事業等のリスク
ゼンリンの事業にはいくつかのリスクがあります。まず、技術の進化が速く、市場ニーズの変化に対応できない場合、製品投入の遅れや信頼性・優位性の低下につながる可能性があります。また、地図データベースの更新には多額のコストがかかるため、売上が一定水準を下回るとコスト回収が困難になるリスクがあります。さらに、他社の参入による競争激化や、特定の自動車メーカーや通信事業者、インターネット事業者への売上依存度が高いこともリスクです。企業買収やベンチャー投資も積極的に行っていますが、投資先企業の業績悪化や評価損計上の可能性も存在します。
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FY2025|8,023 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりであります。当社グループは、これらのリスクの存在を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、かつ、万一発生した場合でも適切に対処するよう努める所存であります。なお、これらは当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。いずれのリスク要因によっても、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループでは、5ヵ年の中長期経営計画「ZENRIN GROWTH PLAN 2030」(2026年3月期~2030年3月期)を2025年4月よりスタートしました。本計画に沿って、当社グループの持続的利益成長と企業価値の向上に全力で取り組んでまいりますが、当該中長期経営計画は、策定時に当社グループが入手可能な情報や適切と考えられる一定の前提に基づき、将来の事象に関する仮定及び予想に依拠して策定したものであります。従いまして、以下に記載の各リスク等を含む様々な要因により、目標達成又は期待される成果の実現に至らない可能性がありますが、計画達成に向け適切に対処してまいります。(1) 進化する技術への対応について当社グループは、紙媒体が主流の頃より地図制作に携わり、地図に付加価値を加え、わかりやすく使いやすい地図やサービスを提供することで事業を展開してきました。また、いち早く地図情報のデータベース化に取り組み、汎用性に優れた地図データベースの構築に成功したことで、IT技術の進歩により拡大した地図情報の用途への対応を可能にし、カーナビゲーション用データの分野でトップシェアを獲得したほか、PC、スマートフォン等への地図データ配信分野においても高いシェアを獲得し、地図業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立してきました。近年の市場ニーズは、社会や産業の課題解決を目的とし、人だけでなくシステムが参照するために必要となる三次元化を含めた現実世界の再現にシフトしております。また、現実世界から様々なデータを収集・解析し、現実世界へフィードバックすることで新たなサービスを創造・展開していく、いわゆるデジタルツイン技術が注目されています。当社グループでは、こうした急激な事業環境の変化に対応するため、地図データベースの情報収集から整備、用途に応じた編集、提供までを可能とする情報プラットフォーム「ZENRIN Information Platform(以下、ZIP)」への継続投資により、生産性向上とコスト削減を図りつつ、AI等を活用したデータベース整備の効率化や情報を最適化する編集機能を向上させ、デジタルツインを実現する情報プラットフォームの進化に取り組んでおります。しかしながら、予想を超える急激な技術の進化及び市場ニーズの変化に対応できず、市場ニーズに合致した製品を投入できなかった場合やAI技術の悪用により、地図データベース整備に係る技術等の当社ノウハウが流出し、市場への参入障壁が下がった場合及びAI技術の利活用において適切な統制管理ができず誤った情報を取得し、当社が提供する地図データベースに反映された場合等、現在の当社グループの信頼性・優位性が大幅に低下し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(2) 位置情報サービス関連事業への依存について当社グループは、地図データベースの一部を利用した製品及びサービス、あるいは地図データベースそのものを販売、提供する位置情報サービス関連事業を展開し、事業を拡大してきました。当社グループの売上の大部分は、当社独自の地図データベースを基に制作される製品群及び地図データベースそのものの販売による売上に依存しております。また、当社グループ製品の優位性確保のためには、地図データベースを最新の地図情報に更新する必要があり、毎期継続して多額の整備コストや設備投資が発生しております。こうしたコストは売上高の増減にかかわらず継続して固定的に発生することから、一定水準の売上を確保できなければ、当該コストを回収しきれず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(3) 他社の参入・競争激化について当社グループは、地図に付加価値を加えることで市場のニーズに応え、事業を拡大してきましたが、昨今の市場のニーズは、自動運転やMaaSに代表されるように、社会や産業の課題解決を目的とし、人だけでなくシステムが判断するために必要となる三次元化を含めた現実世界の再現にシフトしております。また、技術革新や高度なネットワーク社会の実現により、現実世界から様々なデータを収集・解析し、現実世界へフィードバックすることで新たなサービスを創造・展開していくこと、いわゆるデジタルツイン技術が注目されております。このような最新技術の活用とテック企業による破壊的イノベーションにより、当社グループの製品を凌駕する高品質の製品や、用途を限定した低価格製品等が市場に投入され、当業界の競争が激化した場合は、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(4) 特定の取引先への依存について当社グループの売上高は、特定の自動車メーカー関連各社及び通信事業者並びにインターネット事業者に対するものが多くを占めております。これらの取引先とは、製品の仕様検討、技術開発、地図データベースの改良などにおいて相互協力関係にあり、取引先を通じて顧客ニーズを充足する努力を続けることで、引き続き良好な協力関係の維持と発展を目指しております。また、自動車メーカー関連各社や、様々な企業との業務提携によるパートナーシップ強化により、地図データベースの技術開発及び各種コンテンツの充実並びに新たな事業領域への進出を目指しております。しかしながら、これらの取引先の経営方針や生産計画の変更及び業績動向などの影響を受け、当社グループ製品の販売数量の減少、製品価格の引き下げ要請、取引内容変更、契約打ち切り等が生じた場合は、友好的な協力関係がもたらす成果を享受できず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(5) 企業への投資について当社グループは、既存事業とのシナジー強化、新たな事業領域への進出、経営効率向上のため、企業買収、第三者との合弁及び戦略的出資を積極的に実施しております。こうした投資には、多額の買収コスト又は統合費用の発生を伴います。しかしながら、市場環境の変化や競争力の低下などにより、投資先企業が当初想定したとおりの事業展開ができない場合、当該会社の業績・財政状態の悪化、のれんの減損損失を計上する可能性があります。また、これらの投資においては、予め対象会社の法務・財務リスクなどを調査・評価しておりますが、投資時点では顕在化していない内部統制上の問題や、法令に抵触する可能性もあります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(6) コーポレートベンチャーキャピタル事業(CVC事業)について当社グループは、ベンチャー企業への投資を通じた既存事業の成長と新規事業の創出を目的に、CVC事業に取り組んでおります。当事業においては、実質的な投資リターンよりも、当社グループの事業を相乗的に成長、発展させることに重きを置いておりますが、投資活動であるため、投資検討段階では候補先企業の詳細なデューデリジェンスを行い、投資実行後は投資先企業の事業進捗及び財務状況に対する定期的なモニタリングを徹底し、可能な限りリスクを回避するよう努めております。しかしながら、投資先企業の業績、財務状況によっては、投資の回収ができなくなる可能性及び評価損を計上する可能性があります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(7) 新規ビジネスへの取り組みについて当社グループは、新たな事業領域における新規ビジネスの開発のほか、スマートシティ、自動運転、MaaS等の次世代の社会インフラ分野に関する取り組みも積極的に行っております。こうした次世代の社会インフラ分野の法令や規制の整備は、現時点では不確定な部分が多く、実行判断においては最新の情報をタイムリーに入手し、慎重に見極めを行っておりますが、今後、法令や規制の整備が進むことで、現在見込んでいるとおりの事業に成長しない可能性があります。また、実用化においては、当社グループ単独での展開だけでなく、各界企業及び自治体・地域企業との共創活動も重要な手段の一つと考えており、当社グループでは、こうした企業及び自治体との提携を推進しております。そのため、当社グループとこれらの提携先の経営方針、事業計画や地域プロジェクト等の停滞、計画変更により、当初計画通りの事業展開ができない可能性があります。これら新規ビジネスへの取り組みにおいて、資金及び人的資源等の経営資源を投入しておりますが、当初計画通りの展開ができない場合、投入した経営資源に見合う成果を得ることができず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(8) 商品及び製品の欠陥について当社グループの製品は、独自の情報収集及び外部から取得した各種情報、製造ノウハウ等の集大成であり、製品化においては高度な技術と情報処理能力を必要といたします。当社グループでは、それらの製造において細心の注意を払うとともに、仕入商品を含め、欠陥のある商品及び製品を出荷しないように作業工程の各段階で厳重な品質検査を行っておりますが、そのことが、欠陥のある商品及び製品が市場に流通しないことを絶対的に保証するものではありません。万一、当社グループが提供した商品及び製品に欠陥が発生した場合には、当該商品及び製品の回収に係るコストが発生するとともに、購入された顧客への賠償問題の発生、ブランドイメージの毀損など、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(9) 人財の確保と育成について当社グループを取り巻く環境は予想を超える速度で変化しており、共創社会に対応したスキルセットを備えた人財の輩出が、重要な経営課題となっております。多様化する市場ニーズに対応した製品を継続的に市場に投入していくためには、製品企画及び顧客提案スキルを持つ要員や、高い技術スキルを持つシステム開発要員や開発業務管理者が必要であり、また、AI、クラウドサービス等の新しい技術の進化に伴い、地図データベースの整備に関しても、こうした新技術に対応できるDX人財が欠かせない状況となっております。このような状況に対応するため、継続的な基本給のベースアップ及び初任給の引き上げといった待遇面の改定や、様々な働き方に対応した勤務形態の導入、教育・成長支援制度の導入、DX関連のスキル向上、リスキリングを支援する等、人事制度の改定も適宜実施し、能力発揮に重点を置いた人事体系とすることで、人財の確保と育成に取り組んでおりますが、こうした人財を確保又は育成できなかった場合には、当社グループの事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(10) 個人情報の管理について当社グループは、顧客情報や従業員情報のほか、住宅地図等の製品に掲載・収録される居住者名、住所等の個人情報を収集・管理しており、個人情報保護法やその他類似法令を遵守し、これらの個人情報を適切に管理することは、当社の事業活動の基本であり、社会的責務であると認識しております。当社グループでは、個人情報管理規程を定め、個人情報の取得・利用・保管・廃棄に関する手順等の社内ルールの整備、従業員教育、入退室管理等の物理的対策やアクセス管理等の情報セキュリティ対策を講じております。しかしながら、これらの個人情報が、不正アクセスや業務上の過失等により、当社グループ又は業務委託先から漏洩し賠償問題が発生した場合、また、今後関連する法令の改正等により当社が展開するサービスが規制された場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(11) 知的財産権の侵害について当社グループでは、独自に開発した製造技術や新規開発製品に関するもので知的財産の保護の対象となる可能性のあるものについては、必要に応じて特許権や商標権の出願、登録を行っておりますが、必ずしもこれらの権利を取得できるとは限りません。当社グループの技術、ノウハウ又は製品名等が特許権や商標権として保護されずに他社に先んじられた場合には、当社グループの製品開発あるいは販売に支障が生じる可能性があります。また、当社グループでは、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な調査を行い、注意を払っておりますが、当社グループの調査範囲が十分でかつ完全であるとは保証できません。さらに、第三者の特許権等の知的財産権が当社グループの事業にどのように適用されるのか全てを正確に想定することは困難であり、万一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求、使用差し止め等の訴えを起こされる可能性、並びに当該知的財産権に関する対価の支払いが発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(12) 情報システムへの対応について当社グループの業務遂行にあたっては、情報システムの円滑な運用は今や欠かせない企業基盤となっております。これらの情報システムの安全な運用にあたっては、関連規程を整備の上、各種対策を施し、地震・火災等の罹災及びサイバー攻撃に対しても、情報システムの安全及び安定稼働の確保に努めております。しかしながら、予期できない水準の情報システム基盤の重大な障害、又は情報システムを支える電力、通信回線等のインフラに大規模な障害が発生する可能性を完全に排除することはできず、このような事態が発生した場合、各種業務活動の停止、重要なデータの喪失、当社サービスの機能低下などが発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、復旧費用の発生、当社製品の信用力やブランドイメージの毀損などにより、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(13) 自然災害等について自然災害、火災、流行病の蔓延等により、当社グループの営業拠点及び生産拠点に被害が発生した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。また、感染症の拡大に代表されるように、流行病の蔓延等が、市況の悪化、取引先の生産計画の変更等を招き、当社グループの取引減少や新規案件開拓の遅延等がリスクとして見込まれます。当社では自然災害等の発生に備え、社員の安否確認システムの導入、自然災害発生に対する防災マニュアルの作成、建物・設備・システム等の耐震対策、必要物資の備蓄等の対策を講じており、緊急事態が発生した場合には、対策本部を設置し、事業継続計画(BCP)や各種マニュアル等に沿って迅速に対応することとしております。しかしながら、これらによっても自然災害等による被害を完全に回避できるわけではなく、被害が発生した場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(14) 環境・気候変動について当社グループは、企業活動と地球環境の調和を目指し、事業活動における温室効果ガスの排出量削減等の環境課題に取り組んでおります。その一環として、社用車のハイブリッド車への切替えや主要事業所における使用電力の再生可能エネルギーへの切替え等の取り組みを推進しております。今後も環境負荷低減に努め、持続可能な社会の実現を目指してまいります。しかしながら、これらの対応が遅れた場合や適切に行われなかった場合、顧客や投資家等、ステークホルダーからの信用低下を招き、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15) コンプライアンスについて当社グループでは、企業理念の「知・時空間情報の創造により人びとの生活に貢献します」及び行動指針の「私たちは信頼される企業市民として、質の高い情報を企画・収集・管理・編集・提供することで、人びとにとってより適した価値を実現します」をサステナビリティ活動の基本方針とする「サステナビリティ管理規程」を定め、コンプライアンス管理体制を構築し、役員・従業員への教育啓発活動を随時実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めております。しかしながら、このような施策を講じてもコンプライアンス上のリスクは完全に回避できない可能性があり、関連する法令・規制上の義務を実行できない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16) 会計制度・税制の変更等について当社グループに適用される会計基準や税制が新たに導入・変更された場合、また、税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(17) 固定資産の減損損失について当社グループは、有形固定資産、ソフトウエア、のれん等の固定資産を保有しております。これらの資産について、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(18) 退職給付制度の影響について当社グループは、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度を設けております。年金制度の変更、年金資産の運用状況及び数理計算で使用される割引率などの前提条件の変更により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(19) 有価証券の時価変動について当社グループでは、CVC事業のほか、経営戦略上重要な業務提携・資金調達・仕入等に必要な企業の有価証券を保有しており、このうち市場価格のない株式等以外のものについては、時価法により評価しております。当該有価証券の保有については、関連する取引や配当金による収益及び保有コスト等を定量的に検証することで、保有先企業の収益性と安定性を精査し、中長期的な経済合理性や将来の見通しの視点より保有の適否を毎年検証しており、検証の結果、保有に適さないと判断した有価証券は売却を行うなど縮減に努めております。しかしながら、当該有価証券の時価の変動により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(20) 繰延税金資産の取り崩しについて当社グループでは、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断した上で繰延税金資産を計上しておりますが、今後将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合には取り崩しが発生し、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2024|7,866 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりであります。当社グループは、これらのリスクの存在を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、かつ、万一発生した場合でも適切に対処するよう努める所存であります。なお、これらは当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。いずれのリスク要因によっても、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループでは、6ヵ年の中長期経営計画「ZENRIN GROWTH PLAN 2025」(2020年3月期~2025年3月期)を2019年4月よりスタートし、2022年4月に2023年3月期~2025年3月期のローリングプランを発表しました。本計画に沿って、当社グループの持続的利益成長と企業価値の向上に全力で取り組んでおりますが、当該中長期経営計画は、策定時に当社グループが入手可能な情報や適切と考えられる一定の前提に基づき、将来の事象に関する仮定及び予想に依拠して策定したものであります。従いまして、以下に記載の各リスク等を含む様々な要因により、目標達成又は期待される成果の実現に至らない可能性がありますが、計画達成に向け適切に対処してまいります。(1) 進化する技術への対応について当社グループは、紙媒体が主流の頃より地図制作に携わり、地図に付加価値を加え、わかりやすく使いやすい地図やサービスを提供することで事業を展開してきました。また、いち早く地図情報のデータベース化に取り組み、汎用性に優れた地図データベースの構築に成功したことで、IT技術の進歩により拡大した地図情報の用途への対応を可能にし、カーナビゲーション用データの分野でトップシェアを獲得したほか、PC、携帯電話、スマートフォン等への地図データ配信分野においても高いシェアを獲得し、地図業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立してきました。近年の技術革新やあらゆるものがつながる高度なネットワーク社会の実現は、現在の地図制作のプロセスを一変させるだけでなく、ユーザーの地図情報の利活用方法を大きく変容させ、市場ニーズの急激な変化をもたらす可能性があります。当社グループでは、こうした事業環境の変化に対応するため、地図データベースの情報収集から整備、用途に応じた編集、提供までを可能とする情報プラットフォーム「ZENRIN Information Platform」の拡充により、生産性向上とコスト削減を図りつつ、AI等を活用したデータベース整備の効率化や情報を最適化する編集機能の向上に取り組んでおります。しかしながら、予想を超える急激な技術の進化及び市場ニーズの変化に対応できず、市場ニーズに合致した製品を投入できなかった場合、現在の当社グループの優位性が大幅に低下し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(2) 位置情報サービス関連事業への依存について当社グループは、地図データベースの一部を利用した製品及びサービス、あるいは地図データベースそのものを販売、提供する位置情報サービス関連事業を展開し、事業を拡大してきました。当社グループの売上の大部分は、当社独自の地図データベースを基に制作される製品群及び地図データベースそのものの販売による売上に依存しております。また、当社グループ製品の優位性確保のためには、地図データベースを最新の地図情報に更新する必要があり、毎期継続して多額の整備コストや設備投資が発生しております。こうしたコストは売上高の増減にかかわらず継続して固定的に発生することから、一定水準の売上を確保できなければ、当該コストを回収しきれず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(3) 他社の参入・競争激化について当社グループは、地図に付加価値を加えることで市場のニーズに応え、事業を拡大してまいりましたが、昨今の市場のニーズは、自動運転やMaaSに代表されるように、社会や産業の課題解決を目的とし、人だけでなくシステムが判断するために必要となる三次元化を含めた現実世界の再現にシフトしております。近年の技術革新や、あらゆるものがつながる高度なネットワーク社会が実現したことで、現実世界から様々なデータを収集・解析し、現実世界へフィードバックすることで新たなサービスを創造・展開していくことが可能となりました。このような最新技術の活用と大規模資本を背景とした大手IT企業等の参入により、当社グループの製品を凌駕する高品質の製品や、用途を限定した低価格製品等が市場に投入され、当業界の競争が激化した場合は、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(4) 特定の取引先への依存について当社グループの売上高は、特定の自動車メーカー関連各社及び通信事業者並びにインターネット事業者に対するものが多くを占めております。これらの取引先とは、製品の仕様検討、技術開発、地図データベースの改良などにおいて相互協力関係にあり、取引先を通じて顧客ニーズを充足する努力を続けることで、引き続き良好な協力関係の維持と発展を目指しております。また、自動車メーカー関連各社や、様々な企業との業務提携によるパートナーシップ強化により、地図データベースの技術開発及び各種コンテンツの充実並びに新たな事業領域への進出を目指しております。しかしながら、これらの取引先の経営方針や生産計画の変更及び業績動向などの影響を受け、当社グループ製品の販売数量の減少、製品価格の引き下げ要請、取引内容変更、契約打ち切り等が生じた場合は、友好的な協力関係がもたらす成果を享受できず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(5) 企業への投資について当社グループは、既存事業とのシナジー強化、新たな事業領域への進出、経営効率向上のため、企業買収、第三者との合弁及び戦略的出資を積極的に実施しております。こうした投資には、多額の買収コスト又は統合費用の発生を伴います。しかしながら、市場環境の変化や競争力の低下などにより、投資先企業が当初想定したとおりの事業展開ができない場合、当該会社の業績・財政状態の悪化、のれんの減損損失を計上する可能性があります。また、これらの投資においては、予め対象会社の法務・財務リスクなどを調査・評価しておりますが、投資時点では顕在化していない内部統制上の問題や、法令に抵触する可能性もあります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(6) コーポレートベンチャーキャピタル事業(CVC事業)について当社グループは、ベンチャー企業への投資を通じた既存事業の成長と新規事業の創出を目的に、CVC事業に取り組んでおります。当事業においては、実質的な投資リターンよりも、当社グループの事業を相乗的に成長、発展させることに重きを置いておりますが、投資活動であるため、投資検討段階では候補先企業の詳細なデューデリジェンスを行い、投資実行後は投資先企業の事業進捗及び財務状況に対する定期的なモニタリングを徹底し、可能な限りリスクを回避するよう努めております。しかしながら、投資先企業の業績、財務状況によっては、投資の回収ができなくなる可能性及び評価損を計上する可能性があります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(7) 新規ビジネスへの取り組みについて当社グループは、新たな事業領域における新規ビジネスの開発のほか、スマートシティ、自動運転、MaaS、ドローン等の次世代の社会インフラ分野に関する取り組みも積極的に行っております。こうした次世代の社会インフラ分野の法令や規制の整備は、現時点では不確定な部分が多く、実行判断においては最新の情報をタイムリーに入手し、慎重に見極めを行っておりますが、今後、法令や規制の整備が進むことで、現在見込んでいる通りの事業に成長しない可能性があります。また、実用化においては、当社グループ単独での展開だけでなく、他の企業グループとの提携も重要な手段の一つと考えており、当社グループでは、複数の企業グループと提携し推進しております。そのため、当社グループと提携する他の企業グループの経営方針、事業計画の変更により、当初計画通りの事業展開ができない可能性があります。これら新規ビジネスへの取り組みにおいて、資金及び人的資源等の経営資源を投入しておりますが、当初計画通りの展開ができない場合、投入した経営資源に見合う成果を得ることができず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(8) 商品及び製品の欠陥について当社グループの製品は、独自の情報収集及び外部から取得した各種情報、製造ノウハウ等の集大成であり、製品化においては高度な技術と情報処理能力を必要といたします。当社グループでは、それらの製造において細心の注意を払うとともに、仕入商品を含め、欠陥のある商品及び製品を出荷しないように作業工程の各段階で厳重な品質検査を行っておりますが、そのことが、欠陥のある商品及び製品が市場に流通しないことを絶対的に保証するものではありません。万一、当社グループが提供した商品及び製品に欠陥が発生した場合には、当該商品及び製品の回収に係るコストが発生するとともに、購入された顧客への賠償問題の発生、ブランドイメージの毀損など、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(9) 人財の確保と育成について当社グループを取り巻く環境は予想を超える速度で変化しており、外部環境の変化に常に対応できる「知恵」を有する人財を継続的に創出するための人財開発が、重要な経営課題となっております。多様化する市場ニーズに対応した製品を継続的に市場に投入していくためには、製品企画及び顧客提案スキルを持つ要員や、高い技術スキルを持つシステム開発要員や開発業務管理者が必要であり、また、AI、クラウドサービス等の新しい技術の進化に伴い、地図データベースの整備に関しても、こうした新技術に対応できるスキルを持った人財が欠かせない状況となっております。このような状況に対応するため、継続的な基本給のベースアップ及び初任給の引き上げといった待遇面の改定や、様々な働き方に対応した勤務形態の導入、教育・成長支援制度の導入等、人事制度の改定も適宜実施し、能力発揮に重点を置いた人事体系とすることで、人財の確保と育成に取り組んでおりますが、こうした人財を確保又は育成できなかった場合には、当社グループの事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(10) 個人情報の管理について当社グループは、顧客情報や従業員情報のほか、住宅地図等の製品に掲載・収録される居住者名、住所等の個人情報を収集・管理しており、個人情報保護法やその他類似法令を遵守し、これらの個人情報を適切に管理することは、当社の事業活動の基本であり、社会的責務であると認識しております。当社グループでは、個人情報管理規程を定め、個人情報の取得・利用・保管・廃棄に関する手順等の社内ルールの整備、従業員教育、入退室管理等の物理的対策及びコンピュータシステムへのアクセス管理等の情報セキュリティ対策を講じております。しかしながら、これらの個人情報が、不正アクセスや業務上の過失等により、当社グループ又は業務委託先から漏洩し賠償問題が発生した場合、また、今後関連する法令の改正等により当社が展開するサービスが規制された場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(11) 知的財産権の侵害について当社グループでは、独自に開発した製造技術や新規開発製品に関するもので知的財産の保護の対象となる可能性のあるものについては、必要に応じて特許権や商標権の出願、登録を行っておりますが、必ずしもこれらの権利を取得できるとは限りません。当社グループの技術、ノウハウ又は製品名等が特許権や商標権として保護されずに他社に先んじられた場合には、当社グループの製品開発あるいは販売に支障が生じる可能性があります。また、当社グループでは、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な調査を行い、注意を払っておりますが、当社グループの調査範囲が十分でかつ完全であるとは保証できません。さらに、第三者の特許権等の知的財産権が当社グループの事業にどのように適用されるのか全てを正確に想定することは困難であり、万一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求、使用差し止め等の訴えを起こされる可能性、並びに当該知的財産権に関する対価の支払いが発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(12) 情報システムへの対応について当社グループの業務遂行にあたっては、情報システムの円滑な運用は今や欠かせない企業基盤となっております。これらの情報システムの安全な運用にあたっては、関連規程を整備の上、各種対策を施し、地震・火災等の罹災及びサイバー攻撃に対しても、情報システムの安全及び安定稼働の確保に努めております。しかしながら、予期できない水準の情報システム基盤の重大な障害、又は情報システムを支える電力、通信回線等のインフラに大規模な障害が発生する可能性を完全に排除することはできず、このような事態が発生した場合、各種業務活動の停止、重要なデータの喪失、当社サービスの機能低下などが発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、復旧費用の発生、当社製品の信用力やブランドイメージの毀損などにより、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(13) 自然災害等について自然災害、火災、流行病の蔓延等により、当社グループの営業拠点及び生産拠点に被害が発生した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に代表されるように、流行病の蔓延等が、市況の悪化、取引先の生産計画の変更等を招き、当社グループの取引減少や新規案件開拓の遅延等がリスクとして見込まれます。当社では自然災害等の発生に備え、社員の安否確認システムの導入、自然災害発生に対する防災マニュアルの作成、建物・設備・システム等の耐震対策、必要物資の備蓄等の対策を講じており、緊急事態が発生した場合には、対策本部を設置し、事業継続計画(BCP)や各種マニュアル等に沿って迅速に対応することとしております。しかしながら、これらによっても自然災害等による被害を完全に回避できるわけではなく、被害が発生した場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(14) 環境・気候変動について当社グループは、企業活動と地球環境の調和を目指し、事業活動における温室効果ガスの排出量削減等の環境課題に取り組んでおります。その一環として、社用車のハイブリッド車への切替えや主要事業所における使用電力の再生可能エネルギーへの切替え等の取り組みを推進しております。今後も環境負荷低減に努め、持続可能な社会の実現を目指してまいります。しかしながら、これらの対応が遅れた場合や適切に行われなかった場合、顧客や投資家等、ステークホルダーからの信用低下を招き、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15) コンプライアンスについて当社グループでは、企業理念の「知・時空間情報の創造により人びとの生活に貢献します」及び行動指針の「私たちは信頼される企業市民として、質の高い情報を企画・収集・管理・編集・提供することで、人びとにとってより適した価値を実現します」をサステナビリティ活動の基本方針とする「サステナビリティ管理規程」を定め、コンプライアンス管理体制を構築し、役員・従業員への教育啓発活動を随時実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めております。しかしながら、このような施策を講じてもコンプライアンス上のリスクは完全に回避できない可能性があり、関連する法令・規制上の義務を実行できない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16) 会計制度・税制の変更等について当社グループに適用される会計基準や税制が新たに導入・変更された場合、また、税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(17) 固定資産の減損損失について当社グループは、有形固定資産、ソフトウエア、のれん等の固定資産を保有しております。これらの資産について、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(18) 退職給付制度の影響について当社グループは、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度を設けております。年金制度の変更、年金資産の運用状況及び数理計算で使用される割引率などの前提条件の変更により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(19) 有価証券の時価変動について当社グループでは、CVC事業のほか、経営戦略上重要な業務提携・資金調達・仕入等に必要な企業の有価証券を保有しており、このうち市場価格のない株式等以外のものについては、時価法により評価しております。当該有価証券の保有については、関連する取引や配当金による収益及び保有コスト等を定量的に検証することで、保有先企業の収益性と安定性を精査し、中長期的な経済合理性や将来の見通しの視点より保有の適否を毎年検証しており、検証の結果、保有に適さないと判断した有価証券は売却を行うなど縮減に努めております。しかしながら、当該有価証券の時価の変動により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(20) 繰延税金資産の取り崩しについて当社グループでは、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断した上で繰延税金資産を計上しておりますが、今後将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合には取り崩しが発生し、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2023|7,813 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりであります。当社グループは、これらのリスクの存在を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、かつ、万一発生した場合でも適切に対処するよう努める所存であります。なお、これらは当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。いずれのリスク要因によっても、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループでは、6ヵ年の中長期経営計画「ZENRIN GROWTH PLAN 2025」(2020年3月期~2025年3月期)を2019年4月よりスタートし、2022年4月に2023年3月期~2025年3月期のローリングプランを発表しました。本計画に沿って、当社グループの持続的利益成長と企業価値の向上に全力で取り組んでおりますが、当該中長期経営計画は、策定時に当社グループが入手可能な情報や適切と考えられる一定の前提に基づき、将来の事象に関する仮定及び予想に依拠して策定したものであります。従いまして、以下に記載の各リスク等を含む様々な要因により、目標達成又は期待される成果の実現に至らない可能性がありますが、計画達成に向け適切に対処してまいります。(1) 進化する技術への対応について当社グループは、紙媒体が主流の頃より地図制作に携わり、地図に付加価値を加え、わかりやすく使いやすい地図やサービスを提供することで事業を展開してきました。また、いち早く地図情報のデータベース化に取り組み、汎用性に優れた地図データベースの構築に成功したことで、IT技術の進歩により拡大した地図情報の用途への対応を可能にし、カーナビゲーション用データの分野でトップシェアを獲得したほか、PC、携帯電話、スマートフォン等への地図データ配信分野においても高いシェアを獲得し、地図業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立してきました。近年の技術革新やあらゆるものがつながる高度なネットワーク社会の実現は、現在の地図制作のプロセスを一変させるだけでなく、ユーザーの地図情報の利活用方法を大きく変容させ、市場ニーズの急激な変化をもたらす可能性があります。当社グループでは、こうした事業環境の変化に対応するため、地図データベースの情報収集から整備、用途に応じた編集、提供までを可能とする情報プラットフォーム「ZENRIN Information Platform」の拡充により、生産性向上とコスト削減を図りつつ、AI等を活用したデータベース整備の効率化や情報を最適化する編集機能の向上に取り組んでおります。しかしながら、予想を超える急激な技術の進化及び市場ニーズの変化に対応できず、市場ニーズに合致した製品を投入できなかった場合、現在の当社グループの優位性が大幅に低下し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(2) 位置情報サービス関連事業への依存について当社グループは、地図データベースの一部を利用した製品及びサービス、あるいは地図データベースそのものを販売、提供する位置情報サービス関連事業を展開し、事業を拡大してきました。当社グループの売上の大部分は、当社独自の地図データベースを基に制作される製品群及び地図データベースそのものの販売による売上に依存しております。また、当社グループ製品の優位性確保のためには、地図データベースを最新の地図情報に更新する必要があり、毎期継続して多額の整備コストや設備投資が発生しております。こうしたコストは売上高の増減にかかわらず継続して固定的に発生することから、一定水準の売上を確保できなければ、当該コストを回収しきれず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(3) 他社の参入・競争激化について当社グループは、地図に付加価値を加えることで市場のニーズに応え、事業を拡大してまいりましたが、昨今の市場のニーズは、自動運転やMaaSに代表されるように、社会や産業の課題解決を目的とし、人だけでなくシステムが判断するために必要となる三次元化を含めた現実世界の再現にシフトしております。近年の技術革新や、あらゆるものがつながる高度なネットワーク社会が実現したことで、現実世界から様々なデータを収集・解析し、現実世界へフィードバックすることで新たなサービスを創造・展開していくことが可能となりました。このような最新技術の活用と大規模資本を背景とした大手IT企業等の参入により、当社グループの製品を凌駕する高品質の製品や、用途を限定した低価格製品等が市場に投入され、当業界の競争が激化した場合は、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(4) 特定の取引先への依存について当社グループの売上高は、特定の自動車メーカー関連各社及び通信事業者並びにインターネット事業者に対するものが多くを占めております。これらの取引先とは、製品の仕様検討、技術開発、地図データベースの改良などにおいて相互協力関係にあり、取引先を通じて顧客ニーズを充足する努力を続けることで、引き続き良好な協力関係の維持と発展を目指しております。また、自動車メーカー関連各社や、様々な企業との業務提携によるパートナーシップ強化により、地図データベースの技術開発及び各種コンテンツの充実並びに新たな事業領域への進出を目指しております。しかしながら、これらの取引先の経営方針や生産計画の変更及び業績動向などの影響を受け、当社グループ製品の販売数量の減少、製品価格の引き下げ要請、取引内容変更、契約打ち切り等が生じた場合は、友好的な協力関係がもたらす成果を享受できず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(5) 企業への投資について当社グループは、既存事業とのシナジー強化、新たな事業領域への進出、経営効率向上のため、企業買収、第三者との合弁及び戦略的出資を積極的に実施しております。こうした投資には、多額の買収コスト又は統合費用の発生を伴います。しかしながら、市場環境の変化や競争力の低下などにより、投資先企業が当初想定したとおりの事業展開ができない場合、当該会社の業績・財政状態の悪化、のれんの減損損失を計上する可能性があります。また、これらの投資においては、予め対象会社の法務・財務リスクなどを調査・評価しておりますが、投資時点では顕在化していない内部統制上の問題や、法令に抵触する可能性もあります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(6) コーポレートベンチャーキャピタル事業(CVC事業)について当社グループは、ベンチャー企業への投資を通じた既存事業の成長と新規事業の創出を目的に、CVC事業に取り組んでおります。当事業においては、実質的な投資リターンよりも、当社グループの事業を相乗的に成長、発展させることに重きを置いておりますが、投資活動であるため、投資検討段階では候補先企業の詳細なデューデリジェンスを行い、投資実行後は投資先企業の事業進捗及び財務状況に対する定期的なモニタリングを徹底し、可能な限りリスクを回避するよう努めております。しかしながら、投資先企業の業績、財務状況によっては、投資の回収ができなくなる可能性及び評価損を計上する可能性があります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(7) 新規ビジネスへの取り組みについて当社グループは、新たな事業領域における新規ビジネスの開発のほか、スマートシティ、自動運転、MaaS、ドローン等の次世代の社会インフラ分野に関する取り組みも積極的に行っております。こうした次世代の社会インフラ分野の法令や規制の整備は、現時点では不確定な部分が多く、実行判断においては最新の情報をタイムリーに入手し、慎重に見極めを行っておりますが、今後、法令や規制の整備が進むことで、現在見込んでいる通りの事業に成長しない可能性があります。また、実用化においては、当社グループ単独での展開だけでなく、他の企業グループとの提携も重要な手段の一つと考えており、当社グループでは、複数の企業グループと提携し推進しております。そのため、当社グループと提携する他の企業グループの経営方針、事業計画の変更により、当初計画通りの事業展開ができない可能性があります。これら新規ビジネスへの取り組みにおいて、資金及び人的資源等の経営資源を投入しておりますが、当初計画通りの展開ができない場合、投入した経営資源に見合う成果を得ることができず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(8) 商品及び製品の欠陥について当社グループの製品は、独自の情報収集及び外部から取得した各種情報、製造ノウハウ等の集大成であり、製品化においては高度な技術と情報処理能力を必要といたします。当社グループでは、それらの製造において細心の注意を払うとともに、仕入商品を含め、欠陥のある商品及び製品を出荷しないように作業工程の各段階で厳重な品質検査を行っておりますが、そのことが、欠陥のある商品及び製品が市場に流通しないことを絶対的に保証するものではありません。万一、当社グループが提供した商品及び製品に欠陥が発生した場合には、当該商品及び製品の回収に係るコストが発生するとともに、購入された顧客への賠償問題の発生、ブランドイメージの毀損など、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(9) 人財の確保と育成について当社グループを取り巻く環境は予想を超える速度で変化しており、外部環境の変化に常に対応できる「知恵」を有する人財を継続的に創出するための人財開発が、重要な経営課題となっております。多様化する市場ニーズに対応した製品を継続的に市場に投入していくためには、製品企画及び顧客提案スキルを持つ要員や、高い技術スキルを持つシステム開発要員や開発業務管理者が必要であり、また、AI、クラウドサービス等の新しい技術の進化に伴い、地図データベースの整備に関しても、こうした新技術に対応できるスキルを持った人財が欠かせない状況となっております。このような状況に対応するため、基本給のベースアップ及び初任給の引き上げといった待遇面の改定や、様々な働き方に対応した勤務形態の導入、教育・成長支援制度の導入等、人事制度の改定も適宜実施し、能力発揮に重点を置いた人事体系とすることで、人財の確保と育成に取り組んでおりますが、こうした人財を確保又は育成できなかった場合には、当社グループの事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(10) 個人情報の管理について当社グループは、顧客情報や従業員情報のほか、住宅地図等の製品に掲載・収録される居住者名、住所等の個人情報を収集・管理しており、個人情報保護法やその他類似法令を遵守し、これらの個人情報を適切に管理することは、当社の事業活動の基本であり、社会的責務であると認識しております。当社グループでは、個人情報管理規程を定め、個人情報の取得・利用・保管・廃棄に関する手順等の社内ルールの整備、従業員教育、入退室管理等の物理的対策及びコンピュータシステムへのアクセス管理等の情報セキュリティ対策を講じております。しかしながら、これらの個人情報が、不正アクセスや業務上の過失等により、当社グループ又は業務委託先から漏洩し賠償問題が発生した場合、また、今後関連する法令の改正等により当社が展開するサービスが規制された場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(11) 知的財産権の侵害について当社グループでは、独自に開発した製造技術や新規開発製品に関するもので知的財産の保護の対象となる可能性のあるものについては、必要に応じて特許権や商標権の出願、登録を行っておりますが、必ずしもこれらの権利を取得できるとは限りません。当社グループの技術、ノウハウ又は製品名等が特許権や商標権として保護されずに他社に先んじられた場合には、当社グループの製品開発あるいは販売に支障が生じる可能性があります。また、当社グループでは、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な調査を行い、注意を払っておりますが、当社グループの調査範囲が十分でかつ完全であるとは保証できません。さらに、第三者の特許権等の知的財産権が当社グループの事業にどのように適用されるのか全てを正確に想定することは困難であり、万一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求、使用差し止め等の訴えを起こされる可能性、並びに当該知的財産権に関する対価の支払いが発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(12) 情報システムへの対応について当社グループの業務遂行にあたっては、情報システムの円滑な運用は今や欠かせない企業基盤となっております。これらの情報システムの安全な運用にあたっては、関連規程を整備の上、各種対策を施し、地震・火災等の罹災及びサイバー攻撃に対しても、情報システムの安全及び安定稼働の確保に努めております。しかしながら、予期できない水準の情報システム基盤の重大な障害、又は情報システムを支える電力、通信回線等のインフラに大規模な障害が発生する可能性を完全に排除することはできず、このような事態が発生した場合、各種業務活動の停止、重要なデータの喪失、当社サービスの機能低下などが発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、復旧費用の発生、当社製品の信用力やブランドイメージの毀損などにより、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(13) 自然災害等について自然災害、火災、流行病の蔓延等により、当社グループの営業拠点及び生産拠点に被害が発生した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に代表されるように、流行病の蔓延等が、市況の悪化、取引先の生産計画の変更等を招き、当社グループの取引減少や新規案件開拓の遅延等がリスクとして見込まれます。当社では自然災害等の発生に備え、社員の安否確認システムの導入、自然災害発生に対する防災マニュアルの作成、建物・設備・システム等の耐震対策、必要物資の備蓄等の対策を講じており、緊急事態が発生した場合には、対策本部を設置し、事業継続計画(BCP)や各種マニュアル等に沿って迅速に対応することとしております。しかしながら、これらによっても自然災害等による被害を完全に回避できるわけではなく、被害が発生した場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(14) 環境・気候変動について当社グループは、企業活動と地球環境の調和を目指し、環境保全に積極的に取り組んでおります。今後は、さらなる環境負荷低減を目指し、事業活動における温室効果ガスの排出量削減等の環境課題に取り組み、持続可能な社会の実現を目指してまいります。しかしながら、これらの対応が遅れた場合や適切に行われなかった場合、顧客や投資家等、ステークホルダーからの信用低下を招き、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15) コンプライアンスについて当社グループでは、企業理念の「知・時空間情報の創造により人びとの生活に貢献します」及び行動指針の「私たちは信頼される企業市民として、質の高い情報を企画・収集・管理・編集・提供することで、人びとにとってより適した価値を実現します」をサステナビリティ活動の基本方針とする「サステナビリティ管理規程」を定め、コンプライアンス管理体制を構築し、役員・従業員への教育啓発活動を随時実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めております。しかしながら、このような施策を講じてもコンプライアンス上のリスクは完全に回避できない可能性があり、関連する法令・規制上の義務を実行できない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16) 会計制度・税制の変更等について当社グループに適用される会計基準や税制が新たに導入・変更された場合、また、税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(17) 固定資産の減損損失について当社グループは、有形固定資産、ソフトウエア、のれん等の固定資産を保有しております。これらの資産について、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(18) 退職給付制度の影響について当社グループは、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度を設けております。年金制度の変更、年金資産の運用状況及び数理計算で使用される割引率などの前提条件の変更により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(19) 有価証券の時価変動について当社グループでは、CVC事業のほか、経営戦略上重要な業務提携・資金調達・仕入等に必要な企業の有価証券を保有しており、このうち市場価格のない株式等以外のものについては、時価法により評価しております。当該有価証券の保有については、関連する取引や配当金による収益及び保有コスト等を定量的に検証することで、保有先企業の収益性と安定性を精査し、中長期的な経済合理性や将来の見通しの視点より保有の適否を毎年検証しており、検証の結果、保有に適さないと判断した有価証券は売却を行うなど縮減に努めております。しかしながら、当該有価証券の時価の変動により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(20) 繰延税金資産の取り崩しについて当社グループでは、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断した上で繰延税金資産を計上しておりますが、今後将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合には取り崩しが発生し、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2022|8,003 文字
2【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスクの存在を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、かつ、万一発生した場合でも適切に対処するよう努める所存であります。なお、これらは当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。いずれのリスク要因によっても、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループでは、6ヵ年の中長期経営計画「ZENRIN GROWTH PLAN 2025」(2020年3月期~2025年3月期)を2019年4月よりスタートし、2022年4月に2023年3月期~2025年3月期のローリングプランを発表しました。本計画に沿って、当社グループの持続的利益成長と企業価値の向上に全力で取り組んでおりますが、当該中長期経営計画は、策定時に当社グループが入手可能な情報や適切と考えられる一定の前提に基づき、将来の事象に関する仮定及び予想に依拠して策定したものであります。従いまして、以下に記載の各リスク等を含む様々な要因により、目標達成又は期待される成果の実現に至らない可能性がありますが、計画達成に向け適切に対処してまいります。(1) 進化する技術への対応について当社グループは、紙媒体が主流の頃より地図制作に携わり、地図に付加価値を加え、わかりやすく使いやすい地図やサービスを提供することで事業を展開してきました。また、いち早く地図情報のデータベース化に取り組み、汎用性に優れた地図データベースの構築に成功したことで、IT技術の進歩により拡大した地図情報の用途への対応を可能にし、カーナビゲーション用データの分野でトップシェアを獲得したほか、PC、携帯電話、スマートフォン等への地図データ配信分野においても高いシェアを獲得し、地図業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立してきました。近年の技術革新やあらゆるものがつながる高度なネットワーク社会の実現は、現在の地図制作のプロセスを一変させるだけでなく、ユーザーの地図情報の利活用方法を大きく変容させ、市場ニーズの急激な変化をもたらす可能性があります。当社グループでは、こうした事業環境の変化に対応するため、地図データベースの情報収集から整備、用途に応じた編集、提供までを可能とする情報プラットフォーム「ZENRIN Information Platform」の拡充により、生産性向上とコスト削減を図りつつ、AI等を活用したデータベース整備の効率化や情報を最適化する編集機能の向上に取り組んでおります。しかしながら、予想を超える急激な技術の進化及び市場ニーズの変化に対応できず、市場ニーズに合致した製品を投入できなかった場合、現在の当社グループの優位性が大幅に低下し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(2) 位置情報サービス関連事業への依存について当社グループは、地図データベースの一部を利用した製品及びサービス、あるいは地図データベースそのものを販売、提供する位置情報サービス関連事業を展開し、事業を拡大してきました。当社グループの売上の大部分は、当社独自の地図データベースを基に制作される製品群及び地図データベースそのものの販売による売上に依存しております。また、当社グループ製品の優位性確保のためには、地図データベースを最新の地図情報に更新する必要があり、毎期継続して多額の整備コストや設備投資が発生しております。こうしたコストは売上高の増減にかかわらず継続して固定的に発生することから、一定水準の売上を確保できなければ、当該コストを回収しきれず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(3) 他社の参入・競争激化について当社グループは、地図に付加価値を加えることで市場のニーズに応え、事業を拡大してまいりましたが、昨今の市場のニーズは、自動運転やMaaSに代表されるように、社会や産業の課題解決を目的とし、人だけでなくシステムが判断するために必要となる三次元化を含めた現実世界の再現にシフトしております。近年の技術革新や、あらゆるものがつながる高度なネットワーク社会が実現したことで、現実世界から様々なデータを収集・解析し、現実世界へフィードバックすることで新たなサービスを創造・展開していくことが可能となりました。このような最新技術の活用と大規模資本を背景とした大手IT企業等の参入により、当社グループの製品を凌駕する高品質の製品や、用途を限定した低価格製品等が市場に投入され、当業界の競争が激化した場合は、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(4) 特定の取引先への依存について当社グループの売上高は、特定の自動車メーカー関連各社及び通信事業者並びにインターネット事業者に対するものが多くを占めております。これらの取引先とは、製品の仕様検討、技術開発、地図データベースの改良などにおいて相互協力関係にあり、取引先を通じて顧客ニーズを充足する努力を続けることで、引き続き良好な協力関係の維持と発展を目指しております。また、自動車メーカー関連各社や、様々な企業との業務提携によるパートナーシップ強化により、地図データベースの技術開発及び各種コンテンツの充実並びに新たな事業領域への進出を目指しております。しかしながら、これらの取引先の経営方針や生産計画の変更及び業績動向などの影響を受け、当社グループ製品の販売数量の減少、製品価格の引き下げ要請、取引内容変更、契約打ち切り等が生じた場合は、友好的な協力関係がもたらす成果を享受できず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(5) 企業への投資について当社グループは、既存事業とのシナジー強化、新たな事業領域への進出、経営効率向上のため、企業買収、第三者との合弁及び戦略的出資を積極的に実施しております。こうした投資には、多額の買収コスト又は統合費用の発生を伴います。しかしながら、市場環境の変化や競争力の低下などにより、投資先企業が当初想定したとおりの事業展開ができない場合、当該会社の業績・財政状態の悪化、のれんの減損損失を計上する可能性があります。また、これらの投資においては、予め対象会社の法務・財務リスクなどを調査・評価しておりますが、投資時点では顕在化していない内部統制上の問題や、法令に抵触する可能性もあります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(6) コーポレートベンチャーキャピタル事業(CVC事業)について当社グループは、ベンチャー企業への投資を通じた既存事業の成長と新規事業の創出を目的に、CVC事業に取り組んでおります。当事業においては、実質的な投資リターンよりも、当社グループの事業を相乗的に成長、発展させることに重きを置いておりますが、投資活動であるため、投資検討段階では候補先企業の詳細なデューデリジェンスを行い、投資実行後は投資先企業の事業進捗及び財務状況に対する定期的なモニタリングを徹底し、可能な限りリスクを回避するよう努めております。しかしながら、投資先企業の業績、財務状況によっては、投資の回収ができなくなる可能性及び評価損を計上する可能性があります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(7) 新規ビジネスへの取り組みについて当社グループは、新たな事業領域における新規ビジネスの開発のほか、スマートシティ、自動運転、MaaS、ドローン等の次世代の社会インフラ分野に関する取り組みも積極的に行っております。こうした次世代の社会インフラ分野の法令や規制の整備は、現時点では不確定な部分が多く、実行判断においては最新の情報をタイムリーに入手し、慎重に見極めを行っておりますが、今後、法令や規制の整備が進むことで、現在見込んでいる通りの事業に成長しない可能性があります。また、実用化においては、当社グループ単独での展開だけでなく、他の企業グループとの提携も重要な手段の一つと考えており、当社グループでは、複数の企業グループと提携し推進しております。そのため、当社グループと提携する他の企業グループの経営方針、事業計画の変更により、当初計画通りの事業展開ができない可能性があります。これら新規ビジネスへの取り組みにおいて、資金及び人的資源等の経営資源を投入しておりますが、当初計画通りの展開ができない場合、投入した経営資源に見合う成果を得ることができず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(8) 商品及び製品の欠陥について当社グループの製品は、独自の情報収集及び外部から取得した各種情報、製造ノウハウ等の集大成であり、製品化においては高度な技術と情報処理能力を必要といたします。当社グループでは、それらの製造において細心の注意を払うとともに、仕入商品を含め、欠陥のある商品及び製品を出荷しないように作業工程の各段階で厳重な品質検査を行っておりますが、そのことが、欠陥のある商品及び製品が市場に流通しないことを絶対的に保証するものではありません。万一、当社グループが提供した商品及び製品に欠陥が発生した場合には、当該商品及び製品の回収に係るコストが発生するとともに、購入された顧客への賠償問題の発生、ブランドイメージの毀損など、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(9) 人財の確保と育成について当社グループを取り巻く環境は予想を超える速度で変化しており、外部環境の変化に常に対応できる「知恵」を有する人財を継続的に創出するための人財開発が、重要な経営課題となっております。多様化する市場ニーズに対応した製品を継続的に市場に投入していくためには、製品企画及び顧客提案スキルを持つ要員や、高い技術スキルを持つシステム開発要員や開発業務管理者が必要であり、また、AI、クラウドサービス等の新しい技術の進化に伴い、地図データベースの整備に関しても、こうした新技術に対応できるスキルを持った人財が欠かせない状況となっております。このような状況に対応するため、様々な働き方に対応した勤務形態の導入、教育・成長支援制度の導入など、人事制度を適宜改定し、能力発揮に重点を置いた人事体系により、人財の確保と育成に取り組んでおりますが、こうした人財を確保又は育成できなかった場合には、当社グループの事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(10) 個人情報の管理について当社グループは、顧客情報や従業員情報のほか、住宅地図等の製品に掲載・収録される居住者名、住所等の個人情報を収集・管理しており、個人情報保護法やその他類似法令を遵守し、これらの個人情報を適切に管理することは、当社の事業活動の基本であり、社会的責務であると認識しております。当社グループでは、個人情報管理規程を定め、個人情報の取得・利用・保管・廃棄に関する手順等の社内ルールの整備、従業員教育、入退室管理等の物理的対策及びコンピュータシステムへのアクセス管理等の情報セキュリティ対策を講じております。しかしながら、これらの個人情報が、不正アクセスや業務上の過失等により、当社グループ又は業務委託先から漏洩し賠償問題が発生した場合、また、今後関連する法令の改正等により当社が展開するサービスが規制された場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(11) 知的財産権の侵害について当社グループでは、独自に開発した製造技術や新規開発製品に関するもので知的財産の保護の対象となる可能性のあるものについては、必要に応じて特許権や商標権の出願、登録を行っておりますが、必ずしもこれらの権利を取得できるとは限りません。当社グループの技術、ノウハウ又は製品名等が特許権や商標権として保護されずに他社に先んじられた場合には、当社グループの製品開発あるいは販売に支障が生じる可能性があります。また、当社グループでは、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な調査を行い、注意を払っておりますが、当社グループの調査範囲が十分でかつ完全であるとは保証できません。さらに、第三者の特許権等の知的財産権が当社グループの事業にどのように適用されるのか全てを正確に想定することは困難であり、万一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求、使用差し止め等の訴えを起こされる可能性、並びに当該知的財産権に関する対価の支払いが発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(12) 情報システムへの対応について当社グループの業務遂行にあたっては、情報システムの円滑な運用は今や欠かせない企業基盤となっております。これらの情報システムの安全な運用にあたっては、関連規程を整備の上、各種対策を施し、地震・火災等の罹災及びサイバー攻撃に対しても、情報システムの安全及び安定稼働の確保に努めております。しかしながら、予期できない水準の情報システム基盤の重大な障害、又は情報システムを支える電力、通信回線等のインフラに大規模な障害が発生する可能性を完全に排除することはできず、このような事態が発生した場合、各種業務活動の停止、重要なデータの喪失、当社サービスの機能低下などが発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、復旧費用の発生、当社製品の信用力やブランドイメージの毀損などにより、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(13) 自然災害等について自然災害、火災、流行病の蔓延等により、当社グループの営業拠点及び生産拠点に被害が発生した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に代表されるように、流行病の蔓延等が、市況の悪化、取引先の生産計画の変更等を招き、当社グループの取引減少や新規案件開拓の遅延等がリスクとして見込まれます。当社では自然災害等の発生に備え、社員の安否確認システムの導入、自然災害発生に対する防災マニュアルの作成、建物・設備・システム等の耐震対策、必要物資の備蓄等の対策を講じており、緊急事態が発生した場合には、対策本部を設置し、事業継続計画(BCP)や各種マニュアル等に沿って迅速に対応することとしております。しかしながら、これらによっても自然災害等による被害を完全に回避できるわけではなく、被害が発生した場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、当社グループでは、従業員の健康・安全確保を第一に、テレワーク、スライドワークなどの取り組みを実施し、営業活動や生産活動等の事業継続に努めておりますが、当該影響による市況の悪化、取引先の生産計画の変更などにより、当社グループの取引減少や新規案件開拓の遅延、並びに当社グループの地図データベース整備を含む生産活動の遅れなどがリスクとして見込まれており、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(14) 環境・気候変動について当社グループは、企業活動と地球環境の調和を目指し、環境保全に積極的に取り組んでおります。今後は、さらなる環境負荷低減を目指し、事業活動における温室効果ガスの排出量削減等の環境課題に取り組み、持続可能な社会の実現を目指してまいります。しかしながら、これらの対応が遅れた場合や適切に行われなかった場合、当社グループの企業イメージに対する社会的な信用低下を招き、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15) コンプライアンスについて当社グループでは、企業理念の「知・時空間情報の創造により人びとの生活に貢献します」及び行動指針の「私たちは信頼される企業市民として、質の高い情報を企画・収集・管理・編集・提供することで、人びとにとってより適した価値を実現します」をCSR活動の基本方針とする「CSR管理規程」を定め、コンプライアンス管理体制を構築し、役員・従業員への教育啓発活動を随時実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めております。しかしながら、このような施策を講じてもコンプライアンス上のリスクは完全に回避できない可能性があり、関連する法令・規制上の義務を実行できない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16) 会計制度・税制の変更等について当社グループに適用される会計基準や税制が新たに導入・変更された場合、また、税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(17) 固定資産の減損損失について当社グループは、有形固定資産、ソフトウエア、のれん等の固定資産を保有しております。これらの資産について、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(18) 退職給付制度の影響について当社グループは、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度を設けております。年金制度の変更、年金資産の運用状況及び数理計算で使用される割引率などの前提条件の変更により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(19) 有価証券の時価変動について当社グループでは、CVC事業のほか、経営戦略上重要な業務提携・資金調達・仕入等に必要な企業の有価証券を保有しており、このうち市場価格のない株式等以外のものについては、時価法により評価しております。当該有価証券の保有については、関連する取引や配当金による収益及び保有コスト等を定量的に検証することで、保有先企業の収益性と安定性を精査し、中長期的な経済合理性や将来の見通しの視点より保有の適否を毎年検証しており、検証の結果、保有に適さないと判断した有価証券は売却を行うなど縮減に努めております。しかしながら、当該有価証券の時価の変動により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(20) 繰延税金資産の取り崩しについて当社グループでは、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断した上で繰延税金資産を計上しておりますが、今後将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合には取り崩しが発生し、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2021|7,401 文字
2【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスクの存在を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、かつ、万一発生した場合でも適切に対処するよう努める所存であります。なお、これらは当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。いずれのリスク要因によっても、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループでは、6ヵ年の中長期経営計画「ZENRIN GROWTH PLAN 2025」(2020年3月期~2025年3月期)を2019年4月よりスタートし、当社グループの持続的利益成長と企業価値の向上に全力で取り組んでおりますが、当該中長期経営計画は、策定時に当社グループが入手可能な情報や適切と考えられる一定の前提に基づき、将来の事象に関する仮定及び予想に依拠して策定したものであります。従いまして、以下に記載の各リスク等を含む様々な要因により、目標達成又は期待される成果の実現に至らない可能性がありますが、計画達成に向け適切に対処してまいります。 (1) 進化する技術への対応について当社グループは、紙媒体が主流の頃より地図制作に携わり、地図に付加価値を加え、わかりやすく使いやすい地図やサービスを提供することで事業を展開してきました。また、いち早く地図情報のデータベース化に取り組み、汎用性に優れた地図データベースの構築に成功したことで、IT技術の進歩により拡大した地図情報の用途への対応を可能にし、カーナビゲーション用データの分野でトップシェアを獲得したほか、PC、携帯電話、スマートフォン等への地図データ配信分野においても高いシェアを獲得し、地図業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立してきました。近年のAI・ビッグデータ・5G・CASE・クラウドサービスなどの技術革新は、現在の地図制作のプロセスを一変させるだけでなく、ユーザーの地図情報の利活用方法を大きく変容させ、市場ニーズの急激な変化をもたらす可能性があります。当社グループでは、こうした事業環境の変化に対応するため、地図データベースの情報収集から整備、用途に応じた編集、提供までを可能とする情報プラットフォーム「ZENRIN Information Platform」の拡充により、生産性向上とコスト削減を図りつつ、AI等を活用したデータベース整備の効率化や情報を最適化する編集機能の向上に取り組んでおります。しかしながら、予想を超える急激な技術の進化及び市場ニーズの変化に対応できず、市場ニーズに合致した製品を投入できなかった場合、現在の当社グループの優位性が大幅に低下し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 地図データベース関連事業への依存について当社グループは、地図データベースの一部を利用した製品、あるいは地図データベースそのものの販売により事業を拡大してきました。当社グループの売上の大部分は、当社独自の地図データベースを基に制作される製品群及び地図データベースそのものの販売による売上に依存しております。また、当社グループ製品の優位性確保のためには、地図データベースを最新の地図情報に更新する必要があり、毎期継続して多額の整備コストや設備投資が発生しております。こうしたコストは売上高の増減にかかわらず継続して固定的に発生することから、一定水準の売上を確保できなければ、当該コストを回収しきれず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 他社の参入・競争激化について当社グループは、地図に付加価値を加えることで市場のニーズに応え、事業を拡大してまいりましたが、昨今の市場のニーズは、自動運転やMaaSに代表されるように、社会や産業の課題解決を目的とし、人だけでなくシステムが判断するために必要となる三次元化を含めた現実世界の再現にシフトしております。AI・ビッグデータ・5G・CASE・クラウドサービスなどの技術革新や、あらゆるものがつながる高度なネットワーク社会が実現したことで、現実世界から様々なデータを収集・解析し、現実世界へフィードバックすることで新たなサービスを創造・展開していくことが可能となりました。このような最新技術の活用と大規模資本を背景とした大手IT企業等の参入により、当社グループの製品を凌駕する高品質の製品や、用途を限定した低価格製品等が市場に投入され、当業界の競争が激化した場合は、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(4) 特定の取引先への依存について当社グループの売上高は、特定の自動車メーカー関連各社及び通信事業者並びにインターネット事業者に対するものが多くを占めております。これらの取引先とは、製品の仕様検討、技術開発、地図データベースの改良などにおいて相互協力関係にあり、取引先を通じて顧客ニーズを充足する努力を続けることで、引き続き良好な協力関係の維持と発展を目指しております。また、自動車メーカー関連各社や、様々な企業との業務提携によるパートナーシップ強化により、地図データベースの技術開発及び各種コンテンツの充実並びに新たな事業領域への進出を目指しております。しかしながら、これらの取引先の経営方針や生産計画の変更及び業績動向などの影響を受け、当社グループ製品の販売数量の減少、製品価格の引き下げ要請、取引内容変更、契約打ち切り等が生じた場合は、友好的な協力関係がもたらす成果を享受できず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5) 企業への投資について当社グループは、既存事業とのシナジー強化、新たな事業領域への進出、経営効率向上のため、企業買収、第三者との合弁及び戦略的出資を積極的に実施しております。こうした投資には、多額の買収コスト又は統合費用の発生を伴います。しかしながら、市場環境の変化や競争力の低下などにより、投資先企業が当初想定したとおりの事業展開ができない場合、当該会社の業績・財政状態の悪化、のれんの減損損失を計上する可能性があります。また、これらの投資においては、予め対象会社の法務・財務リスクなどを調査・評価しておりますが、投資時点では顕在化していない内部統制上の問題や、法令に抵触する可能性もあります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 新規ビジネスへの取り組みについて当社グループは、新たな事業領域における新規ビジネスの開発のほか、スマートシティ、自動運転・MaaS、ドローン等の次世代の社会インフラ分野に関する取り組みも積極的に行っております。こうした次世代の社会インフラ分野の法令や規制の整備は、現時点では不確定な部分が多く、実行判断においては最新の情報をタイムリーに入手し、慎重に見極めを行っておりますが、今後、法令や規制の整備が進むことで、現在見込んでいる通りの事業に成長しない可能性があります。また、実用化においては、当社グループ単独での展開だけでなく、他の企業グループとの提携も重要な手段の一つと考えており、当社グループでは、複数の企業グループと提携し推進しております。そのため、当社グループと提携する他の企業グループの経営方針、事業計画の変更により、当初計画通りの事業展開ができない可能性があります。これら新規ビジネスへの取り組みにおいて、資金及び人的資源等の経営資源を投入しておりますが、当初計画通りの展開ができない場合、投入した経営資源に見合う成果を得ることができず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) 商品及び製品の欠陥について当社グループの製品は、独自の情報収集及び外部から取得した各種情報、製造ノウハウ等の集大成であり、製品化においては高度な技術と情報処理能力を必要といたします。当社グループでは、それらの製造において細心の注意を払うとともに、仕入商品を含め、欠陥のある商品及び製品を出荷しないように作業工程の各段階で厳重な品質検査を行っておりますが、そのことが、欠陥のある商品及び製品が市場に流通しないことを絶対的に保証するものではありません。万一、当社グループが提供した商品及び製品に欠陥が発生した場合には、当該商品及び製品の回収に係るコストが発生するとともに、購入された顧客への賠償問題の発生、ブランドイメージの毀損など、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(8) 人財の確保と育成について当社グループを取り巻く環境は予想を超える速度で変化しており、外部環境の変化に常に対応できる「知恵」を有する人財を継続的に創出するための人財開発が、重要な経営課題となっております。多様化する市場ニーズに対応した製品を継続的に市場に投入していくためには、製品企画及び顧客提案スキルを持つ要員や、高い技術スキルを持つシステム開発要員や開発業務管理者が必要であり、また、AI、クラウドサービス等の新しい技術の進化に伴い、地図データベースの整備に関しても、こうした新技術に対応できるスキルを持った人財が欠かせない状況となっております。このような状況に対応するため、当社では様々な働き方に対応した勤務形態導入のほか、評価制度やキャリアパスの見直し、教育・成長支援制度の導入など、能力発揮に重点を置いた人事体系に改め、人財の確保と育成に取り組んでおりますが、こうした人財を確保又は育成できなかった場合には、当社グループの事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 (9) 個人情報の管理について当社グループは、顧客情報や従業員情報のほか、住宅地図等の製品に掲載・収録される居住者名、住所等の個人情報を収集・管理しており、個人情報保護法やその他類似法令を遵守し、これらの個人情報を適切に管理することは、当社の事業活動の基本であり、社会的責務であると認識しております。当社グループでは、個人情報管理規程を定め、個人情報の取得・利用・保管・廃棄に関する手順等の社内ルールの整備、従業員教育、入退室管理等の物理的対策及びコンピュータシステムへのアクセス管理等の情報セキュリティ対策を講じております。しかしながら、これらの個人情報が、不正アクセスや業務上の過失等により、当社グループ又は業務委託先から漏洩し賠償問題が発生した場合、また、今後関連する法令の改正等により当社が展開するサービスが規制された場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (10) 知的財産権の侵害について当社グループでは、独自に開発した製造技術や新規開発製品に関するもので知的財産の保護の対象となる可能性のあるものについては、必要に応じて特許権や商標権の出願、登録を行っておりますが、必ずしもこれらの権利を取得できるとは限りません。当社グループの技術、ノウハウ又は製品名等が特許権や商標権として保護されずに他社に先んじられた場合には、当社グループの製品開発あるいは販売に支障が生じる可能性があります。また、当社グループでは、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な調査を行い、注意を払っておりますが、当社グループの調査範囲が十分でかつ完全であるとは保証できません。さらに、第三者の特許権等の知的財産権が当社グループの事業にどのように適用されるのか全てを正確に想定することは困難であり、万一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求、使用差し止め等の訴えを起こされる可能性、並びに当該知的財産権に関する対価の支払いが発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (11) 情報システムへの対応について当社グループの業務遂行にあたっては、情報システムの円滑な運用は今や欠かせない企業基盤となっております。これらの情報システムの安全な運用にあたっては、関連規程を整備の上、各種対策を施し、地震・火災等の罹災及びサイバー攻撃に対しても、情報システムの安全及び安定稼働の確保に努めております。しかしながら、予期できない水準の情報システム基盤の重大な障害、又は情報システムを支える電力、通信回線等のインフラに大規模な障害が発生する可能性を完全に排除することはできず、このような事態が発生した場合、各種業務活動の停止、重要なデータの喪失、当社サービスの機能低下などが発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、復旧費用の発生、当社製品の信用力やブランドイメージの毀損などにより、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(12) 自然災害等について自然災害、火災、流行病の蔓延等により、当社グループの営業拠点及び生産拠点に被害が発生した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に代表されるように、流行病の蔓延等が、市況の悪化、取引先の生産計画の変更等を招き、当社グループの取引減少や新規案件開拓の遅延等がリスクとして見込まれます。当社では自然災害等の発生に備え、社員の安否確認システムの導入、自然災害発生に対する防災マニュアルの作成、建物・設備・システム等の耐震対策、必要物資の備蓄等の対策を講じており、緊急事態が発生した場合には、対策本部を設置し、事業継続計画(BCP)や各種マニュアル等に沿って迅速に対応することとしております。しかしながら、これらによっても自然災害等による被害を完全に回避できるわけではなく、被害が発生した場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、当社グループでは、従業員の健康・安全確保を第一に、テレワーク、スライドワークなどの取り組みを実施し、営業活動や生産活動等の事業継続に努めておりますが、当該影響による市況の悪化、取引先の生産計画の変更などにより、当社グループの取引減少や新規案件開拓の遅延、並びに当社グループの地図データベース整備を含む生産活動の遅れなどがリスクとして見込まれており、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) コンプライアンスについて当社グループでは、企業理念の「知・時空間情報の創造により人びとの生活に貢献します」及び行動指針の「私たちは信頼される企業市民として、質の高い情報を企画・収集・管理・編集・提供することで、人びとにとってより適した価値を実現します」をCSR活動の基本方針とする「CSR管理規程」を定め、コンプライアンス管理体制を構築し、役員・従業員への教育啓発活動を随時実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めております。しかしながら、このような施策を講じてもコンプライアンス上のリスクは完全に回避できない可能性があり、関連する法令・規制上の義務を実行できない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 会計制度・税制の変更等について当社グループに適用される会計基準や税制が新たに導入・変更された場合、また、税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (15) 固定資産の減損損失について当社グループは、有形固定資産、ソフトウエア、のれん等の固定資産を保有しております。これらの資産について、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (16) 退職給付制度の影響について当社グループは、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度を設けております。年金制度の変更、年金資産の運用状況及び数理計算で使用される割引率などの前提条件の変更により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (17) 有価証券の時価変動について当社グループでは、売買目的の有価証券は保有しておりませんが、経営戦略上重要な業務提携・資金調達・仕入等に必要な企業の有価証券を保有しており、このうち時価のあるものについては、期末日の市場価格等に基づく時価法により評価しております。当該有価証券の保有については、関連する取引や配当金による収益及び保有コスト等を定量的に検証することで、保有先企業の収益性と安定性を精査し、中長期的な経済合理性や将来の見通しの視点より保有の適否を毎年検証しており、検証の結果、保有に適さないと判断した有価証券は売却を行うなど縮減に努めております。しかしながら、当該有価証券の時価の変動により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (18) 繰延税金資産の取り崩しについて当社グループでは、将来の課税所得を合理的に見積もり、回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しておりますが、今後将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合には取り崩しが発生し、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2020|7,419 文字
2【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスクの存在を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、かつ、万一発生した場合でも適切に対処するよう努める所存であります。なお、これらは当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。いずれのリスク要因によっても、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループでは、6ヵ年の中長期経営計画「ZENRIN GROWTH PLAN 2025」(2020年3月期~2025年3月期)を2019年4月よりスタートし、当社グループの持続的利益成長と企業価値の向上に全力で取り組んでおりますが、当該中長期経営計画は、策定時に当社グループが入手可能な情報や適切と考えられる一定の前提に基づき、将来の事象に関する仮定及び予想に依拠して策定したものであります。従いまして、以下に記載の各リスク等を含む様々な要因により、目標達成又は期待される成果の実現に至らない可能性がありますが、計画達成に向け適切に対処してまいります。 (1) 進化する技術への対応について当社グループは、紙媒体が主流の頃より地図制作に携わり、地図に付加価値を加え、わかりやすく使いやすい地図やサービスを提供することで事業を展開してきました。また、いち早く地図情報のデータベース化に取り組み、汎用性に優れた地図データベースの構築に成功したことで、IT技術の進歩により拡大した地図情報の用途への対応を可能にし、カーナビゲーション用データの分野でトップシェアを獲得したほか、PC、携帯電話、スマートフォン等への地図データ配信分野においても高いシェアを獲得し、地図業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立してきました。近年のAI・ビッグデータ・5G・CASE・クラウドサービスなどの技術革新は、現在の地図制作のプロセスを一変させるだけでなく、ユーザーの地図情報の利活用方法を大きく変容させ、市場ニーズの急激な変化をもたらす可能性があります。当社グループでは、こうした事業環境の変化に対応するため、地図データベースの情報収集から整備、用途に応じた編集、提供までを可能とする情報プラットフォーム「ZENRIN Information Platform」の拡充により、生産性向上とコスト削減を図りつつ、AI等を活用したデータベース整備の効率化や情報を最適化する編集機能の向上に取り組んでおります。しかしながら、予想を超える急激な技術の進化及び市場ニーズの変化に対応できず、市場ニーズに合致した製品を投入できなかった場合、現在の当社グループの優位性が大幅に低下し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 地図データベース関連事業への依存について当社グループは、地図データベースの一部を利用した製品、あるいは地図データベースそのものの販売により事業を拡大してきました。当社グループの売上の大部分は、当社独自の地図データベースを基に制作される製品群及び地図データベースそのものの販売による売上に依存しております。また、当社グループ製品の優位性確保のためには、地図データベースを最新の地図情報に更新する必要があり、毎期継続して多額の整備コストや設備投資が発生しております。こうしたコストは売上高の増減にかかわらず継続して固定的に発生することから、一定水準の売上を確保できなければ、当該コストを回収しきれず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 他社の参入・競争激化について当社グループは、地図に付加価値を加えることで市場のニーズに応え、事業を拡大してまいりましたが、昨今の市場のニーズは、自動運転やMaaSに代表されるように、社会や産業の課題解決を目的とし、人だけでなくシステムが判断するために必要となる三次元化を含めた現実世界の再現にシフトしております。AI・ビッグデータ・5G・CASE・クラウドサービスなどの技術革新や、あらゆるものがつながる高度なネットワーク社会が実現したことで、現実世界から様々なデータを収集・解析し、現実世界へフィードバックすることで新たなサービスを創造・展開していくことが可能となりました。このような最新技術の活用と大規模資本を背景とした大手IT企業等の参入により、当社グループの製品を凌駕する高品質の製品や、用途を限定した低価格製品等が市場に投入され、当業界の競争が激化した場合は、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(4) 特定の取引先への依存について当社グループの売上高は、特定の自動車メーカー関連各社及び通信事業者並びにインターネット事業者に対するものが多くを占めております。これらの取引先とは、製品の仕様検討、技術開発、地図データベースの改良などにおいて相互協力関係にあり、取引先を通じて顧客ニーズを充足する努力を続けることで、引き続き良好な協力関係の維持と発展を目指しております。また、自動車メーカー関連各社や、様々な企業との業務提携によるパートナーシップ強化により、地図データベースの技術開発及び各種コンテンツの充実並びに新たな事業領域への進出を目指しております。しかしながら、これらの取引先の経営方針や生産計画の変更及び業績動向などの影響を受け、当社グループ製品の販売数量の減少、製品価格の引き下げ要請、取引内容変更、契約打ち切り等が生じた場合は、友好的な協力関係がもたらす成果を享受できず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5) 企業への投資について当社グループは、既存事業とのシナジー強化、新たな事業領域への進出、経営効率向上のため、企業買収、第三者との合弁及び戦略的出資を積極的に実施しております。こうした投資には、多額の買収コスト又は統合費用の発生を伴います。しかしながら、市場環境の変化や競争力の低下などにより、投資先企業が当初想定したとおりの事業展開ができない場合、当該会社の業績・財政状態の悪化、のれんの減損損失を計上する可能性があります。また、これらの投資においては、予め対象会社の法務・財務リスクなどを調査・評価しておりますが、投資時点では顕在化していない内部統制上の問題や、法令に抵触する可能性もあります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 新規ビジネスへの取り組みについて当社グループは、新たな事業領域における新規ビジネスの開発のほか、スマートシティ、自動運転・MaaS、ドローン等の次世代の社会インフラ分野に関する取り組みも積極的に行っております。こうした次世代の社会インフラ分野の法令や規制の整備は、現時点では不確定な部分が多く、実行判断においては最新の情報をタイムリーに入手し、慎重に見極めを行っておりますが、今後、法令や規制の整備が進むことで、現在見込んでいる通りの事業に成長しない可能性があります。また、実用化においては、当社グループ単独での展開だけでなく、他の企業グループとの提携も重要な手段の一つと考えており、当社グループでは、複数の企業グループと提携し推進しております。そのため、当社グループと提携する他の企業グループの経営方針、事業計画の変更により、当初計画通りの事業展開ができない可能性があります。これら新規ビジネスへの取り組みにおいて、資金及び人的資源等の経営資源を投入しておりますが、当初計画通りの展開ができない場合、投入した経営資源に見合う成果を得ることができず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) 商品及び製品の欠陥について当社グループの製品は、独自の情報収集及び外部から取得した各種情報、製造ノウハウ等の集大成であり、製品化においては高度な技術と情報処理能力を必要といたします。当社グループでは、それらの製造において細心の注意を払うとともに、仕入商品を含め、欠陥のある商品及び製品を出荷しないように作業工程の各段階で厳重な品質検査を行っておりますが、そのことが、欠陥のある商品及び製品が市場に流通しないことを絶対的に保証するものではありません。万一、当社グループが提供した商品及び製品に欠陥が発生した場合には、当該商品及び製品の回収に係るコストが発生するとともに、購入された顧客への賠償問題の発生、ブランドイメージの毀損など、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(8) 人財の確保と育成について当社グループを取り巻く環境は予想を超える速度で変化しており、外部環境の変化に常に対応できる「知恵」を有する人財を継続的に創出するための人財開発が、重要な経営課題となっております。多様化する市場ニーズに対応した製品を継続的に市場に投入していくためには、製品企画及び顧客提案スキルを持つ要員や、高い技術スキルを持つシステム開発要員や開発業務管理者が必要であり、また、AI、クラウドサービス等の新しい技術の進化に伴い、地図データベースの整備に関しても、こうした新技術に対応できるスキルを持った人財が欠かせない状況となっております。このような状況に対応するため、当社では、2020年4月に人事制度を改定し、様々な働き方に対応した勤務形態導入のほか、評価制度やキャリアパスの見直し、教育・成長支援制度の導入など、能力発揮に重点を置いた人事体系に改め、人財の確保と育成に取り組んでおりますが、こうした人財を確保又は育成できなかった場合には、当社グループの事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 (9) 個人情報の管理について当社グループは、顧客情報や従業員情報のほか、住宅地図等の製品に掲載・収録される居住者名、住所等の個人情報を収集・管理しており、個人情報保護法やその他類似法令を遵守し、これらの個人情報を適切に管理することは、当社の事業活動の基本であり、社会的責務であると認識しております。当社グループでは、個人情報管理規程を定め、個人情報の取得・利用・保管・廃棄に関する手順等の社内ルールの整備、従業員教育、入退室管理等の物理的対策及びコンピュータシステムへのアクセス管理等の情報セキュリティ対策を講じております。しかしながら、これらの個人情報が、不正アクセスや業務上の過失等により、当社グループ又は業務委託先から漏洩し賠償問題が発生した場合、また、今後関連する法令の改正等により当社が展開するサービスが規制された場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (10) 知的財産権の侵害について当社グループでは、独自に開発した製造技術や新規開発製品に関するもので知的財産の保護の対象となる可能性のあるものについては、必要に応じて特許権や商標権の出願、登録を行っておりますが、必ずしもこれらの権利を取得できるとは限りません。当社グループの技術、ノウハウ又は製品名等が特許権や商標権として保護されずに他社に先んじられた場合には、当社グループの製品開発あるいは販売に支障が生じる可能性があります。また、当社グループでは、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な調査を行い、注意を払っておりますが、当社グループの調査範囲が十分でかつ完全であるとは保証できません。さらに、第三者の特許権等の知的財産権が当社グループの事業にどのように適用されるのか全てを正確に想定することは困難であり、万一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求、使用差し止め等の訴えを起こされる可能性、並びに当該知的財産権に関する対価の支払いが発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (11) 情報システムへの対応について当社グループの業務遂行にあたっては、情報システムの円滑な運用は今や欠かせない企業基盤となっております。これらの情報システムの安全な運用にあたっては、関連規程を整備の上、各種対策を施し、地震・火災等の罹災及びサイバー攻撃に対しても、情報システムの安全及び安定稼働の確保に努めております。しかしながら、予期できない水準の情報システム基盤の重大な障害、又は情報システムを支える電力、通信回線等のインフラに大規模な障害が発生する可能性を完全に排除することはできず、このような事態が発生した場合、各種業務活動の停止、重要なデータの喪失、当社サービスの機能低下などが発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、復旧費用の発生、当社製品の信用力やブランドイメージの毀損などにより、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(12) 自然災害等について自然災害、火災、流行病の蔓延等により、当社グループの営業拠点及び生産拠点に被害が発生した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に代表されるように、流行病の蔓延等が、市況の悪化、取引先の生産計画の変更等を招き、当社グループの取引減少や新規案件開拓の遅延等がリスクとして見込まれます。当社では自然災害等の発生に備え、社員の安否確認システムの導入、自然災害発生に対する防災マニュアルの作成、建物・設備・システム等の耐震対策、必要物資の備蓄等の対策を講じており、緊急事態が発生した場合には、対策本部を設置し、事業継続計画(BCP)や各種マニュアル等に沿って迅速に対応することとしております。しかしながら、これらによっても自然災害等による被害を完全に回避できるわけではなく、被害が発生した場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、当社グループでは、従業員の健康・安全確保を第一に、テレワーク、スライドワークなどの取り組みを実施し、営業活動や生産活動等の事業継続に努めておりますが、当該影響による市況の悪化、取引先の生産計画の変更などにより、当社グループの取引減少や新規案件開拓の遅延、並びに当社グループの地図データベース整備を含む生産活動の遅れなどがリスクとして見込まれており、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) コンプライアンスについて当社グループでは、企業理念の「知・時空間情報の創造により人びとの生活に貢献します」及び行動指針の「私たちは信頼される企業市民として、質の高い情報を企画・収集・管理・編集・提供することで、人びとにとってより適した価値を実現します」をCSR活動の基本方針とする「CSR管理規程」を定め、コンプライアンス管理体制を構築し、役員・従業員への教育啓発活動を随時実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めております。しかしながら、このような施策を講じてもコンプライアンス上のリスクは完全に回避できない可能性があり、関連する法令・規制上の義務を実行できない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 会計制度・税制の変更等について当社グループに適用される会計基準や税制が新たに導入・変更された場合、また、税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (15) 固定資産の減損損失について当社グループは、有形固定資産、ソフトウエア、のれん等の固定資産を保有しております。これらの資産について、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (16) 退職給付制度の影響について当社グループは、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度を設けております。年金制度の変更、年金資産の運用状況及び数理計算で使用される割引率などの前提条件の変更により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (17) 有価証券の時価変動について当社グループでは、売買目的の有価証券は保有しておりませんが、経営戦略上重要な業務提携・資金調達・仕入等に必要な企業の有価証券を保有しており、このうち時価のあるものについては、期末日の市場価格等に基づく時価法により評価しております。当該有価証券の保有については、関連する取引や配当金による収益及び保有コスト等を定量的に検証することで、保有先企業の収益性と安定性を精査し、中長期的な経済合理性や将来の見通しの視点より保有の適否を毎年検証しており、検証の結果、保有に適さないと判断した有価証券は売却を行うなど縮減に努めております。しかしながら、当該有価証券の時価の変動により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (18) 繰延税金資産の取り崩しについて当社グループでは、将来の課税所得を合理的に見積もり、回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しておりますが、今後将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合には取り崩しが発生し、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2019|6,956 文字
2【事業等のリスク】当社グループの事業等のリスクとして、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクの存在を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、かつ、万一発生した場合でも適切に対処するよう努める所存であります。なお、文中には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 国内外の経済情勢及び社会情勢の影響① 景気変動について当社グループは、日本を始め北米、欧州、アジアなどの各地域で事業を展開しており、それぞれの市場における景気動向や需要変動の影響を、直接あるいはカーメーカー関連各社などを通じて間接的に受けています。従いまして、これらの主要市場において、景気の後退、需要構造の変化、価格競争の激化などが当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 海外市場の障壁について当社グループは、カーナビゲーション・GIS・データ配信分野において、成熟市場である北米・欧州に加え、経済成長及び市場規模の拡大が見込まれるアジア地域で事業活動を展開しております。海外市場への進出においては、以下のようなリスクの検討も十分に行っておりますが、それぞれの地域における様々な政治的、経済的もしくは法的な障害により、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。また、各地域における取引先の事業戦略やスケジュールの変更などにより、計画通りの操業が実現できず、収益性を確保できない可能性もあります。1) 不利な政治的又は経済的な要因6) 宗教及び文化の相違2) 法律又は規制の変更7) 国際通貨の変動3) 資金調達及び本国送金に対する制約8) 社会インフラ政策、消費動向の変動4) 優秀な人材の採用と定着率の維持9) 提携先との良好な取引関係の維持5) テロ、戦争、伝染病、自然災害等 ③ アジア地域における制作作業について当社グループは、製造コスト削減のために中国を始めとしたアジア地域において、地図データベース制作工程である情報入力処理、ソフトウエア及びコンテンツの開発・製造を行っております。しかし、これらの国において政治の変化又は法律や規制の変更、ストライキなど予想外の事態が発生した場合、業務遂行に支障が生じる可能性があります。また、大規模な地震や洪水等の自然災害のほか、火災、停電等により操業停止を余儀なくされる可能性があります。これらの重大な障害が発生した場合には業務の遅延が発生し、当社グループが拡大を目指す地図データベース関連事業の展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 会社がとっている特異な経営方針に係るもの① 人材の確保と育成について当社グループの主力事業である地図データベース関連事業は、顧客仕様のデータベースのみならず、位置情報の拡充、防災・減災に対する意識の高まり、安全運転支援など、多様化する用途に対して高い技能を必要とするため、製品化にはレベルの高い技術開発要員や開発業務管理者などの人材が必要であります。また、当社グループの地図データベースは国内全域での現地調査により情報を収集しておりますが、地図データベースに期待される更新頻度の短期間化や地図情報の正確性を確保するためには、全国各地で活動する多数の調査員を効率的に管理するとともに、生産部門に集約される変化情報を的確に把握し、制作工程で正しく反映させるための人材も必要であります。従いまして、こうした人材を確保又は育成できなかった場合には、当社グループの将来の成長並びに経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。② 個人情報の管理について当社グループは、顧客情報や従業員情報のほか、住宅地図等の製品に掲載・収録される居住者名、住所等の個人情報を収集・管理しており、個人情報の適正な取り扱いをすることは、当社の事業活動の基本であり、社会的責務であると認識しております。当社グループにおきましては、個人情報の取得・利用・保管・廃棄に関する規程・手順等の社内ルールの整備、従業員教育、入退室管理等の物理的対策及びコンピュータシステムへのアクセス管理等の情報セキュリティ対策を講じております。しかし、万一、これらの個人情報が当社グループ又は業務委託先から漏洩した場合には、以後の事業活動が制限されたり、法令遵守に必要なコストが増加する可能性があります。さらに、損害賠償請求がなされたり、個人情報の管理が不十分であるとの非難を受けて社会的信用の低下をもたらし、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 財政状態及び経営成績の異常な変動① 経営成績の季節的変動について当社グループの主力事業である地図データベース関連事業は、季節による需要の変動が大きく、下半期に売上高が偏る傾向にあります。なお、直近3ヵ年の平均実績としましては、年間売上高に対する上半期と下半期の売上高の比率はそれぞれ43.2%と56.8%となっております。② 退職給付債務の変動について当社グループの従業員退職給付債務及び退職給付費用の計算は、割引率、将来の報酬水準、退職率などの仮定に基づいて算出されます。これらの仮定と実際の結果との差額は、即時に債務に認識され、原則として将来の会計期間にわたって費用化されます。退職給付債務及び退職給付費用の計算に使用した仮定は妥当なものと考えておりますが、実際との差異又は仮定自体の変更、特に、一層の割引率の低下や運用利回りの悪化は、退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び退職給付費用に影響を与えるため、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 固定資産の減損について当社グループは、有形固定資産、ソフトウエア及びのれんなどの固定資産を保有しております。これらの資産について、経営環境の変化等で、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなるため、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) 特定の取引先への依存について① 特定の販売先への依存について当社グループの売上高は、特定のカーメーカー関連各社及び通信事業者並びにインターネットサービス事業者に対するものが多くを占めております。これらの販売先とは、取引関係が長く、製品の仕様検討、技術開発、地図データベースの改良などにおいて相互協力関係にあり、引き続き販売先を通じて顧客ニーズを充足する努力を続けることで、良好な協力関係の維持と発展を目指してまいります。しかしながら、これらの販売先の事業方針や業績動向などの影響を受け、価格引き下げ要求、取引内容変更、契約打ち切りなどが生じた場合は、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、市場環境の変化に伴う最終消費者の潜在的な減少リスクを内包しております。 ② 特定の供給元への依存について 当社グループは北米・欧州・アジア地域等の地図データをカーナビゲーション・GIS・データ配信分野に提供し、海外事業として展開しております。国内においては、その基となる地図データベースを自社で制作しておりますが、海外向けの基となる地図データベースについては、海外の特定の地図事業者に依存しております。地図事業者からの供給が停止された場合には、既存販売先への継続的な地図データの提供に支障が生じ、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(5) 特定の製品、技術等への依存について① 地図データベース派生製品への依存について当社グループの売上の大部分は地図データベースを基に制作される製品群の売上に依存しております。当社は、地図データベースの一部を利用した製品(以下、「地図データベース派生製品」という)、あるいは地図データベースそのものの販売による売上が拡大を続けると考えており、将来の成長は主に地図データベース関連事業に係る技術開発や新規コンテンツの充実に依存すると考えております。これら地図データベース派生製品の制作には特有の技術が必要であり、新規コンテンツを企画するためには独創性が要求されます。また、多様化する顧客ニーズへの対応を含め、今後の事業展開においては高度で複雑な経営を必要としております。従いまして、次のようなリスクを内包しております。1) 新サービスや新コンテンツ開発のための先行投資が確実に顧客ニーズを捉え、大きな成果をもたらすという保証はありません。2) インターネットの普及とともに顧客ニーズが多種多様となり、顧客が求める製品やサービスを的確かつ迅速に提供できなければ、当社グループの事業展開にとって不利な状況となる可能性があります。3) 新製品及び新技術の開発に努めておりますが、新製品や新技術が当社独自の知的財産権として法律上保護され、その優位性が長期にわたり確保される保証はありません。4) 技術革新と顧客ニーズが急激に変化するため、新たに構築した生産方式が急速に陳腐化する可能性があります。5) 地図データベース派生製品の分野に異業種からの参入が増え、顧客の選択肢が増えることで、競争が激化する可能性があります。上記のリスクを始めとして、当社グループが地図データベース関連事業の多様性に十分に対応できず、地図データベースを利用した新製品開発に遅れをとった場合には、将来の成長並びに経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 地図データベースの精度・鮮度維持のための情報収集コストの回収可能性について当社グループの地図データベース関連製品には、最新の地図情報を求めるニーズが高まっており、市場のニーズに的確に応えることが当社グループの発展につながると考えております。そのため、地図データベースの更新には、毎期継続して多額の情報収集コストを投入しておりますが、当該コストは売上高の増減にかかわらず固定的に製造原価の相当額を占め続けることとなります。従いまして、顧客の支持を得られる製品を継続的に市場に投入出来なければ当該コストを回収しきれず、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 他社との業務提携について当社グループは、地図データベース関連の製品開発や生産性向上のために、カーメーカー関連各社や異業種も含めた企業との業務提携によるパートナーシップ強化や取引深耕を図り、地図データベースの技術開発及び各種コンテンツの充実並びに新規業態への進出を目指しております。しかしながら、事業戦略、取引条件、その他の理由により業務提携等が不成立あるいは中断した場合、友好的な協力関係がもたらす成果を享受できず、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 企業への投資について当社グループは、新規事業への進出、既存事業拡大、経営効率向上のため、M&Aによる投資を行っております。しかしながら、市場環境の変化や競争力の低下などにより、投資先企業が当初想定したとおりの事業展開ができない場合、当該会社の業績・財政状態の悪化、のれんの減損損失を計上する可能性があります。また、これらの投資においては、予め対象会社の法務・財務リスクなどを調査・評価しておりますが、投資時点では顕在化していない内部統制上の問題や、法令に抵触する可能性もあります。これらの問題が発生した場合、経営成績や事業展開に悪影響を及ぼすだけでなく、当社グループへの信頼や企業イメージが低下する可能性があります。 (6) 法的規制等について① 知的財産権の侵害について当社グループでは、独自に開発した製造技術や新規開発製品に関するもので知的財産の保護の対象となる可能性のあるものについて、必要に応じて特許権や商標権の出願、登録を行っておりますが、必ずしもこれらの権利を取得できるとは限りません。当社グループの技術、ノウハウ又は製品名等が特許権や商標権として保護されずに他社に先んじられた場合には、当社グループの製品開発あるいは販売に支障が生じる可能性があります。また、当社グループでは第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な調査を行い、注意を払っておりますが、当社グループの調査範囲が十分でかつ完全であるとは保証できません。さらに、特許権等の知的財産権が当社グループの事業にどのように適用されるのか全てを正確に想定することは困難であり、万一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求、使用差し止め等の訴えを起こされる可能性、並びに当該知的財産権に関する対価の支払いが発生する可能性があります。従いまして、これらの場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 独占禁止法違反について当社グループは、独占禁止法の遵守を事業活動の基本方針としており、その実行のため、当社グループのCSR活動における主要項目として、従業員に対する独占禁止法遵守教育や内部監査などに努めております。しかし、万一、独占禁止法違反が発生した場合には、法的制裁を受けるだけでなく、社会的信用の低下をもたらし、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) その他① 市場シェア変動の可能性について当社グループは、1992年にカーナビゲーション用データ「ゼンリン・ナビソフト」の販売を開始し、国内におけるカーナビゲーション用データの分野ではトップシェアを獲得できるまでに事業を成長させてまいりました。また、データ配信分野においても、当社の地図データベースは国内の多くのインターネット地図サービスに採用されており、今後もより一層の事業拡大が期待されております。しかしながら、カーナビゲーション及びインターネットサービスにおいては、コンピュータ、通信、コンテンツなどの関連企業が参入しており、その中でも地図データベースにおいては、他の地図データベース制作会社、インターネットサービス事業者、通信事業者などが新規参入あるいは勢力を拡大してくる可能性があり、それら各社の中には当社グループよりも企業規模が大きく、経営資源が豊富な企業も存在します。今後、技術革新を契機として、他社が新しい地図データベースを市場投入しシェアを獲得した場合、あるいは競合会社間の業務提携等が成立した場合には、当社グループが将来においても現在のシェアを維持できるという保証はなく、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 商品及び製品の欠陥の発生とそれに伴う回収リスクについて当社グループの製品は、独自の情報収集及び外部から取得した各種情報、製造ノウハウ等の集大成であり、製品化においては高度な技術と情報処理能力を必要といたします。当社グループでは、それらの製造において細心の注意を払うとともに、仕入商品を含め、欠陥のある商品及び製品を出荷しないように作業工程の各段階で厳重な品質検査を行っておりますが、そのことが、欠陥のある商品及び製品が市場に流通しないことを絶対的に保証するものではありません。万一、当社グループが提供した商品及び製品に欠陥が発生した場合には、当該商品及び製品の回収に係るコストが発生するとともに、ご購入されたお客様への賠償問題が発生するなど、経営成績や事業展開に悪影響を及ぼすだけでなく、当社グループへの信頼や企業イメージが低下する可能性があります。 ③ 情報技術への依存当社グループは、製品の開発、生産、販売など様々な事業活動の中で、情報技術及びネットワークシステムを利用しています。これらの情報技術の利用にあたっては、安全な運用のため対策が施されていますが、インフラ障害、サイバー攻撃、コンピュータウイルスへの感染などによって、各種業務活動の停止、データの喪失、当社のサービスの機能低下などが発生する可能性があります。この場合、復旧費用の発生、当社製品の信用力やブランドイメージの毀損などにより、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 自然災害等によるリスクについて自然災害、火災、流行病の蔓延等により、当社グループの営業拠点及び生産拠点に被害が発生した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。当社では大規模地震等の自然災害発生に対する防災マニュアルを作成するなど、災害の発生に備えておりますが、これらによっても自然災害等による被害を完全に回避できるわけではなく、被害が発生した場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループの全てのリスクではありません。
FY2018|6,951 文字
2【事業等のリスク】当社グループの事業等のリスクとして、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクの存在を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、かつ、万一発生した場合でも適切に対処するよう努める所存であります。なお、文中には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 国内外の経済情勢及び社会情勢の影響① 景気変動について当社グループは、日本を始め北米、欧州、アジアなどの各地域で事業を展開しており、それぞれの市場における景気動向や需要変動の影響を、直接あるいはカーメーカー関連各社などを通じて間接的に受けています。従いまして、これらの主要市場において、景気の後退、需要構造の変化、価格競争の激化などが当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 海外市場の障壁について当社グループは、カーナビゲーション・GIS・データ配信分野において、成熟市場である北米・欧州に加え、経済成長及び市場規模の拡大が見込まれるアジア地域で事業活動を展開しております。海外市場への進出においては、以下のようなリスクの検討も十分に行っておりますが、それぞれの地域における様々な政治的、経済的もしくは法的な障害により、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。また、各地域における取引先の事業戦略やスケジュールの変更などにより、計画通りの操業が実現できず、収益性を確保できない可能性もあります。1) 不利な政治的又は経済的な要因6) 宗教及び文化の相違2) 法律又は規制の変更7) 国際通貨の変動3) 資金調達及び本国送金に対する制約8) 社会インフラ政策、消費動向の変動4) 優秀な人材の採用と定着率の維持9) 提携先との良好な取引関係の維持5) テロ、戦争、伝染病、自然災害等 ③ アジア地域における制作作業について当社グループは、製造コスト削減のために中国を始めとしたアジア地域において、地図データベース制作工程である情報入力処理、ソフトウエア及びコンテンツの開発・製造を行っております。しかし、これらの国において政治の変化又は法律や規制の変更、ストライキなど予想外の事態が発生した場合、業務遂行に支障が生じる可能性があります。また、大規模な地震や洪水等の自然災害のほか、火災、停電等により操業停止を余儀なくされる可能性があります。これらの重大な障害が発生した場合には業務の遅延が発生し、当社グループが拡大を目指す地図データベース関連事業の展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 会社がとっている特異な経営方針に係るもの① 人材の確保と育成について当社グループの主力事業である地図データベース関連事業は、顧客仕様のデータベースのみならず、位置情報の拡充、防災・減災に対する意識の高まり、安全運転支援など、多様化する用途に対して高い技能を必要とするため、製品化にはレベルの高い技術開発要員や開発業務管理者などの人材が必要であります。また、当社グループの地図データベースは国内全域での現地調査により情報を収集しておりますが、地図データベースに期待される更新頻度の短期間化や地図情報の正確性を確保するためには、全国各地で活動する多数の調査員を効率的に管理するとともに、生産部門に集約される変化情報を的確に把握し、制作工程で正しく反映させるための人材も必要であります。従いまして、こうした人材を確保又は育成できなかった場合には、当社グループの将来の成長並びに経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。② 個人情報の管理について当社グループは、顧客情報や従業員情報のほか、住宅地図等の製品に掲載・収録される居住者名、住所等の個人情報を収集・管理しており、個人情報の適正な取り扱いをすることは、当社の事業活動の基本であり、社会的責務であると認識しております。当社グループにおきましては、個人情報の取得・利用・保管・廃棄に関する規程・手順等の社内ルールの整備、従業員教育、入退室管理等の物理的対策及びコンピュータシステムへのアクセス管理等の情報セキュリティ対策を講じております。しかし、万一、これらの個人情報が当社グループ又は業務委託先から漏洩した場合には、以後の事業活動が制限されたり、法令遵守に必要なコストが増加する可能性があります。さらに、損害賠償請求がなされたり、個人情報の管理が不十分であるとの非難を受けて社会的信用の低下をもたらし、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 財政状態及び経営成績の異常な変動① 経営成績の季節的変動について当社グループの主力事業である地図データベース関連事業は、季節による需要の変動が大きく、下半期に売上高が偏る傾向にあります。なお、直近3ヵ年の平均実績としましては、年間売上高に対する上半期と下半期の売上高の比率はそれぞれ43.4%と56.6%となっております。② 退職給付債務の変動について当社グループの従業員退職給付債務及び退職給付費用の計算は、割引率、将来の報酬水準、退職率などの仮定に基づいて算出されます。これらの仮定と実際の結果との差額は、即時に債務に認識され、原則として将来の会計期間にわたって費用化されます。退職給付債務及び退職給付費用の計算に使用した仮定は妥当なものと考えておりますが、実際との差異又は仮定自体の変更、特に、一層の割引率の低下や運用利回りの悪化は、退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び退職給付費用に影響を与えるため、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 固定資産の減損について当社グループは、有形固定資産、ソフトウエア及びのれんなどの固定資産を保有しております。これらの資産について、経営環境の変化等で、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなるため、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) 特定の取引先への依存について① 特定の販売先への依存について当社グループの売上高は、特定のカーメーカー関連各社及び通信事業者並びにインターネットサービス事業者に対するものが多くを占めております。これらの販売先とは、取引関係が長く、製品の仕様検討、技術開発、地図データベースの改良などにおいて相互協力関係にあり、引き続き販売先を通じて顧客ニーズを充足する努力を続けることで、良好な協力関係の維持と発展を目指してまいります。しかしながら、これらの販売先の事業方針や業績動向などの影響を受け、価格引き下げ要求、取引内容変更、契約打ち切りなどが生じた場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、市場環境の変化に伴う最終消費者の潜在的な減少リスクを内包しております。 ② 特定の供給元への依存について 当社グループは北米・欧州・アジア地域等の地図データをカーナビゲーション・GIS・データ配信分野に提供し、海外事業として展開しております。国内においては、その基となる地図データベースを自社で制作しておりますが、海外向けの基となる地図データベースについては、海外の特定の地図事業者に依存しております。地図事業者からの供給が停止された場合には、既存販売先への継続的な地図データの提供に支障が生じ、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(5) 特定の製品、技術等への依存について① 地図データベース派生製品への依存について当社グループの売上の大部分は地図データベースを基に制作される製品群の売上に依存しております。当社は、地図データベースの一部を利用した製品(以下、「地図データベース派生製品」という)、或いは地図データベースそのものの販売による売上が拡大を続けると考えており、将来の成長は主に地図データベース関連事業に係る技術開発や新規コンテンツの充実に依存すると考えております。これら地図データベース派生製品の制作には特有の技術が必要であり、新規コンテンツを企画するためには独創性が要求されます。また、多様化する顧客ニーズへの対応を含め、今後の事業展開においては高度で複雑な経営を必要としております。従いまして、次のようなリスクを内包しております。1) 新サービスや新コンテンツ開発のための先行投資が確実に顧客ニーズを捉え、大きな成果をもたらすという保証はありません。2) インターネットの普及とともに顧客ニーズが多種多様となり、顧客が求める製品やサービスを的確かつ迅速に提供できなければ、当社グループの事業展開にとって不利な状況となる可能性があります。3) 新製品及び新技術の開発に努めておりますが、新製品や新技術が当社独自の知的財産権として法律上保護され、その優位性が長期にわたり確保される保証はありません。4) 技術革新と顧客ニーズが急激に変化するため、新たに構築した生産方式が急速に陳腐化する可能性があります。5) 地図データベース派生製品の分野に異業種からの参入が増え、顧客の選択肢が増えることで、競争が激化する可能性があります。上記のリスクを始めとして、当社グループが地図データベース関連事業の多様性に十分に対応できず、地図データベースを利用した新製品開発に遅れをとった場合には、将来の成長並びに経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 地図データベースの精度・鮮度維持のための情報収集コストの回収可能性について当社グループの地図データベース関連製品には、最新の地図情報を求めるニーズが高まっており、市場のニーズに的確に応えることが当社グループの発展につながると考えております。そのため、地図データベースの更新には、毎期継続して多額の情報収集コストを投入しておりますが、当該コストは売上高の増減にかかわらず固定的に製造原価の相当額を占め続けることとなります。従いまして、顧客の支持を得られる製品を継続的に市場に投入出来なければ当該コストを回収しきれず、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 他社との業務提携について当社グループは、地図データベース関連の製品開発や生産性向上のために、カーメーカー関連各社や異業種も含めた企業との業務提携によるパートナーシップ強化や取引深耕を図り、地図データベースの技術開発及び各種コンテンツの充実並びに新規業態への進出を目指しております。しかしながら、事業戦略、取引条件、その他の理由により業務提携等が不成立或いは中断した場合、友好的な協力関係がもたらす成果を享受できず、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 企業への投資について当社グループは、新規事業への進出、既存事業拡大、経営効率向上のため、M&Aによる投資を行っております。しかしながら、市場環境の変化や競争力の低下などにより、投資先企業が当初想定したとおりの事業展開ができない場合、当該会社の業績・財政状態の悪化、のれんの減損損失を計上する可能性があります。また、これらの投資においては、予め対象会社の法務・財務リスクなどを調査・評価しておりますが、投資時点では顕在化していない内部統制上の問題や、法令に抵触する可能性もあります。これらの問題が発生した場合、経営成績や事業展開に悪影響を及ぼすだけでなく、当社グループへの信頼や企業イメージが低下する可能性があります。 (6) 法的規制等について① 知的財産権の侵害について当社グループでは、独自に開発した製造技術や新規開発製品に関するもので知的財産の保護の対象となる可能性のあるものについて、必要に応じて特許権や商標権の出願、登録を行っておりますが、必ずしもこれらの権利を取得できるとは限りません。当社グループの技術、ノウハウ又は製品名等が特許権や商標権として保護されずに他社に先んじられた場合には、当社グループの製品開発或いは販売に支障が生じる可能性があります。また、当社グループでは第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な調査を行い、注意を払っておりますが、当社グループの調査範囲が十分でかつ完全であるとは保証できません。さらに、特許権等の知的財産権が当社グループの事業にどのように適用されるのか全てを正確に想定することは困難であり、万一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求、使用差し止め等の訴えを起こされる可能性、並びに当該知的財産権に関する対価の支払いが発生する可能性があります。従いまして、これらの場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 独占禁止法違反について当社グループは、独占禁止法の遵守を事業活動の基本方針としており、その実行のため、当社グループのCSR活動における主要項目として、従業員に対する独占禁止法遵守教育や内部監査などに努めております。しかし、万一、独占禁止法違反が発生した場合には、法的制裁を受けるだけでなく、社会的信用の低下をもたらし、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) その他① 市場シェア変動の可能性について当社グループは、平成4年にカーナビゲーション用データ「ゼンリン・ナビソフト」の販売を開始し、国内におけるカーナビゲーション用データの分野ではトップシェアを獲得できるまでに事業を成長させてまいりました。また、データ配信分野においても、当社の地図データベースは国内の多くのインターネット地図サービスに採用されており、今後もより一層の事業拡大が期待されております。しかしながら、カーナビゲーション及びインターネットサービスにおいては、コンピュータ、通信、コンテンツなどの関連企業が参入しており、その中でも地図データベースにおいては、他の地図データベース制作会社、インターネットサービス事業者、通信事業者などが新規参入或いは勢力を拡大してくる可能性があり、それら各社の中には当社グループよりも企業規模が大きく、経営資源が豊富な企業も存在します。今後、技術革新を契機として、他社が新しい地図データベースを市場投入しシェアを獲得した場合、或いは競合会社間の業務提携等が成立した場合には、当社グループが将来においても現在のシェアを維持できるという保証はなく、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 商品及び製品の欠陥の発生とそれに伴う回収リスクについて当社グループの製品は、独自の情報収集及び外部から取得した各種情報、製造ノウハウ等の集大成であり、製品化においては高度な技術と情報処理能力を必要といたします。当社グループでは、それらの製造において細心の注意を払うとともに、仕入商品を含め、欠陥のある商品及び製品を出荷しないように作業工程の各段階で厳重な品質検査を行っておりますが、そのことが、欠陥のある商品及び製品が市場に流通しないことを絶対的に保証するものではありません。万一、当社グループが提供した商品及び製品に欠陥が発生した場合には、当該商品及び製品の回収に係るコストが発生するとともに、ご購入されたお客様への賠償問題が発生するなど、経営成績や事業展開に悪影響を及ぼすだけでなく、当社グループへの信頼や企業イメージが低下する可能性があります。 ③ 情報技術への依存当社グループは、製品の開発、生産、販売など様々な事業活動の中で、情報技術及びネットワークシステムを利用しています。これらの情報技術の利用にあたっては、安全な運用のため対策が施されていますが、インフラ障害、サイバー攻撃、コンピュータウイルスへの感染などによって、各種業務活動の停止、データの喪失、当社のサービスの機能低下などが発生する可能性があります。この場合、復旧費用の発生、当社製品の信用力やブランドイメージの毀損などにより、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 自然災害等によるリスクについて自然災害、火災、流行病の蔓延等により、当社グループの営業拠点及び生産拠点に被害が発生した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。当社では大規模地震等の自然災害発生に対する防災マニュアルを作成するなど、災害の発生に備えておりますが、これらによっても自然災害等による被害を完全に回避できるわけではなく、被害が発生した場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループの全てのリスクではありません。
FY2017|6,939 文字
4【事業等のリスク】当社グループの事業等のリスクとして、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクの存在を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、かつ、万一発生した場合でも適切に対処するよう努める所存であります。なお、文中には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 国内外の経済情勢及び社会情勢の影響① 景気変動について当社グループは、日本を始め北米、欧州、アジアなどの各地域で事業を展開しており、それぞれの市場における景気動向や需要変動の影響を、直接あるいはカーメーカー関連各社などを通じて間接的に受けています。従いまして、これらの主要市場において、景気の後退、需要構造の変化、価格競争の激化などが当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。② 海外市場の障壁について当社グループは、カーナビゲーション・GIS・データ配信分野において、成熟市場である北米・欧州に加え、経済成長及び市場規模の拡大が見込まれるアジア地域で事業活動を展開しております。海外市場への進出においては、以下のようなリスクの検討も十分に行っておりますが、それぞれの地域における様々な政治的、経済的もしくは法的な障害により、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。また、各地域における取引先の事業戦略やスケジュールの変更などにより、計画通りの操業が実現できず、収益性を確保できない可能性もあります。1) 不利な政治的又は経済的な要因6) 宗教及び文化の相違2) 法律又は規制の変更7) 国際通貨の変動3) 資金調達及び本国送金に対する制約8) 社会インフラ政策、消費動向の変動4) 優秀な人材の採用と定着率の維持9) 提携先との良好な取引関係の維持5) テロ、戦争、伝染病、自然災害等 ③ アジア地域における制作作業について当社グループは、製造コスト削減のために中国を始めとしたアジア地域において、地図データベース制作工程である情報入力処理、ソフトウエア及びコンテンツの開発・製造を行っております。しかし、これらの国において政治の変化又は法律や規制の変更、ストライキなど予想外の事態が発生した場合、業務遂行に支障が生じる可能性があります。また、大規模な地震や洪水等の自然災害のほか、火災、停電等により操業停止を余儀なくされる可能性があります。これらの重大な障害が発生した場合には業務の遅延が発生し、当社グループが拡大を目指す地図データベース関連事業の展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 会社がとっている特異な経営方針に係るもの① 人材の確保と育成について当社グループの主力事業である地図データベース関連事業は、顧客仕様のデータベースのみならず、位置情報の拡充、防災・減災に対する意識の高まり、安全運転支援など、多様化する用途に対して高い技能を必要とするため、製品化にはレベルの高い技術開発要員や開発業務管理者などの人材が必要であります。また、当社グループの地図データベースは国内全域での現地調査により情報を収集していますが、地図データベースに期待される更新頻度の短期間化や地図情報の正確性を確保するためには、全国各地で活動する多数の調査員を効率的に管理するとともに、生産部門に集約される変化情報を的確に把握し、製造工程で正しく反映させるための人材も必要であります。従いまして、こうした人材を確保又は育成できなかった場合には、当社グループの将来の成長並びに経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。② 個人情報の管理について当社グループは、顧客情報や従業員情報の他、住宅地図等の製品に掲載・収録される居住者名、住所等の個人情報を収集・管理しており、個人情報の適正な取り扱いをすることは、当社の事業活動の基本であり、社会的責務であると認識しております。当社グループにおきましては、個人情報の取得・利用・保管・廃棄に関する規程・手順等の社内ルールの整備、従業員教育、入退室管理等の物理的対策及びコンピュータシステムへのアクセス管理等の情報セキュリティ対策を講じております。しかし、万一、これらの個人情報が当社グループ又は業務委託先から漏洩した場合には、以後の事業活動が制限されたり、法令遵守に必要なコストが増加する可能性があります。さらに、損害賠償請求がなされたり、個人情報の管理が不十分であるとの非難を受けて社会的信用の低下をもたらし、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 財政状態及び経営成績の異常な変動① 経営成績の季節的変動について当社グループの主力事業である地図データベース関連事業は、季節による需要の変動が大きく、下半期に売上高が偏る傾向にあります。なお、直近3ヵ年の平均実績としましては、年間売上高に対する上半期と下半期の売上高の比率はそれぞれ43.7%と56.3%となっております。② 退職給付債務の変動について当社グループの従業員退職給付債務及び退職給付費用の計算は、割引率、将来の報酬水準、退職率などの仮定に基づいて算出されます。これらの仮定と実際の結果との差額は、即時に債務に認識され、原則として将来の会計期間にわたって費用化されます。退職給付債務及び退職給付費用の計算に使用した仮定は妥当なものと考えておりますが、実際との差異又は仮定自体の変更、特に、一層の割引率の低下や運用利回りの悪化は、退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び退職給付費用に影響を与えるため、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 固定資産の減損について当社グループは、有形固定資産、ソフトウエア及びのれんなどの固定資産を保有しております。これらの資産について、経営環境の変化等で、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなるため、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(4) 特定の取引先への依存について① 特定の販売先への依存について当社グループの売上高は、特定のカーメーカー関連各社及び通信事業者並びにインターネットサービス事業者に対するものが多くを占めております。これらの販売先とは、取引関係が長く、製品の仕様検討、技術開発、地図データベースの改良などにおいて相互協力関係にあり、引き続き販売先を通じて顧客ニーズを充足する努力を続けることで、良好な協力関係の維持と発展を目指してまいります。しかしながら、これらの販売先の事業方針や業績動向などの影響を受け、価格引き下げ要求、取引内容変更、契約打ち切りなどが生じた場合は、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、市場環境の変化に伴う最終消費者の潜在的な減少リスクを内包しております。 ② 特定の供給元への依存について 当社グループは北米・欧州・アジア地域等の地図データをカーナビゲーション・GIS・データ配信分野に提供し、海外事業として展開しております。国内においては、その基となる地図データベースを自社で制作しておりますが、海外向けの基となる地図データベースについては、海外の特定の地図事業者に依存しております。地図事業者からの供給が停止された場合は、既存販売先への継続的な地図データの提供に支障が生じ、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(5) 特定の製品、技術等への依存について① 地図データベース派生製品への依存について当社グループの売上の大部分は地図データベースを基に制作される製品群の売上に依存しております。当社は、地図データベースの一部を利用した製品(以下、「地図データベース派生製品」という)、或いは地図データベースそのものの販売による売上が拡大を続けると考えており、将来の成長は主に地図データベース関連事業に係わる技術開発や新規コンテンツの充実に依存すると考えております。これら地図データベース派生製品の制作には特有の技術が必要であり、新規コンテンツを企画するためには独創性が要求されます。また、多様化する顧客ニーズへの対応を含め、今後の事業展開においては高度で複雑な経営を必要としております。従いまして、次のようなリスクを内包しております。1) 新サービスや新コンテンツ開発のための先行投資が確実に顧客ニーズを捉え、大きな成果をもたらすという保証はありません。2) インターネットの普及とともに顧客ニーズが多種多様となり、顧客が求める製品やサービスを的確かつ迅速に提供できなければ、当社グループの事業展開にとって不利な状況となる可能性があります。3) 新製品及び新技術の開発に努めておりますが、新製品や新技術が当社独自の知的財産権として法律上保護され、その優位性が長期にわたり確保される保証はありません。4) 技術革新と顧客ニーズが急激に変化するため、新たに構築した生産方式が急速に陳腐化する可能性があります。5) 地図データベース派生製品の分野に異業種からの参入が増え、顧客の選択肢が増えることで、競争が激化する可能性があります。上記のリスクをはじめとして、当社グループが地図データベース関連事業の多様性に十分に対応できず、地図データベースを利用した新製品開発に遅れをとった場合には、将来の成長並びに経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 地図データベースの精度・鮮度維持のための情報収集コストの回収可能性について当社グループの地図データベース関連製品には、最新の地図情報を求めるニーズが高まっており、市場のニーズに的確に応えることが当社グループの発展につながると考えております。そのため、地図データベースの更新には、毎期継続して多額の情報収集コストを投入しておりますが、当該コストは売上高の増減にかかわらず固定的に製造原価の相当額を占め続けることとなります。従いまして、顧客の支持を得られる製品を継続的に市場に投入出来なければ当該コストを回収しきれず、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 他社との業務提携について当社グループは、地図データベース関連の製品開発や生産性向上のために、カーメーカー関連各社や異業種も含めた企業との業務提携によるパートナーシップ強化や取引深耕を図り、地図データベースの技術開発及び各種コンテンツの充実並びに新規業態への進出を目指しております。しかしながら、事業戦略、取引条件、その他の理由により業務提携等が不成立或いは中断した場合、友好的な協力関係がもたらす成果を享受できず、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。④ 企業への投資について当社グループは、新規事業への進出、既存事業拡大、経営効率向上のため、M&Aによる投資を行っております。しかしながら、市場環境の変化や競争力の低下などにより、投資先企業が当初想定したとおりの事業展開ができない場合、当該会社の業績・財政状態の悪化、のれんの減損損失を計上する可能性があります。また、これらの投資においては、予め対象会社の法務・財務リスクなどを調査・評価しておりますが、投資時点では顕在化していない内部統制上の問題や、法令に抵触する可能性もあります。これらの問題が発生した場合、経営成績や事業展開に悪影響を及ぼすだけでなく、当社グループへの信頼や企業イメージが低下する可能性があります。(6) 法的規制等について① 知的財産権の侵害について当社グループでは、独自に開発した製造技術や新規開発製品に関するもので知的財産の保護の対象となる可能性のあるものについて、必要に応じて特許権や商標権の出願、登録を行っておりますが、必ずしもこれらの権利を取得できるとは限りません。当社グループの技術、ノウハウ又は製品名等が特許権や商標権として保護されずに他社に先んじられた場合には、当社グループの製品開発或いは販売に支障が生じる可能性があります。また、当社グループでは第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な調査を行い、注意を払っておりますが、当社グループの調査範囲が十分でかつ完全であるとは保証できません。さらに、特許権等の知的財産権が当社グループの事業にどのように適用されるのか全てを正確に想定することは困難であり、万一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求、使用差し止め等の訴えを起こされる可能性、並びに当該知的財産権に関する対価の支払いが発生する可能性があります。従いまして、これらの場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。② 独占禁止法違反について当社グループは、独占禁止法の遵守を事業活動の基本方針としており、その実行のため、当社グループのCSR活動における主要項目として、従業員に対する独占禁止法遵守教育や内部監査などに努めております。しかし、万一、独占禁止法違反が発生した場合には、法的制裁を受けるだけでなく、社会的信用の低下をもたらし、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(7) その他① 市場シェア変動の可能性について当社グループは、平成4年にカーナビゲーション用データ「ゼンリン・ナビソフト」の販売を開始し、国内におけるカーナビゲーション用データの分野ではトップシェアを獲得できるまでに事業を成長させてまいりました。また、データ配信分野においても、当社の地図データベースは国内の多くのインターネット地図サービスに採用されており、今後もより一層の事業拡大が期待されております。しかしながら、カーナビゲーション及びインターネットサービスにおいては、コンピュータ、通信、コンテンツなどの関連企業が参入しており、その中でも地図データベースにおいては、他の地図データベース制作会社、インターネットサービス事業者、通信事業者などが新規参入或いは勢力を拡大してくる可能性があり、それら各社の中には当社グループよりも企業規模が大きく、経営資源が豊富な企業も存在します。今後、技術革新を契機として、他社が新しい地図データベースを市場投入しシェアを獲得した場合、或いは競合会社間の業務提携等が成立した場合には、当社グループが将来においても現在のシェアを維持できるという保証はなく、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。② 商品及び製品の欠陥の発生とそれに伴う回収リスクについて当社グループの製品は、独自の情報収集及び外部から取得した各種情報、製造ノウハウ等の集大成であり、製品化においては高度の技術と情報処理能力を必要といたします。当社グループでは、それらの製造において細心の注意を払うとともに、仕入商品を含め、欠陥のある商品及び製品を出荷しないように作業工程の各段階で厳重な品質検査を行っておりますが、そのことが、欠陥のある商品及び製品が市場に流通しないことを絶対的に保証するものではありません。万一、当社グループが提供した商品及び製品に欠陥が発生した場合には、当該商品及び製品の回収に係るコストが発生するとともに、ご購入されたお客様への賠償問題が発生するなど、経営成績や事業展開に悪影響を及ぼすだけでなく、当社グループへの信頼や企業イメージが低下する可能性があります。③ 情報技術への依存当社グループは、製品の開発、生産、販売など様々な事業活動の中で、情報技術及びネットワークシステムを利用しています。これらの情報技術の利用にあたっては、安全な運用のため対策が施されていますが、インフラ障害、サイバー攻撃、コンピューターウイルスへの感染等などによって、各種業務活動の停止、データの喪失、当社のサービスの機能低下などが発生する可能性があります。この場合、復旧費用の発生、当社製品の信用力やブランドイメージの毀損などにより、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。④ 自然災害等によるリスクについて自然災害、火災、流行病の蔓延等により、当社グループの営業拠点及び生産拠点に被害が発生した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。当社では大規模地震等の自然災害発生に対する防災マニュアルを作成するなど、災害の発生に備えておりますが、これらによっても自然災害等による被害を完全に回避できるわけではなく、被害が発生した場合には当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループの全てのリスクではありません。
FY2016|6,428 文字
4【事業等のリスク】当社グループの事業等のリスクとして、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクの存在を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、かつ、万一発生した場合でも適切に対処するよう努める所存であります。なお、文中には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 会社がとっている特異な経営方針に係るもの① 人材の確保と育成について当社グループの主力事業である地図データベース関連事業においては、地図データベースとコンピュータシステムを結び付けて顧客仕様のデータベースやソフトウエアを制作する過程に高い技能を必要とし、製品化にはレベルの高い技術開発要員や開発業務管理者などの人材が必要であります。また、当社グループの地図データベースは国内全域での詳細な調査を行い構築されるものですが、地図データベースに期待される更新頻度の短期間化や地図情報の正確性を確保するためには、全国各地で活動する多数の調査員を効率的に管理するとともに、生産部門に集約される訂正情報を的確に把握し製造工程に正しく反映させるための人材も必要であります。従いまして、こうした人材を確保又は育成できなかった場合には、当社グループの将来の成長並びに経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 個人情報の管理について当社グループは、顧客情報や従業員情報の他、住宅地図等の製品に掲載・収録される居住者名、住所等の個人情報を取り扱っております。従いまして、個人情報の適正な取扱いをすることは、当社の事業活動の基本であり、社会的責務であると認識しております。このような認識のもと、当社グループにおきましては、個人情報の取得・利用・保管・廃棄に関する規程・手順等の社内ルールの整備、従業員教育、入退室管理等の物理的対策及びコンピュータシステムへのアクセス管理等の情報セキュリティ対策を講じております。しかし、万一、これらの個人情報が当社グループ又は業務委託先から漏洩した場合には、以後の事業活動が制限されたり、法令遵守に必要なコストが増加する可能性があります。さらに、損害賠償請求がなされたり、個人情報の管理が不十分であるとの非難を受けて社会的信用の低下をもたらし、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 海外市場の障壁について当社グループは、カーナビゲーション・GIS・データ配信分野に関して海外市場に進出し、北米・欧州・アジア地域で事業活動を展開しております。海外市場への進出においては、以下に掲げるようなリスクの検討も十分に行っておりますが、それぞれの地域における様々な政治的、経済的もしくは法的な障害により、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。また、各地域におけるメーカーの事業戦略や開発日程の変更などにより、計画通りの操業が実現できず、収益性を確保できない可能性もあります。1) 不利な政治的又は経済的な要因5) テロ、戦争、伝染病、自然災害その他の要因2) 法律又は規制の変更6) 宗教及び文化の相違3) 資金調達及び本国送金に対する制約7) 国際通貨の変動4) 優秀な人材の採用と定着の難しさ ④ 新興市場への進出について当社グループは、今後経済成長及び市場規模の拡大が見込まれる、海外の新興市場へ進出を行っております。新興市場における需要は、新興国内の法規制や金融情勢など社会的、政治的リスクに左右されるおそれがあり、また、社会インフラや消費者の嗜好、消費行動など国内や他の先進国の需要とは大きく異なる可能性があります。これらの要因などから、今後、市場動向を的確に見極められない場合や提携先との良好な関係を維持できない場合、進出のために支出した投資額を回収できなくなり、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。⑤ 中国現地法人における制作作業について当社グループは、製造コスト削減のために中国に現地法人を持ち、地図データベース制作工程である情報入力処理を行っております。しかし、中国における政治の変化又は法律や規制の変更、ストライキなど予想外の事態により入力業務の遂行に支障が生じる可能性があります。また、大規模な地震や洪水等の自然災害のほか伝染病の発生、火災、停電等或いは政治的要因等により操業停止を余儀なくされる事態も考えられ、これらの場合には入力業務の遅延が発生し、当社グループが拡大を目指す地図データベース関連事業の展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 財政状態及び経営成績の異常な変動① 経営成績の季節的変動について当社グループの主力事業である地図データベース関連事業は、季節による需要の変動が大きく、下半期に売上高が偏る傾向にあります。なお、直近3ヵ年の平均実績としましては、年間売上高に対する上半期と下半期の売上高の比率はそれぞれ44.3%と55.7%となっております。② 退職給付債務の変動について当社グループの従業員退職給付債務及び退職給付費用の計算は、割引率、将来の報酬水準、退職率などの仮定に基づいて算出されます。これらの仮定と実際の結果との差額は、即時に債務に認識され、原則として将来の会計期間にわたって費用化されます。退職給付債務及び退職給付費用の計算に使用した仮定は妥当なものと考えておりますが、実際との差異又は仮定自体の変更、特に、一層の割引率の低下や運用利回りの悪化は、退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び退職給付費用に影響を与えるため、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(3) 特定の取引先への依存について① 特定の販売先への依存について当社グループの売上高は、スマートフォン向けに代表されるデータ配信の分野において、特定の通信事業者に対する売上の割合が高く、また、カーナビゲーションに関する売上も、そのほとんどがカーメーカー関連各社に対するものであります。これらの販売先とは、取引関係が長く、製品の仕様検討、技術開発、地図データベースの改良などにおいて相互協力関係にあり、当社グループでは引き続き販売先を通じての顧客ニーズを充足する努力を続けることで良好な協力関係の維持と発展を目指してまいります。しかしながら、これらの販売先への売上は、各社の事業方針や業績動向などの影響を受け、価格引き下げ要求、契約打ち切り、取引内容変更などが生じた場合は、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、市場環境の変化に伴う最終消費者の潜在的な減少リスクを内包しております。 ② 特定の供給元への依存について当社グループが地図データベース関連事業において提供する製品には、海外向けカーナビゲーション用データが含まれます。国内向けカーナビゲーション用データはその基となる地図データベースを自社で制作しておりますが、海外向けカーナビゲーション用データの基となる地図データベースについては、特定の供給元に依存しております。その供給が停止されると既存販売先への継続的な海外向けカーナビゲーション用データの提供に支障が生じ、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(4) 特定の製品、技術等への依存について① 地図データベース派生製品への依存について当社グループの売上の大部分は地図データベースを基に制作される製品群の売上に依存しております。当社は、住宅地図データベース、カーナビゲーション用データから派生した製品(以下、「地図データベース派生製品」という)、或いはそれぞれの地図データベースそのものの販売による売上が今後とも拡大を続けると考えており、将来の成長は主に地図データベース関連事業に係わる技術開発や新規コンテンツの充実に依存すると考えております。当社グループは今後とも時代のニーズにマッチした新製品開発に取り組みますが、地図データベース派生製品の制作には特有の技術が必要であり、新規コンテンツを企画するためには独創性が要求されます。また、多様化する顧客ニーズへの対応を含め、今後の事業展開においては高度で複雑な経営を必要としております。従いまして、次のようなリスクを内包しております。1) 新サービスや新コンテンツ開発のための先行投資が確実に顧客ニーズを捉え、大きな成果をもたらすという保証はありません。2) パソコンの普及やネットワーク環境の整備とともに顧客ニーズが多種多様となり、顧客が求める製品やサービスを的確かつ迅速に提供できなければ、当社グループの事業展開にとって不利な状況となる可能性があります。3) 新製品及び新技術の開発に努めておりますが、新製品や新技術が当社独自の知的財産権として法律上保護され、その優位性が長期にわたり確保される保証はありません。4) 技術革新と顧客ニーズが急激に変化するため、新たに構築した生産方式が急速に陳腐化する可能性があります。5) 地図データベース派生製品の分野に異業種からの参入が増え、顧客の選択肢が増えることで、競争が激化する可能性があります。上記のリスクをはじめとして、当社グループが地図データベース関連事業の多様性に十分に対応できず、地図データベースを利用した新製品開発に遅れをとった場合には、将来の成長並びに経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 地図データベースの精度・鮮度維持のための調査業務コストの回収可能性について当社グループが提供する地図データベース派生製品には、最近のネットワーク環境の進展により、最新の地図情報を求めるニーズが高まっております。市場のニーズに的確に応えることが当社グループの事業展開の成果を左右する大きな要因の一つと考えており、毎期継続して多額の調査業務コストを地図データベースの更新に投入しております。このように、当社グループが展開する事業の根幹に係わる地図データベース作成のための調査業務コストが、売上高の増減にかかわらず固定的に製造原価部分の相当額を占め続けることとなります。従いまして、顧客の支持を得られる製品を継続的に市場に投入出来なければ調査業務コストを回収しきれず、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 他社との業務提携について当社グループは製品開発の一環として、社外の経営資源との相乗効果を目指すとともに重点分野への技術の集約による経営効率向上のために、今後もより一層、カーメーカー関連各社やソフトウエアハウス等との業務提携によるパートナーシップ強化や取引深耕を図り、地図データベースの技術開発及び各種コンテンツの充実並びに新規業態への進出に取り組んでいく予定であります。しかしながら、事業戦略、取引条件、その他の理由により業務提携等が不成立或いは中断した場合、友好的な協力関係がもたらす成果を享受できず、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(5) 法的規制等について① 知的財産権の侵害について当社グループでは、独自に開発した製造技術や新規開発製品に関するもので知的財産の保護の対象となる可能性のあるものについて、必要に応じて特許権や商標権の出願、登録を行っておりますが、必ずしもこれらの権利を取得できるとは限りません。当社グループの技術、ノウハウ又は製品名等が特許権や商標権として保護されずに他社に先んじられた場合には、当社グループの製品開発或いは販売に支障が生じる可能性があります。また、当社グループでは第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な調査を行い、注意を払っておりますが、当社グループの調査範囲が十分でかつ完全であるとは保証できません。さらに、特許権等の知的財産権が当社グループの事業にどのように適用されるのか全てを正確に想定することは困難であり、万一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求、使用差し止め等の訴えを起こされる可能性、並びに当該知的財産権に関する対価の支払いが発生する可能性があります。従いまして、これらの場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。② 独占禁止法違反について当社グループは、独占禁止法の遵守を事業活動の基本方針としており、その実行のため、当社グループのCSR推進体制における主要活動項目として、従業員に対する独占禁止法遵守教育や内部監査などに努めております。しかし、万一、独占禁止法違反が発生した場合には、法的制裁を受けるだけでなく、社会的信用の低下をもたらし、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。(6) その他① 市場シェア変動の可能性について当社グループは、平成4年にカーナビゲーション用データ「ゼンリン・ナビソフト」の販売を開始し、国内におけるカーナビゲーション用データの分野ではトップシェアを獲得できるまでに事業を成長させてまいりました。現在では、カーナビゲーション事業は更なる進化を遂げ、より一層の発展が期待されております。ITに関連する事業では地図業界以外にも、コンピュータ、通信、コンテンツなどの関連各産業が参入しており、その中でも当社グループが属するカーナビゲーション用データの分野では、他のカーナビゲーション用データ制作会社、地図データベース制作会社、カーナビゲーションシステムメーカーなどが新規参入或いは勢力を拡大してくる可能性があり、それら各社の中には当社グループよりも企業規模が大きく、経営資源が豊富な会社もあります。今後、技術革新を契機として、他社が新しいカーナビゲーション用データを市場投入しシェアを獲得した場合、或いは競合会社間の業務提携等が成立した場合には、当社グループが将来においても現在のシェアを維持できるという保証はなく、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。② 商品及び製品の欠陥の発生とそれに伴う回収リスクについて当社グループの製品は、独自の調査情報、外部から取得した各種情報、製造ノウハウ等の集大成であり、製品化においては高度の技術と情報処理能力を必要といたします。当社グループでは、それらの製造において細心の注意を払うとともに、仕入商品を含め、欠陥のある商品及び製品を出荷しないように作業工程の各段階で厳重な品質検査を行っておりますが、そのことが、欠陥のある商品及び製品が市場に流通しないことを絶対的に保証するものではありません。万一、当社グループが提供した商品及び製品に欠陥が発生した場合には、当該商品及び製品の回収に係るコストが発生するとともに、ご購入されたお客様への賠償問題が発生するケース、さらには当社グループに対する信頼の喪失や社会的制裁が生じる可能性もあります。また、多額の賠償や信用喪失につながるような欠陥が発生した場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 自然災害等によるリスクについて自然災害、火災、流行病の蔓延等により、当社グループの営業拠点及び生産拠点に被害が発生した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。当社では大規模地震等の自然災害発生に対する防災マニュアルを作成するなど、災害の発生に備えておりますが、これらによっても自然災害等による被害を完全に回避できるわけではなく、被害が発生した場合には当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。