TSIホールディングス(3608)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
各カードをクリックすると、過去22年の時系列ページへ遷移します(→マーク付き)
株価推移
チャート上をドラッグすると区間の騰落率を表示(ダブルクリックで解除)。
10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2016 | 1,591 | 25 | 37 | 34 | 3.2 | 33.9 | — | 72.5 |
| FY2017 | 1,555 | 22 | 32 | -39 | 2.9 | 31.5 | 17.5 | 64.2 |
| FY2018 | 1,650 | 23 | -2 | -50 | -0.2 | -2.1 | 17.5 | 54.9 |
| FY2019 | 1,701 | 1 | 22 | 159 | 2.3 | 23.4 | 17.5 | 59.2 |
| FY2020 | 1,341 | -118 | 39 | 307 | 4.0 | 42.6 | 17.5 | 62.6 |
| FY2021 | 1,404 | 44 | 10 | -26 | 1.1 | 11.3 | 0.0 | 69.2 |
| FY2022 | 1,545 | 23 | 31 | 12 | 3.1 | 35.2 | 5.0 | 72.7 |
| FY2023 | 1,554 | 18 | 48 | 30 | 5.0 | 60.0 | 10.0 | 72.7 |
| FY2024 | 1,566 | 16 | 152 | 340 | 14.1 | 210.0 | 15.0 | 76.4 |
| FY2025 | 1,671 | 43 | 38 | -351 | 3.8 | 60.5 | 65.0 | 57.0 |
バフェット流モート診断
総合スコア:6/25 主要モート:効率規模 持続性:判定中
TSIホールディングスは複数のファッションブランドを保有しているが、特定の強力なブランドによる独占的な地位や特許による優位性は限定的。ブランドポートフォリオの多様化は一定の無形資産となりうるが、競争の激しいアパレル業界において、持続的な強力なブランド価値の維持は容易ではない。
アパレル製品は顧客の嗜好やトレンドに大きく依存するため、特定のブランドや店舗へのスイッチング・コストは低い。顧客は価格、デザイン、利便性などにより容易に競合ブランドへ移行する可能性がある。ロイヤリティプログラム等で囲い込みを図っている可能性はあるが、その効果は限定的と推測される。
ファッションブランドビジネスは、ユーザーが増えることで価値が増すネットワーク効果は基本的に働かない。ブランドの認知度や人気は個々の顧客体験やマーケティングに依存する。
SPA(製造小売業)モデルを採用し、企画から製造、販売まで一貫して行うことで、中間マージンの削減や在庫管理の効率化を図っている可能性がある。しかし、グローバルなサプライチェーンにおけるコスト競争力や、規模の経済による圧倒的なコスト優位性は、競合他社と比較して際立っているとは言えない。
TSIホールディングスは、複数のブランドと多数の店舗網を持つことで、一定の規模の経済を享受していると考えられる。特に、複数のブランドを傘下に持つことで、マーケティング、物流、店舗開発などの分野で効率化を図り、業界内での一定の地位を確立している。しかし、業界全体で見ると、ユニクロのようなグローバルな巨大企業と比較すると、規模の優位性は限定的である。
競合との比較優位
強気シナリオ
既存ブランドの再成長と新規ブランドの成功による売上・利益率の向上
デジタル戦略(EC強化、OMO推進)の成功による顧客接点の拡大と効率化
コスト構造改革の進展による収益性の改善
弱気シナリオ(モート侵食)
トレンドの変化への対応遅れによる主力ブランドの陳腐化
EC競争の激化と実店舗の不振による売上・利益の減少
原材料費や人件費の高騰によるコスト圧迫
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
この投資が失敗するには、TSIホールディングスが保有するブランドポートフォリオの価値が、市場のトレンドや消費者の嗜好の変化に追いつけず、急速に低下することが必要である。具体的には、主要ブランドの魅力が失われ、新規ブランドの育成も失敗し、EC化の波にも乗り遅れてしまうシナリオが考えられる。また、競合他社がより効果的なデジタル戦略やコスト競争力を発揮し、TSIホールディングスの規模の経済やブランド力を凌駕するような状況も、この投資の失敗を招く要因となるだろう。さらに、サプライチェーンの混乱や原材料価格の高騰が、同社の収益性を著しく悪化させることも考えられる。
5年後のモート予測
デジタル戦略とブランドポートフォリオの再構築が奏功し、既存事業の収益性を改善。新規成長分野への投資も進み、売上・利益ともに堅調に成長する。
既存事業の安定性を維持しつつ、緩やかな成長を目指す。EC化への対応は進むが、競争激化により大幅な収益改善は限定的となる。
トレンドへの対応遅れや競争激化により、既存ブランドの競争力が低下。EC事業も伸び悩み、売上・利益ともに減少傾向が続く。
グレアム防衛的投資家 7基準
| 1. 適切な企業規模 | 時価総額 746億 | |
| 2. 健全な財務 | 自己資本比率 57.0% | |
| 3. 利益の安定性 | 9年連続黒字 | |
| 4. 配当の継続性 | 5年連続配当 | |
| 5. 利益成長 | EPS 3年成長 19.8% | |
| 6. 適度なPER | PER 19.7倍 | |
| 7. 適度なPBR | PBR 0.70倍 |
合格数:4/7 部分的合格