新日本電工(5563)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
各カードをクリックすると、過去22年の時系列ページへ遷移します(→マーク付き)
株価推移
チャート上をドラッグすると区間の騰落率を表示(ダブルクリックで解除)。
10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2016 | 585 | 17 | -1 | 133 | -0.2 | -0.8 | 5.0 | 72.4 |
| FY2017 | — | — | — | — | — | — | 13.0 | — |
| FY2018 | 739 | 17 | 24 | -43 | 3.4 | 16.1 | 5.0 | 69.1 |
| FY2019 | 705 | -56 | -142 | -39 | -26.2 | -97.2 | 0.0 | 63.6 |
| FY2020 | 540 | 54 | 26 | 14 | 4.6 | 17.8 | 5.0 | 65.4 |
| FY2021 | 660 | 84 | 78 | 30 | 12.1 | 52.9 | 16.0 | 67.0 |
| FY2022 | 793 | 88 | 79 | 17 | 11.5 | 54.5 | 17.0 | 65.9 |
| FY2023 | 764 | 47 | 44 | 41 | 6.1 | 31.8 | 9.0 | 71.0 |
| FY2024 | 782 | 69 | 31 | 11 | 4.3 | 22.9 | 11.0 | 72.1 |
| FY2025 | 773 | 52 | 14 | 90 | 2.0 | 10.7 | 12.0 | 76.0 |
バフェット流モート診断
総合スコア:6/25 主要モート:効率規模 持続性:判定中
新日本電工の事業内容(電線・ケーブル、銅条等)において、特許やブランドによる明確な無形資産の優位性は確認できない。汎用品が多く、技術的優位性も限定的と推測される。
電線・ケーブル製品は、顧客の仕様に合わせて製造される場合が多く、一度採用されると仕様変更に伴うコストやリスクから、顧客が他社へ乗り換える際のスイッチングコストは一定程度存在する可能性がある。
新日本電工の事業は、直接的なネットワーク効果を生むようなプラットフォーム型ビジネスではない。製品の利用が増えることで価値が増すという構造は存在しない。
鉄鋼業、特に電線・ケーブル業界は、原材料(銅など)の調達コストや生産効率が競争力の源泉となる。新日本電工が長年の操業で培った生産ノウハウや規模の経済によるコスト優位性は存在する可能性があるが、業界全体として価格競争も激しい。
電線・ケーブル業界は、大手メーカーが複数存在し、一定の寡占化が進んでいる。新日本電工は、国内有数の電線メーカーとして、一定の生産能力と販売網を有しており、業界規模に対して最適な少数寡占の一部を形成していると考えられる。
競合との比較優位
強気シナリオ
インフラ投資の拡大による電線・ケーブル需要の増加
再生可能エネルギー関連設備投資の活発化
高付加価値製品の開発・販売による収益性向上
弱気シナリオ(モート侵食)
原材料価格(特に銅)の急騰と製品価格への転嫁の遅れ
国内外の競合他社との価格競争激化
景気後退による設備投資の抑制
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
新日本電工の投資が失敗するには、まず、同社が属する電線・ケーブル業界の構造が、規模の経済やスイッチングコストといったモートをほとんど生まない、極めてコモディティ化・価格競争的な市場へと急速に変化する必要がある。具体的には、新規参入企業が容易に低コストで高品質な製品を供給できるようになり、顧客が仕様変更のリスクをほとんど負わずに容易にサプライヤーを変更できるようになる状況が考えられる。また、同社が長年培ってきた生産ノウハウやサプライチェーン管理能力が陳腐化し、競合他社がより効率的な生産体制を構築することで、コスト優位性が失われることも考えられる。さらに、インフラ投資や再生可能エネルギー関連の需要が期待通りに伸びず、むしろ需要が低迷するシナリオも、同社の成長性を損なう要因となるだろう。
5年後のモート予測
インフラ投資や再生可能エネルギー関連需要の拡大を背景に、電線・ケーブル需要が増加。高付加価値製品の販売拡大により、売上・利益ともに堅調に成長する。
緩やかな経済成長とインフラ投資の進展により、安定的な需要が見込まれる。原材料価格の変動リスクはあるものの、生産効率の維持・向上により、収益性は維持される。
景気後退や激しい価格競争により、需要が低迷。原材料価格の高騰も重なり、収益性が悪化。競争力の低下が顕著になる。