研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2024-12 | - | 1,617 |
| 2023-12 | - | 1,405 |
| 2022-12 | - | 1,315 |
| 2021-12 | - | 1,090 |
| 2020-12 | - | 1,038 |
研究開発活動(本文)
FY2024|1,885 文字
6【研究開発活動】 当年度におけるグループ全体の研究開発費は、18,004百万円です。そのうち日本に係る研究開発費は7,021百万円、欧州に係る研究開発費は2,872百万円、オセアニアに係る研究開発費は264百万円、東南アジアに係る研究開発費は112百万円、その他の事業又は全社(共通)の研究開発費は7,733百万円です。 日本、欧州、オセアニア、東南アジアでは、各地域統括会社における『中期重点戦略』※に基づき、研究開発活動を行いました。 アサヒクオリティーアンドイノベーションズ㈱では、アサヒグループの先端研究の拠点として、アサヒグループにおける持続的な成長を実現するため、中長期的な社会環境や競争環境の変化を見据え、メガトレンドからバックキャストで導いた未来シナリオとこれまでの研究で蓄積してきた技術・知見・ノウハウを踏まえ、グループの研究開発の重点領域に対して、新たな価値創造やリスク軽減に向けた商品・技術開発に取り組んでいます。また、得られた革新的技術を速やかに製品やサービス形態に落とし込むため、2024年4月にアサヒグループの未来を見据えた研究開発活動をけん引し、イノベーションを推進する役割を担うGroup Chief R&D Officerを設置すると共に、プロトタイピング機能やアジャイル開発の能力充実と効果的配置を図り、RHQとの連携をより強化しながら、グループ全体での迅速な成果導出へとつなげていきます。 ※『中期重点戦略』の詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)対処すべき課題」をご参照ください。 [先端研究](アルコール関連) 社会環境の変化や消費者ニーズの多様化に対応すべく、アルコール代替価値、新価値創造などのBAC領域における優位性構築に向けた商品・技術開発の研究強化を進めております。長年グループで培ってきた酵母育種、発酵プロセス、調香、官能評価などの技術・知見に加え、外部の最先端技術も積極的に活用することで、嗜好性や機能性のみならず環境影響及びコストといったさまざまな社会需要に対応可能な、そして既存のビジネスモデルを大きく変えるような技術の実現を目指して参ります。海外への成果導出を見据えた各種技術開発にも継続して取り組み、得られた研究成果の最大化を図ってまいります。 (ヘルス&ウェルネス) 消費者の健康志向の高まりに対し、身体や心の健康をサポートするソリューションを提供するため、酵母・乳酸菌をはじめとする微生物研究、健康機能性研究、最先端テクノロジーの活用を組合せ、研究開発を進めております。また、乳酸菌等既存素材の潜在的な健康機能の探索、新しい健康領域における素材の開発、及び発酵技術を活かした天然素材の開発に取り組むことで、独自性の高い健康価値の事業化に貢献しています。 具体的には、健康な人の免疫機能の維持に役立つ「L-92乳酸菌」や、心理的なストレスを和らげ、睡眠の質(眠りの深さ)を高める機能や腸内環境を整える機能を持つ「ガセリ菌CP2305株」など、オリジナルの機能性乳酸菌について機能性表示食品を日本で展開してきました。さらに、機能性研究成果のグローバル展開に向け、各国の法規制対応やヘルスクレーム取得に取り組んだ結果、「ガセリ菌CP2305株」による睡眠の質と腸内環境の改善について、豪州において、現地当局(FSANZ)への表示届出が受理されました。今後も、人々の健康で豊かな生活をサポートするヘルス&ウェルネス研究を強化し、新しい価値提案を目指します。 (サステナビリティ) 環境・エネルギー分野における技術実装、気候変動に伴う原料コスト影響の最小化、容器包装の環境負荷低減などのサステナビリティに関する研究開発を通じ、社会的責務を果たすとともに、持続的な社会の発展への貢献を目指しています。取り組みの一つとして、缶、びん、PETボトルなどの使い捨て容器の使用が廃止される未来を見据え、使い捨て容器を使用しなくても強炭酸が楽しめるサーバー『EXTRA BURST』を開発しました。アサヒ飲料株式会社は、2024年からオフィスやホテル向けのサービスを開始し、2025年までには家庭用サーバーの展開を目指します。また、気候変動への対応として2024年2月にグループ全体の中長期目標を更新し、2040年までにバリューチェーン全体でCO2排出量ネットゼロを目指しており、グリーンエネルギー技術や副産物利用技術の開発にも力を入れ、今後も環境負荷低減の実効性向上を目指します。
FY2023|1,813 文字
6【研究開発活動】 当年度におけるグループ全体の研究開発費は、17,470百万円です。そのうち日本に係る研究開発費は7,550百万円、欧州に係る研究開発費は2,779百万円、オセアニアに係る研究開発費は370百万円、東南アジアに係る研究開発費は105百万円、その他の事業又は全社(共通)の研究開発費は6,664百万円です。 日本、欧州、オセアニア、東南アジアでは、各地域統括会社における『中期重点戦略』※に基づき、研究開発活動を行いました。 アサヒクオリティーアンドイノベーションズ㈱では、アサヒグループの先端研究の拠点として、アサヒグループにおける持続的な成長を実現するため、中長期的な社会環境や競争環境の変化を見据え、メガトレンドからバックキャストで導いた未来シナリオとこれまでの研究で蓄積してきた技術・知見・ノウハウを踏まえ、グループの研究開発の重点領域に対して、新たな価値創造やリスク軽減に向けた商品・技術開発に取り組んでいます。また、グローバルに展開している強みを活かし、最適な研究成果の導出先を見極め、各リージョンと連携を取りながら成果の最大化に努めています。 ※『中期重点戦略』の詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)対処すべき課題」をご参照ください。 [先端研究](アルコール関連) 社会環境の変化や消費者ニーズの多様化に対応すべく、アルコール代替価値、新価値創造などBACにおける優位性構築に向けた商品・技術開発の研究強化を進めております。これまでにグループで培った技術・知見に加え、外部の先端技術も積極的に活用することで、社会の需要に対応可能な、そして既存のビジネスモデルを大きく変えるような技術の実現を目指して参ります。本年欧州で販売開始したノンアルコールビール「Kozel 0,0%」への技術提供など、海外への成果導出を見据えた各種技術開発にも取り組んでおり、得られた研究成果の最大化を図ってまいります。 (ヘルス&ウェルネス) 酵母・乳酸菌をはじめとする微生物研究や、これまで培ってきた健康機能性研究に、最先端のテクノロジーを導入し磨き続けています。乳酸菌等既存素材の潜在的な健康機能を探索することに加え、新しい健康領域における素材の開発、これまで科学的に検証されてこなかった飲食がもたらす価値の深掘り、及び発酵技術を活かした天然素材の開発に取り組むことで、独自性の高い健康価値の事業化やグローバル展開に貢献しています。 具体的には、「L-92乳酸菌」の研究によって免疫領域での機能性表示が可能となりました。「L-92乳酸菌」と免疫研究を通じて、我々は人々の生涯にわたる健康の維持増進に貢献できると考えています。また、「ラクトバチルス・ガセリCP2305株」では、近年社会的に注目されているフェムテック領域において機能性表示が可能になりました。月経周期に関連した具体的な機能性表示の届出が受理された、初の事例になります。さらに、これらの素材の海外展開を見据え、各国の法規制対応やヘルスクレームの取得に向けた取り組みも開始しました。 (サステナビリティ) 2023年2月に制定した新環境ビジョンのスローガン「プラネットポジティブ」の達成に向けて、農業、エネルギー、容器包装など原料製造から製品提供に至るバリューチェーン上のさまざまな工程において持続可能な社会の実現に資する技術開発に取り組んでいます。気候変動対策では、CO2排出量削減の取り組みである「ビール工場排水由来のバイオメタンガスを利用した燃料電池による発電技術」を国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)ジャパンパビリオンにて世界にPRする一方で、同技術の実装及び汎用性向上に向けた低コスト化・省スペース化に取り組んでいます。加えて事業活動で副生する副産物や熱など未利用資源・エネルギーの幅広い活用を目的とした研究も行っています。容器包装については、化石燃料を用いたプラスチック容器の使用量削減に向けて、環境配慮素材への代替検討をはじめ、使い捨て容器を使用しない社会に向けた技術として強炭酸サーバーの実用化も進めています。更に、将来的な農産物原料の調達リスク低減のため、再生型農業の検証、節水型農業の技術開発やコーヒーなどの気候変動に影響を受けやすい原料の代替技術の開発にも着手しています。
FY2022|1,948 文字
5【研究開発活動】 当年度におけるグループ全体の研究開発費は、15,094百万円です。そのうち日本に係る研究開発費は6,673百万円、欧州に係る研究開発費は2,012百万円、オセアニアに係る研究開発費は325百万円、東南アジアに係る研究開発費は109百万円、その他の事業又は全社(共通)の研究開発費は5,973百万円です。 日本、欧州、オセアニア、東南アジアでは、各地域統括会社における『中期重点戦略』※に基づき、研究開発活動を行いました。 アサヒクオリティーアンドイノベーションズ㈱では、アサヒグループの先端研究の拠点として、アサヒグループにおける持続的な成長を実現するため、中長期的な社会環境や競争環境の変化を見据え、メガトレンドからバックキャストで導いた未来シナリオとこれまでの研究で蓄積してきた技術・知見・ノウハウを踏まえ、グループの研究開発の重点領域に対して、新たな価値創造やリスク軽減に向けた商品・技術開発に取り組んでいます。また、グローバルに展開している強みを活かし、最適な研究成果の導出先を見極め、各リージョンと連携を取りながら成果の最大化に努めています。 ※『中期重点戦略』の詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)対処すべき課題」をご参照ください。 [先端研究](アルコール関連) アルコール関連飲料市場において、健康志向などの消費者ニーズの多様化により、さまざまなアルコールの楽しみ方が世界的に広がっています。このような市場変化及び将来の市場ニーズを見据え、培ってきたビールを中心とした酒類と飲料の技術・知見などを活用し、アルコール代替価値、新価値創造の研究や、BACの優位性構築に向けた商品・技術開発を中心に研究開発を強化しています。新たな価値を、来るべきタイミングに提供することで、変化するアルコールを取り巻く環境への対応を図ってまいります。 (ヘルス&ウェルネス) 酵母・乳酸菌をはじめとする微生物活用技術や、これまで培ってきた機能性評価技術を活用し、独自価値を有した素材の開発、飲食の持つ価値の科学的検証、発酵技術を活かした新たな商品開発への貢献、などに取り組んでいます。研究成果のひとつとして、近年注目を集め、世界的にも市場が急成長しているフェムテック分野において、ラクトバチルス・ガセリCP2305株が女性の軽度の更年期症状を緩和することを見出しました。本株は先に腸内環境改善、睡眠改善、女性の月経前症状の緩和に効果があることを見出しており、今回の研究成果が追加されることでさらにヘルス&ウェルネスに大きく貢献することができる素材と期待しています。またヒトの腸内細菌の1種であるバクテロイデス・ユニフォルミス及びこの細菌が好む環状オリゴ糖が持久運動のパフォーマンスを向上させることを明らかにしました。これら得られた知見をもとに、変化拡大する身体や心の健康に対する消費者ニーズに対し、様々なソリューションを提供し、人々の健康的な生活をサポートしてまいります。一方で、アルコール飲料を製造、販売する企業の責任として、アルコール摂取における健康影響に関しても様々な観点から引き続き研究を行っています。 (サステナビリティ) アサヒグループではサステナビリティは企業活動を行う中で必ず担保していかなくてはならないものであると位置づけ、研究活動においても重点領域と捉え、取り組んでいます。アサヒグループとして掲げている「アサヒグループ環境ビジョン2050」及び「アサヒカーボンゼロ」の達成に向けて、CO2排出量削減という課題に積極的に取り組んでいます。具体的にはアサヒビール茨城工場にてビール工場排水由来のバイオメタンガスを利用した燃料電池による発電の実証事業を実施しており、安定的に世界トップレベルの連続運転を続けています。本システムは排水中処理時に発生したメタンガスを利用・発電しており、カーボンニュートラルな燃料でのエネルギー獲得を実現するシステムです。今後工程の更なる改良を進め、より身近なシステムになるよう検討してまいります。また発生したCO2を回収・有効利用によるCO2削減にも取り組んでいます。具体的にはボイラー排ガス中のCO2を分離・高効率に回収する装置を導入し、実証試験を行っています。長時間にわたり安定的にCO2回収が可能であることを確認しています。回収されたCO2の有効利用手段の一つとして、水素と反応させメタンを生成し、燃料等として利用することを考えています。そのための設備をCO2回収装置と接続した実証実験を行っています。これらの取り組みを通じ、持続可能な社会の実現と事業収益向上の両立に貢献してまいります。
FY2021|19,896 文字
5【研究開発活動】 アサヒグループでは、第7次中期経営計画の最終年として計画達成、そしてグループの掲げる5つのマテリアリティの実現に向けて、酒類、飲料、食品の各事業においてこれまでにない新たな価値創造に基づく商品の開発を進めると共に、持続可能な社会の実現のための革新的な技術開発に取り組んでいます。不確定な時代だからこそ将来を見通した研究開発の重要性を再認識し、研究開発費の増額を行いました。増額分の主な使途として、研究領域の拡大、個々の研究テーマのさらなる深耕、そしてオープンイノベーションのより一層の加速に充てることで、グループの未来に繋がる研究開発を進めてきました。また、海外のグループ会社も含めたグループ内のシナジーの創出にも努めてきました。 当年度におけるグループ全体の研究開発費は、14,234百万円です。そのうち酒類事業に係る研究開発費は2,918百万円、飲料事業に係る研究開発費は1,841百万円、食品事業に係る研究開発費は1,629百万円、国際事業に係る研究開発費は2,372百万円、その他の事業又は全社(共通)の研究開発費は5,472百万円です。 [酒類事業](商品開発関連) アサヒビール㈱は、「スーパードライ」のブランドメッセージである「ビールがうまい。この瞬間がたまらない。」に沿った、“ビール飲用価値の再発見と特別な飲用体験を演出すること”を活動テーマとした取り組みを展開しました。家庭内での飲用をより楽しく、ワクワクさせる新しい価値を提供する商品として、開栓するときめ細かい泡が自然に発生して飲食店のジョッキで飲む樽生ビールのような味わいが楽しめる『アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶』を発売しました。開栓したふたと缶体の飲み口は、飲料缶では初採用となるダブルセーフティー構造により、手や口を切る恐れがなく、安心して飲用することができます。更に、家庭用生ビールサービス『THE DRAFTERS(ドラフターズ)』を開始しました。『THE DRAFTERS(ドラフターズ)』は、当社が独自に開発した「本格泡リッチサーバー」を会員に貸し出し、「スーパードライ」(ミニ樽2L)を毎月2回、自宅に定期配送するサービスです。また、多様化するお客さまのニーズにお応えすべく、季節や地域に応じた限定醸造品を発売しました。『アサヒスーパードライ 北海道工場限定醸造』は北海道厚真産米を用いて北海道工場で製造し、北海道限定で発売しました。『アサヒスーパードライ 東北復興応援 東北素材』は岩手県産ホップと宮城県産米「だて正夢」を使用し、福島工場で製造し東北6県(青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県)で限定発売しました。中元ギフト限定商品は『アサヒスーパードライ ジャパンスペシャル 涼味』を発売しました。国産原料100%のこだわりはそのままに、「ジャパンスペシャル」よりも発酵度を上げた「高発酵醸造」と国産の希少ホップを2回に分けて投入する「ホップ2段添加製法」を採用することで、上質なうま味と爽快な後味を実現しました。歳暮ギフト限定商品は、『アサヒスーパードライ ジャパンスペシャル 香り華やぎ』と『アサヒスーパードライ ジャパンスペシャル 熟成仕立て』を発売しました。『アサヒスーパードライ ジャパンスペシャル 香り華やぎ』は「ジャパンスペシャル」よりも高い濃度で麦汁を発酵させる「高濃度醸造」と希少な国産ホップを2回に分けて投入する「ホップ2段添加製法」を採用することで、華やかな香りと余韻を実現し、『アサヒスーパードライ ジャパンスペシャル 熟成仕立て』は「ジャパンスペシャル」よりも熟成期間を長くし、アルコール度数6%の飲みごたえと芳醇な味わいに仕上げました。 また、『アサヒ生ビール』の缶を発売しました。長年飲食店の専用商品として愛され続けてきた “コクがあってキレがある。さらにまろやかなうまみのある”ビールです。商品を開発する際の社内での呼称である開発記号として“幸運の不死鳥(FORTUNE PHOENIX)”を由来とする“マルエフ(F)”と名付けられていたため、パッケージには“幸運の不死鳥”のアイコンとともに“通称 マルエフ”と“復活の生”という文言を記載しました。 和のプレミアムビール『花鳥風月』を東北6県(青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県)で限定発売しました。国産麦芽とアロマホップを100%使用するとともに、上面発酵酵母を用いて、厳選した原料でじっくり丁寧に醸造する「吟醸づくり」により、華やかで心地よい吟醸香と味わい深い芳醇なコクを実現しました。 発泡酒市場では、業界で初めて“糖質ゼロ※1”を実現した発泡酒である『アサヒスタイルフリー<生>』のクオリティアップを行いました。『アサヒスタイルフリー<生>』はすっきり爽快な飲みやすさとしっかりとした麦の味わいが特長で、今回のクオリティアップでは仕込み工程において煮沸時間を短くすることで、麦の芳醇な香りを高め、ビールらしい飲みごたえを向上させました。 新ジャンル市場では、『クリアアサヒ』から季節限定商品を発売しました。春限定商品『クリアアサヒ 桜の宴』は「クリアアサヒ」ならではの“爽快な飲みごたえ”はそのままに、ドイツ産ホップ「カリスタ」を一部使用し、華やかな香りで春らしい味わいに仕上げました。夏限定商品『クリアアサヒ 夏日和』は、冷涼感を感じられる香料を使用することで、冷たくひんやりとした爽快な飲みごたえとすっきりした味わいを実現しました。秋限定商品『クリアアサヒ 秋の宴』は「ミュンヘン麦芽」「クリスタル麦芽」「ロースト麦芽」といった3種の濃色麦芽を一部使用し、原麦汁エキス濃度を高めることで、秋らしい焙煎香としっかりとしたコクのある味わいを実現しました。冬限定商品『クリアアサヒ 冬みやび』は華やかな香りが特長のサフィアホップを一部使用して、華やかな香りとまろやかなコクが特長に仕上げました。更に、地域限定商品『クリアアサヒ 東北の恵み』を発売しました。山形県産「初摘みホップ」と宮城県産「希望の大麦※2」を一部使用し、華やかなホップの香りと大麦の芳醇な味わいに仕上げました。 また、発売2年目となる『アサヒ ザ・リッチ』のクオリティアップを実施しました。今回のクオリティアップでは、ドイツ・ハラタウ産ホップの使用量を増やすとともに、副原料の使用量など原料配合の最適化により後味を良くすることで、これまで以上に飲み飽きない味わいを実現しました。“泡持ち”を良くする成分を極力多く残す製法「泡リッチ製法」により、クリーミーで豊かな泡の“泡持ち”が向上しました。 その他として、『アサヒ オフ』のクオリティアップを行いました。『アサヒ オフ』は、“プリン体ゼロ※3・糖質ゼロ※1・人工甘味料ゼロ”の3つのゼロが特長のカロリー最少級※4の新ジャンルです。今回のクオリティアップでは、うまみ成分を増量したコクの強い麦芽エキスを新たに採用することで、麦由来の香味を高めました。 ビールテイスト飲料市場では、アルコール度数0.5%の“微アルコール”ビールテイスト飲料『アサヒ ビアリー』を発売しました。お酒の飲み方の多様性を提案する「スマートドリンキング」※5の考え方のもと、アルコールが微かに含まれるアルコール度数1%未満の商品を新カテゴリー“微アルコール”として展開しました。『アサヒ ビアリー』は、100%ビール由来原料ならではの麦のうまみとコクを実現したアルコール度数0.5%のビールテイスト飲料です。ビールのようなうまさを楽しめてちょっと心地いい、自分時間を大切にしたい人たちへご提案する“微アルコール”という新しいカテゴリーの商品です。独自の仕込工程で香り豊かでコク深いビールを醸造した後、脱アルコール工程でアルコールを除去する製造手法を採用しました。ビール特有の「発酵由来の複雑な香気成分」を残しつつ、アルコール分だけを丁寧に抜き取る独自の蒸溜技術でビールらしい本格的な味わいに仕上げました。仕込工程においては、ビール類製造で培った独自技術によってエキス分に含まれる糖を調節し、味わいの骨格やコクを担保しました。脱アルコール工程では、独自の低温蒸溜によってビール由来の香味を損なうことなくアルコールを分離させました。約3年半の開発期間に約100回の試験製造を繰り返して、アルコール度数0.5%の“微アルコール”でビールらしい麦のうまみやコクを楽しめる味わいを実現しました。更に、麦のうまみとコクに加えて、フルーティーで華やかな香りが感じられる『アサヒ ビアリー 香るクラフト』を発売しました。 また、「アサヒドライゼロ」から期間限定『アサヒ ドライゼロサマーショット』を発売しました。『アサヒ ドライゼロサマーショット』は、「ドライゼロ」ブランドの特長であるビールらしい味わいはそのままに、冷涼感を感じられる香料を使用することで、冷たくひんやりとしたのどごしを実現しました。 RTD※6市場では、「アサヒ贅沢搾り」のリニューアルを実施しました。各フレーバーで原材料の配合比率を見直すことで、ブランド特長であり、お客様からも高く評価いただいている果実の味わいを強化し、従来以上に豊潤な味わいや香りを実現しました。また、「アサヒ贅沢搾りプラス」シリーズである『アサヒ贅沢搾りヨーグルトテイストプラスベリーミックス』と『アサヒ贅沢搾りヨーグルトテイストプラス柑橘ミックス』のリニューアルも実施しました。更に、厳選された果汁を使用した “プレミアム”シリーズとして『アサヒ贅沢搾り プレミアムみかんテイスト』と『アサヒ贅沢搾り 期間限定プレミアムトマト』を発売しました。『アサヒ贅沢搾り プレミアムみかんテイスト』は、果汁100%ジュースのロングセラーブランド「ポンジュース」でおなじみの株式会社えひめ飲料が製造する“ポン果汁”を30%使用しました。『アサヒ贅沢搾り 期間限定プレミアムトマト』は、カゴメ社のトマト1個分の果汁を使用したトマトテイストのチューハイで、“トマトのプロ”であるカゴメ社が厳選したトマトを、独自技術で濃縮したトマト果汁を使用しました。その他、限定商品として「パイナップル」、「ライチ」、「りんご」、「3種の柑橘クエン酸」、「国産和梨」、「洋なし」、「ハニープラスレモン」のフレーバーを発売しました。 「樽ハイ倶楽部」ブランドから『樽ハイ倶楽部梅干しサワー』を通年商品として発売しました。「樽ハイ倶楽部」は1984年より飲食店向けに展開している“日本初”の樽詰めサワーで、2020年末時点で約10万店の飲食店にて取り扱われている35年以上の歴史があるブランドです。また、限定商品としては『樽ハイ倶楽部 期間限定レモンマシマシサワー』を発売しました。「樽ハイ倶楽部」のレモンサワーが自宅で味わえる瓶入りリキュール『樽ハイ倶楽部レモンサワーの素』も発売しました。 「アサヒ ザ・レモンクラフト」はリニューアルを実施し、コンビニエンスストア限定から全業態に販路を拡大しました。「アサヒ ザ・レモンクラフト」は、5種類のレモン素材※7を使用したレモンのみずみずしい香りと豊かな果実味が特長のボトル缶チューハイです。リニューアルでは原材料の一部を見直し、香りと味わいを強化しました。また、限定商品として『アサヒ ザ・レモンクラフト 期間限定 地中海レモン』と『アサヒ ザ・レモンクラフト 期間限定 至福のレモン』を発売しました。 その他、「カロリー60%オフ」「糖類0※1」というお客さまの健康意識に配慮した特長にくわえ、つぶつぶの果肉やアロエによる食感を楽しめる「アサヒ Slat(すらっと)」から『アサヒ Slat(すらっと)期間限定南国ライチサワー』と『アサヒ Slat(すらっと)冬限定和柑橘サワー』を発売しました。また、「ウィルキンソン タンサン」を使用し、当社RTD史上“過去最高のガス圧”による炭酸の爽快さが特長の「『ウィルキンソン』・ハイボール」から、「『ウィルキンソン』・ハイボール 期間限定ジンジャエール」を発売しました。 お酒の飲み方の多様性を提案する「スマートドリンキング」の考え方に基づき、アルコール分0.5%の“微アルコール”ハイボール『アサヒ ハイボリー』とアルコール分3%のハイボール『アサヒ ハイボリー 3%』発売しました。「ハイボリー」は、ウイスキーを炭酸水で割った本格的な香りや味わいが楽しめる缶ハイボールです。ニッカウヰスキー社のブレンダーが厳選した華やかな香りが特長のモルト原酒とまろやかな味わいが特長のグレーン原酒を使用しています。キーモルトにスコットランド産のヘビーピート原酒を使用することで、香味に深みや重厚さが加わり、アルコール分低めの0.5%と3%でありながらも、ウイスキーの本格的な味わいや上質な余韻をお楽しみいただけます。 サワーテイスト清涼飲料※8市場においては、『アサヒスタイルバランス』をリニューアルし、新たに『アサヒスタイルバランスプラス』として発売しました。、は中味とパッケージを、その他フレーバーはパッケージをリニューアルしました。今回のリニューアルによりは、甘さを抑えたすっきりしたレモンの酸味で、レモン特有の果実感のある香味を実現し、飲みやすい味わいに仕上げました。は、炭酸ガス圧を高め、爽快感のある味わいを実現しました。 ウイスキー市場では、『ブラックニッカ クリア 紙パック1,800ml』のパッケージをリニューアルし、捨てやすさを訴求し、様々な飲み方を提案するデザインにしました。更に森林を守ることにつながるFSC認証を取得した紙パックに変更しました。『ブラックニッカ ディープブレンド 瓶・180ml』を新発売し、ラインアップを拡充しました。限定商品として『シングルモルト余市 ノンピーテッド』『シングルモルト宮城峡 ピーテッド』を発売しました。 焼酎市場では焼酎甲類乙類混和売上No.1ブランド「かのか」から、ブランド初のコラボレーション商品となる『イカ天瀬戸内れもん味にぴったりの麦焼酎 かのか 25度1.8L』と『のり天にぴったりな麦焼酎かのか 25度1.8L』を発売しました。まるか食品株式会社が製造・販売する人気商品『イカ天瀬戸内れもん味』と「のり天」シリーズにぴったりの味わいに仕上げました。 ワイン市場では、『ニッカ シードル紅玉リンゴ』『ニッカシードル トキりんご』『ニッカ シードルヌーヴォスパークリング2021』を期間限定で発売しました。 ※1:食品表示基準による。以下同様。※2:「希望の大麦」は、(一社)東松島みらいとし機構(HOPE)とアサヒグループの協働プロジェクト「希望の大麦プロジェクト」により誕生しました。本プロジェクトは、宮城県東松島市の被災した土地で栽培した「大麦」を通じて、地域に「なりわい」と「にぎわい」を創出することを目指しています。※3:100ml当たりプリン体0.5mg未満を「プリン体0」と表示しています。※4:100ml当たり22kcal。発泡酒をベースとした当社「リキュール(発泡性)②」比※5:「スマートドリンキング」とは、お酒を飲む人・飲まない人、飲める人・飲めない人、飲みたい時・飲めない時、あえて飲まない時など、さまざまな人々の状況や場面における “飲み方”の選択肢を拡大し、多様性を受容できる社会を実現するために商品やサービスの開発、環境づくりを推進していくことです。当社は、お酒の飲み方に多様性を提案する「スマートドリンキング」宣言を2020年12月に発表しました。※6:「Ready to Drink」の略。購入後、そのまま飲用可能な缶チューハイなどを指します。※7:レモンオイル/グリーンレモンオイル、旬果レモンスピリッツ、凍結レモンピールエキス、瀬戸内産レモンエキス、シチリア産レモン果汁。※8:ノンアルコールでサワーやカクテルのような味わいを楽しめる清涼飲料の総称です。 (技術開発関連) 中味開発において、「スーパードライ」がイギリスの酒類専門誌「ドリンクス・インターナショナル」が発行する「Drinks International Annual Brands Report2021(ドリンクス・インターナショナル2021)※1」のビールカテゴリーにおいて、「BEST SELLING部門」「TOP TRENDING部門」の2部門で、日本のビールメーカーとして初めて“最高賞”を獲得しました。ビールカテゴリーの賞は「BEST SELLING」「TOP TRENDING」の2部門があり、すべてのブランドの中で最も売れているもの(BEST SELLING)、最も注目されているもの(TOP TRENDING)という観点で、それぞれ最高賞が決められます。 容器包装分野では、『アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶』が国際的なビールコンテスト「International Beer Challenge 2021※2」の「Design & Packaging Awards」において金賞を受賞しました。「Design & Packaging Awards」は“オリジナリティー、市場や産地との関連性、缶や瓶の形状、中身の液体との関連性、缶や瓶のラベル・デザイン・素材の創造性”などの観点で審査され、最も優れた商品が表彰されます。 また、環境に配慮したパッケージ開発の一環として国産最軽量※3となるビール類202径アルミ缶蓋を東洋製罐株式会社と共同で開発しました。202径アルミ缶蓋はこれまでの204径アルミ缶蓋に比べ、缶の品質や強度はそのままに缶蓋の直径を約3mm小さく、缶蓋1枚あたりのアルミニウム使用量は従来の約2割減となる2.5gとなりました。これまで204径缶蓋を使用している当社商品全てをこの202径缶蓋に切り替えた場合、年間約14,300tのCO2排出量を削減できる見込みです。北海道工場で「アサヒ スーパードライ」「アサヒスタイルフリー〈生〉」「クリアアサヒ」「クリアアサヒ贅沢ゼロ」「アサヒオフ」ブランドでテスト販売した結果も良好であり、本格的な展開を検討していきます。 また、6缶パックにおける紙の使用量を大幅に削減した新資材「エコパック」を採用しました。「エコパック」は、缶の上部のみ固定する紙資材で、缶容器の6缶パックとして日本で初めての採用となりました。「エコパック」を採用することで、従来使用していた6缶パック資材と比べ、紙の面積は缶350mlの6缶パックで77%、缶500mlの6缶パックで81%削減できます。使用する紙の重量は缶350mlの6缶パックで65%、缶500mlの6缶パックで73%の削減を実現できます。仮に、当社が製造する6缶パック全てを本資材に切り替えた場合、年間で紙の使用量は約8,800t、資材製造に伴うCO2排出量を7,400t削減※4できる見込みです。本資材を使用した『アサヒスーパードライ エコパック』をテスト販売した結果も良好であり、2023年からの本格展開を目指します。 地球にやさしいエコカップ「森のタンブラー」をリニューアルしました。「森のタンブラー」は“使い捨て”という消費行動自体を変革することを目標とし、“使い捨て”しない飲料容器として開発したエコカップです。パナソニックが開発した「高濃度セルロースファイバー成形材料」を原材料としています。今回のリニューアルでは、使用している材料の植物繊維(セルロースファイバー)の使用比率を55%から70%まで引き上げ、「森のタンブラー」1個あたりのプラスチック使用量を33%削減し、さらなる環境負荷の低減を実現します。また、地域と連携した環境負荷低減の取り組みに力を入れました。株式会社アップサイクルジャパンと協業して神奈川県秦野市のヒノキの梢を主原料とした「梢プロジェクト 森のタンブラーHINOKI」や、和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドと同施設のSDGsパートナーであるおもろいカンパニー合同会社と協力し、飼育するパンダが食べずに廃棄していた竹を使った「パンダバンブータンブラー」を開発しました。 ※1:イギリスの酒類専門誌「ドリンクス・インターナショナル」が毎年発行している、世界一流のバーを対象にしたブランド調査です。調査の対象となるバーは、「THE WORLD'S 50 BEST BARS」に選ばれている50店のバーの他、世界の主要な賞にノミネートされるバーから厳選されており、2021年は世界33カ国のトップバー100店舗が調査に参加しました。※2:「International Beer Challenge」は、本年創設25周年を迎えた国際的なビールコンテストで、香りや味を審査する「Tasting Awards」、デザインなどを審査する「Design & Packaging Awards」があります。毎年40カ国以上からエントリーがあり、国際的に著名な審査員による厳正なる審査の上、それぞれの賞が決定されます。※3:当社調査によるもので、缶135mlを除くビール類用缶胴(66mm径)向けの缶蓋として国産最軽量(2021年8月時点)※4:2019年当社6缶パック全商品の出荷実績による。 [飲料事業](商品開発関連) アサヒ飲料㈱は「ブランドを磨き、ブランドで挑む」との方針のもと、「お客様との共感」をテーマに、変化する生活に寄り添い、当社の強みをさらに磨き、商品・活動を通じて「健康」「環境」「地域共創」の領域で社会課題解決に向け取り組むことで、社会でひときわ存在価値が高く社会からいちばん信頼される企業を目指しております。 研究開発部門においては、「三ツ矢」、「ウィルキンソン」、「カルピス」、「ワンダ」、「十六茶」、「おいしい水」の6つの重点ブランドについて、ブランド価値向上、および新規領域の強化に取り組んで参りました。 「三ツ矢」ブランドにおいては、昨年好評であった復刻版シリーズの『三ツ矢サイダーレモラ』のリニューアルを3月に実施。有糖炭酸の“おいしさ”と無糖炭酸の“さっぱり”を兼ね備えた、甘すぎないハイブリッドな炭酸飲料として、レモンの爽やかな香りにライムフレーバーのアクセントを効かせた味わいが支持され、目標300万箱を超える販売数量を達成しました。有糖炭酸飲料領域においては、「さっぱりしたい」「リフレッシュしたい」といったニーズに応えるため、本格的な果実の味わいや爽やかな酸味を追求した「『三ツ矢』特濃」シリーズとして「『三ツ矢』特濃オレンジスカッシュ」、「『三ツ矢』特濃レモンスカッシュ」「『三ツ矢』 特濃ライムミックス」など3品を展開。さらに国産品種指定果実の果汁を使用した「『三ツ矢』にほんくだもの」シリーズを4品展開いたしました。また、「三ツ矢」ブランド史上初のフローズン飲料となる「『三ツ矢サイダー』フローズン」、暑い夏の健康的な生活のサポートに適した熱中症対策飲料として「『三ツ矢』ソルティ」など、多様な消費者のニーズに対応して参りました。加えて、チャネル限定ではありましたが、果汁100%の炭酸飲料として他社と差別化し、高価格帯で発売した「『三ツ矢』クラフト」シリーズが好評を博すなど、今後の高付加価領域への展開に関して良好な感触を得ることが出来ました。これらの活動の結果として、「三ツ矢」ブランドの年間販売数量4,162万箱(前年比102%)となり、2年連続で過去最高を更新しました。 「ウィルキンソン」ブランドにおいては、コロナ禍における消費者の生活スタイルが変化し在宅時間が多くなる中、「気分をすっきりさせたい」「リフレッシュしたい」という意識や、コロナ太りなどを気にした健康意識の高まりから無糖炭酸飲料の需要が高まっています。そのような中で家での直接飲用や家飲みの割り材として家ナカ需要に対応したことでPET1Lや4本パック、箱売りが好調に推移しました。中でもPET1Lは各種キャンペーンや販促が奏功し、前年から大きく伸張して販売数量の拡大に大きく貢献しました。また、「ウィルキンソン」ブランドの第2の柱である『ウィルキンソン タンサン レモン』のリニューアルを7月に実施。女性ユーザーの飲用拡大に成功し、前年を上回る販売数量を達成しました。新規ユーザー拡大に向けたフレーバー展開としては、3月に『ウィルキンソン タンサン グレープフルーツ』、4月に『ウィルキンソン タンサン ウメ』、7月に『ウィルキンソン タンサン ピーチ』、9月に『ウィルキンソン タンサン マスカット』、12月に『ウィルキンソン タンサン ライム』を継続して発売しました。「ウィルキンソン」ブランドはメガブランドと位置付けられる3,000万箱の大台を1904年の発売から初めて突破し、14年連続で過去最高の販売数量を更新しました。 カルピスブランドでは、発売30周年を迎える「カルピスウォーター」のリニューアルを実施し、さらに新たな顧客開拓を目的とした新商品「CALPIS Light Blue」を開発、発売しました。また、希釈して飲用するコンクタイプ、そのまま飲用するストレートタイプ、炭酸タイプにおいて、季節ごとに様々な種類の果実と「カルピス」を組み合わせた新商品を数多く展開しました。昨年、発売した乳原料を使用せず豆乳で作った「GREEN CALPIS」は容器を変更しながら、さらにおいしくカルピスの味わいが楽しめる中身のリニューアルを実施し、乳アレルギーを持つ方々から引き続き好評を得ております。 「ワンダ」ブランドでは、引き続きボトル缶市場への継続的な商品展開を行いました。ボトル缶市場に向けては、継続して「ワンダ 極」シリーズを積極的に展開。「微糖」、「ブラック」、「カフェオレ」に加えて「贅沢な糖類ゼロ」を発売し、コロナ禍における健康意識や気分切り替えニーズに対応した飲用機会の拡大を図りました。PETコーヒー市場では、ドトールコーヒー社監修の「ドトール カフェ・オ・レ」、季節限定の「ドトール シーズンカフェ」シリーズを展開。 「塩キャラメルラテ」、「ほうじ茶ラテ」を新発売し、コーヒー市場の活性化を図りました。 「十六茶」ブランドにおいては、「アサヒ 十六茶」が2005年から「カフェインゼロ」として生まれ変わり、2021年で17年目をむかえました。2021年は、新たに発酵素材をブレンドし、香ばしさを強化。中味・容器・パッケージを一新しました。また、健康機能価値を付与した「十六茶プラス」シリーズを改訂。内臓脂肪、脂肪、糖のトリプルヘルスクレームの機能性表示食品「『アサヒ 十六茶プラス』3つのはたらき」を発売しました。その他、「十六茶麦茶」、「十六茶旬素材ブレンド」、「ぎゅっと濃い十六茶」、「十六茶 ほっと温まる 機能性表示食品」を展開し、「十六茶」ブランドの飲用機会拡大を図りました。 「おいしい水」ブランドにおいては、これまで展開していた「ラベルレス」ボトルに加え、新たに「シンプルecoラベル」を投入することで、環境負荷低減という新たな価値の提供を進めて参ります。 また、海外展開の取り組みとして、台湾においては、「カルピス」ブランド、「十六茶」ブランド、「ワンダ」ブランド、「三ツ矢」ブランド、「ウィルキンソン」ブランド、「ほっとレモン」を展開しています。特に「カルピス」ブランド、「十六茶」ブランド、「ほっとレモン」は現地製造品を展開しており、「十六茶」ではLL紙容器を本年ラインナップに加えました。台湾は従来リサイクルPETボトルの流通が認められていませんでしたが、本年当社を含めた企業・業界の働きかけにより、一定条件下においてリサイクルPETの使用が認められる状況となりました。米国は「CALPICO」ブランド、「十六茶」ブランドを展開しており、「CALPICO」のOriginal、Mango、Strawberry、Lychee、White Peachの5フレーバーについて、現地の健康ニーズの高まりに対応し、砂糖類を減量した配合での展開を完了しました。また、従来からロシアへは一部製品を輸出しておりましたが、この度隣国のモンゴルへ「カルピス」製品の輸出を開始しました。 なお、「おいしさ」の定性・定量評価にかかる技術開発には特に力を入れており、比較的新しい官能評価手法であるCATA-PA法に当社独自の官能評価手法を融合させた高度化した商品評価方法を構築し、より精緻にお客様の嗜好性を把握して商品改善につなげる取り組みを進めています。 また、長引くコロナ禍において、社会として健康意識が高まる中、日本中のみなさまが毎日の「飲みもの」を通じて、ココロもカラダも健康になれる事を目指し、アサヒグループ独自の確かなエビデンスを有した素材を使用した製品の開発や、「安全」「安心」といった各ブランドがもつベーシックな「健康」価値の訴求を強化することで、健康課題解決に向けた取り組みを推進しています。これらの活動を通じて「アサヒ飲料㈱=健康に強みを持つ会社」というイメージの醸成を目指して積極的な取り組みを実施しています。その中でも、本年は昨年から継続して「炭酸水」のもつ健康増進効果の解明に取り組みました。理化学研究所 水野敬先生との取り組みでは、これまでに明らかとなった炭酸水を継続的に飲用することによる抗疲労をはじめ様々な健康増進効果について第17回日本疲労学会総会・学術集会で発表するなど、研究成果の発表を進めて参りました。また、これまでの「炭酸水」の健康増進効果の研究成果を世の中に向けて発信するためのプラットフォームである「アサヒ炭酸ラボ」を設立し情報発信の強化を推進しました。今後についてもみなさまにワクワクと笑顔をお届けできるよう情報発信を強化していく予定にしています。 これらの取り組みを通じて、お客様にとってアサヒ飲料㈱の商品は確かな価値ある商品であることの理解促進と満足度を高めて参ります。 “カラダの健康”に関しては、「カルピスの乳酸菌科学」シリーズとして、100mlの小型PETボトルの展開を進めて参りました。「L-92乳酸菌」を配合した「守る働く乳酸菌」に加え、機能性表示食品として、「ストレス・睡眠」、「腸内環境改善」領域では「ガセリ菌CP2305株」を機能性関与成分とした「届く強さの乳酸菌W(ダブル)」、「血圧」領域では「ラクトトリペプチド(VPP、IPP)」を機能性関与成分とした「『アミール』やさしい発酵乳仕立て」、「体脂肪」領域では「乳酸菌CP1563株由来10-ヒドロキシオクタデカン酸(10-HOA)」を機能性関与成分とした「ラクトスマート」を展開しております。また、「認知」領域においては、「年齢とともに低下する記憶力の維持」を訴求する「脳活サポート」を新たに発売いたしました。 今後ともアサヒグループの確かなエビデンスに裏打ちされた機能性素材や素材活用技術を用いて、新たな健康価値の提案を目指し、積極的な研究開発を推進して参ります。 (技術開発関連) 理化学および微生物分野における技術開発においては、製品や生産工程の品質保証に必要な安全・安心技術(新たな分析技術、解析技術)の拡充と、品質に影響を及ぼす微生物検出技術、同定技術、静菌技術の研究について継続して取り組んで参りました。品質保証のために出荷前に行う微生物検査において、AIを活用した新たな微生物迅速検査法「FLOX-AI」を当社で独自開発し、日本食品微生物学会および日本防菌防黴学会での発表も行いました。微生物検査の工程でAIを活用する取り組みは、清涼飲料業界で初となります。 容器包装開発においては、持続可能な容器包装の実現に向けて制定した「容器包装2030」に基づき、PETボトルでの環境配慮素材(リサイクル樹脂および植物由来原料を配合したバイオ樹脂)の拡大展開に向けて各種容器容量別での品質評価を行いました。また、プラスチック使用量削減に貢献するラベルレス商品の拡大に向けたあらたな取組みとして、清涼飲料業界初となるレーザーマーカーによるボトルへの表示で完全ラベルレスを実現した『「十六茶」PET630mlダイレクトマーキングボトル』発売に向けた技術評価を行い、ECチャネルにて函売りでのテスト販売を実現しました。単品販売可能なラベル最小化商品としては、『「アサヒおいしい水」天然水シンプルecoラベルPET585ml』の発売に向けた専用ボトルの開発を行いました。本ボトルはラベルレスボトル商品の単体販売による環境負荷低減の取り組みが評価され、グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞いたしました。お客様の更なる利便性向上を目指した取組みでは、段ボールカートンについて店頭および家庭での開け易さと使用後の畳み易さの向上を目的とした開発を行い、「十六茶」「ウィルキンソン」「アサヒおいしい水」ブランドへの展開を行いました。引き続き、品質技術、容器包装技術の両面において飲料業界のリーディングカンパニーとしてふさわしい技術開発を推進して参ります。 [食品事業](食品開発関連) アサヒグループ食品㈱は 主要ブランドを中心にアサヒグループ食品ならではの提供価値を訴求してきました。 「ミンティア」ブランドは、タブレット菓子としてのおいしさや、食感、パッケージに至るまで全てにこだわった多彩な商品ラインアップの提案を続けてきました。2021年は、従来の“通勤・通学”などのオンタイム&リフレッシュに加え、新しい生活様式で高まる、“マスク着用時”や“在宅勤務中”のリフレッシュニーズにも対応した新たな商品『ミンティア +MASK ペパーミント』『ミンティア +MASK シトラスミント』『ミンティアブリーズ+MASK レモンライムミント』を全国で新発売し、継続的な需要喚起を図りました。また、オーラルケアへの関心の高まりに対応して、錠菓市場で国内初※1となる歯垢の生成を抑えるのを助ける機能が報告されているエピガロカテキンガレート(EGCg)を配合した機能性表示食品『ミンティアエクスケア デンタルプラス ペパーミント』を発売しました。 “おいしさ”と“食べ応え”のダブルの満足が得られることから好評をいただいている「1本満足バー」では、「1本満足バー プロテイン」シリーズから、プロテイン15g配合で、糖質をカットした甘さ控えめのブラックチョコレートを使用した『1本満足バー プロテインブラック』を追加販売しました。「1本満足バー プロテイン」シリーズにより、「1本満足バー」ブランドの売上は、好調に推移しています。 「クリーム玄米ブラン」ブランドから初の機能性表示食品として、不足しがちな栄養成分の補給とともに、腸内環境の改善に役立つ機能があることが報告されている ガセリ菌CP2305株が配合された『クリーム玄米ブランプラス 豆乳&カスタード』『クリーム玄米ブランプラス ごま&塩バター』を発売し、さらなる市場活性化を図りました。さらに、ダイエット意識の高まりに着目し、1個当たり80kcalでしっとりとした食感が特長の『クリーム玄米ブラン 80kcal バニラミルク』『クリーム玄米ブラン 80kcal ビターチョコ』を発売し、新規層のトライアル獲得に貢献しました。 「キャンディ」では、舐めることで栄養補給ができる「キャンディサプリ」としてキャンディ4粒で美味しく手軽に栄養補給ができる袋入りキャンディ『キャンディサプリ 1日分のビタミンC』を発売しました。間食などのリフレッシュタイムをはじめ、外出時にも手軽に健康をサポートできる商品としてキャンディのユーザー層や喫食機会の拡大を図りました。 カップスープカテゴリーでは、ワンカップ市場※2での独自ポジションの確立のため、小腹を満たしながらも特長のある製品を発売しております。2021年は手軽に糖質コントロールのできる「おどろき麺0(ゼロ)」シリーズから『おどろき麺0(ゼロ) 鶏だし旨塩麺』を、「おどろき野菜」シリーズからは1食分の野菜※3が摂れ、さらに最近注目されているたんぱく質を5g配合した『おどろき野菜 1食分の野菜 チキンとキャベツのクリームスープ』他1品を発売しました。また、食べ応えが抜群で1/2日分の野菜※4が摂れるはるさめスープも含めて、手軽に野菜を摂取できるとともに本格的な味わいにこだわった多彩なメニュー提案を行いました。 フリーズドライ食品カテゴリーでは、主力の「いつものおみそ汁」シリーズからレギュラーライン1品、贅沢ライン3品の追加を行った他、素材と具材のうまみを楽しむ「Theうまみ」シリーズからスープ2品を追加いたしました。そして、惣菜、雑炊、シチュー、カレー、チーズリゾットを「お食事メニュー」シリーズとして、全13品のラインナップにて発売し、フリーズドライ製法の特長を活かし、“おいしさ”“楽しさ”“驚き”を提供しながら、お客様の毎日の食卓に健やかで笑顔のある食生活を提案いたしました。一方、通販専用商品としては、血圧が高めの方におすすめの機能性表示食品である「やさしいおみそ汁」シリーズを「やさしさプラス」シリーズにリニューアルし、おみそ汁以外の商品が欲しいとのお客様からの声を参考に、新たにスープ2品を追加、全7品でのシリーズ展開といたしました。また、通販商品の主力である「まごころ一杯」シリーズをリニューアル、同時に新商品4品を加え、定番、減塩それぞれ10品ずつの計20品の品揃えを行いました。今回のリニューアルでは、国産野菜にこだわり、おみそ汁に使う「みそ」は米糀をたっぷり使った「十割糀みそ」を採用し、商品ごとに配合率を変えています。また、かつお節や昆布などのだしを使用したおみそ汁に、香り高いかつおだしを重ねる当社独自の「重ねだし製法」を取り入れ、こだわった商品としています。さらには当社のフリーズドライ技術と工夫が詰まった『フリーズドライの匠 海老天とじ丼の素』を数量限定で発売し、フリーズドライのおみそ汁への関心が高まる中、みそ汁、吸物類フリーズドライ市場売上NO.1※5のメーカーとして、お客様のさらなるフリーズドライ商品の利用拡大に取組んでいます。 ベビーフードカテゴリーでは、「手作り応援」シリーズから、『たっぷり手作り応援 おいしいパンがゆ風』を新発売するとともに既存品2品をリニューアルいたしました。また、離乳食は手作りしたいけれどなるべく手間をかけずに準備をしたいとの声にお応えし、ご家庭にある食材と混ぜたりかけたりするだけで、離乳食の味付けが簡単にできるお子さま向け調味ソースとして「そのままソース」シリーズ3品を発売しました。ツインパウチタイプで1回分ずつ切り離せるため、1食分に最適な量が使え、保管に便利なことも特長となっています。1歳からのお子さまが自分で飲みやすくこぼしにくいジュレタイプ飲料の「1歳からのMYジュレドリンク」シリーズでは、8種の野菜と3種のくだものが入った「1/2食分の野菜※6&くだもの」シリーズ3品と『アクアライト りんご』をリニューアルするとともに『はじめてのカルピス®ジュレ』など4品を新発売し、伸長しているジュレタイプ飲料商品を強化することで市場の活性化とユーザー層の拡大を図りました。 シニア向けカテゴリーでは、“かまなくてよい”区分の『バランス献立 なめらかおかず 鶏と野菜のシチュー』『バランス献立 なめらかおかず 牛肉と野菜のビーフシチュー』『バランス献立 なめらかおかず 鶏肉と野菜 筑前煮風』『バランス献立 なめらかおかず 牛肉と野菜 しぐれ煮風』『バランス献立 なめらかおかず 白身魚と野菜 クリーム煮』の5品をリニューアル発売し、“容易にかめる”“歯ぐきでつぶせる”区分から、見た目や食感の満足感を向上させた「具材を楽しむ」ラインなど、新しい生活様式下で増えつつある在宅介護に向けた新価値を提案しています。 当社調査によると、20~50代女性が魅力的に感じるダイエット関連のヘルスクレームの上位に「体脂肪を減らす」「内臓脂肪を減らす」等が挙がっています。そこで、粉末シェイクに「肥満気味の方のおなかの脂肪(体脂肪・内臓脂肪)を減らすのを助ける」機能性関与成分、乳酸菌CP1563株を配合した新ブランド「SUS(エスユーエス)」を発売しました。 家族の健康維持のために毎日の食生活の栄養サポートがますます求められる中、ディアナチュラから乳酸菌や、ビタミンDを強化したラインアップ『ディアナチュラ ビタミンD強化マルチビタミン・亜鉛・乳酸菌 30日』『ディアナチュラスタイル 乳酸菌×マルチビタミン 20日』を発売しました。 新しい生活様式下で衛生用マスク着用が求められている中、当社調査によると、現在気になっている肌悩みとして「しみ」・「毛穴」・「しわ」・「ハリ・弾力」等、なんらかのお悩みを挙げた方のうち、約半数はその悩みは2020年3月以降から気になるようになったと回答しています。その肌悩みに対応すべく、プラセンタを手軽に使えるブランド「素肌しずく」から『素肌しずく ジェルマスク』『素肌しずく クリームマスク』を発売しました。2品ともに、シート貼りなし・放置時間なし・洗い流し不要・拭き取り不要・ワンタッチ容器という時短簡便を叶えるスキンケアアイテムです。 機能性表示食品市場は年々拡大しています。通販カテゴリーでは、既存ブランドの『ビオマイン』(枯草菌(バチルス・サブチルス)C-3102株を配合)を機能性表示食品としてリニューアル発売しました。枯草菌C-3102株には、腸内にもともといる善玉菌(ビフィズス菌、酪酸産生菌)を増やすことで腸内環境(腸内フローラ)を整えることが報告されています。また、『ロコトモ』(乳酸菌CP2998株 (L. curvatus CP2998)を配合)に関しても、機能性表示食品としてリニューアル致しました。乳酸菌CP2998株は、健常な高齢者の加齢によって衰える太ももの筋肉の活動量を上げることにより、歩くピッチおよび歩行速度の向上に役立つ機能が報告されています。 ※1:機能性表示食品の届け出情報検索を用いたアサヒグループ食品調べ※2:容器付きでお湯を注いで飲めるものやそのままレンジで温めるだけのもの(インテージ分類定義)※3:厚生労働省が推奨する1日の野菜目標摂取量(350g)の1/3量(生換算)※4:厚生労働省が推奨する1日の野菜目標摂取量(350g)の1/2量(生換算)※5:インテージSRI+:みそ汁、吸物類フリーズドライ市場2019年7月~2021年6月メーカー別累計販売金額※6:「授乳・離乳の支援ガイド」をもとに算出 (技術開発関連) 当社では、牛乳アレルギーの乳児に対する大豆乳の有用性・安全性に関する研究に助成を行い、その研究成果が国立病院機構相模原病院より第70回日本アレルギー学会学術大会にて発表されました。海外向け育児用粉乳の微生物検査の迅速化に関する研究を行い、その成果を日本食品衛生学会第117回講演会にて発表いたしました。またアサヒグループの独自素材であるラクトトリペプチド(LTP)の摂取による血流への影響に関する論文を「薬理と治療」誌に発表いたしました。 [先端研究](ヘルス&ウェルネス) アサヒクオリティーアンドイノベーションズ㈱では、アサヒグループの先端研究の拠点として、グローカルな独自価値創造の源泉となることを長期ビジョンに掲げ、研究開発を推進しています。その中で、酵母・乳酸菌をはじめとする微生物活用技術や、これまで培ってきた機能性評価技術を活かして、これからの社会に求められる健康機能を有する独自価値を有した素材の開発、飲食の持つ価値の科学的検証、発酵技術を活かした新たな商品開発への貢献、などに取り組んでいます。具体的な研究成果のひとつとして、乳酸菌ラクトバチルス・アシドフィルス L-92株について、新たに免疫調整機能を有することを明らかとしました。L-92株はこれまでもアレルギー症状の緩和などについて既に論文発表を行っていましたが、昨今のコロナ禍において関心の高い免疫機能の分野においても同素材の有用性を科学的に証明いたしました。また、近年注目を集め、世界的にも市場が急成長しているフェムテック分野においても、ラクトバチルス・ガセリCP2305株が女性の月経前の精神的な症状緩和に効果があることを見出しました。女性の約90%が経験したことのある月経前のゆううつな気分、不安感、無気力、疲れやすさ、眠気といった症状の緩和に効果があるパラプロバイオティクス素材であり、女性のQOL改善に大きく貢献することができると期待しております。その他、脳科学とAIを活用するためのコンソーシアムへ参画し、五感入力(刺激情報)を中心にした身体内外の環境変化に対する脳反応のデータを蓄積、解析することで、脳モデルの構築を目指しています。また、酵母に関する蓄積された知見、発酵技術を基にした研究では、その成果を国内はもとより海外グループ会社とも密に連携を行い、その成果を実際の商品開発に活かしています。一方で、アルコール飲料を製造、販売する企業の責任として、アルコール摂取における健康影響に関しても様々な観点から研究を行っています。 (サステナビリティ) サステナビリティについては、食の安全安心と同様、企業が活動をしていく中で必ず担保していかなくてはならないものであると位置づけて研究活動を行っております。グループとして掲げているアサヒグループ環境ビジョン2050、アサヒカーボンゼロ達成に向けての取り組みの中で、アサヒクオリティーアンドイノベーションズ㈱ではCO2排出量削減の新たなモデルとして、ビール工場排水由来のバイオメタンガスを利用した燃料電池による発電の実証事業を、アサヒビール茨城工場にて環境省補助事業のもと開始しております。連続運転によって初めて明らかとなる種々の問題に関しても都度適切な解決策を適用、バージョンアップを繰り返すことで、順調に稼働を続けております。本発電システムで得られるエネルギーは完全にカーボンニュートラルなエネルギーとなります。CO2削減についてのその他研究として、ボイラーの排ガスからCO2を分離させ高効率に回収する実証試験を行っています。こちらについても施設内に設備を導入し、1万時間を超える連続稼働を続けております。回収されたCO2は大気に放出されず、CO2排出量の削減に繋がります。さらに回収したCO2を有効利用するCCUSの研究として、国内の食品企業として初となるメタネーション設備の導入を行い、CO2回収装置と接続した実証実験を開始、連続運転をお行っております。また、商品の中身品質を高く保ち、輸送時に十分な強度を保持することで、適切な形でお客様へと商品を提供するための容器包装も、環境に与える影響を鑑み、ペットボトルのリサイクル技術や削減技術など多角的な視点で取り組んでいます。これらの取り組みを通じ、持続可能な社会の実現と事業収益向上の両立に貢献してまいります。 (新規事業) グループの事業へ貢献することの出来る新規事業を創出すべく、新規事業開発を行っております。グループ事業におけるシナジー効果の獲得、従来のバリューチェーンを脅かす可能性のある分野の自社のポートフォリオへの獲得を目的に、既存事業のエクステンションを軸として、ベンチャー企業への投資や協業を通じた事業創出を行っています。具体的には、ベンチャー企業と提携し、コーヒー副産物に含まれる成分を活用した凍霜害防止剤を開発し、事業化を目指した試験販売を実施しており、対象作物や販売先を順次拡大しております。この取組みにより、グループ内の飲料工場から排出されるコーヒー副産物を有効活用しながら、安定的な農作物収穫に貢献することで農家の方々の収入減や離農といった課題に取り組んでいます。ます。その他のグループから出てくる副産物の利活用として、ビール製造工程中の副産物であるビール粕の利活用についても外部企業との協業を軸に検討を進めています。また、これまでも様々な事業の中心的役割を担ってきた酵母についても、より一層の付加価値や新たな機能の獲得のための研究開発を進めており、さらなる新規事業としての活用を志向しております。
FY2020|17,965 文字
5【研究開発活動】 アサヒグループでは、第7次中期経営計画の達成に向けて、酒類、飲料、食品の各事業においてこれまでにない新たな価値創造に基づく商品の開発を進めると共に、環境への配慮、健康への貢献といった持続可能な社会の実現のため、革新的な技術開発に取り組んでいます。また、コロナ禍による環境変化に対しても迅速かつ柔軟に研究開発戦略の見直しを行い、研究開発現場においてもテレワークを最大限活用出来る体制を整備することで、新時代に即した成果の創出を行っています。従来の枠に捉われない研究開発に取り組むため、先端技術やオープンイノベーション、グループ内のシナジーを積極的に活用しています。 当年度におけるグループ全体の研究開発費は、13,189百万円です。そのうち酒類事業に係る研究開発費は2,978百万円、飲料事業に係る研究開発費は2,000百万円、食品事業に係る研究開発費は1,640百万円、国際事業に係る研究開発費は3,008百万円、その他の事業又は全社(共通)の研究開発費は3,561百万円です。 [酒類事業](商品開発関連) アサヒビール㈱は、「スーパードライ」のブランドメッセージである「ビールがうまい。この瞬間がたまらない。」を訴求するビール飲用価値の再発見と特別な飲用体験を演出する様々な取り組みに注力致しました。特に素材や優良酵母のさらなる厳選、酸化を防ぐ取り組みや工場特性に合わせた醸造技術の最適化などあらゆる工程で改善に取り組んだ結果、当社の専門パネリスト※1による官能評価において過去最高の評価を獲得し、“スーパードライの史上最高のうまさ”を実現しました。“できたてのうまさ”を追求した商品『アサヒスーパードライ 鮮度実感パック』を年間6回発売し、“進化をとげたスーパードライ史上最高のうまさ。”を訴求したパッケージデザインのリニューアルを実施しました。また、限定醸造品を発売しました。『アサヒスーパードライ 北海道工場限定醸造』は北海道厚真産米を用いて北海道工場で製造し、北海道限定で発売しました。『アサヒスーパードライ 東北復興応援缶』は岩手県産ホップと宮城県産の「希望の大麦」※2を一部使用し福島工場で製造、岩手県、宮城県、福島県限定で発売しました。『アサヒスーパードライ 福島工場限定醸造』は、福島県産米“天のつぶ”※3を用いて福島工場で製造し、福島県限定で発売しました。中元ギフト限定商品は『アサヒスーパードライ ジャパンスペシャル爽涼(そうりょう)』を発売しました。「ジャパンスペシャル」の特長である国産原料100%のこだわりはそのままに、アルコール度数を5.5%から5%にすることで、爽快に飲みやすい味わいに仕上げました。また、通常よりも発酵度を上げた「高発酵醸造」を採用することで、「ジャパンスペシャル」の上質な飲みごたえに加え、清々しい後味を実現しました。歳暮ギフト限定の特別限定醸造商品は『アサヒスーパードライ ジャパンスペシャル 香り芳醇』を発売しました。国産原料100%のこだわりはそのままに、「ジャパンスペシャル」よりも高い濃度の麦汁で発酵させる「高濃度醸造」で、アルコール度数6%の飲みごたえと贅沢な余韻、芳醇な香りを実現しました。更には、ビール市場における若年層を中心としたターゲットに向けて飲用体験を創出する『アサヒスーパードライ ザ・クール』のリニューアルを行いました。ドイツ産ホップ「ポラリス」を原材料に使用し、当社独自のホップ配合技術を活用することで、苦味や渋みを抑えた冷涼感のある爽快なおいしさを実現しました。アルコール度数は5%から4%へ変更し、発酵度を調整することで、軽快な飲み口とビールらしい飲みごたえを両立しました。 その他限定商品として、特別限定醸造の生ビール『アサヒ ザ・ゴールド』は、ゴールデン麦芽とチェコザーツ産の最高級ホップを一部使用し発売しました。 発泡酒市場では、『アサヒスタイルフリー<生>』のクオリティアップを行いました。『アサヒスタイルフリー<生>』は、すっきり爽快な飲みやすさとしっかりとした麦の味わいが特長の“糖質ゼロ※4”の発泡酒です。今回のクオリティアップでは、麦の風味豊かなミュンヘン麦芽を原材料として新たに採用することで、麦の豊かな味わいや“ビールらしい”本格的な飲みごたえを高めました。 新ジャンル市場では、“プレミアムビールのような上質さ、贅沢感”を目指した『アサヒ ザ・リッチ』を新発売しました。当社新ジャンル商品として最大級※5の原麦汁エキス濃度にすることで、コク深い味わいを実現しました。醸造の仕込み工程では、煮沸に使用する蒸気の注入時間を可能な限り低減させる「微煮沸製法」をアサヒビールで初めて採用し、煮沸開始時と終了時の合計数分程度だけ蒸気を注入しました。蒸気の注入時間を分単位で制御管理することで、十分な殺菌と麦の芳醇な香りの担保を両立しました。 また、『クリアアサヒ』はクオリティアップを行いました。原材料の配合を見直し、『クリアアサヒ』史上最高の後キレを実現することで“ゴクゴク飲める”味わいを実現しました。季節限定商品は、春限定商品『クリアアサヒ 桜の宴』はアロマホップのモチュエカ、アマリロ、マンダリナババリアを一部使用し、「クリアアサヒ」ならではの“爽快な飲みごたえ”はそのままに、3種のホップ由来の華やかな香りで春らしい味わいに仕上げました。夏限定商品『クリアアサヒ 夏日和』は、冷涼感を感じられる香料を使用することで、冷たくひんやりとした爽快な刺激とキレを実現しました。秋限定商品『クリアアサヒ 秋の宴』は、ローストした麦芽を一部使用し麦の香りを引き出す仕込み技術を採用することで、秋らしい焙煎香としっかりとしたコクのある味わいを実現しました。冬限定商品『クリアアサヒ 冬の旨口』は、原麦汁エキス濃度を高め、発酵度をやや低くすることで、コクのあるまろやかな味わいを実現しました。更に地域限定商品『クリアアサヒ 北海道の恵み』『クリアアサヒ 東北の恵み』を発売しました。 『クリアアサヒ』は2008年の発売以来、「すっきり・爽快・キレ」を求めるお客さまのニーズに応える商品として継続的に品質価値向上に取り組んでおり、今回のクオリティアップを通じて新ジャンルの主力ブランド『クリアアサヒ』の飲用価値向上に取り組みました。 その他、『アサヒ 極上<キレ味>』はクオリティアップを実施し、中味特長の“冴えるキレ”はそのままに、ホップの使用量を増やし、心地よい苦みによるビールらしい飲みごたえを強化しました。『アサヒ オフ』は、スパイシーでフローラルな香りを特長とするホップの使用量を増やすなど、ホップの配合を見直すことでビールらしい厚みのある味わいや香りを強化しました。糖質やプリン体などに配慮したビール類は、特に健康を気にするビール類飲用者の方々から高い支持を得ています。 ビールテイスト清涼飲料市場では、『アサヒドライゼロ』のクオリティアップを行いました。「ドライゼロ」の特長である“キレ”はそのままに、麦の香りを感じられる香料を使用することで、よりビールらしい味わいを実現しました。その他限定商品として『アサヒドライゼロ スペシャルパッケージ』『アサヒ ドライゼロサマーショット』を発売しました。 RTD※6市場では、レモン本来の風味と香りを追求したチューハイの新商品『アサヒ ザ・レモンクラフト 極上レモン』『アサヒ ザ・レモンクラフト グリーンレモン』を発売しました。原材料に5種類のレモン素材※7を贅沢に使用することで、レモンのさわやかでみずみずしい風味と、深みと飲みごたえが調和され、豊かな果実味をお楽しみいただけます。製造工程では、レモンの香りをより際立たせるため、アサヒビールで初めて「レモンオイル滴下技術」を導入しました。バーテンダーがカクテルをつくるときに、レモンの果皮を指先でひねり、そこに含まれるオイル分で香りづけする技法から着想したものです。缶容器一本ずつにオイルを0.01秒の高速で添加する新製法を確立することにより、レモンオイルで香りがあふれるチューハイに仕上げました。さらに、レモンの香りを最大限に味わっていただくよう、容器は口の広いボトル缶を採用しました。キャップと液面の間に含まれるレモン香気成分の濃度を高めたことで、キャップを開けた瞬間に豊かなレモンの香りが広がります。 また、『樽ハイ倶楽部レモンサワー』『樽ハイ倶楽部大人のサワー』を発売しました。「樽ハイ倶楽部」は、1984年にニッカウヰスキー社と共同開発し、2019年末現在で約13万店の飲食店で取り扱われており、35年以上の歴史がある人気のブランドです。今回発売した『樽ハイ倶楽部レモンサワー』は、レモンとウォッカをバランス良く配合した、アルコール度数8%のレモンサワーです。『樽ハイ倶楽部大人のサワー』は、ほのかな柑橘の風味が感じられるアルコール度数8%のプレーン味のサワーです。そのまま飲んでも、柑橘系のフルーツなどを組み合せても楽しめます。 『アサヒ贅沢搾り』はリニューアルを実施し、全フレーバーで“本物の果物をまるごとかじったような味わい”を目指し、開けた瞬間からより果実の香りを感じられるよう香り立ちをアップさせました。“果汁量”はそのままに、フレーバーごとに原材料の配合比率を見直し、より本物の果物を食べたときのような味わいを実現しました。追加フレーバーとして『アサヒ贅沢搾りぶどう』を通年発売しました。また、「贅沢搾りプラス」シリーズとして、「贅沢搾り」の“果物をまるごとかじったような味わい”というコンセプトはそのままに、果物以外のものを組み合わせることで、“果物を起点とした新しいお酒の楽しみ方”を提案しました。『アサヒ贅沢搾りプラス 柑橘ミックスヨーグルトテイスト』『アサヒ贅沢搾りプラス ベリーミックスヨーグルトテイスト』を通年商品として発売、限定商品として『アサヒ贅沢搾りプラス期間限定レモンとはちみつ』を発売しました。 『アサヒもぎたて』は『アサヒもぎたてSTRONG』としてリニューアルし、6フレーバー、計12アイテムを通年商品として発売しました。その他、『ニッカ淡麗辛口ハイボール』『ウィルキンソン・ハイボール』『アサヒチューハイ果実の瞬間』『カルピスサワー』『アサヒカクテルパートナー』などでリニューアル(クオリティアップ)や季節限定商品を発売しました。 サワーテイスト清涼飲料※8市場においては、機能性表示食品である「アサヒスタイルバランス」の基幹フレーバーとして『アサヒスタイルバランス カシスオレンジテイスト』を発売しました。1缶あたり1000㎎のコラーゲンを配合したサワーテイスト清涼飲料です。「アサヒスタイルバランス」の特長である“アルコール0.00%”“カロリーゼロ※4”“糖類ゼロ※4”はそのままに、カシスとオレンジの風味でしっかりとした甘味と酸味実現しました。その他期間限定商品も発売しました。 ウイスキー市場では、『竹鶴ピュアモルト』『シングルモルト余市 アップルブランデーウッドフィニッシュ』『シングルモルト宮城峡 アップルブランデーウッドフィニッシュ』『ニッカ セッション』のリニューアル及び数量限定で発売しました。 焼酎市場では焼酎甲類乙類混和売上No.1ブランド「かのか」から『麦焼酎 かのか 吟麗すっきり仕立て』『麦焼酎 琥珀かのか』の限定商品の発売と、季節限定商品を発売しました。 ワイン市場では、『サントネージュ 酸化防止剤無添加のやさしいワイン サングリア』を発売しました。また『ニッカ シードル紅玉リンゴ』『ニッカシードル トキりんご』『ニッカ シードルヌーヴォスパークリング2020』を期間限定で発売しました。 ※1:特別な訓練を積み、官能試験を突破した味覚のスペシャリストです。全国に約80名おり、研究所と全8工場に配置されています。※2:「希望の大麦」は、(一社)東松島みらいとし機構(HOPE)とアサヒグループの協働プロジェクト「希望の大麦プロジェクト」により誕生しました。本プロジェクトは、宮城県東松島市の被災した土地で栽培した「大麦」を通じて、地域に「なりわい」と「にぎわい」を創出することを目指しています。※3:“天のつぶ”は、福島県が15年の歳月をかけて開発した品種で、穂が出るときに天に向かってまっすぐ伸びる稲の力強さと、天の恵みを受けて豊かに実る一粒一粒のお米をイメージして命名されました。粒ぞろいが良く、光沢があり、しっかりとした食感が楽しめるお米です。出典:うつくしま、ふくしま米情報センターHP引用。※4:食品表示基準による。以下同様。※5:発泡酒をベースとした当社「リキュール(発泡性)①」(限定商品を除く)における原麦汁エキス濃度の比較において。※6:「Ready to Drink」の略。購入後、そのまま飲用可能な缶チューハイなどを指します。※7:レモンオイル/グリーンレモンオイル、旬果レモンスピリッツ、凍結レモンピールエキス、瀬戸内産レモンエキス、シチリア産レモン果汁。※8:ノンアルコールでサワーやカクテルのような味わいを楽しめる清涼飲料の総称です。 (技術開発関連) 中味開発において、『麦焼酎 かのか 25度』が、International Taste Institute(以下、ITI)※1の世界的な食品・飲料品のコンテストにおいて、“極めて優秀”と認められた製品に贈られる、最高レベルの優秀味覚賞“三ツ星”を4年連続で受賞しました。 容器包装分野では、環境に配慮したパッケージ開発の一環として業界最軽量となる取手付き4リットルPETボトルを開発しました。これまで使用していた容器より1本あたり31.5gのプラスチック樹脂を削減し、約22%の軽量化を実現しました。これによりプラスチック使用量は年間で37.8t、CO2排出量は年間で約90t削減できる見込みです。本資材は焼酎ブランド「かのか」で使用します。今回開発したPETボトルは、強度などの製品品質を確保しながら、PETボトル全体のプラスチック使用量を減らすことで軽量化を図りました。 また、食べられるコップ「もぐカップ」を株式会社丸繁製菓と共同開発しました。「もぐカップ」は国産のじゃがいもでん粉が原料の飲料容器です。高温高圧で原料を焼き固めることにより、耐水性を向上させ、中に入れた液体が漏れにくくなります。容器自体にそれぞれ味付けをし、飲み物や食べ物との組み合わせを楽しめるよう工夫しています。使い捨てプラスチック問題に関心が集まる中、「もぐカップ」を展開することで、“使い捨て容器”から“使い食べ容器”という新しい食のライフスタイルを提案します。 研究・技術開発分野では、パナソニックの開発した「高濃度セルロースファイバー成形材料」※2を活用した世界初※3のエコカップ「森のタンブラー」(愛称「森タン」)が、令和2年度「循環型社会形成推進功労者環境大臣表彰」を受賞しました。「循環型社会形成推進功労者環境大臣表彰」は、循環型社会の形成の推進に資することを目的として、平成18年度に環境省によって設けられました。この制度は、廃棄物の発生量の抑制(リデュース)、再使用(リユース)、再生利用(リサイクル)の適切な推進に顕著な功績があった個人、企業、団体を表彰し、その功績をたたえるものです。今回「森のタンブラー」は、有機資源を55%以上使用した原材料を活用しているという技術的な先進性と、その新規性が高く評価され、受賞しました。アサヒビールが「循環型社会形成推進功労者環境大臣表彰」を受賞するのは、今回が初めてです。また、株式会社オルタナが主催する「サステナブル・セレクション」において二ツ星を獲得しました。「サステナブル・セレクション」は、エコ・エシカル・グリーン・サーキュラーエコノミーなど、サステナブル(持続可能)な手法で開発された製品・サービス・ブランドを選定して紹介する仕組みです。今回「森のタンブラー」は、地域の余剰産物を活用して、地域オリジナルの「森のタンブラー」を製造する地産地消の取り組みが高く評価され、二ツ星を獲得しました。その他、世界的に権威あるデザイン賞「iFデザインアワード2020」を受賞しました。パナソニックとの共同受賞で、アサヒビールとして「iFデザインアワード」は初の受賞となります。「iFデザインアワード」は、ドイツ・ハノーバーに本拠地をおくインターナショナルフォーラムデザインが主催するデザイン賞で、1953年に設立されました。優れたデザインの証として世界で最も認知されているデザインアワードです。賞は、プロダクト、コミュニケーション、パッケージ、サービスデザイン、建築、インテリア・内装、プロフェッショナルコンセプトの7分野で構成されています。本年は、56か国からエントリーされた7,298件の応募デザインから厳正な審査を経て受賞作品が決定しました。その他、第7回ソーシャルプロダクツ・アワード2020」において「生活者審査員賞」を受賞しました。「森のタンブラー」は、使い捨てプラスチックカップ削減のために“マイカップ”としての使用を提案しているエコカップです。CO2排出量増加による気候危機や使い捨てプラスチックによる海洋汚染などの社会課題を解決し持続可能な世界を実現するために、“使い捨て”という消費行動を変革していくことを目的とした取り組みです。今後は生産体制の構築と一般への販売体制を確立し、持続可能な事業を創出していきます。 ※1:International Taste Instituteは、ベルギーブリュッセルに本部を置き、世界中の食品や飲料品の味覚を審査し、優れた製品を表彰・プロモーションする機構です。審査員はヨーロッパで最も権威ある15の調理師協会および国際ソムリエ協会(ASI)に属する一流シェフやソムリエで構成されています。※2:パナソニック㈱が独自に開発したナノ~マイクロに微細化されたパルプ成分を55%以上含有する新開発の樹脂です。同社独自の金型・樹脂成形技術により、独特の風合いと強度を実現できます。パナソニックが受託した環境省の委託業務(平成27年度~平成29年度セルロースナノファイバー製品製造工程におけるCO2排出削減に関する技術開発)で得られた成果を活用しています。※3:当社調べ [飲料事業](商品開発関連) アサヒ飲料㈱は「炭酸カテゴリーの強化と新価値創造商品の投入で、業界のリーディングカンパニーを目指す」との方針のもと、これまでに磨いてきた強みを活かし、「三ツ矢」「ウィルキンソン」などの炭酸カテゴリーの強化と、「カルピス」ブランド等への新価値創造商品の投入によりさらなる成長を目指しております。また、「健康」「環境」「地域共創」といった社会的価値の向上に向けた取り組みを強化し、お客様に「100年のワクワクと笑顔を。」を約束する企業として、業界におけるリーディングカンパニーを目指しております。 研究開発部門においては、「三ツ矢」、「ウィルキンソン」、「カルピス」、「ワンダ」、「十六茶」、「おいしい水」の6つの重点ブランドについて、ブランド価値向上、および新規領域の強化に取り組んで参りました。 「三ツ矢」ブランドにおいては、2020年特別限定復刻シリーズとして、「『三ツ矢サイダー』レモラ」、「『三ツ矢サイダー』シルバー」、「『三ツ矢サイダー』ライト」、「『三ツ矢サイダー』クラシック」の4品を開発しました。オリジナルの良さを生かしながら現代風の味にアレンジしたことで「三ツ矢サイダー」の歴史を感じて頂くとともに爽やかなおいしさを体感頂くことでさらなるブランド価値の向上を図りました。また、有糖炭酸飲料に対する「さっぱりしたい」「リフレッシュしたい」といったニーズに応えるため、本格的な果実の味わいや爽やかな酸味を追求した「『三ツ矢』特濃」シリーズとして「『三ツ矢』特濃オレンジスカッシュ」、「『三ツ矢』特濃グレープフルーツスカッシュ」など4品を展開しました。一方で、「三ツ矢」136年の歴史で初のゼリー商品となる、「『三ツ矢サイダー』ゼリー」、暑い夏の健康的な生活のサポートに適した「三ツ矢」史上最高に酸っぱい「『三ツ矢』アセロラ」といった製品も開発し、多様な消費者のニーズに対応して参りました。 「ウィルキンソン」ブランドにおいては、ブランドロイヤリティの強化と新規ユーザーの拡大を目指し、「『ウィルキンソン タンサン』ピーチ」、「『ウィルキンソン タンサン』マスカット」といった炭酸水市場においては新奇性の高いフレーバー展開を実施しました。また、多様な飲用シーンに合わせてマルチパック商品の展開や環境配慮への取り組みとしてECチャネル向けのレベルレス商品を展開しました。新商品の売上が大きく寄与し、過去最高の売り上げを更新するとともに、炭酸飲料販売一億函を達成する事ができました。 「カルピス」ブランドでは、希釈して飲用するコンクタイプ、そのまま飲用するストレートタイプ、炭酸タイプにおいて、季節ごとに様々な種類の果実と「カルピス」を組み合わせた新商品を数多く展開しました。また他発酵素材との組み合わせによる新しい味わいが楽しめる「発酵BLEND」シリーズ、ホットで楽しむ「ほっとカルピス」と幅広い味わいを提案しました。 さらに本年度は乳原料を使用せず豆乳で作った、乳アレルギーを持つ方でも安心して「カルピス」の味わいを楽しむことが出来る、「GREEN CALPIS」を開発・発売し、高い評価を頂きました。 「ワンダ」ブランドでは、ボトル缶市場への継続的な商品展開と、伸長傾向にある無糖ブラックコーヒー市場に新商品を投入しました。 ボトル缶市場に向けては、昨年に引き続き「ワンダ 極」シリーズを積極的に展開し、「微糖」、「ブラック」、「カフェオレ」に加えて「老舗珈琲店の甘くないラテ」を発売し、飲用機会の拡大を図りました。 また、“極限の苦み”と“コク”に爽やかな後味を実現した、新感覚のブラックコーヒー「『X-BITTER』ブラック」を発売。働き方改革の推進に伴う、短時間での“気分の切り替え”ニーズへの提案を進めました。 「十六茶」ブランドにおいては、「アサヒ 十六茶」が2005年から「カフェインゼロ」として生まれ変わり、2020年で16年目をむかえました。2020年は、東洋健康思想に基づく、複数の素材をブレンドした独自のおいしさと健康価値を改めて感じていただけるように中味・パッケージともに一新しました。主原料の配合と焙煎を見直し、より後味すっきりで飲み飽きない味わいを実現しました。 また、健康機能価値を付与した「十六茶プラス」シリーズを展開。内臓脂肪、脂肪、糖のトリプルヘルスクレームの機能性表示食品「『アサヒ 十六茶プラス』3つのはたらき」、「ストレスを和らげる」「睡眠の質を高める」効果を持つL-テアニンを配合した機能性表示食品「『アサヒ 十六茶プラス』やすらぎブレンド」を発売しました。その他、「十六茶麦茶」、「十六茶ジャスミン」を展開し、「十六茶」ブランドの飲用機会拡大を図りました。 「おいしい水」ブランドにおいては、「ラベルレス」ボトルの更なる販売拡大を図ることで、環境負荷低減という新たな価値の提供を進めて参ります。 また、海外展開の取り組みとして、台湾においては、「カルピス」ブランド、「十六茶」ブランド、「ワンダ」ブランド、「三ツ矢」ブランド、「ウィルキンソン」ブランド、「ほっとレモン」を展開しております。「カルピス」ブランド、「十六茶」ブランド、「ほっとレモン」は現地の嗜好に合わせた現地製造品を展開しております。2020年より、米国のCALPIS BEVERAGE U.S.A., INC.がアサヒ飲料㈱の子会社となり、従来の「CALPICO」ブランドに加え、「十六茶」ブランドもラインナップに加え、展開を開始いたしました。 また、新規領域の強化については、コロナ禍において、社会として健康意識が高まる中、日本中のみなさまが毎日の「飲みもの」を通じて、ココロもカラダも健康になれる事を目指し、健康課題解決に向けた取り組みを推進しています。 その中で、アサヒグループ独自の確かなエビデンスを有した素材を使用した製品の開発や、「安全」「安心」といった各ブランドがもつベーシックな「健康」価値の訴求を強化することで、「アサヒ飲料㈱=健康に強みを持つ会社」というイメージの醸成を目指して積極的な取り組みを実施しています。 “ココロとカラダの健康”に関して、本年も継続して「炭酸水」のもつ健康効果の解明に取り組みました。理化学研究所 水野敬先生との取り組みでは、炭酸水を継続的に飲用することにより抗疲労をはじめ様々な健康効果があることがわかってきました。「炭酸水」の健康効果を明らかにする研究はまだ始まったばかりで今後の研究成果に期待が持たれます。引き続き21年度も力を入れて推進していく予定にしています。 また、本年は発売30周年を迎える「カルピスウォーター」の飲用により気分にどのような変化が起こったかについて理化学研究所 片岡洋祐先生の技術指導のもと「KOKOROスケール」※1で試験を行いました。「カルピスウォーター」を飲むと「爽やかな気分」や「ココロが満たされる」方向に気分が高まることを科学的に明らかにすることができました。 これらの結果を活用することで、お客様にとってアサヒ飲料㈱の商品は確かな価値ある商品であることの理解促進と満足度を高めて参ります。 “カラダの健康”に関しては、「カルピスの乳酸菌科学」シリーズとして、100mlの小型PETボトルの展開を進めて参りました。「L-92乳酸菌」を配合した「守る働く乳酸菌」に加え、機能性表示食品として、「ストレス・睡眠」、「腸内環境改善」領域では「ガセリ菌CP2305株」を機能性関与成分とした「届く強さの乳酸菌W(ダブル)」、「血圧」領域では「ラクトトリペプチド(VPP、IPP)」を機能性関与成分とした「『アミール』やさしい発酵乳仕立て」、「体脂肪」領域では「乳酸菌CP1563株由来10-ヒドロキシオクタデカン酸(10-HOA)」を機能性関与成分とした「ラクトスマート」を展開しております。 また本年、植物ミルクを使用した「PLANT TIME」シリーズを発売いたしました。豆乳を使用した「SOY MILK TEA」と「SOY LATTE」の2品展開で、ナチュラル志向のお客様に向け提案いたしました。 今後ともアサヒグループの確かなエビデンスに裏打ちされた機能性素材や素材活用技術を用いて、新たな健康価値の提案を目指し、積極的な研究開発を推進して参ります。 ※1 KOKOROスケール:個人の主観的な気分を時間・場所を選ばずスマートフォンなどで簡単に入力できる、理化学研究所が開発した気分測定ツール。 (技術開発関連) 製品、工程、ご指摘品解析に必要な安全・安心技術(新規分析技術、解析技術)の拡充と、品質に影響を及ぼす微生物の検出技術、同定技術、静菌技術の研究について継続して取り組んで参りました。これまでの研究成果が認められ、「カルピスの乳酸菌科学」シリーズに活用している当社独自開発技術である「清涼飲料水中に添加した殺菌乳酸菌体の菌株判別手法の開発」に関する研究発表が2020年度日本清涼飲料研究会賞を受賞しました。 環境配慮型の容器包装開発においては、持続可能な容器包装の実現に向けて制定した「容器包装2030」に基づき、リサイクルPETおよび、原料の一部にバイオマス素材を使用したPETの各種容器へ採用拡大に向けた評価を行いました。また、プラスチック使用量削減に貢献するラベルレス商品の拡大に向け、従来ラベルに印刷されていたリサイクルマークをPETボトル自体に刻印表示するよう設計変更、評価を行い、「ウィルキンソン」、「おいしい水」に展開しました。さらに、カットテープと呼ばれる開封用プラスチックテープを無くしつつ、開封性を維持できる段ボールケースの展開等、ユーザビリティを両立可能な段ボールケースの開発を行いました。 マーケティング戦略と連動した容器包装開発では、植物性ミルクを使用した「PLANT TIME」専用の新規PETボトル開発において、ターゲットである女性の視点を重視し、女子美術大学と共同で制作に取り組みました。ユーザビリティ向上のため、持ちやすさやカバンにいれやすい形状を追求すると共に、商品コンセプトから想起される“植物素材がからだになじむ”“内側から輝かせてくれる”といったイメージを具現化するデザインを検討しました。また、容量増が求められる商品への対応として、「ドデカミン」PET600mlボトル、ホット販売対応PET480mlボトル等の開発を行いました。 [食品事業](食品開発関連) アサヒグループ食品㈱は「多様化するライフスタイルを見据えた主要ブランドの新価値提案により、新たな需要を創出し、アクティブな生活をサポートする」の方針のもと、主要ブランドを中心に商品ラインアップの強みを生かし、お客様のさらなる満足を追求しています。 「ミンティア」ブランドは、タブレット菓子としてのおいしさや、食感、パッケージに至るまで全てにこだわった多彩な商品ラインアップの提案を通して年々好調に売上を拡大しています。2020年は、新型コロナウイルス感染拡大防止の取組みに伴い、新しい生活様式が求められている中、「ミンティア」の本質価値である“リフレッシュ”を強みに、オフィス勤務をはじめ、マスク着用時やテレワーク時などにも対応した広告・販促施策を統合的に展開し、これからの時代の新しいリフレッシュシーンを訴求したTV/Web CMを全国でオンエアいたしました。また、フレーバーチップをこれまでより多い18%配合し、片手でも両手でもジッパーをずらして開けられる特殊技術を採用した『ミンティアテイスティ ベリー&ベリー』、ミンティアブランドとして初となる「コーヒー」を用いた『ミンティアコーヒー』、必須アミノ酸「BCAA」を用いた『ミンティア フローズンシトラス』など、タブレットの新たな喫食シーンの創出を図る新価値提案商品の発売にも多数取り組みました。 「キャンディ」では、国内大手の声優事務所に所属する39名の声優にインタビューを行う事でのど飴の共同開発を実施し、味やパッケージ・ネーミングに至るまで声のプロが納得する、声のプロ公認ののど飴『うるおいボイスのど飴』を発売し、のどの潤いをサポートする商品を提案しました。 小袋タブレット市場は持ち運びに便利なサイズであることや各社の新商品投入などにより、大きく伸長しています。4粒で1日分のビタミンCとコラーゲン40mgが摂れる栄養機能食品(ビタミンC)のタブレット菓子 『タブレットサプリ1日分のビタミンC』、「濃ーい」ブランドから栄養機能食品(ビオチン)の『濃ーいブルーベリータブレット』、3粒当たりに乳酸菌142億個・ビタミンC600mgを配合した『そなえるカラダタブレット』『そなえるカラダタブレット(小袋)』を発売し、お客様の健康をサポートするとともに、タブレット菓子のユーザー層や喫食機会の拡大を図りました。 健康食品カテゴリーにおいて、伸長しているプロテイン市場に向け「1本満足バー プロテイン」シリーズからフルーツフレーバー『1本満足バー プロテインストロベリー』を発売しました。また、「クリーム玄米ブラン」では1製品当たりたんぱく質10gを配合した『クリーム玄米ブラン ブルーベリー』『クリーム玄米ブラン カカオ』『クリーム玄米ブラン クリームチーズ』『クリーム玄米ブラン メープル』にリニューアルし、忙しい朝の栄養補給にピッタリの“たんぱく栄養食”として訴求をいたしました。 カップスープカテゴリーでは、近年著しく伸長している糖質コントロール市場向けに、寒天とコンニャクで作った麺が入った「おどろき麺0(ゼロ)」シリーズを発売しております。2020年はシリーズ展開として、カップに麺と水を入れ約5分待ち、水を切るだけで糖質ゼロの麺ができあがる『汁なし麺0(ゼロ)中華醤油』『汁なし麺0(ゼロ)胡麻だれ』を発売しました。お湯を沸かす必要がなく、水で麺を戻すことで夏に嬉しいヒンヤリとした汁なし麺を作ることができ、小腹満たしの軽食や糖質が気になる方の「手軽に糖質をコントロールしたい」というニーズに応えました。 「アマノフーズ」ブランドのフリーズドライ食品カテゴリーでは、健康志向の高まりに対応した「健康応援」シリーズ商品として『うちのおみそ汁 しょうがと長ねぎ5食』『うちのおみそ汁 ごぼうとえのき5食』を新たに追加しました。「アマノフーズ」ブランドの主力である「いつものおみそ汁」シリーズの全面リニューアルを行い、同時に新商品『いつものおみそ汁 小松菜』『いつものおみそ汁 里いも』『減塩いつものおみそ汁 ほうれん草』3品を追加し、フリーズドライみそ汁・お吸いもの市場売上No.1メーカー※1として、お客様の更なるフリーズドライの利用機会拡大に取り組んでいます。また「Theうまみ」シリーズをリニューアルし、化学調味料を使用しないこだわりの オリジナルレシピで素材と具材のうまみを楽しむことに注力した即席スープの『Theうまみ 揚げなすの完熟トマトスープ』『Theうまみ ねばねば具材の和風スープ』2品を発売し、お客様の毎日の食卓に健やかで笑顔のある食生活を提案しました。 「和光堂」ブランドのベビーフードカテゴリーでは、おうち時間が増えたことで、増加した手作りニーズに向けて「1食分の野菜入り そのまま素材」シリーズを新展開しました。野菜やたんぱく素材を月齢に合わせたサイズにカットしているため、加熱するだけで離乳食の下ごしらえの負担を減らすことができる商品となっております。また、手軽に作れる初のおやきシリーズとして『赤ちゃんのやさしいおやきミックス にんじんとほうれん草』『赤ちゃんのやさしいおやきミックス 鶏レバーとかぼちゃ』を展開しました。さらに、ご好評頂いている「はじめてのシリアル」シリーズから『はじめてのシリアル 緑黄色野菜といちごヨーグルト』を発売し、これまでの鉄・カルシウム・食物繊維に加え、シリーズとしては初めての乳酸菌を配合することで、今後の更なる子育てサポートに貢献できる商品となりました。 シニア向けカテゴリーでは、介護食「バランス献立」からブランド初となる老舗日本料理店「なだ万」と共同開発した「バランス献立 なだ万監修」シリーズを展開しました。なだ万監修の具材や味わいにこだわった『バランス献立 なだ万監修 かに入り茶碗蒸し』『バランス献立 なだ万監修 鯛と野菜の煮こごり』『バランス献立 なだ万監修 なめらか茶碗蒸し』『バランス献立 なだ万監修 鯛だしの煮こごり風』の4品と「バランス献立」初めてのデザート商品となる『バランス献立 なだ万監修 やわらかようかん』『バランス献立 なだ万監修 和風黒糖プリン』『バランス献立 なだ万監修 なめらかかぼちゃプリン』の3品を発売しました。 サプリメントカテゴリーでは、「ディアナチュラ」ブランドで展開する「ディアナチュラスタイル」から、健康と美容のサポートを目的とした『ディアナチュラスタイル ALL for WOMEN』(20日分)と健康と活力のサポートを目的とした『ディアナチュラスタイル ALL for MEN』(20日分)により、男女にそれぞれ嬉しい成分が手軽に摂れるサプリメントを展開しました。また、「ディアナチュラゴールド」シリーズでは、2015年に開始されて以降年々市場が拡大傾向にある機能性表示食品制度に対応したサプリメント商品を展開し、好調に推移しております。『ディアナチュラゴールド 松樹皮由来ポリフェノール』は、悪玉(LDL)コレステロールが正常域で高めの方の悪玉(LDL)コレステロールを下げる機能が報告されている機能性表示食品となっております。 スキンケア化粧品カテゴリーでは、「素肌しずく」ブランドより、ブランド初となるクレンジング商品『素肌しずく クレンジングジェル』『素肌しずく クレンジングミルク』の2品の大容量ポンプタイプを展開しました。 その他、新型コロナウイルスの感染対策・予防として、消毒用品を家庭や外出先で使用する方が増え、手指消毒剤市場が急激に拡大しています。国内製造の指定医薬部外品として、持ち運びにも便利な携帯タイプの『ハンドクリン アサヒ 手指の消毒ジェル』と速乾性で置き型タイプの『ハンドクリン アサヒ 手指の消毒液』を発売し、感染症対策・予防に取り組んでいる方のニーズに対応して参りました。 通信販売を手掛けるアサヒカルピスウェルネス㈱では、新しい取り組みとして、お客様のより良い腸内環境づくりをサポートし、健やかな毎日をお送りいただきたいとの想いから、腸内フローラのセルフチェックサービス「マイフローラ」を発売しました。また、機能性表示食品サプリメントの拡充も継続し、「CP2305ガゼリ菌」を配合し、精神的ストレス緩和、睡眠の質(眠りの深さ)の向上、腸内環境改善の3つの働きをサポートする商品としてメンタルサポート「ココカラケア」や、ものごとを忘れやすいと感じている健常な中高年の方向けに、酸乳由来の独自成分「ラクトノナデカペプチド」を配合した「すらすらケア」を発売しました。アサヒカルピスウェルネス㈱は2021年にはアサヒグループ食品㈱に統合され、お客様の健康的な暮らしを応援する商品の開発を更に強化していきます。 ※1 資料出所:インテージSRI:みそ汁、吸物類フリーズドライ市場2018年7月~2020年6月メーカー別累計販売金額 [先端研究](健康素材) アサヒクオリティーアンドイノベーションズ㈱では、アサヒグループの先端研究の拠点として、グローカルな独自価値創造の源泉となることを長期ビジョンに掲げ、研究開発を推進しています。その中で、酵母・乳酸菌をはじめとする微生物活用技術や、これまで培ってきた機能性評価技術を活かして、従来とは異なる健康機能を有する新たな素材の開発を行うとともに、微生物による発酵技術の展開、目的物質を量産的に高生産するための培養制御技術開発に取り組んでいます。具体的な研究成果のひとつとして、従来、日本酒をはじめとする酒類の発酵時に生み出される吟醸香や、果実の完熟香として知られていた香気成分であるカプロン酸エチルに安静状態における脂質代謝を増加させる働きがあることを初めて明らかとし、論文発表、特許出願を行いました。これは従来と異なり、代謝に働きかけることができるという独自性とともに、おいしさと健康の両方に寄与することの出来る素材であります。またアレルギー症状の緩和などについて既に論文発表を行っている、乳酸菌ラクトバチルス・アシドフィルス L-92株について、メカニズムに関する論文発表を行うなど、免疫との関わりについての研究を進めており、コロナ禍においてその研究をさらに加速させています。 (開発イノベーション) 最先端の技術を積極的に取り入れ、非連続な技術革新にも挑戦しています。AI技術の活用もそのひとつです。例えば、AI技術を活用してパッケージングデザインを自動生成する「AIクリエーターシステム」を開発いたしました。従前は属人的であったデザインの世界に革新をもたらし、これまで思いつくことの出来なかったようなデザイン案の作成を容易に行うことを可能といたします。さらにこの技術と連動することの出来る、VRを活用した開発支援システムも開発しました。これらのシステムを組合せて用いることで、次々に作成される斬新なデザインを、実際に作成することなく、バーチャル空間内であたかも実際の店舗内の一商品として再現することが可能となり、様々なパターンを効率よく検証することができるようにいたしました。 従来から万全を期している食の安全については、これまでの「生ビール製造における微生物品質保証技術の開発」についての研究が認められ、当社研究員が「紫綬褒章」を受章しました。この分野では現在も、食品業界で他社に先駆けて次々世代シーケンサーであるナノポアシーケンサーの導入を果たし、国内・海外のグループ各社の品質保証体制の充実を図っています。 (環境価値創出) アサヒグループ環境ビジョン2050達成に向けて、様々な取り組みを行っています。アサヒクオリティーアンドイノベーションズ㈱では、CO2排出量削減の新たなモデルとして、ビール工場排水由来のバイオメタンガスを利用した燃料電池による発電の実証事業を、アサヒビール茨城工場にて環境省補助事業のもと開始し、メタンガスによる発電に成功しております。本発電システムで得られるエネルギーは完全にカーボンニュートラルなエネルギーとなります。もう一つの環境省補助事業として、日中に再生可能エネルギー(太陽光)を用いた水の電気分解により水素を貯蔵、夜間に水素発電して工場で使用できる蓄電技術を試験稼働し、最適なシステム設計を検討しています。また、敷地内にボイラーの排ガスからCO2を回収する試験設備を設置して性能評価を行っており、こちらについても順調に連続稼働を続けております。回収されたCO2は大気に放出されず、CO2排出量の削減に繋がります。現在、この回収された炭酸ガスのさらなる有用資源化についても検討を開始しています。また、昨今のプラスチック問題を踏まえて、ペットボトルのリサイクル技術やバイオ由来素材の実用化にも取り組んでいます。これらの取り組みを通じ、持続可能な社会の実現と事業収益向上の両立に貢献してまいります。 (新規事業) グループ事業におけるシナジー効果の獲得、環境価値創出など社会課題の解決、また従来のバリューチェーンを脅かす可能性のある分野を自社のポートフォリオへ加えること、を目的としてベンチャー企業への投資や協業を通じ、オープンイノベーションにも力を入れています。具体的には、コーヒー副産物に含まれる成分が農作物の凍霜害を防止することを見出した知見をもとに、ベンチャー企業と提携し、凍霜害防止剤の事業化を目指し、試験販売を実施しています。この取組みにより、グループ内の飲料工場から排出されるコーヒー副産物を有効活用しながら、安定的な農作物収穫に貢献します。また、外部企業2社との協業により、グループ会社であるニッカウヰスキー㈱のシードルを作成する際に発生するりんご搾り残渣を発酵・蒸留することで、新たにリンゴエタノールの精製に成功いたしました。蒸留後の残渣は家畜の飼料として活用し、廃棄物を出さない循環型プロセスを実現しています。このリンゴエタノールは除菌ウェットシートとして協業先より販売されております。衛生への意識が高まり、除菌関連商品への需要が高まる中、環境へも配慮した商品として発売することが出来ました。今後さらに3社での連携を深め、化粧品や飲料などへのリンゴエタノールの有効活用を検討していきます。その他のグループから出てくる副産物の利活用として、ビール製造工程中の副産物であるビール粕の利活用についても外部企業との協業を軸に検討を進めています。また、食品業界で先駆的に導入していたComputer Aided Engineering(CAE)技術の豊富な経験を活かし、CAEソリューションサービスの試験事業を開始しています。これらの活動を通じて、非連続な成長を遂げるためのイノベーション創出を推進してまいります。
FY2019|17,917 文字
5【研究開発活動】 アサヒグループでは、第7次中期経営計画の達成に向けて、酒類、飲料、食品の各事業において独自価値を持つ商品の開発、及びグループのコア研究領域である酵母、乳酸菌から、発酵技術を通じて将来の各事業での革新的なファーストエントリー商品につながる技術開発を進めています。また、研究戦略の立案、研究開発、及び新規事業創出に取り組む新会社、アサヒクオリティーアンドイノベーションズ㈱を設立し、2019年4月より事業を開始しました。重点領域を設けて、グループ戦略に基づいた研究課題や新規事業への取組みにリソースを重点的に配分し、これまで蓄積してきた酵母や乳酸菌研究の知見等を深掘りし、新たな事業や価値の創出に取り組んでいます。また、先端技術やオープンイノベーションを積極的に活用し、従来の研究開発領域に捉われない取組みを進めています。 当年度におけるグループ全体の研究開発費は、12,828百万円です。そのうち酒類事業に係る研究開発費は3,465百万円、飲料事業に係る研究開発費は2,053百万円、食品事業に係る研究開発費は1,622百万円、国際事業に係る研究開発費は1,971百万円、その他の事業又は全社(共通)の研究開発費は3,715百万円です。 [酒類事業](商品開発関連) アサヒビール㈱は、『アサヒスーパードライ』の中長期のブランドスローガンを“THE JAPAN BRAND”と設定し、製造後翌日出荷の「鮮度実感パック」や工場出荷からお客様のご自宅まで一貫して温度管理をした「うまさ実感チルド便」など“最高品質の提供”と“飲用機会の拡大”に取り組みました。一方、若年層や女性といった新たなユーザーの拡大に向けて“もう一つのスーパードライ”をテーマに新需要の創造に向けた提案を強化してきました。『アサヒスーパードライ 瞬冷辛口』をクオリティアップし、発酵度を高め「後味の良さ」を向上させるとともに、アルコール度数を5.5%に高め、しっかりとした飲みごたえを実現しました。また、原材料の配合比率を見直すことで、「冷涼感」を生み出すポラリスホップの特長を引き立たせる中身設計としました。さらに『アサヒスーパードライ ザ・クール』は、「スーパードライ」ブランドの味の骨格はそのままに、苦味や渋みを抑えることで、よりすっきりした味わいをお楽しみいただけるビールで、「スーパードライ」ブランドとしては、初の業務用市場向けの商品として334mlの小びんで発売しました。ダーツやビリヤード等のレジャー業態、スポーツバー、クラブといった業態を中心に、「ザ・クール」をびんから直接飲用するスタイルを提案し“若者が仲間と一緒にビールを飲んで、開放的に盛り上がる!”そんな体験を通してエントリーユーザーのトライアルを促進し、飲用体験の拡大を図っていきます。また『アサヒスーパードライ ロイヤルリミテッド』は、国産麦芽のうまみを丁寧に抽出し、通常より濃度を高めた麦汁を長期二段熟成※1させることで、コク・香りといったビールの風味をより際立たせました。発酵・熟成時には雑味の多い成分を丁寧に取り除き、豊かな味わいと同時に「スーパードライ」ブランドの特長であるキレの良い後味を実現しました。 「スーパードライ」以外にも、グラスに注いで色や香り、ゆったり楽しめる深いコクで秋らしい季節感が感じられる秋限定醸造『アサヒ 紅』を発売しました。クリスタル麦芽を一部使用し、赤褐色の色合いとコクのある味わいを実現しました。アルコール度数6.5%のしっかりとした飲みごたえと、希少ホップ“アマリロ”を一部使用することで爽やかでフルーティーな香りをお楽しみいただけます。 いよいよ目前にせまったオリンピック東京2020大会のゴールドパートナーとして様々な面から大会を盛り上げていきます。『アサヒ ゴールドラベル』は、大会1年前を記念して発売した特別限定醸造の生ビールです。原材料には、厳選した麦芽とファインアロマホップを一部使用し、華やかな香りとしっかりとした飲みごたえを実現しました。 発泡酒市場においては、発売13年目を迎えた“糖質ゼロ※2”発泡酒のパイオニアである『アサヒ スタイルフリー』をリニューアルしました。爽快な飲みやすさはそのままに、麦の使用量を『アサヒ スタイルフリー〈生〉』史上最大に増量することで、麦由来の本格的な味わいと飲みごたえをさらに向上させました。 新ジャンル市場においては、『アサヒ 極上<キレ味>』を新発売し、お客様から高い評価をいただきました。原材料に麦を100%使用し※3、アサヒビール独自の高発酵醸造技術※4と冷涼ホップの活用等により“当社最高レベルのキレ”と“本格的な飲みごたえ”を実現しています。 『クリアアサヒ』は「磨き抜いた“麦の味”」をブランドメッセージとして採用し、大麦と濃厚な香りが特長の麦芽を増量し、アロマホップを新規採用することで、雑味のないクリアな後味はそのままに、より麦の味わいと心地よい香りを実感できるようクオリティアップしました。“糖質ゼロ・アルコール6%”の新ジャンル『クリアアサヒ 贅沢ゼロ』のクオリティアップでは、麦の使用量を『クリアアサヒ 贅沢ゼロ』史上最大に増量し、麦の風味が豊かな麦芽エキスを採用することで、これまで以上に贅沢な麦の味わいを実現しました。また、よりうまみ成分が多く、雑味の少ない麦汁のみを厳選して使用することでより後味の良い味わいとなっています。期間限定商品として『クリアアサヒ 桜の宴』、『クリアアサヒ 夏日和』、『クリアアサヒ 秋の宴』、『クリアアサヒ 吟醸』を、エリア限定商品として『クリアアサヒ 九州うまか仕込み』、『クリアアサヒ 東北の恵み』、『クリアアサヒ 北海道の恵み』、『クリアアサヒ 関西仕立て』を発売し、それぞれの季節や地域に合った商品を通じてさらなる飲用シーンの拡大を目指しました。 “プリン体ゼロ※5・糖質ゼロ・人工甘味料ゼロ”、3つのゼロで、カロリー最少級※6の新ジャンル『アサヒオフ』のクオリティアップではミュンヘン麦芽を新たに採用し、ドイツ産ホップを100%使用することで、より麦の旨みか感じられる飲みごたえを実現しました。 クラフトビール市場においては、世界で親しまれる個性豊かで多様なビアスタイルを手軽に楽しめる新ジャンル「アサヒクラフトスタイル」として、『ブリティッシュ』、『アメリカン』、『IPAタイプ』、『アンバーラガー』を新発売しました。 ビールテイスト清涼飲料市場においては、『アサヒドライゼロ』のクオリティアップを実施しました。『アサヒ ドライゼロ』は、原材料の配合バランスを最適化し、従来品より炭酸ガスの強さを高めることで「コクとキレ」の向上を図りました。期間限定商品として発売した『アサヒ ドライゼロライム』は、「ドライゼロ」ブランドの特長であるビールらしい味わいはそのままに、ライムの爽やかな風味を加え、暑い時期にぴったりなスッキリとした味わいを実現しました。また2018年に期間限定で発売しご好評いただいたブランド初のペットボトル商品『アサヒ ドライゼロスパーク』を通年商品として新発売しました。ビールらしい味わいを維持しながら、ご支持いただいた「高炭酸※7」をさらに高めることで、のどへの刺激感を高めました。ペットボトルでゴクゴク飲める、スッキリとした後味をお楽しみいただける商品です。 RTD※8市場においては、アルコール度数9%の無糖※9RTD「ウィルキンソン・ハード」シリーズを刷新し、「ウィルキンソン・ハードナイン」として、『無糖ドライ』、『無糖レモン』、『無糖ジンジャ』、『期間限定無糖ライム』を発売しました。従来品よりも炭酸ガス圧を約1割高め、当社RTD史上“過去最高のガス圧”を実現し炭酸の爽快さを強化しました。また、従来のジン、フルーツスピリッツ※10に加えて、新たにウォッカを使用した独自の「トリプルスピリッツ製法」※11を採用しました。クリアですっきりとした後味をお楽しみいただけます。また程よい“お酒感”を求めるニーズの高まりを受け、「ウィルキンソン・ドライセブン」シリーズとして『ドライレモン』、『ドライレモンライム』、『期間限定ドライレモントニック』、『期間限定ドライレモンジンジャ』、『期間限定ドライレモンコーラ』を発売しました。ウォッカをベースに、果物由来のフルーツエキス※12とフルーツスピリッツを使用した独自の「クオリティシャープ製法」※13を採用し、果実本来の味わいがありながらも、“すっきりとした甘くない”味を実現しました。 「アサヒもぎたて」では基幹フレーバー『まるごと搾りレモン』、『まるごと搾りグレープフルーツ』、『まるごと搾りぶどう』、『まるごと搾りオレンジライム』、『手摘み白桃』、『まるごと搾りシークァーサー』のリニューアルを行いました。原材料だけでなく製造工程や容器の形状まで一貫した「鮮度マネジメント※14」を当社RTDカテゴリーで初めて導入し、これまで以上の“つくりたてのおいしさ”と“活きた果実の味わい”や、すっきりと飲み飽きない後味を実現しました。通年商品に加えて期間限定商品として『手摘み青梅』、『まるごと搾り青りんご』、『手摘みライチ』、『まるごと柑橘搾り』、『爽やかスウィーティー』、『爽やかパイン』、『宮崎産日向夏』、『マスカットオブアレキサンドリア』、『しっとり洋梨』、『しゃりっと林檎』、『すっきり香る柚子』、『高知産直七』、『温州みかん』を発売し、季節に合わせた商品を積極的に発売することでRTD市場におけるプレゼンス向上を図りました。 また果実1/2個分※15の果汁を贅沢に使用してご好評いただいている「アサヒ贅沢搾り」の基幹フレーバーである『グレープフルーツ』、『レモン』、『桃』、『キウイ』をリニューアルし、果汁などの原材料の配合バランスを見直すことで“果実感・果汁感”をさらに強化しました。また期間限定商品として『白ぶどう』、『ライチ』、『ブラッドオレンジ』、『りんご』、『洋なし』、『オレンジとカシス』を発売しました。 ハイボール市場においては、『ニッカ淡麗辛口ハイボール』をリニューアルしました。軽やかなウイスキーをベースに、瀬戸内産レモンエキスを加え、炭酸強めのソーダを使用することで、よりすっきり爽快に飲める味わいを実現しています。「プリン体0.0※16」「人工甘味料0」とし、口当たりがよくすっきりとした淡麗辛口の味わいで、様々な食事との相性をお楽しみいただけます。期間限定品としては『クリアジンジャー』、『ドライコーラ』を発売しました。また「ウィルキンソン」ブランドから『ウィルキンソン・ハイボール』を発売しました。さらに「ブラックニッカ ジャーハイスタイル 香り楽しむハイボール」として『かろやかオレンジピール』、『涼やか大葉』、『きりっと和山椒』を発売しました。飲食店を中心に提案してきたハーブ、スパイス、フルーツなどの香り豊かな素材をウイスキーに仕込み、炭酸で割った、甘くない味わいで食事と一緒にお楽しみいただけるジャーハイを、缶ハイボールで提案することで多様なウイスキーの楽しみ方をお客様に提案しました。伸長を続けるハイボールカテゴリーにおいて、幅広い提案を強化し、プレゼンス拡大を図っていきます。 その他、『アサヒSlat(すらっと)』、『アサヒチューハイ果実の瞬間』、『アサヒカクテルパートナー』、『カルピスサワー』などのRTD商品でリニューアル(クオリティアップ)や季節限定商品を発売しました。 サワーテイスト清涼飲料※17市場においては、機能性表示食品である「アサヒスタイルバランス」の基幹フレーバーを一部リニューアルし、『完熟パインサワーテイスト』、『ヨーグルトサワーテイスト』を発売しました。 ワイン市場においては、『サントネージュ 酸化防止剤無添加のやさしいワイン(赤、白、濃い赤)』、『サントネージュ 和の雫(赤、白)』、『サントネージュ 限定醸造日本ワイン5品種ブレンド(赤、白)』、『ニッカ シードル(紅玉リンゴ、トキりんご、ロゼ、ヌーヴォースパークリング2019)』を発売しました。 焼酎市場においては、焼酎甲類乙類混和売上No.1ブランドの「かのか」から『麦焼酎 かのか 吟麗すっきり仕立て』、『麦焼酎 かのか 芳醇コク深仕立て』、『芋焼酎 かのか 濃醇まろやか仕立て』、『芋焼酎 かのか 華やかすっきり仕立て』、『芋焼酎 焼き芋かのか』、『芋焼酎 かのか 紅はるか』を発売しました。 ウイスキー市場においては、ニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所設立50周年に際し、数量限定で『シングルモルト宮城峡 リミテッドエディション2019』、『シングルモルト余市 リミテッドエディション2019』を発売しました。また「ブラックニッカ ディープブレンド」の数量限定商品として『ブラックニッカ ディープブレンド ナイトクルーズ』を、「ブラックニッカ リッチブレンド」の数量限定商品として『ブラックニッカ リッチブレンド コンフォートアロマ』をそれぞれ発売しました。 ※1:通常よりも1.2倍長い期間、二段階の温度変化を行って熟成を行うこと。※2:栄養表示基準による。以下同じ。※3:麦芽、大麦、スピリッツ(大麦)を使用。ホップ使用量を除く。※4:高発酵を実現する酵母管理技術・発酵制御技術、糖分解酵素活用技術など。※5:100ml当たりプリン体0.5mg未満を「プリン体0」と表示しています。※6:100ml当たり22kcal。発泡酒をベースとした当社「リキュール(発泡性)①」比。※7:充填時において。ドライゼロ缶商品比。※8:「Ready to Drink」の略。購入後、そのまま飲用可能な缶チューハイなどを指します。以下同じ。※9:アサヒビール㈱は、糖類と甘味料を一切使用しないことを「無糖」と定義しています。※10:ニッカウヰスキー㈱の特許技術により蒸溜した、フルーツスピリッツを指します。果皮等の原料をアルコールに浸漬させた浸漬酒を減圧蒸溜することで、果実の甘さを残さずに、柑橘の香りのみを抽出した蒸溜酒。以下同じ。※11:ウォッカ、ジン、フルーツスピリッツの3種類の原酒を使用し、きりっとしたお酒の味わいがありながらも、クリアですっきりとした後味を実現した当社独自の製法。※12:果物を粉砕し、さらに加圧機にかけることで、果実本来の風味を抽出したエキス。非加熱のフルーツエキスを使用することで、すっきりとした風味を実現しました。※13:フルーツエキスとフルーツスピリッツをベースに使用することで、“すっきりした味わい”を実現した当社独自の製法。※14:従来の「収穫後24時間以内に搾汁した果汁のみを使用」「劣化を抑制し、果実由来の香りを維持する超低温殺菌技術の活用」に加えて、「製造時間の短縮」「抗酸化効果の強化」「容器形状の変更」を行いました。これら5点の“鮮度”を徹底的に追求する一連の取り組みを指します。※15:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より算出した、果物1個当たりの重量に占める果皮などを除いた果汁量の1/2相当量以上を使用しています。※16:100ml当たりプリン体0.05mg未満を「プリン体0.0」と表示しています。※17:ノンアルコールでサワーやカクテルのような味わいを楽しめる清涼飲料の総称です。 (技術開発関連) 商品の中味開発分野では、『クリアアサヒ プライムリッチ』、『ニッカ シードル スイート』、『麦焼酎 かのか 25度』、『麦かのか 焙煎まろやか仕立て』の4商品が、International Taste Institute※1の世界的な食品・飲料品のコンテストにおいて、“極めて優秀”と認められた製品に贈られる、最高レベルの優秀味覚賞“三ツ星”を受賞しました。『クリアアサヒ プライムリッチ』は4年連続受賞、さらに『ニッカ シードル スイート』、『麦焼酎 かのか 25度』は3年連続で受賞した製品に贈られる“クリスタル味覚賞”を受賞しました。 『竹鶴25年ピュアモルト』が、ウイスキーの国際的コンテスト「ワールド・ウイスキー・アワード2019」(WWA)において、「ワールド・ベスト・ブレンデッドモルトウイスキー」を受賞し、“世界最高賞”のブレンデッドモルトウイスキー(ピュアモルトウイスキー)として認定されました。『竹鶴17年ピュアモルト』が2012年、2014年、2015年、2018年に、『竹鶴21年ピュアモルト』が2007年、2009年、2010年、2011年にワールド・ベスト・ブレンデッドモルトウイスキーをそれぞれ受賞しており、「竹鶴」ブランドとして9度目の受賞となります。また『竹鶴25年ピュアモルト』、『竹鶴21年ピュアモルト』が、世界的な酒類品評会である「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2019」においてダブルゴールドを受賞しました。本年から、ゴールドよりもテイスティング結果が優れた賞と位置付けられるダブルゴールドが新設され、『竹鶴25年ピュアモルト』、『竹鶴21年ピュアモルト』の2商品がニッカウヰスキー社商品として初めて受賞しました。『竹鶴17年ピュアモルト』、『フロム・ザ・バレル』もゴールドを受賞しました。ISCでのニッカウヰスキー社商品のゴールド受賞は12年連続となります。さらに『竹鶴25年ピュアモルト』は、ジャパニーズウイスキー部門において最高賞の“トロフィー”を受賞しました。ISCでのニッカウヰスキー社商品の“トロフィー”受賞は、2017年『ニッカ カフェモルト』、2018年『ニッカ カフェウオッカ』に次いで3年連続、5度目となります。また、「竹鶴」ブランドとしては2度目の受賞です。 容器包装分野では、パナソニック株式会社と「高濃度セルロースファイバー成形材料」※2を活用した、世界初※3のビール用カップ「森のタンブラー」を共同開発しました。「高濃度セルロースファイバー成形材料」は、間伐材などの木材から精製したパルプを主原料とした“紙製材料”であり、自然由来の木の風合いをお楽しみいただけます。高い形状自由度とリユース可能な強度を持つとともに、印刷適性も高いことから、各種イベント等に合わせた設計が可能です。また、成形時の温度条件によって色目が変化するため、3種類の中から希望の色目を選択できます。近年、SDGsを初めとした環境意識の高まりから、イベントやコンサート、スポーツ観戦の会場においてリユース可能な容器の普及が進んでいます。「森のタンブラー」には、植物繊維由来の細かな凹凸を表面に施すことで、ビール類の持続性のあるきめ細かな泡をつくりだす特長があることから、ご家庭での利用価値も高いリユースカップとして訴求していきます。また「森のタンブラー」は、「2019年日本パッケージングコンテスト 飲料包装部門賞」を受賞しました。 研究・技術開発分野では、当社が長年取り組んできた『日本が世界に誇る生ビール、その製造における微生物品質保証技術の開発』が「第23回安藤百福賞優秀賞」を受賞しました。この賞は新しい食品の開発並びに食科学の振興に貢献する独創的な研究・開発に贈られます。微生物品質保証技術関連では、昨年の文部科学大臣表彰、生物工学奨励賞(江田賞)に続いての受賞となりました。培った技術を応用し、また知見を公知とすることで、世界の生ビールの品質向上に貢献していきます。さらに『ビール酵母の発酵に寄与する因子解明と産業への利用』が「2019年農芸化学女性企業研究者賞」を受賞しました。この賞は企業での農芸化学分野の研究あるいは商品開発における顕著な成果に対して授与されています。ビール酵母の特徴を研究によって裏付け、醸造技術開発へ応用した内容が評価され、受賞となりました。 「EUROPEAN BREWERY CONVENTION 2019」(2019年6月2日~6日、ベルギー アントワープにて開催)にて、当社が取り組むビール醸造研究の最新の研究成果を発表しました(口頭発表2件、ポスター発表3件)。このうち『ホップ耐性遺伝子をもつ乳酸菌L.nageliiの特性』がポスター発表全130件の中から優秀な3件に送られる「good poster」賞を初受賞しました。このほかに「American Society of Brewing Chemists」、「Master Brewers Association of the Americas」、「YEAST2019」においても当社が取り組む最新の研究開発成果を発表しました。 ※1:International Taste Instituteは、ベルギーブリュッセルに本部を置き、世界中の食品や飲料品の味覚を審査し、優れた製品を表彰・プロモーションする機構です。審査員はヨーロッパで最も権威ある15の調理師協会及び国際ソムリエ協会(ASI)に属する一流シェフやソムリエで構成されています。2018年までは、iTQi=International Taste&Quality Instituteという名称で展開されてきましたが、2019年から味覚にフォーカスした機構として名称が変更となりました。※2:パナソニック㈱が独自に開発したナノ~マイクロに微細化されたパルプ成分を55%以上含有する新開発の樹脂です。同社独自の金型・樹脂成形技術により、独特の風合いと強度を実現できます。パナソニックが受託した環境省の委託業務(平成27年度~平成29年度セルロースナノファイバー製品製造工程におけるCO2排出削減に関する技術開発)で得られた成果を活用しています。※3:当社調べ [飲料事業](商品開発関連) アサヒ飲料㈱は「国内飲料トップクラスの収益性を堅持し、業界のリーディングカンパニーを目指す」との方針のもと、「三ツ矢」、「カルピス」、「ウィルキンソン」といった100年ブランドを3つ有する企業として次なる100年の成長を目指し、「本質価値の強化」と「未来に向けた成長基盤の構築」に取り組んでおります。 研究開発部門においては、「ワンダ」、「三ツ矢」、「カルピス」、「十六茶」、「おいしい水」、「ウィルキンソン」の6つの重点ブランドについて、ブランド価値向上、及び新規領域の強化に取り組んでまいりました。 「ワンダ」ブランドでは、「モーニングショット」、「金の微糖」、「極」といった定番商品の強化に加え、ボトル缶市場への継続的な商品展開と、伸長傾向にあるPETボトルコーヒー市場に新商品を投入しました。 ボトル缶市場に向けては、昨年に引き続き「ワンダ 極」シリーズを積極的に展開し、「微糖」、「ブラック」、「カフェオレ」に加えて「ジャパンドリップ」を発売し、飲用機会の拡大を図りました。さらに、「ワンダ ラテリッチ」シリーズを新展開し、女性の飲用傾向が高いカフェラテとフルーツを組み合わせた新たなコーヒーの楽しみ方を提案しました。 また、PETボトルコーヒー市場に向け、振ることで泡までも楽しむ新たな飲用スタイルを提案する「ワンダフルワンダ」シリーズや、カフェイン少なめで軽やかな味わいとミルク由来の白色の液色を特徴とした「ワンダ ホワイティラテ」を展開しました。 「三ツ矢」ブランドにおいては、1964年東京五輪当時の「全糖三ツ矢シャンペンサイダー」の味わいを再現した、「『三ツ矢サイダー』NIPPON」を開発し、「国民的炭酸飲料」地位強化に向け、「安心・安全」、「日本生まれ」を訴求しました。前年から引き続き、さっぱり・リフレッシュニーズを満たす有糖領域と無糖領域の中間領域として、「『三ツ矢』レモネード」を開発し、新ジャンルの定着化を図りました。一方で嗜好・リラックスニーズを満たす「『三ツ矢』くちどけもも」、「『三ツ矢』くちどけマンゴー」などの濃厚感を訴求した製品も開発し、多様な消費者のニーズに対応して参りました。 「カルピス」ブランドでは、希釈して飲用するコンクタイプ、そのまま飲用するストレートタイプにおいて、季節ごとに様々な種類の果実と「カルピス」を組み合わせた新商品を数多く展開しました。加えてコンク「カルピス」を濃いめに希釈した味わいが楽しめる「濃いめの『カルピス』」シリーズ、他発酵素材との組み合わせによる新しい味わいが楽しめる「発酵BLEND」シリーズを展開し、幅広い味わいを提案しました。 さらに本年度は「カルピス」の発売から100周年を迎え、これを記念した限定製品「匠の『カルピス』」及び「『カルピス』贅沢時間マンゴーの王様」を発売し、お客様から高い評価を頂きました。 「十六茶」ブランドにおいては、「アサヒ 十六茶」が2005年から「カフェインゼロ」として生まれ変わり、2019年で15年目を迎えました。2019年は、「東洋健康思想に基づいた16素材の健康ブレンド」という独自の健康価値に加えて、誰でも安心して飲めるように「アレルギー特定原材料等27品目不使用」とし、さらに健康価値を強化しました。 また、内臓脂肪、脂肪、糖のトリプルヘルスクレームの機能性表示食品「アサヒ からだ十六茶」は中身の原料を見直し、すっきりとした口当たりはそのままに、より深い味わいへ改良した「アサヒ からだ十六茶α」を発売しました。その他に、インターネット通販限定商品として「こども十六茶」、期間限定商品として「脱水対策十六茶」、「十六茶ほうじ茶」、「あったまる十六茶」などを展開しました。 「おいしい水」ブランドにおいては、環境問題に配慮した「ラベルレス」ボトルの販売拡大を図る一方、「おいしい水プラス『カルピス』の乳酸菌」の商品改訂を実施し、「カルピス」100周年と連動した売り場展開を行いました。 「ウィルキンソン」ブランドにおいては、炭酸水No.1ブランドのもつ価値の更なる強化を目指し、「『ウィルキンソン』タンサンレモン」を強化、シェア拡大に貢献しました。また、新しいフレーバーの提案として「『ウィルキンソン』タンサンティー」、「『ウィルキンソン』タンサンクールシトラス」を開発し、エントリー層の拡大にも努めました。 また、海外展開の取り組みとして、台湾においては、「カルピス」ブランド、「十六茶」ブランド、「ワンダ」ブランド、「三ツ矢」ブランド、「ウィルキンソン」ブランド、「ほっとレモン」を展開しております。「カルピス」ブランド、「十六茶」ブランド、「ほっとレモン」は現地の嗜好に合わせた現地製造品を展開しております。本年、「味わい『カルピス』メロン」を新フレーバーとして提案いたしました。また、日本からの製品輸出も積極的に展開いたしました。 また、新規領域の強化については、社会として健康意識が高まる中、日本中のみなさまが毎日の「飲みもの」を通じて、ココロもカラダも健康になれる事を目指し、健康課題解決に向けた取り組みを推進しています。 その中で、アサヒグループ独自の確かなエビデンスを有した素材を使用した製品の開発や、「安全」「安心」といった各ブランドがもつベーシックな「健康」価値の訴求を強化することで、「アサヒ飲料=健康に強みを持つ会社」というイメージの醸成を目指して積極的な取り組みを実施しています。 “ココロの健康”に関して、当年度は「強炭酸水」のもつ機能の解明に取り組みました。慶應義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科 満倉靖恵教授との取り組みでは、脳波解析を用いて炭酸水の飲用が感性へ与える影響を検証し、強炭酸水の飲用により「集中度」が高まることを確認しました。炭酸水関連研究につきましては、2020年度も引き続き力を入れて推進していく予定にしています。 また、「カルピス」ブランド発売100周年限定商品である「匠の『カルピス』」の飲用により気分にどのような変化が起こったかについて理化学研究所 片岡洋祐先生の技術指導のもと「KOKOROスケール」※1で試験を行い、「匠の『カルピス』」飲用により、「ココロが満たされる」方向に気持ちがシフトすることを明らかにしました。 これらのデータを活用することで、お客様にとってアサヒ飲料の商品は確かな価値ある商品であることの理解促進と満足度を高めて参ります。 “カラダの健康”に関しては、機能性関与成分としてアサヒグループ独自のペプチド素材「ラクトノナデカペプチド」を活用した「はたらくアタマに」シリーズを発売しました。「ラクトノナデカペプチド」は、認知機能の一つである注意力(事務作業の速度と正確さ)の維持と作業効率の維持に役立つことが報告されている成分であり、「はたらくアタマに」シリーズはこの「ラクトノナデカペプチド」を含む、世の中の働く人に向けた飲料シリーズです。ブラックコーヒー、果汁炭酸、乳性飲料、抹茶ラテ、小型乳性ドリンクと幅広いラインナップで展開しました。 発売中の「守る働く乳酸菌」、「届く強さの乳酸菌」、「『アミール』やさしい発酵乳仕立て」、「カラダカルピス」の継続展開に加え、今後ともアサヒグループの保有する確かなエビデンスを有する素材を活用した商品の積極的な開発を推進して参ります。 ※1 KOKOROスケール:個人の主観的な気分を時間・場所を選ばずスマートフォンなどで簡単に入力できる理化学研究所が開発した気分測定ツール。 (技術開発関連) 製品、工程、ご指摘品解析に必要な安全・安心技術(新規分析技術、解析技術)の拡充と、品質に影響を及ぼす微生物の検出技術、同定技術、静菌技術の研究についても継続して取り組んで参りました。従来では解析が不可能であった加熱殺菌された乳酸菌についても「RNA-MLSA法」という新たな遺伝子解析技術を開発し、製品中に含まれる機能性乳酸菌を判別し検出することが可能となりました。 マーケティング戦略と連動した容器包装開発では、100周年限定の「カルピス」用PETボトルの開発を行いました。このボトルは、商品コンセプトを形状に反映することに加え、年代・性別ごとの手の寸法データより、多くの方が持ちやすいボトル外周長と多面体形状を採用しました。また、「WONDA」ブランド用には、振って飲むスタイルや、大容量ホット販売に適した新形状のPETボトルを開発しました。「おいしい水」用には開けやすい段ボールカートンとして、天面に開封用手穴を付与した形状の開発を行いました。環境配慮型の容器包装開発においては、持続可能な容器包装の実現に向けて制定した「容器包装2030」に基づき、リサイクルPETの各種容器への適用評価を行い、市場展開を開始しました。また、植物由来原料を使用した容器包装の開発では、2016年より継続している「三ツ矢サイダー」PET1.5L製品の全包装材料に植物由来原料を使用した商品において、一層のCO2削減に貢献すべく軽量キャップを採用するとともに、その展開数量を拡大しました。さらに、「おいしい水」ブランドに使用するラベルへもバイオマスインキの採用を開始しました。 [食品事業](食品開発関連) アサヒグループ食品㈱は、既存ブランドの価値向上を重点課題として、展開中のカテゴリーにおける商品開発を行って参りました。 菓子カテゴリーの「ミンティア」シリーズでは、小粒ならではの瞬間的リフレッシュ価値を提供する「ミンティア(レギュラー)」、大粒ならではの持続的リフレッシュ価値を提供する「ミンティアブリーズ」の特長をそれぞれ生かした商品を積極的に展開することで、リフレッシュ市場のさらなる拡大を図りました。また、2年目となる「みんなMINTIA!」のコミュニケーションコンセプトのもと、積極的な広告・販促施策を実施して参りました。年間を通して商品・広告・販促の三位一体となった活動を展開することでブランド力の向上を図りました。「キャンディ」では、需要が高まる冬に向けて栄養素を配合した『濃ーい苺』、人気の飲料ブランドから『カルピスミルクキャンディ』などの新商品を発売いたしました。さらに『焼き芋キャンディ』、『モーニングキャンディ』、『ちえばあちゃんの知恵袋のど飴』等、バラエティ豊かな商品を発売し、市場の活性化とユーザー層の拡大を図りました。 2018年大好評をいただき、当初の発売計画を大幅に上回る出荷となったため、販売を一時休止させていただいておりました健康食品カテゴリーの『1本満足バー プロテインシリーズ』は、7月に全国販売を再開いたしました。本シリーズはプロテインを手軽に摂取できるシリアルバータイプの栄養調整食品としてプロテイン市場の更なる拡大に貢献しています。 カップスープカテゴリーでは、近年著しく伸長している糖質コントロール市場向けに、寒天とコンニャクで作った麺が入った「おどろき麺0(ゼロ)」シリーズを発売しております。2019年はシリーズ展開として、水で戻す『汁なし麺0(ゼロ)麻辣担々麺』とショートパスタ風の糖質ゼロの麺を使用した『おどろき麺0(ゼロ)完熟トマトのミネストローネ風』、『おどろき麺0(ゼロ)濃厚チーズのカルボナーラ風』を発売することで、「おどろき麺0(ゼロ)」シリーズの“手軽に糖質コントロールができるワンカップスープ商品”のポジションをさらに強化しました。 フリーズドライ食品カテゴリーでは、主力であるみそ汁やスープカテゴリーのブランド強化のために、素材を活かした商品の開発など、フリーズドライの優位性が発揮できる新価値の提案に取り組みました。流通では、即席みそ汁市場全体は横ばいですが、その中でフリーズドライ食品の伸びが大きくなっています。そのフリーズドライ食品のトップメーカーである当社が、即席みそ汁市場の伸びを牽引するために、緑黄色野菜や根菜・海藻・きのこなどを使った「おいしいバランス」が楽しめる「10品目の一杯」シリーズから『こがねの椀』、『あかねの椀』、『わかばの椀』を発売しました。スープカテゴリーでは、素材本来の旨みを引き出すことに注力した「Theうまみ」シリーズから食べ応えのある『炙り牛スープ』、『燻製鶏スープ』を発売しました。また、『うちのお吸い物 たまごと三つ葉』はご家庭での保管にも便利な5食入りの商品として発売し、大変ご好評をいただいています。通販向けでは、「金のだし」シリーズから、ラインアップ拡充として『とうふ』を発売しました。その他、通販ならではの商品として、2年の開発期間を経て商品化に成功した『フリーズドライの匠 一人鍋 海老天ぷら入り鍋焼きうどん』を数量限定で発売しました。さらに、アマノフーズのWebマガジン「アマノ食堂※1」で企画・商品化する「まかないごはん」シリーズの第三弾として『大人のピリ辛牛煮込み』、『大人のポテサラ』を発売しました。これらの商品により、新規領域のフリーズドライ食品を読者が実際に“食べる”体験を通じて、フリーズドライの魅力やおいしさを体感できるようにしました。また、近年伸長している機能性表示食品として『おだやかプラス わかめスープ』を発売しました。本品は食後の血中中性脂肪値の上昇をおだやかにすることが報告されている難消化性デキストリンを配合しています。 これら商品開発に加え、フリーズドライ食品の魅力の情報発信店であるアンテナショップ「アマノ フリーズドライステーション」の常設店として「北海道・札幌店」、「大阪・LINKS UMEDA店」、期間限定店として「成田空港店」を立ち上げ、「アマノフーズブランド」の知名度向上に取り組みました。 ベビーフードカテゴリーでは、30種の食材体験により、離乳食期に様々な味を学ぶことで味覚を広げるサポートを行う新シリーズ「WAKODO GLOBAL」7品を発売しました。また、お子さまとのおでかけ時のベビーフードを充実させるため、「BIGサイズの栄養マルシェ おでかけ」シリーズの5品を追加発売しました。また、8種の野菜と3種のくだもの入り「1歳からのMYジュレドリンク 1/2食分の野菜&くだもの」3品や、親子で一緒に作れる1歳からの「ミルクデザート」シリーズ3品などを発売し、幼児向け飲料、デザート商品を充実させました。 ベビー用スキンケアカテゴリーでは、1906年に国産初のベビーパウダーとして発売され113年の歴史を持つ「シッカロール」ブランドから、『シッカロールナチュラル ベビージェルローション』、『シッカロールナチュラル ベビーケアスティック』の2品を発売し、商品ラインアップの強化を図りました。 シニア向けカテゴリーでは、“アサヒのおいしい介護食”「バランス献立 やわらか食」シリーズとして『いわしのつみれ汁 白味噌仕立て』、『いわしと野菜の生姜煮』、『なめらかおかず 白身魚と野菜 クリーム煮』を発売し、メニューの充実を図りました。 サプリメントカテゴリーでは、「ディアナチュラ」ブランドから、27種の成分がまとめて摂れるプロテインパウダーとして『ディアナチュラアクティブ ホエイ+ソイプロテイン グレープフルーツ味』を発売しました。また、同ブランドの機能性表示食品である「ディアナチュラゴールド」シリーズから、尿酸値高め(尿酸値7.0以上)の男性をターゲットに、毎日飲み続けやすい錠剤タイプの商品として『ディアナチュラゴールド アンセリン』(30日分)を発売しました。 スキンケア化粧品カテゴリーでは、「素肌しずく」ブランドより、セルフ化粧品市場に向けた大容量のポンプタイプ商品『素肌しずく 保湿化粧水』、『素肌しずく 保湿ゲル』の2品を発売しました。 また、大人のための栄養サポート食品として『カラダ届くミルク(300g・140g)』を全国発売し、アサヒグループ食品初となる大人用粉ミルク商品としての認知拡大とさらなる市場活性化を図りました。 健康食品の通信販売等を手掛けるアサヒカルピスウェルネス㈱では、アサヒグループ独自の「菌のチカラ」を活用したサプリメントを展開しており、本年もラインナップの拡充を図りました。その一つは「枯草菌C-3102株」(納豆菌と同種に分類されます)を配合した「骨こつケア」であり、日本で初めて「骨密度」を訴求した機能性表示食品として発売しました。また「毎日の健康的な歩みをサポートする乳酸菌」として新たに開発された「ラクトバチルス・カルバタス CP2998株」の菌体の量産化を図り、本株を配合した「ロコトモ」を発売しました。今後も独自の素材や技術を活用し、お客様の健康的な暮らしを応援する商品の開発に取り組んでまいります。 ※1:アマノフーズが展開するWebマガジン https://amanoshokudo.jp/ (技術開発関連) 当社では、だしや食材の旨味を生かした味作りの技術が非常に評価され、日常の食事から介護食まで幅広くお使いいただける食べやすさに配慮した食品「バランス献立」(やわらか食)シリーズが[商品・技術部門]において第49回食品産業技術功労賞を受賞しました。 [先端研究](健康素材) アサヒクオリティーアンドイノベーションズ㈱では、アサヒグループの先端研究の拠点として、グローカルな独自価値創造の源泉となることを長期ビジョンに掲げ、研究開発を推進しています。その中で、酵母・乳酸菌などの微生物活用技術や、健康食品の開発で培った機能性評価技術を活かして、健康に役立つ新たな素材の開発を行うとともに、微生物による発酵技術の展開、目的物質を量産的に高生産するための培養制御技術開発に取り組んでいます。 具体的には、カルピス酸乳に含まれる「ラクトノナデカペプチド(LNDP)」に認知機能のひとつである記憶力・注意力の維持に加え、計算作業・視覚情報作業の効率を維持する機能を見出しました。これらは、アサヒグループの様々なブランドに機能性表示食品として活用されています。また、すでに心理的ストレスを和らげ、睡眠の質(眠りの深さ)を高めることを見出した乳酸菌CP2305株に、長距離走などによる心身の疲労軽減効果があることも見出し、論文発表しました。乳酸菌CP2998株には、高齢者の歩行機能向上効果があることも確認し、論文発表しています。今後も微生物研究、発酵技術の活用を通じて、お客様の健康維持に貢献してまいります。 (開発イノベーション) 中長期にわたるコア研究を支えるべく、最先端の解析技術プラットフォームの構築を行っています。iPS細胞技術なども積極的に取り入れながら、化学領域、微生物領域、生化学領域の各領域に対して早急に解析技術の体制構築を行ってまいります。 最新のAI技術やVR技術に関する研究開発にも取り組んでいます。AIを活用した原料の自動検査や乳酸菌素材の製造効率化、VRを活用したマーケティング手段の革新など、最先端のIT技術による業務の効率化や高度化に挑戦していきます。 従来から万全を期している食の安全については、マイクロプラスチックの検出技術など、常に最新のリスクに対応するべく技術開発を行っています。また、海外事業会社のビール・飲料工場において国内工場と同等レベルの品質管理を実現できる様に技術支援を行うと共に、グループ各社の品質保証部門と連携した品質保証体制の充実を図っております。 (環境価値創出) アサヒクオリティーアンドイノベーションズ㈱では、2018年11月に受賞した日経地球環境技術賞の優秀賞「ビール工場排水を利用した燃料電池(SOFC)による連続発電」に対して、社会実用可能と判断できる10,000時間連続発電を成功させ、環境省補助事業のもと、CO2排出ゼロの燃料電池発電設備を建設しており、年内に稼働予定としています。また、2019年6月にアサヒビール茨城工場に、再生可能エネルギー(太陽光)由来の電力を用いて水素を製造・貯蔵し、その水素を用いた燃料電池で電力を得る装置を導入し、試験稼働を開始しました。2019年12月末には、敷地内にボイラーの排ガスからCO2を回収する試験設備を設置し、現在、その性能を評価しております。回収CO2は大気に放出されず、CO2排出量の削減に繋がります。今後は、この回収された炭酸ガスの用途・技術開発にも着手する予定です。また、昨今のプラスチックの環境に与える負荷課題を踏まえて、リサイクル素材やバイオ由来素材の実用化にも取り組んでいます。これらの取り組みを通じ、環境負荷低減技術と事業収益向上の両立や持続的な価値向上サイクルの実現に貢献してまいります。 (新規事業) 時代の変化に対応した独自のポジション・ポートフォリオを確立するために、独自技術の発展に加え、将来の新規事業となり得るベンチャー企業への投資や協業を通じ、オープンイノベーションにも力を入れています。従来のバリューチェーンを脅かす可能性のある分野や、グループ事業におけるシナジー効果が期待できる分野、また環境価値創出など社会課題の解決につながる分野を中心に、積極的な先行投資を行っています。具体的には、コーヒー副産物の成分が農作物の凍霜害を防止することを見出した知見をもとに、ベンチャー企業と提携し、凍霜害防止剤の事業化を推進しています。この取組みにより、グループ内の飲料工場から排出されるコーヒー副産物を有効活用しながら、安定的な農作物収穫に貢献します。また、食品業界で先駆的に導入していたComputer Aided Engineering(CAE)技術の経験を蓄積させつつ、グループ内に留まらない技術の事業化も検証しています。これらの活動を通じて、非連続な成長を遂げるためのイノベーション創出を推進してまいります。
FY2018|16,193 文字
5 【研究開発活動】アサヒグループでは、第6次中期経営計画の達成に向けて、酒類、飲料、食品の各事業において差別化された商品の開発、及びそのベースとなる技術開発を行っています。また、グループのコア研究領域である酵母、乳酸菌、フローラから、将来の各事業での革新的なファーストエントリー商品や新規事業創出につながる技術開発を進めています。更に、外部技術の活用により、研究開発の成果創出のスピードアップを図っています。当年度におけるグループ全体の研究開発費は、12,365百万円です。そのうち酒類事業に係る研究開発費は3,608百万円、飲料事業に係る研究開発費は2,103百万円、食品事業に係る研究開発費は1,618百万円、国際事業に係る研究開発費は1,794百万円、その他の事業又は全社(共通)の研究開発費は3,241百万円です。 [酒類事業] (商品開発関連)アサヒビール㈱は、ビール市場の活性化とさらなる品質向上を目的に『スーパードライ』をリニューアルしました。仕込み・発酵・ろ過の各工程において新たな醸造管理技術を導入し、ビールの泡もちに寄与する成分を従来品に比べ約1割高める(※1)とともに、脂質酸化物を低減させることでキレ味を向上させ、“洗練されたクリアな味”にさらに磨きをかけました。また2018年4月よりビールの定義変更が実施され、果実や一定の香味料などが使用可能になったことを好機ととらえ、新素材の積極的な活用を進めました。『アサヒグランマイルド』は使用可能となった副原料で香気をコントロールすることで“もったりとした穀物香”を低減する技術と、麦芽から“アルコール臭”を抑制する効果のある抽出する技術を使用し、柔らかなコクが続く味わいを実現し、時間をかけてゆっくり楽しめる飲用価値を追求しました。さらに焙煎した国産米とカイエンペッパーを採用することにより、食事と相性を高めた『アサヒ食楽』を発売しました。『アサヒスーパードライ 澄みわたる辛口』は、本年収穫した、とれたての国産麦芽を一部使用し、清澄度の高い“澄みきり麦汁”のみで醸造するとともに、低酸素・氷点下の環境でルプリン(※2)を凝縮させるホップの新加工技術(クライオホップ※3)を用いることで、雑味のないすっきりとした味わいを実現しました。「スーパードライ」ならではの“辛口・キレ”はそのままに、年末年始の“ハレの日”にふさわしい「こだわり」「華やかさ」「希少性」を提案するビールです。アサヒグループの欧州ビール事業の商品『ペローニ・ナストロ・アズーロ』『ピルスナー・ウルケル』『グロールシュ・プレミアム・ラガー』『グロールシュ・プレミアム・ヴァイツェン』を発売しました。グローバルプレミアムブランドを日本市場で展開することで、高付加価値商品の提案力強化と業務用市場の活性化に注力していきます.クラフトビール市場においては、“醸造家とお客様の対話から生まれた、ビールの楽しさを広げるスペシャリティビール”として『TOKYO隅田川ブルーイング ゴールデンエール/ペールエール/琥珀の時間/チェリールージュ』を発売しました。ここ数年、お客様の嗜好の多様化を背景にクラフトビールに代表される個性的な味わいを特長とするビール類に注目が集まっています。『TOKYO隅田川ブルーイング』ブランドは、国内大手ブランドが提供するピルスナータイプにはない魅力を発信し、ビール類市場の活性化を図っていきます。発泡酒市場においては、“糖質ゼロ(※4)”発泡酒のパイオニアである『アサヒスタイルフリー』を『アサヒスタイルフリー』』として新発売しました。従来の商品に比べて麦の使用量を1.3倍に増やし、糖質ゼロでありながら麦由来の本格的な味わいと飲みごたえを高めました。さらに、プリン体や人工甘味料が気になるお客様のニーズにお応えした『スタイルフリーパーフェクト』では、“糖質0”“プリン体0(※5)” “人工甘味料0”に加え、新たに“着色料ゼロ”でビール類らしい色合いを実現しました。また芳醇でコクのある麦芽エキスを新たに採用したことで、麦由来の味わいと飲みごたえが高まりました。新ジャンル市場においては、「クリアアサヒ」ブランド3商品『クリアアサヒ』、『クリアアサヒ プライムリッチ』、『クリアアサヒ 贅沢ゼロ』をクオリティアップしました。『クリアアサヒ』は大麦の増量など原料の使用量を見直し、麦由来の香りや味わいを高め、食事と相性の良い“爽快なキレと飲みごたえ”を追求しました。『クリアアサヒプライムリッチ』は麦汁のエキス濃度を高め、「プライムリッチ」の特長である“最高級のコク(※6)”と“最高級の香り(※7)”をさらに強化しました。『クリアアサヒ贅沢ゼロ』 は麦の使用量を1.2倍に増やし、糖質ゼロでありながら、麦の豊かな味わいと飲みごたえに仕上げました。さらにアルコール7%の『クリアアサヒ クリアセブン』を発売しました。糖類は使わず穀物原料を使用し、醸造工程では独自の発酵管理技術を活用し、キレの良い苦みが特長のドイツ産パールホップをフリージングホップ(※8)として使用することで、麦の味わいや食事と合わせやすいすっきりとした後味を実現しました。期間限定商品としては『クリアアサヒ 桜の宴』、『クリアアサヒ 秋の宴』、『クリアアサヒ 和撰吟醸』、『クリアアサヒ クリアレッド』 『クリアアサヒプライムリッチ-華やかリッチ-』を発売しました。また九州エリア限定商品として『クリアアサヒ 九州うまか仕込』を、関西エリア限定商品として『クリアアサヒ 関西仕立て』を、東北エリア限定商品として『クリアアサヒ 東北の恵み』をそれぞれ発売しました。また、ご好評をいただいている『アサヒ オフ』もクオリティアップを実施し、“プリン体0”“糖質0”“人工甘味料0”の3つの“0”はそのままに、芳醇でコクのある麦芽エキスを新たに採用することで、麦本来の味わいと飲みごたえを高めました。ビールテイスト清涼飲料市場においては、『アサヒドライゼロ』のクオリティアップを実施しました。『アサヒドライゼロ』は、ドライなのどごしとクリーミーな泡でビールに近い味わいが特長のビールテイスト清涼飲料です。今回のクオリティアップではビールに近い味わいはそのままに、原材料の配合及び素材の最適化をすることにより、ゴクゴク飲める「よりスッキリした後味」を実現しました。またブランド初のペットボトル商品『アサヒドライゼロスパーク』を期間限定で発売しました。缶容器の『アサヒドライゼロ』と比較して、炭酸の強さを130%(※9)に高め、高刺激なのどごしを実現しました。ペットボトル容器のため、持ち運びも容易で、利便性が高く、アウトドアや外出先をはじめ、幅広いシーンで飲用されました。RTD(※10)市場においては、「アサヒもぎたて」の基幹5フレーバー『まるごと搾りレモン』、『まるごと搾りグレープフルーツ』、『まるごと搾りぶどう』、『まるごと搾りオレンジライム』、『まるごと搾りシークァーサー』のクオリティアップを実施しました。今回のクオリティアップでは、収穫後24時間以内に搾汁した果汁のみの使用はそのままに、缶を開けた瞬間に広がる果実の香り立ちの最大化を実現し、各フレーバーに合わせて香味のバランスも見直すことにより、ご支持いただいている「もぎたての果実感」をさらに追求した味を実現しました。また、現行品よりもガス圧を高めることで、食事と相性の良い飲みやすい後味に仕上げました。また6つ目の基幹フレーバー『手摘み白桃』に加え、期間限定フレーバーとして『手摘み青梅』、『手摘みライチ』、『まるごと搾り青りんご』、『まるごと搾りスウィーティー』、『ゴールデンパイン』、『宮崎産日向夏』、『まるごと搾り洋梨』、『まるごと搾りりんご』、『まるごと搾り柚子』、『まるごと搾り直七』をそれぞれ発売しました。また、炭酸強めで甘くない味わいがご好評をいただいている高アルコールRTD「ウィルキンソン・ハード」ブランドの『無糖(※11)ドライ』、『無糖レモン』の飲みやすさを向上させ、新たに『無糖ドライジンジャ』を発売しました。さらに期間限定フレーバーとして『無糖ライム』、『無糖グレープフルーツ』、『無糖クールシトラス』、『無糖オレンジ』をそれぞれ発売しました。また、アルコール度数4~6%のレギュラーアルコール市場に向けて、 “贅沢な果汁感”を実現した「アサヒ贅沢搾り」を発売しました。「アサヒ贅沢搾り」は、果実1/2個分以上(※12)の果汁を使用し、豊潤な香りとみずみずしい果汁感を贅沢に楽しめる缶チューハイです。果実のフルーティーさを感じる果肉部の果汁と、果実の自然な苦みや酸味のある果皮部の果汁をブレンドすることで、果実の複雑味とバランスの良い味わいに仕上げました。また、果汁の使用割合を高めることにより発生する、お客様にとって不快な香味(※13)の原因物質を特定し、その原因物質を抑制する独自技術(特許出願中)を採用することで、豊潤な香りを実現しました。基幹フレーバーとして『レモン』、『グレープフルーツ』、『桃』、『キウイ』の4フレーバーを発売し、販売目標を当初の2倍となる400万函を突破しました。さらに食品優秀ヒット賞及び食品産業技術功労賞を受賞しました。その他、『アサヒSlat(すらっと)』、『アサヒチューハイ果実の瞬間』、『アサヒカクテルパートナー』、『カルピスサワー』などのRTD商品でリニューアル(クオリティアップ)や季節限定商品を発売しました。サワーテイスト清涼飲料市場においては、「アサヒスタイルバランス」一部をリニューアルし、『完熟りんごスパークリング』、『コーラサワーテイスト』を発売しました。また期間限定フレーバーとして『シークァーサーサワーテイスト』、『ぶどうサワーテイスト』、『素肌うるおうピーチスパークリング』、『完熟みかんスパークリング』を発売しました。ワイン市場においては、『サントネージュ リラ フルーツ(りんごと赤ワイン、レモンと白ワイン、ピングレとロゼワイン、ざくろと赤ワイン)』、『サントネージュ摘みたての贅沢(華やかなドライロゼ、スパークリング白・ロゼ、厳選オーガニック赤・白)』を発売しました。焼酎市場においては、『麦焼酎 かのか』をリニューアルし、『芋焼酎 紅かのか』、『芋焼酎 紫かのか』を発売しました。ウイスキー市場においては、ニッカウヰスキー社が製造する主力ブランド「ブラックニッカ」の数量限定商品として、『ブラックニッカリッチブレンド エクストラシェリー』、『ブラックニッカ ディープブレンド エクストラスイート』を発売しました。また、通常の熟成後にシェリーのマンサニーリャ(※14)を50年間熟成させていた樽で、18か月間貯蔵・熟成させた『シングルモルト余市マンサニーリャウッドフィニッシュ』、『シングルモルト宮城峡 マンサニーリャウッドフィニッシュ』を発売しました。 ※1:当社調べ。比較は同一条件下で実施した代表的な数値。(製造ロット等により品質状況は異なる可能性があります。)※2:ホップの雌花に付いている小さな黄色い粒。ビールの苦みや香りの元になります※3:-35℃の氷点下かつ低酸素の状態でルプリンを凝縮することで、不要なホップの苞を除去できる新加工技術。この技術を採用したホップを使用することで、渋みや雑味を低減できます。※4:栄養表示基準による。以下同じ。※5:100ml当たりプリン体0.5㎎未満を「プリン体0」と表示しています。※6:発泡酒をベースとした当社「リキュール(発泡性)①」(限定商品を除く)における原麦汁エキス濃度の比較において。 ※7:発泡酒をベースとした当社「リキュール(発泡性)①」(限定商品を除く)における複数の香気成分バランスの比較において。※8:収穫後乾燥したホップ毬花を、氷点下に冷却・粉砕後、葉や苞を取り除き、苦味や香りのもとになる成分を抽出したホップ。※9:充填時において。ドライゼロ缶商品比※10:「Ready to Drink」の略。購入後、そのまま飲用可能な缶チューハイなどを指します。以下同じ。※11:糖類と甘味料を一切使用しないことを「無糖」と定義しています。以下、同じ。※12:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より算出した、果物1個当たりの重量に占める果皮などを除いた果汁量の1/2相当量以上を使用しています。※13:果汁などの果実加工品において、加工時の殺菌工程などにより、果実由来の風味が低減することから生成される香味。※14:スペイン南部のサン・ルーカル・デ・バラメーダ地区で熟成された酒精強化ワイン(シェリー)のひとつ (技術開発関連)商品の中味開発分野では、アサヒビール㈱が製造する『クリアアサヒプライムリッチ』、ニッカウヰスキー㈱が製造する『ニッカ シードル・スイート』、『麦焼酎 かのか 25度』の3商品が、iTQi(※1)の世界的な食品・飲料品のコンテストにおいて、“極めて優秀”と認められた製品に贈られる、最高レベルの優秀味覚賞「3ツ星」を受賞しました。さらに、『クリアアサヒプライムリッチ』は3年連続で受賞した製品に贈られる“クリスタル味覚賞”を受賞し、他2製品も2年連続の受賞となりました。また、ニッカウヰスキー㈱が製造する『竹鶴21年ピュアモルト』『竹鶴ピュアモルト』が、世界的な酒類品評会である「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2018」において金賞を受賞しました。ISCでのニッカウヰスキー社商品の金賞受賞は11年連続となります。容器包装・機器開発の分野では、『軽量6缶パック包装材』で「第42回木下賞 改善合理化部門」を受賞しました。木下賞は研究開発部門(包装の研究・開発に属するもの)、改善合理化部門(包装の改善・合理化に属するもの)、新規創出部門(包装の新規分野創出に属するもの)の3部門があり、原則1部門1点が表彰されます。今回受賞した『軽量6缶パック包装材』は、「環境負荷軽減」「品質向上」「利便性向上」の3点を同時に実現したことが評価されました。アサヒビール㈱が木下賞を受賞するのは今回が5回目となります。研究・技術開発分野では、当社が長年取り組んできた『生ビール製造における微生物品質保証技術の開発』が「平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞 開発部門」を受賞しました。科学技術分野の文部科学大臣表彰は、文部科学省が科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、科学技術の水準の向上に寄与することを目的に、顕著な成果を収めた個人または団体を、「科学技術賞」、「若手科学者賞」、「創意工夫功労者賞」、「創意工夫育成功労学校賞」の各賞において文部科学大臣が表彰するものです。さらに『ビール醸造における微生物検査法の迅速化に関する研究』で「第51回生物工学奨励賞(江田賞)」を受賞しました。生ビールにおける微生物による品質問題(混濁)への対策を開発し、これらの成果を公知とすることで、世界の生ビール製造品質に貢献していきます。またAmerican Society of Brewing Chemists (ASBC)とMaster BrewersAssociation of the Americas (MBAA)の共同で4年ごとに開催される世界的な醸造学会の一つである「Brewing Summit 2018」において、当社が取り組むビール醸造等の最新の研究成果を発表しました。さらに「1st ASBC Malt Flavor and Aroma Symposium」、「EUROSENSE 2018」においても当社が取り組む最新の研究開発成果を発表しました。 ※1:iTQi(InternationalTaste & Quality Institute、国際味覚審査機構)とは、ベルギーブリュッセルに本部を置き、世界中の食品や飲料品の味覚と品質を審査し、優れた製品を表彰・プロモーションする機構です。審査員はヨーロッパで最も権威ある15の調理師協会および国際ソムリエ協会(ASI)に属する一流シェフやソムリエで構成されています。 [飲料事業] (商品開発関連)アサヒ飲料㈱は成長戦略として「確固たるブランドの育成」を掲げ、「重点6ブランドの育成」と「健康を軸とした商品開発」の2軸にて商品開発を行って参りました。「重点6ブランドの育成」については、「ワンダ」、「三ツ矢」、「カルピス」、「十六茶」、「おいしい水」、「ウィルキンソン」の6ブランドを重点ブランドと位置付け、積極的なマーケティング投資を行う事で、より強固なブランドへの成長を目指して参りました。「ワンダ」ブランドでは、「モーニングショット」、「金の微糖」などを中心とした主力商品の継続育成に加え、ボトル缶市場への継続的な商品展開と、伸長著しいPETボトル入りコーヒー市場に新商品を投入しました。「ワンダ モーニングショット」は、春のリニューアルで加熱工程を従来よりも高温短時間に変更することで、コーヒーの淹れたての味わいを向上させました。ボトル缶市場に向けては、昨年に引き続き「ワンダ 極」シリーズを積極的に展開し、「微糖」、「ブラック」に加えて「特濃カフェオレ」や「焙煎香」といった商品を展開しました。9月の大幅リニューアルでは、コーヒー豆の焼き上がりの直前に、瞬間的に超高温の500℃の火入れを行い、焙煎中の香りを閉じ込めることで、飲むたびに香り高く繊細な後味が心地よい味わいを実現しました。また、PETボトルコーヒー市場に向け、従来のコーヒー飲料に国産茶葉を掛け合わせた「ワンダ TEACOFFEE」シリーズ2品を展開しました。「カフェラテ×焙じ茶」は、ブラジルを中心に厳選したコーヒー豆を高温短時間で焙煎することで苦味や雑味を抑えたカフェラテに、国産焙じ茶を組み合わせることでスッキリした後味を実現しました。「ブラック×煎茶」は、厳選したコーヒー豆を低温でじっくりと抽出した雑味のないブラックコーヒーに、国産煎茶を組み合わせることでクリアなコーヒーの味わいと薫り高い茶葉の香りを実現しました。「三ツ矢」ブランドにおいては、昭和45年の「『三ツ矢サイダー』シルバー」の復刻版として「『三ツ矢サイダー』NIPPON」を発売し、当時の味わいを再現し、国民的炭酸飲料の歴史を振り返りました。有糖領域と無糖領域の中間領域として、微糖領域を狙った「『三ツ矢』GREEN SPARKLING WATER」を発売し、若年層や新規ユーザーの取り込みを図りました。また、日本の各地域との取組みによる「特産三ツ矢」シリーズは、引き続き「産地・品種指定」「国産果汁」を約束とし、日本生まれ 安心・安全の強化をご提案し、果汁炭酸市場での「三ツ矢」ブランドの存在感の拡大を進めて参りました。「カルピス」ブランドにおいては、コンクタイプの「カルピス」の果汁入りバリエーションとして、半年毎に「『カルピス』レモン」と「『カルピス』りんご」を開発するとともに、季節限定の「メロン」「パイン」「オレンジ」「いちご」のバリエーションを開発しました。また300ml容量の牛乳で割って飲む「牛乳と楽しむ『カルピス』」2品(「白桃」「フルーツミックス」)を開発しました。業務用チャネル向けには、業務用専用処方の「『カルピス』白桃」および「『カルピス』レモン」を開発しました。ストレートタイプの果汁入りの「カルピス」としては「味わう完熟白桃&『カルピス』」「アップルマンゴー&『カルピス』」「夏みかん&『カルピス』」「巨峰&『カルピス』」「あまおう&『カルピス』」を開発いたしました。さらに「カルピス」とヨーグルトという二つの発酵食品を組み合わせた「発酵BLENDヨーグルト&『カルピス』」を開発し、ご好評をいただきました。「カルピスソーダ」のバリエーションとしては、「完熟白桃」「スイートレモン」「シャルドネ&マスカット」を開発しました。また本年度「カルピスソーダ」は発売45周年を迎え、これを記念して、1973年に発売した初代「カルピスソーダ」の味わいを現在の技術で再現した「「カルピスソーダ」クラシック」を開発し、お客様から高い評価をいただきました。「十六茶」ブランドにおいては、「アサヒ 十六茶」が2005年から「カフェインゼロ」として生まれ変わり、2018年で14年目をむかえました。2018年は、新たに「あわ」「きび」を採用、健康素材として認知が高い五穀(米・豆・麦・粟・きび)すべてを含む、新・16素材の健康ブレンドとし、「香ばしい味わい」と「香り」を向上させました。また、内臓脂肪、脂肪、糖のトリプルヘルスクレームの機能性表示食品「アサヒ からだ十六茶」を発売しました。東洋健康思想に基づく健康16素材を抜群のバランスでブレンドした十六茶に、機能性成分として葛の花由来イソフラボンと難消化性デキストリンを配合しました。その他に、期間限定商品として「濃いめの十六茶」「脱水対策十六茶」「渇きにしみる十六茶」「じんわりほっとする十六茶」などを展開しました。 「おいしい水」ブランドにおいては、環境問題に配慮した「ラベルレス」ボトルを一部販売チャネルにおいて販売を開始し、ブランド価値のさらなる向上を図りました。また、フレーバーウォーター市場の伸長を背景に、「余分なものをカットした大人のためのフレーバーウォーター」をコンセプトとした「クリアラテ」シリーズを発売しました。「ウィルキンソン」ブランドにおいては、炭酸水NO.1ブランドのもつ価値の更なる強化をめざし、難消化性デキストリンを配合した脂肪の吸収を抑えることを訴求した機能性表示食品「ウィルキンソン タンサン エクストラ」を発売しました。ランチを中心とした食シーンにおける飲用意向、女性層の飲用意向を得ることができました。 「健康を軸とした商品開発」については、アサヒグループ独自の確かなエビデンスを有した素材を使用した商品の開発や、「安全」「安心」といった各ブランドがもつベーシックな「健康」価値の訴求を強化しつつ「アサヒ飲料=健康に強みを持つ会社」というイメージの更なる醸成を目指して積極的な取り組みを実施しています。また研究開発の分野においては、「健康」価値の追求として“カラダの健康”だけでなく“ココロの健康”も含めた両面からのアプローチを行っています。“ココロの健康”に関しては清涼飲料飲用時の様々な“ココロの動き(※1)”に着目し研究を行っています。本年は当社の重点ブランドの一つである「ワンダ」の飲用時および「カルピス」希釈作業時のココロの動きを検証しました。それぞれの研究は慶應義塾大学理工学部 システムデザイン工学科 満倉靖恵教授の協力のもと、「ワンダモーニングショット」の飲用後に「前向きな気分」(※2)が持てる事を科学的根拠に基づき実証しました。また、「カルピス」を親のために水で薄めて提供する一連の作業後の子供の脳波と唾液中のオキシトシン(※3)濃度の解析により、大切な人(親)のために「カルピス」を薄めて提供するという一連の行為を通じて、「大切な人を想う気持ち(愛情)」や、これらの行為の後の「出来た!の気持ち(達成感)」が高まることを明らかとしました。これらのデータを活用することで、お客様にとってアサヒ飲料の商品は確かな価値ある商品であることの理解促進と満足度を高めて参ります。“カラダの健康”に関しては、機能性関与成分としてアサヒグループ独自の乳酸菌(「Lactobacillus(ラクトバチルス) amylovorus(アミロボラス) CP1563株」)を配合した、体脂肪を減らす働きが期待できる「カラダカルピス」の飲みやすさを向上させる改訂を行いました。また、機能性関与成分として乳酸菌「Lactobacillus(ラクトバチルス)gasseri(ガセリ)CP2305株」を配合した、腸内環境を改善することが期待できる「届く強さの乳酸菌」の機能・訴求力の強化を目的に、ストレスによる睡眠の質の改善効果の訴求を追加した「届く強さの乳酸菌W」の機能性表示食品の届出を行い、受理されています。今後も引き続き、乳酸菌や酵母を中心としたアサヒグループの保有する確かなエビデンスを有する素材を活用した商品の早期展開を図って参ります。※1「ココロの動き」:「飲用時、飲用後の感じ方の変化」を表しています。※2「前向きな気分」:本調査では積極的な気分やスッキリとした気分などを含んだ、一般にいうポジティブな考え方や心境のことを表現しています。※3「オキシトシン」:血液や唾液中に存在する、愛情ホルモンや絆ホルモンとも呼ばれるホルモン物質。 (技術開発関連)生産技術開発においては「強靭な収益構造の確立」を目指し、生産効率の最大化と操業度向上に向けた技術開発を行って参りました。具体的には、「おいしい水」ブランドの販売チャネル統一可能な形状の新容器開発を行い、生産ラインの切り替え時間短縮による操業度向上を可能にしました。また、製品、工程、ご指摘品解析に必要な安全・安心技術(新規分析技術、解析技術)の拡充と、品質に影響を及ぼす微生物の検出技術、同定技術、静菌技術の研究についても継続して取り組んで参りました。これまで結果判明に数日間要していた微生物検査をリアルタイムかつ連続してモニタリングできる最新機器「生物粒子計数システム」を清涼飲料業界で初めて工場に導入し、原料水検査に活用しております。マーケティング戦略と連動した容器包装開発では「ウィルキンソンタンサン」用に、刺激の強さや炭酸の爽快感を想起させる独自の加飾技術を用いた専用PETボトルを開発しました。また、「ほっとレモン」用には、時間が経っても温度がさめにくい多孔質フィルムを用いた保温ラベルを開発しました。この取組は、(公社)日本包装技術協会 2018年日本パッケージングコンテスト飲料部門賞を受賞しました。さらに自動販売機開発では、新たな価値の提供を目的に、-5℃の「三ツ矢サイダー」を提供可能な「氷点下自販機」の開発と市場展開を行い、自動販売機での売り上げ拡大に貢献しました。環境配慮型の容器包装開発においては、炭酸飲料用PETボトルキャップの軽量化に取組み、従来比約7~10%減の国内最軽量(2018年末時点)となるキャップを展開し、CO2削減に貢献しました。さらに循環型社会に繋がる環境負荷低減として、植物由来原料を使用した資材開発を継続しています。昨年に引き続き「三ツ矢サイダー」PET1.5L製品に使用するボトル、キャップ、ラベルの全資材に植物由来原料を採用した商品を一部展開しており、本年はラベルにライスインキを採用することでさらにバイオマス度を向上させました。 [食品事業](商品開発関連)アサヒグループ食品㈱は、既存ブランドの価値向上を重点課題として展開中のカテゴリーにおける商品開発を行って参りました。菓子カテゴリーでは、近年伸長している大粒タブレット市場において「ミンティアブリーズ」シリーズを展開しております。同市場でのシェアを更に拡大するべく『ミンティアブリーズオアシスゴールド』をラインアップに加え「ミンティアブリーズ」シリーズを強化しました。更に、小粒タブレット市場では、“小腹満たしニーズ”による購入が伸長していることから非ミント系商品を提案し「ミンティア」のさらなるブランド力向上を図りました。健康食品カテゴリーにおいては近年、“自らが自らの健康を管理する”というセルフケアの浸透によってプロテイン市場が伸長しており、中でもプロテインバータイプなど手軽に摂取できる剤型の人気が高まっております。そこで「1本満足バー」シリーズから、プロテインを1本当たり15g配合した『1本満足バープロテインチョコ』『1本満足バー プロテインヨーグルト』の2品を発売しました。スポーツ・フィットネスを楽しんだ後などに、プロテインを手軽に摂取できるシリアルバータイプの栄養調整食品としてプロテイン市場の更なる拡大に貢献しています。また「クリーム玄米ブラン」からは『豆乳アサイーベリー』『豆乳カスタード』の2品を発売しました。「クリーム玄米ブラン」では初となる「豆乳」素材を起用し、豆乳のやさしい味わいと健康感をプラスしたこだわりの商品になっています。素材菓子カテゴリーでは、輪切り唐辛子を衣づけして揚げた「燃えよ唐辛子」シリーズから、ハバネロパウダーを使用した『真・燃えよ唐辛子』と、黒コショウと花椒パウダーを使用した『超魔王唐辛子』を発売し、ブランド強化を図りました。スープカテゴリーでは、近年著しく伸長している糖質コントロール市場向けに展開している、寒天とコンニャクで作った糖質ゼロの麺を使用した本格スープ「おどろき麺0(ゼロ)」シリーズの追加品『おどろき麺0(ゼロ)濃厚豚骨煮干し麺』と『おどろき麺0(ゼロ) 旨だしカレー南蛮』の2品を新発売し、“手軽に糖質コントロールができるワンカップスープ商品”のポジションを強化しました。フリーズドライ食品カテゴリーでは、主力であるみそ汁やスープカテゴリーのブランド強化として素材を活かした商品開発など、フリーズドライの優位性が発揮できる新価値の提案に取り組みました。流通では、即席みそ汁市場全体が伸びており、その中でも特にフリーズドライ食品の伸びが大きくなっています。そのフリーズドライ食品のトップメーカーである当社が、さらに市場の伸びを牽引するために、増え続ける少人数世帯をターゲットとした個食対応の「いつものおみそ汁」ブランドから『あさり』『しじみ(赤だし)』『とん汁』『焼なす』を、家族みんなで楽しめる「うちのおみそ汁」ブランドから『わかめと油揚げ』をそれぞれ発売しました。スープカテゴリーでは、素材本来の旨みを引き出すことに注力した「Theうまみ」シリーズから『トマトスープ』『ガーリックスープ』『マッシュルームスープ』『唐辛子スープ』を発売し、そのおいしさや様々な味を選べることから、大変ご好評をいただいています。また、ご家庭での保管にも便利な5食入りのまとめ売りアイテムの「きょうのスープ」シリーズから『五目中華スープ』を発売しました。通販向けでは「みそ汁」カテゴリーにおいて、主力ブランドの「まごころ一杯」シリーズから、『濃旨あさり』『濃旨しじみ』『里芋とゆば』を数量限定で発売しました。また「金のだし」シリーズから、ラインアップ拡充として『玉子』『お揚げ』を追加発売し、『しいたけ』を数量限定で発売しました。その他、通販ならではの商品として、高価格帯の「絶品」シリーズから『冷や汁』を、「まるごと素材」シリーズから『おろし生姜』『大根おろし』を追加発売し、スイーツシリーズから『つぶあずき甘酒』を数量限定で発売しました。さらに、アマノフーズのWebマガジン「アマノ食堂※1」で試作品が話題を呼んだ料理を初めて商品化し『タコライスの素』『キーマカレー』『とんかつカレー』『コールスロー』を発売しました。これにより、新規領域のフリーズドライ食品を読者が実際に“食べる”体験を通じて、フリーズドライの魅力やおいしさを実感できるようにしました。特に『とんかつカレー』は、多くのメディアで紹介され、アマノフーズブランドの認知拡大に貢献しました。ベビーフードカテゴリーでは、幼児用の朝の食事メニューの新たな提案商品として緑黄色野菜と米のパフを使用した、1歳から食べられる「はじめてのシリアル」を発売しました。また、魚素材で一番人気の鯛を使用したレトルトパウチベビーフード『鯛と野菜の雑炊』など3品を追加発売し、シリーズ商品の魅力を高めました。シニア向けカテゴリーでは、素材のおいしさが味わえるペースト状の介護食『バランス献立なめらかにんじん ポタージュ風』『バランス献立 なめらかほうれん草 ポタージュ風』『バランス献立 なめらかかぼちゃ 含め煮風』『バランス献立 なめらかさつまいも芋きんとん風』の4品を発売しました。とろみ調整食品では、新たなとろみ商品として、お湯に溶かすだけで簡単に“とろみだし”ができ、お料理にかけるだけで簡単に“とろみ食”が出来る『バランス献立とろみエール とろみだしの素』を発売しました。また、栄養補助食品として、お湯で溶かして飲む粉末濃厚流動食の『バランス献立PLUS 栄養プラス コーンポタージュ』『バランス献立PLUS栄養プラス ココア』を発売しました。サプリメントカテゴリーにおいては「ディアナチュラ」ブランドの「ディアナチュラアクティブ」シリーズから23種の成分をまとめて摂れるプロテインパウダー『ディアナチュラアクティブ ソイプロテイン ココア味』を発売し、好評をいただきました。パーフェクトコラーゲンではコラーゲン5500mgに大豆イソフラボンなど16種類の成分を配合し、女性の肌などの悩みをサポートした『パーフェクトアスタコラーゲンパウダー グランドリッチ』を発売しました。スリムアップスリムのシリーズからは『スリムアップスリム 糖質コントロール高たんぱくシェイク カフェラテ』『スリムアップスリム フルーツ仕立ての野菜シェイク』を発売しました。機能性表示食品として、ルテイン20mg配合『メヂカラサプリ』を発売しました。また、発売88周年となる「エビオス」ブランドから便通を整える整腸薬『エビオス整腸薬』(指定医薬部外品/乳酸菌整腸薬)を発売しました。さらに、国産の大麦若葉・ケールに48種の植物発酵エキス、活性型酵素、乳酸菌を配合した、飲みやすいフルーツミックス味の『フルーツ酵素青汁』を発売しました。アクティブなシニア向けには、大人に必要な栄養素をバランスよく配合した栄養サポートの粉ミルクとして「からだ届くミルク」の販売を開始しました。 ※1:アマノフーズが展開するWebマガジン http://amanoshokudo.jp/ (技術開発関連)アサヒグループ食品㈱では、コア技術であるフリーズドライの品質と製造条件の最適化について京都大学と共同で執筆した研究論文「スープ食品凍結乾燥工程の数学的モデルに基づくデザインスペースの推算」が、日本食品工学会論文賞を受賞しました。「デザインスペース」とは、あらかじめ決められた条件で製造することで最終品質を保証する考え方で、品質を保証しつつ最も効率的な製造条件を予測することが可能となりました。また、近年注目されている店頭でそのまま陳列できるシェルフレディパッケージングの開発について報告した「店舗での陳列性を考慮した新規段ボールの開発」が、日本包装管理士会が選定する包装管理士優秀包装論文受賞を受賞しました。 [国際事業]オーストラリアのメルボルン郊外に、Asahi Beverages社の新・研究開発センター(Science & Innovation Centre)がリニューアルオープンしました。このセンターは、飲料を製造するタラマリン工場の敷地内にあり、Asahi Beverages社における総合研究施設の役割を担っています。今回のリニューアルオープンで商品の開発だけでなく、品質や管理工程まで幅広くカバーできるよう機能が拡大し、センター自体も大きく造りかえられました。オセアニア地域の研究開発拠点として、新たな一歩を踏み出した新・研究開発センター(Science & Innovation Centre)は今後、お客様に新しい価値をお届けできるようなイノベーションに取り組んでまいります。 [新規素材]アサヒグループホールディングス㈱では、酵母、乳酸菌、フローラ、独自素材をコアとした研究開発を通して人々の心とからだの健康に役立つ商品・技術を提供することを目指しています。その中で、コアテクノロジー研究所では、酵母・乳酸菌などの微生物活用技術と多くの健康食品の開発で培った機能性評価技術を活かして、健康に役立つ新たな素材の探索を行っています。またプロセス開発研究所では、有用乳酸菌に対し目的物質を高生産させる培地組成の検討や、量産化に向けた培養制御技術開発等に取り組んでいます。具体的には、乳酸菌CP2305株に、心理的なストレスを和らげ、睡眠の質(眠りの深さ)を高める機能を見出しました。これらは機能性表示食品へと活用されています。当社が保有する微生物「枯草菌C-3102株」(納豆菌と同種に分類されます)を閉経後の女性が継続的に摂取することにより、大腿骨の骨密度が増加することを確認しました。また同時に、腸内フローラのうち、特定の菌属の占有率が変化することも確認しました。この研究成果は第20回日本骨粗鬆症学会にて発表致しました。本研究で、ヒト試験にてプロバイオティクスが骨密度を増加させることを、世界で初めて明らかにしました。今後も腸内フローラや微生物の研究を通じて、お客様の健康維持に貢献して参ります。 [食の安心安全]食品の安全性に対するお客様の期待が高まる中、本年度は分析技術面から異物解析とフードディフェンスの2点について特に強化を行いました。異物解析技術については、プラスチックやパッキンなど合成樹脂系異物の材質特定のみならず、同材質樹脂間の異同識別技術を獲得し、これら異物の由来や混入経路の解明に役立てています。フードディフェンスに関する分析技術としては、製品に洗剤や市販農薬を混入された際に、最新分析機器であるLC-QTOF-MSやMALDI-TOF-MSなどを駆使することで、混入成分の特定に加え、混入した洗剤や農薬の商品名まで迅速に特定することが可能となりました。また、海外事業会社のビール・飲料工場においても国内工場と同等レベルの品質管理基準を達成すべく、微生物制御や理化学分析に関わる技術支援も積極的に行っております。更に、水・原料・製品の安全性を正確かつ迅速に評価するために、最先端の分析技術を駆使し、微生物、残留農薬、残留動物用医薬品、カビ毒、有害金属、その他食品リスクに関する分析体制を常に更新しています。一方、各種学会や公的研究機関とも密な情報交流を行っており、食品リスクや新規技術に関する情報収集に役立てています。これらの活動を通じて、海外事業を含めたグループ各社の品質保証部門と連携し、アサヒグループ全体の品質保証体制の充実に貢献してまいります。 [新規事業]2018年1月に新規事業創出を目的として、研究開発部門内に「新規事業ラボ」を設置しました。同ラボでは、既存事業の幹を太くし、枝葉を伸ばしていくような事業や社会的課題を解決するような事業の創造を目指しています。具体的には、独自素材や副産物の利活用を中心に、研究過程で創出された成果の他分野応用による事業化等の検討を行っています。 [環境負荷低減研究]ビール工場の排水処理工程から得たバイオメタンガス(以下、バイオガス)を、固体酸化物形燃料電池(SOFC)発電に適した高純度なバイオガスに精製するプロセスを開発し、九州大学次世代燃料電池産学連携研究センターのご協力のもと16,000時間を超えるSOFC連続安定発電に成功しました。この成果は日本経済新聞社が選定する「2018年日経地球環境技術賞」において優秀賞を受賞しました。アサヒグループは、持続可能な地球環境の実現を目指し、更なるCO2削減に向けた新技術の開発に取り組んでいきます。
FY2017|17,150 文字
6 【研究開発活動】アサヒグループでは、第6次中期経営計画の達成に向けて、酒類、飲料、食品の各事業において差別化された商品の開発、及びそのベースとなる技術開発を行っています。また、グループのコア研究領域である酵母、乳酸菌、フローラから、将来の各事業での革新的なファーストエントリー商品や新規事業創出につながる技術開発を進めています。更に、外部技術の活用により、研究開発の成果創出のスピードアップを図っています。当年度におけるグループ全体の研究開発費は、11,665百万円です。そのうち酒類事業に係る研究開発費は3,641百万円、飲料事業に係る研究開発費は2,146百万円、食品事業に係る研究開発費は1,144百万円、国際事業に係る研究開発費は1,234百万円、その他の事業又は全社(共通)の研究開発費は3,497百万円です。 [酒類事業] (商品開発関連)アサヒビール㈱は、『アサヒスーパードライ』発売30周年を迎える本年に、特別限定醸造商品『アサヒスーパードライ エクストラハード』、『アサヒスーパードライ ジャパンスペシャル』、『アサヒスーパードライ 瞬冷辛口』、『アサヒスーパードライ みがき麦芽仕込み』を発売しました。『アサヒスーパードライ エクストラハード』は、醸造工程における発酵管理技術の向上などにより、「スーパードライ」史上最高の発酵度を実現し、“刺激的なキレ”とアルコール度5.5%の“力強い飲みごたえ”を楽しめるビールで、30周年にふさわしい新たな味わいを提案しました。『アサヒスーパードライ ジャパンスペシャル』は、国産原料100%(※1)で醸造したギフト限定の商品で、“洗練されたクリアな味、辛口”といった『アサヒスーパードライ』ならではの特長はそのままに、新たに国産麦芽と希少な国産ホップに加え、厳選された国産高級米を採用しました。また、「うまさ澄み切り醸造」(※2)によって、雑味のないすっきりしたキレ味と飲みごたえを実現しました。『アサヒスーパードライ 瞬冷辛口』は、夏場のビール類の最盛期にうれしい冷涼感とキレ味をお楽しみいただける新しい価値を提案する商品で、ビールの苦味の後キレ向上に寄与する「イソコフムロン」(※3)の比率を一定に調整するホップ配合技術を用い、希少ホップ「ポラリス」の特長である冷涼感を最大限に引き出しました。『アサヒスーパードライ みがき麦芽仕込み』は、年末年始の“ハレの日”にふさわしい「こだわり」「華やかさ」「希少性」を提案する商品で、『スーパードライ』ならでは特長はそのままに、より雑味のないクリアな味わいを実現しました。世界生産量1%未満の希少ホップ「スロベニア産ボベック」を一部使用し、さらに麦芽粉砕技術や麦汁ろ過技術にみがきをかけた本商品独自の仕込み方法を採用しました。クラフトビール市場においては、アサヒグループ本社ビルに隣接する飲食ビルを「隅田川パブブルワリー」に改装するとともに、クラフトビールの新ブランド『TOKYO隅田川ブルーイング』の基幹商品3品種『TOKYO隅田川ブルーイング ケルシュスタイル/香るヴァイツェン/ビタースタウト』を東京23区内の飲食店にて発売しました。発泡酒市場においては、“糖質ゼロ(※4)”発泡酒のパイオニアである『アサヒスタイルフリー』をクオリティアップしました。今回のクオリティアップでは、ご好評をいただいている「すっきり爽やかなおいしさ」はそのままに、麦芽を増量し麦本来の味わいと飲みごたえを高めました。また、厳選したホップの配合を見直すことで、爽快な香りと膨らみのある余韻を感じられる中味に仕上げました。新ジャンル市場においては、「クリアアサヒ」ブランド3商品『クリアアサヒ』、『クリアアサヒ プライムリッチ』、『クリアアサヒ 糖質0』をクオリティアップしました。『クリアアサヒ』は大麦を増量するなど原料の使用量を見直し、より麦のうまさを感じられるとともに、さらにキレが良くクリアな後味を実現しました。『クリアアサヒ プライムリッチ』は“国産ゴールデン麦芽増量”や“香り成分バランスの最適化”により、「プライムリッチ」の特長である“最高級のコク(※5)”と“最高級の香り(※6)”をさらに追求しました。『クリアアサヒ 糖質0』は、中味とパッケージを大幅に刷新し、『クリアアサヒ 贅沢ゼロ』として新発売しました。『クリアアサヒ 贅沢ゼロ』 は『クリアアサヒ 糖質0』と比較して麦の使用量を30倍に増やすとともに、国産ゴールデン麦芽を一部使用することにより、糖質ゼロでありながら麦由来の味わいをさらに高めました。 また、「クリアアサヒ」ブランドからは、期間限定商品として『クリアアサヒ 夏の涼味(すずみ)』、『クリアアサヒ 秋の膳』、『クリアアサヒ 吟醸』、『クリアアサヒ クリアブラック』を、東北エリア限定商品として『クリアアサヒ とれたての贅沢』をそれぞれ発売しました。また、ご好評をいただいている『アサヒ オフ』もクオリティアップを実施し、これまでの“プリン体0(※7)”“糖質0”“人工甘味料0”の3つの“0”はそのままに、おいしさを実現するために厳選した麦芽を増量することで、『アサヒ オフ』ならではの麦本来の味わいと飲みごたえがアップしました。ビールテイスト清涼飲料市場においては、『アサヒドライゼロフリー』のクオリティアップを実施しました。『アサヒドライゼロフリー』はビールテイスト清涼飲料市場の中で、カロリーや糖質、プリン体などが気になるお客様により高い評価をいただいており、今回のクオリティアップでは、健康志向の高いお客様にとってさらに魅力あるブランドになることを目指しました。これまでの“カロリー0(※8)”“糖質0”“プリン体0.0”“アルコール0.00”に“人工甘味料0 ”を加えて「5つのゼロ」を実現しました。なお、“人工甘味料0”を実現するために天然甘味料の「ステビア(※9)」を新たに採用しました。RTD(※10)市場においては、主力ブランド「アサヒもぎたて」の基幹4フレーバー『まるごと搾りレモン』、『まるごと搾りグレープフルーツ』、『まるごと搾りぶどう』、『まるごと搾りオレンジライム』のクオリティアップを実施しました。今回のクオリティアップでは、収穫後24時間以内搾汁果汁の使用はそのままに、各フレーバーに合わせて果汁や香味のバランスを見直すことにより、みずみずしい果実の味わいを強化しました。また、現行よりもガス圧を高めることで、よりすっきりとした後味を実現し、飲み飽きない味わいに仕上げました。独自技術である「アサヒフレッシュキープ製法」を進化させた、より低い温度帯での「超低温殺菌」を実現した「新キープ製法」を採用することで、つくりたてのおいしさと活きた果実の味わいを高めました。また、5つ目の基幹フレーバーに『まるごと搾りシークァーサー』を加え、さらに期間限定フレーバーとして『手摘み青梅』、『ゴールデンパイン』、『手摘み洋梨』、『まるごと搾りりんご』、『まるごと搾りスウィーティー』、『宮崎産日向夏』をそれぞれ発売しました。また、近年、伸長を続けるRTDカテゴリーの高アルコール市場に向けて、『ウィルキンソン・ハード無糖ドライ』を発売しました。『ウィルキンソン・ハード無糖ドライ』は、ベースにジンを使用し、『ウィルキンソン タンサン』で仕上げた、炭酸強めで、“甘くない”、「無糖」の缶RTDです。レモンやライムなどの果皮をアルコール浸漬し、その浸漬酒をさらに減圧蒸溜した独自製法のスピリッツ(※11)を加えることで、しっかりとした飲みごたえと、香味バランスのとれた味わいを実現しました。さらに「ウィルキンソン・ハード」シリーズの第2弾として新フレーバー『無糖レモン』を発売し、第3弾として『無糖ライム』の発売を予定しています。その他、『アサヒSlat(すらっと)』、『アサヒチューハイ果実の瞬間』、『アサヒカクテルパートナー』、『カルピスサワー』などのRTD商品でリニューアル(クオリティアップ)や季節限定商品を発売しました。サワーテイスト清涼飲料市場においては、「アサヒスタイルバランス」、「アサヒゼロカク」の一部をリニューアルし、『アサヒスタイルバランス香り華やぐハイボールテイスト』、『アサヒスタイルバランス素肌うるおうピーチスパークリング』を発売しました。ワイン市場においては、『サントネージュ』、『サントネージュ 摘みたての贅沢(赤・白・濃厚黒ぶどう)』を発売しました。焼酎市場においては、『本格芋焼酎 金黒』、『ニッカ・ザ・麦焼酎』を発売しました。ウイスキー市場においては、ニッカウヰスキー社が製造する主力ブランド「ブラックニッカ」の数量限定商品として、『ブラックニッカ クロスオーバー』、『ブラックニッカ アロマティック』を発売しました。また、昨年「ブラックニッカ」発売60周年を記念して数量限定商品として販売した『ブラックニッカ ブレンダーズスピリット』を数量限定で再発売しました。スピリッツ市場においては、国産スピリッツの新ブランド『ニッカ カフェジン』、『ニッカ カフェウオッカ』を発売しました。 ※1:スターチは輸入トウモロコシから国内で製造した原料です。 ※2:雑味の元となる濁りを少なくするよう麦汁の濁度を管理し、ろ過工程の厳格化によって雑味成分の多い部分を取込まないようにする技術。 ※3:当社の研究開発部門が長年取組んでいるホップの研究によって明らかにした、ホップ中の苦味の後キレに寄与する成分。※4:栄養表示基準による。以下同じ。※5:発泡酒をベースとした当社「リキュール(発泡性)①」(限定商品を除く)における原麦汁エキス濃度の比較において。 ※6:発泡酒をベースとした当社「リキュール(発泡性)①」(限定商品を除く)における複数の香気成分バランスの比較において。 ※7:100ml当たりプリン体0.5㎎未満を「プリン体0」と表示しています。 以下同じ。※8:100ml当たり5kcal未満のものに表示可能(食品表示基準による)。以下同じ。※9:ステビアとは、キク科植物ステビアから得られた天然甘味料の一般名です。ステビアの乾燥葉には甘み成分が約10~12%含まれており、葉を噛んだだけでも強い甘みを感じます。 ※10:「Ready to Drink」の略。購入後、そのまま飲用可能な缶チューハイなどを指します。以下同じ。※11:ニッカウヰスキー㈱の特許技術により蒸溜した、フルーツスピリッツを指します。原料(果皮等)をアルコー ル浸漬し、浸漬酒をさらに減圧蒸溜することで、果実の甘さを残さずに、柑橘の香りのみを抽出した蒸溜酒。本商品では、レモンライムスピリッツとグレープフルーツスピリッツの2種を使用しています。 (技術開発関連)商品の中味開発分野では、アサヒビール㈱が製造する『クリアアサヒ プライムリッチ』、ニッカウヰスキー㈱が製造する『ニッカ シードル・スイート』、『麦焼酎 かのか 25度』の3商品が、iTQi(※1)の世界的な食品・飲料品のコンテストにおいて、“極めて優秀”と認められた製品に贈られる、最高レベルの優秀味覚賞「3ツ星」を受賞しました。また、『アサヒスーパードライ 瞬冷辛口』が、ベルギーの国際的なビールコンテスト「ブリュッセルビアチャレンジ2017」において、ゴールドメダル(※2)を受賞しました。同コンテストにおけるアサヒビール㈱商品のゴールドメダル受賞は、2015年の『アサヒスーパードライ』、2016年の『アサヒ ザ・ドリーム』に続き3年連続となります。また、ニッカウヰスキー㈱が製造する『竹鶴25年ピュアモルト』、『シングルモルト余市』、『ザ・ニッカ12年』、『ニッカカフェモルト』、『ニッカ ブレンデッド』の5商品が、世界的な酒類品評会である「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2017」において金賞を受賞しました。ISCでのニッカウヰスキー㈱商品の金賞受賞は10年連続となりました。さらに『ニッカ カフェモルト』は「ISC2017」において、グレーンウイスキー部門カテゴリー最高賞となる“トロフィー”を受賞しました。ニッカブランドが“トロフィー”を受賞するのは、2009年の「竹鶴21年ピュアモルト」、2015年「フロム・ザ・バレル」に次いで3度目となります。容器包装・機器開発の分野では、「小容量135ml缶の開けやすい缶蓋」が、世界包装機構(WPO:World Packaging Organisation)主催の「ワールドスターコンテスト2018」において、「ワールドスター賞」を受賞しました。同コンテストは、各国で審査評価を受けた作品が集い、世界の優れたパッケージとその技術を開発・普及させることを目的としています。また、背負い式樽生サーバー「楽しょうサーバー」が、一般社団法人日本人間工学会において「平成29年度人間工学グッドプラクティス賞 優秀賞」に選定されました。研究・技術開発分野では、ビール醸造技術において権威のある「EUROPEAN BREWERY CONVENTION(EBC) 2017」にて、当社が取り組むビール醸造研究の最新の研究成果を発表しました。また、ビール醸造技術で権威のある学会「American Society of Brewing Chemists Annual Meeting(ASBC) 2017」において、当社が取り組むビール醸造等の最新の研究成果を発表しました。 ※1:iTQi(International Taste & Quality Institute、国際味覚審査機構)とは、ベルギーブリュッセルに本部を置き、世界中の食品や飲料品の味覚と品質を審査し、優れた製品を表彰・プロモーションする機構です。審査員はヨーロッパで最も権威ある15の調理師協会および国際ソムリエ協会(ASI)に属する一流シェフやソムリエで構成されています。※2:ラガー・インターナショナルスタイルピルスナー部門において。 [飲料事業] (商品開発関連)アサヒ飲料㈱は成長戦略として「確固たるブランドの育成」を掲げ、「重点6ブランドの育成」と「健康を軸とした商品開発」の2軸にて商品開発を行って参りました。「重点6ブランドの育成」については、「ワンダ」、「三ツ矢」、「カルピス」、「十六茶」、「おいしい水」、「ウィルキンソン」の6ブランドを重点ブランドと位置付け、積極的なマーケティング投資を行う事で、より強固なブランドへの成長を目指して参りました。発売20周年を迎えた「ワンダ」ブランドでは、『モーニングショット』、『金の微糖』などを中心とした主力商品の継続育成に加え、伸長するボトル缶市場に対して継続的に新商品の展開を行いました。『ワンダ モーニングショット』は、春・秋二回のリニューアルを行いました。2017年秋のリニューアルでは、新たに開発した「モーニングクオリティ製法(※1)」を採用することで、『ワンダ モーニングショット』の特長である「スッと飲めて、キリッと苦味。」が一段と強く感じられ、より朝にふさわしいおいしさへと進化しています。ボトル缶市場に向けては、販売2年目となる老舗珈琲店「丸福珈琲店」監修の「ワンダ 極」シリーズを積極的に展開いたしました。『微糖』、『ブラック』だけでなく、『芳醇ブレンド』、『キリマンジャロ100%』、『老舗の特製カフェオレ』等々の商品を発売いたしました。すべての商品で、「深煎りの極み」と呼ばれる「丸福珈琲店」独自の焙煎方法を参考にコーヒー豆を種類ごとに焙煎し、深煎り豆を中心に最適なバランスでブレンドしています。また、コーヒーの多様化する消費者ニーズを踏まえ、コーヒーの新たな楽しみ方を提案するコーヒーゼリー飲料として『ワンダ シェイクゼリーコーヒー ほろ甘ブラック』、『ワンダ シェイクゼリーコーヒー まろやかキャラメル』の2品を発売いたしました。ペットボトル容器に入ったコーヒーゼリーに別付けされたミルクパウダーを加え、振る量やミルクの量を調整して自分好みの味や食感を楽しめる設計とし、若年層や女性層のコーヒーユーザーの創出に挑戦しました。「三ツ矢」ブランドにおいては、最重点商品である『三ツ矢サイダー』について、「唯一無二の国民的炭酸飲料ブランド」としての「透明炭酸ならではの爽快な美味しさ」の強化を目指しました。そのために「三ツ矢」の象徴である「矢羽根」をモチーフとした小さな三角形をあしらった新容器の採用や、慶應義塾大学との共同検証において、『三ツ矢サイダー』の飲用時に感じている「爽快な“気持ち(感性)”」を数値化することなどを実施しました。また、24時間以内搾汁の透明果汁を使用し果実そのままのおいしさを活かした「三ツ矢新搾り」シリーズを発売し、透明炭酸の商品力強化と新たな魅力のご提案に取り組みました。日本の各地域との取組みによる「特産三ツ矢」シリーズは、引き続き「産地・品種指定」「国産果汁」を約束とし、日本生まれ 安心・安全の強化をご提案し、果汁炭酸市場での「三ツ矢」ブランドの存在感の拡大を目指して参りました。「カルピス」ブランドにおいては、コンクタイプの「カルピス」の果汁入りバリエーションとして、通年販売の『巨峰』、に加え、半年毎に『メロン』と『みかん』を開発するとともに、季節限定の『シチリア産レモン』『南国マンゴー』『青森産りんご』および歳暮向けの『はちみつレモン』を開発しました。また300ml容量の牛乳で割って飲む「牛乳と楽しむカルピス」2品(『白(プレーン)』『マンゴー』)を開発しました。ストレートタイプの果汁入りの「カルピス」としては『とけあう白桃&カルピス』『味わうメロン&カルピス』『味わうパイン&カルピス』『味わう葡萄&カルピス』『ミルク&カルピスいちご』を開発いたしました。また 「カルピス」そのものの美味しさをお楽しみいただく『濃いめのカルピス』を、また一方ではゼロカロリーですっきりとした美味しさの『ゼロカロリーのカルピス すっきり』も開発して、お客様の高い評価をいただきました。「カルピスソーダ」のバリエーションとしては、『白桃』『青りんご』『巨峰』を開発しました。また濃いめに炭酸で割った「カルピス」の美味しさをお楽しみいただく『カルピスソーダ濃いめ』も『濃いめのカルピス』同様にご好評いただきました。これらに加え、17年度は「カルピス」由来の乳酸菌科学により選び抜かれた乳酸菌「Lactobacillus(ラクトバチルス) amylovorus(アミロボラス) CP1563株」を配合する事により、乳酸菌で体脂肪を減らす「カラダカルピス」を開発して「カルピス」ブランドの新しい価値を提供し、お客様の支持を得る事ができました。「十六茶」ブランドにおいては、『アサヒ 十六茶』が2005年から「カフェインゼロ」として生まれ変わり、2017年で13年目をむかえました。無糖茶市場の流れをとらえ2016年までで6年連続2,000万箱を突破しました。 2017年は、「十六茶」の健康価値の更なる強化に向け、中味・パッケージともに変更し、ブランド価値に磨きをかけました。 中味は、「東洋健康思想に基づいた16素材の健康ブレンド」として、近年注目を集める健康素材「ゆりね」「エゴマの葉」を新たに採用し、「カフェインゼロ」というこだわりのもと、すっきりゴクゴク飲めるおいしさに仕上げました。また、昨年に続いて『アサヒ 十六茶 ご当地素材ブレンド』を発売しました。全国を7地域(北海道、東北、関東・甲信越、中部・北陸、関西、中国・四国、九州・沖縄)に分けて、その地域で採れた素材をブレンドしたご当地商品です。本年は、ご当地ならではの味わいや楽しさをより強化しました。具体的には、7地域のアサヒ飲料の各支社とディスカッションを繰り返し、よりご当地らしい素材の選定や風味作りなど、現地でお客様と直接接している営業担当者の意見を参考に、各地域の特色を活かした商品力の強化を行いました。「おいしい水」ブランドにおいては、『おいしい水 バナジウム天然水』もフレッシュ無菌パック製法に変更することにより、ブランド価値向上を図りました。また、『アサヒ おいしい水プラス』に当社独自の素材である「カルピス」の乳酸菌を加えた『アサヒ おいしい水プラス カルピスの乳酸菌』については甘さ・後味はすっきりで、かつ 飲みごたえを向上する改訂を行いました。また、伸長する炭酸とフレーバーウォーターの中間領域を狙い、『アサヒ おいしい水プラス カルピスの乳酸菌 スパークリング』を発売しました。「ウィルキンソン」ブランドにおいては、炭酸水NO.1ブランドのもつ価値の更なる強化をめざし、ブランド固有価値“刺激の強さを極めた、本格炭酸水”の強化・定着を図りました。『ウィルキンソン タンサン』『ウィルキンソン タンサン レモン』に『ウィルキンソン タンサン ドライコーラ』を加え、3本柱の育成を行いました。「健康を軸とした商品開発」については、アサヒグループ独自の確かなエビデンスを有した素材を使用した商品の開発や、「安全」「安心」といった各ブランドがもつベーシックな「健康」価値の訴求を強化しつつ「アサヒ飲料=健康に強みを持つ会社」というイメージの更なる醸成を目指して積極的な取り組みを実施しています。また研究開発の分野においては、「健康」価値の追求として“カラダの健康”だけでなく“ココロの健康”も含めた両面からのアプローチを行っています。“ココロの健康”に関しては清涼飲料飲用時の様々な“ココロの動き(※2)”に着目し、研究を行っています。本年は当社の重点ブランドの一つである「三ツ矢サイダー」と「ワンダ」の飲用時のココロの動きを検証しました。「三ツ矢サイダー」については、慶應義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科 満倉靖恵准教授の協力のもと、炭酸飲料を飲んだ時に感じる「爽快な“気持ち(感性)”」を科学的根拠に基づき、数値化するモデルを構築することに成功しました。続いて、構築したモデルを基に『三ツ矢サイダー』飲用時の爽快な気持ちを調査した結果、飲用前と比べて飲用後は、より「爽快な“気持ち(感性)”」が持てるということを、世界で初めて実証しました。「ワンダ」については『ワンダモーニングショット』を一日のスタートである朝に飲むことで、いったいどのように気分が変化するのか、理化学研究所が開発した最新のITを駆使した調査手法「KOKOROスケール(※3)」を活用し、調査を行いました。調査の結果、特に『ワンダモーニングショット』を飲用した後に、「前向きな気分(※4)」が有意に増すことが示唆されました。「前向きな気分」が増加した理由として、“味の強弱”よりもコーヒーらしい味わいや、後味のスッキリ感などといった“味わいの好み”の方に相関が強い傾向があることも分かってきており、更なる検証を進めています。今後『ワンダモーニングショット』以外の飲料で比較検討も実施し、それぞれの飲料による気分の変化を数値化して把握、評価していく予定です。これらのデータを活用することで、より消費者ニーズに対応した商品開発に活かせることが期待できます。“カラダの健康”に関しては、本年は「カルピス」由来の乳酸菌科学により選び抜かれた独自の乳酸菌「Lactobacillus(ラクトバチルス) amylovorus(アミロボラス) CP1563株」を配合した、体脂肪を減らす機能がある乳性飲料・『カラダカルピス』を開発し「カルピス」ブランド初の機能性表示食品として上市しました。発売後の購買実態に関する調査では、「カルピス」の甘く爽やかな味わいがカロリーゼロで楽しめることや、乳酸菌で体脂肪対策が出来る点などが40代の方を中心に支持され、実際に「おいしくて飲みやすい」「毎日続けて飲んでいる」といった声を頂き、期中に上方修正した年間目標(1,500千箱→2,000千箱)を概ね達成する1,982千箱を出荷しました。今後も引き続き、乳酸菌や酵母を中心としたアサヒグループの保有する確かなエビデンスを有する素材を活用した商品の早期展開を図って参ります。㈱エルビーにおけるデイリーチルド及びロングライフ(LL)紙容器飲料では、基幹カテゴリーであるデイリーチルド無糖茶とLL飲料の宅配向け商品に、機能性表示食品の開発に取組ました。デイリーチルド無糖茶には、食事の糖と脂肪の吸収を抑える『食事のおともに緑茶(1L)』『食事のおともに烏龍茶(1L)』の2品を、宅配向けLL商品では『ヒザ関節の動きの悩みを緩和 グルコサミン乳酸菌飲料風味』、『肌の潤いに役立つ ヒアルロン酸ヨーグルト風味』、『手足の血流維持をサポート ヘスペリジン ゆずりんご風味』の3品を発売しました。カロリーゼロのデイリーチルド紅茶飲料として売上を拡大している「大人の紅茶」シリーズでは、これまでの「カロリー0」と「糖質0」に「カフェイン0」も訴求に加えた「トリプル0」と商品コンセプトを強化し、お客様のより高い健康志向に対応すると共に、競合他社製品との差別化を図りました。デイリーチルド乳飲料では、好評を得ている『毎日の朝バナナオレ』に続く、コップ1杯に半日分の鉄分を配合した『毎日の朝ベリーオレ』を発売し、「毎日の朝」シリーズとして売上を大きく伸ばしました。デイリーチルド果汁飲料では昨年発売したこだわりの果汁をみずみずしいおいしさに仕上げた「潤う果実」シリーズが安定的にCVSに採用され、主力商品として育成されつつあります。グループシナジーとしては、「カルピス」ブランドにて基幹商品となる「味わいカルピス」の強化策として、牛乳を加えよりまろやかな味わいに仕上げたリニューアルの実施に加え、『白桃』、『フルーツミックス』、『マスカット』、『いちご』の4フレーバーを発売し、CVS向けに500ml容器での展開も開始しました。その他、CVS企業限定で『1日不足分のカルシウム&カルピス』を発売し、毎日の健康に配慮しながら濃厚な味わいが楽しめる500ml商品の充実を図りました。「カルピス」ブランド以外では、「なだ万」監修の『甘酒・塩仕立て』、『甘酒・柚子仕立て』、『冷やしあめ・金柑仕立て』の3品を発売し、新たな商品領域への参入を図りました。また、グループ外の企業とのアライアンス強化にも取組み、ハウスウェルネス社のライセンスを受け『C1000 Lemon Squeeze 』カップ飲料を発売し、新たな顧客獲得を図りました。※1濃縮したコーヒー成分を加え、ミルク分を超微粒子化する製法で、コーヒー感の強化と後味のスッキリ感の向上につながります。※2「ココロの動き」:「飲用時、飲用後の感じ方の変化」を表しています。※3「KOKOROスケール」:個人の主観的な気分を時間・場所を選ばずスマートフォンなどで簡単に入力できる理化学研究所が開発した気分測定ツールです。※4「前向きな気分」:本調査では積極的な気分やスッキリとした気分などを含んだ、一般にいうポジティブな考え方や心境のことを表現しています。 (技術開発関連)アサヒ飲料㈱では「強靭な収益構造の確立」を目指し、生産効率の最大化と操業度向上に向けた技術開発を行って参りました。具体的には、アセプティックPET200mlボトルの開発を行い、軽量化によるPET使用量の削減を行うとともに、自社製造可能品種の拡大による操業度向上を可能にしました。また、製品、工程、ご指摘品解析に必要な安全・安心技術(新規分析技術、解析技術)の拡充と有害微生物の検出技術、同定技術、静菌技術の研究についても継続して取り組んで参りました。これらの研究成果が認められ、「野菜果実飲料における耐熱性芽胞形成細菌のリスク評価」に関する研究論文が2017年日本缶詰びん詰めレトルト食品協会逸見賞に選ばれました。同賞は前年度に公表された関連論文を対象に審査を行い、業界発展に貢献した優秀論文を表彰するものです。美粧性を追求した容器開発としては、ブランドイメージとユーザビリティーを両立した、カルピスウォーターPET500mlボトルを開発し、2000年の発売以来17年ぶりとなるリニューアルを行いました。当容器は(公財)日本デザイン振興会2017年度グッドデザイン賞を受賞しました。また、三ツ矢サイダーPET500ml・430mlボトルにブランドロゴである矢羽根をイメージした加飾を施した容器を市場展開するなど、マーケティング戦略と連動した容器開発を行っています。さらに、環境配慮型の資材開発においては、循環型社会に繋がる環境負荷低減として、植物由来原料を使用した資材開発を継続しています。昨年に引き続き『三ツ矢サイダー』PET1.5L製品に使用するボトル、キャップ、ラベルの全資材に植物由来原料を採用した商品を一部展開しており、本年はラベルにポリ乳酸を採用することで大幅にバイオ度を向上させました。この取組は、(公社)日本包装技術協会 2017年日本パッケージングコンテスト ジャパンスター賞、(公財)日本デザイン振興会2017年度グッドデザイン賞、World Packaging Organisation 主催 World Star Awardを受賞しました。自動販売機開発では、三ツ矢サイダー等の商品をよりすっきりと美味しく飲んで頂く事を目的に、自動販売機の庫内温度を従来よりも4℃低くした“強冷自販機”を夏季限定で展開しました。展開した全ての月で前年比の売上を上回る結果となっており、来年以降も強冷自販機の展開を継続、お客様により良い商品を御提供して参ります。 [食品事業](商品開発関連)アサヒグループ食品㈱のタブレット・菓子カテゴリーでは、錠菓市場シェアNo.1ブランド「ミンティア」のさらなる成長のため、新シリーズとして「ミンティアEXCARE」を投入しました。本シリーズは、“はたらくノドに。スマートタブレット”という新習慣を提案しており、『ミンティアEXCARE ハーブミント』は、18種類のハーブミックスエキスのほか、キキョウエキス、カリンエキスを配合、のどに広がる爽快感をお楽しみいただける味に仕上げました。また『ミンティアEXCARE ミルクミント』は、18種類のハーブエキスのほか、マヌカハニー、乳酸菌を配合、のどに潤い感を実感いただける味としました。またスープカテゴリーにおいては これまでの「おどろき野菜」シリーズに加えて、“糖質ゼロの麺”を使用した「おどろき麺0(ゼロ)」シリーズを投入、『おどろき麺0(ゼロ) 香ばし醤油麺』と『おどろき麺0(ゼロ) 酸辣湯麺』の2品を発売いたしました。本商品には、寒天とこんにゃくで作ったプルプル食感の糖質ゼロの麺を使用、具材とスープが麺に絡み、本格的な味わいを楽しめる商品に仕上げました。栄養調整食品カテゴリーの「クリーム玄米ブラン」からは、しっとりした食感で濃厚なブラウニーの味わいが楽しめる『クリーム玄米ブラン イチゴのブラウニー』を発売いたしました。サプリメントカテゴリーにおいては、「ディアナチュラ」ブランドから『ディアナチュラベスト 49アミノ マルチビタミン&ミネラル』を発売いたしました。本商品は「ディアナチュラ」シリーズ最大の49種の栄養成分がまとめて摂取できる商品となっており、18種類のアミノ酸、12種類のビタミン、9種類のミネラルに加えて、10種類の乳酸菌を配合しております。また、ディアナチュラスタイルシリーズからは『ディアナチュラスタイル 葉酸×鉄 カルシウム 20日分』を2017年春に発売したところ非常に好評をいただき、秋に大容量品として60日分を投入いたしました。本商品は妊娠・授乳期に必要な栄養成分がまとめて摂れる商品となっております。また、2015年4月にスタートした機能性表示食品制度の新商品としては『ディアナチュラゴールド大豆イソフラボン』を発売しました。フリーズドライ食品カテゴリーでは、主力である「みそ汁」カテゴリーのブランド強化、素材を活かしたスープの開発など、フリーズドライの優位性が発揮できる新価値の提案に取り組みました。流通向けでは、「うちのおみそ汁」ブランドから『あおさ』を、「いつものおみそ汁」ブランドから『3種のきのこ』を、「味わうおみそ汁」ブランドから『炙り鶏だんご』を、それぞれ追加で発売しました。フリーズドライスープの新ブランドとして、素材本来の旨みを引き出した“うまみ”あふれるスープをコンセプトに、「Theうまみ」シリーズを開発し、アイテムは『たまごスープ』『海藻スープ』『コーンスープ』を揃えました。また、5食入りのまとめ売りアイテムとして「きょうのスープ」シリーズを開発し、『たまごスープ5食』『減塩たまごスープ5食』を発売しました。通販向けでは、次世代にむけてのトライアルと位置付けて新価値の提案に取り組みました。お湯をかけるだけで揚げ物カツの食感を味わえる「カツ」シリーズとして、『チキンカツカレー』を発売しました。この商品は、長年培ってきたフリーズドライ製法の研究開発により実現し、多くのメディアで紹介されました。「おみそ汁」では、主力ブランドのおみそ汁「まごころ一杯」シリーズの定番タイプ・減塩タイプをリニューアルして、発売しました。これらの商品は、値上げと同時に風味をアップさせ、こだわりの国産具材のおいしさをさらに引き出したものになっています。新ブランドでは、「金のだし」シリーズから『焼なす』『なめこ』『あおさ』『五種の野菜』『ほうれん草』を発売しました。これらの商品は、「重ねだし製法」を用い、かつおだしの「旨み」と「香り」が堪能できるおみそ汁になっています。さらに、アマノフーズの汁物では最高価格帯のシリーズとして「絶品」ブランドを開発し、『さつま汁』『粕汁』『けんちん汁』を発売しました。これらの商品は、こだわりの食材のおいしさを最大限に引き出すことで、素材の味を活かしたコク深い、まさに絶品の味わいを実現しました。その他、通販ならではの商品として、季節の食材を楽しんでいただける「四季のみそ汁」シリーズや、「たっぷりにゅうめん」シリーズ、「炊き込みご飯」シリーズなどを発売しました。また「健康軸商品」では、「ラクトトリペプチド(LTP)(※1)」を配合した塩分1%未満の減塩みそ汁「やさしいおみそ汁」シリーズから、『とうふ』『野菜』『なす』『かきたま』『きのこ』の5アイテムを、3月に日本初(※2)の機能性表示食品のおみそ汁として発売しました。現在、通販向けの「定期便」の目玉商品として多くのお客様にご支持をいただいています。ベビーフードカテゴリーでは、「子どもに安心な設計のものを選びたい」「離乳食を簡単に手作りしたい」、「時短したい」というようなニーズをとらえ、ベビー用乾めん『らくらくまんま』全3品(そうめん、うどん、マカロニ)を販売し、ご好評をいただいております。その他にも、好きな食材を加えてフライパンひとつで簡単におかずがつくれ、一歳から大人まで一緒に安心しておいしく召し上がれる簡単合わせ調味料『おやこdeごはん』全7品、素材を裏ごししたフリーズドライのベビーフード「はじめての離乳食」から、『はじめての離乳食 裏ごしにんじん』、おでかけに便利な飲みきりサイズのジュレ飲料『1歳からのMYジュレドリンク』全3品を販売いたしました。シニア向けカテゴリーでは、高齢者の介護食に対する悩みを解決するため、“全ての人がいつまでもおいしく食べられること”を目指して、和光堂ブランドとして「食事は楽し」シリーズを展開してきました。シニア向け市場全体の更なる発展と、シニアカテゴリーの中で最も信頼のあるブランド確立を目指し、「安全性」と「簡便性」、「栄養バランスサポート」、「おいしさ」にこだわった、“アサヒのおいしい介護食”として介護食を『バランス献立』シリーズ(全33品)に刷新いたしました。粉末飲料カテゴリーでは、「牛乳屋さん」シリーズから、お湯や水で溶かすだけでミルク感たっぷりのやさしい味わいが楽しめる『牛乳屋さんのロイヤルミルクティー』、『牛乳屋さんのやさしい珈琲』、『牛乳屋さんのやさしいミルクティー』3品をリニューアルいたしました。 ※1:アサヒグループの乳酸菌研究より発見された、血圧を低下させる機能があると報告されている乳由来の機能性関与成分※2:機能性表示食品として消費者庁に届出られたもののうち、おみそ汁としては日本初。 (技術開発関連)アサヒグループ食品㈱では、フリーズドライ食品『いつものおみそ汁 なす』が、OMOTENASHI NIPPON実行委員会(※1)が主催する「OMOTENASHI Selection(おもてなしセレクション)」の2017年度第3期商品部門において、金賞を受賞しました。また、フリーズドライ技術の研究成果を、日本食品科学工学会 第64回大会にて発表し、日本食品工学会誌にて論文掲載されました。さらに、フリーズドライ食品の成分や、おいしさの研究成果を、日本食品工学会 第18回大会や日本味と匂学会 第51回大会にて発表しました。 ※1 OMOTENASHI NIPPON実行委員会:ENGAWA(株)、(株)サニーサイドアップ、(株)博報堂、(株)フランチャイズアドバンテージ、(株)プラスディー(50音順)が運営しています。 [新規素材]アサヒグループホールディングス㈱では、酵母、乳酸菌、フローラ、独自素材をコアとした研究開発を通して人々の心とからだの健康に役立つ商品・技術を提供することを目指しています。その中で、コアテクノロジー研究所では、「ビール酵母」の最外側にあり細胞を殻のように覆う「ビール酵母細胞壁」に着目し、人への健康効果を検証しました。その結果、「ビール酵母細胞壁」には、疲労感を軽減させる効果があること、また免疫力を向上させる可能性があることを明らかにしました。この研究成果を、日本食品免疫学会第13回学術大会で発表したところ、優秀な研究成果に贈られるポスター賞を受賞しました。免疫力の低下は、加齢やストレス、疲労などと深く関わっていることが知られています。「ビール酵母細胞壁」を活用した健康食品の開発により、人々の日々の健康に役立ててまいります。当社が保有する枯草菌C-3102株(納豆菌と同種に分類されます)は、生きて腸まで届き、軟便者の腸内フローラの多様性を高めることや、腸内有用菌であるビフィズス菌を増やすことが確認されています。このC-3102株がビフィズス菌を増やすメカニズムの解明を目指し、ビフィズス菌増殖物質の探索に取組み、C-3102株がつくり出す2種類の環状ペプチド に、ビフィズス菌を増殖させるはたらきがあることを発見しました。この研究成果を第69回日本生物工学会大会にて発表しました。なお環状ペプチドにビフィズス菌を増殖させる作用があることを確認したのは、本研究が世界で初めてです。当グループのコア技術の一つである乳酸菌を通じて人々の心と体の健康に貢献する商品、技術を提案することを目的に、コアテクノロジー研究所で、有用な独自乳酸菌の活用研究を行い、またプロセス開発研究所では、それら有用乳酸菌に対し、目的物質を高生産させる培地組成の検討や、量産化に向けた培養制御技術開発等に取り組んでいます。具体的には、アサヒ飲料社から2017年4月に発売した「カラダカルピス」の乳酸菌素材の商業生産に繋げました。 [食の安心安全]食品の安全性に対するお客様の期待が高まる中、分析技術面からフードディフェンスの強化を目指しています。本年度は、特にLC-QTOF-MSやMALDI-TOF-MSなどの最新分析機器と、独自に構築した化学物質データベースを駆使することで、製品に洗剤や市販農薬を混入された際に、混入成分の迅速かつ網羅的な検出が可能となりました。また、水・原料・製品の安全性を正確かつ迅速に評価するために、最先端の分析技術を駆使し、微生物、残留農薬、残留動物用医薬品、カビ毒、有害金属、その他食品リスクに関する分析体制を常に更新しています。更に、各種学会や公的研究機関とも密な情報交流を行っており、食品リスクや新規技術に関する情報収集に役立てています。これらの活動を通じて、海外事業を含めたグループ各社の品質保証部門と連携し、アサヒグループ全体の品質保証体制の充実に貢献してまいります。 [新規事業] 既存事業の副産物として発生する酵母細胞壁を環境調和型の農業資材に加工する技術を確立し、2017年3月に本技術を用いて肥料原体の製造販売を行う新会社アサヒバイオサイクル㈱を設立いたしました。本技術は酵母細胞壁に独自の特許技術である水熱反応処理を施すもので、この反応による生成物が植物の成長や病害抵抗性の向上を促すことを通じて収量の増加や農薬使用量の削減に貢献することから、2016年度に地球環境大賞・農林水産大臣賞を受賞しています。本技術を用いてアサヒバイオサイクル㈱が製造する肥料原体「CW1」は、取引先肥料メーカーを通じて農業法人やゴルフ場等へ納入され高い評価をいただいております。 バイオエタノールに関する研究開発では、2017年12月より日本材料技研㈱へ対して当社の砂糖とエタノールの同時増産を実現する“逆転生産プロセス”の技術供与を開始いたしました。本技術は2013年度に地球環境大賞(グランプリ)を受賞し製糖産業など多くの関係者から関心を集めてきたもので、今後は革新的技術の実用化実績を有する日本材料技研㈱を通じて事業化を進めてまいります。
FY2016|17,045 文字
6 【研究開発活動】アサヒグループでは、第6次中期経営計画の達成に向けて、酒類、飲料、食品の各事業において革新的で差別化された商品の開発、及びそのベースとなる技術開発を行っています。また、アサヒグループの次世代を担う新たな事業の創出のための研究開発も行っています。さらに、国内外の社外研究機関を活用し、研究開発のスピードアップを図っています。 当年度におけるグループ全体の研究開発費は、9,550百万円です。なお、研究開発費については、研究開発にかかわる費用をセグメント別に関連づけることが困難であるため、その総額を記載しています。 [酒類事業] (商品開発関連) アサヒビール㈱は、“究極のコクキレ”(※1)に加え“糖質50%オフ”(※2)を実現した本格生ビール『アサヒ ザ・ドリーム』を発売しました。『アサヒ ザ・ドリーム』は、麦芽使用比率を通常の1.2倍に高め、しっかりとしたコクのある味わいをお楽しみいただけるとともに、高度な酵母管理技術を採用し発酵度を極限まで高めることで、爽快なキレ味を実現し、合わせて“糖質50%オフ”の機能を備えました。「スーパードライ」ブランドからは、超辛口の「スーパードライ」、『アサヒスーパードライ エクストラシャープ』を発売しました。ブレミアム商品である「ドライプレミアム」については、クオリティアップを行い、コク・香り・アルコール分のすべてにおいて深みを追求した『アサヒドライプレミアム豊醸』を発売しました。『アサヒドライプレミアム豊醸』は、濃厚で深みのある味わいと広がりのある華やかな香りを実現するため、麦芽量を1.2倍に高めるとともに、希少素材であるアマリロホップとファインアロマホップを採用したプレミアムビールです。また、濃厚な味わいと華やかな香りに合わせてアルコール度数を6.5%に高めることで、しっかりとした飲みごたえを実現しました。また、ベルギービール「ヒューガルデン」ブランドから、『ヒューガルデンホワイト』、『ヒューガルデンロゼ』を発売しました。台湾においては、台湾限定で販売しているアサヒブランド『朝日乾杯』をリニューアルしました。発泡酒市場においては、糖質ゼロ(※3)発泡酒のパイオニアである『アサヒスタイルフリー』をクオリティアップしました。また、プリン体0(※4)、糖質ゼロ、人工甘味料0、食物繊維入りが特長の『アサヒスタイルフリー パーフェクト』を発売し、期間限定フレーバーとして、『アサヒスタイルフリー フルーツビアカクテル キウイ』、『アサヒスタイルフリー フルーツビアカクテル ベリーミックス』をそれぞれ発売しました。また、甘酸っぱさが特長のカシスリキュールを使用したビアカクテル『アサヒ カシスビアカクテル』を、期間限定で発売しました。また、オリオンビール㈱との共同開発商品『アサヒオリオン シークァーサーのビアカクテル』のクオリティアップを行いました。新ジャンル市場においては、「クリアアサヒ」ブランド3商品、『クリアアサヒ』、『クリアアサヒ プライムリッチ』、『クリアアサヒ 糖質0(※3)』のクオリティアップを行いました。『クリアアサヒ プライムリッチ』では、「国産ゴールデン麦芽」を新たに一部使用、「アロマホップ」100%使用により、「プライムリッチ」ならではの“最高級のコク(※5)”と“最高級の香り(※6)”を強化しました。また、関西エリア限定、数量限定で『クリアアサヒ 関西仕立て』、期間限定で『クリアアサヒ 桜の宴』、『クリアアサヒ クリスタルクリア』、『クリアアサヒ 秋の琥珀』、『クリアアサヒ 吟醸』、『クリアアサヒ 初摘みの贅沢』をそれぞれ発売しました。また、プリン体0、糖質0の『アサヒ オフ』はクオリティアップを行い、新たに人工甘味料0を実現し、さらに厳選した麦芽を使用したことで、『アサヒ オフ』ならではの麦本来の飲みごたえを実現しました。また、リオデジャネイロ2016オリンピック日本代表選手団応援商品として、『アサヒ ヴィクトリーロード(VICTORY ROAD)』、『アサヒ ゴールドラッシュ(GOLD RUSH)』をそれぞれ発売しました。また、オリオンビール㈱との共同開発商品『アサヒオリオン 沖縄だより』を発売しました。ビールテイスト清涼飲料市場においては、『アサヒドライゼロ』のクオリティアップを実施しました。今回のクオリティアップでは、ビールに近い味わいはそのままにホップによる苦みのバランスを調整することで、「より食事に合うすっきりとした後味」を実現しました。また、特定保健用食品のビールテイスト清涼飲料として、『アサヒ ヘルシースタイル』を発売しました。『アサヒ ヘルシースタイル』は、「食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにするビールテイスト清涼飲料」として、初めて消費者庁長官に許可された特定保健用食品です。ビールらしいコクと、食事に合うすっきりとした味わいを両立した“カロリーゼロ(※3)”“糖質ゼロ”のビールテイスト清涼飲料です。RTD(※7)市場においては、新ブランド「アサヒもぎたて」を発売しました。「アサヒもぎたて」は、収穫後24時間以内に搾汁された果汁のみを使用し、独自技術の「アサヒフレッシュキープ製法」(※8)を採用することで、果実本来の香味成分の劣化を抑制し、作りたてのおいしさと新鮮な果実の味わいを実現した缶チューハイです。「アサヒもぎたて」は、この“新鮮”という価値にこだわり、約3年かけて開発した新ブランドです。「プリン体ゼロ(※4)・糖類ゼロ(※3)・着色料ゼロ」という機能性に加え、ウオッカをベースとした「アルコール度数9%」のしっかりとした飲みごたえも特長です。基幹フレーバーとして『新鮮レモン』、『新鮮グレープフルーツ』、『新鮮ぶどう』、『新鮮オレンジライム』、期間限定フレーバーとして『新鮮白桃』、『新鮮シークァーサー』をそれぞれ発売しました。「ウィルキンソンRTD」ブランドでは、『トニック+ウオッカ』、『ジンジャエール+ウオッカ』をそれぞれリニューアルしました。また、新フレーバーとして『ウィルキンソンジントニック+レモンライム』を発売しました。「アサヒカクテルパートナー」ブランドからは、期間限定フレーバーとして『ラムカイピリーニャ』、『ラムオレンジカーニバル』、『デビルブルーカクテル』、『エンジェルレッドカクテル』、『ベリーベリースパークリング』、『シャルドネスパークリング』をそれぞれ発売しました。「アサヒカクテルパートナー」<特濃シリーズ>からは、新フレーバーとして『はちみつビターオレンジ』、期間限定フレーバーとして『はちみつ日向夏&甘夏』、『はちみつ林檎』、『はちみつ柚子みかん』をそれぞれ発売しました。「ニッカハイボール」ブランドでは、「ニッカハイボール」の商品名を新たに『レモン味のニッカハイボール爽やかレモン』と変更し、期間限定フレーバーとして『ゆずみつ』を発売しました。「ブラックニッカ」ブラントでは、『ブラックニッカ クリアハイボール』をリニューアルしました。「カルピスサワー」ブランドからは、新フレーバーとして『手摘み白桃』、期間限定フレーバーとして『マスカットオブアレキサンドリア』、『濃い贅沢』、『濃い贅沢フルーツミックス』、『濃い贅沢完熟いちご』をそれぞれ発売しました。「アサヒ辛口焼酎ハイボール」ブランドでは、基幹4フレーバーの『プレーン』、『ドライクリア』、『ドライレモン』、『ドライシークァーサー』をそれぞれリニューアルしました。また、新フレーバーとして『ドライグレープフルーツ』、期間限定フレーバーとして『ドライ梅』、『ドライ夏みかん』、『ドライ緑茶』をそれぞれ発売しました。「アサヒハイリキザ・スペシャル」ブランドからは、新フレーバーとして『ソルティライチサワー』、期間限定フレーバーとして『チェリーパンチサワー』、『トロピカルひんやりマンゴー』、『ブルーハワイサワー』をそれぞれ発売しました。「アサヒSlat(すらっと)」ブランドでは、基幹6フレーバー『レモンスカッシュサワー』、『グレープフルーツサワー』、『シャルドネサワー』、『白桃サワー』、『アロエ&ホワイトサワー』、『シークァーサーサワー』をそれぞれリニューアルしました。また、期間限定フレーバーとして『さくら&さくらんぼサワー』、『アサイー&ブルーベリーサワー』、『塩レモンサワー』、『塩グレープフルーツサワー』、『ブラッドオレンジ&アプリコットサワー』、『ゆずれもんサワー』をそれぞれ発売しました。「アサヒチューハイ果実の瞬間」ブランドからは、期間限定フレーバーとして『国産桃とさくらんぼ』、『愛媛産いよかん』、『瀬戸内春かんきつ贅沢ミックス』、『山梨産完熟ピオーネ』、『薫る秋国産和梨』をそれぞれ発売しました。サワーテイスト清涼飲料市場においては、食事の脂肪や糖分が気になる方に適した機能性表示食品のサワーテイスト清涼飲料「アサヒスタイルバランス」から、新フレーバーとして『ゆずサワーテイスト』、『コーラサワーテイスト』、『梅サワーテイスト』、『ジンジャーサワーテイスト』をそれぞれ発売しました。カクテルテイスト清涼飲料市場においては、「アサヒゼロカク」ブランドから、期間限定フレーバーとして『チェリー香るピンクサングリアテイスト』、『パイン&ライムスパークリング』、『ピーチロゼスパークリング』、『完熟みかんスパークリング』、『いちごスパークリング』をそれぞれ発売しました。焼酎市場においては、「かのか」ブランドから、自然由来の香りにこだわった氷を入れて注ぐだけで楽しめるRTS新商品として『季節香るかのか 大人のカシス』と『季節香るかのか 和みのゆず』を発売しました。また、『季節香る かのか ホットハニージンジャー』を期間限定で発売しました。ワイン市場においては、「サントネージュ リラ」ブランドから『サントネージュ リラ フルーツ いちごとロゼワイン』、『サントネージュ リラ ぶどう香る酸化防止剤無添加ワイン(赤・白)』をそれぞれ発売しました。また、サントネージュワイン㈱が山梨県に所有する自社畑「牧丘 倉科畑」で収穫したぶどうを100%使用した日本ワイン『サントネージュ エクセラント 牧丘 倉科畑収穫』ブランドから、新ヴィンテージとして『サントネージュ エクセラント 牧丘 倉科畑収穫カベルネ・ソーヴィニヨン2014』、『サントネージュ エクセラント 牧丘 倉科畑収穫シャルドネ2015』をそれぞれ発売しました。焼酎市場においては、「かのか」ブランドから、RTS(※9)の新商品『季節香るかのか 太陽のライチ』を発売しました。発売60周年を迎えた国産リンゴ100%のスパークリングワイン「ニッカ シードル」ブランドにおいては、『ニッカ シードルスイート』、『ニッカ シードルドライ』、『ニッカ シードルロゼ』をそれぞれリニューアルし、期間限定で『ニッカ シードル紅玉リンゴ』、『ニッカ シードルトキりんご』、『ニッカ シードルヌーヴォスパークリング2016』をそれぞれ発売しました。※1:「コクキレ」とは、当社が目指すコクとキレの最適なバランスのことです。※2:日本食品標準成分表2015年版(七訂)による。※3:栄養表示基準による。以下同じ※4:100ml当たりプリン体0.5mg未満を「プリン体0」または「プリン体ゼロ」と表示しています。以下同じ※5:発泡酒をベースとした当社「リキュール(発泡性)①」(限定商品を除く)における原麦汁エキス濃度の比較において。※6:発泡酒をベースとした当社「リキュール(発泡性)①」(限定商品を除く)における複数の香気成分バランスの比較において。 ※7:「Ready to Drink」の略。購入後、そのまま飲用可能な缶チューハイなどを指します。 ※8:果実本来の香味成分の劣化を抑制し、果実のフレッシュな味わいをキープする製法。特許出願中の独自技 術を掛け合わせています。以下同じ。 ※9:Ready to Serveの略で、氷を入れて注ぐだけで楽しめるスピリッツやリキュールのことです。 (技術開発関連) アサヒビール㈱の『アサヒ ザ・ドリーム』は、アメリカの国際的ビールコンテストである「ワールドビアカップ2016」(以下、「WBC2016」)のライトラガー部門において、シルバーメダルを獲得しました。「WBC2016」では、55カ国、1,907ヶ所の醸造所から6,596品のエントリーがあり、31カ国から選ばれた253名の審査員によって審査されました。「WBC」はブリュワーズアソシエイションによって、ビール醸造における優れた技術を賞賛するために、1996年から2年に1度開催されています。また、『アサヒ ザ・ドリーム』は、ベルギーの国際的なビールコンテストである「ブリュッセルビアチャレンジ2016(以下、「BBC2016」)」のラガー・ライトラガー部門において、ゴールドメダルを獲得しました。「WBC2016」でのシルバーメダル受賞に続き、『アサヒ ザ・ドリーム』の品質の高さが世界的に評価されたことになります。「BBC2016」においては、36ヶ国から1,250ブランドのエントリーがあり、国際的に著名な審査員80名によって厳正なる審査のうえ、それぞれの賞が決定されました。「BBC2016」は国際的なビールコンテストであり、世界中のビール生産者が、最高の品質を競い合う機会を提供することを目的に、2012年から毎年開催されています。 『クリアアサヒ プライムリッチ』は、iTQi(※1)の世界的な食品・飲料品のコンテストにおいて、“極めて優秀”と認められた製品に贈られる、最高レベルの優秀味覚賞3ツ星を受賞しました。ニッカウヰスキー㈱が製造する『竹鶴ピュアモルト』・『フロム・ザ・バレル』・『カフェグレーン』の全3アイテムは、世界的な酒類品評会である「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2016」において金賞を受賞しました。ニッカブランドのウイスキーが金賞を受賞するのは9年連続となります。ISCは、毎年イギリスの酒類専門出版社「ドリンクス・インターナショナル」が主催している酒類品評会です。ウイスキー部門のほか、ブランデー、テキーラ、ジン、ウォッカなどの部門があり、審査はブラインド・テイスティングによって行われます。各部門のカテゴリーから、金賞、銀賞、銅賞などが選ばれます。ウイスキー部門については、世界の著名なウイスキー蒸溜所のブレンダーやディスティラーなどが審査員となっています。 ※1:iTQi(International Taste & Quality Institute、国際味覚審査機構)とは、ベルギーブリュッセルに本部を置き、世界中の食品や飲料品の味覚と品質を審査し、優れた製品を表彰・プロモーションする機構です。審査員はヨーロッパで最も権威ある15の調理師協会および国際ソムリエ協会(ASI)に属する一流シェフやソムリエで構成されています。 [飲料事業] (商品開発関連) アサヒ飲料㈱は成長戦略として「確固たるブランドの育成」を掲げ、「重点6ブランドの育成」と「健康を軸とした商品開発」の2軸にて商品開発を行って参りました。「重点6ブランドの育成」については、「ワンダ」、「三ツ矢」、「カルピス」、「十六茶」、「おいしい水」、「ウィルキンソン」の6ブランドを重点ブランドと位置付け、積極的なマーケティング投資を行う事で、より強固なブランドへの成長を目指して参りました。「ワンダ」ブランドでは、『モーニングショット』、『金の微糖』などを中心とした主力商品の継続育成に加え、伸長するボトル缶市場に対して新商品の展開を行いました。『ワンダ モーニングショット』は、香り高く風味豊かなアラビカ種の新豆を100%使用し、コーヒー抽出時や充填時の酸化を防止する抗酸化製法で仕上げることで、“焼きたて、挽きたて、淹れたて”の目覚めるおいしさを実現しています。本年は新たに、コーヒー豆の焼き方を4種類→5種類に増やすことで、「コーヒー感」を強化しました。ボトル缶市場に向けては、創業80年を超える老舗珈琲店「丸福珈琲店」監修のボトル缶コーヒー「ワンダ 極」シリーズを4月より展開しました。当社の調べでは、コーヒー飲用機会の拡大に伴い、コーヒーに「品質の良さ」を求めるお客様が増えてきています。本商品は老舗珈琲店「丸福珈琲店」監修という「品質」をお客様にご提案する商品です。中味は、「深煎りの極み」と呼ばれる「丸福珈琲店」独自の焙煎方法を参考にコーヒー豆を種類ごとに焙煎し、深煎り豆を中心に最適なバランスでブレンドしています。 「三ツ矢」ブランドにおいては、最重点商品である『三ツ矢サイダー』、ならびに従来の『三ツ矢サイダー ゼロ』から炭酸感をアップさせ刷新した『三ツ矢サイダー ゼロストロング』をはじめ、透明果汁を使用し着色料を不使用とした透明な果汁炭酸「三ツ矢澄みきるサイダー」シリーズを発売し、透明炭酸の商品力強化と新たな魅力のご提案に取り組みました。また果汁本来のおいしさを追求しご好評いただいております「ぜいたく三ツ矢」シリーズは、従来の「産地・品種指定」に加え新たに「国産果汁」を約束とし、日本の果実の新たな魅力をご提案し、果汁炭酸市場での「三ツ矢」ブランドの存在感の拡大を目指して参りました。 「カルピス」ブランドにおいては、コンクタイプの「カルピス」の果汁入りバリエーションとして、通年販売の『巨峰』、に加え、半年毎に『「カルピス」マンゴー』と『「カルピス」みかん』を開発するとともに、季節限定の『キウイ』『白桃』『ラ・フランス』『メロン』および歳暮向けの『はちみつレモン』『苺リッチ』を開発しました。新しい試みとしては300ml容量の牛乳で割って飲む「カルピス」スムージー2品(『アサイー&バナナ』『ヨーグルト&ベリーミックス』)を開発しました。果汁入りの「カルピス」RTDとしては『とけあうレモン&「カルピス」』『とけあうりんご&「カルピス」』『とけあう葡萄&「カルピス」』『ミルク&「カルピス」いちご』『とけあう白桃&「カルピス」』を開発いたしました。新しい提案としては、ゼリー飲料にナタデココの粒を加え、食感を楽しめる『ふるぷる「カルピスゼリー」』『ふるぷる「カルピスゼリー」オレンジ』を開発致しました(セブン&アイ・ホールディングス様限定発売)。また 「カルピス」そのものの美味しさをお楽しみいただく『濃いめの「カルピス」 』を開発し、お客様の高い評価をいただきました。「カルピスソーダ」のバリエーションとしては、『爽やかライチ』『夏の爽やかパイン』『マスカット』『白桃』を開発しました。また濃いめに炭酸で割った「カルピス」の美味しさをお楽しみいただく『「カルピスソーダ」濃いめ』も『濃いめの「カルピス」』同様にご好評いただきました。これら数多くの「カルピス」ブランド製品を開発し、「カルピス」ブランドの拡大と価値向上に努めて参りましたが、これからも乳酸菌、乳酸菌飲料、乳性飲料の新しい価値を提案し続けて参ります。 「十六茶」ブランドにおいては、『アサヒ 十六茶』が2005年から「カフェインゼロ」として生まれ変わり、2016年で12年目をむかえました。無糖茶市場の流れをとらえるとともに、「健康的な水分補給」、「明るく元気」というブランドコンセプトの浸透が進み、2010年から7年連続で成長を続け、2015年までで5年連続2,000万箱を突破しました。 2016年は、「十六茶」の健康価値の更なる強化に向け、中味・パッケージともに変更し、ブランド価値に磨きをかけました。 中味は、近年注目の健康素材「たんぽぽの根」「ヒマワリの種」を新たに採用し、「カフェインゼロ」というこだわりのもと、すっきりゴクゴク飲めるおいしさに仕上げました。また、新たな取り組みとして『アサヒ 十六茶 ご当地素材ブレンド』を発売しました。全国を7地域(北海道、東北、関東・甲信越、中部・北陸、関西、中国・四国、九州・沖縄)に分けて、当社が分析した各地域の味の嗜好性を参考に、その地域で採れた素材をブレンドしたご当地商品です。ご当地ならではの素材は、その地域で親しまれている素材であること、お茶としておいしく飲める素材であること、東洋健康思想に基づいて体の健康に役立つ素材であることを重視して選定しました。「十六茶」ならではのすっきりとした味わいはそのままに、選定した素材の特長を活かしつつ、地域の嗜好性に合った味わいに仕立てました。「おいしい水」ブランドにおいては「人はもっと、自然に。健康に。」を新ブランドスローガンに、お客様がミネラルウォーターに求める「自然」「健康」両方のニーズを満たすブランドにリニューアルしました。定番商品である『アサヒ おいしい水六甲』『アサヒ おいしい水富士山』は「自然のおいしさがそのまま生きている水」をコンセプトに、独自のろ過製法にて、加熱殺菌せずにボトルに詰めた自然のおいしさを訴求して参りました。それ加え、既存商品『アサヒ 富士山のバナジウム天然水』も2016年より「おいしい水」ブランドとして展開することで、「おいしい水」ブランドのブランド価値向上を図りました。また「健康」ニーズを満たす商品として、「おいしい水」ブランド初の新商品となる『アサヒ おいしい水プラス』を発売しました。『アサヒ おいしい水プラス』は東洋の健康思想に基づいた7種類の素材を選定し、伸長するウォーター系飲料市場に向け「健康水」という新たな価値を提案しました。また、「おいしい水プラス」シリーズ第二弾商品として、当社独自の素材である「カルピス」の乳酸菌を加えた『アサヒ おいしい水プラス「カルピス」の乳酸菌』を発売しました。本商品では特許出願中である「クリアウォーター製法」という当社独自の技術で透明な液色を実現しました。 「ウィルキンソン」ブランドにおいては、炭酸水の直接飲用という新しいスタイルを提案し、炭酸水市場で売上No.1を記録、独自のポジションを確立した『ウィルキンソン タンサン』は、「シャープな爽快感」という固有の価値をさらに磨き上げるためガス圧を強化し、ブランド価値の強化を目指して参りました。あわせて『ウィルキンソン タンサン レモン』についてもガス圧を強化し、商品の魅力度向上を目指しました。また「ウィルキンソン タンサン」シリーズラインナップに「炭酸水なのにコーラ!」という新感覚の刺激、『ウィルキンソン タンサン ドライコーラ』を加え、炭酸水市場に新たな価値の提案を行い、「ウィルキンソン」ブランドの成長に貢献いたしました。 「健康を軸とした商品開発」については、確かなエビデンスに裏付けされた価値を有する「特定保健用食品」「機能性表示食品」の製品だけでなく、「安全」「安心」といった各ブランドがもつベーシックな「健康」価値を強化することで、『アサヒ飲料=健康に強みを持つ会社』というイメージの醸成を目指してきました。具体的な商品としては、炭酸飲料初となる2つのヘルスクレームを持つWトクホ炭酸『三ツ矢サイダーW』を発売。食物繊維(難消化性デキストリン)の働きにより、「食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにする」、「食後の血糖値の上昇をおだやかにする」2つの保健用途を持つ特定保健用食品として、既存のトクホ炭酸ユーザーとは異なる新規ユーザー層の開拓にチャレンジしました。「三ツ矢サイダー」ならではの強めの炭酸の刺激、爽やかな甘さとすっきりとした後味はそのままに、長年培った当社の甘味料使用技術によりカロリーゼロを実現することで、炭酸飲料は好きだけどカロリーが気になるお客様にも安心して手に取っていただけるWトクホ炭酸を目指しました。さらに、「カルピス」由来の乳酸菌科学に基づく乳酸菌「プレミアガセリ菌CP2305」を配合した乳性飲料『届く強さの乳酸菌』を発売。本製品は2014年に一般の清涼飲料水として発売し、ご好評をいただいておりましたが、本年、機能性表示食品としてリニューアル発売致しました。機能性表示食品の届出が受理され、『本品には「プレミアガセリ菌CP2305」(L. gasseri CP2305)が含まれるので、腸内環境の改善に役立つ機能があります。』と製品に表示する事で、お客様の乳酸菌に対する機能期待の高い、腸内環境の改善にお応えできる製品となっております。こうした新たな制度を活用しながら、乳酸菌の持つ機能を分かりやすくお客様に伝え、新しい価値の提案を引き続き行って参ります。㈱エルビーにおけるデイリーチルド及びロングライフ(LL)紙容器飲料では、基幹カテゴリーであるデイリーチルド無糖茶とLL飲料の宅配向け商品に、新たな提案として機能性表示食品の開発に取組みました。デイリーチルド無糖茶には、食事の糖と脂肪の吸収を抑える『食事のおともに緑茶(1L)』を、宅配向け商品では『ヒザ関節の動きの悩みを緩和 グルコサミン乳酸菌飲料風味』と『肌の潤いに役立つ ヒアルロン酸ヨーグルト風味』の2品を発売し、お客様の健康ニーズに応える商品として定着を目指します。カロリーゼロのデイリーチルド紅茶飲料として好評を得ている「大人の紅茶」シリーズでは、新たに「糖質0」も訴求に加えた「ダブル0」の商品を投入し、お客様のより高い健康志向に対応すると共に、競合他社製品との差別化を図りました。デイリーチルド果汁飲料では、こだわりの果汁をみずみずしいおいしさに仕上げ、健康成分が手軽に摂取できる「潤う果実」シリーズを500ml容器で新たに展開しました。グループシナジーとしては、「カルピス」ブランドにて基幹商品となる「味わいカルピス」1Lシリーズの強化策として、『味わいカルピス』のリニューアル及び『国産白桃』、『ぶどう』の発売に加え、最盛期に『マンゴー』を投入、定番商品としての基盤をさらに増強しました。その他、タピオカ、ナタデココ、アロエ入りの「食感」シリーズ、クリームやミルクが入り、濃厚な味わいが楽しめる500ml商品の充実を図りました。LL商品においては、健康ニーズにお応えするビタミンやコラーゲン入りの「カルピス」商品、『メロン&「カルピス」』、『信州産巨峰&「カルピス」』を新たに発売いたしました。その他、カップ飲料にて『「カルピス」ゼリー』、『タピオカ&「カルピス」』を展開しました。デイリーチルド乳飲料では、アジアで親しまれている飲料をヒントにして日本人向けにアレンジした『スイカオレ』と『パパイヤオレ』を「一度は飲んでほしい」シリーズとして発売し、これまでにない新しいおいしさを提案しました。グループシナジーとしては、「カルピス」ブランドにて基幹商品となる「味わいカルピス」シリーズにおいて、製品のリニューアル、季節の催事に合わせた「世界名作劇場」パッケージの投入、夏季の新品種『パイナップル』の500ml容量の追加発売など、強化策を積極的に実施し、販売数量を大きく伸ばしました。「カルピス」ブランド以外では、新たに「なだ万」と共同で『甘酒・南高梅仕立て』の開発に取組み、東日本エリアにて発売し好評を得ました。また、グループ外の企業とのアライアンス強化にも取組み、ヘアケア商品を販売する「アンファー社」と共同開発でLL飲料の『AGAプロテインドリンク カフェオレ味』を発売し、新たな顧客獲得を図りました。 (技術開発関連) アサヒ飲料㈱では「強靭な収益構造の確立」を目指し、生産効率の最大化と操業度向上に向けた技術開発を行って参りました。具体的には、お茶用アセプティックHOT/COLD兼用350mlボトルの開発を行い、軽量化を実現しPET使用量の削減、ならびに同一金型を使用することにより、型替時間を削減しPET成型工程の省力化と効率化を可能にしました。また、製品、工程、苦情品解析に必要な安全・安心技術(新規分析技術、解析技術)の拡充と有害微生物の検出技術、同定技術、静菌技術の研究についても継続して取り組んで参りました。それに加え、アセプティックライン(無菌充填製造ライン)重点整備における無菌性検証期間短縮技術の開発により、本年、富士山工場における工場稼働日数を年間で2日間増加させ順次他工場にも展開予定です。また、美粧性を追求した容器開発として江戸切子伝統工芸士と共同で「六条麦茶」用として、江戸切子デザインの660mlPETボトルを開発、市場展開を実施し、(公社)日本包装技術協会 2016年日本パッケージングコンテスト ジャパンスター賞・第54 回全日本包装技術研究大会 優秀発表者、アジア包装連盟アジアスター賞、(公財)日本デザイン振興会2016年度グッドデザイン賞を受賞しました。また、お茶用アセプティックHOT/COLD兼用ボトルの開発を行い、それぞれに高温販売適性と自販機適性を持たせるとともに、軽量化を実現しPET使用量の削減、ならびに同一金型を使用することにより、型替時間を削減しPET成型工程の省力化と効率化を可能にしました。さらに、環境配慮型の資材開発においては、循環型社会に繋がる環境負荷低減として、植物由来原料を使用した資材開発を行い、『三ツ矢サイダ―』1.5L製品に使用するボトル、キャップ、ラベルの全資材に植物由来原料を一部採用する商品の展開を業界で初めて実現いたしました。 [食品事業](商品開発関連) アサヒグループ食品㈱の食品菓子事業では、錠菓市場シェアNo.1ブランド「ミンティア」のさらなる成長のため、サブカテゴリーである「ミントのおいしさが味わえて、強い清涼感が持続する大粒タイプのミントタブレット」の「ミンティアブリーズ」シリーズに新製品『クリスタルシルバー』を投入しました。この商品は、甘さを抑えたクリアな味わいと強い清涼感が両立した新しい味感を実現したものです。また、キャンディ、グミの両カテゴリーでは、これまで発売している「三ツ矢サイダー」、「バヤリース」、「カルピス」というアサヒ飲料ブランド商品に加え、アメリカの国民的果汁飲料「ウェルチ」ブランドの新製品を投入しました。この「ウェルチ」ブランドの商品にはジュースで使用しているコンコードグレープ果汁を配合し、ブランド特有の芳醇なグレープ風味を再現しています。2016年に食品菓子事業で発売した製品は、新製品90アイテム、リニューアル品32アイテムの合計122アイテムとなりました。一方、アサヒヘルスケア事業におきましては、「スリムアップスリム」ブランドの主力商品であるダイエットシェイクに話題の酵素と日本由来のスーパーフードである抹茶を配合した新製品『酵素+スーパーフード抹茶ラテ』を発売し、市場から高い評価を受けています。また、昨年4月からスタートした機能性表示食品制度の新製品として、「血圧が高めの方の血圧低下サポート」を訴求した『サーデンペプチド』を発売しました。和光堂事業では、和光堂ベビーフード「グーグーキッチン」のシリーズ40品をリニューアルしました。豊富なラインナップとし、7大アレルゲン不使用商品を増やし、より魅力ある商品の拡充を図りました。和光堂ブランドを早期に認知いただくため、妊娠中・授乳中のママ向け商品「ママスタイル」として、キャンディ、粉末飲料、サプリメントの各形態にて2品の追加を含めリニューアルしました。『和光堂レーベンスミルクはいはい』、『和光堂フォローアップミルクぐんぐん』のリニューアルを8年ぶりに行い、赤ちゃんとお子さまの成長に寄与するミルクとして商品価値を高めました。ベビーフード粉末飲料「飲みたいぶんだけ」6品のリニューアルを行うことにより商品特長を分かりやすく伝える販売促進活動に取組み中です。また、おやつシリーズ「スマイルポケット」、「食育ランド」ブランドを見直し、「赤ちゃんのおやつ+Ca」18品、「1歳からのおやつ+DHA」18品として、カルシウムやDHAを配合した新たな付加価値商品として上市しました。簡単に手作りできるおやつ分野では、「赤ちゃんのやさしいホットケーキミックス」3品を発売しました。お子さまの成長に合わせた乳歯ケア用品「にこピカ」シリーズでは、のど突き防止歯ブラシや歯みがきジェルなど2品の追加を含めリニューアルしました。粉末飲料「牛乳屋さん」シリーズは、カフェインレス飲料市場の拡大傾向を受け、ノンカフェインの『牛乳屋さんのルイボスミルクティー キャラメル風味』を発売しました。和光堂海外事業では、東南アジア(主にベトナム、カンボジア、シンガポール)に向けて、粉ミルク「レーベンス」ブランドの販売拡大をめざし、妊産婦・授乳婦向け粉ミルク、幼児(3歳以降)向け粉ミルクの2品を追加発売しました。アマノ事業では、2016年もフリーズドライ食品を「より多くのお客様に、より多くの場所で、より購入しやすい価格で、よりおいしく食べていただき驚いていただく」を事業方針とし、商品開発に取り組みました。具体的には、主力である「みそ汁」カテゴリーの主力ブランドを強化、フリーズドライの優位性が発揮できる新価値の提案に取り組みました。また、フリーズドライ食品の魅力を情報発信するための開発にも取り組みました。流通向け「いつものおみそ汁」ブランドは『あおさ』を追加で発売、「味わうおみそ汁」ブランドは『みぞれ汁』を、「うちのおみそ汁」ブランドは『野菜(減塩)』、『とろみ汁』を追加で発売しました。また、「いつものみそ汁」では『まとめ売り形態マルチパック』も発売し、主要みそ汁3ブランドの活性化を図りました。一方、新たな試みとして、適正な湯量でおいしく食べてもらうことと、容器があることでの喫食シーンの拡大を狙い湯量線付容器で、野菜のスムージーで煮込んだ『畑のカレー』3種類を発売しました。その他では、次の柱とするカテゴリー商品の開発にも取り組み、「三ツ星キッチンパスタ」ブランドでは『枝豆とサーモンのクリームパスタ』を追加発売、「にゅうめん」ブランドでは『揚げなすと青じそ』を、「お茶椀どんぶり」ブランドでは『牛すき丼』を追加発売しました。通販向けでは、主に新価値の提案に取り組みました。昨年好評だったお湯をかけるだけで揚げ物カツの食感を味わえる「カツ」シリーズの追加として『とんかつの玉子とじ』、『チキンカツのおろしポン酢』を発売しました。「おみそ汁」では、これまで培ってきた技を盛り込んだ、ひと手間かけたおみそ汁『技ありのおいしさうまみ椀(焼きなす、炒め野菜、豚汁、とうふ、きのこ、酒蒸しあさり、みぞれ汁、桜えび、炙り鶏団子、里芋の10種類)』の上級なギフトセットを発売し好評でした。その他、通販ならではの季節を楽しんでいただける「お惣菜シリーズ」、「四季のみそ汁シリーズ」、「炊き込みご飯シリーズ」、「まるごと素材シリーズ」などを発売しました。また、「健康軸商品」では、グループ会社であるアサヒカルピスウェルネス社の乳酸菌研究より発見されたトクホ関与成分ラクトトリペプチド(LTP)を配合した塩分1%未満の『LTP入り減塩みそ汁』が、10月に「機能性表示食品」として受理されましたので、2017年2月より新しいパッケージで発売します。フリーズドライ食品の魅力の情報発信は、3月にアンテナショップ3店目となる横浜店を立ち上げ、テストマーケッティングや先行発売により、定性・定量の情報収集を行いながら知名度向上に取り組みました。(技術開発関連) アサヒグループ食品㈱では、新規分野への参入・新規商品の開発をにらみ、シニア嚥下補助分野・口腔保湿分野で2件の特許出願を行いました。また、フリーズドライ『とんかつの玉子とじ』が、日本食糧新聞社制定、2016年度「第30回新技術・食品開発賞」を受賞しました。お湯を注ぐだけで豚カツの卵とじが出来上がる革新的な取り組み成果を評価されました。 [新規素材] アサヒグループホールディングス㈱では、酵母、乳酸菌、フローラ、独自素材をコアとした研究開発を通して人々の心とからだの健康に役立つ商品・技術を提供することを目指しています。その中で、これまでに、グループ独自の微生物「L-92乳酸菌」については、人の免疫にはたらきかけ、風邪などの感染症の予防やアレルギーの改善に役立つことを明らかにしてきました。しかし、“乳酸菌と免疫”の関係は、未だに謎が多く、乳酸菌が生体内にどのように取り込まれ、免疫細胞にアプローチするのか解明されていませんでした。この謎を解くべく、国立研究開発法人理化学研究所との共同研究をすすめた結果、「L-92乳酸菌」が小腸のM細胞から取り込まれ免疫細胞に渡される様子の顕微鏡撮影に成功しました。さらに、そのメカニズムのひとつとして「L-92乳酸菌」の菌体成分が関与することを明らかにしました。この研究成果を、日本乳酸菌学会2016年度大会で発表したところ、高い評価を受け優秀発表賞を受賞しました。 高齢化が加速的に進む日本では、健康寿命の延伸を阻む要因のひとつとして認知症が挙げられ、その対策が望まれています。コアテクノロジー研究所では、発酵乳由来成分「ラクトノナデカペプチド*」に記憶力改善効果があることを見出し、ヒトにおける有用性を検証する試験を実施しました。その結果、「ラクトノナデカペプチド」を含む発酵乳の摂取により、物忘れを自覚する中高齢者の認知機能が改善する可能性を確認しました。さらに、疾病モデルマウスを用いた実験で「ラクトノナデカペプチド」の摂取により、アルツハイマー型認知症を予防する可能性があることを確認し、これらの研究成果を第6回日本認知症予防学会学術集会にて発表しました。乳酸菌、ペプチド素材に加え、枯草菌C-3102株(納豆菌と同種に分類されます)がおなかの健康へ与える効果についても研究しており、軟便者にC-3102を継続摂取させた試験では、腸内フローラを構成する菌種の多様性が高まり軟便の自覚症状が改善すること、また、特に軟便傾向の強い人において下痢などの自覚症状が改善することを確認しました。本研究成果を第19回日本補完代替医療学会学術集会にて発表しました。近年、肥満や糖尿病などの患者は、健康な人に比べて腸内フローラの多様性が低いことが報告されており、健康の維持には腸内フローラの多様性が高いことが重要であると考えられています。今後、さらにC-3102株の健康への関わりを調べると共に、腸内フローラを介した健康施策についても提案して参ります。※1 アミノ酸が数個つながった状態のものをペプチドといいます。「ラクトノナデカペプチド」は、アサヒグループ独自の発酵乳の中から見つかったアミノ酸が19個つながったペプチドです。[食の安心安全] 食品の安全性に対するお客様の期待が高まる中、高分子界面活性剤などの分析を得意とする最新装置MALDI-TOF-MSを導入しました。本分析機器を活用することで、製品に洗剤や市販農薬を混入された際に、これら成分の迅速な検出が可能となり、分析面からフードディフェンスの強化を実現しました。また、水・原料・製品の安全性を正確かつ迅速に評価するために、最先端の分析技術を駆使し、微生物、残留農薬、残留動物用医薬品、カビ毒、有害金属、その他食品リスクの高感度・高精度そして高速分析が可能な分析法を新規開発・改良し、品質確認のための分析体制を常に最先端のものに更新しています。各種学会や公的研究機関と密な情報交流を行うことで食品リスクに関する情報をいちはやく入手し、新規リスクの迅速な分析技術確立や新規技術導入に役立てています。また、海外も含めたグループ各社の品質保証部門と連携し、アサヒグループ全体の品質保証体制の充実に貢献しました。[新規事業] バイオエタノールに関する研究開発では、砂糖とエタノールの同時増産を実現する新プロセス“逆転生産プロセス”を開発しました。サトウキビは、ショ糖(砂糖原料)と還元糖(砂糖生産を阻害するブドウ糖,果糖)の2種類の糖分を含有しています。多くの収穫量が期待できる高バイオマス量サトウキビや収穫期間外のサトウキビなどは、還元糖の含有率が高いため、砂糖の生産効率を低下させるという課題がありました。今回開発した“逆転生産プロセス”は、従来の砂糖・エタノールという製造順序を逆転させ、砂糖生産効率を下げる原因となる還元糖のみを先に選択的にエタノールに変換した後に、砂糖を生産するという画期的な同時生産プロセスです。バイオエタノールを生産することによって、砂糖生産効率を大幅に向上させ、これまでの収穫期間(工場稼働期間)を延長することができる革新的な技術で、国内外で特許登録が進んでいます。本技術は2013年度に地球環境大賞(グランプリ)を受賞し、地球規模で懸念される食料・エネルギー問題の解決に貢献する技術として、砂糖産業など多くの関係者から関心を集めています。また、2016年12月の国際サトウキビ技術学会(ISSCT2016)において、豪州クイーンズランド工科大学との共同実証試験について、最高優秀論文賞を受賞するなど、国際的にも最高の評価をいただきました。一方、副産物としての酵母を活用した新規事業開発についても実用化を目指して技術開発を推進しています。酵母細胞壁を活用した農業資材については、2016年4月に地球環境大賞・農林水産大臣賞を受賞いたしました。