5105

TOYO TIRE(5105)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

ゴム製品 自動車・輸送機

事業の概要

  • タイヤ事業が主力
    TOYO TIREグループは、主にタイヤの製造販売を行う「タイヤ事業」と、自動車用防振ゴムなどの製造販売を行う「自動車部品事業」を展開しています。特にタイヤ事業は売上高の大部分を占め、グループ全体の収益を牽引する中核事業です。世界中の乗用車、トラック、バス向けに多様なタイヤを提供しています。
  • グローバルな事業展開
    同社グループは、日本国内だけでなく、北米、欧州、アジアなど世界各地に製造・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、各地域の需要に合わせた製品供給と販売戦略を実行し、世界市場での競争力を高めています。海外売上高比率が80%を超えるなど、国際的な事業展開が特徴です。
  • 多角的な事業活動
    主要なタイヤ・自動車部品事業に加え、これらの事業を支える設備や金型の供給・保守、資金調達・運用、その他のサービスといった関連事業も展開しています。これにより、グループ内で一貫した事業活動を可能にし、効率的な運営と安定した製品供給体制を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • タイヤ事業
    TOYO TIREグループの主要な収益源であり、売上高5476.97億円、営業利益955.09億円を計上しています。乗用車用、ライトトラック用、トラック・バス用など多岐にわたるタイヤ製品の製造・販売を行っており、国内外に多くの製造・販売子会社を有しています。特に海外市場での展開が活発で、グループ全体の業績を牽引する中核事業です。
  • 自動車部品事業
    自動車用防振ゴムなどの自動車部品の製造・販売を手掛けており、売上高472.25億円、営業利益18.21億円を計上しています。国内および海外に製造・販売拠点を持ち、自動車メーカー向けに製品を供給しています。タイヤ事業に次ぐ規模の事業であり、グループの安定的な収益基盤を支える重要な役割を担っています。
  • 事業系統と地域構成
    TOYO TIREグループは、当社を中核に子会社33社、関連会社9社で構成されており、タイヤ事業と自動車部品事業を主軸に展開しています。これらの事業は、日本国内だけでなく、北米、欧州、アジアなどグローバルに展開されており、特に海外での売上比率が高いことが特徴です。各事業区分とセグメント情報は同一の区分で管理されています。
2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
TireBusiness 地域 5,477 955 17.4%
AutomotivePartsBusiness 地域 472 18 3.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|929 文字
3 【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社33社、関連会社9社で構成され、タイヤ事業(タイヤの製造販売)及び自動車部品事業(自動車用部品の製造販売)を主として行っており、更に各事業に関連する設備並びに金型の供給・保守、資金調達・運用及びその他のサービス等の事業活動を展開しております。  当社グループが営んでいる主な事業内容とその事業に係わる当社グループの位置付けは次のとおりであります。なお、これらの区分内容とセグメント情報における事業区分とは同一であります。 事業区分主な関係会社<タイヤ事業>タイヤ事業においては、各種タイヤ(乗用車用、ライトトラック用、トラック・バス用)、その他関連製品を製造及び販売しております。国内(販売会社)㈱トーヨータイヤジャパン(製造・販売会社)トーヨーリトレッド㈱(製造会社)福島ゴム㈱ 海外(販売会社)Toyo Tire U.S.A. Corp.TOYO TYRE AUSTRALIA PTY LTDToyo Tire Canada Inc.Nitto Tire U.S.A. Inc.(製造会社)Toyo Tire North America Manufacturing Inc.Toyo Tyre Malaysia Sdn. Bhd.Toyo Tire Serbia d.o.o.(その他)Toyo Tire Holdings of Americas Inc.Toyo Tire Holdings of Europe GmbH <自動車部品事業>自動車部品事業においては、自動車用部品(自動車用防振ゴム等)を製造及び販売しております。国内(製造・販売会社)東洋ゴム化工品㈱綾部トーヨーゴム㈱ 海外(販売会社)Toyo Tire North America OE Sales LLC(製造・販売会社)東洋橡塑(広州)有限公司  以上を事業系統図により示すと次のとおりであります。(事業の系統図)(注)1 無印 連結子会社※1 関連会社で持分法適用会社※2 関連会社で持分法非適用会社2 Toyo Tire North America OE Sales LLCは、タイヤの販売及び自動車部品の販売を行っております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
主要原材料価格の変動影響を受けるが、新製品開発で付加価値向上を図っているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
タイヤや自動車部品の製造には高度な技術と品質管理体制、研究開発力が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:経済環境及び需要動向の影響 / 海外投資等に関わる影響 / 外国為替変動の影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

TOYO TIRESは「PROXES」や「OPEN COUNTRY」といったブランドを展開しているが、ミシュランやブリヂストンといったグローバルブランドと比較すると、ブランド力による価格決定力や顧客ロイヤルティの強さは限定的。特許や技術力はあるものの、それが決定的な競争優位に繋がっているとは言い難い。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

タイヤ交換は定期的なメンテナンスとして行われるが、特定の車種や用途(例:SUV、高性能車)においては、性能やブランドへのこだわりから特定のタイヤを選択するユーザーも存在する。しかし、一般消費者にとっては価格や入手性が重視される傾向が強く、スイッチングコストは高くない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

タイヤ製造・販売事業には、ユーザーが増えることで製品価値が向上するようなネットワーク効果は存在しない。プラットフォームビジネスではないため、ユーザー間の相互作用による価値創出は見られない。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

TOYO TIRESは、グローバルな生産・販売網を構築しており、規模の経済を活かしたコスト競争力を持つ。特にアジア地域での生産効率化や、原材料調達における交渉力などがコスト優位に寄与している可能性がある。ただし、ブリヂストンなどの競合も同様の取り組みを行っている。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

TOYO TIRESは世界有数のタイヤメーカーであり、グローバル市場で一定のシェアを確保している。特に北米市場におけるSUV・ピックアップトラック向けタイヤでの存在感は大きい。業界全体で見ると寡占化が進んでおり、上位数社が市場を牽引する中で、同社は効率的な規模を持つプレイヤーと言える。

  • グローバルな供給体制
    TOYO TIREグループは、世界各地に生産拠点を持ち、グローバルな需要に柔軟に対応できる供給体制を確立しています。これにより、特定の地域に依存することなく、市場の変動や需要の変化に迅速に対応し、安定的な製品供給を可能にしています。特に北米市場でのプレゼンスは強みの一つです。
  • 技術と品質への注力
    同社グループは、品質管理を経営の最重要課題と位置づけ、製品の品質向上に継続的に取り組んでいます。タイヤや自動車部品において高い品質を維持することは、顧客からの信頼獲得に繋がり、ブランド価値の向上に貢献します。技術ノウハウの蓄積と知的財産権の保護にも努めています。
  • 多様な製品ラインナップ
    乗用車用、ライトトラック用、トラック・バス用など、幅広い種類のタイヤを製造・販売しており、多様な顧客ニーズに対応しています。また、自動車部品事業では自動車用防振ゴムなどを提供し、自動車メーカーのサプライヤーとしての地位を確立しています。これにより、特定の製品に依存しない事業構造を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営方針 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 会社の経営の基本方針 当社グループは2017年1月1日付で「社是」「私たちの使命」「私たちのありたい姿」「私たちの持つべき価値観」を新たに理念体系として整備し、全役員・全従業員がこれらの理念を実践、体現することを基本的な経営姿勢としております。 当社グループは、理念に掲げた使命を果たし、ありたい姿を実現していくために、経営基盤の強化、よき企業風土の醸成、また、企業価値を高める事業戦略を打ち立て、その確かな遂行に努めていくことを経営の基本方針としております。 (理 念) 社 是昨日より今日はより良くより安く、需要者の為に各自の職場で最善を 私たちの使命 (ミッション)お客さまの期待や満足を超える感動や驚きを生み出し、豊かな社会づくりに貢献します。 私たちの ありたい姿 (めざす企業像)一. 私たちは、たゆまぬ技術革新によって、一歩先の未来を創る企業をめざします。一. 私たちは、挑戦心と独創的な発想にあふれた闊達な風土を持つ企業をめざします。一. 私たちは、企業活動に関わるすべての人びとと喜びを分かち合う企業をめざします。 私たちの 持つべき価値観 (TOYO WAY)公正さ 社会に正しく役立つことを旨として、私心のない公明正大な行動をとる。誇 り 会社と仕事、自分自身に高い誇りを持ち、最後まであきらめない。主体性 何事にも、自らが主体となって受け止め、自らが主体となって取り組む。感 謝 人と社会に思いやりと感謝の心を持ち、誠意を込めて力を尽くす。結束力 仲間とともに知恵と力を結集し、常に創意工夫と改良改善を続ける。  ② 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略  当社グループの持続的成長を企図して策定した5ヵ年の中期経営計画「中計’21」が昨年終了しました。変化の激しい経営環境のなか迅速かつ柔軟な適応力を高めるとともに、企業として経済的価値、環境的価値、社会的価値の創造に努めてまいりました。中核であるタイヤと自動車部品の事業経営においては各機能別組織がケイパビリティの最大化と強固な相互連携によって当社独自の強みをさらに強化し、「中計’21」に掲げた経営指標(下表)は概ね達成することができました。 経営指標目標数値達成時期等2025年度実績連結営業利益率14%超2025年度16.4%重点商品販売構成比率55%超2025年度72%連結営業利益600億円2025年度974億円ROE12%以上中計’21期間中13%設備投資1,940億円中計’21期間(5ヵ年)累計当期までの累計1,747億円株主還元配当性向30%以上中計’21期間中32%  今後、関税政策や米中貿易摩擦などの地政学リスクをはじめ、原材料価格の高騰や慢性的な人手不足など、業界を取り巻く不透明要因の拡大や著しい環境変化が予想されますが、DXやAIを駆使した革新的な業務改革及び生産性向上を推進するとともに、業界屈指の経営スピードと独自性の追求をさらに推し進める5ヵ年の中期経営計画「中計’26」を基軸に据えて高利益体質を堅持してまいります。 「中計’26」の詳細につきましては、当社ホームページ(https://www.toyotires.co.jp/ir/)をご参照ください。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営方針 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 会社の経営の基本方針 当社グループは2017年1月1日付で「社是」「私たちの使命」「私たちのありたい姿」「私たちの持つべき価値観」を新たに理念体系として整備し、全役員・全従業員がこれらの理念を実践、体現することを基本的な経営姿勢としております。 当社グループは、理念に掲げた使命を果たし、ありたい姿を実現していくために、経営基盤の強化、よき企業風土の醸成、また、企業価値を高める事業戦略を打ち立て、その確かな遂行に努めていくことを経営の基本方針としております。 (理 念) 社 是昨日より今日はより良くより安く、需要者の為に各自の職場で最善を 私たちの使命 (ミッション)お客さまの期待や満足を超える感動や驚きを生み出し、豊かな社会づくりに貢献します。 私たちの ありたい姿 (めざす企業像)一. 私たちは、たゆまぬ技術革新によって、一歩先の未来を創る企業をめざします。一. 私たちは、挑戦心と独創的な発想にあふれた闊達な風土を持つ企業をめざします。一. 私たちは、企業活動に関わるすべての人びとと喜びを分かち合う企業をめざします。 私たちの 持つべき価値観 (TOYO WAY)公正さ 社会に正しく役立つことを旨として、私心のない公明正大な行動をとる。誇 り 会社と仕事、自分自身に高い誇りを持ち、最後まであきらめない。主体性 何事にも、自らが主体となって受け止め、自らが主体となって取り組む。感 謝 人と社会に思いやりと感謝の心を持ち、誠意を込めて力を尽くす。結束力 仲間とともに知恵と力を結集し、常に創意工夫と改良改善を続ける。  ② 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略  当社グループの持続的成長を企図して策定した5ヵ年の中期経営計画「中計’21」が昨年終了しました。変化の激しい経営環境のなか迅速かつ柔軟な適応力を高めるとともに、企業として経済的価値、環境的価値、社会的価値の創造に努めてまいりました。中核であるタイヤと自動車部品の事業経営においては各機能別組織がケイパビリティの最大化と強固な相互連携によって当社独自の強みをさらに強化し、「中計’21」に掲げた経営指標(下表)は概ね達成することができました。 経営指標目標数値達成時期等2025年度実績連結営業利益率14%超2025年度16.4%重点商品販売構成比率55%超2025年度72%連結営業利益600億円2025年度974億円ROE12%以上中計’21期間中13%設備投資1,940億円中計’21期間(5ヵ年)累計当期までの累計1,747億円株主還元配当性向30%以上中計’21期間中32%  今後、関税政策や米中貿易摩擦などの地政学リスクをはじめ、原材料価格の高騰や慢性的な人手不足など、業界を取り巻く不透明要因の拡大や著しい環境変化が予想されますが、DXやAIを駆使した革新的な業務改革及び生産性向上を推進するとともに、業界屈指の経営スピードと独自性の追求をさらに推し進める5ヵ年の中期経営計画「中計’26」を基軸に据えて高利益体質を堅持してまいります。 「中計’26」の詳細につきましては、当社ホームページ(https://www.toyotires.co.jp/ir/)をご参照ください。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当連結会計年度(2025年1月1日から2025年12月31日まで)における経済環境は、米国では、トランプ政権下における外交、通商政策の動向に一部不確実性がみられるものの、雇用情勢や個人消費を中心に主要経済指標は底堅く推移しました。欧州では、米国の関税政策の動向に不確実性が残るなか、インフレの安定を背景にECB(欧州中央銀行)が政策金利を据え置き、景気は緩やかな持ち直しの動きがみられました。わが国では、米国の通商政策による影響が一部にみられるものの、雇用、所得環境の改善や各種政策の効果により、景気は緩やかな回復基調が続くことが期待されます。一方で、金融資本市場の変動や米国の今後の政策動向等については、引き続き注視が必要な状況です。このような状況のもと、当社グループは2021年を起点とした5ヵ年の中期計画「中計’21」を策定し、その中で掲げた各種経営指標を実現するため、これまで培ってきた得意分野や独自性、研鑽してきた機能別組織機能、変革・強化を図ってきたガバナンスやコンプライアンス体制をベースに置きながら、取り巻く変化に迅速、かつ柔軟に適応する力を当社グループ全体で強化することに取り組みました。その結果、当期の当社グループの売上高は594,923百万円(前年度比29,564百万円増、5.2%増)となり、営業利益は97,350百万円(前年度比3,369百万円増、3.6%増)、経常利益は101,328百万円(前年度比789百万円減、0.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は63,614百万円(前年度比11,196百万円減、15.0%減)となりました。  セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (イ)タイヤ事業 北米市場における市販用タイヤについては、輸入関税引き上げに伴いタイヤメーカー各社で値上げが実施されましたが、未だ価格面での優位性を持つアジア品を中心とした輸入タイヤの需要が継続しております。当社では、新商品NITTO TERRA GRAPPLER G3(ニットー テラグラップラー ジースリー)やOPEN COUNTRY R/T PRO(オープンカントリー・アールティープロ)、人気商品OPEN COUNTRY A/T Ⅲ(オープンカントリー・エーティースリー)など重点商品の販売量が堅調に推移し、前年度を上回る販売量となりました。また、値上げ活動が浸透したこともあり、売上高は販売量以上に前年度を上回りました。 欧州市場における市販用タイヤについては、事業再編に伴うオペレーションの変更により販売量及び売上高ともに前年度を大きく下回りました。市場では中国品を中心とした安価なタイヤの流入が続いていますが、当社はセルビア工場からの地産地消を推進し重点商品の増販を図ることで利益率の向上に取り組みました。 国内市場における市販用タイヤについては、6月の夏タイヤと9月の冬タイヤ値上げ前の駆け込み需要はありましたが、その後の反動により年間の販売量は前年度並みとなりました。また、OPEN COUNTRY(オープンカントリー)シリーズや昨年発売したPROXES CF3(プロクセス・シーエフスリー)、新商品PROXES LuKⅡ(プロクセス・エルユーケーツー)やOBSERVE GIZ3(オブザーブ・ギズスリー)など質を重視した重点商品への販売シフトに加えて値上げの効果もあり、売上高は前年度を上回りました。 新車用タイヤについては、自動車メーカーの需要が安定したこともあり販売量は前年度並みとなりましたが、物価高騰の一部を価格に反映できたため、売上高は前年度を上回りました。 その結果、タイヤ事業の売上高は547,697百万円(前年度比27,865百万円増、5.4%増)、営業利益は95,509百万円(前年度比3,419百万円増、3.7%増)となりました。 (ロ)自動車部品事業 自動車部品事業については、自動車メーカーの需要が安定したことにより、売上高は47,225百万円(前年度比1,699百万円増、3.7%増)と前年度を上回りました。一方で、市況及び物価高騰による原価の上昇を受けて営業利益は1,821百万円(前年度比58百万円減、3.1%減)と前年度を下回りました。 ② 財政状態の状況 当連結会計年度末の総資産は753,248百万円となり、前年度末に比べ30,581百万円増加しました。これは、主として、現金及び預金が増加したことによります。 また、負債は230,588百万円となり、前年度末に比べ19,524百万円減少しました。これは、主として、短期借入金及び長期借入金が減少したことによります。なお、有利子負債は92,349百万円となり、前年度末に比べ16,100百万円減少しました。 当連結会計年度末の純資産は522,659百万円となり、前年度末に比べ50,106百万円増加しました。これは、主として、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金、円安の影響により為替換算調整勘定が増加したことによります。 この結果、自己資本比率は69.4%となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動による収入が93,060百万円となり、投資活動による支出が23,079百万円となったため、純現金収支(フリー・キャッシュ・フロー)は69,981百万円のプラスとなりました。財務活動においては43,827百万円の支出となりました。以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、これら収支に為替換算差額の増加額、新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額を合わせ116,796百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、為替差益の計上や売上債権の増加、法人税等の支払い等の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上等の増加要因により、93,060百万円の収入(前年度比26,001百万円増、38.8%増)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却及び償還による収入等があったものの、設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出等により、23,079百万円の支出(前年度比7,865百万円増、51.7%増)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の減少や配当金の支払い等により、43,827百万円の支出(前年度比20,749百万円増、89.9%増)となりました。 ④ 生産、受注及び販売の状況(イ)生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産金額(百万円)前年度比(%)タイヤ事業501,7742.5自動車部品事業37,114△3.0合計538,8892.1(注)金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 (ロ)受注状況 当社グループは製品の性質上、原則として需要見込生産方式を採っております。 (ハ)販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売金額(百万円)前年度比(%)タイヤ事業547,6975.4自動車部品事業47,2253.7合計594,9235.2(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する当該販売実績の割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)American Tire Distributors, Inc.--63,67210.7※前連結会計年度のAmerican Tire Distributors, Inc.については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。 なお、当社グループの経営に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (イ)売上高 タイヤ事業においては、北米市場において当社が強みとしている大口径ライトトラック用タイヤやSUV用タイヤを中心とした堅調な需要により、前年度を上回る販売量となりましたが、欧州市場における市販用タイヤについて、事業再編に伴うオペレーションの変更により販売量は前年度を下回りました。一方、値上げ活動が浸透したこともあり、売上高は前年度を上回り、売上高は594,923百万円(前年度比29,564百万円増、5.2%増)となりました。 (ロ)営業利益 値上げ活動が浸透したことや、大口径ライトトラック用タイヤやSUV用タイヤなど重点商品が増販したことによる利益率が向上したことにより、営業利益は97,350百万円(前年度比3,369百万円増、3.6%増)となりました。この結果、営業利益率は、16.4%(前年度比0.3ポイント減)となりました。 (ハ)経常利益 主にUSドルを中心とした円高影響による為替差益の減少により、経常利益は101,328百万円(前年度比789百万円減、0.8%減)となりました。 (ニ)親会社株主に帰属する当期純利益 特別利益として投資有価証券売却益を計上、特別損失として減損損失を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は63,614百万円(前年度比11,196百万円減、15.0%減)となりました。  当連結会計年度の財政状態の分析、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載しております。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、持続的な成長を実現するために、事業機能・経営基盤の強化に一層注力し、重点ターゲット領域での着実な成長を目指しております。具体的には、Toyo Tire Sales and Marketing Europe d.o.o. Indijaの立ち上げ、Toyo Tire North America Manufacturing Inc.をはじめとする工場の生産設備増強や、驚きのある商品を提供する開発力・技術力の進化のため研究開発活動に取り組んでおり、当連結会計年度は、生産設備増強や合理化及び品質向上を中心に24,878百万円、デジタル・ITインフラの再構築、並びに基礎研究技術の強化を中心に5,116百万円の設備投資を実施しました。これらの投資を含む事業活動に必要な資金は自己資金、借入金及び社債の発行により賄いました。また、キャッシュ・プーリング・システムの導入等により子会社の資金調達並びに資金管理の一元化を図るなど金融収支を改善するとともに、資金調達手段の多様化や長期借入金比率を高めることにより金利変動リスクのヘッジを行っております。 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 なお、翌連結会計年度の設備投資金額は総額48,954百万円を計画しており、これらの所要資金については自己資金及び借入金により充当する予定であります。設備投資計画の主な内容・目的につきましては、「第3 設備の状況3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。 ④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、中期経営計画「中計’21」のもと、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 経営方針 ② 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略」に記載の経営指標の実現をめざしております。当連結会計年度は、連結営業利益率16.4%、重点商品販売構成比率71.8%、連結営業利益97,350百万円、実績ROE(期末配当控除後)12.8%、配当性向31.5%となりました。 また、設備投資については、「中計’21」において2021年度から2025年度までの5ヵ年累計で194,000百万円を計画しており、5年目である当連結会計年度末までの5ヵ年累計で174,758百万円を実施しました。

事業リスク

  • 経済環境と需要の変動
    世界経済の景気減速や自動車販売の落ち込みは、タイヤ事業と自動車部品事業の売上高に直接影響を与えます。特に、海外売上高比率が高いため、北米・欧州・アジアなどの主要市場の経済状況は連結業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。国内では暖冬による冬用タイヤ需要の減少もリスクです。
  • 為替変動と原材料価格の変動
    海外売上高比率が80%を超えるため、為替レートの変動は連結業績に大きな影響を与えます。また、天然ゴム、合成ゴム、石油化学品などの主要原材料の価格は、原油や国際市況によって大きく変動し、仕入価格の上昇は利益を圧迫する可能性があります。輸入原材料は為替変動の影響も受けます。
  • 災害・品質問題・法的リスク
    地震、火災、風水害、疾病、戦争、テロなどの大規模災害が発生した場合、生産拠点やサプライチェーンに影響が生じ、連結業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、製品の欠陥による大規模なリコールや損害賠償、知的財産権侵害訴訟、国内外の法律・規制違反による活動制限やコスト増加も重要なリスクです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,070 文字
3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項は、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済環境及び需要動向の影響について 当社グループの売上高は、タイヤ事業及び自動車部品事業により構成されており、世界的な景気減速による自動車販売の落ち込みなどの自動車産業の景況は、連結業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループはグローバルな事業展開を進めており、特に北米・欧州・アジアなどの主要市場の経済状況は連結業績に影響を及ぼす可能性があります。国内需要については、景気の動向や暖冬による冬用タイヤ需要の減少に左右され、連結業績にも影響を及ぼす可能性があります。 (2)海外投資等に関わる影響について 当社グループは、グローバルな需要に対応する柔軟な供給体制確立のため、海外生産拠点への投資を行っております。適正な投資運用を行っておりますが、世界的な景気の変動などにより、計画とは異なる成果となることで、連結業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)外国為替変動の影響について 当社グループの海外売上高比率は、2022年12月期80.4%、2023年12月期80.0%、2024年12月期81.5%、2025年12月期81.3%となっており、海外売上高が連結売上高の半分以上を占めております。このため為替予約などによるリスクヘッジを行っておりますが、為替変動が、連結業績に影響を与える可能性があります。 (4)主要原材料価格変動の影響について 当社製品の主要原材料は天然ゴム、合成ゴム及びその他石油化学品であります。これらの仕入価格は、原油、ナフサ及び天然ゴムの国際市況によって大きく影響を受けます。また、天然ゴムをはじめとし輸入品も多く為替変動の影響も受けます。これらに加えて、米国工場で使用する輸入原材料が米国関税政策の影響を受けることにより、連結業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)株価変動の影響について 当社グループは市場性のある株式を保有しております。このため全般的かつ大幅な株価下落が続いた場合、保有有価証券に減損又は評価損が発生し、連結業績に影響を与える可能性があります。 (6)金利変動の影響について 当社グループは、キャッシュ・プーリング・システムの導入等により子会社の資金調達並びに資金管理の一元化を図るなど金融収支を改善するとともに、資金調達手段の多様化や長期借入金比率を高めることにより金利変動リスクのヘッジを行っております。これらの取り組みを行っておりますが、金融環境が急速に悪化した場合や金利が中長期的に上昇した場合には資金調達コストが上昇し、連結業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)災害等の影響等について 当社グループは、災害等(地震・火災・風水害・疾病・戦争・テロ等)による影響を最小限にするため、設備の定期的点検の実施、有事の際の対応策の設定・訓練などの取り組みを行っております。しかしながら、大規模な災害等の発生や生産拠点及び原材料の仕入先並びに製品の納入先で災害等が発生した場合、連結業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)製品の品質による影響について 当社グループは、品質管理を経営の最重要課題とし、品質管理体制に万全を期しておりますが、製品の欠陥や不良が発生しない保証はありません。大規模なリコールや欠陥に起因する多額の損害賠償が起きた場合には、連結業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)知的財産権について 当社グループは、技術ノウハウの蓄積と知的財産権の保護に努めておりますが、第三者による当社知的財産権の侵害を効果的に防止できないことがあります。また、第三者から、当社グループの製品又は技術が第三者の知的財産権を侵害したとして訴訟を受け、その訴えが認められた場合には、連結業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)法律・規制について 当社グループは、経営の基本としてコンプライアンス体制の強化、内部統制機能の充実に努めております。それにもかかわらず、法律・規制を遵守できなかった場合、活動の制限やコストの増加につながり、連結業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、国内外の事業活動に関連して、訴訟や各国当局による捜査・調査の対象となる可能性があり、重要な訴訟が提起された場合や、各国当局による捜査・調査が開始された場合には、連結業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)退職給付債務について 当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて計算を行っております。このため、実際の金利水準の変動や年金資産の運用利回りが悪化した場合には、連結業績に影響を及ぼす可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が TOYO TIRE の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →