有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,953 文字
3 【事業等のリスク】大規模自然災害の増加、軍事侵攻や経済安全保障といった地政学リスクの高まりなど、事業運営にあたっての不確実性は増しております。当社グループは、以下(1)項に記載のとおり急激に顕在化するリスクや危機発生時に迅速に対応するための体制を構築し、専任組織によって平時のリスクマネジメントと有事(危機発生時)の即応を統括管理しておりますが、リスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等での記載事項に関して、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下(3) (4)項に記載のとおりです。これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1) 当社グループにおけるリスクマネジメント体制、活動当社グループでは、周辺環境の変化により急激に顕在化するリスクへの対応や、危機発生時に迅速に対応するため、専任組織を設置し、取締役会及びトップマネジメントと緊密に意思疎通を行い、経営戦略の一環としてリスクマネジメントを推進しております。リスクマネジメント推進のための審議・協議・情報共有機関としては、総務・法務・リスクマネジメント部門長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を設置しております(図1)。リスクマネジメント委員会における審議・協議内容については、取締役会に定期的に報告しているほか、重要かつ緊急の案件については、発生した都度もれなく報告しております。また、リスクマネジメント委員会の下部組織として海外危機管理委員会、現地危機管理委員会を設置し、平時の社員の海外渡航管理や海外リスク情報収集を行っております。当社グループでは、平時のリスク管理と有事の即応を統括してリスクマネジメントと定義しております。平時のリスク管理は、後述する「東レグループ優先対応リスク(以下「優先対応リスク」という。)」及び「特定リスク」を管理するPDCAサイクルを構築し、活動しております(図2)。 「優先対応リスク」は、定期的に(3年に1度)網羅的に洗い出したリスクを評価し、潜在リスク度(発生確率×影響度)の高いものから設定され、各リスクの推進責任部署が重点的にリスク低減を図ります。「特定リスク」は、専任部署が国内外のリスク動向を定常的に注視し、調査・分析を行い、経営に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクを検出、評価し、トップマネジメントと協議の上設定します。「特定リスク」は短期で惹起したリスクへの対応が可能で、3年を1期としている「優先対応リスク」と補完関係にあります。また、有事においては、社内規程に則り、危機のレベルに応じて即応体制を立ち上げ、対応しております。 (2) リスクの洗い出し・評価2022年に第6期となる「優先対応リスク」の洗い出し・評価を実施しました。第6期は、当社グループ全体を対象に、2023~2025年度の中期経営課題達成を阻害するリスクの洗い出し・評価を主目的とし、以下のプロセスで実施しました。 ① 当社グループを取り巻くリスク(「経営環境」「災害」「業務」「E(環境)」「S(社会)」「G(ガバナンス)」の区分で網羅的に整理した118項目のリスク(図3))を対象に、当社の機能部署や、国内外関係会社におけるリスクの切迫状況や具体的な懸念の状況を把握するためのアンケート調査を実施。② アンケート調査で得られた情報を集約・分析の上、リスク関係部署及び経営層を対象にリスク認識・課題や対処についてディスカッションを実施。③ アンケートの分析、ディスカッションで得られた情報を総合し、「優先対応リスク案」を取りまとめ、リスクマネジメント委員会で審議・決定。各事業本部においてもそれぞれ対処すべきリスクを設定。 (3) 優先対応リスク第6期(2023-2025年度)優先対応リスクとして、下記2テーマを推進しております。戦争危険を踏まえた危機対応リスクリスク概要海外の当社グループ所在地域において当地の治安悪化が常態化した場合、あるいは戦争・紛争が勃発した場合、以下のリスクが高まる可能性があります。・該当地域における従業員の日常生活や身の安全の確保困難・長期事業停止や事業撤退・重要資産(建物・装置・技術情報等)の接収・利用不能 など対応グローバルに事業展開している当社グループでは、かねてより海外危機管理委員会を設置し、同委員会と海外関係会社(国・地域代表及び各社社長)との連携の下、海外で発生する危機に対する予防的取り組み・危機発生時の対応体制の構築を推進してきました。しかしながら、2022年2月のウクライナ紛争の勃発を契機に、「戦争危険」を踏まえた体制・ルール等の見直しが必要との判断に至り、本テーマを「優先対応リスク」と位置付け対策を強化することとしました。総務・法務・リスクマネジメント部門リスクマネジメントグループを本リスク対策の推進責任部署と位置付け、各国・地域の現地危機管理委員会と連携し、当社グループ所在地で想定される危機対応のシナリオを整備するとともに、リスクが高い国・地域に関しては、有事発生時の対応計画を作成・周知・訓練しております。本取り組みを通じて、従業員の安全性確保並びに当地での事業継続の判断・行動を迅速化することにより、リスクの低減を図ります。製品供給途絶リスクリスク概要原油価格動静等の市況面、資源保有国の政情等の地政学面、気候変動等の環境面や人権等の社会面の混乱に伴う、生産に必要な原材料・部材等の調達逼迫、取引先からのフォースマジュール条項の発動の顕在化により、以下のリスクが高まる可能性があります。・原燃料の調達困難を契機とした安定した数量・品質の製品供給困難・当社の製品供給途絶に伴う最終製品メーカーの事業継続困難・供給契約の債務不履行に伴う賠償責任の発生 など対応当社は社会生活上の必需品や、企業の事業戦略上の重要製品の製造に不可欠な素材を安定的に供給する社会的責任・使命を有しているという認識の下、事業継続計画の策定などを通じ、サプライチェーンの強化を推進してきました。一方、「リスク概要」に記載のとおり、グローバルサプライチェーンを取り巻く環境の急激な変化により、安定供給のための諸条件・前提が大きく変化していることを踏まえ、本テーマを「優先対応リスク」と位置付け対策を強化することとしました。購買・物流部門を中心とした推進体制で、サプライチェーンにおける脆弱性の情報整理を行い、原材料における複数購買化やレシピ変更などのリスク低減策を明確化、実行することにより、製品供給の継続性を強靭化しております。 (4) 主要なリスク(区分:「事業」「E(環境)」「S(社会)」「G(ガバナンス)」の順で掲載)優先対応リスクのほか、当社グループにおいて影響が大きいと評価している主要なリスクは以下のとおりです。これらには、前述のリスク洗い出しから影響が大きいと評価したリスク及び各事業本部で設定した対処すべきリスクも含まれており、全社委員会や専門部署、事業本部などが中心となってリスク低減対応を推進しております。製品の需要・市況の動向と事業計画に関わるリスク区分事業リスク概要当社グループは、多種多様な基礎素材製品を広範な産業及び地域に供給しており、世界的あるいは地域的な需給環境の変動や素材代替の進行、取引先の購買方針の変更等による当社グループの製品に対する需要減退などにより、以下のリスクが高まる可能性があります。・景気・市場変動・国内の人口減少による特定顧客・用途の大幅な需要変動並びに価格下落・新規企業の参入による当社の相対的な優位性低下・物価上昇圧力による消費マインド減退・取引先の与信リスク顕在化 など対応当社グループは、製品の需要や市況の変化に対応すべく、持続的に競争優位の製品確保に努めており、広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しております。また、事業拡大・競争力強化を目的として、事前に収益性や投資回収の可能性について様々な観点から十分な検討を行った上で、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携、事業買収等を行っております。各事業領域においても、中期経営課題“プロジェクト AP-G 2025”の達成に向けて、事業ポートフォリオの改善(事業拡大、新規参入、多用途化)、新たな販売チャネル開発、手戻りのない効率的な差別化商品の開発、サプライチェーン見直し、在庫適正化など、様々な課題を各事業が個別に設定、推進しております。グローバル事業展開に関わるリスク区分事業リスク概要当社グループは、アジア・欧州・米国をはじめ海外で広く事業を展開しておりますが、米中対立が長期化の様相を示しているように経済安全保障リスクは高まりを見せており、各地域において以下のようなリスクがあります。・不利な影響を及ぼす税制や関税の変更等、予期しない諸規制の設定・運用又は改廃・予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生 など対応当社グループでは、2021年に経済安全保障に関する専任チームを設置し、リスク対応を進めております。法務、購買・物流、マーケティング、技術など幅広いメンバーで構成し、米中を中心とする各国の情報収集・分析・周知、当社グループの事業活動(サプライチェーン、資金、研究開発、人事管理、データ管理等)の把握を行い、リスク回避・軽減のための仕組みづくり、リスクが顕在化した場合の機動的対処を行っております。為替相場の変動、金利の変動に関わるリスク区分事業リスク概要当社グループは、原材料等の調達を含む外国通貨建て取引を行っております。また、海外事業の現地通貨建て財務諸表の各項目は連結財務諸表作成のために円換算されます。事業資金においては主に金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーや社債の発行等により調達しております。これらには以下のようなリスクがあります。・為替相場の変動による財務諸表の各項目における円換算への影響・資金調達及び調達コストへの影響 など対応当社グループはグローバルに事業拠点を保有する強みを活かしながら、地産地消を推進するとともに、グローバルオペレーションを機動的に展開することで為替変動の影響を受けにくい経営体質の構築に努めております。また本社及び各国・地域代表や各地区財経チーフ・海外関係会社の駐在員などが常に最新の情報を把握・共有化するとともに、外貨建債権・債務に関して為替予約などのリスクヘッジを実施し、急激な為替レート変動にも対応可能な体制をとっております。また、将来の急激な金利上昇に備え、金利動向を注視し、最適な資金調達を実行していきます。 気候変動、水不足、資源の枯渇等の環境課題に関わるリスク区分E(環境)リスク概要環境課題に対する企業への要求や期待の高まりから、当社グループにおいて、以下のリスクが高まる可能性があります。・GHG削減や資源循環などへの対応の遅れによる競争力低下(環境負荷の低い素材への代替推進など)・石油化学産業へのレピュテーションの悪化による企業ブランド価値の低下・世界的なカーボンプライシング等の導入 など対応当社グループは、「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」の実現に向けた活動に取り組むため、サステナビリティイノベーション(SI)事業拡大、気候変動対策、サステナビリティ情報開示の各プロジェクトにおいて、気候変動対策や資源循環問題等に対する中長期的なロードマップや実行計画を策定、推進し、2030年の数値目標達成に向けた進捗管理を行っております。環境課題への対応を加速させるため、2025年4月にサステナブル経営推進室を新設しました。また、取締役会を補佐し、全社重要事項の協議機関である経営会議において、各プロジェクトの内容及びサステナビリティに関する重要な方針、議題を協議し、グループ横断的・機動的に気候変動関連リスクへの対策を推進しております。自然災害・事故災害に関わるリスク区分E(環境)リスク概要気候変動により台風や洪水等といった風水害の規模が大きくなるなど、自然災害へのリスクが高まっており、当社グループにおいても以下のようなリスクがあります。・突発的な災害や天災、感染症流行、不慮の事故等による製造設備等の損害や原材料等の供給不足・電力・物流をはじめとする社会インフラ機能の低下 など対応当社グループは、「安全・防災・環境保全」をあらゆる経営課題に優先しております。安全・防災・環境保全に関する検討・審議を行うための諮問会議である生産役員会が中心となり、生産活動の中断による損害を最小限に抑えるため、製造設備の定期的な防災点検及び設備保守、また安全活動を推進しております。また大規模地震や水災などに関して、従業員・地域社会への安全対策、事業継続のガイドラインを定め、対策を推進しております。人材戦略リスク区分S(社会)リスク概要働き方や就労観の多様化、労働力人口の減少、長寿・高齢化の加速など、人材戦略に関わる環境は変化しており、当社グループにおいても、以下のようなリスクがあります。・生産継続・事業拡大を支える人材の不足・人材採用競争激化、賃金上昇によるコスト増加・キーマン不足による技術・ノウハウ継承の途絶 など対応当社グループは創業以来、「企業は人なり」の考えを基本に、社会経済情勢や経営環境の変化に対応しながら様々な施策を講じてきましたが、昨今の人材戦略に関わる環境の複雑化を背景に、中期経営課題“プロジェクト AP-G 2025”において「『人を基本とする経営』の深化」を基本戦略の一つに掲げ、人事勤労部門やコーポレートコミュニケーション部門を中心に、各事業、各国・地域と連携して、人を育てる企業文化の継承と発展、個のキャリア形成の充実と働きがいの向上に努めております。多様な人材の確保・登用、自律的なキャリア形成やスキル習得の支援による人材育成、現場の声を尊重する組織風土の醸成などを通じた働きがいと働きやすさの実現により、当社グループの人材基盤を強化します。コンプライアンスに関わるリスク区分G(ガバナンス)リスク概要当社グループは、事業活動を行っている各国及び地域において、環境、商取引、労務、知的財産権、租税、為替、独占禁止法や不正競争防止法等の各種関係法令、投資に関する許認可や輸出入規制の適用を受けており、以下のようなリスクがあります。・新たな環境規制や環境税の導入、法人税率の変動等これらの法令の改変、各種法令での違反判定・競争当局による行政処分、税務当局による更正通知・従業員によるデータ偽装などのコンプライアンス違反・財務報告に係る内部統制の不備・知的財産権、製造物責任、環境、労務等の法令違反に基づく訴訟 など対応全社委員会である倫理・コンプライアンス委員会を中心に、動機・機会・正当化の観点でのリスク抑止、不祥事を起こさせない組織風土づくり、内部通報制度やAIツール活用などを促進し、当社グループ全体の倫理・コンプライアンス活動の深化及びコンプライアンス意識の徹底を図ります。また、当社グループは内部統制システムの整備・維持を図り、国内外関係会社の現場力強化を通じて、内部統制のさらなる充実化を図ります。 情報セキュリティ、サイバー攻撃に関わるリスク区分G(ガバナンス)リスク概要重要技術情報や営業機密を巡っては、悪意のある社内外の者により盗取される事件が巷では継続的に発生しており、情報の取り扱いを巡る問題も複雑化(GDPR、米中対立による情報保護法規制の適用、経済安全保障関連など)していることから、当社グループにおいても以下のようなリスクがあります。・不正侵入、情報の改ざん・盗用・破壊、システムの利用妨害・高度化を続けるサイバー攻撃による事業運営の停止・故意・過失を問わない社外への機密情報流出 など対応当社グループが事業活動を行う上で、情報システム及び情報ネットワークは欠くことのできない基盤であり、構築・運用にあたってはこれまでも十分なセキュリティの確保に努めておりますが、2022年に当社グループ会社を一元的に管理する東レグループ情報セキュリティ推進委員会を設置し、各社個別最適からグループ全体最適を行う体制に変更しました。当該委員会の統括・管理の下で、「東レグループ情報セキュリティ基本方針」を定めるとともに、当社グループ全体のリスク状況と世間動向を把握し、グループ共通のセキュリティ管理基準の策定・実施状況フォロー、定期的なセキュリティ診断及びモニタリングを通じて、当社グループ全体での情報セキュリティの維持向上を図っております。
FY2024|6,958 文字
3 【事業等のリスク】大規模自然災害の増加、軍事侵攻や経済安全保障といった地政学リスクの高まりなど、事業運営にあたっての不確実性は増しております。当社グループは、以下(1)項に記載のとおり急激に顕在化するリスクや危機発生時に迅速に対応するための体制を構築し、専任組織によって平時のリスクマネジメントと有事(危機発生時)の即応を統括管理しておりますが、リスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等での記載事項に関して、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下(3)(4)項に記載のとおりです。これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1) 当社グループにおけるリスクマネジメント体制、活動当社グループでは、周辺環境の変化により急激に顕在化するリスクへの対応や、危機発生時に迅速に対応するため、経営企画室内に専任組織を設置し、取締役会及びトップマネジメントと緊密に意思疎通を行い、経営戦略の一環としてリスクマネジメントを推進しております。リスクマネジメント推進のための審議・協議・情報共有機関としては、経営企画室長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を設置しております(図1)。リスクマネジメント委員会における審議・協議内容については、取締役会に定期的に報告しているほか、重要かつ緊急の案件については、発生した都度もれなく報告しております。また、リスクマネジメント委員会の下部組織として海外危機管理委員会、現地危機管理委員会を設置し、平時の社員の海外渡航管理や海外リスク情報収集を行っております。当社グループでは、平時のリスク管理と有事の即応を統括してリスクマネジメントと定義しております。平時のリスク管理は、後述する「東レグループ優先対応リスク(以下「優先対応リスク」という。)」及び「特定リスク」を管理するPDCAサイクルを構築し、活動しております(図2)。 「優先対応リスク」は、定期的に(3年に1度)網羅的に洗い出したリスクを評価し、潜在リスク度(発生確率×影響度)の高いものから設定され、各リスクの推進責任部署が重点的にリスク低減を図ります。「特定リスク」は、経営企画室内の専任部署が国内外のリスク動向を定常的に注視し、調査・分析を行い、経営に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクを検出、評価し、トップマネジメントと協議の上設定します。「特定リスク」は短期で惹起したリスクへの対応が可能で、3年を1期としている「優先対応リスク」と補完関係にあります。また、有事においては、社内規程に則り、危機のレベルに応じて即応体制を立ち上げ、対応しております。 (2) リスクの洗い出し・評価2022年に第6期となる「優先対応リスク」の洗い出し・評価を実施しました。第6期は、当社グループ全体を対象に、2023~2025年度の中期経営課題達成を阻害するリスクの洗い出し・評価を主目的とし、以下のプロセスで実施しました。 ① 当社グループを取り巻くリスク(「経営環境」「災害」「業務」「E(環境)」「S(社会)」「G(ガバナンス)」の区分で網羅的に整理した118項目のリスク(図3))を対象に、当社の機能部署や、国内外関係会社におけるリスクの切迫状況や具体的な懸念の状況を把握するためのアンケート調査を実施。② アンケート調査で得られた情報を集約・分析の上、リスク関係部署及び経営層を対象にリスク認識・課題や対処についてディスカッションを実施。③ アンケートの分析、ディスカッションで得られた情報を総合し、「優先対応リスク案」を取りまとめ、リスクマネジメント委員会で審議・決定。各事業本部においてもそれぞれ対処すべきリスクを設定。 (3) 優先対応リスク第6期(2023-2025年度)優先対応リスクとして、下記2テーマを推進しております。戦争危険を踏まえた危機対応リスクリスク概要海外の当社グループ所在地域において当地の治安悪化が常態化した場合、あるいは戦争・紛争が勃発した場合、以下のリスクが高まる可能性があります。・該当地域における従業員の日常生活や身の安全の確保困難・長期事業停止や事業撤退・重要資産(建物・装置・技術情報等)の接収・利用不能 など対応グローバルに事業展開している当社グループでは、かねてより海外危機管理委員会を設置し、同委員会と海外関係会社(国・地域代表及び各社社長)との連携の下、海外で発生する危機に対する予防的取り組み・危機発生時の対応体制の構築を推進してきました。しかしながら、2022年2月のウクライナ紛争の勃発を契機に、「戦争危険」を踏まえた体制・ルール等の見直しが必要との判断に至り、本テーマを「優先対応リスク」と位置付け対策を強化することとしました。今後は、経営企画室を本リスク対策の推進責任部署と位置付け、各国・地域の現地危機管理委員会と連携し、当社グループ所在地で想定される危機対応のシナリオを整備するとともに、リスクが高い国・地域に関しては、有事発生時の対応計画を作成・周知・訓練します。本取り組みを通じて、従業員の安全性確保並びに当地での事業継続の判断・行動を迅速化することにより、リスクの低減を図ります。 製品供給途絶リスクリスク概要原油価格動静等の市況面、資源保有国の政情等の地政学面、気候変動等の環境面や人権等の社会面の混乱に伴う、生産に必要な原材料・部材等の調達逼迫、取引先からのフォースマジュール条項の発動の顕在化により、以下のリスクが高まる可能性があります。・原燃料の調達困難を契機とした安定した数量・品質の製品供給困難・当社の製品供給途絶に伴う最終製品メーカーの事業継続困難・供給契約の債務不履行に伴う賠償責任の発生 など対応当社は社会生活上の必需品や、企業の事業戦略上の重要製品の製造に不可欠な素材を安定的に供給する社会的責任・使命を有しているという認識の下、事業継続計画の策定などを通じ、サプライチェーンの強化を推進してきました。一方、「リスク概要」に記載のとおり、グローバルサプライチェーンを取り巻く環境の急激な変化により、安定供給のための諸条件・前提が大きく変化していることを踏まえ、本テーマを「優先対応リスク」と位置付け対策を強化することとしました。今後は、購買・物流部門を中心とした推進体制で、サプライチェーンにおける脆弱性の情報整理を行い、原材料における複数購買化やレシピ変更などのリスク低減策を明確化、実行することにより、製品供給の継続性を強靭化します。 (4) 主要なリスク(区分:「事業」「E(環境)」「S(社会)」「G(ガバナンス)」の順で掲載)優先対応リスクのほか、当社グループにおいて影響が大きいと評価している主要なリスクは以下のとおりです。これらには、前述のリスク洗い出しから影響が大きいと評価したリスク及び各事業本部で設定した対処すべきリスクも含まれており、全社委員会や専門部署、事業本部などが中心となってリスク低減対応を推進しております。製品の需要・市況の動向と事業計画に関わるリスク区分事業リスク概要当社グループは、多種多様な基礎素材製品を広範な産業及び地域に供給しており、世界的あるいは地域的な需給環境の変動や素材代替の進行、取引先の購買方針の変更等による当社グループの製品に対する需要減退などにより、以下のリスクが高まる可能性があります。・景気・市場変動・国内の人口減少による特定顧客・用途の大幅な需要変動並びに価格下落・新規企業の参入による当社の相対的な優位性低下・物価上昇圧力による消費マインド減退・取引先の与信リスク顕在化 など対応当社グループは、製品の需要や市況の変化に対応すべく、持続的に競争優位の製品確保に努めており、広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しております。また、事業拡大・競争力強化を目的として、事前に収益性や投資回収の可能性について様々な観点から十分な検討を行った上で、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携、事業買収等を行っております。各事業領域においても、中期経営課題“プロジェクト AP-G 2025”の達成に向けて、事業ポートフォリオの改善(事業拡大、新規参入、多用途化)、新たな販売チャネル開発、手戻りのない効率的な差別化商品の開発、サプライチェーン見直し、在庫適正化など、様々な課題を各事業が個別に設定、推進しております。グローバル事業展開に関わるリスク区分事業リスク概要当社グループは、アジア・欧州・米国をはじめ海外で広く事業を展開しておりますが、米中対立が長期化の様相を示しているように経済安全保障リスクは高まりを見せており、各地域において以下のようなリスクがあります。・不利な影響を及ぼす税制や関税の変更等、予期しない諸規制の設定・運用又は改廃・予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生 など対応当社グループでは、2021年に経済安全保障に関する専任チームを経営企画室に設置し、リスク対応を進めております。法務、購買・物流、マーケティング、技術など幅広いメンバーで構成し、米中を中心とする各国の情報収集・分析・周知、当社グループの事業活動(サプライチェーン、資金、研究開発、人事管理、データ管理等)の把握を行い、リスク回避・軽減のための仕組みづくり、リスクが顕在化した場合の機動的対処を行っております。 為替相場の変動、金利の変動に関わるリスク区分事業リスク概要当社グループは、原材料等の調達を含む外国通貨建て取引を行っております。また、海外事業の現地通貨建て財務諸表の各項目は連結財務諸表作成のために円換算されます。事業資金においては主に金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーや社債の発行等により調達しております。これらには以下のようなリスクがあります。・為替相場の変動による財務諸表の各項目における円換算への影響・資金調達及び調達コストへの影響 など対応当社グループはグローバルに事業拠点を保有する強みを活かしながら、地産地消を推進するとともに、グローバルオペレーションを機動的に展開することで為替変動の影響を受けにくい経営体質の構築に努めております。また本社及び各国・地域代表や各地区財経チーフ・海外関係会社の駐在員などが常に最新の情報を把握・共有化するとともに、外貨建債権・債務に関して為替予約などのリスクヘッジを実施し、急激な為替レート変動にも対応可能な体制をとっております。また、将来の急激な金利上昇に備え、金利動向を注視し、最適な資金調達を実行していきます。気候変動、水不足、資源の枯渇等の環境課題に関わるリスク区分E(環境)リスク概要世界的な気候変動対策への懸念や企業に対する期待の向上から、当社グループにおいて、以下のリスクが高まる可能性があります。・サステナビリティ対応の遅れによる競争力低下(環境負荷の低い素材への代替推進など)・石油化学産業へのレピュテーションの悪化による企業ブランド価値の低下・世界的なカーボンプライシング等の導入 など対応当社グループは、1990年代に地球環境委員会を設置するなど、気候変動、水不足、資源の枯渇など、様々な地球規模の課題へのソリューション提供に以前より取り組んでおります。「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」の実現に向けた活動に取り組むため、サステナビリティイノベーション(SI)事業拡大プロジェクトと気候変動対策プロジェクトを立ち上げて、気候変動対策や資源循環問題等に対する中長期的なロードマップや実行計画を策定、推進し、2030年の数値目標達成に向けた進捗管理を行っております。また、取締役会を補佐し、全社重要事項の協議機関である経営会議において、同プロジェクトの内容及びサステナビリティに関する重要な方針、議題を協議し、グループ横断的・機動的に気候変動関連リスクへの対策を推進しております。自然災害・事故災害に関わるリスク区分E(環境)リスク概要気候変動により台風や洪水等といった風水害の規模が大きくなるなど、自然災害へのリスクが高まっており、当社グループにおいても以下のようなリスクがあります。・突発的な災害や天災、感染症流行、不慮の事故等による製造設備等の損害や原材料等の供給不足・電力・物流をはじめとする社会インフラ機能の低下 など対応当社グループは、「安全・防災・環境保全」をあらゆる経営課題に優先しております。安全・防災・環境保全に関する検討・審議を行うための諮問会議である生産役員会が中心となり、生産活動の中断による損害を最小限に抑えるため、製造設備の定期的な防災点検及び設備保守、また安全活動を推進しております。また大規模地震や水災などに関して、従業員・地域社会への安全対策、事業継続のガイドラインを定め、対策を推進しております。 人材戦略リスク区分S(社会)リスク概要働き方や就労観の多様化、労働力人口の減少、長寿・高齢化の加速など、人材戦略に関わる環境は変化しており、当社グループにおいても、以下のようなリスクがあります。・生産継続・事業拡大を支える人材の不足・人材採用競争激化、賃金上昇によるコスト増加・キーマン不足による技術・ノウハウ継承の途絶 など対応当社グループは創業以来、「企業は人なり」の考えを基本に、社会経済情勢や経営環境の変化に対応しながら様々な施策を講じてきましたが、昨今の人材戦略に関わる環境の複雑化を背景に、中期経営課題“プロジェクト AP-G 2025”において「『人を基本とする経営』の深化」を基本戦略の一つに掲げ、人事勤労部門や総務・コミュニケーション部門を中心に、各事業、各国・地域と連携して、人を育てる企業文化の継承と発展、個のキャリア形成の充実と働きがいの向上に努めております。多様な人材の確保・登用、自律的なキャリア形成やスキル習得の支援による人材育成、現場の声を尊重する組織風土の醸成などを通じた働きがいと働きやすさの実現により、当社グループの人材基盤を強化します。コンプライアンスに関わるリスク区分G(ガバナンス)リスク概要当社グループは、事業活動を行っている各国及び地域において、環境、商取引、労務、知的財産権、租税、為替、独占禁止法や不正競争防止法等の各種関係法令、投資に関する許認可や輸出入規制の適用を受けており、以下のようなリスクがあります。・新たな環境規制や環境税の導入、法人税率の変動等これらの法令の改変、各種法令での違反判定・競争当局による行政処分、税務当局による更正通知・従業員によるデータ偽装などのコンプライアンス違反・財務報告に係る内部統制の不備・知的財産権、製造物責任、環境、労務等の法令違反に基づく訴訟 など対応全社委員会である倫理・コンプライアンス委員会を中心に、動機・機会・正当化の観点でのリスク抑止、不祥事を起こさせない組織風土づくり、内部通報制度やAIツール活用などを促進し、当社グループ全体の倫理・コンプライアンス活動の深化及びコンプライアンス意識の徹底を図ります。また、当社グループは内部統制システムの整備・維持を図り、国内外関係会社の現場力強化を通じて、内部統制のさらなる充実化を図ります。情報セキュリティ、サイバー攻撃に関わるリスク区分G(ガバナンス)リスク概要重要技術情報や営業機密を巡っては、悪意のある社内外の者により盗取される事件が巷では継続的に発生しており、情報の取り扱いを巡る問題も複雑化(GDPR、米中対立による情報保護法規制の適用、経済安全保障関連など)していることから、当社グループにおいても以下のようなリスクがあります。・不正侵入、情報の改ざん・盗用・破壊、システムの利用妨害・高度化を続けるサイバー攻撃による事業運営の停止・故意・過失を問わない社外への機密情報流出 など対応当社グループが事業活動を行う上で、情報システム及び情報ネットワークは欠くことのできない基盤であり、構築・運用にあたってはこれまでも十分なセキュリティの確保に努めておりますが、2022年に当社グループ会社を一元的に管理する東レグループ情報セキュリティ推進委員会を設置し、各社個別最適からグループ全体最適を行う体制に変更しました。当該委員会の統括・管理の下で、「東レグループ情報セキュリティ基本方針」を定めるとともに、当社グループ全体のリスク状況と世間動向を把握し、グループ共通のセキュリティ管理基準の策定・実施状況フォロー、定期的なセキュリティ診断及びモニタリングを通じて、当社グループ全体での情報セキュリティの維持向上を図っております。
FY2023|7,062 文字
3 【事業等のリスク】大規模自然災害の増加、軍事侵攻や経済安全保障といった地政学リスクの高まりなど、事業運営にあたっての不確実性は増しております。当社グループは、以下(1)項に記載のとおり急激に顕在化するリスクや危機発生時に迅速に対応するための体制を構築し、専任組織によって平時のリスクマネジメントと有事(危機発生時)の即応を統括管理しておりますが、リスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等での記載事項に関して、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下(3)(4)項に記載のとおりです。これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1) 当社グループにおけるリスクマネジメント体制、活動当社グループでは、周辺環境の変化により急激に顕在化するリスクへの対応や、危機発生時に迅速に対応するため、経営企画室内に専任組織を設置し、取締役会及びトップマネジメントと緊密に意思疎通を行い、経営戦略の一環としてリスクマネジメントを推進しております。リスクマネジメント推進のための審議・協議・情報共有機関としては、経営企画室長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を設置しております(図1)。リスクマネジメント委員会における審議・協議内容については、取締役会に定期的に報告しているほか、重要かつ緊急の案件については、発生した都度もれなく報告しております。また、リスクマネジメント委員会の下部組織として海外危機管理委員会、現地危機管理委員会を設置し、平時の社員の海外渡航管理や海外リスク情報収集を行っております。当社グループでは、平時のリスク管理と有事の即応を統括してリスクマネジメントと定義しております。平時のリスク管理は、後述する「東レグループ優先対応リスク(以下「優先対応リスク」という。)」及び「特定リスク」を管理するPDCAサイクルを構築し、活動しております(図2)。 「優先対応リスク」は、定期的に(3年に1度)網羅的に洗い出したリスクを評価し、潜在リスク度(発生確率×影響度)の高いものから設定され、各リスクの推進責任部署が重点的にリスク低減を図ります。「特定リスク」は、経営企画室内の専任部署が国内外のリスク動向を定常的に注視し、調査・分析を行い、経営に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクを検出、評価し、トップマネジメントと協議の上設定します。「特定リスク」は短期で惹起したリスクへの対応が可能で、3年を1期としている「優先対応リスク」と補完関係にあります。また、有事においては、社内規程に則り、危機のレベルに応じて即応体制を立ち上げ、対応しております。 (2) リスクの洗い出し・評価2022年に第6期となる「優先対応リスク」の洗い出し・評価を実施しました。第6期は、当社グループ全体を対象に、2023~2025年度の中期経営課題達成を阻害するリスクの洗い出し・評価を主目的とし、以下のプロセスで実施しました。 ① 当社グループを取り巻くリスク(「経営環境」「災害」「業務」「E(環境)」「S(社会)」「G(ガバナンス)」の区分で網羅的に整理した118項目のリスク(図3))を対象に、当社の機能部署や、国内外関係会社におけるリスクの切迫状況や具体的な懸念の状況を把握するためのアンケート調査を実施。② アンケート調査で得られた情報を集約・分析の上、リスク関係部署及び経営層を対象にリスク認識・課題や対処についてディスカッションを実施。③ アンケートの分析、ディスカッションで得られた情報を総合し、「優先対応リスク案」を取りまとめ、リスクマネジメント委員会で審議・決定。各事業本部においてもそれぞれ対処すべきリスクを設定。 (3) 優先対応リスク第6期(2023-2025年度)優先対応リスクとして、下記2テーマを推進しております。戦争危険を踏まえた危機対応リスクリスク概要海外の当社グループ所在地域において当地の治安悪化が常態化した場合、あるいは戦争・紛争が勃発した場合、以下のリスクが高まる可能性があります。・該当地域における従業員の日常生活や身の安全の確保困難・長期事業停止や事業撤退・重要資産(建物・装置・技術情報等)の接収・利用不能 など対応グローバルに事業展開している当社グループでは、かねてより海外危機管理委員会を設置し、同委員会と海外関係会社(国・地域代表及び各社社長)との連携の下、海外で発生する危機に対する予防的取り組み・危機発生時の対応体制の構築を推進してきました。しかしながら、2022年2月のウクライナ紛争の勃発を契機に、「戦争危険」を踏まえた体制・ルール等の見直しが必要との判断に至り、本テーマを「優先対応リスク」と位置付け対策を強化することとしました。今後は、経営企画室を本リスク対策の推進責任部署と位置付け、各国・地域の現地危機管理委員会と連携し、当社グループ所在地で想定される危機対応のシナリオを整備するとともに、リスクが高い国・地域に関しては、有事発生時の対応計画を作成・周知・訓練します。本取り組みを通じて、従業員の安全性確保並びに当地での事業継続の判断・行動を迅速化することにより、リスクの低減を図ります。製品供給途絶リスクリスク概要原油価格動静等の市況面、資源保有国の政情等の地政学面、気候変動等の環境面や人権等の社会面の混乱に伴う、生産に必要な原材料・部材等の調達逼迫、取引先からのフォースマジュール条項の発動の顕在化により、以下のリスクが高まる可能性があります。・原燃料の調達困難を契機とした安定した数量・品質の製品供給困難・当社の製品供給途絶に伴う最終製品メーカーの事業継続困難・供給契約の債務不履行に伴う賠償責任の発生 など対応当社は社会生活上の必需品や、企業の事業戦略上の重要製品の製造に不可欠な素材を安定的に供給する社会的責任・使命を有しているという認識の下、事業継続計画の策定などを通じ、サプライチェーンの強化を推進してきました。一方、「リスク概要」に記載のとおり、グローバルサプライチェーンを取り巻く環境の急激な変化により、安定供給のための諸条件・前提が大きく変化していることを踏まえ、本テーマを「優先対応リスク」と位置付け対策を強化することとしました。今後は、購買・物流部門を中心とした推進体制で、サプライチェーンにおける脆弱性の情報整理を行い、原材料における複数購買化やレシピ変更などのリスク低減策を明確化、実行することにより、製品供給の継続性を強靭化します。 (4) 主要なリスク(区分:「事業」「E(環境)」「S(社会)」「G(ガバナンス)」の順で掲載)優先対応リスクのほか、当社グループにおいて影響が大きいと評価している主要なリスクは以下のとおりです。これらには、前述のリスク洗い出しから影響が大きいと評価したリスク及び各事業本部で設定した対処すべきリスクも含まれており、全社委員会や専門部署、事業本部が中心となってリスク低減対応を推進しております。製品の需要・市況の動向と事業計画に関わるリスク区分事業リスク概要当社グループは、多種多様な基礎素材製品を広範な産業及び地域に供給しており、世界的あるいは地域的な需給環境の変動や素材代替の進行、取引先の購買方針の変更等による当社グループの製品に対する需要減退などにより、以下のリスクが高まる可能性があります。・景気・市場変動・国内の人口減少による特定顧客・用途の大幅な需要変動並びに価格下落・新規企業の参入による当社の相対的な優位性低下・物価上昇圧力による消費マインド減退・取引先の与信リスク顕在化 など対応当社グループは、製品の需要や市況の変化に対応すべく、持続的に競争優位の製品確保に努めており、広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しております。また、事業拡大・競争力強化を目的として、事前に収益性や投資回収の可能性について様々な観点から十分な検討を行った上で、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携、事業買収等を行っております。各事業領域においても、中期経営課題“プロジェクト AP-G 2025”の達成に向けて、事業ポートフォリオの改善(事業拡大、新規参入、多用途化)、新たな販売チャネル開発、手戻りのない効率的な差別化商品の開発、サプライチェーン見直し、在庫適正化など、様々な課題を各事業が個別に設定、推進しております。グローバル事業展開に関わるリスク区分事業リスク概要当社グループは、アジア・欧州・米国をはじめ海外で広く事業を展開しておりますが、米中対立が長期化の様相を示しているように経済安全保障リスクは高まりを見せており、各地域において以下のようなリスクがあります。・不利な影響を及ぼす税制や関税の変更等、予期しない諸規制の設定・運用又は改廃・予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生 など対応当社グループでは、2021年に経済安全保障に関する専任チームを経営企画室に設置し、リスク対応を進めております。法務、購買・物流、マーケティング、技術など幅広いメンバーで構成し、米中を中心とする各国の情報収集・分析・周知、当社グループの事業活動(サプライチェーン、資金、研究開発、人事管理、データ管理等)の把握を行い、リスク回避・軽減のための仕組みづくり、リスクが顕在化した場合の機動的対処を行っております。為替相場の変動、金利の変動に関わるリスク区分事業リスク概要当社グループは、原材料等の調達を含む外国通貨建て取引を行っております。また、海外事業の現地通貨建て財務諸表の各項目は連結財務諸表作成のために円換算されます。事業資金においては主に金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーや社債の発行等により調達しております。これらには以下のようなリスクがあります。・為替相場の変動による財務諸表の各項目における円換算への影響・資金調達及び調達コストへの影響 など対応当社グループはグローバルに事業拠点を保有する強みを活かしながら、地産地消を推進するとともに、グローバルオペレーションを機動的に展開することで為替変動の影響を受けにくい経営体質の構築に努めております。また本社及び各国・地域代表や各地区財経チーフ・海外関係会社の駐在員などが常に最新の情報を把握・共有化するとともに、外貨建債権・債務に関して為替予約などのリスクヘッジを実施し、急激な為替レート変動にも対応可能な体制をとっております。また、将来の急激な金利上昇に備え、金利動向を注視し、最適な資金調達を実行していきます。 気候変動、水不足、資源の枯渇等の環境課題に関わるリスク区分E(環境)リスク概要世界的な気候変動対策への懸念や企業に対する期待の向上から、当社グループにおいて、以下のリスクが高まる可能性があります。・サステナビリティ対応の遅れによる競争力低下(環境負荷の低い素材への代替推進など)・石油化学産業へのレピュテーションの悪化による企業ブランド価値の低下・世界的なカーボンプライシング等の導入 など対応当社グループは、1990年代に地球環境委員会を設置するなど、気候変動、水不足、資源の枯渇など、様々な地球規模の課題へのソリューション提供に以前より取り組んでおります。「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」では、世界の持続可能性に負の影響を与えない努力を尽くすことを、2030年に向けたKPIも含めて表明しており、2021年にはその取り組みを一層加速するため、全社委員会であるサステナビリティ委員会(委員長:代表取締役社長)を設置し、当該委員会の統括・管理の下でグループ横断的・機動的に気候変動関連リスクへの対策を推進しております。中期経営課題“プロジェクト AP-G 2025”には下記①~④に示すサステナビリティイノベーション(SI)事業の拡大を掲げており、当社グループの成長とバリューチェーンのCO2削減貢献量拡大などにより社会の持続的発展に貢献していきます。① 気候変動対策を加速させる製品② 持続可能な循環型の資源利用と生産に貢献する製品③ 安全な水・空気を届け、環境負荷低減に貢献する製品④ 医療の充実と公衆衛生の普及促進に貢献する製品自然災害・事故災害に関わるリスク区分E(環境)リスク概要気候変動により台風や洪水等といった風水害の規模が大きくなるなど、自然災害へのリスクが高まっており、当社グループにおいても以下のようなリスクがあります。・突発的な災害や天災、感染症流行、不慮の事故等による製造設備等の損害や原材料等の供給不足・電力・物流をはじめとする社会インフラ機能の低下 など対応当社グループは、「安全・防災・環境保全」をあらゆる経営課題に優先しております。全社委員会である安全・衛生・環境委員会が中心となり、生産活動の中断による損害を最小限に抑えるため、製造設備の定期的な防災点検及び設備保守、また安全活動を推進しております。また大規模地震や水災などに関して、従業員・地域社会への安全対策、事業継続のガイドラインを定め、対策を推進しております。人材戦略リスク区分S(社会)リスク概要働き方や就労観の多様化、労働力人口の減少、長寿・高齢化の加速など、人材戦略に関わる環境は変化しており、当社グループにおいても、以下のようなリスクがあります。・生産継続・事業拡大を支える人材の不足・人材採用競争激化、賃金上昇によるコスト増加・キーマン不足による技術・ノウハウ継承の途絶 など対応当社グループは創業以来、「企業は人なり」の考えを基本に、社会経済情勢や経営環境の変化に対応しながら様々な施策を講じてきましたが、昨今の人材戦略に関わる環境の複雑化を背景に、中期経営課題“プロジェクト AP-G 2025”において「人を基本とする経営の深化」を基本戦略の一つに掲げ、人事勤労部門や総務・コミュニケーション部門を中心に、各事業、各国・地域と連携して、人を育てる企業文化の継承と発展、個のキャリア形成の充実と働きがいの向上に努めております。多様な人材の確保・登用、自律的なキャリア形成やスキル習得の支援による人材育成、現場の声を尊重する組織風土の醸成などを通じた働きがいと働きやすさの実現により、当社グループの人材基盤を強化します。 コンプライアンスに関わるリスク区分G(ガバナンス)リスク概要当社グループは、事業活動を行っている各国及び地域において、環境、商取引、労務、知的財産権、租税、為替、独占禁止法や不正競争防止法等の各種関係法令、投資に関する許認可や輸出入規制の適用を受けており、以下のようなリスクがあります。・新たな環境規制や環境税の導入、法人税率の変動等これらの法令の改変、各種法令での違反判定・競争当局による行政処分、税務当局による更正通知・従業員によるデータ偽装などのコンプライアンス違反・財務報告に係る内部統制の不備・知的財産権、製造物責任、環境、労務等の法令違反に基づく訴訟 など対応全社委員会である倫理・コンプライアンス委員会を中心に、動機・機会・正当化の観点でのリスク抑止、不祥事を起こさせない組織風土づくり、内部通報制度やAIツール活用などを促進し、当社グループ全体の倫理・コンプライアンス活動の深化及びコンプライアンス意識の徹底を図ります。また、当社グループは内部統制システムの整備・維持を図り、国内外関係会社の現場力強化を通じて、内部統制のさらなる充実化を図ります。情報セキュリティ、サイバー攻撃に関わるリスク区分G(ガバナンス)リスク概要重要技術情報や営業機密を巡っては、悪意のある社内外の者により盗取される事件が巷では継続的に発生しており、情報の取り扱いを巡る問題も複雑化(GDPR、米中対立による情報保護法規制の適用、経済安全保障関連など)していることから、当社グループにおいても以下のようなリスクがあります。・不正侵入、情報の改ざん・盗用・破壊、システムの利用妨害・高度化を続けるサイバー攻撃による事業運営の停止・故意・過失を問わない社外への機密情報流出 など対応当社グループが事業活動を行う上で、情報システム及び情報ネットワークは欠くことのできない基盤であり、構築・運用にあたってはこれまでも十分なセキュリティの確保に努めておりますが、2022年に当社グループ会社を一元的に管理する東レグループ情報セキュリティ推進委員会を設置し、各社個別最適からグループ全体最適を行う体制に変更しました。当該委員会の統括・管理の下で、「東レグループ情報セキュリティ基本方針」を定めるとともに、当社グループ全体のリスク状況と世間動向を把握し、グループ共通のセキュリティ管理基準の策定・実施状況フォロー、定期的なセキュリティ診断及びモニタリングを通じて、当社グループ全体での情報セキュリティの維持向上を図っております。
FY2022|5,288 文字
2 【事業等のリスク】新型コロナウイルスの感染拡大、大規模自然災害の増加、軍事侵攻や経済安全保障といった地政学的リスクの高まりなど、事業運営にあたっての不確実性は増しております。当社グループは、以下(1)項に記載のとおり急激に顕在化するリスクや危機発生時に迅速に対応するための体制を構築し、専任組織によって平常時のリスクマネジメントと危機発生時の即応を統括管理しておりますが、リスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等での記載事項に関して、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下(2)項に記載のとおりです。これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1) 当社グループにおけるリスクマネジメント当社グループでは、周辺環境の変化により急激に顕在化するリスクへの対応や、危機発生時に迅速に対応するため、経営企画室内に専任組織を設置し、取締役会及びトップマネジメントと緊密に意思疎通を行い、経営戦略の一環としてリスクマネジメントを推進しております。リスクマネジメントの推進状況については経営企画室長より取締役会に定期的に報告しているほか、重要かつ緊急の案件については、発生した都度もれなく取締役会に報告しております。当社グループ全体のリスクマネジメント推進のための審議・協議・情報共有機関として、経営企画室長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を設置しております(図1)。当該委員会では、定期的なリスクマネジメントとして「優先対応リスク」低減活動を主な活動内容とするほか、平常時の社員の海外渡航管理や海外リスク情報収集を担う「海外危機管理委員会」「現地危機管理委員会」を下部組織としております。リスクマネジメント委員会における審議、報告事項は経営企画室長より取締役会に定期的に報告しております。 当社グループでは、平常時のリスク管理と危機発生時の即応を統括してリスクマネジメントと定義しております。平常時のリスク管理は「定期的なリスクマネジメント」としての「優先対応リスク」と、「定常的なモニタリング」としての「特定リスク」により構成しております(図2)。「優先対応リスク」は、定期的に(3年に1度)網羅的に洗い出したリスクを評価し、潜在リスク度(発生確率×影響度)の高いものから設定され、各リスクの推進責任部署が重点的にリスク低減を図ります(図3)。「特定リスク」は、経営企画室内の専任部署が国内外の動向を定常的に注視し、調査・分析を行い、経営に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクを検出、評価し、トップマネジメントと協議のうえ設定します(図4)。「特定リスク」は短期で惹起したリスクへの対応が可能で、3年を1期としている「優先対応リスク」と補完関係にあります。 (2) 主要なリスク① 気候変動、水不足、資源の枯渇等の環境課題に関わるリスク当社グループは、1990年代に地球環境委員会を設置するなど、気候変動、水不足、資源の枯渇など、様々な地球規模の課題へのソリューション提供に以前より取り組んでおります。「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」では、世界の持続可能性に負の影響を与えない努力を尽くすことを、2030年に向けたKPIも含めて表明しており、2021年にはその取り組みを一層加速するため、サステナビリティ委員会を設置しましたが、世界的な気候変動対策への懸念や企業に対する期待の向上から、以下のリスクが高まる可能性があります。・石油化学産業へのレピュテーションの悪化による企業ブランド価値の低下・環境負荷の低い素材への代替推進・世界的なカーボンプライシング等の導入これらの事象が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。 ② 内部統制に関わるリスク当社グループは、事業活動を行っている各国及び地域において、環境、商取引、労務、知的財産権、租税、為替等の各種関係法令、投資に関する許認可や輸出入規制、独占禁止法に基づく競争政策等の適用を受けております。当社グループは内部統制システムの整備・維持を図り各種法令等の遵守に努めておりますが、以下に挙げる事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。・新たな環境規制や環境税の導入、法人税率の変動等これらの法令の改変があった場合・各種法令に違反したと判定された場合・公正取引委員会による行政処分を受けた場合・税務当局から更正通知を受領した場合・従業員による不正行為があった場合・財務報告に係る内部統制の有効性が維持できなかった場合 2021年度には、当社が販売している樹脂製品の一部において、米国の第三者安全科学機関であるULの認証登録に関する不適正行為が判明しました。ULが定めている樹脂の難燃性能を示すUL94の規格に関し、一部の品種でULが実施する認定試験で指定されたグレードと異なる試験用のサンプルを作成し、提出していたほか、認証登録された品種の一部で、登録時の組成と異なるものを製造・販売しておりました。本件の対象製品に関する費用が多額に発生した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 製品の需要・市況の動向と事業計画に関わるリスク当社グループは多種多様な基礎素材製品を広範な産業及び地域に供給しており、世界的あるいは地域的な需給環境の変動や素材代替の進行、取引先の購買方針の変更等により当社グループの製品に対する需要が急速に減退する可能性があります。個別事業領域におけるリスクは次のとおりです。・繊維事業では、最終消費におけるEコマース(Electronic Commerce)の進展や小売り業態の変化、及びテレワーク進展による嗜好の変化等から、サプライチェーン及び生産拠点がグローバルに変化する可能性があります。・機能化成品事業では、自動車におけるレシプロエンジンからxEV化への移行、5G市場やデジタル革命の進展などから、現行の供給素材が大きく変化する可能性があります。・医薬・医療事業では、薬価並びに償還価格改定による価格変動要因のほか、後発品の参入によって数量が減少する可能性があります。また、共通のリスクとして、当社グループの様々な事業は他企業との厳しい競争状態から、新規企業の参入や新興国企業の技術力向上による当社の相対的な優位性低下といった脅威に曝されているものや、B to B取引を主体とすることから供給先である顧客の市場におけるプレゼンスの影響を受けるものがあります。当社グループは持続的に競争優位の確保に努めているものの、これら製品の需要が減少あるいは価格が下落した場合、あるいは取引先の与信リスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。このように製品の需要や市況の変化に関するリスクがある中、当社グループは広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しており、また、事業拡大・競争力強化を目的として第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携、事業買収等を行っております。これら設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について様々な観点から検討を行っておりますが、予期したとおりの成果が確実に得られるという保証が必ずしもあるわけではなく、事業環境の急変などにより、予期せぬ状況変化や所期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産やのれんの減損損失や持分法投資損失等が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。また事業買収において、当社グループの内部統制が被買収企業において有効に機能せず、コンプライアンス上の問題が発生する可能性も考えられます。 ④ 原燃料の調達に関わるリスク当社グループが使用する石油化学原料や燃料は、原油価格の動静に合わせた投資資金の動き、石油化学品メーカーでの供給制約及び中国の環境規制、資源保有国の政情などの影響から、価格が大きく変動することがあります。また、調達のサプライチェーンにおいて、気候変動等の環境面や人権等の社会面に配慮する必要がありますが、安定調達のリスクと価格変動のリスクがあります。これらサプライヤーリスクが顕在化した場合、もしくはこれら原燃料の価格上昇分を製品価格に十分に転嫁できない場合、あるいは品種転換による採算の改善が困難な場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。 ⑤ 情報セキュリティ、サイバー攻撃に関わるリスク当社グループが事業活動を行う上で、情報システム及び情報ネットワークは欠くことのできない基盤であり、構築・運用に当たっては十分なセキュリティの確保に努めているものの、不正侵入、情報の改ざん・盗用・破壊、システムの利用妨害などにより業務の停滞や信用の低下が生じた場合、高度化を続けるサイバー攻撃によって事業運営の停止が余儀なくされた場合、あるいは故意・過失を問わず機密情報が社外に流出した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。 ⑥ 新型コロナウイルス感染症に関わるリスク当社グループは、新型コロナウイルス感染症に対して全社対策本部を設置し、国内外の従業員の健康状況の把握や各事業拠点の情報収集、感染の未然防止策の実施等に努めるとともに、各国政府及び自治体の指針・指示に従って操業を継続しております。新型コロナウイルスの感染の拡大は、経済活動の制限を伴うとともに、生活様式・消費行動に変化をもたらしており、それら事業環境の変化を想定したうえで、適応することが重要な課題ですが、感染の拡大状況、変異株の発生による症状の変化、各国政府及び自治体の規制内容により、世界経済や当社グループが製品を供給する市場に与える影響の深度によっては、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 ⑦ グローバル事業展開に関わるリスク当社グループは、アジア・欧州・米国をはじめ海外で広く事業を展開しておりますが、制裁関税の応酬として顕在化した米中対立が長期化の様相を示しているように経済安全保障リスクは高まりを見せております。また、ロシアによるウクライナ侵攻を含め、各地域において以下のようなリスクがあり、これらの事象が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。・不利な影響を及ぼす税制や関税の変更等、予期しない諸規制の設定又は改廃・予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生・テロ・紛争等による社会的混乱・人材の採用難・確保難 など ⑧ 自然災害・事故災害に関わるリスク気候変動により台風や洪水等といった風水害の規模が大きくなるなど、自然災害へのリスクが高まっております。当社グループは、「安全・防災・環境保全」をあらゆる経営課題に優先し、生産活動の中断による損害を最小限に抑えるため、製造設備の定期的な防災点検及び設備保守、また安全活動を推進しておりますが、突発的に発生する災害や天災、感染症の流行、不慮の事故等で製造設備等が損害を受けた場合や原材料等の供給不足が生じた場合、電力・物流をはじめとする社会インフラの機能が低下した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。 ⑨ 為替相場の変動、金利の変動、有価証券等の価値の変動等に関わるリスク当社グループは、海外事業の現地通貨建て財務諸表の各項目の円換算時において、為替レート変動の影響を受けます。原材料の調達を含む外国通貨建て取引については、為替予約等によりリスクを軽減させる措置を講じておりますが、予測を超えた為替変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、当社グループの事業資金は、主に金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーや社債の発行等により調達しておりますが、予期せぬ金利水準の急激な変動やその他の金融市場の混乱があった場合には、資金調達及び調達コストに影響を与えるほか、当社グループの保有する有価証券あるいは年金資産の価値の変動等が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 ⑩ 訴訟に関わるリスク当社グループが広範な事業活動を展開する中で、知的財産権、製造物責任、環境、労務等、様々な訴訟の対象となるリスクがあります。重大な訴訟が提起された場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。
FY2021|4,500 文字
2 【事業等のリスク】「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等での記載事項に関して、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。新型コロナウイルスの感染拡大、大規模自然災害の増加、及び経済安全保障リスクの高まりなど、事業運営にあたっての不確実性は増しております。当社グループは、急激に顕在化するリスクや危機発生時に迅速に対応するための体制を構築し、専任組織によって平常時のリスクマネジメントと危機発生時の即応を統括管理しておりますが、リスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月22日)現在において当社グループが判断したものです。 (1) 新型コロナウイルス感染症に関わるリスク当社グループは、新型コロナウイルス感染症に対して全社対策本部を設置し、国内外の従業員の健康状況の把握や各事業拠点の情報収集、感染の未然防止策の実施等に努めるとともに、各国政府及び自治体の指針・指示に従って操業を継続しております。新型コロナウイルスの感染の拡大は、経済活動の制限を伴うとともに、生活様式・消費行動に変化をもたらしており、それら事業環境の変化を想定したうえで、適応することが重要な課題ですが、感染再拡大の状況や収束時期、ひいては世界経済や当社グループが製品を供給する市場に与える影響の深度によっては、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (2) 気候変動、水不足、資源の枯渇等の環境課題に関わるリスク当社グループは、1990年代に地球環境委員会を設置するなど、気候変動、水不足、資源の枯渇など、様々な地球規模の課題へのソリューション提供に以前より取り組んでおります。「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」では、世界の持続可能性に負の影響を与えない努力を尽くすことを、2030年に向けたKPIも含めて表明しており、2021年にはその取り組みを一層加速するため、サステナビリティ委員会を設置しましたが、世界的な気候変動対策への懸念や企業に対する期待の向上から、以下のリスクが高まる可能性があります。① 石油化学産業へのレピュテーションの悪化による企業ブランド価値の低下② 環境負荷の低い素材への代替推進③ 世界的なカーボンプライシング等の導入これらの事象が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。 (3) 国内外の需要、製品市況の動向等に関わるリスク当社グループは多種多様な基礎素材製品を広範な産業及び地域に供給しており、世界的あるいは地域的な需給環境の変動や素材代替の進行、取引先の購買方針の変更等により当社グループの製品に対する需要が急速に減退する可能性があります。個別事業領域におけるリスクは以下のとおりです。① 繊維事業では、最終消費におけるEコマース(Electronic Commerce)の進展や小売り業態の変化、及びテレワーク進展による嗜好の変化等から、サプライチェーン及び生産拠点がグローバルに変化する可能性があります。② 機能化成品事業では、自動車におけるレシプロエンジンからxEV化への移行、5G市場やデジタル革命の進展などから、現行の供給素材が大きく変化する可能性があります。③ 医薬・医療事業では、薬価並びに償還価格改定による価格変動要因のほか、後発品の参入によって数量が減少する可能性があります。また、共通のリスクとして、当社グループの様々な事業は他企業との厳しい競争状態から、新規企業の参入や新興国企業の技術力向上による当社の相対的な優位性低下といった脅威に曝されているものや、B to B取引を主体とすることから供給先である顧客の市場におけるプレゼンスの影響を受けるものがあります。当社グループは持続的に競争優位の確保に努めているものの、これら製品の需要が減少あるいは価格が下落した場合、あるいは取引先の与信リスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。 (4) 原燃料の調達に関わるリスク当社グループが使用する石油化学原料や燃料は、原油価格の動静に合わせた投資資金の動き、石油化学品メーカーでの供給制約及び中国の環境規制などの影響から、価格が大きく変動することがあります。また、調達のサプライチェーンにおいて、気候変動等の環境面や人権等の社会面に配慮する必要がありますが、安定調達のリスクと価格変動のリスクがあります。これらサプライヤーリスクが顕在化した場合、もしくはこれら原燃料の価格上昇分を製品価格に十分に転嫁できない場合、あるいは品種転換による採算の改善が困難な場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。 (5) 設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク当社グループは広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しており、また、事業拡大・競争力強化を目的として第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携、事業買収等を行っております。これら設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について様々な観点から検討を行っておりますが、予期したとおりの成果が確実に得られるという保証が必ずしもあるわけではなく、事業環境の急変などにより、予期せぬ状況変化や所期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産やのれんの減損損失や持分法投資損失等が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。また事業買収において、当社グループの内部統制が被買収企業において有効に機能せず、コンプライアンス上の問題が発生する可能性も考えられます。 (6) 為替相場の変動、金利の変動、有価証券等の価値の変動等に関わるリスク当社グループは、海外事業の現地通貨建て財務諸表の各項目の円換算時において、為替レート変動の影響を受けます。原材料の調達を含む外国通貨建て取引については、為替予約等によりリスクを軽減させる措置を講じておりますが、予測を超えた為替変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、当社グループの事業資金は、主に金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーや社債の発行等により調達しておりますが、予期せぬ金利水準の急激な変動やその他の金融市場の混乱があった場合には、資金調達及び調達コストに影響を与えるほか、当社グループの保有する有価証券あるいは年金資産の価値の変動等が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (7) 将来予測等の前提条件の変動に伴う退職給付債務や繰延税金資産に関わるリスク当社の単独及び連結財務諸表は、将来に関する一定の前提を置いた年金数理計算に基づいて退職給付債務を計上しており、また、将来年度の課税所得の見積額に基づき回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しておりますが、年金数理計算に使用する前提条件に変動が生じた場合、あるいは将来の課税所得の見積額に変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (8) グローバル事業展開に関わるリスク当社グループは、アジア・欧州・米国をはじめ海外で広く事業を展開しておりますが、制裁関税の応酬として顕在化した米中対立が、相克する範囲を拡げ、先鋭化、長期化の様相を示しているように、経済安全保障リスクも高まりを見せております。各地域において以下のようなリスクがあり、これらの事象が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。① 不利な影響を及ぼす税制や関税の変更等、予期しない諸規制の設定又は改廃② 予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生③ テロ・紛争等による社会的混乱④ 人材の採用難・確保難 など (9) 製造物責任に関わるリスク当社グループは、世界最高水準の品質を追求しておりますが、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性は皆無ではなく、そうした重大事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。 (10)訴訟に関わるリスク当社グループが広範な事業活動を展開する中で、知的財産権、製造物責任、環境、労務等、様々な訴訟の対象となるリスクがあります。重大な訴訟が提起された場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。 (11)法規制、租税、競争政策、内部統制に関わるリスク当社グループは、事業活動を行っている各国及び地域において、環境、商取引、労務、知的財産権、租税、為替等の各種関係法令、投資に関する許認可や輸出入規制、独占禁止法に基づく競争政策等の適用を受けております。当社グループは内部統制システムの整備・維持を図り各種法令等の遵守に努めておりますが、新たな環境規制や環境税の導入、法人税率の変動等これらの法令の改変があった場合や各種法令に違反したと判定された場合、公正取引委員会による行政処分を受けた場合や税務当局から更正通知を受領した場合、あるいは従業員による不正行為があった場合や財務報告に係る内部統制の有効性が維持できなかった場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。 (12)自然災害・事故災害に関わるリスク気候変動により台風や洪水等といった風水害の規模が大きくなるなど、自然災害へのリスクが高まっております。当社グループは、「安全・防災・環境保全」をあらゆる経営課題に優先し、生産活動の中断による損害を最小限に抑えるため、製造設備の定期的な防災点検及び設備保守、また安全活動を推進しておりますが、突発的に発生する災害や天災、感染症の流行、不慮の事故等で製造設備等が損害を受けた場合や原材料等の供給不足が生じた場合、電力・物流をはじめとする社会インフラの機能が低下した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。 (13)情報セキュリティ、サイバー攻撃に関わるリスク当社グループが事業活動を行う上で、情報システム及び情報ネットワークは欠くことのできない基盤であり、構築・運用に当たっては十分なセキュリティの確保に努めているものの、不正侵入、情報の改ざん・盗用・破壊、システムの利用妨害などにより業務の停滞や信用の低下が生じた場合、高度化を続けるサイバー攻撃によって事業運営の停止が余儀なくされた場合、あるいは故意・過失を問わず機密情報が社外に流出した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。
FY2020|3,884 文字
2 【事業等のリスク】「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等での記載事項に関して、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、事業等のリスクはこれらに限定されるものではない。当社グループは、急激に顕在化するリスクや危機発生時に迅速に対応するための体制を構築し、専任組織によって平常時のリスクマネジメントと危機発生時の即応を統括管理しているが、リスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がある。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月23日)現在において当社グループが判断したものである。 (1) 国内外の需要、製品市況の動向等に関わるリスク当社グループは多種多様な基礎素材製品を広範な産業及び地域に供給しており、世界的あるいは地域的な需給環境の変動や素材代替の進行、取引先の購買方針の変更等により当社グループの製品に対する需要が急速に減退する可能性がある。個別事業領域におけるリスクは次のとおりである。①繊維事業では、最終消費におけるEコマース(Electronic Commerce)の進展や小売り業態の変化から、サプライチェーン及び生産拠点がグローバルに変化する可能性がある。②機能化成品事業では、自動車におけるレシプロエンジンから電動化への移行、5G市場やデジタル革命の進展などから、現行の供給素材が大きく変化する可能性がある。③医薬・医療事業では、薬価並びに償還価格改定による価格変動要因のほか、後発品の参入によって数量が減少する可能性がある。また、共通のリスクとして、当社グループの様々な事業は他企業との厳しい競争状態から、新規参入の脅威に曝されているものや、B to B取引を主体とすることから供給先である顧客の市場におけるプレゼンスの影響を受けるものがある。当社グループは持続的に競争優位の確保に努めているものの、これら製品の需要が減少あるいは価格が下落した場合、あるいは取引先の与信リスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (2) 原燃料価格の上昇に関わるリスク当社グループが使用する石油化学原料や燃料は、原油価格の動静に合わせた投資資金の動き、石油化学品メーカーでの供給制約及び中国の環境規制などの影響から、価格が大きく変動することがある。これら原燃料の価格上昇分を製品価格に十分に転嫁できない場合、あるいは品種転換による採算の改善が困難な場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (3) 設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク当社グループは広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しており、また、事業拡大・競争力強化を目的として第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携、事業買収等を行っている。これら設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について様々な観点から検討を行っているが、予期したとおりの成果が確実に得られるという保証が必ずしもあるわけではなく、事業環境の急変などにより、予期せぬ状況変化や所期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産やのれんの減損損失や持分法投資損失等が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性がある。また事業買収において、当社グループの内部統制が被買収企業において有効に機能せず、コンプライアンス上の問題が発生する可能性も考えられる。 (4) 為替相場の変動、金利の変動、有価証券等の価値の変動等に関わるリスク当社グループは、海外事業の現地通貨建て財務諸表の各項目の円換算時において、為替レート変動の影響を受ける。原材料の調達を含む外国通貨建て取引については、為替予約等によりリスクを軽減させる措置を講じているが、予測を超えた為替変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。また、当社グループの事業資金は、主に金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーや社債の発行等により調達しているが、予期せぬ金利水準の急激な変動やその他の金融市場の混乱があった場合には、資金調達及び調達コストに影響を与えるほか、当社グループの保有する有価証券あるいは年金資産の価値の変動等が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。 (5) 将来予測等の前提条件の変動に伴う退職給付債務や繰延税金資産に関わるリスク当社の単独及び連結財務諸表は、将来に関する一定の前提を置いた年金数理計算に基づいて退職給付債務を計上しており、また、将来年度の課税所得の見積額に基づき回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しているが、年金数理計算に使用する前提条件に変動が生じた場合、あるいは将来の課税所得の見積額に変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。 (6) 海外での事業活動に関わるリスク当社グループは、アジア・欧州・米国をはじめ海外で広く事業を展開しているが、各国の保護貿易政策への傾倒をはじめ、各地域において以下のようなリスクがあり、これらの事象が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。①不利な影響を及ぼす税制や関税の変更等、予期しない諸規制の設定又は改廃②予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生③テロ・紛争等による社会的混乱④人材の採用難・確保難 など (7) 製造物責任に関わるリスク当社グループは、世界最高水準の品質を追求しているが、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性は皆無ではなく、そうした重大事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (8) 訴訟に関わるリスク当社グループが広範な事業活動を展開する中で、知的財産権、製造物責任、環境、労務等、様々な訴訟の対象となるリスクがある。重大な訴訟が提起された場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (9) 法規制、租税、競争政策、内部統制に関わるリスク当社グループは、事業活動を行っている各国及び地域において、環境、商取引、労務、知的財産権、租税、為替等の各種関係法令、投資に関する許認可や輸出入規制、独占禁止法に基づく競争政策等の適用を受けている。当社グループは内部統制システムの整備・維持を図り各種法令等の遵守に努めているが、新たな環境規制や環境税の導入、法人税率の変動等これらの法令の改変があった場合や各種法令に違反したと判定された場合、公正取引委員会による行政処分を受けた場合や税務当局から更正通知を受領した場合、あるいは従業員による不正行為があった場合や財務報告に係る内部統制の有効性が維持できなかった場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (10) 自然災害・事故災害に関わるリスク当社グループは、「安全・防災・環境保全」をあらゆる経営課題に優先し、生産活動の中断による損害を最小限に抑えるため、製造設備の定期的な防災点検及び設備保守、また安全活動を推進しているが、突発的に発生する災害や天災、感染症の流行、不慮の事故等で製造設備等が損害を受けた場合や原材料等の供給不足が生じた場合、電力・物流をはじめとする社会インフラの機能が低下した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (11) 情報セキュリティに関わるリスク当社グループが事業活動を行う上で、情報システム及び情報ネットワークは欠くことのできない基盤であり、構築・運用に当たっては十分なセキュリティの確保に努めているものの、不正侵入、情報の改ざん・盗用・破壊、システムの利用妨害などにより業務の停滞や信用の低下が生じた場合、あるいは機密情報が社外に流出した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (12) 環境課題に関わるリスク当社グループは、「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」を策定し、気候変動、水不足、資源の枯渇など、様々な地球規模の課題へのソリューションを提供するほか、世界の持続可能性に負の影響を与えない努力を尽くすことを、2030年に向けたKPIも含めて表明しているが、世界的な気候変動対策への懸念や企業に対する期待の向上から、以下のリスクが高まる可能性がある。①石油化学産業へのレピュテーションの悪化による企業ブランド価値の低下 ②環境負荷の低い素材への代替推進③世界的なカーボンプライシング等の導入これらの事象が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (13) 新型コロナウイルス感染症に関わるリスク当社グループは、新型コロナウイルス感染症に対して全社対策本部を設置し、国内外の従業員の健康状況の把握や各事業拠点の情報収集、感染の未然防止策の実施等に努めている。今後とも社内外への感染拡大の防止など、各国の状況に合わせて必要な対策を拡充していくが、感染拡大の経過や収束時期、ひいては世界経済や当社グループが製品を供給する市場に与える影響の深度によっては、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。
FY2019|2,728 文字
2 【事業等のリスク】「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等での記載事項に関して、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクは、以下のとおりである。当社グループは、日常的にこれら潜在するリスクからの回避、又はその影響の低減に努めるとともに、不測の事態が発生した場合には迅速な対応と的確な情報開示を実施しうる体制を構築すべく努めている。なお、以下は当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、事業等のリスクはこれらに限定されるものではない。また、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月25日)現在において当社グループが判断したものである。 (1) 国内外の需要、製品市況の動向等に関わるリスク当社グループは基礎素材製品を広範な産業に供給しており、世界的あるいは地域的な需給環境の変動や素材代替の進行、取引先の購買方針の変更等により当社グループの製品に対する需要が急速に減退する可能性がある。また、当社グループの様々な事業は他企業との厳しい競争状態にあり、新規参入の脅威に曝されているものもあるほか、医薬・医療事業には薬価並びに償還価格改定による価格変動要因がある。当社グループは持続的に競争優位の確保に努めているものの、これら製品の需要が減少あるいは価格が下落した場合、あるいは取引先の与信リスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (2) 原燃料価格の上昇に関わるリスク当社グループが使用する石油化学原料や燃料は、価格が大きく変動することがあり、これら原燃料の価格上昇分を製品価格に十分に転嫁できない場合、あるいは品種転換による採算の改善が困難な場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (3) 設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク当社グループは広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しており、また、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携、事業買収等を行っている。これら設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について様々な観点から検討を行っているが、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られるという保証があるわけではなく、事業環境の急変などにより、予期せぬ状況変化や所期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産等の減損損失や持分法投資損失等が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性がある。 (4) 為替相場の変動、金利の変動、有価証券等の価値の変動等に関わるリスク当社グループの海外事業の現地通貨建て財務諸表の各項目は、円換算時の為替レート変動の影響を受ける。外国通貨建て取引については、為替予約等によりリスクを軽減させる措置を講じているが、予測を超えた為替変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。また、予期せぬ金利水準の急激な変動やその他の金融市場の混乱、当社グループの保有する有価証券あるいは年金資産の価値の変動等が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。 (5) 将来予測等の前提条件の変動に伴う退職給付債務や繰延税金資産に関わるリスク当社の単独及び連結財務諸表は、将来に関する一定の前提を置いた年金数理計算に基づいて退職給付債務を計上しており、また、将来年度の課税所得の見積額に基づき回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しているが、年金数理計算に使用する前提条件に変動が生じた場合、あるいは将来の課税所得の見積額に変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。 (6) 海外での事業活動に関わるリスク当社グループは、アジア・欧州・米国をはじめ海外で広く事業を展開しているが、各地域において以下のようなリスクがあり、これらの事象が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。①不利な影響を及ぼす税制や関税の変更等、予期しない諸規制の設定又は改廃②予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生③テロ・紛争等による社会的混乱 など (7) 製造物責任に関わるリスク当社グループは、世界最高水準の品質を追求しているが、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性は皆無ではなく、そうした重大事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (8) 訴訟に関わるリスク当社グループが広範な事業活動を展開する中で、知的財産権、製造物責任、環境、労務等、様々な訴訟の対象となるリスクがある。重大な訴訟が提起された場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (9) 法規制、租税、競争政策、内部統制に関わるリスク当社グループは、事業活動を行っている各国及び地域において、環境、商取引、労務、知的財産権、租税、為替等の各種関係法令、投資に関する許認可や輸出入規制、独占禁止法に基づく競争政策等の適用を受けている。当社グループは内部統制システムの整備・維持を図り各種法令等の遵守に努めているが、新たな環境規制や環境税の導入、法人税率の変動等これらの法令の改変があった場合や各種法令に違反したと判定された場合、公正取引委員会による行政処分を受けた場合や税務当局から更正通知を受領した場合、あるいは従業員による不正行為があった場合や財務報告に係る内部統制の有効性が維持できなかった場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (10) 自然災害・事故災害に関わるリスク当社グループは、「安全・防災・環境保全」をあらゆる経営課題に優先し、生産活動の中断による損害を最小限に抑えるため、製造設備の定期的な防災点検及び設備保守、また安全活動を推進しているが、突発的に発生する災害や天災、不慮の事故等で製造設備等が損害を受けた場合や原材料等の供給不足が生じた場合、電力・物流をはじめとする社会インフラの機能が低下した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (11) 情報セキュリティに関わるリスク当社グループが事業活動を行う上で、情報システム及び情報ネットワークは欠くことのできない基盤であり、構築・運用に当たっては十分なセキュリティの確保に努めているものの、不正侵入、情報の改ざん・盗用・破壊、システムの利用妨害などにより業務の停滞や信用の低下が生じた場合、あるいは機密情報が社外に流出した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。
FY2018|2,727 文字
2 【事業等のリスク】「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等での記載事項に関して、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクは、以下のとおりである。当社グループは、日常的にこれら潜在するリスクからの回避、又はその影響の低減に努めるとともに、不測の事態が発生した場合には迅速な対応と的確な情報開示を実施しうる体制を構築すべく努めている。なお、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、事業等のリスクはこれらに限定されるものではない。また、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2018年6月26日)現在において当社グループが判断したものである。 (1) 国内外の需要、製品市況の動向等に関わるリスク当社グループは基礎素材製品を広範な産業に供給しており、世界的あるいは地域的な需給環境の変動や素材代替の進行、取引先の購買方針の変更等により当社グループの製品に対する需要が急速に減退する可能性がある。また、当社グループの様々な事業は他企業との厳しい競争状態にあり、新規参入の脅威に曝されているものもあるほか、医薬・医療事業には薬価並びに償還価格改定による価格変動要因がある。当社グループは持続的に競争優位の確保に努めているものの、これら製品の需要が減少あるいは価格が下落した場合、あるいは取引先の与信リスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (2) 原燃料価格の上昇に関わるリスク当社グループが使用する石油化学原料や燃料は、価格が大きく変動することがあり、これら原燃料の価格上昇分を製品価格に十分に転嫁できない場合、あるいは品種転換による採算の改善が困難な場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (3) 設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク当社グループは広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しており、また、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携、事業買収等を行っている。これら設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について様々な観点から検討を行っているが、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られるという保証があるわけではなく、事業環境の急変などにより、予期せぬ状況変化や所期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産等の減損損失や持分法投資損失等が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性がある。 (4) 為替相場の変動、金利の変動、有価証券等の価値の変動等に関わるリスク当社グループの海外事業の現地通貨建て財務諸表の各項目は、円換算時の為替レート変動の影響を受ける。外国通貨建て取引については、為替予約等によりリスクを軽減させる措置を講じているが、予測を超えた為替変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。 また、予期せぬ金利水準の急激な変動やその他の金融市場の混乱、当社グループの保有する有価証券あるいは年金資産の価値の変動等が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。 (5) 将来予測等の前提条件の変動に伴う退職給付債務や繰延税金資産に関わるリスク当社の単独及び連結財務諸表は、将来に関する一定の前提を置いた年金数理計算に基づいて退職給付債務を計上しており、また、将来年度の課税所得の見積額に基づき回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しているが、年金数理計算に使用する前提条件に変動が生じた場合、あるいは将来の課税所得の見積額に変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。 (6) 海外での事業活動に関わるリスク当社グループは、アジア・欧州・米国をはじめ海外で広く事業を展開しているが、各地域において以下のようなリスクがあり、これらの事象が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。①不利な影響を及ぼす租税制度の変更等の予期しない諸規制の設定又は改廃②予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生③テロ・紛争等による社会的混乱 など (7) 製造物責任に関わるリスク当社グループは、世界最高水準の品質を追求しているが、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性は皆無ではなく、そうした重大事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (8) 訴訟に関わるリスク当社グループが広範な事業活動を展開する中で、知的財産権、製造物責任、環境、労務等、様々な訴訟の対象となるリスクがある。重大な訴訟が提起された場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (9) 法規制、租税、競争政策、内部統制に関わるリスク当社グループは、事業活動を行っている各国及び地域において、環境、商取引、労務、知的財産権、租税、為替等の各種関係法令、投資に関する許認可や輸出入規制、独占禁止法に基づく競争政策等の適用を受けている。当社グループは内部統制システムの整備・維持を図り各種法令等の遵守に努めているが、新たな環境規制や環境税の導入、法人税率の変動等これらの法令の改変があった場合や各種法令に違反したと判定された場合、公正取引委員会による行政処分を受けた場合や税務当局から更正通知を受領した場合、あるいは従業員による不正行為があった場合や財務報告に係る内部統制の有効性が維持できなかった場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (10) 自然災害・事故災害に関わるリスク当社グループは、「安全・防災・環境保全」をあらゆる経営課題に優先し、生産活動の中断による損害を最小限に抑えるため、製造設備の定期的な防災点検及び設備保守、また安全活動を推進しているが、突発的に発生する災害や天災、不慮の事故等で製造設備等が損害を受けた場合や原材料等の供給不足が生じた場合、電力・物流をはじめとする社会インフラの機能が低下した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (11) 情報セキュリティに関わるリスク当社グループが事業活動を行う上で、情報システム及び情報ネットワークは欠くことのできない基盤であり、構築・運用に当たっては十分なセキュリティの確保に努めているものの、不正侵入、情報の改ざん・盗用・破壊、システムの利用妨害などにより業務の停滞や信用の低下が生じた場合、あるいは機密情報が社外に流出した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。
FY2017|2,726 文字
4 【事業等のリスク】「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等での記載事項に関して、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクは、以下のとおりである。当社グループは、日常的にこれら潜在するリスクからの回避、又はその影響の低減に努めるとともに、不測の事態が発生した場合には迅速な対応と的確な情報開示を実施しうる体制を構築すべく努めている。なお、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、事業等のリスクはこれらに限定されるものではない。また、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2017年6月27日)現在において当社グループが判断したものである。 (1) 国内外の需要、製品市況の動向等に関わるリスク当社グループは基礎素材製品を広範な産業に供給しており、世界的あるいは地域的な需給環境の変動や素材代替の進行、取引先の購買方針の変更等により当社グループの製品に対する需要が急速に減退する可能性がある。また、当社グループの様々な事業は他企業との厳しい競争状態にあり、新規参入の脅威に曝されているものもあるほか、医薬・医療事業には薬価並びに償還価格改定による価格変動要因がある。当社グループは持続的に競争優位の確保に努めているものの、これら製品の需要が減少あるいは価格が下落した場合、あるいは取引先の与信リスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (2) 原燃料価格の上昇に関わるリスク当社グループが使用する石油化学原料や燃料は、価格が大きく変動することがあり、これら原燃料の価格上昇分を製品価格に十分に転嫁できない場合、あるいは品種転換による採算の改善が困難な場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (3) 設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク当社グループは広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しており、また、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携、事業買収等を行っている。これら設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について様々な観点から検討を行っているが、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られるという保証があるわけではなく、事業環境の急変などにより、予期せぬ状況変化や所期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失や持分法投資損失等が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性がある。 (4) 為替相場の変動、金利の変動、有価証券等の価値の変動等に関わるリスク当社グループの海外事業の現地通貨建て財務諸表の各項目は、円換算時の為替レート変動の影響を受ける。外国通貨建て取引については、為替予約等によりリスクを軽減させる措置を講じているが、予測を超えた為替変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。 また、予期せぬ金利水準の急激な変動やその他の金融市場の混乱、当社グループの保有する有価証券あるいは年金資産の価値の変動等が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。 (5) 将来予測等の前提条件の変動に伴う退職給付債務や繰延税金資産に関わるリスク当社の単独及び連結財務諸表は、将来に関する一定の前提を置いた年金数理計算に基づいて退職給付債務を計上しており、また、将来年度の課税所得の見積額に基づき回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しているが、年金数理計算に使用する前提条件に変動が生じた場合、あるいは将来の課税所得の見積額に変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。 (6) 海外での事業活動に関わるリスク当社グループは、アジア・欧州・米国をはじめ海外で広く事業を展開しているが、各地域において以下のようなリスクがあり、これらの事象が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。①不利な影響を及ぼす租税制度の変更等の予期しない諸規制の設定又は改廃②予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生③テロ・紛争等による社会的混乱 など (7) 製造物責任に関わるリスク当社グループは、世界最高水準の品質を追求しているが、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性は皆無ではなく、そうした重大事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (8) 訴訟に関わるリスク当社グループが広範な事業活動を展開する中で、知的財産権、製造物責任、環境、労務等、様々な訴訟の対象となるリスクがある。重大な訴訟が提起された場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (9) 法規制、租税、競争政策、内部統制に関わるリスク当社グループは、事業活動を行っている各国及び地域において、環境、商取引、労務、知的財産権、租税、為替等の各種関係法令、投資に関する許認可や輸出入規制、独占禁止法に基づく競争政策等の適用を受けている。当社グループは内部統制システムの整備・維持を図り各種法令等の遵守に努めているが、新たな環境規制や環境税の導入、法人税率の変動等これらの法令の改変があった場合や各種法令に違反したと判定された場合、公正取引委員会による行政処分を受けた場合や税務当局から更正通知を受領した場合、あるいは従業員による不正行為があった場合や財務報告に係る内部統制の有効性が維持できなかった場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (10) 自然災害・事故災害に関わるリスク当社グループは、「安全・防災・環境保全」をあらゆる経営課題に優先し、生産活動の中断による損害を最小限に抑えるため、製造設備の定期的な防災点検及び設備保守、また安全活動を推進しているが、突発的に発生する災害や天災、不慮の事故等で製造設備等が損害を受けた場合や原材料等の供給不足が生じた場合、電力・物流をはじめとする社会インフラの機能が低下した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (11) 情報セキュリティに関わるリスク当社グループが事業活動を行う上で、情報システム及び情報ネットワークは欠くことのできない基盤であり、構築・運用に当たっては十分なセキュリティの確保に努めているものの、不正侵入、情報の改ざん・盗用・破壊、システムの利用妨害などにより業務の停滞や信用の低下が生じた場合、あるいは機密情報が社外に流出した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。
FY2016|2,726 文字
4 【事業等のリスク】「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等での記載事項に関して、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクは、以下のとおりである。当社グループは、日常的にこれら潜在するリスクからの回避、又はその影響の低減に努めるとともに、不測の事態が発生した場合には迅速な対応と的確な情報開示を実施しうる体制を構築すべく努めている。なお、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、事業等のリスクはこれらに限定されるものではない。また、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2016年6月28日)現在において当社グループが判断したものである。 (1) 国内外の需要、製品市況の動向等に関わるリスク当社グループは基礎素材製品を広範な産業に供給しており、世界的あるいは地域的な需給環境の変動や素材代替の進行、取引先の購買方針の変更等により当社グループの製品に対する需要が急速に減退する可能性がある。また、当社グループの様々な事業は他企業との厳しい競争状態にあり、新規参入の脅威に曝されているものもあるほか、医薬・医療事業には薬価並びに償還価格改定による価格変動要因がある。当社グループは持続的に競争優位の確保に努めているものの、これら製品の需要が減少あるいは価格が下落した場合、あるいは取引先の与信リスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (2) 原燃料価格の上昇に関わるリスク当社グループが使用する石油化学原料や燃料は、価格が大きく変動することがあり、これら原燃料の価格上昇分を製品価格に十分に転嫁できない場合、あるいは品種転換による採算の改善が困難な場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (3) 設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク当社グループは広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しており、また、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携、事業買収等を行っている。これら設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について様々な観点から検討を行っているが、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られるという保証があるわけではなく、事業環境の急変などにより、予期せぬ状況変化や所期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失や持分法投資損失等が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性がある。 (4) 為替相場の変動、金利の変動、有価証券等の価値の変動等に関わるリスク当社グループの海外事業の現地通貨建て財務諸表の各項目は、円換算時の為替レート変動の影響を受ける。外国通貨建て取引については、為替予約等によりリスクを軽減させる措置を講じているが、予測を超えた為替変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。 また、予期せぬ金利水準の急激な変動やその他の金融市場の混乱、当社グループの保有する有価証券あるいは年金資産の価値の変動等が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。 (5) 将来予測等の前提条件の変動に伴う退職給付債務や繰延税金資産に関わるリスク当社の単独及び連結財務諸表は、将来に関する一定の前提を置いた年金数理計算に基づいて退職給付債務を計上しており、また、将来年度の課税所得の見積額に基づき回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しているが、年金数理計算に使用する前提条件に変動が生じた場合、あるいは将来の課税所得の見積額に変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性がある。 (6) 海外での事業活動に関わるリスク当社グループは、アジア・欧州・米国をはじめ海外で広く事業を展開しているが、各地域において以下のようなリスクがあり、これらの事象が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。①不利な影響を及ぼす租税制度の変更等の予期しない諸規制の設定又は改廃②予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生③テロ・紛争等による社会的混乱 など (7) 製造物責任に関わるリスク当社グループは、世界最高水準の品質を追求しているが、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性は皆無ではなく、そうした重大事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (8) 訴訟に関わるリスク当社グループが広範な事業活動を展開する中で、知的財産権、製造物責任、環境、労務等、様々な訴訟の対象となるリスクがある。重大な訴訟が提起された場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (9) 法規制、租税、競争政策、内部統制に関わるリスク当社グループは、事業活動を行っている各国及び地域において、環境、商取引、労務、知的財産権、租税、為替等の各種関係法令、投資に関する許認可や輸出入規制、独占禁止法に基づく競争政策等の適用を受けている。当社グループは内部統制システムの整備・維持を図り各種法令等の遵守に努めているが、新たな環境規制や環境税の導入、法人税率の変動等これらの法令の改変があった場合や各種法令に違反したと判定された場合、公正取引委員会による行政処分を受けた場合や税務当局から更正通知を受領した場合、あるいは従業員による不正行為があった場合や財務報告に係る内部統制の有効性が維持できなかった場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (10) 自然災害・事故災害に関わるリスク当社グループは、「安全・防災・環境保全」をあらゆる経営課題に優先し、生産活動の中断による損害を最小限に抑えるため、製造設備の定期的な防災点検及び設備保守、また安全活動を推進しているが、突発的に発生する災害や天災、不慮の事故等で製造設備等が損害を受けた場合や原材料等の供給不足が生じた場合、電力・物流をはじめとする社会インフラの機能が低下した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。 (11) 情報セキュリティに関わるリスク当社グループが事業活動を行う上で、情報システム及び情報ネットワークは欠くことのできない基盤であり、構築・運用に当たっては十分なセキュリティの確保に努めているものの、不正侵入、情報の改ざん・盗用・破壊、システムの利用妨害などにより業務の停滞や信用の低下が生じた場合、あるいは機密情報が社外に流出した場合等には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性がある。