4506

住友ファーマ(4506)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

医薬品 医薬品

事業の概要

住友ファーマグループは、医療用医薬品の製造、仕入れ、販売を主な事業としています。日本国内では、医療用医薬品(オーソライズド・ジェネリック品を含む)の製造・販売に加え、再生・細胞医薬分野の研究開発や製造受託も行っています。北米や欧州、アジア地域でも医療用医薬品の製造、販売、情報提供活動を展開しており、グローバルに医薬品事業を展開することで収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

住友ファーマグループの事業セグメントは、主に「日本」「北米」「中国」で構成されています。日本セグメントは、医療用医薬品の製造・販売に加え、再生・細胞医薬分野の研究開発・製造受託も手掛けています。北米セグメントは、医療用医薬品の製造・販売が中心で、グループ全体の売上と営業利益の大部分を占める稼ぎ頭です。中国セグメントは、現地法人の管理統括や医療用医薬品の製造・販売を行っています。その他、東南アジアや台湾でも医薬品の輸入・販売を展開しており、グローバルに事業を展開しています。

FY2017 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 事業 1,409 383 27.2%
NorthAmerica 事業 1,979 833 42.1%
China 事業 176 67 38.3%
Medicine 事業 3,680 1,311 35.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|942 文字
3 【事業の内容】当社グループは、2025年3月31日現在、当社、親会社、子会社23社および関連会社5社で構成されています。当社グループが営んでいる主な事業内容と当社グループを構成している各会社の当該事業に係る位置付けの概要およびセグメントとの関連は次のとおりです。 (1) 日本当社が医療用医薬品の製造、仕入および販売を行っています。住友ファーマプロモ株式会社が、医療用医薬品(オーソライズド・ジェネリック品(AG品))の製造および販売を行っています。S-RACMO株式会社(以下、「S-RACMO」)は、当社と親会社である住友化学株式会社(以下、「住友化学」)が設立した合弁会社であり、再生・細胞医薬分野の開発受託および製造受託を行っています。株式会社RACTHERA(以下、「RACTHERA」)は、当社と親会社である住友化学が共同出資する合弁会社であり、再生・細胞医薬分野の研究および開発を行っています。上記の他に子会社5社および関連会社3社があり、医薬品等の保管・配送等の各種サービス業務等を行っています。 (2) 北米当連結会計年度において、北米グループ会社(欧州を含む)について再編を行いました。北米に所在するSumitomo Pharma America, Inc.他2社が、同地域において医療用医薬品の製造、仕入および販売等を行っています。また、欧州等に所在するSumitomo Pharma Switzerland GmbH他6社が、医療用医薬品の製造および販売等を行っています。 (3) アジア持株会社である住友制葯投資(中国)有限公司が中国現地法人の管理統括等を行っています。住友制葯(蘇州)有限公司が、医療用医薬品の製造(小分包装)および販売を行っています。Sumitomo Pharma Asia Pacific Pte. Ltd.他3社が、東南アジア、台湾において、医療用医薬品の輸入、仕入、販売および当社製品の情報提供・収集活動を行っています。上記の他に子会社1社があり、医薬品の輸入および販売等を行っています。 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりです。 ※1:住友制葯(蘇州)有限公司は、住友制葯投資(中国)有限公司の子会社です。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
各国政府による薬価・医療制度改革や薬剤費抑制策の影響を受けるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
医薬品の製造販売には各国所轄官庁の厳しい審査と許可が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:新製品の研究開発に関わるリスク / 連結売上収益に関するリスク / 知的財産権に関わるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

住友ファーマは、長年にわたる研究開発で培われた医薬品に関する特許やノウハウを無形資産として保有している。特に中枢神経系疾患領域におけるパイプラインは、将来的な収益源となりうる。しかし、新薬開発の成功確率は低く、特許切れリスクも存在する。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

医療用医薬品は、医師の処方箋に基づいて使用されるため、一度採用された薬剤は、有効性や安全性が確認されれば、他の薬剤への切り替えには一定のハードルが存在する。しかし、ジェネリック医薬品の普及や、より効果的な新薬の登場により、スイッチング・コストは限定的。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

医薬品の価値は個々の製品の有効性や安全性に依存するため、ユーザーが増えることで価値が増大するネットワーク効果は基本的に見られない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

医薬品の研究開発費は莫大であり、製造コストも高度な品質管理が求められるため、構造的なコスト優位性を築くことは難しい。一部、製造効率の改善やサプライチェーンの最適化によるコスト削減の可能性はある。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

グローバルな医薬品市場において、住友ファーマの規模は大手製薬企業と比較して中堅レベルであり、圧倒的な効率規模の優位性はない。しかし、特定の疾患領域においては一定のシェアを確保しており、今後のM&A等による規模拡大の可能性はある。

住友ファーマグループは、独創性の高い新薬の研究開発に注力しており、精神神経領域、がん領域、感染症領域などで専門性を高めています。また、用途、製法、製剤など多岐にわたる特許ポートフォリオを構築し、製品と開発品を総合的に保護することで、競争優位性を確保しています。厳格な品質管理体制とグローバルな安全対策も強みであり、医薬品の品質と安全性を確保することで信頼性を高め、事業の安定性につなげています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社は、「人々の健康で豊かな生活のために、研究開発を基盤とした新たな価値の創造により、広く社会に貢献する」を企業理念として掲げ、事業活動を進めています。少子高齢化社会の進展、パンデミックなどの社会課題を背景に、精神神経領域およびがん領域の医療ニーズは拡大していくことが予想されます。また、医療ニーズはますます高度化しており、多様なモダリティを駆使し、デジタルとリアルが融合した生活と人々の価値観に寄り添うヘルスケア課題の解決が社会から期待されています。かかる環境において、当社グループは、変わりゆくヘルスケア課題の解決に貢献するため、2019年4月に策定したビジョン「もっと、ずっと、健やかに。最先端の技術と英知で、未来を切り拓く企業」に基づき、精神神経領域およびがん領域を重点疾患領域とし、医薬品、再生・細胞医薬等による多様なアプローチで人々の健康で豊かな生活に貢献してまいります。また、その他領域においても、保有アセットを生かし、確かな価値を患者さんに届けてまいります。これにより、2033年に「グローバル・スペシャライズド・プレーヤー(GSP)」の地位を確立することを目指します。当社は、このビジョンのもと、2023年度を起点とする5か年の「中期経営計画2027」を2023年4月に策定しましたが、当社グループが目標として掲げる、「グローバル・スペシャライズド・プレーヤー(GSP)」の地位確立の方針に変更はないものの、当社グループが直面する経営環境を受け、「中期経営計画2027」については取り下げることとしました。そして、改めて「グローバル・スペシャライズド・プレイヤー(GSP)」の地位確立に向かい全社一丸となって取り組むべく、2025年5月に、2027年度までの活動計画である「Reboot 2027 ~力強い住友ファーマへの再始動~」を発表しました。 なお、当社は、グループ一体経営を推進するため、米国グループ会社の再編を契機に、2023年7月1日付けで理念体系を再構成し、理念、バリューおよび行動宣言をグループ全体で共有するフィロソフィとして、グループ内への浸透を進めています。併せて、当社の理念の実践により、持続可能な社会実現に貢献し持続的な企業価値向上につなげることを「サステナビリティ経営」と定義しています。 理念(当社の存在意義、社会に対する約束・使命)人々の健康で豊かな生活のために、研究開発を基盤とした新たな価値の創造により、広く社会に貢献する バリュー(全役員・従業員が共有すべき価値観)Patient FirstAlways with IntegrityOne Diverse Team 行動宣言(日々の業務において守るべき行動規範)1."Innovation today, healthier tomorrows" の実現に取り組みます2.誠実な企業活動を行います3.積極的な情報開示と適正な情報管理を行います4.自らの能力を高め、協働します5.人権を尊重します6.地球環境問題に積極的に取り組みます7.社会との調和を図ります 活動方針当社は、2023年度において多額の損失を計上し、厳しい経営状況に陥りました。この状況に対し、2024年度は、大幅な人員削減を含むグループをあげた抜本的構造改革を断行しました。事業面では、再生・細胞医薬事業の再編を行うことで住友化学、RACTHERAおよびS-RACMOとの連携体制を構築したことに加え、選択と集中の一環として、アジア事業およびフロンティア事業を再編しました。これらの取組の結果、必達目標として掲げたコア営業利益および最終損益の黒字化を達成しました。また、既存借入金のリファイナンスを行うことで財務環境の安定化を図りました。しかしながら、2024年度の業績には一過性の収益が含まれており、実態としては依然厳しい経営状況が続いています。当社は今後、大規模な構造改革後の新しい組織体制のもと、効率的な組織運営を行い、研究開発の成功確度向上に取り組んでまいります。これにより、研究開発型ファーマとしての「価値創造サイクル」を循環させることで「力強い会社」へと再始動し、改めてグローバル・スペシャライズド・プレイヤー(GSP)の地位確立を目指してまいります。 価値創造サイクル(「Reboot2027」より) (注)当社は、特定の領域・技術において「価値創造サイクル」を力強く循環させ、継続的にイノベーションを創出・社会実装します。これにより、人々の健康で豊かな生活に貢献しグローバルに「住友ファーマ」ブランドを確立することでGSPの地位確立を目指します。 当社グループは、再成長への道筋を定めるうえで、2025年度を研究開発型ファーマとしての真価を示す年と位置付け、以下の方針に従って事業を運営してまいります。 ① 売上収益の拡大北米においては、引き続き進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」、子宮筋腫・子宮内膜症治療剤「マイフェンブリー」および過活動膀胱治療剤「ジェムテサ」(以下「基幹3製品」)の早期価値最大化に最注力してまいります。「オルゴビクス」については、強い成長トレンドを維持し、本剤の進行性前立腺がん治療におけるアンドロゲン除去療法の標準治療薬としての位置付け獲得を目指します。また、薬剤給付制度の変更により2025年1月から患者自己負担額の上限が引き下げられたことを周知徹底するなどのプロモーション活動を行うことで、さらなるシェアの拡大に努めてまいります。「マイフェンブリー」については、2024年12月末をもってPfizer Inc.(以下「Pfizer社」)との共同開発・共同販売を終了しましたが、引き続きプロモーション活動に注力し、子宮内膜症におけるシェア拡大を推進するとともに患者さんおよび医療関係者への認知度向上を通じて、経口GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)市場の拡大および同市場内での製品シェア拡大に注力してまいります。「ジェムテサ」については、競合品に対するジェネリック参入による販売量の減少が見込まれますが、2024年度に前立腺肥大症を伴う過活動膀胱に対する適応追加承認を取得したことを契機とし、さらなる販売拡大に取り組んでまいります。日本においては、2025年度に2型糖尿病治療剤「エクメット」の独占販売期間が終了する一方、2025年2月からヤンセンファーマ株式会社(以下「ヤンセンファーマ」)との持効性抗精神病剤「ゼプリオン」および「ゼプリオンTRI」の販売提携を開始しました。非定型抗精神病薬「ラツーダ」および2型糖尿病治療剤「ツイミーグ」とともに注力製品の価値最大化を図ってまいります。 ②将来の成長シーズの確保2025年度も徹底的なコスト管理を継続し、がん領域のenzomenibおよびnuvisertibに資源を集中させるとともに、他社との提携機会を追求することにより、両剤の開発を最優先で推進し早期の承認取得と価値最大化を目指します。enzomenibについては、急性骨髄性白血病の単剤療法の承認申請に向けたフェーズ2試験および併用療法のフェーズ1/2試験を引き続き推進してまいります。nuvisertibについては、骨髄線維症を対象とした単剤療法および併用療法のフェーズ1/2試験を引き続き推進いたします。なお、「Reboot 2027」の期間において、enzomenibは日本および米国での承認取得・上市を目指し、nuvisertibは両国での承認申請を目指します。精神神経領域では、RACTHERAと連携し、世界初のiPS細胞由来製品の実用化とゲームチェンジャーとなる治療の実現に向け、日本においては他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞のパーキンソン病を適応症とした条件および期限付き承認取得を目指し、米国においてもフェーズ1/2試験を着実に推進してまいります。また、他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞については、網膜色素上皮裂孔を対象とした日本でのフェーズ1/2試験を、他家iPS細胞由来網膜シートについては、網膜色素変性治療に関する米国でのフェーズ1/2試験を着実に推進してまいります。特長ある低分子の初期臨床開発品目群については、2030年代のグループ収益を支える優先品目を選抜し、次のフェーズへの移行に向けた取組を推進してまいります。その他領域では、ユニバーサルインフルエンザワクチンについて、ベルギーでのフェーズ1試験の中間解析を実施し、KSP-1007については、アジア地域への展開を見据えた日本および中国でのフェーズ1試験を継続し、開発を着実に推進してまいります。なお、ユニバーサルインフルエンザワクチンおよびKSP-1007の研究開発は、日本医療研究開発機構(AMED)からの委託研究開発費を活用しています。 当社グループは、今後も全社一丸となって事業活動を推進し、患者さん、ご家族および介護者の皆さんへも貢献できる新しい価値を一日も早く提供するために、スピード感をもって取り組んでまいります。 株主還元当社は、業績に裏付けられた成果を適切に配分することを重視しており、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配を行うことを配当の基本方針としています。当連結会計年度の業績は、基幹3製品の伸長に加え、北米および日本における事業構造改善等によるコスト削減効果の発現もあり、コア営業損益は432億円、親会社の所有者に帰属する当期損益は236億円と大きく改善しました。しかしながら、前連結会計年度末に発生したシンジケートローン契約に付されている財務制限条項への抵触については、当連結会計年度末に実施したリファイナンスにより解消したものの、当連結会計年度末の有利子負債残高は3,054億円と財務面では依然として厳しい状況が続いており、2025年3月期の期末配当については、期初の予想のとおり無配といたします。また、2026年3月期はコア営業利益560億円を見込みますが、当面は財務体質の改善を優先する必要があることから、2026年3月期の配当についても、誠に遺憾ながら無配の予想とさせていただきます。株主の皆様に深くお詫び申しあげますとともに、早期の業績回復および財務体質改善に努めてまいりますので、何卒ご理解のうえ、引き続きご支援を賜りますようお願い申しあげます。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社は、「人々の健康で豊かな生活のために、研究開発を基盤とした新たな価値の創造により、広く社会に貢献する」を企業理念として掲げ、事業活動を進めています。少子高齢化社会の進展、パンデミックなどの社会課題を背景に、精神神経領域およびがん領域の医療ニーズは拡大していくことが予想されます。また、医療ニーズはますます高度化しており、多様なモダリティを駆使し、デジタルとリアルが融合した生活と人々の価値観に寄り添うヘルスケア課題の解決が社会から期待されています。かかる環境において、当社グループは、変わりゆくヘルスケア課題の解決に貢献するため、2019年4月に策定したビジョン「もっと、ずっと、健やかに。最先端の技術と英知で、未来を切り拓く企業」に基づき、精神神経領域およびがん領域を重点疾患領域とし、医薬品、再生・細胞医薬等による多様なアプローチで人々の健康で豊かな生活に貢献してまいります。また、その他領域においても、保有アセットを生かし、確かな価値を患者さんに届けてまいります。これにより、2033年に「グローバル・スペシャライズド・プレーヤー(GSP)」の地位を確立することを目指します。当社は、このビジョンのもと、2023年度を起点とする5か年の「中期経営計画2027」を2023年4月に策定しましたが、当社グループが目標として掲げる、「グローバル・スペシャライズド・プレーヤー(GSP)」の地位確立の方針に変更はないものの、当社グループが直面する経営環境を受け、「中期経営計画2027」については取り下げることとしました。そして、改めて「グローバル・スペシャライズド・プレイヤー(GSP)」の地位確立に向かい全社一丸となって取り組むべく、2025年5月に、2027年度までの活動計画である「Reboot 2027 ~力強い住友ファーマへの再始動~」を発表しました。 なお、当社は、グループ一体経営を推進するため、米国グループ会社の再編を契機に、2023年7月1日付けで理念体系を再構成し、理念、バリューおよび行動宣言をグループ全体で共有するフィロソフィとして、グループ内への浸透を進めています。併せて、当社の理念の実践により、持続可能な社会実現に貢献し持続的な企業価値向上につなげることを「サステナビリティ経営」と定義しています。 理念(当社の存在意義、社会に対する約束・使命)人々の健康で豊かな生活のために、研究開発を基盤とした新たな価値の創造により、広く社会に貢献する バリュー(全役員・従業員が共有すべき価値観)Patient FirstAlways with IntegrityOne Diverse Team 行動宣言(日々の業務において守るべき行動規範)1."Innovation today, healthier tomorrows" の実現に取り組みます2.誠実な企業活動を行います3.積極的な情報開示と適正な情報管理を行います4.自らの能力を高め、協働します5.人権を尊重します6.地球環境問題に積極的に取り組みます7.社会との調和を図ります 活動方針当社は、2023年度において多額の損失を計上し、厳しい経営状況に陥りました。この状況に対し、2024年度は、大幅な人員削減を含むグループをあげた抜本的構造改革を断行しました。事業面では、再生・細胞医薬事業の再編を行うことで住友化学、RACTHERAおよびS-RACMOとの連携体制を構築したことに加え、選択と集中の一環として、アジア事業およびフロンティア事業を再編しました。これらの取組の結果、必達目標として掲げたコア営業利益および最終損益の黒字化を達成しました。また、既存借入金のリファイナンスを行うことで財務環境の安定化を図りました。しかしながら、2024年度の業績には一過性の収益が含まれており、実態としては依然厳しい経営状況が続いています。当社は今後、大規模な構造改革後の新しい組織体制のもと、効率的な組織運営を行い、研究開発の成功確度向上に取り組んでまいります。これにより、研究開発型ファーマとしての「価値創造サイクル」を循環させることで「力強い会社」へと再始動し、改めてグローバル・スペシャライズド・プレイヤー(GSP)の地位確立を目指してまいります。 価値創造サイクル(「Reboot2027」より) (注)当社は、特定の領域・技術において「価値創造サイクル」を力強く循環させ、継続的にイノベーションを創出・社会実装します。これにより、人々の健康で豊かな生活に貢献しグローバルに「住友ファーマ」ブランドを確立することでGSPの地位確立を目指します。 当社グループは、再成長への道筋を定めるうえで、2025年度を研究開発型ファーマとしての真価を示す年と位置付け、以下の方針に従って事業を運営してまいります。 ① 売上収益の拡大北米においては、引き続き進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」、子宮筋腫・子宮内膜症治療剤「マイフェンブリー」および過活動膀胱治療剤「ジェムテサ」(以下「基幹3製品」)の早期価値最大化に最注力してまいります。「オルゴビクス」については、強い成長トレンドを維持し、本剤の進行性前立腺がん治療におけるアンドロゲン除去療法の標準治療薬としての位置付け獲得を目指します。また、薬剤給付制度の変更により2025年1月から患者自己負担額の上限が引き下げられたことを周知徹底するなどのプロモーション活動を行うことで、さらなるシェアの拡大に努めてまいります。「マイフェンブリー」については、2024年12月末をもってPfizer Inc.(以下「Pfizer社」)との共同開発・共同販売を終了しましたが、引き続きプロモーション活動に注力し、子宮内膜症におけるシェア拡大を推進するとともに患者さんおよび医療関係者への認知度向上を通じて、経口GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)市場の拡大および同市場内での製品シェア拡大に注力してまいります。「ジェムテサ」については、競合品に対するジェネリック参入による販売量の減少が見込まれますが、2024年度に前立腺肥大症を伴う過活動膀胱に対する適応追加承認を取得したことを契機とし、さらなる販売拡大に取り組んでまいります。日本においては、2025年度に2型糖尿病治療剤「エクメット」の独占販売期間が終了する一方、2025年2月からヤンセンファーマ株式会社(以下「ヤンセンファーマ」)との持効性抗精神病剤「ゼプリオン」および「ゼプリオンTRI」の販売提携を開始しました。非定型抗精神病薬「ラツーダ」および2型糖尿病治療剤「ツイミーグ」とともに注力製品の価値最大化を図ってまいります。 ②将来の成長シーズの確保2025年度も徹底的なコスト管理を継続し、がん領域のenzomenibおよびnuvisertibに資源を集中させるとともに、他社との提携機会を追求することにより、両剤の開発を最優先で推進し早期の承認取得と価値最大化を目指します。enzomenibについては、急性骨髄性白血病の単剤療法の承認申請に向けたフェーズ2試験および併用療法のフェーズ1/2試験を引き続き推進してまいります。nuvisertibについては、骨髄線維症を対象とした単剤療法および併用療法のフェーズ1/2試験を引き続き推進いたします。なお、「Reboot 2027」の期間において、enzomenibは日本および米国での承認取得・上市を目指し、nuvisertibは両国での承認申請を目指します。精神神経領域では、RACTHERAと連携し、世界初のiPS細胞由来製品の実用化とゲームチェンジャーとなる治療の実現に向け、日本においては他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞のパーキンソン病を適応症とした条件および期限付き承認取得を目指し、米国においてもフェーズ1/2試験を着実に推進してまいります。また、他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞については、網膜色素上皮裂孔を対象とした日本でのフェーズ1/2試験を、他家iPS細胞由来網膜シートについては、網膜色素変性治療に関する米国でのフェーズ1/2試験を着実に推進してまいります。特長ある低分子の初期臨床開発品目群については、2030年代のグループ収益を支える優先品目を選抜し、次のフェーズへの移行に向けた取組を推進してまいります。その他領域では、ユニバーサルインフルエンザワクチンについて、ベルギーでのフェーズ1試験の中間解析を実施し、KSP-1007については、アジア地域への展開を見据えた日本および中国でのフェーズ1試験を継続し、開発を着実に推進してまいります。なお、ユニバーサルインフルエンザワクチンおよびKSP-1007の研究開発は、日本医療研究開発機構(AMED)からの委託研究開発費を活用しています。 当社グループは、今後も全社一丸となって事業活動を推進し、患者さん、ご家族および介護者の皆さんへも貢献できる新しい価値を一日も早く提供するために、スピード感をもって取り組んでまいります。 株主還元当社は、業績に裏付けられた成果を適切に配分することを重視しており、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配を行うことを配当の基本方針としています。当連結会計年度の業績は、基幹3製品の伸長に加え、北米および日本における事業構造改善等によるコスト削減効果の発現もあり、コア営業損益は432億円、親会社の所有者に帰属する当期損益は236億円と大きく改善しました。しかしながら、前連結会計年度末に発生したシンジケートローン契約に付されている財務制限条項への抵触については、当連結会計年度末に実施したリファイナンスにより解消したものの、当連結会計年度末の有利子負債残高は3,054億円と財務面では依然として厳しい状況が続いており、2025年3月期の期末配当については、期初の予想のとおり無配といたします。また、2026年3月期はコア営業利益560億円を見込みますが、当面は財務体質の改善を優先する必要があることから、2026年3月期の配当についても、誠に遺憾ながら無配の予想とさせていただきます。株主の皆様に深くお詫び申しあげますとともに、早期の業績回復および財務体質改善に努めてまいりますので、何卒ご理解のうえ、引き続きご支援を賜りますようお願い申しあげます。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。 (1) 重要な会計方針および見積り当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準(以下「IFRS」)に準拠して作成しています。連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記3.重要性がある会計方針」に記載しています。連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っていますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの財政状態又は経営成績に重要な影響を及ぼす会計上の見積りおよび判断は、以下のとおりです。 ・のれん及び無形資産のれん及び無形資産の減損テストにおける処分コスト控除後の公正価値は、将来キャッシュ・フローの見積額を資金生成単位ごとに設定した加重平均資本コスト等を割引率として用いて現在価値に割り引いて算定しています。上市後の無形資産の将来キャッシュ・フローの見積りには、対象となる製品の販売価格、関連する疾患領域における患者数及び当該製品のシェア等に基づく製品の収益予測及び固定費の予測等の多くの前提条件が含まれています。また、のれんを含む資金生成単位の将来キャッシュ・フローの見積りは、上述の前提条件に加え、開発品に係る研究開発活動の成功確率等を勘案した開発品の収益予測等の前提条件が含まれています。これらの前提条件や割引率は、将来発生する事象によっては影響を受ける可能性があり、翌連結会計年度の連結財務諸表において、のれん及び無形資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。 ・引当金引当金は、期末日における将来の債務の決済時期及び決済に必要と予想されるキャッシュ・フロー等に関する最善の見積りに基づいて算定しています。特に、米国で販売している製品に適用される売上割戻引当金の見積りに用いられる将来の販売数量や割戻率等は、将来発生する事象によっては影響を受ける可能性があり、翌連結会計年度の連結財務諸表において、引当金の金額に重要な影響を与える可能性があります。 ・繰延税金資産の回収可能性繰延税金資産は、将来減算一時差異等を利用できる将来課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しています。当該回収可能性の判断は、当社グループの事業計画に基づいて見積もった将来の各事業年度の課税所得を前提としています。当該将来の課税所得の見積りは、将来発生する事象によっては影響を受ける可能性があり、翌連結会計年度の連結財務諸表において、繰延税金資産の金額に重要な影響を生じさせる可能性があります。 ・条件付対価契約に関する金融資産、および条件付対価契約に関する金融負債子会社売却に伴い生じた条件付対価契約に関する金融資産および企業結合の結果生じる条件付対価契約に関する金融負債の公正価値は、特定の開発品の開発進捗に応じて発生する開発マイルストンや販売後の売上収益に応じて発生する販売マイルストンを考慮して、それらが達成される可能性や貨幣の時間的価値を考慮して算定しています。これらの見積りは、将来発生する事象によっては影響を受ける可能性があり、翌連結会計年度の連結財務諸表において、条件付対価契約に関する金融資産および金融負債の金額に重要な影響を与える可能性があります。 (2) 経営成績当連結会計年度の世界経済は、中国など一部の地域で足踏みが見られましたが、米国では個人消費の増加を背景に景気は堅調に推移し、総じて持ち直しが見られました。一方、地政学リスクや金融市場の不確実性の高まり、米国の関税措置の動向などによる先行きの不透明感が継続しました。わが国経済については、緩やかな回復基調を維持しつつも、内需の弱さが懸念される状況が続きました。医薬品業界では、医療費抑制の取組と並行してデジタル技術の活用や薬価制度改革などによる事業環境の改善は見られたものの、新薬開発の難化、研究開発費の高騰などを背景に事業の選択と集中が進みました。当社グループは、ピーク時の売上が2,000億円を超えていた「ラツーダ」の米国での独占販売期間が2023年に終了したことによる売上収益の減少と、北米における基幹3製品の売上収益の伸びが想定を下回ったことにより、前連結会計年度に多額の損失を計上し非常に厳しい状況に置かれています。 このような状況のもと、当社グループは、基幹3製品をはじめとした既存製品の事業拡大を図るとともにグループ全体で抜本的構造改革を断行することによって、早期の業績回復と再成長を目指して事業活動を進めてまいりました。日本においては、精神神経領域では、パーキンソン病治療剤「トレリーフ」の独占販売期間が2024年6月に終了しましたが、「ラツーダ」および非定型抗精神病薬「ロナセンテープ」を中心に情報提供活動に注力しました。また、ヤンセンファーマと「ゼプリオン」および「ゼプリオンTRI」の販売提携を行い、2025年2月より共同プロモーション活動を開始しました。糖尿病領域では、「ツイミーグ」、2型糖尿病治療剤「エクア」(2024年12月に独占販売期間終了)および「エクメット」の販売に引き続き注力しました。北米においては、基幹3製品および小児先天性無胸腺症向け培養ヒト胸腺組織「リサイミック」の販売拡大に注力しました。また、「マイフェンブリー」については、2024年12月にPfizer社との共同開発・共同販売を終了し、自社単独による事業に移行しました。アジアにおいては、主力製品であるカルバペネム系抗生物質製剤「メロペン」の販売に引き続き注力しました。抜本的構造改革については、前連結会計年度に北米グループ会社の再編を実施したことに続き、国内事業における黒字体質確立に向けて、当社従業員を対象とした早期退職者の募集を行いました。また、再生・細胞医薬事業において、同事業の推進および研究開発を担うRACTHERAならびに製法開発や製造を受託するS-RACMOの2社について、当社が保有する株式の一部を親会社である住友化学に譲渡しました。住友化学グループにおけるシナジーを最大化することにより、同事業の早期育成およびグローバル展開の加速に努めてまいります。これらに加え、2024年5月にフロンティア事業を新設子会社であるFrontAct株式会社に承継させ、2025年3月に同社の全株式をサワイグループホールディングス株式会社に譲渡するための契約を締結しました。これらの事業活動により業績改善に取り組むとともに、既存の借入金について、Roivant Sciences Ltd.(以下「Roivant社」)株式の売却資金を返済に充当したうえで、新たなシンジケートローン契約締結によるリファイナンスを行い、財務基盤の強化を図りました。なお、注力領域に経営資源を集中し、当社の持続的な成長につなげることを目指して、当社の子会社である住友制葯投資(中国)有限公司およびSumitomo Pharma Asia Pacific Pte. Ltd.ならびにそれらの子会社を通じて運営するアジア事業を丸紅グローバルファーマ株式会社に譲渡する旨の契約を2025年4月に締結しました。  (業績管理指標として「コア営業利益」を採用)当社グループでは、IFRSの適用にあたり、会社の収益性を示す利益指標として、「コア営業利益」を設定し、これを当社独自の業績管理指標として採用しています。「コア営業利益」は、営業利益から一部の項目を除外したものとなります。除外する主なものは、減損損失、事業構造改善費用、条件付対価公正価値の変動額等です。 当連結会計年度の当社グループの連結業績は、以下のとおりです。(単位:億円) 前連結会計年度(2024年3月期)当連結会計年度(2025年3月期)増減増減率(%)売上収益3,1463,98884326.8コア営業利益△1,3304321,761-営業利益△3,5492883,837-税引前当期利益△3,2311763,407-当期利益△3,1492363,386-親会社の所有者に帰属する当期利益△3,1502363,386- ■ 売上収益は、3,988億円(前連結会計年度比26.8%増)となりました。北米において基幹3製品の売上が拡大したことに加え、「マイフェンブリー」の自社単独による事業への移行に伴い、契約一時金等に係る繰延収益について売上収益として一括計上したことや期中の平均為替レートが円安となったことによる為替換算の影響等により増収となりました。 ■ コア営業損益は、432億円の利益(前連結会計年度は1,330億円の損失)となりました。売上収益の増加に加え、北米グループ会社の再編等による事業構造改善効果の発現や研究開発投資の選択と集中による削減等、グループをあげて合理化を進めたことにより、販売費及び一般管理費ならびに研究開発費が大きく減少しました。また、RACTHERAの株式の一部を譲渡したこと等に伴う収益を計上したことから、コア営業損益は大幅に改善し、黒字化を達成しました。 ■ 営業損益は、288億円の利益(前連結会計年度は3,549億円の損失)となりました。コア営業損益の改善に加え、減損損失や事業構造改善費用が減少したこと等により、営業損益は大幅に改善しました。 ■ 税引前当期損益は、176億円の利益(前連結会計年度は3,231億円の損失)となりました。為替が円高に振れたため為替差損を計上したこと等により金融収益と金融費用をあわせた金融損益は減益となりましたが、営業損益が大きく改善したことから、税引前当期損益は大幅に改善しました。 ■ 当期損益は、236億円の利益(前連結会計年度は3,149億円の損失)となりました。税引前当期損益が改善したことにより、当期損益は大幅に改善しました。 ■ 親会社の所有者に帰属する当期損益は、236億円の利益(前連結会計年度は3,150億円の損失)となりました。非支配持分に帰属する利益を控除した親会社の所有者に帰属する当期損益は大幅に改善し、黒字化を達成しました。  (セグメント業績指標として「コアセグメント利益」を採用)セグメント別の業績では、各セグメントの経常的な収益性を示す利益指標として、「コアセグメント利益」を設定し、当社独自のセグメント業績指標として採用しています。「コアセグメント利益」は、「コア営業利益」から、グローバルに管理しているため各セグメントに配分できない研究開発費、事業譲渡損益などを除外したセグメント別の利益となります。 セグメント別の経営成績は次のとおりです。 <日本>■ 売上収益は、998億円(前連結会計年度比12.9%減)となりました。「ツイミーグ」や「ラツーダ」、オーソライズド・ジェネリック品などの売上が伸長しましたが、「トレリーフ」および「エクア」の独占販売期間が終了したこと等による売上減少に加え、薬価改定の影響により、減収となりました。■ コアセグメント損益は、114億円の利益(前連結会計年度比14.6%減)となりました。コスト削減により販売費及び一般管理費は減少しましたが、減収による売上総利益の減少の影響が大きく、減益となりました。 <北米>■ 売上収益は、2,518億円(前連結会計年度比58.3%増)となりました。基幹3製品および抗てんかん剤「アプティオム」の売上が伸長したことに加え、「マイフェンブリー」の自社単独による事業への移行に伴い、契約一時金等に係る繰延収益について売上収益として一括計上したことや為替換算の影響により、増収となりました。■ コアセグメント損益は、426億円の利益(前連結会計年度は802億円の損失)となりました。増収による売上総利益の増加に加え、北米グループ会社の再編等に伴う事業構造改善効果等による販売費及び一般管理費の減少が大きく寄与し、コアセグメント利益となりました。 <アジア>■ 売上収益は、472億円(前連結会計年度比15.5%増)となりました。中国において、「メロペン」の売上が増加したこと等により、増収となりました。■ コアセグメント損益は、239億円の利益(前連結会計年度比30.0%増)となりました。増収による売上総利益の増加により、増益となりました。 (3) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称金額 (百万円)前期比 (%)日本62,597△24.6北米153,816△3.6アジア44,94910.7合計261,362△7.7 (注) 1 金額は販売価格により換算したものです。2 セグメント間取引については相殺消去しています。 ② 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称金額 (百万円)前期比 (%)日本23,471△22.5北米6,609△49.8アジア--合計30,080△30.8 (注) 金額は仕入価格によっています。 ③ 受注状況当社グループの生産は見込生産で、受注生産は行っていません。 ④ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称金額 (百万円)前期比 (%)日本99,838△12.9北米251,81458.3アジア47,18015.5合計398,83226.8 (注) 1 セグメント間取引については相殺消去しています。2 当連結会計年度において、北米セグメントにおける販売実績が著しく増加しました。これは、基幹3製品および「アプティオム」の売上が伸長したことに加え、「マイフェンブリー」の自社単独による事業への移行に伴い、契約一時金等に係る繰延収益について売上収益として一括計上したことや為替換算の影響によるものです。3 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりです。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額 (百万円)割合 (%)金額 (百万円)割合 (%)Cencora, Inc.(米国)(注)38,63712.373,30418.4McKesson Corporation(米国)44,79314.271,28717.9Cardinal Health, Inc.(米国)33,87410.853,69713.5 (注)前連結会計年度においてAmerisourceBergen Corporationから社名変更されました。 (4) 財政状態資産については、前連結会計年度末に比べ1,649億円減少し、7,426億円となりました。非流動資産では、Roivant社株式等の当社が保有する投資有価証券の売却によりその他の金融資産が大きく減少したため、前連結会計年度末に比べ1,485億円減少しました。流動資産では、売却目的で保有する資産が増加しましたが、棚卸資産や未収法人所得税等が減少し、前連結会計年度末に比べ164億円減少しました。負債については、投資有価証券売却資金を返済に充当し、借入金が減少しました。また、「マイフェンブリー」の自社単独による事業への移行に伴い、契約一時金等に係る繰延収益を一括計上したことなどにより、その他の負債が減少しました。この結果、前連結会計年度末に比べ1,782億円減少し、5,731億円となりました。なお、社債及び借入金は合計で3,054億円となり、前連結会計年度末に比べ1,135億円減少しました。資本合計は、投資有価証券の売却等により、その他の資本の構成要素が減少しましたが、利益剰余金が増加した結果、前連結会計年度末に比べ133億円増加し、1,695億円となりました。なお、当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は22.8%となりました。また、アジア事業およびフロンティア事業を譲渡する契約を締結したことに伴い、関連する資産については売却目的で保有する資産、負債については売却目的で保有する資産に直接関連する負債、資本については売却目的で保有する資産に関連するその他の包括利益にそれぞれ分類しています。 (5) キャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは、減損損失などの非資金損益項目を除いた当期損益が大幅に改善したことに加え、事業構造改善に伴う支出が減少したこと、法人所得税が前連結会計年度において支払となったのに対し当連結会計年度においては還付となったこと等により、前連結会計年度に比べ2,584億円改善し、165億円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、Roivant社株式等の投資有価証券の売却により、前連結会計年度に比べ667億円収入が増加し、998億円の収入となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度は多額の借入がありましたが、当連結会計年度は借入返済となったこと等により、前連結会計年度に比べ1,867億円収入が減少し、1,088億円の支出となりました。上記のキャッシュ・フローに、現金及び現金同等物に係る換算差額および売却目的で保有する資産への振替に伴う増減額を加味した結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は231億円となり、前連結会計年度末に比べ59億円減少しました。

事業リスク

新薬開発は難易度が高く、計画通りに進まず開発遅延や中止に至る可能性があります。特に大型化を期待する品目の失敗は、経営成績に大きな影響を与える恐れがあります。また、主力製品であるオルゴビクスやジェムテサは連結売上収益の37%を占めており、競合品の出現やサプライチェーンの問題により売上が減少するリスクがあります。さらに、各国での薬価引き下げや医療制度改革、予期せぬ副作用の発生、品質問題、知的財産権侵害、訴訟なども経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|7,494 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)に重要な影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがあります。当社は、これらのリスクが発生する可能性を認識した上で、発生の防止または最小化に努めるとともに、発生した場合には的確な対応に努めていく方針です。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。また、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない又は重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。 (1) 新製品の研究開発に関わるリスク当社グループは、独創性の高い国際的に通用する有用な新製品の開発に取り組んでいます。しかしながら、新薬開発の難度が高まる中、開発が必ずしも計画どおりに進み承認・発売に至るとは限らず、有効性や安全性の観点から開発が遅延し、または開発を中止しなければならない事態も起こり得ます。大型化を期待している研究開発品目においてそのような事態が発生した場合には、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは研究開発リスクも踏まえつつ、医薬品および再生医療等製品の研究開発に注力し、精神神経領域、がん領域およびその他領域(感染症領域等)における選択と集中を進めています。また、戦略的な計画の策定、効率的な研究開発をグローバルで連携して推進しています。当社では、開発ステージの移行時期にあわせて計画修正の是非等を確認する会議体などを通じて適宜研究開発方針を見直し、適切にポートフォリオを管理しています。 (2)連結売上収益に関するリスク当社グループの収益の柱である、オルゴビクスおよびジェムテサ(以下「当該製品」)の当連結会計年度の北米での売上収益は、当社連結売上収益の37%を占めています。当該製品の有力な競合品の出現(これには先発医薬品メーカーによる競合品の上市のほか、後発医薬品メーカーによる当該製品の競合品の発売が含まれますが、これらに限りません。)または原材料調達を含むサプライチェーンへの影響その他の予期せぬ事情等により、売上収益が減少した場合には、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 知的財産権に関わるリスク当社グループは研究開発において種々の知的財産権を保有していますが、当社グループの技術を十分な範囲で権利化できない場合、競合他社が当社グループの知的財産権を回避した場合、または当社が厳格に管理しているノウハウなどの営業秘密が予期せぬ事態により外部に流出した場合には、競争上の優位性を確保できない可能性があります。また、当社グループの事業は多くの知的財産権によって保護されていますが、保有する知的財産権が第三者に侵害された場合のほか、知的財産権の有効性や帰属を巡る係争が発生した場合には、競争上の優位性を十分に保持できない可能性があります。これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。他方、当社グループは、事業活動に必要な知的財産権について適法に使用する権限を有していると認識していますが、当該認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害する可能性があります。 当社グループでは、主となる物質特許のみならず、用途、製法、製剤などの関連特許を含めたパテントポートフォリオを構築し、製品および開発品の総合的な保護を図っています。 (4) 医療制度改革について国内においては、少子高齢化の急速な進展等により国家財政が悪化する中、先発医薬品の価格抑制や長期収載品の選定療養の導入、毎年の薬価改定などの薬剤費抑制策が図られ、あわせて医療制度改革の論議も続けられています。また、米国においては、インフレーションが進む中でブランド薬の適正な価格の維持、負担について議論が進められています。さらに、中国においては国家医療保険償還医薬品リスト収載による価格引き下げや集中購買制度による安価な後発医薬品の使用が推進されています。医薬品市場は各国の政策による様々な規制を受けており、これら各国の薬価・医療制度改革の方向性によっては当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 副作用に関わるリスク医薬品は開発段階において試験を実施し、世界各国の所轄官庁の厳しい審査を受けて承認されていますが、市販後に新たな副作用が見つかることも少なくありません。当社グループが販売する医薬品について市販後に予期せぬ副作用が発生した場合は、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、国内外で収集された安全性情報をデータベースで一元管理して評価し、医薬品の安全性確保および適正使用のために必要な対策を立案し、タイムリーな安全対策の実施につなげています。このような活動は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」や「医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準に関する省令」を遵守した医薬品安全性監視活動として実践しています。 (6) 品質に関わるリスク当社グループは、自社もしくは委託先の製造所において、厳格な品質保証の下で製品の製造を行っていますが、重大な品質問題が発生した場合には、製品回収、行政処分、社会的信用の毀損等により、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社製品のグローバルな製造および流通については、関係各国の薬事法、医薬品等の製造管理及び品質管理の基準(GMP)等の薬事関連法規や、医薬品規制調和国際会議(ICH)ガイドライン等に準拠するとともに、厚生労働省所管の独立行政法人である独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)、米国食品医薬品局(FDA)等の所管当局の厳しい査察を受け、許可を得ています。また、これら製造所に対しては当社グループにて定期的な品質監査を行い、重大な品質問題や法令違反がないことを確認しています。さらにグローバル品の製造所に対しては、海外提携企業からの品質監査も受けており、グローバルレベルの厳しい品質基準もクリアする、高い品質保証体制や構造設備基準を整えています。 (7) 主要な事業活動の前提となる事項について当社グループの主な事業は医療用医薬品事業であり、国内においては、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」等の薬事に関する法令に基づき、その研究開発および製造販売等を行うにあたり、「第一種医薬品製造販売業」、「第二種医薬品製造販売業」(いずれも有効期間5年)等の許可等を取得しています。また、海外においても医療用医薬品事業を行うにあたっては、当該国の薬事関連法規等の規制を受け、必要に応じて許可等を取得しています。これらの許可等については、各法令で定める手続きを適切に実施しなければ効力を失います。また各法令に違反した場合、許可等の取消し、または期間を定めてその業務の全部もしくは一部の停止等を命ぜられることがある旨が定められています。当社グループは、現時点において、許可等の取消し等の事由となる事実はないものと認識していますが、将来、当該許可等の取消し等を命ぜられた場合には、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、コンプライアンスの推進を全ての事業活動の土台と位置付け、「行動宣言」において誠実な企業活動を行うことを宣言し、法令および企業倫理の遵守に努めています。当社では、「コンプライアンス行動基準」を制定し、事業活動における具体的な行動の規範としています。また、当社および国内外におけるグループ会社のコンプライアンスに関する事項を統括するコンプライアンス担当執行役員を設置しています。コンプライアンス担当執行役員は、当社のコンプライアンス委員会に加えて、国内グループ会社コンプライアンス委員会および海外グループ会社コンプライアンス委員会の委員長を務めるとともに、各委員会の活動状況を取締役会に報告しています。 (8) 訴訟に関わるリスク当社グループの事業活動に関連して、医薬品の副作用、製造物責任、公正取引等に関連し、訴訟を提起される可能性があります。これらの訴訟およびその他の訴訟には性質上不確実性があり、その動向によっては、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (9) サプライチェーンマネジメントに関するリスク当社グループの工場や原材料調達先、外部製造委託先などのサプライヤーが、品質や技術上の問題、火災、地震、その他の災害、サイバー攻撃、感染症拡大等により閉鎖または操業停止となり、製品の供給が遅滞もしくは休止した場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、予測を超える急激な需要変動が生じた場合、製品の安定供給に支障をきたす可能性があります。当社では、事業継続計画(BCP)の定期的な見直しおよび教育訓練の実施、製品在庫の適正化、原材料調達先の複数化、サプライヤーとの連携強化、製品別リスクアセスメントの推進など、医薬品の安定供給体制を整備し、サプライチェーン全体でリスクの低減を図っています。また、サプライヤーにも「住友ファーマ ビジネスパートナーのためのサステナブル行動指針」の遵守をお願いすることで、当社グループと同様のサステナビリティへの取組を求めています。 (10) 非金融資産の減損損失リスク当社グループは、持続的成長のために、企業買収や開発品の導入等を行っていますが、これに伴い、のれんおよび特許権や仕掛研究開発等の無形資産を計上しています。前連結会計年度において、北米事業の事業予想を見直したことにより、「マイフェンブリー」に係る特許権(無形資産)の一部およびのれんの一部について、それぞれ1,335億円および359億円を減損したことに加え、一部の開発品目の開発を中止したことにより、当該開発品に係る仕掛研究開発(無形資産)について106億円を減損するなど、総額1,809億円の減損損失を計上し、当連結会計年度においては、「ツイミーグ」に係る特許権(無形資産)42億円を減損するなど、総額55億円の減損損失を計上しました。今後も、開発の中止や当初想定した利益の実現が見込めないこと等による期待する将来利益の低下、金利動向による割引率の上昇等により、買収および導入等から見込まれる回収可能価額が、のれんや無形資産の帳簿価額を下回ると想定される場合、減損損失が発生し、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、定期的にこれらののれんや無形資産の減損テストを通じて評価額を把握し、適切に処理しています。 (11) 金融資産に関わるリスク当社グループは、他社株式等の金融資産を保有しています。これら保有する金融資産の市場価額または公正価値が帳簿価額を下回った場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社は、企業提携、重要な取引先との取引関係の構築・維持その他事業上の必要性のある場合を除き、新たに他社の株式を保有しないこととしています。また、定期的にこれらの金融資産の評価額変動の把握および必要な処理を行っています。 (12) 金融市況および為替変動による影響について金利や株価などの金融市況の変動によっては、借入金等の支払利息が増加するほか、確定給付制度債務の増加や制度資産の減少など、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、為替相場の変動によっては、外貨建て金融資産および連結子会社業績等の円換算において、重要な影響を受ける可能性があります。 (13) 資金調達に関するリスク当社は、過去の企業買収などに関連して、金融機関からの借り入れや社債などにより資金を調達しています。これらの債務の中には、財務制限条項が付されているものもあり、当該財務制限条項に抵触した場合には、期限の利益の喪失等により当社の財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、将来、当社の財務状況の悪化や親会社による債務保証の終了などによる信用格付けの引き下げや、世界的な経済状況の変化により、資金調達が計画どおりに実施できない場合、支払利息の増加や、当社が希望する条件で資金調達することが困難になり、当社グループの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (14) 親会社との取引について当社と親会社である住友化学との間で、研究所および工場の土地賃借、これらの事業所等で使用する用役や主に原薬を製造する際に使用する原料の購入契約を締結しています。当該契約等は、一般的な市場価格を参考に双方協議のうえ合理的に価格が決定され、当事者からの申し出がない限り1年ごとに自動更新されるものです。また、当社グループの金融機関からの借入金等について、親会社による債務保証を受けています。このほか、親会社から出向者の受入を行っています。今後も当該取引等を継続していく方針ですが、親会社との契約・取引内容等に変化が生じた場合には、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社が親会社と行う重要な取引等については、当社の企業価値の向上の観点からその公正性および合理性を確保するために、グループ会社間取引利益相反監督委員会への諮問を経て取締役会において承認を得ることとするなど、重要性に応じて適切に監督しています。 (15) 海外事業展開、大規模災害・感染症等に関するリスク当社グループは、北米、中国、東南アジアを中心にグローバルな事業活動を展開していますが、各国の規制・制度変更や外交関係の悪化、政情不安、紛争等のリスクが内在しており、このようなリスクに直面した場合、当社グループの事業計画が達成できず、経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、大規模災害や感染症の大流行に直面した場合、当社グループの事業計画が達成できず、経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社では、事業活動に影響を及ぼすリスクに対応するため「リスクマネジメント規則」を制定し、社長がリスクマネジメントを統括することを明確にするとともに、リスクごとにマネジメントを推進する体制を整備しています。大規模災害発生・感染症の大流行に際しては、直ちに対策本部を設置して全社的な対応体制を構築するとともに、医薬品企業の使命として製品供給を第一に考え、生産・供給体制を整備いたします。 (16) 情報管理に関するリスク当社グループは、各種情報システムを使用しているため、システムの障害やコンピューターウィルス等により、業務が阻害される可能性があります。また、個人情報を含め多くの機密情報を保有していますが、これらが社外に漏洩した場合には、損害賠償、行政処分、社会的信用の毀損等により、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。さらに、サイバー攻撃により、当社グループまたはビジネスパートナーのシステムやネットワークに障害が発生し、または当社グループの機密情報が漏洩した場合は、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、記録・情報の取扱いおよびITセキュリティに関するルールを定め、継続的に社員教育を実施し、適切な運用に努めています。また、サイバー攻撃への対策として、Computer Security Incident Response Team(CSIRT)を設置し、外部からの不正アクセスを常時監視するとともに、有事の際に迅速かつ適切に対処する体制を整備しています。 (17) 環境保全に関するリスク当社グループは、研究開発および製品製造のために種々の化学物質を使用しており、重大な環境問題が発生した場合には、操業停止、行政処分、社会的信用の毀損等により、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、将来の環境関連法規制等の強化、環境負荷低減の追加的な義務等による環境保全に関連する費用が増加した場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。更には、地球規模の課題である気候変動およびそれに関連する水リスクに関して、大型台風や集中豪雨等の自然災害の増加が国内外事業所および調達先での操業に影響した場合や炭素税導入などの規制強化によって原材料・用役コストが増加した場合にも、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。気候変動に関するリスクと機会については、TCFD(Task Force on Climate Related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿った取り組みを進め情報開示を行っています。今後もステークホルダーとの対話を大切にし、様々な視点から気候変動によるリスクと機会を見つめなおし、「緩和」と「適応」の両面から考えることで、より一層のリスク低減を図るとともに、的確に機会をとらえていきます。 (18) 継続企業の前提に関する重要事象の解消当社グループは、前連結会計年度において、多額の親会社の所有者に帰属する当期損失を計上し、シンジケートローン契約に付されている財務制限条項への抵触による期限の利益の喪失事由に該当しました。この状況に対し、基幹3製品をはじめとした既存製品の事業拡大を図るとともに、グループ全体での抜本的構造改革を断行することにより、当連結会計年度において親会社の所有者に帰属する当期利益を計上しました。また、当該シンジケートローン契約については、新たなシンジケートローン契約の締結により財務制限条項への抵触を解消するとともに、当面の安定的な資金を確保しました。以上により、当連結会計年度末において継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況は解消したものと判断しています。 なお、上記以外にもさまざまなリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 住友ファーマ の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →