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丹青社(9743)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

丹青社グループは、商業施設、チェーン展開型店舗、文化施設などの空間づくりを手掛ける総合ディスプレイ業です。調査、企画、設計、施工、監理までを一貫して行い、顧客の多様なニーズに応えることで収益を上げています。特に百貨店や専門店、飲食店などの商業施設全般の内装や展示、ファストファッションやファストフードといったチェーンストアの内装、博物館や科学館などの文化施設の展示が主な事業領域です。子会社が施工や調査研究、情報提供サービスなどを分担し、グループ全体で事業を推進しています。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

丹青社グループの事業セグメントは、「商業その他施設事業」、「チェーンストア事業」、「文化施設事業」の3つです。商業その他施設事業は、百貨店、専門店、飲食店などの商業施設全般の内装や博覧会・展示会の展示などを手掛け、売上721.54億円、営業利益68.08億円と最も大きな収益源です。チェーンストア事業は、ファストファッションやファストフードなどのチェーン展開型店舗の内装が中心で、売上256.19億円、営業利益19.84億円を上げています。文化施設事業は、博物館や科学館などの文化施設の展示を手掛けますが、売上89.29億円に対し営業利益は-6.16億円と赤字となっています。全体として、商業その他施設事業がグループの稼ぎ頭であり、収益を牽引しています。

2026-01 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CommercialAndOtherFacilityMarket 事業 722 68 9.4%
ChainStoreMarket 事業 256 20 7.7%
CulturalFacilityMarket 事業 89 -6 -6.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,118 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社6社で構成され、商業その他施設事業、チェーンストア事業、文化施設事業の各報告セグメントにおける、調査、研究、企画、設計、施工、監理及び、その他これらに関連する事業活動を展開しております。当社は、商業その他施設事業、チェーンストア事業並びに文化施設事業に関わる総合ディスプレイ業を営んでおり、また、主な関係会社各社と報告セグメント等との関連は次のとおりであります。商業その他施設事業 ………チェーンストア事業以外の百貨店・専門店・飲食店等の商業施設全般、オフィス、ホテル、その他の施設の内装等及び博覧会、展示会等の展示に関する事業㈱丹青TDCは、商業その他施設事業に関わる施工を行っております。㈱丹青ディスプレイは、商業その他施設事業に関わる設計・施工を行っております。チェーンストア事業 ………ファストファッションやファストフード等のチェーン展開型店舗施設の内装等に関する事業㈱丹青TDCは、チェーンストア事業に関わる施工を行っております。文化施設事業 ………………博物館、科学館の展示等の文化施設全般に関する事業㈱丹青研究所は、文化施設事業に関わる調査・研究を行っております。その他 ………………………事務機器等のレンタル・販売、労働者の派遣、Webサイトを活用した情報提供サービス等の事業㈱丹青ビジネスは、事務用度他のサービス業を営んでおります。㈱JDNは、Webサイトを活用した情報提供サービス、広告販売、コンテストの企画・運営等を行っております。㈱丹青ヒューマネットは、労働者派遣他サービス業を営んでおります。 また、当社グループは、制作面を担当する企業、デザイン等のソフト面を担当する企業、その他のサービスを担当する企業に大別され、事業に関わる位置付けは次のとおりであります。制作面担当 …………………当社が受注した物件の施工を当社のほか、㈱丹青TDC並びに㈱丹青ディスプレイが行っております。 ソフト面担当 ………………当社の主業を遂行するために必要な、文化施設に関する知識及び情報の集約・蓄積・分析・提供を目的とする調査・研究を㈱丹青研究所が、Webサイトを活用した情報提供サービス、広告販売、コンテストの企画・運営等を㈱JDNが行っております。その他のサービス …………当社グループの事務サービス、施工現場用度品・機器の販売・レンタル、損害保険等を㈱丹青ビジネスが行っており、当社グループをはじめとして各企業向けに人材派遣を㈱丹青ヒューマネットが行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。(注) 子会社の社名欄の下部に、報告セグメント等の名称を記載しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
価格競争の激化や競合状況の変化により利益の圧縮を余儀なくされる可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
「空間」の価値提供にはデジタル技術の活用やノウハウが必要であり、専門部隊や研究開発拠点の設置、外部企業との協創、人材育成等を積極的に進めているため。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
会社が挙げる主要リスク:不確定性のリスク / 安全・安心毀損のリスク / 価格競争の激化や競合状況の変化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

丹青社は空間デザイン・施工分野で長年の実績と一定のブランド認知を有するが、特許や独占的IPによる明確な優位性は限定的。デザイン力や企画力は無形資産となりうるが、競合との差別化は相対的なもの。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客(主に商業施設、企業、公共施設)は、一度デザイン・施工を依頼した企業との関係性や過去の実績を重視する傾向がある。しかし、新規プロジェクト毎に複数の業者を比較検討する余地もあり、スイッチング・コストは中程度。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

丹青社の事業モデルには、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果は基本的に見られない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

デザイン・施工プロセスにおける効率化やサプライヤーとの関係性によるコスト優位性は存在する可能性があるが、業界全体で標準化された技術や部材が多く、構造的なコスト優位性は限定的と推測される。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

空間デザイン・施工業界は多数の事業者が存在するが、大規模プロジェクトや特定の分野では、一定の規模を持つ企業が有利になる場面もある。丹青社は中堅規模であり、業界全体に対する最適化された規模の優位性はまだ発展途上。

丹青社グループは、商業施設、チェーンストア、文化施設といった多岐にわたる「空間」の企画・設計・施工・監理を一貫して提供できる総合力が強みと考えられます。長年の実績とノウハウにより、顧客の多様な需要や課題解決に応える専門性を培ってきました。また、子会社が施工、調査研究、情報提供サービスなどを担うことで、グループ内で専門機能を補完し、幅広いニーズに対応できる体制を構築しています。これにより、特定の分野に特化した競合他社と比較して、より複雑で大規模なプロジェクトにも対応できる優位性を持っている可能性があります。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

事業リスク

丹青社グループは、経済動向や市場ニーズの変化に大きく影響を受けるリスクがあります。景気悪化による設備投資の減少や消費低迷は、受注機会の減少や案件の延期・中止、債権回収リスクの増加につながる可能性があります。また、市場のニーズや消費トレンドの変化に適切に対応できない場合、提案の競争力低下や顧客満足度の低下により、収益が減少する恐れがあります。価格競争の激化や競合状況の変化も利益を圧迫する要因となり得ます。さらに、原材料・資材の調達価格高騰や供給途絶、大規模な自然災害や疫病の蔓延は、事業の安定継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|9,387 文字
3 【事業等のリスク】(1)リスクの管理について当社グループでは、経営成績や財務状況に重要な影響を与え、事業の円滑な運営と成長に支障をきたす恐れのある事象について、恒常的に特定・評価・分析し対策を講じております。これら事業活動上のリスクについては、「損失危険管理規程」に基づいてリスクマネジメント活動を総括・推進するリスク・コンプライアンス委員会を中心に洗い出しを行い、事象が発生する可能性や発生した場合の影響の度合い等の基準により評価しております。評価結果を踏まえ、経営として特に重視すべきリスクを特定し、全体的見地から特に実施すべきリスク対策を定めてその実行状況をモニタリングしております。以上のリスクの把握・評価・対策における重要な選択や決定等は取締役会に報告され、経営による判断・意思決定と連動しております。(2)主要なリスクと対策リスク群に対する評価結果を踏まえ、当社グループにおいて特に重視すべきリスクとして認識するものは本項に掲げる5項目です。いずれも事業を円滑かつ安定的に運営するうえでの障害となり、投資者の判断にも重要な影響を及ぼす可能性があると捉えておりますが、これらは当社グループの事業特性等も考慮して経営的見地から選別・整理したものであり、当社グループが直面し得る事象を網羅するものではありません。また、各リスクには相互に関連し影響し合うものも含まれます。各記述のうち将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。①不確定性のリスク当社グループの事業は、「空間」を介して事業者や利用者の多様な需要に応え、課題解決を提供することで成り立っております。その特性上、経済動向や市場・社会のニーズと要請の変化に多分に左右され、これらが経営成績及び企業価値の発揮に大きく影響します。また、大規模な災害・疫病など予見が難しい事象が発生することによる、事業の継続性への影響も想定されます。(a)起こり得る事象と影響ⅰ景況悪化等の影響から事業者の設備投資意欲等、需要が減少した場合、大きな損失が発生する可能性があります。景気の悪化が深刻化した場合、当社グループの顧客となる事業者の投資抑制を招き、新たな受注機会が減少するほか、見込まれていた案件の延期や縮小・中止等の形で直接的な影響が生じます。消費の低迷から小売業・サービス業による設備投資が減少した場合は、店舗等の新装・改装等の需要が失われます。また、企業活動の抑制から販売促進や広告宣伝に対する支出が抑えられることで、展示会やイベント・プロモーション活動に関連する需要が減少します。これらとともに、顧客の業績悪化等による債権回収上のリスクも高まります。さらに、地方自治体の財政状態の悪化により公共投資が削減された場合、文化施設・公共施設の整備にかかる需要が減少します。また、当社グループが行なっている公共施設の運営管理事業にも影響が生じます。こうした需要減少リスクに対し的確な把握や回避等の対応ができなかった場合は、売上の減少や採算性の悪化等、損失が発生する可能性があります。また、人口の減少、少子化・高齢化といった市場の基盤に関わる社会動向についても、需要の変動を左右する重要な要素として注視が必要と考えております。ⅱ市場のニーズや消費の動向等、経済環境のトレンドの変化への対応が適切でなかった場合、大きな損失が発生する可能性があります。当社グループは、「空間」により事業を行う事業者のニーズ、さらにはそうした空間の利用者、ひいては一般消費者の期待に応じ、その課題を空間を通じて解決することを事業としております。必然的に、事業者の期待や消費者の嗜好・関心、価値観等の変化を常に的確に把握し、提供価値を高めていく必要があります。これらニーズや需要動向の変化を適切に捉えられなかったり、必要な対応が十分行えなかったりした場合、顧客からみた当社グループの提供価値が低下する事態が生じかねません。当社グループの提案が顧客や市場のニーズを満たさず受け入れられないこと、新規需要を喚起できないこと、顧客満足を維持できないこと等が起きる可能性があります。また、新たなニーズや需要の変化に対応した技術等への適切な投資や資源配分が行えなかった場合、提案やサービスの競争力や優位性が失われて陳腐化し、価格競争を余儀なくされる恐れもあります。こうした事態の結果、受注機会を喪失し、収益の減少や成長の鈍化等、損失が発生する可能性があります。顧客や市場の支持が低下してネガティブな評価がなされることにより、信用・信頼を毀損する損失が発生する可能性もあります。なお、近年はデジタル技術が社会生活の広範にわたって浸透し、消費行動はじめ経済活動のあり方が大きく様変わりしております。デジタルへのシフトは影響の範囲と程度の点で大変大きな環境変化であり、「空間」に対するニーズの変化等を含め対応を誤ってはならない重要課題と認識しております。ⅲ価格競争の激化や競合状況の変化により利益の圧縮を余儀なくされた場合、大きな損失が発生する可能性があります。当社グループは常に、業態や企業規模の異なる多様な競合企業との競争環境に置かれております。需要の減少等「パイ」の縮小に対して競争がさらに激化すること、また想定を超えた新たな競合企業が出現すること等があり得ます。顧客からのコスト圧縮の要求が強まる可能性も常に存在します。こうした競争環境において相対的な優位が確立できない場合、やむを得ず価格競争に陥ったり、競合企業による営業基盤の浸食を防げなかったりする恐れがあります。これにより顧客や事業機会が失われ、また販売価格の下落が費用の圧縮を上回った際には、収益の悪化をきたす等の損失が発生する可能性があります。ⅳ経済動向等により、購買先からの調達に支障が生じたり価格が高騰したりした場合、大きな損失が発生する可能性があります。当社グループの事業では、「空間」及び関連するサービスの提供を行うために、原材料・資材・労務・サービス・情報・ノウハウ等の多くを購買先の企業等から調達しております。これら外部資源の調達には各種の不確定要因が潜在し、円滑・安定的な調達が行えなくなる事態の発生を否定できません。様々な原因から外部資源の調達価格が高騰し、コスト上昇の要因となる事態が起こり得ます。また、生産・供給の縮小や停止等のほか、資源難や諸規制の変更に起因して必要な調達が行えなくなる場合もあります。景況が悪化した場合の影響が及ぶことで、購買先の操業や事業の継続が難しくなる等の状況も考えられます。大規模な災害や事故等、不測の事態の発生によりこれらの状況が生じることも十分に想定されます。調達価格の上昇に対して販売価格への転嫁ができなかった場合、利益率の低下による損失が発生する可能性があります。また、調達が困難となった資源等について代替品や代替の調達先が確保できなかった場合、新たな収益機会の喪失はもとより、受託済み案件の設計・制作作業や提供サービスの進行が停滞する恐れがあります。工場での制作や現場施工の遅延や中断、納期遅れ等が生じて契約の履行義務を果たせない事態に至った場合、当社グループに対する信用・信頼を損なうほか、賠償金支払い等の損失が発生する可能性があります。 ⅴ大規模な自然災害の発生や疫病の蔓延等、不可避的な危機の発現が、当社グループの事業の安定継続に重大かつ複合的な影響を及ぼす可能性があります。大地震や激甚化した風水害・異常気象等の発生、あるいは感染症等、疾病の広範囲への拡大の恐れが、常に存在します。こうした事態が発生した場合、ライフラインの停止や人・モノの流れの寸断、経済の停滞、各種資源等の高騰や調達の困難化等が生じる可能性があります。事業活動に必要な資産等への損害のほか、従業者の健康被害や人命の毀損等、人的資産の損失が発生する恐れもあります。これらによって事業の円滑な継続に支障が生じ、大きな損失が発生する可能性があります。(b)対策事業を取り巻く環境や条件が不確定性をともなうリスクに対しては、環境変化に柔軟に適応することで機会損失を回避するほか、需要や社会的要請に応じて自らを積極的に変革することを指針とし、当社グループの提供価値を高めるチャレンジを継続しております。分野別に把握された市場環境や需要の動向を組織横断的に集約・分析し、全体最適での戦略策定を行う体制を構築することで、変動する市場への的確な対応と事業機会の最大化を図っております。また、既存の「空間づくり」事業とは異なる発想での新事業・新ビジネスの創造と育成にも注力し、新たな収益源の確保や需要変動リスクの分散にも努めております。また、顧客や社会のニーズとその変化を的確に捉える力の向上を図るとともに、常に新しい社会動向や技術を積極的に吸収して付加価値を高めることで、当社への支持が持続するようにしております。多彩な企業やクリエイターとの協調・提携を広げ、各種の研究開発や実証実験等も行いながら、幅広いニーズに対応できるようにしております。デジタル活用の大きな流れにより「空間」のもつ価値や意義が変化しているなか、デジタルを活かした新しい「空間」の価値提供の形を探ることにはとりわけ注力しているところです。当社グループが有するリアル(現実)空間のノウハウに映像・音響・情報等、各種のデジタルテクノロジーを掛け合わせることで、新しい空間体験と付加価値の創造に挑戦しております。専門部隊や研究開発拠点の設置、外部企業との協創、人材育成等を積極的に進めております。当社グループの価値提供を支える生産体制においても、市場や経済の動向に適応できる柔軟性と強靭さを備えるよう努めております。パートナーシップ制度を運用して協力会社との関係緊密化を図り、持続的な成長のための基盤を強固にしております。大規模災害等の発生への備えとしては、「事業継続における基本方針」に基づく事業継続計画(BCP)を運用し影響の最小化に努めております。またグループ共有の安否確認システムを常時稼働させ、迅速な状況把握と情報フィードバックの体制を整えております。避難訓練・防災訓練のほか初動対応訓練や安否確認訓練も組織的に実施しております。保険によるリスク移転や災害備蓄品の準備等のリスク対策も確実に実施しております。感染症の広域での拡大といった事態に対しては、2020年来のコロナ禍における経験を活かし、社内外への感染被害抑止と従業者・当社関係者の安全確保を最優先に対応することとしております。感染拡大予防対策のガイドラインによる管理のほか、テレワークやオンラインコミュニケーションの活用、感染症対策備品の配備といった対策をノウハウとして継承しております。②安全・安心毀損のリスク当社グループが主に事業の対象としている「空間」は、利用者を間近で包み、時に接するような、最も身近な環境です。何よりもまず、利用者や関係者の安全・安心を害するようなことがあってはなりません。作り上げた空間そのものだけでなく、それを作る過程も含めた安全性を保てるかどうかが、当社グループへの信用・信頼や事業の円滑な遂行に大きく影響します。(a)起こり得る事象と影響ⅰ当社グループで設計又は制作した内容の不備や欠陥によって利用者等の健康や人命を害した場合、大きな損失が発生する可能性があります。品質上の欠陥に起因して、施設等の利用者や運営関係者等にケガや健康障害等が生じた場合、損害賠償等の債務や訴訟等の費用、是正・対策等にかかる費用等、経済的な損失が発生する可能性があります。また、当社グループに対する社会的信用や評価が損なわれ、状況によっては法的責任が問われる事態も生じ得ます。これらにより事業機会を逸し、収益の減少等の損失が生じる可能性があります。ⅱ制作の過程で火災・爆発・事故等が発生し安全・安心を害した場合、大きな損失が発生する可能性があります。制作を行う工場や施工現場には火災・爆発・事故等のリスクがあり、また運搬等に際し交通事故等が生じる危険も払拭できません。それらを適正に予防・回避できなかったり、想定外の原因で発生した場合、作業員やグループ内外の工事関係者のほか、施設利用者や付近の関係者等の安全や健康を脅かし、最悪の場合は人命を危険にさらす事態にもなりかねません。制作や工事の中断・停止等が生じると、所定期日までの完成義務を履行できなくなる恐れがあります。仮にこのような事態に至った場合、当社グループに対する社会的信用が失墜し、様々な機会損失につながる可能性があります。また人的損失があった場合は、事業の円滑な運営に支障をきたすことも想定されます。被害者等への補償や賠償に加え、納期遅延にともなうペナルティや再製作等のコスト増による経済的損失が生じる可能性もあります。 (b)対策当社グループでは、設計や制作・施工の各段階での取り組みにより、安全・安心な空間づくりを追求しております。そのポリシーは「丹青社グループ 環境方針」において定めるとともに、「丹青社グループ 調達方針」および「丹青社グループ 調達ガイドライン」(以下、これら二者を総称して「調達方針等」という)に盛り込み、周知・啓発を図っております。あわせて、協力会社や事業パートナーも含めた様々な活動を推進しております。設計段階では、当社の6つのマテリアリティから空間設計に直結する「人間の尊重」「地域・社会の発展への貢献」「環境との共生」の三項目を柱とした、持続可能な空間設計に向けた新たな指針「サステナブル設計ガイドライン」に基づき、安全・安心に利用できる空間の実現のみならず、最新の社会動向・社会的要請に適応すべく、新たな技術や手法の積極的な習得・導入に努め、設計における不具合の回避とリスクの顕在化防止を徹底しております。制作・施工段階では、安全衛生の維持・向上を「調達方針等」に加え、「丹青社グループ 安全衛生方針」および「丹青社グループ 品質方針」に掲げて周知徹底を図るとともに、様々な安全管理活動や品質管理活動を通して施工現場での事故・災害の抑止にあたっております。各種の管理規準や活動テーマを設定して危険の回避や未然防止に取り組んでいるほか、組織的なチェック体制や社内教育、情報共有等も充実させております。専任の品質・安全管理部門による助言や是正指導の体制に加え、安全衛生に関する定例の委員会が情報集約や指示・指導を行い、万一の場合の対処や再発防止にも万全を期しております。協力会社組織の活動や協力会社と合同での「安全大会」の開催等を通じて、サプライチェーン全体での安全意識の高揚や技術の改善向上にも取り組んでおります。③公正・遵法面のリスク当社グループが事業を遂行するにあたり、様々な法令等の規制が適用されております。社会的責任を果たす良識ある企業としては、こうした法令の遵守にとどまらず、各種の社会規範にも適合した公正な企業活動を行うことが求められております。これらコンプライアンスに反する事態が生じることは、当社グループの信用や社会的評価、そして事業の円滑な継続といった面に大きく影響します。(a)起こり得る事象と影響ⅰ遵守すべき法的規制(特に許認可要件等)に抵触した場合、大きな損失が発生する可能性があります。当社グループの主軸事業である「空間づくり」においては、建設業法に基づく建設業許可が重要な成立要件となっております。法定の資格者数の充足等も求められ、適格人材の確保等、基準適合のために少なからず経営努力を要する事項が存在します。また、事業の特性上、建築基準法・建築士法・消防法等の適用も受け、遵守義務を負っております。これら法令等及びそれに基づく各種制度については、変更又は新規導入が行われることで事業の前提条件が変動することもあり得ます。このような事業特有の規制等について、意図せずそれに抵触し義務を履行できなかった場合には、法的な処分等の制裁を受けることがあり得ます。これは当社グループの信用・信頼を大きく損ねることとなり、様々な機会損失を招く可能性があります。事業の遂行にも制約・制限が生じることがあり、結果として収益減等の損失が生じる恐れがあります。さらに、ペナルティとしての費用負担を課せられる等の経済的損失が発生する可能性もあります。ⅱ適法な業務処理や取引先との公正な取引を欠いた場合、大きな損失が発生する可能性があります。上記の事業固有の規制以外にも、企業に課せられる各種の法的規制や遵守すべき社会規範が多数存在します。不適切な会計処理や不適切な下請取引、環境規制への抵触、その他企業犯罪や不正行為のほか、反社会的勢力との関係等、多岐にわたる局面において、意図せず法令違反や社会規範からの逸脱が起きる可能性が皆無ではありません。万一、こうしたコンプライアンス不全の状況が発生した場合、法的制裁や社会的信用の毀損とともに、機会喪失による収益悪化等の損失が発生する可能性があります。ⅲ知的財産権、肖像権、パブリシティ権等の適正な取り扱いを欠いた場合、大きな損失が発生する可能性があります。当社グループの「空間づくり」事業は、クリエイティブな付加価値に裏づけられたソフト・ノウハウのビジネスであり、特に産業財産権に関わる知的財産の活用に依存する面が多分にあります。過失又は認識の相違等により、第三者の著作権・意匠権・商標権等を侵害しているとされる事態が生じることがあり得ます。肖像権やパブリシティ権等、広義の知的財産権についても同様です。他者の知的財産権を侵害しているとされた場合、訴訟コストや損害賠償等の経済的損失が発生する可能性があります。また設計や施工の内容の変更が必要になった場合には、追加費用の発生等、損失が生じることがあります。事態によっては、当社グループの信用・信頼が損なわれ、受注機会を失う等の損失が発生する可能性もあります。(b)対策法令遵守と社会規範の尊重により良識と責任をもった企業活動を行うことを、「丹青社グループ行動基準」「丹青社グループ 環境方針」「調達方針等」に定め、グループ全体でコンプライアンス経営を推進しております。「コンプライアンス基本規程」を含めて全グループ員の行動規範と位置づけ、コンプライアンスに関する教育・研修を継続的に行なって意識醸成を図っております。事業の法的要件の1つである公的資格保有者の確保については、資格取得支援制度により社員の資格取得を促進し、不適合の発生を防ぐ一助としております。取引の公正を確保することに向けては、「丹青社グループ行動基準」や「調達方針等」にポリシーを示してグループ内に周知しております。内部統制システムを構築・運用し、「丹青社グループ行動基準」や日本版SOX法の枠組みにしたがい、不適切な会計処理・会計報告が生じないよう努めております。インサイダー取引等、不正行為の発生予防のため社内規程を設けて厳しく統制しているほか、反社会的勢力との関係遮断を「丹青社グループ行動基準」及び「調達方針等」において宣言し、定期的な社内セミナー開催を通じて意識と知識の浸透を図っております。また知的財産権の尊重と権利侵害の回避について「丹青社グループ行動基準」や「調達方針等」に定めて意識統一を図るほか、これも定期的な教育を実施してリスクの顕在化防止に努めております。弁護士・弁理士等の専門家とも緊密に連携し、予防や影響の軽減を適切に行う体制を整えております。さらに、公正・遵法に関する不具合の未然防止と早期発見、及び万一の発生に対する迅速な対応を可能にするため、内部通報制度を設けて運用しております。外部弁護士に委託した窓口では、グループ各社の取引先からの通報も受け付けております。 ④情報取り扱いのリスク顧客課題の解決を使命とする事業の特性上、機密の内容を含む様々な情報について顧客から提供を受け、業務に使用しております。ほかにも取引先の情報や個人情報、技術情報等、多岐にわたる重要情報を保有しており、これら情報の適切な取り扱いを欠くことは、当社グループに対する信用・信頼や事業の円滑な遂行に大きく影響します。(a)起こり得る事象と影響ⅰ事業上必要とする機密情報や個人情報の適正な取り扱いを欠いた場合、大きな損失が発生する可能性があります。「空間づくり」の過程では、未発表の製品や開発中のサービス・業態、あるいは出店計画等に関する機密情報を多数保持し、利用して業務を行なっております。また個人情報をはじめとする様々なビジネス情報を、企業活動の必要から保有・利用しております。過失又は事故等によりこれら情報の流出・漏洩や破壊、消失等が起こることが皆無とはいえません。近時ではテレワークやオンライン会議等の機会が増えたことで、これら情報事故の発生リスクは高まっていると認識しております。このほか、機密保持の義務に反して不適切な情報開示を行なってしまうことの恐れもあります。万一、こうした不適切な情報取り扱いを発生させた場合、訴訟や法的な責任追及に至ることがあり、損害賠償や対応費用等の経済的損失が生じる可能性があります。当社グループの信用・信頼が損なわれ、事業機会を失う等の結果、収益が減少する等の損失が発生する可能性もあります。ⅱ重要情報を外部の悪意により窃盗・流出・損傷等された場合、大きな損失が発生する可能性があります。ⅰと同様の情報が、サイバー攻撃や不正アクセス等により窃取又は毀損されたり、あるいは不正に使用されたりした場合にも、訴訟・賠償等及び信用の棄損、機会喪失等の損失が発生する可能性があります。(b)対策情報の厳格な管理による事故予防と適切な対外開示について、「丹青社グループ行動基準」や「調達方針等」に定めて意識の徹底や教育を行なっております。個人情報を中心とする機密情報は、プライバシーマーク取得の個人情報保護マネジメントシステムの枠組みを用いて適切な管理を徹底し、リスクの顕在化を防いでおります。情報セキュリティ対策では、「情報セキュリティ方針」に基づき、社内規程等を整備して組織的・人的・物理的な対策を施すほか、従業者への啓発や脆弱性のテスト、保険によるリスク移転等の措置も実施しております。⑤サステナビリティ関連のリスク地球環境や社会問題などESG観点でのリスクをめぐっては、企業として問われる責任ある行動も含め、対応に求められるものが多様化・厳格化しています。新たな規制や社会的義務も増えるなか、それらに適時・適切に応えられなかった場合には、企業としての評価や信頼性の低下、あるいは機会面・収益面での損失が生じるおそれがあります。サステナビリティ・リスクの認識と対応につきましては、「第2 事業の状況 2サステナビリティに関する考え方及び取組」の記載をご参照ください。

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