1982

日比谷総合設備(1982)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

  • 総合設備工事
    日比谷総合設備グループは、空調、衛生、電気といった建物の基盤となる設備全般の計画、設計、施工、そして監督までを一貫して手掛ける「設備工事事業」が主力です。NTTグループを主要顧客とし、オフィスビルやデータセンターなどの大規模施設における快適で安全な環境づくりを支えています。この事業がグループ全体の売上の大部分を占める基幹事業です。
  • 設備機器販売
    連結子会社の日比谷通商株式会社が担う「設備機器販売事業」では、設備工事に必要な機器の販売と、それらの機器が適切に機能し続けるためのメンテナンスサービスを提供しています。自社の設備工事で培ったノウハウを活かし、顧客のニーズに合わせた最適な機器選定と長期的なサポートを通じて収益を上げています。
  • 設備機器製造
    もう一つの連結子会社であるニッケイ株式会社は、「設備機器製造事業」を展開しています。ここでは、空調設備や衛生設備などに使われる特定の機器を自社で製造し、販売しています。これにより、グループ内で高品質な設備機器を安定的に供給できる体制を構築し、コスト競争力の強化にも貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 設備工事事業
    日比谷総合設備グループの主要な収益源であり、売上高803.16億円、営業利益67.07億円を計上しています。空調、衛生、電気設備などの計画、設計、施工、監督を一貫して行い、主にNTTグループの大規模施設やデータセンターなどの建設・改修工事を手掛けています。グループ全体の業績を牽引する中核事業です。
  • 設備機器販売事業
    売上高70.82億円、営業利益6.15億円を計上しています。連結子会社である日比谷通商株式会社が、設備工事に必要な機器の販売とメンテナンスサービスを提供しています。自社の設備工事で培った知見を活かし、顧客に最適な機器を提供することで、安定した収益を上げています。
  • 設備機器製造事業
    売上高23.86億円、営業利益1.16億円を計上しています。連結子会社のニッケイ株式会社が、設備工事で使用される特定の機器を製造・販売しています。グループ内で高品質な機器を供給することで、コスト効率の向上と技術力の維持に貢献しており、グループ全体の事業を支える役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Construction 事業 803 67 8.4%
EquipmentSales 事業 71 6 8.7%
EquipmentManufacturing 事業 24 1 4.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|355 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社の日比谷通商株式会社、ニッケイ株式会社で構成され、空調設備、衛生設備、電気設備等の計画、設計、監督並びに施工を行う設備工事事業と、これら設備工事に係る機器の販売等を行う設備機器販売事業、並びに設備工事に係る機器の製造等を行う設備機器製造事業を主な内容として事業活動を展開しております。当社グループの事業に係る位置付け及び事業の種類別セグメントとの関連は、次のとおりであります。 設備工事事業…………当社は、総合設備工事業を営んでおります。設備機器販売事業……連結子会社である日比谷通商㈱が設備機器の販売及びメンテナンスを行っております。設備機器製造事業……連結子会社であるニッケイ㈱が設備機器の製造及び販売を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
データセンター関連技術、DX・スマート関連技術、エネルギーマネジメント技術の研究開発。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:特定の取引先への依存 / 自然災害等に関するリスク / 事業環境の変化に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

日比谷総合設備は、特定の技術やブランド力による無形資産の優位性は限定的。建設業という性質上、特許や商標による独占的な競争優位性は築きにくい。実績や信頼は蓄積されるものの、それが直接的な価格決定力や顧客囲い込みに繋がる度合いは低い。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客が他社へ切り替える際のコストは、特に大規模プロジェクトにおいては、設計変更や再度の許認可取得など、一定のハードルが存在する。しかし、建設プロジェクトの特性上、契約内容や進捗状況によっては、切り替えが不可能ではない。新規参入企業が技術力で劣る場合、切り替えコストは高まる。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業において、特定のサプライヤーや下請け業者との強固なネットワークは存在する可能性があるが、それが直接的な競争優位性や価格決定力に結びつく度合いは低い。顧客との直接的なネットワーク効果は限定的であり、事業拡大に大きく寄与するほどのネットワーク効果は見られない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

建設業では、規模の経済によるコスト優位性は存在するが、日比谷総合設備が突出したコストリーダーシップを発揮している証拠は乏しい。独自の調達網や効率的な生産プロセスによるコスト削減の可能性はあるものの、競合他社も同様の努力を行っており、持続的な優位性とは言えない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

中堅規模の建設会社であり、一定の事業規模を持つことで、より大きなプロジェクトの受注や、資材調達における交渉力を持つ可能性がある。しかし、業界トップクラスの企業と比較すると、規模の経済による優位性は限定的である。過去の財務データからは、売上規模は安定している。

  • NTTグループとの強固な関係
    長年にわたりNTTグループの建設投資を支え、その不動産再開発やデータセンターなどの新規事業分野においても重要なパートナーシップを築いています。この強固な顧客基盤は、安定的な受注と事業継続の大きな柱となっており、他社が容易に参入できない競争優位性をもたらしています。
  • 総合設備工事の技術力とノウハウ
    空調、衛生、電気といった多岐にわたる設備工事を一貫して手掛ける総合的な技術力と、NTTグループ向け工事で培ったリニューアル工事の豊富なスキル・ノウハウが強みです。これにより、複雑な大規模プロジェクトにも対応可能であり、顧客からの信頼と高い評価を得ています。
  • グループ内での一貫体制
    設備工事、設備機器販売、設備機器製造をグループ内で完結できる一貫体制を構築しています。これにより、高品質な製品の安定供給、コスト効率の最適化、そして顧客ニーズへの迅速な対応が可能となり、事業全体の競争力を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループの事業活動の方向性を示す“HIBIYA Vision”は、本業を通じてCSRを軸とした活動を進めることで企業としての社会的責任を果たし、ステークホルダーの皆様にとって魅力ある企業となることを使命に掲げております。 経営理念「HIBIYA Vision」ミッション私たちは次に掲げる使命のために存在します■光・水・空気と情報で建物に命を吹き込み、お客様・社会にとって安全、安心、快適な環境を創造します。■建物のケア・マネージャーとして、ライフサイクルにわたるサポートでお客様のニーズに応えます。■たゆまぬ総合エンジニアリング力の向上によって地球環境保全に貢献します。■社員を大切にし、お客様、株主を大切にします。 (2)経営戦略・経営目標等当社グループは、2023年度を初年度とし、2025年度までの3か年の事業運営に関する「第8次中期経営計画」を策定いたしました。基本方針、重点施策、資本・配当政策、財務目標は次のとおりであります。 ①基本方針■コア事業を深める営業・技術基盤の強化と深化、経営資源の最適配分による収益力向上■事業領域を拡げるイノベーションによる成長領域の拡大■経営基盤を高める人材マネジメントの充実による人的資本の価値向上■ESG経営サステナビリティ経営推進による社会価値の創造 ②重点施策a.コア事業を深める・主要顧客の事業変革への対応・地域密着型営業の推進・データセンターソリューションの展開・生産施設への事業分野拡大・オフィス等の注力分野への柔軟な対応・人員の最適配置と生産性向上・コスト競争力と採算性の確保・安全・品質の向上b.事業領域を拡げる・カーボンニュートラル事業推進『HIBIYA未来創造』の展開・技術高度化に向けたイノベーションラボ活用c.経営基盤を高める・人材マネジメントの充実・コンプライアンスの徹底・リスクマネジメントの強化・地域・社会貢献活動の活性化d.グループ・グループシナジー効果の発揮e.ESG経営・脱炭素社会への積極的な貢献・人的投資の可視化と活用・地域・社会貢献活動の積極的な実施と支援・安心・安全な労働環境の整備・コンプライアンスの徹底とリスクマネジメントの強化 ③資本・配当政策a.資本コスト(株主資本コスト)を上回る資本収益性(ROE)の確保・持続的な利益の拡大・キャッシュ(キャッシュフロー・余剰資金)の有効活用b.株主還元・安定的かつ継続的な株主配当・機動的な自己株式の取得 ④第8次中期経営計画最終年度の連結財務目標 見直し前(2023年5月11日発表)見直し後(2025年5月13日発表) 受注高910億円955億円売上高905億円935億円営業利益65億円78億円親会社株主に帰属する当期純利益48億円60億円ROE7%以上8.4% (3)経営環境・優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の見通しといたしましては、当面の景気動向は、雇用・所得環境が改善する中、各種政策等による緩やかな回復が続くことが期待されていますが、世界経済の混乱や金融資本市場の変動、また、これらに伴う国内経済への悪影響等に留意する必要があります。建設業界におきましては、建設投資全体としては引き続き堅調に推移すると想定されますが、建 築コストの上昇を踏まえた投資抑制等に注意する必要があります。当社グループは、「第8次中期経営計画」の最終年度である第61期(2026年3月期)においても、コア事業を深め、事業領域を拡げ、経営基盤を高めるとともに、ESG経営を推進してまいります。第61期(2026年3月期)の業績予想は、受注高955億円、売上高935億円、営業利益78億円、親会 社株主に帰属する当期純利益60億円としております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループの事業活動の方向性を示す“HIBIYA Vision”は、本業を通じてCSRを軸とした活動を進めることで企業としての社会的責任を果たし、ステークホルダーの皆様にとって魅力ある企業となることを使命に掲げております。 経営理念「HIBIYA Vision」ミッション私たちは次に掲げる使命のために存在します■光・水・空気と情報で建物に命を吹き込み、お客様・社会にとって安全、安心、快適な環境を創造します。■建物のケア・マネージャーとして、ライフサイクルにわたるサポートでお客様のニーズに応えます。■たゆまぬ総合エンジニアリング力の向上によって地球環境保全に貢献します。■社員を大切にし、お客様、株主を大切にします。 (2)経営戦略・経営目標等当社グループは、2023年度を初年度とし、2025年度までの3か年の事業運営に関する「第8次中期経営計画」を策定いたしました。基本方針、重点施策、資本・配当政策、財務目標は次のとおりであります。 ①基本方針■コア事業を深める営業・技術基盤の強化と深化、経営資源の最適配分による収益力向上■事業領域を拡げるイノベーションによる成長領域の拡大■経営基盤を高める人材マネジメントの充実による人的資本の価値向上■ESG経営サステナビリティ経営推進による社会価値の創造 ②重点施策a.コア事業を深める・主要顧客の事業変革への対応・地域密着型営業の推進・データセンターソリューションの展開・生産施設への事業分野拡大・オフィス等の注力分野への柔軟な対応・人員の最適配置と生産性向上・コスト競争力と採算性の確保・安全・品質の向上b.事業領域を拡げる・カーボンニュートラル事業推進『HIBIYA未来創造』の展開・技術高度化に向けたイノベーションラボ活用c.経営基盤を高める・人材マネジメントの充実・コンプライアンスの徹底・リスクマネジメントの強化・地域・社会貢献活動の活性化d.グループ・グループシナジー効果の発揮e.ESG経営・脱炭素社会への積極的な貢献・人的投資の可視化と活用・地域・社会貢献活動の積極的な実施と支援・安心・安全な労働環境の整備・コンプライアンスの徹底とリスクマネジメントの強化 ③資本・配当政策a.資本コスト(株主資本コスト)を上回る資本収益性(ROE)の確保・持続的な利益の拡大・キャッシュ(キャッシュフロー・余剰資金)の有効活用b.株主還元・安定的かつ継続的な株主配当・機動的な自己株式の取得 ④第8次中期経営計画最終年度の連結財務目標 見直し前(2023年5月11日発表)見直し後(2025年5月13日発表) 受注高910億円955億円売上高905億円935億円営業利益65億円78億円親会社株主に帰属する当期純利益48億円60億円ROE7%以上8.4% (3)経営環境・優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の見通しといたしましては、当面の景気動向は、雇用・所得環境が改善する中、各種政策等による緩やかな回復が続くことが期待されていますが、世界経済の混乱や金融資本市場の変動、また、これらに伴う国内経済への悪影響等に留意する必要があります。建設業界におきましては、建設投資全体としては引き続き堅調に推移すると想定されますが、建 築コストの上昇を踏まえた投資抑制等に注意する必要があります。当社グループは、「第8次中期経営計画」の最終年度である第61期(2026年3月期)においても、コア事業を深め、事業領域を拡げ、経営基盤を高めるとともに、ESG経営を推進してまいります。第61期(2026年3月期)の業績予想は、受注高955億円、売上高935億円、営業利益78億円、親会 社株主に帰属する当期純利益60億円としております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・ フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績等の状況①経営成績当連結会計年度におけるわが国の経済は、緩やかな景気回復の動きが見られましたが、米国の通商政策に起因した国際経済秩序の混乱などにより不透明性・不確実性が高まっています。建設業界におきましては、政府建設投資、民間建設投資ともに堅調に推移しておりますが、資材価格や労務費の上昇等への対応が必要です。このような状況のもと、当社グループでは、「第8次中期経営計画」に基づき、大型データセンターの受注、脱炭素・省エネに向けたソリューションの展開、施工効率化等に取り組み、人材マネジメントの充実、時間外労働上限規制への対応等にも努めてまいりました。以上のような取り組みの結果、受注高につきましては、堅調な需要動向に支えられましたが、手持ち工事の水準や工事施工能力を見極めつつ戦略的に取り組んだことから、936億55百万円(前期比11.3%減)となりました。売上高につきましては、一部大型工事における工事進捗の遅れにより業績予想を下回りましたが、豊富な繰越工事が順調に進捗した結果、897億86百万円(前期比7.2%増)となりました。利益につきましては、受注時の利益が改善していることに加え、完成した工事の採算が向上したため利益率が大幅に改善し、営業利益74億56百万円(前期比30.0%増)、経常利益81億38百万円(前期比26.2%増)となりました。いずれも業績予想(営業利益59億円、経常利益66億円)を上回り、対前期で増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の売却による特別利益の計上等により改善し、59億6百万円(前期比23.0%増)となりました。なお、セグメント別の業績は次のとおりであります。1.設備工事事業売上高は803億16百万円(前期比11.4%増)、営業利益は67億7百万円(前期比51.8%増)と  なりました。2.設備機器販売事業売上高は70億82百万円(前期比7.3%減)、営業利益は6億15百万円(前期比6.3%減)となり  ました。3.設備機器製造事業売上高は23億86百万円(前期比40.5%減)、営業利益は1億16百万円(前期比82.0%減)とな  りました。 ②生産、受注及び販売の状況a.受注高セグメントの名称前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前連結会計年度比(百万円)(百万円)(%)設備工事事業94,03284,066△10.6設備機器販売事業7,6407,082△7.3設備機器製造事業3,8872,506△35.5計105,56093,655△11.3(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 b.売上高セグメントの名称前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前連結会計年度比(百万円)(百万円)(%)設備工事事業72,11080,31611.4設備機器販売事業7,6407,082△7.3設備機器製造事業4,0112,386△40.5計83,76289,7867.2(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。3 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)㈱竹中工務店8,58710.316,29218.1㈱NTTファシリティーズ7,6129.111,58112.9西日本電信電話㈱11,27013.56,2567.0 なお、提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。設備工事事業における受注工事高及び売上高の状況① 受注工事高、売上高及び次期繰越工事高 期別区分前期繰越工事高(百万円)当期受注工事高(百万円)計(百万円)当期売上高(百万円)次期繰越工事高(百万円)前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)空調工事31,32650,92182,24737,01645,231衛生工事18,24521,64439,88917,28422,605電気工事9,97921,46631,44617,81013,635計59,55194,032153,58372,11081,473当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)空調工事45,23149,14994,38045,24949,131衛生工事22,60519,36441,97019,74322,226電気工事13,63515,55229,18815,32313,864計81,47384,066165,53980,31685,222(注)1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含みます。したがって、当期売上高にもかかる増減額が含まれております。2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期売上高)であります。 ② 受注工事高の受注方法別比率 工事受注方法は、特命と競争に大別されます。 期別区分特命(%)競争(%)計(%)前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)空調工事8.645.854.4衛生工事3.119.322.4電気工事6.017.223.2計17.782.3100.0当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)空調工事16.642.459.0衛生工事8.513.221.7電気工事9.69.719.3計34.765.3100.0(注) 百分比は請負金額比で示しております。 ③ 売上高 期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)空調工事1,51135,50437,016衛生工事39416,88917,284電気工事87416,93617,810計2,78169,32972,110当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)空調工事2,96142,28845,249衛生工事64419,09919,743電気工事45214,87115,323計4,05876,25880,316(注)1 売上高のうち主なものは、次のとおりであります。前事業年度大阪・法円坂ホテル計画 空調・衛生設備工事㈱竹中工務店(仮称)新宿南口計画新築 空調・衛生設備工事清水建設㈱うめきた2期区域開発事業 空調・衛生設備工事㈱竹中工務店(仮称)西濃厚生病院施設整備事業 空調・衛生設備工事五洋・西濃特定建設工事共同企業体虎ノ門二丁目地区(再)特定業務代行施設建築物建設工事 電気設備工事大成建設㈱ 当事業年度大阪・法円坂ホテル計画 空調・衛生設備工事㈱竹中工務店大井町駅周辺広町地区開発 A街区 空調・衛生設備工事㈱竹中工務店虎ノ門二丁目地区(再)特定業務代行施設建築物建設工事 電気設備工事大成建設㈱ネクストサイト千葉ビル新築工事 空調・衛生設備工事清水建設㈱品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)1街区 空調設備工事㈱フジタ 2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。前事業年度西日本電信電話㈱11,270百万円15.6%㈱竹中工務店8,587百万円11.9%東日本電信電話㈱7,565百万円10.5% 当事業年度㈱竹中工務店16,292百万円20.3%㈱NTTファシリティーズ8,018百万円10.0% ④ 次期繰越工事高(2025年3月31日現在) 区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)空調工事6,06143,06949,131衛生工事2,11120,11522,226電気工事1,59712,26713,864計9,77075,45285,222(注)1 次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりであります。 完成予定年月(仮称)札幌北1西5計画 空調・衛生・電気設備工事㈱大成建設(2026年6月)日清製粉グループ本社(仮称)用賀オフィス新築工事 空調設備工事清水建設㈱(2027年3月)(仮称)芝公園二丁目計画 空調・衛生・電気設備工事㈱竹中工務店(2025年8月)(仮称)公立東濃中部医療センター建設工事 空調設備工事五洋建設㈱(2026年1月)大井町駅周辺広町地区開発 A街区 空調・衛生設備工事㈱竹中工務店(2026年5月) (2)財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は、前年度末と比較して16億89百万円増加し、999億15百万円となりました。資産増加の主な要因は、前期と比較して現金及び預金が41億74百万円減少したものの、売上高の増加等により受取手形・完成工事未収入金等が53億39百万円、電子記録債権が14億46百万円増加したためであります。当連結会計年度末の負債総額は、前年度末と比較して80百万円減少し、282億30百万円となりました。負債減少の主な要因は、前期と比較して利益が増加したこと等により未払法人税等が11億47百万円増加したものの、仕入債務の減少や支払サイトの短縮化等により支払手形・工事未払金等が4億28百万円、工事進捗により未成工事受入金が9億68百万円減少したためであります。当連結会計年度末における純資産は、前年度末と比較して17億69百万円増加し、716億84百万円となりました。増加の主な要因は、利益剰余金が配当や自己株式取得等により減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益59億6百万円の計上等により39億41百万円増加したことによるものであります。 (3)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報①キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、6億16百万円のキャッシュアウトとなりました。これは税金等調整前当期純利益が増加したものの、売上増に伴う売上債権の増加によるキャッシュインの減少に加え、支払サイトの短縮化等の見直しに伴う仕入債務の減少によるキャッシュアウトの増加などによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、17億95百万円のキャッシュアウトとなりました。これは設備投資等によるキャッシュアウトは前期並みであったものの、金融環境の変化を捉え、短期資産運用の対象を現金同等物から有価証券・投資有価証券の取得にシフトしたことに伴いキャッシュアウトが増加したことなどによるものであります。財務活動によるキャッシュ・フローは、37億65百万円のキャッシュアウトとなりました。前期比では3億80百万円増加しておりますが、これは自己株式取引(取得・売却)に伴うキャッシュアウトが増加したことなどによるものであります。以上により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前年度末と比較して61億77百万円減少し、227億78百万円となりました。 ②資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの主な運転資金需要は、工事に係る材料費・外注費、商品販売に係る製品の購入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用及び税金の支払い等であります。営業費用の主なものは、人件費、地代家賃等であります。設備資金については、多額の資金需要はありません。運転資金及び設備資金は、自己資金を原資としておりますが、債権回収と債務支払いのタイミングのズレから資金が必要になった場合、短期借入金で調達します。運転資金を機動的に調達するため、取引銀行3行と当座貸越契約(当座貸越極度額51億円)を締結しております。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 特定の取引先への依存
    売上高がNTTグループに大きく依存しているため、NTTグループの建設投資が予想以上に変動・減少した場合、日比谷総合設備グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。他の顧客への受注拡大や新規事業分野の開拓が重要となります。
  • 自然災害や事業環境の変化
    自然災害や大規模な感染症、国内外の景気後退などにより、工事の中断・遅延、資材不足、建設投資の縮小が発生する可能性があります。これにより、受注の減少や工事コストの増加が生じ、経営成績や財政状態に悪影響を与えるリスクがあります。
  • 人材確保と資材調達の課題
    少子高齢化による人材不足や、働き方の変化への対応が遅れると、事業活動に支障をきたす可能性があります。また、設備用機器・資材の需給逼迫や価格高騰、納入遅延が発生した場合、工事の採算性が悪化し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,504 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)特定の取引先への依存に関するリスク当社グループの売上高は、NTTグループへの依存度が高く、今後NTTグループの建設投資が何らかの理由で予想以上に変動・減少した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループとしては、NTTグループの不動産再開発やデータセンターをはじめとした新規事業分野向けの営業活動を実施しております。また、NTTグループ向け工事で培ったリニューアル工事のスキル・ノウハウを活用し、他の顧客への受注拡大を図ります。 (2)自然災害等に関するリスク自然災害や大規模な感染症等の発生及びそれに伴うライフラインの停止や燃料・資材・人員の不足による工事の中断・遅延、建物・資機材への損害等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループとしては、自然災害等の発生に備え、人的被害の回避を最優先としつつ事業継続を図るため、災害用備蓄品の確保、訓練の実施、BCPマニュアルの整備、サプライチェーンの混乱への対策及びテレワーク等を可能とする社内情報インフラの構築等により、リスク回避と被害最小化に努めてまいります。 (3)事業環境の変化に関するリスク国内外の産業構造の変化や国内の景気後退等により新築工事を中心とした建設投資が縮小した場合、当社グループの受注が減少し、経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループとしては、景気後退や産業構造の変化に対応するため、長年のNTTグループ向け工事で培ったリニューアル工事のスキル・ノウハウを他の顧客にも展開し、建設市場の変化に対応した注力分野の見直しを行うとともに、脱炭素社会に向けたカーボンニュートラル事業の推進も図ってまいります。 (4)気候変動に関するリスク脱炭素社会への移行リスクとして、炭素税をはじめとした新たな制度の導入による当社グループ及び顧客に対するコスト増加、また、物理的リスクとして、気温上昇による生産性の低下、異常気象による機器の損壊等があり、当該リスクが中長期的に当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループとしては、脱炭素・省CO2案件の実績・ノウハウを積み重ね、当社グループの温室効果ガス排出量の削減と社会・顧客の脱炭素社会への移行に対し貢献していきます。 (5)新しい技術への対応に関するリスク当社グループの事業領域では、空調やエネルギーの分野を中心に技術改革が進んでおります。新しい技術への対応が遅れる場合、受注機会の喪失や市場競争力の低下等、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループとしては、技術トレンドと市場ニーズの情報収集、データセンター等での冷却技術の検証、また、他企業とのアライアンス等により、新しい技術への対応力を高めていきます。 (6)事業の拡大に関するリスク当社グループは、事業の拡大に向け、新規事業分野での事業開拓を行っておりますが、これらの分野では経験や検討が不足することに伴うリスクが想定されます。また、大型化したデータセンターや再開発案件にも取り組んでおりますが、これらの工事において適切なリソースを確保できないリスクがあります。リスクが顕在化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループとしては、参入する分野についてノウハウを有する会社との提携や全社的な施工リソースの調整などによるリスクコントロールを行いつつ事業の拡大を図っております。 (7)人材確保に関するリスク当社グループにとって「人」は最大の財産であり、持続的成長の原動力ですが、少子高齢化や働き方に関する考え方の変化等による人材不足が課題となっており、この状況が深刻化した場合、事業活動への支障を通じて当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループとしては、幅広い年齢層での性別等を問わない積極的な採用、計画的な育成、ICTツール活用等による業務効率化を行うとともに、働きやすい職場づくり・エンゲージメント向上により、事業に必要な人材の確保に努めてまいります。 (8)資材調達に関するリスク当社グループが取り扱う設備用機器・資材について、需給逼迫やサプライチェーンの混乱等に伴う価格高騰や納入遅延が発生した場合、工事の採算性が悪化し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループとしては、資機材の状況を見極めながら納期の把握及び適正な価格の算出・決定を行うとともに、調達組織による協力会社数の拡大、協力会社とのコミュニケーションの充実、先行的な調達や集中購買等により納期遵守、原価低減に努めております。 (9)業績の季節的変動に関するリスク当社グループとしては工事の平準化に取り組んではおりますが、顧客の要望や工程調整等の結果、上半期に比べ下半期に完成する工事の割合が高くなり、結果として連結会計年度の上半期と下半期の業績に著しい相違が発生する可能性があります。 (10)不採算工事の発生、品質に関するリスク工事中の品質不良や完成後の契約不適合が発見されて補修コストが発生した場合、また、受注時の見積り不足や追加工事原価等により不採算が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループとしては、品質マネジメントシステムの徹底、過去の事例も踏まえた従業員・協力会社への教育に加え、受注時の見積り精度向上、工事リスクの特性に対応した現場支援の充実等を図っております。 (11)安全に関するリスク当社グループは、顧客の建物工事を数多く施工しております。工事の施工において人身事故はもとより物損、設備事故を引き起こして顧客の信用を失う場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループとしては、従業員・協力会社への安全に関する当事者意識を持たせるように過去の事故事例の共有や安全教育・講習の実施(羽田安全研修センターの活用を含む)を行うとともに、安全パトロールの徹底により安全の確保に努めております。 (12)情報セキュリティに関するリスク当社グループは、事業運営上、顧客等が保有する技術データ・顧客データ等の重要な情報を取り扱っております。潜在的リスクが高まっている不正アクセス等により当社グループからこれら重要な情報が流出した場合、顧客からの信頼を低下させるほか、損害賠償義務の発生等により当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループとしては、ネットワーク構成の見直しに合わせてセキュリティ監視・運用サービスを導入し不正アクセス等への対応を強化するとともに、情報セキュリティについての教育・訓練を継続して実施してまいります。2013年以来情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得しており、引き続き情報管理の重要性を認識した体制づくりに取り組んでまいります。 (13)法令違反、会計不正、社内不正、信用失墜に関するリスク当社グループの役員・従業員が法令・社内規定に違反した場合、又は当社グループの信用を失墜させる行為を行った場合、事業活動が制限され、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループとしては従業員エンゲージメントの改善、内部監査機能の一層の強化、社内規定の周知徹底、内部通報システムの浸透、及びコンプライアンス教育の強化等を図っております。 (14)有価証券等に関するリスク当社グループが保有する株式等の金融商品については、金融資本市場の変動や保有銘柄の業績等により大幅な時価の下落が生じた場合、減損が発生する可能性があります。また、期首に期待した分配金や利息等が受け取れない場合があります。

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