減とマネジメント教育の拡充や心理的安全性の醸成と健全な組織風土の構築。2国際情勢・地政学上のリスク中×中・政治情勢や国際関係の変化に関する戦略的情報の収集・活用体制の未確立による事業への悪影響。・国際機関の影響力低下を背景とした地域紛争の増加及び各国に展開する当社グループ拠点の安全への影響。・政治情勢や国際関係の変化に係る専門的な分析及び事業への影響評価を可能とする体制の構築と経済安全保障施策の推進。・有事に備えたリスクシナリオの策定と、安全確保策の策定。3サプライチェーンリスク中×大・保護主義の高まりや地域紛争の増加による市場アクセスの制限やサプライチェーンの分断・不安定化。・サプライヤの高齢化による事業承継リスク及び中小企業等保護に係る規制強化への対応不足。・当社グループの経済活動が人権問題に波及する認識不足。・サプライヤの地政学的分散や多重化の戦略的実施。事業承継リスクを加味した中長期かつ強靭なサプライチェーンの構築。・人権デュー・ディリジェンス等への対応強化と社内教育の充実。4気候変動・自然災害大×小・当社グループ及び当社製品における脱炭素化への対応遅れによる国際市場での競争力低下及びビジネス機会の喪失。・気象災害の激甚化等の自然災害による当社事業場やサプライチェーンへの直接的な損害の発生。・長期的・多様なシナリオ分析に基づくリスクと機会の予測と対策を実施。→気候関連シナリオ分析については当社ウェブサイト「気候関連開示(TCFD提言)」※1を参照ください。・荏原グループの2050年カーボンニュートラルに向けた施策の着実な推進。→詳細は当社ウェブサイト「荏原グループのカーボンニュートラル」※2を参照ください。・国内地震対策を中心とした事業継続計画から、海外グループ会社を含めたオールハザード型の事業継続計画への転換。5市況等の変化リスク中×中・為替変動や金利上昇等による業績への影響。・半導体産業を始めとしたビジネスサイクルの短期化による需要変動への対応遅れによる市場シェア喪失。・対面市場別5カンパニー制によるリスク分散の継続、及びサービス・ソリューション事業の強化による安定的な収益基盤の拡大。・景気変動に対応した生産体制の構築と意思決定の迅速化。6技術革新・研究開発の失敗大×小・変化の激しい市場環境において、技術革新を支える人材不足や研究開発と事業戦略との連携不足による顧客要求への対応遅延や競争優位性の喪失。・チャレンジ精神に溢れる人材不足による新たな付加価値の創出不全。・研究開発活動に関する知識・ノウハウの形式知化及びAI活用による開発効率と質の向上。事業部門トップとの連携強化。・技術者・研究者のローテーションや社外共創・協業を通じた異文化・価値創造体験を増やし、次代を担う「失敗を恐れない人材」の育成。7サイバーセキュリティリスク中×中・外部からのサイバー攻撃、自社や委託先での人為的過失に加え、自然災害やインフラ障害など不測の事態により、重要な業務やサービスの長時間停止、機密情報・個人情報の漏洩、重要データの破壊・改ざんが発生する可能性、及びサプライチェーン全体に影響が及ぶリスクの誘発。・多層的な技術的防御策の導入、及びISO 27001準拠レベル体制整備とそのPDCAサイクルの定着。・情報セキュリティに関する人材の確保、及び攻撃トレンドの変化(アカウント乗っ取り型攻撃の増加等)に対する継続的な教育と訓練実施による防御力の向上。・グループ社員のセキュリティ・リテラシーの向上。・サプライチェーン管理能力強化8M&Aリスク中×小・デュー・ディリジェンスで買収対象会社の財務状況及び事業運営に重大な影響を及ぼす不適切な事項を発見できないことによる、当社への悪影響。・買収後の統合プロセスの不備・遅滞に伴う、期待したシナジーの未達。・案件実行の迅速化及びM&Aに関する知見の集約と人材育成を図る専門部署の設置。ならびに各領域の専門家による不適切事象の精査。・カンパニーとコーポレートの担当部門間連携による、円滑な統合に向けた推進体制の構築とその進捗の確認。9品質リスク中×小・ベテラン社員の知識・ノウハウに過度に依存した製品開発が続くことで、退職による製品品質への負の影響。・自社基準や組織の論理に基づく判断の恣意性による品質不正の誘発。・過去データやノウハウなどをデジタルで見える化・共有化による品質保証プロセスの変革・技術者倫理教育・ガバナンスの徹底及び、早期の予防・未然防止を徹底する品質重視文化の醸成。10コンプライアンスリスク中×小・法令遵守に対する意識の希薄化や制度の形骸化による当社役員や従業員による重大な法令違反等。損害賠償等による経済的損失、行政処分による受注機会の逸失及び社会的評価の低下。・当社グループに大きな影響を与える法令の整理と主管部門の明確化、ならびに法令変更時等の予兆段階からの把握と影響調査とエスカレーション体制の運用による早期対応の徹底。・部下への適切な指導・監督を可能とする組織体制の適正化、報告・相談が咎められない文化の醸成。 注1.気候関連開示(TCFD提言):https://www.ebara.com/jp-ja/sustainability/think/tcfd/ 2.荏原グループのカーボンニュートラル: https://www.ebara.com/jp-ja/sustainability/environment/carbon-neutrality/ ② 対面市場別リスクセグメント対面市場主要製品主なリスク当社の対策建築・産業建築設備・産業設備 標準ポンプ(陸上ポンプ、水中ポンプ、給水ポンプ)、冷熱機械、送風機・需要増加地域での規制強化と価格競争激化・人口減少地域での建築設備需要減による市場縮小に伴う収益悪化・輸出規制及び制裁への対応を含めたコンプライアンスリスク・製品開発による差別化、S&S事業への注力や業務効率化による競争優位性の確保・グローバル市場でのリソースの戦略的最適化・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施エネルギー石油・ガス電力新エネルギー カスタムポンプ、コンプレッサ・タービン、クライオポンプ・エキスパンダ・石油価格の変動により、急激な需要変動が発生・脱炭素社会への移行により、客先の需要動向が変化・景気後退時に受注量や販売価格が下落し、生産能力の余剰が発生する等、損益を圧迫する一方、景気好転時にはサプライチェーン起因を含む生産能力不足等が生じ、シェアを低下させるリスク・輸出規制及び制裁への対応を含めたコンプライアンスリスク ・水素等、次世代エネルギー関連事業の促進・需要の変化に対し、先行指標の確認等による、高い予測精度での投資計画の策定・実施とリソース管理・需要の変化に対し、リードタイム短縮や設計・製造の自動化等、効率化による損益分岐点の低下・需要の変化に対し、S&S事業比率の上昇による安定収益の確保・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施 インフラ水インフラ カスタムポンプ(農業用ポンプ、排水ポンプ、上下水道ポンプ)、トンネル用送風機・海外市場での規制強化と価格競争激化・公共事業特有のコンプライアンスリスク・製品開発による差別化、S&S事業への注力や業務効率化による競争優位性の確保・グローバル市場へのリソースのシフト・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施環境固形廃棄物処理都市ごみ焼却プラント、産業廃棄物焼却プラント・人口減少と循環経済への移行による焼却処理する廃棄物の減少・労働市場の縮小による、施設オペレーションの人材不足の懸念・公共事業特有のコンプライアンスリスク・リチウムイオン電池の発火等が原因の施設火災・新技術やライフサイクルアセスメント(LCA)などによる差別化、業務効率化による競争優位性の確保・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施・火災の予防および早期検知と拡大防止をソフトとハードの両面で強化精密・電子半導体製造 真空ポンプ、CMP装置、めっき装置、排ガス処理装置 ・半導体需要の変動に伴う、客先の投資・稼働の変化や需給不均衡による収益・シェアへの影響リスク・輸出規制への対応を含めたコンプライアンスリスク・半導体業界の人財獲得競争による人材不足リスク・先行指標の確認等による、高い予測精度での投資計画の策定・実施とリソース管理・リードタイム短縮や設計・製造の自動化等、効率化推進による損益分岐点の低下・S&S事業の拡充による安定収益の確保・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施・人材戦略の再構築及びエンゲージメント向上施策の推進 (4)顕在化したリスクへの対応状況経営に重要な影響を及ぼす恐れのある、全社的に対応が必要な事態が発生した場合には、リスク対応体制として代表執行役社長を本部長とする対策本部を立ち上げ、全社で迅速に報告・連絡・判断ができるようにしています。161期に顕在化したリスク及びその対応としては以下のとおりです。 ① 法令遵守等のコンプライアンスリスクへの対応当社は2025年2月20日に公正取引委員会から下請代金支払遅延等防止法(以下、下請法)に基づく勧告を受けました。下請法やその他関連する法令遵守に向けた再発防止とサプライヤとのより健全な関係構築に向けて「全社公正調達推進プログラム」に注力しました。具体的には、型管理の適正化、取引の適正化(支払遅延、代金減額、買いたたき、受領拒否、割引困難な手形の交付・受取拒否、協議に応じない一方的な代金決定等の防止)、価格転嫁への適正な対応、関連する業務プロセスや社内規程・制度の見直しや整備を実施しています。また、施策の履行状況については、RMPに対し定期的に報告を行い、実効性のあるモニタリング体制を維持しています。下請法(2026年1月より製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律)に関連する法令のみならず、当社グループが遵守すべき最新の法令を把握し、コンプライアンス経営を一層深化させるために、「法令改定対応委員会」を新設しました。法改正情報の早期捕捉および影響分析に基づき、必要に応じてタスクフォースを組織することで、適時適切な法令改正への対策を講じる体制としています。さらに、CRO(Chief Risk Officer)の主導により改正法の法令遵守方針を定め、各事業責任者およびグループ会社への周知徹底と、モニタリングに努めております。 ② 地政学上のリスクへの対応2025年4月から米中経済対立、米国関税政策、その他地政学上の懸念事項に対する、定期的な執行役等による情報共有および対策協議を実施しています。2025年6月のイスラエル・イランの両国間の緊張激化に際しては、駐在員及びその家族の退避方針を検討しました。国際情勢が大きな転換期を迎えるなか、貿易管理部門の機能を拡張し、経済安全保障施策の推進と経済制裁に対するコンプライアンス体制を整備しました。今後はリスクシナリオの策定やサプライチェーンへの影響分析などを通じ、当社グループの事業の戦略的不可欠性・自律性の実現を図っていきます。 ③ 環境及び労働安全における課題への対応2025年に当社事業所内で発生した事故の中には、重大な事態につながりかねない事案も見られました。これを受け、部門横断的な調査および検証を実施した結果、工程の進捗を優先するあまり工事審査の通過自体が目的化し、施工の計画・実施段階における安全意識が希薄化していることが判明しました。安全性の向上に向けた抜本的な改革を実施するため、2026年にEHS(Environment, Health & Safety:環境・衛生・安全)を統合的に推進する部署を設置しました。今後は、グループ全体で一貫した施策を展開し、安全を優先する組織文化の醸成を図ります。 ④ 国内における巨大地震への対応2025年12月9日に「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表されたことを受け、対象となる地域(1道6県)の勤務者に対し、地震への備えの再確認や迅速な避難態勢の準備を指示しました。特に津波避難対策特別強化地域の拠点では在宅勤務を原則とし、本社と防災担当者との常時連絡体制を整えました。特別な注意の呼び掛け期間の終了に伴い、業務遂行上の支障がないことを確認した上で、同月16日より通常体制へ移行しました。なお2025年8月に改訂された「南海トラフ地震臨時情報 防災対応ガイドライン(内閣府)」を参考に、2つの地震情報で齟齬が生じないよう、社内ガイドラインを作成しております。
FY2024|6,329 文字
3 【事業等のリスク】(1) 当社のリスクマネジメントの体制荏原グループのリスク管理活動を統括し、審議、改善指導・支援を行う機関として、リスクマネジメントパネル(以下、「RMP」)を設置しています。RMPを中心としたリスクマネジメントの体制は下掲の図のとおりです。RMPは代表執行役社長を議長とし、全執行役により構成しています。また、リスク管理における監督機能を発揮するために非業務執行の取締役が陪席し、必要に応じて助言等を行っています。RMPの審議状況は取締役会に報告され、取締役会が情報を的確に捉えて、監督機能を発揮できる体制を整備しています。あわせて、リスク対応の重要度に応じ全社的に対応が必要な場合には代表執行役社長を本部長とする対策本部を立ち上げ、全社で迅速に報告・連絡・判断をとるようにしています。当社グループの事業活動に関するリスクについては、執行役の職務分掌に基づき各執行役がそれぞれに管理し、重要事項については経営会議(代表執行役社長が意思決定を行うために必要な審議を行う業務執行会議体)で審議します。事業活動を通じたサステナブルな社会・環境の構築にかかるリスクについてはサステナビリティ委員会(事業活動を通じてサステナブルな社会・環境の構築に寄与し、企業価値を継続的に向上させるため、事業とそれを支える活動の対応方針の審議、KPI及び目標の決定、並びに成果の確認を行う業務執行会議体)で審議します。RMPはリスク管理活動を統括し、当社グループ全体のリスク対応体制を整備し、リスク対応活動を支援します。これらの執行会議体とガバナンス体制の全体像としては「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」及びウェブサイトを参照ください。https://www.ebara.co.jp/ir/governance/information/Basic-Policy-and-Framework.html (2) 事業継続マネジメント大地震や大規模な感染症などの発生時、国民の生命・財産にかかわる重要な施設の機能継続や早期復旧を支援するために製品・サービスを提供することは、当社の重要な業務と考えています。そこで、事業継続マネジメントシステムを構築し、組織体制や計画をまとめています。これについては、代表執行役社長を本部長とした統括本部を設置して、初動活動から事業継続および事業復旧まで一貫して全社の活動情況を把握し、全社的な指示や情報発信を行いつつ、「初動活動」においては、地域毎に設置した現地本部が避難、救助、消火等、社員等の安全確保や資産の保全のための活動を指揮する一方、「事業継続及び事業復旧活動」においては、重要業務の継続及び速やかな復旧をカンパニーが指揮する体制としています。 (3) リスク分析と当社グループの重要リスク当社グループの事業等に関するリスクについて、長期ビジョン「E-Vision2030」及び中期経営計画「E-Plan2025」の策定にあたっては、中長期的な社会情勢や市場環境の変動をシナリオプランニングによって分析しています。また、足下の当社グループを取り巻くリスクについては、事業特性に照らし想定し得るリスクのうちから当社グループにとっての発生可能性、影響度及び対策後の残存リスクを分析する、全社リスクアセスメントを3年ごとに実施しています。近年は社会情勢の変化が著しいため、中間年でも全社共通のリスクを見直すために簡易的なリスクアセスメントを実施することなどを検討しています。リスクアセスメントでは、当社グループの事業運営において想定される100を超える様々なリスク項目の中から、当社グループにとっての影響度と発生可能性がともに大きいもの、さらに「それらの対策が十分であるか」を評価の上で、グループ重要リスクとして特定し、主管部門や報告先執行会議体などのリスク対応体制を再整備し、RMPに報告しています。将来の気温上昇がもたらす事業への影響については、長期ビジョンの設定と平仄をあわせて、TCFDの枠組みに沿って気候変動因子を中心に2℃以下シナリオを含む複数のシナリオによって分析をおこなっています。これらに基づき、全社共通のリスクと、当社が対面している市場別のリスクにまとめると、以下の表のとおりです。 ① 全社共通のリスク№項目影響度×起こりうる可能性リスク内容当社の対策1地球環境・気候変動影響度大×起こりうる可能性大・脱炭素の動きにより炭素税などのコスト負担増があり得、また化石燃料の代替など産業構造が大きく変わる可能性がある・台風、火山噴火等の自然災害激甚化 ・長期的・多様なシナリオ分析に基づくリスクと機会の予測と対策を実施→気候関連シナリオ分析については当社ウェブサイト「気候関連開示(TCFD提言)」※1を参照ください。・カーボンニュートラル施策の推進→詳細は当社ウェブサイト「荏原グループのカーボンニュートラル」※2を参照ください。・ハザード情報等に基づくBCM計画整備と継続的改善・火山噴火ガイドラインを整備 2国際情勢・地政学上のリスク影響度大×起こりうる可能性大・米中摩擦の激化、中東の紛争、ウクライナ情勢、東アジア情勢等による経済や金融、貿易への影響により事業活動上の想定外の制約や費用が発生 ・個別の事変に対しては状況により社長を本部長とし関連執行役をメンバーとする対策本部を設置する・全体として、リスクに鑑みたグローバルでのサプライチェーン・バリューチェーン構築・有事に備えたリスクシナリオ分析とアクションプランの策定 3市況等の変化影響度大×起こりうる可能性大・景気変動や市況変化に対応できないリスク・顧客ニーズの変化を読み落とすリスク・技術革新のキャッチアップに遅れ陳腐化するリスク・特定顧客や市場に依存するリスク・経営上の事業戦略にかかる判断リスクであり、職務分掌に基づき各執行役がそれぞれにリスクの把握と管理を行うものとし、重要事項については経営会議で審議4感染症リスク影響度大×起こりうる可能性大・人命や健康はもとより、新型コロナウイルス感染症拡大で直面したロックダウンやそれに端を発するサプライチェーン機能不全、働き方の変化や情報セキュリティの課題など、将来発生しうる新たな感染症でも甚大な影響が想定される・感染症のBCM計画強化・産業医と連携した感染予防・拡大防止策の実施・サプライチェーン管理能力強化・これまでの取組を振り返り、対応ガイドラインを見直し予定5サイバーセキュリティリスク影響度大×起こりうる可能性中・外部からのサイバー攻撃、自社や委託先での人為的過失のみならず、自然災害やインフラ障害など不測の事態により、重要な業務やサービスの停止、機密情報・個人情報の漏洩、重要データの破壊・改ざんが発生する可能性・ソフト/ハード対策強化、ISO27001準拠レベル体制整備・情報セキュリティに関する社員および派遣社員等への教育・訓練の実施・サプライチェーン管理能力強化・生成系AIへの対応方針を明確化6為替変動リスク影響度中×起こりうる可能性大・為替レートの変動による業績への影響・為替予約等、適切な為替リスクヘッジの実施 №項目影響度×起こりうる可能性リスク内容当社の対策7品質偽装リスク影響度大×起こりうる可能性小・当社グループではグローバルの品質管理体制を強化しているが、他メーカで散発しており、当社グループで起こさぬよう警戒・データ計測に人の判断が入らないシステムの整備運用・客先仕様について見積段階でフロントローデイングデザインレビューの実施・ヒアリング等を通じ組織風土品質風土の継続改善を図っていく8サプライチェーンリスク影響度大×起こりうる可能性中(国際情勢や感染症によるサプライチェーンに関するリスクに加えて)・サプライヤが人権抑圧などのESG/SDGs問題を起こすリスク・サプライヤの後継者問題による廃業等の事業継続リスク・中小企業等保護規制の強化への対応 ・サプライヤに対する人権その他ESG項目の監視強化・代替調達先確保 ・サプライチェーンBCMの協力体制構築・人権デューディリジェンス対応の強化・法令遵守体制の強化9働き方と人材のリスク影響度中×起こりうる可能性小・E-Vision2030達成のために必要な人材の増員と強化にかかるリスク、急激な働き方の環境変化に追随した教育や育成についてのリスク・新型コロナウイルスまん延により、社員の働き方が急速に変わり、メンタルヘルスなどへの影響・人材データバンク整備と利活用、処遇制度や教育制度の強化と見直し・コミュニケーションの工夫、メンタルヘルス対策・グローバルエンゲージメントサーベイ結果に基づくエンゲージメント向上対応10契約リスク影響度中×起こりうる可能性小・賠償責任条項により問題発生時の損失が非常に大きくなる可能性・契約締結時の交渉体制およびリーガルチェック体制の継続強化11M&Aリスク影響度中×起こりうる可能性小・事業投資の成果が出ない・グローバル市場への展開でM&Aは有効な一つの手段であるが、当社グループにおけるM&A経験の不十分さ・デューディリジェンスの徹底、外部アドバイザーとの協力体制強化・M&A実務経験者を増やし暗黙知を含めた経験値の継受・速やかに荏原グループ経営に組み込むためのPMI体制強化・PMI実施ノウハウの蓄積・活用 ※1 気候関連開示(TCFD提言):https://www.ebara.com/sustainability/think/information/tcfd.html※2 荏原グループのカーボンニュートラル:https://www.ebara.com/sustainability/environment/information/carbon-neutrality.html ② 対面市場別リスクセグメント対面市場主要製品主なリスク当社の対策建築・産業建築設備・産業設備 標準ポンプ(陸上ポンプ、水中ポンプ、給水ポンプ)、冷熱機械、送風機・需要増加地域での規制強化と価格競争激化・人口減少地域での建築設備需要減による市場縮小に伴う収益悪化・輸出規制及び制裁への対応を含めたコンプライアンスリスク・製品開発による差別化、S&S事業への注力や業務効率化による競争優位性の確保・グローバル市場でのリソースの戦略的最適化・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施エネルギー石油・ガス電力新エネルギー カスタムポンプ、コンプレッサ・タービン、クライオポンプ・エキスパンダ・石油価格の変動により、急激な需要変動が発生・脱炭素社会への移行により、客先の需要動向が変化・景気後退時に受注量や販売価格が下落し、生産能力の余剰が発生する等、損益を圧迫する一方、景気好転時にはサプライチェーン起因を含む生産能力不足等が生じ、シェアを低下させるリスク・輸出規制及び制裁への対応を含めたコンプライアンスリスク ・水素等、次世代エネルギー関連事業の促進・需要の変化に対し、先行指標の確認等による、高い予測精度での投資計画の策定・実施とリソース管理・需要の変化に対し、リードタイム短縮や設計・製造の自動化等、効率化による損益分岐点の低下・需要の変化に対し、S&S事業比率の上昇による安定収益の確保・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施 インフラ水インフラ カスタムポンプ(農業用ポンプ、排水ポンプ、上下水道ポンプ)、トンネル用送風機・海外市場での規制強化と価格競争激化・公共事業特有のコンプライアンスリスク・製品開発による差別化、S&S事業への注力や業務効率化による競争優位性の確保・グローバル市場へのリソースのシフト・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施 環境固形廃棄物処理都市ごみ焼却プラント、産業廃棄物焼却プラント・人口減少と循環経済への移行による焼却処理する廃棄物の減少・労働市場の縮小による、施設オペレーションの人材不足の懸念・公共事業特有のコンプライアンスリスク・新技術やライフサイクルアセスメント(LCA)などによる差別化、業務効率化による競争優位性の確保・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施精密・電子半導体製造 真空ポンプ、CMP装置、めっき装置、排ガス処理装置 ・半導体需要の動向により、客先の投資や稼働が大きく変動・景気後退時に受注量や販売価格が下落し、生産能力の余剰が発生する等、損益を圧迫する一方、景気好転時にはサプライチェーン起因を含む生産能力不足等が生じ、シェアを低下させるリスク・輸出規制への対応を含めたコンプライアンスリスク・需要の変化に対し、先行指標の確認等による、高い予測精度での投資計画の策定・実施とリソース管理・需要の変化に対し、リードタイム短縮や設計・製造の自動化等、効率化による損益分岐点の低下・需要の変化に対し、S&S事業比率の上昇による安定収益の確保・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施 (4) 顕在化したリスクへの対応状況経営に重要な影響を及ぼすような重要かつ全社的に対応が必要な事態が発生した場合には、リスク対応体制として代表執行役社長を本部長とする対策本部を立ち上げ、全社で迅速に報告・連絡・判断ができるようにしています。160期に発生したリスクおよびその対応としては以下のとおりです。 ① 地政学リスクへの対応ウクライナ情勢について、当社グループでは2022年より社長を本部長とする対策本部を設置し、従業員およびパートナー企業をはじめとするステークホルダーの皆さまの安全を最優先に、情報収集と情報分析、グループ内の意思統一を図ってきました。当社グループは、各国の法規制を遵守しつつ、社会や産業に製品・サービスを提供する企業として必要な対応を行っています。当社グループのロシア及びベラルーシ向けの取引は相対的に小さいものであり、ウクライナ情勢に直接起因する事業全体への影響は軽微です。また、貿易摩擦から始まった米中経済対立の拡大を始めとするその他地政学上の問題についても、懸念される事象に対して幅広く情報収集・情報分析を行っており、前述の対策会議で情報共有や対応策について定期的に協議しています。事態の推移によっては社長を本部長とする対策本部を別途構築し、危険地域からの退避やその他の従業員およびパートナー企業への行動指針、グローバルサプライチェーンの見直し等を、事前の準備に沿って実施していきます。 ② 南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)への対応2024年8月8日に南海トラフ地震臨時情報が気象庁から発表されました。この臨時地震情報への対応策は検討中でしたが、気象庁発表の約2時間後に「南海トラフ地震防災対策推進地域」で指定されている都道府県(1都2府26県)の勤務者に対し、9日以降は在宅勤務を基本とし、日ごろからの地震の備えの再確認および地震が発生したらすぐに避難するための準備を行うよう、安否確認システム等で周知を図るとともに、南海トラフ地震警戒本部(事務局)を立上げて連絡体制を強化しました。特に業務上の混乱もなく、15日には通常の業務体制に戻しました。12月には内閣府より「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発表を受けての防災対応に関する検証と改善方策」が公表され改善方針が示されたので、南海トラフ地震臨時情報への対応策への反映を行っていきます。
FY2023|6,190 文字
3 【事業等のリスク】(1) 当社のリスクマネジメントの体制荏原グループのリスク管理活動を統括し、審議、改善指導・支援を行う機関として、リスクマネジメントパネル(以下、「RMP」)を設置しています。RMPを中心としたリスクマネジメントの体制は下掲の図のとおりです。 RMPは代表執行役社長を議長とし、全執行役により構成しています。また、リスク管理における監督機能を発揮するために非業務執行の取締役が陪席し、必要に応じて助言等を行っています。RMPの審議状況は取締役会に報告され、取締役会が情報を的確に捉えて、監督機能を発揮できる体制を整備しています。あわせて、リスク対応の重要度に応じ全社的に対応が必要な場合には代表執行役社長を本部長とする対策本部を立ち上げ、全社で迅速に報告・連絡・判断をとるようにしています。当社グループの事業活動に関するリスクについては、執行役の職務分掌に基づき各執行役がそれぞれに管理し、重要事項については経営会議(代表執行役社長が意思決定を行うために必要な審議を行う業務執行会議体。詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」を参照ください)で審議します。事業活動を通じたサステナブルな社会・環境の構築にかかるリスクについてはサステナビリティ委員会(事業活動を通じてサステナブルな社会・環境の構築に寄与し、企業価値を継続的に向上させるため、事業とそれを支える活動の対応方針の審議、KPI及び目標の決定、並びに成果の確認を行う業務執行会議体。詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」を参照ください)が審議します。RMPはリスク管理活動を統括し、当社グループ全体のリスク対応体制を整備し、リスク対応活動を支援します。これらの執行会議体とガバナンス体制の全体像としては「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」およびホームページ https://www.ebara.co.jp/ir/governance/information/Basic-Policy-and-Framework.html を参照ください。 (2) 事業継続マネジメント大地震や大規模な感染症などの発生時、国民の生命・財産にかかわる重要な施設の機能継続や早期復旧を支援するために製品・サービスを提供することは、当社の重要な業務と考えています。そこで、事業継続マネジメントシステムを構築し、組織体制や計画をまとめています。これについては、代表執行役社長を本部長とした統括本部を設置して、初動活動から事業継続および事業復旧まで一貫して全社の活動情況を把握し、全社的な指示や情報発信を行いつつ、「初動活動」においては、地域毎に設置した現地本部が避難、救助、消火等、社員等の安全確保や資産の保全のための活動を指揮する一方、「事業継続及び事業復旧活動」においては、重要業務の継続及び速やかな復旧をカンパニーが指揮する体制としています。 (3) リスク分析と当社グループの重要リスク当社グループの事業等に関するリスクについて、長期ビジョン「E-Vision2030」及び中期経営計画「E-Plan2025」の策定にあたっては、中長期的な社会情勢や市場環境の変動をシナリオプランニングによって分析しています。また、足下の当社グループを取り巻くリスクについては、事業特性に照らし想定し得るリスクのうちから当社グループにとっての発生可能性、影響度及び対策後の残存リスクを分析する、全社リスクアセスメントを定期的に実施しています。リスクアセスメントでは、当社グループの事業運営において想定される100を超える様々なリスク項目の中から、当社グループにとっての影響度と発生可能性がともに大きいもの、さらに「それらの対策が十分であるか」を評価の上で、グループ重要リスクとして特定し、主管部門や報告先執行会議体などのリスク対応体制を再整備し、RMPに報告しています。将来の気温上昇がもたらす事業への影響については、長期ビジョンの設定と平仄をあわせて、TCFD の枠組みに沿って気候変動因子を中心に2℃以下シナリオを含む複数のシナリオによって分析をおこなっています。それらに基づき、リスクについて全社共通のリスクと、当社が対面している市場別のリスクにまとめると、以下の表のとおりです。当社グループはリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。 ① 全社共通のリスク№項目影響度×起こりうる可能性リスク内容当社の対策1地球環境・気候変動影響度大×起こりうる可能性大・脱炭素の動きにより炭素税などのコスト負担増があり得、また化石燃料の代替など産業構造が大きく変わる可能性がある・台風、火山噴火等の自然災害激甚化 ・長期的・多様なシナリオ分析に基づくリスクと機会の予測と対策を実施→TCFD提言に基づくシナリオ分析についてはhttps://www.ebara.co.jp/sustainability/think/information/tcfd.html を参照ください。・カーボンニュートラル施策の推進→当社グループの2050カーボンニュートラルに向けた大方針を策定しました。詳細はhttps://www.ebara.com/sustainability/environment/information/carbon-neutrality.html を参照ください。・ハザード情報等に基づくBCM計画整備と継続的改善・火山噴火ガイドラインを整備 2国際情勢・地政学上のリスク影響度大×起こりうる可能性大・米中摩擦の激化、中東の紛争、ウクライナ情勢、東アジア情勢等による経済や金融、貿易への影響により事業活動上の想定外の制約や費用が発生 ・個別の事変に対しては状況により社長を本部長とし関連執行役をメンバーとする対策本部を設置する・全体として、リスクに鑑みたグローバルでのサプライチェーン・バリューチェーン構築・有事に備えたリスクシナリオ分析とアクションプランの策定 3市況等の変化影響度大×起こりうる可能性大・景気変動や市況変化に対応できないリスク・顧客ニーズの変化を読み落とすリスク・技術革新のキャッチアップに遅れ陳腐化するリスク・特定顧客や市場に依存するリスク・経営上の事業戦略にかかる判断リスクであり、職務分掌に基づき各執行役がそれぞれにリスクの把握と管理を行うものとし、重要事項については経営会議で審議4感染症リスク影響度大×起こりうる可能性大・人命や健康はもとより、新型コロナウイルス感染症拡大で直面したロックダウンやそれに端を発するサプライチェーン機能不全、働き方の変化や情報セキュリティの課題など、将来発生しうる新たな感染症でも甚大な影響が想定される。・感染症のBCM計画強化・産業医と連携した感染予防・拡大防止策の実施・サプライチェーン管理能力強化・これまでの取組を振り返り、対応ガイドラインを見直し予定5サイバーセキュリティリスク影響度大×起こりうる可能性中・外部からのサイバー攻撃、自社や委託先での人為的過失のみならず、自然災害やインフラ障害など不測の事態により、重要な業務やサービスの停止、機密情報・個人情報の漏洩、重要データの破壊・改ざんが発生する可能性・ソフト/ハード対策強化、ISO27001準拠レベル体制整備・情報セキュリティに関する社員および派遣社員等への教育・訓練の実施・サプライチェーン管理能力強化・生成系AIへの対応方針を明確化6為替変動リスク影響度中×起こりうる可能性大・為替レートの変動による業績への影響・為替予約等、適切な為替リスクヘッジの実施 №項目影響度×起こりうる可能性リスク内容当社の対策7品質偽装リスク影響度大×起こりうる可能性小・当社グループではグローバルの品質管理体制を強化しているが、他メーカで散発しており、当社グループで起こさぬよう警戒。・データ計測に人の判断が入らないシステムの整備運用・客先仕様について見積段階でフロントローデイングデザインレビューの実施・ヒアリング等を通じ組織風土品質風土の継続改善を図っていく8サプライチェーンリスク影響度大×起こりうる可能性中(国際情勢や感染症によるサプライチェーンに関するリスクに加えて)・サプライヤが人権抑圧などのESG/SDGs問題を起こすリスク・サプライヤの後継者問題による廃業等の事業継続リスク ・サプライヤに対する人権その他ESG項目の監視強化・代替調達先確保 ・サプライチェーンBCMの協力体制構築・人権デューデリジェンス対応の強化 9働き方と人材のリスク影響度中×起こりうる可能性小・E-Vision2030達成のために必要な人材の増員と強化にかかるリスク、急激な働き方の環境変化に追随した教育や育成についてのリスク・新型コロナウイルスまん延により、社員の働き方が急速に変わり、メンタルヘルスなどへの影響・人材データバンク整備と利活用、処遇制度や教育制度の強化と見直し・コミュニケーションの工夫、メンタルヘルス対策・グローバルエンゲージメントサーベイ結果に基づくエンゲージメント向上対応10契約リスク影響度中×起こりうる可能性小・賠償責任条項により問題発生時の損失が非常に大きくなる可能性・契約締結時の交渉体制およびリーガルチェック体制の継続強化11M&Aリスク影響度中×起こりうる可能性小・事業投資の成果が出ない・グローバル市場への展開でM&Aは有効な一つの手段であるが、当社グループにおけるM&A経験の不十分さ・デューデリジェンスの徹底、外部アドバイザーとの協力体制強化・M&A実務経験者を増やし暗黙知を含めた経験値の継受・速やかに荏原グループ経営に組み込むためのPMI体制強化・PMI実施ノウハウの蓄積・活用 ② 対面市場別リスクセグメント対面市場主要製品主なリスク当社の対策建築・産業建築設備・産業設備 標準ポンプ(陸上ポンプ、水中ポンプ、給水ポンプ)、冷熱機械、送風機・需要増加地域での規制強化と価格競争激化・人口減少地域での建築設備需要減による市場縮小に伴う収益悪化・製品開発による差別化、S&S事業への注力や業務効率化による競争優位性の確保・グローバル市場でのリソースの戦略的最適化エネルギー石油・ガス電力新エネルギー カスタムポンプ(ボイラ給水ポンプ)、コンプレッサ・タービン・石油価格の変動により、急激な需要変動が発生・脱炭素社会への移行により、客先の需要動向が変化・景気後退時に受注量や販売価格が下落し、生産能力の余剰が発生する等、損益を圧迫する一方、景気好転時にはサプライチェーン起因を含む生産能力不足等が生じ、シェアを低下させるリスク・水素等、次世代エネルギー関連事業の促進・需要の変化に対し、先行指標の確認等による、高い予測精度での投資計画の策定・実施とリソース管理・需要の変化に対し、リードタイム短縮や設計・製造の自動化等、効率化による損益分岐点の低下・需要の変化に対し、S&S事業比率の上昇による安定収益の確保インフラ水インフラ カスタムポンプ(農業用ポンプ、排水ポンプ、上下水道ポンプ)、トンネル用送風機・海外市場での規制強化と価格競争激化・官製談合への巻き込まれなどによるコンプライアンス問題の発生・製品開発による差別化、S&S事業への注力や業務効率化による競争優位性の確保・グローバル市場へのリソースのシフト・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施 環境固形廃棄物処理都市ごみ焼却プラント、産業廃棄物焼却プラント・人口減少と循環経済への移行による焼却処理する廃棄物の減少・労働市場の縮小による、施設オペレーションの人材不足の懸念・公共事業特有のコンプライアンスリスク・新技術やライフサイクルアセスメント(LCA)などによる差別化、業務効率化による競争優位性の確保・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施精密・電子半導体製造 真空ポンプ、CMP装置、めっき装置、排ガス処理装置 ・半導体需要の動向により、客先の投資や稼働が大きく変動・景気後退時に受注量や販売価格が下落し、生産能力の余剰が発生する等、損益を圧迫する一方、景気好転時にはサプライチェーン起因を含む生産能力不足等が生じ、シェアを低下させるリスク・需要の変化に対し、先行指標の確認等による、高い予測精度での投資計画の策定・実施とリソース管理・需要の変化に対し、リードタイム短縮や設計・製造の自動化等、効率化による損益分岐点の低下・需要の変化に対し、S&S事業比率の上昇による安定収益の確保 (4) 顕在化したリスクへの対応状況経営に重要な影響を及ぼすような重要かつ全社的に対応が必要な事態が発生した場合には、リスク対応体制として代表執行役社長を本部長とする対策本部を立ち上げ、全社で迅速に報告・連絡・判断ができるようにしています。159期に発生したリスクおよびその対応としては以下のとおりです。 ① 新型コロナウイルス感染症対策新型コロナウイルス感染症に対して、当社グループでは、社長を本部長とする新型コロナウイルス感染対策本部を設置し、グループの感染状況を週次で確認しながら、感染予防策を継続的に講じ、従業員及び家族、協力会社等へのワクチン職域接種を進め、Withコロナ期間における新しい働き方を実践してきました。その間取締役会は感染状況と取組状況を把握しつつ中長期視点での対策を監督する一方、各拠点では各国政府・地域の方針に準じて、感染拡大防止に努めながら、事業活動を継続してきました。5月の新型コロナ感染症の5類感染症への移行に伴い、ポストコロナ期間への移行に対応して、社員及びお客様をはじめとするステークホルダーの皆さまの健康と安全、感染拡大の防止を第一に、いっぽうで社会や産業に製品・サービスを提供する企業として感染予防策を継続的に講じながら、お客様の事業や生活への影響を最小限に抑える事業活動を新しい働き方の下で行っています。 ② 地政学リスクへの対応ウクライナ情勢について、当社グループでは2022年より社長を本部長とする対策本部を設置し、従業員およびパートナー企業をはじめとするステークホルダーの皆さまの安全を最優先に、情報収集と情報分析、グループ内の意思統一を図ってきました。当社グループは、各国の法規制を遵守しつつ、社会や産業に製品・サービスを提供する企業として必要な対応をおこなっています。当社グループのロシア及びベラルーシ向けの取引は相対的に小さいものであり、ウクライナ情勢に直接起因する事業全体への影響は軽微です。また、貿易摩擦から始まった米中経済対立の拡大を始めとするその他地政学上の問題については、懸念される事象に対して幅広く情報収集情報分析をおこなったうえで、状況に応じ、社長を本部長とする対策本部を構築し、危険地域からの退避やその他の従業員およびパートナー企業への行動指針、グローバルサプライチェーンの見直し等を、事前の準備に沿って実施していきます。
FY2022|6,045 文字
2 【事業等のリスク】(1) 当社のリスクマネジメントの体制荏原グループのリスク管理活動を統括し、審議、改善指導・支援を行う機関として、リスクマネジメントパネル(以下、「RMP」)を設置しています。RMPを中心としたリスクマネジメントの体制は下掲の図のとおりです。 RMPは代表執行役社長を議長とし、全執行役により構成しています。また、リスク管理における監督機能を発揮するために非業務執行の取締役が陪席し、必要に応じて助言等を行っています。RMPの審議状況は取締役会に報告され、取締役会が情報を的確に捉えて、監督機能を発揮できる体制を整備しています。あわせて、リスク対応の重要度に応じ全社的に対応が必要な場合には代表執行役社長を本部長とする対策本部を立ち上げ、全社で迅速に報告・連絡・判断をとるようにしています。当社グループの事業活動に関するリスクについては、執行役の職務分掌に基づき各執行役がそれぞれに管理し、重要事項については経営会議(代表執行役社長が意思決定を行うために必要な審議を行う業務執行会議体。詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」を参照ください)で審議します。事業活動を通じたサステナブルな社会・環境の構築にかかるリスクについてはサステナビリティ委員会(事業活動を通じてサステナブルな社会・環境の構築に寄与し、企業価値を継続的に向上させるため、事業とそれを支える活動の対応方針の審議、KPI及び目標の決定、並びに成果の確認を行う業務執行会議体。詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」を参照ください)が審議します。RMPはリスク管理活動を統括し、当社グループ全体のリスク対応体制を整備し、リスク対応活動を支援します。これらの執行会議体とガバナンス体制の全体像としては「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」およびホームページhttps://www.ebara.co.jp/ir/governance/information/Basic-Policy-and-Framework.htmlを参照ください。 (2) 事業継続マネジメント大地震や大規模な感染症などの発生時、国民の生命・財産にかかわる重要な施設の機能継続や早期復旧を支援するために製品・サービスを提供することは、当社の重要な業務と考えています。そこで、事業継続マネジメントシステムを構築し、組織体制や計画をまとめています。これについては、代表執行役社長を本部長とした統括本部を設置して、初動活動から事業継続および事業復旧まで一貫して全社の活動情況を把握し、全社的な指示や情報発信を行いつつ、「初動活動」においては、地域毎に設置した現地本部が避難、救助、消火等、社員等の安全確保や資産の保全のための活動を指揮する一方、「事業継続及び事業復旧活動」においては、重要業務の継続及び速やかな復旧をカンパニーが指揮する体制としています。 (3) リスク分析と当社グループの重要リスク当社グループの事業等に関するリスクについて、長期ビジョン「E-Vision2030」及び中期経営計画「E-Plan2025」の策定にあたっては、中長期的な社会情勢や市場環境の変動をシナリオプランニングによって分析しています。また、足下の当社グループを取り巻くリスクについては、事業特性に照らし想定し得るリスクのうちから当社グループにとっての発生可能性、影響度及び対策後の残存リスクを分析する、全社リスクアセスメントを定期的に実施しています。リスクアセスメントでは、当社グループの事業運営において想定される100を超える様々なリスク項目の中から、当社グループにとっての影響度と発生可能性がともに大きいもの、さらに「それらの対策が十分であるか」を評価の上で、グループ重要リスクとして特定し、主管部門や報告先執行会議体などのリスク対応体制を再整備し、RMPに報告しています。シナリオ分析では、長期ビジョンの設定と平仄をあわせて、TCFD の枠組みに沿って、気候変動因子を中心に2℃以下シナリオを含む複数のシナリオによって、事業への影響についてシナリオ分析をおこなっています。それらに基づき、リスクについて全社共通のリスクと、当社が対面している市場別のリスクにまとめると、以下の表のとおりです。当社グループはリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。 ① 全社共通のリスク№項目影響度×起こりうる可能性リスク内容当社の対策1地球環境・気候変動影響度大×起こりうる可能性大・脱炭素の動きにより炭素税などのコスト負担増があり得、また化石燃料の代替など産業構造が大きく変わる可能性がある。・台風、山火事等の自然災害激甚化 ・長期的・多様なシナリオ分析に基づくリスクと機会の予測と対策を実施→TCFD提言に基づくシナリオ分析については https://www.ebara.co.jp/sustainability/think/information/tcfd.htmlを参照ください。・カーボンニュートラル施策の推進→当社グループの2050カーボンニュートラルに向けた大方針を策定しました。詳細はhttps://www.ebara.com/sustainability/environment/information/carbon-neutrality.htmlを参照ください。・ハザード情報等に基づくBCM計画整備と継続的改善 2国際情勢・地政学上のリスク影響度大×起こりうる可能性大・米中摩擦の激化、中東の紛争、ウクライナ情勢等による経済や金融、貿易への影響により事業活動上の想定外の制約や費用が発生(関連するリスク)・個別の事変に対しては状況により社長を本部長とし関連執行役をメンバーとする対策本部を設置する・全体として、リスクに鑑みたグローバルでのサプライチェーン・バリューチェーン構築 3市況等の変化影響度大×起こりうる可能性大・景気変動や市況変化に対応できないリスク・顧客ニーズの変化を読み落とすリスク・技術革新のキャッチアップに遅れ陳腐化するリスク・特定顧客や市場に依存するリスク・経営上の事業戦略にかかる判断リスクであり、職務分掌に基づき各執行役がそれぞれにリスクの把握と管理を行なうものとし、重要事項については経営会議で審議4感染症リスク影響度大×起こりうる可能性大・人命や健康はもとより、新型コロナウイルス感染症拡大で直面したロックダウンやそれに端を発するサプライチェーン機能不全、働き方の変化や情報セキュリティの課題など、将来発生しうる新たな感染症でも甚大な影響が想定される。・感染症のBCM計画強化・産業医と連携した感染予防・拡大防止策の実施・サプライチェーン管理能力強化5サイバーセキュリティリスク影響度大×起こりうる可能性中・外部からのサイバー攻撃、自社や委託先での人為的過失のみならず、自然災害やインフラ障害など不測の事態により、重要な業務やサービスの停止、機密情報・個人情報の漏洩、重要データの破壊・改ざんが発生する可能性・ソフト/ハード対策強化、ISO27001準拠レベル体制整備・情報セキュリティに関する社員および派遣社員等への教育・訓練の実施・サプライチェーン管理能力強化6為替変動リスク影響度中×起こりうる可能性大・為替レートの変動による業績への影響・為替予約等、適切な為替リスクヘッジの実施7品質偽装リスク影響度大×起こりうる可能性小・当社グループではグローバルの品質管理体制を強化しているが、他メーカーで散発しており、当社グループで起こさぬよう警戒。・データ計測に人の判断が入らないシステムの整備運用・客先仕様について見積段階でフロントローデイングデザインレビューの実施・ヒアリング等を通じ組織風土品質風土の継続改善を図っていく 8サプライチェーンリスク影響度大×起こりうる可能性中(国際情勢や感染症によるサプライチェーンに関するリスクに加えて)・サプライヤが人権抑圧などのESG/SDGs問題を起こすリスク・サプライヤの後継者問題による廃業等の事業継続リスク ・サプライヤに対する人権その他ESG項目の監視強化・代替調達先確保 ・サプライチェーンBCMの協力体制構築 9働き方と人材のリスク影響度中×起こりうる可能性小・E-Vision2030達成のために必要な人材の増員と強化にかかるリスク、急激な働き方の環境変化に追随した教育や育成についてのリスク・新型コロナウイルスまん延により、社員の働き方が急速に変わり、メンタルヘルスなどにも影響してきている。・人材データバンク整備と利活用、処遇制度や教育制度の強化と見直し・コミュニケーションの工夫、メンタルヘルス対策・グローバルエンゲージメントサーベイ結果に基づくエンゲージメント向上対応10契約リスク影響度中×起こりうる可能性小・賠償責任条項により問題発生時の損失が非常に大きくなる可能性がある。・契約締結時の交渉体制およびリーガルチェック体制の継続強化11M&Aリスク影響度中×起こりうる可能性小・事業投資の成果が出ない・E-Vision2030を達成する上で、グローバル市場への展開は必要であり、M&Aは有効な一つの手段であるが、当社グループにおいてはまだまだM&Aは経験豊富といえないため。・デューデリジェンスの徹底、外部アドバイザとの協力体制強化・M&A実務経験者を増やし暗黙知を含めた経験値の継受を図る・速やかに荏原グループ経営に組み込むためのPMI体制強化 ② 対面市場別リスクセグメント対面市場当社の主要製品主なリスク当社の対策建築・産業建築設備・産業設備 ポンプ、冷凍機、送風機、冷却塔・需要増加地域での規制強化と価格競争激化・人口減少地域での建築設備需要減による市場縮小に伴う収益悪化・製品開発による差別化、S&S事業への注力や業務効率化による競争優位性の確保・グローバル市場でのリソースの戦略的最適化エネルギー石油・ガス電力新エネルギー コンプレッサー、タービン、ポンプ、送風機・石油価格の変動により、急激な需要変動が発生・脱炭素社会への移行により、客先の需要動向が変化・景気後退時に受注量や販売価格が下落し、生産能力の余剰が発生する等、損益を圧迫する一方、景気好転時にはサプライチェーン起因を含む生産能力不足等が生じ、シェアを低下させるリスク・水素等、次世代エネルギー関連事業の促進・需要の変化に対し、先行指標の確認等による、高い予測精度での投資計画の策定・実施とリソース管理・需要の変化に対し、リードタイム短縮や設計・製造の自動化等、効率化による損益分岐点の低下・需要の変化に対し、S&S事業比率の上昇による安定収益の確保インフラ水インフラ換気 ポンプ、送風機・海外市場での規制強化と価格競争激化・官製談合への巻き込まれなどによるコンプライアンス問題の発生・製品開発による差別化、S&S事業への注力や業務効率化による競争優位性の確保・グローバル市場へのリソースのシフト・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施 環境固形廃棄物処理ごみ焼却プラント・人口減少と循環経済への移行による焼却処理する廃棄物の減少・労働市場の縮小による、施設オペレーションの人材不足の懸念・公共事業特有のコンプライアンスリスク・新技術やライフサイクルアセスメント(LCA)などによる差別化、業務効率化による競争優位性の確保・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施精密・電子半導体製造 CMP装置、ドライ真空ポンプ、排ガス処理装置 ・半導体需要の動向により、客先の投資や稼働が大きく変動・景気後退時に受注量や販売価格が下落し、生産能力の余剰が発生する等、損益を圧迫する一方、景気好転時にはサプライチェーン起因を含む生産能力不足等が生じ、シェアを低下させるリスク・需要の変化に対し、先行指標の確認等による、高い予測精度での投資計画の策定・実施とリソース管理・需要の変化に対し、リードタイム短縮や設計・製造の自動化等、効率化による損益分岐点の低下・需要の変化に対し、S&S事業比率の上昇による安定収益の確保 (4) 顕在化したリスクへの対応状況経営に重要な影響を及ぼすような重要かつ全社的に対応が必要な事態が発生した場合には、リスク対応体制として代表執行役社長を本部長とする対策本部を立ち上げ、全社で迅速に報告・連絡・判断ができるようにしています。158期に発生したリスクおよびその対応としては以下のとおりです。 ① 新型コロナウイルス感染症対策新型コロナウイルス感染拡大に対して、当社グループでは、社長を本部長とする新型コロナウイルス感染対策本部を設置し、グループの感染状況を週次で確認しながら、感染予防策を継続的に講じ、従業員及び家族、協力会社等へのワクチン職域接種を進め、Withコロナ期間における新しい働き方を実践してきました。その間取締役会は感染状況と取組状況を把握しつつ中長期視点での対策を監督する一方、各拠点では各国政府・地域の方針に準じて、感染拡大防止に努めながら、事業活動を継続してきました。これからも、ポストコロナ期間への移行に対応して、新型コロナウイルス感染拡大の経験を生かし、未知の新型感染症に対する備えを社内で再整備した上で、社員及びお客様をはじめとするステークホルダーの皆さまの健康と安全、感染拡大の防止を第一に、いっぽうで感染予防策を継続的に講じながら社会や産業に製品・サービスを提供する企業として、お客様の事業や生活への影響を最小限に抑える事業活動を、新しい働き方の下で継続していきます。 ② ウクライナ情勢ウクライナ情勢について、当社グループでは2022年2月の事態の急変を受け、速やかに社長を本部長とする対策本部を設置し、従業員およびパートナー企業をはじめとするステークホルダーの皆さまの安全を最優先に、情報収集と情報分析、グループ内の意思統一を図ってきました。当社グループは、各国の法規制を遵守しつつ、社会や産業に製品・サービスを提供する企業として必要な対応をおこなっています。当社グループのロシア及びベラルーシ向けの取引は相対的に小さいものであり、ウクライナ情勢に直接起因する事業全体への影響は軽微です。また、その他地政学上の問題については、懸念される事象に対して幅広く情報収集情報分析をおこなったうえで、状況に応じ、社長を本部長とする対策本部を構築し、危険地域からの退避やその他の従業員およびパートナー企業への行動指針、グローバルサプライチェーンの見直し等を、事前の準備に沿って実施していきます。
FY2021|2,521 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの事業等に関するリスクについて、長期ビジョン「E-Vision2030」及び中期経営計画「E-Plan2022」の策定にあたっては、中長期的な社会情勢や市場環境の変動をシナリオプランニングによって分析しています。また、足下の当社グループを取り巻くリスクについては、事業特性に照らし想定し得るリスクのうちから当社グループにとっての発生可能性、影響度及び対策後の残存リスクを分析する、全社リスクアセスメントを定期的に実施しています。文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。なお、新型コロナウイルスに関するリスクとその対応に関しては、「(2)新型コロナウイルスへの対応」で具体的に記載しています。 (1)当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスク① 長期的トレンドとしての変動リスク 項目リスク内容当社の対策1地球環境・気候変動以下のような事象により、事業環境に変化が発生・温暖化影響に伴う経済状況の変化・台風、山火事等の自然災害激甚化・長期的・多様なシナリオ分析に基づくリスクと機会の予測と対策を実施・災害時の事業継続計画の準備・訓練2グローバル化の急速な進展・海外での取引や拠点管理における知見やマネジメントの不足により、想定外の損失や風評被害が起こる可能性・グループガバナンス・内部統制の徹底・グローバルでの人材育成3日本国内の労働人口減少・製造業全般の後継人材の不足・サプライチェーンリスク・当社内において技術やノウハウが継受されずに不具合を発生させるリスク・グローバルでの人材確保・サプライチェーン最適化・属人化しない組織的な形式知化の推進4情報セキュリティ・外部からのサイバー攻撃、自社や委託先での人為的過失、自然災害やインフラ障害など不測の事態により、重要な業務やサービスの停止、機密情報・個人情報の漏洩、重要データの破壊・改ざんが発生する可能性・グループ内における情報セキュリティ管理体制の構築・情報セキュリティに関する各種規程の制定・運用、社員教育・訓練の実施・ソフトウェアや機器でのセキュリティ対策 ② 短期的なボラタイルリスク 項目リスク内容当社の対策1政治的要因・米中摩擦の激化、中東の紛争、ウクライナ情勢等による景況や貿易への影響により事業活動上の想定外の制約や費用が発生・リスクに鑑みたグローバルでのサプライチェーン・バリューチェーン構築2突発的な自然災害の発生や感染症の拡大以下の発生により、従業員等の人命被害や事業継続・収益に支障をきたすリスク・地震、火山噴火等の発生・感染症の爆発的拡大 ・グローバルネットワークを活用した事業継続計画の事前想定・準備・効率的かつ柔軟な働き方の促進・(感染症は)産業医と連携した感染予防・拡大防止策の実施3為替変動・為替レートの変動による業績への影響・為替予約等、適切な為替リスクヘッジの実施 ③ 対面市場・当社事業別リスク 項目リスク内容当社の対策1石油・ガス市場:風水力事業(ポンプ事業・コンプレッサ・タービン事業)・脱炭素社会への移行により、客先の需要動向が変化・水素等、次世代エネルギー関連事業の促進・石油価格の変動により、急激な需要変動が発生・景気後退時に受注量や販売価格が下落し、生産能力の余剰が発生する等、損益を圧迫・景気好転時にはサプライチェーン起因を含む生産能力不足等が生じ、シェアを低下させるリスク・先行指標の確認等による、高い予測精度での投資計画の策定・実施とリソース管理・リードタイム短縮や設計・製造の自動化等、効率化による損益分岐点の低下・S&S事業比率の上昇による安定収益の確保2半導体市場:精密・電子事業・半導体需要の動向により、客先の投資や稼働が大きく変動3国内建築設備向け市場:風水力事業(ポンプ事業・冷熱事業)・国内の人口減少による建築設備需要減による市場縮小に伴う収益悪化・製品開発による差別化、S&S事業への注力や業務効率化によるコストダウン等による競争優位性の確保・グローバル市場へのリソースのシフト・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施4国内公共事業:環境プラント事業・国内の人口減少による、公共施設の統廃合による受注減少・労働市場の縮小による、施設オペレーションの人材不足の懸念・官製談合への巻き込まれなどによるコンプライアンス問題の発生 当社グループはリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。 (2)新型コロナウイルスへの対応当社グループにおける感染拡大防止と事業継続のため、社長を本部長とする新型コロナウイルス感染対策本部を設置し、グループの感染状況を週次で確認しながら、感染予防策を継続的に講じ、従業員及び家族、協力会社等へのワクチン職域接種を進め、Withコロナ期間における新しい働き方を実践しています。また、取締役会は感染状況と取組状況を把握しつつ、中長期視点での対策を監督しています。各拠点では各国政府・地域の方針に準じて、感染拡大防止に努めながら、事業活動を継続しています。従業員は在宅勤務率を70%程度に設定し、さらに出社社員の“密”を回避するため、サテライトオフィスの設置や、時差通勤なども実施しています。製造現場においては、入構時の体温チェックなど従業員及び入構業者の健康管理を徹底しながら、シフト制や人数制限を行うことで、通常の生産活動を維持しています。また社会インフラの建設・維持管理の現場も社会的意義に鑑み通常の活動を維持しています。今後も当社グループは、社員及びお客様をはじめとするステークホルダーの皆さまの健康と安全、感染拡大の防止を第一に考え、感染予防策を継続的に講じながら社会や産業に製品・サービスを提供する企業として、お客様の事業や生活への影響を最小限に抑えるべく事業活動を継続していきます。(事業ごとのリスクと機会等は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)新型コロナウイルスの影響」を参照ください。)
FY2020|2,392 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの事業等に関するリスクについて、長期ビジョン「E-Vision2030」及び中期経営計画「E-Plan2022」の策定にあたっては、中長期的な社会情勢や市場環境の変動をシナリオプランニングによって分析しています。また、足下の当社グループを取り巻くリスクについては、事業特性に照らし想定し得るリスクのうちから当社グループにとっての発生可能性、影響度及び対策後の残存リスクを分析する、全社リスクアセスメントを定期的に実施しています。文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。なお、新型コロナウイルスに関するリスクとその対応に関しては、「(2)新型コロナウイルスへの対応」で具体的に記載しています。 (1)当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスク① 長期的トレンドとしての変動リスク 項目リスク内容当社の対策1地球環境・気候変動以下のような事象により、事業環境に変化が発生・温暖化影響に伴う経済状況の変化・台風、山火事等の自然災害激甚化・長期的・多様なシナリオ分析に基づくリスクと機会の予測と対策を実施・災害時の事業継続計画の準備・訓練2グローバル化の急速な進展・海外での取引や拠点管理における知見やマネジメントの不足により、想定外の損失や風評被害が起こる可能性・グループガバナンス・内部統制の徹底・グローバルでの人材育成3日本国内の労働人口減少・製造業全般の後継人材の不足・サプライチェーンリスク・当社内において技術やノウハウが継受されずに不具合を発生させるリスク・グローバルでの人材確保・サプライチェーン最適化・属人化しない組織的な形式知化の推進4情報セキュリティ・外部からのサイバー攻撃、自社や委託先での人為的過失、自然災害やインフラ障害など不測の事態により、重要な業務やサービスの停止、機密情報・個人情報の漏洩、重要データの破壊・改ざんが発生する可能性・グループ内における情報セキュリティ管理体制の構築・情報セキュリティに関する各種規程の制定・運用、社員教育・訓練の実施・ソフトウェアや機器でのセキュリティ対策 ② 短期的なボラタイルリスク 項目リスク内容当社の対策1政治的要因・米中摩擦の激化、中東の紛争、ブレグジット等による景況や貿易への影響により事業活動上の想定外の制約や費用が発生・リスクに鑑みたグローバルでのサプライチェーン・バリューチェーン構築2突発的な自然災害の発生や感染症の拡大以下の発生により、従業員等の人命被害や事業継続・収益に支障をきたすリスク・地震、火山噴火等の発生・感染症の爆発的拡大 ・グローバルネットワークを活用した事業継続計画の事前想定・準備・効率的かつ柔軟な働き方の促進・(感染症は)産業医と連携した感染予防・拡大防止策の実施3為替変動・為替レートの変動による予測値と実績値の乖離によるコスト増等の発生・為替予約や外貨借入等、適切な為替リスクヘッジの実施 ③ 対面市場・当社事業別リスク 項目リスク内容当社の対策1石油・ガス市場:風水力事業(ポンプ事業・コンプレッサ・タービン事業)市況の変化による需要量、市場の寡占化による価格水準等が大きく変動することで、急激な収益影響が発生・景気後退時に受注量や販売価格が下落し、生産能力の余剰が発生する等、損益を圧迫・景気好転時にはサプライチェーン起因を含む生産能力不足等が生じ、シェアを低下させるリスク・先行指標の確認等による、高い予測精度でのリソース管理・リードタイム短縮や設計・製造の自動化等、効率化による損益分岐点の低下2半導体市場:精密・電子事業3国内建築設備向け市場:風水力事業(ポンプ事業・冷熱事業)・オリンピック終了後の需要減による市場縮小に伴う収益悪化・製品開発による差別化、S&S事業への注力や業務効率化によるコストダウン等による競争優位性の確保・グローバル市場へのリソースのシフト・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施4国内公共事業:環境プラント事業・国内の人口減少による、公共施設の統廃合による受注減少・労働市場の縮小による、施設オペレーションの人材不足の懸念・官製談合への巻き込まれなどによるコンプライアンス問題の発生 当社グループはリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。 (2)新型コロナウイルスへの対応当社グループにおける感染拡大防止と事業継続のため、社長を本部長とする新型コロナウイルス感染対策本部を設置し、グループの感染状況を週次で確認しながら、感染予防策を継続的に講じ、Withコロナ期間における新しい働き方を実践しております。また、取締役会は感染状況と取組状況を把握しつつ、中長期視点での対策を監督しています。各拠点では各国政府・地域の方針に準じて、感染拡大防止に努めながら、事業活動を継続しております。従業員は在宅勤務率を70%程度に設定し、さらに出社社員の“密”を回避するため、サテライトオフィスの設置や、時差通勤なども実施しています。製造現場においては、入構時の体温チェックなど従業員及び入構業者の健康管理を徹底しながら、シフト制や人数制限を行うことで、通常の生産活動を維持しています。今後も当社グループは、社員及びお客様をはじめとするステークホルダーの皆さまの健康と安全、感染拡大の防止を第一に考え、感染予防策を継続的に講じながら社会や産業に製品・サービスを提供する企業として、お客様の事業や生活への影響を最小限に抑えるべく事業活動を継続していきます。(事業ごとのリスクと機会等は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)新型コロナウイルスの影響」を参照ください。)
FY2019|1,613 文字
2 【事業等のリスク】「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(2019年1月31日内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(31)の規定を当事業年度に係る有価証券報告書から適用しています。当社グループの事業等に関するリスクについて、長期ビジョン『E-Vision2030』及び中期経営計画『E-Plan2022』の策定にあたっては、中長期的な社会情勢や市場環境の変動をシナリオプランニングによって分析しています。また、足下の当社グループを取り巻くリスクについては、事業特性に照らし想定し得るリスクのうちから当社グループにとっての発生可能性、影響度及び対策後の残存リスクを分析する、全社リスクアセスメントを定期的に実施しています。 (1)長期的トレンドとしての変動リスク 項目リスク内容当社の対策1地球環境・気候変動以下のような事象により、事業環境に変化が発生・温暖化影響に伴う経済状況の変化・台風、山火事等の自然災害激甚化・長期的・多様なシナリオ分析に基づくリスクと機会の予測と対策を実施・災害時の事業継続計画の準備・訓練2グローバル化の急速な進展・海外での取引や拠点管理における知見やマネジメントの不足により、想定外の損失や風評被害が起こる可能性・グループガバナンス・内部統制の徹底・グローバルでの人材育成3日本国内の労働人口減少・製造業全般の後継人材の不足・サプライチェーンリスク・当社内において技術やノウハウが継受されずに不具合を発生させるリスク・グローバルでの人材確保・サプライチェーン最適化・属人化しない組織的な形式知化の推進 (2)短期的なボラタイルリスク 項目リスク内容当社の対策1政治的要因・米中摩擦の激化、中東の紛争、ブレグジット等による景況や貿易への影響により事業活動上の想定外の制約や費用が発生・リスクに鑑みたグローバルでのサプライチェーン・バリューチェーン構築2突発的な自然災害の発生や感染症の拡大以下の発生により、従業員等の人命被害や事業継続・収益に支障をきたすリスク・地震、火山噴火等の発生・感染症の爆発的拡大 ・グローバルネットワークを活用した事業継続計画の事前想定・準備・効率的かつ柔軟な働き方の促進・(感染症は)産業医と連携した感染予防・拡大防止策の実施3為替変動・為替レートの変動による予測値と実績値の乖離によるコスト増等の発生・為替予約や外貨借入等、適切な為替リスクヘッジの実施 (3)対面市場・当社事業別リスク 項目リスク内容当社の対策1石油・ガス市場:風水力事業(ポンプ事業・コンプレッサ・タービン事業)市況の変化による需要量、市場の寡占化による価格水準等が大きく変動することで、急激な収益影響が発生・景気後退時に受注量や販売価格が下落し、生産能力の余剰が発生する等、損益を圧迫・景気好転時にはサプライチェーン起因を含む生産能力不足等が生じ、シェアを低下させるリスク・先行指標の確認等による、高い予測精度でのリソース管理・リードタイム短縮や設計・製造の自動化等、効率化による損益分岐点の低下2半導体市場:精密・電子事業3国内建築設備向け市場:風水力事業(ポンプ事業・冷熱事業)・オリンピック終了後の需要減による市場縮小に伴う収益悪化・製品開発による差別化、S&S事業への注力や業務効率化によるコストダウン等による競争優位性の確保・グローバル市場へのリソースのシフト・継続的なコンプライアンス教育と内部監査の実施4国内公共事業:環境プラント事業・国内の人口減少による、公共施設の統廃合による受注減少・労働市場の縮小による、施設オペレーションの人材不足の懸念・官製談合への巻き込まれなどによるコンプライアンス問題の発生 当社グループはリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。
FY2018|2,606 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものです。 (1) 市場環境当社グループが事業を展開している市場は競争が激しく、当社グループの製品及びサービスに対する価格低下の圧力が当社グループの業績を悪化させる可能性があります。また、風水力事業では主力のポンプ事業及びコンプレッサ・タービン事業において石油・ガス市場での石油・ガスの需要・供給バランスや価格の変動が同事業の収益性を悪化させる可能性があります。環境プラント事業では公共事業割合が高く公共事業費支出動向の影響を受けることがあり、精密・電子事業では半導体市場における顧客の設備投資の動向に大きく影響を受けることがあります。 (2) 追加コストの発生及び海外事業当社グループは、国内外において機械・プラントの設計・製作、据付・施工等を行っていますが、これらの中には技術的難易度が高いものが含まれ、不適合や所定の能力への到達期間が長期化すること等により追加コストが発生する可能性があります。また、海外事業にはカントリーリスク等国内と異なる事業環境に伴うリスクがあり、海外グループ会社及びその従業員のコンプライアンスには困難が伴う場合があります。これらのリスクに対する管理は万全を期していますが、適切に対処できない場合には当社グループの業績や社会的信用等に影響を与える可能性があります。 (3) 事業再編等当社グループは不断に経営基盤の強化に取り組んでおり、不採算事業からの撤退や関係会社の整理等の事業再編を行うことがありますが、かかる事業再編が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4) 為替リスク海外における事業活動に係る外貨建取引及び外貨建資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されています。これらは換算時の為替レートの変動により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) 金利変動及び資金調達に関するリスク当社グループの有利子負債に係わる金利の変動が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループが借入契約の財務制限条項に抵触した場合は、金利の上昇を請求されたり期限の利益を喪失したりする可能性があり、当社の格下げや市場の混乱といった事態が生じた場合は、当社グループの借入コストや資金調達能力に影響を与える可能性があります。 (6) 災害や社会インフラの障害発生にかかる影響当社グループの事業所が、大規模な台風、地震等の自然災害に見舞われた場合は操業に支障を来たすことがあり、また、重大な労働災害、設備事故等が発生した場合には事業活動の停止や制約等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7) 繰延税金資産当社グループの繰延税金資産については、将来の課税所得見込額から回収可能性を判定し、回収が不確実と考えられる部分(回収懸念額)に対しては評価性引当額を計上しています。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、純損益額が変動する可能性があります。また、税制の改正等により純損益額が変動する可能性があります。 (8) 資材調達当社グループは製造や建設等のために部品・資材・工事の調達を行っており、市況の変動による影響を受けます。素材価格又は工事費の高騰は当社グループの調達コストの増加につながり、業績に影響を与える可能性があります。 (9) 法的規制当社グループは国内外で事業を展開しており、許認可、製造物責任、貿易、租税、競争、汚職、知的財産、環境、労務等に関する各国の法的規制を受けているため、当社グループがかかる法的規制に違反した場合、当社グループの業績及び社会的信用等に影響を与える可能性があります。また、法令の制定、改廃等により計画の前提条件が変更になる場合があります。それらの前提条件の変更が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (10) 輸出債権回収リスク当社グループは世界各国へ製品を輸出していますが、国際的な協調政策や地域政情変動等の政治要因により輸出債権の回収不能が見込まれる恐れがあります。回収不能が発生する場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (11) 退職給付債務退職給付制度に関する費用負担の変動(年金資産の時価や運用利回りの変動等)が、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、数理計算上の差異及び過去勤務費用の変動が、当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。 (12) 訴訟その他の紛争に関するリスク当社グループの事業活動において、製造物責任、知的財産、環境保全、労務問題等に関し訴訟を提起されたり訴訟を提起する場合があり、また、当社グループの製品による知的財産権の侵害を理由に製品供給先から訴訟提起等をされる場合があります。これらの動向によっては当社グループの業績及び社会的信用等に影響を与える可能性があります。 (13) 岐阜市東部クリーンセンター粗大ごみ処理施設の火災事故に関する係争について2015年10月23日に、岐阜県岐阜市芥見の岐阜市東部クリーンセンター粗大ごみ処理施設において、当社連結子会社の荏原環境プラント株式会社(以下、EEP)による設備修繕作業中に火災事故が発生しました。なお、EEPは粗大ごみ処理施設に隣接するごみ焼却施設の運転管理業務を受託しています。本事故の損害賠償に関し、岐阜市と対応を協議してまいりましたが、岐阜市からEEPに対し、43億62百万円及びその遅延損害金の支払いを求める損害賠償請求訴訟が岐阜地方裁判所に2019年1月31日付で提起され、その訴状を2019年2月26日に受領しました。今後の事態の進展によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
FY2017|2,576 文字
4 【事業等のリスク】当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものです。 (1) 市場環境当社グループが事業を展開している市場は競争が激しく、当社グループのほとんどの製品及びサービスが価格低下の圧力に直面しており、価格低下の圧力が当社グループの事業、業績を悪化させる可能性があります。また、エンジニアリング事業では公共事業割合が高く公共事業費支出動向の影響を受け、精密・電子事業ではシリコンサイクルに伴う市況変動等の影響を大きく受けることがあります。 (2) 大型プロジェクト及び海外事業当社グループは、国内外での大型プロジェクトにおいて機械・プラントの設計・製作、据付・施工等を行っていますが、これらの中には技術的難易度が高いものが含まれ、不適合や所定の能力への到達期間が長期化すること等により追加コストが発生する可能性があります。また、海外事業にはカントリーリスク等国内と異なる事業環境に伴うリスクがあり、海外グループ会社及びその従業員のコンプライアンスには困難が伴う場合があります。これらのリスクに対する管理は万全を期していますが、適切に対処できない場合には当社グループの業績や社会的信用等に影響を与える可能性があります。 (3) 事業再編等当社グループは不断に経営基盤の強化に取り組んでおり、不採算事業からの撤退や関係会社の整理等の事業再編を行うことがありますが、かかる事業再編が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4) 為替リスク海外における事業活動に係る外貨建取引等は、連結財務諸表作成のために円換算されています。これらは換算時の為替レートの変動により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) 金利変動及び資金調達に関するリスク当社グループの有利子負債は固定金利と変動金利からなっており、金利の高下が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループが借入契約の財務制限条項に抵触した場合は、金利の上昇を請求されたり期限の利益を喪失したりする可能性があり、当社の格下げや市場の混乱といった事態が生じた場合は、当社グループの借入コストや資金調達能力に影響を与える可能性があります。 (6) 災害や社会インフラの障害発生にかかる影響当社グループの事業所が、大規模な台風、地震等の自然災害に見舞われた場合は操業に支障を来たすことがあり、また、重大な労働災害、設備事故等が発生した場合には事業活動の停止や制約等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7) 繰延税金資産当社グループの繰延税金資産については、将来の課税所得見込額から回収可能性を判定し、回収が不確実と考えられる部分(回収懸念額)に対しては評価性引当額を計上しています。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益額が変動する可能性があります。 (8) 資材調達当社グループは製造や建設等のために部品・資材・工事の調達を行っており、市況の変動による影響を受けます。素材価格又は工事費の高騰は当社グループの調達コストの増加につながり、業績に影響を与える可能性があります。 (9) 法的規制当社グループは国内外で事業を展開しており、許認可、製造物責任、貿易、租税、競争、汚職、知的財産、環境、労務等に関する各国の法的規制を受けているため、当社グループがかかる法的規制に違反した場合、当社グループの業績及び社会的信用等に影響を与える可能性があります。また、法令の制定、改廃等により計画の前提条件が変更になる場合があります。それらの前提条件の変更が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (10) 訴訟その他の紛争に関するリスク当社グループの事業活動において、製造物責任、知的財産、環境保全、労務問題等に関し訴訟を提起されたり訴訟を提起する場合があり、また、当社グループの製品による知的財産権の侵害を理由に製品供給先から訴訟提起等をされる場合があります。これらの動向によっては当社グループの業績及び社会的信用等に影響を与える可能性があります。 (11) 旧本社・羽田工場跡地売却に関する係争について旧本社・羽田工場の跡地については、ヤマト運輸株式会社との譲渡契約に従い明渡しが完了していますが、その後、同社の物流ターミナル建設工事に伴い石綿含有スレート片が発見され、同社より譲渡契約における債務不履行又は瑕疵担保責任を理由に85億5百万円及び遅延損害金の支払いを求める損害賠償請求訴訟を提起されています。当社は、当該スレート片は債務不履行又は瑕疵には該当しないとの見解であり、法律事務所からも当社の見解を支持する法的意見書を入手しています。当社は見解の正当性を主張・立証してまいりましたが、平成28年4月28日、東京地方裁判所より56億18百万円及び遅延損害金の支払いを命じる判決があり、当社は控訴しました。当社は判決に伴う訴訟損失引当金64億64百万円を計上済みですが、今後の事態の進展によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (12) 輸出債権回収リスク当社グループは中東地域等へ製品を輸出していますが、国際的な協調政策や地域政情変動等の政治要因により輸出債権の回収不能が見込まれる恐れがあります。回収不能が発生する場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (13) 退職給付債務退職給付制度に関する費用負担の変動(年金資産の時価や運用利回りの変動等)が、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、数理計算上の差異及び過去勤務費用の変動が、当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。
FY2016|2,582 文字
4 【事業等のリスク】当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものです。 (1) 市場環境当社グループが事業を展開している市場は競争が激しく、当社グループのほとんどの製品及びサービスが価格低下の圧力に直面しており、価格低下の圧力が当社グループの事業、業績を悪化させる可能性があります。また、エンジニアリング事業では公共事業割合が高く公共事業費支出動向の影響を受け、精密・電子事業ではシリコンサイクルに伴う市況変動等の影響を大きく受けることがあります。 (2) 大型プロジェクト及び海外事業当社グループは、国内外での大型プロジェクトにおいて機械・プラントの設計・製作、据付・施工等を行っていますが、これらの中には技術的難易度が高いものが含まれ、不適合や所定の能力への到達期間が長期化すること等により追加コストが発生する可能性があります。また、海外事業にはカントリーリスク等国内と異なる事業環境に伴うリスクがあり、海外グループ会社及びその従業員のコンプライアンスには困難が伴う場合があります。これらのリスクに対する管理は万全を期していますが、適切に対処できない場合には当社グループの業績や社会的信用等に影響を与える可能性があります。 (3) 事業再編等当社グループは不断に経営基盤の強化に取り組んでおり、不採算事業からの撤退や関係会社の整理等の事業再編を行うことがありますが、かかる事業再編が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4) 為替リスク海外における事業活動に係る外貨建取引等は、連結財務諸表作成のために円換算されています。これらは換算時の為替レートの変動により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (5) 金利変動及び資金調達に関するリスク当社グループの有利子負債は固定金利と変動金利からなっており、金利の高下が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループが借入契約の財務制限条項に抵触した場合は、金利の上昇を請求されたり期限の利益を喪失したりする可能性があり、当社の格下げや市場の混乱といった事態が生じた場合は、当社グループの借入コストや資金調達能力に影響を与える可能性があります。 (6) 災害や社会インフラの障害発生にかかる影響当社グループの事業所が、大規模な台風、地震等の自然災害に見舞われた場合は操業に支障を来たすことがあり、また、重大な労働災害、設備事故等が発生した場合には事業活動の停止や制約等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7) 繰延税金資産当社グループの繰延税金資産については、将来の課税所得見込額から回収可能性を判定し、回収が不確実と考えられる部分(回収懸念額)に対しては評価性引当額を計上しています。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益額が変動する可能性があります。 (8) 資材調達当社グループは製造や建設等のために部品・資材・工事の調達を行っており、市況の変動による影響を受けます。素材価格又は工事費の高騰は当社グループの調達コストの増加につながり、業績に影響を与える可能性があります。 (9) 法的規制当社グループは国内外で事業を展開しており、許認可、製造物責任、貿易、租税、競争、汚職、知的財産、環境、労務等に関する各国の法的規制を受けているため、当社グループがかかる法的規制に違反した場合、当社グループの業績及び社会的信用等に影響を与える可能性があります。また、法令の制定、改廃等により計画の前提条件が変更になる場合があります。それらの前提条件の変更が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (10) 訴訟その他の紛争に関するリスク当社グループの事業活動において、製造物責任、知的財産、環境保全、労務問題等に関し訴訟を提起されたり訴訟を提起する場合があり、また、当社グループの製品による知的財産権の侵害を理由に製品供給先から訴訟提起等をされる場合があります。これらの動向によっては当社グループの業績及び社会的信用等に影響を与える可能性があります。 (11) 旧本社・羽田工場跡地売却に関する係争について旧本社・羽田工場の跡地については、ヤマト運輸株式会社との譲渡契約に従い明渡しが完了していますが、その後、同社の物流ターミナル建設工事に伴い石綿含有スレート片が発見され、同社より譲渡契約における債務不履行又は瑕疵担保責任を理由に85億5百万円及び遅延損害金の支払いを求める損害賠償請求訴訟を提起されています。当社は、当該スレート片は債務不履行又は瑕疵には該当しないとの見解であり、法律事務所からも当社の見解を支持する法的意見書を入手しています。当社は見解の正当性を主張・立証してまいりましたが、平成28年4月28日、東京地方裁判所より56億18百万円及び遅延損害金の支払いを命じる判決があり、当社は控訴しました。当社は平成28年3月期において判決に伴う訴訟損失引当金64億57百万円を計上済みですが、今後の事態の進展によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (12) 輸出債権回収リスク当社グループは中東地域等へ製品を輸出していますが、国際的な協調政策や地域政情変動等の政治要因により輸出債権の回収不能が見込まれる恐れがあります。回収不能が発生する場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (13) 退職給付債務退職給付制度に関する費用負担の変動(年金資産の時価や運用利回りの変動等)が、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、数理計算上の差異及び過去勤務費用の変動が、当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。