研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 23 |
| 2024-03 | - | 18 |
| 2023-03 | - | 13 |
| 2022-03 | - | 15 |
| 2021-03 | - | 21 |
研究開発活動(本文)
FY2025|5,030 文字
6【研究開発活動】 当社グループは、「顔料分散技術」、「材料配合技術」、「混練技術」、「成形加工技術」、「分析評価技術」を基盤技術とし、これまで永年にわたり印刷インキおよびプラスチック用着色剤とその関連製品の生産に携わってまいりました。 これらの基盤技術に新規技術の調査・探求、研究成果を融合させて改良を加え、暮らしに役立つより良い製品の創出に努力を重ねております。近年、情報通信伝達技術の目覚ましい発達により、新たなサービスの利用が可能となってきており、更に踏み込んだ製品の評価・解析技術力の向上と知的財産権の保全強化に注力した研究開発活動を継続しております。 生産・技術部門では、原材料から製品に至る過程での化学物質管理を一層強固にするため、設計・生産段階への化学物質に関する最新情報を一元管理するデーターベースによる審査・承認の仕組みの整備も積み重ね、安全・安心を提供する「ものづくり」に力を注いでおります。 次世代事業の製品創出にはサステナビリティ活動が必須となる中で、日本および国際社会の一員として各企業、研究機関等との連携・共同研究による技術開発に努め、環境負荷低減を意識した新製品開発を進めてまいります。 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,248百万円であります。 セグメント別の研究開発活動概要は次のとおりであります。 (インキ事業) オフセットインキにつきましては、当社の主力製品であるヒートセットオフ輪プロセスインキ「ガイア®」、枚葉プロセスインキ「ニューセルボ」に加え、新聞用高濃度インキ「ニューズメジャー」、高感度UVインキ「ジップキュア®UV OL」の製品性能向上に引き続き注力いたしました。具体的には印刷作業性の向上や幅広い用紙に適応できる製品、脱炭素に繋がる製品を重点的に開発し、顧客満足度の向上と低炭素社会に貢献する製品開発を進めました。また、油性枚葉印刷がLED-UV印刷にシフトするトレンドが一段落する中、顧客の使い易さに磨きをかける事で製品の魅力を向上させた結果、「ジップキュア®UV OL」の販売は堅調に推移いたしました。更に業界の流れや環境に配慮した製品として高バイオマスオフ輪インキ「GAIA®VLC」、バイオマスマーク対応の高感度UVインキ「ジップキュア®UV OL BVM」、水なし印刷用製品「UV OLアルックス®」の開発・改良にも注力してまいりました。印刷市場の変化縮小による販売競争の激化に対応するべく、需要家である印刷会社からのニーズを確実に製品に反映した結果、顧客内シェアを確保できました。 また、原材料高に対して、生産効率化と製品配合の見直しの推進や上記既存製品群の改良を行い、収益改善に寄与しました。 新聞インキにつきましては、顧客満足度向上を掲げる中で、開発・改良設計に取り組み、性能向上を図りました。 その他、オフセット用印刷用補助剤につきましては、顧客の生産性を向上させるために印刷機の停止回数を極力減らす製品づくりや環境負荷低減対応を第一優先に考えた無処理版対応製品の拡充により、使い易さだけでなく法規制の継続的な遵守を徹底した、安全で環境負荷低減に貢献する製品の提供に努めてまいりました。今後も、環境に配慮した高収益メーカーとなるべく、地球と人にやさしい設計による製品の提供により、需要家の要望に応えてまいります。 グラビアインキにつきましては、食品包材向けフィルム用インキ、成型品用インキの開発・改良を進め、環境負荷低減製品や機能性、意匠性を有する製品の開発に取り組んでまいりました。環境負荷低減製品につきましては、バイオマス由来材料を使用したインキの品種拡大を進め、バイオマスマーク登録を行ってまいりました。更に非食用米ぬか由来材料を使用したインキの開発にも取り組み、開発したライスインキの拡販を進めました。 機能性製品につきましては、モノマテリアル化や利便性など、市場のニーズに対応しパッケージにさまざまな機能を付与するコーティング剤の開発を行ってまいりました。意匠性製品につきましては、マイクロウェーブ対応の高輝性インキが市場で良い評価を受けており、より一層の拡販を期待しております。また意匠性マットニスも高評価により安定的に実績を頂いております。 今後もさまざまな包装材料分野への展開を進めるとともに、環境負荷低減製品および機能性、意匠性を有する高付加価値製品を充実させてまいります。 インクジェットインクにつきましては、受託製品の安定受注と自社製品である産業用インクジェット「TIC-JET®」の開発に取り組んでまいりました。受託製品において、更なる品質の安定化を図り、顧客満足度の向上に努めてまいります。自社製品においては、建材塗料代替となる外壁用・内壁用UVインク、マーキング用や加飾用途等のUVインクが順調に推移しております。今後も付加価値の高い機能性インクを中心とした開発に取り組み、さまざまな分野、用途において採用を目指してまいります。 当連結会計年度におけるインキ事業の研究開発費は356百万円であります。 (化成品事業) マスターバッチにつきましては、主力のポリオレフィン用カラー・添加剤マスターバッチに加え、汎用エンプラ用、バイオプラスチック用各種マスターバッチ製品の拡充、およびサステナブルな製品開発と環境規制への適合を重視し製品開発を進めてまいりました。これらの活動において、フッ素化合物PFAsの使用規制に対応するために非フッ素系加工助剤「プラヘルパー®」を前年度に上市しました。現在は、更に性能とコストに優れた新製品の開発に取り組んでおります。これにより、製品の持続可能性を高めることが期待できます。 また、生分解性プラスチック成形品の拡大に貢献するため、耐久性の向上や成形時の作業環境改善に役立つ、新たな「分解速度遅延マスターバッチ」を開発しました。更に、生分解性樹脂用の機能性マスターバッチも開発し、製品ラインの拡充を図っております。これにより、環境負荷の低減が期待できます。 更に、既存のマスターバッチに加え、加工時の熱エネルギーを削減できる液体タイプのマスターバッチ「リキッドカラー HiFormer®」は、供給機に高度な制御技術を適用した専用の供給機システム開発により、成形品の品質安定性を向上させました。環境性能を求める顧客ニーズに沿ったシステムを開発することで、新規分野への拡販を継続して行ってまいります。 今後も環境負荷を低減する製品開発への取り組みを継続するとともに、更に外部環境変化に対応し、新規開発テーマの推進を掲げ事業領域の拡大により、目標利益獲得を目指します。脱プラスチックの動きにより縮小分野もありますが、引き続きシェアの拡大と戦略製品の開発を進めてまいります。 樹脂コンパウンドにつきましては、機能性製品の開発として、各種機能性フィラー等の分散検討に引き続き取り組み、分散・配合技術を駆使した生産技術を確立し、新たな製品開発を目指してまいります。 土岐クリーン工場のクリーン環境下における新製品立ち上げも継続して取り組んでおります。引き続き、差別化製品の確立に向けた量産試作を継続して行い、食品、医療、電子、エネルギー、光学フィルム関連材料を中心に、顧客との共同開発テーマを積極的に進めてまいります。 また、新たな生産プロセスとなる、自動化、省人力化に寄与できる生産技術の導入も進めてまいります。 東京インキ(タイ)㈱の工場につきましては、化成品事業の海外主力工場として、引き続き東南アジア市場でのニーズに応える製品開発を目指し、取り組んでまいります。 今後も生産・販売・技術が一体となり、マーケット情報を共有してニーズに沿った製品開発を進めてまいります。 当連結会計年度における化成品事業の研究開発費は512百万円であります。(注)HiFormer®はAVIENT社の登録商標です。 (加工品事業) ネトロン®につきましては、グローバルでの人口増加、経済発展、生活水準向上に伴い、水ビジネスの市場規模の成長が見込まれているため、水処理用資材を基幹製品と位置付け、経営資源を集中させて新製品開発、製品の改良・改善を行ってまいりました。得意先と共同開発を継続しており、拡販による高収益メーカーを目指しております。また、生産工場の再構築を行い自社工場での生産比率を高め、収益拡大を図ってまいりました。更に生産に必要な金型内製化のため導入した金型加工機による加工技術の取得も計画通りに進み、製品設計から性能評価までを一貫して実施できる環境が整いました。これからもサステナビリティ経営に資する水資源の重要部材であり、今後伸長が期待できるマーケットである水処理用資材を基軸に最適生産体制を強化し、中長期的な成長に繋げる活動を継続してまいります。 土木資材につきましては、内閣官房が令和3年度から7年度までの5年間で重点的かつ集中的に取り組んでいる「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」の取り込みに引き続き注力してまいりました。また、産官学との共同研究,新規工法開発,NETIS登録工法の創出にも注力してまいりました。更にジオセル販売拡大に向けた環境整備として、国内初となるジオセル生産設備の開発を進め、来期中に営業生産を開始出来るように進めてまいります。このような活動を通し、防災インフラ等の強化及び災害時の迅速な復旧復興、経済・生活を支えるための取り組みを継続してまいります。 農業資材につきましては、市場からのニーズが高い農業用ハウスに用いる遮熱・保温資材であるエナジーシリーズを既に上市しておりますが、得意先からの様々な要望に応えるため、品質改良を行い製品のラインアップを増やしてまいりました。「エナジーキーパー®」に関しては、高い断熱性と作業性が生産者の環境負荷低減を実現し、普及拡大を図る取り組みが、農林水産省の「みどりの食料システム戦略」における基盤整備事業計画に認定されております。 これからも、環境負荷を低減し、食料の安定確保に貢献できる製品開発を継続してまいります。 当連結会計年度における加工品事業の研究開発費は175百万円であります。 (その他) 当社の研究開発は、新製品開発、新規事業探索を目的に活動を行っております。当社の事業展開と共に獲得してきた基盤技術を基に競争優位性のあるコア技術を確立し、差別化製品の開発を進めております。サステナブル対応製品をキーワードに、今後成長が期待されるモビリティ領域、ヘルスケア領域、デジタルデバイス領域へ展開し、機能性材料の設計へとその活動範囲を徐々に広げております。 このような中、近年の自動車のEV化や自動運転に伴う電子機器類の熱対策、モーター等の産業用電気機器における放熱性の要求の高まりに対して、放熱材ギャップフィラーの製品開発に注力し、事業化に向け組織的な活動を行ってまいりました。その結果、ノンシリコーンタイプの2液硬化型ギャップフィラーの製品ラインアップが完成し、高ワット対応の製品化も順調に進んでおります。また、コア技術として濡れ制御技術、微細化技術を駆使した開発においては、研究機関との共同研究開発により、金属ナノ粒子充填プラスチックシンチレータの開発が完成しました。医療用X線診断装置や一般X線分析装置等に搭載している検出器内の部材としてサンプル提供の環境を整え、今後は更なる用途展開を図り、開発を行ってまいります。今後も従来の基盤技術を応用し研究開発の中で確立したコア技術を融合し、サステナブル対応製品の拡充を軸に新製品の開発を進めてまいります。 一方、既存製品の生産プロセスにつきましても「省力化」、「自動化」、「安全性」を考慮したモデルラインの構築が完了し、今後生産部署での実用化を行い、新規生産プロセスおよび新規混練機の開発と合わせて、合理化された将来の生産ライン化を行います。今後も液系混合プロセスラインを含め、新規プロセスの検討にも注力してまいります。また、当社グループ事業に関わる合理化の検討および生産コスト削減に寄与できるよう努めてまいります。 当連結会計年度におけるその他の研究開発費は203百万円であります。
FY2024|4,919 文字
6【研究開発活動】 当社グループは、「顔料分散技術」、「材料配合技術」、「混練技術」、「成形加工技術」、「分析評価技術」を基盤技術とし、これまで永年にわたり印刷インキおよびプラスチック用着色剤とその関連製品の生産に携わってまいりました。 これらの基盤技術に新規技術の調査・探求、研究成果を融合させて改良を加え、暮らしに役立つより良い製品の創出に努力を重ねております。近年、情報通信伝達技術の目覚ましい発達により、新たなサービスの利用が可能となってきており、更に踏み込んだ製品の評価・解析技術力の向上と知的財産権の保全強化に注力した研究開発活動を継続しております。 生産・技術部門では、原材料から製品に至る過程での化学物質管理を一層強固にするため、設計・生産段階への化学物質に関する最新情報を一元管理するデーターベースによる審査・承認の仕組みの整備も積み重ね、安全・安心を提供する「ものづくり」に力を注いでおります。 次世代事業の製品創出にはサステナビリティ活動が必須となる中で、日本および国際社会の一員として各企業、研究機関等との連携・共同研究による技術開発に努め、環境負荷低減を意識した新製品開発を進めてまいります。 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,200百万円であります。 セグメント別の研究開発活動概要は次のとおりであります。 (インキ事業) オフセットインキにつきましては、当社の主力製品であるヒートセットオフ輪プロセスインキ「ガイア®」、枚葉プロセスインキ「ニューセルボ」に加え、新聞用高濃度インキ「ニューズメジャー」、高感度UVインキ「ジップキュア®UV OL」の製品性能向上に引き続き注力いたしました。具体的には印刷作業性を向上させる製品や幅広い用紙に適応できる製品を重点的に開発し、顧客満足度の向上を狙った製品開発を進めました。また、油性枚葉印刷がLED-UV印刷にシフトするトレンドが一段落する中、顧客の使い易さに磨きをかける事で製品の魅力を向上させた結果、「ジップキュア®UV OL」の販売は堅調に推移いたしました。更に業界の流れや環境に配慮した製品として高バイオマスオフ輪インキ「GAIA®VLC」、バイオマスマーク対応の高感度UVインキ「ジップキュア®UV OL BVM」、水なし印刷用製品「UV OLアルックス®」の開発・改良にも注力してまいりました。印刷市場の変化縮小による販売競争の激化に対応するべく、需要家である印刷会社からのニーズを確実に製品に反映した結果、顧客内シェアを確保できました。 また、大幅な原材料高に対して、生産効率化と安価原材料への置換の推進や上記既存製品群の改良を行い、収益改善に寄与しました。 新聞インキにつきましては、新聞発行部数が減少する中で、積極的な開発・改良設計に取り組み、高濃度新聞輪転用プロセスインキ「ニューズメジャークロマ」、高漆黒新聞墨インキ「ニューズメジャークロマブラック」の性能向上を図りました。 その他、オフセット用印刷用補助剤につきましては、顧客の生産性を向上させるために印刷機の停止回数を極力減らす製品づくりや環境負荷低減対応を第一優先に考えた無処理版対応製品の拡充により、使い易さだけでなく安全で環境に貢献する製品の提供に努めてまいりました。今後も、環境に配慮した高収益メーカーとなるべく、地球と人にやさしい設計による製品の提供により、需要家の要望に応えてまいります。 グラビアインキにつきましては、食品包材向けフィルム用インキ、成型品用インキの開発・改良を進め、環境負荷低減製品や機能性、意匠性を有する製品の開発に取り組んでまいりました。環境負荷低減製品につきましては、バイオマス由来材料を使用したインキの品種拡大を進め、バイオマスマーク登録を行ってまいりました。更に非食用米ぬか由来材料を使用したインキの開発にも取り組み、開発したライスインキの拡販を進めました。 機能性製品につきましては、自動蒸気抜け用インキ、遮光性インキ、バリアインキ、マットインキ、ヒートシール剤、モノマテリアル対応インキ、蒸着用コーティング剤等の開発を行ってまいりました。意匠性製品につきましては、電子レンジ用途での金インキや銀インキの採用が広がり、拡販が達成できました。更に輝度を上げた銀インキを開発し、パスター加工代替を狙った新たな製品提案を行い、徐々に販売を増加させております。 今後もさまざまな包装材料分野への展開を進めるとともに、環境負荷低減製品および機能性、意匠性を有する高付加価値製品を充実させてまいります。 インクジェットインクにつきましては、受託製品の獲得と自社製品の開発に取り組んでまいりました。受託製品では、できるだけ多くの新規獲得を目指しております。 自社製品につきましては、建材塗料代替となる外壁用・内壁用UVインクジェットインク、マーキング用や加飾用等の機能性UVインクも順調に推移しております。今後も機能性UVインクを中心とした開発に取り組み、さまざまな分野、用途において採用を目指してまいります。 当連結会計年度におけるインキ事業の研究開発費は312百万円であります。 (化成品事業) マスターバッチにつきましては、主力のポリオレフィン用カラー・添加剤マスターバッチに加え、汎用エンプラ用、バイオプラスチック用各種マスターバッチ製品の拡充、およびサステナブルな製品開発と環境規制への適合を重視し製品開発を進めてまいりました。これらの活動において、フッ素化合物PFAsの使用規制に対応するために非フッ素系加工助剤「プラヘルパー®」を上市しました。これにより、製品の持続可能性を高めることが期待できます。 また、製造プロセスの効率化とエネルギー消費の低減に貢献する、成型サイクル短縮に寄与するマスターバッチ「サイクルヘルパー」を上市しました。これにより環境負荷低減が期待できます。 さらに、既存のマスターバッチに加え、加工時の熱エネルギーを削減できる液体タイプのマスターバッチ「リキッドカラー HiFormer®」は、供給機に高度な制御技術を適用した専用の供給機システム開発により、成形品の品質安定性を向上させました。環境性能を求める顧客ニーズに沿ったシステムを開発することで、新規分野への拡販を継続して行ってまいります。 今後も環境負荷を低減する製品開発への取り組みを継続するとともに、更に外部環境変化に対応し、新規開発テーマの推進を掲げ事業領域の拡大により、目標利益獲得を目指します。脱プラスチックの動きにより縮小分野もありますが、引き続きシェアの拡大と戦略製品の開発を進めてまいります。 樹脂コンパウンドにつきましては、機能性製品の開発として、各種機能性フィラー等の分散検討に引き続き取り組み、分散・配合技術を駆使した生産技術を確立し、新たな製品開発を目指してまいります。 土岐クリーン工場のクリーン環境下における新製品立ち上げも継続して取り組んでおります。引き続き、差別化製品の確立に向けた量産試作を継続して行い、食品、医療、電子、エネルギー、光学フィルム関連材料を中心に、顧客との共同開発テーマを積極的に進めてまいります。 また、新たな生産プロセスとなる、自動化、省人力化に寄与できる生産技術の導入も進めてまいります。 東京インキ(タイ)㈱の工場につきましては、化成品事業の海外主力工場として、引き続き東南アジア市場でのニーズに応える製品開発を目指し、取り組んでまいります。 今後も生産・販売・技術が一体となり、マーケット情報を共有してニーズに沿った製品開発を進めてまいります。 当連結会計年度における化成品事業の研究開発費は508百万円であります。(注)HiFormer®はAVIENT社の登録商標です。 (加工品事業) ネトロン®につきましては、水処理用資材の製品改良・開発を実施し、内製化による収益拡大を図り、安全な水の提供に貢献してまいりました。市場の拡大に伴い、生産設備1系列の増設を計画し、また生産に必要な金型の一部を内製化することを目指し、当期に加工機を導入いたしました。このように製品設計、金型作製、ネット試作、性能評価を一貫して実施できる環境が整い、トップメーカーとしての責務を果たすべく設計開発活動を継続してまいります。 土木資材につきましては、民間、公共工事の大型案件の順調な受注、災害復旧案件などの継続、再生エネルギー事業(太陽光発電、風力発電など)における市場拡大の中、これまで海外で生産していた土木資材の基軸製品であるジオセルの国内生産に取り組んでまいりました。今後の営業生産開始に向け、1工程で製品化できる設備を設計し、導入を進めてまいります。 農業資材につきましては、市場からのニーズが高い農業用ハウスに用いる遮熱資材、保温資材の開発を継続してまいりました。昨今の生産者はサステナビリティ対応もあり、化石燃料に依存しない栽培への対応のため、燃油対策事業など補助金を活用したハウスの高機能化を目指しております。当社の「エナジーキーパー®」「エナジークロス®」は、生産者のニーズと合致し、各補助金活用によりイニシャルコスト削減で普及拡大しつつあり、「エナジーキーパー®」を用いたエネルギー削減の取り組みは、農林水産省の「みどりの食料システム戦略」における基盤整備事業実施計画に認定され環境負荷低減に寄与してまいります。当期は農業用ハウスの内張カーテン資材としての遮熱シートと遮熱織物の開発を完了し、事業所内に設置してある小型ハウスや大学の試験農場で試験展張を実施してまいりました。得られた各種データを解析し製品改良を行い、来期からは農家の方々にも協力いただき製品評価を継続してまいります。これらの活動を通じて、環境負荷を低減し、食料の安定確保に貢献できる製品開発を継続してまいります。 当連結会計年度における加工品事業の研究開発費は142百万円であります。 (その他) 当社の研究開発は、新製品開発、新規事業探索を目的に活動を行っております。当社の事業展開と共に獲得してきた基盤技術を基に競争優位性のあるコア技術を確立し、差別化製品の開発を進めております。サステナブル対応製品をキーワードに、今後成長が期待されるモビリティ領域、ヘルスケア領域、デジタルデバイス領域へ展開し、機能性材料の設計へとその活動範囲を徐々に広げております。 このような中、近年の自動車のEV化や自動運転に伴う電子機器類の熱対策、モーター等の産業用電気機器における放熱性の要求の高まりに対して、放熱材ギャップフィラーの製品開発に注力し、事業化に向け組織的な活動を行っており、ノンシリコーンタイプの2液硬化型ギャップフィラーの製品ラインアップが完成しました。また、コア技術として濡れ制御技術、微細化技術を駆使した開発においては、研究機関との共同研究開発により、金属ナノ粒子充填プラスチックシンチレータの開発が完成しました。医療用X線診断装置や一般X線分析装置等に搭載している検出器内の部材としてサンプル提供の環境を整えました。配合設計技術をコア技術とした取り組みでは、燃料電池用導電性インキの開発を行っており、商品化に向けた活動を継続しております。今後も従来の基盤技術を応用し研究開発の中で確立したコア技術を融合し、サステナブル対応製品の拡充を軸に新製品の開発を進めてまいります。 一方、既存製品の生産プロセスにつきましても「省力化」、「自動化」、「安全性」を考慮したモデルラインを構築中であり、新規生産プロセスおよび新規混練機の開発を行い、合理化された将来の生産ラインを検討しております。今後も液系混合プロセスラインを含め、新規プロセスの検討にも注力してまいります。また、当社グループ事業に関わる合理化の検討および生産コスト削減に寄与できるよう努めてまいります。 当連結会計年度におけるその他の研究開発費は236百万円であります。
FY2023|4,859 文字
6【研究開発活動】 当社グループは、「配合設計技術」、「プロセス制御技術(混合・溶解・分散)」、「成形加工技術」を基盤技術とし、これまで長年にわたり印刷インキおよびプラスチック用着色剤とその関連製品の生産に携わってまいりました。 これらの基盤技術に新規技術の調査・探求、研究成果を融合させて改良を加え、暮らしに役立つより良い製品の創出に努力を重ねております。近年、情報通信伝達技術の目覚ましい発達により、新たなサービスの利用が可能となってきており、更に踏み込んだ製品の評価・解析技術力の向上と知的財産権の保全強化に注力した研究開発活動を継続しております。 生産・技術部門では、原材料から製品に至る過程での化学物質管理を一層強固にするため、設計・生産段階への化学物質に関する最新情報を一元管理するデーターベースによる審査・承認の仕組みの整備も積み重ね、安全・安心を提供する「ものづくり」に力を注いでおります。 次世代事業の製品創出にはSDGs活動が必須となる中で、日本および国際社会の一員として各企業、研究機関等との連携・共同研究による技術開発に努め、環境負荷低減を意識した新製品開発を進めてまいります。 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は973百万円であります。 セグメント別の研究開発活動概要は次のとおりであります。 (インキ事業) オフセットインキにつきましては、当社の主力製品であるヒートセットオフ輪プロセスインキ「ガイア」、枚葉プロセスインキ「ニューセルボ」に加え、新聞用高濃度インキ「ニューズメジャー」、高感度UVインキ「ジップキュアUVOL」の製品性能向上に引き続き注力いたしました。具体的にはエネルギーコストが著しく高騰する環境下に対応すべく低温乾燥対応品の開発を進めました。また、油性枚葉印刷がLED-UV印刷にシフトしていることに合わせて高感度紫外線硬化型インキの性能向上等を推し進め、「ジップキュアUVOL」の販売は堅調に推移いたしました。更に業界の流れや環境に配慮した製品として高バイオマスオフ輪インキ「GAIA® VLC」、水なし印刷用製品の開発・改良にも注力してまいりました。印刷市場の変化縮小による販売競争の激化に対応するべく、需要家である印刷会社からのニーズを確実に製品に反映した結果、顧客内シェアを確保できました。 また、世界的なインフレに起因する大幅な原材料高に対しての生産効率化と安価原材料への置換の推進や上記既存製品群の改良を行いましたが、急激な変化に追いつけず収益改善効果はわずかとなりました。 新聞インキにつきましては、新聞発行部数が減少する中で、積極的な開発・改良設計に取り組み、高濃度新聞輪転用プロセスインキ「ニューズメジャークロマ」、高漆黒新聞墨インキ「ニューズメジャークロマブラック」の性能向上を図りました。 その他、オフセット用印刷用補助剤につきましては、印刷機の不要な停止を極力減らす製品づくりや環境負荷低減対応を第一優先に考えた無処理版対応製品の拡充により、使い易さだけでなく安全で環境に貢献する製品の提供に努めてまいりました。今後も、環境に配慮した高収益メーカーとなるべく、地球と人にやさしい設計による製品の提供により、需要家の要望に応えてまいります。 グラビアインキにつきましては、食品包材向けフィルム用インキ、成型品用インキの開発・改良を進め、環境調和製品や機能性、意匠性を有する製品の開発に取り組んでまいりました。環境調和製品につきましては、バイオマス由来材料を使用したインキの品種拡大を進め、バイオマスマーク登録を行ってまいりました。更に非食用米ぬか由来材料を使用したインキの開発にも取り組み、開発したライスインキの拡販を進めました。 機能性製品につきましては、自動蒸気抜け用インキ、遮光性インキ、バリアインキ、マットインキ、ヒートシール剤、モノマテリアル対応インキ、蒸着用コーティング剤等の開発を行ってまいりました。意匠性製品につきましては、電子レンジ用途での金インキや銀インキの採用が広がり、拡販が達成できました。更に輝度を上げた銀インキを開発し、パスター加工代替を狙った新たな製品提案を行い、徐々に販売を増加させております。 今後もさまざまな包装材料分野への展開を進めるとともに、これら機能性、意匠性を有する高付加価値製品を充実させてまいります。 インクジェットインクにつきましては、受託製品の獲得と自社製品の開発に取り組んでまいりました。受託製品では、できるだけ多くの新規獲得を目指しております。 自社製品につきましては、建材塗料代替となる外壁用・内壁用UVインクジェットインク、マーキング用や加飾用等の機能性UVインクも順調に推移しております。今後も機能性UV硬化インクを中心とした開発に取り組み、さまざまな分野、用途において採用を目指してまいります。 当連結会計年度におけるインキ事業の研究開発費は346百万円であります。 (化成品事業) マスターバッチにつきましては、主力のポリオレフィン用カラー・添加剤マスターバッチに加え、汎用エンプラ用、バイオプラスチック用各種マスターバッチ製品の拡充、および環境負荷を低減する製品開発を進めてまいりました。これらの活動において、容器包装リサイクルの推進に寄与するマテリアルリサイクル用相容化剤マスターバッチ「モノヘルパー®」およびPET用リサイクル成形加工助剤「プラヘルパー®α」を上市いたしました。 また、既存のマスターバッチに加え、加工時の熱エネルギーを削減できる液体タイプのマスターバッチ「リキッドカラー HiFormer®」は、供給機に高度な制御技術を適用した専用の供給機システム開発により、成形品の品質安定性を向上させました。環境性能を求める顧客ニーズに沿ったシステムを開発することで新規分野への拡販を継続して行ってまいります。 今後も環境負荷を低減する製品開発への取り組みを継続するとともに、更に外部環境変化に対応し、新規開発テーマの推進を掲げ事業領域の拡大により目標利益獲得を目指します。新型コロナウイルス感染症の影響、脱プラスチックの動きにより縮小分野もありますが、引き続きシェアの拡大と戦略製品の開発を進めてまいります。 樹脂コンパウンドにつきましては、機能性製品の開発として、各種機能性フィラー等の分散検討に引き続き取り組み、分散・配合技術を駆使した生産技術を確立し、新たな製品開発を目指してまいります。 土岐クリーン工場のクリーン環境下における新製品立ち上げも継続して取り組んでおります。引き続き、差別化製品の確立に向けた量産試作を継続して行い、食品、医療、電子、エネルギー、光学フィルム関連材料を中心に、顧客との共同開発テーマを積極的に進めてまいります。 また、新たな生産プロセスとなる、自動化、省人力化に寄与できる生産技術の導入も進めてまいります。 タイ工場につきましては、日本国内への製品輸入も行う生産拠点の多様化への対応、新規銘柄の開発および品質管理支援を行ってまいりました。これらの活動において売り上げも徐々に上昇してきております。引き続き、東南アジア市場でのニーズに応える製品開発を目指し、取り組んでまいります。 今後も生産・販売・技術が一体となり、マーケット情報を共有してニーズに沿った製品開発を進めてまいります。 当連結会計年度における化成品事業の研究開発費は404百万円であります。 (加工品事業) ネトロン®につきましては、水処理用資材の開発に注力してまいりました。この取り組みの中で顧客からの製品開発依頼が増加したため、金型設計から試作品の評価まで一貫して対応可能な体制を構築してまいりました。引き続き、製品開発依頼の増加に対応するため、来期に1系列増設を計画しております。これからも新製品開発と安定供給の両輪でネトロン®のトップメーカーとしての責任を果たしてまいります。 土木資材につきましては、国土強靭化の一環である「防災・減災」への取り組みを踏まえ「安心・安全」、「環境・エコ」をコンセプトに主力製品であるジオセルを基軸として開発に注力してまいりました。また、ジオセルを施工する際、省人化・省力化につながる周辺部材についても開発を手掛けてまいりました。今期はジオセル同士を現場で容易に接続する部材「セルジョイント®」および現場で使用している異形鉄筋杭に代わるプラスチック杭「セルアンカー®」を上市いたしました。両製品ともに顧客より、施工性の向上が図れたと高評価をいただいております。特に「セルアンカー®」につきましては、素材を金属からリサイクル樹脂へ代えたことにより、施工後の錆による腐食の心配がなくなり、安全性の向上を図りながら使用済みプラスチック製品の資源循環を促進しております。さらに、農林水産省が推進する自動走行農機等に対応した農地整備に寄与できる製品および工法の開発にも取り組んでまいりました。工法開発では、ジオセルを使用した新工法「グランドセル砕石舗装工法」の開発を進め、国土交通省新技術情報提供システム「NETIS」に登録いたしました。これらに加えて、ジオセルの製品開発並びに技術の蓄積を図るために、製造設備の開発にも着手いたしました。今後も強靭なインフラ整備、防災、減災に役立つ環境にやさしい製品を開発してまいります。 農業資材につきましては、夏季の遮熱と冬季の保温対策に有効な製品開発を継続してまいりました。そのような中、植物の成長に必要な光の波長は透過し、温度に関係する赤外線波長領域は遮断するという、明るさ、遮熱機能および保温機能の複数機能を併せ持った農業用内張カーテン「EKエナジーキーパー」の開発を行いました。本製品により、冬季の燃料費削減、ならびに天候に左右されない安定的な植物栽培を目指しております。また、自社内に農業用ハウスを設置し、開発品や市販品の性能評価を検証しております。これらの活動を通じて、環境負荷を低減し、食料の安定確保に貢献できる製品開発を継続してまいります。 当連結会計年度における加工品事業の研究開発費は118百万円であります。 (その他) 当社の研究開発は、新製品開発、新規事業探索を目的に活動を行ってまいりました。当社のコア技術である分散技術の高度化および環境対応製品をキーワードに、今後成長が期待されるエネルギー分野やセンサー分野に対して、機能性材料の設計へとその活動範囲を徐々に広げてまいりました。 このような中、近年の自動車のEV化や自動運転に伴う電子機器類の熱対策、モーター等の産業用電気機器における放熱性の要求の高まりに対して、放熱材ギャップフィラーの製品開発に注力し、事業化に向け組織的な活動を開始いたしました。また、エネルギー分野においては、燃料電池用導電性インキの開発を行っており、商品化に向けた活動を継続しております。センサー分野につきましては、ナノ粒子の分散技術を活かし、医療用X線診断装置や一般X線分析装置等に搭載している検出器内の部材についてサンプル販売の環境を整え、製品化に向けた活動に取り組んでおります。今後も従来のコア技術と研究開発で確立した応用技術を融合し、機能性を軸とした新製品の開発を進めてまいります。 一方、既存製品の生産プロセスにつきましても「省力化」、「自動化」、「安全性」を考慮したモデルラインを構築中であり、新規生産プロセスおよび新規混練機の開発を行い、合理化された将来の生産ラインを検討しております。今後も液系混合プロセスラインを含め、新規プロセス検討にも注力してまいります。また、当社グループ事業に関わる合理化の検討および生産コスト削減に寄与できるよう努めてまいります。 当連結会計年度におけるその他の研究開発費は105百万円であります。
FY2022|4,153 文字
5【研究開発活動】 当社グループは、「配合設計技術」、「プロセス制御技術(混合・溶解・分散)」、「成形加工技術」を基盤技術とし、これまで長年にわたり印刷インキおよびプラスチック用着色剤とその関連製品の生産に携わってまいりました。 これらの基盤技術に新規技術の調査・探求、研究成果を融合させて改良を加え、暮らしに役立つより良い製品の創出に努力を重ねております。近年、情報通信伝達技術の目覚ましい発達により、新たなサービスの利用が可能となってきており、更に踏み込んだ製品の評価・解析技術力の向上と知的財産権の保全強化に注力した研究開発活動を継続しております。 生産・技術部門では、原材料から製品に至る過程での化学物質管理を一層強固にするため、設計・生産段階への化学物質に関する最新情報を一元管理するデーターベースによる審査・承認の仕組みの整備も積み重ね、安全・安心を提供する「ものづくり」に力を注いでおります。 次世代事業の製品創出にはSDGs活動が必須となる中で、日本および国際社会の一員として各企業、研究機関等との連携・共同研究による技術開発に努め、環境負荷低減を意識した新製品開発を進めてまいります。 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,051百万円であります。セグメント別の研究開発活動概要は次のとおりであります。 (インキ事業) オフセットインキにつきましては、当社の主力製品であるヒートセットオフ輪プロセスインキ「ガイア」、枚葉プロセスインキ「ニューセルボ」に加え、新聞用高濃度インキ「ニューズメジャー」、高感度UVインキ「ジップキュアUVOL」の製品性能向上に引き続き注力いたしました。具体的には印刷用紙が低級紙にシフトする業界の流れに対応し、オフ輪インキの低級紙対応を進めました。また、油性枚葉印刷がLED-UV印刷にシフトしていることに合わせて高感度紫外線硬化型インキの性能向上等を推し進め、「ジップキュアUVOL」の販売は堅調に推移いたしました。更に業界の流れや環境に配慮した製品として水なし印刷用製品の開発・改良にも注力してまいりました。印刷市場の変化縮小による販売競争の激化に対応するべく、需要家である印刷会社からのニーズを確実に製品に反映した結果、顧客内シェアを確保できました。また、これら既存製品群および既存製品群の改良に加え、新製品開発の成果として、今期、高バイオマスオフ輪インキ「ガイア VLC」を製品化いたしました。今後、需要家からの高まる環境ニーズに適した製品として提案・拡販を進めてまいります。 新聞インキにつきましては、新聞発行部数が減少する中で、積極的な開発・改良設計に取り組み、高濃度新聞輪転用プロセスインキ「ニューズメジャークロマ」、高漆黒新聞墨インキ「ニューズメジャークロマブラック」の性能向上を図りました。 その他、オフセット用印刷用補助剤につきましては、印刷機の不要な停止を極力減らす製品づくりや環境負荷低減対応を第一優先に考えた無処理版対応製品の拡充により、使い易さだけでなく安全で環境に貢献した製品の提供に努めてまいりました。今後も、環境に配慮した高収益メーカーとなるべく、地球と人にやさしい設計による製品の提供により、需要家の要望に応えてまいります。 グラビアインキにつきましては、食品包材向けフィルム用インキ、成型品用インキの開発・改良を進め、環境調和製品や機能性、意匠性を有する製品の開発に取り組んでまいりました。環境調和製品につきましては、バイオマス由来材料を使用したインキの品種拡大を進め、バイオマスマーク登録を行ってまいりました。更に米ぬか由来材料を使用したインキの開発にも取り組み、ライスインキの拡販を進めました。 機能性製品につきましては、遮光性インキ、バリアインキ、マットインキ、ヒートシール剤、蒸着用コーティング剤等の開発を行ってまいりました。 意匠性製品につきましては、電子レンジ用途での金インキや銀インキの採用が広がり、拡販ができました。またフィルム用・紙用見本帳を活用することで食品包装や衛生材用途においてパール調インキや高輝度金・銀インキ等の採用事例を増やすことができました。更に輝度を上げた銀インキを開発し、パスター加工代替を狙った新たな製品提案を行い、徐々に販売を増加させております。 今後も様々な包装材料分野への展開を進めるとともに、これら機能性、意匠性を有する高付加価値製品を充実させてまいります。 インクジェットインクにつきましては、受託製品の獲得と自社製品の開発に取り組んでまいりました。受託製品では、できるだけ多くの新規獲得を目指しております。 自社製品につきましては、建材塗料代替となる外壁用・内壁用UVインクジェットインク、マーキング用や加飾用等の機能性UVインクも順調に推移しております。今後も機能性UV硬化インクを中心とした開発に取り組み、様々な分野、用途において採用を目指してまいります。 当連結会計年度におけるインキ事業の研究開発費は293百万円であります。 (化成品事業) マスターバッチにつきましては、主力のポリオレフィン用カラー・添加剤マスターバッチに加え、周辺分野としてのPET・PBT用、生分解性樹脂用マスターバッチ製品の拡充を進めてまいりました。更に外部環境変化に対応し、新規開発テーマの推進を掲げ事業領域の拡大により目標利益獲得を目指しました。コロナ禍の影響、脱プラスチックの動きにより縮小分野もありますが、引き続き未参入、低シェア分野の開拓に向け戦略製品の開発を進めてまいります。また、容器リサイクルの推進に寄与する赤外線分別が可能なBLACKマスターバッチを上市いたしました。今後も環境負荷を低減する製品開発への取り組みを継続し拡販に繋げてまいります。 機能性製品につきましては、セルロース、CNT等の分散検討にも引き続き取り組み、分散・配合技術を駆使した生産技術を確立し新たな製品開発を目指してまいります。 液体タイプのマスターバッチにつきましては、専用の供給機を独自で開発いたしました。より顧客のニーズに沿ったシステムを提案する事で未参入分野への拡販を継続して行ってまいります。更に、新たな生産プロセスとなる、自動化、省人力化に寄与できる生産技術の導入も進めてまいります。 樹脂コンパウンドにつきましては、受注による増産対応すべく、各工場への技術支援を行ってまいりました。土岐第2工場のクリーン環境下における新製品立ち上げも継続して取り組んでおります。差別化製品の確立に向けた量産試作を継続して行い、食品、医療、電子、エネルギー、光学フィルム関連材料を中心に、ユーザーとの共同開発テーマを積極的に進めてまいります。タイ工場につきましては、日本国内への製品輸入も行い生産拠点の多様化への対応、新規銘柄の開発、品質管理支援を行ってまいりました。東南アジア市場でのニーズに応える製品開発を目指し引き続き取り組んでまいります。 今後も生産・販売・技術が一体となり、マーケット情報を共有してニーズに沿った製品開発を進めてまいります。 当連結会計年度における化成品事業の研究開発費は460百万円であります。 (加工品事業) ネトロンにつきましては、水処理用資材の需要増加に対応する為に生産設備を2系列増設し子会社のトーイン加工株式会社へ設置いたしました。得意先に工場認定および製品認定をいただき、量産を開始しております。また、新規水処理資材の開発も順調に進み、来期早々には上市できる見込みであります。この様に生産設備強化と新規製品開発により、今後もトップメーカーとしての確固たる基盤を築き、すべての人に衛生的な水を提供する活動に貢献してまいります。 土木資材につきましては、主力製品のジオセルの国内生産化に向けて、生産設備,検査装置の仕様を決定し発注を完了しております。来期下期からの生産開始を目指して引き続き活動してまいります。設備導入後は、国内でジオセルの試作,評価を行える様になり製品開発期間の短縮化が期待でき、得られた知見をもとに既存の委託加工先への指導を強化し、強靭なインフラ整備、防災、減災に役立つ製品を開発してまいります。 農業資材につきましては、夏季の遮熱対策と冬季の保温対策に役立つ製品開発に取組んでまいりました。今期は、農業ハウス用遮熱織物の構成部材に自社製一軸延伸フィルムを用いることにより、低収縮,高強度で光線透過率が高い製品を開発することができました。来期から試験展張を実施して性能評価を行い、2023年度からの販売を目指し、食料の安定確保に繋がる持続可能な農業資材の提供を推進してまいります。 当連結会計年度における加工品事業の研究開発費は117百万円であります。 (その他) 当社の研究開発は、新事業創出を目的に活動を行ってまいりました。当社のコア技術である分散技術の高度化により今後成長が期待される「エネルギー分野」、「センサー分野」、「バイオ・ヘルスケア分野」に対して機能性材料の設計へとその活動範囲を徐々に広げてまいりました。 「エネルギー分野」につきましては、燃料電池用導電性インキの開発を行っており、商品化に向けて邁進してまいります。「センサー分野」については、環境測定やヘルスケアのモニタリング等のデバイスに用いる材料の設計を行ってまいりました。「バイオ・ヘルスケア分野」につきましては、ナノ粒子の有効性を活かし、医療用X線診断装置や一般X線分析装置等に搭載している検出器内の部材を視野に入れ、マーケット参入に向けた活動を行ってまいります。 一方、既存製品の生産プロセスにつきましても「省力化」、「自動化」、「安全性」を考慮したモデルラインを構築し、新規生産プロセス、新規混練機開発検討を行い、合理化された将来の生産ラインを検討しており、今後も新規プロセス検討にも注力してまいります。 また当社事業に関わる合理化の検討および生産コスト削減に寄与できるよう努めてまいります。 当連結会計年度におけるその他の研究開発費は180百万円であります。
FY2021|5,072 文字
5【研究開発活動】 当社グループは、「配合設計技術」、「プロセス制御技術(混合・溶解・分散)」、「成形加工技術」を基盤技術とし、これまで長年に渡り印刷インキおよびプラスチック用着色剤とその関連製品の生産に携わってまいりました。 これらの基盤技術に新規技術の調査・探求、研究成果を融合させて改良を加え、暮らしに役立つより良い製品の創出に努力を重ねております。近年、情報通信伝達技術の目覚ましい発達により、新たなサービスの利用が可能となってきており、さらに踏み込んだ製品の評価・解析技術力の向上と知的財産権の保全強化に注力した研究開発活動を継続しております。 開発・技術部門では、コロナ禍における感染症対策を講じながら原材料から製品に至る過程での化学物質管理を一層強固にするため、設計・生産段階への化学物質に関する最新情報を一元管理するデーターベースによる審査・承認の仕組みの整備も積み重ね、安全・安心を提供する「ものづくり」に力を注いでおります。 次世代事業の製品創出にはSDGs活動が必須となる中で、日本および国際社会の一員として各企業、研究機関等との連携・共同研究による技術開発に努めております。環境・エネルギー、医療などの新規事業創出分野では、微分散・合成反応技術を応用した製品部材を開発継続している中で今後、AIと情報通信技術・サービス等を利用することにより、研究開発活動のスピードを上げ、市場ニーズ・お客様の要望に対応した環境調和製品、新規機能製品を創出し続けてまいります。 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,153百万円であります。セグメント別の研究開発活動概要は次のとおりです。 (インキ事業) オフセットインキにつきましては、当社の主力製品であるヒートセットオフ輪プロセスインキ「ガイア」、枚葉プロセスインキ「ニューセルボ」に加え、新聞用高濃度インキ「ニューズメジャー」、高感度UVインキ「ジップキュアUVOL」の製品づくりに引き続き注力いたしました。印刷用紙が低級紙にシフトする業界の流れに対応し、オフ輪インキの低級紙対応を進めました。また、油性枚葉印刷がLED-UV印刷にシフトしているのに合わせて高感度紫外線硬化型インキの性能向上などを推し進め、「ジップキュアUVOL」の販売は堅調に推移いたしました。業界の流れや環境に配慮した製品の市場提供に向けて開発・改良に邁進してまいりました。印刷市場の変化縮小による販売競争の激化に対応するべく、需要家である印刷会社からのニーズを確実に製品に反映した結果、顧客内シェアを確保できました。 新聞インキにつきましては、新聞発行部数が減少する中で、積極的な開発・改良設計に取り組み、高濃度新聞輪転用プロセスインキ「ニューズメジャークロマ」、高漆黒新聞墨インキ「ニューズメジャークロマブラック」の性能向上を図りました。 その他、オフセット用印刷用補助剤につきましては、印刷機の不要な停止を極力減らす製品づくりや環境負荷低減対応を第一優先に考えた有機則・PRTR非該当製品の拡充により、使い易さだけでなく安全な製品の提供に努めてまいりました。今後も、環境に配慮した高収益メーカーとなるべく、地球と人にやさしい設計による製品の提供により、需要家の要望に応えてまいります。 グラビアインキにつきましては、食品包材向けフィルム用インキ、成型品用インキの開発・改良を進め、環境調和製品や機能性、意匠性を有する製品の開発に取り組んでまいりました。環境調和製品につきましては、バイオマス由来材料を使用したインキの品種拡大を進め、バイオマスマーク登録を行ってまいりました。さらに米ぬか由来材料を使用したインキの開発にも取り組み、ライスインキの拡販を進めました。 機能性製品につきましては、遮光性インキ、各種マットインキ、バリアインキ、ヒートシール剤等の開発を行ってまいりました。 意匠性製品につきましては、フィルム用・紙用見本帳を活用することで食品包装や衛生材用途においてパール調インキや高輝度金・銀インキ等の採用事例を増やすことが出来ました。また、さらに輝度を上げた銀インキを開発し、パスター加工代替を狙った新たな製品提案を行いました。 今後も様々な包装材料分野への展開を進めるとともに、これら機能性、意匠性を有する高付加価値製品を充実させてまいります。 インクジェットインクにつきましては、受託製品の獲得と自社製品の開発に取り組んでまいりました。受託製品では、できるだけ多くの新規獲得を目指しております。 自社製品につきましては、建材塗料代替となる外壁用・内壁用UVインクジェットインク、マーキング用や加飾用等の機能性UVインクも順調に推移しております。今後も機能性UV硬化インクを中心とした開発に取り組み、様々な分野、用途において採用を目指してまいります。 当連結会計年度におけるインキ事業の研究開発費は309百万円であります。 (化成品事業) 当連結会計年度においては、第1周辺分野としてポリオレフィン用カラー・添加剤マスターバッチ拡販、第2周辺分野としてPET用マスターバッチ拡販、更に新規開発テーマの推進を掲げ外部環境変化に対応し、事業領域の拡大により目標利益獲得を目指しました。コロナ禍の影響、脱プラスチックの動きにより縮小分野もありますが、引続き未参入、低シェア分野の開拓に向け戦略製品の立ち上げを進めてまいります。 マスターバッチにつきましては、これまでのポリオレフィン主体から非ポリオレフィン分野での比率を高めるべく、生分解樹脂およびバイオマス材料も含め、素材に合わせた調色体制の強化を進めてまいりました。今後も取り組みを継続し拡販に繋げてまいります。機能性製品につきましては、従来とは異なる難燃剤・耐候安定剤・加工助剤マスターバッチを上市しました。その他、製品銘柄の充実を目指し、CNF、CNT等のナノマテリアルの分散検討にも引き続き取り組み、分散・配合技術を駆使した生産技術を確立し新たな製品開発を目指します。昨年立ち上げました液体タイプのマスターバッチも未参入分野への拡販を継続して行います。さらに、新たな生産プロセスとなる、自動化、省人力化に寄与できる生産技術の導入も進めてまいります。 コンパウンドにつきましては、受注による増産対応すべく、各工場への技術支援を行ってまいりました。 土岐第2工場のクリーン環境下における新製品立ち上げも継続して取り組んでおります。差別化製品の確立に向けた量産試作を継続して行い、食品、医療、電子、エネルギー、光学フィルム関連材料を中心に、ユーザーとの共同開発テーマを積極的に進めてまいります。大阪工場は新建屋での生産が順調に進み、今年度も引き続き移管スケジュールに沿って生産拠点の合理化、生産性向上を進めていまいります。タイ工場につきましては、日本国内への製品輸入も行い生産拠点の多様化への対応、新規銘柄の開発、品質管理支援を行ってまいりました。東南アジア市場でのニーズに応える製品開発を目指し引き続き取り組んでまいります。 今後も生産・販売・技術が一体となり、マーケット情報を共有してニーズに沿った製品開発を進めてまいります。 当連結会計年度における化成品事業の研究開発費は557百万円であります。 (加工品事業) 当連結会計年度においては、新製品の開発に注力して取り組んでまいりました。 ネトロンにつきましては、ヘッダー付きフラット袋の製袋機及び新規格のネットを開発し、オクラ用ヘッダーネットの製造・販売を開始しました。 これまで実績のあるネットのバンチ加工、ラベル貼り加工、レイフラット加工に加えて新たな加工技術を確立出来た為、顧客要求に応じたあらゆるネット状包装資材の提供が可能となりました。 また、水処理用資材の需要増加に対応する為に、生産設備2系列増設することを決定いたしました。設置場所は、BCP対策として従来の生産工場でなく、子会社トーイン加工株式会社に決定しました。この新規設備導入を機にトーイン加工株式会社敷地内に倉庫及び新工場を建設しており、来期からの営業生産開始を目標に技術支援を行っております。この様に新規製品開発と生産設備強化により、今後もトップメーカーとしての確固たる基盤を築いてまいります。 土木資材につきましては、ジオセルを使用した工法に関わる新規製品の開発を進めてまいりました。本年は、ジオセル同士を接続する部材である「セルキー」と排水材である「セルドレーン」を上市いたしました。セルキーは、従来の接続部材の欠点であった接続強度を著しく向上させ、施工性にも優れた製品であります。セルドレーンは、中詰め材として自社製品であるネトロンを使用した透水性に優れた製品であります。この様にジオセルを基材とした周辺部材の開発を引き続き行ってまいります。 農業資材につきましては、近年の夏季における高温対策として需要が高まっている農業用ハウスの遮熱織物の開発を進めてまいりました。植物の光合成に必要な波長は透過し、熱を発生させる赤外線領域の波長を選択的に吸収することにより、太陽光によるハウス内の明るさは維持しつつ、温度の上昇を抑えることが期待できます。来期からの試験展張を実施し、効果の確認を行ってまいります。また、既存の農業用ハウスに塗布する遮熱コート剤の付着力を向上させる展着剤も開発いたしました。 今後も、夏季の遮熱対策と冬季の保温対策に役立つ製品開発を進めてまいります。 また、炭素循環社会に対応する環境に優しい製品として、バイオマスプラスチックを用いた一軸延伸フィルムとネトロン製品の開発に取り組んでまいりました。製品の原材料の一部をバイオマスプラスチックに置き換えることにより、限りある化石燃料の使用量削減,二酸化炭素排出量の抑制が期待できます。今後も環境負荷低減の実現化に貢献できる製品開発に取り組んでまいります。 当連結会計年度における加工品事業の研究開発費は105百万円であります。 (その他) 当社の研究開発は、新事業創出を目的に活動を行ってまいりました。そのため、当社のコア技術である分散技術の高度化(有機顔料の微粒子化、有機顔料分子の表面官能基付与、リビングラジカル重合により構造を制御したバインダー設計)から、今後成長が期待される「エネルギー分野」、「センサー分野」、「バイオ・ヘルスケア分野」そして「ナノテクノロジー分野」に使用される機能性材料の設計へとその活動範囲を徐々に広げてまいりました。これらの具体的な研究テーマは、「社会的価値」と「経済的価値」を考慮し選定しております。 「エネルギー分野」につきましては、電子輸送材料の分子設計を行ってまいりました。「センサー分野」につきましては、環境測定やヘルスケアのモニタリングなどのデバイスに用いる材料の設計及びシステム開発についての検討を行っております。また、「ナノテクノロジー分野」につきましては、分散技術の高度化を発展させナノ粒子分散体の技術開発にも力を入れております。その分散体については、技術確立ステージからアプリケーションの検討ステージへ進めることができました。これらの材料設計やシステム開発の検討を通じて、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献できるよう今後も努めてまいります。また、これらの研究開発業務の効率化および最新技術の導入を図るために、公的研究機関および教育機関との共同研究を積極的に行ってきており、これからも継続してまいります。 一方、機能性材料の商品化を行うために、「省力化」、「効率化」、「精密制御」そして「安全性」をキーワードに新規生産プロセス構築についての検討を行ってまいりました。当社で設計した機能性材料をマーケットへ展開できるよう、今後も新規プロセス検討にも注力してまいります。 また引き続き、コンピューターシミュレーションやAIと情報通信技術の活用の検討を行うことにより、機能性材料に関わる技術開発や新規プロセス構築における研究活動の支援、当社事業に関わる合理化の検討および、生産コスト削減に寄与できるよう努めてまいります。 これらの研究活動成果として特許出願を積極的に行い、当活動を通じて人材育成に邁進してまいります。 当連結会計年度におけるその他の研究開発費は180百万円であります。
FY2020|4,386 文字
5【研究開発活動】 当社グループは、「配合設計技術」、「プロセス制御技術(混合・溶解・分散)」、「成形加工技術」を基盤技術とし、これまで長年に亘り印刷インキおよびプラスチック用着色剤とその関連製品の生産に携わってまいりました。 これらの基盤技術に新規技術の調査・探求、研究成果を融合させて改良を加え、暮らしに役立つより良い製品の創出に努力を重ねております。近年、情報通信伝達技術の目覚ましい発達により、新たなサービスの利用が可能となってきており、さらに踏み込んだ製品の評価・解析技術力の向上と知的財産権の保全強化に注力した研究開発活動を行っております。 開発・技術部門では、原材料から製品に至る過程での化学物質管理を一層強固にするため、設計・生産段階への化学物質に関する最新情報をすばやく取り込んだ「ものつくり」へと変化させてまいりました。 次世代事業の製品創出には、SDGsに沿った活動がふさわしく、日本および国際社会の一員として各企業、研究機関等との連携・共同研究による技術開発に努めております。環境・エネルギー、医療などの新規事業創出分野では、微分散・合成反応技術を応用した製品部材を開発継続している中で今後、AIと情報通信技術・サービス等を利用することにより、研究開発活動のスピードを上げ、市場ニーズ・お客様の要望に対応した環境調和製品、新規機能製品を創出し続けてまいります。 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,180百万円であります。 セグメント別の研究開発活動概要は次のとおりです。 (インキ事業) オフセットインキにつきましては、当社の主力製品であるヒートセットオフ輪プロセスインキ「ガイア」、枚葉プロセスインキ「ニューセルボ」に加え、新聞用高濃度インキ「ニューズメジャー」、高感度UVインキ「ジップキュアUVOL」の製品づくりに引き続き注力いたしました。印刷用紙が低級紙にシフトする業界の流れに対応し、オフ輪インキの低級紙対応を進めました。また、油性枚葉印刷がLED-UV 印刷にシフトしているのに合わせて高感度紫外線硬化型インキの性能向上などを推し進め、「ジップキュア UVOL」の販売は堅調に推移いたしました。業界の流れや環境に配慮した製品の市場提供に向けて開発・改良に邁進してまいりました。印刷市場の変化縮小による販売競争の激化に対応するべく、需要家である印刷会社からのニーズを確実に製品に反映した結果、顧客内シェアを確保できました。 新聞インキにつきましては、新聞発行部数が減少する中で、積極的な開発・改良設計に取り組み、高濃度新聞輪転用プロセスインキ「ニューズメジャークロマ」、高漆黒新聞墨インキ「ニューズメジャークロマブラック」性能向上を図りました。 その他、オフセット用印刷用補助剤につきましても、印刷機の不要な停止を極力減らす製品づくりや環境負荷低減対応を第一優先に考えた有機則・PRTR非該当製品の拡充により、使い易さだけでなく安全な製品の提供に努めてまいりました。今後も、環境に配慮した高収益メーカーとなるべく、地球と人にやさしい設計による製品の提供により、需要家の要望に応えてまいります。 グラビアインキにつきましては、食品包材向けフィルム用インキ、成型品用インキの開発・改良を進め、環境調和製品や機能性、意匠性を有する製品の開発に取り組んでまいりました。環境調和製品に関しましては、バイオマス由来材料を使用したインキの品種拡大を進め、バイオマスマーク登録を行ってまいりました。さらに米ぬか由来材料を使用したインキの開発にも取り組み、ライスインキの拡販を進めました。 機能性製品に関しましては、遮光性インキ、各種マットインキ、バリアインキ、ヒートシール剤等の開発を行ってまいりました。 意匠性製品に関しましては、フィルム用・紙用見本帳を活用することで食品包装や衛生材用途においてパール調インキや高輝度金・銀インキ等の採用事例を増やすことが出来ました。また、さらに輝度を上げた銀インキを開発し、パスター加工代替を狙った新たな製品提案を行いました。 今後も様々な包装材料分野への展開を進めるとともに、これら機能性、意匠性を有する高付加価値製品を充実させてまいります。 インクジェットインクにつきましては、受託製品の獲得と自社製品の開発に取り組んでまいりました。受託製品では、できるだけ多くの新規獲得を目指しております。 自社製品に関しては、建材塗料代替となる外壁用・内壁用UVインクジェットインク、マーキング用や加飾用等の機能性UVインクも順調に推移しております。今後も機能性UV効果インクを中心とした開発に取り組み、様々な分野、用途において採用を目指してまいります。 当連結会計年度におけるインキ事業の研究開発費は327百万円であります。 (化成品事業) 当年度においては、拡販銘柄として自動車用、食品包装用向けマスターバッチを中心に、開発・改良に取り組んでまいりました。 マスターバッチ分野では、これまでのポリオレフィン主体から非ポリオレフィン分野での比率を高めるべく、生分解樹脂およびバイオマス材料も含め、素材に合わせた調色体制の強化を進めてまいりました。今後も取り組みを継続し拡販に繋げてまいります。機能性製品としましては、従来とは異なる難燃剤・耐候安定剤・加工助剤マスターバッチを上市しました。その他、製品銘柄の充実を目指し、CNF、CNT等のナノマテリアルの分散検討にも引き続き取り組み、多様な生産性を加え新たな製品開発を目指します。当年度は、新たに導入した技術による液状タイプのマスターバッチも上市しました。さらに、新たな分散プロセスとなる、より高度で省力化に寄与できる生産管理技術の導入を進めております。 コンパウンド分野は、受注による増産対応すべく、各工場への技術支援を行ってまいりました。また、3Dプリンター用フィラメントコンパウンドの上市準備も引き続き行ってまいりました。今後は自動化による省人化等を推進し、案件獲得とともに収益改善活動に引き続き取り組んでまいります。 土岐第2工場では、クリーン環境下における新製品立ち上げ技術支援について取り組んでおります。製品化に向けた量産試作技術支援を継続して行い、食品、医療、電子、エネルギー、光学フィルム関連材料を中心に、ユーザーとの共同開発テーマを積極的に進めています。今後も引き続きクリーン環境下における差別化製品の開発および立ち上げに取り組んでまいります。 大阪工場は建屋更新に伴う生産性向上ラインの検討を行いました。タイ工場につきましては、新規銘柄を中心に技術・生産整備を行ってまいりました。東南アジア市場でのニーズに応える製品開発を目指し引き続き取り組んでまいります。 今後も生産・販売・技術が一体となり、マーケット情報を共有してニーズに沿った製品開発を進めてまいります。 当連結会計年度における化成品事業の研究開発費は565百万円であります。 (加工品事業) 当事業においては、主にネトロン、一軸延伸フィルム、土木資材、農業資材の生産性の改善と新規製品開発に取り組んでまいりました。 ネトロン分野においては、水処理用スペーサーの開発に注力するとともに、当社の成形技術を駆使して顧客からの開発要望に応えてまいりました。また、スペーサー製造ラインの増設に支援を行い、需要の増加に対応できる生産体制を構築いたしました。 食品包装用ネトロンにおいては、前年度末に子会社トーイン加工㈱へ導入した2次加工機が順調に稼働を開始し、本年度は大幅な生産増となりました。この様に新規製品開発と生産設備強化により、今後もトップメーカーとしての確固たる基盤を築いてまいります。また、回転異形成形技術のブラッシュアップを行い、一部の内製化を実施し、性能・生産性向上に取り組んでまいります。 一軸延伸フィルム分野においては、食品衛生法改正による食品用器具容器包装の管理面強化の要請を受け、安全性確保,品質向上を目的に子会社東洋整機樹脂加工㈱が2020年5月にISO9001認証を取得いたしました。また、老朽化した生産設備の更新については、順次進めてまいります。この様に管理面の強化,設備更新により顧客満足度を高めてまいります。 土木分野においては、ジオセルを使用した工法に関わる新規製品の開発を行ってまいりました。当年度は、ジオセル同士を接続する部材「セルロック」を上市し、接続強度の強化を図り安全性を向上させることが出来ました。今後も、施工性、安全性を向上させる製品の開発に取り組んでまいります。 農材分野においては、夏期における農業用ハウスの高温対策をテーマに社内他事業と連携を取りながら製品開発を進めてまいりました。さらに、農業用ハウスの遮光、遮熱資材の開発を進めており、次年度に試験展張を実施できる見込みとなりました。 これからも社内他事業との連携を深め、特徴のある素材を生かした新製品開発を進めてまいります。 当連結会計年度における加工品事業の研究開発費は104百万円であります。 (その他) 当社の研究開発は、新事業創出を目的に活動を行ってまいりました。そのため、当社のコア技術である分散技術の高度化(有機顔料の微粒子化、有機顔料分子の表面官能基付与、リビングラジカル重合により構造を制御したバインダー設計)から、今後成長が期待される「エネルギー分野」、「センサー分野」そして「バイオ・ヘルスケア分野」に使用される機能性材料の設計へとその活動範囲を徐々に広げてまいりました。これらの具体的な研究テーマは、「社会的価値」と「経済的価値」を考慮し選定しております。また、これらの研究開発業務の効率化および最新技術の導入を図るために、公的研究機関および教育機関との共同研究を積極的に行ってきており、今後も継続してまいります。 一方、機能性材料の商品化を行うために、「省力化」、「効率化」、「精密化」そして「安全」をキーワードに新規生産プロセス構築についての検討を行ってまいりました。当社で設計した機能性材料をマーケットへ展開できるよう、今後も新規プロセス検討にも注力してまいります。 また引き続き、コンピューターシミュレーションやAIと情報通信技術の活用の検討を行うことにより、機能性材料に関わる技術開発や新規プロセス構築における研究活動、そして当社事業に関わる技術検討の合理化ができるよう努めてまいります。 これらの研究活動成果として特許出願を積極的に行い、当活動を通じて人材育成に邁進してまいります。 当連結会計年度におけるその他の研究開発費は182百万円であります。
FY2019|3,796 文字
5【研究開発活動】 当社グループは、「配合設計技術」、「プロセス制御技術(混合・溶解・分散)」、「成形加工技術」を基盤技術とし、これまで長年に亘り印刷インキおよびプラスチック用着色剤とその関連製品の生産に携ってまいりました。 これらの基盤技術に新規技術の調査・探求、研究成果を融合させて改良を加え、暮らしに役立つより良い製品の創出に努力を重ねております。近年、情報伝達技術の目覚ましい発達により、新たなサービスの利用が可能となってきており、さらに踏み込んだ製品の評価・解析技術力の向上と知的財産権の保全強化に注力した研究開発活動を行なっております。 開発・技術部門では、原材料から製品に至る過程での化学物質管理を一層強固にするため、設計・生産段階への化学物質に関する最新情報をすばやく取り込んだ「ものつくり」へと変化させてまいりました。 次世代事業の製品創出には、SDGsに沿った活動が相応しく、日本および国際社会の一員として各企業、研究機関等との連携・共同研究による技術開発に努めております。 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,241百万円であります。 セグメント別の研究開発活動概要は次のとおりです。(インキ事業) オフセットインキにつきましては、当社の主力製品であるヒートセットオフ輪プロセスインキ「ガイア」、枚葉プロセスインキ「ニューセルボ」に加え、新聞用高濃度インキ「ニューズメジャー」、高感度UVインキ「ジップキュアUVOL」の製品づくりに引き続き注力いたしました。 印刷用紙が低級紙にシフトする業界の流れに対応し、オフ輪インキの低級紙対応や、印刷環境を改善する枚葉インキのパウダーレス化など、業界の流れや環境に配慮した製品の市場提供に向けて開発・改良に邁進してまいりました。印刷市場の変化縮小による販売競争の激化に対応するべく、需要家である印刷会社からのニーズを確実に製品に反映した結果、顧客内シェアを確保できました。 新聞インキにつきましては、新聞発行部数が減少する中で、積極的な開発・改良設計に取り組み、高濃度新聞輪転用プロセスインキ「ニューズメジャークロマ」、高漆黒新聞墨インキ「ニューズメジャークロマ ブラック」の性能向上を図りました。 オフセットインキ市場で数量の伸びている紫外線硬化型(UV)インキにつきましては、印刷適性の向上と製品ラインナップの統合を充実させた結果、高感度紫外線硬化型インキ「ジップキュアUVOL」の販売は堅調に推移いたしました。 その他、オフセット印刷用補助剤につきましても、環境負荷低減対応を第一優先課題と考え、有機則・PRTR非該当化により、使い易いだけでなく、安全な製品の提供に努めてまいりました。 今後も、環境に配慮した高収益メーカーになるべく、地球と人にやさしい設計による製品の提供により、需要家の要望に応えてまいります。 グラビアインキにつきましては、食品包材向けフィルム用インキ、成型品用インキの開発・改良を進め、環境調和製品や機能性、意匠性を有する製品の開発に取り組んでまいりました。環境調和製品に関しましては、バイオマス由来材料を使用したインキの品種拡大を進め、バイオマスマーク登録を行ってまいりました。さらに、米ぬか由来材料を使用したインキの開発にも取り組み、ライスインキの品種拡大を進めました。 機能性製品に関しましては、遮光性インキ、帯電防止インキ、各種マットインキ、触感インキ、ヒートシール剤等の開発を行ってまいりました。 意匠性製品に関しましては、フィルム用・紙用見本帳を活用することで、食品包装や衛生材用途でパールや高輝度金・銀インキ等の採用事例を増やすことが出来ました。又、成型機を導入してトレー等の成型品での提案にも注力いたしました。 今後も、様々な包装材料分野への展開を進めるとともに、これら機能性、意匠性を有する高付加価値製品を充実させてまいります。 インクジェットインクにつきましては、受託製品の獲得と自社製品の開発に取り組んでまいりました。受託製品に関しては、製造設備、生産工程の最適化ラインを構築しながら、より多くの新規受託製品獲得を目指しております。自社製品に関しては、塗料代替となる外壁用・内壁用UVインクジェットの建材用インクが堅調に推移しました。またその他マーキング用、加飾用等の製品も順調に推移し、今後も新しい機能性UV硬化インクを中心とした開発に取り組み、様々な分野、用途において採用を目指してまいります。 当連結会計年度におけるインキ事業の研究開発費は357百万円であります。 (化成品事業) 当連結会計年度は、拡販銘柄として自動車用、食品包装用向けマスターバッチを中心に、開発・改良に取り組んでまいりました。マスターバッチ分野ではこれまでのポリオレフィン主体から非ポリオレフィン分野での比率を高めるべく、生分解性樹脂及びバイオマス材料も含め、素材に合わせた調色体制の強化を進めてまいりました。今後も取り組みを継続してまいります。機能性製品としましては、難燃剤・耐候安定剤・加工助剤マスターバッチを上市いたしました。その他、製品銘柄の充実を目指し、CNF、CNT などのナノマテリアルの分散検討にも取り組み、新製品開発を目指しております。 コンパウンド分野は、受注による増産対応すべく、各工場への技術支援を行ってまいりました。また、3Dプリンター用フィラメントコンパウンドの上市も行いました。今後は自動化による省人化などを推進し、案件獲得とともに収益改善活動に引き続き取り組んでまいります。 土岐第2工場では、クリーン環境下における新製品の立ち上げ技術支援について取り組んでいます。製品化に向けた量産試作技術支援を継続して行い、食品・医療用、電子、エネルギー、光学フィルム関連材料を中心に、ユーザーとの共同開発テーマを積極的に進めています。今後も引き続きクリーン環境下における差別化製品の開発および、立ち上げに取り組んでまいります。 大阪工場は建屋更新のため生産性向上を目指した自動化ラインの検討を開始いたしました。 タイ工場につきましては、新規銘柄を中心に技術・生産整備を行ってまいりました。東南アジア市場でのニーズに応える製品開発を目指し引続き取り組んでまいります。 今後も生産・販売・技術が一体となり、マーケット情報を共有してニーズに沿った製品開発を進めてまいります。 当連結会計年度における化成品事業の研究開発費は607百万円であります。 (加工品事業) 当連結会計年度においては、引き続き既存製品の改良と新規製品開発に取り組んでまいりました。 ネトロン分野では、金型加工技術の習得を重点課題と捉え、3D-CAD・CAMシステムを導入しモデリング技術の向上に努めました。また、トップラベル加工機を子会社に導入し、金型設計から試作まで一貫して対応できる体制を整え、製品開発を進めてまいりました。 一軸延伸フィルム分野では、ひねり包装用銘柄の性能・品質向上に注力致しました。客先の生産機と同型のひねり包装機を導入し、同じ条件でひねり包装評価を行なうことで、これらの性能・品質向上のスピードアップを図ることができました。顧客の生産機と相関性の高い評価方法を新たに導入することにより、顧客からの信用獲得に寄与できました。 土木分野においてはジオセルの表面シートを難燃化した「難燃性グランドセル」の開発及びジオセル同士の接続部材である「セルロック」の開発に着手し、期中の製品開発を進めてまいりました。 農材分野では、夏期の高温対策としてハウス用遮熱塗布材の開発に注力致しました。これまでの製品は、夏の期間を過ぎた後に塗布材を除去する必要がありましたが、開発品は不要となるため塗布したままで通年使用が可能となりました。これからも社内他事業との連携を深め、特徴のある素材を生かした製品化を進めてまいります。 当連結会計年度における加工品事業の研究開発費は74百万円であります。 (その他) 当社の研究開発は、分散技術の高度化から、有機・無機顔料の微粒子化、その界面制御、そしてコート剤等の成分で重要な役割を果たすバインダー設計に必要な重合技術の確立へと、その活動の範囲を徐々に広げてまいりました。その中で当期では、特に光学系に関わる機能性材料について、研究機関との共同研究を行ってまいりました。また、またそれら機能性材料について、事業化検討を開始しました。「省力化」、「効率化」、「精密化」そして「安全」をキーワードに新規生産プロセスについて注力しています。 引き続き、機能性材料に関わる技術開発や新規プロセスの設計において、コンピューターシミュレーションやAIとIoTの活用検討を新たに加え、研究活動や当社事業に関わる技術検討の合理化ができるよう努めてまいります。新規の技術開発テーマの選定また現在検討中の技術開発を促進させるために、研究機関との共同研究も継続してまいります。 有望市場である、環境、エネルギー、そしてセンサー等(バイオ関連を含む)の各分野に注目し、新規事業創出を目的に活動を展開してまいります。 当連結会計年度におけるその他の研究開発費は202百万円であります。
FY2018|4,090 文字
5【研究開発活動】 当社グループは、「配合設計技術」、「プロセス制御技術(混合・溶解・分散)」、「成形加工技術」を基盤技術とし、これまで長年に亘り印刷インキおよびプラスチック用着色剤とその関連製品の生産に携ってまいりました。 これらの基盤技術に新規技術の調査・探求、研究成果を融合させて改良を加え、暮らしに役立つより良い製品の創出に努力を重ねております。また製品の評価・解析技術力の向上と知的財産権の保全強化・注力した研究開発活動を行なっております。 開発・技術部門では、原材料から製品に至る過程での化学物質管理を一層強固にするため、設計・生産段階への化学物質に関する最新情報をすばやく取り込んだ「ものつくり」へと変化させ、環境と安全面に力を注ぎつつ新規事業の創出・新製品の開発、顧客ニーズに迅速に対応できる体制を整備してまいりました。 次世代コア事業の製品創出には、多様性を持った技術が必要であり、企業、研究機関等との連携・共同研究による技術開発に努めております。 環境・エネルギー、医療などの新規事業創出分野では、微分散・合成反応技術を応用した製品部材を開発継続している中で、今後、AIとIoT機器等を利用することにより、研究開発活動のスピードを上げ、市場ニーズ・お客様の要望に対応した環境適合製品、新機能性製品を創出し続けてまいります。 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は12億7千8百万円であります。 セグメント別の研究開発活動概要は次のとおりです。 (インキ事業) オフセットインキにつきましては、当連結会計年度は、当社の主力製品であるヒートセットオフ輪プロセスインキ「ガイア」、枚葉プロセスインキ「ニューセルボ」に加え、新聞用高濃度インキ「ニューズメジャー」、高感度UVインキ「ジップキュアUVOL」の製品づくりに注力いたしました。 使用エネルギー低減を目的とした、オフ輪インキの低温乾燥化対応や、枚葉インキでのパウダーレス化など、より環境に配慮した製品の市場提供に向けて開発・改良に邁進してまいりました。印刷市場の変化縮小による販売競争の激化に対応するべく、需要家である印刷会社からのニーズを確実に製品に反映した結果、顧客内シェアを確保できました。 新聞インキにつきましては、新聞発行部数が減少する中で、積極的な開発・改良設計に取り組み、高濃度新聞輪転用プロセスインキ「ニューズメジャークロマ」、高漆黒新聞墨インキ「ニューズメジャークロマ ブラック」の性能向上が図られました。 オフセットインキ市場で数量の伸びている紫外線硬化型(UV)インキにつきましては、印刷適性の向上と製品ラインナップの統合を充実させた結果、高感度紫外線硬化型インキ「ジップキュアUVOL」の販売は堅調に推移いたしました。 その他、オフセット印刷用補助剤につきましても、環境負荷低減対応を第一優先課題と考え、有機則・PRTR非該当化により、使い易いだけでなく、安全な製品の提供に努めてまいりました。 今後も、環境に配慮した高収益メーカーになるべく、地球と人にやさしい設計による製品の提供により、需要家の要望に応えてまいります。 グラビアインキにつきましては、当連結会計年度は、食品包材向けフィルム用インキ、成型品用インキの開発・改良を進め、環境負荷低減製品や機能性、意匠性を有する高付加価値製品の開発に取り組んでまいりました。 環境負荷低減製品に関しましては、バイオマス由来材料を使用したインキの開発を進め、バイオマスマーク登録を行ってまいりました。さらに、米ぬか由来材料を使用したインキの開発にも取り組み、ライスインキマークの登録も行ってまいりました。 機能性製品に関しましては、レーザー発色インキ、遮光性インキ、発泡インキ、ヒートシール剤等の開発を行ってまいりました。 意匠性製品に関しましては、食品包装や衛生材用途で偏光パールや高輝度金・銀インキ等に注力し、需要家からの採用事例を増やすことが出来ました。又、意匠性に特化した、紙用・フィルム用の見本帳を作成いたしました。 今後も、様々な包装材料分野への展開を進めるとともに、これら機能性、意匠性を有する高付加価値製品を充実させてまいります。 インクジェットインクにつきましては、当連結会計年度は、受託製品の獲得と自社製品の開発に取り組んでまいりました。 受託製品に関しては、今後、生産性向上を図ったラインを構築し、多くの新規受託製品獲得を目指してまいります。 自社製品に関しては、塗料代替の外壁用UVインクジェット、内壁用UVインクジェット等、建材用インクが堅調に推移しました。またその他マーキング用、加飾用等の製品も順調に推移し、今後も新しい機能性UV硬化インクを中心とした開発に取り組み、様々な分野、用途において採用を目指してまいります。 当連結会計年度におけるインキ事業の研究開発費は3億6千4百万円であります。 (化成品事業) 当連結会計年度は拡販銘柄として自動車用、食品包装用向けマスターバッチを中心に、開発・改良に取り組んでまいりました。 マスターバッチ分野ではこれまでのポリオレフィン主体から非ポリオレフィン分野での比率を高めるべく、素材の知見向上、調色体制の強化を進めてまいりました。本活動は今後も取り組みを継続し拡販に繋げてまいります。機能材としましては、新規透明核剤マスターバッチを上市いたしました。その他、ラインナップ充実を目指し、新規材料の採用検討を進めております。またCNF、CNTなどのナノマテリアルの分散検討にも取り組み、新製品開発を目指して活動しております。 コンパウンド分野は、好調な受注による生産数量増に対応すべく、各工場の支援を行ってまいりました。今後は自動化による省人化など技術提案を推進し、案件獲得とともに収益改善活動に引き続き取り組んでまいります。 土岐第2工場のクリーン環境下における新製品の立ち上げに関しましては、継続的に取り組んでおります。製品化に向けた試作は継続しており、食品、医療用途、電子材料関係、エネルギー分野、光学フィルム関係を中心に、ユーザーとの共同開発テーマを積極的に進め、環境下における差別化した新製品の開発および立ち上げに引続き取り組んでまいります。 タイ工場につきましては、新規銘柄の設定を中心に技術支援を行ってまいりました。東南アジア市場でのニーズに応える製品開発を目指し引続き取り組んでまいります。 今後も生産・販売・技術が一体となり、マーケット情報を共有してユーザーニーズに沿った製品開発を進めてまいります。 当連結会計年度における化成品事業の研究開発費は6億2千8百万円であります。 (加工品事業) 当連結会計年度は、既存製品の改良と新規製品開発に引き続き取り組んでまいりました。 ネトロン分野では、「水処理向け製品」において製品性能を向上させる為の品質改良と顧客から依頼された新規製品開発に注力してまいりました。これからもトップ製品であり続ける為に、顧客が要望している品質を具現化する為に積極的に試作対応してまいります。 一軸延伸フィルム分野では、ひねり銘柄のフィルム破れの改善に注力致しました。ひねり機を導入し、ひねり評価を事業所内で行ない品質改善のスピードアップを図りました。その結果、他資材に劣らないフィルム破れ性を有する一軸延伸フィルムを提供できる様になりました。この様に顧客要望を正しく捉え、素早く対応することにより、顧客からの信用を獲ることができました。 土木分野においてはジオセルの表面シートを難燃化した差異化製品である「難燃性グランドセル」の開発に着手しました。化成品事業で安定的に難燃効果が発現できるコンパウンドの配合設計を行い、難燃性シートを完成することが出来ました。上市に向けて製品評価を実施し、来期に販売開始できる見通しです。 農材分野では、多層保温資材である「エナジーキーパー」の改良に注力いたしました。この多層保温資材が普及することにより、施設園芸における暖房エネルギーの大幅な削減が期待でき、二酸化炭素排出量の削減にも貢献できます。また、省エネルギー化が進むとともに、高温期においても、新鮮で多様な野菜・花を安定的に供給し、国民の豊かな食生活に貢献できます。 今後も、「地球に優しい製品」の開発を念頭に、既存製品の改良と新規製品開発の両輪で加工品事業の販売拡大に努めてまいります。 当連結会計年度における加工品事業の研究開発費は7千6百万円であります。 (その他) 当社の研究開発は、これまで分散技術の高度化から、有機・無機顔料の微粒子化、その界面制御そしてコート剤等の成分で重要な役割を果たすバインダー設計に必要な重合技術の確立へと活動の範囲を徐々に広げてまいりました。その中で当会計年度は、特に光学系材料や、生化学分野における生体反応に関わる機能性材料について、研究機関との共同研究により検討を行ってまいりました。 また、事業化に結びつけるプロセス技術の検討を開始し、「反応場の均一化」、「精密制御」そして「連続生産方式」をキーワードに新規生産プロセスについても力を注いできました。 今後も引き続き、機能性材料に関わる技術開発や新規プロセスの設計を行っていきますが、コンピューターシミュレーションやAIとIoTの活用についての検討を新たに加え、研究活動の合理化を行ってまいります。新規テーマの創出また現在検討中の技術開発を促進させるために、研究機関との共同研究も継続して行っていきます。 これらの活動を基に、有望市場である、環境、エネルギー、そしてセンサー等(バイオ、デバイス関連)の各分野に注目し、そこで抱える課題をテーマとして挙げ、今後も研究活動を行ってまいります。 これらの活動成果は特許出願として積極的に進め、人材育成にも邁進してまいります。 当連結会計年度におけるその他の研究開発費は2億9百万円であります。
FY2017|3,966 文字
6【研究開発活動】 当社グループは、「配合設計技術」、「プロセス制御技術(混合・溶解・分散)」、「成形加工技術」を基盤技術とし、これまで長年に亘り印刷インキおよびプラスチック用着色剤とその関連製品の生産に携ってまいりました。 これらの基盤技術に新規技術の調査・探求、研究成果を融合させて改良を加え、暮らしに役立つより良い製品の創出に努力を重ねております。また製品の評価・解析技術力の向上と知的財産権の保全強化・注力した研究開発活動を行っております。 開発・技術部門では、部門内連携を強化するため、コラボテーマ設定を行い、新規事業の創出・新製品の開発、顧客ニーズに迅速に対応できる体制を整備しております。 次世代コア事業の製品創出には、多様性を持った技術が必要であり、企業、研究機関等との連携・共同研究を行い開発技術向上に努めてまいりました。 IT、環境・エネルギー、医療などの新規事業創出分野では、微分散・合成反応技術を応用した製品部材を積極的に開発し、成果を上げております。 これら研究開発活動のスピードを上げ、市場ニーズ・お客様の要望に対応した環境適合製品、新機能性製品を今後も創出し続けてまいります。 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は12億7千7百万円であります。 セグメント別の研究開発活動概要は次のとおりです。 (インキ事業) オフセットインキにつきましては、当連結会計年度は、当社の主力製品であるヒートセットオフ輪プロセスインキ「ガイア」、枚葉プロセスインキ「セルボ」に加え、新聞用高濃度インキ「ニューズメジャー」、高感度UVインキ「ジップキュアUV」の製品づくりに注力いたしました。 使用エネルギー低減を目的とした、オフ輪インキの低温乾燥化対応や、枚葉インキでのパウダーレス化など、より環境に配慮した製品の市場提供に向けて開発・改良に邁進してまいりました。印刷市場の変化縮小に対応するべく、需要家である印刷会社からのニーズを確実に製品に反映した結果、製品選定が激化する市場に受入られ、インキ販売量確保に繋がりました。 新聞インキについては、積極的な開発・改良設計に取り組み、高濃度新聞輪転用プロセスインキ「ニューズメジャークロマ」、高漆黒新聞墨インキ「ニューズメジャークロマ ブラック」は大きな性能向上が図られ販売シェアの獲得に至っております。 紫外線硬化型(UV)インキについては、印刷適性の向上と製品ラインナップの充実させた結果、高感度紫外線硬化型インキ「ジップキュアUV」の販売が堅調に推移いたしました。 その他、オフセット印刷用補助剤についても、環境負荷低減対応を第一優先課題と考え、有機則・PRTR非該当化により、安全な製品の提供に努めてまいりました。 今後も、環境に配慮した高収益メーカーになるべく、地球と人にやさしい設計による製品の提供により、需要家の要望に応えてまいります。 グラビアインキにつきましては、当連結会計年度は、食品包材用向けフィルム用インキ、成型用インキの開発・改良を進め、環境負荷低減製品および機能/意匠性・高付加価値製品の開発に取り組んでまいりました。 環境負荷低減製品については、フィルム用インキのノントルエン/ノンMEK化を進め、更に生物由来成分を材料としたインキの開発にも取り組みました。 機能性・高付加価値製品については、食品包材、化粧品包材、衛生用品包材用の高輝度金インキ、銀インキ、パールインキ等に注力し、需要家からの採用事例を増やすことが出来ました。 今後も、各包装材料分野への展開を進めるとともに、これら機能/意匠性・高付加価値製品を充実させてまいります。 インクジェットインクにつきましては、当連結会計年度は、受託製品の獲得と自社製品の開発及び拡販に取り組んでまいりました。 受託製品については、低コストのラインを構築してなるべく多くの新規受託製品獲得を目指しております。 自社製品については、塗料代替の外壁用UVインクジェット、内壁用UVインクジェット等、建材用インクが堅調に推移しました。またその他マーキング用、加飾用等の製品も順調に推移し、今後も新しい機能性UV硬化インクを中心とした開発に取り組み、様々な分野、用途において採用を目指します。 当連結会計年度におけるインキ事業の研究開発費は3億4千6百万円であります。 (化成品事業) 当連結会計年度は、自動車用、包装容器用途向けマスターバッチを主体に、マーケットニーズに応える製品の開発・改良に取り組んできました。 マスターバッチ事業につきましては、これまでのポリオレフィン主体から非ポリオレフィン分野での比率を高めるべく、着色剤、添加剤の検討を進め標準品の設定を行いました。強化を進めている調色対応力とあわせ、拡販に繋げてまいります。 コンパウンド事業につきましては、生産品目や生産工場の集約を進めてまいりました。今後はさらに自動化による省人化など技術提案を推進し、案件獲得とともに採算性重視・事業再構築に注力した収益改善活動に引き続き取り組みます。 土岐第2工場のクリーン環境下における新製品の立ち上げについては、継続的に取り組んでおります。製品化に向けた試作は継続しており、食品、医療用途、電子材料関係、エネルギー分野、光学フィルム関係を中心に、ユーザーとの共同開発テーマを積極的に進め、環境下における差別化した新製品の開発および立ち上げに引き続き取り組んでまいります。 タイ工場につきましては、自動車用途、添加剤マスターバッチの2つの柱を構築すべく、添加剤マスターバッチ標準品の設定など技術支援を行ってまいりました。東南アジア市場でのニーズに応える製品開発を目指し引き続き取り組みます。 今後も生産・販売・技術が一体となり、マーケット情報を共有してユーザーニーズに沿った製品開発を進めてまいります。 当連結会計年度における化成品事業の研究開発費は6億1千2百万円であります。 (加工品事業) 当連結会計年度は、既存製品の改良と新規製品開発に取り組んでまいりました。 ネトロン事業の軽包装分野については、フィルムとネットを複合させた包装資材である「スタンディングネット」の使用性向上の改良が完了し、次年度より新規設備を導入して改良品の生産を開始する見込みであります。工業材分野については「水処理向け製品」の継続的な品質向上により、他社が容易に真似の出来ない品質を確立した結果、当連結会計年度は大きく販売拡大ができました。また、トップ製品であり続けるために、顧客先の研究部門と協業して製品改良を継続してまいります。 一軸延伸フィルム事業の既存分野では、ひねり用途のフィルム強度を改善した結果、フィルム破れ発生頻度を大きく低減でき、この用途での売上貢献ができました。産業用途の新製品開発については、化成品部門において特殊コンパウンドの開発がほぼ完了し、製膜量産機による試供品が評価中であります。早期に一軸延伸フィルム事業の新たな製品群の上市に努めてまいります。 土木事業につきましては、基幹部材であるジオセルの用途拡大を図るために、新工法の開発を進めております。今期の国土交通省「新技術情報活用システム」NETIS登録申請には、新工法として「テラグリット工法」「テラセルマットレス工法」の2工法を掲げて、新規に追加することができました。また、産官学との共同研究は鉄道総合技術研究所、東京大学生産技術研究所、北見工業大学などと進めており、ジオセルの販売拡大に寄与いたしました。 農材事業につきましては、ビニールハウス用保温資材である「エナジーキーパー」の普及を促進するために、構成部材の見直しを行い、従来品と保温性が同等で軽量化を実現した「エナジーキーパーR」を開発いたしました。次年度中に試験展張を行い、夏場の遮光性と冬場の保温性のデータ収集を行う予定であります。 今後も、既存製品の改良と新規製品開発の両輪で加工品事業の販売拡大に努めてまいります。 当連結会計年度における加工品事業の研究開発費は7千7百万円であります。(その他) これまで分散技術の高度化に基づいて、有機・無機顔料の微粒子化、その界面制御そしてコート剤等の成分で重要な役割を果たすバインダー設計に必要な重合技術の確立を目指して活動を行い、それらの技術によって材料設計を行ってまいりました。次年度では、それらの技術をさらに差別化していくために、キーワードとして「精密設計」、そして「一次構造と高次構造の制御」を掲げ、技術の進化にチャレンジしてまいります。 これらの技術を事業化に結びつけることができるように、当連結会計年度ではプロセス制御技術を加え、生産ベースでの検討も行ってまいりました。今後、このプロセス制御技術については、「精密制御」、そして「連続生産方式」をキーワードとして設定し、新たなプロセス構築の検討を行ってまいります。 これら材料設計およびプロセス制御技術では、一部コンピューターシミュレーションを用い合理化を行っております。また技術開発を促進させて最新技術を得るために、研究機関との共同研究もさらに積極的に行っております。 具体的には、今後成長すると思われるマーケットである、環境、エネルギー、そしてセンサー(バイオ、デバイス関連)分野に注目し、そこで使用される機能性材料をテーマとして挙げ、材料設計とそのプロセスについて研究活動を行っております。 これらの研究活動成果は特許出願として積極的に進め、当活動を通じて人材育成に邁進してまいります。 当連結会計年度におけるその他の研究開発費は2億4千万円であります。
FY2016|3,295 文字
6【研究開発活動】 当社グループは、「配合設計技術」、「プロセス制御技術(混合・溶解・分散)」、「成形加工技術」を「基盤技術」とし、これまで長年に亘り印刷インキ及びプラスチック用着色剤とその関連製品の生産に携ってまいりました。 これらの基盤技術に新規技術の調査・探求、研究成果を融合させて改良を加え、より良い製品の創出に努力を重ねております。また製品の評価・解析技術力の向上と知的財産権の保全強化活動に注力した研究開発活動を行なっております。 開発・技術部門では、部門内の連携をより強化し、コラボテーマ活動を積極的に行い、新規事業の創出・新製品の開発、顧客ニーズに迅速に対応できる体制を整備しております。 次世代コア事業の製品開発には、多様性を持った技術が必要であり、企業、研究機関等との連携・共同研究を行い開発技術向上に努めてまいりました。 IT、環境・エネルギー、医療などの新規事業創出分野では、微分散・合成反応技術を応用した製品部材を積極的に開発し、成果を上げております。 これら研究開発活動のスピードを上げ、市場ニーズ・お客様の要望に対応した環境適合製品、新機能性製品を今後も創出し続けてまいります。 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は12億3千3百万円であります。 セグメント別の研究開発活動概要は次のとおりです。 (インキ事業) オフセットインキにつきましては、本年度は、当社の主力製品であるヒートセットオフ輪プロセスインキ「ガイア」、枚葉プロセスインキ「セルボ」を主体に、乾燥特性に注目した製品づくりに注力しました。 低温乾燥への対応や酸化重合におけるセット乾燥を促進させることで環境に配慮した製品の開発・改良に取り組み、使い易い製品の提供で顧客満足の獲得に取り組んでまいりました。激変する印刷市場の変化縮小に対応し、需要家である印刷会社からのニーズを確実に製品に反映した結果、製品選定が激化する市場に受入られ、販売シェア確保に繋がりました。 今後は更なる販売シェアの増加を目指すため、高濃度新聞輪転用プロセスインキ「ニューズメジャークロマ」の適性向上、高漆黒新聞墨インキ「ニューズメジャークロマブラック」も上市・浸透させてまいります。 近年注目度の高い省電力紫外線硬化型インキ「ジップキュアUV」では、製品ラインナップの充実を図りました。これら新ラインナップの市場投入により、新規顧客の獲得に努めてまいります。 印刷ケミカル製品であるオフセット印刷用補助剤は、特に環境に配慮した製品設計が必要な製品群でありますが、有規則非該当・PRTR非該当化により、安全な製品の提供に努めてまいりました。また環境変化とともに時代の流れに即した製品づくりに努めております。 今後も環境に配慮した高収益メーカーになるべく、地球と人にやさしい設計による製品の提供により、需要家の要望に応えてまいります。 グラビアインキにつきましては、本年度は、食品包材用インキ、重袋用インキの充実を図るとともに、環境対応製品および機能性・高付加価値の製品開発に取り組んでまいりました。 環境に配慮した製品群であるノントルエン型インキ、水性インキは水準のレベルアップを図りました。機能性製品群である帯電防止インキ、UVカットインキ、ガスバリアインキ、レーザー発色インキ、ヒートシール剤等では、食品包装用途での鮮度保持や、食品及び食品包装の取扱いを向上させる機能を付与した製品を提供することに注力し、需要家から好評を得ることが出来ました。 また、高付加価値製品として、新たな意匠性インキを提案し、食品包装及び成形用途等、各種包装材料に採用されました。 今後も各包装材料分野への展開を進めるとともに、これら機能性・高付加価値製品を充実させてまいります。 インクジェットインクにつきましては、主に産業用の機能性UV硬化インクの開発に取り組み、今後様々な分野、用途において採用が見込まれております。 当連結会計年度におけるインキ事業の研究開発費は3億3千3百万円であります。(化成品事業) 本年度は、自動車、包装容器用途向けマスターバッチを主体に、徹底したマーケットニーズに応える製品の開発・改良に取り組んでまいりました。 土岐第2工場のクリーン環境下における新製品の立ち上げに関しては、継続的に取り組んでおります。製品化に向けた試作は継続しており、次期も引き続きクリーン環境下における差別化した新製品の開発および立ち上げに取り組みます。特に、食品、医療用途、電子材料関係、エネルギー分野、光学フィルム関係を中心に、ユーザーとの共同開発テーマを積極的に進めてまいります。 当社のコンパウンド事業は、樹脂メーカーからの受託事業が主体でありますが、樹脂メーカーの内製化に伴い、生産品目や生産工場の集約などを行ってまいりました。自動化による省人化など技術提案を推進し、採算性重視・事業再構築に注力した収益改善活動に引き続き取り組みます。 マスターバッチ事業につきましては、非ポリオレフィン分野への展開を目的とした小ロットラインを確立し、調色対応力も強化しましたので、中・小ロットの納期短縮対応が可能となりました。これにより今後、拡販に繋げてまいります。 タイ工場につきましては、自動車用途、添加剤マスターバッチの生産ライン構築が一段落し、ライン稼動に注力した工場環境改善の支援を行なってまいりました。 今後も製、販、技が一体となり、マーケット情報を共有してユーザーニーズに沿った製品開発を進めてまいります。 当連結会計年度における化成品事業の研究開発費は6億2千6百万円であります。 (加工品事業) 本年度は、既存製品の改良と新規製品の開発に取り組んでまいりました。 既存製品の改良としては、ひねり用途の一軸延伸フィルムのひねり特性の改善、水処理用途のスペーサーネットの寸法、形状安定性の改善など既存品の改良を繰り返し、常にトップ製品であり続ける活動を継続して行なってまいりました。 一方、新規製品開発では、一軸延伸フィルム分野で包装用途から産業用途への製品開発の方針転換を行ないました。化成品部門が開発した特殊コンパウンドを用いた通気フィルムを開発し、建築資材や医療用品、防護服などへの応用を視野に製品開発を進めております。用途毎の品質要求を実現化し、一軸延伸フィルム事業の収益改善に努めてまいります。 ネトロン分野では、ネット単独資材による新たな市場開発は困難なため、フィルムとネットを複合させた包装資材である「スタンディングネット」を開発いたしました。このような独自の発想で特徴のある製品群の開発を行ない、新規市場へ製品を投入してまいります。 今後も既存製品の改良と新規製品開発の両輪で加工品事業の利益確保に努めてまいります。 当連結会計年度における加工品事業の研究開発費は7千9百万円であります。 (全社) これまで分散技術の高度化に基づいて、有機・無機顔料の微粒子化、その界面制御そしてインキ化で必要なポリマー設計に必要な重合技術の確立を目指し活動してまいりました。 企画研究では、今後伸びていくと予想されるマーケットの中で要求される材料の性能を更に向上させるために、コア技術として分散技術から材料設計技術へシフトしてまいりました。そして材料設計技術に関しては、分散技術の高度化で培った有機/無機合成技術、ポリマー重合技術を駆使し、新たにプロセス制御技術を加えて、精密な構造制御を行うことで材料の機能性の高度化を目指しております。具体的には環境分野、エネルギー分野そしてロボット分野(特にセンサー部材)に注目し、そこで使用される機能性材料の設計開発を行っております。またその開発を促進させるために研究機関との共同研究も行っております。 これら研究活動が新たな事業化へ繋げられるように、特許出願を積極的に進め、人材育成にも邁進してまいります。 当連結会計年度における全社の研究開発費は1億9千3百万円であります。