太平洋セメント(5233)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
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株価推移
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10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2017 | 7,986 | 632 | 476 | 840 | 11.9 | 38.4 | 6.0 | 35.6 |
| FY2018 | 8,711 | 651 | 385 | 592 | 8.9 | 311.4 | — | 38.7 |
| FY2019 | 9,161 | 660 | 435 | 393 | 9.6 | 351.7 | 80.0 | 40.1 |
| FY2020 | 8,844 | 610 | 392 | 254 | 8.3 | 319.9 | 60.0 | 42.3 |
| FY2021 | 8,639 | 636 | 468 | 626 | 9.2 | 387.8 | 60.0 | 45.1 |
| FY2022 | 7,082 | 467 | 290 | -127 | 5.3 | 245.8 | 70.0 | 46.3 |
| FY2023 | 8,095 | 45 | -332 | -936 | -6.3 | -283.7 | 70.0 | 39.0 |
| FY2024 | 8,863 | 565 | 433 | 584 | 7.3 | 371.1 | 70.0 | 42.1 |
| FY2025 | 8,963 | 778 | 574 | 113 | 8.5 | 502.5 | 80.0 | 45.1 |
| FY2026 | 8,984 | 746 | 254 | 156 | 3.6 | 227.9 | 100.0 | 46.0 |
バフェット流モート診断
総合スコア:10/25 主要モート:効率規模 持続性:判定中
セメント製造には高度な技術とノウハウが必要だが、特許による明確な優位性は限定的。ブランド力は一定程度あるものの、他社との差別化は価格や供給力に依存する傾向が強い。規制ライセンスは存在するが、参入障壁としては限定的。
建設業界では、一度採用されたセメントメーカーを変更するには、品質確認や再度の承認プロセスが必要となる場合がある。しかし、価格や納期、供給安定性が重視されるため、スイッチング・コストは限定的。
セメント製造・販売事業には、ネットワーク効果は基本的に見られない。ユーザーが増えることで製品の価値が向上するような構造ではない。
太平洋セメントは、国内有数のセメントメーカーであり、規模の経済を活かした生産効率や、原料調達・物流におけるコスト競争力を持つ。石灰石の自社鉱山保有もコスト優位に寄与する可能性がある。
国内セメント市場において、太平洋セメントはトップクラスのシェアを誇る。業界全体が成熟しており、大規模な設備投資が必要なため、上位数社による寡占状態が形成されている。この規模が効率的な生産と供給体制を支えている。
競合との比較優位
強気シナリオ
インフラ老朽化対策や防災・減災対策による需要増加
海外事業の成長による収益源の多様化
高付加価値製品(高強度セメント等)の開発・販売拡大
弱気シナリオ(モート侵食)
国内建設需要の長期的な低迷
原材料価格(石炭等)やエネルギー価格の高騰
環境規制強化によるコスト増加や設備投資負担増
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
この投資が失敗するには、国内のインフラ投資が期待通りに進まず、むしろ縮小に向かう必要がある。また、海外事業の成長が鈍化し、既存の国内市場での競争が激化、価格決定力が低下するシナリオも考えられる。さらに、環境規制への対応が遅れ、巨額の追加投資が必要となるか、あるいは排出権取引などでコスト負担が想定以上に増大し、利益を圧迫する可能性もある。代替建材(木材、鉄骨等)の普及がセメント需要を代替するほど進むことも、太平洋セメントの優位性を損なう要因となりうる。
5年後のモート予測
インフラ投資の拡大と海外事業の成長が牽引し、売上・利益ともに堅調に推移。高付加価値製品の貢献も増加し、収益性が向上する。
国内需要は横ばいだが、海外事業の安定成長とコスト削減努力により、緩やかな増収増益を維持。環境対応コストが利益を一部圧迫する可能性。
国内需要の低迷と原材料価格高騰が重石となり、減収減益。海外事業も競争激化で伸び悩み、収益性が悪化する。環境規制対応の遅れも響く。