トクヤマ(4043)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
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株価推移
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10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2017 | 2,991 | 397 | 522 | 99 | 38.4 | 147.8 | 0.0 | 29.9 |
| FY2018 | 3,081 | 413 | 197 | 492 | 14.4 | 259.8 | — | 34.7 |
| FY2019 | 3,247 | 353 | 343 | 224 | 21.0 | 493.3 | 50.0 | 40.2 |
| FY2020 | 3,161 | 343 | 199 | 318 | 11.0 | 287.1 | 70.0 | 44.0 |
| FY2021 | 3,024 | 309 | 245 | 240 | 12.0 | 351.1 | 70.0 | 51.3 |
| FY2022 | 2,938 | 245 | 280 | -78 | 12.0 | 389.1 | 70.0 | 51.8 |
| FY2023 | 3,518 | 143 | 94 | -456 | 3.9 | 130.2 | 70.0 | 48.0 |
| FY2024 | 3,420 | 256 | 174 | 254 | 6.7 | — | 80.0 | 56.8 |
| FY2025 | 3,431 | 300 | 234 | 289 | 8.5 | 325.1 | 100.0 | 54.9 |
| FY2026 | 3,495 | 370 | 222 | -720 | 7.5 | 308.6 | 120.0 | 50.8 |
バフェット流モート診断
総合スコア:10/25 主要モート:効率規模 持続性:判定中
特定の高機能化学品や医薬品中間体における技術力は存在するが、汎用化学品が多く、強力なブランド力や特許網による明確な無形資産の優位性は限定的。研究開発投資は継続しているものの、競合他社との差別化が明確なレベルには至っていない。
一部の特殊化学品や電子材料分野では、顧客との共同開発や長年の取引実績により、一定のスイッチング・コストが存在する。しかし、主力であるセメントやソーダ製品においては、価格競争力が重視される傾向があり、顧客の乗り換え障壁は低い。
事業内容にネットワーク効果を期待できる要素は見当たらない。化学品製造・販売というビジネスモデルにおいて、ユーザー数の増加が製品価値を直接的に高める構造は存在しない。
セメント事業における大規模な生産設備と、長年にわたる操業ノウハウによるコスト管理能力は一定の評価ができる。また、ソーダ製品においても、規模の経済を活かした効率的な生産体制を構築している。ただし、エネルギー価格の変動や原料調達コストの影響を受けやすい。
セメント事業においては、国内有数の生産能力と販売網を有しており、業界内での寡占的な地位を確立している。ソーダ製品や高機能化学品分野でも、一定の生産規模を持つことで、効率的な事業運営が可能となっている。この規模がコスト競争力にも寄与している。
競合との比較優位
強気シナリオ
高機能化学品分野での技術革新と市場シェア拡大
セメント事業における安定したキャッシュフロー創出
M&Aや事業再編による収益性向上
弱気シナリオ(モート侵食)
セメント需要の長期的な低迷
原料価格やエネルギー価格の高騰による収益圧迫
環境規制強化への対応コスト増大
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
トクヤマの競争優位性が失われるシナリオは、まず、国内セメント市場の構造的な縮小が予想以上に加速し、同社の規模の経済が活かせなくなることである。加えて、高機能化学品分野において、競合他社がより革新的な技術や低コストな生産プロセスを開発し、トクヤマの製品が陳腐化するか、価格競争に巻き込まれる状況が考えられる。また、グローバルな環境規制の強化により、同社の主要事業であるセメント製造におけるCO2排出削減コストが、他社よりも著しく高額になり、競争力が低下する可能性もある。さらに、重要な原料である石灰石の調達において、地政学リスクや資源枯渇リスクが高まり、コストが急騰することも考えられる。
5年後のモート予測
高機能化学品事業の成長とセメント事業の安定性を両立させ、緩やかな増収増益を達成。新規事業分野への進出も視野に入れる。
セメント事業は横ばい、高機能化学品事業は緩やかな成長。コスト削減努力により、利益率は微増。
セメント需要の低迷と原料価格高騰により、減収減益。高機能化学品事業も競争激化で伸び悩む。