研究開発活動(本文)
FY2025|2,607 文字
6 【研究開発活動】当社の研究開発活動は、建築設備セグメントにおいては、居住環境・生産環境・高度情報処理システムに関する技術開発を行っております。具体的には空調・換気・給排水衛生・電気・情報などの分野を対象としております。また、プラント設備セグメントにおいては、機械システム事業(搬送システム・機器などの産業設備)と環境システム事業(上下水処理・廃棄物処理などの環境保全技術)に関する技術開発も行っております。これらの事業領域を基盤として、快適環境の創造やサステナビリティ、カーボンニュートラルの実現に向けた脱炭素技術、省エネルギー技術の研究開発を進めております。さらに、既存保有技術の高度化と改良、DXを活用した業務プロセス変革と生産性向上に関する開発も積極的に推進しております。また、子会社においては、特記すべき重要な研究開発活動は行われておりません。当連結会計年度における研究開発費は2,089百万円であります。なお、研究開発費は主に全社的な研究開発部門に係る費用であり、当部門は複数のセグメントにわたって横断的に活動しております。このため、セグメント別の研究開発費を明確に区分することが困難であるため、研究開発費は総額で記載しております。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (建築設備事業)(1) クリーンルーム向け広範囲対応温度成層型BroDOUPTM(ブロードアップ)を開発当社総合研修・研究施設「三機テクノセンター」内に、既に市場導入しているクリーンルーム向け空調システム「DOUP®」の適用範囲を広げ、大規模クリーンルームにも対応可能とした広範囲対応温度成層型「BroDOUPTM(ブロードアップ)」を構築しました。この空調システムは、クリーンルーム内にクリーンユニットを設置し、冷風を床上高さ0mから2m程度の範囲に供給します。コアンダ効果(流体が壁面に沿って流れる効果)により、冷風を床面水平方向に流動させ、温度成層を形成しながら、ISOクラス6~7の清浄エリアを広範囲に形成します。クリーンユニットの配置にはバリエーションがあり、天吊り型と床置き型の両方を展開いたします。既に関連特許を6件取得しており、本設備を用いて開発を進めると同時に、積極的に営業展開を進めてまいります。(2) マイナス80℃露点クラスの極低湿度環境試験室の構築当社総合研修・研究施設「三機テクノセンター」内に、極低湿度環境試験室を構築し2025年5月から本格運用を開始しました。当社ではこれまで、マイナス80℃露点クラスの極低湿度環境設備の構築実績がありませんでしたが、本施設を活用して施工・運用の経験を積み、空調方式やダクト構成など除湿機周辺の固有技術の開発と評価を行います。これにより、極低湿度環境の運用における省エネ技術の獲得を進めてまいります。本極低湿度環境試験室の活用により当社独自技術を確立し、次世代電池の開発・製造を推し進めている自動車業界を筆頭に極低湿度環境を必要とする顧客への営業活動を展開してまいります。 (機械システム事業)(1) 樹脂ケースストックシステムの開発自動車業界では、部品保管の需要が増加しており、これに対応したケース保管・仕分システムを開発しました。入出庫用クレーンは、コンベヤ式・簡易フォーク式などフレキシブルに対応でき、高精度な位置決めを実現しています。フリーローラコンベヤを採用したことでコンパクトかつ保管効率に優れ、低コストで拡張性のある保管を可能にしました。また、出庫口を複数設置することができるため、ケースをピッキング仕分けする機能も有しております。今後、半導体・医療などの他分野への展開も期待できます。(2) 移動台車管理システム(RCS)の開発AGVなどのマテリアルハンドリング機器はレイアウト・搬送能力に応じた最適な配車が求められます。当社のメリス・ビアンカ®においては、物流センター向け以外に製造現場の工程間搬送に使用されることも想定し、独自の管理システムを開発しました。一般に移載ステーションや走行ルートにはレイアウトによって制約があり、導入案件ごとにAGVがスムーズに動くようなソフトウェアを作りこむ必要がありました。最適なルート選択、さらに交差点走行などの優先順位や回避機能などを搭載することにより改善され、ユーザーにとって採用しやすい管理システムを開発することができました。多様な充電方法や移載方法の選択に加え、将来の機能拡張を想定したシステムとなっております。あらゆるレイアウトに対応できることから、顧客の求めるシステムに応えることができ、導入の拡大が期待できます。 (3) 空港手荷物自動整列装置空港手荷物ハンドリングの効率向上に寄与する自動整列装置を開発しました。コンベヤ上を流れる手荷物をステレオカメラで自動撮影し、寸法・形状を測定、そのデータを元に手荷物を自動回転させ、搬送方向を揃えて下流へ搬送します。手荷物の向きを一定に揃えることにより、一時保管ストレージラインの格納効率を大きく向上させることにつながり、将来的にはコンテナへの手荷物自動積み込みをする際の整列装置としての展開が期待される装置です。 (環境システム事業)省エネ型水処理装置の開発自治体が所有・管理する施設のうち、電力消費量の高い施設の1つが下水処理施設と言われており、2050年カーボンニュートラルの実現に向けてさらなる省エネルギー化が必要です。また、国内の下水処理施設では、施設の統廃合などによる既存施設の能力増強が求められるケースも増えてきております。当社は、省エネルギー性や処理能力に優れた新たな排水処理法として、MABR※の研究開発を進めており、OxyMem社と独占販売契約を締結しました。MABRは中空糸膜を束ねたモジュールで、曝気が不要で酸素供給に必要な送風動力が削減できるため省エネルギー性に優れ、既設の反応タンクに設置することで処理能力を増強することが可能です。当社はMABRを活用した実証試験を下水処理施設で実施しており、今後、普及展開に努めてまいります。※MABR(Membrane Aerated Biofilm Reactor):ガス透過膜を微生物担持体かつ酸素供給体とした生物膜反 応器 (不動産事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2024|1,439 文字
6 【研究開発活動】当社で行っている研究開発は、建築設備(空調・換気・給排水衛生・電気・情報)としての居住環境・生産環境・高度情報処理システム並びにプラント設備としての環境保全に関する上下水処理・ごみ処理、産業設備に関する搬送システム・機器などの事業領域を基盤とし、快適環境の創造やサステナビリティ、脱炭素を中心とした新技術の研究開発、保有技術の改良、DXを用いた技術革新に関する開発を推進しております。また、子会社においては、特記すべき重要な研究開発活動は行われておりません。当連結会計年度における研究開発費は1,531百万円であります。なお、研究開発費は主に研究開発部門に係る費用であり、当部門は複数のセグメントにわたって活動しております。このため、セグメント別の研究開発費を明確に区分することが困難であるため、研究開発費は総額で記載しております。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (建築設備事業)建築設備工事向け自律走行型風量測定ロボットの開発事務所ビルなどの試運転調整時に、従来は人の手により行われてきた風量測定から帳票作成までの作業をロボットにより自動化しました。測定箇所が1,000ヵ所以上に及ぶ超高層ビルでも、他の工事関係者がいない室内で夜間に測定を行うことができます。このロボットを導入することにより、これまでの人の手による風量測定作業に比べて約75%もの工数が削減されました。担当者を単調で膨大な作業から解放し、多数の測定を一定の方法で正確に繰り返すことにより、施工現場の生産性と品質の向上を実現しています。自律走行型と同時に開発した『手押し台車式』は、壁近傍の吹出口や比較的小さな居室の測定に使用します。測定結果は自律走行型と併せて一つの報告書とすることができます。 (機械システム事業)3方向仕分け装置「Branch Ball(ブランチ ボール)」の開発2024年問題などの人手不足を背景とした自動化、省力化ニーズに対応するため、3方向仕分け装置「Branch Ball(ブランチ ボール)」を開発しました。搬送面に千鳥配置したボールを3点で支え、そのうち2点が駆動軸に接する事で、軸の回転制御によりボールを任意の方向に回転させ搬送物を搬送します。駆動軸を同じ方向に回転させると、直進方向に搬送、隣り合う駆動軸を逆方向に回転させると分岐方向に搬送します。搬送面にベルトがなく安全な構造です。段ボール箱だけでなく、封筒などの薄物、小物やアパレルなどの袋物も安定的に搬送できます。また、高性能磁石モータの採用で省エネに貢献します。 (環境システム事業)下水汚泥の有効利用技術の開発下水処理から発生する汚泥は、主に大都市においては焼却処理後に建設資材としての利用にとどまり、地方都市においては多くが下水汚泥のまま埋め立て処分されています。下水汚泥処理設備のメーカとして下水汚泥を取り扱う知見を活かし、大都市向けに下水汚泥焼却灰の肥料化技術の研究を秋田県、東京都とともに、国土交通省の下水道革新的技術実証事業のFS調査(事業化調査)を実施しました。また、下水汚泥の資源化に着目し、食品廃棄物や下水汚泥といったバイオマス資源を昆虫により処理して飼料や肥料にする技術を保有しているBioAlchemy株式会社と国土交通省の下水道応用研究を実施しました。今後もさらに開発を進め、普及展開に努めてまいります。 (不動産事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2023|1,632 文字
6 【研究開発活動】当社で実施している研究開発は、建築設備(空調・換気・給排水衛生・電気・情報)分野の居住環境・生産環境・情報通信システム並びにプラント設備分野の環境保全に関する上下水処理・ごみ処理と産業設備分野に関する搬送システム・機器などの事業領域を基盤とし、快適環境の創造やサステナビリティ、脱炭素を中心とした新技術の研究開発、保有技術の改良、DXによる業務の効率化に関する研究開発を推進しております。また、子会社においては、特記すべき重要な研究開発活動は行われておりません。当連結会計年度における研究開発費は1,503百万円であります。なお、研究開発費は主に研究開発部門に係る費用であり、当部門は複数のセグメントにわたって活動しております。このため、セグメント別の研究開発費を明確に区分することが困難であるため、研究開発費は総額で記載しております。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (建築設備事業)ペリメータAI空調システムの開発事務所ビルの空調において、室内レイアウトの関係から、温度センサが天井面に設置されることがあります。この場合、外壁面近傍エリア(ペリメータ)では、冬期に生ずるコールドドラフト(窓面で冷やされた下降気流)などの影響を受け、居住域と天井面との上下温度差が生じてしまい、その結果、外壁側居住域の温度制御をすることが難しくなります。また、その上下温度差は、外気温度、日射量、空調風量、空調温度などの条件により変動するため、一律に設定することはできません。このようなペリメータ環境に対して、AIを用いた仮想的な温度計測で居住域温度を予測します。このAI予測モデルは、ニューラルネットワークを採用しており、外気温度、日射量、天井温度、空調風量、空調温度を入力として、ペリメータの居住域温度を予測し、オフィス全体の快適環境を提供します。 (機械システム事業)搬送型ロボット「メリス・ビアンカ®」を利用した自動仕分けシステムの開発物流業界は、eコマースの拡大や労働人口の減少に対応するため、自動化・省力化ニーズが急速に高まっています。従来の固定式物流機械設備では、計画の立案から実稼働までのリードタイムが非常に長く、タイムリーな設備導入が困難という課題がありました。このため、導入が容易で拡張や移設が容易な設備として搬送型ロボット「メリス・ビアンカ®」と自動仕分けシステムを開発しました。今回開発した搬送型ロボットにはベルトコンベヤを装着し最大60㎏の搬送物を高速搬送可能な高性能駆動システムを搭載しました。またファブリックボディーを採用することにより、メンテナンスの容易性と美しいフォルムを実現しています。自動仕分けシステムでは、この搬送型ロボットを複数台配置し全ロボットの位置と動きを常に監視し、最適ルートの指示を常時配信する上位システムを開発し、1時間当たりの最大仕分能力5,000個を可能としています。(搬送型ロボット100台 投入ステーション6箇所の場合)。 (環境システム事業)AIごみクレーンシステムの開発ごみ焼却施設では、労働者不足や運転管理のコスト削減に対応するため、自動化・省力化ニーズが高まっています。ごみ焼却施設の運営管理業務は、主にごみのクレーン操作、焼却設備運転、巡回点検などがあり、なかでもごみのクレーン操作は、作業員の豊富な経験が求められます。この度開発したAIごみクレーンシステムは、ステレオカメラによりごみが貯留されたピット内の画像を区画化し、ごみの種類と高さを画像識別と状況判断のAIによりリアルタイムに認識。ごみの投入要求やピット内の情報等を与え、クレーンをどのように操作するか判断・指示します。現在、同システムは、グループ会社である三機化工建設株式会社が運営管理業務をおこなっているクリーンヒル天山(佐賀県多久市)において稼働しています。 (不動産事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2022|1,973 文字
5 【研究開発活動】当社で行っている研究開発は、建築設備(空調・換気・給排水衛生・電気・情報)としての居住環境・生産環境・高度情報処理システム並びにプラント設備としての環境保全に関する上下水処理・ごみ処理、産業設備に関する搬送システム・機器などの事業領域を基盤とし、快適環境の創造やサステナビリティ、脱炭素を中心とした新技術の研究開発、保有技術の改良、高品位化や業務の効率化に関する開発を推進しております。また、子会社においては、特記すべき重要な研究開発活動は行われておりません。当連結会計年度における研究開発費は1,487百万円であります。なお、研究開発費は主に研究開発部門に係る費用であり、当部門は複数のセグメントにわたって活動しております。このため、セグメント別の研究開発費を明確に区分することが困難であるため、研究開発費は総額で記載しております。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (建築設備事業)次世代電池評価向け環境試験設備の開発電気自動車やモバイル機器の普及にともない、安全性や高エネルギー密度化など性能の大幅向上が期待され技術開発が進む“次世代電池”の評価用向け環境試験設備を開発し、当社のR&Dセンター(神奈川県大和市)で稼働中です。車両や電子部品などの評価試験が行われる環境試験設備には、広範囲の温度条件の設定が可能であることに加え、それぞれの温度帯で高精度な制御性が求められます。自動車の電動化や自動運転装置の普及、通信分野におけるモバイル機器の高性能化が加速するにつれ、このような環境試験設備は今後、需要の増加が見込まれています。特に車載用電池の評価試験においては、-40~+100℃という非常に広範囲な温度条件が必要とされています。広範囲な温度条件で室内の発熱負荷が変動する場合、温度制御が不安定になることがあります。従来、求められる温度条件を満たすためには、冷却装置で室内温度より低い温度まで下げ、その後、制御の容易な電気ヒーター等で再加熱制御を行っていました。本開発では高温冷媒(ホットガス)と、フィードフォワードの概念を取り入れた独自のロジック(特許出願中)で制御を行うことで、直膨コイルによる冷却方式でも再加熱用のヒーターを用いずに、最高精度±0.3℃(負荷一定時)の温度制御と約40%の省エネルギーを実現しました。今後はさらなる高性能化を目指して検証を進めるとともに、オープンイノベーションの場としても積極的に活用してまいります。 (機械システム事業)縦型搬送仕分装置「リバースソータ」の開発eコマース物流向けにコンパクトでレイアウトフリーな縦型搬送仕分装置「リバースソータTM」を開発しました。キャリア(コンベヤ台車※)が縦方向に旋回する機構で、約40%の省スペースを実現(当社従来品と比較)しており、余剰スペースを保管や作業場所として有効活用することができます。また、リバースソータは縦方向に循環するため、上下2段に仕分間口を設置することができ、左右も合わせると多くの仕分間口が設置可能です。さらに、ベルトコンベヤ方式を採用しているため、薄物・袋物・箱物など、さまざまな荷姿・サイズの搬送物に対応でき、1時間当たり最大6,000個を仕分けします。また、ベルトドライブ駆動方式を採用していることで、騒音も低減されます。ユニット化された機器構成のため、工期を従来よりも約30%短縮することが可能です。※ 搬送物を載せて所定の場所で払い出すベルトコンベヤ方式の台車 (環境システム事業)海外市場向けDHS※システムの開発国内の下水処理場における実証事業により、技術的に確立したDHSシステムを海外市場向けに開発しました。日本下水道事業団が実施する「海外向け技術確認」に申請し、タイ王国における技術確認証を取得しました。また、環境省のアジア水環境改善モデル事業を通じて、マレーシア国コタキナバル市の水質改善を目的としたパイロット事業を実施しました。本システムは、スポンジ状の担体を用いた水処理技術で、従来の下水処理で必要であった「ばっ気」が不要になります。下水処理を担う微生物を固定化したスポンジ状担体に下水を滴下させることで酸素を取り込み、スポンジ状担体に保水されたときに微生物により有機物が分解・除去されます。東南アジアは下水道が普及していない地域も多いので、本システムの消費電力が少なく、運転管理が容易であるという特長を活かして海外市場開拓を進めていきます。 ※ DHS(Down-flow Hanging Sponge):下降流スポンジ状担体(高濃度汚泥を保持し保水性を有する スポンジ状担体を充填した装置の上部から下水を散水し生物処理を行う) (不動産事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2021|1,849 文字
5 【研究開発活動】当社で行っている研究開発は、建築設備(空調・換気・給排水衛生・電気・情報)としての居住環境・生産環境・高度情報処理システム並びにプラント設備としての環境保全に関する上下水処理・ごみ処理、産業設備に関する搬送システム・機器などの事業領域を基盤とし、快適環境の創造やCO2排出量削減及び省エネルギーを中心とした新技術の研究開発、保有技術の改良、高品位化を推進しております。また、子会社においては、特記すべき重要な研究開発活動は行われておりません。当連結会計年度における研究開発費は1,472百万円であります。なお、研究開発費は主に研究開発部門に係る費用であり、当部門は複数のセグメントにわたって活動しております。このため、セグメント別の研究開発費を明確に区分することが困難であるため、研究開発費は総額で記載しております。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (建築設備事業)建築設備工事向け自律走行型風量測定ロボットの開発建築設備工事における空調設備の施工品質の向上と性能検証時の業務負荷軽減が可能な「自律走行型風量測定ロボット」を開発し、試験運用を開始しました。将来的な建設業における就業者不足に対する課題解決や働き方改革の推進と合わせて、BIM(Building Information Modeling)などに代表されるようにデジタル情報の高度活用による施工技術の高品質化・高機能化などが推進されており、建設現場におけるロボットの活用による省力化・省人化は重要な取り組みの一つとなっております。今回開発した風量測定ロボットは、風量測定機器と昇降装置及びそれらを移動させる自律走行ロボットと制御機器で構成され、建物の天井面に配置される空調用吹き出し口1ヵ所ごとの人手による風量測定作業を自動化するものであります。今後は自社現場での導入を推進するとともに、BIMとの情報連携による高機能化を図ります。また、当社機械システム事業の持つ搬送機器・制御技術との連携による応用開発を進め、各種施工作業、施工管理業務など建設現場における多様な業務のデジタル化による自動化、高効率化の実現を目指し、より働きやすい環境づくりを推進してまいります。 (機械システム事業)番重の自動供給・排出機能を備えた、包装品詰めロボットシステムの開発上流の装置から流れてくる、おにぎり等の包装品を所定数に集積し、ロボットハンドで把持して番重(コンテナ)に詰めていく装置と、番重の自動供給・排出装置を一体にしたコンパクトなシステムを開発しました。1個/秒で供給される包装品を10個等に整列・集積するユニットが2ヵ所あり、一方からロボットハンドが番重詰めしている間に、他方の集積ユニットに整列できます。ロボットハンドは、従来の挟み込み式や吸着式ではなく、すくい上げ方式を開発し、製品・包装形状に依存することなく、安定して把持し、詰め込むことができます。番重は、重ね合わせ収納(ネスティング収納)式コンテナを採用することができます。この自動供給装置は、空の番重(10ケース等)を積み重ねた台車を供給口にセットすると、段ばらし機構で1ケースずつ取り出され、さらに1ケースおきに180度旋回され、ロボット詰め位置にセットされます。装置全体の外観寸法が、幅1,500mm、奥行き2,000mm、高さ2,500mmというコンパクトな装置となり、狭い空間に設置することができます。 (環境システム事業)(1) 水中ロープ牽引式掻寄機の開発私たちの生活に欠かせない飲み水をつくる浄水場では設備更新需要が高まっており、沈殿池設備に用いられる水中ロープ牽引式掻寄機を開発しました。当社が昭和40年代から提供している水中ロープ牽引式掻寄機を、現在のニーズに合わせて軽量かつシンプルなメカニズムに改良したものであります。(2) 省エネ型遠心脱水機「SANDEC® G3」の脱水汚泥の含水率予測システムの開発「SANDEC® G3」はスリムデザインと独自技術により、高性能でありながら省エネルギー、省スペース、維持管理の容易性を実現した新型遠心脱水機です。さらなる付加価値を求め、運転状況と脱水汚泥の含水率の関係性をAI予測ソフトに学習させるモデルを構築し、モデルを用いて実際の運転状況を自動集積しAI予測ソフトでリアルタイムに脱水汚泥の含水率を予測するシステムを開発しました。 (不動産事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2020|1,957 文字
5 【研究開発活動】当社で行っている研究開発は、建築設備(空調・換気・給排水衛生・電気・情報)としてのエネルギー・居住環境・生産環境・高度情報処理システム並びにプラント設備としての環境保全に関する上下水処理・ごみ処理、産業設備に関する搬送システム・機器などの事業領域を基盤とし、快適環境の創造やCO2排出量削減及び省エネルギーを中心とした新技術の研究開発、保有技術の改良、高品位化を推進しております。また、子会社においては、特記すべき重要な研究開発活動は行われておりません。当連結会計年度における研究開発費は1,438百万円であります。なお、研究開発費は主に研究開発部門に係る費用であり、当部門は複数のセグメントにわたって活動しております。このため、セグメント別の研究開発費を明確に区分することが困難であるため、研究開発費は総額で記載しております。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (建築設備事業)(1) アルミンジャー®工法の開発と市場導入の推進人・環境にやさしい新冷媒配管工法であるアルミンジャー®工法の施工ノウハウである「施工要領書」を、一般社団法人アルミ配管設備工業会(APEA)に提供いたしました。APEAはアルミ配管の普及を目的として、2018年1月に設立された工業会で50社を超える会員から成り(2020年3月現在)、当社は理事会社として積極的に参画しております。新技術であるアルミ冷媒配管工法は導入事例が少ないため、必要な部材や、具体的な施工方法、施工上注意すべき点などのノウハウがほとんど開示されておらず、これらのノウハウを集約した資料の開示が求められておりました。今回APEAに提供した施工要領書は、当社がアルミンジャー®工法の開発を通じて積み上げた知見であり、アルミ冷媒配管工法に関連する部材の選定、施工方法、検査・試験方法までの包括的な内容となっております。今後はAPEA内の会員企業への開示を進めることで、アルミ冷媒配管工法の知見を広め、積極的な普及促進を行うことで、一日も早く当工法が標準仕様となることを目指してまいります。 (2) ペリメータ(窓ぎわ)空調AI制御システムの開発および市場展開2016年度からAIに関する研究開発に着手し、2018年度からは東京工科大学との共同研究を実施しております。窓に近い場所であるペリメータゾーンは、外部の影響を受けやすく、快適性を保つことが難しくなります。そこで外部の温度、風速、日射等の多数のデータからAIを用いて室内温度を推定し、この値を基に制御します。都内某ビルにこの制御システムを導入し、冬期暖房時における居住域温度環境の改善に対する検証を行ってまいります。 (機械システム事業)ベルト桟監視システムの開発ベルトコンベヤの保全性を向上させるシステムとして「ベルト桟監視システム」を開発いたしました。ベルトが幅方向にずれて走行する片寄り現象を防止する方法の一つに、ベルト裏面にV形のベルト桟を設け、プーリなどに加工したV形の溝で案内する機構がありますが、ベルト桟はコンベヤ内部に位置するため目視で確認するのは困難であります。ベルト桟監視システムは近赤外線発光する色素を練り込んだベルト桟と近赤外線センサとを組み合わせ、ベルト桟からの発光量の変化を測定することによりベルト桟の摩耗や欠損等の異常を常時監視できます。ベルト桟の日常点検が容易になり、搬送システムのIoT化にも適用できます。 (環境システム事業)下水処理場内における省エネルギー製品やシステムの開発下水処理場においては、処理水質を維持しながら消費電力量を削減する技術が求められております。当社では継続して下水処理場内の省エネルギー製品やシステムの開発に取り組んでおり、本年度は下記2件を実施いたしました。・低圧損型メンブレンパネル式散気装置「エアロウイング®Ⅱ」超微細気泡散気装置「エアロウイング®」の特徴である高い酸素移動効率を維持しながら圧力損失を一段と低く抑えることで、更なる省エネルギー化を実現し、お客様のCO₂排出量削減に大きく貢献しております。納入後の追跡調査等を引き続き実施し、本製品の更なる改良開発及び次世代散気装置開発のための知見の蓄積等を実施してまいります。・省エネ型遠心脱水機「SANDEC® G3」「SANDEC® G3」はスリムデザインと独自技術により、高性能でありながら省エネルギー、省スペース、維持管理の容易性を実現した新型遠心脱水機です。継続して、様々な汚泥性状に対する最適な適用性調査を実施しており、脱水が難しい下水処理場においても着実に実績を積み、受注累積が15台となりました。 (不動産事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2019|3,376 文字
5 【研究開発活動】当社で行っている研究開発は、建築設備(空調・換気・給排水衛生・電気・情報)としてのエネルギー・居住環境・生産環境・高度情報処理システム並びにプラント設備としての環境保全に関する上下水処理・ごみ処理、産業設備に関する搬送システム・機器などの事業領域を基盤とし、快適環境の創造やCO2排出量削減及び省エネルギーを中心とした新技術の研究開発、保有技術の改良、高品位化を推進しております。また、子会社においては、特記すべき重要な研究開発活動は行われておりません。当連結会計年度における研究開発費は1,455百万円であります。なお、研究開発費は主に研究開発部門に係る費用であり、当部門は複数のセグメントにわたって活動しております。このため、セグメント別の研究開発費を明確に区分することが困難であるため、研究開発費は総額で記載しております。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (建築設備事業)(1) クリーンルーム向け省エネ空調システム「DOUP®(ドゥーアップ)」の開発および市場展開半導体前工程をはじめとする工業用クリーンルームは多大な電力を消費するために、常に省エネルギー技術が求められております。半導体前工程クリーンルームは、間仕切りのない大空間に生産装置を配置する「ボールルーム方式」が一般的で、除塵・冷却された高清浄度の空調空気を、天井面に均一に配置されたファンフィルタユニット(FFU)で各エリアに均等に分配供給する方法が取られております。これに対してDOU®では、まずクリーン環境の必要なエリアに対して集中的に清浄空気をFFUで供給し、エリア全体の清浄度を確保します。次にこの空調空気を生産装置周辺に供給し、生産装置の冷却に使います。このように除塵・冷却された空調空気を効率的に使うことで、従来方式と比べて大幅な省エネルギー化の実現、さらに製品への汚染リスクの低減、また、冷却に必要なコイルが天井エリアの壁面に設置されるため、フロア面積の有効利用も図ることができます。すでに2件の半導体前工程クリーンルームに導入いたしました。今後もクリーンルームの新しい省エネ技術として積極的に営業展開してまいります。 (2) 建設施工現場向けIoTセンサネットワークの開発建設業におけるIoT導入として、建設現場における各種情報を無線通信とクラウドを用いて支援するサービスの構築が進められております。施工現場ではネットワーク設備の定置には制約が多く、これまでのIoT向け無線通信では大型現場内での到達距離や電源供給などの運用に課題がありました。開発したIoTセンサネットワークは、920MHz帯のマルチホップ無線技術を利用したもので、長距離の伝送を省電力で実現することができます。この技術は建築現場における様々な情報伝送に利用できますが、その利用例のひとつとして、夏期の熱中症見守りを行うシステムを開発し、実証試験を行ってまいりました。実証試験などを通じて得たノウハウをもとにメーカーとの共同開発を進めており、一般物件にも広く活用できるような販売体制や製品ラインナップを整えていく予定です。 (3) オフィス向けスマート空調システム「selFort™(セルフォート)」の開発近年のオフィスでは知的生産性の向上の観点から、個々の執務者に対する快適感の提供が求められております。その要求を満たすには、より小さな制御単位が必要となります。さらにそれらの制御単位は室内のレイアウトに応じて簡単に変更が可能であり、あまり高価でないことが求められます。selFort™は、天井内に空調空気を直接供給し、約10㎡ごとに天井面に設置した軽量小型のファン付吹出口(FDU:Fan Diffuser Unit)を操作することで、必要な場所に必要な風量を供給できる空調方式です。FDUのオンオフや風量設定は、執務者自身がPCやタブレット端末などを用いて操作が可能です。これらの通信には電力線通信技術を採用しているため制御配線が不要であり、FDUには電源配線のみが接続されております。この結果工事費用が削減されるとともに、将来的なレイアウト変更も簡単です。新たに完成した当社の総合研修・研究施設「三機テクノセンター」に実装し、性能検証が完了し、メーカーからの供給体制が整いました。 (4) 仮想情報システム基盤「エスクラウド®」の開発IoT・AI等の次世代の情報通信システム技術の本格到来を見据え、最新のパブリッククラウド技術を用いた当社独自の仮想情報システム基盤「エスクラウド®」を開発いたしました。エスクラウド®はパブリッククラウド上の仮想ネットワークインフラや仮想マシン等から構築され、クラウドから様々なサービスを提供し、エスクラウド®経由でICTソリューションのサービスをあらゆる場所から快適に利用できます。例えば、施工現場の業務効率化に向け、高い処理能力を必要とする3D-CAD等のソフトウェアをタブレットPCからでも利用できる他、遠方の設備をクラウド経由で監視する遠隔監視にも活用することができます。また、当社内の各種業務システムもクラウド化が進み、エスクラウド®で稼働しているシステム及びサービスの数は昨年度と比較すると約2倍に増加いたしました。当社の幅広い事業領域にわたりエスクラウド®を展開及び活用し、今後もICTソリューション開発を一層本格化させ、お客様サービスの質の向上と社内業務の効率化を進めてまいります。 (機械システム事業)番重詰めロボットシステムの開発従来は人手で行なっていた、コンビニエンスストア等で販売されているおにぎりの番重詰め作業を、最大3,600個/時間の高能力でロボットに代替させるシステムを開発いたしました。このシステムは、包装機から出てきたおにぎりを8個同時にロボットハンドで吸着し、番重に40個(8個×5列)詰めをしていくロボットシステムです。ロボットの待ち時間を減らすため、包装されてくるおにぎりを8個単位で2ラインに整列させるコンベヤを配置し、一方のコンベヤからロボットがおにぎり8個を番重詰めしている間に、他方のコンベヤにおにぎりを8個整列させて処理能力を上げております。また、ロボットは吊り下げ式を採用し、床置き式に比べ省スペース化、コンベヤ周辺のレイアウトの自由度が高くなりました。 (環境システム事業)下水処理場内における省エネルギー製品やシステムの開発下水処理場においては、処理水質を維持しながら消費電力量を削減する技術が求められております。当社では継続して下水処理場内の省エネルギー製品やシステムの開発に取り組んでおり、本年度は下記3件を実施いたしました。・DHS法を用いたエネルギー最小型下水処理ユニット(下水道技術海外実証事業)コスト面やエネルギー面で下水処理場の経営改善に貢献できる当社のDHS(Down-flow Hanging Sponge)技術が、国土交通省の下水道技術海外実証事業(WOW TO JAPANプロジェクト)に採択されました。本事業では共同研究体((株)NJSコンサルタンツ、東北大学、長岡技術科学大学、当社)を構成し、タイ王国コンケン市での実証施設の運転により得られる各種データを踏まえて、本技術の実証を進めてまいります。・低圧損型メンブレンパネル式散気装置「エアロウイング®Ⅱ」超微細気泡散気装置「エアロウイング®」の特徴である高い酸素移動効率を維持しながら圧力損失を一段と低く抑えることで、更なる省エネルギー化を実現し、お客様のCO₂排出量削減に大きく貢献しております。納入後の追跡調査等を引き続き実施し、本製品の更なる改良開発及び次世代散気装置開発のための知見の蓄積等を実施してまいります。・省エネ型遠心脱水機「SANDEC® G3」「SANDEC® G3」はスリムデザインと独自技術により、高性能でありながら省エネルギー、省スペース、維持管理の容易性を実現した新型遠心脱水機です。継続して、様々な汚泥性状に対する最適な適用性調査を実施しており、脱水が難しい下水処理場においても着実に実績を積んでおります。 (不動産事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2018|2,668 文字
5 【研究開発活動】当社で行っている研究開発は、建築設備(空調・換気・給排水衛生・電気・情報)としてのエネルギー・居住環境・生産環境・高度情報処理システム並びにプラント設備としての環境保全に関する上下水処理・ごみ処理、産業設備に関する搬送システム・機器などの事業領域を基盤とし、快適環境の創造やCO2排出量削減及び省エネルギーを中心とした新技術の研究開発、保有技術の改良、高品位化を推進しております。また、子会社においては、特記すべき重要な研究開発活動は行われておりません。当連結会計年度における研究開発費は1,289百万円であります。なお、研究開発費は主に研究開発部門に係る費用であり、当部門は複数のセグメントにわたって活動しております。このため、セグメント別の研究開発費を明確に区分することが困難であるため、研究開発費は総額で記載しております。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (建築設備事業)(1) アルミニウム冷媒配管工法「アルミンジャー工法」の市場展開近い将来に予想される建設業における就業者不足に対応し、より少ない労働力で高い施工品質の維持及び向上を図る必要性をとらえ、様々な側面から施工省力化の検討を進めてまいりました。アルミニウムを使用した冷媒配管工法による施工省力化については、従来の銅配管の火無し工法と比較して25%の省力化を達成しております。信頼性の高い国産継手や、高圧ガス保安法に適合した配管材料の他にも、それらを構築する周辺部材や専用工具にいたるまで、多くのメーカーとの共同開発を行い、ノウハウを蓄積してまいりました。 これらの技術の集大成として、配管長4,200mにおよぶ大規模施工物件である、当社総合研修・研究施設「三機テクノセンター」(2018年秋竣工予定、約150室の研修室系統が対象)へ「アルミンジャー工法」を適用するとともに、2018年3月より当社営業物件に関しても積極的な展開を開始いたしました。実証試験などを通じて蓄積してきた施工ノウハウと、「三機テクノセンター」で得た施工経験をもとに、2018年秋からは施工に関する要素技術を順次公表してまいります。公表する要素技術としては、高圧ガス保安法に適合するアルミニウム配管の仕様、配管の選定方法、製造メーカーの開示等を予定しております。また各部材の施工要領に関しても、各メーカーを通じ開示し、講習を行うなど、一般物件にも広く活用していただけるような体制を整えていく予定です。 (2) 仮想情報システム基盤「エスクラウド」の開発IoT・AI等の次世代の情報通信システム技術の本格到来を見据え、最新のパブリッククラウド技術を用いた当社独自の仮想情報システム基盤「エスクラウド」を開発いたしました。エスクラウドはパブリッククラウド上の仮想ネットワークインフラや仮想マシン等から構築され、クラウドから様々なサービスを提供し、エスクラウド経由でICTソリューションのサービスをあらゆる場所から快適に利用できます。例えば、施工現場の業務効率化に向け、タブレットPCからでも高い処理能力を必要とする3D-CAD等のソフトウェアの快適な操作を可能としました。また、空調負荷予測エンジンの開発、ビル遠隔監視サービス(S-BIWOS)のエスクラウドへの移行、下水道処理施設の遠隔監視システム及び当社の基幹業務システムのエスクラウドでの構築などを進めてまいりました。このように当社の幅広い事業領域にわたりエスクラウドを展開及び活用し、今後もICTソリューション開発を一層本格化させ、お客様サービスの質の向上と社内業務の効率化を進めてまいります。 (機械システム事業) 世界最速クロスベルト式仕分搬送システムの開発空港向けバゲージ・ハンドリング設備(B.H.S)や物流配送センター向けの世界最速クロスベルト式仕分搬送システムを開発いたしました。このシステムは高速で走行する台車にコンベヤを搭載し、所定の場所でそのコンベヤを駆動させることで、コンベヤ上に投入された荷物を払い出すシステムです。今回開発した装置は、世界最速となる毎分240mで走行させることにより、仕分処理能力が時間あたり最大16,900個と大幅に向上いたしました。さらに、台車部品の使用頻度をリアルタイムに計測するIoT、故障予知を可能とするAI技術の導入、非接触給電方式による消耗部品の削減により、メンテナンス性も大幅に向上いたしました。本開発により、現在6件の特許を出願しております。 (環境システム事業)下水処理場内における省エネルギー製品やシステムの開発下水処理場においては、処理水質を維持しながら消費電力量を削減する技術が求められております。 当社では継続して下水処理場内の省エネルギー製品やシステムの開発に取り組んでおり、本年度は下記3件を実施いたしました。・DHSシステムを用いた水量変動追従型水処理技術実証研究の実施コスト面やエネルギー面で下水処理場の経営改善に貢献できる当社のDHS(Down―flow Hanging Sponge)技術が、国土交通省国土技術政策総合研究所の下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に採択されました。本事業では共同研究体(須崎市、東北大学、香川高等専門学校、高知工業高等専門学校、日本下水道事業団、当社)を構成し、須崎市終末処理場での実証施設の運転により得られた各種データを踏まえて、本技術の実証を進めてまいりました。このたび本技術の運転データをとりまとめ、報告した結果、十分な成果が得られたとの評価を頂きました。今後は、データ取得を継続し維持管理等の知見を蓄積してまいります。・低圧損型メンブレンパネル式散気装置「エアロウイングⅡ」超微細気泡散気装置「エアロウイング」の特徴である高い酸素移動効率を維持しながら圧力損失を一段と低く抑えることで、省エネルギーを実現いたしました。納入後の追跡調査等を引き続き実施し、本製品の更なる改良開発及び次世代散気装置開発のための知見の蓄積等を実施してまいります。・省エネ型遠心脱水機「SANDEC G3」「SANDEC G3」はスリムデザインと独自技術により、高性能でありながら省エネルギー、省スペース、維持管理の容易性を実現した新型遠心脱水機です。継続して、様々な汚泥性状に対する最適な適用性調査を実施しており、着実に実績を積んでおります。 (不動産事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2017|1,977 文字
6 【研究開発活動】当社で行っている研究開発は、建築設備(空調・換気・給排水衛生・電気・情報)としてのエネルギー・居住環境・生産環境・高度情報処理システム並びにプラント設備としての環境保全に関する上下水処理・ごみ処理、産業設備に関する搬送システム・機器などの事業領域を基盤とし、快適環境の創造やCO2排出量削減及び省エネルギーを中心とした新技術の研究開発、保有技術の改良、高品位化を推進しております。また、子会社においては、特記すべき重要な研究開発活動は行われておりません。当連結会計年度における研究開発費は1,084百万円であります。なお、研究開発費は主に研究開発部門に係る費用であり、当部門は複数のセグメントにわたって活動しております。このため、セグメント別の研究開発費を明確に区分することが困難であるため、研究開発費は総額で記載しております。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (建築設備事業) 冷媒配管工事の施工省力化工法の改良建設業では就業者数の減少と熟練労働者の高齢化が進んでおり、建築設備工事においても、今後はより少ない労働力で高い施工品質を維持及び向上させていく必要があります。このため当社では、新築・リニューアル市場ともに空調システムとしてさらに需要が増すと予想される冷媒配管工事を対象として、アルミニウム配管とメカニカル継手による省力化工法の検証を進めてまいりました。今回、既発表工法(2014年12月)による施工において手間を要していた継手の接続部分に改良を加え検証を行った結果、従来の工法と比較して約25%(既発表工法では約20%)の施工省力化を達成することができました。 簡単操作の専用工具を使用することにより、熟練作業員の技術に頼ることなく高品質を維持できるため、労働力不足に対応できます。また、従来の工法に比べ、施工の簡易性及び信頼性が向上したことにより、リニューアル現場や短工期の現場でも高品質の施工が可能となりました。性能面では、冷媒配管材料の性能基準であるISO14903で求められる気密試験、耐圧試験の基準をクリアしております。 今後、本検証を行なった新継手は、メーカーと連携し早期に販売体制が整うように協力してまいります。また、同工法は全国のリニューアル工事を中心に各施工現場に順次展開し、省力化を推進していく予定です。 (機械システム事業)ステンレス製コンベヤ 広幅ベルト ローラエッジタイプの開発ステンレス製フレームに樹脂製ベルトを装着した、水洗いが可能なベルトコンベヤにおいて、前後の乗り継ぎ部が小径ローラで、ベルト幅が広いタイプのコンベヤを開発いたしました。小径ローラにより小さなものでも安定した乗り継ぎができ、ベルト幅は最大1,000mmまで対応可能であります。また、レバーを操作することで簡単にベルトがゆるむ機構を備えているため、コンベヤ洗浄作業が簡単になります。 小さな食品等を多列に流す生産設備において、フリーザー等の大型食品機械の前後のつなぎ用として活躍するコンベヤであります。 (環境システム事業)下水処理場内における省エネルギー製品やシステムの開発下水処理場においては、処理水質を維持しながら消費電力量を削減する技術が求められております。 当社では継続して下水処理場内の省エネルギー製品やシステムの開発に取り組んでおり、本年度は下記3件を実施いたしました。・DHSシステムを用いた水量変動追従型水処理技術実証研究の実施コスト面やエネルギー面で下水処理場の経営改善に貢献できる当社のDHS(Down―flow Hanging Sponge)技術が、国土交通省国土技術政策総合研究所の下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に採択されました。本事業では共同研究体(須崎市、東北大学、香川高等専門学校、高知工業高等専門学校、日本下水道事業団、当社)を構成し、須崎市終末処理場での実証施設の運転により得られる各種データを踏まえて、本技術の実証を進めてまいります。・低圧損型メンブレンパネル式散気装置「エアロウイングⅡ」超微細気泡散気装置「エアロウイング」の特徴である高い酸素移動効率を維持しながら圧力損失を一段と低く抑えることで、省エネルギーを実現いたしました。現在、納入後の追跡調査等を実施しており、本製品の更なる改良開発及び次世代散気装置開発のための知見収集等を実施しております。・省エネ型遠心脱水機「SANDEC G3」SANDEC G3は独自の設計思想により、高性能でありながら省エネルギー、省スペース、維持管理の容易性を実現した新型遠心脱水機です。継続して、様々な汚泥性状に対する最適な適用性調査を実施しております。 (不動産事業)研究開発活動は特段行われておりません。