9605

東映(9605)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

東映グループは、映画、ドラマ、アニメーションなどの映像コンテンツの企画、製作、配給を主軸に事業を展開しています。具体的には、劇場用映画やテレビドラマの製作・配給、DVD・ブルーレイディスクの制作販売、映像版権の許諾など多岐にわたります。また、直営劇場やシネマコンプレックスの運営、キャラクターショーや文化催事の企画・運営、東映太秦映画村の運営、不動産賃貸やホテル経営、建築内装工事なども手掛けており、映像関連事業が収益の大部分を占める主力事業となっています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

東映グループの事業セグメントは多岐にわたります。映像関連事業は、映画やドラマ、アニメーションの製作・配給、コンテンツの版権許諾、DVD販売などを行い、グループの売上と利益の大部分を占める稼ぎ頭です。興行関連事業は、映画館やシネマコンプレックスの運営を担います。催事関連事業では、キャラクターショーや東映太秦映画村の運営を通じて収益を上げています。観光不動産事業は、不動産賃貸やホテル経営を行い、建築内装事業は建築工事や室内装飾を請け負っています。これらの事業が相互に連携し、グループ全体の収益構造を形成しています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ImageRelated 事業 1,340 337 25.1%
PictureShowBusiness 地域 190 8 4.1%
SpecialEventRelated 事業 112 13 11.3%
SightseeingRealEstate 事業 68 25 37.2%
ArchitectureInteriorReportableSegment 事業 89 5 5.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,997 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社31社及び関連会社4社の36社で構成されております。 映像関連事業は映画事業、ドラマ事業、コンテンツ事業、その他で構成されております。映画事業では劇場用映画の製作配給等及び劇場用映画等のポストプロダクション並びにアーカイブ事業を行い、ドラマ事業ではテレビ映画の製作配給等及びこれらのテレビ映画に登場するキャラクターの商品化権許諾等を行っております。コンテンツ事業では映像版権に関する許諾等、DVD・ブルーレイディスクの製作販売等及び劇場用映画等の輸出入、教育映像の製作配給等を行っております。そのほか、各種映像作品の制作請負、広告代理業、テレビコマーシャルの制作等を行っております。 興行関連事業では、直営劇場やシネマコンプレックスの経営を行っております。また、催事関連事業では、当社グループの製作した作品に登場するキャラクターショーや文化催事の企画・運営等及び東映太秦映画村の運営を、観光不動産事業では、賃貸施設の賃貸を行うとともにホテルの経営を行っております。 建築内装事業では、建築工事・室内装飾請負等を、その他事業では、物品の販売等を行っております。 これらを主な内容とし、当社グループの事業に係わる位置づけは次のとおりであります。映像関連事業 - 会社総数30社映画事業 映画の製作のうち劇場用映画は主に当社が製作しておりますが、アニメーション作品については主に連結子会社である東映アニメーション㈱が製作しております。劇場用映画の配給は主に当社が行っております。連結子会社である東映ラボ・テック㈱が、劇場用映画等のポストプロダクション並びにアーカイブ事業を行っております。ドラマ事業 テレビ映画の製作は当社が行っておりますが、一部の作品については連結子会社である㈱東映テレビ・プロダクションに下請させており、アニメーション作品については連結子会社である東映アニメーション㈱が製作しております。配給先のうちには持分法適用関連会社かつその他の関係会社である㈱テレビ朝日ホールディングスの子会社の㈱テレビ朝日があります。コンテンツ事業 主に当社及び連結子会社である東映アニメーション㈱が所有するコンテンツの映像版権に関する許諾等を行っております。主に連結子会社である東映ビデオ㈱がDVD・ブルーレイディスクの製作販売等を行っております。劇場用映画等の輸出入は主に当社が行っております。また、教育映像の製作配給等は当社が行っております。(注)当社は、2024年4月1日を効力発生日として、DVD・ブルーレイディスク販売等のパッケージ事業を会社分割(吸収分割)により東映ビデオ㈱に対し承継しております。その他 当社撮影所において、各種映像作品の制作請負等を行っております。また、連結子会社である㈱東映エージエンシーが広告代理業を、連結子会社である東映シーエム㈱がテレビコマーシャルの制作を行っております。興行関連事業 - 会社総数3社主に連結子会社である㈱ティ・ジョイがシネマコンプレックスの経営を行っております。催事関連事業 - 会社総数2社主に当社が事業展開を行っております。また、当社の所有する娯楽施設「東映太秦映画村」を連結子会社である㈱東映京都スタジオが賃借し、その経営を行っております。観光不動産事業 - 会社総数3社不動産賃貸業については、主に当社が事業展開を行っております。また、ホテル事業については、当社が経営するホテルの営業に関する業務を連結子会社である㈱東映ホテルチェーンに委託しております。建築内装事業 - 会社総数1社連結子会社である㈱東映建工が建築工事・室内装飾請負等を行っております。その他事業 - 会社総数1社持分法非適用非連結子会社が物品の販売等を行っております。 なお、上記の事業区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報等における事業区分と同一であります。 以上に述べた事業の系統図は次の通りであります。 (注)1 事業系統図においては、企業グループの主要な位置づけ及び取引を記載しております。2 事業区分別の会社総数のうち、映像関連事業、興行関連事業、催事関連事業及び観光不動産事業には東映㈱が重複しております。3 事業区分別の会社総数のうち、映像関連事業及び観光不動産事業には連結子会社の東映ラボ・テック㈱が重複しております。4 映像関連事業の映画事業、ドラマ事業、コンテンツ事業及びその他には、連結子会社の東映アニメーション㈱が重複しております。5 ㈱テレビ朝日ホールディングスは、持分法適用関連会社かつその他の関係会社であります。また、㈱テレビ朝日ホールディングスの子会社の㈱テレビ朝日にテレビ映画を配給しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
コンテンツの企画・制作力とブランド力により一定の価格決定力を持つ。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
長年の映画・ドラマ製作によるブランド力とコンテンツ資産、東映太秦映画村等の施設。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:災害リスク / 情報セキュリティリスク / 著作権等の知的財産権に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

東映は長年にわたり、アニメ、特撮、映画、ドラマといった多様なコンテンツを制作・配給してきた実績を持つ。特に「仮面ライダー」「スーパー戦隊」「プリキュア」シリーズなどの強力なIPは、世代を超えて認知されており、新たなコンテンツ展開や商品化においても優位性を持つ。これらのIPは、長年のブランド構築とファンコミュニティの形成によって無形資産となっている。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

映画やアニメの視聴者は、特定のプラットフォームや作品に強い愛着を持つ場合があるが、他のコンテンツへの乗り換えに対する心理的・経済的コストは比較的低い。サブスクリプションサービスなどでは、解約すれば利用できなくなるが、それが乗り換えの障壁となるほどではない。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

東映のコンテンツは、ファンコミュニティの形成や口コミによる拡散といった間接的なネットワーク効果を持つ可能性がある。しかし、プラットフォーム型ビジネスのような直接的なネットワーク効果(ユーザーが増えるほどサービス価値が高まる)は限定的である。SNSでの話題性などが一部影響する程度。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

コンテンツ制作には一定の固定費がかかるが、制作能力やノウハウは他社も有しており、構造的なコスト優位性は見出しにくい。配給網や劇場網は強みだが、それが他社に比べて圧倒的に低いコスト構造に繋がるわけではない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

東映は、映画、アニメ、テレビ、Vシネマ、ゲーム、イベントなど、多岐にわたるメディアミックス展開を行う総合エンターテイメント企業であり、その事業規模は大きい。これにより、IPの多角的な活用や大規模なプロモーションが可能となり、業界内での一定の地位を確立している。しかし、グローバルな巨大プラットフォーマーと比較すると、規模の優位性は限定的。

東映グループの優位性は、長年にわたる映像コンテンツ製作の実績と豊富な作品ライブラリー、そして強力なブランド力にあります。特にアニメーション分野では東映アニメーションが強みを発揮し、多様なコンテンツを国内外に展開しています。また、映画館運営やテーマパーク経営、不動産事業を組み合わせることで、コンテンツの多角的な収益化と安定した事業基盤を構築しています。自社で製作から配給、興行まで一貫して手掛ける体制は、他社に対する参入障壁となり、安定的な収益確保に寄与していると考えられます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

事業リスク

東映グループは、災害や感染症の蔓延による商業施設の利用減少や制作費増加、不動産価値の低下といったハザードリスクに直面する可能性があります。また、取引先の運営停止や契約不備、従業員による不適切な情報発信、社外関係者の不祥事などによる風評被害、労働・安全衛生、人材確保に関する事業戦略リスクも存在します。さらに、個人情報や機密情報の取り扱い、情報セキュリティ、著作権等の知的財産権、コンプライアンス違反といったガバナンスリスクも経営に影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,977 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの経営成績又は財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクとして認識している事項には以下のようなものがあります。なお、当社グループのリスクのうち主なものを記載しており、現時点では予見できない又は重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。 当社グループは、これらのリスクを認識したうえで、前述の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載する方法などにより、その発生の回避及び発生時の適切な対応に向けて努力してまいる所存であります。 文中の将来に関する内容については、当有価証券報告書提出日現在における判断に基づくものであります。 (1)リスクマネジメント推進体制 当社グループでは、リスクマネジメントを企業価値の最大化と持続可能な事業運営における重要な経営テーマとして責任を持って取り組むこと、及びグループ全体のリスク管理状況の把握と向上を目的としたリスクマネジメントの統括機関である「リスクマネジメント委員会」を設置しております。 当該委員会は代表取締役社長を最高責任者とし、リスクマネジメント担当役員及び各事業部門の責任者を委員としております。リスクマネジメント委員会は、当社グループを取り巻くリスクに関する情報の収集分析、リスクの対応方針及び目標の決定、グループ経営上重要なリスクの抽出・評価、定期的なリスク対応状況に関するモニタリングを行っております。当社グループのリスクマネジメント体制図 (2)リスクマネジメントプロセス 当社グループでは、リスクマネジメントの管理体制が適切かつ健全な役割を果たすために、リスクマネジメントの管理体制及び方針のレビュー・見直しを毎年行っております。当社グループの事業に関するリスクの評価を行い、リスクの性質に基づいて「ハザードリスク」、「事業戦略リスク」、「ガバナンスリスク」の3つに区分した上で、優先的に対応すべきリスクを特定しております。各リスク項目における関係部署においてリスクの対応策を検討し、実施しております。 なお、リスク統括部署はリスクへの対応支援及びモニタリングを実施し、定期的に実施状況や確認結果をリスクマネジメント委員会に報告します。リスクマネジメント委員会は報告に基づいて、体制の強化または改善等が必要な項目に対して審議し、意見交換を通じて取り組みを最善な方向性に調整しております。加えて、当社グループの経営に影響する可能性がある事項を適時に最高責任者の代表取締役社長及び取締役会に報告しております。 当社グループのリスクマネジメントプロセス (3)リスクの特定 リスクの特定においては、以下のとおりに実施しております。・リスクの識別当社グループの事業戦略を分析すると共にそれぞれの事業部門と管理部門の責任者に対してインタビューを実施することによって、トップダウン・ボトムアップ両方のアプローチで当社グループにおける各リスクを識別。・リスクの評価識別されたリスクに対して、定量的かつ定性的に事業に及ぼす影響度と発生可能性を評価した後、既存の対応状況を評価。・リスクヒートマップによる対応優先度の特定上記2段階のリスク評価結果に基づいて、リスクヒートマップを作成し、特定されたリスクを「低」・「中」・「高」の3つのレベルに分け、「高」または「中」になるリスクを優先的に対応すべきリスクとして特定。 最新のリスク評価の実施結果において、当社グループは40項目のリスクを識別し、「(4)当社グループにおける優先的に対応すべきリスク」に示す11個のリスク項目に分類し、対応策の検討及び実施を行っております。また、刻々と変化する事業環境に対応するため、モニタリングの結果や新たなリスクを識別した際には、リスク評価の見直しを行い、必要に応じて優先的に対応すべきリスクを更新しております。 (4)当社グループにおける優先的に対応すべきリスク 当事業年度において優先的に対応すべきリスクと位置付けたもののうち、主なものを記載しておりますが、その他のリスクについても、それぞれ対応を進めております。 また、下記のリスクは有価証券報告書提出日現在における当社グループが判断したもので、将来の業績や財政状態に与えうるリスクや不確実性は、これらに限定されるものではありません。分類リスク項目対策優先度ハザードリスク① 災害リスク高② 感染症リスク中事業戦略リスク③ 取引先管理に関するリスク中④ 風評リスク中⑤ 労働・安全衛生に関するリスク高⑥ 人材確保に係るリスク中⑦ 事業環境に関するリスク中ガバナンスリスク⑧ 個人情報等の機密情報の取り扱いに関するリスク高⑨ 情報セキュリティリスク高⑩ 著作権等の知的財産権に関するリスク高⑪ コンプライアンス違反リスク高 <ハザードリスク> ① 災害リスク対応優先度高 リスクシナリオ当社グループは映画劇場、テーマパーク、ホテル等多数の顧客等を収容可能な商業施設及び撮影所を含めた重要な作業施設において事業を行っております。地震、台風及び津波等の自然災害、火災や停電あるいは予期せぬ事故等が発生した場合は、顧客または当社グループの従業員の人的被害、施設及び設備の損壊等により、当社グループのサービス提供、事業運営に影響が生じ、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループは自然災害または人為的な災害の発生による被害を軽減するために、重要な事業の継続を図る体制及び計画を整備しております。また、顧客及び従業員の安全を確保するために、安否確認システムの導入、災害対応手順の文書化・周知及び定期的な訓練の実施、備蓄品の整備等の対策を講じています。 ② 感染症リスク対応優先度中 リスクシナリオ感染症等の蔓延により、政府や地方自治体からの行動制限の要請、消費者行動の変容やビジネスモデルの変化の結果として、以下のような事象が発生し、当社グループの事業活動及び収益に影響を及ぼす可能性があります。・感染の拡大や景気の後退等による商業施設の利用減少・物価の高騰や撮影関係者の感染等による制作費用の増加・不動産市況の低迷による不動産価値の低下・従業員の感染による業務停滞の発生 対応策当社グループは感染症等の拡大を防ぐために、業種別ガイドライン等に基づく適切な感染防止対策を徹底し、検温・消毒等による従業員・施設の衛生管理、リモートワークの導入等様々な感染拡大防止策を積極的に推進しております。 <事業戦略リスク> ③ 取引先管理に関するリスク対応優先度中 リスクシナリオ当社グループは個人事業主または中小事業者に映像制作等の関連業務を委託しております。それらの業務委託先が自社の財務状況等による運営が停止された場合は、当社グループの業務継続に支障が生じる可能性があります。加えて、それらの業務委託先との契約に不備があった場合、当社が提供するサービスや制作する作品の品質レベルが維持できなくなり、当社グループの社会的信用あるいはブランドイメージが毀損される可能性があります。また、当社グループは国内外において多様な企業と取引を行っております。適切な契約条件での契約締結ができない場合は、当社グループにとって不利益な状況に陥り、事業活動及び収益に影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループは、公正な取引の実現と健全なパートナーシップの構築を築くため、業務委託先を含む取引先との関係において、選定管理体制の強化および契約内容の適正化に継続して取り組んでまいりました。また、これらの取り組みをより一層実効性のあるものとし、グループ全体で一貫した高い水準の管理体制を確立するため、「東映グループ取引方針」を策定しております。本方針に基づき、サプライチェーン全体のリスク低減と相互の持続的なパートナーシップの深化に努めてまいります。 ④ 風評リスク対応優先度中 リスクシナリオ当社グループが事業展開を行う各種事業のサービス及び映像作品に関して、各種のソーシャルメディアを通じて、宣伝や交流等を目的とした積極的な情報発信をしております。当社グループの従業員による不適切な内容が投稿された場合は、当社グループの社会的信用及びブランドイメージが毀損される可能性があります。また、当社グループの映像作品等の社外関係者による不祥事、または第三者による誹謗中傷が発生した場合は、当社グループまたは映像作品等が風評被害を受け、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 対応策ソーシャルメディアにおける情報発信に関し、その内容を事前に確認・承認する管理体制を構築し、その実効性ある運用を徹底しております。また、風評被害の発生可能性を低減することを目的として、定期的な社内セミナーの開催や多角的な啓発活動を計画的に実施し、全従業員のソーシャルメディア・リテラシー及びコンプライアンス意識の向上を推進しております。加えて、万一風評被害が発生した際に、迅速かつ的確な対応を実行し事業への影響を最小限に抑制できるよう、社内における包括的な危機管理体制の構築および強化にも注力しております。 ⑤ 労働・安全衛生に関するリスク対応優先度高 リスクシナリオ従業員の長時間労働は、健康障害や心身の不調につながる恐れがあり円滑な業務の遂行に支障をきたす可能性があるだけでなく、これに起因して労働災害等重篤な事故が発生すると、損害賠償等経済的な損失や、社会的信用の失墜を招く可能性があります。 対応策当社グループは従業員の心身健康を守るために、長時間労働を抑制する働き方改革を推進しており、各部署における労務管理を徹底すると共にリモートワークの推進や休暇取得の奨励等の働きやすい職場環境を構築する対応策を積極的に講じています。加えて、定期的にエンゲージメントサーベイを実施し、長時間労働の発生状況等をモニタリングしております。また、労働安全衛生に関するリスクへの対応を強化することを一つの目的として、新たに「人権方針」を策定いたしました。本方針に基づき、従業員の人権尊重及び安全衛生水準の向上に取り組み、当該リスクの低減を図ってまいります。 ⑥ 人材確保に係るリスク対応優先度中 リスクシナリオ少子高齢化の加速による労働人口の減少、あるいは当社グループが人材の多様性等を確保した良好な職場環境やリモートワーク等の従業員にとって柔軟な職場環境を整備できない場合は、人材獲得における競争上の優位性の確保できず、従業員の採用及び維持が難しくなり、採用コストを含めた人件費が増加し、または人員不足による業務停滞が発生する等、事業の継続に影響を与える可能性があります。 対応策従業員の能力開発においては、専門人材の継続的な育成に注力しております。また、定期的にエンゲージメントサーベイを実施し、その結果を職場環境の具体的な改善策に反映させることで、従業員一人ひとりが働きがいを感じられる環境づくりを推進しています。これらに加え、従業員の自律的なキャリア形成を支援するため、各種制度の充実化も図っております。採用面では、ダイバーシティを重要な戦略と位置づけ、多様な視点や価値観を持つ人材を積極的に採用しております。さらに、事業戦略の実現に不可欠な人材を安定的に確保するため、採用チャネルの多様化を戦略的に進めております。 ⑦ 事業環境に関するリスク対応優先度中 リスクシナリオ当社グループが事業展開を行う事業において、競争環境や事業環境の変化によって、以下のような事象が発生し、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。・関連する技術の研究や開発による費用の増加・技術革新に対する対応や導入の遅れによる競争上の優位性の低下・既存IPにおける原作終了や新たなIPの原作利用権の喪失による収益の低下・劇場用映画の興行成績の予測が困難であることによる収益の低下 対応策当社グループは2010年に映像制作におけるデジタル技術の実践を中心に研究を行うツークン研究所を立上げ、当社グループが制作した作品に映像技術の活用を継続的に取り組んできました。加えて、新たに運用を開始したバーチャルプロダクション技術を多様な作品に活用する取り組みを推進しております。また、各作品の興行成績の予測には困難を伴いますが、可能な限りの厳密な興収予測を立て、動員力と完成度を重視した企画選定を徹底しております。加えて、幅広いチャンネルでの多様かつ良質なコンテンツの企画及び制作に努め、年間を通じてバランスの取れた興行収入を得られるような取り組みを推進しております。 <ガバナンスリスク> ⑧ 個人情報等の機密情報の取り扱いに関するリスク対応優先度高 リスクシナリオ当社グループでは、顧客等から得た個人情報を数多く保有しております。当社グループの従業員あるいは外部の業務委託先が保有する個人情報を適切に取り扱わず、個人情報の外部流出、あるいは不正利用が生じた場合は、当局から業務停止命令、罰金その他の処分を受ける可能性、顧客または関係企業から訴訟を提起される可能性や当社グループの社会的信用及びブランドイメージが毀損される可能性があります。 対応策当社グループは保有する個人情報を適切に管理するために、個人情報の取り扱いに関するルール及びガイドラインの策定と運用の徹底に努めております。また、当社グループの従業員に対して、定期に個人情報の取り扱いに関する教育の実施と社内管理体制の整備を行い、細心の注意を払っております。 ⑨ 情報セキュリティリスク対応優先度高 リスクシナリオ当社グループが事業展開を行う各種事業のサービス提供や業務遂行にあたって、様々な情報システム及びネットワークを活用しております。災害、事故または大規模なシステム障害によるシステムの停止、遅延、あるいは第三者によるサイバー攻撃または不正アクセス等が発生した場合は、当社グループが提供するサービスや業務の遂行が停止すると共に、当社グループが保有する個人情報や映像コンテンツ等を含めた重要データが漏洩、改ざん、あるいは不正利用され、当社グループの事業活動、社会的信用及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループでは、情報セキュリティ事故を未然に防止するため、情報セキュリティの推進体制整備と従業員への啓発、社内ネットワークに関する監視機能の強化や情報へのアクセスの制限等を実施しております。また、当該リスクが発生した場合は、適切な対応を即時実施の上、原因解析や影響範囲の調査を行い、再発防止並びに防御の最適化を図る体制をとっております。 ⑩ 著作権等の知的財産権に関するリスク対応優先度高 リスクシナリオ当社グループの保有する知的財産権については、海賊版や模倣品等による権利侵害が現実に発生しております。それらについては、ケースごとに適切な対応をとるよう努めておりますが、海外あるいはインターネット等においては、法規制その他の問題から、知的財産権の保護を充分に受けられない可能性があります。仮に、当社グループが、侵害行為を回避できない場合は、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。一方、当社グループが所有または利用する知的財産権に関して、第三者から訴訟を提起される等の結果、損害賠償義務を負ったり、知的財産権の利用が差し止められたりする可能性があります。 対応策当社グループは著作権、商標権等の保護に関する各種対策の強化に努めております。なお、第三者による侵害が発生した場合、当社グループは毅然とした対応で、法的措置を取る等の対策を徹底しております。また、従業員による第三者が保有する知的財産の侵害を防ぐために、当社グループは知的財産の取り扱いに関する周知等を定期的に行っております。 ⑪ コンプライアンス違反リスク対応優先度高 リスクシナリオ当社グループの役員または従業員によるハラスメントや不正行為、当社グループの雇用環境に関する従業員等からの当社グループへの訴訟の提起等が発生した場合は、当社グループの社会的信用及びブランドイメージが毀損される可能性があります。 対応策当社グループでは「コンプライアンス委員会」を設置しており、「東映コンプライアンス指針」を周知徹底し、コンプライアンス全般に関する啓発・研修体制の充実に取り組み、適正なコンプライアンス体制の構築及び運用を行っております。加えて、「東映グループホットライン規程」を定めており、通報窓口を活用し、不正・不祥事に関する情報収集及び即時に必要な対応を実施しており、予防・再発防止のための情報展開等に取り組んでおります。また、コンプライアンス違反リスクへの対応を強化することを一つの目的として、新たに「人権方針」を策定いたしました。本方針に基づき、事業活動における人権尊重を徹底し、法令遵守及び企業倫理の浸透を図ることで、当該リスクの低減に努めてまいります。

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