有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|8,592 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、特段の断りがない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) リスクマネジメントに関する体制当社は、リスクマネジメントに関する基本方針や管理体制の概要を定める「リスクマネジメント規程」に基づき、代表取締役社長を最高責任者とするリスクマネジメント体制を採用しております。代表取締役社長により設置される「リスクマネジメント委員会」では、全社的なリスクを一元的にカバーしており、各種リスクの識別、評価、重点リスクの特定及び対応方針の検討に努めております。同委員会の方針を踏まえ、各事業部門及び各部署は自らの事業領域や職掌に関するリスクの統制活動を実施しており、これらの結果は同委員会を通じて取締役会に報告されます。取締役会では、同委員会で検討した当社グループの経営活動に大きな影響を及ぼす可能性のある重要なリスクについて対応方法の検討を行っております。また、重大なリスクの顕在化を認識した際には、有事のリスク対応として危機対策本部を設置します。クライシスの内容や想定される影響度に応じた対策機関を組成し、迅速かつ適切な対応に努めております。なお、日常的な事業活動から生じる商品市況リスクへの対処は各事業部門、財務リスクへの対処は経理財務部及び関係する各事業部門が実施しております。 重大なリスクの検討スキーム (2) 事業遂行上のリスクリスクマネジメント年間スケジュール当社では、リスクマネジメント委員会においてグループで対応すべき重点リスクを特定し、優先順位をつけ年間を通じてリスク対応を行っております。当連結会計年度は、情報セキュリティのリスク対応として、全社にてサイバー攻撃に対するBCPの強化を進めております。 グループを取り巻くリスク全般から大きな影響を及ぼす可能性があるリスクを抽出しプロットしたリスクマップを掲載します(下図)。当社グループで取り組む重点リスクを特定する際には、本リスクマップや社会状況、当社グループの状況を勘案し決定します。その他、グループ各社別のリスクマネジメントの状況を監督し、適時顕在化してきたリスクをリスクマネジメント委員会で取り上げ、必要に応じてグループ全体でリスク対応を実施します。なお、リスクマップ中のリスク項目について、以下に記載しますが、これらは、当連結会計年度末現在の状況に基づき、当社グループにて判断したものになります。 リスク項目ライフスタイル・価値観の変化発生可能性 中影響度 小リスク内容ライフスタイルや価値観の変化に伴い、食においても多様な対応が求められております。食物アレルギー、グルテンフリー、減塩及び低糖質等の健康志向、ヴィーガン、ハラル及びオーガニック等の価値観の浸透、リモートワークでの新たな食スタイル等、ニーズがますます多様化し、細分化しております。多種多様なニーズに応えることで、品目拡大により生産性が低下するリスクはありますが、品目数管理を徹底して取り組んでおります。また、目まぐるしいニーズの変化に追いつけないリスクがあります。その場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応景気変動、世界情勢及び地球温暖化等、ライフスタイルや価値観に影響を及ぼす要因は幅広く、価値観の多様化は今後も続くと予測されます。当社は、お客様とのコミュニケーションを担当する部門、多様な食生活を分析し商品提案につなげる部門、新たな代替たんぱく質を研究開発する部門、各事業本部のマーケティング担当部門等が連携し、お客様のニーズを把握し対応する体制を確立しております。今後は、食物アレルギー関連サービス、植物由来のたんぱく質商品、細胞性食品(培養肉)等、付加価値のある商品やサービスの提供によって収益化を図ってまいります。また、国内にとどまらず、海外のニーズにも合わせて商品を供給してまいります。 リスク項目世界人口増加による食糧需給の変化発生可能性 中影響度 大リスク内容世界人口は、今後も開発途上国を中心に増加することが見込まれております。世界の穀物等の需要は、人口増加や食生活の多様化、経済成長に伴い、食用の需要が増加するとともに、多くの穀物等を飼料とする肉類の需要も大幅に増加することが見込まれており、将来の食糧不足が問題になっております。このリスクは、食のインフラを担う当社グループの安定調達・安定供給に将来的に大きな影響を及ぼす可能性があります。リスク対応このリスクは、世界の人口動態や食需要の変化等、当社グループにとって制御不能な要因が大きいため、中期経営計画策定時の環境分析において、将来的な人口動態、食肉需要予測等を調査し、事業戦略立案の基礎資料としております。畜肉及び食糧需要の拡大への対応は、当社グループが事業を通して取り組む社会課題であり、畜肉生産における生産性向上、商品及び原材料調達地域・ルートの分散化、仕入先(サプライヤー)の開拓を通した安定調達・供給体制の構築に取り組んでおります。また、たんぱく質の安定調達・供給への施策として、植物性たんぱく質商品の開発と新たなたんぱく質の研究・開発にも取り組んでおりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目原材料価格の高騰・原料調達難発生可能性 中影響度 大リスク内容当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心に取り扱っており、販売用食肉はもとより、ハム・ソーセージ、加工食品等の原材料にも食肉を使用しているため、畜産物の相場変動によるリスクがあります。これらの食肉を供給する国内及び海外の生産飼育事業においては、商品市況はもちろん、飼料価格や原油価格の変動にも影響を受けることとなります。加えて、当社グループが取り扱う乳製品及び加工食品副原料(小麦、水産物等)についても、商品市況や原材料の価格変動リスクがあります。また、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢、豚熱、アフリカ豚熱等)の発生やセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動された場合等には、畜産市場全体並びに当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応これらのリスクは、世界的な需給動向や景気の変動等、当社グループにとって制御不能な要因が大きく、正負両面において常時顕在化していきます。想定を超える負の影響を可能な限り軽減するため、商品、原材料及び飼料の調達ルート分散化、高付加価値商品の開発やブランド化等に努めており、商品需要の変動を見越した安定的な原材料の確保、生産飼育事業における防疫体制の強化と生産性の向上、食肉の適正在庫水準の維持等にも取り組んでおりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目人財確保発生可能性 高影響度 中リスク内容生産年齢人口の減少、労働観や生活スタイルの多様化、人財流動性の高まり等を受け、企業の人財確保はますます難しくなっております。事業ニーズに応じた多様な人財の獲得、育成、定着は、新たな価値創造やイノベーション創出に必要不可欠であり、計画どおりに進まない場合は、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループでは、人財戦略に基づき、個の成長、組織の成長、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを柱とする人事施策を展開しております。新卒採用及びキャリア採用による多様な人財の獲得とオンボーディングの取組み、体系的な教育プログラムやサクセッションプランによる育成、一人ひとりの挑戦を後押しする仕組みやキャリア自律支援等による人財定着に取り組んでおります。また、時代に即した柔軟な働き方や誰もが働きやすい職場環境づくりも推進しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目商品の品質事故(健康危害発生)発生可能性 中影響度 中リスク内容当社グループは、食肉及び食肉関連加工品を始め、乳製品及び水産物等幅広い食品を取り扱っており、異物混入や不適切な表示等に起因する商品の品質や安全性の毀損、また、食品衛生法等関連法令への未対応等による回収費用や損害賠償、事業活動の制約等が生じ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応こうしたリスクを可能な限り予防及び軽減することを目的とし、当社グループ全体で品質保証体制を構築し、表示・規格の法令への適合を審査、国内外の製造工場等を監査、有害微生物や残留動物用医薬品等を検査、そして品質保証教育を継続的に実施しております。製造工場では食品安全に関する第三者認証を取得し、食品安全の取組みの向上を図っております。また、当連結会計年度では、食品関連法令をはじめとする様々な法令改正への対応を進める一方で、新たなリスクについてはアセスメントを通じて適切な管理を行っております。万が一当社グループが提供する商品等に問題が生じた場合は、速やかな情報開示と拡大防止策の徹底を行い、お客様の安全を第一に考えた対応と、レピュテーションリスクの軽減を図ります。しかしながら、これらの取組みを超えた事象や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合等、当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期及び影響度を予見することは困難であり、完全に回避できる保証はありません。 リスク項目大規模自然災害、感染症発生可能性 中影響度 大リスク内容当社グループは、生産・製造・物流・販売・研究開発等の拠点を国内外に置き、グローバルに事業活動を展開しております。地震、火災、気候変動に伴う大規模自然災害や新型コロナウイルスのような大規模感染症が発生した場合、設備が損害を受けたり要員確保に支障をきたしたりすることにより、操業停止や生産及び出荷の遅延、販売活動の制約等が生じ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは、定期的に防災マニュアルとBCPマニュアルを整備・改編し、危機的な状況下に置かれた場合にも、従業員の安全を最優先とし、重要な業務が継続できるように対策を講じております。現行のBCPでは、大規模自然災害やサイバー攻撃、パンデミック、海外有事を主に想定しております。事業に大きな影響を及ぼすシナリオを策定し、優先業務選定による初動対応を整備し、確実な事業復旧施策につなげる体制を構築しております。しかしながら、これらの取組みを超えた事象が発生した場合等、当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期及び影響度を予見することは困難であり、完全に回避できる保証はありません。 リスク項目カントリーリスク発生可能性 低影響度 大リスク内容当社グループ海外進出国では、異常気象による自然災害、感染症の発生、地政学的な緊張の高まりや経済環境の激変等、事業継続が危ぶまれるようなリスクが想定されます。また、海外進出国や輸出入対象国における急激な法制度の変更が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応海外有事発生の際には、従業員の安全を優先した上で、事業継続判断にまで及ぶ初動対応について取りまとめております。また、海外進出国や輸出入対象国での法制度の急激な変化があった場合には、所在国のグループ会社及び当社において速やかに情報収集及び対策を検討実行してまいりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目家畜の疾病発生可能性 中影響度 大リスク内容 当社グループでは、国内外において家畜の生産や調達を実施しており、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢、豚熱、アフリカ豚熱等)が発生した場合には、当社グループの食肉事業並びに加工事業の業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応当社グループは、生産飼育事業における防疫体制の強化に努めておりますが、制御不能な要因が大きく、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。また、国内外からの調達については、想定を超える負の影響を可能な限り軽減するため、仕入先の地域を分散し調達ルートの多様性確保に努めております。国内外で家畜の疾病が発生し、輸入原料の調達が困難になった場合には国産原料で補い、国産原料の調達が困難になった場合には輸入原料での代替に努めております。 リスク項目為替リスク・金利変動リスク発生可能性 中影響度 中リスク内容当社グループが行う外貨建取引から生ずる費用・収益及び外貨建債権・債務の円換算額は、為替相場の変動の影響を受ける場合があり、正負両面において常時顕在化していきます。また、外貨建で作成されている海外連結子会社の財務諸表を円貨に換算する際の換算差額によって、連結財務諸表の親会社の所有者に帰属する持分が在外営業活動体の換算差額を通じて変動するリスクがあり、その他の包括利益を通じて当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、必要資金の大部分を外部からの借入金等の有利子負債により調達しております。2025年3月末時点での有利子負債額2,239億円の大部分は固定金利であり、金利上昇による直接的な影響については当面軽微であると判断されますが、将来的な金利上昇局面においては資金調達における利息負担の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応 当社グループはこれらの外貨建取引にかかわるリスクヘッジを行うための「為替リスク管理規程」を定め、為替相場を継続的に監視し、為替相場の変動リスクを定期的に評価しております。先物外国為替契約等、デリバティブを用いた全てのヘッジ取引は、当該「為替リスク管理規程」、取引権限及び取引限度額を定めた社内規程に基づいて行っております。為替相場の変動により外貨建取引から発生する将来のキャッシュ・フローが変動するリスクを軽減するため、先物外国為替契約等のデリバティブを用いたヘッジ取引を利用しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。また、当該リスクを軽減するためのヘッジ取引についても、想定した範囲を超えて為替相場が変動した場合には、機会損失等の別のリスクが発生する可能性があります。調達コストとリスク分散の観点から、直接金融と間接金融を組み合わせ、長期と短期のバランスを勘案しながら、低コストかつ安定的な資金を確保するよう努めております。また、調達環境の急変時に当面の運転資金を確保できるよう、コミットメントラインを設定しております。併せて、グループ全体の資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、日本国内及び海外においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。しかしながら、金融危機の発生等により、想定を超えて調達環境が悪化した場合、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目非流動資産の減損リスク発生可能性 低影響度 大リスク内容当社グループが保有する非流動資産の価値が収益性の低下や経済情勢等の変化により下落した場合には、必要な減損処理を実施することになります。2025年3月末時点における有形固定資産、使用権資産、無形資産及びのれん並びにその他の非流動資産に含まれる投資不動産の帳簿価額の合計は4,587億円で、減損処理を実施した金額はその他の費用に計上され、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループにおける一定額以上の投資案件については、定められた金額基準や重要性に応じた経営会議において前提条件や想定されるリスクの分析、収支計画の妥当性や回収可能性に関する審議を実施し、投資採算性の精度向上に努めております。投資実行後は、承認会議体に対する定期的な進捗報告が定められており、計画に対する下方乖離が大きい場合は改善施策に関する審議がなされ、その実行を通じて当該リスクの軽減に努めております。しかしながら、想定を超える事業環境の悪化や経済情勢等の変化が生じた場合、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目情報セキュリティ発生可能性 中影響度 大リスク内容当社グループは、事業を営む上において生産、販売、会計等の情報システムを利用しております。これらの情報システムは、地震その他の自然災害、機器の故障、高度なサイバー攻撃、その他セキュリティ上の問題等により個人情報や機密情報の漏洩、情報システムの一定期間の停止等が生じる可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応情報セキュリティは経営に関する重大な課題と認識しており、グループ全体を対象にリスクを評価し、適切な情報セキュリティ対策を計画的に実施しております。ファイアウォール、不正侵入防止システム、ウイルス対策等の技術的対策の導入や従業員へのセキュリティ教育・訓練を実施しております。また、不正アクセスを受けた際の早期発見・早期対応の仕組みづくりやマルウェア感染でも復旧可能なバックアップ方式の見直し等、継続的にセキュリティ強化を図っております。しかし、これらの取組みを超えた事象や、社会全般にわたる問題が発生した場合等、サイバー攻撃を含めた脅威を100%防ぐことは困難であり、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目人権リスク発生可能性 中影響度 中リスク内容当社グループは、事業及びサプライチェーン上における人権問題を重要なリスクと認識しております。事業及びサプライチェーン上において人権問題が発生し、適切に対応できなかった場合には、当社グループの社会的な信用が低下し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは、人権デュー・デリジェンスを実施し、労働災害(労働安全衛生)、ハラスメント及び長時間労働を重点リスクとして特定しております。グループ各社は、これらの重点リスクのうち最低1項目以上を選定し、予防活動に取り組んでおります。また、これらのリスクが顕在化した場合には、迅速な対処はもとより、優先的に再発防止に努めております。加えて、サステナブル調達の取組みを通じたサプライヤーとのエンゲージメント強化も推進しております。こうした活動を通じて人権侵害の予防と軽減に努めておりますが、想定を超える事態が発生した場合には、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目役職員の重大な違反行為発生可能性 低影響度 中リスク内容当社グループは、透明性のある誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、法令による処罰等や社会的制裁を受けることによりグループブランドの失墜を招き、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応コンプライアンス問題については、代表取締役社長が指名する取締役、執行役員等で構成されるコンプライアンス委員会が当社グループ全体を統括し、当社コンプライアンス部が当社グループ全役職員のコンプライアンス意識を高める施策を継続的に行っております。また、国内外に内部通報窓口を整備し、適正な処理の仕組み及び通報者の保護に関する事項を定めることにより、不正行為等の早期発見と是正を図っております。贈賄防止については、国内では「ニッポンハムグループ行動基準(日本版)」、海外グループ各社は「ニッポンハムグループ海外ガバナンスポリシー」にて公務員への接待や贈答を禁止しております。 リスク項目気候変動・生物多様性発生可能性 中影響度 大リスク内容干ばつや豪雨、気温上昇等の異常気象による生産・製造活動の停滞、あるいは関係法令の改正による環境投資が大幅に増加する可能性があります。また、生態系や水資源等自然資本の劣化や不足により、保有資産への影響や生産コストの上昇懸念があります。その場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは気候変動による飼料価格の上昇を重要なリスクと認識し、飼料要求率(家畜の増体重量あたりの必要飼料量)の向上や、飼料会社との連携強化、国産飼料の活用等を通じて影響緩和を図っております。また、保有資産への影響や生産コストの上昇を抑えるため、定期的なBCPの見直しや、資源循環を意識し、自然資本の保全を行っております。
FY2024|8,501 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、特段の断りがない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) リスクマネジメントに関する体制当社は、リスクマネジメントに関する基本方針や管理体制の概要を定める「リスクマネジメント規程」に基づき、代表取締役社長を最高責任者とするリスクマネジメント体制を採用しております。代表取締役社長により設置される「リスクマネジメント委員会」では、全社的なリスクを一元的にカバーしており、各種リスクの識別、評価、重点リスクの特定及び対応方針の検討に努めております。同委員会の方針を踏まえ、各事業部門及び各部署は自らの事業領域や職掌に関するリスクの統制活動を実施しており、これらの結果は同委員会を通じて取締役会に報告されます。取締役会では、同委員会で検討した当社グループの経営活動に大きな影響を及ぼす可能性のある重要なリスクについて対応方法の検討を行っております。また、重大なリスクの顕在化を認識した際には、想定される影響度に応じた対策機関を組成し、迅速かつ適切な対応に努めております。なお、日常的な事業活動から生じる商品市況リスクへの対処は各事業部門、財務リスクへの対処は経理財務部及び関係する各事業部門が実施しております。 リスクマネジメント委員会の機能・位置付け (2) 事業遂行上のリスクリスクマネジメント年間スケジュール当社では、リスクマネジメント委員会においてグループで対応すべき重点リスクを特定し、優先順位をつけ年間を通じてリスク対応を行っております。当連結会計年度は、情報セキュリティのリスク対応として、全社にてサイバー攻撃に対するBCPの強化を進めています。 グループを取り巻くリスク全般から大きな影響を及ぼす可能性があるリスクを抽出しプロットしたリスクマップを掲載します(下図)。当社グループで取り組む重点リスクを特定する際には、本リスクマップや社会状況、当社グループの状況を勘案し決定します。その他、グループ各社別のリスクマネジメントの状況を監督し、適時顕在化してきたリスクをリスクマネジメント委員会で取り上げ、必要に応じてグループ全体でリスク対応を実施します。なお、リスクマップ中のリスク項目について、以下に記載しますが、これらは、当連結会計年度末現在の状況に基づき、当社グループにて判断したものになります。 リスク項目ライフスタイル・価値観の変化発生可能性 中影響度 小リスク内容ライフスタイルや価値観の変化に伴い、食においても多様な対応が求められております。食物アレルギー、グルテンフリー、減塩及び低糖質等の健康志向、ヴィーガン、ハラル及びオーガニック等の価値観の浸透、リモートワークでの新たな食スタイル等、ニーズがますます多様化し、細分化しております。多種多様なニーズに応えることで、品目拡大により生産性が低下するリスクはありますが、品目数管理を徹底して取り組んでおります。また、目まぐるしいニーズの変化に追いつけないリスクがあります。その場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応景気変動、世界情勢及び地球温暖化等、ライフスタイルや価値観に影響を及ぼす要因は幅広く、価値観の多様化は今後も続くと予測されます。当社は、お客様とのコミュニケーションを担当する部門、多様な食生活を分析し商品提案につなげる部門、新たな代替たんぱく質を研究開発する部門、各事業本部のマーケティング担当部門等が連携し、お客様のニーズを把握し対応する体制を確立しております。今後は、食物アレルギー関連サービス、植物由来のたんぱく質商品、細胞性食品(培養肉)等、付加価値のある商品やサービスの提供によって収益化を図ってまいります。また、国内にとどまらず、海外のニーズにも合わせて商品を供給してまいります。 リスク項目世界人口増加による食糧需給の変化発生可能性 中影響度 大リスク内容世界人口は、今後も開発途上国を中心に増加することが見込まれております。世界の穀物等の需要は、人口増加や食生活の多様化、経済成長に伴い、食用の需要が増加するとともに、多くの穀物等を飼料とする肉類の需要も大幅に増加することが見込まれており、将来の食糧不足が問題になっております。このリスクは、食のインフラを担う当社グループの安定調達・安定供給に将来的に大きな影響を及ぼす可能性があります。リスク対応このリスクは、世界の人口動態や食需要の変化等、当社グループにとって制御不能な要因が大きいため、中期経営計画策定時の環境分析において、将来的な人口動態、食肉需要予測等を調査し、事業戦略立案の基礎資料としております。畜肉及び食糧需要の拡大への対応は、当社グループが事業を通して取り組む社会課題であり、畜肉生産における生産性向上、商品及び原材料調達地域・ルートの分散化、仕入先(サプライヤー)の開拓を通した安定調達・供給体制の構築に取り組んでおります。また、たんぱく質の安定調達・供給への施策として、植物性たんぱく質商品の開発と新たなたんぱく質の研究・開発にも取り組んでおりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目原材料価格の高騰・原料調達難発生可能性 中影響度 大リスク内容当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心に取り扱っており、販売用食肉はもとより、ハム・ソーセージ、加工食品等の原材料にも食肉を使用しているため、畜産物の相場変動によるリスクがあります。これらの食肉を供給する国内及び海外の生産飼育事業においては、商品市況はもちろん、飼料価格や原油価格の変動にも影響を受けることとなります。加えて、当社グループが取り扱う乳製品及び加工食品副原料(小麦、水産物等)についても、商品市況や原材料の価格変動リスクがあります。また、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢、豚熱、アフリカ豚熱等)の発生やセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動された場合等には、畜産市場全体並びに当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応これらのリスクは、世界的な需給動向や景気の変動等、当社グループにとって制御不能な要因が大きく、正負両面において常時顕在化していきます。想定を超える負の影響を可能な限り軽減するため、商品、原材料及び飼料の調達ルート分散化、高付加価値商品の開発やブランド化等に努めており、商品需要の変動を見越した安定的な原材料の確保、生産飼育事業における防疫体制の強化と生産性の向上、食肉の適正在庫水準の維持等にも取り組んでおりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目人財確保発生可能性 高影響度 中リスク内容生産年齢人口の減少、労働観や生活スタイルの多様化、人財流動性の高まり等を受け、企業の人財確保はますます難しくなっております。優秀で多様な人財の獲得、育成、定着は、新たな価値創造やイノベーションに必要不可欠であり、計画どおりに進まない場合は、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループでは、「求められる人財像」としてあるべき姿を示し、人事施策の根幹に据えております。具体的には、新卒採用及びキャリア採用による優秀な人財の獲得、体系的な教育プログラムやサクセッションプランによる育成、キャリア面談等による人財定着に取り組んでおります。また、時代に即した柔軟な働き方や誰もが働きやすい職場環境づくりも推進しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目商品の品質事故(健康危害発生)発生可能性 中影響度 中リスク内容当社グループは、食肉及び食肉関連加工品を始め、乳製品及び水産物等幅広い食品を取り扱っており、異物混入や不適切な表示等に起因する商品の品質や安全性の毀損、また、食品衛生法等関連法令への未対応等による回収費用や損害賠償、事業活動の制約等が生じ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応こうしたリスクを可能な限り予防及び軽減することを目的とし、当社グループ全体で品質保証体制を構築し、表示・規格の法令への適合を審査、国内外の製造工場等を監査、有害微生物や残留動物用医薬品等を検査、そして品質保証教育を継続的に実施しております。製造工場では食品安全に関する第三者認証を取得し、食品安全の取組みの向上を図っております。また、時代の変化や要請に合わせて改定した品質方針を当連結会計年度より展開しており、全役職員がこれを理解し実践することでお客様に安全でより良い品質の商品・サービスをお届けする取組みを推進しております。万が一当社グループが提供する商品等に問題が生じた場合は、速やかな情報開示と拡大防止策の徹底を行い、お客様の安全を第一に考えた対応と、レピュテーションリスクの軽減を図ります。しかしながら、これらの取組みを超えた事象や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合等、当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期及び影響度を予見することは困難であり、完全に回避できる保証はありません。 リスク項目大規模自然災害、感染症発生可能性 中影響度 大リスク内容当社グループは、生産・製造・物流・販売・研究開発等の拠点を国内外に置き、グローバルに事業活動を展開しております。地震、火災、気候変動に伴う大規模自然災害や新型コロナウィルスのような大規模感染症が発生した場合、設備が損害を受けたり要員確保に支障をきたすことにより、操業停止や生産及び出荷の遅延、販売活動の制約等が生じ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは、定期的に防災マニュアルとBCPマニュアルを整備・改編し、危機的な状況下に置かれた場合にも、従業員の安全を最優先とし、重要な業務が継続できるように対策を講じております。現行のBCPでは、大規模自然災害やパンデミック、海外有事を主に想定しております。事業に大きな影響を及ぼすシナリオを策定し、優先業務選定による初動対応を整備し、確実な事業復旧施策につなげる体制を構築しております。しかしながら、これらの取組みを超えた事象が発生した場合等、当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期及び影響度を予見することは困難であり、完全に回避できる保証はありません。 リスク項目カントリーリスク発生可能性 低影響度 大リスク内容当社グループ海外進出国では、異常気象による自然災害、感染症の発生、地政学的な緊張の高まりや経済環境の激変等、事業継続が危ぶまれるようなリスクが想定されます。また、海外進出国や輸出入対象国における急激な法制度の変更が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応海外有事発生の際には、従業員の安全を優先した上で、事業継続判断にまで及ぶ初動対応について取りまとめております。また、海外進出国や輸出入対象国での法制度の急激な変化があった場合には、所在国のグループ会社及び当社において速やかに情報収集及び対策を検討実行してまいりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目家畜の疾病発生可能性 中影響度 大リスク内容 当社グループでは、国内外において家畜の生産や調達を実施しており、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢、豚熱、アフリカ豚熱等)が発生した場合には、当社グループの食肉事業並びに加工事業の業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応当社グループは、生産飼育事業における防疫体制の強化に努めておりますが、制御不能な要因が大きく、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。また、国内外からの調達については、想定を超える負の影響を可能な限り軽減するため、仕入先の地域を分散し調達ルートの多様性確保に努めております。国内外で家畜の疾病が発生し、輸入原料の調達が困難になった場合には国産原料で補い、国産原料の調達が困難になった場合には輸入原料での代替に努めております。 リスク項目為替リスク発生可能性 中影響度 中リスク内容当社グループが行う外貨建取引から生ずる費用・収益及び外貨建債権・債務の円換算額は、為替相場の変動の影響を受ける場合があり、正負両面において常時顕在化していきます。また、外貨建で作成されている海外連結子会社の財務諸表を円貨に換算する際の換算差額によって、連結財務諸表の親会社の所有者に帰属する持分が在外営業活動体の換算差額を通じて変動するリスクがあり、その他の包括利益を通じて当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応 当社グループはこれらの外貨建取引にかかわるリスクヘッジを行うための「為替リスク管理規程」を定め、為替相場を継続的に監視し、為替相場の変動リスクを定期的に評価しております。先物外国為替契約等、デリバティブを用いた全てのヘッジ取引は、当該「為替リスク管理規程」、取引権限及び取引限度額を定めた社内規程に基づいて行っております。為替相場の変動により外貨建取引から発生する将来のキャッシュ・フローが変動するリスクを軽減するため、先物外国為替契約等のデリバティブを用いたヘッジ取引を利用しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。また、当該リスクを軽減するためのヘッジ取引についても、想定した範囲を超えて為替相場が変動した場合には、機会損失等の別のリスクが発生する可能性があります。 リスク項目資金調達および金利変動発生可能性 中影響度 小リスク内容当社グループは、必要資金の大部分を外部からの借入金等の有利子負債により調達しております。2024年3月末時点での有利子負債額約2,149億円の大部分は固定金利であり、金利上昇による直接的な影響については当面軽微であると判断されますが、将来的な金利上昇局面においては資金調達における利息負担の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは、調達コストとリスク分散の観点から、直接金融と間接金融を組み合わせ、長期と短期のバランスを勘案しながら、低コストかつ安定的な資金を確保するよう努めております。また、調達環境の急変時に当面の運転資金を確保できるよう、コミットメントラインを設定しております。併せて、グループ全体の資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、日本国内及び海外においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。 しかしながら、金融危機の発生等により、想定を超えて調達環境が悪化した場合、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目非流動資産の減損リスク発生可能性 低影響度 大リスク内容当社グループが保有する非流動資産の価値が収益性の低下や経済情勢等の変化により下落した場合には、必要な減損処理を実施することになります。2024年3月末時点における有形固定資産、使用権資産、無形資産及びのれん及びその他の非流動資産に含まれる投資不動産の帳簿価額の合計は約4,479億円で、減損処理を実施した金額はその他の費用に計上され、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループにおける一定額以上の投資案件については、定められた金額基準や重要性に応じた経営会議において前提条件や想定されるリスクの分析、収支計画の妥当性や回収可能性に関する審議を実施し、投資採算性の精度向上に努めております。投資実行後は、承認会議体に対する定期的な進捗報告が定められており、計画に対する下方乖離が大きい場合は改善施策に関する審議がなされ、その実行を通じて当該リスクの軽減に努めております。しかしながら、想定を超える事業環境の悪化や経済情勢等の変化が生じた場合、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目情報セキュリティ発生可能性 中影響度 大リスク内容当社グループは、事業を営む上において生産、販売、会計等の情報システムを利用しております。これらの情報システムは、地震その他の自然災害、機器の故障、高度なサイバー攻撃、その他セキュリティ上の問題等により個人情報や機密情報の漏洩、情報システムの一定期間の停止等が生じる可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応情報セキュリティは経営に関する重大な課題と認識しており、グループ全体を対象にリスクを評価し、適切な情報セキュリティ対策を計画的に実施しております。ファイアウォール、不正侵入防止システム、ウイルス対策等の技術的対策の導入や従業員へのセキュリティ教育・訓練を実施しております。また、不正アクセスを受けた際の早期発見・早期対応の仕組みづくりやマルウェア感染でも復旧可能なバックアップ方式の見直し等、継続的にセキュリティ強化を図っております。しかし、これらの取組みを超えた事象や、社会全般にわたる問題が発生した場合等、サイバー攻撃を含めた脅威を100%防ぐことは困難であり、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目人権リスク発生可能性 中影響度 中リスク内容当社グループは、事業及びサプライチェーン上における人権問題を重要なリスクと認識しております。事業及びサプライチェーン上において人権問題が発生し、適切に対応できなかった場合には、当社グループの社会的な信用が低下し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは、人権デュー・デリジェンスを実施し、労働災害(労働安全衛生)、ハラスメント及び長時間労働を重点リスクとして特定しております。グループ各社は、これらの重点リスクのうち最低1項目以上を選定し、予防活動に取り組んでおります。また、これらのリスクが顕在化した場合には、迅速な対処はもとより、優先的に再発防止に努めております。加えて、サステナブル調達の取組みを通じたサプライヤーとのエンゲージメント強化も推進しております。こうした活動を通じて人権問題顕在化の予防に努めておりますが、想定を超える事態が発生した場合には、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目役職員の重大な違反行為発生可能性 低影響度 中リスク内容当社グループは、透明性のある誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、法令による処罰等や社会的制裁を受けることによりグループブランドの失墜を招き、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応コンプライアンス問題については、代表取締役社長が指名する取締役、執行役員等で構成されるコンプライアンス委員会が当社グループ全体を統括し、当社コンプライアンス部が当社グループ全役職員のコンプライアンス意識を高める施策を継続的に行っております。また、国内外に内部通報窓口を整備し、適正な処理の仕組み及び通報者の保護に関する事項を定めることにより、不正行為等の早期発見と是正を図っております。贈賄防止については、国内では「ニッポンハムグループ行動基準(日本版)」、海外グループ各社は「ニッポンハムグループ海外ガバナンスポリシー」にて公務員への接待や贈答を禁止しております。 リスク項目気候変動発生可能性 低影響度 大リスク内容干ばつや豪雨、気温上昇等の異常気象による生産・製造活動の停滞、あるいは関係法令の改正による環境投資が大幅に増加する可能性があります。その場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは気候変動による飼料価格の上昇を重要なリスクと認識し、飼料要求率(家畜の増体重量当たりの必要飼料量)の向上や、飼料会社との連携強化、国産飼料の活用等を通じて影響緩和を図っております。詳しくは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2) 気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への取組」をご覧ください。
FY2023|8,308 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、特段の断りがない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) リスクマネジメントに関する体制当社は、リスクマネジメントに関する基本方針や管理体制の概要を定める「リスクマネジメント規程」に基づき、代表取締役社長を最高責任者とするリスクマネジメント体制を採用しております。代表取締役社長により設置される「リスクマネジメント委員会」では、全社的なリスクを一元的にカバーしており、各種リスクの識別、評価、重点リスクの特定および対応方針の検討に努めております。同委員会の方針を踏まえ、各事業部門および各部署は自らの事業領域や職掌に関するリスクの統制活動を実施しており、これらの結果は同委員会を通じて取締役会に報告されます。取締役会では、同委員会で検討した当社グループの経営活動に大きな影響を及ぼす可能性のある重要なリスクについて対応方法の検討を行っております。また、重大なリスクの顕在化を認識した際には、想定される影響度に応じた対策機関を組成し、迅速かつ適切な対応に努めております。なお、日常的な事業活動から生じる商品市況リスクへの対処は各事業部門、財務リスクへの対処は経理財務部および関係する各事業部門が実施しております。 リスクマネジメント委員会の機能・位置付け (2) 事業遂行上のリスクリスクマネジメント年間スケジュール当社では、リスクマネジメント委員会においてグループで対応すべき重点リスクを特定し、優先順位をつけ年間を通じてリスク対応を行っております。 グループを取り巻くリスク全般から大きな影響を及ぼす可能性があるリスクを抽出しプロットしたリスクマップを掲載します(下図)。当社グループで取り組む重点リスクを特定する際には、本リスクマップや社会状況、当社グループの状況を勘案し決定します。その他、グループ各社別のリスクマネジメントの状況を監督し、適時顕在化してきたリスクをリスクマネジメント委員会で取り上げ、必要に応じてグループ全体でリスク対応を実施します。なお、リスクマップ中のリスク項目について、以下に記載しますが、これらは、当連結会計年度末現在の状況に基づき、当社グループにて判断したものになります。 リスク項目ライフスタイル・価値観の変化発生可能性 中影響度 小リスク内容ライフスタイルや価値観の変化に伴い、食においても多様な対応が求められております。食物アレルギー、グルテンフリー、減塩及び低糖質などの健康志向、ヴィーガン、ハラル及びオーガニックなどの価値観の浸透、リモートワークでの新たな食スタイルなど、ニーズがますます多様化し、細分化しております。多種多様なニーズに応え続けることで、品目拡大により生産性が低下する、目まぐるしいニーズの変化に追いつけない等のリスクがあります。その場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応景気変動、世界情勢及び地球温暖化など、ライフスタイルや価値観に影響を及ぼす要因は幅広く、価値観の多様化は今後も続くと予測されます。当社は、お客様とのコミュニケーションを担当する部署、多様な食生活を分析し、商品提案につなげる部署、新たな代替たんぱくを研究開発する部署、各事業本部のマーケティング担当部署などが連携し、お客様のニーズを把握し対応する体制を確立しております。今後は、食物アレルギー関連商品の拡充及び啓発、植物由来のたんぱく質商品の拡充拡販、代替肉の技術開発など、付加価値のある商品やサービスの提供によって収益化を図ってまいります。また、国内にとどまらず、海外のニーズにも合わせて商品を供給してまいります。 リスク項目世界人口増加による食糧需給の変化発生可能性 中影響度 大リスク内容世界人口は、今後も開発途上国を中心に増加することが見込まれております。世界の穀物等の需要は、人口増加や食生活の多様化、経済成長に伴い、食用の需要が増加するとともに、多くの穀物等を飼料とする肉類の需要も大幅に増加することが見込まれており、将来の食糧不足が問題になっております。このリスクは、食のインフラを担う当社グループの安定調達・安定供給に将来的に大きな影響を及ぼす可能性があります。リスク対応このリスクは、世界の人口動態や食需要の変化など、当社グループにとって制御不能な要因が大きいため、中期経営計画策定時の環境分析において、将来的な人口動態、食肉需要予測などを調査し、事業戦略立案の基礎資料としております。畜肉および食糧需要の拡大への対応は、当社グループが事業を通して取り組む社会課題であり、畜肉生産における生産性向上、商品及び原材料調達地域・ルートの分散化、仕入先(サプライヤー)の開拓を通した安定調達・供給体制の構築に取り組んでおります。また、たんぱく質の安定調達・供給への施策として、植物性たんぱく質商品の開発と新たなたんぱく質の研究・開発にも取り組んでおりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目原材料価格の高騰・原料調達難発生可能性 中影響度 大リスク内容当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心に取り扱っており、販売用食肉はもとより、ハム・ソーセージ、 加工食品等の原材料にも食肉を使用しているため、畜産物の相場変動によるリスクがあります。これらの食肉を供給する国内及び海外の生産飼育事業においては、商品市況はもちろん、飼料価格や原油価格の変動にも影響を受けることとなります。加えて、当社グループが取り扱う乳製品及び加工食品副原料(小麦、水産物等)についても、商品市況や原材料の価格変動リスクがあります。また、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢、豚熱、アフリカ豚熱等)の発生やセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動された場合等には、畜産市場全体並びに当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応これらのリスクは、世界的な需給動向や景気の変動など、当社グループにとって制御不能な要因が大きく、正負両面において常時顕在化していきます。想定を超える負の影響を可能な限り軽減するため、商品、原材料及び飼料の調達ルート分散化、高付加価値商品の開発やブランド化等に努めており、商品需要の変動を見越した安定的な原材料の確保、生産飼育事業における防疫体制の強化と生産性の向上、食肉の適正在庫水準の維持等にも取り組んでおりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目人財不足発生可能性 高影響度 中リスク内容生産年齢人口の減少、労働観や生活スタイルの多様化、人財流動性の高まり等を受け、企業の人財確保はますます難しくなっております。優秀で多様な人財の獲得、育成、定着は、新たな価値創造やイノベーションに必要不可欠であり、計画どおりに進まない場合は、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループでは、「求められる人財像」としてあるべき姿を示し、人事施策の根幹に据えております。具体的には、新卒採用およびキャリア採用による優秀な人財の獲得、体系的な教育プログラムやサクセッションプランによる育成、キャリア面談等による人財定着に取り組んでおります。また、時代に即した柔軟な働き方や誰もが働きやすい職場環境づくりも推進しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目商品の品質事故(健康危害発生)発生可能性 中影響度 中リスク内容当社グループは、食肉及び食肉関連加工品を始め、乳製品及び水産製品など幅広い食品を取り扱っており、異物混入や不適切な表示等に起因する商品の品質や安全性の毀損、また、食品衛生法等関連法令への未対応等による回収費用や損害賠償、事業活動の制約などが生じ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応こうしたリスクを可能な限り予防及び軽減することを目的とし、当社グループ全体で品質保証体制を構築し、表示・規格の法令への適合を審査、国内外の製造工場等を監査、有害微生物や残留動物用医薬品等を検査、そして品質保証教育を継続的に実施しております。また、製造工場では食品安全に関する第三者認証を取得し、食品安全の取組みの向上を図っております。また、時代の変化や要請に合わせて次のステージに進むため、当事業年度において品質方針を改定しております。お客様に安全でより良い品質の商品・サービスをお届けするため、新たな品質方針のもとで取組みを推進してまいります。万が一当社グループが提供する商品等に問題が生じた場合は、速やかな情報開示と拡大防止策の徹底を行い、お客様の安全を第一に考えた対応と、レピュテーションリスクの軽減を図ります。しかしながら、これらの取組みを超えた事象や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合など、当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期及び影響度を予見することは困難であり、完全に回避できる保証はありません。 リスク項目大規模自然災害、感染症発生可能性 中影響度 大リスク内容当社グループは、生産・製造・物流・販売・研究開発等の拠点を国内外に置き、グローバルに事業活動を展開しております。地震、火災、気候変動に伴う大規模自然災害や新型コロナウイルスのような大規模感染症が発生した場合、設備が損害を受けたり要員確保に支障をきたしたりすることにより、操業停止や生産及び出荷の遅延、販売活動の制約などが生じ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは、定期的に防災マニュアルとBCPマニュアルを整備・改編し、危機的な状況下に置かれた場合にも、従業員の安全を最優先とし、重要な業務が継続できるように対策を講じております。現行のBCPでは、大規模自然災害やパンデミック、海外有事を主に想定しております。事業に大きな影響を及ぼすシナリオを策定し、優先業務選定による初動対応を整備し、確実な事業復旧施策につなげる体制を構築しております。しかしながら、これらの取組みを超えた事象が発生した場合など、当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期及び影響度を予見することは困難であり、完全に回避できる保証はありません。 リスク項目カントリーリスク発生可能性 低影響度 大リスク内容当社グループ海外進出国では、異常気象による自然災害、感染症の発生、地政学的な緊張の高まりや経済環境の激変など、事業継続が危ぶまれるようなリスクが想定されます。また、海外進出国や輸出入対象国における急激な法制度の変更が生じた場合には当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応海外有事発生の際には、従業員の安全を優先した上で、事業継続判断にまで及ぶ初動対応について取りまとめております。また、海外進出国や輸出入対象国での法制度の急激な変化があった場合には、所在国のグループ会社及び当社において速やかに情報収集及び対策を検討実行してまいりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目家畜の疾病発生可能性 中影響度 大リスク内容 当社グループでは、国内外において家畜の生産や調達を実施しており、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢、豚熱、アフリカ豚熱等)が発生した場合には、当社グループの食肉事業並びに加工事業の業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応当社グループは、生産飼育事業における防疫体制の強化に努めておりますが、制御不能な要因が大きく、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。また、国内外からの調達については、想定を超える負の影響を可能な限り軽減するため、仕入先の地域を分散し調達ルートの多様性確保に努めております。国内外で家畜の疾病が発生し、輸入原料の調達が困難になった場合には国産原料で補い、国産原料の調達が困難になった場合には輸入原料での代替に努めております。 リスク項目為替リスク発生可能性 中影響度 中リスク内容当社グループが行う外貨建取引から生ずる費用・収益及び外貨建債権・債務の円換算額は、為替相場の変動の影響を受ける場合があり、正負両面において常時顕在化していきます。また、外貨建で作成されている海外連結子会社の財務諸表を円貨に換算する際の換算差額によって、連結財務諸表の親会社の所有者に帰属する持分が在外営業活動体の換算差額を通じて変動するリスクがあり、その他の包括利益を通じて当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応 当社グループはこれらの外貨建取引にかかわるリスクヘッジを行うための「為替リスク管理規程」を定め、為替相場を継続的に監視し、為替相場の変動リスクを定期的に評価しております。先物外国為替契約など、デリバティブを用いた全てのヘッジ取引は、当該「為替リスク管理規程」、取引権限及び取引限度額を定めた社内規程に基づいて行っております。為替相場の変動により外貨建取引から発生する将来のキャッシュ・フローが変動するリスクを軽減するため、先物外国為替契約などのデリバティブを用いたヘッジ取引を利用しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。また、当該リスクを軽減するためのヘッジ取引についても、想定した範囲を超えて為替相場が変動した場合には、機会損失等の別のリスクが発生する可能性があります。 リスク項目資金調達及び金利変動発生可能性 中影響度 小リスク内容当社グループは、必要資金の大部分を外部からの借入金等の有利子負債により調達しております。2023年3月末時点での有利子負債額約2,421億円の大部分は固定金利であり、金利上昇による直接的な影響については当面軽微であると判断されますが、将来的な金利上昇局面においては資金調達における利息負担の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは、調達コストとリスク分散の観点から、直接金融と間接金融を組み合わせ、長期と短期のバランスを勘案しながら、低コストかつ安定的な資金を確保するよう努めております。また、調達環境の急変時に当面の運転資金を確保できるよう、コミットメントラインを設定しております。併せて、グループ全体の資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、日本国内においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、海外への展開も検討しております。 しかしながら、金融危機の発生などにより、想定を超えて調達環境が悪化した場合、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目非流動資産の減損リスク発生可能性 低影響度 大リスク内容当社グループが保有する非流動資産の価値が収益性の低下や経済情勢等の変化により下落した場合には、必要な減損処理を実施することになります。2023年3月末時点における有形固定資産、使用権資産、無形資産及びのれん及びその他の非流動資産に含まれる投資不動産の帳簿価額の合計は約4,276億円で、減損処理を実施した金額はその他の費用に計上され、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループにおける一定額以上の投資案件については、定められた金額基準や重要性に応じた経営会議において前提条件や想定されるリスクの分析、収支計画の妥当性や回収可能性に関する審議を実施し、投資採算性の精度向上に努めております。投資実行後は、承認会議体に対する定期的な進捗報告が定められており、計画に対する下方乖離が大きい場合は改善施策に関する審議がなされ、その実行を通じて当該リスクの軽減に努めております。しかしながら、想定を超える事業環境の悪化や経済情勢等の変化が生じた場合、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目情報セキュリティ発生可能性 中影響度 大リスク内容当社グループは、事業を営む上において生産、販売、会計などの情報システムを利用しております。これらの情報システムは、地震その他の自然災害、機器の故障、高度なサイバー攻撃、その他セキュリティ上の問題等により個人情報や機密情報の漏洩、情報システムの一定期間の停止等が生じる可能性があります。この場合、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応情報セキュリティは経営に関する重大な課題と認識しており、グループ全体を対象にリスクを評価し、適切な情報セキュリティ対策を計画的に実施しておりますが、サイバー攻撃を含めた脅威を100%防ぐことは困難であり、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目人権リスク発生可能性 中影響度 中リスク内容当社グループは、事業及びサプライチェーン上における人権問題を重要なリスクと認識しております。事業及びサプライチェーン上において人権問題が発生し、適切に対応できなかった場合には、当社グループの社会的な信用が低下し、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは、人権デューデリジェンスを実施し、労働災害(労働安全衛生)、ハラスメント及び長時間労働を重点リスクとして特定しております。グループ各社は、これらの重点リスクのうち最低1項目以上を選定し、予防活動に取り組んでおります。また、これらのリスクが顕在化した場合には、迅速な対処はもとより、優先的に再発防止に努めております。加えて、サステナブル調達の取組みを通じたサプライヤーとのエンゲージメント強化も推進しております。こうした活動を通じて人権問題顕在化の予防に努めておりますが、想定を超える事態が発生した場合には、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目役職員の不正行為発生可能性 低影響度 中リスク内容当社グループは、透明性のある誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、法令による処罰等や社会的制裁を受けることによりグループブランドの失墜を招き、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応コンプライアンス問題については、代表取締役社長が指名する取締役、執行役員等で構成されるコンプライアンス委員会が当社グループ全体を統括し、当社コンプライアンス部が当社グループ全役職員のコンプライアンス意識を高める施策を継続的に行っております。また、国内外に内部通報窓口を整備し、適正な処理の仕組み及び通報者の保護に関する事項を定めることにより、不正行為等の早期発見と是正を図っております。贈賄防止については、国内では「ニッポンハムグループ行動基準(日本版)」、海外グループ各社は「ニッポンハムグループ海外ガバナンスポリシー」にて公務員への接待や贈答を禁止しております。 リスク項目気候変動発生可能性 低影響度 大リスク内容干ばつや豪雨などの異常気象による生産・製造活動の停滞、事故・過失等による環境汚染やそれに対する原状復帰、損害賠償責任の発生、あるいは関係法令の改正による環境投資が大幅に増加する可能性があります。その場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは気候変動による飼料価格の上昇を重要なリスクと認識し、飼料要求率(家畜の増体重量当たりの必要飼料量)の向上や、飼料の自社配合、飼料会社との連携強化などを通じて影響緩和を図っております。詳しくは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2) 気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への取組み」をご覧ください。
FY2022|5,493 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、特段の断りがない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) リスクマネジメントに関する体制当社は、リスクマネジメントに関する基本方針や管理体制の概要を定める「リスクマネジメント規程」に基づき、代表取締役社長を最高責任者とするリスクマネジメント体制を採用しております。代表取締役社長は、当社グループにおけるリスクマネジメントに関する課題及び対応策を協議する機関として「リスクマネジメント委員会」を設置し、同委員会は各種リスクの識別、評価、重点リスクの特定及び対応方針の検討などに務めております。各事業部門及び各部署は、同委員会の方針を踏まえ、自らの事業領域及び職掌に関するリスクの統制活動を実施しており、これらの結果は同委員会を通じて取締役会に報告されます。取締役会では、同委員会で検討した当社グループの経営活動に大きな影響を及ぼす可能性のある重要なリスクについて対応方法の検討を行っております。また、重大なリスクの顕在化を認識した際には、想定される影響度に応じた対策機関を組成し、迅速かつ適切な対応に務めております。なお、以下に記載するリスクの全てを上記の枠組みで管理しているわけではなく、日常的な事業活動から生じる商品市況リスクへの対処は各事業部門、財務リスクへの対処は経理財務部及び関係する各事業部門が実施しております。(2) 事業遂行上のリスク① 商品市況リスク当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心に取り扱っており、販売用食肉はもとより、ハム・ソーセージ、加工食品等の原材料にも食肉が使用されているため、畜産物の相場変動によるリスクがあります。さらに、これらの食肉を供給する国内及び海外の生産飼育事業においては、商品市況はもちろん、飼料価格や原油価格の変動にも影響を受けることとなります。また、当社グループが取り扱う水産物や乳製品についても、商品市況や原材料の価格変動リスク等があります。上記に加えて、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢、豚熱、アフリカ豚熱等)の発生やセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動された場合等には、畜産市場全体並びに当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。これらの価格変動リスクは、需給動向や景気の変動など、当社グループにとって制御不能な要因が大きく、正負両面において常時顕在化していきます。想定を超える負の影響を可能な限り軽減するため、商品及び原材料調達ルートの分散化、高付加価値商品の開発やブランド化、お客様視点のマーケティング戦略の確立等に努めており、商品需要の変動を見越した安定的な原材料の確保、生産飼育事業における防疫体制の強化、食肉の適正在庫水準の維持等にも取り組んでおりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。② 安全性のリスク当社グループは、食肉及び食肉関連加工品を始め、乳製品及び水産製品など幅広い食品を取り扱っており、異物混入や不適切な表示等に起因する商品の品質や安全性の毀損、また、食品衛生法等関連法令への未対応等による回収費用や損害賠償、事業活動の制約などが生じ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。こうしたリスクを可能な限り予防及び軽減することを目的とし、当社グループでは品質方針として「法令の遵守」、「品質保証ネットワーク」、「客観的評価」、「履歴管理」及び「お客様とのつながり」の5つを掲げ、「OPEN品質」~開かれた食づくり~を推進しております。当社グループ全ての事業を有機的に連携させることで、農場から食卓まで、お客様視点に基づいた品質保証ネットワークを構築し、お客様に安全な商品をお届けしております。また、食品安全に関する第三者認証(FSSC22000、SQF、BRC、JFS等)の取得や徹底したアレルゲン管理、原材料のトレーサビリティーシステムやフードディフェンス体制を構築するとともに、従業員に対し、関連した教育を継続的に実施することで安全性の確保に努めております。万が一当社グループが提供する商品等に問題が生じた場合は、速やかな情報開示と拡大防止策の徹底を行い、お客様の安全を第一に考えた対応を行うとともに、レピュテーションリスクの軽減を図ります。しかしながら、これらの取組みを超えた事象や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合など、当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期及び影響度を予見することは困難であり、完全に回避できる保証はありません。③ 自然災害や突発的事故及び社会的な制度等のリスク当社グループは本邦を含む世界各国において事業活動を行っております。これらの事業活動地域においては、次の事象の発生リスクがあります。これらの事象が発生した場合には、事業活動の停止や物流網の分断などにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、自然災害や突発的事故に備え、事業継続計画(BCP)、防災マニュアル及び従業員安否確認システムの整備などの対策を講じておりますが、被害を完全に排除できる保証はありません。・地震、気候変動による洪水等の大規模な自然災害の発生及びそれらに起因する道路・港湾・鉄道等の社会的な基盤の損壊、ガス・水道・電気等の供給不能又は供給逼迫・突発的な事故の発生等予期しない原因による、大気、水質、土壌等の環境汚染・インフルエンザ等の感染性疾病の流行等による社会的混乱・予期しない法律又は諸規制の設定又は改廃・予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生・戦争、紛争、テロ等の発生による社会的又は経済的混乱(提出日現在における新型コロナウイルス感染症への対応及び今後の影響について)当社グループは各事業活動地域における法令及び要請を遵守・尊重し、従業員の安全確保に努めながら食品企業としての社会的責任を果たすべく事業を遂行しております。ワクチン接種の浸透などにより、社会・経済活動は徐々に正常化に向かいつつありますが、変異株の発生や伝播など予断を許さない状況にあると認識しております。内食及びストック需要の拡大など、引き続き消費・生活スタイルの変化への対応を強化してまいりますが、感染拡大による社会的・経済的混乱の進行や長期化が起こった場合、売上高の減少や取引先の信用不安などにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(3) 財務リスク① 為替リスク当社グループが行う外貨建取引から生ずる費用・収益及び外貨建債権・債務の円換算額は、為替相場の変動の影響を受ける場合があり、正負両面において常時顕在化していきます。為替相場の変動により外貨建取引から発生する将来のキャッシュ・フローが変動するリスクを軽減するため、先物外国為替契約などのデリバティブを用いたヘッジ取引を利用しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。また、当該リスクを軽減するためのヘッジ取引についても、想定した範囲を超えて為替相場が変動した場合には、機会損失等の別のリスクが発生する可能性があります。なお、当社グループはこれらの外貨建取引に係るリスクヘッジを行うための「為替リスク管理規程」を定め、為替相場を継続的に監視し、為替相場の変動リスクを定期的に評価しております。先物外国為替契約など、デリバティブを用いた全てのヘッジ取引は、当該「為替リスク管理規程」、取引権限及び取引限度額を定めた社内規程に基づいて行われております。また、外貨建で作成されている海外連結子会社の財務諸表を円貨に換算する際の換算差額によって、連結財務諸表の親会社の所有者に帰属する持分が在外営業活動体の換算差額を通じて変動するリスクがあり、その他の包括利益を通じて当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。② 金利リスク当社グループは、必要資金の大部分を外部からの借入金等の有利子負債により調達しております。2022年3月末時点での有利子負債額約2,114億円の大部分は固定金利であり、金利上昇による直接的な影響については当面軽微であると判断されますが、将来的な金利上昇局面においては資金調達における利息負担の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。③ 株価リスク当社グループは取引関係の維持及び強化を目的として市場性のある資本性金融資産を保有しており、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。これらは市場価格の変動に基づく株価の下落リスクがあり、2022年3月末時点の帳簿価額は約221億円で、全体として含み益の状態となっておりますが、今後の株価動向によっては、その他の包括利益を通じて当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、株式市場の低迷によって当社グループの制度資産の価値に毀損が生じた場合には、退職給付費用の増加や追加的な制度資産の積み増しが必要となる可能性があります。④ 非流動資産の減損損失リスク当社グループが保有する非流動資産の価値が収益性の低下や経済情勢等の変化により下落した場合には、必要な減損処理を実施することになります。2022年3月末時点における有形固定資産、使用権資産、無形資産及びのれん及びその他の非流動資産に含まれる投資不動産の帳簿価額の合計は約4,091億円で、減損処理を実施した金額はその他の費用及び持分法による投資損失に計上され、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(4) その他のリスク① 情報漏洩リスク当社グループは「個人情報管理規程」、「日本ハムグループ内部者取引管理規程」を設け、当社グループ役職員に対して、保有する個人情報や当社グループの重要情報の保護・管理を義務付け、コンプライアンス研修や階層別従業員教育等を通じ、厳正な情報管理に努めております。併せて情報システム上のセキュリティ対策や災害対策等も講じております。しかしながら、想定の範囲を超えるような自然災害、長期に渡る停電、ハードウエア・ソフトウエアの重大な欠陥、コンピュータウイルスの感染や不正アクセス等による情報の漏洩・改ざん・消失、長期にわたる情報システムの停止あるいは混乱等が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。② コンプライアンスのリスク当社グループは、透明性のある誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。この取組みにおいては、当社の代表取締役社長が指名した役員をコンプライアンス委員会委員長として当社グループ全体を統括し、当社コンプライアンス部が当社グループ全役職員のコンプライアンス意識を高める施策を継続的に行っております。また、内部通報窓口を整備し、リスクを認識した場合には迅速に対応する体制を整えております。しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、法令による処罰等や社会的制裁を受けることによりグループブランドの失墜を招き、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。③ 環境問題のリスク当社グループは、「5つのマテリアリティ」の一つとして「持続可能な地球環境への貢献」を掲げ、取組みを進めております。サステナビリティの取組みについて総合的に検討し、取締役会に対し報告または提言する機関として、当社の代表取締役社長が指名する役員及び社外有識者からなる「サステナビリティ委員会」を設置し、持続可能な社会の実現に向けて、環境と調和の取れた企業活動を推進しております。生産飼育事業や食品製造を営む当社グループにとって、とりわけ、気候変動リスク、水リスク及び廃棄物は重要なリスクと認識しており、CO2排出量、用水使用量及び廃棄物等については、中長期の目標を設定して環境負荷の低減に努めております。2020年6月、当社は気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同し、TCFDコンソーシアムに加入しました。気候変動が事業に与える影響を分析し、リスク及び機会の抽出、シナリオ分析等を行い、対応策を検討し、2021年10月のTCFD中間開示(サステナビリティ説明会)を経て、2022年5月に当社ウェブサイトにおいて「TCFDフレームワークに基づく情報開示」を公表しております。また、環境に関する外部認証(ISO14001)の取得や、当社専門部署による環境内部監査を実施しております。しかしながら、干ばつや豪雨などの異常気象による生産飼育事業の不安定化、水質悪化や渇水による生産・製造活動の停滞、事故・過失等による環境汚染やそれに対する原状復帰、損害賠償責任の発生、あるいは関係法令の改正による環境投資が大幅に増加した場合等においては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
FY2021|5,438 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、特段の断りがない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) リスクマネジメントに関する体制当社は、リスクマネジメントに関する基本方針や管理体制の概要を定める「リスクマネジメント規程」に基づき、代表取締役社長を最高責任者とするリスクマネジメント体制を採用しております。代表取締役社長は、当社グループにおけるリスクマネジメントに関する課題及び対応策を協議する機関として「リスクマネジメント委員会」を設置し、同委員会は各種リスクの識別、評価、重点リスクの特定及び対応方針の検討などに務めております。各事業部門及び各部署は、同委員会の方針を踏まえ、自らの事業領域及び職掌に関するリスクの統制活動を実施しており、これらの結果は同委員会を通じて取締役会に報告されます。また、当社グループの経営活動に重大な影響を及ぼす可能性のある事象が発生した際には、想定される影響度に応じた対策機関を組成し、迅速かつ適切な対応に務めております。なお、以下に記載するリスクの全てを上記の枠組みで管理しているわけではなく、日常的な事業活動から生じる商品市況リスクへの対処は各事業部門、財務リスクへの対処は経理財務部及び関係する各事業部門が実施しております。(2) 事業遂行上のリスク① 商品市況リスク当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心に取り扱っており、販売用食肉はもとより、ハム・ソーセージ、加工食品等の原材料にも食肉が使用されているため、畜産物の相場変動によるリスクがあります。さらに、これらの食肉を供給する国内及び海外の生産飼育事業においては、商品市況はもちろん、飼料価格や原油価格の変動にも影響を受けることとなります。また、当社グループが取り扱う水産物や乳製品についても、商品市況や原材料の価格変動リスク等があります。上記に加えて、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢、豚熱、アフリカ豚熱等)の発生やセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動された場合等には、畜産市場全体並びに当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。これらの価格変動リスクは、需給動向や景気の変動など、当社グループにとって制御不能な要因が大きく、正負両面において常時顕在化していきます。想定を超える負の影響を可能な限り軽減するため、商品及び原材料調達ルートの分散化、高付加価値商品の開発やブランド化、お客様視点のマーケティング戦略の確立等に努めており、商品需要の変動を見越した安定的な原材料の確保、生産飼育事業における防疫体制の強化、食肉の適正在庫水準の維持等にも取り組んでおりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。② 安全性のリスク当社グループは、食肉及び食肉関連加工品を始め、乳製品及び水産製品など幅広い食品を取り扱っており、異物混入や不適切な表示に起因する商品の品質や安全性の毀損による回収費用や損害賠償及び事業活動の制約などが生じ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。こうしたリスクを可能な限り予防及び軽減するため、当社グループでは「OPEN品質」~開かれた食品づくり~を推進しております。グループ品質方針として「法令の遵守」、「品質保証ネットワーク」、「客観的評価」、「履歴管理」及び「お客様とのつながり」の5つを掲げ、当社グループ全ての事業を有機的に連携させることで、農場から食卓まで、お客様視点に基づいた品質保証ネットワークを構築しております。この方針に従い、食品安全に関する外部認証(FSSC22000、SQF、BRC、JFS等)の取得や徹底したアレルゲン管理、原材料のトレーサビリティーシステムやフードディフェンス体制の構築により安全性の確保に努めております。また、万が一当社グループが提供する商品等に問題が生じた場合は、速やかな情報開示と拡大防止策の徹底を行い、お客様の安全を第一に考えた対応を行うとともに、レピュテーションリスクの軽減を図ります。しかしながら、これらの取組みを超えた事象や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合など、当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期及び影響度を予見することは困難であり、完全に回避できる保証はありません。 ③ 自然災害や突発的事故及び社会的な制度等のリスク当社グループは本邦を含む世界各国において事業活動を行っております。これらの事業活動地域においては、次の事象の発生リスクがあります。これらの事象が発生した場合には、事業活動の停止や物流網の分断などにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、自然災害や突発的事故に備え、事業継続計画(BCP)、防災マニュアル及び従業員安否確認システムの整備などの対策を講じておりますが、被害を完全に排除できる保証はありません。・地震、気候変動による洪水等の大規模な自然災害の発生及びそれらに起因する道路・港湾・鉄道等の社会的な基盤の損壊、ガス・水道・電気等の供給不能又は供給逼迫・突発的な事故の発生等予期しない原因による、大気、水質、土壌等の環境汚染・インフルエンザ等の感染性疾病の流行等による社会的混乱・予期しない法律又は諸規制の設定又は改廃・予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生・戦争、紛争、テロ等の発生による社会的又は経済的混乱(提出日現在における新型コロナウイルス感染症への対応及び今後の影響について)当社グループは各事業活動地域における法令及び要請を遵守・尊重し、従業員の安全確保に努めながら食品企業としての社会的責任を果たすべく事業を遂行しております。ワクチン接種の進行により収束への兆しが見え始めているものの、変異株の発生や伝播など予断を許さない状況にあると認識しております。外食需要低迷の長期化や食肉調達の不安定化に加え、プロ野球興行における観客制限などにより収益面に負の影響が生じる可能性がありますが、内食及びストック需要の拡大など、引き続き消費・生活スタイルの変化への対応を強化してまいります。しかしながら、当該感染症の収束及び社会・経済活動の正常化までの期間が長期化したり、更なる感染拡大が生じて社会的・経済的混乱が進行した場合、売上高の減少や取引先の信用不安などにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(3) 財務リスク① 為替リスク当社グループが行う外貨建取引から生ずる費用・収益及び外貨建債権・債務の円換算額は、為替相場の変動の影響を受ける場合があり、正負両面において常時顕在化していきます。為替相場の変動により外貨建取引から発生する将来のキャッシュ・フローが変動するリスクを軽減するため、先物外国為替契約などのデリバティブを用いたヘッジ取引を利用しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。また、当該リスクを軽減するためのヘッジ取引についても、想定した範囲を超えて為替相場が変動した場合には、機会損失等の別のリスクが発生する可能性があります。なお、当社グループはこれらの外貨建取引に係るリスクヘッジを行うための「為替リスク管理規程」を定め、為替相場を継続的に監視し、為替相場の変動リスクを定期的に評価しております。先物外国為替契約など、デリバティブを用いた全てのヘッジ取引は、当該「為替リスク管理規程」、取引権限及び取引限度額を定めた社内規程に基づいて行われております。また、外貨建で作成されている海外連結子会社の財務諸表を円貨に換算する際の換算差額によって、連結財務諸表の親会社の所有者に帰属する持分が在外営業活動体の換算差額を通じて変動するリスクがあり、その他の包括利益を通じて当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。② 金利リスク当社グループは、必要資金の大部分を外部からの借入金等の有利子負債により調達しております。2021年3月末時点での有利子負債額約1,938億円の大部分は固定金利であり、金利上昇による直接的な影響については当面軽微であると判断されますが、将来的な金利上昇局面においては資金調達における利息負担の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。③ 株価リスク当社グループは取引関係の維持及び強化を目的として市場性のある資本性金融資産を保有しており、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。これらは市場価格の変動に基づく株価の下落リスクがあり、2021年3月末時点の帳簿価額は約259億円で、全体として含み益の状態となっておりますが、今後の株価動向によっては、その他の包括利益を通じて当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 また、株式市場の低迷によって当社グループの制度資産の価値に毀損が生じた場合には、退職給付費用の増加や追加的な制度資産の積み増しが必要となる可能性があります。④ 非流動資産の減損損失リスク当社グループが保有する非流動資産の価値が収益性の低下や経済情勢等の変化により下落した場合には、必要な減損処理を実施することになります。2021年3月末時点における有形固定資産、使用権資産、無形資産及びのれん、その他の非流動資産に含まれる投資不動産、持分法で会計処理されている投資に含まれる持分法によるのれん等の帳簿価額の合計は約3,771億円で、減損処理を実施した金額はその他の費用及び持分法による投資損失に計上され、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(4) その他のリスク① 情報漏洩リスク当社グループは「個人情報管理規程」、「日本ハムグループ内部者取引管理規程」を設け、当社グループ役職員に対して、保有する個人情報や当社グループの重要情報の保護・管理を義務付け、コンプライアンス研修や階層別従業員教育等を通じ、厳正な情報管理に努めております。併せて情報システム上のセキュリティ対策や災害対策等も講じております。しかしながら、想定の範囲を超えるような自然災害、長期に渡る停電、ハードウエア・ソフトウエアの重大な欠陥、コンピュータウイルスの感染や不正アクセス等による情報の漏洩・改ざん・消失、長期にわたる情報システムの停止あるいは混乱等が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。② コンプライアンスのリスク当社グループは、透明性のある誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。この取組みにおいては、当社の代表取締役社長が指名した役員をコンプライアンス委員会委員長として当社グループ全体を統括し、当社コンプライアンス部が当社グループ全役職員のコンプライアンス意識を高める施策を継続的に行うとともに、リスクを認識した場合には迅速に対応する体制を整えております。しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、法令による処罰等や社会的制裁を受けることによりグループブランドの失墜を招き、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。③ 環境問題のリスク当社グループは、「5つのマテリアリティ」の一つとして「持続可能な地球環境への貢献」を掲げ、取組みを進めております。サステナビリティの取組みについて総合的に検討し、取締役会に対し報告または提言する機関として、当社の代表取締役社長が指名する役員及び社外有識者からなる「サステナビリティ委員会」を設置し、持続可能な社会の実現に向けて、環境と調和の取れた企業活動を推進しております。生産飼育事業や食品製造を営む当社グループにとって、とりわけ、気候変動リスク、水リスク及び廃棄物(食品ロス)は重要なリスクと認識しており、CO2排出量、用水使用量及び廃棄物等については、中長期の目標を設定して環境負荷の低減に努めております。2020年6月、当社は気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同し、TCFDコンソーシアムに加入しました。今後、気候変動が事業に与える影響を分析し、リスク及び機会の抽出、シナリオ分析等を行い、対応策を検討し具体的な開示を進めてまいります。また、環境に関する外部認証(ISO14001)の取得や、当社サステナビリティ部による環境内部監査を実施しております。しかしながら、干ばつや豪雨などの異常気象による生産飼育事業の不安定化、水質悪化や渇水による生産・製造活動の停滞、事故・過失等による環境汚染やそれに対する原状復帰、損害賠償責任の発生、あるいは関係法令の改正による環境投資が大幅に増加した場合等においては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
FY2020|5,444 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、特段の断りがない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) リスクマネジメントに関する体制当社は、リスクマネジメントに関する基本方針や管理体制の概要を定める「リスクマネジメント規程」に基づき、代表取締役社長を最高責任者とするリスクマネジメント体制を採用しております。代表取締役社長は、当社グループにおけるリスクマネジメントに関する課題及び対応策を協議する機関として「リスクマネジメント委員会」を設置し、同委員会は各種リスクの識別、評価、重点リスクの特定及び対応方針の検討などに務めております。各事業部門及び各部署は、同委員会の方針を踏まえ、自らの事業領域及び職掌に関するリスクの統制活動を実施しており、これらの結果は同委員会を通じて取締役会に報告されます。また、当社グループの経営活動に重大な影響を及ぼす可能性のある事象が発生した際には、想定される影響度に応じた対策機関を組成し、迅速かつ適切な対応に務めております。なお、以下に記載するリスクの全てを上記の枠組みで管理しているわけではなく、日常的な事業活動から生じる商品市況リスクへの対処は各事業部門、財務リスクへの対処は経理財務部及び関係する各事業部門が実施しております。(2) 事業遂行上のリスク① 商品市況リスク当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心に取り扱っており、販売用食肉はもとより、ハム・ソーセージ、加工食品等の原材料にも食肉が使用されているため、畜産物の相場変動によるリスクがあります。さらに、これらの食肉を供給する国内及び海外の生産飼育事業においては、商品市況はもちろん、飼料価格や原油価格の変動にも影響を受けることとなります。また、当社グループが取り扱う水産物や乳製品についても、商品市況や原材料の価格変動リスク等があります。上記に加えて、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢、豚熱、アフリカ豚熱等)の発生やセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動された場合等には、畜産市場全体並びに当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。これらの価格変動リスクは、需給動向や景気の変動など、当社グループにとって制御不能な要因が大きく、正負両面において常時顕在化していきます。想定を超える負の影響を可能な限り軽減するため、商品及び原材料調達ルートの分散化、高付加価値商品の開発やブランド化、お客様視点のマーケティング戦略の確立等に努めており、商品需要の変動を見越した安定的な原材料の確保、生産飼育事業における防疫体制の強化、食肉の適正在庫水準の維持等にも取り組んでおりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。② 安全性のリスク当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心とする食品を取り扱っており、異物混入や不適切な表示に起因する商品の品質や安全性の毀損により、回収費用や損害賠償及び事業活動の制約などが生じ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。こうしたリスクを可能な限り予防及び軽減するため、当社グループは「OPEN品質」~開かれた食品づくり~を推進し、お客様の期待と信頼に応えることを基本とし、グループの品質方針として「法令の遵守」、「品質保証ネットワーク」、「客観的評価」、「履歴管理」及び「お客様とのつながり」を定めています。この方針に従い、外部認証(ISO、HACCP等)の取得や、食肉をはじめハム・ソーセージ、加工食品に使用する原材料のトレーサビリティーシステムを構築して原材料からの安全・安心の確保に取り組むほか、フードディフェンスの強化等、厳しい品質保証体制を構築しており、品質向上の取組みを一層強化し、安全性の確保に努めております。また、万が一当社グループが提供する商品等に問題が発生した場合は、速やかな情報開示と拡大防止策の徹底等、お客様の安全を第一に考えた対応を行い、レピュテーションリスクの軽減を図ります。しかしながら、これらの取組みを超えた事象や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合など、当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期及び影響度を予見することは困難であり、完全に回避できる保証はありません。 ③ 自然災害や突発的事故及び社会的な制度等のリスク当社グループは本邦を含む世界各国において事業活動を行っております。これらの事業活動地域においては、次の事象の発生リスクがあります。これらの事象が発生した場合には、事業活動の停止や物流網の分断などにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、自然災害や突発的事故に備え、事業継続計画(BCP)、防災マニュアル及び従業員安否確認システムの整備などの対策を講じておりますが、被害を完全に排除できる保証はありません。・地震、洪水等の大規模な自然災害の発生及びそれらに起因する道路・港湾・鉄道等の社会的な基盤の損壊、ガス・水道・電気等の供給不能又は供給逼迫・突発的な事故の発生等予期しない原因による、大気、水質、土壌等の環境汚染・インフルエンザ等の感染性疾病の流行等による社会的混乱・予期しない法律又は諸規制の設定又は改廃・予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生・戦争、紛争、テロ等の発生による社会的又は経済的混乱(提出日現在における新型コロナウイルス感染症への対応及び今後の影響について)当社グループは各事業活動地域における法令及び要請を遵守・尊重し、従業員の安全確保に努めながら食品企業としての社会的責任を果たすべく事業を遂行しております。一時的には、外食需要の落ち込みや食肉調達の不安定化に加え、プロ野球公式試合数の減少などにより収益面に負の影響が生じる可能性がありますが、内食及びストック需要の拡大など、消費・生活スタイルの変化への対応を強化してまいります。しかしながら、当該感染症の収束及び社会・経済活動の正常化までの期間が長期化したり、更なる感染拡大が生じて社会的・経済的混乱が進行した場合、売上高の減少や取引先の信用不安などにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(3) 財務リスク① 為替リスク当社グループが行う外貨建取引から生ずる費用・収益及び外貨建債権・債務の円換算額は、為替相場の変動の影響を受ける場合があり、正負両面において常時顕在化していきます。為替相場の変動により外貨建取引から発生する将来のキャッシュ・フローが変動するリスクを軽減するため、先物外国為替契約などのデリバティブを用いたヘッジ取引を利用しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。また、当該リスクを軽減するためのヘッジ取引についても、想定した範囲を超えて為替相場が変動した場合には、機会損失等の別のリスクが発生する可能性があります。なお、当社グループはこれらの外貨建取引に係るリスクヘッジを行うための「為替リスク管理規程」を定め、為替相場を継続的に監視し、為替相場の変動リスクを定期的に評価しております。先物外国為替契約など、デリバティブを用いた全てのヘッジ取引は、当該「為替リスク管理規程」、取引権限及び取引限度額を定めた社内規程に基づいて行われております。また、外貨建で作成されている海外連結子会社の財務諸表を円貨に換算する際の換算差額によって、連結財務諸表の親会社の所有者に帰属する持分が在外営業活動体の換算差額を通じて変動するリスクがあり、その他の包括利益を通じて当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。② 金利リスク当社グループは、必要資金の大部分を外部からの借入金等の有利子負債により調達しております。2020年3月末時点での有利子負債額約1,765億円の大部分は固定金利であり、金利上昇による直接的な影響については当面軽微であると判断されますが、将来的な金利上昇局面においては資金調達における利息負担の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。③ 株価リスク当社グループは取引関係の維持及び強化を目的として市場性のある資本性金融資産を保有しており、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。これらは市場価格の変動に基づく株価の下落リスクがあり、2020年3月末時点の帳簿価額は約207億円で、全体として含み益の状態となっておりますが、今後の株価動向によっては、その他の包括利益を通じて当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 また、株式市場の低迷によって当社グループの制度資産の価値に毀損が生じた場合には、退職給付費用の増加や追加的な制度資産の積み増しが必要となる可能性があります。④ 非流動資産の減損損失リスク当社グループが保有する非流動資産の価値が収益性の低下や経済情勢等の変化により下落した場合には、必要な減損処理を実施することになります。2020年3月末時点における有形固定資産、使用権資産、無形資産及びのれん、その他の非流動資産に含まれる投資不動産、持分法で会計処理されている投資に含まれる持分法によるのれん等の帳簿価額の合計は約3,374億円で、減損処理を実施した金額はその他の費用及び持分法による投資損失に計上され、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(4) その他のリスク① 情報漏洩リスク当社グループは「個人情報管理規程」、「日本ハムグループ内部者取引管理規程」を設け、当社グループ役職員に対して、保有する個人情報や当社グループの重要情報の保護・管理を義務付け、コンプライアンス研修や階層別従業員教育等を通じ、厳正な情報管理に努めております。併せて情報システム上のセキュリティ対策や災害対策等も講じております。しかしながら、想定の範囲を超えるような自然災害、長期に渡る停電、ハードウエア・ソフトウエアの重大な欠陥、コンピュータウイルスの感染や不正アクセス等による情報の漏洩・改ざん・消失、長期にわたる情報システムの停止あるいは混乱等が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。② コンプライアンスのリスク当社グループは、透明性のある誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。この取組みにおいては、当社の代表取締役社長が指名した役員をコンプライアンス委員会委員長として当社グループ全体を統括し、当社コンプライアンス部が当社グループ全役職員のコンプライアンス意識を高める施策を継続的に行うとともに、リスクを認識した場合には迅速に対応する体制を整えております。しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、法令による処罰等や社会的制裁を受けることによりグループブランドの失墜を招き、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。③ 環境問題のリスク当社は、サステナビリティの取組みについて総合的に検討し、取締役会に対し報告または提言する機関として、当社の代表取締役社長が指名する役員及び社外有識者からなる「サステナビリティ委員会」を設置しております。環境問題については、「CSRの5つの重要課題」の一つとして「地球環境の保全」を掲げ、持続可能な社会の実現に向けて環境と調和の取れた企業活動を推進すべく、CO2排出量や用水使用量などの環境パフォーマンスに関する数値目標を設定して環境負荷の低減に努めております。また、環境に関する外部認証(ISO14001)や外部機関からの適正性評価の取得に積極的に取り組むとともに、当社サステナビリティ部による環境内部監査を実施しております。とりわけ、気候変動や水資源に関するリスクは、生産飼育事業や食品製造を営む当社グループにとって重要なリスクと認識しており、LED照明やハイブリッド車への転換を推進してCO2排出量の削減に取り組んでいるほか、水リスクに関する調査・評価及び対策検討を進めております。しかしながら、干ばつや豪雨などの異常気象による生産飼育事業の不安定化、水質悪化や渇水による生産・製造活動の停滞、事故・過失等による環境汚染やそれに対する原状復帰、損害賠償責任の発生、あるいは関係法令の改正による環境投資が大幅に増加した場合等においては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。なお、2020年6月、当社は気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同し、TCFDコンソーシアムに加入しました。今後、気候変動が事業に与える影響を分析し、リスク及び機会の抽出・対応を講じるとともに具体的な開示を行い、持続可能な社会の構築に向けて取り組んでまいります。
FY2019|3,615 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがありますが、これらに限られるものではありません。また、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 商品市況リスク当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心に取り扱っており、販売用食肉はもとより、ハム・ソーセージ、加工食品等の原材料にも食肉が使用されているため、畜産物の相場変動によるリスクがあります。さらに、これらの食肉を供給する国内及び海外の生産飼育事業においては、商品市況はもちろん、飼料価格や原油価格の変動にも影響を受けることとなります。また、当社グループが取り扱う水産物や乳製品についても、商品市況や原材料の価格変動リスク等があります。これらの価格変動リスクに対して、商品調達ルートの分散化、高付加価値商品の開発やブランド化、お客様視点のマーケティング戦略の確立、商品先物契約の利用等に努め、また、商品需要の変動を見越した安定的な原材料の確保、食肉の適正在庫水準の維持等を行っておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。上記に加えて、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢等)の発生やセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動された場合等には、畜産市場全体並びに当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (2) 安全性のリスク当社グループは「OPEN品質」~開かれた食品づくり~を推進しお客様の期待と信頼に応えることを基本とし、グループの品質方針として、「法令の遵守」「品質保証ネットワーク」「客観的評価」「履歴管理」「お客様とのつながり」を定めています。この方針に従い、外部認証(ISO、HACCP等)の取得や、食肉をはじめハム・ソーセージ、加工食品に使用する原材料のトレーサビリティーシステムを構築して原材料からの安全・安心の確保に取り組むほか、フードディフェンスの強化等、厳しい品質保証体制を構築しており、品質向上の取組みを一層強化し、安全性の確保に努めております。さらには万が一当社グループが提供する商品等に問題が発生した場合は、速やかな情報開示と拡大防止策の徹底等、お客様の安全を第一に考えた対応を行っております。しかしながら、こうした当社グループの取組みを超えた事象の発生や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (3) 資材調達等に係るリスク当社グループは、生産の効率化や在庫ロス・物流コストの削減に常に取り組んでおります。しかしながら原油高等により資材費や燃料費、物流費が高騰しコスト削減努力でも補えない場合や、それらを販売価格に転嫁できない場合等には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4) 為替リスク当社グループがおこなう外貨建取引から生ずる費用・収益及び外貨建債権・債務の円換算額は、為替相場の変動の影響を受ける場合があります。これらの為替相場の変動リスクを軽減するため、為替予約、通貨スワップ契約、通貨オプション契約及び通貨金利スワップ契約等のヘッジ取引を利用しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はなく、また当該リスクを軽減するためのヘッジ取引についても、想定した範囲を超えて為替相場が変動した場合には機会損失等の別のリスクが発生する可能性があります。また、外貨建で作成されている海外連結子会社の財務諸表を円貨に換算する際の換算差額によって、連結財務諸表の親会社の所有者に帰属する持分が在外営業活動体の換算差額を通じて変動するリスクがあり、これら為替相場の変動要因によって当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。なお、当社グループはこれらの外貨建取引に係るリスクヘッジを行うための「為替リスク管理規程」を定め、為替相場を継続的に監視し、為替相場の変動リスクを定期的に評価しております。全ての先物外国為替契約、通貨スワップ契約、通貨オプション契約及び通貨金利スワップ契約は、当該「為替リスク管理規程」、取引権限及び取引限度額を定めた社内規程に基づいて行われています。 (5) 金利リスク当社グループは、必要資金の大部分を外部からの借入金等の有利子負債により調達しております。2019年3月末時点での有利子負債額約1,470億円の大部分は固定金利であり、金利上昇による直接的な影響については当面軽微であると判断されますが、将来的な金利上昇局面においては資金調達における利息負担の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (6) 株価リスク当社グループの保有している有価証券は取引先等の株式が中心であるため、市場価格の変動に基づく株価の下落リスクがあります。2019年3月末時点では、全体として含み益の状態となっておりますが、今後の株価動向によっては当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、株式市場の低迷によって当社グループの制度資産の価値に毀損が生じた場合には、退職給付費用の増加や追加的な制度資産の積み増しが必要となる可能性があります。 (7) 非流動資産の減損損失リスク当社グループが保有する非流動資産の価値が経済情勢等の変化により下落した場合には、必要な減損処理を実施することになり、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (8) 自然災害や突発的事故及び社会的な制度等のリスク当社グループは本邦を含む世界各国において事業活動を行っております。これらの事業活動地域においては、次の事象の発生リスクがあります。これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。・地震、洪水等の大規模な自然災害の発生及びそれらに起因する道路・港湾・鉄道等の社会的な基盤の損壊、ガス・水道・電気等の供給不能又は供給逼迫・突発的な事故の発生等予期しない原因による、大気、水質、土壌等の環境汚染・インフルエンザ等の感染性疾病の流行等による社会的混乱・予期しない法律又は諸規制の設定又は改廃・予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生・戦争、紛争、テロ等の発生による社会的又は経済的混乱 (9) 情報漏洩リスク当社グループは「個人情報管理規程」、「日本ハムグループ内部者取引管理規程」を設け、当社グループ役職員に対して、保有する個人情報や当社グループの重要情報の保護・管理を義務付け、コンプライアンス研修や階層別従業員教育等を通じ、厳正な情報管理に努めております。併せて情報システム上のセキュリティ対策や災害対策等も講じております。しかしながら、想定の範囲を超えるような自然災害、長期に渡る停電、ハードウエア・ソフトウエアの重大な欠陥、コンピュータウイルスの感染や不正アクセス等による情報の漏洩・改ざん・消失、長期にわたる情報システムの停止あるいは混乱等が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (10) コンプライアンスのリスク当社グループは、透明性のある誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。この取組みにおいては、当社の代表取締役社長が指名した役員をコンプライアンス委員会委員長として当社グループ全体を統括し、当社コンプライアンス部が当社グループ全役職員のコンプライアンス意識を高める施策を継続的に行うとともに、リスクを認識した場合には迅速に対応する体制を整えております。しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (11) 環境問題のリスク当社グループは「日本ハムグループ環境方針」を定め、持続可能な社会の実現に向けて環境と調和の取れた企業活動の推進に取り組んでおります。また、環境に関する外部認証(ISO14001)の取得や、外部機関からの適正性の評価の取得に積極的に取り組むとともに、当社CSR推進部による環境監査の実施等、環境と事業活動の調和に配慮した経営を推進しています。併せて、環境をはじめとしたCSRの課題についても適正性と透明性の確保に努めています。しかしながら、事故・過失等による環境汚染やそれに対する原状復帰、損害賠償責任の発生、あるいは関係法令の改正による環境投資が大幅に増加した場合等においては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
FY2018|3,637 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状況などに影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがありますが、これらに限られるものではありません。また、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 商品市況リスク当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心に取り扱っており、販売用食肉はもとより、ハム・ソーセージ、加工食品などの原材料にも食肉が使用されているため、畜産物の相場変動によるリスクがあります。さらに、これらの食肉を供給する国内および海外の生産飼育事業においては、商品市況はもちろん、飼料価格や原油価格の変動にも影響を受けることとなります。また、当社グループが取り扱う水産物や乳製品についても、商品市況や原材料の価格変動リスクなどがあります。これらの価格変動リスクに対して、商品調達ルートの分散化、高付加価値商品の開発やブランド化、お客様視点のマーケティング戦略の確立、商品先物契約の利用などに努め、また、商品需要の変動を見越した安定的な原材料の確保、食肉の適正在庫水準の維持などを行っておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。上記に加えて、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢など)の発生やセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動された場合などには、畜産市場全体ならびに当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (2) 安全性のリスク当社グループは「OPEN品質」~開かれた食品づくり~を推進しお客様の期待と信頼に応えることを基本とし、グループの品質方針として、「法令の遵守」「品質保証ネットワーク」「客観的評価」「履歴管理」「お客様とのつながり」を定めています。この方針に従い、外部認証(ISO、HACCPなど)の取得や、食肉をはじめハム・ソーセージ、加工食品に使用する原材料のトレーサビリティーシステムを構築して原材料からの安全・安心の確保に取り組むほか、フードディフェンスの強化など、厳しい品質保証体制を構築しており、品質向上の取組みを一層強化し、安全性の確保に努めております。さらには万が一当社グループが提供する商品などに問題が発生した場合は、速やかな情報開示と拡大防止策の徹底など、お客様の安全を第一に考えた対応を行っております。しかしながら、こうした当社グループの取組みを超えた事象の発生や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (3) 資材調達などに係るリスク当社グループは、生産の効率化や在庫ロス・物流コストの削減に常に取り組んでおります。しかしながら原油高などにより資材費や燃料費、物流費が高騰しコスト削減努力でも補えない場合や、それらを販売価格に転嫁できない場合などには、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4) 為替リスク当社グループがおこなう外貨建取引から生ずる費用・収益及び外貨建債権・債務の円換算額は、為替相場の変動の影響を受ける場合があります。これらの為替相場の変動リスクを軽減するため、為替予約、通貨スワップ契約、通貨オプション契約及び通貨金利スワップ契約などのヘッジ取引を利用しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はなく、また当該リスクを軽減するためのヘッジ取引についても、想定した範囲を超えて為替相場が変動した場合には機会損失などの別のリスクが発生する可能性があります。また、外貨建で作成されている海外連結子会社の財務諸表を円貨に換算する際の換算差額によって、連結財務諸表の株主資本が外貨換算調整勘定を通じて変動するリスクがあり、これら為替相場の変動要因によって当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。なお、当社グループはこれらの外貨建取引に係るリスクヘッジを行うための「為替リスク管理規程」を定め、為替相場を継続的に監視し、為替相場の変動リスクを定期的に評価しております。全ての先物外国為替契約、通貨スワップ契約、通貨オプション契約及び通貨金利スワップ契約は、当該「為替リスク管理規程」、取引権限及び取引限度額を定めた社内規程に基づいて行われています。 (5) 金利リスク当社グループは、必要資金の大部分を外部からの借入金などの有利子負債により調達しております。平成30年3月末時点での有利子負債額約1,109億円の大部分は固定金利であり、金利上昇による直接的な影響については当面軽微であると判断されますが、将来的な金利上昇局面においては資金調達における利息負担の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (6) 株価リスク当社グループの保有している有価証券は取引先などの株式が中心であるため、市場価格の変動に基づく株価の下落リスクがあります。平成30年3月末時点では、全体として含み益の状態となっておりますが、今後の株価動向によっては当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、株式市場の低迷によって当社グループの年金資産の価値に毀損が生じた場合には、年金費用の増加や追加的な年金資産の積み増しが必要となる可能性があります。 (7) 固定資産の減損損失リスク当社グループが保有する固定資産の価値が経済情勢などの変化により下落した場合には、必要な減損処理を実施することになり、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (8) 自然災害や突発的事故及び社会的な制度などのリスク当社グループは本邦を含む世界各国において事業活動を行っております。これらの事業活動地域においては、次の事象の発生リスクがあります。これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。・地震、洪水などの大規模な自然災害の発生及びそれらに起因する道路・港湾・鉄道などの社会的な基盤の損壊、ガス・水道・電気などの供給不能又は供給逼迫・突発的な事故の発生など予期しない原因による、大気、水質、土壌などの環境汚染・インフルエンザなどの感染性疾病の流行などによる社会的混乱・予期しない法律または諸規制の設定または改廃・予期しない不利な経済的または政治的要因の発生・戦争、紛争、テロなどの発生による社会的又は経済的混乱 (9) 情報漏洩リスク当社グループは「個人情報管理規程」、「日本ハムグループ内部者取引管理規程」を設け、当社グループ役職員に対して、保有する個人情報や当社グループの重要情報の保護・管理を義務付け、コンプライアンス研修や階層別従業員教育などを通じ、厳正な情報管理に努めております。併せて情報システム上のセキュリティ対策や災害対策なども講じております。しかしながら、想定の範囲を超えるような自然災害、長期に渡る停電、ハードウエア・ソフトウエアの重大な欠陥、コンピュータウイルスの感染や不正アクセスなどによる情報の漏洩・改ざん・消失、長期にわたる情報システムの停止あるいは混乱などが発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (10) コンプライアンスのリスク当社グループは、透明性のある誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。この取組みにおいては、当社の代表取締役社長が指名した役員をコンプライアンス委員会委員長として当社グループ全体を統括し、当社コンプライアンス部が当社グループ全役職員のコンプライアンス意識を高める施策を継続的に行うとともに、リスクを認識した場合には迅速に対応する体制を整えております。しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (11) 環境問題のリスク当社グループは「日本ハムグループ環境方針」を定め、持続可能な社会の実現に向けて環境と調和の取れた企業活動の推進に取り組んでおります。また、環境に関する外部認証(ISO14001)の取得や、外部機関からの適正性の評価の取得に積極的に取り組むとともに、当社CSR推進部による環境監査の実施など、環境と事業活動の調和に配慮した経営を推進しています。併せて、環境をはじめとしたCSRの課題についても適正性と透明性の確保に努めています。しかしながら、事故・過失などによる環境汚染やそれに対する原状復帰、損害賠償責任の発生、あるいは関係法令の改正による環境投資が大幅に増加した場合などにおいては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
FY2017|3,637 文字
4 【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状況などに影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがありますが、これらに限られるものではありません。また、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 商品市況リスク当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心に取り扱っており、販売用食肉はもとより、ハム・ソーセージ、加工食品などの原材料にも食肉が使用されているため、畜産物の相場変動によるリスクがあります。さらに、これらの食肉を供給する国内および海外の生産飼育事業においては、商品市況はもちろん、飼料価格や原油価格の変動にも影響を受けることとなります。また、当社グループが取り扱う水産物や乳製品についても、商品市況や原材料の価格変動リスクなどがあります。これらの価格変動リスクに対して、商品調達ルートの分散化、高付加価値商品の開発やブランド化、お客様視点のマーケティング戦略の確立、商品先物契約の利用などに努め、また、商品需要の変動を見越した安定的な原材料の確保、食肉の適正在庫水準の維持などを行っておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。上記に加えて、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢など)の発生やセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動された場合などには、畜産市場全体ならびに当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (2) 安全性のリスク当社グループは「OPEN品質」~開かれた食品づくり~を推進しお客様の期待と信頼に応えることを基本とし、グループの品質方針として、「法令の遵守」「品質保証ネットワーク」「客観的評価」「履歴管理」「お客様とのつながり」を定めています。この方針に従い、外部認証(ISO、HACCPなど)の取得や、食肉をはじめハム・ソーセージ、加工食品に使用する原材料のトレーサビリティーシステムを構築して原材料からの安全・安心の確保に取り組むほか、フードディフェンスの強化など、厳しい品質保証体制を構築しており、品質向上の取組みを一層強化し、安全性の確保に努めております。さらには万が一当社グループが提供する商品などに問題が発生した場合は、速やかな情報開示と拡大防止策の徹底など、お客様の安全を第一に考えた対応を行っております。しかしながら、こうした当社グループの取組みを超えた事象の発生や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (3) 資材調達などに係るリスク当社グループは、生産の効率化や在庫ロス・物流コストの削減に常に取り組んでおります。しかしながら原油高などにより資材費や燃料費、物流費が高騰しコスト削減努力でも補えない場合や、それらを販売価格に転嫁できない場合などには、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4) 為替リスク当社グループがおこなう外貨建取引から生ずる費用・収益及び外貨建債権・債務の円換算額は、為替相場の変動の影響を受ける場合があります。これらの為替相場の変動リスクを軽減するため、為替予約、通貨スワップ契約、通貨オプション契約及び通貨金利スワップ契約などのヘッジ取引を利用しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はなく、また当該リスクを軽減するためのヘッジ取引についても、想定した範囲を超えて為替相場が変動した場合には機会損失などの別のリスクが発生する可能性があります。また、外貨建で作成されている海外連結子会社の財務諸表を円貨に換算する際の換算差額によって、連結財務諸表の株主資本が外貨換算調整勘定を通じて変動するリスクがあり、これら為替相場の変動要因によって当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。なお、当社グループはこれらの外貨建取引に係るリスクヘッジを行うための「為替リスク管理規程」を定め、為替相場を継続的に監視し、為替相場の変動リスクを定期的に評価しております。全ての先物外国為替契約、通貨スワップ契約、通貨オプション契約及び通貨金利スワップ契約は、当該「為替リスク管理規程」、取引権限及び取引限度額を定めた社内規程に基づいて行われています。 (5) 金利リスク当社グループは、必要資金の大部分を外部からの借入金などの有利子負債により調達しております。平成29年3月末時点での有利子負債額約1,383億円の大部分は固定金利であり、金利上昇による直接的な影響については当面軽微であると判断されますが、将来的な金利上昇局面においては資金調達における利息負担の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (6) 株価リスク当社グループの保有している有価証券は取引先などの株式が中心であるため、市場価格の変動に基づく株価の下落リスクがあります。平成29年3月末時点では、全体として含み益の状態となっておりますが、今後の株価動向によっては当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、株式市場の低迷によって当社グループの年金資産の価値に毀損が生じた場合には、年金費用の増加や追加的な年金資産の積み増しが必要となる可能性があります。 (7) 固定資産の減損損失リスク当社グループが保有する固定資産の価値が経済情勢などの変化により下落した場合には、必要な減損処理を実施することになり、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (8) 自然災害や突発的事故及び社会的な制度などのリスク当社グループは本邦を含む世界各国において事業活動を行っております。これらの事業活動地域においては、次の事象の発生リスクがあります。これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。・地震、洪水などの大規模な自然災害の発生及びそれらに起因する道路・港湾・鉄道などの社会的な基盤の損壊、ガス・水道・電気などの供給不能又は供給逼迫・突発的な事故の発生など予期しない原因による、大気、水質、土壌などの環境汚染・インフルエンザなどの感染性疾病の流行などによる社会的混乱・予期しない法律または諸規制の設定または改廃・予期しない不利な経済的または政治的要因の発生・戦争、紛争、テロなどの発生による社会的又は経済的混乱 (9) 情報漏洩リスク当社グループは「個人情報管理規程」、「日本ハムグループ内部者取引管理規程」を設け、当社グループ役職員に対して、保有する個人情報や当社グループの重要情報の保護・管理を義務付け、コンプライアンス研修や階層別従業員教育などを通じ、厳正な情報管理に努めております。併せて情報システム上のセキュリティ対策や災害対策なども講じております。しかしながら、想定の範囲を超えるような自然災害、長期に渡る停電、ハードウエア・ソフトウエアの重大な欠陥、コンピュータウイルスの感染や不正アクセスなどによる情報の漏洩・改ざん・消失、長期にわたる情報システムの停止あるいは混乱などが発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (10) コンプライアンスのリスク当社グループは、透明性のある誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。この取組みにおいては、当社の代表取締役社長が指名した役員をコンプライアンス委員会委員長として当社グループ全体を統括し、当社コンプライアンス部が当社グループ全役職員のコンプライアンス意識を高める施策を継続的に行うとともに、リスクを認識した場合には迅速に対応する体制を整えております。しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (11) 環境問題のリスク当社グループは「日本ハムグループ環境方針」を定め、持続可能な社会の実現に向けて環境と調和の取れた企業活動の推進に取り組んでおります。また、環境に関する外部認証(ISO14001)の取得や、外部機関からの適正性の評価の取得に積極的に取り組むとともに、当社CSR推進部による環境監査の実施など、環境と事業活動の調和に配慮した経営を推進しています。併せて、環境をはじめとしたCSRの課題についても適正性と透明性の確保に努めています。しかしながら、事故・過失などによる環境汚染やそれに対する原状復帰、損害賠償責任の発生、あるいは関係法令の改正による環境投資が大幅に増加した場合などにおいては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
FY2016|3,637 文字
4 【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状況などに影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがありますが、これらに限られるものではありません。また、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 商品市況リスク当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心に取り扱っており、販売用食肉はもとより、ハム・ソーセージ、加工食品などの原材料にも食肉が使用されているため、畜産物の相場変動によるリスクがあります。さらに、これらの食肉を供給する国内および海外の生産飼育事業においては、商品市況はもちろん、飼料価格や原油価格の変動にも影響を受けることとなります。また、当社グループが取り扱う水産物や乳製品についても、商品市況や原材料の価格変動リスクなどがあります。これらの価格変動リスクに対して、商品調達ルートの分散化、高付加価値商品の開発やブランド化、お客様視点のマーケティング戦略の確立、商品先物契約の利用などに努め、また、商品需要の変動を見越した安定的な原材料の確保、食肉の適正在庫水準の維持などを行っておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。上記に加えて、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢など)の発生やセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動された場合などには、畜産市場全体ならびに当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (2) 安全性のリスク当社グループは「OPEN品質」~開かれた食品づくり~を推進しお客様の期待と信頼に応えることを基本とし、グループの品質方針として、「法令の遵守」「品質保証ネットワーク」「客観的評価」「履歴管理」「お客様とのつながり」を定めています。この方針に従い、外部認証(ISO、HACCPなど)の取得や、食肉をはじめハム・ソーセージ、加工食品に使用する原材料のトレーサビリティーシステムを構築して原材料からの安全・安心の確保に取り組むほか、フードディフェンスの強化など、厳しい品質保証体制を構築しており、品質向上の取組みを一層強化し、安全性の確保に努めております。さらには万が一当社グループが提供する商品などに問題が発生した場合は、速やかな情報開示と拡大防止策の徹底など、お客様の安全を第一に考えた対応を行っております。しかしながら、こうした当社グループの取組みを超えた事象の発生や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (3) 資材調達などに係るリスク当社グループは、生産の効率化や在庫ロス・物流コストの削減に常に取り組んでおります。しかしながら原油高などにより資材費や燃料費、物流費が高騰しコスト削減努力でも補えない場合や、それらを販売価格に転嫁できない場合などには、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4) 為替リスク当社グループがおこなう外貨建取引から生ずる費用・収益及び外貨建債権・債務の円換算額は、為替相場の変動の影響を受ける場合があります。これらの為替相場の変動リスクを軽減するため、為替予約、通貨スワップ契約、通貨オプション契約及び通貨金利スワップ契約などのヘッジ取引を利用しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はなく、また当該リスクを軽減するためのヘッジ取引についても、想定した範囲を超えて為替相場が変動した場合には機会損失などの別のリスクが発生する可能性があります。また、外貨建で作成されている海外連結子会社の財務諸表を円貨に換算する際の換算差額によって、連結財務諸表の株主資本が外貨換算調整勘定を通じて変動するリスクがあり、これら為替相場の変動要因によって当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。なお、当社グループはこれらの外貨建取引に係るリスクヘッジを行うための「為替リスク管理規程」を定め、為替相場を継続的に監視し、為替相場の変動リスクを定期的に評価しております。全ての先物外国為替契約、通貨スワップ契約、通貨オプション契約及び通貨金利スワップ契約は、当該「為替リスク管理規程」、取引権限及び取引限度額を定めた社内規程に基づいて行われています。 (5) 金利リスク当社グループは、必要資金の大部分を外部からの借入金などの有利子負債により調達しております。平成28年3月末時点での有利子負債額約1,546億円の大部分は固定金利であり、金利上昇による直接的な影響については当面軽微であると判断されますが、将来的な金利上昇局面においては資金調達における利息負担の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (6) 株価リスク当社グループの保有している有価証券は取引先などの株式が中心であるため、市場価格の変動に基づく株価の下落リスクがあります。平成28年3月末時点では、全体として含み益の状態となっておりますが、今後の株価動向によっては当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、株式市場の低迷によって当社グループの年金資産の価値に毀損が生じた場合には、年金費用の増加や追加的な年金資産の積み増しが必要となる可能性があります。 (7) 固定資産の減損損失リスク当社グループが保有する固定資産の価値が経済情勢などの変化により下落した場合には、必要な減損処理を実施することになり、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (8) 自然災害や突発的事故及び社会的な制度などのリスク当社グループは本邦を含む世界各国において事業活動を行っております。これらの事業活動地域においては、次の事象の発生リスクがあります。これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。・地震、洪水などの大規模な自然災害の発生及びそれらに起因する道路・港湾・鉄道などの社会的な基盤の損壊、ガス・水道・電気などの供給不能又は供給逼迫・突発的な事故の発生など予期しない原因による、大気、水質、土壌などの環境汚染・インフルエンザなどの感染性疾病の流行などによる社会的混乱・予期しない法律または諸規制の設定または改廃・予期しない不利な経済的または政治的要因の発生・戦争、紛争、テロなどの発生による社会的又は経済的混乱 (9) 情報漏洩リスク当社グループは「個人情報管理規程」、「日本ハムグループ内部者取引管理規程」を設け、当社グループ役職員に対して、保有する個人情報や当社グループの重要情報の保護・管理を義務付け、コンプライアンス研修や階層別従業員教育などを通じ、厳正な情報管理に努めております。併せて情報システム上のセキュリティ対策や災害対策なども講じております。しかしながら、想定の範囲を超えるような自然災害、長期に渡る停電、ハードウエア・ソフトウエアの重大な欠陥、コンピュータウイルスの感染や不正アクセスなどによる情報の漏洩・改ざん・消失、長期にわたる情報システムの停止あるいは混乱などが発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (10) コンプライアンスのリスク当社グループは、透明性のある誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。この取組みにおいては、当社の代表取締役社長が指名した役員をコンプライアンス委員会委員長として当社グループ全体を統括し、当社コンプライアンス部が当社グループ全役職員のコンプライアンス意識を高める施策を継続的に行うとともに、リスクを認識した場合には迅速に対応する体制を整えております。しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (11) 環境問題のリスク当社グループは「日本ハムグループ環境方針」を定め、持続可能な社会の実現に向けて環境と調和の取れた企業活動の推進に取り組んでおります。また、環境に関する外部認証(ISO14001)の取得や、外部機関からの適正性の評価の取得に積極的に取り組むとともに、当社CSR推進部による環境監査の実施など、環境と事業活動の調和に配慮した経営を推進しています。併せて、環境をはじめとしたCSRの課題についても適正性と透明性の確保に努めています。しかしながら、事故・過失などによる環境汚染やそれに対する原状復帰、損害賠償責任の発生、あるいは関係法令の改正による環境投資が大幅に増加した場合などにおいては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。