研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 47 |
| 2024-03 | - | 40 |
| 2023-03 | - | 30 |
| 2022-03 | - | 30 |
| 2021-03 | - | 32 |
研究開発活動(本文)
FY2025|1,001 文字
6【研究開発活動】研究開発は、市場動向、事業領域の拡大並びに各事業分野の問題点の解決等に対応するため幅広く取り組んでおり、異業種・同業種・大学および国土交通省・(公財)鉄道総合技術研究所等の研究機関との共同開発も積極的に行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は872百万円であり、主な研究開発事項は次のとおりであります。 (1)斜面・のり面対策技術① CO2排出量削減に資するのり面削孔機の開発環境保全の取り組みの一環としてCO2排出量の削減を目的としたのり面削孔機「クリーンドリルGX」を開発しました。現場に導入した結果、従来機と比較して約60%のCO2排出量削減が確認されました。今後は、省人化施工を見据え、削孔ガイダンス機能の追加を含む改良を計画しております。 ② 吊り下げ式リモートノズルシステムの開発異常気象や地震による自然災害の発生時には、斜面崩落に起因する二次災害の懸念から、作業員が施工箇所へ立ち入れない状況が想定されます。このような現場において、遠隔操作による吹付作業を可能とする「吊り下げ式リモートノズルシステム」を開発しました。試験ヤードでの実証試験を経て、建設現場への試験導入を開始しており、今後も更なる改善・改良を進めていく予定です。 (2)地盤改良技術① 薬液注入工事のトータル管理システムの開発薬液注入工事における「計画」「施工」「管理」の各工程を一元的に管理可能とする自動注入制御システムを開発しました。本システムでは、クラウドを通じてポンプの稼働状況や施工中の注入量・圧力などをリアルタイムで監視・管理できるほか、3Dモデルによる注入状況の可視化も可能です。また、遠隔操作によるトラブル対応も可能となり、現場への移動にかかるコストや時間の大幅な削減に寄与しています。 ② セメントスラリー吐出量自動制御システムの改良・開発地盤改良工事において、掘削・撹拌速度に応じてセメントスラリーの吐出量を自動的に最適化する「セメントスラリー吐出量自動制御システム(ACS)」に、作業データの自動転送機能を追加し、現場での実証試験を実施しております。本システムの導入により、改良体の品質向上、材料ロスの低減に伴うコストおよびCO2排出量の削減、生産性の向上に加え、書類整理に係る業務負荷の軽減が期待されます。 なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
FY2024|1,029 文字
6【研究開発活動】研究開発は、市場動向、事業領域の拡大並びに各事業分野の問題点の解決等に対応するため幅広く取り組んでおり、異業種・同業種・大学および国土交通省・(公財)鉄道総合技術研究所等の研究機関との共同開発も積極的に行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は710百万円であり、主な研究開発事項は次のとおりであります。 (1)斜面・のり面対策技術① Automatic-Shot R の開発・展開モルタル吹付けの自動化を目的とした「Automatic-Shot R」に、クラウド保守用システムの機能を付与しました。この結果、全国で稼働するAutomatic-Shot Rの運転状況がリアルタイムで確認でき、動作のログや骨材、セメント、水などの計量データもクラウドに自動で蓄積可能となりました。また、遠隔でトラブル対応やプログラム更新が可能となったため、機械職員の負担軽減が図られています。今後は、本機以外のICT施工機のクラウド化に着手する予定です。 (2)地盤改良技術① 深層混合工法における施工効率の向上に関する開発(その1)地盤改良工で、攪拌・掘削速度に応じてセメントスラリーの吐出量を自動的に最適化する「ACS(Automatic Control of Slurry)システム」を開発しました。この結果、地中改良体の品質向上が図られたほか、材料ロスの低減に伴うコスト及びCO2排出量の削減が実現されました。システムの操作は、重機側のオペレータに集約されたワンオペ施工が可能となったため、生産性の向上が図られています。また、タブレット端末などから施工状況を遠隔で確認することも可能です。今後は、作業データの自動転送による書類整理などの負担軽減を図っていく予定です。 (3)補修技術① 鋼製部材孔開け図示システムの開発橋脚耐震補強工事での落橋防止構造体取り付けの際に現地計測が必要な「あと施工アンカー工」の削孔位置を、写真撮影によって図化するシステムを開発しました。この結果、計測から図化までに要していた時間が大幅に削減でき、後工程となる部材製作から取り付けまでスムーズな移行が可能となりました。加えて、ヒューマンエラーによる計測間違いが解消され、手戻り作業の抑制による業務効率化に大きな期待が寄せられています。今後は、バグやハンドリングなどについて改善・改良を進めて参ります。 なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
FY2023|934 文字
6【研究開発活動】研究開発は、市場動向、事業領域の拡大並びに各事業分野の問題点の解決等に対応するため幅広く取り組んでおり、異業種・同業種・大学および国土交通省・(公財)鉄道総合技術研究所等の研究機関との共同開発も積極的に行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は617百万円であり、主な研究開発事項は次のとおりであります。 (1)斜面・のり面対策技術① ICT削孔管理システムの開発グラウンドアンカーやロックボルトといった削孔工における省人・省力化技術としてICT削孔管理システムを開発しました。これにより、これまで人が実施していた削孔工の管理項目である削孔角度や削孔長などのデータ取得と帳票出力に加え、施工進捗をリアルタイムで表示することが可能となりました。取得したデータは即時帳票化が可能で、書類作成に要する時間が大幅に削減されるため、業務効率化に大きく貢献する事が期待されています。今後は、リアルタイム表示を活かした立会の遠隔臨場化を図るなど、更なる業務効率化を進めてまいります。 ② Automatic-Shot R の開発・展開モルタル吹付けの自動化を目的とした「Automatic-Shot R」を開発しました。これにより、吹付けプラントの省人省力化が実現されました。本システムの量産を進めるとともに、全国の拠点に配備実装することで、会社全体の生産性向上に大きな期待が寄せられています。今後は、吹付法枠および植生基材吹付など、モルタル吹付以外の適用性について実証実験を実施するとともに、建設技術審査証明の取得に向けた準備を進めてまいります。 (2)地盤改良技術① 軌道内および近接構造物付近における隆起対策用薬液分岐注入システムの開発軌道内近接施工に特化できる薬液注入時の隆起対策として、制御ユニットと注入データの電子化が可能な帳票ソフトを開発し、現場での実証試験を実施しました。紙ベースであった施工データの電子化は、施工管理や書類作成時間の削減を可能にするなど、業務効率化に大きく貢献しています。今後は、実装化に向けたユニットの改善・改良に加え、注入記録の電子化を進めてまいります。 なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
FY2022|1,352 文字
5【研究開発活動】研究開発は、市場動向、事業領域の拡大並びに各事業分野の問題点の解決等に対応するため幅広く取り組んでおり、異業種・同業種・大学および国土交通省・(公財)鉄道総合技術研究所等の研究機関との共同開発も積極的に行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は565百万円であり、主な研究開発事項は次のとおりであります。 (1)斜面・法面対策技術① ボルト挿入機能付き「リモートスカイドリル」の開発 「スカイドリル」は、付帯する仮設工が不要なため、ロックボルト工事での当社の代表的な施工システムに位置づけられています。この施工システムをICT化で作業効率を高めた「リモートスカイドリル」は、「スカイドリル」の後継として徐々に普及して来ています。この度、更なる改良として、ボルト挿入機能を付加致しました。これまでの削孔位置出し~削孔長管理までの作業に、ボルト挿入作業を加えたすべてをオペレータ1名でおこないます。また、ボルトの自動挿入機能の付加により、法面からの墜落・転落リスクをなくすことが出来ました。更に、動力機構の集約化で使用燃料もCO2排出量換算で約5割削減することが出来ました。今後は、現場運用を重ね、機械の動作検証や精度向上に努めてまいります。 ② Automatic Shot R(全自動吹付システム)の開発これまでの吹付機は、出来高や品質がオペレータの熟練度に左右されがちな面がありました。「Automatic Shot R」は、圧力の自動制御とミキサ内にある材料の残量見える化により、オペレータの習熟度に依存することなく、均質な品質の確保が実現しました。加えて、操作の自動化によりプラント廻りの人員が減らせ、生産性の向上が大きく図れるようになりました。また、材料閉塞時に自動で停止する機能搭載など、安全面での充実も行っています。今後は、骨材毎の吹付性能の確認や、植生基材といったモルタル以外の材料への適応性についての検証も進め、適用拡充を進めてまいります。 (2)地盤改良技術① ドリリングマシン削孔管理システムの開発施工管理の負担軽減を目的として、削孔作業時の自動管理システムを開発しました。このシステムでは、削孔前の角度確認、削孔中の削孔深度を即時に計測し、データの記録と帳票化ができます。これにより、現場職員の計測作業の省略と、終業後の諸データ取り纏めという出来形管理に係わる業務時間の短縮が出来ました。 今後は、削孔機を使うすべての工事に展開し、管理作業軽減に努めてまいります。 (3)インフラ老朽化対策技術① 水路トンネルライニング用小型ポリマーセメントモルタル吹付システムの開発本システムは、2050年を見据えた再生可能エネルギー導入強化の一環で加速している、ダム再開発事業のうち、水力発電施設の補修・補強として、内空断面2m程度の導水路トンネルのライニング用システムとして開発されました。このシステムは、生産性の向上はもとより、確実な出来形・品質の確保、狭隘なトンネル内での苦渋作業の軽減にも寄与しています。 今後は、コテ仕上げ専用システムの開発など後工程の省人化・生産性の向上にも努めてまいります。 なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
FY2021|1,246 文字
5【研究開発活動】研究開発は、市場動向、事業領域の拡大並びに各事業分野の問題点の解決等に対応するため幅広く取り組んでおり、異業種・同業種・大学および国土交通省・(公財)鉄道総合技術研究所等の研究機関との共同開発も積極的に行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は622百万円であり、主な研究開発事項は次のとおりであります。 (1)斜面・のり面対策技術① スターディフレーム工法に関する基礎的研究施工性の向上と施工費の縮減を目的とした「スターディフレーム工法」において、弱点となることが懸念されていた鉄筋継手位置の同一断面上への集中といった問題に対し、鉄筋継手方法に関する実物大の梁を用いた曲げ試験を実施しました。試験の結果、考案した継手方法を採用すると、鉄筋継手位置が同一断面上に集中しても、ひび割れや部材の変形が発生する原因となる可能性は低いと判明しました。この継手方法は、スターディフレームに限らず、従来の金網型枠の組み立てや接続に際しても有用なことから、あらゆる金網型枠の敷設作業において工期短縮が期待できるようになりました。 ② 全自動吹付機Automatic-Shot システムの開発熟練技能者の吹付ノウハウの見える化と材料圧送時のホース閉塞解消を目的とした全自動モルタル吹付機「Automatic-Shotシステム」の開発に着手しました。現在、熟練技能者の吹付ノウハウの反映と既存のミキサーやサイロとの自動連携コントロールを進めています。このシステムの完成によって、熟練技能者不足の解消や省人化に加え、安定した吹付作業の実現による生産性と品質の向上が期待できるようになります。 (2)地盤改良技術① ICT地盤改良(深層混合処理工)要領対応帳票ソフトの開発令和2年3月に国土交通省が策定したICT地盤改良工(深層混合処理工)向け仕様書「施工履歴データを用いた出来形管理要領(固結工(スラリー撹拌工)編)(案)」に対応した帳票ソフトを開発しました。この帳票ソフトで作成した成果品は、ICT地盤改良工(深層混合処理工)におけるICT活用工事(施工者希望Ⅱ型)として各地で承認されており、既に、8件の現場実績を積んでいます。今後は、RASコラム工法との併用により、一層の受注機会の拡大に努めていきます。 (3)インフラ老朽化対策技術① 導水路トンネルライニング用ポリマーセメントモルタル吹付システムの開発「再生可能エネルギーの積極的な導入」政策が進められる中、水力発電など既存施設の維持補修の需要が高まっています。そこで、導水路トンネルのライニングを目的としたポリマーセメントモルタル吹付システムを開発しました。これによって、生産性の向上や確実な出来形・品質および安全性の確保が図れ、狭隘なトンネル内での苦渋作業の軽減が実現しました。今後は、現場投入による改良・改善と小型化を進め、採用機会の拡大に努めていきます。 なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
FY2020|1,660 文字
5【研究開発活動】研究開発は、市場動向、事業領域の拡大並びに各事業分野の問題点の解決等に対応するため幅広く取り組んでおり、異業種・同業種・大学および国土交通省・(公財)鉄道総合技術研究所等の研究機関との共同開発も積極的に行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は639百万円であり、主な研究開発事項は次のとおりであります。 (1)斜面・のり面対策技術① マルチ法面工法の拡張開発モルタル吹付工の利点と植生工による修景向上効果を融合させた「マルチ法面工法」について、更なる施工性の向上と施工費の縮減を目的とした「スターディフレーム工法」との組み合わせに加え、ロックボルトと縦梁のみの敷設による「ハイブリッド法面保護工法」の開発を行いました。これにより、従来と比較して工期短縮と、維持管理費の低減、適用範囲の拡大が可能となります。 ② プレフェクションシステムの開発鉄筋挿入工において、低強度地盤での施工時に補強材建て込みを困難にさせていた孔壁崩壊の防止と周面摩擦抵抗力の増加による抜け防止が期待できる加圧注入機工を有した鋼管一体型の鉄筋挿入工「プレフェクションシステム」を開発しました。これにより、従来と比較して高品質な補強体造成と、コスト削減が可能となります。 ③ ELAST GUARD工法(エラストガード)の開発ひび割れや小片剥落といった、軽微な劣化が進行しているモルタル吹付箇所にポリウレタン樹脂を吹き付けて延命対策を図る「エラストガード工法」を開発しました。これにより、従来行われていたモルタル吹付による増厚が不要な箇所では、工程の大幅な短縮とこれに伴う施工費の縮減を実現しました。 (2)地盤改良技術① 礫地盤対応型の曲線パイルーフ施工向け位置モニタリングシステムの開発大型工事案件現場向けに技術提案した、「ジャイロを用いた位置計測システムによる礫地盤での上下方向曲線パイプルーフ試験施工」を令和2年3月末までに終了しました。試験工事結果から、実施工でも支障が無いと判断され、令和3年2月着工予定の本施工に向けた長時間連続施工への対応準備を進めています。 (3)土壌汚染対策技術 ① エコクレイウォールⅡ工法の適用範囲拡大における各種材料の開発エコクレイウォールⅡ工法の基礎物性・地盤影響・品質確認手法・長期材齢・大深度施工の均一性などに関する基礎試験を重ねて、適用範囲の拡大に有利となる9編の学会発表と技術審査証明の更新が完了しました。 (4)ICT活用工事に向けた技術開発国土交通省は生産性向上と魅力ある建設現場を目指す取り組みとして、2016年度から『i-Construction』を協力に推進しており、様々な工種でICT活用工事の準備が進められています。2019年度からは当社の事業分野である法面や地盤改良へと拡大が進められており、当事業年度におけるICT関連の技術開発は下記の通りです。 ① ICT地盤改良工への対応開発国土交通省が2019年4月から運用開始した浅層・中層混合処理におけるICT地盤改良工の基準に対し、各基準に準じた施工管理装置および帳票システムの開発を行いました。これにより、当分野におけるICT活用工事のイニシアチブを得る事に成功しています。 ② ICT法面工への対応開発ICT法面工(法枠工)推進の一環として、実際の現場において、出来高計測や施工管理に適用可能な高精度3次元測量データを得るための「UAVによる写真測量」を実施しました。測量の結果、従来の測量業務と同程度の精度で、約5割の人員削減が可能なことを確認しました。 ③ (仮)空間情報処理センター設置今後、本格的な運用が開始される法面・地盤改良におけるICT活用工事を推進するために、開発本部R&Dセンター内に、(仮)空間情報処理センターを設置し、該当する現場から寄せられるデータの処理や解析を担うことで、現場負担の軽減と生産性の向上を図ります。 なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
FY2019|2,238 文字
5【研究開発活動】研究開発は、市場動向、事業領域の拡大並びに各事業分野の問題点の解決等に対応するため幅広く取り組んでおり、異業種・同業種・大学および国土交通省・(公財)鉄道総合技術研究所等の研究機関との共同開発も積極的に行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は604百万円であり、主な研究開発事項は次のとおりであります。 (1)斜面・のり面対策技術① マルチ法面工および大量吹付技術の開発モルタル吹付工の簡便な施工性をそのままに、斜面安定機能を有し全面緑化を可能とする、モルタル吹付工と植生基材吹付工の組み合わせによる新しいのり面保護工法を開発しました。開発中である大量吹付を可能とする吹付プラントシステムとの併用で、従来ののり枠工と植生基材吹付工による安定対策工に比較して、大幅に作業効率を改善します。 ② クリア樹脂吹付による柱状節理などの奇岩風化防止対策工の開発ハニカム形状に似た形の岩石柱が集合した柱状節理のような奇岩景勝地において、橋梁を始めとする構造物新設工事の際に行うロックボルト工やアンカー工の施工時にセメントミルクの逸出を防止するクリア樹脂による割裂充填工法を開発しました。このクリア樹脂は、岩石表面の風化進行状況を容易に目視確認出来ることから、全国各地に存在する奇岩景勝地の維持対策技術として需要拡大を期待しています。 ③ 大型ドローンによる資材運搬システムの開発のり面の作業において、作業員が長時間にわたって負荷の高い作業を行う必要がある資材運搬に大型ドローンを活用することで、工程の短縮と作業員の労務負荷軽減を可能にする資材運搬システムを開発しました。これによって、作業性の改善に加え、足場の悪いのり面での作業員の移動を最小限とし安全性も向上しました。 ④ リモートスカイドリルの開発のり面の作業において、作業員が長時間にわたって負荷の高い作業を行う必要がある資材運搬に大型ドローンを活用することで、工程の短縮と作業員の労務負荷軽減を可能にする資材運搬システムを開発しました。これによって、作業性の改善に加え、足場の悪いのり面での作業員の移動を最小限とし安全性も向上しました。 (2)地盤改良技術① アルカリ土類金属型ベントナイトの開発ナトリウム型ベントナイトに比較して、膨潤性が低いものの廉価なカルシウム型ベントナイトを使用した粘土遮水壁工法を開発しました。カルシウム型ベントナイトを、地盤中において活性化させることでナトリウム型ベントナイトと同等の膨潤性と遮水性を確保しています。分散性が高く泥水の高濃度化も容易なカルシウム型ベントナイトの使用によって、作業性に優れた高品質な遮水壁の造成が低価格で可能となりました。 ② 礫対応TULIP用位置モニタリングシステムの開発曲線パイプルーフ工事に対応する、「上向きTULIP施工」における高精度モニタリングシステムを開発しました。このシステムは、当社の保有技術であるジャイロによる計測を使用し、「礫対応TULIP施工機」、「位置モニタリングシステム」との併用によって高精度の施工が可能となりました。 (3)コンクリート構造物の補修技術コンクリート構造物の背面空隙などに充填を行う「スピージーグラウト工法Ⅱ」が、各種試験の結果、護岸改修工事における栗石部などの改良時に、薬液流出防止機能および濁質拡散防止機能に優れていることが証明されました。これによって、コンクリート構造物背面空隙充填以外の分野へも適用拡大が可能となりました。 (4)土壌汚染対策技術土壌・地下水汚染の拡散防止に有効であるエコクレイウォールⅡ工法について、長期材齢試料(15年超)の採取による長期耐久性試験を実施した結果、高い遮水性能を維持していることが証明されました。 (5)3次元データの可視化、利活用に関する技術開発① 「i-Construction大賞 優秀賞」受賞のり面、地盤改良の専門業者として、国土交通省が推進する「i-Construction」に対応した技術開発に積極的に取り組んでいます。 特に、地盤改良における計画から施工管理までの一連の施工情報を3次元モデルで可視化し、施工管理の最適化・高度化を可能にした「3D-ViMaシステム」と施工機械の誘導と施工管理の総合管理システムである「GNSSステアリングシステム」を適用した現場において、「i-Construction大賞 優秀賞」を国土交通省から受賞するなどの評価を得ております。 ② 薬液注入管理システム2000年6月に開発した薬液注入管理システムのアップデートを行いました。初期圧力、実施注入量、終了圧力から注入効果を判定し、補足注入の計画に利用できます。また、2次元、3次元の注入管理図が作成できるデータ管理構成とすることで、3次元データによる施工管理にも適用が可能になりました。 ② エンパソル専用自動調査機 READ-30の開発エンパソルは削孔機に各種センサーを取り付け、削孔時のデータを計測することで地盤の分類や硬軟を判定するシステムです。通常は削孔機操作、ロッドの脱着操作は人が行いますが、これを自動化したエンパソル全自動調査機 READ-30を開発しました。そのため、削孔機操作経験の少ないオペレーターでも、1人で安全にデータ収集、削孔、抜管を行うことが可能となりました。 なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
FY2018|1,537 文字
5【研究開発活動】研究開発は、市場動向、事業領域の拡大並びに各事業分野の問題点の解決等に対応するため幅広く取り組んでおり、異業種・同業種・大学および国土交通省・(公財)鉄道総合技術研究所等の研究機関との共同開発も積極的に行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は559百万円であり、主な研究開発事項は次のとおりであります。 (1)斜面・のり面対策技術① 吊り下げ式吹付機の開発熊本県南阿蘇村災害復旧現場にて、二次災害の発生防止を目的として行った工事のために開発した吊り下げ式吹付システム「Robo-Shot Type-G」の吹付作業時の安定性を向上させる姿勢制御装置を開発しました。これによって、吹付ロスの低減と効率的な作業が可能となり、被災地の復旧に向けて大きく貢献しています。 ② 老朽化したのり面の補修・補強技術吹付モルタル背面の新たな空隙充填材料として、セメント系固化材をベースに粘度および固化時間の調整を可能にしたNRFグラウト-1を開発しました。また、複数同時充填が可能な管理システムを開発し、これを併用することで空隙充填作業における効率向上を可能としました。 (2)地盤改良技術① 高圧噴射撹拌工法管理システムの開発ICT(情報通信技術)を活用して、地盤改良機、計測器等から収集した施工情報を施工管理装置に集約し、全施工情報をリアルタイムに一元管理可能な集中管理、機械制御システムを開発しました。出力される各種データは3D-ViMaシステムによる3次元可視化が可能であり、高圧噴射撹拌工法における「見える化技術」として需要拡大を期待しています。 ② 空港対応長距離曲がり削孔注入用新型ダブルホースの開発空港関連現場の長距離曲がり削孔において建て込み時間の増加を解消するため、注入外管内に建て込めるステンレス製二重管ロッドを開発しました。この注入ロッドは、複数の曲がり削孔の現場に導入され、大幅に作業性を改善しました。 (3)コンクリート構造物の補修技術と応用展開2年前に開発したコンクリート構造物背面空隙などの充填を行う「スピージーグラウト工法Ⅱ」に関し、ゲルタイムの延長と緩やかな初期強度発現を可能とするダブルパッカー対応型薬液を開発しました。これによって、構造物背面空隙充填以外の分野への適用拡大が可能となりました。 (4)土壌汚染対策技術土壌・地下水汚染の拡散防止に有効であるエコクレイウォール工法について、従来から課題とされていた礫地盤での遮水性に関し、礫混入率が50%まで対応可能としました。 (5)3次元データの可視化、利活用に関する技術開発① 削孔可視化ソフト挿入式傾斜計(ジャイロ)の計測データを3次元で可視化するアプリケーションを作製しました。コンダクションナビやジェットグラウト、AGF、一般薬液注入等、計測対象は多岐にわたります。活用効果として、薬液注入では削孔結果を反映した注入計画の策定が可能になりました。 ② 薬液注入管理システム平成12年6月に開発した薬液注入管理システムのアップデートを行いました。初期圧力、実施注入量、終了圧力から注入効果を判定し、補足注入の計画に利用できます。また、2次元、3次元の注入管理図が作成できるデータ管理構成とすることで、3次元データによる施工管理にも適用が可能になりました。 ② エンパソル(支持層の調査)土質調査技術「エンパソル」による支持層の調査において、複数地点の各解析結果からスプライン補間を利用して支持層を面的に推定し、可視化することが可能になりました。これによって施工範囲の支持層の傾向を把握することができます。 なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
FY2017|1,676 文字
6【研究開発活動】研究開発は、市場動向、事業領域の拡大並びに各事業分野の問題点の解決等に対応するため幅広く取り組んでおり、異業種・同業種・大学および国土交通省・(公財)鉄道総合技術研究所等の研究機関との共同開発も積極的に行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は473百万円であり、主な研究開発事項は次のとおりであります。 (1)斜面・のり面対策技術① のり面機械化施工技術の開発平成28年熊本地震にて被災した熊本県南阿蘇村における災害復旧現場への対応として、当社が保有する吹付工の機械化施工技術である「Robo-Shot」を発展させた遠隔操作式吹付けシステムを開発いたしました。当該現場は、被災箇所に対して応急的に行う工事であり、二次災害の発生防止と早期復旧の両立が求められました。クレーンにより吹付けノズル部を吊り下げて施工する画期的な施工システムの開発により、安全性と施工性を大幅に向上し、被災地の早期復旧に向けて大きく貢献しています。 ② のり枠工における省人・省力化施工の開発従来ののり枠工では、フレームと呼ばれる型枠の組み立てをのり面上でロープ足場を使用した作業員により行なっていましたが、のり面付近の平地にてフレームを地組みし、クレーンを用いてのり面に敷設する「スターディフレーム工法」を開発しました。これにより省人・省力化に加え安全性の向上も可能としました。 ③ 老朽化したのり面の補修・補強技術既設モルタル吹付面を取り壊すこと無く補修・補強する「のリフレッシュ工法」は、これまでのモルタル吹付増厚による方法に新たなバリエーションとして、樹脂吹付による補修技術を加えました。これによりのり面の劣化状態に合わせて幅広い対応が可能となり、適用市場の拡大に繋がりました。 (2)地盤改良技術① 施工管理におけるICTの利用、i-Construction ※1 に対応する技術開発衛星測位情報による高精度機械誘導と施工管理情報を組み合わせた統合システムの「GNSSステアリングシステム」を開発しました。当初、RASコラム工法をベースに開発を行い、RMP-MST工法、SCM工法、OPTジェット工法等に適用範囲を拡大しました。現在は、このシステムを複数台統括管理する「GNSSステアリングシステムビューア」を開発し、工事全体の進捗状況を把握することが可能となりました。 ② ジェットグラウト施工管理システムの開発地盤改良機やスラリープラント等の施工機械から収集した施工情報を、施工管理装置に集約し、高圧噴射撹拌工法の改良品質に影響を与える全施工情報を1元管理できる「ジェットグラウト施工管理システム」を開発しました。施工機械の削孔造成制御、密度計と連動した固化液の品質管理、施工時に異常が生じた場合の自動停止機能等により、従来と比較してリアルタイムに確実な施工管理を可能としました。 (3)コンクリート構造物の補修技術一昨年末に開発したコンクリート構造物背面空隙等の充填を行う「スピージーグラウト工法Ⅱ」について充填性能の向上を図りました。微発泡による無収縮性と水に流されにくい機能を付与させたことで、従来と比較して効率的な充填作業が可能となりました。 (4)液状化対策技術「鉄道施設の液状化被害の軽減に向けた地盤改良工法」として、同時多孔注入施工機による生産性向上や初期強度発現型専用薬液の開発による脈状地盤改良工法技術について、(公財)鉄道総合技術研究所および東日本旅客鉄道(株)と共同開発を行っております。 (5)土壌汚染対策技術土壌・地下水汚染の拡散防止に有効な遮水工である「エコクレイウォール工法」について、適用範囲の拡大を目的として、沿岸地域や礫分を多く含む地盤などで、汚染物質の吸着性や遮水壁の機能向上を図るための添加剤と配合量の検討および施工方法の開発を行っております。 なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。 ※1:i-Construction は国土交通省国土技術政策総合研究所の商標登録です。
FY2016|1,312 文字
6【研究開発活動】研究開発は、市場動向、事業領域の拡大並びに各事業分野の問題点の解決等に対応するため幅広く取り組んでおり、異業種・同業種・大学および国土交通省・(公財)鉄道総合技術研究所等の研究機関との共同開発も積極的に行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は238百万円であり、主な研究開発事項は次のとおりであります。 (1)斜面・のり面対策技術① のり面機械化施工技術の開発のり面吹付工法の機械化・省人化技術である「Robo-Shot」は、災害復旧現場における施工時の安全性を大幅に向上するために、更なる小型化・自動化に向けて研究開発を進めております。② 老朽化したのり面の補修・補強技術既設モルタル吹付面を取り壊すこと無く補修・補強できる「のリフレッシュ工法」は、のり面の状態に応じて経済的に補強が可能なタイプの開発や、品質向上に向けた材料開発を継続的に行っております。また、衰退した植生法面の再生技術「グリーンメンテ」を開発したことにより法面全体のメンテナンスが可能となりました。 (2)地盤改良技術① 施工管理におけるICTの利用、CIMへの適応に関する開発機械攪拌工法(RASコラム工法、RMP-MST工法)の管理装置から出力された施工情報と調査・設計情報を統合し、3次元で可視化できる施工管理システム「3D-ViMaシステム」を開発しました。本システムの開発により施工の最適化および品質管理の高度化を図ることが可能となりました。② ドリリングマシンによる新ジェットグラウト工法の開発自動脱着可能なジェット用2重管ロッドおよび大量の排泥を効率的に回収する装置を搭載したドリリングマシンの開発を行いました。本システムの開発により、ドリリングマシンを用いた効率的なジェットグラウト工法の施工が可能となりました。③ 小型施工機械による大口径ジェットグラウトの開発小型施工機械と小口径ツールスによる高圧噴射撹拌工法「Megaジェット工法(タイプM3)」における大容量吐出機械の開発を行いました。これにより、小型施工機械でありながら大口径にも対応し、現場状況に応じて効率的な機械選定が可能となりました。 (3)コンクリート構造物の補修技術「スピージーグラウト工法」、トンネル覆工背面や河川護岸背面に生じる空隙を充填を行う技術ですが、更に省スペースで施工が可能な「スピージーグラウト工法Ⅱ」を開発しました。これにより、更なる機械設備費の削減と作業効率の改善を実現しました。 (4)液状化対策技術「鉄道施設の液状化被害の軽減に向けた地盤改良工法」として、薬液注入工による脈状地盤改良工法技術について、(公財)鉄道総合技術研究所および東日本旅客鉄道(株)と共同開発を行っております。 (5)土壌汚染対策技術土壌・地下水汚染の拡散防止として用いる遮水工である「エコクレイウォール工法」について、地下水汚染事例の多い汚染物質について移動特性の研究を行っております。その結果から、汚染物質の吸着性が高く、遮水壁の機能向上を可能とする材料の開発を行っております。 なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。