1963

日揮ホールディングス(1963)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

日揮ホールディングスは、主に総合エンジニアリング事業と機能材製造事業を展開しています。総合エンジニアリング事業では、石油、ガス、化学、原子力、医療、環境保全など多岐にわたる分野で、プラントや設備の計画、設計、調達、建設、試運転までを一貫して手掛けるEPCビジネスが主力です。機能材製造事業では、石油精製用触媒、ナノ粒子技術を応用した機能性素材、環境触媒、電子材料、次世代エネルギー材料などを製造・販売しています。その他、機器調達、コンサルティング、水処理、発電・造水、原油・ガス生産販売なども行い、多様な事業で収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

日揮ホールディングスの事業セグメントは、主に「総合エンジニアリング事業」と「機能材製造事業」の2つです。総合エンジニアリング事業は、石油、ガス、化学、原子力、環境などの幅広い分野で、プラントや設備の設計から建設、試運転までを一貫して行う事業です。最新年度の売上は7949.77億円ですが、営業利益は-145.91億円と赤字でした。一方、機能材製造事業は、石油精製用触媒、ナノ粒子素材、電子材料などを製造・販売する事業で、売上546.43億円に対し、営業利益は81.97億円と堅調に利益を上げており、現在の稼ぎ頭と言えます。総合エンジニアリング事業が売上の大部分を占めるものの、機能材製造事業が利益面で貢献している構造です。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
EngineeringReportableSegment 事業 7,950 -146 -1.8%
FunctionalMaterialsManufacturingReportableSegment 事業 546 82 15.0%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,816 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社、当社の子会社58社及び関連会社48社)は、総合エンジニアリング事業及び機能材製造事業を主たる事業としており、これに加え、機器調達及びコンサルティング等の附帯事業を営んでおります。各事業における当社及び主要な関係会社の位置付け等は次のとおりであります。なお、次の区分はセグメント情報に記載された区分と同一であります。 総合エンジニアリング事業当セグメントは、石油、石油精製、石油化学、ガス、LNG、一般化学、原子力、金属製錬、バイオ、食品、医薬品、医療、物流、IT、環境保全、公害防止等に関する装置、設備及び施設の計画、設計、調達、建設及び試運転役務等のEPCビジネスを中心に構成されております。なお、当セグメントを構成する主要な会社は以下のとおりであります。分野会社名設計・調達・建設日揮グローバル㈱、日揮㈱、㈱高田工業所JGC ASIA PACIFIC PTE. LTD.、JGC PHILIPPINES, INC.、PT. JGC INDONESIA、JGC Gulf International Co., Ltd.、JGC OCEANIA PTY LTD、JGC America, Inc.、JGC Gulf Engineering Co., Ltd.、JGC Construction International Pte. Ltd.、JGC ASIA PACIFIC (M) Sdn.Bhd.、JGC Vietnam Co., Ltd.、JGC INDIA EPC PRIVATE LIMITED、JGC Corporation Oceania Pty Ltd、JGC France SAS、Japan NuScale Innovation, LLC検査・保守青森日揮プランテック㈱プロセスライセンシング日揮ユニバーサル㈱その他Sunrise Healthcare Service Co., Ltd 機能材製造事業当セグメントは、以下のような分野別製品群からなる事業で各関係会社にて製造・販売しております。分野製品会社名触媒分野重質油の水素化精製・流動接触分解、灯軽油の脱硫などの石油精製用触媒及び素材、化学品の水素化・異性化・酸化などの石油化学用触媒など日揮触媒化成㈱日揮ユニバーサル㈱ナノ粒子技術分野フラットパネルディスプレイ・半導体・化粧品・プラスチック眼鏡レンズなどに使用される機能性素材、化学的機械研磨材料、ライフサイエンス材など日揮触媒化成㈱クリーン・安全分野環境触媒、脱臭・消臭剤、オゾン分解触媒、酵素フィルタなど日揮触媒化成㈱日揮ユニバーサル㈱電子材料・高性能セラミックス分野薄膜集積回路、高品位アルミナ基板、高熱伝導窒化ケイ素基板、半導体・FPD製造装置用セラミックス部品、半導体・FPD製造装置用金属セラミックス複合材部品など日本ファインセラミックス㈱JFCマテリアルズ㈱次世代エネルギー分野燃料電池用脱硫材、色素増感型太陽電池用材料など日揮触媒化成㈱ その他の事業その他の事業は総合エンジニアリング事業及び機能材製造事業以外の事業であり、以下のような分野及び会社で構成されております。分野会社名機器調達日揮商事㈱コンサルティング日本エヌ・ユー・エス㈱オフィスサポート日揮ビジネスサービス㈱原油・ガス生産販売事業等JGC (GULF COAST), LLC、JGC Exploration Eagle Ford LLC、JGC EXPLORATION CANADA LTD.水処理事業水ing㈱、水ingAM㈱、水ingエンジニアリング㈱発電・造水事業Al Asilah Desalination Company S.A.O.C.、A.R.C.H WLL、ASH SHARQIYAH OPERATION AND MAINTENANCE COMPANY LLCFPSO(浮体式石油・ガス生産貯蔵積出設備)保有・傭船事業Japan Sankofa Offshore Production Pte. Ltd.国産廃食用油を原料とするSAF、バイオナフサ、バイオディーゼルの製造事業(同)SAFFAIRE SKY ENERGY また、当社グループに対してコーポレート業務を提供する日揮コーポレートソリューションズ㈱があります。 以上に述べた事項の概略は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
資機材・原燃材料費及び輸送コストの高騰に対する適切な契約条件の設定等を実施。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
複雑なシステム総合体であるプラントの計画、設計、調達、建設及び試運転役務等のEPCビジネス。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:プロジェクトの受注及び遂行に関するリスク / カントリーリスク / 自然災害・疫病等に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

日揮ホールディングスは、プラントエンジニアリングにおける長年の実績と技術力を持つが、明確なブランド力や特許による独占的な優位性は限定的。特定の技術やノウハウは存在するものの、模倣や代替が比較的容易な側面もある。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

プラント建設においては、顧客(エネルギー企業など)が建設会社を変更する際の切り替えコストは高い。設計、調達、建設(EPC)のプロセス全体にわたる関係構築や、既存インフラとの互換性などが要因となる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

プラントエンジニアリング事業は、直接的なネットワーク効果を生み出すビジネスモデルではない。顧客との関係は重要だが、プラットフォーム型のようなネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

大規模プロジェクトの遂行には、サプライヤーとの交渉力や調達網の効率化が重要となるが、競合他社も同様の努力をしており、圧倒的なコスト優位性を確立しているとは言えない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

日揮グループは、世界各地で大規模なプラント建設・エンジニアリングを手掛けており、その規模と実績は強みとなる。グローバルな事業展開、多数のプロジェクトを同時に遂行する能力は、他社に対する優位性となり得る。

競争優位性(モート)の要約は、有報の事業内容・経営戦略から順次生成中です。

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 基本方針当社グループは、企業活動を行う上での軸・拠り所として企業理念「JGC's Purpose and Values」を制定しております。「JGC's Purpose and Values」は日揮グループのパーパス(存在意義)及びValues(価値観)の2つの要素から構成され、日揮グループのパーパス(存在意義)として、「Enhancing planetary health」を掲げ、当社グループ共通のValuesとして、4つのちから、即ち、「挑戦」、「創造」、「結集」、「完遂」を定め、さらに「尊重」、「誠実」を2つの誓いとして明らかにしております。当社グループは、企業理念「JGC's Purpose and Values」に基づき企業活動を進めていくことで、企業価値の一層の向上を図り、以て人と地球の健やかな未来づくりに貢献してまいります。 (2) 目標とする経営指標、経営環境、中長期的な経営戦略及び会社の対処すべき課題当社グループは、2021年度から2025年度の5ヶ年を長期経営ビジョン「2040年ビジョン」の1stフェーズ、挑戦の5年間と位置づけ、中期経営計画「Building a Sustainable Planetary Infrastructure 2025(BSP2025)」において、「EPC事業のさらなる深化」、「高機能材製造事業の拡大」、「将来の成長エンジンの確立」を重点戦略とし、戦略投資に積極的に取り組むことで収益の拡大、多様化を進めております。財務目標として、2025年度に売上高8,000億円、営業利益600億円、親会社株主に帰属する当期純利益450億円、自己資本利益率(ROE)10%を掲げております。しかし、前連結会計年度及び当連結会計年度に、総合エンジニアリング事業で遂行中の複数の海外プロジェクトにおいて、損失引当及びリスク対応費用を見込む結果となりました。2025年度においても、採算が悪化した複数の海外プロジェクトは引き続き完工・引渡しに向けて工事を進めているため、2025年度業績見通しの各利益項目を押し下げております。このためBSP2025で掲げた財務目標は、売上高は前連結会計年度以降達成しているものの、各利益項目での達成は困難な状況であります。一方で「EPC事業のさらなる深化」、「高機能材製造事業の拡大」、「将来の成長エンジンの確立」の重点戦略については、着実に取組みを進めており、機能材製造事業、SAF(持続可能な航空燃料)事業及びバイオものづくり事業などでその成果が見え始めております。 ご参考:BSP2025「3つの重点戦略」(1)EPC事業のさらなる深化① 大型EPCプロジェクトの競争力・収益力をさらに強化2025年度の海外の大型EPC(設計・調達・建設)プロジェクトの売上高目標を3,500億円に設定し、リスク管理・プロジェクト折衝力の強化を通じたプロジェクト粗利益率の向上と、JV組成戦略・デジタル技術・建設工法の最適化による受注競争力の向上を推し進め、大型EPCプロジェクトにおける当社グループの強みをさらに深化させていきます。② EPC事業の成長市場・分野への拡大大型EPCプロジェクトに加え、EPC事業を成長市場・成長分野に拡大し、ポートフォリオの多様化を推進していくことで、2025年度の成長市場・分野におけるEPC事業の売上高目標として3,000億円の達成を目指します。今後案件の増加するLNG受入基地、ガス火力発電、太陽光発電、バイオマス発電、医薬品、病院、ケミカル分野の強化による収益拡大と並行して、成長著しいアジア地域におけるリージョナル経営体制の強化並びに、国内市場への対応も見据えた人員増強を図ります。 (2)高機能材製造事業の拡大高機能材製造事業においては、事業規模を拡大し、2025年に売上高600億円の達成を目指します。その実現に向け、既存主力事業においてプロパーケミカル触媒、ハードディスク用研磨材、半導体製造装置関連素材等の製品ラインナップを増やし、収益の拡大に取り組みます。また、将来を見据えた戦略投資と次世代事業の開発にも取り組みます。戦略投資ではファインケミカル新製品開発や高熱伝導窒化ケイ素基板生産設備、次世代事業の開発ではカーボンリサイクル向け触媒、全固体電池用電解質、骨再生材料等が対象となります。 (3)将来の成長エンジンの確立「2040年ビジョン」で定めた5つのビジネス領域について、特に将来の成長エンジンとして期待する以下のビジネスの確立に取り組みます。2025年度は売上高500億円を計画し、10年後には売上高5,000億円規模のビジネスに育成していく方針です。 ・エネルギートランジション領域:カーボンマネジメント支援、洋上風力、スマートO&M、水素・燃料アンモニア、小型モジュール原子炉(SMR)・ヘルスケア・ライフサイエンス領域:スマートホスピタル、スマート工場、デジタルヘルスケア・高機能材領域:カーボンリサイクル・ケミカルリサイクル向け触媒、骨再生材料/OCP 等・資源循環領域:廃プラスチック、廃繊維リサイクル、SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)製造・産業・都市インフラ領域:水処理、鉄道 総合エンジニアリング事業の収益力・遂行力強化に向けて、新規プロジェクトの受注に際して、「利益確保(足元、中期)と実現性が高い案件」、「リソース確保」、「将来の糧」を軸に取り組むべき案件を判断し、人材リソースの適正配員を重視した対応を行ったほか、海外子会社の役割の見直し及び再定義を行い一部子会社では業務縮小などを進めました。加えて、総合エンジニアリング事業におけるプロジェクトリスクがここ数年で大きく変化する中で、個別プロジェクト毎の採算管理の強化に加え組織横断的なリスク管理を徹底することを通じて、遂行中プロジェクトでの問題点の早期把握と適切な対策を行い、収益力・遂行力強化を継続的に進めております。 BSP2025の計画4年目となる当連結会計年度において、「EPC事業のさらなる深化」では、遂行中の複数の海外EPCプロジェクトにおいて、データ統合管理システムを適用し、EPC役務をシームレスでデジタル技術を活用したプロジェクト遂行(EPC DX)に本格移行したほか、国内EPC事業会社である日揮株式会社は、2023年に協業基本合意書を締結した株式会社高田工業所の株式約20%を取得しました。本株式取得により、今後拡大が見込まれる国内の低・脱炭素案件及び資源循環案件をはじめとするプラント建設及び保全分野における両社の施工対応力を維持・強化し、国内事業のさらなる拡大を図っていく予定です。加えて、日揮株式会社は、2024年11月に、今後国内で低・脱炭素分野や資源循環分野におけるプラントの設計・調達・建設(EPC)案件の増加に対応していくために、長崎県長崎市に新たなエンジニアリング拠点を開設しました。「高機能材製造事業の拡大」では、生産能力強化に向けて積極的な設備投資を進めました。触媒・ファインケミカル分野において、同分野の事業会社である日揮触媒化成株式会社は、シリカゾル増産設備の完成や、合成燃料用やケミカルリサイクル用触媒、及び高速通信材料や半導体用機能性研磨粒子など新規ファインケミカル製品の今後の需要拡大に向けて、2023年に取得した事業用地での設備投資計画の検討を進めました。また、ファインセラミックス分野において、同分野の事業会社である日本ファインセラミックス株式会社は、顧客ニーズに応えるために、電気自動車向けパワー半導体の高熱伝導窒化ケイ素基板等の増産に向けて、宮城県富谷市において新工場の建設を進めました。「将来の成長エンジンの確立」では、エネルギートランジション領域のカーボンマネジメント分野において、BP Berau, Ltd.向けタングーEGR/CCUS※プロジェクトにおける陸上設備の建設及び据付プロジェクトを受注したほか、タイ王国のThe Siam Cement Public Company Ltd.が保有するセメント工場の排ガスを利用した二酸化炭素(CO2)分離回収・利用(CCU:Carbon Dioxide Capture and Utilization)設備に係る事業化調査役務、中国電力グループのエネルギア・パワー山口株式会社が運営する防府バイオマス発電所でのCO2分離・貯留(CCS:Carbon dioxide Capture and Storage)設備の設計・検討役務などを受注しました。また、当社が石油資源開発株式会社などとともに進める日本を起点とするCCSバリューチェーン構築を目指す共同検討が、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の「先進的CCS事業に係る設計作業等」に関する業務公募に採択され、日本国内の製鉄所や発電所で排出されるCO2の分離・回収及びマレーシアまでの液化CO2の海上輸送(瀬戸内エリアでの内航輸送を含む)と受入れ、貯留までのCCSバリューチェーン構築に必要な設備やコストなどを含めた検討を開始し、一部エリアの基本設計作業を開始しました。さらに、水素・アンモニア分野においては、ENEOS株式会社などがマレーシアで計画するグリーン水素製造プラントの基本設計役務を受注しました。※ 天然ガスの増進回収 (EGR:Enhanced Gas Recovery)並びに二酸化炭素の分離回収、利用及び貯留(CCUS: Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)使用済食用油(以下、「廃食用油」という。)を原料とした国産SAF製造・供給事業※において、当社は、外食チェーン大手や、自治体、医療法人をはじめとする様々な企業と廃食用油の供給及び利用に関する基本合意書を締結し、原料の確保に取り組みました。当社グループの持分法適用会社でありSAF製造事業会社である「合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY」がコスモ石油株式会社堺製油所構内に建設していた大規模生産実証設備は、2024年12月に完工し、2025年度からパートナー企業を通じて複数のエアラインへのSAF供給開始を予定しております。※国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「バイオジェット燃料生産技術開発事業/実証を通じたサプライチェーンモデルの構築」に採択されました。さらに、将来の市場拡大が見込まれるバイオものづくりに対し、当社は株式会社バッカス・バイオイノベーションと共同で、微生物の開発・改良から培養槽のスケールアップ、生産プロセスの開発までをワンストップで手掛ける「統合型バイオファウンドリ®」※事業の構築に取り組みました。バイオものづくりにおいて、当社グループは、将来のライセンスビジネスを含めたソフトビジネスへの展開を視野に、非EPCビジネスの一つとして確立していくことを目指しております。2024年8月には兵庫県神戸市ポートアイランド内に用地を取得し、世界初となるガス発酵によるバイオものづくりの研究開発拠点(研究棟)の新設工事を開始しました。第1研究棟は、2025年末の完成を予定しております。※統合型バイオファウンドリは、株式会社バッカス・バイオイノベーションの登録商標です。 総合エンジニアリング事業プラントマーケット全般として、天然ガス(LNGを含む)や低・脱炭素分野等において、顧客の設備投資計画は引き続き豊富にあるものの、金利上昇や建設費用等の増加により顧客のCAPEX(資本的支出)が増加傾向にあるため、一部の顧客において投資決定時期を先送りする動きがあります。世界経済の先行きが後退する懸念が高まるなかで、エネルギー需要の動向、ひいては顧客の投資計画への影響について注視が必要な状況です。海外マーケットにおけるエネルギーソリューションズ分野では、トランジションエネルギーとしての天然ガス(LNGを含む)の中長期的な需要は、引き続きアジアやアフリカを中心に拡大していく見通しです。これを背景に中・長期的なエネルギーの安定確保と低・脱炭素社会の実現を見据えたLNGなどの設備投資計画が、引き続き進展していくと思われます。サステナブルソリューションズ分野では、脱炭素社会の実現に向けた投資の重要性は認識されつつも、金利上昇や建設費用等の増加によって顧客のCAPEXは増加し、顧客の設備投資計画は先送りとなる傾向が顕著になっております。このため当社グループは、水素・燃料アンモニアやSAF、CCS、合成メタン(e-methane)などの低・脱炭素分野のプラント建設計画については、政府による導入目標などのイニシアチブや補助金によるサポートも受けながら実現していく可能性の高い案件に注力していく予定です。ファシリティソリューションズ分野において、世界的なデジタル産業の拡大や生産拠点の多様化などに伴って、需要が高まる半導体や蓄電池の周辺産業、及びデータセンターなどの設備投資計画が東南アジアなどで引き続き進展していく見通しです。国内マーケットにおいて、SAFや水素・燃料アンモニアなどを中心とする低・脱炭素分野や資源循環分野、医薬品製造プラントを中心とするライフサイエンス分野や食品分野において、顧客の設備投資計画が実現していく見通しです。一方で、政府による補助金交付の遅れや建設費用等の増加によって、顧客のCAPEXが増加傾向にあることから、一部の顧客において投資決定時期を先送りする動きがあり、その動向を注視しております。また、既存製油所・化学プラントの保全工事においては、定期修繕工事の需要が堅調に推移する見通しです。 機能材製造事業触媒分野において、FCC触媒の国内シェア拡大及び海外展開に加え、水素化処理触媒の協業先企業との体制維持と収益性向上、ケミカル触媒の新規案件獲得、拡大するカーボンリサイクルやケミカルリサイクル分野に対応する触媒開発、再生可能エネルギー発電向け環境保全触媒の素材開発などを目指します。ファインケミカル分野において、世界経済の後退によって主力であるエレクトロニクスや半導体市場の事業環境の変化が懸念されるものの、シリカゾルの新規研磨材の立上げ、機能性塗料材の拡販及び多用途展開、化粧品材のプラスチックビーズ代替拡大とオプト材の拡販、多用途展開に注力してまいります。ファインセラミックス分野において、世界経済の後退によって半導体製造装置市場の事業環境の見通しが難しいなかで、その状況を注視しつつ、薄膜回路基板やセラミックス製品などについては、新規顧客獲得に向けたさらなる受注拡大に取り組んでまいります。高熱伝導窒化ケイ素基板については、拡大する需要に応えるため、生産設備への投資を進めるとともに、製品のさらなる品質向上に向けた開発を進めてまいります。 なお、米国の相互関税を含む通商政策及び地政学リスクの高まりに対する当社グループの事業への影響につきましては、経済安全保障・地政学リスク検討タスクフォースを中心にその動向を注視して、適宜対応を検討しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 基本方針当社グループは、企業活動を行う上での軸・拠り所として企業理念「JGC's Purpose and Values」を制定しております。「JGC's Purpose and Values」は日揮グループのパーパス(存在意義)及びValues(価値観)の2つの要素から構成され、日揮グループのパーパス(存在意義)として、「Enhancing planetary health」を掲げ、当社グループ共通のValuesとして、4つのちから、即ち、「挑戦」、「創造」、「結集」、「完遂」を定め、さらに「尊重」、「誠実」を2つの誓いとして明らかにしております。当社グループは、企業理念「JGC's Purpose and Values」に基づき企業活動を進めていくことで、企業価値の一層の向上を図り、以て人と地球の健やかな未来づくりに貢献してまいります。 (2) 目標とする経営指標、経営環境、中長期的な経営戦略及び会社の対処すべき課題当社グループは、2021年度から2025年度の5ヶ年を長期経営ビジョン「2040年ビジョン」の1stフェーズ、挑戦の5年間と位置づけ、中期経営計画「Building a Sustainable Planetary Infrastructure 2025(BSP2025)」において、「EPC事業のさらなる深化」、「高機能材製造事業の拡大」、「将来の成長エンジンの確立」を重点戦略とし、戦略投資に積極的に取り組むことで収益の拡大、多様化を進めております。財務目標として、2025年度に売上高8,000億円、営業利益600億円、親会社株主に帰属する当期純利益450億円、自己資本利益率(ROE)10%を掲げております。しかし、前連結会計年度及び当連結会計年度に、総合エンジニアリング事業で遂行中の複数の海外プロジェクトにおいて、損失引当及びリスク対応費用を見込む結果となりました。2025年度においても、採算が悪化した複数の海外プロジェクトは引き続き完工・引渡しに向けて工事を進めているため、2025年度業績見通しの各利益項目を押し下げております。このためBSP2025で掲げた財務目標は、売上高は前連結会計年度以降達成しているものの、各利益項目での達成は困難な状況であります。一方で「EPC事業のさらなる深化」、「高機能材製造事業の拡大」、「将来の成長エンジンの確立」の重点戦略については、着実に取組みを進めており、機能材製造事業、SAF(持続可能な航空燃料)事業及びバイオものづくり事業などでその成果が見え始めております。 ご参考:BSP2025「3つの重点戦略」(1)EPC事業のさらなる深化① 大型EPCプロジェクトの競争力・収益力をさらに強化2025年度の海外の大型EPC(設計・調達・建設)プロジェクトの売上高目標を3,500億円に設定し、リスク管理・プロジェクト折衝力の強化を通じたプロジェクト粗利益率の向上と、JV組成戦略・デジタル技術・建設工法の最適化による受注競争力の向上を推し進め、大型EPCプロジェクトにおける当社グループの強みをさらに深化させていきます。② EPC事業の成長市場・分野への拡大大型EPCプロジェクトに加え、EPC事業を成長市場・成長分野に拡大し、ポートフォリオの多様化を推進していくことで、2025年度の成長市場・分野におけるEPC事業の売上高目標として3,000億円の達成を目指します。今後案件の増加するLNG受入基地、ガス火力発電、太陽光発電、バイオマス発電、医薬品、病院、ケミカル分野の強化による収益拡大と並行して、成長著しいアジア地域におけるリージョナル経営体制の強化並びに、国内市場への対応も見据えた人員増強を図ります。 (2)高機能材製造事業の拡大高機能材製造事業においては、事業規模を拡大し、2025年に売上高600億円の達成を目指します。その実現に向け、既存主力事業においてプロパーケミカル触媒、ハードディスク用研磨材、半導体製造装置関連素材等の製品ラインナップを増やし、収益の拡大に取り組みます。また、将来を見据えた戦略投資と次世代事業の開発にも取り組みます。戦略投資ではファインケミカル新製品開発や高熱伝導窒化ケイ素基板生産設備、次世代事業の開発ではカーボンリサイクル向け触媒、全固体電池用電解質、骨再生材料等が対象となります。 (3)将来の成長エンジンの確立「2040年ビジョン」で定めた5つのビジネス領域について、特に将来の成長エンジンとして期待する以下のビジネスの確立に取り組みます。2025年度は売上高500億円を計画し、10年後には売上高5,000億円規模のビジネスに育成していく方針です。 ・エネルギートランジション領域:カーボンマネジメント支援、洋上風力、スマートO&M、水素・燃料アンモニア、小型モジュール原子炉(SMR)・ヘルスケア・ライフサイエンス領域:スマートホスピタル、スマート工場、デジタルヘルスケア・高機能材領域:カーボンリサイクル・ケミカルリサイクル向け触媒、骨再生材料/OCP 等・資源循環領域:廃プラスチック、廃繊維リサイクル、SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)製造・産業・都市インフラ領域:水処理、鉄道 総合エンジニアリング事業の収益力・遂行力強化に向けて、新規プロジェクトの受注に際して、「利益確保(足元、中期)と実現性が高い案件」、「リソース確保」、「将来の糧」を軸に取り組むべき案件を判断し、人材リソースの適正配員を重視した対応を行ったほか、海外子会社の役割の見直し及び再定義を行い一部子会社では業務縮小などを進めました。加えて、総合エンジニアリング事業におけるプロジェクトリスクがここ数年で大きく変化する中で、個別プロジェクト毎の採算管理の強化に加え組織横断的なリスク管理を徹底することを通じて、遂行中プロジェクトでの問題点の早期把握と適切な対策を行い、収益力・遂行力強化を継続的に進めております。 BSP2025の計画4年目となる当連結会計年度において、「EPC事業のさらなる深化」では、遂行中の複数の海外EPCプロジェクトにおいて、データ統合管理システムを適用し、EPC役務をシームレスでデジタル技術を活用したプロジェクト遂行(EPC DX)に本格移行したほか、国内EPC事業会社である日揮株式会社は、2023年に協業基本合意書を締結した株式会社高田工業所の株式約20%を取得しました。本株式取得により、今後拡大が見込まれる国内の低・脱炭素案件及び資源循環案件をはじめとするプラント建設及び保全分野における両社の施工対応力を維持・強化し、国内事業のさらなる拡大を図っていく予定です。加えて、日揮株式会社は、2024年11月に、今後国内で低・脱炭素分野や資源循環分野におけるプラントの設計・調達・建設(EPC)案件の増加に対応していくために、長崎県長崎市に新たなエンジニアリング拠点を開設しました。「高機能材製造事業の拡大」では、生産能力強化に向けて積極的な設備投資を進めました。触媒・ファインケミカル分野において、同分野の事業会社である日揮触媒化成株式会社は、シリカゾル増産設備の完成や、合成燃料用やケミカルリサイクル用触媒、及び高速通信材料や半導体用機能性研磨粒子など新規ファインケミカル製品の今後の需要拡大に向けて、2023年に取得した事業用地での設備投資計画の検討を進めました。また、ファインセラミックス分野において、同分野の事業会社である日本ファインセラミックス株式会社は、顧客ニーズに応えるために、電気自動車向けパワー半導体の高熱伝導窒化ケイ素基板等の増産に向けて、宮城県富谷市において新工場の建設を進めました。「将来の成長エンジンの確立」では、エネルギートランジション領域のカーボンマネジメント分野において、BP Berau, Ltd.向けタングーEGR/CCUS※プロジェクトにおける陸上設備の建設及び据付プロジェクトを受注したほか、タイ王国のThe Siam Cement Public Company Ltd.が保有するセメント工場の排ガスを利用した二酸化炭素(CO2)分離回収・利用(CCU:Carbon Dioxide Capture and Utilization)設備に係る事業化調査役務、中国電力グループのエネルギア・パワー山口株式会社が運営する防府バイオマス発電所でのCO2分離・貯留(CCS:Carbon dioxide Capture and Storage)設備の設計・検討役務などを受注しました。また、当社が石油資源開発株式会社などとともに進める日本を起点とするCCSバリューチェーン構築を目指す共同検討が、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の「先進的CCS事業に係る設計作業等」に関する業務公募に採択され、日本国内の製鉄所や発電所で排出されるCO2の分離・回収及びマレーシアまでの液化CO2の海上輸送(瀬戸内エリアでの内航輸送を含む)と受入れ、貯留までのCCSバリューチェーン構築に必要な設備やコストなどを含めた検討を開始し、一部エリアの基本設計作業を開始しました。さらに、水素・アンモニア分野においては、ENEOS株式会社などがマレーシアで計画するグリーン水素製造プラントの基本設計役務を受注しました。※ 天然ガスの増進回収 (EGR:Enhanced Gas Recovery)並びに二酸化炭素の分離回収、利用及び貯留(CCUS: Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)使用済食用油(以下、「廃食用油」という。)を原料とした国産SAF製造・供給事業※において、当社は、外食チェーン大手や、自治体、医療法人をはじめとする様々な企業と廃食用油の供給及び利用に関する基本合意書を締結し、原料の確保に取り組みました。当社グループの持分法適用会社でありSAF製造事業会社である「合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY」がコスモ石油株式会社堺製油所構内に建設していた大規模生産実証設備は、2024年12月に完工し、2025年度からパートナー企業を通じて複数のエアラインへのSAF供給開始を予定しております。※国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「バイオジェット燃料生産技術開発事業/実証を通じたサプライチェーンモデルの構築」に採択されました。さらに、将来の市場拡大が見込まれるバイオものづくりに対し、当社は株式会社バッカス・バイオイノベーションと共同で、微生物の開発・改良から培養槽のスケールアップ、生産プロセスの開発までをワンストップで手掛ける「統合型バイオファウンドリ®」※事業の構築に取り組みました。バイオものづくりにおいて、当社グループは、将来のライセンスビジネスを含めたソフトビジネスへの展開を視野に、非EPCビジネスの一つとして確立していくことを目指しております。2024年8月には兵庫県神戸市ポートアイランド内に用地を取得し、世界初となるガス発酵によるバイオものづくりの研究開発拠点(研究棟)の新設工事を開始しました。第1研究棟は、2025年末の完成を予定しております。※統合型バイオファウンドリは、株式会社バッカス・バイオイノベーションの登録商標です。 総合エンジニアリング事業プラントマーケット全般として、天然ガス(LNGを含む)や低・脱炭素分野等において、顧客の設備投資計画は引き続き豊富にあるものの、金利上昇や建設費用等の増加により顧客のCAPEX(資本的支出)が増加傾向にあるため、一部の顧客において投資決定時期を先送りする動きがあります。世界経済の先行きが後退する懸念が高まるなかで、エネルギー需要の動向、ひいては顧客の投資計画への影響について注視が必要な状況です。海外マーケットにおけるエネルギーソリューションズ分野では、トランジションエネルギーとしての天然ガス(LNGを含む)の中長期的な需要は、引き続きアジアやアフリカを中心に拡大していく見通しです。これを背景に中・長期的なエネルギーの安定確保と低・脱炭素社会の実現を見据えたLNGなどの設備投資計画が、引き続き進展していくと思われます。サステナブルソリューションズ分野では、脱炭素社会の実現に向けた投資の重要性は認識されつつも、金利上昇や建設費用等の増加によって顧客のCAPEXは増加し、顧客の設備投資計画は先送りとなる傾向が顕著になっております。このため当社グループは、水素・燃料アンモニアやSAF、CCS、合成メタン(e-methane)などの低・脱炭素分野のプラント建設計画については、政府による導入目標などのイニシアチブや補助金によるサポートも受けながら実現していく可能性の高い案件に注力していく予定です。ファシリティソリューションズ分野において、世界的なデジタル産業の拡大や生産拠点の多様化などに伴って、需要が高まる半導体や蓄電池の周辺産業、及びデータセンターなどの設備投資計画が東南アジアなどで引き続き進展していく見通しです。国内マーケットにおいて、SAFや水素・燃料アンモニアなどを中心とする低・脱炭素分野や資源循環分野、医薬品製造プラントを中心とするライフサイエンス分野や食品分野において、顧客の設備投資計画が実現していく見通しです。一方で、政府による補助金交付の遅れや建設費用等の増加によって、顧客のCAPEXが増加傾向にあることから、一部の顧客において投資決定時期を先送りする動きがあり、その動向を注視しております。また、既存製油所・化学プラントの保全工事においては、定期修繕工事の需要が堅調に推移する見通しです。 機能材製造事業触媒分野において、FCC触媒の国内シェア拡大及び海外展開に加え、水素化処理触媒の協業先企業との体制維持と収益性向上、ケミカル触媒の新規案件獲得、拡大するカーボンリサイクルやケミカルリサイクル分野に対応する触媒開発、再生可能エネルギー発電向け環境保全触媒の素材開発などを目指します。ファインケミカル分野において、世界経済の後退によって主力であるエレクトロニクスや半導体市場の事業環境の変化が懸念されるものの、シリカゾルの新規研磨材の立上げ、機能性塗料材の拡販及び多用途展開、化粧品材のプラスチックビーズ代替拡大とオプト材の拡販、多用途展開に注力してまいります。ファインセラミックス分野において、世界経済の後退によって半導体製造装置市場の事業環境の見通しが難しいなかで、その状況を注視しつつ、薄膜回路基板やセラミックス製品などについては、新規顧客獲得に向けたさらなる受注拡大に取り組んでまいります。高熱伝導窒化ケイ素基板については、拡大する需要に応えるため、生産設備への投資を進めるとともに、製品のさらなる品質向上に向けた開発を進めてまいります。 なお、米国の相互関税を含む通商政策及び地政学リスクの高まりに対する当社グループの事業への影響につきましては、経済安全保障・地政学リスク検討タスクフォースを中心にその動向を注視して、適宜対応を検討しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 当連結会計年度の概況当連結会計年度において、個人消費の増加やインフレの鎮静化、緩和的な金融環境などを背景に世界経済は引き続き底堅さを維持しました。しかし、中東情勢などの地政学的リスクや米国による関税政策の不確実性などによる物価上昇のリスクの高まりによって、世界経済の先行きに不透明感が表れ始めました。このような状況のなか、当社グループの総合エンジニアリング事業の海外マーケットにおいて、エネルギーソリューションズ関連分野(石油精製、石油化学・化学、ガス処理、液化天然ガス(LNG)等)では、エネルギー安全保障と低・脱炭素化の両立の観点から、環境負荷が比較的少ない天然ガス(LNGを含む)の需要は引き続き高く、産油・産ガス諸国において新設のみならず既設プラントの増設・改造などの設備投資計画が進展しました。サステナブルソリューションズ分野(水素・燃料アンモニア、小型モジュール原子炉(SMR)、スペシャリティケミカル、ケミカルリサイクル、グリーンケミカル等)では、低・脱炭素化に向けた各国の政策や支援が後押しし、水素・燃料アンモニア、CCS(Carbon dioxide Capture and Storage :CO2の回収・貯留)などの領域において、設備投資計画が実現に向けて前進するなどしました。ファシリティソリューションズ分野(半導体、蓄電池、データセンター、発電、受入基地、医薬、医療、水処理、鉄道等)では、デジタル社会の進展に伴って半導体材料や蓄電池部材、データセンターなどのデジタル産業を支えるインフラ施設や関連施設の設備投資計画が、アジアなどを中心に着実に進展しました。また、総合エンジニアリング事業の国内マーケットにおいて、ライフサイエンス分野やヘルスケア分野での設備投資計画が進んだほか、グリーンイノベーション基金などの日本政府の政策が追い風となり、SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)や原子力といった低・脱炭素分野や資源循環分野における設備投資計画が進展しました。このように国内外で様々な設備投資計画が進展する一方で、金利上昇や建設費用等の増加により、顧客のCAPEXは引き続き増加傾向で推移したことから、一部の顧客において設備投資の最終決定時期を2025年度以降に先送りする動きがありました。機能材製造事業において、触媒・ファインケミカル分野では、触媒製品は海外顧客向け需要の期ずれや市場変化等により製品需要が低下したものの、ファインケミカル製品は半導体関連材料の市場回復により、半導体やエレクトロニクス向け製品の需要が堅調に推移しました。また、化粧品材についても需要が増加しました。ファインセラミックス分野では、半導体関連市場や電子材料市場が徐々に回復し、半導体製造装置やデータセンター向けセラミックス製品などの需要が増加したほか、電気自動車向けのパワー半導体関連製品の需要は引き続き拡大しました。また、総合エンジニアリング事業において、受注を予定していた案件の顧客投資決定が遅れたことによって不稼働損が発生したことに加えて、第3四半期連結会計期間に台湾、サウジアラビア及びカナダで遂行中の4つのプロジェクトにおいて工事採算が悪化しました。その結果、当社グループの当連結会計年度の業績等については、以下のとおりとなりました。 経営成績 当連結会計年度(百万円)対前年度増減率(%)売上高858,0823.1営業損失(△)△11,474-経常利益11,320-親会社株主に帰属する当期純損失(△)△398- 受注高地域当連結会計年度(百万円)割合(%)海外851,47286.5国内133,00513.5合計984,478100.0 当連結会計年度末の受注残高は、為替変動による修正及び契約金額の修正・変更等を加え、1兆4,128億円となりました。なお、当連結会計年度の連結財政状態の概況は以下のとおりであります。 (資産)当連結会計年度末における流動資産は5,612億67百万円となり、前連結会計年度末に比べ422億95百万円の減少となりました。これは主に受取手形・営業債権及び契約資産等が465億5百万円減少したことによるものです。固定資産は2,229億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ341億73百万円の増加となりました。これは主に有形固定資産が38億85百万円、投資その他の資産が293億82百万円増加したことによるものです。この結果、総資産は7,841億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ81億21百万円の減少となりました。   (負債)当連結会計年度末における流動負債は3,469億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億8百万円の減少となりました。これは主に契約負債が92億41百万円増加したものの、支払手形・工事未払金等が208億72百万円減少したことなどによるものです。固定負債は449億85百万円となり、前連結会計年度末に比べ86億88百万円の減少となりました。これは主に前連結会計年度末に固定負債に含まれていた200億円の社債のうち、100億円が1年内償還予定の社債に振り替えられたことなどによるものです。この結果、負債合計は3,919億14百万円となり、前連結会計年度末に比べ124億96百万円の減少となりました。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は3,922億60百万円となり、前連結会計年度末に比べ43億74百万円の増加となりました。これは主に配当などにより利益剰余金が100億22百万円減少した一方、その他有価証券評価差額金が124億75百万円、退職給付に係る調整累計額が27億71百万円増加したことなどによるものです。この結果、自己資本比率は49.8%(前連結会計年度末は48.7%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較し82億54百万円増加し、3,327億61百万円となりました。また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益82億63百万円に加え、売上債権及び契約資産の減少などにより、結果として467億61百万円の増加(前連結会計年度は110億90百万円の増加)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより211億72百万円の減少(前連結会計年度は202億1百万円の減少)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払などにより150億49百万円の減少(前連結会計年度は88億94百万円の減少)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績ⅰ)生産実績セグメントの名称当連結会計年度(百万円)(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)総合エンジニアリング事業--機能材製造事業52,931112.8報告セグメント計52,931112.8その他の事業--合計52,931112.8 (注)金額は販売価格によっております。 ⅱ)受注実績セグメントの名称当連結会計年度(百万円)(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)総合エンジニアリング事業922,593313.9機能材製造事業53,24199.3報告セグメント計975,834280.8その他の事業8,643112.6合計984,478277.2 ⅲ)売上実績セグメントの名称当連結会計年度(百万円)(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)総合エンジニアリング事業794,977102.8機能材製造事業54,643105.1報告セグメント計849,620103.0その他の事業8,462113.2合計858,082103.1 (注)売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、以下のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)売上高(百万円)割合(%)売上高(百万円)割合(%)サウジアラムコ社--146,66417.1サウスリファイナリーズ社169,06620.3121,27914.1LNGカナダ社127,37415.393,85710.9 (注)前連結会計年度のサウジアラムコ社については、当該割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。 (参考)受注高、売上高及び受注残高(単位:百万円)区分前連結会計年度末受注残高当連結会計年度受注高 当連結会計年度 売上高 当連結会計年度末受注残高総合エンジニアリング事業1,243,957922,593794,9771,404,603 国内  エネルギートランジション関係   石油・ガス関係5,76630,35725,28110,842   LNG関係----   化学関係13,49620,76631,2443,018   クリーンエネルギー関係97,46923,00667,73952,735   その他4722,7112,870313 計117,20476,841127,13566,910  ヘルスケア・ライフサイエンス関係85,4149,73637,95257,198  産業・都市インフラ関係7,4013,6763,3287,748  その他2428325553 国内計210,04590,537168,673131,910 海外  エネルギートランジション関係   石油・ガス関係570,86247,037278,905347,788   LNG関係270,722364,760212,309435,118   化学関係170,24315,441105,37492,161   クリーンエネルギー関係9,517△9056,2312,611   その他2,897399,0799,708392,232 計1,024,243825,413612,5281,269,911  ヘルスケア・ライフサイエンス関係7,5703,18410,356625  産業・都市インフラ関係1,8553,1853,1511,913  その他242272267242 海外計1,033,912832,055626,3041,272,693機能材製造事業8,66053,24154,6437,167その他の事業8358,6438,4621,080合計1,253,452984,478858,0821,412,852 (注)1.総合エンジニアリング事業の「当連結会計年度末受注残高」は、当連結会計年度における為替換算による修正及び契約金額の修正・変更等による調整額33,030百万円を含んでおります。2.機能材製造事業の「当連結会計年度末受注残高」は、当連結会計年度における為替換算による修正及び契約金額の修正・変更等による調整額△89百万円を含んでおります。3.その他の事業の「当連結会計年度末受注残高」は、当連結会計年度における為替換算による修正及び契約金額の修正・変更等による調整額63百万円を含んでおります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容「(1)経営成績等の状況の概要 ① 当連結会計年度の概況」に記載のとおり、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高8,580億82百万円(前期比3.1%増)、営業損失114億74百万円(前期は営業損失189億95百万円)、経常利益113億20百万円(前期は経常利益3億58百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失3億98百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失78億30百万円)となりました。売上高は、総合エンジニアリング事業での海外大型プロジェクトの進捗によって前連結会計年度と比較して増収となりましたが、一部のプロジェクトで予算の見直しに伴う採算悪化があったことにより営業損失となりました。前連結会計年度と比較して総合エンジニアリング事業での損失計上額が小さかったことに加え、機能材製造事業が増収増益となったことにより、当連結会計年度の営業損失は減少しました。営業損失の減少に加え受取配当金の増加、持分法による投資損益が改善したことなどにより、経常利益及び税金等調整前当期純利益は前連結会計年度と比較して増益となりました。しかしながら、外国税額の影響による二重課税により法人税等が税金等調整前当期純利益をわずかに上回るなどしたため前連結会計年度に続き親会社株主に帰属する当期純損失を計上する結果となりました。 当連結会計年度のセグメント別の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は以下のとおりです。 総合エンジニアリング事業(百万円)前年同期増減率(%)機能材製造事業(百万円)前年同期増減率(%)その他の事業(百万円)前年同期増減率(%)売上高794,9772.854,6435.18,46213.2営業利益又は営業損失(△)△14,591-8,19713.12,40519.6 総合エンジニアリング事業総合エンジニアリング事業においては、中東での製油所近代化プロジェクトや北米での大型LNGプロジェクト等の海外大型プロジェクトの進捗により、売上高は前連結会計年度と比較して増収となりましたが、前年度に引き続き一部のプロジェクトで追加費用やリスク対応費用を見込んだことなどにより採算が悪化しセグメント損失となりました。 機能材製造事業機能材製造事業では、ファインケミカル分野において、半導体やエレクトロニクス市場における余剰在庫が解消されつつあり、需要が回復基調となったことから増収となりました。ファインセラミックス分野においても、半導体関連市場の需要が回復基調となったことで、半導体製造部品、生成AI用データセンター向けの電子材料の受注増加に加え、引き続き需要が旺盛な電気自動車やハイブリッド車向け高熱伝導窒化ケイ素基板の中国向け出荷が拡大したことにより増収となりました。また、内製化の推進、原材料費の高騰に対する一部の価格転嫁が進展したことなども寄与し、セグメント利益は前連結会計年度に比較して増益となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、外貨預金等の受取利息に加え、総合エンジニアリング事業における国内外プロジェクトの債権回収が進んだこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローが467億61百万円の増加となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に機能材製造事業の工場建設等の有形固定資産の取得、SAF製造事業への投資や株式会社高田工業所との資本提携に伴う同社株式取得、総合エンジニアリング事業におけるデジタル関連投資等により211億72百万円の減少となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いのほか、海外子会社の短期借入金の返済等により150億49百万円の減少となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度末から82億54百万円増加し3,327億61百万円となりました。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりです。 (資金需要)総合エンジニアリング事業は、キャッシュ・フローや採算の変動が大きく、プロジェクトの安定的な遂行のために十分な運転資金を必要としております。機能材製造事業では、主として製造設備の拡張・更新のための設備投資を効率的かつ継続的に行っております。また、中期経営計画「BSP2025」において計画している戦略投資を進めてまいります。 (資金調達)当社グループは、資金需要に対して、営業活動によるキャッシュ・フローから得た資金及び手元資金に加え、状況に応じて有利子負債などによる調達資金を充当しております。有利子負債は、金融市場の環境等を鑑み、社債発行や金融機関からの借入など最適な手段によることとしております。前連結会計年度には、中期経営計画「BSP2025」における重点戦略である「高機能材製造事業の拡大」及び「将来の成長エンジンの確立」に係る新規の投資及びプロジェクトを推進するための資金調達手段として100億円のグリーンボンドを発行いたしました。当該グリーンボンドについては、当連結会計年度にカーボンリサイクル/ケミカルリサイクル事業及びエネルギートランジション事業への充当を完了しております。なお、当社は株式会社日本格付研究所から信用格付を取得しており、報告書提出時点において長期発行体格付がA+、コマーシャルペーパー格付がJ-1となっております。 (財務戦略)当社グループは、顧客からの信頼獲得及び長期にわたる大型プロジェクトの円滑な遂行の観点から、短期的な市場動向に左右されない強固な財務基盤を維持するとともに、戦略投資に対する機動的な資金調達余力を確保するため、自己資本比率については50%以上を安定的に維持することを目標としております。また、市場混乱時にも事業を継続するために十分な流動性を常時確保する方針としており、手元資金に加え取引金融機関とのコミットメントライン契約未使用枠300億円を有しております。手元資金については、効率的な運用・配分を実現するため、グループ内のキャッシュ・マネジメントの最適化に取組んでおります。当社は、戦略投資に機動的に対応しつつ強固な財務基盤を維持するとともに株主還元を着実に実施し、企業価値・株主価値の向上に努めてまいります。 (株主還元)当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題として位置付けております。具体的な株主還元方針の内容については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

日揮ホールディングスは、大規模な国際プロジェクトを多く手掛けるため、政治・社会情勢の変化、政策変更、顧客の状況変化によるプロジェクトの計画変更や中止、採算悪化のリスクがあります。また、ジョイントベンチャーを組むパートナー企業の能力不足や財政悪化により、追加費用が発生する可能性もあります。事業を展開する国や地域の政情不安、経済制裁、自然災害、疫病の流行も、プロジェクトの遅延や中止、売上減少、費用増加につながるリスクです。さらに、為替レートの変動、工事従事者の不足や賃金高騰、資機材・原燃材料費の高騰も、収益に影響を与える可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|9,423 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの事業その他に関する主要なリスクとして、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。これらのリスクは、予測不可能な不確実性を含んでおり、将来の当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、これらのリスクに対処するため、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治体制の概要」及び同「⑦ リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおり、グループリスク管理委員会を含む必要なリスク管理体制を整え、リスクの管理及び対応を行っておりますが、当社グループがコントロールできない事象の発生等により、これらのリスクの顕在化及び当該リスクによる当社グループへの影響を完全には回避できない可能性があります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① プロジェクトの受注及び遂行に関するリスク総合エンジニアリング事業においては、オイルメジャーや国営石油会社が顧客となる国際的な大規模プロジェクトを遂行しております。このようなプロジェクトにおいて当社グループが設計、調達及び建設する各種プラントは、数多くの異なる要素や機能で構成される複雑なシステム総合体であり、契約締結からプラント引渡しまで複数年に渡る長期間を要します。その間の政治・社会情勢の変化、政策の変更その他顧客を含む取引先の状況等の変化による受注後のプロジェクトの計画変更、中止、中断又は延期等のリスクを含む総合エンジニアリング事業におけるリスクの見積りは複雑性を伴い、高度な技術力及び豊富な経験を要します。上記のリスクが顕在化した場合、代金回収及びプロジェクトの採算が悪化し、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。また、当社グループは、パートナー企業と責任を分担するジョイントベンチャー又はコンソーシアムを組成し、プロジェクトを受注することがあります。この場合、パートナー企業のプロジェクト遂行能力の不足、分担業務の不履行やパートナー企業の財政状態の悪化等が生じた場合、当社がパートナー企業の債務を負担することとなり、大幅な追加費用の負担が発生し、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑦ リスク管理体制の整備の状況<プロジェクトリスク管理>」に記載のとおり、リスク管理体制を整備し、各プロジェクトの案件選別段階、見積・応札段階及び遂行段階においてリスク低減に努めております。 ② カントリーリスク仕向地や現地工事を行う国や地域で不安定な政情、戦争、革命、内乱、テロ、経済政策・情勢の急変、経済制裁等のいわゆるカントリーリスクが顕在化した場合、総合エンジニアリング事業においてはプロジェクトの計画変更、中止、中断若しくは延期又は工事従事者の動員及びプラント建設に要する資機材調達の遅れ等によりプロジェクトの採算が悪化する他、機能材製造事業においては販売取引の減少及び売上債権を回収できないこと等により、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑦ リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおり、リスク管理体制を整備し、カントリーリスクの低減に努めております。また、日揮コーポレートソリューションズ株式会社におけるコーポレート部門によるサポートのもと、カントリーリスクに応じて、貿易保険の利用及び取引上の適切な不可抗力条件の設定等の対策を実施しております。さらに、テロ、紛争等の地政学リスク・治安リスクに対する海外駐在員の安全対策については、当社危機管理統括部が中心となり、平時の情報収集・分析の強化、各種予防策の拡充等に取り組んでおります。特に地政学リスク・治安リスクが高いプロジェクトに対しては、見積・応札段階から当社危機管理統括部がセキュリティ対策の策定等を支援するほか、有事においては「日揮グループ危機管理基本規程」に基づく緊急対策本部による対応等を行っております。当連結会計年度においては、横浜本社に設置される緊急対策本部を想定した不測事態対処要領の訓練も行い、危機管理機能の更なる強化に努めております。 ③ 自然災害・疫病等に関するリスク当社グループが事業活動を展開する国や地域において、地震、豪雨、暴風雨等の想定を超える自然災害や感染症の世界的流行(パンデミック)に見舞われた場合、総合エンジニアリング事業においては、プロジェクトの計画変更、中止、中断、延期又はやり直し等によりプロジェクトの採算が悪化するほか、機能材製造事業においては事業所・工場の操業停止や生産能力低下等が発生し、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループでは、特にグループ各社の建設現場、事務所・工場等の拠点ごとに自然災害発生時の対応手順を規定化し、安否確認システムの導入及び防災訓練等を実施するほか、リスクに関する情報の収集及び取引上の適切な不可抗力条件の設定等の対策を実施し、リスク低減に努めております。 ④ 為替変動リスク当社グループは、海外売上高のほとんどが外貨建て契約となっているため、為替レートが急激に変動した場合、当社グループの受注、売上及び損益に影響を与える可能性があります。このリスクに対して、複数通貨建てによるプロジェクトの受注契約をはじめ、各事業会社において、日揮コーポレートソリューションズ株式会社におけるコーポレート部門によるサポートのもと、海外調達、外貨建ての発注及び為替予約等の対策を状況に応じて実施し、リスクの低減に努めております。 ⑤ 工事従事者の不足、賃金高騰リスク総合エンジニアリング事業においては、プラント建設国における他の建設工事の急激な増加、海外労働者規制等による工事従事者の不足が発生した場合、工事従事者の賃金の高騰、建設工事の遅延及び建設工事費用の増加によりプロジェクトの採算が悪化し、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、主要プラントマーケットにおける建設労働力動向をモニタリング・予測するとともに、モジュール工法を採用した現地工事の最小化や、現地建設工事に豊富な実績を有する企業との協業のほか、人件費高騰に対する適切な契約条件の設定等の対策を実施し、リスクの低減に努めております。 ⑥ 資機材・原燃材料費等の高騰リスク当社グループでは、プラント建設に要する資機材費等の見積り後、発注までにタイムラグがあるため、この間に経済制裁措置や紛争による素材やエネルギー等の需要圧迫や国際輸送の混乱、世界経済のインフレーションを含む社会情勢の急激な変化による部材供給不足等に起因して、当社グループの予測を超えて資機材・原燃材料費及び輸送コストが高騰する可能性があります。この場合、総合エンジニアリング事業におけるプロジェクトの採算が悪化するほか、機能材製造事業においては利益率が低下する可能性があるうえ、資機材・原燃材料の調達及び供給スケジュールが遅延するおそれがあり、このような当社グループの予測を超えた資機材・原燃材料費及び輸送コストの高騰による影響が続いた場合、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループは、経営環境の変化や価格動向のモニタリング・予測、予測精度向上に向けた取組み、早期発注、調達先の多様化、製品価格への転嫁、先物取引の活用、並びに資機材・原燃材料費及び輸送コストの高騰に対する適切な契約条件の設定等の対策を実施し、リスクの低減に努めております。 ⑦ 投資に伴うリスク当社グループは、既往のインフラ事業及びヘルスケア事業への投資に加え、中期経営計画「BSP2025」に基づく施策としてデジタル、M&A、生産設備、事業開発、商業実証、研究開発等の形態で成長戦略投資の取組みを行っております。これらの投資を実行する中で、投資先やパートナー企業の業績や財政状態を含む事業・投資環境に想定を超える事態が生じた場合、期待通りの収益が上げられないリスク、投資の一部若しくは全部が損失となる、又は追加資金拠出が必要となるリスクがあります。また、パートナー企業との経営方針の相違、投資の流動性の低さ等により、当社グループが希望する時期や方法で撤退できないリスクがあります。これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、新規投資の実行に当たっては、審査要領を設け投資の意義・目的を明確にしたうえで、取締役会やグループ投融資委員会による定量・定性評価に基づく審議を経るとともに、定期的な既存投資のモニタリングを強化し、リスクの低減に努めております。 ⑧ 法令及び規制に関するリスク当社グループは、事業活動において税法、建設業法等の事業関連法規、国内外の環境に関する各種法令、安全保障目的を含む輸出入貿易規制、汚職等の腐敗行為や競争制限防止のための諸法令、人権保護に関する法令及び原則、事業及び投資に対する許認可等の制約を受けております。当社グループによる各種法令等違反が生じた場合や、関係する各種法令等の大幅な変更又は予期しない解釈の適用が行われた場合には、当社グループの事業活動に対する制約の発生、法令遵守及び監督官庁対応に関する費用の発生、当社グループに対する過料・課徴金・罰金等の制裁、当社グループの社会的評価の毀損等により、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対しては、当社グループの法務部門及び輸出管理部門等において当社グループの事業に影響を与える可能性のある国内外の法令及び規制等の動向を注視するとともに、これらを遵守するため、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑤ コンプライアンス」に記載のとおり、グループ会社間の垣根なくコンプライアンスの情報共有を行う場としてグループ横断型のコンプライアンス・コミッティーを設けております。また、主要なグループ会社にコンプライアンス責任者を配置し、指揮下のコンプライアンス部門担当者とともに、各社の実情に合った施策を立案・実施するグループ・コンプライアンス体制を構築しております。当社グループでは、当社ガバナンス統括オフィスコンプライアンスユニットが、当社グループ全体を対象としたコンプライアンス推進のための総合的な施策の策定や調整等の機能を担っております。コンプライアンス向上のための取組みとして、階層別及び目的別(腐敗やハラスメント防止を含む)の各種コンプライアンス研修並びに一般的に不正が発生しやすい部門及び役職での人材ローテーションを実施しております。また、コンプライアンスに関する社内相談・通報窓口として、内部窓口のほかに専門の第三者機関が受付を担当する相談・通報窓口(グローバル通報を含む)を整備し、取引先からの相談・通報についてはホームページ経由で受付ける体制を運用する等、相談・通報先の選択肢を多く設けることでコンプライアンス上のリスクの未然防止や早期発見に資する取組みも実施しております。特に、贈賄防止においては、当社グループ贈賄防止関連諸規定の整備及びこれらに基づく贈賄防止プログラムを展開し、当社グループと取引を行う顧客、パートナー、サブコントラクター及びベンダー等に対するコンプライアンス上の事前審査や契約書への贈賄防止文言の反映等の取組みを行っております。加えて、近年、地政学的緊張の高まりや各国における経済安全保障政策の強化に伴い、輸出入貿易規制に関する法令は一層複雑化・厳格化しております。特に、米国・EU・中国等の主要国における制裁措置や輸出管理規制の動向は、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対応するため、当社は、輸出関連法規遵守委員会のもと、各国の最新法令の把握と社内規程の見直しを継続的に実施し、リスクの低減に努めております。 ⑨ 情報セキュリティに関するリスク当社グループは、事業活動において取引先及び個人等から入手した重要な営業情報、技術情報及び個人情報等の機密情報を保有しております。これらの情報は、停電、災害、情報システムの障害、情報端末の紛失・盗難、サイバー攻撃、マルウェアの感染等により、漏洩や消失のリスクがあります。これらの事象が発生した場合、多額の費用負担の発生や顧客の信頼の喪失等により、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社戦略企画オフィスデジタル戦略・IT統括ユニットを中心とした当社グループの情報セキュリティに関するガバナンス及びリスク管理体制のもと、「日揮グループ情報セキュリティ方針」及び関連する必要な遵守事項等の社内規程を策定し、運用及びモニタリングするとともに継続的な見直し、改善、向上を図っております。また、機密度に応じた情報管理及び重要な情報資産の保護に努めております。主要グループ会社それぞれにおいても、各社のトップマネジメントのリードにより、情報セキュリティの推進・維持を行う体制を構築しており、法令・規則等に準拠した情報セキュリティ関連規程の策定、各社の情報セキュリティ統括責任者及びモニタリング責任者を通じたグループ情報セキュリティマネジメントシステムの確立、導入、計画、運用、モニタリング、継続的改善に取り組んでおります。 具体的な取組みとしては、多層的な最新のセキュリティ対策の実施に努め、定期的な情報セキュリティモニタリングと脆弱性評価、緊急時対応計画の策定、並びに教育研修及び訓練等を通じて主要グループ会社すべての従業員の意識向上を図り、リスクの低減に努めております。また、個人情報保護に関しては、漏洩等による重大な悪影響が発生し得ることを踏まえ、日揮コーポレートソリューションズ株式会社法務部及び主要グループ会社の管理部門が主導してプライバシーポリシー及び個人情報保護規程等の整備及び運用を行っているほか、各社の全従業員向け研修を実施するなど、個人情報保護の徹底に努めております。 ⑩ 品質に関するリスク当社グループは、調達品等の品質不良、不具合の発生防止を含め、納入品の品質確保に努めておりますが、納入品の性能、品質に起因して顧客、取引先又は製品使用者から国内外で請求を受け、また、訴訟等を提起された場合、大規模な納入品回収や損害賠償責任の発生等に加え、当社グループの社会的評価に影響を及ぼすことが考えられ、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループは、ISO9001に準拠した品質マネジメントシステムを構築し、長年に亘って蓄積してきた知識や技術、教訓を結集し、システムと人財をグローバルに活用して、品質確保に係る活動を推進しております。各主要グループ会社においては、社長の下に品質保証委員会等の会議体が設置されており、品質マネジメント活動が社長のレビューにて総括される品質マネジメント体制が構築されております。また、これら各社では、上記品質マネジメントシステムに基づき、品質方針を策定しております。組織の各階層が方針に基づく品質目標を設定して組織の課題を明確化し、品質目標とアクションプランのPDCAサイクルを回すことにより、継続的なパフォーマンス改善を図っております。その上で、上記の品質保証委員会等の会議体が定期的に開催され、高品質のプロダクトやサービスを提供するため、品質上の問題の根本原因を究明、有効な再発防止策を含めた改善活動を推進し、その成果を評価して継続的な改善を実践しております。こうした品質マネジメントの活動は、各社において少なくとも年に一度、社長によるマネジメントレビューを実施して総括し、品質保証に関わる枠組みの整備と改善を継続的に実施しております。これらのリスク対策に加えて、当社グループでは製造物責任賠償保険に加入する等の対策も講じてリスクの低減に努めております。 ⑪ マクロ経済環境、社会・国際情勢の変化に関するリスク当社グループは、グローバルに事業を展開しており、当社の業績も海外諸国の経済動向、社会・国際情勢の変化、地政学的情勢、経済制裁、保護貿易の状況等の影響を受けます。特に原油や天然ガス等のエネルギー資源の価格は世界の景気動向に加えて、資源輸出国の生産動向、各国のエネルギー政策、さらにはロシア・ウクライナ情勢、イスラエル・パレスチナ情勢及び関連する経済・金融制裁の動向によって今後も上下する状況が続くとみられます。エネルギー資源の価格の変動が世界的な景気後退につながる場合には、当社グループの顧客の設備投資の低下を招き、また開発案件数の減少による競合企業との競争の激化等が生じる可能性があります。特に、総合エンジニアリング事業においては、世界的な景気後退により、顧客、パートナー企業、資機材発注先、現地建設工事会社等の取引先の財政状態の悪化等が生じ、プロジェクトの計画変更、中止、中断、延期又は現地建設工事若しくは資機材調達の遅れによるプロジェクト遂行への悪影響、及び取引先からの代金回収に影響を及ぼす可能性があります。また、機能材製造事業においては、米国による対中輸出規制強化による先端半導体産業の事業環境の悪化等及び機能材出荷先の所在国における規制強化に伴う製品排除により、売上や利益率に悪影響が生じる可能性があります。これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑦ リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおりリスク管理体制を整備しており、グループリスク管理委員会及び経済安全保障・地政学リスク検討タスクフォース等によるグループ横断でのマクロ経済環境、社会・国際情勢の変化に関するリスクに係る情報収集、分析及び共有を行っております。また、各事業会社において、日揮コーポレートソリューションズ株式会社におけるコーポレート部門によるサポートのもと、総合エンジニアリング事業における各EPCプロジェクト及び機能材製造事業に影響するこれらのリスクの把握、分析及び低減を一次的に行うことで、早期にこれらのリスクを把握し、調達及び機能材に係る取引先の分散、並びにEPC及び製品価格への転嫁等を通じて、効果的に対処できるよう努めております。 ⑫ 気候変動に関するリスク当社グループの建設現場及び製造現場などでは、地球温暖化に起因するとされる豪雨や防風雨及び台風、又は高温や乾燥及び少雨その他の極端な気象現象の増加により、洪水や山火事等の自然災害リスクが高まる可能性があります。また、パリ協定の長期目標を踏まえた脱炭素化社会の実現に向けた動きが国際的に進む中、今後各国における気候変動政策の強化、環境関連法規等の変更・新規導入等が実施されるほか、企業を中心とした民間部門の自主的な取組みにより、化石燃料及び化石燃料由来の製品需要が減少した場合、顧客の化石燃料関連への投資抑制、顧客の事業内容自体の変更等、当社グループの顧客の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。これにより、化石燃料に関連した案件数の減少に伴う受注機会の減少や限られた案件の受注を巡る競合企業との競争の激化等による価格低下が起こる可能性があります。建設現場や製造現場等で自然災害が発生した場合及び当社グループが気候変動政策の強化等による事業環境の変化に対応できない場合には、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクのうち、自然災害リスクについては、「③自然災害・疾病等に関するリスク」に記載のとおりリスクの低減に努めております。また、事業環境が変化するリスクに対しては、2021年5月に公表した長期経営ビジョン「2040年ビジョン」に基づき、「第2 事業の状況 6 研究開発活動」に記載の活動を含め、中長期的な取組みとして、エネルギートランジション、資源循環、高機能材等の幅広いビジネス領域へのトランスフォーメーション(変革)等に取り組んでおります。 ⑬ 知的財産に関するリスク当社グループでは、国内外を問わず広く事業を展開しており、複数国に設計、製造又は建設現場等の拠点があります。各国における知的財産制度の理解に努め、情報収集を行っております。しかしながら、国によっては十分な情報が得られず、第三者の権利状況を把握することが困難な場合があり、第三者の知的財産権を意図せずに侵害しているとされるリスクがあります。これらのリスクに対応するため、当社ガバナンス統括オフィス知的資産ユニット及び日揮コーポレートソリューションズ株式会社知的財産部を中心とした当社グループの知的財産に関するガバナンス及びリスク管理体制のもと、第三者の知的財産権のモニタリング及び知的財産権に係るリスクの特定・分析・対策に努めております。また、第三者の知的財産権を尊重して適切な対応を図り、特許紛争などを未然に防止することに引き続き注力いたします。さらに、知的財産に関するリスクの低減に向けて、当社グループ及び第三者の知的財産権の重要性を認識するため、知的財産に関する社内教育の実施及び情報発信等の啓発活動を行い、知的財産保護の徹底に係る指導監督を行っております。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 日揮ホールディングス の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →