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アンジェス

医薬品 医薬品

研究開発費(時系列)

年度R&D費用(億円)設備投資(億円)
2025-12 - 0
2024-12 - 1
2023-12 - 1
2022-12 - 1
2021-12 - 1

研究開発活動(本文)

FY2025|3,614 文字
6 【研究開発活動】当連結会計年度における研究開発費は3,553百万円(前年同期比230百万円(6.1%)の減少)となりました。当社グループは、遺伝子医薬を中心に医薬品の開発、実用化及びゲノム編集技術の研究開発並びにACRLにおける拡大新生児スクリーニングを始め遺伝学的検査、バイオマーカー検査など希少遺伝性疾患検査の開発を行っております。さらに当社は国内外の企業と積極的に提携し、有望な医薬品の実用化に向けて共同開発を進めております。以下に、当社グループの開発品並びに当社提携先の開発状況についてご説明いたします。 当社開発プロジェクト ※HGF遺伝子治療用製品の日本国内における条件及び期限付き承認の期間満了に伴い、イスラエルKamada社及びトルコEr-Kim社との契約について両社と見直し中です。 ■HGF遺伝子治療用製品(一般名:ベペルミノゲンペルプラスミド)(自社品)HGF遺伝子治療用製品の開発につきましては、軽度から中等度の包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)に対する米国における後期第Ⅱ相臨床試験で、良好な結果が示されました。その結果、2024年9月にFDAによるブレイクスルー・セラピーに指定されました。その後、FDAと協議を行い、米国における臨床試験を完了とし、BLA申請の準備を進めています。直近では、FDAとType B Clinical Meeting(※1)を実施し、臨床に関する申請方針について合意を得ることができました。2026年内にBLAを提出(段階的提出/Rolling Submission(※2))し、FDAによる審査(Rolling Review(※2))開始を予定しています。また、承認された場合の製品の原薬製造、供給について、ベーリンガー・インゲルハイム・バイオファーマシューティカルズ社と契約を締結し、製品供給体制を構築しました。なお、上記臨床試験結果につきましては、主導医師の論文が米国心臓学会(AHA)の発行する「Circulation: Cardiovascular Interventions」に掲載されました。※1 Type B Clinical Meeting:FDAが定める、医薬品・生物製剤の開発における主要マイルストーンで開催される「正式会合」で、開発中の医薬品や生物製剤において、臨床や製造、品質管理など、申請に向けた重要なポイントについてFDAと共同でデータ要件を確認・協議する場です。協議をとおして、申請の質を高め、審査過程における問題の早期解消を図ることができます。※2 Rolling SubmissionとRolling Review:Rolling Submissionは、FDAによりファストトラックやブレイクスルー・セラピーに指定された製品の審査書類を完成した書類ごとに提出することで、提出された書類を順次審査することをRolling Reviewといいます。 ■NF-κBデコイオリゴDNA(自社品)核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNAについては、日本国内における第Ⅱ相臨床試験を実施中で、2026年末迄の登録完了を目指しています。米国において実施した後期第Ⅰ相臨床試験の結果が米国の医学雑誌「The SPINE JOURNAL」に掲載されました。投与1年後でも鎮痛効果が持続するという画期的な結果となったことに加え、椎間板の修復を示唆するデータも得られました。なお、国内の第Ⅱ相臨床試験に関して塩野義製薬株式会社と契約を締結しており、費用の一部を負担いただくとともに、試験結果に基づき第Ⅲ相臨床試験の実施について協議する予定です。 ■高血圧治療用DNAワクチン(自社品)高血圧治療用DNAワクチンについては、オーストラリアでの第Ⅰ相/前期第Ⅱ相臨床試験は重篤な有害事象はなく、安全性に問題がないことを確認しました。今後の開発につきましては、新型コロナウイルスのDNAワクチンとは異なるプラスミドDNAの発現に関する改善策などの検討を進めてまいります。 ■Tie2受容体アゴニスト(共同開発品)Tie2受容体アゴニスト(AV-001)は、カナダのバイオ医薬品企業であるVasomune社と共同開発契約を締結しています。現在、インフルエンザなどのウイルス性及び細菌性肺炎を含む急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を対象とした前期第Ⅱ相臨床試験を米国で実施しており、計画した患者登録は完了しましたが、脱落症例に対応する追加の登録を2026年第1四半期末までに完了できるように取り組んでいます。なおAV-001は、2024年5月に米国FDAにより重篤な疾患に対する治療薬やアンメットメディカルニーズに対して有効性が期待される医薬品をより早く患者に届けることを目的としたFast Trackに指定をされました。また、医師主導試験として、新たに血液透析によって認知機能に障害をもたらす細胞毒性脳浮腫を軽減し、脳の白質の機能を維持できるか評価いたします。2026年1月に最初の患者が登録されました。このような新たな適応を含む血管漏出が関与する疾患領域への応用可能性を検討するため、新たなAV-001共同開発契約をVasomune社と締結しました。 EmendoBio社開発プロジェクト ■ゲノム編集技術による遺伝子治療用製品開発当社は、究極の遺伝子治療法ともいわれるゲノム編集技術を用いた遺伝子疾患治療に挑むため、2020年12月にEmendoBio社を子会社化しました。EmendoBio社では、ゲノム編集の安全な医療応用を目指し、新規CRISPRヌクレアーゼ(※3)を探索・最適化するOMNI Platformを確立しており、ゲノム編集でしばしば問題視される「オフターゲット効果」(※4)を回避できるなど、新たな特徴をもった独自のOMNI ヌクレアーゼを数多く作出し、特許を出願しております。当年度はイスラエルの研究所における研究成果を米国でバックアップする体制を構築し、米国における研究開発活動及び導出などに取り組みました。また、OMNIヌクレアーゼの更なる最適化、効率化などを進めました。なお、2024年3月に、OMNIヌクレアーゼの非独占的ライセンス契約を締結したスウェーデンのバイオ企業であるAnocca社と、2025年9月にライセンスの適用範囲を拡大する契約を新たに締結しました。さらに、スタンフォード大学医学部と共同で、EmendoBio社のゲノム編集技術を活用し新たながんゲノム編集治療法を研究しています。 ※3 新規CRISPRヌクレアーゼ:ゲノム編集で使用する新たなRNA誘導型DNA切断酵素で、ガイドRNAで規定した塩基配列を識別し、その標的とした塩基配列を切断する。※4 オフターゲット効果:ゲノム編集で、DNA鎖上の目的とする塩基配列以外の別の領域に、意図せぬ突然変異を引き起こしてしまうこと。 検査受託サービス及び提携先における開発状況■希少遺伝性疾患検査を主目的としたACRLの検査受託ACRLでは、群馬県、沖縄県等の自治体(又はその関連団体)などから拡大新生児スクリーニング検査を受託しています。この拡大新生児スクリーニングにおいて陽性となった受検者のうち、偽陽性者を選別するための二次スクリーニング手法を新たに開発し、2025年には長野県における拡大新生児スクリーニングと併せて二次スクリーニングの受託を開始しました。さらに、早老症治療薬ゾキンヴィの対象疾患であるHGPS及びPDPLに関して遺伝学的検査体制を整備しました。また、拡大新生児スクリーニングの対象疾患の一部について、治療効果をモニタリングするためのバイオマーカー検査と疾患確定のための遺伝学的検査の受託も開始しています。今後は、まだ体制が整っていないスクリーニング対象疾患についても、バイオマーカー検査体制の構築を進め、希少遺伝性疾患のスクリーニングから診断、治療へと一連の流れを支える包括的な検査体制の提供を目指してまいります。 ■マイクロバイオームを用いた治療薬・サプリメントなどの開発当社は、腸内細菌叢を利用した疾患治療薬や健康維持のサプリメントを開発しているイスラエルのMyBiotics Pharma Ltd.(以下「MyBiotics社」といいます。)と2018年7月に資本提携しております。MyBiotics社では、腸内細菌叢の微生物の構成を再現した培養物(SuperDonor)の製造法を確立しており、クロストリジウム・ディフィシル感染症の治療薬MBX-SD-202の第Ⅰ相臨床試験をイスラエルにおいて完了いたしました。しかしながら、中東地域における紛争の影響により、MyBiotics社における研究開発の継続が懸念される状況となっております。

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