研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 467 |
| 2024-03 | - | 398 |
| 2023-03 | - | 342 |
| 2022-03 | - | 325 |
| 2021-03 | - | 373 |
研究開発活動(本文)
FY2025|3,082 文字
6 【研究開発活動】当連結会計年度における「開発研究費」は8,967百万円です。これには研究開発費6,884百万円のほか、新鉱床探鉱費等2,082百万円が含まれています。各セグメントの研究開発活動、主な成果及び開発研究費は次のとおりです。 《開発研究費》(単位:百万円) セグメントの名称当連結会計年度環境・リサイクル部門593製錬部門2,710電子材料部門4,205金属加工部門718熱処理部門304全社・その他434合計8,967 (1) 研究開発目標当社グループは、社会課題の解決に貢献する次世代の製品やサービスの実現に向けて、研究開発に注力しています。各事業会社はディビジョンラボ等を活用し、現行製品・サービスの改良・改善を行うとともに、当社事業開発部を中心とするグループ内及び社外との連携促進活動により、近未来のニーズに対応する新しいコンセプトの製品・サービスや革新的新技術の開発を推進しています。また、「自動車」「情報通信」「環境・エネルギー」「医療・ヘルスケア」の4分野を高い成長が見込める市場と位置付け、独自の循環型ビジネスモデルで培ってきた、優れた素材・技術の社会実装を通じて、社会課題の解決と新たな価値創造に取り組んでいます。 (2) 各セグメントにおける研究開発テーマ及び主な成果① 環境・リサイクル部門研究開発テーマ及び主な成果 環境・リサイクル事業の競争力強化に向けて、環境技術研究所が関連事業所と連携して、「効率的な資源循環技術の開発」「有害廃棄物の無害化処理・管理技術の開発」「土壌・地下水汚染の浄化技術開発」等に取り組みました。 ○資源循環・廃基板や小型家電等を対象とする有効な選別技術による産物の付加価値向上○廃棄物処理・有害廃棄物の無害化処理・管理技術向上・低濃度PCB廃棄物処理事業の保有技術やインフラを有効活用したリチウムイオン電池無害化処理の事業検討○土壌・地下水汚染の浄化・自然由来重金属含有土壌の浄化技術である乾式磁力選別処理(DME)工法の現地施工事業の実施・揮発性有機塩素化合物(VOC)汚染土壌の迅速浄化として新たな土壌浄化用鉄粉の開発・事業展開○新規技術の開発・リチウムイオン電池に含まれる有価金属の高品位化・太陽光パネルの無害化・再資源化の研究・食品残渣からのメタン発酵発電による再生可能エネルギー技術の確立 ② 製錬部門研究開発テーマ及び主な成果 サステナブルな製錬事業モデル構築のため製錬技術センターを中心として各事業所及び大学、研究機関、民間研究施設等との連携により、「省エネルギーを含む化石エネルギー使用量の削減」「高効率な処理プロセスの確立」「原材料の変化対応技術力の強化」に取り組みました。 ○省エネルギーを含む化石エネルギー使用量の削減・電解において新型電極を使用した電力原単位低減・低炭素エネルギーへの転換、代替に関する技術開発○高効率な処理プロセスの確立・製錬コンビナート機能の深化により顕在化した課題へ新規プロセスを開発することによる、ベースメタル 実収率の維持・向上、及びレアメタル、貴金属、白金族金属の高効率な回収技術の確立○原材料の変化対応技術力の強化・リサイクル原料を含む二次原料や副資材の多様化による既存プロセスの悪影響に対する除去及び回収技術 の開発 ③ 電子材料部門研究開発テーマ及び主な成果グローバルな競争、流動的な経済情勢の中で、更に成長・発展するため、化合物半導体ウェハ、LED、導電材料、磁性材料、各種機能性粉体等で、現行製品の品質改善・生産性向上のための技術力強化と、新たな市場開拓・用途展開を見据えた新製品の開発に取り組みました。 ○半導体部門 ・近赤外LED及び受光素子(PD)の次期モデル向けの開発 ・紫外LEDの特性向上のための技術開発○電子材料部門 ・次世代太陽光パネル向けの市場拡大を見据えた高特性銀粉及び銀コート銅粉の材料開発 ・導電材料の生産性向上のための技術開発○機能材料部門 ・燃料電池材料の研究開発、量産化及び生産性向上による顧客からの良好な評価の獲得 ④ 金属加工部門研究開発テーマ及び主な成果自動車や情報機器等の高機能化・多機能化が進み、基幹部品も更なる高性能化が求められています。顧客の期待を上回る製品・サービスの提供を目指して、銅合金、めっき及び金属-セラミックス基板につきまして、新規製品の開発や製造プロセスの改善、生産性向上に取り組みました。 ○金属加工事業・車載用標準材銅合金(NB-109・NB-105)の顧客における使用特性の改善及びめっき技術の開発・各種コネクタ・端子用すず系耐熱・低挿入力めっき「アドバンストリフロー/STAR」の生産性改善及び特性 向上・耐摩耗性と接触信頼性に優れた銀-グラファイト複合めっき「SilC plating®」の製品化・スマートフォン用等小型コネクタ材「YCuTシリーズ」への新プロセスの開発・疲労特性に非常に優れた新商品「YCuT-AX」の製品化・スマートフォンカメラ(VCM)用板バネに最適な超高強度「DCNA®」の製品化○めっき事業 ・高圧端子向け貴金属めっきの生産性改善と特性向上 ・省資源化に貢献する部分めっきの高精度化・高効率化○サーマルデバイス事業 ・金属セラミックス接合基板の信頼性・生産性向上及び新製品の販売開始 ・高速鉄道、エコカー及び新エネルギー発電向け新構造基板の改良と高機能化 ⑤ 熱処理部門研究開発テーマ及び主な成果 既存の技術と新たな技術を融合した次世代商品を開発・事業化することにより、工業炉・熱処理事業を有する総合熱処理メーカーとして事業拡大に取り組みました。 ○工業炉事業・CO2削減ニーズに対応した、汎用性のあるセル式真空浸炭や真空焼結向け真空熱処理設備の競争力・商品力 強化・熱処理工程から排出されるCO2をほとんど排出させないバッチ式真空浸炭炉「Z-TKM」の競争力・商品力強化・アンモニア(水素)燃料バーナの開発継続○熱処理事業 ・高強度自動車部品向け制御窒化工法の用途開発・適用拡大 ・ドライコーティング分野における量産化の開始及び冷間鍛造用膜の長寿命化 ⑥ 全社・その他研究開発テーマ及び主な成果当社グループは、自動車、情報通信、環境エネルギー、医療・ヘルスケアの4分野を高い成長が見込める市場と位置付け、独自の循環型ビジネスモデルで培ってきた、優れた素材・技術の社会実装を通じて、社会課題の解決と新たな価値創造に取り組んでいます。有望な新規商品につきましては、「社内インキュベーション制度」によって、開発・事業化を加速しています。更に、近未来を見据えた新しいコンセプトの製品・サービスや革新的新技術に関する基礎研究領域につきましては、「DOWAテクノファンド」等を通じた大学や研究機関等との交流により、数多くの共同研究を実施し、将来有望な開発テーマの創出に努めています。 ・共創研究所の設置:東北大学期間:2022年4月1日~2025年3月31日(第一期)、2025年4月1日~2028年3月31日(第二期)目的:東北大学の高い技術シーズとDOWAの保有技術をより深く融合させ、カーボンニュートラルや労働人口減少といったサステナビリティに関する課題の解決に貢献する先端技術の創生を目指す。・寄附講座の設置 :東北大学 大学院環境科学研究科、秋田大学 大学院国際資源学研究科・包括協定の締結 :東北大学、秋田大学、岡山大学、熊本大学、群馬大学
FY2024|3,062 文字
6 【研究開発活動】当連結会計年度における「開発研究費」は10,493百万円です。これには研究開発費6,791百万円のほか、新鉱床探鉱費等3,702百万円が含まれています。各セグメントの研究開発活動、主な成果及び開発研究費は次のとおりです。 《開発研究費》(単位:百万円) セグメントの名称当連結会計年度環境・リサイクル部門510製錬部門3,923電子材料部門4,496金属加工部門714熱処理部門352全社・その他497合計10,493 (1) 研究開発目標DOWAグループは、社会課題の解決に貢献する次世代の製品やサービスの実現に向けて、研究開発に注力しています。各事業会社はディビジョンラボ等を活用し、現行製品・サービスの改良・改善を行うとともに、DOWAホールディングス事業開発部を中心とするグループ内及び社外との連携促進活動により、近未来のニーズに対応する新しいコンセプトの製品・サービスや革新的新技術の開発を推進しています。中期計画2024においては、「自動車」「情報通信」「環境・エネルギー」「医療・ヘルスケア」の4分野を高い成長が見込める市場と位置付け、独自の循環型ビジネスモデルで培ってきた、優れた素材・技術の社会実装を通じて、社会課題の解決と新たな価値創造に取り組んでいます。 (2) 各セグメントにおける研究開発テーマ及び主な成果① 環境・リサイクル部門研究開発テーマ及び主な成果 環境・リサイクル事業の競争力強化に向けて、環境技術研究所が関連事業所と連携して、「効率的な資源循環技術の開発」「有害廃棄物の無害化処理・管理技術の開発」「土壌・地下水汚染の浄化技術開発」等に取り組みました。 ○資源循環・廃基板や小型家電等を対象とする有効な選別技術による産物の付加価値向上○廃棄物処理・有害廃棄物の無害化処理・管理技術向上・低濃度PCB廃棄物処理事業の保有技術やインフラを有効活用したリチウムイオン電池無害化処理の事業検討○土壌・地下水汚染の浄化・自然由来重金属含有土壌の浄化技術である乾式磁力選別処理(DME)工法の現地施工事業の実施・揮発性有機塩素化合物(VOC)汚染土壌の迅速浄化として新たな土壌浄化用鉄粉の開発・事業展開○新規技術の開発・リチウムイオン電池に含まれる有価金属の高品位化・太陽光パネルの無害化・再資源化の研究・食品残渣からのメタン発酵発電による再生可能エネルギー技術の確立 ② 製錬部門研究開発テーマ及び主な成果 サステナブルな製錬事業モデル構築のため製錬技術センターを中心として各事業所及び大学、研究機関、民間研究施設等との連携により、「省エネルギーを含む化石エネルギー使用量の削減」「高効率な処理プロセスの確立」「原材料の変化対応技術力の強化」に取り組みました。 ○省エネルギーを含む化石エネルギー使用量の削減・電解において新型電極を使用した電力原単位低減・低炭素エネルギーへの転換、代替に関する技術開発○高効率な処理プロセスの確立・製錬コンビナート機能の深化により顕在化した課題へ新規プロセスを開発することによる、ベースメタル 実収率の維持・向上、及びレアメタル、貴金属、白金族金属の高効率な回収技術の確立○原材料の変化対応技術力の強化・リサイクル原料を含む二次原料や副資材の多様化による既存プロセスの悪影響に対する除去及び回収技術 の開発 ③ 電子材料部門研究開発テーマ及び主な成果グローバルな競争、流動的な経済情勢の中で、更に成長・発展し、化合物半導体ウェハ、LED、導電材料、磁性材料、各種機能性粉体等で、現行製品の品質改善・生産性の向上と技術力強化、新たな市場開拓・用途展開を見据えた新製品の開発に取り組みました。 ○半導体部門 ・近赤外LED及び受光素子(PD)の生産、販売及び次期モデル向けの開発 ・新規結晶材料の開発及び量産化の準備 ・化合物半導体ウェハの生産能力拡大のための工場建設○電子材料部門 ・次世代太陽光パネル向けの市場拡大を見据えた高特性銀粉の材料開発 ・導電材料の生産能力向上に向けた設備増設○機能材料部門 ・燃料電池材料の研究開発、量産化及び生産性の向上による顧客からの良好な評価の獲得 ④ 金属加工部門研究開発テーマ及び主な成果自動車や情報機器等の高機能化・多機能化が進み、基幹部品も更なる高性能化が求められています。顧客の期待を上回る製品・サービスの提供を目指して、銅合金、めっき及び金属-セラミックス基板につきまして、新規製品の開発や製造プロセスの改善、生産性向上に取り組みました。 ○金属加工事業・車載用標準材銅合金(NB-109・NB-105)の顧客における使用特性の改善及びめっき技術の開発・各種コネクタ・端子用すず系耐熱・低挿入力めっき「アドバンストリフロー/STAR」の製品化・耐摩耗性と接触信頼性に優れた銀-グラファイト複合めっき「SilC plating®」の製品化・スマートフォン用等小型コネクタ材「YCuTシリーズ」への新プロセスの開発・ばね性の高い新商品「YCuT-GM」の製品化・スマートフォンカメラ(VCM)用板バネに最適な超高強度「DCNA®」の製品化○めっき事業 ・高圧端子向け貴金属めっきの生産性改善と特性向上 ・省資源化に貢献する部分めっきの高精度化・高効率化○サーマルデバイス事業 ・金属セラミックス接合基板の信頼性・生産性向上及び新製品の販売開始 ・高速鉄道、エコカー及び新エネルギー発電向け新構造基板の改良と高機能化 ⑤ 熱処理部門研究開発テーマ及び主な成果 既存の技術と新たな技術を融合した次世代商品を開発・事業化することにより、工業炉・熱処理事業を有する総合熱処理メーカーとして事業拡大に取り組みました。 ○工業炉事業・CO2削減ニーズに対応した、汎用性のあるセル式真空浸炭や真空焼結向け真空熱処理設備の開発及び販売 開始・熱処理工程内のCO2をほとんど排出させないバッチ式浸炭炉「Z-TKM」の開発継続と販売開始○熱処理事業 ・高強度自動車部品向け制御窒化工法の新工法開発及び用途拡大 ・ドライコーティング分野における量産化の開始及び新たな成膜技術の開発 ⑥ 全社・その他研究開発テーマ及び主な成果DOWAグループは、自動車、情報通信、環境エネルギー、医療・ヘルスケアの4分野を高い成長が見込める市場と位置付け、独自の循環型ビジネスモデルで培ってきた、優れた素材・技術の社会実装を通じて、社会課題の解決と新たな価値創造に取り組んでいます。有望な新規商品につきましては、「社内インキュベーション制度」によって、開発・事業化を加速しています。更に、近未来を見据えた新しいコンセプトの製品・サービスや革新的新技術に関する基礎研究領域につきましては、「DOWAテクノファンド」等を通じた大学や研究機関等との交流により、数多くの共同研究を実施し、将来有望な開発テーマの創出に努めています。 ・共創研究所の設置:東北大学期間:2022年4月1日~2025年3月31日(第一期)目的:東北大学の高い技術シーズとDOWAの保有技術をより深く融合させ、カーボンニュートラルや労働人口減少といったサステナビリティに関する課題の解決に貢献する先端技術の創生を目指す。・寄附講座の設置 :東北大学 大学院環境科学研究科、秋田大学 大学院国際資源学研究科・包括協定の締結 :東北大学、秋田大学、岡山大学、熊本大学、群馬大学
FY2023|2,956 文字
6 【研究開発活動】当連結会計年度における「開発研究費」は8,569百万円です。これには研究開発費6,666百万円のほか、新鉱床探鉱費等1,902百万円が含まれています。各セグメントの研究開発活動、主な成果及び開発研究費は次のとおりです。 《開発研究費》(単位:百万円) セグメントの名称当連結会計年度環境・リサイクル部門499製錬部門2,155電子材料部門4,417金属加工部門751熱処理部門291全社・その他453合計8,569 (1) 研究開発目標DOWAグループは、社会課題の解決に貢献する次世代の製品やサービスの実現に向けて、研究開発に注力しています。各事業会社はディビジョンラボ等を活用し、現行製品・サービスの改良・改善を行うとともに、DOWAホールディングス事業開発部を中心とするグループ内及び社外との連携促進活動により、近未来のニーズに対応する新しいコンセプトの製品・サービスや革新的新技術の開発を推進しています。中期計画2024においては、「自動車」「情報通信」「環境・エネルギー」「医療・ヘルスケア」の4分野を高い成長が見込める市場と位置付け、独自の循環型ビジネスモデルで培ってきた、優れた素材・技術の社会実装を通じて、社会課題の解決と新たな価値創造に取り組んでいます。 (2) 各セグメントにおける研究開発テーマ及び主な成果① 環境・リサイクル部門研究開発テーマ及び主な成果環境・リサイクル事業の競争力強化に向けて、環境技術研究所が関連事業所と連携して、「効率的な資源循環技術の開発」「有害廃棄物の無害化処理・管理技術の開発」「土壌・地下水汚染の浄化技術開発」等に取り組みました。 ○資源循環・廃基板や小型家電等を対象とする有効な選別技術による産物の付加価値向上○廃棄物処理・有害廃棄物の無害化処理・管理技術向上・低濃度PCB廃棄物処理事業の保有技術やインフラを有効活用したリチウムイオン電池無害化処理の事業検討○土壌・地下水汚染の浄化・自然由来重金属含有土壌の浄化技術である乾式磁力選別処理(DME)工法の現地施工事業の実施・揮発性有機塩素化合物(VOC)汚染土壌の迅速浄化として新たな土壌浄化用鉄粉の開発・事業展開○新規技術の開発・リチウムイオン電池に含まれる有価金属の高品位化・太陽光パネルの無害化・再資源化の研究・食品残渣からのメタン発酵発電による再生可能エネルギー技術の確立 ② 製錬部門研究開発テーマ及び主な成果サステナブルな製錬事業モデル構築のため製錬技術センターを中心とした各事業所、大学、研究機関及び民間研究施設等との連携により、「省エネルギーを含む化石エネルギー使用量の削減」「高効率な処理プロセスの確立」「原材料の変化対応技術力の強化」に取り組みました。 ○省エネルギーを含む化石エネルギー使用量の削減・電解において新型電極を使用した電力原単位低減○高効率な処理プロセスの確立・銅製錬・鉛製錬・亜鉛製錬のコンビナート機能の深化により顕在化した課題へ新規プロセスを開発することによる、ベースメタル実収率の維持・向上・レアメタル、貴金属及び白金族金属の高効率な回収技術の確立○原材料の変化対応技術力の強化・リサイクル原料を含む二次原料や副資材の多様化による既存プロセスの悪影響に対する除去及び回収技術の開発 ③ 電子材料部門研究開発テーマ及び主な成果グローバルな競争、流動的な経済情勢の中で、更に成長・発展し、化合物半導体ウェハ、LED、導電材料、磁性材料、各種機能性粉体等で、現行製品の品質改善・生産性の向上と技術力強化、新たな市場開拓・用途展開を見据えた新製品の開発に取り組みました。 ○半導体部門・新たに量産を開始した近赤外LED及び受光素子(PD)の生産及び販売の拡大、及び次期モデル向けの開発・新規結晶材料の開発及び量産化への着手○電子材料部門・次世代太陽光パネル向けの市場拡大を見据えた高特性銀粉の材料開発○機能材料部門・燃料電池材料の研究開発、量産化及び生産性の向上による顧客からの良好な評価の獲得 ④ 金属加工部門研究開発テーマ及び主な成果自動車や情報機器等の高機能化・多機能化が進み、基幹部品も更なる高性能化が求められています。顧客の期待を上回る製品・サービスの提供を目指して、銅合金、めっき及び金属-セラミックス基板につきまして、新規製品の開発や製造プロセスの改善、生産性向上に取り組みました。 ○金属加工事業・車載用標準材銅合金(NB-109・NB-105)の顧客における使用特性の改善及びめっき技術の開発・各種コネクタ・端子用すず系耐熱・低挿入力めっき「アドバンストリフロー/STAR」の製品化・耐摩耗性と接触信頼性に優れた銀-グラファイト複合めっき「SilC plating®」の製品化・スマートフォン用等小型コネクタ材「YCuTシリーズ」への新プロセスの開発・ばね性の高い新商品「YCuT-GM」の製品化○めっき事業・高圧端子向け貴金属めっきの生産性改善と特性向上・省資源化に貢献する部分めっきの高精度化・高効率化○サーマルデバイス事業・金属セラミックス接合基板の信頼性・生産性向上及び新製品の販売開始・高速鉄道、エコカー及び新エネルギー発電向け新構造基板の改良と高機能化 ⑤ 熱処理部門研究開発テーマ及び主な成果既存の技術と新たな技術を融合した次世代商品を開発・事業化することにより、工業炉・熱処理事業を有する総合熱処理メーカーとして事業拡大に取り組みました。 ○工業炉事業・CO2削減ニーズに対応した、汎用性のあるセル式真空浸炭や真空焼結向け真空熱処理設備の開発及び販売開始・熱処理工程から排出されるCO2をほとんど排出させないバッチ式浸炭炉「Z-TKM」の開発○熱処理事業・高強度自動車部品向け制御窒化工法の新工法開発及び用途拡大・ドライコーティング分野における量産化の開始及び新たな成膜技術の開発 ⑥ 全社・その他研究開発テーマ及び主な成果DOWAグループは、自動車、情報通信、環境エネルギー、医療・ヘルスケアの4分野を高い成長が見込める市場と位置付け、独自の循環型ビジネスモデルで培ってきた、優れた素材・技術の社会実装を通じて、社会課題の解決と新たな価値創造に取り組んでいます。有望な新規商品につきましては、「社内インキュベーション制度」によって、開発・事業化を加速しています。更に、近未来を見据えた新しいコンセプトの製品・サービスや革新的新技術に関する基礎研究領域につきましては、「DOWAテクノファンド」等を通じた大学や研究機関等との交流により、数多くの共同研究を実施し、将来有望な開発テーマの創出に努めています。 ・共創研究所の設置:東北大学期間:2022年4月1日~2025年3月31日(第一期)目的:東北大学の高い技術シーズとDOWAの保有技術をより深く融合させ、カーボンニュートラルや労働人口減少といったサステナビリティに関する課題の解決に貢献する先端技術の創生を目指す。・寄附講座の設置:東北大学 大学院環境科学研究科、秋田大学 大学院国際資源学研究科・包括協定の締結:東北大学、秋田大学、岡山大学、熊本大学、群馬大学
FY2022|3,270 文字
5 【研究開発活動】各セグメントでは、常に現行商品の改良・改善に努めていますが、これに加え、お客様のご要望を先取りした次期製品・サービスの開発、及び事業の基盤となる製造プロセス技術、設備技術の改善・改良を進めました。また、グループ全体として有望な新規商品につきましては、社内インキュベーションセンターによって、開発・事業化を加速させました。更に、近未来を見据えた新しいコンセプトの商品や革新的新技術に関する基礎研究領域につきましては、大学等との交流を大幅に拡大し、数多くの共同研究を実施することによって、将来有望な開発テーマの創出に努めています。これらの研究開発活動により、現在から近未来に渡る広範囲のフェーズにおける「技術立社」を推進しています。当連結会計年度における研究開発費の総額は5,894百万円です。なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ② 連結損益計算書」の当連結会計年度における「開発研究費」は7,035百万円ですが、これには研究開発費のほか、新鉱床探鉱費等1,140百万円が含まれています。各セグメントの研究開発活動、主な成果及び研究開発費は次のとおりです。 環境・リサイクル部門環境・リサイクル事業の競争力強化に向けて、環境技術研究所が関連事業所と連携して、「効率的な資源循環技術の開発」「有害廃棄物の無害化処理・管理技術の開発」「土壌・地下水汚染の浄化技術開発」等に取り組みました。 主な成果としては、次のようなものが挙げられます。 資源循環技術では、廃基板や小型家電等を対象に有効な選別技術によって産物の付加価値を向上させ、事業収益に貢献しています。 廃棄物処理技術では、有害廃棄物の無害化処理・管理技術向上とともに、新たに低濃度PCB廃棄物処理事業の保有技術やインフラを有効活用したリチウムイオン電池無害化処理の事業検討に取り組んでいます。土壌・地下水汚染の浄化技術では、自然由来重金属含有土壌の浄化技術である乾式磁力選別処理(DME)工法の現地施工事業の実施及び揮発性有機塩素化合物(VOC)汚染土壌の迅速浄化として新たな土壌浄化用鉄粉を開発し、事業展開しています。更に、リチウムイオン電池に含まれる有価金属の高品位化や太陽光パネルの無害化・再資源化の研究及び、食品残渣からのメタン発酵発電による再生可能エネルギー技術に取り組み、将来の事業化のための技術を確立していきます。また、ブランドビジョン「motivate our planet」のもとに、将来のグリーンビジネスの可能性につきまして、事業・技術の両面から検討を行っています。 なお、当部門における研究開発費は356百万円です。 製錬部門今後の製錬事業を更に発展させるために、課題解決に向けて製錬技術センターを中心とし各事業所及び大学、研究機関、民間研究施設等を利用することによって、「電力使用量の削減」「有価金属の高効率回収技術の確立」「環境負荷低減技術の構築」に精力的に取り組みました。主な取り組みとしては、次のようなものが挙げられます。電力使用量の削減に関しては、銅電解並びに亜鉛電解において新型電極を使用した電力原単位低減試験を進めており、電力使用量の削減を達成できるように継続して取り組んでいきます。有価金属の高効率回収技術の確立に関しては、銅製錬・鉛製錬・亜鉛製錬のコンビナート機能を深化させて、ベースメタルの実収率を維持・向上させながら、レアメタル、貴金属及び白金族金属の高効率な回収技術を確立していきます。環境負荷低減技術の構築に関しては、近年リサイクル原料由来によるハロゲン負荷増加の影響で、各工程でトラブルが発生していることから、事前にハロゲンを除去するプロセスや、ハロゲンを有効活用できるプロセスの開発に取り組んでいます。また低炭素エネルギーへの転換、代替を狙い、リサイクル原料や廃棄物由来のエネルギーの開発を進めています。 なお、当部門における研究開発費は400百万円です。 電子材料部門グローバルな競争、流動的な経済情勢の中で、更に成長・発展し、変化に対応するために半導体材料研究所、電子材料研究所、機能材料研究所並びに各事業所の技術開発部門において、化合物半導体ウェハ、LED、導電材料、磁性材料、各種機能性粉体等で、現行製品の品質改善・生産性の向上と技術力強化、新たな市場開拓・用途展開を見据えての新製品の開発に取り組みました。特に、新製品の量産化及び開発・拡充に重点を置き、半導体部門では新たに開発した近赤外LED及び受光素子(PD)の量産販売を開始するとともに、新規結晶材料の開発にも着手しました。電子材料部門では、次世代太陽光パネル向けの銀粉の材料開発を進め、今後の市場拡大が期待されます。機能材料部門では、燃料電池材料の研究開発、量産化及び生産性の向上に取り組んだ結果、それぞれ顧客から良好な評価結果を得ており、今後の増販・販路拡大が期待されます。なお、当部門における研究開発費は4,018百万円です。 金属加工部門金属加工事業分野では、車載用標準材である「NB-109」「NB-105」といった銅合金の顧客の使用特性の改善、及びめっき技術開発等を行い、世界標準材としての位置付けをより強固なものにしていきます。各種コネクタ・端子用として好評を博しているすず系耐熱・低挿入力めっき「アドバンストリフロー/STAR」に加え、耐摩耗性と接触信頼性に極めて優れた銀-グラファイト複合めっき「SilC plating®」もラインナップしました。また、スマートフォン用等小型コネクタ材として必須の高強度材「YCuTシリーズ」に新たなプロセスを開発し、ばね性の高い新商品「YCuT-GM」をラインナップしています。並行してこれらの生産性向上にも取り組んでいます。めっき事業分野では、エコカー向け貴金属めっき材の機能特性向上及び生産性改善を通じて、エコカーの高性能化と需要拡大に対応していきます。また、省資源化に貢献する、部分めっきの高精度化・高効率化に取り組んでいます。サーマルデバイス事業分野では、主力製品である金属セラミックス接合基板の信頼性・生産性向上に引き続き取り組んでおり、改良品をリリースしていく予定です。新エネルギーや鉄道、エコカー向けに新製品である新構造基板の市場投入を開始しており、引き続き製造プロセスの改善、生産性向上、コストダウンに取り組んでいます。 なお、当部門における研究開発費は797百万円です。 熱処理部門既存技術と開発技術を融合させた、新たな次世代商品を顧客ニーズに基づき開発し、事業化することで、工業炉・熱処理事業を有する総合熱処理メーカーとして事業拡大を図ります。世界的なカーボンニュートラルへの流れを受け熱処理工程から排出されるCO2を大幅に削減する技術開発へ注力しました。工業炉事業分野では、既存設備の省エネ・低CO2化技術開発を自社工場内で実証しながら継続しています。セル式真空浸炭炉は熱処理工程におけるカーボンニュートラルへの期待の高まりから国内外で導入が進んでいます。加えてカーボンニュートラル実現に寄与する新しい浸炭炉の開発に着手しました。熱処理事業分野では、自動車部品の軽量化を達成するための高強度化工法開発及び治工具の長寿命化を達成する硬質皮膜開発を継続しています。新制御窒化工法は低温処理で炭素源を使用しない高強度化工法でありCO2を大幅に削減できる技術としても注目され現在複数の顧客と適用拡大を目指して取り組んでいます。また、ドライコーティング分野では、用途拡大に向けた新たな成膜工法・膜構造の技術開発に取り組んでいます。カーボンニュートラル実現に貢献する技術開発を推進することで両事業部門の競争力を強化し、他社との差別化によって売上拡大を達成するために顧客とのパートナーシップ強化を進めました。 なお、当部門における研究開発費は322百万円です。
FY2021|3,240 文字
5 【研究開発活動】各セグメントでは、常に現行商品の改良・改善に努めていますが、これに加え、お客様のご要望を先取りした次期商品の開発、及び事業の基盤となる製造プロセス技術、設備技術の改善・改良を進めました。また、グループ全体として有望な新規商品につきましては、社内インキュベーションセンターによって、開発・事業化を加速させました。更に、近未来を見据えた新しいコンセプトの商品や革新的新技術に関する基礎研究領域につきましては、大学等との交流を大幅に拡大し、数多くの共同研究を実施することによって、将来有望な開発テーマを着実に創出してきています。これらの研究開発活動により、現在から近未来に渡る広範囲のフェーズにおける「技術立社」を推進しています。当連結会計年度における研究開発費の総額は5,781百万円です。なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ② 連結損益計算書」の当連結会計年度における「開発研究費」は6,177百万円ですが、これには研究開発費のほか、開発調査費395百万円が含まれています。各セグメントの研究開発活動、主な成果及び研究開発費は次のとおりです。 環境・リサイクル部門環境・リサイクル事業の競争力強化に向けて、環境技術研究所が関連事業所と連携して、「効率的な資源循環技術の開発」「有害廃棄物の無害化処理・管理技術の開発」「土壌・地下水汚染の浄化技術開発」等に取り組みました。 主な成果としては、次のようなものが挙げられます。 資源循環技術では、廃基板や小型家電等を対象に有効な選別技術によって産物の付加価値を向上させ、事業収益に貢献しています。 廃棄物処理技術では、有害廃棄物の無害化処理・管理技術向上とともに、新たに低濃度PCB廃棄物処理事業の保有技術やインフラを有効活用したリチウムイオン電池無害化処理の事業検討に取り組んでいます。土壌・地下水汚染の浄化技術では、自然由来重金属含有土壌の浄化技術であるDME(乾式磁力選別処理)工法の現地施工事業の実施及び揮発性有機塩素化合物(VOC)汚染土壌の迅速浄化として新たな土壌浄化用鉄粉を開発し、事業展開しています。更に、リチウムイオン電池に含まれる有価金属の高品位化や太陽光パネルの無害化・再資源化の研究及び、食品残渣からのメタン発酵発電による再生可能エネルギー技術に取り組み、将来の事業化のための技術確立を実施しています。また、ブランドビジョン「motivate our planet」のもとに、将来のグリーンビジネスの可能性につきまして、事業・技術の両面から検討を行っています。 なお、当部門における研究開発費は294百万円です。 製錬部門今後の製錬事業を更に発展させるために、課題解決に向けて製錬技術研究所を中心とし各事業所及び大学、研究機関、民間研究施設等を利用することによって、「電力使用量の削減」「有価金属の高効率回収技術の確立」「環境負荷低減技術の構築」に精力的に取り組みました。主な取り組みとしては、次のようなものが挙げられます。電力使用量の削減に関しては、銅電解並びに亜鉛電解において新型電極を使用した電力原単位低減試験を進めており、電力使用量の削減を達成できるように継続して取り組んでいきます。有価金属の高効率回収技術の確立に関しては、銅製錬・鉛製錬・亜鉛製錬のコンビナート機能を深化させて、ベースメタルの実収率の維持・向上をさせながら、レアメタルや貴金属・白金族の高効率な回収技術を確立させていきます。環境負荷低減技術の構築に関しては、近年リサイクル原料由来によるハロゲン負荷増加の影響で、各工程でトラブルが発生していることから、事前にハロゲンを除去するプロセスや、ハロゲンを有効活用できるプロセスの開発に取り組んでいます。また低炭素エネルギーへの転換、代替を狙い、リサイクル原料や廃棄物由来のエネルギーの開発を進めています。 なお、当部門における研究開発費は298百万円です。 電子材料部門グローバルな競争、流動的な経済情勢の中で、更に成長・発展し、変化に対応するために半導体材料研究所、電子材料研究所、機能材料研究所並びに各事業所の技術開発部門において、化合物半導体、オプトデバイス、導電性材料、磁性材料、各種機能性粉体等で、現行製品の品質改善・生産性の向上と技術力強化、新たな市場開拓・用途展開を見据えての新製品の開発に取り組みました。特に、新製品の開発・拡充に重点を置き、半導体部門では近赤外領域オプトデバイスの研究開発に積極的に経営資源を投入し、取り組んでいます。また、電子材料部門では次世代太陽電池向けの銀粉、電子材料向けの銅及び銀粒子においては、研究開発及び、生産性の改善に取り組んだ結果、それぞれ顧客から良好な評価結果を得ており、今後の増販・販路拡大が期待されます。なお、当部門における研究開発費は4,123百万円です。 金属加工部門金属加工事業分野では、車載用標準材である「NB-109」「NB-105」といった銅合金の顧客の使用特性の改善、及びめっき技術開発等を行い、世界標準材としての位置付けをより強固なものにしていきます。各種コネクタ・端子用として好評を博しているスズ系耐熱・低挿入力めっき「アドバンストリフロー/STAR」に加え、耐摩耗性と接触信頼性に極めて優れた銀-グラファイト複合めっき「SilC plating®」もラインナップしました。また、スマートフォン用等小型コネクタ材として必須の高強度材「YCuTシリーズ」に新たなプロセスを開発し、ばね性の高い新商品「YCuT-GM」をラインナップしています。並行してこれらの生産性向上にも取り組んでいます。めっき事業分野では、エコカー向け貴金属めっき材の機能特性向上及び生産性改善を通じて、エコカーの高性能化と需要拡大に対応していきます。また、省資源化に貢献する、部分めっきの高精度化・高効率化に取り組んでいます。サーマルデバイス事業分野では、主力製品である金属セラミックス接合基板の信頼性・生産性向上に引き続き取り組んでおり、改良品をリリースしていく予定です。新エネルギーや鉄道、エコカー向けに新製品である新構造基板の市場投入を開始しており、引き続き製造プロセスの改善、生産性向上、コストダウンに取り組んでいます。 なお、当部門における研究開発費は754百万円です。 熱処理部門既存技術と開発技術を融合させた、新たな次世代商品を顧客ニーズに基づき開発し、事業化することで、工業炉・熱処理事業を有する総合熱処理メーカーとして事業拡大を図ります。工業炉事業分野では、顧客の事業環境変化を的確に捉え、今後益々加速するCO2削減ニーズに対応し、セル式かつ低コストで汎用性のある真空浸炭や真空焼結向け真空熱処理設備を開発し、販売を開始しました。セル式真空浸炭炉はその革新性が評価されトヨタ自動車㈱様より技術開発賞を受賞しました。更に、セル式真空浸炭炉・MIM(脱脂・焼結)テスト機を活用し、顧客からの試作対応及び装置導入における事前検証サービスを展開しています。熱処理事業分野では、高強度自動車部品に適用されている制御窒化工法を更に進化させたDOWA独自の新工法を開発しました。複数の顧客と試作評価を進めており今後の用途拡大を目指します。また、ドライコーティング開発においては、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングの量産化を開始したほか、新たな成膜技術の開発にも着手しました。今後も成長が見込まれるドライコーティング市場のニーズに対応するために更なる技術開発に取り組んで参ります。この他に既存設備の省エネ・低CO2化技術開発も継続的に行っており、両事業部門の売上拡大に寄与するとともに、顧客とのパートナーシップ強化に貢献しました。 なお、当部門における研究開発費は311百万円です。
FY2020|3,029 文字
5 【研究開発活動】各セグメントでは、常に現行商品の改良・改善に努めていますが、これに加え、お客様のご要望を先取りした次期商品の開発、及び事業の基盤となる製造プロセス技術、設備技術の改善・改良を進めました。また、グループ全体として有望な新規商品については、社内インキュベーションセンターによって、開発・事業化を加速させました。さらに、近未来を見据えた新しいコンセプトの商品や革新的新技術に関する基礎研究領域については、大学等との交流を大幅に拡大し、数多くの共同研究を実施することによって、将来有望な開発テーマを着実に創出してきています。これらの研究開発活動により、現在から近未来に渡る広範囲のフェイズにおける「技術立社」を推進しています。当連結会計年度における研究開発費の総額は5,554百万円です。なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ② 連結損益計算書」の当連結会計年度における「開発研究費」は6,076百万円ですが、これには研究開発費のほか、新鉱床探鉱費等521百万円が含まれています。各セグメントの研究開発活動、主な成果及び研究開発費は次のとおりです。 環境・リサイクル部門環境・リサイクル事業の競争力強化に向けて、環境技術開発センターが関連事業所と連携して、「効率的な資源循環技術の開発」「有害廃棄物の無害化処理・管理技術の開発」「土壌・地下水汚染の浄化技術開発」等に取り組みました。 主な成果としては、次のようなものが挙げられます。 資源循環技術では、廃基板や小型家電などを対象に有効な選別技術によって産物の付加価値を向上させ、事業収益に貢献しています。 廃棄物処理技術では、有害廃棄物の無害化処理・管理技術向上とともに、時限事業である低濃度PCB廃棄物処理事業の保有技術や施設の有効活用を見据えた事業検討に取り組んでいます。土壌・地下水汚染の浄化技術では、自然由来重金属含有土壌の浄化技術であるDME(乾式磁力選別処理)工法の現地施工事業の開発に取り組んでいます。さらに、大型リチウムイオン二次電池や太陽光パネルの無害化・再資源化の研究に取り組み、将来の事業化のための技術確立を実施しています。また、ブランドビジョン「motivate our planet」のもとに、将来事業、グリーンビジネスの可能性について、事業・技術の両面から検討を行っています。 なお、当部門における研究開発費は247百万円です。 製錬部門今後の製錬事業をさらに発展させるために、課題解決に向けて製錬技術研究所を中心とし各事業所及び大学、研究機関、民間研究施設等を利用することによって、「電力使用量の削減」「有価金属の高効率回収技術の確立」「環境負荷低減技術の構築」に精力的に取り組みました。主な取り組みとしては、次のようなものが挙げられます。電力使用量の削減に関しては、銅電解並びに亜鉛電解において新型電極を使用した電力原単位低減試験を進めており、電力使用量の削減を達成できるように継続して取り組んでいきます。有価金属の高効率回収技術の確立に関しては、銅製錬・鉛製錬・亜鉛製錬のコンビナート機能を深化させて、ベースメタルの実収率の維持~向上をさせながら、レアメタルや貴金属・白金族の高効率な回収技術を確立させていきます。環境負荷低減技術の構築に関しては、近年リサイクル原料由来によるハロゲン負荷増加の影響で、各工程でトラブルが発生していることから、事前にハロゲンを除去するプロセスや、ハロゲンを有効活用できるプロセスの開発に取り組んでいます。 なお、当部門における研究開発費は281百万円です。 電子材料部門グローバルな競争、流動的な経済情勢の中で、更に成長・発展し、変化に対応するために半導体材料研究所、電子材料研究所、機能材料研究所並びに各事業所の技術開発部門において、化合物半導体、オプトデバイス、導電性材料、磁性材料、各種機能性粉体などで、技術力強化と新たな市場開拓・用途展開を見据えての新製品の開発・現行製品の品質改善・生産性の向上に取り組みました。特に新規商品の拡充に重点を置き、半導体部門では近赤外領域オプトデバイスの研究開発に取り組み、電子材料部門では半導体接合用の銀ナノ粒子、電子部品用の銅粉及び銀粉などの金属粒子の研究開発及び生産性の改善に取り組みました。その結果、市場の要求に対応した技術改善、独自技術の開発の成果としてそれぞれ顧客から良好な評価を得ており、今後の増販・販路拡大が期待されます。なお、当部門における研究開発費は4,134百万円です。 金属加工部門金属加工事業分野では、車載用標準材である「NB-109」「NB-105」といった銅合金の顧客の使用特性の改善、及びめっき技術開発などを行い、世界標準材としての位置付けを固めていきます。また、スマートフォン用など小型コネクタ材として必須の高強度材「YCuTシリーズ」に新たなプロセスを開発し、ばね性の高い新商品「YCuT-GM」をラインアップしています。並行してこれらの生産性向上にも取り組んでいます。めっき事業分野では、エコカー向け貴金属めっき材の機能特性向上及び生産性改善を通じて、エコカーの高性能化と需要拡大に対応していきます。また、省資源化に貢献する、部分めっきの高精度化・高効率化に取り組んでいます。サーマルデバイス事業分野では、主力製品である金属セラミックス接合基板の信頼性・生産性向上に引き続き取り組んでおり、改良品をリリースしていく予定です。新エネルギーや鉄道、エコカー向けに新製品である新構造基板の市場投入を開始しており、引き続き製造プロセスの改善、生産性向上、コストダウンに取り組んでいます。 なお、当部門における研究開発費は686百万円です。 熱処理部門顧客ニーズを的確に捉えた新商品開発を目指し、既存技術と開発技術を融合させた新たな次世代商品を顧客と一緒に創出することで、熱処理・工業炉両事業部門に貢献するとともに、総合熱処理メーカーをめざして商品開発に取り組みました。工業炉事業分野では、顧客の事業環境変化を的確に捉え、今後益々加速する海外現地化や生産規模が縮小する国内生産に対応し、セル式かつ低コストで汎用性のある真空浸炭や真空焼結向け真空熱処理設備を開発し、販売を開始しました。更に、セル式真空浸炭炉・MIM(脱脂・焼結)装置も導入し、顧客からの試作対応及び装置導入における検証サービスを下期より開始しました。熱処理事業分野では、高強度自動車部品に適用されている制御窒化工法において温度、雰囲気をより精密に制御することで更なる高強度化を実現する新工法を開発しました。DOWA独自技術で今後の用途拡大を目指します。また、ドライコーティング開発においては、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜の適用拡大に向けて複数のお客様と共同開発案件を推進しています。またテクノファンド制度を活用した新たな成膜技術の開発にも着手しました。今後も成長が見込まれるドライコーティング市場のニーズに対応するために更なる技術開発に取り組んで参ります。この他に既存設備の省エネ・低CO2化技術開発も継続的に行っており、両事業部門の売上拡大に寄与するとともに、顧客とのパートナーシップ強化に貢献しました。 なお、当部門における研究開発費は204百万円です。
FY2019|3,052 文字
5 【研究開発活動】各セグメントでは、常に現行商品の改良・改善に努めていますが、これに加え、お客様のご要望を先取りした次期商品の開発、及び事業の基盤となる製造プロセス技術、設備技術の改善・改良を進めました。また、グループ全体として有望な新規商品については、社内インキュベーションセンターによって、開発・事業化を加速させました。さらに、近未来を見据えた新しいコンセプトの商品や革新的新技術に関する基礎研究領域については、大学等との交流を大幅に拡大し、数多くの共同研究を実施することによって、将来有望な開発テーマを着実に創出して来ています。これらの研究開発活動により、現在から近未来に渡る広範囲のフェイズにおける「技術立社」を推進しています。当連結会計年度における研究開発費の総額は5,171百万円です。なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ② 連結損益計算書」の当連結会計年度における「開発研究費」は5,888百万円ですが、これには研究開発費のほか、新鉱床探鉱費等716百万円が含まれています。各セグメントの研究開発活動、主な成果及び研究開発費は次のとおりです。 環境・リサイクル部門環境・リサイクル事業の競争力強化に向けて、環境技術開発センターが関連事業所と連携して、「効率的な資源循環技術の開発」「有害廃棄物の無害化処理・管理技術の開発」「土壌・地下水汚染の浄化技術開発」等に取り組みました。主な成果としては、次のようなものが挙げられます。資源循環技術では、廃基板や小型家電などを対象に有効な選別技術によって産物の付加価値を向上させ、事業収益に貢献しています。廃棄物処理技術では、有害廃棄物の無害化処理・管理技術向上とともに、時限事業である低濃度PCB廃棄物処理事業の保有技術や施設の有効活用を見据えた事業検討に取り組んでいます。土壌・地下水汚染の浄化技術では、自然由来重金属含有土壌の浄化技術であるDME(乾式磁力選別処理)工法の現地施工事業の開発に取り組んでいます。さらに、大型リチウムイオン二次電池や太陽光パネルの無害化・再資源化の研究に取り組み、将来の事業化のための技術確立を実施しています。また、ブランドビジョン「motivate our planet」のもとに、将来事業、グリーンビジネスの可能性について、事業・技術の両面から検討を行っています。 なお、当部門における研究開発費は224百万円です。 製錬部門今後の製錬事業をさらに発展させるために、課題解決に向けて製錬技術研究所を中心とし各事業所及び大学、研究機関、民間研究施設等を利用することによって、「電力使用量の削減」「有価金属の高効率回収技術の確立」「環境負荷低減技術の構築」に精力的に取り組みました。主な取り組みとしては、次のようなものが挙げられます。電力使用量の削減に関しては、銅電解並びに亜鉛電解において新型電極を使用した電力原単位低減試験を進めており、電力使用量の削減を達成できるように継続して取り組んでいきます。有価金属の高効率回収技術の確立に関しては、銅製錬・鉛製錬・亜鉛製錬のコンビナート機能を深化させて、ベースメタルの実収率の維持~向上をさせながら、レアメタルや貴金属・白金族の高効率な回収技術を確立させていきます。環境負荷低減技術の構築に関しては、近年リサイクル原料由来によるハロゲン負荷増加の影響で、各工程でトラブルが発生していることから、事前にハロゲンを除去するプロセスや、ハロゲンの有効活用できるプロセスの開発に取り組んでいます。 なお、当部門における研究開発費は238百万円です。 電子材料部門グローバルな競争、流動的な経済情勢の中で、更に成長・発展し、変化に対応するために半導体材料研究所、電子材料研究所、機能材料研究所並びに各事業所の技術開発部門において、化合物半導体、オプトデバイス、導電性材料、磁性材料、各種機能性粉体などで、技術力強化と新たな市場開拓・用途展開を見据えての新製品の開発・現行製品の品質改善・生産性の向上に取り組みました。特に新規商品の拡充に重点を置き、民生・産業用の殺菌用途及び医療用の分析・治療用途向けの紫外LED及び半導体接合用途向けの金属ナノ粒子、電装部品等への導電性フィラーの研究開発に取り組みました。その結果、導電性フィラーは、市場の要求に対応した技術改善、独自技術の開発の成果として顧客から良好な評価を得ており、今後の増販・販路拡大が期待されます。なお、当部門における研究開発費は3,724百万円です。 金属加工部門金属加工事業分野では、車載用標準材である「NB-109」「NB-105」といった銅合金の顧客の使用特性の改善、及びめっき技術開発などを行い、世界標準材としての位置付けを固めていきます。また、スマートフォン用など小型コネクタ材として必須の高強度材「YCuTシリーズ」に新たなプロセスを開発し、ばね性の高い新商品「YCuT-GM」をラインアップしています。並行してこれらの生産性向上にも取り組んでいます。めっき事業分野では、エコカー向け貴金属めっき材の機能特性向上及び生産性改善を通じて、エコカーの高性能化と需要拡大に対応していきます。また、省資源化に貢献する、部分めっきの高精度化・高効率化に取り組んでいます。サーマルデバイス事業分野では、主力製品である金属セラミックス接合基板の信頼性・生産性向上に引き続き取り組んでおり、改良品をリリースしていく予定です。新エネルギーや鉄道、エコカー向けに新製品である新構造基板の市場投入を開始しており、引き続き製造プロセスの改善、生産性向上、コストダウンに取り組んでいます。 なお、当部門における研究開発費は730百万円です。 熱処理部門顧客ニーズを的確に捉えた新商品開発を目指し、既存技術と開発技術を融合させた新たな次世代商品を顧客と一緒に創出することで、熱処理・工業炉両事業部門に貢献するとともに、総合熱処理メーカーをめざして商品開発に取り組みました。工業炉事業分野では、顧客の事業環境変化を的確に捉え、今後益々加速する海外現地化や生産規模が縮小する国内生産に対応し、セル式かつ低コストな熱処理設備の開発を進めました。また、セル式で汎用性のある真空浸炭や真空焼結向け真空熱処理設備を開発し、販売を開始しました。更に、セル式真空浸炭炉・MIM(脱脂・焼結)装置も導入し、顧客からの試作対応及び装置導入における検証サービスを上期中に開始する予定です。熱処理事業分野では、高強度自動車部品に適用されている制御窒化工法においては、理想的な温度制御、雰囲気制御が可能な実証炉の開発を進めており、上期中までには完成する見込みであり、更なる高強度化で用途拡大を目指します。また、ドライコーティング開発においては、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜の引合いが多く、堅調に推移しています。共同研究も数社と進め、技術力を強化しながら、更なる市場拡大を狙っています。他にも、耐酸化性に優れた新膜開発も大詰めを迎えており、合わせ持つ優れた摺動特性が、従来膜との世代交代を推し進めるものと期待しています。この他に既存設備の省エネ・低CO2化技術開発も継続的に行っており、両事業部門の売上拡大に寄与するとともに、顧客とのパートナーシップ強化に貢献しました。 なお、当部門における研究開発費は253百万円です。
FY2018|3,413 文字
5 【研究開発活動】各セグメントでは、常に現行商品の改良・改善に努めていますが、これに加え、お客様のご要望を先取りした次期商品の開発、及び事業の基盤となる製造プロセス技術、設備技術の改善・改良を進めました。また、グループ全体として有望な新規商品については、社内インキュベーションセンターによって、開発・事業化を加速させました。さらに、近未来を見据えた新しいコンセプトの商品や革新的新技術に関する基礎研究領域については、大学等との交流を大幅に拡大し、数多くの共同研究を実施することによって、将来有望な開発テーマを着実に創出して来ています。これらの研究開発活動により、現在から近未来に渡る広範囲のフェイズにおける「技術立社」を推進しています。当連結会計年度における研究開発費の総額は4,874百万円です。なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ② 連結損益計算書」の当連結会計年度における「開発研究費」は5,380百万円ですが、これには研究開発費のほか、新鉱床探鉱費等505百万円が含まれています。各セグメントの研究開発活動、主な成果及び研究開発費は次のとおりです。 環境・リサイクル部門環境・リサイクル事業の競争力強化に向けて、環境技術研究所が関連事業所と連携して、「効率的な資源循環技術の開発」「有害廃棄物の無害化処理・管理技術の開発」「土壌・地下水汚染の浄化技術開発」等に取り組みました。主な成果としては、次のようなものが挙げられます。資源循環技術では、廃基板や小型家電などを対象に有効な選別技術によって産物の付加価値を向上させ、事業収益に貢献しています。廃棄物処理技術では、有害廃棄物の無害化処理・管理技術向上とともに、時限事業である低濃度PCB廃棄物処理事業の保有技術や施設の有効活用を見据えた事業検討に取り組んでいます。土壌・地下水汚染の浄化技術では、自然由来重金属含有土壌の浄化技術であるDME(乾式磁力選別処理)工法の現地施工事業の開発に取り組んでいます。さらに、大型リチウムイオン二次電池や太陽光パネルの無害化・再資源化の研究に取り組み、将来の事業化のための技術確立を実施しています。また、ブランドビジョン「motivate our planet」のもとに、将来事業、グリーンビジネスの可能性について、事業・技術の両面から検討を行っています。 なお、当部門における研究開発費は245百万円です。 製錬部門今後の製錬事業をさらに発展させるために、課題解決に向けて製錬技術研究所を中心とし各事業所及び大学、研究機関、民間研究施設等を利用することによって、「電力使用量の削減」「有価金属の高効率回収技術の確立」「環境負荷低減技術の構築」に精力的に取り組みました。主な成果としては、次のようなものが挙げられます。電力使用量の削減に関しては、銅電解において触媒を塗布した新型電極を使用した電力原単位低減試験を実施いたしました。基礎試験において現行の鉛基電極に比べ約20%低減できる見込みとなり、実機サイズの電極を1槽分購入し、実機試験に移行しました。単独槽での結果は、基礎試験と同様の電力原単位の低減を確認することができています。今後、操業槽での長時間試験などで効果を確認するとともに事業性を評価していく予定です。有価金属の高効率回収技術の確立に関しては、Sn(すず)の実収率向上に取り組みました。TSL炉でのスラグロスを低減するべく還元条件の見直しなどを行い、従来50%だったスラグロスを25%程度まで半減することができました。還元条件を単に強化するとAg(銀)のロスが増えるなどの不具合がありましたが、条件の最適化を図り、Agロスを増やすことなくSn実収率を向上することに成功しています。環境負荷低減技術の構築に関しては、近年リサイクル原料由来によるハロゲン負荷の増大が問題となってきており、この除去に取り組んでいます。特に排水中Br(臭素)はAs(ヒ素),Se(セレン)の除去に悪影響を及ぼしていることが確認され、この除去法の開発を行いました。その結果、Cu2O(酸化銅)の添加によるCuBr(臭化銅)としてのBr除去、CuBrをアルカリ浸出することでのCu2O回収、というCu2OをリサイクルしてBrを除去するプロセスを考案することができました。 なお、当部門における研究開発費は256百万円です。 電子材料部門グローバルな競争、流動的な経済情勢の中で、更に成長・発展し、変化に対応するために技術力強化とトップ商品の拡充を目的として、足元並びに将来の市場動向を見据えた戦略的な研究開発に取り組みました。具体的には、半導体材料研究所、電子材料研究所、機能材料研究所並びに各事業所の技術開発部門において、化合物半導体、オプトデバイス、導電性材料、磁性材料、各種機能性粉体などで、新たな市場開拓・用途展開を見据えての新製品の開発・現行製品の品質改善・生産性の向上に取り組みました。再生可能エネルギー関連の電極材料に使用される導電粉及びヘルスケア向け赤外LEDは、重点テーマとして継続的に取り組んでいます。また、新たな分野・用途開発として民生、医療の分析・殺菌等向けに深紫外LED、電子部品等への低温焼結・接合用途に金属ナノ粒子、さらに燃料電池用材料等の開発にも引き続き積極的に取り組んでいます。特に深紫外LEDは、樹脂硬化・皮膚治療向け波長帯で世界トップクラスの出力を達成するなど技術的にも大きな成果が得られました。販売面でも顧客からの認定・採用が進み、今後の販路拡大、収益への貢献が期待されます。 なお、当部門における研究開発費は3,468百万円です。 金属加工部門金属加工事業分野では、車載用標準材である「NB-109」「NB-105」といった銅合金の顧客の使用特性の改善、及びめっき技術開発などを行い、世界標準材としての位置付けを固めていきます。また、スマートフォン用など小型コネクタ材として必須の高強度材「YCuTシリーズ」に新たなプロセスを開発し、ばね性の高い新商品「YCuT-GM」をラインアップしています。並行してこれらの生産性向上にも取り組んでいます。めっき事業分野では、エコカー向け貴金属めっき材の機能特性向上及び省資源化に貢献する、部分めっきの高精度化・高効率化に取り組んでいます。サーマルデバイス事業分野では、主力製品である金属セラミックス接合基板の信頼性・生産性向上に引き続き取り組んでおり、改良品をリリースしていく予定です。新エネルギーや鉄道、エコカー向けに新製品である新構造基板の市場投入を開始しており、引き続き製造プロセスの改善、生産性向上、コストダウンに取り組んでいます。 なお、当部門における研究開発費は590百万円です。 熱処理部門顧客ニーズを的確に捉えた新商品開発を目指し、既存技術と開発技術を融合させた新たな次世代商品を顧客と一緒に創出することで、熱処理・工業炉両事業部門に貢献するとともに、総合熱処理メーカーをめざして商品開発に取り組みました。工業炉事業分野では、顧客の事業環境変化を的確に捉え、今後益々加速する海外現地化や生産規模が縮小する国内生産に対応し、小ロットかつ低コストな熱処理設備の開発を進めました。小ロットで汎用性のある真空浸炭や真空焼結向け小ロット真空熱処理設備開発を完了し販売を開始しました。また、小型MIM・CIM装置も導入し、顧客からの試作対応及び装置導入における検証サービスを実施しています。熱処理事業分野では、自動車部品の高強度化を目的として開発した制御窒化工法において、複雑で高精度の雰囲気制御が不要な新工法を継続して開発しており、コストダウン目標を達成し、更なる用途拡大を進めていきます。又ドライコーティング開発において、DLC膜は昨今のPR活動が奏功し、AL冷間成形金型への引き合いが多く、試作対応を行っており、更に摺動部品や電子材、生体材など多岐用途への適用に向けて、継続して量産化試験を実施し商品化を進めています。この他に既存設備の省エネ・低CO2化技術開発も継続的に行っており、両事業部門の売上拡大に寄与するとともに、顧客とのパートナーシップ強化に貢献しました。 なお、当部門における研究開発費は313百万円です。
FY2017|3,384 文字
6 【研究開発活動】各セグメントでは、常に現行商品の改良・改善に努めていますが、これに加え、お客様のご要望を先取りした次期商品の開発、及び事業の基盤となる製造プロセス技術、設備技術の改善・改良を進めました。また、グループ全体として有望な新規商品については、社内インキュベーションセンターによって、開発・事業化を加速させました。さらに、近未来を見据えた新しいコンセプトの商品や革新的新技術に関する基礎研究領域については、大学等との交流を大幅に拡大し、数多くの共同研究を実施することによって、将来有望な開発テーマを着実に創出して来ています。これらの研究開発活動により、現在から近未来に渡る広範囲のフェイズにおける「技術立社」を推進しています。当連結会計年度における研究開発費の総額は4,834百万円です。なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ② 連結損益計算書」の当連結会計年度における「開発研究費」は5,670百万円ですが、これには研究開発費のほか、新鉱床探鉱費等835百万円が含まれています。各セグメントの研究開発活動、主な成果及び研究開発費は次のとおりです。 環境・リサイクル部門環境リサイクル事業の競争力強化に向けて、環境技術研究所が関連事業所と連携して「リサイクル技術の開発」「廃棄物処理技術の開発」「土壌・地下水汚染の浄化技術開発」等に取り組みました。 主な成果としては、次のようなものが挙げられます。 リサイクル技術では、小型家電リサイクルなどに有効な選別技術によってリサイクル産物の品質を向上させ、事業収益に貢献しています。 廃棄物処理技術では、有害廃棄物の管理技術向上とともに、時限事業である低濃度PCB廃棄物処理事業の保有技術や施設の有効活用を見据えた事業検討に取り組んでいます。 土壌・地下水汚染の浄化技術では、自然由来重金属含有土壌の浄化技術であるDME(乾式磁力選別処理)工法の現地施工事業の開発に取り組みました。また、高濃度重金属汚泥を対象とした造粒・コーティング法による新規の不溶化技術を確立しました。 また、ブランドビジョン「motivate our planet」のもとに、将来事業、グリーンビジネスの可能性について、事業・技術の両面から検討を行っています。 なお、当部門における研究開発費は271百万円です。 製錬部門今後の製錬事業をさらに発展させるために、課題解決に向けて製錬技術研究所を中心とし各事業所及び大学、研究機関、民間研究施設等を利用することによって、「電力使用量の削減」「有価金属の高効率回収技術の確立」「環境負荷低減技術の構築」に精力的に取り組みました。 主な成果としては、次のようなものが挙げられます。 電力使用量の削減に関しては、当年度最終年度となる4年目に入った経済産業省/独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の委託試験事業「高不純物銅アノードによる電解精製の実現」を計画的に遂行し、実機設備での鋳造及び電解を行い、実機試験での128時間以上の連続電解において電極間距離の短縮化により電力原単位も低減でき目標を達成することができています。また、品質面でも目標のLMEグレードを達成できる見込みが得られ、ほぼ当初目標を達成して終了しています。本研究成果につきましては、今年度神戸で開催された国際学会COPPER2016にて発表しました。 有価金属の高効率回収技術の確立に関しては、インジウム、ゲルマニウムの回収率を向上させるべく、特に製品化に繋がる後半工程に対して新規プロセス開発に取り組んでいます。従来の硫化による分離回収法から還元置換法での可能性について追及し、回収率の向上が期待できることを確認しています。今後は、ロスの多い前半工程での回収率向上に向けて取り組む予定です。 半製品からのアンチモン回収については、本件もJOGMEC委託試験事業であり、最終年度の4年目でありました。すでに達成していた脱Sb速度に加えて、酸素効率低下の課題もノズル改良で達成できています。また、高品質Sbの新規製法として酒石酸やKOHを用いた回収プロセスを開発し、当初目標を達成して終了できました。 環境負荷低減技術の構築に関しては、鉄源の形態変更によりスコロダイトの安全性、経済性、環境性を大幅に向上させることができることを見い出しました。本研究成果も今年度の国際学会COPPER2016において発表しました。なお、当部門における研究開発費は348百万円です。 電子材料部門グローバルな競争、流動的な経済情勢の中で、さらに成長・発展し、変化に対応するために技術力強化とトップ商品の拡充を目的として、足元並びに将来の市場動向を見据えた戦略的な研究開発に取り組みました。 具体的には、半導体材料研究所、電子材料研究所、機能材料研究所並びに各事業所の技術開発部門において、化合物半導体、オプトデバイス、導電性材料、磁性材料、各種機能性粉体などで、新たな市場開拓・用途展開を見据えての新製品の開発・現行製品の品質改善・生産性の向上に取り組みました。 再生可能エネルギー関連の電極材料に使用される導電粉及びヘルスケア向け赤外LEDは、重点テーマとして継続的に取り組んでいます。 また、新たな分野・用途開発として民生、医療の分析・殺菌等向けに深紫外LED、電子部品等への低温焼結・接合用途に金属ナノ粒子、フィラー及び燃料電池用材料等の開発にも引き続き積極的に取り組んでいます。 特に 赤外LEDは、高効率・長寿命に優れた新方式の導入、波長域を拡大した高特性商品の開発で良好な成果を得ました。 なお、当部門における研究開発費は3,195百万円です。 金属加工部門金属加工事業分野では、車載用標準材である「NB-109」「NB-105」といった銅合金のお客様使用特性の改善、及びめっき技術開発などを行い、世界標準材としての位置付けを固めていきます。また、スマートフォン用など小型コネクタ材として必須の高強度材「YCuTシリーズ」に新たなプロセスを開発し、ばね性の高い新商品「YCuT-GM」をラインナップしています。並行してこれらの生産性向上にも取り組んでいます。 めっき事業分野では、エコカー向け貴金属めっき材の機能特性向上及び省資源化に貢献する、部分めっきの高精度化・高効率化に取り組んでいます。 サーマルデバイス事業分野では、主力製品である金属セラミックス接合基板の信頼性・生産性向上に引き続き取り組んでおり、改良品をリリースしていく予定です。新エネルギーや鉄道、エコカー向けに新製品である新構造基板の市場投入を開始しており、引き続き製造プロセスの改善、生産性向上、コストダウンに取り組んでいます。 なお、当部門における研究開発費は587百万円です。 熱処理部門顧客ニーズを的確に捉えた新商品開発を目指し、既存技術と要素技術を融合させた新たな次世代商品を顧客と一緒に創出することで、熱処理・工業炉両事業部門に貢献するとともに世界No.1の熱処理メーカーをめざして商品開発に取り組みました。 工業炉事業分野では、顧客の環境変化を的確に捉え、今後益々加速する海外現地化や生産規模が縮小する国内生産に対応し、小規模かつ低コストな熱処理設備の開発を進めました。小ロットで汎用性のある真空浸炭や真空焼結向け小規模真空熱処理設備を開発導入し、要素技術の検証に着手しました。また、小型MIM・CIM装置も導入し、顧客からの試作対応及び装置導入における検証を開始しました。 熱処理事業分野では、自動車部品の高強度化を目的として開発した新窒化工法をさらに進化させ、複雑で高精度の雰囲気制御が不要な新工法の開発目途付けが完了しました。当年度は進化版窒化の量産設備開発に取り組みます。また摺動部品や電子材、生体材など多岐用途への適用を目指しているDLC膜開発では、量産化試験を実施し商品化と適用拡大を進めています。 この他に既存設備のQCD改善技術開発も継続的に行っており、両事業部門の売上拡大に寄与するとともに、顧客とのパートナーシップ強化に貢献しました。 なお、当部門における研究開発費は431百万円です。
FY2016|3,424 文字
6 【研究開発活動】各セグメントでは、常に現行商品の改良・改善に努めていますが、これに加え、お客様のご要望を先取りした次期商品の開発、及び事業の基盤となる製造プロセス技術、設備技術の改善・改良を進めました。また、グループ全体として有望な新規商品については、社内インキュベーションセンターによって、開発・事業化を加速させました。更に、近未来を見据えた新しいコンセプトの商品や革新的新技術に関する基礎研究領域については、大学等との交流を大幅に拡大し、数多くの共同研究を実施することによって、将来有望な開発テーマを着実に創出して来ています。これらの研究開発活動により、現在から近未来に渡る広範囲のフェイズにおける「技術立社」を推進しています。当連結会計年度における研究開発費の総額は4,552百万円です。なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ② 連結損益計算書」の当連結会計年度における「開発研究費」は5,594百万円ですが、これには研究開発費のほか、新鉱床探鉱費等1,041百万円が含まれています。各セグメントの研究開発活動、主な成果及び研究開発費は次のとおりです。 環境・リサイクル部門環境リサイクル事業の競争力強化に向けて、環境技術研究所が関連事業所と連携して「リサイクル技術の開発」「廃棄物処理技術の開発」「土壌・地下水汚染の浄化技術開発」等に取り組みました。 主な成果としては、次のようなものが挙げられます。 リサイクル技術では、小型家電リサイクルなどに有効な選別技術によってリサイクル産物の品質を向上させ、事業収益に貢献しています。 廃棄物処理技術では、有害廃棄物の管理技術向上とともに、低濃度PCB廃棄物処理事業での新拠点の立ち上げにおいて技術的支援を行いました。 土壌・地下水汚染の浄化技術では、当社が開発した自然由来重金属含有土壌の浄化技術であるDME(乾式磁力選別処理)工法の信頼性評価を進め、処理業の手法として正式に認められました。 また、ブランドビジョン「motivate our planet」のもとに、将来事業、グリーンビジネスの可能性について、事業・技術の両面から検討を行っています。 なお、当部門における研究開発費は324百万円です。 製錬部門今後の製錬事業を発展させるために抱えている課題を着実に解決すべく、製錬技術研究所を中心とし各事業所及び大学、研究機関更には民間研究施設を利用することによって「電気亜鉛の生産性向上」「電力使用量の削減」「有価金属の高効率回収技術の確立」「環境負荷低減技術の構築」に精力的に取り組みました。 主な成果としては、次のようなものが挙げられます。 電気亜鉛の生産性向上では、秋田ジンクリサイクリング㈱における精製液の直接電解を可能とさせるべく、実機試験を実施し、従来の電着荒れの改善は出来ました。ただ電流効率低下を克服できなかったことや夏期休転限定という条件により事業化までに更なる検討を進めます。 電力使用量の削減に関しては、当年度3年目に入った経済産業省/独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の委託試験事業「高不純物銅アノードによる電解精製の実現」を計画的に遂行し、実機設備での鋳造及び電解を行い、実機試験での120時間以上の連続電解を可能としました。最終年度は精製に際してのロスをいかに低減させるか精力的に取り組んで成果に繋げていきます。 有価金属の高効率回収技術の確立に関しては、鉛銀残渣からのインジウム、ガリウム、ゲルマニウムの回収率を向上させるべく、処理方法改良に取り組んでおり、技術的なハードル及びメタル価格の下落を鑑み、ゲルマニウムに特化しました。硫化の条件を調整することによって目標の回収率を得ることを見出しており、細かい条件を詰めて実生産に反映していきます。 半製品からのアンチモン回収については、これまで検討したプロセスを実機で確認したところ、脱Sb速度に改善の余地が残っていることが判明し、反応容器内での拡散を促進させることにより、課題は解決できました。また高純度化に関しても一定のプロセスを提案できるに至り、経済状況などを踏まえて事業化を判断する段階まで到達できました。 環境負荷低減技術の構築に関しては、スコロダイト製造に関する安全性、経済性、環境性を総合的に捉えた有益性を向上させました。神戸で開催される国際学会COPPER2016においてPRする予定です。 なお、当部門における研究開発費は309百万円です。 電子材料部門グローバルな競争、流動的な経済情勢の中で、更に成長・発展し、変化に対応するための技術力強化とトップ商品の拡充を目的として、足元並びに将来の市場動向を見据えた戦略的な研究開発に取り組みました。 具体的には、半導体材料研究所、電子材料研究所、機能材料研究所並びに各事業所の技術開発部門において、化合物半導体、オプトデバイス、導電性材料、磁性材料、各種機能性粉体などで、新たな市場開拓・用途展開を見据えての新製品の開発・現行製品の品質改善・生産性の向上に取り組みました。 再生可能エネルギー関連の電極材料に使用される導電粉及びヘルスケア向け赤外LEDは、重点テーマとして継続的に取り組んでいます。 また、新たな分野・用途開発として民生、医療の分析・殺菌等向けに深紫外LED、電子部品等への低温焼結・接合用途に金属ナノ粒子、フィラー及び燃料電池用材料等の開発にも引き続き積極的に取り組んでいます。 主な成果として、導電性フィラーでは市場課題の技術的な改善及び新規用途での良好な評価を得る事が出来ました。また、燃料電池用材料は、増販・販路拡大への目途が立ち今後の収益への貢献が期待されます。 なお、当部門における研究開発費は2,900百万円です。 金属加工部門金属加工事業分野では、車載用標準材である「NB-109」「NB-105」といった銅合金のお客様使用特性の改善、及びめっき技術開発などを行い、世界標準材としての位置付けを固めていきます。また、スマートフォン用など小型コネクタ材として必須の高強度材「YCuTシリーズ」に新たなプロセスを開発し、ばね性の高い新商品「YCuT-GM」をラインナップしました。並行してこれらの生産性向上にも取り組んでいます。 めっき事業分野では、エコカー向け貴金属めっき材の機能特性向上及び省資源化に貢献する、部分めっきの高精度化・高効率化に取り組んでいます。 サーマルデバイス事業分野では、主力製品である金属セラミックス接合基板の信頼性・生産性向上に引き続き取り組んでおり、改良品をリリースしていく予定です。 新エネルギーや鉄道、エコカー向けに新製品である新構造基板の市場投入を開始しており、引き続き製造プロセスの改善、生産性向上、コストダウンに取り組んでいます。 なお、当部門における研究開発費は558百万円です。 熱処理部門顧客ニーズを的確に捉えた新商品開発を目指し、既存技術と要素技術を融合させた新たな次世代商品を顧客と一緒に創出することで、熱処理・工業炉両事業部門に貢献するとともに世界No.1の熱処理メーカーをめざして商品開発に取り組みました。 工業炉事業分野では、顧客の環境変化を的確に捉え、今後益々加速する海外現地化や生産規模が縮小する国内生産に対応し、小規模かつ低コストな熱処理設備の開発を進めました。小ロットで汎用性のある真空浸炭や真空焼結向け小規模真空熱処理設備を開発導入し、要素技術の検証に着手しました。また、小型MIM・CIM装置も導入し、顧客からの試作対応及び装置導入における検証を開始しました。 熱処理事業分野では、自動車部品の高強度化を目的として開発した新窒化工法を更に進化させ、複雑で高精度の雰囲気制御が不要な新工法の開発目途付けが完了しました。平成28年度は進化版窒化の量産設備開発に取り組みます。また摺動部品や電子材、生体材など多岐用途への適用を目指しているDLC膜開発では、量産化試験を実施し商品化と適用拡大を進めています。 この他に既存設備のQCD改善技術開発も継続的に行っており、両事業部門の売上拡大に寄与するとともに、顧客とのパートナーシップ強化に貢献しました。 なお、当部門における研究開発費は460百万円です。