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TKC(9746)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

TKCグループは、会計事務所、地方公共団体、そして印刷の3つの事業を柱としています。主な収益源は、会計事務所向けの会計・税務システム提供や情報処理サービス、地方公共団体向けの行政システム開発と情報処理サービスです。また、これらのサービスに付随するソフトウェア開発、オフィス機器やサプライ用品の販売も行っています。印刷事業では、コンピュータ用伝票や一般事務用伝票の製造・販売、データ・プリント・サービスを提供しており、多角的なITサービスと関連事業で収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

TKCグループの事業セグメントは、「会計事務所事業」「地方公共団体事業」「印刷事業」の3つで構成されています。会計事務所事業は、会計事務所やその顧問先企業に対し、情報処理サービスやソフトウェア、コンサルティングを提供し、売上528.27億円、営業利益124.76億円と最も大きな収益源です。地方公共団体事業は、市区町村などの地方公共団体向けに情報処理サービスやソフトウェアを提供し、売上275.65億円、営業利益35.13億円を上げています。印刷事業は、コンピュータ用伝票などの製造・販売を行い、売上30.83億円、営業利益1.44億円となっています。主要な事業は国内市場に集中しています。

2025-09 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
AccountingFirmBusiness 地域 528 125 23.6%
LocalGovernmentBusiness 地域 276 35 12.7%
PrintingBusiness 地域 31 1 4.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,619 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社と子会社5社及び関連会社1社により構成されており、会計事務所事業(情報処理サービス、ソフトウエア及びコンサルティング・サービス、オフィス機器の販売、サプライ用品の販売)、地方公共団体事業(情報処理サービス、ソフトウエア及びコンサルティング・サービス、オフィス機器の販売)及び印刷事業を営んでおります。 各事業における当グループ各社の位置付け等は、次のとおりであります。 なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。(1) 会計事務所事業主要なサービス・商品当社及び関係会社の位置づけ1.情報処理サービス①TKC統合情報センターによるコンピューター・サービス②TKCインターネット・サービスセンター(TISC)によるコンピューター・サービス 2.ソフトウエア及びコンサルティング・サービス①情報サービスの利用に伴うシステム機器に搭載するソフトウエアの開発提供(サービス及び販売)1.当社は、会計事務所またはその関与先企業に対し、情報処理サービス、ソフトウエア及びコンサルティング・サービス、オフィス機器及びコンピュータ会計用事務用品の販売等を行っております。2.子会社TKCカスタマーサポートサービス㈱は、会計事務所またはその関与先企業及び中堅・大企業に対し、ヘルプデスクサービスを行っております。(製造及び制作)1.子会社㈱TLPは、情報処理サービスを行うために使用するTKCコンピュータ会計用連続帳表等の印刷及びTKCコンピュータ会計システムを利用するための事務用品を製造しています。2.子会社㈱スカイコムは、ソフトウエアの開発と販売を行っております。3.子会社㈱TKC出版は、TKC会員会計事務所及びその関与先企業に価値ある経営情報を提供するために経営、税務・会計等の書籍の出版及び月刊誌等の制作を行っております。4.関連会社アイ・モバイル㈱はホームページサービス開発・保守を行っております。 ②専門スタッフによるシステム・コンサルティング・サービス等 3.オフィス機器の販売情報サービス利用に伴うシステム機器の販売 4.サプライ用品の販売コンピュータ会計用事務用品の販売等(その他) 子会社TKC保安サービス㈱は、当社が所有するビルの警備・営繕等の管理業務を行っております。 (2) 地方公共団体事業主要なサービス・商品当社及び関係会社の位置づけ1.情報処理サービス①TKCインターネット・サービスセンター(TISC)によるコンピューター・サービス (サービス及び販売)1.当社は、地方公共団体(市区町村等)に対し、情報処理サービス、ソフトウエア及びコンサルティング・サービス、オフィス機器の販売等を行っております。2.子会社TKCカスタマーサポートサービス㈱は、地方公共団体(市区町村等)に対し、ヘルプデスクサービスを行っております。 (製造)1.子会社㈱TLPは、情報処理サービスを行うために使用するTKCコンピュータ用連続帳表等の印刷を行っております。2.子会社㈱スカイコムは、ソフトウエアの開発と販売を行っております。2.ソフトウエア及びコンサルティング・サービス①情報サービスの利用に伴うシステム機器に搭載するソフトウエアの開発提供②専門スタッフによるシステム・コンサルティング・サービス等 3.オフィス機器の販売情報サービス利用に伴うシステム機器の販売 (3) 印刷事業主要な製品当社及び関係会社の位置づけコンピュータ用連続伝票、一般事務用伝票、データ・プリント・サービス、パンフレット等(製造及び販売)子会社㈱TLPは、コンピュータ用連続伝票及び一般事務用伝票等の製造・販売及びDPS(データ・プリント・サービス)を行っております。 事業の系統図は次のとおりです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
印刷事業部門で原材料調達費の変動リスクがあるが、顧客との価格交渉で対応する。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
会計事務所や地方公共団体との情報処理サービス、ソフトウエア、コンサルティングサービスを通じたネットワーク。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:事業環境の変化(市場縮小、開発リソース不足) / サイバーセキュリティ対策とクラウド安定稼働 / 印刷事業部門の原材料調達費の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 11 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

TKCは、税理士・会計士事務所向けの基幹業務システム「財務応援」シリーズや、地方自治体向けのシステムで長年の実績と高いシェアを持つ。特に税理士・会計士事務所との強固なリレーションシップは、他社が容易に模倣できない無形資産となっている。長年のノウハウ蓄積とブランド認知が競争優位の源泉。

スイッチングコスト★★★★☆
根拠:強い乗り換えの手間・コスト

TKCのシステムは、税理士・会計士事務所の日常業務に深く組み込まれており、データ移行や操作習熟に多大なコストと時間を要する。特に、長年利用してきた事務所にとっては、システム変更に伴うリスクや学習コストが非常に高く、乗り換えは容易ではない。顧客の業務プロセスと一体化している点がスイッチング・コストを高めている。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

TKCの主要事業である会計事務所向けシステムや自治体向けシステムには、直接的なネットワーク効果は見られない。ユーザーが増えることでサービスの価値が向上するような仕組みは現時点では確認できない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ソフトウェア開発・保守・サポートといった事業特性上、大規模な固定費が発生する。TKCが構造的に他社より著しく低いコストでサービスを提供できるという明確な証拠はない。ただし、長年の事業継続による効率化の可能性は否定できない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

TKCは会計事務所向けシステム市場においてトップクラスのシェアを誇り、地方自治体向けシステムでも一定の地位を確立している。この規模は、開発・販売・サポート体制の効率化に繋がり、一定の競争優位性を生み出している。しかし、市場全体が巨大であるため、寡占状態とまでは言えない。

TKCグループの優位性は、会計事務所と地方公共団体という専門性の高い顧客層に特化した長年の実績とノウハウにあります。特に会計事務所向けでは、情報処理サービスやソフトウェア開発、コンサルティングまで一貫して提供することで、顧客のシステム利用におけるスイッチングコストを高めていると考えられます。また、データセンター運営による安定したクラウドサービスの提供体制や、専門スタッフによるきめ細やかなサポート体制も強みです。印刷事業においても、情報処理サービスに必要な連続帳票の製造をグループ内で行うことで、安定供給と品質管理を実現しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

事業リスク

主なリスクとして、少子高齢化による会計事務所の後継者不足や廃業、地方公共団体事業における法制度改正に伴うシステム改修の増加による開発リソース不足が挙げられます。また、サイバー攻撃の増加や大規模災害によるクラウドサービスの停止、印刷事業における原材料価格の高騰、データセンター運営にかかるエネルギー価格の変動もリスク要因です。さらに、退職給付債務の計算前提条件の変更や固定資産の減損、顧客情報の流出による社会的信用の低下も経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,382 文字
3【事業等のリスク】当社および当社グループの事業等に関連するリスクについては、有価証券報告書に記載した「事業の状況」および「経理の状況」等に関連して、投資者の皆さまにご承知いただくべきと思われる主な事項を以下に記載します。また、その他のリスク要因についても、投資者の皆さまのご判断上、重要と思われる事項について、積極的な情報開示を行うこととしています。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、リスク発生の事前防止および発生した場合の迅速な対応に努める所存ですが、当社株式に関する投資判断は、本項に加えて本報告書全体の記載も参考にされ、十分に検討した上で行われる必要性があると考えています。また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスク要因を全て網羅しているものではありませんので、この点にもご留意ください。なお、本項において将来にわたる事項は、当連結会計年度末(令和7年9月30日)現在において当社グループが判断したものです。(1)事業環境の変化について会計事務所向け事業部門においては、少子高齢化の影響に伴う会計事務所の後継者不足や会計事務所職員の採用難、また厳しい経営環境下での関与先企業の廃業や倒産などにより市場が縮小する可能性があります。また地方公共団体向け事業部門においては、政府が進めるシステム標準化と並行して、法制度改正に伴うシステム改修等に対応する必要があり、突発的な法制度改正が続く場合には開発リソース不足に陥る可能性があります。このような状況をふまえ当社グループは、社内の組織体制をより一層強化するとともに、卓越したマーケティングとイノベーションを志向し、顧客の事業を強力にサポートするシステム開発と導入支援に取り組んでまいります。(2)サイバーセキュリティ対策の強化とクラウドサービスの安定稼働について近年、サイバー攻撃により被害を受ける企業が増加しています。そうした中で当社は、会計事務所とその関与先企業や中堅大企業、地方公共団体などのお客さまが、安全かつ安心なICT環境でクラウドサービスを利用できるように、社員教育の徹底や積極的な設備投資により、サイバーセキュリティ対策を一層強化しています。また、「安全・安心・便利」なデータセンター運営を維持するため、当社の社員が24時間365日体制で稼働状況を監視し、運用面でも万全を期すと共に、万一の事態でも業務を維持・継続させることができるようさまざまな対策に取り組んでいます。しかし、大規模な災害や予期せぬ障害の発生は必ずしもゼロではないため、以下の対策を講じることにより早期検知・復旧、お客さまの業務への影響を極小化することに努めます。①プログラム提供時の検証体制の強化②災害や障害発生時のBCP対策の強化③復旧に要する時間の短縮④第三者機関による各種対策の有効性の評価・検証(3)印刷事業部門の原材料調達費の変動について当社グループの印刷事業部門においては、原材料の調達の大部分について、製紙メーカーから直接原紙を購入し、安定的な原材料の確保と最適な価格の維持に努めています。しかし、原油価格の高騰や国際市場での需給逼迫により、需給バランスが崩れる懸念があります。そのような場合には、当社グループの顧客との間の価格交渉を通じて対応していく所存ですが、原材料調達が極めて困難になった場合や購入価格が著しく上昇した場合は、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)エネルギー価格の変動について当社が運営するデータセンターにおいては、多大な電力を使用するため、エネルギー価格の変動によるリスクを負っています。コスト低減のための省エネルギー対策などリスクの軽減を図っておりますが、電力代等のさらなる高騰が経営成績およびキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。(5)退職給付債務について当社グループの従業員退職給付債務および関連費用の計上は、割引率等数理計算上で設定される前提条件(基礎率)に基づいて行っています。これらの基礎率が変更となった場合は、結果として当社グループの財政状態および経営成績の変動要因となります。当社グループは、この影響を最小限にすべく退職金制度の一部を確定拠出年金制度へ移行するなどの施策を実施していますが、その影響を完全になくすことはできません。基礎率の変更は、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6)固定資産価値の減少について金融商品取引法に基づいて、平成18年9月期から「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しています。この固定資産の減損会計の適用は、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(7)情報セキュリティについて当社グループにおいては、業務上、顧客(会計事務所および地方公共団体等)が保有する法人および個人の情報を大量に預託されているほか、さまざまな内部情報を保有しています。当社では、こうした情報の管理を徹底するため、情報管理に関するポリシーや手続きを常に見直すとともに、役社員等に対する教育・研修等の実施、システム上の情報セキュリティ対策、第三者認証等による情報保護管理体制の強化を図っています。しかしながら、予期せぬ事態により、これらの情報が流出する可能性は皆無ではなく、そのような事態が生じた場合、当社の社会的信用に影響を与え、その対応のための多額の費用負担やブランド価値の低下が、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)係争事件等について現在、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性のある係争事件等はありませんが、今後そのような係争事件が発生する可能性は皆無ではありません。

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