事業の概要
- 加工食品の製造販売: 日本ハムグループは、ハム・ソーセージや加工食品の製造・販売を国内で展開しています。自社工場や子会社で製品を作り、全国の販売子会社を通じて消費者に届けています。また、子会社の宝幸や日本ルナを通じて、水産物や乳製品も手掛けており、食卓に幅広い食品を提供することで収益を上げています。
- 食肉の生産販売: 国内で豚やブロイラーの飼育から食肉の処理・加工、販売までを一貫して行っています。自社生産だけでなく、海外の子会社や外部からの仕入れも活用し、全国の販売子会社を通じて食肉製品を供給しています。これにより、安定した食肉供給体制を構築し、収益の柱としています。
- 海外での事業展開: オーストラリアやタイ、アメリカなどに子会社を持ち、ハム・ソーセージ、加工食品、食肉の生産・製造・販売を海外でも行っています。これにより、グローバルな視点で事業を展開し、海外市場での成長機会を捉えることで、収益源の多様化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 加工事業本部: 主に国内でハム・ソーセージや加工食品の製造・販売を行っています。日本ハムファクトリーや日本ハム食品などの製造子会社が製品を作り、日本ハムマーケティングなどの販売子会社を通じて全国に展開しています。また、宝幸による水産物、日本ルナによる乳製品の製造・販売もこの事業本部に含まれ、多様な加工食品で収益を上げています。
- 食肉事業本部: 主に国内で食肉の生産・販売を担っています。日本ホワイトファームや日本クリーンファームが豚やブロイラーを飼育し、日本フードパッカーが処理・加工を行います。これらの食肉製品は、東日本フードや西日本フードなどの販売子会社を通じて全国に供給され、食肉の安定供給を支える中核事業です。
- 海外事業本部: 海外の子会社や関連会社を管轄し、主にハム・ソーセージ、加工食品、食肉の生産・製造・販売を海外で行っています。NH Foods AustraliaやDay-Lee Foods, Inc.などが主要な拠点であり、グローバル市場での事業展開を通じて、海外での収益拡大を目指しています。
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3 【事業の内容】当社グループは、当社と子会社65社、関連会社5社及び共同支配企業1社で構成され、各事業を管轄する事業本部とその位置付けは以下のとおりです。 〔加工事業本部〕加工事業本部は、主に国内においてハム・ソーセージ及び加工食品の製造・販売を行っております。当社及び製造子会社の日本ハムファクトリー㈱、南日本ハム㈱、日本ハム食品㈱及び日本ハム惣菜㈱等が製造を行い、当社及び全国に販売拠点を有する販売子会社の日本ハムマーケティング㈱等を通じて販売を行っております。また、子会社の㈱宝幸及び日本ルナ㈱によって、主に国内において水産物及び乳製品の製造・販売を行っております。〔食肉事業本部〕食肉事業本部は、主に国内において食肉の生産・販売を行っております。子会社の日本ホワイトファーム㈱、日本クリーンファーム㈱等が豚及びブロイラーの生産飼育を行い、子会社の日本フードパッカー㈱等が処理・加工を行った食肉製品と、海外事業本部管轄の食肉販売子会社や外部から仕入れた食肉商品を、当社及び全国に販売拠点を有する販売子会社の東日本フード㈱、関東日本フード㈱、中日本フード㈱及び西日本フード㈱等を通じて販売しております。〔海外事業本部〕海外事業本部は、海外子会社及び海外関連会社を管轄しており、子会社のNH Foods Australia Pty. Ltd.、Whyalla Beef Pty. Ltd.、Day-Lee Foods, Inc.及びThai Nippon Foods Co., Ltd.等が、主にハム・ソーセージ、加工食品及び食肉の生産・製造・販売を行っております。〔ボールパーク事業〕ボールパーク事業は、㈱北海道日本ハムファイターズ及び㈱ファイターズ スポーツ&エンターテイメント等で構成され、主にプロ野球関連興行、球場運営、北海道ボールパークFビレッジを中心としたマネジメント業務を行っております。 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次ページのとおりです。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原材料価格の高騰や原料調達難、家畜疾病の発生により業績及び財政状態が影響を受ける可能性があるため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 長年の事業活動で培われたハム・ソーセージ、食肉、乳製品などのブランド力 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:ライフスタイル・価値観の変化 / 世界人口増加による食糧需給の変化 / 原材料価格の高騰・原料調達難
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
「日本ハム」ブランドは、長年の歴史と品質への信頼から、消費者の購買決定に影響を与える無形資産となっている。特に、ハム・ソーセージ、加工食品分野での認知度は高く、新商品投入時の初期集客力や価格決定力に寄与する。ただし、食品業界全体でのブランド競争は激しい。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
食料品は一般的にスイッチング・コストが低い。消費者は価格、品質、利便性、健康志向などの理由で容易にブランドを乗り換える可能性がある。日本ハム製品への強いこだわりを持つ顧客層は限定的と考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
食料品製造・販売業において、ネットワーク効果は基本的に見られない。製品の価値は個々の消費者の利用体験に依存し、ユーザー数の増加が直接的に製品価値を高める構造ではない。
コスト優位★★☆☆☆
同社は原料調達から生産、物流、販売まで一貫したサプライチェーンを構築しており、規模の経済によるコスト削減努力を行っている。しかし、食料品業界は原材料価格の変動や競合他社の価格競争の影響を受けやすく、絶対的なコスト優位性を確立するのは難しい。
規模の経済★★★★☆
日本ハムは国内有数の食肉加工メーカーであり、生産規模、販売網、ブランド力において業界内で確固たる地位を築いている。これにより、効率的な生産・物流体制を維持し、競合他社に対して一定の優位性を保っている。特にハム・ソーセージ分野では寡占的なシェアを持つ。
- 多様な食のバリューチェーン: 日本ハムは、食肉の生産から加工食品の製造、販売までを一貫して手掛けることで、品質管理を徹底し、安定した供給体制を構築しています。これにより、消費者への信頼性を高め、多様な食のニーズに応える強みを持っています。
- 国内外の広範な販売網: 国内では全国に販売拠点を有する子会社を通じて、海外では各国の子会社を通じて、幅広い地域に製品を供給できる販売網を構築しています。これにより、多くの消費者に製品を届け、市場での存在感を維持しています。
- ブランド力と製品開発力: 長年にわたり培ってきた「日本ハム」ブランドは、消費者からの認知度と信頼性が高く、競争優位性の一つとなっています。また、多様化する食のニーズに対応するため、食物アレルギー対応商品や植物由来のたんぱく質商品など、付加価値の高い製品開発にも注力しており、将来の成長に繋がる可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
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経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社グループは、「わが社は、「食べる喜び」を基本のテーマとし、時代を画する文化を創造し、社会に貢献する。」「わが社は、従業員が真の幸せと生き甲斐を求める場として存在する。」という2つの企業理念を掲げております。「食べる喜び」とは、「食」を通してもたらされる「おいしさの感動」と「健康の喜び」を表しており、このことは人々の幸せな生活の原点であると考えます。「食べる喜び」をお届けすることで、人々の楽しく健やかな暮らしに貢献することが私たちの使命です。また当社グループは従業員全てが生涯を託すに足る企業グループを目指しています。自分自身のため、会社のため、社会のために全力を尽くすことが、全ての従業員に幸福をもたらすとともに、ニッポンハムグループの経営の基盤となります。2021年4月に、企業理念を追求する上でのマイルストーンとしてニッポンハムグループ「Vision2030」を策定しました。また、「Vision2030」の実現に向けて取り組むべき重要な社会課題を、ニッポンハムグループ「5つのマテリアリティ」として特定しました。企業理念に掲げている「食べる喜び」をお届けするために、当社グループは事業戦略とマテリアリティの実践を通したサステナビリティ戦略を両輪で進め、事業を通した社会課題の解決に努めていきます。 (2)目標とする経営指標当社グループは、2024年4月1日から2027年3月31日の3年間を「中期経営計画2026」とし、事業計画を策定しました。「中期経営計画2026」最終年度となる2027年3月期において、売上高1兆3,800億円、事業利益610億円、事業利益率4.4%、ROE7.0~8.0%、ROIC5.0~6.0%を経営目標とし、達成を目指してまいります。また、「中期経営計画2026」の2年目にあたる次期の業績目標につきましては、連結売上高1兆4,000億円、事業利益540億円、事業利益率3.9%、ROE5.8%、ROIC4.9%の目標を掲げております。 (注) 1 事業利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除し、当社グループが定める為替差損益を加味するとともにIFRS会計基準への調整及び非経常項目を除外して算出しております。 2 「中期経営計画2026」並びにその見直し・修正計画等(以下、「当中期経営計画」)は、現時点で入手可能な情報や、合理的と判断した一定の前提に基づいて策定した計画・目標であり、潜在的なリスクや不確実性等を含んでいることから、その達成や将来の業績を保証するものではありません。また実際の業績等も当中期経営計画とは大きく異なる結果となる可能性がありますので、当中期経営計画のみに依拠して投資判断をくだすことはお控えください。なお、将来における情報・事象及びそれらに起因する結果にかかわらず、当社グループは当中期経営計画を見直すとは限らず、またその義務を負うものではありません。 (3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題当社グループは企業理念である「食べる喜び」をお届けし続けるために、2030年のありたい姿として定めた「Vision2030」“たんぱく質を、もっと自由に。”の実現に向け、新たな挑戦に取り組んでまいります。「中期経営計画2026」は、「たんぱく質の価値を共に創る企業へ」をテーマに掲げ、「Vision2030」で示した新たなステージへ到達するため、バックキャストで特定したビジネスモデル変革に向けた課題に対し、構造改革と成長戦略、風土改革を三位一体で進め、価値創造企業に進化する3年間と位置付けております。これまでの食のインフラを担う企業としてたんぱく質を安定的にお届けすることに加え、様々なパートナーと力を掛け合わせ、たんぱく質の新たな価値創造に取り組むことで、社会課題の解決に努めてまいります。加えて、資本コストを上回るリターンの追求と株主還元の強化等の資本最適化施策の推進により企業価値の向上に努めてまいります。 “たんぱく質を、もっと自由に。”ニッポンハムグループ「Vision2030」は、これまでの提供価値である「安全・安心」「おいしさ」に加え、常識にとらわれない「自由」な発想で「たんぱく質」の可能性を広げることで、社会環境や人々のライフスタイルの変化に対応する多様な食シーンを創出し、毎日の幸せな食生活を支え続けたいという当社グループの想いを「2030年におけるありたい姿」として表現しております。 <全社戦略>新たなステージに向け、挑戦と共創をキーワードに取り組む「中期経営計画2026」では、構造改革と成長戦略、風土改革を通し、環境変化への対応力を身に付け、より高い価値を生み出す力を獲得していきます。構造改革では、「最適生産体制」、「低収益事業見直し」、「商品ミックス改善」への取組みを通し、不透明な環境下を勝ち残る競争力を獲得します。成長戦略では、「ブランド強化」、「グローバル強化」、「営業横断」、「R&D強化」、「ボールパーク」への取組みを通し、価値の源泉となる無形資産の育成・強化を図ります。風土改革を通して、目指す「挑戦する組織風土の醸成」に向け、「変革型経営人財の育成・獲得」と「多様な人材の活躍推進」に取り組むことで、価値を生み出す基盤を構築してまいります。 ニッポンハムグループ 「中期経営計画2026」全体構想 <会社の対処すべき課題>日本国内においては個人消費や設備投資が内需を牽引し経済成長を支えると見込まれていましたが、海外においてはユーロ圏経済の回復ペース鈍化に加え、米国政局動向等下振れリスクも指摘されています。特に関税政策においては中国経済への影響が大きい一方、日本から米国への輸出事業も下押し圧力を受けることが想定され、予断を許さない状況が続いています。そのような環境の中において、2025年度より当社のバリューチェーン価値最大化を推進すべく、「海外事業本部」を廃止し、加工事業本部と食肉事業本部の二事業本部体制への組織再編を行いました。これにより、当社が保有する加工技術や人財ローテーションの国内外での連携を加速・強化し、成長戦略で掲げた「グローバル強化」に取り組んでまいります。加工事業につきましては、前年からの構造改革を通し商品構成の改善を一層進め、シャウエッセンをはじめとする重点ブランド等お客様に求められる価値ある商品の提供に努めるとともに、新しい食シーンの創造を通した新カテゴリーと新販路の開拓を進め、収益性の改善に取り組んでまいります。北米において、当事業年度買収したLJD Holdingsグループの製販拡大、アセアンにおいては、CP Foodsとの共創を一層推進することで、海外売上拡大に取り組んでまいります。食肉事業につきましては、国産鶏肉の増羽とブランド食肉比率向上、国産豚肉の増頭と生産性改善、輸入食肉の在庫管理強化に取り組むとともに、当社グループで生産から手掛けるブランド食肉(国産鶏肉桜姫、国産豚肉麦小町、豪州産牛肉大麦牛ANGUS)の拡販に加え、引き続き好環境が見込まれる豪州牛肉事業の生産強化に取り組んでまいります。ボールパーク事業につきましては、引き続きボールパークの魅力をさらに高めるイベントやコンテンツづくりに取り組むとともに、中長期的な事業創造として新駅開業を見据えたボールパークを起点とする街づくりにも取り組んでまいります。2024年度より立ち上げました成長戦略プロジェクトでは、JA全農との包括的な事業連携により畜産業の新たな価値創出と国内畜産業の持続的発展を目指すとともに、たんぱく質の可能性を最大限に引き出す全社R&D戦略により食領域と新領域で新たな価値と未来を創造します。また、当社基幹システム「Connect」導入及びAI活用によりデジタル変革・業務変革を推進してまいります。 2024年4月に「中期経営計画2026」の策定に合わせて、事業活動を通じて社会課題を解決し、人々の楽しく健やかな生活に貢献し、地球環境との調和を目指すために、サステナビリティ戦略を策定しました。この戦略では、「食べる喜びの提供」、「新たな価値の創出」、「地球環境の保全」、「レジリエントな事業基盤の強化」の4つの柱を設定しました。また、当社を取り巻くビジネス環境の変化やステークホルダーからの期待に応えるため、当社グループの重要課題をマテリアリティとして特定し、サステナビリティ活動を進めていきます。 「サステナビリティ戦略」 「マテリアリティ」 たんぱく質の安定調達・供給畜産業が抱える課題に真摯に向き合い、人が生きる上で欠かせないたんぱく質を将来にわたり安定的に提供し続けます。課題施策目指す姿畜肉の安定調達・供給畜肉の安定した供給量の拡大国内産畜肉の販売数量伸長率2023年度比 104%(2026年度)疾病発生の未然防止への継続的取組み持続可能な畜産の実現農家への支援・共創・PIG LABO®、鶏生産事業における技術 指導・スマート畜産等の新たな技術の開発 と活用 食を通した豊かな生活への貢献世の中の変化を的確に捉えて、お客様の期待を超える商品やサービスを提供します。潜在的なニーズを掘り起こし、常識にとらわれない自由な発想で、新たな「食べる喜び」を創出します。 課題施策目指す姿多様化するライフスタイルや価値観への対応多様なニーズに合わせた商品の開発、提供ハム・ソーセージ、加工食品の主要コンシューマ商品のうちMealin’Good対象製品を50%(2026年度)※海外加工品事業売上伸長率2023年度比 200%(2026年度)笑顔あふれる食体験の提供日本で培った知見を各国・地域に浸透食課題解決への貢献健やかなからだづくりに貢献する商品の開発、提供 ※「Mealin’Good」はフィーリングッドにミールを掛け合わせ「人も地球も心地よく、より良い毎日へ。」という想いを込めた当社のブランドです。様々な倫理観や価値観に対し選択肢を増やしていくこと、今までの取組みを大切にしながら、もっと人と地球に良いものを提供することを目指しております。 持続可能な地域環境への貢献自然の恵みや生命の恵みに感謝するとともに、将来世代に豊かな地球環境をつないでいくために、サプライチェーンを通して環境課題の解決に向けて積極的に取り組みます。課題施策目指す姿気候変動への対応化石燃料由来のCO2削減(Scope1、Scope2)化石燃料由来のCO2削減(Scope1、Scope2)国内 2013年比△ 46%(2030年度)海外 2021年比△ 24%(2030年度)国内 2013年比△ 29%(2026年度)海外 2021年比△ 17%(2026年度)家畜由来GHGの抑制、削減、有効活用に関する研究開発省資源の推進プラスチック使用量削減※2013年比△ 20%(2030年度)2013年比△ 17%(2026年度) ※対象範囲:容器包装リサイクル法対象製品のうち、化石燃料由来の包装資材 新たな価値の創出前例にとらわれず、様々なパートナーとともに、今までにない商品やサービス、体験等新たな価値を創出します。課題施策目指す姿食とスポーツによる新たな価値の提供北海道ボールパークFビレッジにおける、食品事業とスポーツ事業を核とした街づくりへの取組みFビレッジ内の施設・サービスの充実による来場者数及び定住人口の増加(2030年度)たんぱく質の可能性を広げる事業の創造R&D強化による価値創造事業立ち上げと収益化(2030年度)商品化に向けての技術確立(2030年度)様々なたんぱく質の可能性の探索 挑戦する組織風土の醸成多様な従業員一人ひとりが主体性を持ち、変革に向かって挑戦し続けることのできる組織風土を醸成します。課題施策目指す姿変革型経営人財の育成、獲得役員評価項目の見直し、経営者サクセッションプランの強化変革、挑戦、従業員エンゲージメントの取り組み進捗(2030年度)多様な人財の活躍推進一人ひとりの挑戦を促し認める仕組みの強化、浸透重点管理項目の進捗(2030年度)多様な個が尊重され、生き生きと活躍できる環境づくり
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社グループは、「わが社は、「食べる喜び」を基本のテーマとし、時代を画する文化を創造し、社会に貢献する。」「わが社は、従業員が真の幸せと生き甲斐を求める場として存在する。」という2つの企業理念を掲げております。「食べる喜び」とは、「食」を通してもたらされる「おいしさの感動」と「健康の喜び」を表しており、このことは人々の幸せな生活の原点であると考えます。「食べる喜び」をお届けすることで、人々の楽しく健やかな暮らしに貢献することが私たちの使命です。また当社グループは従業員全てが生涯を託すに足る企業グループを目指しています。自分自身のため、会社のため、社会のために全力を尽くすことが、全ての従業員に幸福をもたらすとともに、ニッポンハムグループの経営の基盤となります。2021年4月に、企業理念を追求する上でのマイルストーンとしてニッポンハムグループ「Vision2030」を策定しました。また、「Vision2030」の実現に向けて取り組むべき重要な社会課題を、ニッポンハムグループ「5つのマテリアリティ」として特定しました。企業理念に掲げている「食べる喜び」をお届けするために、当社グループは事業戦略とマテリアリティの実践を通したサステナビリティ戦略を両輪で進め、事業を通した社会課題の解決に努めていきます。 (2)目標とする経営指標当社グループは、2024年4月1日から2027年3月31日の3年間を「中期経営計画2026」とし、事業計画を策定しました。「中期経営計画2026」最終年度となる2027年3月期において、売上高1兆3,800億円、事業利益610億円、事業利益率4.4%、ROE7.0~8.0%、ROIC5.0~6.0%を経営目標とし、達成を目指してまいります。また、「中期経営計画2026」の2年目にあたる次期の業績目標につきましては、連結売上高1兆4,000億円、事業利益540億円、事業利益率3.9%、ROE5.8%、ROIC4.9%の目標を掲げております。 (注) 1 事業利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除し、当社グループが定める為替差損益を加味するとともにIFRS会計基準への調整及び非経常項目を除外して算出しております。 2 「中期経営計画2026」並びにその見直し・修正計画等(以下、「当中期経営計画」)は、現時点で入手可能な情報や、合理的と判断した一定の前提に基づいて策定した計画・目標であり、潜在的なリスクや不確実性等を含んでいることから、その達成や将来の業績を保証するものではありません。また実際の業績等も当中期経営計画とは大きく異なる結果となる可能性がありますので、当中期経営計画のみに依拠して投資判断をくだすことはお控えください。なお、将来における情報・事象及びそれらに起因する結果にかかわらず、当社グループは当中期経営計画を見直すとは限らず、またその義務を負うものではありません。 (3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題当社グループは企業理念である「食べる喜び」をお届けし続けるために、2030年のありたい姿として定めた「Vision2030」“たんぱく質を、もっと自由に。”の実現に向け、新たな挑戦に取り組んでまいります。「中期経営計画2026」は、「たんぱく質の価値を共に創る企業へ」をテーマに掲げ、「Vision2030」で示した新たなステージへ到達するため、バックキャストで特定したビジネスモデル変革に向けた課題に対し、構造改革と成長戦略、風土改革を三位一体で進め、価値創造企業に進化する3年間と位置付けております。これまでの食のインフラを担う企業としてたんぱく質を安定的にお届けすることに加え、様々なパートナーと力を掛け合わせ、たんぱく質の新たな価値創造に取り組むことで、社会課題の解決に努めてまいります。加えて、資本コストを上回るリターンの追求と株主還元の強化等の資本最適化施策の推進により企業価値の向上に努めてまいります。 “たんぱく質を、もっと自由に。”ニッポンハムグループ「Vision2030」は、これまでの提供価値である「安全・安心」「おいしさ」に加え、常識にとらわれない「自由」な発想で「たんぱく質」の可能性を広げることで、社会環境や人々のライフスタイルの変化に対応する多様な食シーンを創出し、毎日の幸せな食生活を支え続けたいという当社グループの想いを「2030年におけるありたい姿」として表現しております。 <全社戦略>新たなステージに向け、挑戦と共創をキーワードに取り組む「中期経営計画2026」では、構造改革と成長戦略、風土改革を通し、環境変化への対応力を身に付け、より高い価値を生み出す力を獲得していきます。構造改革では、「最適生産体制」、「低収益事業見直し」、「商品ミックス改善」への取組みを通し、不透明な環境下を勝ち残る競争力を獲得します。成長戦略では、「ブランド強化」、「グローバル強化」、「営業横断」、「R&D強化」、「ボールパーク」への取組みを通し、価値の源泉となる無形資産の育成・強化を図ります。風土改革を通して、目指す「挑戦する組織風土の醸成」に向け、「変革型経営人財の育成・獲得」と「多様な人材の活躍推進」に取り組むことで、価値を生み出す基盤を構築してまいります。 ニッポンハムグループ 「中期経営計画2026」全体構想 <会社の対処すべき課題>日本国内においては個人消費や設備投資が内需を牽引し経済成長を支えると見込まれていましたが、海外においてはユーロ圏経済の回復ペース鈍化に加え、米国政局動向等下振れリスクも指摘されています。特に関税政策においては中国経済への影響が大きい一方、日本から米国への輸出事業も下押し圧力を受けることが想定され、予断を許さない状況が続いています。そのような環境の中において、2025年度より当社のバリューチェーン価値最大化を推進すべく、「海外事業本部」を廃止し、加工事業本部と食肉事業本部の二事業本部体制への組織再編を行いました。これにより、当社が保有する加工技術や人財ローテーションの国内外での連携を加速・強化し、成長戦略で掲げた「グローバル強化」に取り組んでまいります。加工事業につきましては、前年からの構造改革を通し商品構成の改善を一層進め、シャウエッセンをはじめとする重点ブランド等お客様に求められる価値ある商品の提供に努めるとともに、新しい食シーンの創造を通した新カテゴリーと新販路の開拓を進め、収益性の改善に取り組んでまいります。北米において、当事業年度買収したLJD Holdingsグループの製販拡大、アセアンにおいては、CP Foodsとの共創を一層推進することで、海外売上拡大に取り組んでまいります。食肉事業につきましては、国産鶏肉の増羽とブランド食肉比率向上、国産豚肉の増頭と生産性改善、輸入食肉の在庫管理強化に取り組むとともに、当社グループで生産から手掛けるブランド食肉(国産鶏肉桜姫、国産豚肉麦小町、豪州産牛肉大麦牛ANGUS)の拡販に加え、引き続き好環境が見込まれる豪州牛肉事業の生産強化に取り組んでまいります。ボールパーク事業につきましては、引き続きボールパークの魅力をさらに高めるイベントやコンテンツづくりに取り組むとともに、中長期的な事業創造として新駅開業を見据えたボールパークを起点とする街づくりにも取り組んでまいります。2024年度より立ち上げました成長戦略プロジェクトでは、JA全農との包括的な事業連携により畜産業の新たな価値創出と国内畜産業の持続的発展を目指すとともに、たんぱく質の可能性を最大限に引き出す全社R&D戦略により食領域と新領域で新たな価値と未来を創造します。また、当社基幹システム「Connect」導入及びAI活用によりデジタル変革・業務変革を推進してまいります。 2024年4月に「中期経営計画2026」の策定に合わせて、事業活動を通じて社会課題を解決し、人々の楽しく健やかな生活に貢献し、地球環境との調和を目指すために、サステナビリティ戦略を策定しました。この戦略では、「食べる喜びの提供」、「新たな価値の創出」、「地球環境の保全」、「レジリエントな事業基盤の強化」の4つの柱を設定しました。また、当社を取り巻くビジネス環境の変化やステークホルダーからの期待に応えるため、当社グループの重要課題をマテリアリティとして特定し、サステナビリティ活動を進めていきます。 「サステナビリティ戦略」 「マテリアリティ」 たんぱく質の安定調達・供給畜産業が抱える課題に真摯に向き合い、人が生きる上で欠かせないたんぱく質を将来にわたり安定的に提供し続けます。課題施策目指す姿畜肉の安定調達・供給畜肉の安定した供給量の拡大国内産畜肉の販売数量伸長率2023年度比 104%(2026年度)疾病発生の未然防止への継続的取組み持続可能な畜産の実現農家への支援・共創・PIG LABO®、鶏生産事業における技術 指導・スマート畜産等の新たな技術の開発 と活用 食を通した豊かな生活への貢献世の中の変化を的確に捉えて、お客様の期待を超える商品やサービスを提供します。潜在的なニーズを掘り起こし、常識にとらわれない自由な発想で、新たな「食べる喜び」を創出します。 課題施策目指す姿多様化するライフスタイルや価値観への対応多様なニーズに合わせた商品の開発、提供ハム・ソーセージ、加工食品の主要コンシューマ商品のうちMealin’Good対象製品を50%(2026年度)※海外加工品事業売上伸長率2023年度比 200%(2026年度)笑顔あふれる食体験の提供日本で培った知見を各国・地域に浸透食課題解決への貢献健やかなからだづくりに貢献する商品の開発、提供 ※「Mealin’Good」はフィーリングッドにミールを掛け合わせ「人も地球も心地よく、より良い毎日へ。」という想いを込めた当社のブランドです。様々な倫理観や価値観に対し選択肢を増やしていくこと、今までの取組みを大切にしながら、もっと人と地球に良いものを提供することを目指しております。 持続可能な地域環境への貢献自然の恵みや生命の恵みに感謝するとともに、将来世代に豊かな地球環境をつないでいくために、サプライチェーンを通して環境課題の解決に向けて積極的に取り組みます。課題施策目指す姿気候変動への対応化石燃料由来のCO2削減(Scope1、Scope2)化石燃料由来のCO2削減(Scope1、Scope2)国内 2013年比△ 46%(2030年度)海外 2021年比△ 24%(2030年度)国内 2013年比△ 29%(2026年度)海外 2021年比△ 17%(2026年度)家畜由来GHGの抑制、削減、有効活用に関する研究開発省資源の推進プラスチック使用量削減※2013年比△ 20%(2030年度)2013年比△ 17%(2026年度) ※対象範囲:容器包装リサイクル法対象製品のうち、化石燃料由来の包装資材 新たな価値の創出前例にとらわれず、様々なパートナーとともに、今までにない商品やサービス、体験等新たな価値を創出します。課題施策目指す姿食とスポーツによる新たな価値の提供北海道ボールパークFビレッジにおける、食品事業とスポーツ事業を核とした街づくりへの取組みFビレッジ内の施設・サービスの充実による来場者数及び定住人口の増加(2030年度)たんぱく質の可能性を広げる事業の創造R&D強化による価値創造事業立ち上げと収益化(2030年度)商品化に向けての技術確立(2030年度)様々なたんぱく質の可能性の探索 挑戦する組織風土の醸成多様な従業員一人ひとりが主体性を持ち、変革に向かって挑戦し続けることのできる組織風土を醸成します。課題施策目指す姿変革型経営人財の育成、獲得役員評価項目の見直し、経営者サクセッションプランの強化変革、挑戦、従業員エンゲージメントの取り組み進捗(2030年度)多様な人財の活躍推進一人ひとりの挑戦を促し認める仕組みの強化、浸透重点管理項目の進捗(2030年度)多様な個が尊重され、生き生きと活躍できる環境づくり
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概況は以下のとおりです。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における食品業界は、継続する円安や原燃料の高止まりによるコスト負担を背景に各社値上げの必要性に迫られる一方、比較的高い賃上げが実行されながらも実質賃金の大幅な改善に至らず、個人消費においては引き続き低価格商品が志向され厳しい収益環境にありました。2025年度も大手各社で賃上げが行われ、経済政策も期待されることから個人消費は徐々に回復するとみられるものの、米国政局動向の影響で金融市場が混乱、世界経済の鈍化も懸念され、力強い回復への不安材料となっております。このような中、当期は「中期経営計画2026」の初年度として、挑戦と共創をキーワードに「構造改革」、「成長戦略」及び「風土改革」に覚悟を持って挑み、企業価値を高め、持続的な成長を実現する企業体への変革に向け取り組んでまいりました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は、食肉事業における販売価格の上昇に加え、海外事業において豪州の牛肉販売が伸長したこと等により、対前年同期比5.1%増の1,370,553百万円となりました。事業利益は、加工事業において商品ミックスの改善や生産の最適化が進んだことにより収益性が改善したものの、食肉事業における上期の国産鶏肉の相場安や輸入食肉の販売数量が減少したこと等が影響し、対前年同期比5.3%減の42,540百万円、税引前当期利益は持分法による投資利益の減少等から対前年同期比8.4%減の37,198百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は対前年同期比5.3%減の26,585百万円となりました。 (注) 事業利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除し、当社グループが定める為替差損益を加味するとともにIFRS会計基準への調整及び非経常項目を除外して算出しております。 セグメントの概況当社は、当連結会計年度より、従来「その他」の区分に含めていたボールパーク事業について、重要性の高まりを勘案し、独立して記載しております。そのため、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメント区分に組替えて、比較分析を行っております。 (単位:百万円)対前年実績売 上 高事 業 利 益当連結会計年度増減増減率(%)当連結会計年度増減増減率(%)加工事業本部421,752△9,481△2.210,7481,01810.5食肉事業本部819,34638,7505.028,868△5,158△15.2海外事業本部317,55627,5929.54,4772,01782.0ボールパーク事業26,9763,21213.53,34798441.6 〔加工事業本部〕売上高は、「シャウエッセン」やチルドベーカリー群の販売が好調に推移したものの、低収益商品の見直し等の戦略的な商品統廃合や、デリ商品を中心に業務用商品等の販売数量が減少したことが影響し、対前年同期比2.2%減の421,752百万円となりました。事業利益は、価格改定効果に加え、ハム・ソーセージの商品ミックス改善や生産の最適化が進み収益性が向上したこと、さらに一次加工品、エキス、乳製品が伸長したこと等から、対前年同期比10.5%増の10,748百万円となりました。 〔食肉事業本部〕売上高は、輸入食肉の価格高騰に伴う国産食肉の需要増加により、主に量販店向けの販売が好調に推移したこと等から、対前年同期比5.0%増の819,346百万円となりました。事業利益は、上期における国産鶏肉の相場安や生産部門での飼料価格等のコスト上昇に加え、輸入食肉の仕入コスト高騰に対する価格転嫁の遅れが影響し、対前年同期比15.2%減の28,868百万円となりました。 〔海外事業本部〕売上高は、豪州の牛肉事業における販売数量の拡大及び販売単価の上昇に加えて、北米において鶏肉加工品販売が順調に推移したこと等から、対前年同期比9.5%増の317,556百万円となりました。事業利益は、豪州の牛肉事業における販売数量拡大やフィードロット拡充による出荷頭数の増加により利益確保が進んだこと、トルコの鶏肉事業において飼料高に対する価格転嫁が進んだこと等から、対前年同期比82.0%増の4,477百万円となりました。 〔ボールパーク事業〕チーム成績が好調であったことから、主催するレギュラーシーズン公式戦において過去最高の動員記録を達成しました。また、プロ野球オフシーズンにおいても様々なイベントを実施したことにより「北海道ボールパークFビレッジ」の来場者数が堅調に推移し、チケット・飲食収入が増加したことで、売上高は対前年同期比13.5%増の26,976百万円、事業利益は対前年同期比41.6%増の3,347百万円となりました。 地域別売上高の状況は以下のとおりです。① 日本日本では、食肉及び加工食品の販売単価が上昇したことにより、売上高(外部顧客に対する売上高)は、対前年同期比2.8%増の1,176,594百万円となりました。② その他の地域その他の地域では、主に食肉の販売単価が上昇したことにより、売上高(外部顧客に対する売上高)は、対前年同期比22.1%増の193,959百万円となりました。 当連結会計年度末の総資産は、前年同期末比0.9%減の949,272百万円となりました。流動資産は、豪州において生体牛の肥育頭数が増加したこと等から生物資産が前年同期末比26.1%増の32,063百万円となりましたが、前連結会計年度末が金融機関の休業日であった影響等により営業債権及びその他の債権が前年同期末比13.9%減の142,107百万円、その他の流動資産が前年同期末比28.6%減の14,500百万円となったこと等から、前年同期末比4.0%減の406,308百万円となりました。非流動資産は、その他の金融資産が前年同期末比8.3%減の27,514百万円となりましたが、米国にて鶏肉加工品等の製造・販売会社を子会社化したことに伴うのれんの増加、DXの推進によるソフトウエアの増加等により無形資産及びのれんが前年同期末比46.1%増の37,716百万円となったことで、前年同期末比1.5%増の542,964百万円となりました。負債につきましては、当面の資金需要に備え調達を実施したこと等により有利子負債が前年同期末比4.2%増の223,902百万円となりましたが、営業債務及びその他の債務が前年同期末比9.0%減の106,269百万円となったこと等から、前年同期末比1.6%減の412,200百万円となりました。親会社の所有者に帰属する持分につきましては、当期利益26,585百万円により増加しましたが、現金配当12,217百万円による減少、自己株式の取得20,171百万円による減少等により、前年同期末比0.6%減の524,293百万円となりました。以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は0.2ポイント増の55.2%となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物残高は、前年同期末に比べ6,092百万円増加し、71,557百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 77,441百万円の純キャッシュ増営業活動によるキャッシュ・フローは、営業債務及びその他の債務の減少9,864百万円等がありましたが、税引前当期利益37,198百万円、減価償却費及び償却費41,728百万円、営業債権及びその他の債権の減少23,053百万円等により、77,441百万円の純キャッシュ増となりました。(前期は、86,586百万円の純キャッシュ増) (投資活動によるキャッシュ・フロー) 42,717百万円の純キャッシュ減投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産等の取得35,967百万円、事業の取得に伴う支出14,361百万円等により、42,717百万円の純キャッシュ減となりました。(前期は、39,224百万円の純キャッシュ減) (財務活動によるキャッシュ・フロー) 29,851百万円の純キャッシュ減財務活動によるキャッシュ・フローは、借入債務による調達41,895百万円等がありましたが、借入債務の返済34,203百万円、自己株式の取得のための支出20,195百万円等により、29,851百万円の純キャッシュ減となりました。(前期は、53,189百万円の純キャッシュ減) ③生産、受注及び販売の状況a. 生産実績(製造原価ベース)区分当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)ハム・ソーセージ(百万円)103,29894.3%加 工 食 品(百万円)207,603100.4% (注) 主に加工事業本部の生産実績であります。当社グループでは、生産飼育から処理・加工・販売までの全てを一貫して行っており、その生産・販売品目も主として食肉に関連した広範囲かつ多種多様なものとなっております。また、同種の品目についても容量、形態、包装等も一様でなく、食肉等については、販売用とハム・ソーセージ、加工食品等の原料用にも使用されており食肉等の生産実績を金額あるいは数量で示すことが困難であります。 b. 受注実績当社グループは、主に需要予測に基づく予定生産を行っております。一部、当社の子会社プレミアムキッチン㈱は受注生産を行っておりますが、受注当日ないし翌日に製造、出荷しているため、受注高並びに受注残高の記載を省略しております。 c. 販売実績 販売実績については、「(1)① 財政状態及び経営成績の状況」において記載しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要性がある会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、IFRS会計基準に準拠して作成しております。従って、当連結財務諸表の作成にあたっては、主として我が国の会計慣行に準拠して作成された会計帳簿に記帳された数値に対していくつかの修正を加えております。IFRS会計基準に準拠した財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示及び報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いております。実際の結果は、これらの見積り等と異なる場合があります。なお、重要性がある会計方針及び見積りの内容については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営者の問題認識と今後の方針について当社グループは企業理念である「食べる喜び」をお届けし続けるために、2030年のありたい姿として定めた「Vision2030」“たんぱく質を、もっと自由に。”の実現に向け、2024年4月に「中期経営計画2026」を策定いたしました。「中期経営計画2026」は、「たんぱく質の価値を共に創る企業へ」をテーマに掲げ、「Vision2030」で示した新たなステージへ到達するため、バックキャストで特定したビジネスモデル変革に向けた課題に対し、構造改革と成長戦略、風土改革を三位一体で進め、価値創造企業に進化する3年間と位置付けております。また、2021年からの当社ビジネス環境とサステナビリティに関するステークホルダーからの期待の変化を鑑み、マテリアリティの見直しを行いました。これまでの食のインフラを担う企業としてたんぱく質を安定的にお届けすることに加え、様々なパートナーと力を掛け合わせ、たんぱく質の新たな価値創造に取り組むことで、社会課題の解決に努めてまいります。 当連結会計年度の取り組み成果としては、加工事業に関しては、価格改定効果に加え、ハム・ソーセージの商品構成及び生産の最適化の推進により収益性が向上したこと、一次加工品・エキス・乳製品が伸長したこと等から増益となりました。食肉事業に関しては、上期において国産鶏肉の相場安や生産部門での飼料価格等のコスト上昇に加え、円安による輸入食肉の仕入コスト高騰に対する価格転嫁の遅れが影響し、減益となりました。海外事業に関しては、豪州牛肉事業における販売数量拡大やフィードロット (牛肥育施設) 拡充による出荷頭数の増加により利益確保が進んだこと、トルコ鶏肉事業において飼料高に対する価格転嫁が進んだこと等から、増益となりました。ボールパーク事業に関しては、チーム成績が好調であったことから、主催するレギュラーシーズン公式戦において過去最高の動員記録を達成しました。また、プロ野球オフシーズンにおいても様々なイベントを実施したことにより「北海道ボールパークFビレッジ」の来場者数が堅調に推移し、チケット・飲食収入が増加したことで、増収増益となりました。 「中期経営計画2026」1年目としては、売上高1兆3,400億円、事業利益480億円、売上高事業利益率3.6%、ROE5.2%、ROIC4.4%を掲げておりました。当連結会計年度の結果としては、売上高1兆3,706億円、事業利益425億円、売上高事業利益率3.1%、ROE5.1%、ROIC3.9%となりました。「中期経営計画2026」初年度は、全体戦略で定めていた目標は概ね達成し順調な滑り出しとなりましたが、国内の消費環境や食肉の調達環境への対応が遅れ事業利益は未達となりました。特に急激な需要変動に適応しきれなくなった輸入調達体制や消費者ニーズ変化への対応が遅れたマーケティング体制が課題と認識しており、今後柔軟な生産・販売体制での全体の収益機会を最大化するためバリューチェーンの見直しを実施してまいります。 「中期経営計画2026」全体戦略進捗 FY27/3 KPI通期進捗構造改革商品ミックス改善加工重点カテゴリー比率70%※ハム・ソーセージ・デリ商品(コンシューマ)に占める割合低収益商品の削減が進み、64%(FY24/3)から68%まで上昇海外ブランド牛肉比率60%豪州のフィードロット拡張で、48%(FY24/3)から55%に上昇最適生産体制/低収益事業見直し加工生産ライン数20%削減KPI目標の1/3を削減済み成長戦略ブランド強化加工シャウエッセン900億円※推定小売りベース(自社調べ)マーケティング施策の効果やライン投資により数量拡大進展 前年比107%と順調に推移食肉桜姫販売数量目標120%計画数量は未達も前年超過マーケティング人財の育成等、ブランド販売強化に向けた仕組み作りが進展営業横断食肉加工品販売目標300億円計画未達も前年超過。今後は加工事業と連携した加工品販売の人財育成、フード会社起案の商品開発等を強化し販売戦略を加速グローバル強化海外社外売上高目標2,000億円前期は1,924億円(+14.5%)北米においてM&A実施、アセアンでの社外共創も進み、海外加工品販売の大幅拡大に向け事業環境を整備ボールパークBP300万人以上の来場者堅調なチーム成績で観客動員数も増加非試合日の魅力度向上施策もあり、来場者数は432万人に セグメントごとの見通しは、以下のとおりであります。※海外事業本部管轄下であった、全ての海外子会社・関連会社をそれぞれ加工事業本部及び食肉事業本部へ移管しております。 〔加工事業本部〕加工事業につきましては、マーケティング活動の促進によるデリ商品の回復に加えて、主力商品である「シャウエッセン」のブランディング強化を通じて、売上高の拡大を目指します。また、北米における新たな子会社を活用した鶏肉加工品の製造数量拡大や、構造改革の更なる推進による継続的な収益性の向上を図ります。<事業戦略>国内戦略 構造改革推進と成長戦略に向けた仕組み作り開発・マーケティング:市場変化に即応する顧客視点のマーケティング・商品開発を実現するための仕組み改革製造・物流:計画どおり製造ライン削減を実現、最適物流体制への変革販売:変化する市場環境への適応と企業価値向上を目指す「質」重視の販売戦略 海外戦略 国内外のグループアセットを最大限活用し、海外マーケットを拡大・エリア特性に合わせた戦略策定・国内外の加工シナジー創出に向け海外タスクチームを組織 〔食肉事業本部〕食肉事業につきましては、国産鶏肉の販売価格上昇や、豪州牛肉事業における数量伸長に加え、豚の新生産農場の本格稼働により、売上高の増加を見込んでおります。さらに、付加価値の高いブランド食肉の生産拡大や相場の好転、輸入食肉の調達体制の見直し等により、安定した収益基盤の確保を進めます。<事業戦略>生産:数量拡大・生産性向上調達:(国産)社外調達の強化、(輸入)調達のマネジメント体制強化マーケティング:食肉R&Dの推進、収益基盤強化に向けてブランド戦略を再構築物流・販売:IDPOSを活用した付加価値を付けた営業人財に変革、エリアごとに利益最大化を図る販売体制を構築、持続可能な物流体制の構築へパレタイズ輸送を拡大 〔ボールパーク事業〕ボールパーク事業につきましては、「エスコンフィールド HOKKAIDO」の内野グラウンドを天然芝から人工芝に変更することで、非試合日に様々なイベントの開催が可能となることから、来場者数の更なる増加を見込んでおります。また、試合前後に飲食やアクティビティを楽しめる新たな飲食商業施設の設置により、来場者の満足度を高め、持続的な集客力の強化に取り組みます。 b. 資本の財源及び資金の流動性について当社グループの主な資金需要は、「中期経営計画2026」における「構造改革」「成長戦略」「風土改革」をテーマとした戦略実行に必要な設備投資、成長・R&D投資、株主還元のほか、運転資金、借入金の返済及び利息の支払等であります。資金調達については、調達コストの適正化とリスク分散を意識し、直接金融と間接金融を組み合わせ、長期と短期のバランスを勘案しながら、低コストかつ安定的な資金を確保するよう努めております。また、グループ全体の資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、日本国内及び海外においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。
事業リスク
- ライフスタイル・価値観の変化: 食物アレルギー対応、健康志向(減塩、低糖質)、ヴィーガン、ハラル、オーガニック、リモートワークによる食スタイルの変化など、消費者のニーズが多様化・細分化しています。これに追いつけない場合や、多品目化による生産性低下が起こると、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 世界人口増加による食糧需給の変化: 世界人口の増加に伴い、穀物や肉類の需要が大幅に増加し、将来的な食糧不足が懸念されています。これは、食のインフラを担う日本ハムグループにとって、原材料の安定調達や製品の安定供給に大きな影響を与える可能性があり、事業の継続性にリスクをもたらします。
- 原材料価格の高騰・原料調達難: 食肉、飼料、原油、乳製品、小麦、水産物などの原材料価格は、商品市況や需給動向、景気変動に大きく左右されます。また、家畜疾病(鳥インフルエンザ、豚熱など)の発生や輸入制限措置(セーフガード)の発動も、原材料の調達を困難にし、価格高騰を招くことで、業績や財政状態に深刻な影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、特段の断りがない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) リスクマネジメントに関する体制当社は、リスクマネジメントに関する基本方針や管理体制の概要を定める「リスクマネジメント規程」に基づき、代表取締役社長を最高責任者とするリスクマネジメント体制を採用しております。代表取締役社長により設置される「リスクマネジメント委員会」では、全社的なリスクを一元的にカバーしており、各種リスクの識別、評価、重点リスクの特定及び対応方針の検討に努めております。同委員会の方針を踏まえ、各事業部門及び各部署は自らの事業領域や職掌に関するリスクの統制活動を実施しており、これらの結果は同委員会を通じて取締役会に報告されます。取締役会では、同委員会で検討した当社グループの経営活動に大きな影響を及ぼす可能性のある重要なリスクについて対応方法の検討を行っております。また、重大なリスクの顕在化を認識した際には、有事のリスク対応として危機対策本部を設置します。クライシスの内容や想定される影響度に応じた対策機関を組成し、迅速かつ適切な対応に努めております。なお、日常的な事業活動から生じる商品市況リスクへの対処は各事業部門、財務リスクへの対処は経理財務部及び関係する各事業部門が実施しております。 重大なリスクの検討スキーム (2) 事業遂行上のリスクリスクマネジメント年間スケジュール当社では、リスクマネジメント委員会においてグループで対応すべき重点リスクを特定し、優先順位をつけ年間を通じてリスク対応を行っております。当連結会計年度は、情報セキュリティのリスク対応として、全社にてサイバー攻撃に対するBCPの強化を進めております。 グループを取り巻くリスク全般から大きな影響を及ぼす可能性があるリスクを抽出しプロットしたリスクマップを掲載します(下図)。当社グループで取り組む重点リスクを特定する際には、本リスクマップや社会状況、当社グループの状況を勘案し決定します。その他、グループ各社別のリスクマネジメントの状況を監督し、適時顕在化してきたリスクをリスクマネジメント委員会で取り上げ、必要に応じてグループ全体でリスク対応を実施します。なお、リスクマップ中のリスク項目について、以下に記載しますが、これらは、当連結会計年度末現在の状況に基づき、当社グループにて判断したものになります。 リスク項目ライフスタイル・価値観の変化発生可能性 中影響度 小リスク内容ライフスタイルや価値観の変化に伴い、食においても多様な対応が求められております。食物アレルギー、グルテンフリー、減塩及び低糖質等の健康志向、ヴィーガン、ハラル及びオーガニック等の価値観の浸透、リモートワークでの新たな食スタイル等、ニーズがますます多様化し、細分化しております。多種多様なニーズに応えることで、品目拡大により生産性が低下するリスクはありますが、品目数管理を徹底して取り組んでおります。また、目まぐるしいニーズの変化に追いつけないリスクがあります。その場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応景気変動、世界情勢及び地球温暖化等、ライフスタイルや価値観に影響を及ぼす要因は幅広く、価値観の多様化は今後も続くと予測されます。当社は、お客様とのコミュニケーションを担当する部門、多様な食生活を分析し商品提案につなげる部門、新たな代替たんぱく質を研究開発する部門、各事業本部のマーケティング担当部門等が連携し、お客様のニーズを把握し対応する体制を確立しております。今後は、食物アレルギー関連サービス、植物由来のたんぱく質商品、細胞性食品(培養肉)等、付加価値のある商品やサービスの提供によって収益化を図ってまいります。また、国内にとどまらず、海外のニーズにも合わせて商品を供給してまいります。 リスク項目世界人口増加による食糧需給の変化発生可能性 中影響度 大リスク内容世界人口は、今後も開発途上国を中心に増加することが見込まれております。世界の穀物等の需要は、人口増加や食生活の多様化、経済成長に伴い、食用の需要が増加するとともに、多くの穀物等を飼料とする肉類の需要も大幅に増加することが見込まれており、将来の食糧不足が問題になっております。このリスクは、食のインフラを担う当社グループの安定調達・安定供給に将来的に大きな影響を及ぼす可能性があります。リスク対応このリスクは、世界の人口動態や食需要の変化等、当社グループにとって制御不能な要因が大きいため、中期経営計画策定時の環境分析において、将来的な人口動態、食肉需要予測等を調査し、事業戦略立案の基礎資料としております。畜肉及び食糧需要の拡大への対応は、当社グループが事業を通して取り組む社会課題であり、畜肉生産における生産性向上、商品及び原材料調達地域・ルートの分散化、仕入先(サプライヤー)の開拓を通した安定調達・供給体制の構築に取り組んでおります。また、たんぱく質の安定調達・供給への施策として、植物性たんぱく質商品の開発と新たなたんぱく質の研究・開発にも取り組んでおりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目原材料価格の高騰・原料調達難発生可能性 中影響度 大リスク内容当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心に取り扱っており、販売用食肉はもとより、ハム・ソーセージ、加工食品等の原材料にも食肉を使用しているため、畜産物の相場変動によるリスクがあります。これらの食肉を供給する国内及び海外の生産飼育事業においては、商品市況はもちろん、飼料価格や原油価格の変動にも影響を受けることとなります。加えて、当社グループが取り扱う乳製品及び加工食品副原料(小麦、水産物等)についても、商品市況や原材料の価格変動リスクがあります。また、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢、豚熱、アフリカ豚熱等)の発生やセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動された場合等には、畜産市場全体並びに当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応これらのリスクは、世界的な需給動向や景気の変動等、当社グループにとって制御不能な要因が大きく、正負両面において常時顕在化していきます。想定を超える負の影響を可能な限り軽減するため、商品、原材料及び飼料の調達ルート分散化、高付加価値商品の開発やブランド化等に努めており、商品需要の変動を見越した安定的な原材料の確保、生産飼育事業における防疫体制の強化と生産性の向上、食肉の適正在庫水準の維持等にも取り組んでおりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目人財確保発生可能性 高影響度 中リスク内容生産年齢人口の減少、労働観や生活スタイルの多様化、人財流動性の高まり等を受け、企業の人財確保はますます難しくなっております。事業ニーズに応じた多様な人財の獲得、育成、定着は、新たな価値創造やイノベーション創出に必要不可欠であり、計画どおりに進まない場合は、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループでは、人財戦略に基づき、個の成長、組織の成長、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを柱とする人事施策を展開しております。新卒採用及びキャリア採用による多様な人財の獲得とオンボーディングの取組み、体系的な教育プログラムやサクセッションプランによる育成、一人ひとりの挑戦を後押しする仕組みやキャリア自律支援等による人財定着に取り組んでおります。また、時代に即した柔軟な働き方や誰もが働きやすい職場環境づくりも推進しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目商品の品質事故(健康危害発生)発生可能性 中影響度 中リスク内容当社グループは、食肉及び食肉関連加工品を始め、乳製品及び水産物等幅広い食品を取り扱っており、異物混入や不適切な表示等に起因する商品の品質や安全性の毀損、また、食品衛生法等関連法令への未対応等による回収費用や損害賠償、事業活動の制約等が生じ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応こうしたリスクを可能な限り予防及び軽減することを目的とし、当社グループ全体で品質保証体制を構築し、表示・規格の法令への適合を審査、国内外の製造工場等を監査、有害微生物や残留動物用医薬品等を検査、そして品質保証教育を継続的に実施しております。製造工場では食品安全に関する第三者認証を取得し、食品安全の取組みの向上を図っております。また、当連結会計年度では、食品関連法令をはじめとする様々な法令改正への対応を進める一方で、新たなリスクについてはアセスメントを通じて適切な管理を行っております。万が一当社グループが提供する商品等に問題が生じた場合は、速やかな情報開示と拡大防止策の徹底を行い、お客様の安全を第一に考えた対応と、レピュテーションリスクの軽減を図ります。しかしながら、これらの取組みを超えた事象や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合等、当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期及び影響度を予見することは困難であり、完全に回避できる保証はありません。 リスク項目大規模自然災害、感染症発生可能性 中影響度 大リスク内容当社グループは、生産・製造・物流・販売・研究開発等の拠点を国内外に置き、グローバルに事業活動を展開しております。地震、火災、気候変動に伴う大規模自然災害や新型コロナウイルスのような大規模感染症が発生した場合、設備が損害を受けたり要員確保に支障をきたしたりすることにより、操業停止や生産及び出荷の遅延、販売活動の制約等が生じ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは、定期的に防災マニュアルとBCPマニュアルを整備・改編し、危機的な状況下に置かれた場合にも、従業員の安全を最優先とし、重要な業務が継続できるように対策を講じております。現行のBCPでは、大規模自然災害やサイバー攻撃、パンデミック、海外有事を主に想定しております。事業に大きな影響を及ぼすシナリオを策定し、優先業務選定による初動対応を整備し、確実な事業復旧施策につなげる体制を構築しております。しかしながら、これらの取組みを超えた事象が発生した場合等、当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期及び影響度を予見することは困難であり、完全に回避できる保証はありません。 リスク項目カントリーリスク発生可能性 低影響度 大リスク内容当社グループ海外進出国では、異常気象による自然災害、感染症の発生、地政学的な緊張の高まりや経済環境の激変等、事業継続が危ぶまれるようなリスクが想定されます。また、海外進出国や輸出入対象国における急激な法制度の変更が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応海外有事発生の際には、従業員の安全を優先した上で、事業継続判断にまで及ぶ初動対応について取りまとめております。また、海外進出国や輸出入対象国での法制度の急激な変化があった場合には、所在国のグループ会社及び当社において速やかに情報収集及び対策を検討実行してまいりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目家畜の疾病発生可能性 中影響度 大リスク内容 当社グループでは、国内外において家畜の生産や調達を実施しており、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢、豚熱、アフリカ豚熱等)が発生した場合には、当社グループの食肉事業並びに加工事業の業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応当社グループは、生産飼育事業における防疫体制の強化に努めておりますが、制御不能な要因が大きく、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。また、国内外からの調達については、想定を超える負の影響を可能な限り軽減するため、仕入先の地域を分散し調達ルートの多様性確保に努めております。国内外で家畜の疾病が発生し、輸入原料の調達が困難になった場合には国産原料で補い、国産原料の調達が困難になった場合には輸入原料での代替に努めております。 リスク項目為替リスク・金利変動リスク発生可能性 中影響度 中リスク内容当社グループが行う外貨建取引から生ずる費用・収益及び外貨建債権・債務の円換算額は、為替相場の変動の影響を受ける場合があり、正負両面において常時顕在化していきます。また、外貨建で作成されている海外連結子会社の財務諸表を円貨に換算する際の換算差額によって、連結財務諸表の親会社の所有者に帰属する持分が在外営業活動体の換算差額を通じて変動するリスクがあり、その他の包括利益を通じて当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、必要資金の大部分を外部からの借入金等の有利子負債により調達しております。2025年3月末時点での有利子負債額2,239億円の大部分は固定金利であり、金利上昇による直接的な影響については当面軽微であると判断されますが、将来的な金利上昇局面においては資金調達における利息負担の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応 当社グループはこれらの外貨建取引にかかわるリスクヘッジを行うための「為替リスク管理規程」を定め、為替相場を継続的に監視し、為替相場の変動リスクを定期的に評価しております。先物外国為替契約等、デリバティブを用いた全てのヘッジ取引は、当該「為替リスク管理規程」、取引権限及び取引限度額を定めた社内規程に基づいて行っております。為替相場の変動により外貨建取引から発生する将来のキャッシュ・フローが変動するリスクを軽減するため、先物外国為替契約等のデリバティブを用いたヘッジ取引を利用しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。また、当該リスクを軽減するためのヘッジ取引についても、想定した範囲を超えて為替相場が変動した場合には、機会損失等の別のリスクが発生する可能性があります。調達コストとリスク分散の観点から、直接金融と間接金融を組み合わせ、長期と短期のバランスを勘案しながら、低コストかつ安定的な資金を確保するよう努めております。また、調達環境の急変時に当面の運転資金を確保できるよう、コミットメントラインを設定しております。併せて、グループ全体の資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、日本国内及び海外においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。しかしながら、金融危機の発生等により、想定を超えて調達環境が悪化した場合、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目非流動資産の減損リスク発生可能性 低影響度 大リスク内容当社グループが保有する非流動資産の価値が収益性の低下や経済情勢等の変化により下落した場合には、必要な減損処理を実施することになります。2025年3月末時点における有形固定資産、使用権資産、無形資産及びのれん並びにその他の非流動資産に含まれる投資不動産の帳簿価額の合計は4,587億円で、減損処理を実施した金額はその他の費用に計上され、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループにおける一定額以上の投資案件については、定められた金額基準や重要性に応じた経営会議において前提条件や想定されるリスクの分析、収支計画の妥当性や回収可能性に関する審議を実施し、投資採算性の精度向上に努めております。投資実行後は、承認会議体に対する定期的な進捗報告が定められており、計画に対する下方乖離が大きい場合は改善施策に関する審議がなされ、その実行を通じて当該リスクの軽減に努めております。しかしながら、想定を超える事業環境の悪化や経済情勢等の変化が生じた場合、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目情報セキュリティ発生可能性 中影響度 大リスク内容当社グループは、事業を営む上において生産、販売、会計等の情報システムを利用しております。これらの情報システムは、地震その他の自然災害、機器の故障、高度なサイバー攻撃、その他セキュリティ上の問題等により個人情報や機密情報の漏洩、情報システムの一定期間の停止等が生じる可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応情報セキュリティは経営に関する重大な課題と認識しており、グループ全体を対象にリスクを評価し、適切な情報セキュリティ対策を計画的に実施しております。ファイアウォール、不正侵入防止システム、ウイルス対策等の技術的対策の導入や従業員へのセキュリティ教育・訓練を実施しております。また、不正アクセスを受けた際の早期発見・早期対応の仕組みづくりやマルウェア感染でも復旧可能なバックアップ方式の見直し等、継続的にセキュリティ強化を図っております。しかし、これらの取組みを超えた事象や、社会全般にわたる問題が発生した場合等、サイバー攻撃を含めた脅威を100%防ぐことは困難であり、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目人権リスク発生可能性 中影響度 中リスク内容当社グループは、事業及びサプライチェーン上における人権問題を重要なリスクと認識しております。事業及びサプライチェーン上において人権問題が発生し、適切に対応できなかった場合には、当社グループの社会的な信用が低下し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは、人権デュー・デリジェンスを実施し、労働災害(労働安全衛生)、ハラスメント及び長時間労働を重点リスクとして特定しております。グループ各社は、これらの重点リスクのうち最低1項目以上を選定し、予防活動に取り組んでおります。また、これらのリスクが顕在化した場合には、迅速な対処はもとより、優先的に再発防止に努めております。加えて、サステナブル調達の取組みを通じたサプライヤーとのエンゲージメント強化も推進しております。こうした活動を通じて人権侵害の予防と軽減に努めておりますが、想定を超える事態が発生した場合には、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目役職員の重大な違反行為発生可能性 低影響度 中リスク内容当社グループは、透明性のある誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、法令による処罰等や社会的制裁を受けることによりグループブランドの失墜を招き、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応コンプライアンス問題については、代表取締役社長が指名する取締役、執行役員等で構成されるコンプライアンス委員会が当社グループ全体を統括し、当社コンプライアンス部が当社グループ全役職員のコンプライアンス意識を高める施策を継続的に行っております。また、国内外に内部通報窓口を整備し、適正な処理の仕組み及び通報者の保護に関する事項を定めることにより、不正行為等の早期発見と是正を図っております。贈賄防止については、国内では「ニッポンハムグループ行動基準(日本版)」、海外グループ各社は「ニッポンハムグループ海外ガバナンスポリシー」にて公務員への接待や贈答を禁止しております。 リスク項目気候変動・生物多様性発生可能性 中影響度 大リスク内容干ばつや豪雨、気温上昇等の異常気象による生産・製造活動の停滞、あるいは関係法令の改正による環境投資が大幅に増加する可能性があります。また、生態系や水資源等自然資本の劣化や不足により、保有資産への影響や生産コストの上昇懸念があります。その場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。リスク対応当社グループは気候変動による飼料価格の上昇を重要なリスクと認識し、飼料要求率(家畜の増体重量あたりの必要飼料量)の向上や、飼料会社との連携強化、国産飼料の活用等を通じて影響緩和を図っております。また、保有資産への影響や生産コストの上昇を抑えるため、定期的なBCPの見直しや、資源循環を意識し、自然資本の保全を行っております。