研究開発活動(本文)
FY2025|5,462 文字
6【研究開発活動】 当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は3,751百万円であり、紙・板紙事業及びホーム&パーソナルケア事業等における研究開発活動の状況は以下のとおりです。 (1)紙・板紙事業 紙・板紙事業では、メディア用途の紙から梱包・包装用途の紙へのシフトを進めており、営業と工場部門が一体で行動することで、マーケットの変化や需要動向をいち早く捉え、商品開発に活かせるよう取り組んでいます。 研究体制は、国内の主要な生産拠点に開発部員を配置しています。商品開発・企画推進グループでは、特殊紙分野の新商品開発を担当しており、昨今の脱プラスチック・環境配慮の要求に対応しながら、市場ニーズに合った紙製品・プラスチック代替商品の企画提案・開発を行っています。生産技術グループでは、ユーザーと直接対話を行いながらFSC認証製品化、再生紙化といった国内ユーザーのニーズを満たす商品のリニューアルや新規紙商品開発の他、海外で差別化が図れる高強度の板紙生産技術開発に取り組んでいます。また、昨今の古紙資源の海外輸出増加による古紙不足に対応するため、未利用古紙(難処理古紙)のリサイクル技術確立を進めています。 当連結会計年度における研究開発の取組は以下のとおりです。① 脱プラ・減プラ商品の開発に関する取組 紙という生分解性があり再生可能な原料を使用して脱プラ・減プラに貢献できるよう「FSエリプラ」ブランドの開発を進めてきました。ナイフ、マドラーなどの高い剛性と耐水・耐油性が求められるプラスチックや、食品の2次包材として使われているフィルムの代替となる強度の高い薄葉紙の開発品等計37品種(エリプラシリーズ15品種、その他22品種)をラインナップし、用途・要望に応じた提案活動を行っています。 ② 輸出向け高破裂強度板紙開発の取組 デジタル化による印刷用紙の需要減少に対し、新興国で需要が拡大する板紙需要を取り込むため、2020年4月に当社三島工場新7号マシンの板紙への転抄を行い、海外への販売を強化しています。新7号マシンでの板紙生産開始当初は、薄物クラフトライナーボード(古紙パルプの配合率が低く、強度が高い段ボール原紙)の代替として、高破裂強度製品の開発と増産を進めてきました。現在は、自動車部品のような重量物を運ぶケースや紙製パレットに使用される高米坪で強度の高いクラフトライナーボードの代替品を開発・生産し、国内外への販売を開始しています。 また、簡易包装化による環境負荷低減のニーズに対応し、製袋用再生クラフト紙を開発し、提案活動を行っています。 ③ 紙おむつ用フラッフパルプ開発の取組 紙・板紙事業以外への用途転換として、当社三島工場15号マシンをフラッフパルプ生産設備へ転換し、2023年7月から営業運転を開始しました。当社グループでの使用以外に、国内外の紙おむつ製造会社に適応したフラッフパルプの開発と販売拡大に取り組んでいます。 ④ 低透気度クラフト紙開発の取組 小麦粉やセラミック粉末などの微粉体製造工場では、充填時の生産性向上を目的に輸入クラフト紙を使った低透気度のクラフト袋が一部利用されています。2024年に低透気度のクラフト紙の生産に成功し、各コンバーターへの提案と実機テストを進めています。 紙・板紙事業に係る研究開発費は、1,890百万円です。 (2)ホーム&パーソナルケア事業 ユーザーニーズの変化に対応した新商品開発と既存商品の改良に加え、SDGs推進の一環として環境配慮型商品の開発にも取り組み、付加価値商品の売上比率を増やすべく開発を進めています。 研究体制は、国内・海外の市場変化への素早い対応だけでなく、グローバル市場全体で品質とブランド価値を確立できるよう東京本社と国内2工場に開発部員を配置しています。また、中国、タイ、インドネシア、トルコ、ブラジルの海外子会社5社にも開発部員を配置し、世界で共通した商品価値の提供ができるように努めています。 当連結会計年度における研究開発の取組は以下のとおりです。① 衛生用紙での取組 市販用商品では、2024年9月に『ピーチ キッチンタオル』をリニューアル発売しました。国内で初めて新規クレーピングブレード(紙表面に縦溝を作る特殊技術)を採用することで、品質を維持しつつ製造コストを抑えることに成功しました。また、トイレットペーパーでは、従来のロールタイプに加えて、介護や育児での使用を想定し、片手で簡単に取り出せる仕様とした『エリエール トイレット シートタイプ』を2024年4月に発売しました。業務用商品では、セルロースナノファイバーを樹脂原料に配合して強度アップを図り、樹脂原料を低減したペーパータオルの中判・小判兼用の卓上ディスペンサーを2024年7月に発売しました。また、11月には厨房マルチクロスの素材を「パルプ+ポリプロピレン」から「パルプ+リヨセル」の天然素材100%に変更し、環境にやさしく、油こし等のキッチン周りでマルチな用途に使用でき、吸水性もアップした『超吸収キッチンタオル マルチクロス』を発売しました。 ② ベビー用紙おむつでの取組 肌へのやさしさを追求するベビー用紙おむつ「グーンプラス」シリーズをさらにやさしく、モレにくさを向上させてリニューアルし、テープタイプの『グーンプラス 敏感肌にやわらかタッチ』とパンツタイプの『グーンプラス やわらかタッチ パンツ』を2024年10月に発売しました。テープタイプの『グーンプラス 敏感肌にやわらかタッチ』には柔らかい肌触りの「ぽこぽこクッションシート」を肌に触れる部分に採用することで、肌への刺激を低減するほか、シートの凹凸がゆるウンチをキャッチすることでさらにモレにくくなりました(新生児・S・Mサイズに採用)。パンツタイプの『グーンプラス やわらかタッチ パンツ』には、動きやすく、はかせやすい「ふわふわのびーるウエスト」を採用することで従来品と比べふんわり感が約2倍アップし、さらに肌にやさしくなりました。また、テープタイプ・パンツタイプともに、おしっこをさっと吸収する「吸収ブーストシート」を採用し、従来よりもモレにくさを向上させました(各L・BIGサイズに採用)。 ③ 大人用紙おむつでの取組 市販用商品では、睡眠の質向上につなげる商品として、2024年10月に「アテント 夜1枚安心パンツ」シリーズに脚周りすっきり形状の『アテント 夜1枚安心パンツ はき心地すっきり4回吸収』と寝返りや脚周りのモレにも安心の『アテント 夜1枚安心パンツ 脚まわりロング丈4回吸収』を発売しました。また、様々な体型の方にもしっかりとテープを固定できる「どこでもピタッと!誰でもフィットテープ」を備え、サイズ選びに迷わないワンサイズを特徴とする『アテント 夜1枚安心パッドのためのうす型テープ式』を発売しました。業務用商品では、2024年9月に『アテント Sケア 前側吸収 おしりさらさらパッド』の立体ギャザーを柔軟化して、より肌にやさしい商品にリニューアルしました。また、2025年3月には『アテント Sケア 長時間安心パッド ダブルブロックタイプ』を、従来品より逆戻りを低減した商品にリニューアルしました。 ④ フェミニンケア用品での取組 人気のブラックカラーを採用したショーツ型ナプキン『エリスショーツ』は、「大きめのサイズが欲しい」との生活者からの要望に応えるべく、2024年4月に、L~LLサイズのラインナップを追加しました。また、憂鬱になりがちな生理期間中の気分が少しでも高められるよう、個包装とパッケージにアーティストデザインをあしらった「ヘラルボニー デザイン企画品」、「ヒグチユウコ コラボデザイン企画品」を発売しました。 ⑤ ウエットワイプでの取組 2024年4月に「除菌できるアルコールタオル」シリーズのボトル本体容器の高さを見直すリニューアルを行い、プラスチック使用量を約10%削減(従来比)しました。また、近年のアウトドア人気の高まりを受け、アウトドア・カジュアルブランド「CHUMS(チャムス)」とコラボレーションしたアウトドア専用ウエット商品として、共同開発4品種及びデザインコラボ1品種のコラボプロジェクト企画品を2024年4月に発売しました。さらに、ウエット用香料の新規開発を進め、癒し系キャラクター「すみっコぐらし」とコラボレーションした『キレキラ!トイレクリーナー 1枚で徹底おそうじシート すみっコぐらしデザイン企画品 ピンクグレープフルーツの香り つめかえ用20枚』と学習ドリル「うんこドリル」とコラボレーションした『キレキラ!トイレクリーナー 1枚で徹底おそうじシート うんこドリルデザイン企画品 幸うんの香り つめかえ用20枚』2品種の企画品をそれぞれ2024年6月と2024年10月に発売しました。 ⑥ ペットケア用品での取組 ペット用品ブランド「エリエールPetキミおもい」は、2025年春の新商品として、新次元の消臭力を実現した『キミおもい パワフル消臭・抗菌 システムトイレ用ネコ砂』、『キミおもい パワフル消臭・抗菌 システムトイレ用シート』、お散歩などの日常使いはもちろん、ドッグランや旅行などのアクティブなシーンでも動きやすく、ズレにくいパンツタイプおむつ『キミおもい のびのび動けるアクティブウェア』の新サイズ「Lゆったりサイズ」の開発を進めました。 ホーム&パーソナルケア事業に係る研究開発費は、1,806百万円です。 (3)CNF(セルロースナノファイバー) 第5次中期事業計画(2024年度から2026年度まで)期間中での本格的事業化を目標に、市場が期待でき汎用性材料としてコスト優位性がキーとなる複合樹脂について、パイロット設備での一貫製造プロセス開発を進め、2025年7月には商用設備を稼働する計画としています。また、水分散液や乾燥体についても既存パイロット設備での用途展開と量産プロセスの開発を進めています。 研究体制は、CNF事業化に向けて、2021年度に稼働させた複合樹脂設備を含む3つの実証設備にてCNF製造技術確立を目指す製造課と、CNFの用途展開を進める開発課を三島工場と東京本社に拠点を設け、開発を進めています。また、東京本社には、主に商用設備を稼働するCNF複合樹脂を拡販するためにサステナブル・マテリアル営業部を設け、営業体制を強化しています。 当連結会計年度における研究開発の取組は以下のとおりです。① 製造プロセスに関する取組 複合樹脂の製造プロセス開発は、パイロット設備での開発成果を基盤として、2025年7月の稼働に向けて年産2,000トンの商用プラントの建設工事、運転準備を遅滞なく進めました。 ② 用途開発に関する取組 複合樹脂の用途開発は、地元自治体四国中央市の「日常生活で身近にCNF製品を使用する」という企画の下、回覧板に採用されました。当社ホーム&パーソナルケア事業部の卓上ペーパータオルディスペンサーにも採用し、いずれも剛性アップ分を薄肉化することで減プラスチック設計を実現しました。また、自動車部材等の試作をユーザーと連携して進め、一部ユーザーでは品質合格を得られつつあるレベルまで試作評価が進展しました。 ③ 水分散液に関する取組 ハードプロテクト社の室内抗菌等空気改善塗料「サトヤマコート」へのCNF配合により塗料粘度が増し、化粧板や塗装面などの滑らかな面にも塗布できるようになり、塗料の定着性向上にもつながるとの評価を受け、添加剤としてCNF水分散液『ELLEX-S』が採用されました。また、当社ペットケア商品『キミおもい パワフル消臭・抗菌 システムトイレ用ネコ砂』に、日本初技術としてニオイを分解する銅イオンを配合したCNFを表面にコーティングし、消臭効果向上を実現しました。 CNFに係る研究開発費は、紙・板紙事業に係る研究開発費に含んでいます。 (4)バイオリファイナリー 木質バイオマス由来のパルプや古紙などを有効に活用したバイオリファイナリーの生産実証に向けた研究開発を進めています。本事業はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の採択事業で共同研究者Green Earth Institute株式会社(以下、「GEI」という。)とともに研究開発を進めており、2030年までには数万キロL/年(エタノール換算)の商用設備稼働を目指しています。 当連結会計年度における研究開発の取組は以下のとおりです。① 製造プロセスに関する取組 ラボスケールでのエタノール及びアミノ酸の目標収率での生成に成功し、GEI所有の既存ラボ機による連続糖化実験も予定通り完了しました。2024年度中にベンチスケール設備を稼働させ、現在連続試験結果の確認を進めています。また、アミノ酸生成菌種の開発も完了しました。 ② サプライチェーン構築に関する取組 石油元売り、化成品及びメーカー等へ事業計画の説明を開始しました。2025年度も引続きアライアンス先を広く募りながら、協働先を増やすことで、サンプル提供、事業性の確認等を進めていく予定です。 バイオリファイナリーに係る研究開発費は、紙・板紙事業に係る研究開発費に含んでいます。
FY2024|4,786 文字
6【研究開発活動】 当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は3,336百万円であり、紙・板紙事業及びホーム&パーソナルケア事業等における研究開発活動の状況は以下のとおりです。 (1)紙・板紙事業 紙・板紙事業では、メディア用途の紙から梱包・包装用途の紙へのシフトを進めており、営業と工場部門が一体で行動することで、マーケットの変化や需要動向をいち早く捉え商品開発に生かせるよう取り組んでいます。 研究体制は、国内の主要な生産拠点に開発部員を配置しています。商品開発・企画推進グループでは、特殊紙分野の新商品開発を担当しており、昨今の脱プラスチック・環境配慮の要求に対応しながら、市場ニーズに合った紙製品・プラ代替商品の企画提案・開発を行っています。生産技術グループでは、ユーザーと直接対話を行いながらFSC認証製品化、再生紙化といった国内ユーザーのニーズを満たす商品のリニューアルや新規紙商品開発の他、海外で差別化が図れる高強度の板紙生産技術開発に取り組んでいます。また、昨今の古紙資源の海外輸出増加による古紙不足に対応するため、未利用古紙(難処理古紙)のリサイクル技術確立を進めています。 当連結会計年度における研究開発の取組は以下のとおりです。① 脱プラ・減プラ商品の開発に関する取組 紙という生分解性があり再生可能な原料を使用して脱プラ・減プラに貢献できるよう「FSエリプラ」ブランドの開発を進めてきました。(a)プラスチック代替素材の開発 ナイフ、マドラーなどの高い剛性と耐水・耐油性が求められるプラスチックの代替として、「FSエリプラペーパー」、「FSエリプラ+(プラス)」など3品種とこれらの加工品を上市しています。(b)プラ製フィルム包材やラベルの代替素材の開発・従来のフィルム包材と同等の強度を持ちながら印刷適性も良好なラミネート紙「FSエリプラライト」・ラミネートしなくてもヒートシール適性を持つ「FSエリプラヒートシール」など5品種・耐水性を持つ紙製ラベルの「FSエリプラ耐水紙ラベル」 ② 輸出向け高破裂強度板紙開発の取組 デジタル化による印刷用紙の需要減少に対し、新興国で需要が拡大する板紙需要を取り込むため、2020年4月にN7マシンの板紙への転抄を行い、海外への販売を強化しています。N7マシンでの板紙生産開始当初は、薄物クラフトライナーボード(古紙パルプの配合率が低く、強度が高い段ボール原紙)の代替として、高破裂強度製品の開発と増産を進めてきました。現在は、自動車部品のような重量物を運ぶケースや紙製パレットに使用される高米坪で強度の高い板紙を開発・生産して、国内外への販売を開始しています。 また、簡易包装化による環境負荷低減のニーズに対応できるよう、複数のマシンで再生クラフト紙・厚物クラフト紙を生産できる体制を確立しました。 ③ 紙おむつ用フラッフパルプ開発の取組 紙・板紙事業以外への用途転換として、15号マシンをフラッフパルプ生産設備へ転換し、2023年7月から営業運転を開始しました。当社グループでの使用以外に、国内外の紙おむつ製造会社に適応したフラッフパルプの開発と販売拡大に取り組んでいます。 紙・板紙事業に係る研究開発費は、1,037百万円です。 (2)ホーム&パーソナルケア事業 ユーザーニーズの変化に対応した新商品開発と既存商品の改良に加え、SDGs推進の一環として環境配慮型商品に主眼を置き、付加価値商品の売上比率を増やすべく開発を進めています。 研究体制は、国内・海外の市場変化への素早い対応だけでなく、グローバル市場全体で品質とブランド価値を確立できるよう東京本社と国内2工場に開発部員を配置しています。また、中国、タイ、インドネシア、トルコ、ブラジルの海外子会社5社にも開発部員を配置し、世界で共通した商品価値の提供ができるようにしています。 当連結会計年度における研究開発の取組は以下のとおりです。① 衛生用紙での取組 日常使いできるワンランク上のトイレット新市場を開拓するために、“柔らかさ”と“丈夫さ”の両立により、「ふんわりした柔らかな肌触り(ロイヤルタッチ)」、「柔らかいのに水に濡れても破れにくい設計」、「吸水力が従来製品の約2倍(当社通常品比:当社測定方法による)」を実現した 『The エリエール』を上市しました。また贅沢保湿ソフトパックの追加上市を行いました。さらに長尺品ニーズへの対応として、i:na(イーナ)トイレット長尺品のシート幅統一リニューアル及び3.2倍巻き12ロールの上市を行いました。キッチンペーパーでは100カット仕様(晒・無漂白)を上市しました。キッチンシートについては、ドライクレープの技術を活かして、吸水量と柔らかさを同時に向上させたリニューアルを行いました。 ② ウエットワイプでの取組 SDGs推進の一環として、2023年10月に生分解性繊維を100%配合した不織布を用いた『除菌できるメガネレンズクリーナー』を新発売しました。また、コロナ禍後の生活者ニーズの多様化に合わせて、掃除用セグメントでは“香り・消臭”の新機軸構築に注力し、2023年4月に『キレキラ!キッチンクリーナー 徹底キレイ おそうじシート 捨てるだけで生ゴミ消臭』、『キレキラ!トイレクリーナー 1枚で徹底 おそうじシート 香りが残りにくい無香性』を新規にラインナップしました。一方、対人用セグメントでは“保湿”に着目し、2023年10月にエリエール贅沢保湿ティシューをベースとした保湿剤成分を配合し、使用後の肌にうるおいを与える『エリエールウエットティシュー 純水タイプ 贅沢保湿』をラインナップに加えました。 ③ ペットケア用品での取組 エリエールで培ってきた商品開発力や生産技術を活用して、“どこまでペットと人にやさしくできるか”をテーマに、「エリエール Pet キミおもい」ブランドで5カテゴリー、31SKUを発売しました。犬用ペットシーツは『たっぷり吸収 パワフル消臭シート』を6SKU、犬用紙おむつは『のびのび動ける アクティブウェア』を2SKU、『おうちくつろぎ リラックスウェア』を5SKU、システムトイレ用猫砂は『パワフル消臭・抗菌 システムトイレ用ネコ砂』を砂が散らばりにくい大粒サイズと砂がかきやすい小粒サイズの2SKU、システムトイレ用シートは『パワフル消臭・抗菌 システムトイレ用シート』を3~4日用や1週間用など計5SKU、ノーマルトイレ用猫砂は『カチッと固まるネコ砂』(鉱物タイプ)と『おしっこチェックできる固まる紙のネコ砂』で計4SKU、ウェットシートは『徹底キレイおそうじシート』『肌にやさしいウエットティシュー』『全身すっきりシート』で計7SKUをラインナップしました。 ④ ベビー用紙おむつでの取組 2023年10月に『グーンまっさらさら通気パンツ』を『グーンぐんぐん吸収パンツ』にリニューアルしました。独自に開発したエンボスを吸収体に施し、吸収体内での尿の拡散性を向上させ、繰り返しおしっこを素早く吸収することで漏れにくさを向上させました(スピード吸収体)。また、Mサイズのウエストの長さを従来品から約1cmアップし、体型の変化が大きい時期に長く使える大きめ設計とし経済性を持たせました。通気性もそのままで、おむつ柄には「くまのプーさん」(M/Lサイズ)と「ミッキー&フレンズ」(BIG/BIGより大きいサイズ)を起用し、楽しくおむつ替えができるようにしました。 ⑤ 大人用紙おむつでの取組 介護負担の軽減を目的に、2023年10月に病院・施設用の主力商品である『アテント Rケア うす型さらさらパンツ』をダブルギャザーと脚まわりすっきり形状に変更し、横モレ防止機能と着脱性を高める商品にリニューアルしました。また市販用では、2023年10月に紙パンツの新たな選択肢として、普段の下着のように使えるスタイリッシュなグレーとホワイトのカラーを採用した『アテント うす型パンツ 下着気分ボクサータイプ』を新発売しました。2024年3月には紙パンツとの併用率が高まっている「紙パンツ用パッド」を、フィット性の高いギャザーとトリプル消臭機能を備えたモレやにおいの悩みに応える商品にリニューアルしました。 ⑥ フェミニンケアでの取組 エリス初のショーツ型生理用ナプキン『エリスショーツ』を2023年9月に新発売しました。スタイリッシュなブラックカラーを採用することで、夜だけでなく昼にも安心して使用できる仕様としました。また、吸水ケアブランド「ナチュラ」からは、『ナチュラ 夜つけて朝あんしん 吸水パッド』を2023年10月20日に新発売しました。“瞬間吸収スリット”を採用することで、就寝前にパッドを使用し、朝の尿モレ対策を行う“眠る前の新習慣”を他社に先駆けて提案しました。 ホーム&パーソナルケア事業に係る研究開発費は、2,257百万円です。 (3)CNF(セルロースナノファイバー) 第5次中期事業計画(2024年から2026年まで)での本格的事業化を目標に、市場が期待でき汎用性材料としてコスト優位性がキーとなる複合樹脂について、2021年度に稼働させたパイロット設備での一貫製造プロセス開発を進め、2025年度には三島工場内への商用設備の導入を目指して開発を進めています。また、これまでに卓球ラケット、レースカー部材での採用実績がある成形体、乾燥体も複合樹脂に引き続いて事業化を目指すべく、既存パイロット設備での用途展開と量産プロセスの開発を進めています。 研究体制は、CNF事業化に向けて、2021年度に稼働させた複合樹脂設備を含む3つの実証設備にてCNF量産化を検討する事業化グループ、CNFの用途展開を進める開発グループ、ユーザーと連携した用途開拓を進める東京駐在グループの3グループ体制で開発を進めています。また、東京本社には、技術営業部隊としてCNF事業化プロジェクトを配置しています。 当連結会計年度における研究開発の取組は以下のとおりです。① 製造プロセスに関する取組 複合樹脂の製造プロセス開発は、パイロット設備での開発成果を基盤として、2025年度の稼働に向けて年産2,000トンの商用プラント設置計画を立案しました。 ② 用途開発に関する取組 複合樹脂の用途開発は、“日本一の紙のまち”である地元自治体の四国中央市の「日常生活で身近にCNF製品を使用する」という企画の下、回覧板に採用されました。また、パイロット設備の供給力を活かして、自動車部材等の試作が進み、展示会で多数の大型部品を展示できる水準まで試作評価が進展しました。 ③ 水分散液に関する取組 新たに高透明度CNF『ELLEX-C(エレックスクリア)』の開発に成功し、2024年4月からサンプル供給を開始しています。より環境にやさしい製造技術として、従来の亜リン酸エステル化CNF『ELLEX-☆(エレックススター)』とは異なる化学処理を採用しました。水分散液の用途開発として、富士紡ホールディングス株式会社(住所:東京都中央区)と共同でホルムアルデヒドを含まない防縮・防シワ剤の材料の開発に取り組みました。『ELLEX-C』を用いることで、生地の色を変えずに寸法安定性を付与し、防縮・防シワ加工を実現できたため、機能性繊維加工「memory cotton®(メモリーコットン)*」に採用されました(*「memory cotton®」は、富士紡ホールディングス株式会社の登録商標です)。 CNFに係る研究開発費は、紙・板紙事業に係る研究開発費に含んでいます。
FY2023|4,394 文字
6 【研究開発活動】当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は3,533百万円であり、紙・板紙事業及びホーム&パーソナルケア事業等における研究開発活動の状況は以下のとおりです。 (1) 紙・板紙事業紙・板紙事業では、メディア用途の紙から梱包・包装用途の紙へのシフトを進めており、営業と工場部門が一体で行動することで、マーケットの変化や需要動向をいち早く捉え商品開発に生かせるよう取り組んでいます。研究体制は、商品開発・企画推進グループでは、特殊紙分野の新商品開発を担当し、昨今の脱プラスチック・環境配慮の要求に対応しながら、市場ニーズに合った紙製品・プラ代替商品の企画提案・開発を中心に行っています。生産技術グループでは、ユーザーと直接対話を行いながらFSC認証製品化、再生紙化といった国内ユーザーのニーズを満たす製品のリニューアルや新規紙製品開発の他、海外で差別化が図れる高強度の板紙生産技術開発に取り組んでいます。また、昨今の古紙資源の海外輸出増加による古紙不足に対応するため、未利用古紙(難処理古紙)のリサイクル技術確立も進めています。当連結会計年度における研究開発の取組は以下のとおりです。① 脱プラ・減プラ商品の開発に関する取組紙という生分解性があり再生可能な原料を使用して脱プラ・減プラに貢献できるよう「FSエリプラ」ブランドの開発を進めてきました。(a)プラスチック代替素材の開発ナイフ、マドラーなどの高い剛性と耐水・耐油性が求められるプラスチックの代替として、「FSエリプラペーパー」、「FSエリプラ+(プラス)」など3品種とこれらの加工品も上市しています。(b)プラ製フィルム包材やラベルの代替素材の開発・従来のフィルム包材と同等の強度を持ちながら印刷適性も良好なラミネート紙「FSエリプラライト」・ラミネートしなくてもヒートシール適性を持つ「FSエリプラヒートシール」等・耐水性を持つ紙製ラベルの「FSエリプラ耐水紙ラベル」2022年2月に新たなブランドとして立ち上げた「~環境にやさしい「紙」の新ブランド~『エリプラシリーズ』」は、現在19品種になります。② 輸出向け高破裂強度板紙開発の取組デジタル化による印刷用紙の需要減少に対し、新興国で需要が拡大する板紙需要を取り込むため、2020年4月にN7マシンの板紙への転抄を行い、海外への販売を強化しています。輸出先の要求品質に合わせた『JPK』ブランドを立ち上げ、一般品とN7マシンの特徴を生かせる高破裂強度ライナーを品揃えし増産・拡販を進めてきました。現在は自動車部品のような重量物を運ぶケースや紙製パレットに使用される高米坪で強度の高い板紙をN2マシンで開発済みであり、新たな需要を取り込んでいきます。③ 紙おむつ用フラッフパルプ開発の取り組み印刷用紙から板紙以外への転換として、15号マシンをフラッフパルプ生産設備へ転換する工事を進めており、2023年6月から運転を開始しました。それに対応するため、フラッフパルプの試作と各オムツ工場でのテスト使用を重ねながら、現在輸入している海外産フラッフパルプと同等の性能を持った製品開発を完了しました。 紙・板紙事業に係る研究開発費は、1,226百万円です。 (2) ホーム&パーソナルケア事業ユーザーニーズの変化に対応した新商品開発と既存商品の改良に加え、SDGs推進の一環として環境配慮型商品に主眼を置き、付加価値商品の売上比率を増やすべく開発を進めています。研究体制は、国内・海外の市場変化への素早い対応だけでなく、グローバル市場全体で品質とブランド価値を確立できるよう東京本社と国内2工場に開発部員を配置しています。また、中国、タイ、インドネシア、トルコ、ブラジルの海外子会社5社にも開発部員を配置し、世界で共通した商品価値の提供ができるようにしています。当連結会計年度における研究開発の取組は以下のとおりです。① 衛生用紙での取組保湿ローションに新規なめらか成分を配合した独自のうるおいバリア製法で、エリエール史上“最高のやさしさ”を実現した「エリエール 贅沢保湿ティシュー」をリニューアルしました。リサイクルパルプ配合の「エルフォーレ トイレットティシュー」を、環境に配慮したFSC認証のピュアパルプ100%仕様に変更しリニューアルしました。また、コットン配合の天然素材100%ティシュー「エリエール コットンフィールティシュー」の柔軟剤配合技術を向上させることで、ふんわり感とやわらかさをアップしリニューアルしました。② ウエットワイプでの取組SDGs推進の一環として、2022年4月にキレキラ!トイレクリーナーの本体容器プラスチック量削減と詰替用外装フィルムの紙化を実施しました。また、新型コロナ禍の中で生活者の様々なニーズに継続対応すべく、キレキラ!ブランドでは2022年12月にフロアワイパーウエットシートにて「ダニよけプラス」、また新機軸として防カビ性能を有した「バスルームクリーナー」を新発売しました。また、除菌・抗ウィルスブランドでは2022年10月に水解性不織布を用いた「流せるタイプ」と、食卓テーブル用で「大判タイプ」を新規にラインナップしました。③ ベビー用紙おむつでの取組SDGs推進の一環として、2022年10月に「グーンプラス肌快適設計パンツMサイズ紙パッケージ」をEC限定で発売しました。また、11月に「グーンプラス低出生体重児用(4S/5Sテープタイプ、5Sフラットタイプ)」をリニューアルし、赤ちゃんに優しいおむつを最優先しつつも、NICU(新生児集中治療室)の看護師さんが使いやすい(ケアしやすい)品質を実現しました。また、共働き世帯の増加に伴い、長時間使用時(夜間等)のモレが不安、昼と夜で使い分けることが手間、といった生活者の不満を解決すべく、2023年3月に「グーン12時間ぐんぐん吸収パンツ」を新発売しました。④ 大人用紙おむつでの取組スキントラブル発生リスク軽減を目指して東京大学との共同研究成果を元に商品化した「アテントSケア軟便安心パッド」を、2022年9月になめらか加工の表面材と通気性を付与し、さらに肌へのやさしさを向上させるリニューアルをしました。また、2023年3月には「夜1枚安心パッド(市販・業務)」の製品幅をコンパクトにしてアウターに装着しやすくしながらも吸収体スリット構造の変更により尿の拡散スピードを上げることで、より効率的に吸収体を活用できる商品にリニューアルしました。⑤ フェミニンケアでの取組生理用ナプキンセグメントにおいては、表面材、個包装およびパッケージを石油由来原料から紙原料へ切り替えた、環境配慮型商品「エリス素肌のきもち ナチュラルシリーズ」を新規上市しました。「エリス朝まで超安心」シリーズでは、新しい吸収体構造により吸収量をアップし、より安心して使用できる商品としました。インコンチネンスセグメントにおいては、多くの女性の悩みに応えるべく、極少量用の3ccのラインナップを追加しました。⑥ マスクでの取組ユーザーニーズの多様化に合わせて、2022年春に呼吸しやすい立体型の「かお・スマ」シリーズを新たに上市し、秋には本体と耳紐の色が異なるデザイン性を高めたバイカラータイプを追加ラインナップしました。また、夏場の暑い時期に対応して冷感効果を持たせた「ムレ爽快クーリッシュ」や、冬場の乾燥に対応できるようマスク表面に保湿成分を配合した「贅沢保湿」シリーズを新規上市し、ニーズやシーンに合わせた商品ラインアップを構築しました。 ホーム&パーソナルケア事業に係る研究開発費は、2,290百万円です。 (3) CNF(セルロースナノファイバー)CNFの5次中計での本格的事業化を目標に、市場が期待でき汎用性材料としてコスト優位性がキーとなる複合樹脂について、2021年度に稼働させたパイロット設備での一貫製造プロセス開発を進め、三島工場内への商用設備の導入を目指して開発を進めています。また、これまでに卓球ラケット、レースカー部材での採用実績がある成形体や水分散液、乾燥体も複合樹脂に引き続いて事業化を目指すべく、既存パイロット設備での用途展開と量産プロセス開発を進めていきます。当連結会計年度は、複合樹脂についてはパイロット設備での開発成果としてCNF高濃度化に成功し、水分散液は建設会社と共同でコンクリートに配合して実施工しました。乾燥体はスキー・スノーボードワックス材料として採用され商品上市しました。成形体はレースカーへの実装取組を継続し、60kgの車体軽量化を実現しました。研究体制は、CNF事業化に向けて、2021年度に稼働させた複合樹脂設備を含む3つの実証設備にてCNF量産化を検討する事業化グループ、CNFの用途展開を進める開発グループ、ユーザーと連携した用途開拓を進める東京駐在グループの3グループ制で開発を進めています。また、東京本社には、技術営業部隊としてCNF事業化プロジェクトを配置しています。当連結会計年度における研究開発の取組は以下のとおりです。① CNF複合樹脂ペレットに関する取組 複合樹脂は、パイロット設備を活用して、ユーザーニーズが高いCNF高濃度化を検討し、従来の55%から67%への高濃度化に成功し、2022年11月よりサンプル供給を開始しました。 ② 水分散液に関する取組 水分散液は、清水建設株式会社と共同で、コンクリートへの配合について検証を進め、CNF配合により流動性が改善できることを見出し、当社グループ会社の建屋にて実施工し、コンクリート打設時間の短縮、現場労務の改善が現れたとの評価が得られました。これにより、現場設備の運転・アイドリング時間短縮による環境負荷低減や、現場作業者負荷の平準化につながることも期待されています。③ 乾燥体に関する取組 乾燥体はスキー・スノーボードワックス材料として、求められる環境性能や滑り性を持つことが評価され、採用が決定し、2022年10月にチームレスキュー合同会社からスキー・スノーボード用ワックス『RESCUE ZERO ver1.3』が上市されました。④ CNF成形体に関する取組成形体は2018年から取り組んでいるレースカーへの実装取組を継続し、電気自動車(日産リーフe+)のルーフ、ドア全てに実装して60kgの車体軽量化を実現しました。新たに、愛媛大学、川之江造機株式会社と共同開発中の連続成形体をフロントボディ、リアボディに実装、ドアミラー筐体は高濃度化したCNF67%の複合樹脂を実装しました。 CNFに係る研究開発費は、紙・板紙事業に係る研究開発費に含んでいます。
FY2022|3,858 文字
5 【研究開発活動】当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は3,547百万円であり、紙・板紙事業及びホーム&パーソナルケア事業等における研究開発活動の状況は以下のとおりです。 (1) 紙・板紙事業商品開発・パッケージ化推進グループでは、特殊紙分野の新商品開発を担当しており、昨今の脱プラスチック・環境配慮の要求に対応しながら、市場ニーズに合った商品の企画提案・開発を行っています。生産技術グループでは、ユーザーと直接対話を行いながらFSC認証製品化、再生紙化といった国内ユーザーのニーズを満たす商品のリニューアルや新規商品開発の他、海外で差別化が図れる高強度の板紙生産技術開発に取り組んでいます。また、昨今の古紙資源の海外輸出増加による古紙不足に対応するため、未利用古紙(難処理古紙)のリサイクル技術確立を進めています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。① フィルム代替商品の開発に関する取組み食品・菓子類の2次包材をフィルムからラミネートに変更し減プラを進める動きが増えています。これにはユーザーが使用している既存の封かん設備を流用したいとの要望が強く、薄くて強度がありかつ印刷適性の良い紙が求められ、2020年「FS-RPSペーパー」(Reduction Plastic Support)を上市し、大手菓子メーカーの2次包材に採用されたほか、当社家庭紙商品の包材への展開も順次計画しています。② プラスチック代替素材の開発に関する取組み紙製ナイフ、マドラー等の原紙として必要な剛性を持つプラスチック代替素材の高密度厚紙「エリプラペーパー」に、耐水性・耐油性を付与することにより、水分や油分を多く含む食品の容器としても使用可能な「エリプラ+(プラス)」の開発、改良に取り組んでいます。また、協力企業とともに加工・成型に関わる技術の改良も進め、見た目の美しさや使用感の向上にも取り組んでいます。③ ラミネート紙代替素材の開発に関する取組み揚げ物やホットスナック等の包装用原紙として必要な機能である耐油性とヒートシール性を併せ持つ、ラミネート紙代替素材の「ヒートシール耐油紙」の開発、改良に取り組んでいます。当製品はポリプロピレンやポリエチレンを貼り合わせたラミネート紙と比較して、プラスチック原料の使用量を30%以下(当社製品比)にできる環境に配慮した素材です。また、ラミネート紙に比べて透湿性があるため、電子レンジで温めた際に食感を保持することができます。 ④ フィルムタック分野での取組み合成紙タック紙の品揃え拡充のため、粘着剤に植物性由来の原料を使用することで環境に配慮した「バイオマス粘着剤フィルムタック紙」を開発し、販売を開始しました。古紙としてのリサイクルし易さを向上させるため、当社情報用紙の平版ラベルへの採用も行っています。⑤ 輸出向け高破裂板紙開発の取組み2020年4月にN7マシンの板紙への転抄を終え、当初計画では25,000t/月の販売を計画していましたが、現状は32,000t/月まで増加しています。中国・ベトナムで拡販を進めるため高破裂強度かつFSC対応も可能な製品の開発を進めながら、電気製品用の箱を中心に順調に20,000t/月以上を海外販売しています。今後は、中国・ベトナム企業が追随できない高強度で高米坪な商品群も開発に加え、自動車部品や農産物などの重量物の運搬用途へ展開を図ります。紙・板紙事業に係る研究開発費は、1,117百万円です。 (2) ホーム&パーソナルケア事業中期事業計画の売上及び収益の目標達成を目指し、国内・海外含め売上拡大が期待されるホーム&パーソナルケア事業において、ユーザーニーズの変化に対応した新商品開発と既存商品の改良に主眼を置き、付加価値商品の売上比率を増やすべく開発を進めています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。① 衛生用紙での取組みトイレットペーパーの「芯」に特許取得の消臭技術を採用した「エリエール 消臭+トイレットティシュー」に、壁や床に付着した尿臭の発生を抑える防臭機能を新たに追加し、リニューアルしました。また、エリエール史上初となる3.2倍巻の長巻タイプでありながらも、やわらかな肌ざわりを実現させた「エリエールi:na(イーナ)トイレットティシュー 3.2倍巻」を新発売しました。② ベビー用紙おむつでの取組み2020年秋にワンランク上の肌ケア商品として上市したGOO.Nプラスは2021年12月にリニューアルしました。特にパンツはお腹周りのシャーリング糸ゴムと不織布の接着をホットメルト(糊)から超音波接着に変更し、大幅に柔らかさと伸縮性を向上させ、肌への摩擦・擦れを大きく低減させました。また、社会全体のコロナ禍による閉塞感の中で、少しでも育児が楽しくなり、お子様とのコミュニケーション、育成の手助けとなるよう、通常品のまっさらさら通気に加えて、GOO.Nプラスもディズニーデザインに一新しました。③ 大人用紙おむつでの取組み当社独自の「伸び・ワザ素材」採用の「下着爽快プラス超うす型パンツ」において、通気性を従来品より約20%アップ、立体ギャザーを柔らかくして足回りにフィットさせる改良で、さらに快適な履き心地の商品にリニューアルしました。④ フェミニンケア用品での取組み生理用ナプキンセグメントにおいて、「エリス 素肌のきもち」シリーズでは、保湿成分を配合した表面材や東北大学大学院との共同研究結果をもとに考案した中空構造ギャザーの採用など、肌へのやさしさを追求したリニューアルを実施しました。また、活動的な女性に向けた「エリス コンパクトガード」シリーズでは、機能性とデザイン性を備えた商品にリニューアルしました。 インコンチネンスセグメントにおいては、女性の悩みに寄り添う吸水ケアブランド「ナチュラ」としてブランドを一新するとともに、摩擦の少ない表面材や体の動きにフィットしやすいエンボス構造などを新たに採用し、ナチュラルな着け心地を実現した商品としてリニューアルしました。⑤ ウエットワイプでの取組み2020年初頭からのコロナ禍の中で生活者の様々なニーズに対応するため、2021年10月に除菌・抗ウイルスブランドでは「抗菌成分プラス(48時間抗菌)」を新規上市すると共に、全品種にボトルタイプに加えてBOXタイプも品揃えしました。また、「キレキラ!」ブランドにおいては、テーブル・家電・家具等への掃除・除菌ニーズが高まっていることから、リビング専用の除菌・抗ウイルスウエット「キレキラルームクリーナー」を新規上市しました。更に、Puanaブランドでは2022年3月に、従来の「Puana純水99%」を、手・口周りを清潔に保ちつつ保湿剤によりお肌も潤う対人用の化粧水ウエットにリニューアルしました。⑥ マスクでの取組みマスク装着の長時間化が習慣化するなか、色付きマスクの需要が拡大しています。このような生活者動向の変化に合わせて、「ハイパーブロックマスク」シリーズに肌なじみのよいやさしい色合いの4色(ローズ、ピンクベージュ、グレー、ナチュラルホワイト)のカラーマスクを新規上市しました。ホーム&パーソナルケア事業に係る研究開発費は、2,405百万円です。 (3) CNFCNFは、紙やパルプにはない特異的な性質を活かして、多種多様な用途への展開が期待されています。また、植物バイオマスから取り出した天然由来の繊維であり、製紙事業で培った技術を活かしながら、CNFの製造とその利活用を見出すことで低炭素社会の実現にも貢献できるよう研究開発を進めています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。① CNF複合樹脂ペレットに関する取組み第5次中計での本格的事業化を目標に、市場が期待できる汎用性材料としてコスト優位性がキーとなる複合樹脂を中心に、一貫生産プロセスの開発を進め、三島工場内にプラントを導入し商業運転開始を目指して開発を進めています。② CNF成形体に関する取組み2018年度から取り組んできたレースカーへの実装について2021年度も継続し、引き続き車体外装への成形体、ドアミラー筐体への複合樹脂の実装を進め、31㎏(47%)の軽量化を達成しました。また、レースカーへの実装事例を基に、道後プリンスホテル株式会社(松山市)の公道走行バスのフロントバンパーをヤマセイ株式会社(松山市)と共同で製作し実装しました。鉄製だったフロントバンパーをCNF成形体を積層したハンドレイアップ品としたことにより、2.1kg(42%)の軽量化を実現しました。③ CNF量産化に関する取組み量産化に向けたCNF複合樹脂一貫製造プロセス開発として、NEDO助成事業として取り組んできたCNFの前処理プロセスの開発、複合樹脂生産性の飛躍的改善を目指した芝浦機械株式会社との共同開発を進め、その成果を基に三島工場にパイロットプラントを設置し、3月に稼働させました。また、新たに稼働させた複合樹脂プラントを含む3つの実証設備にてCNF量産化を検討する事業化グループ、CNFの用途展開を進める開発グループ、ユーザーと連携した用途開拓を進める東京駐在グループの3グループ制で開発を進めています。CNFに係る研究開発費は、紙・板紙事業に係る研究開発費に含んでいます。
FY2021|3,311 文字
5 【研究開発活動】当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は3,109百万円であり、紙・板紙事業及びホーム&パーソナルケア事業等における研究開発活動の状況は以下のとおりです。 (1) 紙・板紙事業商品開発グループでは、特殊紙分野の新商品開発を中心に担当しており、脱プラスチック・環境配慮商品等、市場ニーズに対応した商品の企画・開発を行っています。また、生産技術グループでは、ユーザーと直接対話を行いながらFSC認証製品化、再生紙化といったユーザーのニーズを満たす商品へのリニューアルや新規商品開発を行っています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。① フィルム代替商品の開発に関する取組み食品・菓子類の2次包材をフィルムからラミネートに変更し、減プラスチックを進める動きが増えています。ユーザーからは、使用している既存の封かん設備を流用可能であること、また、薄くて強度があり且つ印刷適性の良い紙であることが求められており、これらに対応するものとして「FS-RPSペーパー」(Reduction Plastic Support)を上市しました。現在、大手菓子メーカーの2次包材等での採用が広がっています。② プラスチック代替素材の開発に関する取組み紙製ナイフやマドラー等の原紙として必要な剛性を持つプラスチック代替素材の高密度厚紙「エリプラペーパー」に加え、高密度厚紙に耐水性・耐油性を付与することで水分・油分を多く含む食品の容器としても使用可能な「エリプラ+(プラス)」を開発し、販売を開始しました。また、加工・成型に関わる研究にも着手し、様々な用途への展開を探っています。③ 輸出向けの高破裂強度の板紙開発に関する取組み三島工場N7号抄紙機の板紙生産マシンへの転抄により、板紙の生産量が月間25,000トン増加したことを受け、国内市場の需給バランスを崩さないためにも海外への輸出販売が至上命題となりました。特に中国・ベトナムで拡販を進めるには高破裂強度の板紙を開発する必要があったため、FSC対応の高破裂板紙として「FSJPK」を上市し、順調に月間20,000トンを超える販売を継続しています。紙・板紙事業に係る研究開発費は、1,094百万円です。 (2) ホーム&パーソナルケア事業中期事業計画での売上及び収益の目標達成を目指し、国内・海外含め売上拡大が期待されるホーム&パーソナルケア事業において、ユーザーニーズの変化に対応した新商品開発と既存商品の改良に主眼を置き、付加価値商品の売上比率を増やすべく開発を進めています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。① 衛生用紙での取組みエリエールトイレットのシングルにおいて新改良のソフトエンボス加工を採用し、さらにふんわりとしたやわらかさとやさしい肌ざわりにリニューアルしました。また、コロナ禍で需要が拡大しているペーパータオルにおいて、1枚ずつ片手でサッと取り出せる、肌にやさしいやわらか2枚重ねのソフトタイプの「エリエール Plus+キレイペーパーハンドタオルボックス1P・3P」を発売しました。② ベビー用紙おむつでの取組み通常品より1ランク上の肌ケア商品として、「グ~ンプラス」を上市しました、肌に当たる表面シートに「エリエール贅沢保湿ティシュー」と同じ保湿成分を配合することで滑らかさを向上させ、肌への摩擦や擦れを大幅に低減しました。また、コロナ禍によって社会全体に閉塞感が漂う中、少しでも親子のコミュニケーションを楽しく手助けできるよう、「グ~ンまっさらさら通気パンツタイプ」において新たにディズニーキャラクターのデザインを採用したリニューアルを実施しました。③ 大人用紙おむつでの取組みモレにくさを求める生活者ニーズに応えるため、夜間排尿量が多い人も一晩中安心して使える「アテント 夜1枚安心パッド モレを防いで朝までぐっすり8回吸収」を追加発売しました。また、コロナ禍において、介護者との接触頻度を減らすためにおむつの交換回数を減らしたいというニーズに対応し、「アテント 昼1枚安心パンツ 長時間快適プラス」は吸収量10%アップ・背モレ防止ポケット追加・吸収体のゴワつきを解消する伸縮ゴムの採用により、長時間の使用でも安心感と快適性を両立するようリニューアルしました。④ フェミニンケア用品での取組み高付加価値品であるスリムゾーンの商品群の商品力及び品揃え強化のため、「エリス コンパクトガード」シリーズにおいて期間限定の香り付きタイプを発売しました。また、前年度にEC専売品として発売し、生理用品らしくないデザインで話題となった「エリス 素肌のきもち 超スリム 羽つきシンプルデザイン」23cmに、27cmと32cmを追加ラインナップし、実店舗での販売を開始しました。⑤ ウエットワイプでの取組みコロナ禍での在宅勤務や外出自粛の増加とともに掃除用ウエット商品の使用頻度が高まっている中、より破れにくいシートを求める生活者ニーズに応えるため、「キレキラ!トイレクリーナー 1枚で徹底おそうじシート」はシートの強度を向上させたリニューアルを実施しました。⑥ マスクでの取組みコロナ禍の影響によりマスク着用頻度が高まった中、ウイルス飛沫をしっかりブロックするだけでなく耳ひものつけ心地も求める生活者ニーズに応えるため、「エリエール ハイパーブロックマスク ウイルス飛沫ブロック ふつうサイズ」と、女性や小顔の方向けの「小さめサイズ」を発売しました。耳掛け部には、長時間着用しても耳が痛くならない当社独自の伸縮性シートを採用し、フィルターには各種試験で性能を確認した超極細の高機能フィルター(ウイルス飛沫や花粉を99%カット)を採用しています。ホーム&パーソナルケア事業に係る研究開発費は、1,978百万円です。 (3) CNFCNFは、紙やパルプにはない特異的な性質を活かして、多種多様な用途への展開が期待されています。また、植物バイオマスから取り出した天然由来の繊維であり、製紙事業で培った技術を活かしながら、CNFの製造とその利活用を見出すことで低炭素社会の実現にも貢献できるよう研究開発を進めています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。① CNF複合樹脂ペレットに関する取組み2018年度からサンプル提供を開始したCNF複合樹脂ペレットは、ユーザーによる評価を踏まえ品質改善に取り組んでいます。2020年度においては、最終製品の樹脂設計の自由度を高められるようセルロースを高濃度化してほしいというニーズに応えるため、CNF配合率を55%まで高濃度化する技術開発に成功し、この技術を用いたサンプル品の提供を9月より開始しました。② CNF成形体に関する取組み卓球ラケットやレースカーへの実装の採用実績があることで、ユーザーが高い興味を持つCNF成形体は、CNFにパルプを配合した特徴ある設計です。2020年度においては、CNF成形体を用いた卓球ラケットが㈱タマスから上市され、当社としては初めて社外でCNFが採用された商品化を達成しました。また、レースカーへのCNF実装では、モータースポーツチーム「SAMURAI SPEED」がCNF成形体の使用範囲を車体外装全体にまで拡大した他、新たにCNF複合樹脂製部材も実装し、同チームは公道ヒルクライムレース「ALL JAPAN HILL CLIMB Festival in御岳」にエキシビション参戦しました。③ CNF量産化に関する取組みCNF量産に向けたCNF複合樹脂一貫製造プロセス開発においては、2022年度までの計画として、CNFの前処理プロセスの開発や、複合樹脂の生産性の飛躍的改善を目指した芝浦機械㈱との共同開発に着手しました。また、同開発はNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)助成事業の採択を受けることができました。CNFに係る研究開発費は、紙・板紙事業に係る研究開発費に含んでいます。
FY2020|3,194 文字
5 【研究開発活動】当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は3,043百万円であり、紙・板紙事業及びホーム&パーソナルケア事業等における研究開発活動の状況は以下のとおりです。 (1) 紙・板紙事業商品開発グループでは、特殊紙分野の新商品開発を中心に担当しており、脱プラスチック・環境配慮商品等、市場ニーズに対応した商品の企画・開発を行っています。また、生産技術グループでは、ユーザーとの接点を直接持ち、FSC認証製品化や再生紙化といったユーザーニーズを満たす商品へのリニューアルや新規商品開発を行っています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。① プラスチック代替素材の開発に関する取組み紙製ナイフ、マドラー等の原紙として必要な剛性を持つプラスチック代替素材の高密度厚紙「エリプラペーパー」の販売を開始しました。以前より紙製マドラー用途の原紙を生産・販売していましたが、プラスチック代替素材としてより幅広い用途に使用可能な品質を確立したことで、各紙加工メーカーに対して「エリプラペーパー」を提供しています。さらに、高密度厚紙に耐水性・耐油性を付与することにより、水分や油分を多く含む食品の容器としても使用可能な「エリプラ+(プラス)」を開発し、2020年6月より販売を開始しています。② ラミネート紙代替素材の開発に関する取組み揚げ物やホットスナック等の包装用原紙として必要な機能である耐油性とヒートシール性を併せ持つ、ラミネート紙代替素材の「ヒートシール耐油紙」を開発し、販売を開始しました。当製品はポリプロピレンやポリエチレンを貼り合わせたラミネート紙と比較して、プラスチック原料の使用量を30%以下(当社製品比)にできる環境に配慮した素材です。また、ラミネート紙に比べて透湿性があるため、電子レンジで温めた際に食感を保持することができます。③ フィルムタック分野での取組み合成紙タック紙の品揃え拡充のため、粘着剤に植物性由来の原料を使用することで環境に配慮した「バイオマス粘着剤フィルムタック紙」を開発し、販売を開始しました。④ 新規分野での取組み子会社においては、医療機器分野の商品開発のため、従来の化粧品製造販売業許可に加え、新たに医療機器製造業許可を取得し、開発を進めています。 紙・板紙事業に係る研究開発費は、1,066百万円です。 (2) ホーム&パーソナルケア事業中期事業計画での売上及び収益の目標達成を目指し、国内・海外含め売上拡大が期待されるホーム&パーソナルケア事業において、ユーザーニーズの変化に対応した新商品開発と既存商品の改良に主眼を置き、付加価値商品の売上比率を増やすべく開発を進めています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。① 衛生用紙での取組み保湿ティシューカテゴリーのトップブランドである「エリエール+Water(プラスウォーター)」及び「エリエール i:na(イーナ)」ティシューから、コンパクト設計で場所を選ばず使いやすいソフトパックを発売しました。当社独自の円形の取り出し口や、型崩れしにくいキャラメル包装を採用し、枚数が少なくなっても最後の一枚まできれいに取り出しやすい商品としました。② ベビー用紙おむつでの取組み「グ~ン まっさらさら通気」のLサイズ及びBIGサイズにおいて、長時間使用時の漏れにくさ向上のため、足回りギャザー改良のリニューアルをしました。また、おねしょ対策商品として幼児や児童も抵抗なく履くことができる、紙おむつらしくないデザインを採用した「グ~ン ナイトシリーズ」3品種を発売しました。「グ~ン おむつバイバイトレーニングパッド」では、当社オリジナルキャラクターである「ハグ~ン」を剥離紙デザインに採用し、トイレトレーニングを応援するメッセージも加えることで、親子のコミュニケーションを楽しく手助けできるようリニューアルしました。③ 大人用紙おむつでの取組み通気性を約20%向上してパッド併用者のムレを軽減する「アテント うす型さらさらパンツ通気性プラス」、脚まわりの隙間モレを軽減するロング丈形状に吸収量をアップした「アテント うす型さらさらパンツ長時間ロング丈プラス4回吸収」、下着のような履き心地とモレのない安心感を両立した「アテント 下着爽快プラスうす型パンツ 安心の3回吸収」をリニューアルしました。失禁パッドでは、自然素材の「アテント コットン100%自然素材パッド」をリニューアルし、肌への刺激を気にする生活者ニーズに応えました。④ ウェットワイプでの取組み生活者が求めている大切な家族の肌へのやさしさや安全性を、エリエール史上初となる「無添加処方」という価値で提供する「エリエール Puana(ピュアナ)ウエットティシュー」ボックスタイプ3品種を発売しました。さらに同商品の携帯用もラインナップに加え、お子様を連れて外出する時などでも持ち運びができて気軽に使え、生活に無添加の安心感を広げることに貢献しました。⑤ フェミニンケア用品での取組み高付加価値品であるスリムゾーンの商品群の商品力及び品揃え強化のため、「エリス 素肌のきもち」を全面リニューアルしました。当社独自の特徴である外形のメリット訴求とメインターゲットである30代のニーズに合わせたパッケージに変更し、他社との差別化を図りました。また「エリス 素肌のきもち」には25cm(ふんわりタイプ及びスリムタイプ)、「エリス コンパクトガード」には20.5cm羽なしと36cm羽つきをラインナップに加えました。ホーム&パーソナルケア事業に係る研究開発費は、1,881百万円です。 (3) セルロースナノファイバー(CNF)セルロースナノファイバー(以下、「CNF」という。)は、紙やパルプにはない特異的な性質を活かして、多種多様な用途への展開が期待されています。また、植物バイオマスから取り出した天然由来の繊維であり、製紙事業で培った当社独自の技術を活かしながら、CNFの製造とその利活用を見出すことで低炭素社会の実現にも貢献できるよう研究開発を進めています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。① CNF複合樹脂ペレットに関する取組み2018年からサンプル提供を開始したCNF複合樹脂ペレットの評価を踏まえ、課題改善に取り組んだ結果、コスト低減、CNF高濃度化、流動性、におい等の品質を改善できる処方を見出しました。また、2020年にはCNF高濃度複合樹脂ペレットをサンプル提供できる体制を整備しました。さらに、CNF複合樹脂ペレットの量産化に向け、変性CNFの量産技術開発やCNF複合樹脂ペレットの生産性改善に向けた開発に着手しました。② CNF成形体に関する取組み卓球ラケットやレースカーへの実装の採用実績があることで、ユーザーが高い興味を持つCNF成形体は、CNFにパルプを配合した当社独自の設計です。量産化を目指し、大学と共同で製造技術開発を進めています。CNF成形体を用いた卓球ラケットは㈱タマスと共同開発し、初回販売分を生産しました。開発した卓球ラケットは、同社から『レボルディアCNF』の名称で2020年4月に上市されています。モータースポーツチーム『SAMURAI SPEED』のレースカーにCNF成形体を搭載した結果、12.6kgの車体軽量化に成功しました。同レースカーは米国コロラド州で開催されたパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに参戦し、軽量化によってゴールタイムの短縮に貢献しました。③ CNF水分散液に関する取組みCNF水分散液の供給体制を確保するため、パイロットプラントの増産改造を行い、2020年2月末に稼働させました。
FY2019|2,835 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、ユーザーニーズの変化に対応した商品の開発・改良に主眼を置き、高付加価値品の商品化、複合商品等、新規分野の開発及び薬品や新素材の研究開発を進めています。当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は2,809百万円であり、紙・板紙事業及びホーム&パーソナルケア事業等における研究開発活動の状況は以下のとおりです。 (1) 紙・板紙事業収益性の高い既存品種の品揃えを拡充することによる収益の向上、また特定の品種の生産に偏重しないよう、未開拓分野の中から発掘した新規品種の生産に置き換えることによる収益の安定化を進めています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。① 光学分野での取組みディスプレイのギラツキを抑える機能を持たせたフィルムの支給を受け粘着加工する受託加工案件と、機能性フィルムの疵つき防止を目的とした保護フィルムの設計開発案件、これら2件が新たに販売開始となりました。また、自動車分野向けとした車載ディスプレイや、加飾フィルムの貼合せに使用する高耐久性の粘着剤の設計・開発を進めており、実機試作品でユーザー評価の段階まで進めることができています。② フィルムタック分野での取組み合成紙タック紙の品揃え拡充のため、幅広い被着体に対し必要に応じて剥がすことが可能な機能を持たせた、再剥離系粘着剤(再剥離超強粘)の開発を完了させ、販売を開始しました。③ 新規分野での取組み従前の粘着剤のコーティングではなく、フィルムに受容層(溶剤系の樹脂)をコーティングする新規分野としての案件として取り組んだ昇華型染料受容層コート付きカード原紙は、設計に目処がつき、現在実機試作品でエンドユーザーの評価を受けている段階であり、2019年10月販売開始を計画しています。 紙・板紙事業に係る研究開発費は、934百万円です。 (2) ホーム&パーソナルケア事業中期事業計画での売上及び収益の目標達成を目指し、国内・海外含め売上拡大が期待されるホーム&パーソナルケア事業において、ユーザーニーズの変化に対応した新商品開発と既存商品の改良に主眼を置き、付加価値商品の売上比率を増やすべく開発を進めています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。① 衛生用紙での取組みトイレットティシューでは、当社が新たに開拓したプレミアムトイレットティシュー市場を更に拡大するため、既存商品「エリエール 消臭+(プラス)トイレットティシュー」の改良と併せ、新たな香りを追加した3アイテムを追加し、合計6アイテムを開発し発売しました。また、プレミアムティシュー市場では、「コットンフィールティシュー」の柔らかさを更にアップするリニューアルを行い、風邪や花粉で肌ケア用品を求めるターゲットに、ローションタイプティシュー以外の選択肢となる品揃えでトライアルを喚起します。② ベビー用紙おむつでの取組みベビー用紙おむつでは、商品を使う入口となる、生まれて直ぐの赤ちゃん用3S・新生児・Sサイズを、スピード通気で肌が赤くなりにくく、柔軟にフィットしてモレにくい紙おむつに改良しました。また、BIGサイズより大きいサイズの商品を、スピード吸収でモレにくく、摩擦低減で肌に優しい紙おむつに改良し、生まれてからおむつを卒業するまでの全てのサイズで肌に優しく、モレにくい紙おむつとしました。③ 大人用紙おむつでの取組み大人用紙おむつでは、従来の糸ゴムではなく伸縮フィルム形状の「プレミアム伸び・ワザ素材」を使用した「アテント 超うす型パンツ・下着爽快プラス」(6アイテム)と、パンツ市場最高の吸収量を持つ「アテント 夜1枚安心パンツ」(2アイテム)を新発売しました。更に、薄型パンツを併用する人が抵抗なく使え るパッド「アテント 紙パンツ尿とりパッドすっきりスリム 2回吸収」と、吸収性・ズレにくさで安心感を追求した「アテント 紙パンツ用尿とりパッド ぴったり超安心」(5アイテム)をリニューアル発売しました。④ ウェットワイプでの取組みウェットワイプでは、お子様にも安心して使える「除菌できる」シリーズに、ノンアルコールタイプ(3アイテム)を新発売しました。また、「キレキラ!ワイパー」シリーズに、「キレキラ!ワイパー徹底キレイ ふわっと香るスイートローズの香り」を追加発売しました。⑤ フェミニンケア用品での取組みフェミニンケア用品では、次世代をつくる10代後半から20代前半を対象にした、わずか2mmの超スリムで5時間もサラサラの「エリス コンパクトガード」(6アイテム)を開発し、新発売しました。ホーム&パーソナルケア事業に係る研究開発費は、1,761百万円です。 (3) セルロースナノファイバー(CNF)セルロースナノファイバー(以下、「CNF」という。)は、紙やパルプにはない特異的な性質を活かして、多種多様な用途への展開が期待されています。また、植物バイオマスから取り出した天然由来の繊維であり、製紙事業で培った当社独自の技術を活かしながら、CNFの製造とその利活用を見出すことで低炭素社会の実現にも貢献できるよう研究開発を進めています。CNFの事業化には、安価なCNF製造法の開発、ユーザー要望の品質改善、メーカーと垂直連携した用途開発が課題となっています。当社は、既存のCNF水分散液、乾燥体、シート成形体の開発・生産性向上を進めると共に、化粧品用途・塗料・フィルム加工を意識した高透明度品の開発と複合樹脂用途での既存成形設備・技術で容易に扱えるセルロース複合樹脂ペレットのサンプル提供を開始しました。また、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」事業において、当社の「省エネルギー型ナノセルロースの製造プロセスの開発」が「優良事業」の評価を受けました。今後、事業化に向けて推進します。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。① 高透明度のCNF製造技術の開発に成功(2018年9月)繊維幅3~4ナノメートルまで容易に微細化でき、高透明度のCNFを製造できる「亜リン酸エステル化法」の開発に成功しました。透明性に対するニーズに応えられるよう、新たに高透明度のCNF「ELLEX-☆(エレックススター)」を加えたサンプルラインナップとし、用途開発を加速しています。② セルロース複合樹脂ペレットのサンプル提供開始(2018年11月)CNFの軽くて強い特性を活かして樹脂との複合化開発を進める中で、樹脂補強では、粗く解したセルロース繊維を用いても樹脂の力学物性を向上できる技術の開発に成功しました。セルロース繊維とポリプロピレン樹脂を複合化した「セルロース複合樹脂ペレット」のサンプルを提供開始し、事業化に向けた取組みをさらに強化しています。
FY2018|2,634 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、ユーザーニーズの変化に対応した商品の開発・改良に主眼を置き、高付加価値品の商品化、複合商品等、新規分野の開発及び薬品や新素材の研究開発を進めています。当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は3,280百万円であり、紙・板紙事業及びホーム&パーソナルケア事業における研究開発活動の状況は、以下のとおりです。 (1) 紙・板紙事業以下の項目を研究開発の主要課題と位置付け、商品開発に取り組んでいます。生産本部の技術開発部門を技術開発部への統合後、需要構造が変化していく中で、生産技術の向上、特殊紙の新商品開発強化を図るとともに、品質向上による重点拡販品種の拡販をユーザー視点で進めています。新たに当社グループとなったダイオーペーパープロダクツ株式会社(旧会社名 日清紡ペーパープロダクツ株式会社)の洋紙部門とも技術情報の共有、新商品開発の一体運営を行うことでグループとしての技術力の向上、特殊紙化を進めています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。紙・板紙事業では競合他社との差別化を図るために新聞用紙を含めた印刷用紙での嵩高、軽量化の生産技術確立と需要に応じた生産設備のシフトを進めています。高付加価値化については、情報用紙分野でのインクジェット対応商品の拡充、包装用紙・板紙では機能性を付加した原紙の開発を進めてきました。また、自社商品のFSC認証紙化を関係会社を含めた各工場で進めています。関係会社を中心とした特殊紙の開発については、耐水・耐油といった機能を有した特殊紙の開発、キャリアテープ・工程合紙に代表される工程紙の拡販を進めてきました。紙・板紙事業に係る研究開発費は、1,167百万円です。 (2) ホーム&パーソナルケア事業以下の項目を研究開発の主要課題と位置付け、商品開発に取り組んでいます。国内・海外含め売上拡大が期待されるホーム&パーソナルケア事業において、ユーザーニーズの変化に対応した商品の開発・改良に主眼を置き、付加価値品の売上比率を高めるべく開発を進めています。国内・海外の市場変化に素早く対応できるよう、開発部門の東京本社統合後、各カテゴリーの開発ブランド・マネジメント部門の中に、国内向けの商品開発だけでなく海外向けの商品開発にも関わる人員を配置し、国内・海外の意思決定も含め、効率的な見直しがタイムリーに且つスピーディーに実施可能な体制としました。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。衛生用紙のトイレットでは、中国での専売商品を開発し、中国で急速に拡大する衛生用途の水に流せるタイプでユーザーが求める柔らかさと紙質を備えたプレミアムトイレットロールを開発し、新発売しました。ベビー用紙おむつでは、トルコ向けにプレミアム商品「GOO.N Premium Soft」とスタンダード商品「GOO.N Mutlu Bebek」を開発し、新発売しました。国内では、季節にあわせた水遊び用「GOO.N スイミングパンツ」を開発し、ユーザーの要望にあわせた多枚数(12枚入)を含め、リニューアル販売しました。大人用紙おむつでは、下着らしい見た目を付加し、身体に優しくフィットするプレミアム伸び・ワザ素材を開発し、「アテント うす型パンツ下着安心プラス」を新発売しました。さらに、1日中紙パンツの中に装着していても安心・快適に過ごせるパッドとして、「アテント 紙パンツにつける尿とりパッド4回吸収/6回吸収」をリニューアル発売しました。ウエット商品では、薬液処方の技術を応用し、すすぎがいらない洗浄液として、洗浄・保湿・肌保護の3つの機能が同時に可能で、肌を健やかに保つ「アテント Sケア すすぎがいらない洗浄液」を開発し、新発売しました。フェミニンケア用品では、タイでスタートさせたベビー用紙おむつとあわせた商品の複合事業化として、生理用ナプキンのタイ専用商品3シリーズ「elis Fairy Wings」「elis Sensitive Care」「elis Extra Slim」を開発し、新発売しました。ホーム&パーソナルケア事業に係る研究開発費は、2,039百万円です。 (3) セルロースナノファイバー(CNF)以下の項目を研究開発の主要課題と位置付け、商品開発に取り組んでいます。当社グループが保有する木質バイオマスから紙の原料となるセルロース類を取り出す生産技術や、木質資源の調達チャネル等を活かし、環境にやさしい再生可能な木質バイオマスを使ったセルロースナノファイバー(以下、「CNF」という。)事業を、新たな柱となる新規事業として研究開発を進めています。CNFの事業化には、品質、用途開発とともに経済合理性に見合う製造プロセスの確立が課題となっています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。当社は、革新的先端材料として注目を浴びているCNFについて、これまでの研究開発成果を基盤として、① 水分散体パイロット設備(生産能力:年間100t)、2016年4月に稼働② 成形体(CNF高配合のシート)のサンプル供給、2017年8月開始③ 乾燥体のパイロット設備(生産能力:年間約10t)、2018年1月サンプル提供開始により、「水分散体」「成形体」「乾燥体」の3つの形態を「ELLEX(エレックス)」として、サンプル供給を進めてきました。2017年4月に世界初CNF配合トイレクリーナー「キレキラ!トイレクリーナー1枚で徹底おそうじシート」を発売し、さらに、10月にリニューアルし、トイレクリーナー「キレキラ!」全品にCNFを配合して、販売を拡大しています。実用事例がまだ少ないCNFをいち早く採用した着眼点と先進性が評価され、2018年1月には「2017年日経優秀製品・サービス賞 優秀賞 日経MJ賞」を受賞しました。さらに、コンクリートへのCNFの配合によりひび割れ低減効果を確認し、その他のCNF配合の効果を活かしたコンクリート材料の数年後の実用化を目指して、国内ではまだ事例が少ない本格的な研究開発の取組みを開始しています。今後、研究開発を加速化して、共同開発先との研究開発も含め、自動車部材、家電筐体など樹脂やゴム等との複合材料、増粘剤用途、成形体の応用展開、紙・日用品製品への展開など事業化に向けて進めていきます。
FY2017|1,950 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、ユーザーニーズの変化に対応した商品の開発・改良に主眼を置き、高付加価値品の商品化、複合商品等、新規分野の開発及び薬品や新素材の研究開発を進めています。当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は2,902百万円であり、紙・板紙事業及びホーム&パーソナルケア事業における研究開発活動の状況は、以下のとおりです。 (1) 紙・板紙事業以下の項目を研究開発の主要課題と位置付け、商品開発に取り組んでいます。平成25年4月に生産本部の技術開発部門を技術開発部への統合した後、これまでの基礎技術研究の強化、新商品開発強化を図るとともに、品質向上を進めることでの重点品種の拡販をユーザー視点で進めています。さらに、将来の紙パルプ市況を見越して、セルロースナノファイバー等の新素材・新規機能材の開発を新規事業として研究を進めて事業化を推進しています。 当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。印刷・情報用紙、出版用紙、包装用紙について、他社との差別化を図るために嵩高、薄物、環境などの生産技術確立と需要に応じた生産マシンのシフトを進めています。実績として情報用紙はインクジェット対応商品の拡充、高白色を特徴としたPPC用紙の品揃え強化、印刷用紙はA2マットコート紙を中心に品質リニューアルを進めてきました。 段ボール原紙、包装用紙は需要が見込まれるFSC認証紙化を各工場で進めており、機能材の開発としては包材需要が見込める耐油性を持った機能紙の開発を行いました。新規事業はセルロースナノファイバーの研究開発を進め、平成28年2月には三島工場内でのパイロットプラント設備を稼働させ、サンプル提供を進めるとともに、高配合成型体の開発、人工骨用途での応用、トイレクリーナー商品への配合といった事業化を進めました。なお、平成29年4月よりセルロースナノファイバーを主体にした新規事業は「新素材研究開発室」として組織変更して、さらに事業化へのスピードを上げます。紙・板紙事業に係る研究開発費は、1,294百万円です。 (2) ホーム&パーソナルケア事業以下の項目を研究開発の主要課題と位置付け、商品開発に取り組んでいます。国内・海外含め売上拡大が期待されるホーム&パーソナルケア事業において、ユーザーニーズの変化に対応した商品の開発・改良に主眼を置き、付加価値品の売上比率を高めるべく開発を進めています。国内・海外の市場変化に、これまで以上に素早く対応できるよう、従来、各カテゴリーに関係する工場に分散していた開発部門を東京本社に全て統合する組織体制の見直しを行いました。これにより、東京、栃木、静岡、愛媛2ヵ所の計5ヵ所に分散していた組織を1本化し、海外の開発への関わりを含めた業務の見直しや人員の配置、意思決定も含め効率的な見直しがタイムリーに且つスピーディーに実施可能な体制としました。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。衛生用紙のペーパーハンドタオルでは、幼児の食中毒や感染症を嫌う母親の要望を受け、家庭内の二次感染を防ぎ、手洗い清潔習慣を促進する商品を開発し、「Plus+キレイペーパーハンドタオル」を新発売しました。ベビー用紙おむつでは、マシュマロのようにやわらかい素材を開発し、赤ちゃんの敏感肌をやさしく包む付加価値品として、「GOO.N はじめての肌着マシュマロ仕立て」を新発売しました。大人用紙おむつでは、足周りのモレを気にするユーザーに、足周りをすっぽり覆う一分丈の安心形状のパンツ式おむつを開発し、「アテント さらさらパンツうす型足周りガード」を新発売しました。さらに、寝たきりを防ぎ、起き上がる際の腹圧の苦しさを軽減する新機能を開発し、「アテント 背モレ・横モレも防ぐうす型下着感覚テープ式」を新発売しました。フェミニンケア用品では、肌へのやさしさを当社従来品と比べて、172%向上させた凸凹表面材の開発により、ベタッと感の低減を求めた「elis Megami 素肌のきもち」をリニューアル発売しました。ウエットワイプでは、売上が伸長しているトイレクリーナーにおいて、セルロースナノファイバーを世界で初めて配合した商品を開発し、「キレキラ! 目に見えない汚れまで徹底トイレおそうじシートナノEX」を新発売しました。また、たっぷり大容量で、家庭内や外出時の様々な場面で使用できる商品を開発し、「i:na(イーナ)いつでも使えるウエットティシュー」として「純水99%」、「除菌(ノンアルコール)」、「除菌(アルコール配合)」の3タイプを新発売しました。ホーム&パーソナルケア事業に係る研究開発費は、1,523百万円です。
FY2016|1,657 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、ユーザーニーズの変化に対応した商品の開発・改良に主眼を置き、高付加価値品の商品化、複合商品等、新規分野の開発及び薬品や新素材の研究開発を進めています。当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は2,791百万円であり、紙・板紙事業及びホーム&パーソナルケア事業における研究開発活動の状況は、以下のとおりです。 (1) 紙・板紙事業以下の項目を研究開発の主要課題と位置付け、商品開発に取り組んでいます。平成25年4月に生産本部の技術開発部門を技術開発部へ統合した後、これまでの基礎技術研究の強化、新商品開発強化を図るとともに、コスト低減・品質向上強化を紙・板紙生産グループ全体への水平展開を図っています。さらに、将来の紙パルプ市況に鑑みて、セルロースナノファイバー等の新素材・新規機能材の開発を促進しています。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。洋紙は、印刷・情報用紙、出版用紙、包装用紙について、他社との差別化を図るために嵩高、薄物、環境等のテーマや新技術への対応商品の開発をテーマとしています。実績として情報用紙はインクジェット対応商品の拡充、高白色を特徴としたPPC用紙の品揃え強化、印刷用紙はA2コート紙を中心に品質リニューアルを進めてきました。機能材はコンビニエンスストア等において包材需要が見込める耐水耐油紙や色画用紙の新色追加等の付加価値を向上する商品開発を進めました。また、通気性を持たせた食品包装用途のヒートシール紙、香り付きフレグランスシート、工程用保護フィルムシートの開発を行いました。新規事業はセルロースナノファイバーの研究開発を進め、平成28年4月には三島工場内でのパイロットプラント設備を稼働させ、パイロットプラント規模での生産技術確立、用途開発を進めています。紙・板紙事業に係る研究開発費は、1,336百万円です。 (2) ホーム&パーソナルケア事業以下の項目を研究開発の主要課題と位置付け、商品開発に取り組んでいます。衛生用紙、大人用紙おむつ、ベビー用紙おむつ、フェミニンケア用品、ウェットワイプの国内市場においては、顧客ニーズを掴む商品開発と新技術開発を推し進めることで、商品開発の底上げを行います。また、海外市場においては、これまでに培ってきたブランド力・技術力を活かし、現地ニーズや使用実態に合わせた商品開発を進め、収益力向上を図っていきます。当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。衛生用紙のティシューペーパーでは、主力商品「エリエールティシュー」を2種類の柔軟剤によりきめ細やかな滑らかさで、鼻が赤くなりにくい商品にリニューアル上市し、東北大学との共同研究で、業界初の新たな評価の指標「肌への摩擦指数」を開発し、その新しい知見を品質改良に活かしました。また、トイレットペーパーでは便臭にも効果がある新香料を採用した「消臭+トイレット」をリニューアル上市しました。大人用紙おむつでは、はいている事を忘れるくらいのはき心地を実現した超うす型パンツタイプの「アテントスポーツパンツ」の開発により、おむつへの抵抗感を無くし、紙おむつに新しい市場と世界感が出せるようにしました。ベビー用紙おむつ「GOO.N」では、ベビー用と大人用の中間サイズとして展開する「スーパーBIG」の全シリーズ(テープ式、パンツ式、パッド式)をリニューアルし、足回りのギャザーを改善して、さらにもれにくいおむつへ進化させました。軽失禁商品では、天然コットン100%の表面材を採用した「ナチュラ さら肌さらりコットン100%」を新登場させることで、様々な軽失禁症状に対応できるようにしました。ウェットワイプでは、今までの当社品に比べ、3倍の破れにくい厚手で丈夫なシートを新開発し、1枚でトイレを丸ごと掃除できるトイレクリーナー「キレキラ!」を新発売しました。ホーム&パーソナルケア事業に係る研究開発費は、1,317百万円です。