研究開発活動(本文)
FY2025|3,644 文字
6【研究開発活動】 当社グループは長期経営戦略「2030年のありたい姿」として、「独自の素材・ソリューションの提供を通じてサステナブルな社会の実現に貢献すると共に継続的に成長・進化する」を目標として掲げました。また、この確実な達成に向けて策定した中期経営計画 AGC plus-2026 では、「“両利きの経営”の進化」と「サステナビリティ経営の深化」「価値創造DXの推進」という戦略を示しました。 この戦略を受けて、「“両利きの開発”によるコーポレート・トランスフォーメーション(CX)加速に貢献」「デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速による競争力の強化」「サステナビリティ経営の推進」「オープンイノベーションの推進」を掲げて研究開発活動に取り組んでいます。 〇両利きの開発 「右利きの開発」とは、①既存の生産・基盤技術を革新し、②お客様と共に新商品を開発することにより、お客様に密着し、ともに成長を目指す開発であり、現状の課題をもとに改善策を積み上げていくようなフォアキャスティングのアプローチです。生産性の改善や新商品開発を通じた既存コア事業の強化につながる技術開発です。 一方、③既存の保有技術を活用(再定義)し、新しい市場を開拓していくのが「左利きの開発」で、こちらは、将来起こりえる大きな時代の変化を予測し、新事業を創出することで、その変化の波を乗り越えていくようなバックキャスティングのアプローチです。モビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンスなど戦略事業の領域での新事業の創出につながる技術開発です。 この2つはどちらも重要であり、「右利きの開発」によって既存事業の競争力を高めながら、「左利きの開発」で未来を創ることにより、当社グループは成長・進化していきます。この両方のバランスをとることが「両利きの開発」を進める要諦となります。 〇デジタルトランスフォーメーション(DX) 材料開発や組成開発に計算科学や情報科学を用いることで、素材開発を大幅に効率化するマテリアルズ・インフォマティクス(MI)については、当社でも早くから取り組み、ガラス開発や環境対応型フッ素系溶剤AMOLEA®の開発などに活用してきました。その後、実験データベースシステム「AGC R&D Data Input & Storage(ARDIS)」およびMI専用分析ツール「AGC Materials Informatics Basis Analysis Tool (AMIBA)」を独自に開発し、さらに、量子計算、分子シミュレーション計算などの計算科学を支援する内製ソフトの活用により、実験と理論計算を連動したMIによる材料開発を進めることが可能となりました。 また、DX人材の育成にも以前から注力しています。当社では製造現場や管理業務の高いスキルを持ちながら自らDXを活用し改善・革新を推進できる「二刀流人財」の育成を軸に進めてきました。現在、基礎・応用レベルの人財は、目標の5,000名を超えました。また、最新のデジタル技術を開発し展開できる「トップデータサイエンティスト」も、目標の100名に近づいており、これらの人財がDXを駆使して各現場の革新を進めており、Innovation&Operational Excellenceを加速しています。 〇サステナビリティ経営の推進サステナビリティKPIとして挙げているいくつかの項目の中で、技術面から貢献できる喫緊かつ最大の課題は、GHGガス排出量削減です。板ガラスの製造は、ガラスを溶かす燃焼工程で大量のエネルギーが必要であり、結果として温室効果ガスを多く排出します。そのため、温室効果ガス排出量を抑えるための技術開発に継続して取り組んでいます。これはガラス業界にとっても大きな課題です。現在、フランスのガラス製造大手のSaint-Gobain社と協業し、板ガラス製造時のCO2排出量を大幅に削減する技術の実証実験を共同で行い、ガラス業界の脱炭素化に取り組んでいます。さらに、排出量削減だけでなく、CO2を原料として回収し化学合成により有価物として再利用するカーボンリサイクルなど、他社と当社の技術・アセットを持ち寄って脱炭素化に取り組んでいます。一方、環境負荷低減や環境規制はビジネスチャンスでもあり、温室効果ガス排出量削減貢献製品の開発などにも取り組んでいます。 〇オープンイノベーション 社会の変化が加速し、社会課題も複雑さを増しています。お客様のニーズも高度化、多様化しているため、当社単独での開発では課題解決が難しくなりつつあり、外部パートナーとのオープンイノベーションによる協創活動が重要となっています。 当社では、2軸でのオープンイノベーションを進めています。1つは大学をはじめとするアカデミアやスタートアップ企業などとの協創で、革新的な技術や当社に無い技術を開発することです。東京大学や東京科学大学、名古屋大学などと共同研究を進め、難しい課題に挑んでいます。 こうして得られた新規技術やソリューションを活用して、お客様であるリーディングカンパニーと新たな商品を開発するのが2つ目のオープンイノベーションです。事例として、大手通信会社である株式会社NTTドコモとの共同開発が挙げられます。都市部では移動通信アンテナを設置する場所の確保が課題となっていますが、既存の窓ガラスの室内側から取り付け可能なガラスアンテナ「WAVEATTOCH®(ウェーブアトッチ)」を開発し、都心のビル窓をアンテナ化しました。 2020年には、AGC横浜テクニカルセンター(YTC)内に新研究棟を新設し、従来2拠点に分かれていた開発機能を統合して、材料開発、プロセス開発から設備技術開発までをシームレスにつなぐ体制を整えました。また、新研究棟にはオープンイノベーションを加速する場として、協創空間「AO(アオ/AGC OPEN SQUARE)」を設けました。AOは「つなぐ」「発想する」「ためす」をコンセプトに、社外のパートナーとの協創の場を用意しています。 さらに北米、欧州、中国、及び東南アジアに駐在員を配置し、海外大学や研究機関等への積極的な情報収集活動を行うとともに、当社グループとのシナジーが期待できる技術を保有するベンチャー企業の探索を行っています。 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は60,324百万円でした。当連結会計年度における各事業部門別の研究開発課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりです。 (1) コーポレート コーポレートが担当している研究開発には、技術プラットフォームの強化拡大を目指した長期的・基礎的な研究開発と、新規事業の創出を目指した研究開発があります。また上記の戦略に基づいた全社的研究開発体制の構築もコーポレートが策定・調整しています。コーポレートが担当しているテーマとしては、高度な解析技術などの共通基盤技術の開発、既存事業及び新事業に資する材料技術の開発等があります。 当連結会計年度における、コーポレートの研究開発費は20,013百万円でした。 (2) 建築ガラス 当事業の研究開発部門では、板ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っています。また、省エネ効果の高い建築用ガラスに関する技術開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は4,366百万円でした。 (3) オートモーティブ 当事業の研究開発部門では、自動車用ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は6,899百万円でした。 (4) 電子 当事業の研究開発部門では、ガラス溶解・成形・研磨・検査などの生産技術開発に注力しています。さらに、その他にも多岐にわたる研究開発テーマがあり、主に半導体製造装置用部材、ディスプレイ関連部材、光電子部材等に関する新商品・新技術・生産技術の開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は13,326百万円でした。 (5) 化学品 当事業の研究開発部門では、フッ素化学、高分子化学、無機化学、電気化学などの基盤技術を生かした新商品・新技術の開発を行っています。特に、環境に配慮した製品やプロセスの開発に注力しています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は11,271百万円でした。 (6) ライフサイエンス 当事業の研究開発部門では、医農薬中間体・原体やバイオ分野といったライフサイエンス関連の新商品・新技術の開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は1,088百万円でした。 (7) セラミックス・その他 上記以外の事業部門における当連結会計年度の研究開発費は3,357百万円でした。
FY2024|3,199 文字
6【研究開発活動】 当社グループは長期経営戦略「2030年のありたい姿」として、「独自の素材・ソリューションの提供を通じてサステナブルな社会の実現に貢献すると共に継続的に成長・進化する」を目標として掲げました。また、この確実な達成に向けて策定した中期経営計画 AGC plus-2026 では、「両利きの経営によるコア事業の強化と戦略事業の推進」と、「サステナビリティ経営の深化」「価値創造DXの推進」という戦略を示しました。 これを受けて技術開発においては、「両利きの開発」「オープンイノベーション」「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の三本柱による戦略のもと、「コア事業の強化と戦略事業の推進」と「サステナブルな社会の実現」という主要な課題解決に挑んでいます。 〇両利きの開発 「右利きの開発」とは、①既存の生産・基盤技術を革新し、②お客様と共に新商品を開発で、お客様に密着し、そのニーズにお応えする形での開発であり、現状の課題をもとに改善策を積み上げていくようなフォアキャスティングのアプローチです。生産性の改善や新商品開発を通じた既存コア事業の強化につながる技術開発です。 一方、③既存の生産・基盤技術を再定義し、新しい市場を開拓するのが「左利きの開発」で、こちらは、将来起こりえる大きな時代の変化を予測し、新事業を創出することで、その変化の波を乗り越えていくようなバックキャスティングのアプローチです。モビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンスなど戦略事業の領域での新事業の創出につながる技術開発です。 この2つはどちらも重要であり、「右利きの開発」によって既存事業の競争力を高めながら、「左利きの開発」で未来を創ることにより、当社グループは成長・進化していきます。この両方のバランスをとることが「両利きの開発」を進める要諦となります。 〇オープンイノベーション 近年は社会の変化が加速し、社会課題も複雑さを増しています。お客様のニーズも高度化、多様化しているため、当社単独での開発では課題解決が難しくなりつつあり、外部パートナーとのオープンイノベーションによる協創活動が重要となっています。 当社では、2軸でのオープンイノベーションを進めています。1つは大学をはじめとするアカデミアやスタートアップ企業などとの協創で、革新的な技術や当社に無い技術を開発することです。東京大学や東京科学大学、名古屋大学などと共同研究を進め、難しい課題に挑んでいます。 こうして得られた新規技術やソリューションを活用して、お客様であるリーディングカンパニーと新たな商品を開発するのが2つ目のオープンイノベーションです。近年の事例では、大手通信会社である株式会社NTTドコモとの共同開発が挙げられます。都市部では移動通信アンテナを設置する場所の確保が課題となっていますが、既存の窓ガラスの室内側から取り付け可能なガラスアンテナ「WAVEATTOCH®(ウェーブアトッチ)」を開発し、都心のビル窓をアンテナ化しました。 2020年には、AGC横浜テクニカルセンター(YTC)内に新研究棟を新設し、従来2拠点に分かれていた開発機能を統合して、材料開発、プロセス開発から設備技術開発までをシームレスにつなぐ体制を整えました。また、新研究棟にはオープンイノベーションを加速する場として、協創空間「AO(アオ/AGC OPEN SQUARE)」を設けました。AOは「つなぐ」「発想する」「ためす」をコンセプトに、社外のパートナーとの協創の場を用意しています。 さらに北米、欧州、中国、及び東南アジアに駐在員を配置し、海外大学や研究機関等への積極的な情報収集活動を行うとともに、当社グループとのシナジーが期待できる技術を保有するベンチャー企業の探索を行っています。 〇デジタルトランスフォーメーション(DX) 材料開発や組成開発に計算科学や情報科学を用いることで、素材開発を大幅に効率化するマテリアルズ・インフォマティクス(MI)が注目されています。当社でも早くからMIに取り組み、ガラス開発や環境対応型フッ素系溶剤AMOLEA®の開発などに活用してきました。しかし、これまでは実験データの保管形式が統一されていないなど、幅広い分野でMIを本格活用することが難しい状況でした。そこで当社は、統合化された実験データ保管プラットフォームをMI活用の重要な基盤と捉え、開発業務向けに電子実験ノートの機能を併せ持つMIデータベースシステム「AGC R&D Data Input & Storage(ARDIS)」及びMI専用分析ツール「AGC Materials Informatics Basis Analysis Tool (AMIBA)」を開発しました。また、量子計算、分子シミュレーション計算などの計算科学を支援する内製ソフトの活用により、実験と理論計算を連動したMI による材料開発を進めることが可能となりました。 このように、ガラス、化学やバイオといった様々な技術分野において、データ入力からデータ分析までを一貫して実行できる開発環境が整い、あらゆる開発ステージで現象の理解や特性予測が進み、技術開発の効率化を加速しています。 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は61,823百万円でした。当連結会計年度における各事業部門別の研究開発課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりです。 (1) コーポレート コーポレートが担当している研究開発には、技術プラットフォームの強化拡大を目指した長期的・基礎的な研究開発と、新規事業の創出を目指した研究開発があります。また上記の戦略に基づいた全社的研究開発体制の構築もコーポレートが策定・調整しています。コーポレートが担当しているテーマとしては、高度な解析技術などの共通基盤技術の開発、既存事業及び新事業に資する材料技術の開発等があります。 当連結会計年度における、コーポレートの研究開発費は21,261百万円でした。 (2) 建築ガラス 当事業の研究開発部門では、板ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っています。また、省エネ効果の高い建築用ガラスに関する技術開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は4,445百万円でした。 (3) オートモーティブ 当事業の研究開発部門では、自動車用ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は6,457百万円でした。 (4) 電子 当事業の研究開発部門では、ガラス溶解・成形・研磨・検査などの生産技術開発に注力しています。さらに、その他にも多岐にわたる研究開発テーマがあり、主に半導体製造装置用部材、ディスプレイ関連部材、光電子部材等に関する新商品・新技術・生産技術の開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は12,723百万円でした。 (5) 化学品 当事業の研究開発部門では、フッ素化学、高分子化学、無機化学、電気化学などの基盤技術を生かした新商品・新技術の開発を行っています。特に、環境に配慮した製品やプロセスの開発に注力しています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は11,561百万円でした。 (6) ライフサイエンス 当事業の研究開発部門では、医農薬中間体・原体やバイオ分野といったライフサイエンス関連の新商品・新技術の開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は1,124百万円でした。 (7) セラミックス・その他 上記以外の事業部門における当連結会計年度の研究開発費は4,250百万円でした。
FY2023|3,203 文字
6【研究開発活動】 当社グループは長期経営戦略「2030年のありたい姿」として、「独自の素材・ソリューションの提供を通じてサステナブルな社会の実現に貢献すると共に継続的に成長・進化する」を目標として掲げました。また、この確実な達成に向けて策定した中期経営計画 AGC plus-2023 では、「両利きの経営によるコア事業の強化と戦略事業の推進」と、「サステナビリティ経営の推進」「DXの加速による競争力の強化」という戦略を示しました。 これを受けて技術開発においては、「両利きの開発」「オープンイノベーション」「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の三本柱による戦略のもと、「コア事業の強化と戦略事業の推進」と「サステナブルな社会の実現」という主要な課題解決に挑んでいます。 〇両利きの開発 「右利きの開発」とは、①既存の生産・基盤技術を革新し、②お客様と共に新商品を開発で、お客様に密着し、そのニーズにお応えする形での開発であり、現状の課題をもとに改善策を積み上げていくようなフォアキャスティングのアプローチです。生産性の改善や新商品開発を通じた既存コア事業の強化につながる技術開発です。 一方、③既存の生産・基盤技術を再定義し、新しい市場を開拓するのが「左利きの開発」で、こちらは、将来起こりえる大きな時代の変化を予測し、新事業を創出することで、その変化の波を乗り越えていくようなバックキャスティングのアプローチです。モビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンスなど戦略事業の領域での新事業の創出につながる技術開発です。 この2つはどちらも重要であり、「右利きの開発」によって既存事業の競争力を高めながら、「左利きの開発」で未来を創ることにより、当社グループは成長・進化していきます。この両方のバランスをとることが「両利きの開発」を進める要諦となります。 〇オープンイノベーション 近年は社会の変化が加速し、社会課題も複雑さを増しています。お客様のニーズも高度化、多様化しているため、当社単独での開発では課題解決が難しくなりつつあり、外部パートナーとのオープンイノベーションによる協創活動が重要となっています。 当社では、2軸でのオープンイノベーションを進めています。1つは大学をはじめとするアカデミアやスタートアップ企業などとの協創で、革新的な技術や当社に無い技術を開発することです。東京大学や東京工業大学、名古屋大学などと共同研究を進め、難しい課題に挑んでいます。 こうして得られた新規技術やソリューションを活用して、お客様であるリーディングカンパニーと新たな商品を開発するのが2つ目のオープンイノベーションです。近年の事例では、大手通信会社である株式会社NTTドコモとの共同開発が挙げられます。都市部では移動通信アンテナを設置する場所の確保が課題となっていますが、既存の窓ガラスの室内側から取り付け可能なガラスアンテナ「WAVEATTOCH®(ウェーブアトッチ)」を開発し、都心のビル窓をアンテナ化しました。 2020年には、AGC横浜テクニカルセンター(YTC)内に新研究棟を新設し、従来2拠点に分かれていた開発機能を統合して、材料開発、プロセス開発から設備技術開発までをシームレスにつなぐ体制を整えました。また、新研究棟にはオープンイノベーションを加速する場として、協創空間「AO(アオ/AGC OPEN SQUARE)」を設けました。AOは「つなぐ」「発想する」「ためす」をコンセプトに、社外のパートナーとの協創の場を用意しています。 さらに北米、欧州、中国、及び東南アジアに駐在員を配置し、海外大学や研究機関等への積極的な情報収集活動を行うとともに、当社グループとのシナジーが期待できる技術を保有するベンチャー企業の探索を行っています。 〇デジタルトランスフォーメーション(DX) 材料開発や組成開発に計算科学や情報科学を用いることで、素材開発を大幅に効率化するマテリアルズ・インフォマティクス(MI)が注目されています。当社でも早くからMIに取り組み、ガラス開発や環境対応型フッ素系溶剤AMOLEA®の開発などに活用してきました。しかし、これまでは実験データの保管形式が統一されていないなど、幅広い分野でMIを本格活用することが難しい状況でした。そこで当社は、統合化された実験データ保管プラットフォームをMI活用の重要な基盤と捉え、開発業務向けに電子実験ノートの機能を併せ持つMIデータベースシステム「AGC R&D Data Input & Storage(ARDIS)」及びMI専用分析ツール「AGC Materials Informatics Basis Analysis Tool (AMIBA)」を開発しました。また、量子計算、分子シミュレーション計算などの計算科学を支援する内製ソフトの活用により、実験と理論計算を連動したMI による材料開発を進めることが可能となりました。 このように、ガラス、化学やバイオといった様々な技術分野において、データ入力からデータ分析までを一貫して実行できる開発環境が整い、あらゆる開発ステージで現象の理解や特性予測が進み、技術開発の効率化を加速しています。 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は57,342百万円でした。当連結会計年度における各事業部門別の研究開発課題と研究成果及び研究開発費は次のとおりです。 (1) コーポレート コーポレートが担当している研究開発には、技術プラットフォームの強化拡大を目指した長期的・基礎的な研究開発と、新規事業の創出を目指した研究開発があります。また上記の戦略に基づいた全社的研究開発体制の構築もコーポレートが策定・調整しています。コーポレートが担当しているテーマとしては、高度な解析技術などの共通基盤技術の開発、既存事業及び新事業に資する材料技術の開発等があります。 当連結会計年度における、コーポレートの研究開発費は20,105百万円でした。 (2) 建築ガラス 当事業の研究開発部門では、板ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っています。また、省エネ効果の高い建築用ガラスに関する技術開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は3,901百万円でした。 (3) オートモーティブ 当事業の研究開発部門では、自動車用ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は6,022百万円でした。 (4) 電子 当事業の研究開発部門では、ガラス溶解・成形・研磨・検査などの生産技術開発に注力しています。さらに、その他にも多岐にわたる研究開発テーマがあり、主に半導体製造装置用部材、ディスプレイ関連部材、光電子部材等に関する新商品・新技術・生産技術の開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は11,634百万円でした。 (5) 化学品 当事業の研究開発部門では、フッ素化学、高分子化学、無機化学、電気化学などの基盤技術を生かした新商品・新技術の開発を行っています。特に、環境に配慮した製品やプロセスの開発に注力しています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は9,982百万円でした。 (6) ライフサイエンス 当事業の研究開発部門では、医農薬中間体・原体やバイオ分野といったライフサイエンス関連の新商品・新技術の開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は1,112百万円でした。 (7) セラミックス・その他 上記以外の事業部門における当連結会計年度の研究開発費は4,583百万円でした。
FY2022|2,124 文字
5【研究開発活動】 AGCグループは長期経営戦略「2030年のありたい姿」として、「独自の素材・ソリューションの提供を通じてサステナブルな社会の実現に貢献するとともに継続的に成長・進化する」を目標として掲げました。また、この確実な達成に向けて策定した中期経営計画 AGC plus-2023 では、「両利きの経営によるコア事業の強化と戦略事業の推進」と、「サステナビリティ経営の推進」「DXの加速による競争力の強化」という戦略を示しました。これを受けて技術開発においては、「両利きの開発」「オープンイノベーション」「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の三本柱による戦略のもと、「コア事業の強化と戦略事業の推進」と「サステナブルな社会の実現」という主要な課題解決に挑んでいます。 近年は社会の変化が加速し、社会課題は複雑さを増しており、またお客様のニーズも高度化・多様化しているため、当社単独での開発ではそれらの課題解決が難しくなりつつあることから、外部パートナーとのオープンイノベーションによる協創活動が重要となっています。 当社では、2軸でのオープンイノベーションを進めています。1つは大学をはじめとするアカデミアやスタートアップ企業などとの協創で、革新的な技術やAGCに無い技術を開発することです。東京大学や東京工業大学、名古屋大学などと共同研究を進め、難しい課題に挑んでいます。 こうして得られた新規技術やソリューションを活用して、お客様であるリーディングカンパニーと新たな商品を開発するのが2つ目のオープンイノベーションです。近年の事例では、大手通信会社である株式会社NTTドコモとの共同開発が挙げられます。都市部では移動通信アンテナを設置する場所の確保が課題となっていますが、既存の窓ガラスの室内側から取り付け可能なガラスアンテナ「WAVEATTOCH®(ウェーブアトッチ)」を開発し、都心のビルの窓をアンテナ化しました。 また2020年には、AGC横浜テクニカルセンター(神奈川県横浜市)内に新研究棟を新設し、従来2拠点に分かれていた開発機能を統合して、材料開発、プロセス開発から設備技術開発までをシームレスにつなぐ体制を構築しました。さらに、新研究棟にはオープンイノベーションを加速する場として、協創空間「AO(アオ/AGC OPEN SQUARE)」を設けました。AOは「つなぐ」「発想する」「ためす」をコンセプトに、社外のパートナーとの協創の場を用意しています。 加えて、北米、欧州、中国及び東南アジアに駐在員を配置し、海外大学や研究機関等への積極的な情報収集活動を行うとともに、当社グループとのシナジーが期待できる技術を保有するベンチャー企業の探索を行っています。 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は52,252百万円でした。当連結会計年度における各事業部門別の研究開発課題と研究成果及び研究開発費は次のとおりです。 (1) コーポレート コーポレートが担当している研究開発には、技術プラットフォームの強化拡大を目指した長期的・基礎的な研究開発と、新規事業の創出を目指した研究開発があります。また上記の戦略に基づいた全社的研究開発体制の構築もコーポレートが策定・調整しています。コーポレートが担当しているテーマとしては、高度な解析技術などの共通基盤技術の開発、既存事業及び新事業に資する材料技術の開発等があります。 当連結会計年度における、コーポレートの研究開発費は19,116百万円でした。 (2) ガラス 当事業の研究開発部門では、建築用ガラスや自動車用ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っています。また、事業活動におけるGHG排出量削減に向けて、環境に配慮したガラス溶解プロセスに関する技術開発も行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は9,697百万円でした。 (3) 電子 当事業の研究開発部門では、全ての薄型ディスプレイ商品に対応する表示デバイス用ガラスを提供しているガラスメーカーとして、ガラス溶解・成形・研磨・検査などの生産技術開発に注力しています。その他にも多岐にわたる研究開発テーマがあり、主に半導体製造装置用部材、ディスプレイ関連部材、光電子部材等に関する新商品・新技術・生産技術の開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は10,615百万円でした。 (4) 化学品 当事業の研究開発部門では、AGC plus 2.0 が掲げる“世の中に「安心・安全・快適」をプラスする”素材・ソリューションを提供すべく、フッ素化学、高分子化学、無機化学、電気化学などの基盤技術を生かした新商品・新技術の開発を行っています。特に、環境に配慮した製品やプロセスの開発に注力している他、医農薬中間体・原体やバイオ分野の開発も進めています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は10,202百万円でした。 (5) セラミックス・その他 上記以外の事業部門における当連結会計年度の研究開発費は2,619百万円でした。
FY2021|2,237 文字
5【研究開発活動】当社グループでは、経営方針AGC plus 2.0 において“投資家の皆様に「企業価値」をプラスする”ことを掲げ、その実現のために戦略事業をはじめとする成長事業への投資を強化するとともに、各事業で資産効率の改善に取り組んでいます。研究開発領域においても「2030年のありたい姿」の実現に向けて、コア事業における研究開発で安定的な収益の基盤づくりに貢献するとともに、エレクトロニクス、ライフサイエンス、モビリティをターゲット領域とする戦略事業についての開発活動にも重点的に注力して、技術力の向上に努めています。 具体的には、建物や車の外観を損なわない通信用ガラスアンテナや5Gミリ波帯の屋内通信環境の改善に寄与するRIS(Reconfigurable Intelligent Surface)反射板など次世代高速通信で使われる材料・基板・部材の開発や、携帯端末のカバーガラスなどに用いられる化学強化用特殊ガラスの開発とディスプレイ以外(自動車内装や建築、照明等)への用途展開、地球温暖化への影響を大幅に抑制する空調機器向け新冷媒などの開発、ガラス・化学・セラミックス技術の融合による高付加価値商品(ディスプレイ関連部材や省エネ効果の高い自動車用調光ガラス等)の開発、フッ素・化学分野における医農薬原体の開発など、今後拡大が見込まれる分野での研究開発活動をより強化して進めています。 こうした活動を更に加速するため、これまで分散していた材料開発、新商品開発、基盤技術開発、プロセス開発拠点を集約し、2021年6月にAGC横浜テクニカルセンター(神奈川県横浜市)として運営を開始しました。素材開発→プロセス開発→設備技術開発をシームレスにつなぐ体制の構築により、研究開発スピードの大幅な向上とオープンイノベーションの実現に取り組んでいます。 AGC横浜テクニカルセンターにはお客様やアカデミア、ベンチャー企業などの社外パートナーとの協創を加速する場として、協創空間「AO(アオ/AGC OPEN SQUARE)」を設けました。社外パートナーとの共創活動が、更なる価値の創造・発見につながることを期待しています。 また、当社では必要に応じ、共同研究や委託研究、あるいは国が行う大型プロジェクトへの参画等を活用することで、効率的な開発推進を図っています。一例として、2019年8月より、東京大学との間で、東京大学国際オープンイノベーション機構を活用した共同研究を開始し、新規事業創出を目的とした産学共同研究を行っています。さらに、ユニークな産学連携システムとして、共同研究テーマを公募する「リサーチコラボレーション制度」も導入し、2004年の開設以来、国内の大学・公的研究機関との共同研究を継続的に進めています。 加えて、北米、欧州、中国、及び東南アジアに駐在員を配置し、海外大学や研究機関等への積極的な情報収集活動を行うとともに、当社グループとのシナジーが期待できる技術を保有するベンチャー企業の探索を行っています。 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は49,444百万円でした。当連結会計年度における各事業部門別の研究開発課題と研究成果及び研究開発費は次のとおりです。 (1) コーポレート コーポレートが担当している研究開発には、技術プラットフォームの強化拡大を目指した長期的・基礎的な研究開発と、新規事業の創出を目指した研究開発があります。また上記の戦略に基づいた全社的研究開発体制の構築もコーポレートが策定・調整しています。コーポレートが担当しているテーマとしては、高度な解析技術などの共通基盤技術の開発、既存事業及び新事業に資する材料技術の開発等があります。 当連結会計年度における、コーポレートの研究開発費は19,983百万円でした。(2) ガラス 当事業の研究開発部門では、建築用ガラスや自動車用ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っています。また、事業活動におけるGHG排出量削減に向けて、環境に配慮したガラス溶解プロセスに関する技術開発も行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は8,782百万円でした。(3) 電子 当事業の研究開発部門では、全ての薄型ディスプレイ商品に対応する表示デバイス用ガラスを提供しているガラスメーカーとして、ガラス溶解・成形・研磨・検査などの生産技術開発に注力しています。その他にも多岐にわたる研究開発テーマがあり、主に半導体製造装置用部材、ディスプレイ関連部材、光電子部材等に関する新商品・新技術・生産技術の開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は10,330百万円でした。 (4) 化学品 当事業の研究開発部門では、AGC plus 2.0 が掲げる“世の中に「安心・安全・快適」をプラスする”素材・ソリューションを提供すべく、フッ素化学、高分子化学、無機化学、電気化学などの基盤技術を生かした新商品・新技術の開発を行っています。特に、環境に配慮した製品やプロセスの開発に注力している他、医農薬中間体・原体やバイオ分野の開発も進めています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は9,231百万円でした。(5) セラミックス・その他 上記以外の事業部門における当連結会計年度の研究開発費は1,115百万円でした。
FY2020|2,409 文字
5【研究開発活動】当社グループでは、経営方針AGC plus 2.0 として“投資家の皆様に「企業価値」をプラスする”ことを掲げ、その実現のために売上の拡大と資産効率の向上を進めています。研究開発領域においても「2030年のありたい姿」の実現に向けて、ガラス、ディスプレイ、化学品、セラミックスといった「コア事業」における研究開発で安定的な収益の基盤づくりに貢献するとともに、エレクトロニクス、ライフサイエンス、モビリティをターゲット領域とする「戦略事業」についての開発活動にも重点的に注力して、技術力の向上、売上高の拡大に努めています。 具体的には、建物や車の外観を損なわない通信用ガラスアンテナの開発など次世代高速通信で使われる材料・基板・部材、携帯端末のカバーガラスなどに用いられる化学強化用特殊ガラスの開発とディスプレイ以外(自動車内装や建築、照明等)への用途展開、地球温暖化への影響を大幅に抑制する空調機器向け新冷媒などの開発、ガラス・化学・セラミックス技術の融合による高付加価値商品(ディスプレイ関連部材や省エネ効果の高い自動車用調光ガラス等)の開発、フッ素・化学分野における医農薬原体の開発など、今後拡大が見込まれる分野での研究開発活動をより強化して進めています。 こうした活動を推進するため、2019年7月に、コーポレートの研究開発活動の担い手である技術本部について、従来組織の見直しを行いました。具体的には、特徴のある材料開発とそれらを基軸にした複合化、部材化、生体機能化等を見据えた融合技術の開発とマーケット視点からの新商品の創出を推進する材料融合研究所、差別化されたプロセス技術と先端的な基盤技術の開発、及び事業の顕在・潜在技術課題の解決を推進する先端基盤研究所を新設しました。この再編により、競争力のある革新的な基盤技術の開発に集中し、マーケット視点に立って多様性を融合した新商品開発を推進するとともに、プロセス技術、設備技術といった広義の生産技術を開発・設計段階から一体化させ、競争力のある品質・コストの実現を推進することにしています。また、各事業部には現行事業及びその周辺における新商品・新品種開発、生産技術改良、お客様への技術サービス等を担当する研究開発部署を設置しており、実際の活動においては、各組織が相互連携のもとに一体化することによって、効果的かつ効率的な研究開発活動を進めています。 さらに、2020年11月に、これまで分散していた材料開発、新商品開発、基盤技術開発、プロセス開発拠点をAGC横浜テクニカルセンター(神奈川県横浜市)へ集約し、新たな研究開発体制を構築することにより、研究開発スピードの大幅な向上とオープンイノベーションの実現を図りました。 また、当社では必要に応じ、共同研究や委託研究、または国が行う大型プロジェクトへの参画等を活用することで、効率的な開発推進を図っております。例えば、2019年8月、東京大学と、東京大学国際オープンイノベーション機構を活用した共同研究を開始し、新規事業創出を目的とした産学共同研究を開始しました。また、ユニークな産学連携システムとして、共同研究テーマを公募する「リサーチコラボレーション制度」も導入し、2004年の開設以来、国内の大学・公的研究機関との共同研究を継続的に進めています。 さらに北米、欧州、中国、及び東南アジアに駐在員を配置し、海外大学や研究機関等への積極的な情報収集活動を行うとともに、当社グループとのシナジーが期待できる技術を保有するベンチャー企業の探索を行っています。 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は46,444百万円でした。当連結会計年度における各事業部門別の研究開発課題と研究成果及び研究開発費は次のとおりです。 (1) コーポレート コーポレートが担当している研究開発には、技術プラットフォームの強化拡大を目指した長期的・基礎的な研究開発と、新規事業の創出を目指した研究開発があります。また上記の戦略に基づいた全社的研究開発体制の構築もコーポレートが策定・調整しています。コーポレートが担当しているテーマとしては、高度な解析技術などの共通基盤技術の開発、既存事業及び新事業に資する材料技術の開発等があります。 当連結会計年度における、コーポレートの研究開発費は18,373百万円でした。 (2) ガラス 当事業の研究開発部門では、板ガラスや自動車用ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っています。また、省エネ効果の高い建築用ガラスや自動車ガラスに関する技術開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は8,478百万円でした。(3) 電子 当事業の研究開発部門では、全ての薄型ディスプレイ商品に対応する表示デバイス用ガラスを提供している世界で唯一のガラスメーカーとしてお客様のご期待に沿うべく、ガラス溶解・成形・研磨・検査などの生産技術開発に注力しています。さらに、その他にも多岐にわたる研究開発テーマがあり、主に半導体製造装置用部材、ディスプレイ関連部材、光電子部材等に関する新商品・新技術・生産技術の開発を行っています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は10,163百万円でした。(4) 化学品 当事業の研究開発部門では、フッ素化学、高分子化学、無機化学、電気化学などの基盤技術を生かした新商品・新技術の開発を行っています。特に、環境に配慮した製品やプロセスの開発に注力している他、医農薬中間体・原体やバイオ分野の開発も進めています。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は8,649百万円でした。(5) セラミックス・その他 上記以外の事業部門における当連結会計年度の研究開発費は780百万円でした。
FY2019|2,421 文字
5【研究開発活動】当社グループでは、経営方針AGC plus として“投資家の皆様に「企業価値」をプラスする”ことを掲げ、その実現のために売上の拡大と資産効率の向上を進めています。研究開発領域においても「2025年のありたい姿」の実現に向けて、ガラス、化学品、ディスプレイ、セラミックスといった「コア事業」における研究開発で安定的な収益の基盤づくりに貢献するとともに、モビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンスをターゲット領域とする「戦略事業」についての開発活動にも重点的に注力して、技術力の向上、売上高の拡大に努めてまいります。具体的には、携帯端末のカバーガラスなどに用いられる化学強化用特殊ガラスの開発とディスプレイ以外(自動車内装や建築、照明等)への用途展開、地球温暖化への影響を大幅に抑制する空調機器向け新冷媒などの開発、ガラス・化学・セラミックス技術の融合による高付加価値商品(ディスプレイ関連部材や省エネ効果の高い自動車用調光ガラス等)の開発、フッ素・化学分野における医農薬原体の開発など、今後拡大が見込まれる分野での研究開発活動をより強化して進めております。こうした活動を推進するため、2019年7月に、コーポレートの研究開発活動の担い手である技術本部について、従来組織の見直しを行いました。具体的には、特徴のある材料開発とそれらを基軸にした複合化、部材化、生体機能化等を見据えた融合技術の開発とマーケット視点からの新商品の創出を推進する材料融合研究所、差別化されたプロセス技術と先端的な基盤技術の開発、及び事業の顕在・潜在技術課題の解決を推進する先端基盤研究所を新設しました。この再編により、競争力のある革新的な基盤技術の開発に集中し、マーケット視点に立って多様性を融合した新商品開発を推進するとともに、プロセス技術、設備技術といった広義の生産技術を開発・設計段階から一体化させ、競争力のある品質・コストの実現を推進することにしています。また、各事業部には現行事業及びその周辺における新商品・新品種開発、生産技術改良、お客様への技術サービス等を担当する研究開発部署を設置しており、実際の活動においては、各組織が相互連携のもとに一体化することによって、効果的かつ効率的な研究開発活動を進めています。なお、これまで分散していた材料開発、新商品開発、基盤技術開発、プロセス開発拠点をAGC横浜テクニカルセンター(神奈川県横浜市)へ集約し、新たな研究開発体制の構築により、研究開発スピードの大幅な向上とオープンイノベーションの実現を図ることにしています。また、当社では必要に応じ、共同研究や委託研究、または国が行う大型プロジェクトへの参画等を活用することで、効率的な開発推進を図っております。例えば、2017年4月、東京大学工学系研究科における二つ目の社会連携講座として、化学生命工学専攻全体と包括的共同研究を行う社会連携講座「フッ素および有機化学融合材料・生命科学講座」を開設しました。また、ユニークな産学連携システムとして、共同研究テーマを公募する「リサーチコラボレーション制度」も導入し、2004年の開設以来、国内の大学・公的研究機関との共同研究を継続的に進めています。さらに北米、欧州、中国、及び東南アジアに駐在員を配置し、海外大学や研究機関等への積極的な情報収集活動を行うとともに、当社グループとのシナジーが期待できる技術を保有するベンチャー企業の探索を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は47,450百万円でした。当連結会計年度における各事業部門別の研究開発課題と研究成果及び研究開発費は次のとおりです。(1) コーポレート コーポレートが担当している研究開発には、技術プラットフォームの強化拡大を目指した長期的・基礎的な研究開発と、新規事業の創出を目指した研究開発があります。また上記の戦略に基づいた全社的研究開発体制の構築もコーポレートが策定・調整しております。コーポレートが担当しているテーマとしては、高度な解析技術等の共通基盤技術の開発、既存事業及び新事業に資する材料技術の開発等があります。 当連結会計年度における、コーポレートの研究開発費は17,773百万円でした。(2) ガラス 当事業の研究開発部門では、板ガラスや自動車用ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っております。また、省エネ効果の高い建築用ガラスや自動車用ガラスに関する技術開発を行っております。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は8,657百万円でした。(3) 電子 当事業の研究開発部門では、全ての薄型ディスプレイ商品に対応する表示デバイス用ガラスを提供している世界で唯一のガラスメーカーとしてお客様のご期待に沿うべく、ガラス溶解・成形・研磨・検査等の生産技術開発に注力しております。さらに、その他にも多岐にわたる研究開発テーマがあり、主に半導体製造装置用部材、ディスプレイ関連部材、光電子部材等に関する新商品・新技術・生産技術の開発を行っております。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は10,323百万円でした。(4) 化学品 当事業の研究開発部門では、AGC plusが掲げる“世の中に「安心・安全・快適」をプラスする”素材・ソリューションを提供すべく、フッ素化学、高分子化学、無機化学、電気化学等の基盤技術を生かした新商品・新技術の開発を行っております。特に、環境に配慮した製品やプロセスの開発に注力している他、医農薬中間体・原体やバイオ分野の開発も進めております。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は8,396百万円でした。(5) セラミックス・その他 上記以外の事業部門における当連結会計年度の研究開発費は2,299百万円でした。
FY2018|2,496 文字
5【研究開発活動】 当社グループでは、経営方針AGC plus として“投資家の皆様に「企業価値」をプラスする”ことを掲げ、その実現のために売上の拡大と資産効率の向上を進めています。研究開発領域においても「2025年のありたい姿」の実現に向けて、ガラス、化学品、ディスプレイ、セラミックスといった「コア事業」における研究開発で安定的な収益の基盤づくりに貢献するとともに、モビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンスをターゲット領域とする「戦略事業」についての開発活動にも重点的に注力して、技術力の向上、売上高の拡大に努めてまいります。 具体的には、携帯端末のカバーガラス等に用いられる化学強化用特殊ガラスの開発とディスプレイ以外(自動車内装や建築、照明等)への用途展開、地球温暖化への影響を大幅に抑制する空調機器向け新冷媒等の開発、ガラス・化学・セラミックス技術の融合による高付加価値商品(ディスプレイ関連部材や省エネ効果の高い自動車用調光ガラス等)の開発、フッ素・化学分野における医農薬原体の開発等、今後拡大が見込まれる分野での研究開発活動をより強化して進めております。 こうした活動を推進するため、2016年1月に、コーポレートの研究開発活動の担い手である技術本部について、従来組織の抜本的な見直しを行いました。具体的には、革新的な基盤技術の創出と、最先端のIT技術や高度な解析技術等の共通基盤技術を担当する先端技術研究所、マーケット視点からの新商品の創出、商品技術課題の解決を推進する商品開発研究所、設備の投資執行と維持管理、生産技術の開発・課題解決・改良を実践する生産技術部を新設し、知的財産の調査・分析・出願・権利化・権利行使と知財戦略策定・推進を主たる業務とする知的財産部とあわせて再編しました(2018年1月に知的財産部は技術本部から独立)。この再編により、競争力のある革新的な基盤技術の開発に集中し、マーケット視点に立って多様性を融合した新商品開発を推進するとともに、プロセス技術、設備技術といった広義の生産技術を開発・設計段階から一体化させ、競争力のある本質・コストの実現を推進することにしています。また、各事業部には現行事業及びその周辺における新商品・新品種開発、生産技術改良、お客様への技術サービス等を担当する研究開発部署を設置しており、実際の活動においては、各組織が相互連携のもとに一体化することによって、効果的かつ効率的な研究開発活動を進めています。なお、2017年2月、これまで分散していた基盤技術開発、新商品開発、プロセス開発拠点を集約し新研究棟を建設することを決定し、新たな研究開発体制の構築により、研究開発スピードの大幅向上とオープンイノベーションの実現を図ります。新たな研究開発体制は2020年6月よりスタートする予定です。 また当社では、必要に応じ、共同研究や委託研究、または国が行う大型プロジェクトへの参画等を活用することで、効率的な開発推進を図っております。例えば、2017年4月、東京大学工学系研究科の化学生命工学専攻全体と包括的共同研究を行う社会連携講座「フッ素および有機化学融合材料・生命科学講座」を開設しました。また、ユニークな産学連携システムとして、共同研究テーマを公募する「リサーチコラボレーション制度」も導入し、2004年の開設以来、国内の大学・公的研究機関との共同研究を継続的に進めています。 さらに北米、欧州及び東南アジアに駐在員を配置し、海外大学や研究機関等への積極的な情報収集活動を行うとともに、当社グループとのシナジーが期待できる技術を保有するベンチャー企業の探索を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は45,755百万円でした。当連結会計年度における各事業部門別の研究開発課題と研究成果及び研究開発費は次のとおりです。(1) コーポレート コーポレートが担当している研究開発には、技術プラットフォームの強化拡大を目指した長期的・基礎的な研究開発と、新規事業の創出を目指した研究開発があります。また上記の戦略に基づいた全社的研究開発体制の構築もコーポレートが策定・調整しております。コーポレートが担当しているテーマとしては、高度な解析技術等の共通基盤技術の開発、既存事業及び新事業に資する材料技術の開発等があります。 当連結会計年度における、コーポレートの研究開発費は16,766百万円でした。(2) ガラス 当事業の研究開発部門では、板ガラスや自動車用ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っております。また、省エネ効果の高い建築用ガラスや自動車用ガラスに関する技術開発を行っております。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は7,908百万円でした。(3) 電子 当事業の研究開発部門では、全ての薄型ディスプレイ商品に対応する表示デバイス用ガラスを提供している世界で唯一のガラスメーカーとしてお客様のご期待に沿うべく、ガラス溶解・成形・研磨・検査等の生産技術開発に注力しております。さらに、その他にも多岐にわたる研究開発テーマがあり、主に半導体製造装置用部材、ディスプレイ関連部材、光電子部材等に関する新商品・新技術・生産技術の開発を行っております。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は10,174百万円でした。(4) 化学品 当事業の研究開発部門では、AGC plusが掲げる“世の中に「安心・安全・快適」をプラスする”素材・ソリューションを提供すべく、フッ素化学、高分子化学、無機化学、電気化学等の基盤技術を生かした新商品・新技術の開発を行っております。特に、環境に配慮した製品やプロセスの開発に注力している他、医農薬中間体・原体分野の開発も進めております。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は7,592百万円でした。(5) セラミックス・その他 上記以外の事業部門における当連結会計年度の研究開発費は3,312百万円でした。
FY2017|2,485 文字
6【研究開発活動】 当社グループでは、経営方針AGC plus として“投資家の皆様に「企業価値」をプラスする”ことを掲げ、その実現のために売上の拡大と資産効率の向上を進めています。研究開発領域においても「2025年のありたい姿」の実現に向けて、ガラス、化学品、ディスプレイ、セラミックスといった「コア事業」における研究開発で安定的な収益の基盤づくりに貢献するとともに、モビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンスをターゲット領域とする「戦略事業」についての開発活動にも重点的に注力して、技術力の向上、売上高の拡大に努めてまいります。 具体的には、携帯端末のカバーガラス等に用いられる化学強化用特殊ガラスの開発とディスプレイ以外(自動車内装や建築、照明等)への用途展開、地球温暖化への影響を大幅に抑制する空調機器向け新冷媒等の開発、ガラス・化学・セラミックス技術の融合による高付加価値商品(ディスプレイ関連部材や省エネ効果の高い自動車用調光ガラス等)の開発、フッ素・化学分野における医農薬原体の開発等、今後拡大が見込まれる分野での研究開発活動をより強化して進めております。 こうした活動を推進するため、2016年1月に、コーポレートの研究開発活動の担い手である技術本部について、従来組織の抜本的な見直しを行いました。具体的には、革新的な基盤技術の創出と、最先端のIT技術や高度な解析技術等の共通基盤技術を担当する先端技術研究所、マーケット視点からの新商品の創出、商品技術課題の解決を推進する商品開発研究所、設備の投資執行と維持管理、生産技術の開発・課題解決・改良を実践する生産技術部を新設し、知的財産の調査・分析・出願・権利化・権利行使と知財戦略策定・推進を主たる業務とする知的財産部とあわせて再編しました(2018年1月に知的財産部は技術本部から独立)。この再編により、競争力のある革新的な基盤技術の開発に集中し、マーケット視点に立って多様性を融合した新商品開発を推進するとともに、プロセス技術、設備技術といった広義の生産技術を開発・設計段階から一体化させ、競争力のある本質・コストの実現を推進することにしています。また、各事業部には現行事業及びその周辺における新商品・新品種開発、生産技術改良、お客様への技術サービス等を担当する研究開発部署を設置しており、実際の活動においては、各組織が相互連携のもとに一体化することによって、効果的かつ効率的な研究開発活動を進めています。なお、2017年2月、これまで分散していた基盤技術開発、新商品開発、プロセス開発拠点を集約し新研究棟を建設することを決定し、新たな研究開発体制の構築により、研究開発スピードの大幅向上とオープンイノベーションの実現を図ります。新たな研究開発体制は2020年6月よりスタートする予定です。 また当社では、必要に応じ、共同研究や委託研究、または国が行う大型プロジェクトへの参画等を活用することで、効率的な開発推進を図っております。例えば、2017年4月、東京大学工学系研究科の化学生命工学専攻全体と包括的共同研究を行う社会連携講座「フッ素および有機化学融合材料・生命科学講座」を開設しました。また、ユニークな産学連携システムとして、共同研究テーマを公募する「リサーチコラボレーション制度」も導入し、国内の大学・公的研究機関との共同研究を継続的に進めています。 さらに北米、欧州及び東南アジアに駐在員を配置し、海外大学や研究機関等への積極的な情報収集活動を行うとともに、当社グループとのシナジーが期待できる技術を保有するベンチャー企業の探索を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は43,912百万円でした。当連結会計年度における各事業部門別の研究開発課題と研究成果及び研究開発費は次のとおりです。(1) コーポレート コーポレートが担当している研究開発には、技術プラットフォームの強化拡大を目指した長期的・基礎的な研究開発と、新規事業の創出を目指した研究開発があります。また上記の戦略に基づいた全社的研究開発体制の構築もコーポレートが策定・調整しております。コーポレートが担当しているテーマとしては、高度な解析技術等の共通基盤技術の開発、既存事業及び新事業に資する材料技術の開発等があります。 当連結会計年度における、コーポレートの研究開発費は16,774百万円でした。(2) ガラス 当事業の研究開発部門では、板ガラスや自動車用ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っております。また、省エネ効果の高い建築用ガラスや自動車用ガラスに関する技術開発を行っております。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は7,464百万円でした。(3) 電子 当事業の研究開発部門では、全ての薄型ディスプレイ商品に対応する表示デバイス用ガラスを提供している世界で唯一のガラスメーカーとしてお客様のご期待に沿うべく、ガラス溶解・成形・研磨・検査等の生産技術開発に注力しております。さらに、その他にも多岐にわたる研究開発テーマがあり、主に半導体製造装置用部材、ディスプレイ関連部材、光電子部材等に関する新商品・新技術・生産技術の開発を行っております。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は9,575百万円でした。(4) 化学品 当事業の研究開発部門では、AGC plusが掲げる“世の中に「安心・安全・快適」をプラスする”素材・ソリューションを提供すべく、フッ素化学、高分子化学、無機化学、電気化学等の基盤技術を生かした新商品・新技術の開発を行っております。特に、環境に配慮した製品やプロセスの開発に注力している他、医農薬中間体・原体分野の開発も進めております。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は7,278百万円でした。 (5) セラミックス・その他 上記以外の事業部門における当連結会計年度の研究開発費は2,818百万円でした。
FY2016|2,377 文字
6【研究開発活動】 当社グループでは、経営方針AGC plus として“投資家の皆様に「企業価値」をプラスする”ことを掲げ、その実現のために売上の拡大と資産効率の向上を進めています。研究開発領域においても「2025年のありたい姿」の実現に向けて、ガラス、化学品、ディスプレイ、セラミックスといった「コア事業」における研究開発で安定的な収益の基盤づくりに貢献するとともに、モビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンスをターゲット領域とする「戦略事業」についての開発活動にも重点的に注力して、技術力の向上、売上高の拡大に努めてまいります。 具体的には、携帯端末のカバーガラス等に用いられる化学強化用特殊ガラスの開発とディスプレイ以外(自動車内装や建築、照明等)への用途展開、地球温暖化への影響を大幅に抑制する空調機器向け新冷媒等の開発、ガラス・化学・セラミックス技術の融合による高付加価値商品(ディスプレイ関連部材や省エネ効果の高い自動車用調光ガラス等)の開発、フッ素・化学分野における医農薬原体の開発等、今後拡大が見込まれる分野での研究開発活動をより強化して進めております。 こうした活動を推進するため、2016年1月に、コーポレートの研究開発活動の担い手である技術本部について、従来組織の抜本的な見直しを行いました。具体的には、革新的な基盤技術の創出と、最先端のIT技術や高度な解析技術等の共通基盤技術を担当する先端技術研究所、マーケット視点からの新商品の創出、商品技術課題の解決を推進する商品開発研究所、設備の投資執行と維持管理、生産技術の開発・課題解決・改良を実践する生産技術部を新設し、知的財産の調査・分析・出願・権利化・権利行使と知財戦略策定・推進を主たる業務とする知的財産部とあわせて再編しました。この再編により、競争力のある革新的な基盤技術の開発に集中し、マーケット視点に立って多様性を融合した新商品開発を推進するとともに、プロセス技術、設備技術といった広義の生産技術を開発・設計段階から一体化させ、競争力のある本質・コストの実現を推進することにしています。また、各事業部には現行事業及びその周辺における新商品・新品種開発、生産技術改良、お客様への技術サービス等を担当する研究開発部署を設置しており、実際の活動においては、各組織が相互連携のもとに一体化することによって、効果的かつ効率的な研究開発活動を進めています。なお、2017年2月、これまで分散していた基盤技術開発、新商品開発、プロセス開発拠点を集約し新研究棟を建設することを決定し、新たな研究開発体制の構築により、研究開発スピードの大幅向上とオープンイノベーションの実現を図ります。新たな研究開発体制は2020年6月よりスタートする予定です。 また当社では、必要に応じ、共同研究や委託研究、または国が行う大型プロジェクトへの参画等を活用することで、効率的な開発推進を図っております。例えば、ユニークな産学連携システムとして、共同研究テーマを公募する「リサーチコラボレーション制度」も導入し、国内の大学・公的研究機関との共同研究を継続的に進めています。 さらに北米、欧州及び東南アジアに駐在員を配置し、海外大学や研究機関等への積極的な情報収集活動を行うとともに、当社グループとのシナジーが期待できる技術を保有するベンチャー企業の探索を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は39,212百万円でした。当連結会計年度における各事業部門別の研究開発課題と研究成果及び研究開発費は次のとおりです。(1) コーポレート コーポレートが担当している研究開発には、技術プラットフォームの強化拡大を目指した長期的・基礎的な研究開発と、新規事業の創出を目指した研究開発があります。また上記の戦略に基づいた全社的研究開発体制の構築もコーポレートが策定・調整しております。コーポレートが担当しているテーマとしては、高度な解析技術等の共通基盤技術の開発、既存事業及び新事業に資する材料技術の開発等があります。 当連結会計年度における、コーポレートの研究開発費は15,560百万円でした。(2) ガラス 当事業の研究開発部門では、板ガラスや自動車用ガラスに関する商品設計や新技術開発、生産技術開発を行っております。また、省エネ効果の高い建築用ガラスや自動車ガラスに関する技術開発を行っております。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は6,961百万円でした。(3) 電子 当事業の研究開発部門では、全ての薄型ディスプレイ商品に対応する表示デバイス用ガラスを提供している世界で唯一のガラスメーカーとしてお客様のご期待に沿うべく、ガラス溶解・成形・研磨・検査等の生産技術開発に注力しております。さらに、その他にも多岐にわたる研究開発テーマがあり、主に半導体製造装置用部材、ディスプレイ関連部材、光電子部材等に関する新商品・新技術・生産技術の開発を行っております。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は9,101百万円でした。(4) 化学品 当事業の研究開発部門では、AGC plusが掲げる“世の中に「安心・安全・快適」をプラスする”素材・ソリューションを提供すべく、フッ素化学、高分子化学、無機化学、電気化学等の基盤技術を生かした新商品・新技術の開発を行っております。特に、環境に配慮した製品やプロセスの開発に注力している他、医農薬中間体・原体分野の開発も進めております。 当連結会計年度における、当事業部門に係る研究開発費は6,795百万円でした。(5) セラミックス・その他 上記以外の事業部門における当連結会計年度の研究開発費は793百万円でした。