研究開発活動(本文)
FY2025|2,533 文字
6【研究開発活動】当社は、がん免疫療法及び難治性疾患治療のための再生医療等製品についての基礎研究、商業化を目指した技術開発からその臨床応用まで、幅広い研究開発活動を推進しており、マイルストーンに沿った進捗が得られるように管理、運営を図っております。各事業における研究内容は次のとおりであります。なお、当事業年度における研究開発費は452,488千円であり、2025年9月末日現在、研究開発部門スタッフは総計22名おり、これは総従業員の約18%に当たります。 (1)細胞加工業当事業では、細胞加工に関する技術の改良や様々な再生・細胞医療技術の開発を行っております。当事業年度においては、脂肪由来間葉系間質細胞(ASC)の製造受託開始に向けたセットアップ等を実施しました。なお、当事業年度における細胞加工業に係る研究開発費は102,970千円であります。 (2)再生医療等製品事業当事業では、当社が行っている再生医療等製品の製造販売承認に向けた研究開発・技術開発に加え、国内外の有望な技術等を持つアカデミア等とのアライアンスを推進し、再生医療等製品の開発を加速し、製造販売承認の早期実現を目指しております。九州大学と慢性心不全の治療に用いる再生医療等製品(α-GalCer/DC)の実用化を目指して共同で実施しておりました医師主導第Ⅱb試験(以下「PⅡb試験」)については、九州大学病院を含む5医療機関において、予定症例登録期間である2023年9月末までに30症例を登録することを目標に被験者募集を進めておりましたが、PⅡb試験において発生した有害事象等の影響により症例登録に遅延が生じ目標症例数には到達せず、予定登録症例期間満了をもって、症例登録の募集を終了いたしました。その後、被験者の観察期間を経て、九州大学においてPⅡb試験のデータ解析が行われた結果、一部評価項目において有効性を示唆する結果は得られたものの、主要評価項目を達成することができませんでした。これらの結果を踏まえて、九州大学と協議した結果、2024年11月に本製品の開発中止を決定いたしました。自家細胞培養軟骨「MDNT-01」(米国製品名NeoCart®)の開発に関して、当社においてはOcugen社がFDAと合意した米国で実施予定のPhaseⅢ試験プロトコルを参考に計画した国内第Ⅱ/Ⅲ相試験デザインについてPMDAと協議を行っています。一方、NeoCart®の資産を保有しておりますOcugen社(所在地:米国ペンシルベニア州モルバーン市)は2025年6月に、100%子会社OrthoCelix社にNeoCartの権利を委譲し、OrthoCelix社は米国Carisma Therapeutics社と合併契約を結び、NeoCartの開発を進める予定でしたが、資金調達が不調に終わったことから合併契約は解消されました。米国での開発は今後もOrthoCelix社が行いますが、この合併契約解消のため米国第Ⅲ相試験の準備が遅延しており、2025年中の米国での治験開始が難しい状況です。国内開発方針を今期中に決定する予定でしたが、米国での開発体制の変更に伴う治験開始準備の遅延により、国内開発方針の決定も遅延しております。今後、国内試験デザインについてのPMDAとの協議結果、及びOcugen社での治験開始の準備が整った段階で、国内における自家細胞培養軟骨「MDNT-01」の開発方針を決定する予定です。2019年10月に国立がん研究センターと締結いたしました、がん抗原タンパク質の1つであるHeat Shock Protein 105 (HSP105)に関連した新たながん免疫療法の実用化に向けた共同研究契約に基づき、研究員を国立がん研究センターに派遣し共同研究を推進しております。これまでの共同研究の結果、HSP105特異的TCR遺伝子を導入したTCR-T細胞の作製に成功し、HSP105発現がん細胞に対して細胞傷害活性効果を示すことを確認しました。現在、マウスの固形がんモデルにおける有効性の確認を進めております。マウスモデルにおいて明確な効果を確認したのち、固形がんに対する新しい治療法として開発を進める予定です。2020年12月に滉志会瀬田クリニックと、先制医療(病気の発生を未然に防ぐことを目的に、様々な背景因子等による予測・診断を踏まえ、症状や障害が起こる以前の段階から実施する医療)としての免疫細胞治療の有用性を評価するために、免疫細胞投与前後で種々の免疫パラメーターがどのように変化するかを検討する臨床研究を実施しておりました。その結果、免疫細胞治療前後で、割合が有意に増加した免疫パラメーター及び有意に減少した免疫パラメーターを同定することができ、これらの変動の意義を明らかにするため追加の臨床研究を実施しております。さらに、滉志会瀬田クリニックとは「免疫チェックポイント阻害薬治療後のがん患者を対象としたαβT細胞療法の忍容性と有効性を確認する臨床研究」を行っております。これは、免疫チェックポイント阻害薬治療後、その効果が認められなかったがん患者において、免疫チェックポイント阻害薬と免疫細胞治療の併用効果が得られるのではないかと推察し、この臨床研究を進めております。岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科二見教授が開発された血液中の自己抗体を高感度で検出できる技術、MUSCAT assay (Multiple S-cationized antigen beads array assay)に関して、共同で腫瘍免疫学分野、例えばがん免疫療法、免疫チェックポイント阻害薬の効果予測や効果判定の診断薬等への応用を検討しております。その検討の一つとして、健康人と肺がん患者の自己抗体測定結果を機械学習で解析した結果、きわめて高い精度で健康人とがん患者の識別が可能であることが明らかになりました。これらの知見をもとに診断薬及びがんリスク検査法としての実用化を目指して研究を進めております。なお、当事業年度における再生医療等製品事業に係る研究開発費は349,517千円であります。
FY2024|2,225 文字
6【研究開発活動】当社は、がん免疫療法及び難治性疾患治療のための再生医療等製品についての基礎研究、商業化を目指した技術開発からその臨床応用まで、幅広い研究開発活動を推進しており、マイルストーンに沿った進捗が得られるように管理、運営を図っております。各事業における研究内容は次のとおりであります。なお、当事業年度における研究開発費は452,775千円であり、2024年9月末日現在、研究開発部門スタッフは総計21名おり、これは総従業員の約16%に当たります。 (1)細胞加工業当事業では、細胞加工に関する技術の改良や様々な再生・細胞医療技術の開発を行っております。当事業年度においては、再生医療等製品の開発を目的とした製造工程の検討等を実施しました。なお、当事業年度における細胞加工業に係る研究開発費は78,072千円であります。 (2)再生医療等製品事業当事業では、当社が行っている再生医療等製品の製造販売承認に向けた研究開発・技術開発に加え、国内外の有望な技術等を持つアカデミア等とのアライアンスを推進し、再生医療等製品の開発を加速し、製造販売承認の早期実現を目指しております。九州大学と慢性心不全の治療に用いる再生医療等製品(α-GalCer/DC)の実用化を目指して共同で実施しておりました医師主導第Ⅱb試験(以下「PⅡb試験」)については、九州大学病院を含む5医療機関において、予定症例登録期間である2023年9月末までに30症例を登録することを目標に被験者募集を進めておりましたが、PⅡb試験において発生した有害事象等の影響により症例登録に遅延が生じ目標症例数には到達せず、予定登録症例期間満了をもって、症例登録の募集を終了いたしました。その後、被験者の観察期間を経て、現在九州大学においてPⅡb試験のデータ解析が行われており、その結果が得られた後、九州大学とも協議を行い今後の開発方針を決定する予定です。自家細胞培養軟骨「MDNT-01」(米国製品名NeoCart®)の開発に関して、当社においてはOcugen社がFDAと合意した米国で実施予定のPhaseⅢ試験プロトコルを参考に国内臨床試験デザインについてPMDAと協議を行っています。一方、NeoCart®の資産を保有しておりますOcugen社(所在地:米国ペンシルベニア州モルバーン市)は、米国での治験開始に向け治験製品製造体制確立等の準備を行っておりましたが、製造体制確立が遅延しており、2024年中に米国でのPhaseⅢ試験の開始が困難な状況です。これにともない、当社においても国内開発方針を今期中に決定することができませんでした。今後、国内試験デザインについてのPMDAとの協議結果を考慮し、Ocugen社での治験製品製造体制が確立された後、国内における自家細胞培養軟骨「MDNT-01」の開発方針を決定する予定です。2019年10月に国立がん研究センターと締結いたしました、がん抗原タンパク質の1つであるHeat Shock Protein 105 (HSP105)に関連した新たながん免疫療法の実用化に向けた共同研究契約に基づき、研究員を国立がん研究センターに派遣し共同研究を推進しております。これまでの共同研究の結果、HSP105特異的TCR遺伝子を導入したTCR-T細胞の作製に成功し、HSP105発現がん細胞に対して細胞傷害活性効果を示すことを確認し、特許出願いたしました。今後、担がんマウスを用いた薬効試験を行い、インビボでの抗腫瘍効果を確認する予定です2020年12月に滉志会瀬田クリニックと、先制医療(病気の発生を未然に防ぐことを目的に、様々な背景因子等による予測・診断を踏まえ、症状や障害が起こる以前の段階から実施する医療)としての免疫細胞治療の有用性を評価するために、免疫細胞投与前後で種々の免疫パラメーターがどのように変化するかを検討する臨床研究を実施しておりました。その結果、免疫細胞治療前後で、割合が有意に増加した免疫パラメーター及び有意に減少した免疫パラメーターを同定することができ、これらの変動の意義を明らかにするため追加の臨床研究を開始しました。さらに、滉志会瀬田クリニックとは「免疫チェックポイント阻害薬治療後のがん患者を対象としたαβT細胞療法の忍容性と有効性を確認する臨床研究」を行っております。これは、免疫チェックポイント阻害薬治療後のがん患者において、免疫チェックポイント阻害薬と免疫細胞治療の併用効果が得られるのではないかと推察し、この臨床研究を進めております。岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科二見教授が開発された血液中の自己抗体を高感度で検出できる技術、MUSCAT assay (Multiple S-cationized antigen beads array assay)に関して、共同で腫瘍免疫学分野、例えばがん免疫療法の効果予測や効果判定の診断薬等への応用を検討しております。その一つとして、健康人と肺がん患者の自己抗体測定結果を機械学習で解析した結果、きわめて高い精度で健康人とがん患者の識別が可能であることが明らかになりました。これらの知見をもとに診断薬及びリスク検査法としての実用化を目指して研究を推進いたします。なお、当事業年度における再生医療等製品事業に係る研究開発費は374,702千円であります。
FY2023|2,450 文字
6【研究開発活動】当社は、がん免疫療法及び難治性疾患治療のための再生医療等製品についての基礎研究、商業化を目指した技術開発からその臨床応用まで、幅広い研究開発活動を推進しており、マイルストーンに沿った進捗が得られるように管理、運営を図っております。各事業における研究内容は次のとおりであります。なお、当事業年度における研究開発費は496,674千円であり、2023年9月末日現在、研究開発部門スタッフは総計22名おり、これは総従業員の約19%に当たります。 (1)細胞加工業当事業では、細胞加工に関する技術の改良や様々な再生・細胞医療技術の開発を行っております。当事業年度においては、再生医療等製品の開発を目的とした製造工程の検討等を実施しました。なお、当事業年度における細胞加工業に係る研究開発費は53,556千円であります。 (2)再生医療等製品事業当事業では、当社が行っている再生医療等製品の製造販売承認に向けた研究開発・技術開発に加え、国内外の有望な技術等を持つアカデミア等とのアライアンスを推進し、再生医療等製品の開発を加速し、製造販売承認の早期実現を目指しております。九州大学と慢性心不全の治療に用いる新たな再生医療等製品(α-GalCer/DC)の実用化を目指し、共同で医師主導第Ⅱb相試験を実施しております。九州大学病院、国立循環器病研究センター病院、順天堂大学医学部附属順天堂医院、奈良県立医科大学附属病院、及び神戸市立医療センター中央市民病院の5医療機関において2023年9月末までに目標症例数登録を目指しておりましたが、期限内に目標症例数を登録することは出来ませんでした。自家細胞培養軟骨「MDNT-01」(米国製品名NeoCart®)の開発に関しましては、現在NeoCart®の資産を保有しておりますOcugen社(所在地:米国ペンシルベニア州モルバーン市)は、米国での治験開始に向けた準備を行っております。しかしながら、Ocugen社の製造販売承認申請に必要なPhaseⅢ試験プロトコルの最終化が遅延したため、日本における自家細胞培養軟骨「MDNT-01」の開発方針等を当事業年度中に決定することは出来ませんでした。国立がん研究センター及び慶應義塾大学と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防を目的に、自家樹状細胞ワクチンの開発に向けた共同研究を実施しておりました。しかしながら、非臨床試験で使用した SARS-CoV-2 抗原ペプチドでは、非臨床試験で有用性を示す十分な結果が得られていない状況にあり、これらの課題解決には相当の時間を要することから、今後の開発計画等を総合的に勘案した結果、本共同研究を終了し、新型コロナウイルス感染症の予防を目的とした自家樹状細胞ワクチンの開発を中止することといたしました。京都府公立大学法人京都府立医科大学との間で、自己中和抗体産生に起因する病態を対象とした、新しいキメラ受容体(B細胞抗体受容体:BARと呼びます)を遺伝子導入した免疫細胞(BAR-T細胞)による特異的B細胞除去療法の実用化に向けた共同研究を実施していましたが、非臨床試験においていくつかの課題があり、それらの解決には相当の時間を要すること等から、両者で今後の研究計画等を総合的に勘案した結果、このほど本共同研究を終了することに合意しました。今後、本技術に係る基礎的な研究活動を継続し、本共同研究で得られた研究成果については新たな再生医療等製品等の研究開発に活用する予定です。また、2019年10月に国立がん研究センターと締結いたしました、がん抗原タンパク質の1つであるHeat Shock Protein 105 (HSP105)に関連した新たながん免疫療法の実用化に向けた共同研究契約に基づき、研究員を国立がん研究センターに派遣し共同研究を推進しております。当社は、国立大学法人大阪大学大学院医学系研究科に免疫再生制御学共同研究講座を設け免疫細胞に関する研究を行ってまいりました。その研究成果である「糖鎖修飾・代謝制御による免疫細胞の新規培養技術によるリンパ球(2-DGリンパ球)」のヒトでの安全性及び有効性を検討する臨床研究を医療法人社団滉志会(以下、「滉志会」)と実施し、その安全性に問題ないことを確認いたしました。また、本技術で培養される免疫細胞は免疫細胞療法に望ましい特徴を有しており、CAR-T細胞への応用の可能性についても検討しております。さらに、本成果の日本出願が特許査定を受けました。2020年12月に滉志会と、先制医療(病気の発生を未然に防ぐことを目的に、様々な背景因子等による予測・診断を踏まえ、症状や障害が起こる以前の段階から実施する医療)としての免疫細胞治療の有用性を適切に評価するために、免疫細胞投与前後で種々の免疫パラメーターがどのように変化するかを検討する臨床研究を実施しておりました。被験者への免疫細胞投与が完了、すべての免疫パラメータデータを入手し解析を行っております。今後、本共同研究で得られるがん予防、感染症予防、健康長寿に関する評価指標を活用し、先制医療における免疫細胞療法の有用性の確立に向けて研究を進める予定です。岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科二見教授が開発された血液中の自己抗体を高感度で検出できる技術、MUSCAT Assay (Multiple S-cationized antigen beads array assay)に関して、共同で医療分野、特に腫瘍免疫学分野への応用を検討しております。多種多様で個人差が大きい「がん抗原」に対する自己抗体を網羅的に測定することにより、腫瘍免疫応答の活性化を高感度に定量評価し、免疫療法の効果予測が可能な抗体検査診断薬の開発を目指し共同研究を行っております。なお、当事業年度における再生医療等製品事業に係る研究開発費は443,118千円であります。
FY2022|2,346 文字
5【研究開発活動】当社は、がん免疫療法及び難治性疾患治療のための再生医療等製品についての基礎研究、商業化を目指した技術開発からその臨床応用まで、幅広い研究開発活動を推進しており、マイルストーンに沿った進捗が得られるように管理、運営を図っております。各事業における研究内容は次のとおりであります。なお、当事業年度における研究開発費は565,224千円であり、2022年9月末日現在、研究開発部門スタッフは総計21名おり、これは総従業員の約16%に当たります。 (1)細胞加工業当事業では、細胞加工に関する技術の改良や様々な再生・細胞医療技術の開発を行っております。当事業年度においては、再生医療等製品の開発を目的とした製造工程の検討等を実施しました。なお、当事業年度における細胞加工業に係る研究開発費は29,291千円であります。 (2)再生医療等製品事業当事業では、当社が行っている再生医療等製品の製造販売承認に向けた研究開発・技術開発に加え、国内外の有望な技術等を持つアカデミア等とのアライアンスを推進し、再生医療等製品の開発を加速し、製造販売承認の早期実現を目指しております。2019年11月に、国立大学法人九州大学(以下、「九州大学」)との間で、慢性心不全治療に用いる再生医療等製品の実用化に向けた共同研究契約を締結し、α-ガラクトシルセラミドをパルスした樹状細胞のナチュラルキラーT細胞の活性化による慢性炎症の制御に基づく新しい慢性心不全治療薬の開発を進めており、医師主導第Ⅱb相試験の開始に向けて当社品川CPFで進めていた治験製品製造体制の確立が完了し、治験届が提出され、治験が開始されました。自家細胞培養軟骨「MDNT-01」(米国製品名NeoCart®)の開発に関しましては、現在NeoCart®の資産を保有しておりますOcugen社(所在地:米国ペンシルベニア州モルバーン市)は、米国での開発再開を目指して、FDAと承認申請に必要な第Ⅲ相試験プロトコルについて協議を続けていますが、当事業年度中には合意に至っておりません。Ocugen社は、「NeoCart®」による成人の膝軟骨の修復治療に関して、米国FDAよりRMAT(Regenerative Medicine Advanced Therapy)の指定を受けたことを発表しました。当社は米国での開発方針が決定された後、国内における自家細胞培養軟骨「MDNT-01」の開発方針を決定する予定です。新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続く状況下において、当社では、自社特許技術であるゾレドロン酸感作樹状細胞を新型コロナワクチン開発に応用できないかと考え、2020年8月に国立研究開発法人国立がん研究センター(以下、「国立がん研究センター」)と、新型コロナウイルス感染症の予防を目的としたSARS-CoV-2抗原パルス自家樹状細胞ワクチンの開発に向けた共同研究開発契約を締結し、現在非臨床試験を実施しております。また、2019年10月に国立がん研究センターと締結いたしました、がん抗原タンパク質の1つであるHeat Shock Protein 105 (HSP105)に関連した新たながん免疫療法の実用化に向けた共同研究契約に基づき、研究員を国立がん研究センターに派遣し共同研究を推進しております。加えて、2019年10月に京都府公立大学法人京都府立医科大学と自己中和抗体産生に起因する病態を対象とした、新しいキメラ受容体(B細胞抗体受容体:BARと呼びます)を遺伝子導入した免疫細胞(BAR-T細胞)による特異的B細胞除去法の実用化に向けた共同研究契約を締結し、BAR-T細胞の開発の可能性を検討するため非臨床薬効薬理試験を実施しております。当社は、国立大学法人大阪大学大学院医学系研究科に免疫再生制御学共同研究講座を設け免疫細胞に関する研究を行ってまいりました。その研究成果である「糖鎖修飾・代謝制御による免疫細胞の新規培養技術によるリンパ球(2-DGリンパ球)」のヒトでの安全性及び有効性を検討する臨床研究を医療法人社団滉志会(以下、「滉志会」)と行っております。また、本技術で培養される免疫細胞は免疫細胞療法に望ましい特徴を有しており、CAR-T細胞への応用の可能性についても検討しております。2020年12月に滉志会と、先制医療(病気の発生を未然に防ぐことを目的に、様々な背景因子等による予測・診断を踏まえ、症状や障害が起こる以前の段階から実施する医療)としての免疫細胞治療の有用性を適切に評価するために、免疫細胞投与前後で種々の免疫パラメーターがどのように変化するかを検討する臨床研究を実施しております。現在、被験者への免疫細胞投与が完了し、中間解析を行っております。今後、本共同研究で得られるがん予防、感染症予防、健康長寿に関する評価指標を活用し、先制医療における免疫細胞療法の有用性の確立に向けて研究を進める予定です。岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科二見教授が開発された血液中の自己抗体を高感度で検出できる技術、MUSCAT Assay (Multiple S-cationized antigen beads array assay)に関して、共同で医療分野、特に腫瘍免疫学分野への応用を検討しております。多種多様で個人差が大きい「がん抗原」に対する自己抗体を網羅的に測定することにより、腫瘍免疫応答の活性化を高感度に定量評価し、免疫療法の効果予測が可能な抗体検査診断薬の開発を目指し共同研究を行っております。なお、当事業年度における再生医療等製品事業に係る研究開発費は535,932千円であります。
FY2021|2,263 文字
5【研究開発活動】当社は、がん免疫療法及び難治性疾患治療のための再生医療等製品についての基礎研究、商業化を目指した技術開発からその臨床応用まで、幅広い研究開発活動を推進しており、マイルストーンに沿った進捗が得られるように管理、運営を図っております。各事業における研究内容は次のとおりであります。なお、当事業年度における研究開発費は325,718千円であり、2021年9月末日現在、研究開発部門スタッフは総計14名おり、これは総従業員の約14%に当たります。 (1)細胞加工業当事業では、細胞加工に関する技術の改良や様々な再生・細胞医療技術の開発を行っております。当事業年度においては、再生医療等製品の開発を目的とした製造工程の検討等を実施しました。なお、当事業年度における細胞加工業に係る研究開発費は19,690千円であります。 (2)再生医療等製品事業当事業では、当社が行っている再生医療等製品の製造販売承認に向けた研究開発・技術開発に加え、国内外の有望な技術等を持つアカデミア等とのアライアンスを推進し、再生医療等製品の開発を加速し、製造販売承認の早期実現を目指しております。自家細胞培養軟骨「MDNT01」(米国製品名NeoCart®)の開発に関しましては、現在NeoCart®の資産を保有しておりますOcugen社(所在地:米国ペンシルベニア州モルバーン市)はMedavate社(所在地:米国コロラド州フォートコリンズ市)との間で締結した自家細胞培養軟骨「NeoCart®」に係る資産譲渡契約の実施を断念し、自社開発を含めて米国でのNeoCart®の開発再開に向けてFDAと協議を開始致しました。当社は米国での開発方針が決定された後、国内における自家細胞培養軟骨「MDNT01」の開発方針を決定する予定です。2019年11月に、国立大学法人九州大学(以下、「九州大学」)との間で、慢性心不全治療に用いる再生医療等製品の実用化に向けた共同研究契約を締結し、α-ガラクトシルセラミドをパルスした樹状細胞のナチュラルキラーT細胞の活性化による慢性炎症の制御に基づく新しい慢性心不全治療薬の開発を進めており、現在、医師主導第Ⅱb相試験の開始に向けて当社品川CPFでの治験製品製造準備を行っています。また、本製品の製造販売承認を目指すうえで、慢性心不全に対する作用機序解明に係る更なるデータ拡充等が必要となるため、2021年4月に九州大学と新たな共同研究を開始いたしました。さらに、本共同研究開始とあわせて、九州大学大学院医学研究院に寄附講座(循環器病免疫制御学講座)を開設し、循環器病における免疫細胞の役割に関する学術的な研究を進め、得られた知見等を本製品に応用するとともに、免疫細胞を活用した循環器病に対する新たな治療技術の可能性を検討しています。新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続く状況下において、当社では、自社特許技術であるゾレドロン酸感作樹状細胞を新型コロナワクチン開発に応用できないかと考え、2020年8月に国立研究開発法人国立がん研究センター(以下、「国立がん研究センター」)と、また同年9月に学校法人慶應義塾と、新型コロナウイルス感染症の予防を目的としたSARS-CoV-2抗原パルス自家樹状細胞ワクチンの開発に向けた共同研究開発契約を締結し、研究を進めています。現在、治験開始前に必要な非臨床試験を実施しています。また、2019年10月に国立がん研究センターと締結いたしました、がん抗原タンパク質の1つであるHeat Shock Protein 105 (HSP105)に関連した新たながん免疫療法の実用化に向けた共同研究契約に基づき、研究員を国立がん研究センターに派遣し共同研究を推進しております。加えて、2019年10月に京都府公立大学法人京都府立医科大学と自己中和抗体産生に起因する病態を対象とした、新しいキメラ受容体(B細胞抗体受容体:BARと呼びます)を遺伝子導入した免疫細胞(BAR-T細胞)による特異的B細胞除去法の実用化に向けた共同研究契約を締結し、BAR-T細胞の開発の可能性を検討するため現在非臨床薬効薬理試験を実施しています。当社は、国立大学法人大阪大学大学院医学系研究科に免疫再生制御学共同研究講座を設け免疫細胞に関する研究を行ってきました。その研究成果である「糖鎖修飾・代謝制御による免疫細胞の新規培養技術によるリンパ球(2-DGリンパ球)」のヒトでの安全性及び有効性を検討する臨床研究を医療法人社団滉志会(以下、「滉志会」)と行うこととなり、早期の臨床研究の開始を目指し準備を行っています。また、本技術で培養される免疫細胞は望ましい免疫細胞としての特徴を有しており、CAR-T細胞への応用の可能性についても検討しております。2020年12月に滉志会と、先制医療(病気の発生を未然に防ぐことを目的に、様々な背景因子等による予測・診断を踏まえ、症状や障害が起こる以前の段階から実施する医療)としての免疫細胞治療の有用性を適切に評価するために、免疫細胞投与前後で種々の免疫パラメーターがどのように変化するかを検討する臨床研究を開始しました。今後、本共同研究で得られるがん予防、感染症予防、健康長寿に関する評価指標を活用し、先制医療における免疫細胞療法の有用性の確立に向けて研究を進める予定です。なお、当事業年度における再生医療等製品事業に係る研究開発費は306,027千円であります。
FY2020|2,574 文字
5【研究開発活動】当社は、がん免疫療法及び難治性疾患治療のための再生医療等製品についての基礎研究、商業化を目指した技術開発からその臨床応用まで、幅広い研究開発活動を推進しており、マイルストーンに沿った進捗が得られるように管理、運営を図っております。各事業における研究内容は次のとおりであります。なお、当事業年度における研究開発費は249,996千円であり、2020年9月末日現在、研究開発部門スタッフは総計13名おり、これは総従業員の約14%に当たります。 (1)細胞加工業当事業では、細胞加工に関する技術の改良や様々な再生・細胞医療技術の開発を行っております。当事業年度においては、再生医療等製品の開発を目的とした製造工程の検討等を実施しました。なお、当事業年度における細胞加工業に係る研究開発費は28,512千円であります。 (2)再生医療等製品事業当事業では、当社が行っている再生医療等製品の製造販売承認に向けた研究開発・技術開発に加え、国内外の有望な技術等を持つアカデミア等とのアライアンスを推進し、再生医療等製品の開発を加速し、製造販売承認の早期実現を目指しております。自家細胞培養軟骨「MDNT01」(米国製品名NeoCart®)の開発に関しましては、前事業年度にHistogenics CorporationとMedavate 社(所在地:米国コロラド州フォートコリンズ市)との間で締結された自家細胞培養軟骨「NeoCart®」に係る資産譲渡契約(Histogenics Corporationは、Ocugen社(所在地:米国ペンシルベニア州モルバーン市)と合併し、Ocugen社と社名変更したため、現在の契約主体はOcugen社)に基づく資産譲渡が完了後、当社とHistogenics Corporationとの間で締結した自家細胞培養軟骨「NeoCart®」に関するライセンス契約もMedavate社に承継されることから、当社は当該資産譲渡完了後、Medavate社と国内における自家細胞培養軟骨「MDNT01」の開発に係る協議を行う予定です。しかしながら、いまだ資産譲渡が完了していないため、Ocugen社に対して米国での開発推進策の検討を依頼しております。また、当社は、2018年3月に独立行政法人国立病院機構(以下「国立病院機構」)との間で成人T細胞白血病を対象とした樹状細胞ワクチン「ATL-DC-101」の再生医療等製品としての製造販売承認の取得を目的とした共同開発契約を締結し、2019年9月期第4四半期中の第Ⅱ相医師主導験の治験届の提出をめざし共同開発を推進してまいりましたが、製造面等における様々な要因により開発遅延が生じ、両者で今後の開発計画等を総合的に勘案した結果、当社における製品開発の優先順位を見直さざるを得なくなったため、2020年1月に本共同開発を中止し、当該共同開発契約を解約することに合意しました。当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的な規模の感染拡大が続きました。新型コロナウイルス感染症に対するワクチン或いは治療薬の開発は世界的な課題となっており、感染の収束に向けて早期のワクチン開発が望まれています。当社では、自社特許技術であるゾレドロン酸感作樹状細胞を新型コロナワクチン開発に応用できないかと考え、2020年8月に国立研究開発法人国立がん研究センター(以下、「国立がん研究センター」)と、また同年9月に学校法人慶應義塾(以下、「慶應義塾」)と、新型コロナウイルス感染症の予防を目的としたSARS-CoV-2抗原パルス自家樹状細胞ワクチン(以下、「本自家樹状細胞ワクチン」)の開発に向けた共同研究開発契約を締結いたしました。本研究は国立がん研究センターが基礎データの取得、慶應義塾が非臨床試験及び第Ⅰ相治験試験開始のための対応支援、当社が製造工程の構築、基礎データの取得、非臨床安全性試験等の役割を担い、本自家樹状細胞ワクチンの開発を推進してまいります。また、2019年10月、国立がん研究センターとの間でがん抗原タンパク質の1つであるHeat Shock Protein 105 (HSP105)に関連した新たながん免疫療法の実用化に向けた共同研究契約を締結し、研究員を国立がん研究センターに派遣し共同研究を推進しております。加えて同月には、京都府公立大学法人京都府立医科大学との間で、自己中和抗体産生に起因する病態を対象とした、新しいキメラ受容体(B細胞抗体受容体:BARと呼びます)を遺伝子導入した免疫細胞(BAR-T細胞)による特異的B細胞除去法の実用化に向けた共同研究契約を締結し、本技術に関する特許を共同出願いたしました。同年11月には、国立大学法人九州大学との間で、慢性心不全治療に用いる再生医療等製品の実用化に向けた共同研究契約を締結しました。九州大学筒井教授は、α-ガラクトシルセラミドをパルスした樹状細胞を慢性心不全の治療薬として開発を進められており、当社は医師主導第Ⅰ/Ⅱa相試験の治験製品の製造を共同で実施したことから、共同研究契約を締結し、次相試験の治験製品を、当社品川細胞加工施設で製造する準備を進めています。当社は、大阪大学大学院医学研究科に免疫再生制御学共同研究講座を設け免疫細胞に関する研究を行ってきました。その研究成果として、「糖鎖修飾・代謝制御による免疫細胞の新規培養技術」を見出しました。2020年2月の、同共同研究講座における研究成果として、糖鎖修飾改変T 細胞の新規培養技術及びその機能解析をまとめた論文が、学術誌「The Journal of Immunology」に掲載されました。本技術で培養される免疫細胞は望ましい免疫細胞としての特徴を有しており、次世代の免疫療法のプラットホーム技術になる可能性について検討しております。さらに、大阪大学大学院薬学研究科とmRNA CAR-Tの共同研究を実施中で、現在対象となる腫瘍選定のための非臨床薬効薬理試験及び品質に関する基礎研究を行い、その結果が海外学術誌「cancers」に掲載されました。なお、当事業年度における再生医療等製品事業に係る研究開発費は221,483千円であります。
FY2019|2,312 文字
5【研究開発活動】当社は、がん免疫療法及び難治性疾患治療のための再生医療等製品についての基礎研究、商業化を目指した技術開発からその臨床応用まで、幅広い研究開発活動を推進しており、マイルストーンに沿った進捗が得られるように管理、運営を図っております。各事業における研究内容は次のとおりであります。なお、当事業年度における研究開発費は276,566千円であり、2019年9月末日現在、研究開発部門スタッフは総計14名おり、これは総従業員の約15%に当たります。 (1)細胞加工業当事業では、細胞加工に関する技術の改良や様々な再生・細胞医療技術の開発を行っております。当事業年度においては、免疫細胞加工プロセスの採算性を高めることを目的とした検討等を実施しました。なお、当事業年度における細胞加工業に係る研究開発費は26,799千円であります。 (2)再生医療等製品事業当事業では、当社が行っている再生医療等製品の製造販売承認に向けた研究開発・技術開発に加え、国内外の有望な技術等を持つアカデミア等とのアライアンスを推進し、再生医療等製品の開発を加速し、製造販売承認の早期実現を目指しております。当社は、前事業年度にHistogenics Corporation(所在地:米国マサチューセッツ州ウォルサム市、以下「ヒストジェニックス社」という。)と自家細胞培養軟骨「NeoCart®」の開発・販売を目的としたライセンス契約を締結し、早期の製造販売承認取得を目指しておりましたが、ヒストジェニックス社は、2018年12月に米国食品医薬品局(FDA) より自家細胞培養軟骨「NeoCart®」の生物学的製剤承認申請(Biologics License Application:BLA)には追加の臨床試験が必要であるとの回答を得ました。その後ヒストジェニックス社は当該追加試験の実施のための資金調達等の検討をしておりましたが、2019年4月に、米国で革新的なバイオ医薬品を開発しているOcugen 社(所在地:米国ペンシルベニア州モルバーン市)と合併契約を締結し、2019年9月27日に合併したことを発表いたしました。さらに2019年5月に、ヒストジェニックス社はMedavate 社(所在地:米国コロラド州フォートコリンズ市)と自家細胞培養軟骨「NeoCart®」に係る資産譲渡契約を締結したことを発表しました。これに伴い、当社とヒストジェニックス社の間で締結した自家細胞培養軟骨 「NeoCart®」に関するライセンス契約についてもMedavate 社に譲渡されることから、当社は当該資産譲渡完了後、Medavate 社と国内における自家細胞培養軟骨「MDNT01」の開発に係る協議を進めてまいります。また、前事業年度に独立行政法人国立病院機構(以下「国立病院機構」)との間で成人T細胞白血病を対象とした樹状細胞ワクチン「ATL-DC-101」の再生医療等製品としての製造販売承認の取得を目的とした共同開発契約を締結しました。当事業年度では当社品川細胞培養加工施設へ第Ⅱ相試験の治験製品製造移管を行い、第Ⅰ相試験の治験製品との同等性を検討しており、その同等性を確認後、国立病院機構と共同で第Ⅱ相試験を開始する予定です。さらに、前事業年度で転移性腎細胞がんを対象とする再生医療等製品「AGS-003」の米国での開発中止に続き、2018年11月には米国連邦破産法第11章に基づく手続開始の申し立てを行ったArgos Therapeutics, Inc.(本社:米国、以下「Argos社」という。)に関して、当社は同社に対する債権を破産更生債権として全額貸倒引当金を計上しておりましたが、2019年9月には、Argos社が米国連邦破産裁判所から清算計画の承認が得られたことにより、当該計画に含まれていた合意に基づき当社の同社に対する破産更生債権等のうち139,997千円が弁済されました。また、当社が加工技術をライセンス供与しているTC BioPharm社は、英国医薬品庁の承認を得て、2015年12月より、ImmuniCell®(自家χδT細胞)の治験を開始し、Stage 1で安全性を確認できたため、対象となる腫瘍を選択するためのStage 2試験に移行しましたが、患者登録に時間を要し、当該治験を完了するのは困難と判断し、本治験を中止することを決定しました。当社は大阪大学大学院医学研究科に免疫再生制御学共同研究講座を設け免疫細胞に関する研究を行ってきました。その研究成果として、「糖鎖修飾・代謝制御による免疫細胞の新規培養技術」を見出しました。本技術で培養される免疫細胞は望ましい免疫細胞としての特徴を有しており、次世代の免疫療法のプラットホーム技術になる可能性があります。現在その可能性を検討しております。大阪大学大学院薬学研究科とmRNA CAR-Tの共同研究を実施中で、現在対象となる腫瘍選定のための非臨床薬効薬理試験を検討中です。岡山大学等と共同研究を行っている高感度抗体検出技術「MUltiple S-CATionized antigen beads array Assay = MUSCAT ASSAY」については、腫瘍免疫療法の効果判定などの診断薬としての可能性を検討中です。さらに、MDNT01やATL-DC-101に続く、早期製品化可能な開発シーズを選定するために内外の企業並びにアカデミアとの協議を継続して行っています。なお、当事業年度における再生医療等製品事業に係る研究開発費は249,767千円であります。
FY2018|2,031 文字
5【研究開発活動】当社グループは、がんや感染症分野及び難治性疾患に対する基礎研究、商業化を目指した技術開発からその臨床応用まで、幅広い研究開発活動を推進しており、マイルストーンに沿った進捗が得られるように管理、運営を図っております。各事業における研究内容は次のとおりであります。なお、当連結会計年度における研究開発費は1,502,882千円であり、平成30年9月末日現在、研究開発部門スタッフは総計19名おり、これは総従業員の約16%に当たります。 (1)細胞加工業当事業では、細胞加工に関する技術の改良や様々な再生・細胞医療技術の開発を行っております。当連結会計年度においては、免疫細胞加工プロセスの頑健性・再現性・採算性を高めることを目的とした検討等を進めております。なお、当連結会計年度における細胞加工業に係る研究開発費は48,685千円であります。 (2)再生医療等製品事業当事業では、当社グループが行っている再生医療等製品の製造販売承認に向けた研究開発・技術開発に加え、国内外の有望な技術等を持つ企業等とのアライアンスを推進し、再生医療等製品の開発を加速し、製造販売承認の早期実現を目指しております。当連結会計年度においては、平成29年12月21日には、Histogenics Corporation(所在地:米国マサチューセッツ州ウォルサム市、以下「ヒストジェニックス社」という。)との間で日本における自家細胞培養軟骨「NeoCart®」(日本での開発コード:MDNT01)の開発・販売を目的としたライセンス契約を締結いたしました。このライセンス契約一時金により今期の研究開発費が増加しています。この契約を受けて、当社は、現在、国内第Ⅲ相臨床試験を開始すべく各種準備を進めております。一方、ヒストジェニックス社は、米国における膝関節軟骨損傷を対象とする自家細胞培養軟「NeoCart®」の第Ⅲ相臨床試験のトップラインデータを平成30年9月5日に公表しました。主要評価項目を達成できませんでしたが、痛みと機能の評価による有効性要件を満たしていると判断し、米国食品医薬局(FDA)との生物学的製剤承認申請(BLA)の可能性について協議を継続中です。今後、ヒストジェニックス社とFDAとの協議結果を踏まえ、自家細胞培養軟骨「MDNT01」の開発方針を決定してまいります。また、平成30年3月22日には、独立行政法人国立病院機構(以下「国立病院機構」)との間で成人T細胞白血病を対象とした樹状細胞ワクチン「ATL-DC-101」の再生医療等製品としての製造販売承認の取得を目的とした共同開発契約を締結し、今後、国立病院機構と共同で治験を開始し、早期の製造販売承認を目指し開発を進めてまいります。日本国内における製造権を取得している米国Argos Therapeutics, Inc. の再生医療等製品「AGS-003」の転移性腎細胞がんを対象としたに欧米での第Ⅲ相臨床試験(ADAPT試験)の中間解析結果が平成29年2月に判明し、独立データモニタリング委員会から試験中止の勧告を受けましたが、本治験製品の特性上、効果が判明するのに時間を要することから、FDAと協議し試験継続を決定し、試験を継続しておりました。しかしながら、その後の試験結果から、試験を継続しても主要評価項目を達成することは難しいとの判断で平成30年4月19日に試験を中止することを発表しました。なお、「AGS-003」の今後の開発計画は未定です。また、当社が加工技術をライセンス供与しているTC BioPharm社は、英国医薬品庁の承認を得て、平成27年12月より、ImmuniCell®の治験を開始し、Stage 1で安全性を確認できたので、現在対象となる腫瘍を選択するためのStage 2試験を実施中です。大阪大学大学院薬学研究科とmRNA CAR-Tの共同研究を実施中で、現在対象となる腫瘍選定のための非臨床薬効薬理試験を検討中です。岡山大学等と共同研究を行っている高感度抗体検出技術「MUltiple S-CATionized antigen beads array Assay = MUSCAT ASSAY」については、腫瘍免疫療法の効果判定などの診断薬としての可能性を検討中です。なお、当連結会計年度における再生医療等製品事業に係る研究開発費は1,454,197千円であります。 また、当社グループは、前連結会計年度に引き続き、免疫細胞治療のエビデンス構築を目指し、当社グループの契約医療機関を中心に大学病院や各地域の中核医療機関との共同研究活動を通じて、臨床研究活動を推進しており、これらの活動から得られるデータ、成果は再生医療等製品の製品化で利用することを想定しております。なお、これらの臨床開発に係る研究開発費は、上記のセグメント別研究開発費に配分され、含まれております。
FY2017|1,582 文字
6【研究開発活動】当社グループは、がんや感染症分野及び難治性疾患に対する基礎研究、商業化を目指した技術開発からその臨床応用まで、幅広い研究開発活動を推進しており、マイルストーンに沿った進捗が得られるように管理、運営を図っております。各事業における研究内容は次のとおりであります。なお、当連結会計年度における研究開発費は612,477千円であり、平成29年9月末日現在、研究開発部門スタッフは総計23名おり、これは総従業員の約15%に当たります。 (1)細胞加工業当事業では、細胞加工に関する技術の改良や様々な再生・細胞医療技術の開発を行っております。当連結会計年度においては、免疫細胞の加工プロセスを効率化・標準化する技術開発として、機械化の導入検討等を進め、開発された技術を免疫細胞の加工プロセスに採用し、そのプロセスを効率化できないか検討を進めております。なお、当連結会計年度における細胞加工業に係る研究開発費は58,195千円であります。 (2)細胞医療製品事業当事業では、当社グループが行っている再生医療等製品の製造販売承認に向けた研究開発・技術開発に加え、国内外の有望な技術等を持つ企業等とのアライアンスを推進し、再生医療等製品の開発を加速し、製造販売承認の早期実現を目指しております。当連結会計年度においては、日本国内における製造権を取得している米国Argos Therapeutics, Inc. の再生医療等製品「AGS-003」の転移性腎細胞がんを対象としたに欧米での第Ⅲ相臨床試験の中間解析結果が平成29年2月に判明し、独立データモニタリング委員会から試験中止の勧告を受けましたが、本治験製品の特性上、効果が判明するのに時間を要することから、FDAと協議し試験継続を決定しました。本試験の結果は平成30年中には判明する予定です。また、当社が加工技術をライセンス供与しているTC BioPharm社は、英国医薬品庁の承認を得て、平成27年12月より、ImmuniCell®の治験を開始しておりますが、Stage 1が終了し、安全性が確認されたことからStage 2に移行しました。大阪大学大学院薬学研究科とmRNA CAR-Tの共同研究を実施中で、マウスモデルでの腫瘍抑制効果を確認した結果を平成28年11月に海外学術誌に発表しました。岡山大学等と共同研究を行っている高感度抗体検出技術「MUltiple S-CATionized antigen beads array Assay = MUSCAT ASSAY」の特許が本会計年度中に中華人民共和国、シンガポール、台湾及び日本で成立しました。今回得られたこれらの知見は、アカデミアや企業シーズの実用化支援等といったビジネス活動に活かしてまいります。なお、当連結会計年度における細胞医療製品事業に係る研究開発費は554,282千円であります。 また、当社グループは、前連結会計年度に引き続き、免疫細胞治療のエビデンス構築を目指し、当社グループの契約医療機関を中心に大学病院や各地域の中核医療機関との共同研究活動を通じて、臨床研究活動を推進しております。当社グループは、腫瘍免疫分野を中心とした研究の企画及び推進、免疫細胞の加工に係る基礎データの提供等の役割を担うことで、臨床研究の円滑な推進に努めております。さらに、臨床研究の免疫学的検査を適切に支援することで、免疫細胞治療の効果予測因子の探索等にも積極的に取り組んでおります。これらの活動は、上記事業に分類しきれない事業横断的な開発活動であり、また、これらの活動から得られるデータ、成果は細胞医療製品等の製品化で利用することを想定しております。なお、これらの臨床開発に係る研究開発費は、上記のセグメント別研究開発費に配分され、含まれております。
FY2016|1,487 文字
6【研究開発活動】当社グループは、がんや感染症分野及び難治性疾患に対する基礎研究、産業化を目指した技術開発からその臨床応用まで、幅広い研究開発活動を推進しており、マイルストーンに沿った進捗が得られるように管理、運営を図っております。各事業における研究内容は次のとおりであります。なお、当連結会計年度における研究開発費は603,364千円であり、平成28年9月末日現在、研究開発部門スタッフは総計27名おり、これは総従業員の約16%に当たります。 (1)細胞加工業当事業では、提供技術の改良や様々な再生・細胞医療技術の細胞加工に対応するための開発を行っております。当連結会計年度においては、免疫細胞の加工プロセスを効率化・標準化する技術開発として、機械化の導入検討を進め、開発された技術を免疫細胞の加工プロセスの一部に採用することで、その効率化が進みました。また、九州大学先端医療イノベーションセンターに「先進細胞治療学研究部門」を設置し、共同研究開発を進めておりましたが、当初の目的を達成したことにより、契約期間が満了した平成28年3月末日をもって、本共同研究部門に係る契約を終了いたしました。なお、当連結会計年度における細胞加工業に係る研究開発費は85,487千円であります。 (2)細胞医療製品事業当事業では、当社グループが行っている細胞医療製品の製造販売承認に向けた研究開発・技術開発に加え、国内外の有望な技術等を持つ企業等とのアライアンスを推進し、細胞医療製品の開発を加速し、新規事業の早期実現を図っております。当連結会計年度においては、前連結会計年度に日本国内における開発、製造権を取得した、米国Argos Therapeutics Inc.が開発を進めている転移性腎細胞がんを対象とする細胞医療製品「AGS-003」が、欧米で第Ⅲ相臨床試験が順調に実施されております。また、当社が加工技術をライセンス供与しているTC BioPharm社は、英国医薬品庁の承認を得て、平成27年12月より、ImmuniCell®の治験を開始しております。また、東京大学の中内啓光教授らの研究グループが進めているiPS細胞を用いたCTL細胞による細胞医療製品を目的とした研究開発について、平成27年9月に東京大学と共同開発に関する基本合意をし、共同開発の検討を行ってまいりましたが、平成28年9月の契約期間満了をもって、検討を終了することといたしました。今回得られた知見は、アカデミアや企業シーズの実用化支援等といったビジネス活動に活かしてまいります。なお、当連結会計年度における細胞医療製品事業に係る研究開発費は517,876千円であります。 また、当社グループは、前連結会計年度に引き続き、免疫細胞治療のエビデンス構築を目指し、当社グループの契約医療機関を中心に大学病院や各地域の中核医療機関との共同研究活動を通じて、臨床開発活動を推進しております。当社グループは、腫瘍免疫分野を中心とした研究の企画及び推進、免疫細胞の加工に係る基礎データの提供等の役割を担うことで、臨床研究の円滑な推進に努めております。さらに、臨床研究の免疫学的検査を適切に支援することで、免疫細胞治療の効果予測因子の探索等にも積極的に取り組んでおります。これらの活動は、上記事業に分類しきれない事業横断的な開発活動であり、また、これらの活動から得られるデータ、成果は両事業で利用することを想定しております。なお、これらの臨床開発に係る研究開発費は、上記のセグメント別研究開発費に配分され、含まれております。