デンカ(4061)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
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株価推移
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10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2017 | 3,626 | 258 | 181 | 173 | 8.0 | 41.0 | 14.0 | 49.1 |
| FY2018 | 3,956 | 337 | 230 | 195 | 9.5 | 261.8 | — | 50.3 |
| FY2019 | 4,131 | 342 | 250 | 65 | 10.0 | 286.2 | 120.0 | 51.0 |
| FY2020 | 3,808 | 316 | 227 | 57 | 8.9 | 262.6 | 125.0 | 50.0 |
| FY2021 | 3,544 | 347 | 228 | 36 | 8.4 | 264.2 | 125.0 | 50.8 |
| FY2022 | 3,848 | 401 | 260 | 58 | 8.9 | 301.7 | 145.0 | 51.7 |
| FY2023 | 4,076 | 323 | 128 | -193 | 4.3 | 148.1 | 100.0 | 50.1 |
| FY2024 | 3,893 | 134 | 119 | 137 | 3.8 | 138.6 | 100.0 | 49.9 |
| FY2025 | 4,003 | 144 | -123 | -410 | -4.0 | -142.7 | 100.0 | 45.2 |
| FY2026 | 3,842 | 262 | 157 | -89 | 4.6 | 182.1 | 100.0 | 45.6 |
バフェット流モート診断
総合スコア:9/25 主要モート:効率規模 持続性:判定中
デンカは、独自の合成技術に基づく機能性化学品(例:アセチレン誘導品、クロロプレンゴム)や、デンタル材料、電子材料分野で特許やノウハウを蓄積している。特に、特定のニッチ市場においては、長年の研究開発で培われた技術的優位性が無形資産となりうる。
デンタル材料や一部の電子材料では、顧客の製造プロセスに組み込まれているため、切り替えにはコストや時間、品質リスクが伴う可能性がある。しかし、汎用性の高い化学品においてはスイッチング・コストは限定的と考えられる。
デンカの事業ポートフォリオにおいて、ネットワーク効果が競争優位の源泉となっている事業は確認できない。製品・サービスの利用者が増えることで価値が増大するようなビジネスモデルではない。
一部の汎用化学品においては、生産規模や効率化によるコスト競争力が存在する可能性がある。しかし、高付加価値製品が多く、グローバルな価格競争に晒される分野では、絶対的なコスト優位を築くことは難しい。
クロロプレンゴムやアセチレン誘導品など、特定の化学品分野では、一定の生産規模を持つことで効率的な生産が可能となり、業界内での寡占的な地位を築いている。これにより、価格決定力や供給安定性において優位性を持つ。
競合との比較優位
強気シナリオ
高機能材料分野での技術革新と市場シェア拡大
M&Aによる事業ポートフォリオの強化とシナジー創出
グローバル市場でのプレゼンス向上と収益源の多様化
弱気シナリオ(モート侵食)
主要製品における価格競争の激化と収益性の低下
新興国企業の台頭による市場シェアの侵食
環境規制強化や原材料価格高騰によるコスト増
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
デンカの競争優位性が失われるシナリオは、まず、同社が強みとする特定の化学品分野(例:クロロプレンゴム、アセチレン誘導品)において、グローバルな競合他社がより効率的な生産技術や大規模な設備投資によって、圧倒的なコスト優位性を確立し、デンカの価格競争力を奪うことである。次に、デンカが注力する高機能材料分野(例:電子材料、デンタル材料)において、競合他社がより優れた性能を持つ代替材料を開発し、デンカの製品が陳腐化するか、顧客のスイッチング・コストを上回るほどの魅力的な代替案を提供することである。さらに、環境規制の急激な強化や、主要原材料の供給不安が発生し、デンカの生産体制やコスト構造が持続不可能なレベルまで悪化することも考えられる。これらの要因が複合的に作用し、デンカの収益性と市場での地位を低下させる可能性がある。
5年後のモート予測
高機能材料事業の成長とグローバル展開の加速により、売上高・利益ともに堅調な成長を遂げる。M&Aも成功し、新たな収益の柱を確立する。
既存事業の安定成長と、一部新規事業の緩やかな拡大により、緩やかな増収増益を維持する。競争環境の厳しさから、大幅な成長は限定的となる。
主要製品の価格競争激化や、新興国企業の追い上げにより、収益性が悪化。新規事業の立ち上げも遅れ、業績は低迷する。