研究開発活動(本文)
FY2025|3,371 文字
6【研究開発活動】当社グループでは資源、製錬及び材料をコアビジネスとして選択と集中を進めておりますが、研究開発においても「製錬プロセス技術」、「粉体合成・表面処理技術」、「結晶育成・加工技術」、「探鉱・採鉱・選鉱技術」をコア技術、「評価解析技術」、「数理解析技術」を基盤技術と定め、技術ドメインを明確にして重点的な開発を実行しております。具体的には、資源開発及び非鉄製錬分野における新規プロセス・技術開発、また、材料分野では、社会的ニーズの高い環境・エネルギー分野及び情報通信分野の高機能材料・新技術開発を中心に、国家プロジェクトへの参画や産学連携を含め取り組んでおります。また、「2030年のありたい姿」実現に向け、資源、製錬、材料の3事業連携を推進し、電池リサイクル、新製錬技術等のプロセス開発を継続するとともに、温室効果ガス(GHG)排出を抑制できる製品として電池正極材、当社独自技術による近赤外線吸収材料(CWO®)の更なる高性能化を目指した開発にも引き続き取り組んでおります。なお、当連結会計年度に投入した研究開発費は10,438百万円であり、研究所の費用を管理上、各報告セグメントに配分した後の調整額等798百万円が含まれております。報告セグメントごとの研究開発活動の状況は次のとおりであります。 (1)資源セグメント鉱床を探す探鉱技術、鉱床から最大限に鉱石を取り出す採鉱技術、鉱石中の有価金属を分離濃縮する選鉱技術に関する技術開発を進めております。資源系人材育成の教育システムを強化・充実させるため、北海道大学大学院工学院と九州大学大学院工学府が民間企業及び公的機関と連携して設立した「資源系教育コンソーシアム」に参画しております。非鉄金属原料鉱石の処理に関して、実鉱石を活用した浮遊選鉱等の選鉱技術、さらには菱刈鉱山等における探鉱技術及び鉱石採掘法の効率化の技術開発等を行っております。リチウム精製につきましては、塩湖かん水からリチウムを回収する「直接リチウム抽出法」のプロセスの開発に取り組んでおりますが、チリ共和国アントファガスタ州にパイロットプラントを設置し、中規模試験を開始しました。リチウム資源の安定調達、金属資源の有効活用、環境負荷の低減に向け、実証試験を通じて本技術の実用化を進めます。当セグメントに係る研究開発費は169百万円であります。 (2)製錬セグメント非鉄金属事業において、原料対応力、コスト競争力強化、GHG排出量削減につながる製錬技術の開発や新プロセス技術の開発を行っております。また、ハイブリッド自動車や電気自動車の廃リチウムイオン二次電池からニッケル、コバルト、リチウム等のメタルを回収し、電池材料に再資源化するリサイクルプロセスの開発も進めております。本プロセスは、乾式製錬工程と湿式製錬工程とを組み合わせるもので、関東電化工業株式会社との共同開発により、乾式製錬工程にて回収されたスラグから電池材料として再利用可能なレベルの高純度リチウム化合物に再資源化する技術を世界で初めて確立しました。リサイクルリチウムを使用した LIB 用正極材を、天然資源由来のものと比較し、両者の性能が同等であることを確認しております。今後、全てのニッケル・コバルト・リチウムをリサイクル原料由来とした電池正極材の評価を顧客のもとで進める予定です。電池リサイクルプロセス開発につきましては「蓄電池リサイクルプロセスの開発と実証」とのテーマで国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金助成事業として採択され、2026年の事業化に向け実証試験を進めております。国内非鉄金属製錬業の持続的発展のための研究を目的とし、2023年4月から2028年3月の5ヶ年にわたり、東北大学多元物質科学研究所に共同研究部門(第二期)を設置いたしました。引き続き、国内の非鉄製錬企業等とも連携を深め、非鉄金属製錬講座の維持・拡大を支援するとともに、技術者の育成と確保に貢献していくことを目指します。また、九州大学と組織対応型連携契約を締結し、共同研究と人材育成を継続しております。九州大学全体のシーズを活用したさまざまなテーマでの連携を検討しております。当セグメントに係る研究開発費は4,064百万円であります。 (3)材料セグメントカーボンニュートラル実現に貢献する新技術・プロセスの研究を推進しております。二次電池関連では、リチウムイオン二次電池の正極材料であるニッケル酸リチウムについて、コスト・容量・出力及び安全性確保などの機能向上を図り、ハイブリッド自動車、電気自動車用電池への積極的な展開に取り組んでおり、開発した新規材料の量産移行を進めております。また、次世代の高性能ニッケル正極材や全固体電池用正極材の開発に取り組んでおります。さらに、電池材料事業の拡大に資する高性能かつ低コストの正極材料及びその製造プロセスを開発する研究開発基盤を強化するため、パイロット設備の導入と電池研究所第2開発棟の建設を進めており、2025年12月の完成を見込んでおります。なお、全固体電池を含む高性能正極材料とGHG排出量低減プロセスの開発につきましては、「次世代蓄電池用高性能正極材料の開発と実証」とのテーマでNEDOのグリーンイノベーション基金助成事業として採択され、実用化を目指し活動を進めております。また、GHG削減に貢献する新材料として、人工光合成光触媒材料の研究にも取り組んでおり、水分解による水素製造や二酸化炭素の再資源化など、太陽光エネルギーを利用し化学反応を促進する高性能光触媒材料の創出に取り組んでおります。また、京都大学内に開設した二酸化炭素有効利用に関する産学共同講座を通じて二酸化炭素を一酸化炭素に変換する二酸化炭素還元光触媒の研究開発を進めております。京都大学が長年培ってきた触媒の合成・評価技術と当社コア技術である粉体合成・表面処理技術を融合させ、助触媒の担持手法とサイズ・構造の最適化を行った結果、紫外光照射下で従来の半導体光触媒の約30倍となる一酸化炭素濃度が得られ、国内外の報告例と比較して非常に高い変換効率の実現に成功しております。産学連携による研究開発推進のため、東北大学と包括的な共同研究と人材教育を進める組織的連携協力協定を締結し、同大学の広範囲にわたる研究機能を活用して、機能性材料や評価技術の開発及び人材育成を進める体制を整備しております。同大学とは、2050年に向けたビジョン共創型パートナーシップに基づく取り組みも行っております。この取り組みでは、2050年をターゲットとした「ありたい姿」と「ビジョン」からバックキャストして具体化した材料系素材の共同研究・開発に取り組み、それらの事業化・社会実装の実現によって新たな価値の創造を目指しております。このビジョン達成に向けて設置した共創研究所を通じてGX材料科学(注)に関する研究開発テーマの企画・計画立案を促進しております。エネルギーハーベスティングを実現する材料として開発中のFe-Ga磁歪合金単結晶につきまして、国際展示会等へ出展し、脱炭素社会に貢献する機能性材料として紹介いたしました。また、フィルムなどの基材の上に印刷技術で電子回路やセンサーを形成する「プリンテッドエレクトロニクス」向けの導電性インクとして、当社は国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)、株式会社プリウェイズ(NIMS発ベンチャー企業)及び当社の持分法適用会社であるエヌ・イー ケムキャット株式会社と共同で厚膜導電性インクを開発いたしました。本インクには、プリンテッドエレクトロニクスで要求される膜厚制御と低温焼結性を実現すべく開発した微粒銅粉が添加されております。本微粒銅粉はアジア最大の展示会であるネプコンジャパン(第39回)に出展いたしました。当セグメントに係る研究開発費は5,379百万円であります。(注)2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、GHGを発生させない再生可能なクリーンエネルギーに転換 し、経済社会システムや産業構造を変革させて成長につなげるための新材料開発に資する材料科学。
FY2024|3,295 文字
6【研究開発活動】当社グループでは資源、製錬及び材料をコアビジネスとして選択と集中を進めるなか、研究開発においても研究開発費の重点配分を行い、「製錬プロセス技術」、「粉体合成・表面処理技術」、「結晶育成・加工技術」、「探鉱・採鉱・選鉱技術」をコア技術と位置付けています。また、「評価解析技術」、「数理解析技術」を基盤技術と定め、技術ドメインを明確にして重点的な開発を実行しております。具体的には、資源開発及び非鉄製錬分野における新規プロセス・技術開発、また、材料分野では、社会的ニーズの高い環境・エネルギー分野及び情報通信分野の高機能材料・新技術開発を中心に、国家プロジェクトへの参画や産学連携を含め取り組んでおります。さらに、将来を見据えた粉体材料に関する新規技術獲得のために、粉体基礎研究にも取り組んでおります。また、「2030年のありたい姿」実現に向け、資源、製錬、材料の3事業連携を推進し、電池リサイクル、新製錬技術等のプロセス開発を継続するとともに、温室効果ガス(GHG)排出を抑制できる製品として電池正極材、当社独自技術による近赤外線吸収材料の開発も継続し取り組んでおります。リチウム精製につきましては、上記のどの事業にも属さない基礎研究や新規事業向け研究開発となりますが、塩湖かん水からリチウムを回収する「直接リチウム抽出法」の実証試験を開始すべくチリ共和国アントファガスタ州にパイロットプラントを設置いたしました。リチウム資源の安定調達、金属資源の有効活用、環境負荷の低減に向け、実証試験を通じて本技術の実用化を進めます。なお、当連結会計年度に投入した研究開発費は10,959百万円であり、研究所の費用を管理上、各報告セグメントに配分した後の調整額等△333百万円が含まれております。報告セグメントごとの研究開発活動の状況は次のとおりであります。 (1)資源セグメント鉱床を探す探鉱技術、鉱床から最大限に鉱石を取り出す採鉱技術、鉱石中の有価金属を分離濃縮する選鉱技術に関する技術開発を進めております。資源系人材育成の教育システムを強化・充実させるため、北海道大学大学院工学院と九州大学大学院工学府が民間企業及び公的機関と連携して2022年に設立した「資源系教育コンソーシアム」に参画しました。非鉄金属原料鉱石の処理に関して、精鉱の品質及び実収率の改善のためのパイロット設備を利用した浮遊選鉱等の選鉱技術開発や探鉱技術及び鉱石採掘法の効率化の技術開発等を行っております。当セグメントに係る研究開発費は155百万円であります。 (2)製錬セグメント非鉄金属事業において、原料対応力、コスト競争力強化、GHG排出量削減に繋がる製錬技術の開発や新プロセス技術の開発を行っております。また、ハイブリッド自動車や電気自動車の廃リチウムイオン二次電池からニッケル、コバルト、リチウム等のメタルを回収し、電池材料に再資源化するリサイクルプロセスの開発も進めております。本プロセスは、乾式製錬工程と湿式製錬工程とを組み合わせるもので、関東電化工業株式会社との共同開発により、乾式製錬工程にて回収されたスラグから電池材料として再利用可能なレベルの高純度リチウム化合物として再資源化する技術を世界で初めて確立しております。電池リサイクルプロセス開発につきましては「蓄電池リサイクルプロセスの開発と実証」とのテーマで国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金助成事業として採択され、早期事業化に向け実証試験を進めております。なお、リチウムについては、塩湖かん水からの直接回収技術の確立も進めております。九州大学と組織対応型連携契約を締結し、共同研究と人材育成を継続してきております。革新的な湿式製錬技術や排水処理技術の開発などに取り組んでいるほか、九州大学全体のシーズを活用して資源・製錬分野を中心にさまざまなテーマでの連携を進めております。また、国内非鉄金属製錬業の持続的発展のための研究を目的とし、2023年4月から2028年3月の5ヶ年にわたり、東北大学多元物質科学研究所に共同研究部門(第二期)を設置いたしました。引き続き、国内の非鉄製錬企業等とも連携を深め、非鉄金属製錬講座の維持・拡大を支援するとともに、技術者の育成と確保に貢献していくことを目指します。当セグメントに係る研究開発費は4,245百万円であります。 (3)材料セグメントカーボンニュートラル実現に貢献する新技術・プロセスの研究を推進しております。二次電池関連では、リチウムイオン二次電池の正極材料であるニッケル酸リチウムについて、コスト・容量・出力及び安全性確保などの機能向上を図り、ハイブリッド自動車、電気自動車用電池への積極的な展開に取り組んでおり、開発した新規材料の量産移行を進めております。また、電池研究所(愛媛県新居浜市)は拡張され、次世代の高性能ニッケル正極材や全固体電池用正極材の開発が進んでおります。さらに、電池材料事業の拡大に資する高性能かつ低コストの正極材料及びその製造プロセスを開発する研究開発基盤を強化するため、パイロット設備の導入とそれらの設備を収容する建屋(電池研究所第2開発棟)の建設を行うことを決定しました。2023年12月に建設を開始しており、完成は2025年12月を見込んでおります。なお、全固体電池を含む高性能正極材料とGHG排出量低減プロセスの開発につきましては、「次世代蓄電池用高性能正極材料の開発と実証」とのテーマでNEDOのグリーンイノベーション基金助成事業として採択され、実用化を目指し活動を進めております。また、GHG削減に貢献する新材料として、人工光合成光触媒材料の研究に取り組んでおり、水分解による水素製造や二酸化炭素の再資源化など、太陽光エネルギーを利用し化学反応を促進する高性能光触媒材料の創出に取り組んでおります。また、京都大学内に開設した二酸化炭素有効利用に関する産学共同講座を通じて二酸化炭素を一酸化炭素に変換する二酸化炭素還元光触媒の研究開発を進めております。産学連携による研究開発推進のため、東北大学と包括的な共同研究と人材教育を進める組織的連携協力協定を締結し、同大学の広範囲にわたる研究機能を活用して、機能性材料や評価技術の開発及び人材育成を進める体制を整備しております。また同大学とは、2050年に向けたビジョン共創型パートナーシップに基づく取り組みも行っております。この取り組みでは、2050年をターゲットとした「ありたい姿」と「ビジョン」からバックキャストして具体化した材料系素材の共同研究・開発に取り組み、それらの事業化・社会実装の実現によって新たな価値の創造を目指しております。このビジョン達成に向けて設置した共創研究所を通じてGX材料科学(注)に関する研究開発テーマの企画・計画立案を促進しております。エネルギーハーベスティングを実現する材料として開発中のFe-Ga磁歪合金単結晶につきまして、国際展示会等へ出展し、脱炭素社会に貢献する機能性材料として紹介いたしました。また、フィルムなどの基材の上に印刷技術で電子回路やセンサーを形成する「プリンテッドエレクトロニクス」向けの導電性インクとして、当社は国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)、株式会社プリウェイズ(NIMS発ベンチャー企業)及び持分法適用会社であるエヌ・イー ケムキャット株式会社と共同で厚膜導電性インクを開発いたしました。本インクには、プリンテッドエレクトロニクスで要求される膜厚制御と低温焼結性を実現すべく新居浜研究所にて開発中の微粒銅粉が添加されております。当セグメントに係る研究開発費は6,875百万円であります。(注)2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、GHGを発生させない再生可能なクリーンエネルギーに転換し、経済社会システムや産業構造を変革させて成長に繋げるための新材料開発に資する材料科学。
FY2023|3,036 文字
6【研究開発活動】当社グループでは資源、製錬及び材料をコアビジネスとして選択と集中を進めるなか、研究開発においても研究開発費の重点配分を行い、「製錬プロセス技術」、「粉体合成・表面処理技術」、「結晶育成・加工技術」、「探鉱・採鉱・選鉱技術」をコア技術と位置付けています。また、「評価解析技術」、「数理解析技術」を基盤技術と定め、技術ドメインを明確にして重点的な開発を実行しております。具体的には、資源開発及び非鉄製錬分野における新規プロセス・技術開発、また、材料分野では、社会的ニーズの高い環境・エネルギー分野及び情報通信分野の高機能材料・新技術開発を中心に、国家プロジェクトへの参画や産学連携を含め取り組んでおります。さらに、将来を見据えた粉体材料に関する新規技術獲得のために、粉体基礎研究にも取り組んでおります。また、「2030年ありたい姿」実現に向け、資源、製錬、材料の3部門連携を推進し、リチウム精製、電池リサイクル、新製錬技術等のプロセス開発を継続するとともに、温室効果ガス(GHG)排出を抑制できる製品として電池正極材、当社独自技術による近赤外線吸収材料の開発も継続し取り組んでおります。 なお、当連結会計年度に投入した研究開発費は9,216百万円であり、研究所の費用を管理上、各報告セグメントに配分した後の調整額等893百万円が含まれております。報告セグメントごとの研究開発活動の状況は次のとおりであります。 (1) 資源セグメント鉱床を探す探鉱技術、鉱床から最大限に鉱石を取り出す採鉱技術、鉱石中の有価金属を分離濃縮する選鉱技術に関する技術開発を進めております。資源系人材育成の教育システムを強化・充実させるため、北海道大学大学院工学院と九州大学大学院工学府が民間企業及び公的機関と連携して2022年に設立した「資源系教育コンソーシアム」に参画しました。非鉄金属原料鉱石の処理に関して、精鉱の品質及び実収率の改善のためのパイロット設備を利用した浮遊選鉱等の選鉱技術開発や探鉱技術及び鉱石採掘法の効率化の技術開発等を行っております。当セグメントに係る研究開発費は148百万円であります。 (2) 製錬セグメント非鉄金属事業において、原料対応力、コスト競争力強化、GHG排出量削減に繋がる製錬技術の開発や新プロセス技術の開発を行っております。また、ハイブリッド自動車や電気自動車の廃リチウムイオン二次電池からニッケル、コバルト、リチウム等のメタルを回収し、電池材料に再資源化するリサイクルプロセスの開発も進めております。本プロセスは、乾式製錬工程と湿式製錬工程とを組み合わせるもので、関東電化工業株式会社との共同開発により、乾式製錬工程にて回収されたスラグから電池材料として再利用可能なレベルの高純度リチウム化合物として再資源化する技術を世界で初めて確立しております。電池リサイクルプロセス開発につきましては「蓄電池リサイクルプロセスの開発と実証」とのテーマで国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金助成事業として採択され、早期事業化に向け実証試験を進めております。なお、リチウムについては、塩湖かん水からの直接回収技術の確立も進めております。九州大学と組織対応型連携契約を締結し、共同研究と人材育成を継続してきております。革新的な湿式製錬技術や排水処理技術の開発などに取り組んでいるほか、九州大学全体のシーズを活用して資源・製錬分野を中心にさまざまなテーマでの連携を進めております。また、国内非鉄金属製錬業の持続的発展のための研究を目的とし、2023年4月から2028年3月の5ヶ年にわたり、東北大学多元物質科学研究所に共同研究部門(第二期)を設置いたしました。引き続き、国内の非鉄製錬企業等とも連携を深め、非鉄金属製錬講座の維持・拡大を支援するとともに、技術者の育成と確保に貢献していくことを目指します。当セグメントに係る研究開発費は3,430百万円であります。 (3) 材料セグメントカーボンニュートラル実現に貢献する新技術・プロセスの研究を推進しております。二次電池関連では、リチウムイオン二次電池の正極材料であるニッケル酸リチウムについて、コスト・容量・出力及び安全性確保などの機能向上を図り、ハイブリッド自動車、電気自動車用電池への積極的な展開に取り組んでおり、開発した新規材料の量産移行を進めております。また、次世代の高性能ニッケル正極材や全固体電池用正極材の開発を目的に進めていた電池研究所(愛媛県新居浜市)の拡張整備は2022年7月に完工し、運用を開始しております。さらに、電池材料事業の拡大に資する高性能かつ低コストの正極材料及びその製造プロセスを開発する研究開発基盤を強化するため、パイロット設備の導入とそれらの設備を収容する建屋(電池研究所第2開発棟)の建設を行うことを決定しました。建設開始は2023年12月、完成は 2025年12月を見込んでおります。なお、全固体電池を含む高性能正極材料とGHG排出量低減プロセスの開発につきましては、「次世代蓄電池用高性能正極材料の開発と実証」とのテーマでNEDOのグリーンイノベーション基金助成事業として採択され、実用化を目指し活動を進めております。また、GHG削減に貢献する新材料として、人工光合成光触媒材料の研究に取り組んでおり、水分解による水素製造や二酸化炭素の再資源化など、太陽光エネルギーを利用し化学反応を促進する高性能光触媒材料の創出に取り組んでおります。なお、二酸化炭素を一酸化炭素に変換する二酸化炭素還元光触媒の研究開発を加速させるべく、2022年6月に二酸化炭素有効利用に関する産学共同講座を京都大学内に開設しました。産学連携による研究開発推進のため、東北大学と包括的な共同研究と人材教育を進める組織的連携協力協定を締結し、同大学の広範囲にわたる研究機能を活用して、機能性材料や評価技術の開発及び人材育成を進める体制を整備しております。また同大学とは、2050年に向けたビジョン共創型パートナーシップに基づく取り組みも行っております。この取り組みでは、2050年をターゲットとした「ありたい姿」と「ビジョン」を策定し、そこからバックキャストした具体的なステップとして、材料系素材の共同研究・開発に取り組み、事業化・社会実装を実現することで、新たな価値の創造を目指します。なお、ビジョン達成に向け取り組むべきテーマの探索活動を促進すべく、2022年10月にGX材料科学(注)に関する研究開発テーマの企画・計画立案を目的とした共創研究所を設置しました。今後、2050年の循環型社会を見据えた水素活用材料などに関する共創研究テーマを探索し、新規共同研究課題やその成果の創出を目指します。なお、2022年10月にドイツのメッセ・デュッセルドルフで開催された国際展示会「K2022」に、開発中の鉄・ガリウム磁歪合金単結晶を出展し、脱炭素社会に貢献する機能性材料として紹介いたしました。当セグメントに係る研究開発費は4,735百万円であります。(注)2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、GHGを発生させない再生可能なクリーンエネルギーに転換し、経済社会システムや産業構造を変革させて成長に繋げるための新材料開発に資する材料科学。
FY2022|2,259 文字
5【研究開発活動】当社グループでは資源、製錬及び材料をコアビジネスとして選択と集中を進めるなか、研究開発においても研究開発費の重点配分を行い、「製錬プロセス技術」、「粉体合成・表面処理技術」、「結晶育成・加工技術」、「探鉱・採鉱・選鉱技術」をコア技術と位置付けています。また、「評価解析技術」、「数理解析技術」、「情報通信技術」を基盤技術と定め、技術ドメインを明確にして重点的な開発を実行しております。具体的には、資源開発及び非鉄製錬分野における新規プロセス・技術開発、また、材料分野では、社会的ニーズの高い環境・エネルギー分野及び情報通信分野の材料・新技術開発を中心に、国家プロジェクトへの参画や産学連携を含め取り組んでおります。さらに、将来を見据えた粉体材料に関する新規技術獲得のために、粉体基礎研究にも取り組んでおります。また、「2030年ありたい姿」実現に向け、資源、製錬、材料の3事業連携を推進し、リチウム精製、電池リサイクル等のプロセス開発を継続するとともに、GHG排出を抑制できる製品として電池正極材、当社独自技術による日射遮蔽材の開発を継続するとともに、新製錬技術の検討にも着手してまいります。なお、当連結会計年度に投入した研究開発費は6,648百万円であり、研究所の費用を管理上、各セグメントに配分した後の調整額等941百万円が含まれております。報告セグメントごとの研究開発活動の状況は次のとおりであります。 (1)資源セグメント鉱床を探す探鉱技術、鉱床から最大限に鉱石を取り出す採鉱技術、鉱石中の有価金属を分離濃縮する選鉱技術に関する技術開発を進めております。非鉄金属原料鉱石の処理に関して、精鉱の品質及び実収率の改善のためのパイロット設備を利用した浮遊選鉱等の選鉱技術開発や探鉱技術及び鉱石採掘法の効率化の技術開発等を行っております。資源系人材育成の教育システムを強化・充実させることを目的に、北海道大学大学院工学院と九州大学大学院工学府が民間企業及び公的機関と連携して2022年に発足し活動を開始する「資源系教育コンソーシアム」に当社は参画を表明しました。当セグメントに係る研究開発費は183百万円であります。 (2)製錬セグメント非鉄金属事業において、原料対応力、コスト競争力強化、GHG削減に繋がる製錬技術の開発や新プロセス技術の開発を行っております。また、ハイブリッド自動車や電気自動車の廃リチウムイオン二次電池から、乾式製錬工程と湿式製錬工程を組み合わせ、ニッケル、コバルト、リチウム等のメタルを回収し、電池材料に再資源化するプロセスの開発も進めております。関東電化工業株式会社との共同開発により、乾式製錬工程にて回収されたスラグから電池材料として再利用可能なレベルの高純度リチウム化合物として再資源化する技術を世界で初めて確立しております。リチウムについては、塩湖かん水からの直接回収技術の確立も進めております。九州大学と組織対応型連携契約を締結し、共同研究と人材育成を継続しております。革新的な湿式製錬技術や排水処理技術の開発などに取り組んでいるほか、九州大学全体のシーズを活用して資源・製錬分野を中心にさまざまなテーマでの連携を進めております。また、国内非鉄金属製錬業の持続的発展のため、東北大学多元物質科学研究所との共同研究部門では技術の先進化やそれに伴う国際競争力の強化のための共同研究や、次世代の非鉄金属製錬技術者の人材教育を推進しております。当セグメントに係る研究開発費は2,002百万円であります。 (3)材料セグメントカーボンニュートラル実現に貢献する新技術・プロセスの研究を推進しております。二次電池関連では、リチウムイオン二次電池の正極材料であるニッケル酸リチウムについて、コスト・容量・出力及び安全性確保などの機能向上を図り、ハイブリッド自動車用電池、電気自動車用電池への積極的な展開に取り組んでおり、開発した新規材料の量産移行を進めております。また、次世代の高性能ニッケル正極材や全固体電池用正極材の開発を目的に2022年7月完成目途で電池研究所(愛媛県新居浜市)の拡張、設備充実を進めております。情報通信分野では、情報通信端末用SAWフィルターのチップに用いられるタンタル酸リチウム基板やニオブ酸リチウム基板の製造コスト低減のため、育成結晶の長尺化や育成及び加工収率向上のための技術開発に取り組んでおります。産学連携による研究開発推進のため、東北大学と包括的な共同研究と人材教育を進める組織的連携協力協定を締結し、同大学の広範囲にわたる研究機能を活用して、機能性材料の開発、評価技術の開発及び人材育成を進める体制を整備しております。 また同大学とは、2050 年に向けたビジョン共創型パートナーシップに基づく取組みも行っております。この取り組みでは、2050年をターゲットとした「ありたい姿」と「ビジョン」を策定し、そこからバックキャストした具体的なステップとして、材料系素材の共同研究・開発に取組み、事業化・社会実装を実現することで、新たな価値の創造を目指します。なお、2022年1月26日から28日に東京ビッグサイトで開催された「nano tech 2022 第21回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」に「非シリコーン系放熱グリース」と「鉄・ガリウム磁歪合金単結晶」の試作品を出展しました。当セグメントに係る研究開発費は3,521百万円であります。
FY2021|1,963 文字
5【研究開発活動】当社グループでは資源、製錬及び材料をコアビジネスとして選択と集中を進めるなか、研究開発においても研究開発費の重点配分を行い、「製錬プロセス技術」、「粉体合成・表面処理技術」、「結晶育成・加工技術」、「探鉱・採鉱・選鉱技術」をコア技術と位置付けています。また、「評価解析技術」、「数理解析技術」、「情報通信技術(ICT)」を基盤技術と定め、技術ドメインを明確にして重点的な開発を実行しております。具体的には、資源開発及び非鉄製錬分野における新規プロセス・技術開発、また、材料分野では、社会的ニーズの高い環境・エネルギー分野及び情報通信分野の材料・新技術開発を中心に、国家プロジェクトへの参画や産学連携を含め取り組んでおります。また、将来を見据えた粉体材料に関する新規技術獲得のために、粉体基礎研究にも取り組んでおります。また、「2030年のありたい姿」実現に向け、資源、製錬、材料の3部門連携を推進し、Li精製、廃電池リサイクル等のプロセス開発を継続すると共に、温出効果ガス排出を抑制できる製品として電池正極材、当社独自技術による日射遮蔽材の開発を継続し、新製錬技術の検討にも着手してまいります。なお、当連結会計年度に投入した研究開発費は6,229百万円であり、研究所の費用を管理上、各セグメントに配分した後の調整額等846百万円が含まれております。セグメントごとの研究開発活動の状況は次のとおりであります。 (1)資源セグメント非鉄金属原料鉱石の処理に関して、精鉱の品質及び実収率の改善のためのパイロット設備を利用した浮遊選鉱等の選鉱技術開発や探鉱技術及び鉱石採掘法の効率化の技術開発等を行っております。当セグメントに係る研究開発費は181百万円であります。 (2)製錬セグメント非鉄金属事業において、原料対応力、コスト競争力強化に繋がる製錬技術の開発や新プロセス技術の開発を行っております。また、ハイブリッド自動車や電気自動車の二次電池からニッケルやコバルト等のレアメタルを回収するプロセスの開発も進めております。本プロセスは、乾式製錬工程と湿式製錬工程を組み合わせ、廃リチウムイオン二次電池から銅やニッケル・コバルトを回収し、再び電池材料に再資源化するものです。すでに基礎実験を終了し、パイロットプラントを2019年3月より稼働を開始しました。産学連携による研究開発推進のため、九州大学と組織対応型連携契約を締結し、共同研究と人材育成を継続してきております。革新的な湿式製錬技術や排水処理技術の開発などに取り組んでいるほか、九州大学全体のシーズを活用して資源・製錬分野を中心にさまざまなテーマでの連携を進めております。また、国内非鉄金属製錬業の持続的発展のため、東北大学多元物質科学研究所に共同研究部門を設置しました。技術の先進化やそれに伴う国際競争力強化のための共同研究や、次世代の非鉄金属製錬技術者の人材教育を推進しております。当セグメントに係る研究開発費は1,396百万円であります。 (3)材料セグメント環境・エネルギー分野で注目されている二次電池正極材及び情報通信分野で注目されている情報通信端末用のSAWフィルターに関連した機能性材料を中心に研究開発を進めております。二次電池関連では、リチウムイオン二次電池の正極材料であるニッケル酸リチウムについて、コスト・容量・出力及び安全性確保などの機能向上を図り、ハイブリッド自動車、電気自動車用電池への積極的な展開に取り組んでおり、開発した材料の量産移行を進めております。また、次世代の高性能ニッケル正極材や全固体電池用正極材の開発を目的に2022年7月完成目途で電池研究所(愛媛県新居浜市)の拡張、設備充実を決定しました。情報通信分野では、情報通信端末用SAWフィルターのチップに用いられるタンタル酸リチウム基板やニオブ酸リチウム基板の製造コスト低減のため、育成結晶の長尺化や育成及び加工収率向上のための技術開発に取り組んでおります。産学連携による研究開発推進のため、東北大学と包括的な共同研究と人材教育を進める組織連携協力協定を締結し、同大学の広範囲にわたる研究機能を活用して、機能性材料の開発、評価技術の開発及び人材育成を進める体制を整備しております。また、同大学とは2050年に向けたビジョン共創型パートナーシップに基づく取組みを開始いたしました。この取り組みでは、2050年をターゲットとした「ありたい姿」と「ビジョン」を策定し、そこからバックキャストした具体的なステップとして、材料系素材の共同研究・開発に取組み、事業化・社会実装を実現することで、新たな価値の創造を目指します。当セグメントに係る研究開発費は3,803百万円であります。
FY2020|1,726 文字
5【研究開発活動】当社グループでは資源、製錬及び材料をコアビジネスとして選択と集中を進めるなか、研究開発においても研究開発費の重点配分を行い、「製錬プロセス技術」、「粉体合成・表面処理技術」、「結晶育成・加工技術」、「探鉱・採鉱・選鉱技術」をコア技術と位置付けています。また、「評価解析技術」、「数理解析技術」、「情報通信技術(ICT)」を基盤技術と定め、技術ドメインを明確にして重点的な開発を実行しております。 具体的には、資源開発及び非鉄製錬分野における新規プロセス・技術開発、また、材料分野では、社会的ニーズの高い環境・エネルギー分野及び情報通信分野の材料・新技術開発を中心に、国家プロジェクトへの参画や産学連携を含め取り組んでおります。また、将来を見据えた粉体材料に関する新規技術獲得のために、粉体基礎研究にも取り組んでおります。 また、「2030年のありたい姿」実現に向け、資源、製錬、材料の3部門連携を推進し、Li精製、廃電池リサイクル等のプロセス開発を継続すると共に、温出効果ガス排出を抑制できる製品として電池正極材、当社独自技術による日射遮蔽材の開発を継続し、新製錬技術の検討にも着手してまいります。 なお、当連結会計年度に投入した研究開発費は6,920百万円であり、研究所の費用を管理上、各セグメントに配分した後の調整額等1,186百万円が含まれております。セグメントごとの研究開発活動の状況は次のとおりであります。 (1)資源セグメント非鉄金属原料鉱石の処理に関して、精鉱の品質及び実収率の改善のためのパイロット設備を利用した浮遊選鉱等の選鉱技術開発や探鉱技術及び鉱石採掘法の効率化の技術開発等を行っております。当セグメントに係る研究開発費は146百万円であります。 (2)製錬セグメント非鉄金属事業において、原料対応力、コスト競争力強化に繋がる製錬技術の開発や新プロセス技術の開発を行っております。また、ハイブリッド自動車や電気自動車の二次電池からニッケルやコバルト等のレアメタルを回収するプロセスの開発も進めております。本プロセスは、乾式製錬工程と湿式製錬工程を組み合わせ、廃リチウムイオン二次電池から銅やニッケル・コバルトを回収し、再び電池材料に再資源化するものです。すでに基礎実験を終了し、パイロットプラントを2019年3月より稼働を開始しました。産学連携による研究開発推進のため、九州大学と組織対応型連携契約を締結し、共同研究と人材育成を継続してきております。革新的な湿式製錬技術や排水処理技術の開発などに取り組んでいるほか、九州大学全体のシーズを活用して資源・製錬分野を中心にさまざまなテーマでの連携を進めております。また、国内非鉄金属製錬業の持続的発展のため、東北大学多元物質科学研究所に共同研究部門を設置しました。技術の先進化やそれに伴う国際競争力強化のための共同研究や、次世代の非鉄金属製錬技術者の人材教育を推進しております。当セグメントに係る研究開発費は1,294百万円であります。 (3)材料セグメント環境・エネルギー分野で注目されている二次電池正極材及び情報通信分野で注目されている情報通信端末用のSAWフィルターに関連した機能性材料を中心に研究開発を進めております。二次電池関連では、リチウムイオン二次電池の正極材料であるニッケル酸リチウムについて、コスト・容量・出力及び安全性確保などの機能向上を図り、ハイブリッド自動車、電気自動車用電池への積極的な展開に取り組んでおり、開発した材料の量産移行を進めております。情報通信分野では、情報通信端末用SAWフィルターのチップに用いられるタンタル酸リチウム基板やニオブ酸リチウム基板の製造コスト低減のため、育成結晶の長尺化や育成及び加工収率向上のための技術開発に取り組んでおります。産学連携による研究開発推進のため、東北大学と包括的な共同研究と人材教育を進める組織連携協力協定を締結し、同大学の広範囲にわたる研究機能を活用して、機能性材料の開発、評価技術の開発及び人材育成を進める体制を整備しております。当セグメントに係る研究開発費は4,284百万円であります。
FY2019|1,582 文字
5【研究開発活動】当社グループでは資源、製錬及び材料をコアビジネスとして選択と集中を進めるなか、研究開発においても研究開発費の重点配分を行い、「製錬プロセス技術」、「粉体合成・表面処理技術」、「結晶育成・加工技術」、「探鉱・採鉱・選鉱技術」をコア技術と位置付けています。また、「評価解析技術」、「数理解析技術」、「情報通信技術」を基盤技術と定め、技術ドメインを明確にして重点的な開発を実行しております。 具体的には、資源開発及び非鉄製錬分野における新規プロセス・技術開発、また、材料分野では、社会的ニーズの高い環境・エネルギー分野及び情報通信分野の材料・新技術開発を中心に、国家プロジェクトへの参画や産学連携を含め取り組んでおります。また、将来を見据えた粉体材料に関する新規技術獲得のために、粉体基礎研究にも取り組んでおります。 なお、当連結会計年度に投入した研究開発費は6,298百万円であり、研究所の費用を管理上、各セグメントに配分した後の調整額等1,737百万円が含まれております。セグメントごとの研究開発活動の状況は次のとおりであります。 (1)資源セグメント非鉄金属原料鉱石の処理に関して、精鉱の品質及び実収率の改善のためのパイロット設備を利用した浮遊選鉱等の選鉱技術開発や探鉱技術及び鉱石採掘法の効率化の技術開発等を行っております。当セグメントに係る研究開発費は144百万円であります。 (2)製錬セグメント非鉄金属事業において、原料対応力、コスト競争力強化に繋がる製錬技術の開発や新プロセス技術の開発を行っております。また、ハイブリッド自動車や電気自動車の二次電池からニッケルやコバルト等のレアメタルを回収するプロセスの開発も進めております。本プロセスは、乾式製錬工程と湿式製錬工程を組み合わせ、廃リチウムイオン二次電池から銅やニッケル・コバルトを回収し、再び電池材料に再資源化するものです。すでに基礎実験を終了し、パイロットプラントを2019年3月より稼働を開始しました。産学連携による研究開発推進のため、九州大学と組織対応型連携契約を締結し、共同研究と人材育成を継続してきております。革新的な湿式製錬技術や排水処理技術の開発などに取り組んでいるほか、九州大学全体のシーズを活用して資源・製錬分野を中心にさまざまなテーマでの連携を進めております。また、国内非鉄金属製錬業の持続的発展のため、東北大学多元物質科学研究所に共同研究部門を設置しました。技術の先進化やそれに伴う国際競争力強化のための共同研究や、次世代の非鉄金属製錬技術者の人材教育を推進しております。当セグメントに係る研究開発費は767百万円であります。 (3)材料セグメント環境・エネルギー分野で注目されている二次電池正極材及び情報通信分野で注目されている情報通信端末用のSAWフィルターに関連した機能性材料を中心に研究開発を進めております。二次電池関連では、リチウムイオン二次電池の正極材料であるニッケル酸リチウムについて、コスト・容量・出力及び安全性確保などの機能向上を図り、ハイブリッド自動車、電気自動車用電池への積極的な展開に取り組んでおり、開発した新規材料の量産移行を進めております。情報通信分野では、情報通信端末用SAWフィルターのチップに用いられるタンタル酸リチウム基板やニオブ酸リチウム基板の製造コスト低減のため、育成結晶の長尺化や育成及び加工収率向上のための技術開発に取り組んでおります。産学連携による研究開発推進のため、東北大学と包括的な共同研究と人材教育を進める組織連携協力協定を締結し、同大学の広範囲にわたる研究機能を活用して、機能性材料の開発、評価技術の開発及び人材育成を進める体制を整備しております。当セグメントに係る研究開発費は3,636百万円であります。
FY2018|1,468 文字
5【研究開発活動】当社グループでは資源、製錬及び材料をコアビジネスとして選択と集中を進めるなか、研究開発においても研究開発費の重点配分を行い、「製錬プロセス技術」、「粉体合成・表面処理技術」「結晶育成・加工技術」、「探鉱・採鉱・選鉱技術」をコア技術と位置付けています。また、「評価解析技術」、「数理解析技術」、「情報通信技術」を基盤技術と定め、技術ドメインを明確にして重点的な開発を実行しております。 具体的には、資源開発及び非鉄製錬分野におけるさらなるプロセス・技術開発、また、材料分野では、社会的ニーズの高い環境・エネルギー分野及び情報通信分野の材料・新技術開発を中心に取り組んでおります。研究開発は新商品の売上目標規模を明確にした上で実施しており成果を挙げつつあります。また、将来を見据えた粉体材料に関する新規技術獲得のために、粉体基礎研究にも取り組んでおります。 なお、当連結会計年度に投入した研究開発費は51億9百万円であり、研究所の費用を管理上、各セグメントに配分した後の調整額等4億53百万円が含まれております。セグメントごとの研究開発活動の状況は次のとおりであります。 (1)資源セグメント非鉄金属原料鉱石の処理に関して、精鉱の品質及び実収率の改善のための浮遊選鉱等の選鉱技術開発や探鉱技術及び鉱石採掘法の効率化の技術開発等を行っております。当セグメントに係る研究開発費は1億39百万円であります。 (2)製錬セグメント非鉄金属事業において、原料対応力、コスト競争力強化に繋がる製錬技術の開発や新プロセス技術の開発を行っております。また、ハイブリッド自動車や電気自動車の二次電池からニッケルやコバルト等のレアメタルを回収するプロセスの開発も進めております。本プロセスは、乾式製錬工程と湿式製錬工程を組み合わせ、廃リチウムイオン二次電池から銅やニッケル・コバルトを回収し、再び電池材料に再資源化するものであり、すでに基礎試験を終了し、スケールアップ試験を計画しております。産学連携による研究開発推進のため、九州大学と組織対応型連携契約を締結し、共同研究と人材育成を継続してきております。革新的な選鉱技術や排水処理技術の開発などに取り組んでいるほか、九州大学全体のシーズを活用して資源・製錬分野を中心にさまざまなテーマでの連携を進めております。当セグメントに係る研究開発費は8億11百万円であります。 (3)材料セグメント環境・エネルギー分野で注目されている二次電池正極材及び情報通信分野で注目されている情報通信端末用のSAWフィルターに関連した機能性材料を中心に研究開発を進めております。二次電池関連では、リチウムイオン二次電池の正極材料であるニッケル酸リチウムについて、コスト・容量・出力及び安全性確保などの機能向上を図り、ハイブリッド自動車、電気自動車用電池への積極的な展開に取り組んでおり、開発成果の量産移行を進めております。情報通信分野では、情報通信端末用SAWフィルターのチップに用いられるタンタル酸リチウム基板やニオブ酸リチウム基板の製造コスト低減のため、育成結晶の長尺化や育成及び加工収率向上のための技術開発に取り組んでおります。産学連携による研究開発推進のため、東北大学と包括的な共同研究と人材教育を進める組織連携協力協定を締結し、同大学の広範囲にわたる研究機能を活用して、機能性材料の開発、評価技術の開発及び人材育成を進める体制を整備しております。当セグメントに係る研究開発費は37億6百万円であります。
FY2017|1,289 文字
6【研究開発活動】当社グループでは資源、製錬及び材料をコアビジネスとして選択と集中を進めるなか、研究開発においても研究開発費の重点配分を行い、「製錬プロセス技術」、「粉体合成・表面処理技術」「結晶育成・加工技術」、「探鉱・採鉱・選鉱技術」をコア技術と位置付けています。また、「有機樹脂技術」、「評価・分析技術」、「数理解析技術」を基盤技術と定め、技術ドメインを明確にして重点的な開発を実行しております。具体的には、資源開発及び非鉄製錬分野におけるさらなるプロセス/技術開発、また、材料分野では、社会的ニーズの高い環境・エネルギー分野及び情報通信分野の材料・新技術開発を中心に取り組んでおります。研究開発は新商品の売上目標規模を明確にした上で実施しており成果を挙げつつあります。また、将来を見据えた粉体材料に関する新規技術獲得のために、粉体基礎研究にも取り組んでおります。なお、当連結会計年度に投入した研究開発費は52億41百万円であり、研究所の費用を管理上、各セグメントに配分した後の調整額等△1億43百万円が含まれております。セグメントごとの研究開発活動の状況は次のとおりであります。 (1)資源セグメント非鉄金属原料鉱石の処理に関して、精鉱の品質及び実収率の改善のための浮遊選鉱等の選鉱技術開発や探鉱技術及び鉱石採掘法の効率化の技術開発等を行っております。当セグメントに係る研究開発費は1億9百万円であります。 (2)製錬セグメント非鉄金属事業において、原料対応力、コスト競争力強化に繋がる製錬技術の開発や新プロセス技術の開発を行っております。また、ハイブリッド自動車の二次電池からニッケルをはじめとするレアメタルなどのリサイクルプロセスの開発も進めております。産学連携では、九州大学と組織対応型連携契約を締結し、共同研究と人材育成を継続してきております。革新的な選鉱技術や排水処理技術の開発などに取り組んでいるほか、九州大学全体のシーズを活用して資源・製錬分野を中心にさまざまなテーマでの連携を進めております。当セグメントに係る研究開発費は9億6百万円であります。 (3)材料セグメント環境・エネルギー分野で注目されている二次電池正極材及び情報通信分野で注目されている情報通信端末用のSAWフィルターに関連した機能性材料を中心に研究開発を進めております。二次電池関連では、リチウム二次電池の正極材料であるニッケル酸リチウムについて、コスト・容量・出力及び安全性確保などの機能向上を図り、ハイブリッド自動車、電気自動車用電池への積極的な展開に取り組んでおります。情報通信分野では、情報通信端末用SAWフィルターのチップに用いられるタンタル酸リチウム基板増産のため、結晶育成技術や加工技術の開発に取り組んでおります。産学連携では、東北大学と包括的な共同研究と人材教育を進める組織連携協力協定を締結し、同大学の広範囲にわたる研究機能を活用して、機能性材料の開発、評価技術の開発及び人材育成を進める体制を整備しております。当セグメントに係る研究開発費は43億69百万円であります。
FY2016|1,943 文字
6【研究開発活動】当社グループでは資源、製錬及び材料をコアビジネスとして選択と集中を進めるなか、研究開発においても研究開発費の重点配分を行い、「鉱山開発・操業技術」、「製錬・プロセス技術」、「結晶育成技術」、「粉体合成技術」、「表面処理技術」、「樹脂技術」の6つをコア技術とし、「評価・分析技術」、「数理解析技術」を基盤技術と定め、技術ドメインを明確にして重点的な開発を実行しております。具体的には、資源開発及び非鉄製錬分野におけるさらなる技術開発、また、材料分野では、最近社会的に関心が高い環境・エネルギー分野及び情報通信分野の材料・新技術開発を中心に取り組んでおります。研究開発は新商品の売上目標規模を明確にした上で実施しており成果を挙げつつあります。 なお、当連結会計年度に投入した研究開発費は57億72百万円であり、研究所の費用を管理上、各セグメントに配分した後の調整額等△1億74百万円が含まれております。 セグメントごとの研究開発活動の状況は次のとおりであります。 (1)資源セグメント非鉄原料鉱石の処理に関して、精鉱の品質及び実収率の改善のための浮遊選鉱、リーチング等の選鉱技術開発や、菱刈鉱山や国内の休廃止鉱山から排出される坑廃水の処理に関する技術開発を行っております。その他、探査技術や鉱石採掘法の効率化の技術開発等を行っております。当セグメントに係る研究開発費は2億94百万円であります。 (2)製錬セグメント非鉄金属事業において、原料対応力、コスト競争力強化に繋がる製錬技術の開発や新プロセス技術の開発を行っております。新たにHPAL法の原料となるニッケル鉱石からクロム分をクロマイトとして分離・回収する技術や、浸出残渣から鉄を資源化する技術を開発しパイロットプラントを建設しました。さらに、HPALプロセスからスカンジウムを回収する技術を開発し、パイロットプラントによるスケールアップ試験を経て、このたび実操業プラントを建設することとなりました。また、ハイブリッド自動車の二次電池からニッケルをはじめとするレアメタルなどのリサイクルプロセスの開発も進めております。当セグメントに係る研究開発費は11億20百万円であります。 資源・精錬分野における競争力を一層強化するため、「資源・精錬開発センター」において、当面の重要課題であるニッケル生産量15万t/年体制の構築にむけて、新プロセスの研究開発を推進しています。 産学連携では、九州大学と組織対応型連携契約を締結し、共同研究と人材育成を継続してきております。選鉱技術の改善やスカンジウムの分離精製技術の開発などに取り組んでいるほか、九州大学全体のシーズを活用して資源・製錬分野を中心にさまざまなテーマでの連携を進めています。 (3)材料セグメント環境・エネルギー分野で注目されている二次電池および情報通信分野で注目されている情報通信端末用のSAWフィルターに関連した機能性材料を中心に研究開発を進めております。二次電池関連では、リチウム二次電池の正極材料であるニッケル酸リチウムについて、コスト・容量・安全性確保などの機能向上を図り、ハイブリッド自動車、電気自動車用電池への積極的な展開に取り組んでおります。情報通信分野では、情報通信端末用SAWフィルターのチップに用いられるタンタル酸リチウム基板の増産のため、結晶育成技術や加工技術の開発に取り組んでおり、1回の育成で得られる結晶から、より多くの基板を得るための技術を開発しました。製品ライフサイクルの短い材料事業においては、事業部門との連携を強化し、スピード感をもった研究開発による新規材料の開発・上市が求められています。材料事業関連の研究開発機能のより一層の強化を目的として、平成27年10月1日付で既存の材料開発センター(東京都青梅市)を「材料研究所」に、市川研究所(千葉県市川市)を「市川研究センター」に名称を見直し発足させました。そこで、材料研究所を材料事業関連の研究開発の拠点と位置付け、従来、市川研究所において進めてきた有機樹脂関連の研究開発テーマを材料研究所に、次世代電池関連の研究開発テーマを電池研究所(愛媛県新居浜市)に移管して、より事業部門との連携を取りやすくしました。一方、市川研究所は市川研究センターに名称変更し、粉体基礎研究と評価技術に特化して種まき機能の強化を図りました。 産学連携では、東北大学と包括的な共同研究と人材教育を進める組織連携協力協定を締結し、同大学の広範囲にわたる研究機能を活用して、新素材の開発、評価技術の開発及び人材育成を進める体制を整備しております。当セグメントに係る研究開発費は45億32百万円であります。